JP5773882B2 - 抗FasLリガンド抗体を含有する天疱瘡用治療薬 - Google Patents

抗FasLリガンド抗体を含有する天疱瘡用治療薬 Download PDF

Info

Publication number
JP5773882B2
JP5773882B2 JP2011540140A JP2011540140A JP5773882B2 JP 5773882 B2 JP5773882 B2 JP 5773882B2 JP 2011540140 A JP2011540140 A JP 2011540140A JP 2011540140 A JP2011540140 A JP 2011540140A JP 5773882 B2 JP5773882 B2 JP 5773882B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fasl
antibody
pemphigus
seq
cdr
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011540140A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012511550A (ja
Inventor
ピンチェリ カルロ
ピンチェリ カルロ
マルコーニ アレッサンドラ
マルコーニ アレッサンドラ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
PINCELL Srl
Original Assignee
PINCELL Srl
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from PCT/EP2008/010597 external-priority patent/WO2009074339A1/en
Application filed by PINCELL Srl filed Critical PINCELL Srl
Publication of JP2012511550A publication Critical patent/JP2012511550A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5773882B2 publication Critical patent/JP5773882B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K39/395Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • C07K16/28Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants
    • C07K16/2875Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants against the NGF/TNF superfamily, e.g. CD70, CD95L, CD153, CD154
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K39/395Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum
    • A61K39/39533Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum against materials from animals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/02Immunomodulators
    • A61P37/04Immunostimulants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/02Immunomodulators
    • A61P37/06Immunosuppressants, e.g. drugs for graft rejection
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • C07K16/28Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K2039/505Medicinal preparations containing antigens or antibodies comprising antibodies
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/20Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin
    • C07K2317/21Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin from primates, e.g. man
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/70Immunoglobulins specific features characterized by effect upon binding to a cell or to an antigen
    • C07K2317/74Inducing cell proliferation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/70Immunoglobulins specific features characterized by effect upon binding to a cell or to an antigen
    • C07K2317/76Antagonist effect on antigen, e.g. neutralization or inhibition of binding

