JP5774328B2 - トラクタ着脱式作業機におけるドレン回路保護装置 - Google Patents

トラクタ着脱式作業機におけるドレン回路保護装置 Download PDF

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Description

本発明は、トラクタ着脱式作業機におけるドレン回路保護装置に係り、特に油圧モータを装着した作業機のドレン回路圧異常上昇を防止する保護回路に関する。
トラクタの後部には、一般に、作業機を着脱自在に連結するためのヒッチが標準装備されている。このヒッチに、草刈作業、収穫作業、施肥作業などの各種作業に特化した専用作業機或いは汎用作業機を、必要に応じて、着脱自在に連結するようにしている。図8は、専用作業機である草刈機10をトラクタ11に連結した状態を示したもので、この草刈機10は、第1作業アーム12と、第2作業アーム13を介して、トラクタ11の後部ヒッチ14に連結されている。第1作業アーム12の基部が、後部ヒッチ14に着脱自在に連結された連結部15に、水平旋回動可能、かつ上下揺動可能にピン結合され、また第1作業アーム12の先端に、第2作業アーム13がピン結合されている。そして第2作業アーム13の先端に、草刈機10が揺動自在に支持されている。草刈機10はタンデム形式であって、2つの油圧モータ16a、16bを搭載し、これら油圧モータ16a、16bの作動により一対の草刈刃が回転するようになっている(シングル形式の草刈機では油圧モータと草刈刃が1つである)。第1作業アーム12は、連結部15に装備した固定ピンを抜き差しすることにより、所望の水平旋回位置に固定できるようになっている。なお、以上のような作業機は公知であって、例えば特許公報1に開示されている。
第1作業アーム12と第2作業アーム13には、第1シリンダ17と第2シリンダ18がそれぞれ付設されている。これら第1、第2シリンダ17、18の伸縮作動によって、第1作業アーム12と第2作業アーム13が揺動するようになっている。第1シリンダ17、第2シリンダ18および油圧モータ16a、16bは、トラクタ11に搭載した油圧ポンプからの共通の油圧によって作動するようになっていて、油圧の供給制御は、前記連結部15等に配置したバルブユニット21によって行うようにしている。
バルブユニット21は、図11に示すように、油圧モータ16a、16bに対する油圧を供給・停止する開閉バルブ21aと、第1、第2シリンダ17、18に油圧を供給・停止する第1、第2操作バルブ21b、21cと、これら3つのバルブ21a、21b、21cを収納するユニットハウジング21dで構成されている。図11は、開閉バルブ21aと操作バルブ21b、21cが中立状態の油圧回路図である。全てのバルブ21a、21b、21cは、低コスト化のため、6ポート3位置方向制御バルブ(電磁操作、スプリングリターン式)に統一されている。そして開閉バルブ21aを2位置切換バルブとして使用し、一方の電磁ソレノイドをONにすることにより、中立停止位置から供給位置に切り換えるようにしている。また、第1、第2操作バルブ21b、21cは、いずれか一方の電磁ソレノイドのみをONにすることにより、第1、第2シリンダ17、18を伸長作動させ、反対側の電磁ソレノイドのみをONにすることにより、第1、第2シリンダ17、18を短縮作動させるようになっている。
なお、第1、第2シリンダ17、18のロッド側とヘッド側の2つのポートには、油圧回路切断等による第1、第2シリンダ17、18の予期せぬ伸縮作動を防止するために、パイロット圧導入型チェックバルブ17a、18aが付設されている。そして、第1、第2シリンダ17、18のいずれか一方のポートに油圧が供給されると、当該油圧がパイロット圧として他方のポートのチェックバルブを開放作動し、一方のポートに対する作動油の供給による第1、第2シリンダ17、18の伸縮量に対応して、他方のポートから作動油がタンク回路側に排出されるように構成されている。
特開平11−9008号公報
前記バルブユニット21は、油圧ホースに接続した3つのカプラP、T、Nを備えている。カプラPが、バルブユニット21の油圧供給回路22の最上流端に配置され、カプラNが開閉バルブ21aの中立時作動油戻し回路23の最下流端に配置されている。また、カプラTが、油圧モータ16a、16b、開閉バルブ21a、操作バルブ21b、21cのタンク回路24bの最下流端に配置されている。なお、図11では、カプラPに続く油圧供給回路22の油圧が連続している部分には、分かりやすくするために「薄墨」を付している。