Description

発明の詳細な説明
本発明は、ケラチノサイト棘融解に関連した皮膚疾病の予防及び/又は治療のための、特に天疱瘡の予防及び/又は治療のための、ヒトFasリガンド(CD95L又はApo1Lとも呼ばれる、以下ではFasLと略称する)のアンタゴニストの使用、特にFasLに対するヒト化抗体の使用に関する。
天疱瘡は、自己免疫水疱性皮膚状態であり、デスモソームタンパク質(デスモグレイン、dsg)に対して指向した自己抗体のために、ケラチノサイト付着の損失により特徴付けられる。天疱瘡は、1年あたり100000人につき約1〜5人の発症率でもって、そして女性に多い、世界的分布を有する。
天疱瘡は、棘融解として知られるプロセスにおいてまとめられる基底上ケラチノサイト(suprabasal keratinocyte)の付着の損失により特徴付けられる。天疱瘡の病原論について大きな修正が進行中であり、その原因の大半は、抗デスモグレイン抗体に加えて、新規な一群の抗コリン作動性レセプター抗体が棘融解を誘発できることにある(Kalish, 2000)。さらに、立体障害単独では、抗原−抗体結合の場合に水疱形成を担うことができないことが実証されている(Kitajima, 2002)。さらに、デスモソーム形成は、天疱瘡に結合する天疱瘡自己抗体(PVIgG)により阻害されることはないが、その一方で、このデスモソーム連結はPvIgGでの処置24〜36時間後に解離することが示されている。この期間の間に、PVIgGにより引き起こされる一連のシグナル伝達段階が生じる。
これら観察は、天疱瘡におけるアポトーシスの役割を示唆する。確かに、天疱瘡は、細胞付着の欠失のために生じる疾病であり(Payne AS et al, 1978)、アポトーシスは、細胞剥離と関連して生じることができる(Marconi et al, 2004)。これらコンセプトは、病変性天疱瘡皮膚中のアポトーシスの検出により十分に確認されている。特に、棘融解性細胞は、アポトーシスの主要マーカーを発現する(Wang X et al, 2004)。より興味深いことに、TUNELラベル化核もまた、水疱上部(blister roof)に取り付けられていることが見出され、このことは、剥離前の病変周辺皮膚中のアポトーシス細胞の存在を示唆する。さらに、Ig及び活性化したカスパーゼ8を発現するアポトーシス細胞が、この病変の端で検出され、この領域中では細胞−細胞接触の破壊は可視可能でない(Wang X et I, 2004)。これらデータは確かに、天疱瘡において棘融解前にケラチノサイト中でアポトーシスが生じることを実証する。
アポトーシスは、細胞性ホメオスタシスの調節において根本的な役割を果たし、かつ、多くの病態生理学的プロセスにおいて関連している。アポトーシスは、細胞から細胞への(cell to cell)剥離(Rezgui et al, 2000; Bergin et al, 2000)と、細胞−マトリックス相互作用の損失(Giancotti and Ruoslahti, 1999)の両者に続くことができる。
Fas(又はFasR)は、TNF−レセプタースーパーファミリーの一員であり、これは、Fasリガンド(FasL)と結合すると、多くの細胞システム中でアポトーシスを引き起こす(Sharma et al, 2000)。Fas−FasL−誘発されたアポトーシスの細胞内シグナリングは、多数のアダプター分子、例えばFADD(Fas関連デスドメイン)及びFLICE(FADD様ICE、カスパーゼ8)の動員を介して作動し、これは次に、FLIP(FLICE阻害性タンパク質)により阻害される(Juo et al, 1998)。Fas−FasL相互作用は、幾つかの免疫炎症性及び感染性状態、例えばAIDS(Bahr et al, 1997)及び全身性エリトマトーデス(Kovacs et al, 1997)の病理機構(pathomechanism)において関連している。Fas−FasL経路の影響により特徴付けられる皮膚病は、急性移植片対宿主疾病、毒性表皮壊死病及びメラノーマを含む(Wehrli et al, 2000)。さらに、棘融解様病変(acantholytic-like lesion)が、PVIgG及び抗FasRの両者で処置された培養したケラチノサイト中で観察されるが、その一方で、この病変形成数時間前に、この細胞膜上でFasR、FasL、及びカスパーゼ−8のクラスター化をPvIgGが誘発することが報告された(Wang X et al, 2004)。さらに、カスパーゼ−1様阻害剤が、天疱瘡マウスモデル中でこの水疱形成を有意に遮断することが報告された(Li et al, 2006)。まとめると、これらデータは、FasL及びこの外因性アポトーシス経路が、棘融解の根底をなす機構において決定的な役割を果たすことを示唆する。
天疱瘡自己抗体の性質がなんであれ、PVIgGに対する曝露は、棘融解の数時間前に、FasLを含めた幾つかのアポトーシス促進性遺伝子の発現を上方制御する。さらに、静脈性IgG(IVIgG)は、ケラチノサイト中で、PvIgG誘発されたFasLの上方制御及びアポトーシスを妨げる。IVIgGもまた、棘融解及びアポトーシスをin vivoで妨げる(Arredondo J et al, 2005)。
処置なしでは、尋常性天疱瘡の致死率は100%に達する。初期の全身性療法が天疱瘡の制御には必要とされるが、しかし、全身性療法からの副作用は主要な合併症である。処置は、コルチコステロイド、金を含む医薬、抗炎症性薬剤ダプゾン、又は免疫システムを抑制する医薬(例えば、アザチオプリン、メトトレキサート、サイクロスポリン、サイクロホスファミド、又はミコフェノール酸モフェチル)の投与を含む。天疱瘡のための最も一般的な処置は、現在では、生涯投与される必要があり、かつ、深刻な副作用を生じることがあるステロイドである。大抵の天疱瘡患者は、この副作用により死亡する。幾つかの抗体もまた有効であり、特にミノサイクリン及びドキシサイクリンである。静脈内免疫グロブリン(IVIg)は、時に使用される。プレスマフェレシスは、抗体含有血漿が血液から取り除かれ、静脈液体又は供与された血漿で置き換えられるプロセスである。プレスマフェレシスは、血流中の抗体の量を減少させるため全身性医薬に加えて使用されてよい。数々の新規分子もまた開発されている:ミコフェノール酸モフェチル、PI−0824、PRTX−100、抗CD20は、T細胞及びB細胞に対して作用する免疫抑制薬剤である。
現在の致死率は未だ5〜25%の範囲内にある;感染は最も頻繁な死の原因であり、かつ、長期間の免疫抑制療法(主としてコルチコステロイド)は、未だに高い致死率を惹起する重大な因子の1つである。免疫グロブリンは、いくばくかの短期間改善を生じることができるが、しかし、持続的な緩解を誘発するようには見えず、そして、そのコストのために長期使用のためには実際的でない。
幾つかの警告もまたプラスマフェレシスの使用に存在する。プレドニゾン又は他の免疫抑制薬剤で抑制され、プラスマフェレシスを受ける患者は、敗血症からの突然死のより高いリスクを有する。さらに、この処置は極めて高価であり、2週間の入院期間がこの療法を投与するために必要である。したがって、敗血症からの突然死のリスク及び高コストのために、プラスマフェレシスは、患者が明らかにこの疾病自体のために死ぬリスクを有する、極めて手に負えない場合にだけ指示される。
本発明の課題は、天疱瘡のための治療的薬剤を提供することにある。FasLを遮断する新規薬剤の開発は、細胞剥離及び皮膚病変の形成を完全に妨げることを可能にするはずである。
一般的に、本発明は、FasLアンタゴニストの投与によるケラチノサイト棘融解に関連する皮膚疾病の治療に関する。FasLアンタゴニストは、抗FasL抗体、特にヒト化したか又はヒトの抗FasL抗体、Fas発現の核酸エフェクター分子、例えばアンチセンス分子又はRNA干渉可能な分子、例えばsiRNA分子、溶解性Fasレセプター分子、アンタゴニスト性FasLムテイン、及び低分子量化学化合物であってFas−FasL相互作用を阻害するものから選択されてよい。FasLアンタゴニストは、ケラチノサイトアポトーシス及び引き続く細胞−細胞剥離(棘融解)を妨げる。このようにして、FasLアンタゴニストは、天疱瘡の予防及び/又は治療のために、例えば、粘膜皮膚天疱瘡の予防及び/又は治療のために特に適している。
本発明は、FasLの生物学的作用を阻害する少なくとも1の化合物を含有する医薬品に関する。「FasLの生物学的作用を阻害する化合物」との表現は、本願で使用される場合に、完全に又は少なくとも大幅に、FasLの生物学的作用を阻害又は中和できる全ての化合物を指す。例えば、この阻害性又は中和性の作用は、その天然のレセプターへのFasLへの結合の抑制、ひいてはこのように引き起こされるシグナル伝達の抑制を基礎としてよい。これは、例えば、FasL自体に結合する抗体又はFasを模倣する溶解性レセプター又はアンタゴニスト性FasLムテインの使用により達成されてよく、このようにして、この細胞レセプターに対するFasLの結合を遮断する。Fas又はFasL発現をsiRNAで干渉することは、Fas/FasLシステムを遮断するはずである。
FasLアンタゴニスト療法は、単独療法であるか、又は、天疱瘡又は他の皮膚疾病の治療のために適した他の医薬との組み合わせにおいて与えられ、これは特に上で説明したとおりである。例えば、FasLアンタゴニストとステロイドの併用療法は、ステロイド用量の劇的な減少を可能にする可能性がある。
本発明の好ましい一実施態様において、ヒトFasリガンドに対する抗体、又はその活性断片を活性成分として含有する、天疱瘡のための治療的薬剤が提供される。この抗体は好ましくは、キメラの、ヒト化した又はヒトの抗FasL抗体又は抗原結合断片又は誘導体、例えば組み換え単鎖抗体である。所望される場合には、この抗体はエフェクター分子、例えば、細胞分裂抑制性、細胞毒性及び/又は放射性化合物にコンジュゲートされていてよい。
ケラチノサイト棘融解と関連した皮膚疾病、特に本発明によれば天疱瘡の治療に適した好ましいヒト化抗体は、WO 1997/002290A1(「抗Fasリガンド抗体及びこの抗体を使用するアッセイ法」)又はWO1998/010070 A1(「Fasリガンド又はその活性断片と特異的に反応するヒト化免疫グロブリン及びFasリガンドヒト化抗体中で発生するアポトーシスを誘導する領域」)に説明され、この内容は参照することにより本願に組み込まれる。ケラチノサイト棘融解と関連した皮膚疾病、特に本発明によれば天疱瘡の治療に適した更に好ましいヒト抗体は、US 7,262,277(「アンタゴニスト性抗hFasリガンドヒト抗体及びその断片」)に説明され、この内容も参照することにより本願に組み込まれる。
ヒトの又はヒト化した抗体は、ヒト療法における使用のためにマウス及び幾つかの場合にはキメラ抗体に対して少なくとも3つの潜在的利点を有する:1)エフェクター部分がヒトであるために、これはヒトシステムの他の部分とより良好に相互作用してよい;2)ヒト免疫システムは、外来物としてのヒト化抗体のフレームワーク又はC領域を認識すべきでなく、したがって、このような注射された抗体に対する抗体応答は、完全に外来性のマウス抗体又は部分的に外来性のキメラ抗体に対してより低いはずである;3)注射されたヒト化抗体は推論によれば天然に生じるヒト抗体のものに近い半減期を有し、これにより、より少量の及びより頻度の少ない用量を与えられることが可能になる。
更に好ましいFasLアンタゴニストは、溶解性FasR分子であってFasレセプターの細胞外溶解性部分を有するもの又は改変されたアンタゴニスト性FasL分子であって競合的又は非競合的アンタゴニスト性活性を有するものである。これら分子は、FasLがこの溶解性レセプターアナログに結合するか又はアンタゴニスト性FasL分子が天然のレセプターに結合し、これにより、この天然のレセプターに対する生物学的に活性のあるFasLの結合を減少又は完全になくすことにより、FasL/FasR相互作用を阻害する。siRNAでの処置の間に、Fas及び/又はFasLタンパク質又はRNAレベルの分析が、処置のタイプ及び被験体の処置における療法の経路を決定するために使用されることができる。Fas及び/又はFasLタンパク質又はRNAレベルのモニタリングは、処置の結果を予想するために、そして、化合物及び組成物であって、トレイト、状態又は疾病と関連した特定のFas及び/又はFasLタンパク質のレベル及び/又は活性を調節するものの効力を決定するために使用されることができる。
特に好ましい一観点において、本発明は次のもの:
(i)モノクローナルヒト抗体又はその抗原結合断片であってヒトFasリガンドタンパク質(FasL)に特異的なもの、その際、前記モノクローナル抗体は少なくとも1の重鎖可変領域及び少なくとも1の軽鎖可変領域を含み、その際、この重鎖の相補性決定領域(CDRs)のアミノ酸配列は次のとおりである:
(a1)CDR H1:Asn Tyr Trp Ile Gly(配列番号1)、
(b1)CDR H2:Tyr Leu Tyr Pro Gly Gly Leu Tyr Thr Asn Tyr Asn Glu Lys Phe Lys Gly (配列番号2)、
(c1)CDR H3:Tyr Arg Asp Tyr Asp Tyr Ala Met Asp Tyr(配列番号3)又は
(d1)配列番号1、2及び/又は3のアミノ酸1、2又は3個を置換することにより得られる配列
かつ/又は、この軽鎖の相補性決定領域(CDRs)のアミノ酸配列は次のとおりである:
(a2)CDR L1:Lys Ser Thr Lys Ser Leu Leu Asn Ser Asp Gly Phe Thr Tyr Leu Gly(配列番号4)、
(b2)CDR L2:Leu Val Ser Asn Arg Phe Ser(配列番号5)、
(c2)CDR L3:Phe Gln Ser Asn Tyr Leu Pro Leu Thr(配列番号6)又は
(d2)配列番号4、5及び/又は6のアミノ酸1、2又は3個を置換することにより得られる配列
又は
(ii)抗体又はその抗原結合断片であって抗体(i)と同じヒトFasL上のエピトープを認識するもの、
を、ケラチノサイト棘融解と関連した皮膚疾病、特に天疱瘡の予防及び/又は治療のための医薬品の製造のために用いる使用に関する。
第2の特に好ましい一観点において、本発明は次のもの:
(i)モノクローナル抗体又はその抗原結合断片であってヒトFasリガンドタンパク質(FasL)に特異的なもの、その際、前記モノクローナル抗体は、アクセッション番号FERM BP−5045のハイブリドーマ細胞により生産されるか又はこれに由来する抗体又は抗体断片である、又は
(ii)モノクローナル抗体又はその抗原結合断片であって抗体(i)と同じヒトFasL上のエピトープを認識するもの、
を、ケラチノサイト棘融解と関連した皮膚疾病、特に天疱瘡の予防及び/又は治療のための医薬品の製造のために用いる使用に関する。
第3の特に好ましい一観点において、本発明は次のもの:
(i)モノクローナルヒト抗体又はその抗原結合断片であってヒトFasリガンドタンパク質(FasL)に特異的なもの、その際、前記モノクローナル抗体は少なくとも1の重鎖可変領域及び少なくとも1の軽鎖可変領域を含み、その際、この重鎖の相補性決定領域(CDRs)のアミノ酸配列は次のとおりである:
(a1)CDR H1:Glu Tyr Pro Met His(配列番号7)、
(b1)CDR H2:Met Ile Tyr Thr Asp Thr Gly Glu Pro Ser Tyr Ala Glu Glu Phe Lys Gly(配列番号8)、
(c1)CDR H3:Phe Tyr Trp Asp Tyr Phe Asp Tyr(配列番号9)又は
(d1)配列番号7、8及び/又は9のアミノ酸1、2又は3個を置換することにより得られる配列
かつ/又は、この軽鎖の相補性決定領域(CDRs)のアミノ酸配列は次のとおりである:
(a2)CDR L1:Arg Ala Ser Gln Asp Ile Ser Asn Tyr Leu Asn(配列番号10)、
(b2)CDR L2:Tyr Thr Ser Arg Leu His Ser(配列番号11)、
(c2)CDR L3:Gln Gln Gly Ser Thr Leu Pro Trp Thr(配列番号12)又は