草刈機10をトラクタ11に連結する時、その連結部15を例えば後部ヒッチ14に連結すると共に、前記3つのカプラP、T、Nを、トラクタ11側の対応する3つのカプラにそれぞれ接続する。この際、2つのカプラP、Nは接続したけれども、カプラTを接続し忘れたり、カプラTを接続したつもりでも接続不良であったりして、その状態のまま油圧モータ16a、16bを作動させるために開閉バルブ21aを開放作動することがある。
このようにカプラTが未接続状態または接続不良状態で開閉バルブ21aを開放作動すると、カプラPから油圧供給回路22を通して供給された油圧が、開閉バルブ21aを介して油圧モータ16a、16bまで供給されるが、それから先の行き場を失ってしまう。
すなわち、カプラTが未接続または接続不良のため、油圧モータ16a、16bから出てタンク回路24bを通ってトラクタ11側のオイルタンクへ戻ろうとする作動油が、正常に戻って行くことができない。
このため、タンク回路24bの油圧が異常に増大し、油圧モータ16a、16bのドレン回路24aの圧力も同時に上昇する。この増大したドレン回路圧によって、油圧モータ16a、16bの軸シールが損傷することがある。軸シールが損傷すると、草刈機10側で軸シールから作動油が漏洩する事態を招来する。
本発明の目的は、タンク回路側カプラを未接続または不完全接続のまま油圧モータを作動しようとして開閉バルブを開放側に切り換え、油圧モータのドレン回路側油圧が異常上昇する事態になっても、当該油圧を検知して、油圧供給回路を自動的に閉塞(シャットオフ)し、タンク回路とドレン回路の更なる油圧上昇を防止し、油圧モータのドレン回路を保護することにある。
前記課題は、以下の1〜の発明によって解決される。
1.トラクタから供給される油圧で作動する油圧モータを搭載し、前記トラクタに着脱可能な作業機のドレン回路保護装置であって、
前記トラクタから第1カプラを経由して前記油圧モータに至る油圧供給回路と、
前記油圧供給回路に配設したシャットオフバルブと、
前記油圧モータから第2カプラを経由して前記トラクタに戻るタンク回路と、
前記タンク回路に配設され、当該タンク回路の油圧が所定圧を超えたときに当該油圧によって作動する油圧感応部材とを備え、
前記油圧感応部材の作動により前記シャットオフバルブを閉塞作動させるようにした作業機のドレン回路保護装置。
2.前記油圧モータの非作動時に、前記油圧供給回路の作動油を、作動油戻し回路と第3カプラを経由して前記トラクタに戻すと共に、前記シャットオフバルブの閉塞状態で、前記タンク回路の前記所定圧を超えた油圧を、前記作動油戻し回路にバイパスするバイパス回路を配設した前記1の作業機のドレン回路保護装置。
3.前記バイパス回路を、前記シャットオフバルブと一体の開閉部材によって開閉するようにした前記2の作業機のドレン回路保護装置。
4.前記シャットオフバルブを閉塞作動の方向と逆方向に作動させることにより、前記バイパス回路の開閉部材を開放し、前記タンク回路の前記所定圧を超えた油圧を、前記バイパス回路を通して、前記作動油戻し回路にバイパスするようにした前記3の作業機のドレン回路保護装置。
5.前記油圧モータと前記第1カプラとの間の前記油圧供給回路に、前記油圧モータに対する油圧の供給・停止を行うための開閉バルブを配設した前記1の作業機のドレン回路保護装置。
6.前記開閉バルブを、前記シャットオフバルブの下流側に配設した前記5の作業機のドレン回路保護装置。
7.前記作業機がシリンダ付き作業アームによって前記トラクタに移動可能に取り付けられ、前記シリンダを前記油圧供給回路からの油圧によって伸縮作動させることによって前記作業アームを揺動させ、
前記油圧供給回路に、前記シリンダに対する油圧の供給・停止を行うための操作バルブを配設し、かつ、
前記シャットオフバルブ、操作バルブおよび開閉バルブを、1つのハウジングに格納した前記5又は6の作業機のドレン回路保護装置。
8.前記シャットオフバルブを、前記ハウジング内の前記油圧供給回路の最上流側に配置した前記7の作業機のドレン回路保護装置。
前記「タンク回路」の用語は、油圧モータのドレン回路を含む概念として使用している。従って、本発明においては、「タンク回路の油圧」と「ドレン回路の油圧」は同義である。