(d2)配列番号10、11及び/又は12のアミノ酸1、2又は3個を置換することにより得られる配列
又は
(ii)抗体又はその抗原結合断片であって抗体(i)と同じヒトFasL上のエピトープを認識するもの、
を、ケラチノサイト棘融解と関連した皮膚疾病、特に天疱瘡の予防及び/又は治療のための医薬品の製造のために用いる使用に関する。
第4の好ましい一観点において、本発明は次のもの:
(i)モノクローナル抗体又はその抗体結合断片であってヒトFasリガンドタンパク質(FasL)に特異的なもの、その際、前記モノクローナル抗体は、アクセッション番号FERM BP−5533、FERM BP−5534及び/又はFERM BP−5535のハイブリドーマ細胞により生産されるか又はこれに由来する抗体又は抗体断片である、又は
(ii)モノクローナル抗体又はその抗原結合断片であって(i)の抗体と同じヒトFasL上のエピトープを認識するもの、
を、ケラチノサイト棘融解と関連した皮膚疾病、特に天疱瘡の予防及び/又は治療のための医薬品の製造のために用いる使用に関する。
特に好ましい一実施態様において、本発明は、抗FasLヒト抗体、又はその抗原結合部分であって、軽鎖可変領域及び/又は重鎖可変領域を含むものの使用に関し、これはUS 7,262,277に説明されており、この内容は、参照することにより本願に組み込まれる。特に、本発明によりケラチノサイト棘融解と関連した皮膚疾病の治療のために適した好ましい抗FasLヒト抗体は、軽鎖可変領域を含み、これはUS 7,262,277の配列番号2に示される配列を有するポリペプチドを含み(これは参照により組み込まれる)、かつ、さらに重鎖改変領域を含み、これはUS 7,262,277の配列番号10又は18に示される配列を有するポリペプチドを含む(これは参照により組み込まれる)。特に、本発明は、抗hFasヒト抗体3E1(アクセッション番号ATCC PTA-4017を有するハイブリドーマ細胞により生産される)及び/又は4G11(アクセッション番号ATCC PTA-4018を有するハイブリドーマ細胞により生産される)(これはUS 7,262,277に説明される(参照により本願に組み込まれる))の、ケラチノサイト棘融解と関連した皮膚疾病、特に天疱瘡の予防及び/又は治療のための医薬品の製造のための使用に関する。
更なる好ましい一観点において、本発明は次のもの:
(i)モノクローナルヒト抗体又はその抗原結合断片であってヒトFasリガンドタンパク質(FasL)に特異的なもの、その際、前記モノクローナル抗体は少なくとも1の重鎖可変領域及び少なくとも1の軽鎖可変領域を含み、その際、この重鎖の相補性決定領域(CDRs)のアミノ酸配列は次のとおりである:
(a1)CDR H1:Arg His Gly Ile Thr(配列番号13)又は
(a2)CDR H1:Ser His Gly Ile Ser(配列番号14)、
(b1)CDR H2:Trp Ile Asn Ala Tyr Asn Gly Asn Thr Asn Tyr Ala Gln Lys Val Gln Gly (配列番号15)又は
(b2)CDR H2:Trp Ile Asn Ala Tyr Ser Gly Asn Thr Asn Tyr Ala Gln Lys Leu Gln GIy(配列番号16)、
(c1)CDR H3:Glu Thr Met Val Arg Gly Val Pro Leu Asp Tyr(配列番号17)又は
(c2)CDR H3:Glu Thr Met Val Arg Gly Val Pro Cys Asp Tyr(配列番号18)又は
(d1)配列番号13、14、15、16、17及び/又は18のアミノ酸1、2又は3個を置換することにより得られる配列
かつ/又は、この軽鎖の相補性決定領域(CDRs)のアミノ酸配列は次のとおりである:
(a3)CDR L1:Arg Ala Ser Gln Ser Val Ser Ser Ser Tyr Leu Ala(配列番号19)、
(b3)CDR L2:Gly Ala Ser Ser Arg Ala Thr(配列番号20)、
(c3)CDR L3:Gln Gln Tyr Gly Ser Ser Pro Trp Thr(配列番号21)又は
(d3)配列番号19、20及び/又は21のアミノ酸1、2又は3個を置換することにより得られる配列
又は
(ii)抗体又はその抗原結合断片であって抗体(i)と同じヒトFasL上のエピトープを認識するもの、
を、ケラチノサイト棘融解と関連した皮膚疾病、特に天疱瘡の予防及び/又は治療のための医薬品の製造のために用いる使用に関する。
最後に更に好ましい一観点において、本発明は次のもの:
(i)モノクローナル抗体又はその抗原結合断片であってヒトFasリガンドタンパク質(FasL)に特異的なもの、その際、前記モノクローナル抗体は、アクセッション番号ATCC PTA−4017及び/又はATCC PTA−4018のハイブリドーマにより生産されるか又はこれに由来する抗体又は抗体断片である、又は
(ii)モノクローナル抗体又はその抗原結合断片であって抗体(i)と同じヒトFasL上のエピトープを認識するもの、
を、ケラチノサイト棘融解と関連した皮膚疾病、特に天疱瘡の予防及び/又は治療のための医薬品の製造のために用いる使用に関する。
アクセッション番号ATCC PTA−4017及びATCC PTA−4018のハイブリドーマ細胞は、2002年1月29日付けで、the American Type Culture Collection, 10801 University Boulevard, Manassas, Virgina 20110-2209(USA)に寄託されている。
本発明の医薬品は、製薬学的に許容可能なキャリアーと一緒に製薬学的組成物として提供されてよい。好ましくは、この製薬学的組成物は、注射又は輸液により投与され、例えば静脈内、動脈内、皮下、腹腔内又は他の適した手段により投与される。この組成物は、局所的に又は全身的に投与されてよい。好ましくは、この組成物は全身的に投与される。
本発明における使用のために適している製薬学的組成物は、この活性成分を、この意図される目的を達成するための有効量で含有する。本発明の医薬品の有効用量は、0.1μg〜100mgの範囲内にあってよく、投与経路に依存して約1gの全用量までであってよい。この製薬学的組成物は、毎日、例えば1回又は複数回、又は2〜4日毎、毎週、又は2週間に1回投与されてよい。この医薬品は、1又は複数の医薬品投与からなる単独治療サイクルで又はそれぞれ1又は複数の医薬品投与からなる複数の治療サイクルで投与されてよい。各治療サイクルは、1日間から数週、数月又は数年までの期間を有してよい。
このようにして、本発明によれば、この医薬品は、ケラチノサイト棘融解と関連した皮膚疾病に対して、特に天疱瘡に対して有効な、少なくとも1の更なる療法との併用療法において使用されてもよい。この医薬品は、単独で又は他の免疫抑制薬剤と、特にステロイドと組み合わせて、その用量を減少するために及び/又はその慢性副作用を最小限にするために使用される。組み合わせて使用される場合には、この医薬品は好ましくは月ベースで投与される。単独で使用される場合には、この医薬品は好ましくは、個々人の場合に応じて時間枠内で連続的に投与される。
さらに、本発明は、以下の実施例によってより詳細に説明されるものである。
図1は、病変周辺表皮からの基底上の層において、正常皮膚と比較して、大抵のケラチノサイトはアポトーシス性であったことを示す図である。 図2は、カスパーゼ−3断片がこの水疱の上部及び下部の両者に局在し、この場合に幾つかの細胞は病変周辺表皮中でポジティブであったことを示す図である。 図3は、健康な被験体又はステロイド処置を受ける患者からのでなく、天疱瘡からの血清が、ヒトケラチノサイト中でアポトーシスを誘発したことを示す図である。 図4は、FasLレベルは未処置患者からの血清中で極めて高く、かつ、コルチコステロイドで処置した患者からの血清中又は健康な被験体からの血清中で検出限度の下であったこと(図4A)、FasLレベルは、全身性ステロイド療法とともに連続的に減少したこと(図4B)を示す図である。 図5は、粘膜皮膚天疱瘡(PMC)FasRは、この表皮層を通じて、そして水疱形成前にさえも、発現しているように見えることを示す図である。 図6は、抗FasL中和抗体又はカスパーゼ−8阻害剤の添加は部分的に、天疱瘡血清誘発したケラチノサイトアポトーシスを妨げたことを示す図である。 図7は、未処置細胞に比較して、天疱瘡血清で処置したケラチノサイト中でカスパーゼ−8が顕著に活性化しているが、その一方で、カスパーゼ開裂は、抗FasL抗体を用いた前処置により部分的に阻害されたことを示す図である。 図8は、ステロイド療法下にある患者からの血清でなく、未処置患者からの血清は、Dsg1及びDsg3を著しく開裂したことを示す図である。 図9は、増加する量のFasL(0.1、10、100ng/ml)でのケラチノサイトの処置は、用量依存的にdsgsを開裂したことを示す図である。 図10は、抗FasL Ab(NOK2)がFasL誘発したdsg開裂及びカスパーゼ−8誘発されたアポトーシスを妨げること(図10A)、抗FasL(NOK2)Abが、FasL誘発した細胞から細胞への剥離、すなわち、棘融解を妨げること(図10B)を示す図である。 図11は、抗FasL抗体が、用量依存的にFasL誘発したdsg3開裂を妨げることを示す図である。 図12は、FasL又はカスパーゼ−8活性化したアポトーシス経路を阻害することが、カスパーゼ−8活性化及びdsg開裂の両者を妨げ、このようにして棘融解を遮断することを示すことを示す図である。 図13は、FasL単独がDsg3を開裂しかつカスパーゼ−8を活性化する一方で、両者のヒト抗体PTA−4017及びPTA−4018及びヒト化抗体BP−5035及びBP−5045がこの作用を妨げること(図13A)、FasL単独が細胞から細胞への剥離及び棘融解を誘発する一方で、異なる濃度のヒト抗FasL抗体PTA−4017及びPTA−4018がこの作用を妨げること(図13B)を示す図である。 図14は、正常ヒトIgGで処置したマウス中でなくPVIgGで処置したマウス中でだけ水疱が発達すること(図14A)、アポトーシスをTUNEL又はカスパーゼ−3活性化のいずれかによってPVIgGで処置したマウス中でだけ検出したこと(図14B)を示す図である。 図15は、抗FasL処置したマウス中の裂の長さは顕著に減少したことを示す図である。
実施例
我々は最初に、TUNEL染色により未処置の天疱瘡患者からの凍結切片における病変周囲皮膚(perilesional skin)からの表皮におけるアポトーシスの存在を評価した。蛍光試験片を、共焦点走査型レーザー顕微鏡により分析した。病変周辺表皮からの基底上の層において、正常皮膚と比較して、大抵のケラチノサイトはアポトーシス性であった(図1)。
天疱瘡病変中のアポトーシスを確認するために、我々は、ホルマリン固定しかつパラフィン包理したバイオプシーを使用し、かつ、活性形態のカスパーゼ−3を検出した。染色プロトコルをUltraVision LP Detection System AP Polymer and Fast Red Chromogen(Lab Vision Corporation, CA, USA)により、製造者指示に応じて実施した。可視化をナフトールホスファート基質中のFast Redタブレットでもって獲得した。天疱瘡試料中で、我々は、カスパーゼ−3断片がこの水疱の上部(roof)及び下部(floor)の両者に局在することを見出し、この場合に幾つかの細胞は病変周辺表皮中でポジティブであった(図2)。この結果は、ケラチノサイト細胞死が、棘融解を生じるケラチノサイトの剥離前に生じることを示唆するようである。
アポトーシス性ケラチノサイトは天疱瘡中に豊富に発現しているので、我々は、天疱瘡血清は正常なヒトのケラチノサイト中でアポトーシスを誘導できるかどうかを調査したかった。この目的のために、ケラチノサイトをチャンバースライド中に配置し、かつ、プレコンフルエンス(preconfluence)まで血清不含培地(KGM)中で培養した。次いで細胞をケラチノサイト基礎培地中で培養し、未処置患者又は全身性コルチコステロイドで処置した患者のいずれかからの25%の血清の添加とともに48時間処置した。健康な被験体からの血清をコントロールとして使用した。アポトーシスをTUNEL染色によりin situで評価した。ランダムに選択した領域中の約100個の細胞を評価し、このTUNELポジティブ細胞のパーセンテージをカウントした。健康な被験体又はステロイド処置を受ける患者からのでなく、天疱瘡からの血清が、ヒトケラチノサイト中でアポトーシスを誘発した(図3A−B)。
Fas/FasLシステムは多くのアポトーシス性プロセスにおいて皮膚レベルでも影響するので(Wehrli et al, 2000)、我々は2箇所の酵素免疫アッセイ(two-site enzyme immunoassay)(ELISA)により天疱瘡患者からの血清中のFasLレベルを測定した。血清濃度を、組み換えヒトFasL標準タンパク質に対して450nmでの吸収により決定した。FasLレベルは未処置患者からの血清中で極めて高く、かつ、コルチコステロイドで処置した患者からの血清中又は健康な被験体からの血清中で検出限度の下であった。HBV患者からの血清をポジティブコントロールとして使用した(図4A)。1人の患者中で、FasLレベルは、全身性ステロイド療法とともに連続的に減少した(図4B)。
FasLは多量に天疱瘡血清中に含まれているので、我々は、その同族(cognate)レセプターFasRの発現を観察した。この目的のために、我々はホルマリン固定しかつパラフィン包理したバイオプシーを使用した。染色プロトコルを、製造者指示に従ってUltraVision LP Detection System AP Polymer and Fast Red Chromogen(Lab Vision Corporation, CA, USA)により実施した。可視化をナフトールホスファート基質中のFast Redタブレットでもって獲得した。FasRが正常な皮膚中の基底ケラチノサイトにのみ発現している一方で、活性のある天疱瘡病変中では、FasRは、基底及び基底上(suprabasal)の両者の細胞中で検出される。更に一層興味深いことに、粘膜皮膚天疱瘡(PMC)FasRは、この表皮層を通じて、そして水疱形成前にさえも、発現しているように見える(図5)。
FasLは、カスパーゼ−8活性化した外因性アポトーシス経路の主要なトリガーの1つである。したがって、我々は、天疱瘡アポトーシスにおいてこの経路が役割を果たすかどうか評価したかった。この目的のために、患者の血清を、抗FasL中和抗体又はカスパーゼ−8阻害剤で前処置し、かつケラチノサイト培養に添加した。ケラチノサイトをKGM中で培養し、天疱瘡血清で又は未処置患者からの血清で処置した。血清を、抗FasL中和抗体(2.5mg/ml、30分間)又はカスパーゼ−8阻害剤Z−IETD−FMK(100μM、30分間)で前処置した。アポトーシスをTUNEL染色により評価した。抗FasL中和抗体又はカスパーゼ−8阻害剤の添加は部分的に、天疱瘡血清誘発したケラチノサイトアポトーシスを妨げた(図6)。
加えて、ケラチノサイトを図6に示したように処置し、かつ、抗FasL抗体又は無関係な免疫グロブリンのいずれかを提供した。細胞を次に、RIPA緩衝液中で、ウェスタンブロット分析のためにホモジェナイズした。膜を、抗ヒトカスパーゼ−8又は抗−b−アクチン抗体でインキュベーションした。オートラジオグラフ上のバンドの相対強度を、走査型レーザーデンシメトリーにより定量化した。この結果は、未処置細胞に比較して、天疱瘡血清で処置したケラチノサイト中でカスパーゼ−8が顕著に活性化しているが、その一方で、カスパーゼ開裂は、抗FasL抗体を用いた前処置により部分的に阻害されたことを示している(図7)。
まとめると、これらデータは、天疱瘡血清が、Fas/FasLシステムにより引き起こされる外因性アポトーシス経路を通じてケラチノサイトアポトーシスを誘発することを示唆する。