本発明は以上のように、油圧感応部材の作動によりシャットオフバルブを閉塞作動するようにしたので、油圧モータから第2カプラを経由してトラクタに戻るタンク回路の油圧が所定圧以上に上昇するのを防止し、油圧モータの軸シールが高圧で損傷するのを防止することができる。
また、タンク回路の上昇した油圧を、バイパス回路を通じて作動油戻し回路にバイパスするようにしたので、これにより上昇したタンク回路の油圧を減少させることができ、タンク回路の第2カプラを容易に接続することができ、また接続の際の油漏れを防止することができる。
全カプラ正常接続、開閉バルブと操作バルブは中立状態、かつ、シャットオフバルブは開放状態の本発明に係るドレン回路保護装置の油圧回路図である。 図1Aのドレン回路保護装置を構成するバルブユニットの断面図である。 第2カプラのみ未接続状態で、他は図1Aと同じ状態の本発明に係るドレン回路保護装置の油圧回路図である。 図2Aのドレン回路保護装置を構成するバルブユニットの断面図である。 第2カプラのみ未接続状態で、油圧モータの開閉バルブは開放状態、他は図1Aと同じ状態の本発明に係るドレン回路保護装置の油圧回路図である。 図3Aのドレン回路保護装置を構成するバルブユニットの断面図である。 シャットオフバルブは閉塞状態、他は図3Aと同じ状態の本発明に係るドレン回路保護装置の油圧回路図である。 図4Aのドレン回路保護装置を構成するバルブユニットの断面図である。 図1Aに対応する、本発明の変形例に係るドレン回路保護装置の油圧回路図である。 図5Aのドレン回路保護装置を構成するバルブユニットの断面図である。 図4Aに対応する、本発明の変形例に係るドレン回路保護装置の油圧回路図である。 図6Aのドレン回路保護装置を構成するバルブユニットの断面図である。 タンク回路の油圧を作動油戻し回路にバイパスした時の本発明の変形例に係るドレン回路保護装置の油圧回路図である。 図7Aのドレン回路保護装置を構成するバルブユニットの断面図である。 作業機としての草刈機を連結したトラクタの側面図である。 作業機としての草刈機を連結したトラクタの平面図である。 作業機としての草刈機を連結したトラクタの後面図である。 従来の作業機のバルブユニットの油圧回路図である。
以下、本発明に係るドレン回路保護装置の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1A、図2A、図3A、図4Aは、本発明に係るドレン回路保護装置を有するバルブユニット21の油圧回路図を示したもので、基本的構成は、図11の従来のバルブユニット21と同じである。すなわち、バルブユニット21は、図8の草刈機10の油圧モータ16a、16bに対する油圧を供給・停止する開閉バルブ21aと、図8の第1作業アーム12と第2作業アーム13の第1、第2シリンダ17、18に油圧を供給・停止する第1、第2操作バルブ21b、21cと、これら3つのバルブ21a、21b、21cを収納するユニットハウジング21dで構成されている。
本発明のドレン回路保護装置の特徴は、操作バルブ21cの上流側の油圧供給回路22に、シャットオフバルブ31を配設したことにある。このシャットオフバルブ31は、油圧モータ16a、16bのドレン回路24aとタンク回路24bの油圧が所定圧を超えたときに、当該油圧によって閉塞作動し、油圧が所定圧未満に低下すると、再び開放作動する。
図1Aと図2Aは、いずれも、3つのバルブ21a〜21cが中立状態にあり、シャットオフバルブ31が開放状態にある。図1AではすべてのカプラP、N、Tが正常に接続され、図2A、図3A、図4Aでは、1つのカプラTのみが未接続である。図3Aと図4Aは、いずれも、2つの操作バルブ21b、21cが中立状態で、開閉バルブ21aが開放状態にある。図3Aはシャットオフバルブが開放状態にあり、図4Aはシャットオフバルブが閉塞状態にある。
バルブユニット21の機械的構造は図1B、図2B、図3B、図4Bに示す通りである。各バルブ21a〜21cとカプラP、N、Tの状態は、図1A、図2A、図3A、図4Aにそれぞれ対応している。図1B、図2B、図3B、図4Bでは、開閉バルブ21aについてそのA−A断面のみを図示するが、この断面構造は、2つの操作バルブ21b、21cでも同じである。なお、図1A〜図4Bで、カプラPに続く油圧供給回路22の油圧が連続している部分には、分かりやすくするために「薄墨」を付している。