最近の研究は、上皮アドヘレンスジャンクション中のカドヘリン−カテニン付着複合体の成分が、アポトーシスの間にカスパーゼにより標的化されることを示している(Weiske et al, 2001)。Fas/FasL−誘発したアポトーシス経路がデスモソーム分離も担うのかどうかを評価するために、我々は、1.8mM CaCl2の存在下でKGM中で培養した、コンフルエントなケラチノサイトを72時間、天疱瘡血清を用いて、療法あり又はなしで処置した。この培養からのタンパク質抽出物を抗Dsg−1及び抗Dsg3抗体を用いてウェスタンブロットにより分析した。β−アクチンを内部標準として使用した。我々は、天疱瘡血清がDsg1及びDsg3を開裂できることを見出した。特に、ステロイド療法下にある患者からの血清でなく、未処置患者からの血清は、Dsg1及びDsg3を著しく開裂した(図8)。
最も重要なことに、72時間にわたる、増加する量のFasL(0.1、10、100ng/ml)でのケラチノサイトの処置は、用量依存的にdsgsを開裂した。この培養からのタンパク質抽出物を抗Dsg1及び抗Dsg3抗体を用いてウェスタンブロットにより分析した。β−アクチンを内部標準として使用した。これら用量は、天疱瘡血清中で検出されたものと一致していた(図9)。
FasLが天疱瘡の病原論において重要な役割を発揮することを考慮して、我々は抗FasL抗体(NOK2、ハイブリドーマ細胞株NOK2、アクセッション番号FERM BP-5045、により生産された抗体)を試験した。コンフルエントなケラチノサイト、1.8mM CaCl2を有するKGM中で培養したもの、を72時間以下を用いて処置した:1.KGM単独;2.抗FasL(NOK2、15μg/ml)Ab;3.FasL(50ng/ml);4.FasL+抗FaL Ab。我々は、抗FasL Ab(NOK2)がFasL誘発したdsg開裂を妨げる証拠を提示する。我々は、抗FasL Ab(NOK2)がカスパーゼ−8誘発されたアポトーシスを阻害することも示す(図10A)。図10Bは、抗FasL(NOK2)Abが、FasL誘発した細胞から細胞への剥離、すなわち、棘融解を妨げることを示す。
さらにFasLの中心的役割を確認するために、我々は、他の抗FasL抗体(F918-7-3 アクセッション番号FERM BP-5533を有するハイブリドーマ細胞株により生産された抗体;F918-7-4 アクセッション番号FERM BP-5534を有するハイブリドーマ細胞株により生産された抗体;F919-9-18 アクセッション番号FERM BP-5535を有するハイブリドーマ細胞株により生産された抗体)を試験した。コンフルエントなケラチノサイト、1.8mM CaCl2を有するKGM中で培養したもの、を72時間以下を用いて処置した:KGM単独;組み換えFasL(50ng/ml);ハイブリドーマ媒体、1:1にKGM中で希釈;FasL+ハイブリドーマ媒体、KGM中で異なる希釈にある。我々は、抗FasL抗体が、用量依存的にFasL誘発したdsg3開裂を妨げる(図11A及び図11B)との証拠を提示し、この場合にカスパーゼ−8誘発したアポトーシス活性化を阻害する(図11A)。図11Cは、ハイブリドーマ細胞株FERM BP-5535由来の、この培地中に含有されるFasL Abが、FasL−誘発した細胞から細胞への剥離、すなわち、棘融解を妨げることを示す。
外因性アポトーシス経路がdsg開裂を担うかどうかを検査するために、我々はコンフルエントなケラチノサイトをカスパーゼ−8阻害剤Z−IETD−FMK(100μM、30分間)又は抗FasL(NOK2、15μg/ml)Abで前処置した。次いで、細胞を72時間にわたり健康な又は未処置の天疱瘡血清でインキュベーションした。この培養からのタンパク質抽出物を抗Dsg3抗体及び抗−カスパーゼ−8−Abを用いたウェスタンブロットにより分析した。ビンキュリンを内部標準として使用した(図12A)。図12Bは、細胞剥離(すなわち、棘融解)が抗FasL Ab又はカスパーゼ−8阻害剤により妨げられることを示す。これら結果は、FasL又はカスパーゼ−8活性化したアポトーシス経路を阻害することが、カスパーゼ−8活性化及びdsg開裂の両者を妨げ、このようにして棘融解を遮断することを示す。
ヒト抗FasL抗体(ヒト抗体3E1、アクセッション番号ATCC PTA-4017を有するハイブリドーマ細胞株により生産(抗体PTA-4017)及びヒト抗体4G11、アクセッション番号ATCC PTA-4018を有するハイブリドーマ細胞株により生産(抗体PTA-4018))の役割も評価するために、ヒトのケラチノサイトをKGM(1.8nM CaCl2)中で培養し、組み換えFasL(50ng/ml)単独又はPTA−4017及びPTA−4018抗体との組み合わせにおいて異なる希釈で処置した。図10〜12において既に試験した抗FasLヒト化抗体BP−5035及びBP−5045をコントロールとして使用した。図13Aは、FasL単独がDsg3を開裂しかつカスパーゼ−8を活性化する一方で、両者のヒト抗体PTA−4017及びPTA−4018及びヒト化抗体BP−5035及びBP−5045がこの作用を妨げることを示す(ウェスタンブロット)。図13Bは、FasL単独が細胞から細胞への剥離及び棘融解を誘発する一方で、異なる濃度のヒト抗FasL抗体PTA−4017及びPTA−4018がこの作用を妨げることを実証する。
結論として、我々は、FasLが、カスパーゼ−8媒介した外因性アポトーシス経路及びDsg開裂の両者を活性化することにより、二重の活性を発揮することを示した。我々の研究と一致して、Wang及び共同研究者(Wang et al, 2004)は、アポトーシスが棘融解現象の原因となりえることを示唆している。彼らは、PV−IgG及びFasレセプターに対する抗体(抗FasR)が、同様にin vitroで病変を誘発することを示し、これは次のことを引き起こす:(1)溶解性FasLの分泌;(2)高められた細胞量のFasR、FasL(溶解性かつ膜性)、Bax及びp53タンパク質;(3)細胞性Bcl−2レベルの減少;(4)カスパーゼ8の濃縮及びカスパーゼ1及び3の活性化;(5)膜性死誘発シグナリング複合体(membranal deathinducing signaling complex)(DISC)における、FasL及びFasRの、カスパーゼ8との共凝集。このように、このFas媒介デスシグナリング経路は、病変形成に関連しているように見える。
十分に確立した動物モデルは、天疱瘡の研究のために長い間かつ広範囲に使用されている。新生マウス中へのPVIgGの受動輸送は、細胞剥離及び水疱の形成を誘発する。このモデルは、天疱瘡の病原論におけるアポトーシス及びFasLの関与を評価するために使用されてきている。我々は、新しく生まれたC57BL/6N Crlマウス中に患者血清から精製したPVIgG(5mg/g/BW)を皮下注射した。健康な個体の血清から精製されたIgG(NIgG)で処置した正常な新しく生まれたマウスはコントロールとして使用される。動物を、注射20時間後に屠殺した。
ヘマトキシリン及びエオシン染色は、正常ヒトIgGで処置したマウス中でなく、PVIgGで処置したマウス中でだけ水疱が発達することを示す(図14A)。アポトーシスを、TUNEL又はカスパーゼ−3活性化のいずれかによって、PVIgGで処置したマウス中でだけ検出した(図14B)。
in vivoでのFasLの役割を評価するために、マウスをPVIgG又はPVIgG+抗FasL抗体(MFL3クローン、マウスに特異的)で処置した。抗FasL(40μg/マウス)を、PVIgG注射3時間後に投与し、これはマウス中で水疱形成を妨げ、H&E染色により示されるとおりである。加えて、抗FasL処置したマウス中の裂(cleft)の長さは顕著に減少した(図15)。
結論として、我々は、FasLが、カスパーゼ−8媒介した外因性アポトーシス経路及びDsg開裂の両者を活性化することにより、二重の活性を発揮することを示した。最も重要なことに、FasLの遮断は、in vitro及びin vivoにおいて棘融解から保護する。
Figure 0005773882
Figure 0005773882
Figure 0005773882
Figure 0005773882
Figure 0005773882