各バルブ21a〜21cの一方のソレノイドを励磁すると、各バルブ21a〜21cのスプールSが当該ソレノイド側にシフト移動し、このシフト移動した側にあるポートA(又はB)を油圧供給側とし、反対側のポートB(又はA)をドレン側とする。但し、開閉バルブ21aはポートAを油圧供給専用とし、ポートBをプラグ28により閉塞している。
シャットオフバルブ31は、ユニットハウジング21dに対して摺動自在に配設されたシャットオフスプール31aを有する。このシャットオフスプール31aは、油圧供給回路22とタンク回路24bを横断するように配置されている。このシャットオフスプール31aの一端には、油圧感応部材としてのセンターボルト31bが、同軸状に螺合固定されている。このセンターボルト31bは、ユニットハウジング21dの側面に複数の取付けボルト32で固定されたエンドキャップ33の内側に配置されている。このエンドキャップ33の内側空間に、ドレン油圧導入室34が形成されている。シャットオフスプール31aには、タンク回路24bとドレン油圧導入室34とを連通するための連通孔35が軸方向に形成されている。センターボルト31bが固定された側のシャットオフスプール31aには、左右一対のばね座36、37が装着され、このばね座36、37相互間に、所定セット圧で圧縮されたスプールばね38が配置されている。そして、このばね座36、37が、センターボルト31bとエンドキャップ33との間に僅かな隙間を形成するスペーサとして機能するようになっている。
シャットオフスプール31aの長手方向中間部分には、タンク回路24bの油をドレン油圧導入室34へ連続する連通孔35へ導く第1小径部d1と、図1Bの中立位置で油圧供給回路22とタンク回路24bの間を常時液密に仕切る第1大径部d2と、同じ中立位置で通常作動時はカプラP側とシャットオフスプール31aの下流側の油圧供給回路22を連通する第2小径部d3と、ドレン油圧導入室34と油圧供給回路22の間を仕切ると共に、ドレン回路圧異常上昇時にシャットオフスプール31aが図1Bから図4Bのように左方に移動すると、前記第2小径部d3によって連通状態にあった油圧供給回路22を閉塞する第2大径部d4が、図1Bで左側から右側に、連続して形成されている。
また、センターボルト31bと反対側のシャットオフスプール31aの端部に、延長ロッド39が接続されている。この延長ロッド39の先端に、シャットオフ解除用のノブ40が固定されている。ノブ40は、作業アームの連結部15付近に固定的に設けられた側板41の穴42に収納され、通常は、ノブ40の端面が外部からよく見えるが、ノブ40の周面は、側板41の穴42の中にほぼ隠れて見えないようになっている。ノブ40の周面は赤色や蛍光色など目立つ色に塗装され、ノブ40が図4Bのように側板41の穴42から突出すると、ノブ40の周面が外部から容易に視認可能となる。
ドレン回路保護装置は以上のように構成され、次に述べるように作動する。図1A、図1Bは全てのカプラP、N、Tが正常接続されているので、3つのバルブ21a〜21cが中立状態の時、カプラP(第1カプラ)と油圧供給回路22を通してトラクタ側からバルブユニット21に供給された作動油は、作動油戻し回路23とカプラN(第3カプラ)を通してトラクタ側に戻る。作動油戻し回路23はいわゆるパワービヨンド回路として機能し、トラクタ側に戻された作動油が、トラクタ側の他の油圧装置で利用される。
図2A、図2Bのように、2つのカプラP、Nは接続されているが、残り1つのカプラT(第2カプラ)が未接続の場合、バルブ21a〜21cの位置が図1A、図1Bのように中立であれば、作動油は図1A、図1Bと同じように作動油戻し回路23とカプラNを通してトラクタ側に戻るので、特に問題は生じない。
しかし、図3A、図3Bのように、カプラTが未接続の状態で、開閉バルブ21aを開放作動させた場合、油圧供給回路22を通して油圧モータ16a、16bに作動油の圧力が作用し、油圧モータ16a、16bが作動しようとする。しかし、カプラTが未接続のため、油圧モータ16a、16bから排出された作動油が行き場を失い、タンク回路24bの油圧が上昇し、油圧モータのドレン回路圧も上昇する。この状態が続くと油圧モータ16a、16bの軸シールが油圧に負けて外部に飛び出したり、変形したり、損傷したりする。この結果、油圧モータ16a、16bの軸シールから作動油が外部に漏洩することもある。