Claims (6)

  1. 次のもの:
    (i)モノクローナルヒト抗体又はその抗原結合断片であってヒトFasリガンドタンパク質(FasL)に特異的なもの、その際、前記モノクローナル抗体は少なくとも1の重鎖可変領域及び少なくとも1の軽鎖可変領域を含み、その際、この重鎖の相補性決定領域(CDRs)のアミノ酸配列は次のとおりである:
    (a1)CDR H1:Arg His Gly Ile Thr(配列番号13)、
    (b1)CDR H2:Trp Ile Asn Ala Tyr Asn Gly Asn Thr Asn Tyr Ala Gln Lys Val Gln Gly(配列番号15)、
    (c1)CDR H3:Glu Thr Met Val Arg Gly Val Pro Leu Asp Tyr(配列番号17)、
    かつ、この軽鎖の相補性決定領域(CDRs)のアミノ酸配列は次のとおりである:
    (a3)CDR L1:Arg Ala Ser Gln Ser Val Ser Ser Ser Tyr Leu Ala(配列番号19)、
    (b3)CDR L2:Gly Ala Ser Ser Arg Ala Thr(配列番号20)
    (c3)CDR L3:Gln Gln Tyr Gly Ser Ser Pro Trp Thr(配列番号21
    を、ケラチノサイト棘融解の予防及び/又は治療のための医薬品の製造のために用いる使用。
  2. 前記抗体又はその抗原結合断片が、部分的に又は完全にヒト化した抗体、完全にヒト化した単鎖抗体の部分又はその断片から選択される請求項1記載の使用。
  3. ケラチノサイト棘融解が天疱瘡において生じ、前記天疱瘡がアポトーシス経路の活性化及び/又はデスモグレインの開裂に関連している請求項1又は2記載の使用。
  4. ケラチノサイト棘融解に対して有効な少なくとも1の更なる療法との併用療法にある請求項1から3のいずれか1項記載の使用。
  5. 少なくとも1の更なる免疫抑制薬剤療法と組み合わせた請求項4記載の使用。
  6. 前記免疫抑制薬剤として少なくとも1の更なるステロイドを使用する請求項5記載の使用。
JP2011540140A 2008-12-12 2009-12-14 抗FasLリガンド抗体を含有する天疱瘡用治療薬 Active JP5773882B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EPPCT/EP2008/010597 2008-12-12
PCT/EP2008/010597 WO2009074339A1 (en) 2007-12-12 2008-12-12 Remedies for pemphigus containing anti fas ligand antobodies
PCT/EP2009/067129 WO2010066914A2 (en) 2008-12-12 2009-12-14 Remedies for pemphigus containing anti fas ligand antibodies