そこで、このような場合、本発明ではシャットオフバルブ31を作動させて、タンク回路の更なる油圧上昇を自動的に阻止する。すなわち、図3A、図3Bでタンク回路24bの油圧がシャットオフスプール31aの連通孔35を通してドレン油圧導入室34に導入されると、この油圧がセンターボルト31bの端面に作用する。この結果、図4A、図4Bのように、シャットオフスプール31aは、スプールばね38のセット圧に抗して延長ロッド39側(図の左方向)に移動し、ノブ40を側板41から突出させる。シャットオフスプール31aが移動を開始する時のドレン油圧導入室34の油圧は、スプールばね38のセット圧変更により調節可能である。トラクタ操縦者は、赤色や蛍光色に塗装されたノブ40の周面が側板41の穴42から出て外部に露出しているのを視認することで、タンク回路24b(及びドレン回路24a)の油圧上昇を知る。ノブ40の突出と同時に、シャットオフスプール31aの第2大径部d4が油圧供給回路22の小径部22aを閉塞し、油圧モータ16a、16bに対する更なる油圧供給を停止する。この結果、タンク回路24bとドレン回路24aの更なる油圧上昇が阻止され、油圧モータ16a、16bの軸シールを、飛び出し、変形および損傷から保護し、軸シールからの作動油の漏洩を防止する。なお、シャットオフスプール31aの下流側の油圧供給回路22は、図1B、図2B、図3Bでは油圧がかかっているので薄墨を付しているが、図4Bではシャットオフバルブ31の閉鎖後に油圧が自然に抜けたものとして薄墨を付していない。
以上のように、図4A、図4Bでは、開閉バルブ21aを開放作動させたにも拘わらず、油圧モータ16a、16bが回転せず、かつ、シャットオフバルブ31のノブ40が側板41から突出するので、トラクタ操縦者はカプラTが未接続であることに気が付く。トラクタ操縦者が開閉バルブ21aを中立位置に戻し、未接続のカプラTを接続しようとするとき、タンク回路24bの油圧が高いままであると、この油圧に打ち勝つ強い力でカプラTをトラクタ側に押し付けないと、カプラTを接続することができない。また、タンク回路24bの油圧が高いままであると、カプラTの接続の瞬間に少量ではあるが勢い良く作動油が外部に噴出したり、カプラのシールを破損したりするおそれがある。
そこで、図5A〜図7Bのように、本発明の別の実施形態では、未接続のカプラTを接続する前に、シャットオフスプール51aを操作することで、タンク回路24bの油圧を作動油戻し回路23にバイパス可能に構成した。この実施形態では、シャットオフバルブ51を6ポート3位置方向制御バルブで構成する。図5A〜図7Aに示すシャットオフバルブ51の中央と右側の2つの升記号が、図1Aのシャットオフバルブ31の2つの升記号に対応する。図5A〜図7Aに示すシャットオフバルブ51の左側の升記号が、タンク回路24bから作動油戻し回路23にバイパスする時の切り替え状態を示す。なお、図1A〜図4Bと同様に、図5A〜図7Bでも、カプラPに続く油圧供給回路22の油圧が連続している部分には、分かりやすくするために「薄墨」を付している。
シャットオフバルブ51は、具体的には、図5B〜図7Bに示すように、センターボルト51bの頭部を図1Bのものよりも薄型に変更しているが、それ以外は前述した実施形態と同様である。そして、図5Bのように、シャットオフスプール51aの中立状態で、第2小径部d3によって油圧供給回路22を通常の油圧供給状態にし、図6Bの左動状態で、図4Bと同じように油圧供給回路22を第2大径部d4で閉塞する。この閉塞状態から、タンク回路24bを作動油戻し回路23にバイパスするために、ドレン油圧導入室34内の油圧とスプールばね38に抗して、ノブ40を手動で側板41側に押し込む。これにより、シャットオフスプール51aが図7Bのように右動し、第1大径部d2によって油圧供給回路22の小径部22aが閉塞されると共に、シャットオフバルブ51の下流側の油圧供給回路22とタンク回路24bが、シャットオフバルブ51の第1小径部d1により連通される。これにより、タンク回路24b内の所定圧を超える油圧を、油圧供給回路22を経由して作動油戻し回路23に逃がすことができる。この場合、油圧供給回路22がバイパス回路を構成する。また、ドレン油圧導入室34の所定圧を超える油圧も、油圧供給回路22を通して作動油戻し回路23に逃がされる。従って、カプラTの接続作業をスムーズに行うことができ、カプラTからの作動油の漏洩も最小限におそえられ、また、シール破損やはみ出しの心配もない。その後、ノブ40から手を離すと、シャットオフスプール51aがスプールばね38の力で図5Bの中立位置に復帰する。