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012511550A JP2012511550A (ja) 2012-05-24
JP5773882B2 true JP5773882B2 (ja) 2015-09-02

Family

ID=42060995

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011540140A Active JP5773882B2 (ja) 2008-12-12 2009-12-14 抗FasLリガンド抗体を含有する天疱瘡用治療薬

Country Status (20)

Country Link
US (1) US9255150B2 (ja)
EP (1) EP2376536B1 (ja)
JP (1) JP5773882B2 (ja)
KR (1) KR101769858B1 (ja)
CN (1) CN102405234A (ja)
AU (1) AU2009326978B2 (ja)
BR (1) BRPI0922201A2 (ja)
CA (1) CA2746334C (ja)
DK (1) DK2376536T3 (ja)
ES (1) ES2534799T3 (ja)
HK (1) HK1161884A1 (ja)
IL (1) IL213213A (ja)
MX (1) MX2011006203A (ja)
NZ (1) NZ593312A (ja)
PL (1) PL2376536T3 (ja)
PT (1) PT2376536E (ja)
RU (1) RU2556818C2 (ja)
SI (1) SI2376536T1 (ja)
WO (1) WO2010066914A2 (ja)
ZA (1) ZA201104130B (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3137909B1 (en) 2014-04-29 2018-06-06 Apogenix AG Diagnostic anti-cd95l antibody
WO2017051002A1 (en) * 2015-09-23 2017-03-30 Apogenix Ag Anti-cd95l antibody
RU2613718C1 (ru) * 2015-11-24 2017-03-21 Федеральное государственное бюджетное учреждение "Государственный научный центр дерматовенерологии и косметологии" Минздрава России (ФГБУ ГНЦДК Минздрава России) Способ моделирования пузырчатки у мышей методом введения иммуноглобулинов класса g
CN116888257A (zh) * 2022-01-21 2023-10-13 北京三诺佳邑生物技术有限责任公司 特异性识别FasL的抗体及其应用

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6946255B1 (en) 1995-03-20 2005-09-20 Ko Okumura Monoclonal antibody reacting specifically reacting with Fas ligand and production process thereof
US6114507A (en) * 1995-06-30 2000-09-05 Mochida Pharmaceutical Co., Ltd. Anti-Fas ligand antibody and assay method using the anti-Fas ligand antibody
WO1997002290A1 (fr) 1995-06-30 1997-01-23 Mochida Pharmaceutical Co., Ltd. ANTICORPS DE LIGAND ANTIFas ET PROCEDE D'EPREUVE LE FAISANT INTERVENIR
US6777540B1 (en) 1996-09-02 2004-08-17 Ko Okumura Humanized immunoglobulin reacting specifically with Fas ligand or active fragments thereof and region inducing apoptosis originating in Fas ligand
MXPA04009148A (es) 2002-03-21 2005-02-28 Lilly Co Eli Anticuerpos humanos del ligando anti-hfas antagonisticos y sus fragmentos.
EP2231708B1 (en) 2007-12-12 2015-04-08 Pincell Srl Remedies for pemphigus containing anti-fas ligand antibodies
FR2933264B1 (fr) 2008-06-25 2012-10-26 Actimagine Procede d'authentification d'un utilisateur d'un service sur terminal mobile.

Also Published As

Publication number Publication date
IL213213A0 (en) 2011-07-31
EP2376536B1 (en) 2015-02-25
DK2376536T3 (en) 2015-06-08
PT2376536E (pt) 2015-05-11
US9255150B2 (en) 2016-02-09
ES2534799T3 (es) 2015-04-29
AU2009326978A1 (en) 2011-07-07
MX2011006203A (es) 2011-07-20
CA2746334A1 (en) 2010-06-17
WO2010066914A2 (en) 2010-06-17
JP2012511550A (ja) 2012-05-24
BRPI0922201A2 (pt) 2015-12-29
EP2376536A2 (en) 2011-10-19
KR20110094327A (ko) 2011-08-23
AU2009326978B2 (en) 2013-09-12
HK1161884A1 (en) 2012-08-10
US20110243946A1 (en) 2011-10-06
ZA201104130B (en) 2012-02-29
CN102405234A (zh) 2012-04-04
NZ593312A (en) 2013-02-22
SI2376536T1 (sl) 2015-04-30
WO2010066914A3 (en) 2010-09-02
IL213213A (en) 2015-10-29
RU2011128702A (ru) 2013-01-20
PL2376536T3 (pl) 2015-10-30
CA2746334C (en) 2018-06-12
RU2556818C2 (ru) 2015-07-20
KR101769858B1 (ko) 2017-08-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6021959B2 (ja) 炎症性腸疾患を治療するための抗体α4β7インテグリンおよびその使用
KR101713365B1 (ko) 안전하고 기능적인 인간화 항 베타-아밀로이드 항체
JP2019504064A (ja) 抗プロ/潜在型ミオスタチン抗体およびその使用方法
CA3021759A1 (en) Plasma kallikrein binding proteins
TW200815468A (en) Use of organic compounds
JP2011506371A (ja) 抗Fasリガンド抗体を含有する天疱瘡の治療薬
JP5773882B2 (ja) 抗FasLリガンド抗体を含有する天疱瘡用治療薬
RU2800765C2 (ru) ЛЕЧЕНИЕ АЛЛЕРГИЧЕСКИХ ЗАБОЛЕВАНИЙ, ОПОСРЕДОВАННЫХ IgE
TW202311293A (zh) 免疫療法之組合及其用途
AU2006220426B2 (en) Method of administering an antibody

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121010

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140106

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20140407

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20140414

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140502

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150421

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20150513

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150608

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150630

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5773882

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250