以上、本発明の実施形態を作業機としての草刈機を例に説明したが、本発明は油圧モータを搭載してトラクタに着脱可能なすべての作業機に適用可能である。また、シャットオフバルブ31、51を電磁操作バルブとし、タンク回路(又は油圧モータのドレン回路)の油圧が所定圧を超えたことを圧力センサで検知し、この検知信号によって前記電磁操作バルブを閉塞作動させるようにしてもよい。また、タンク回路の所定圧を超えた油圧を、作動油戻し回路にバイパスするバイパス回路は、シャットオフバルブ31、51を経由しない別の経路に設けてもよい。但し、前記実施形態のようにシャットオフバルブ31を経由する構造は、シャットオフスプール31a、51aをバイパス回路の開閉部材として兼用できるので、装置の小型化と低コスト化にとって有利である。また、カプラTが未接続であることをトラクタの操縦者に知らせるために、ノブ40の突出動作と連動して、音や光で警報を発するようにしてもよい。
10 草刈機
11 トラクタ
12 第1作業アーム
13 第2作業アーム
14 後部ヒッチ
15 連結部
16a、16b 油圧モータ
17 第1シリンダ
18 第2シリンダ
21 バルブユニット
21a 開閉バルブ
21b、21c 操作バルブ
21d ユニットハウジング
22 油圧供給回路
22a 小径部
23 作動油戻し回路
24b タンク回路
31、51 シャットオフバルブ
31a シャットオフスプール
d1 シャットオフスプールの第1小径部
d2 シャットオフスプールの第1大径部
d3 シャットオフスプールの第2小径部
d4 シャットオフスプールの第2大径部
31b センターボルト
32 取付ボルト
33 エンドキャップ
34 ドレン油圧導入室
35 連通孔
36、37 ばね座
38 スプールばね
39 延長ロッド
40 ノブ
51a シャットオフスプール
51b センターボルト
P、N、T カプラ

Claims (7)

  1. トラクタから供給される油圧で作動する油圧モータを搭載し、前記トラクタに着脱可能な作業機のドレン回路保護装置であって、
    前記トラクタから第1カプラを経由して前記油圧モータに至る油圧供給回路と、
    前記油圧供給回路に配設したシャットオフバルブと、
    前記油圧モータから第2カプラを経由して前記トラクタに戻るタンク回路と、
    前記タンク回路に配設され、当該タンク回路の油圧が所定圧を超えたときに当該油圧によって作動する油圧感応部材とを備え、
    前記油圧感応部材の作動により前記シャットオフバルブを閉塞作動させ、かつ、
    前記油圧モータの非作動時に、前記油圧供給回路の作動油を、作動油戻し回路と第3カプラを経由して前記トラクタに戻すと共に、前記シャットオフバルブの閉塞状態で、前記タンク回路の前記所定圧を超えた油圧を、前記作動油戻し回路にバイパスするバイパス回路を配設したドレン回路保護装置。
  2. 前記バイパス回路を、前記シャットオフバルブと一体の開閉部材によって開閉するようにした請求項の作業機のドレン回路保護装置。
  3. 前記シャットオフバルブを閉塞作動の方向と逆方向に作動させることにより、前記バイパス回路の開閉部材を開放し、前記タンク回路の前記所定圧を超えた油圧を、前記バイパス回路を通して、前記作動油戻し回路にバイパスするようにした請求項の作業機のドレン回路保護装置。
  4. 前記油圧モータと前記第1カプラとの間の前記油圧供給回路に、前記油圧モータに対する油圧の供給・停止を行うための開閉バルブを配設した請求項1の作業機のドレン回路保護装置。
  5. 前記開閉バルブを、前記シャットオフバルブの下流側に配設した請求項の作業機のドレン回路保護装置。
  6. 前記作業機がシリンダ付き作業アームによって前記トラクタに移動可能に取り付けられ、前記シリンダを前記油圧供給回路からの油圧によって伸縮作動させることによって前記作業アームを揺動させ、
    前記油圧供給回路に、前記シリンダに対する油圧の供給・停止を行うための操作バルブを配設し、かつ、
    前記シャットオフバルブ、操作バルブおよび開閉バルブを、1つのハウジングに格納した請求項又はの作業機のドレン回路保護装置。
  7. 前記シャットオフバルブを、前記ハウジング内の前記油圧供給回路の最上流側に配置した請求項の作業機のドレン回路保護装置。
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