JP5773303B2 - 筒状加圧部材を備えた電気抵抗溶接の電極 - Google Patents

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Description

この発明は、軸状部品の軸部が電極の受入孔に挿入された状態で鋼板部品などの相手方部材に電気抵抗溶接がなされる電極に関している。
特許第4273185号公報には、軸部と、この軸部に一体に形成されたフランジと、前記軸部とは反対側のフランジ面に形成された溶着用突起を備えた軸状部品が電気抵抗溶接の対象とされ、前記軸部を電極に形成した受入孔内に挿入することが記載されている。このようにして電極に保持された軸状部品の溶着用突起が相手方部材である鋼板部品に加圧され、溶接電流が通電されて溶着される。
特許第4273185号公報
上記特許文献1に記載されている技術の要部は、図5に示したとおりである。ここでの軸状部品1は、鉄製のプロジェクションボルトである。以下の説明において、プロジェクションボルトを単にボルトと表現する場合もある。
プロジェクションボルト1は、雄ねじが形成された軸部2と、この軸部2と同心で軸部2と一体に形成された円形のフランジ3と、軸部2とは反対側のフランジ面に形成された溶着用突起4から構成されている。各部の寸法は、軸部2の直径が6mm、軸部2の長さが27mm、フランジ3の直径が14mmである。
電極全体は、符号105で示されている。電極本体106は、クロム銅のような銅合金材料で作られた円筒型の部材である。この電極本体106にねじ部107を介して端部材108が結合されている。そして、端部材108の端面が前記フランジ3に密着する平坦な電極端面109とされている。前記端部材108は、フランジ3が加圧されて摩耗が著しいために、摩耗量が所定値に達すると交換しなければならない。
前記電極本体106の内側に、ウレタン樹脂やポリアミド樹脂のような合成樹脂製絶縁材料で作られたガイド筒114が挿入され、その内側に大径孔115とこれに連通する小径孔116が形成してある。前記端部材108に軸部2が挿入される受入孔117が設けられている。この受入孔117は、一端がガイド筒114の小径孔116に連通し、他端が電極端面109に開口している。そして、受入孔117の中心軸線は電極本体6の中心軸線O−Oと同軸になっている。
前記受入孔117の内面は、絶縁構造とされている。ここでの絶縁構造は、端部材108にはめ込まれた絶縁筒118と空隙119によって構成されている。前記絶縁筒118の内径は軸部2の外形よりもわずかに大きく設定されており、また、空隙119の箇所の内径は軸部2の外形よりも十分に大きく設定してある。このような寸法設定により、軸部2が傾斜してもその傾斜角度はわずかなものとなり、そのために軸部2は空隙119の部分の内面部分に接触しないようになっている。このような構成により、空隙119の部分も絶縁構造を形成していることとなる。絶縁筒118の内径は、前記小径孔116の内径と同じ大きさとしてある。
上述のような構造において、大きな加圧力が作用し溶接熱によって高温となる端部材108は、その耐熱性と強度を配慮してベリリユム銅のような高価な銅合金材料が使用され、しかも電極端面109を構成する円形の部分110や、ねじ部107が形成された円筒型の部分111の肉厚も十分大きな値に設定されている。このように前記円形の部分110や円筒型の部分111の肉厚を大きく設定することにより、端部材108全体の熱容量を大きくして溶接熱の吸熱性を高めている。
しかしながら、端部材108が上述のような形状であると、円形の部分110の直径を上回る太い丸棒材を素材として使用するため、切削加工において捨てる部分が非常に多くなり、不経済である。また、上述のように熱容量を大きくするという方策であると、必然的に端部材108自体が高価なものとなり、しかも摩耗にともなって早期のうちに廃却しなければならず、きわめて不経済である。
とくに、端部材108を構成する素材の体積が大きく設定され、しかも大熱容量に依存するものであるから、良好な吸熱性によって溶接熱が吸熱されて端部材108自体の温度は低く維持されるが、溶接回数を重ねるにしたがって端部材108の温度は高温域に達する。このように高温域に達するのは、端部材108の熱容量が大きくて放熱性に適した形状になっていないことに起因して、放熱が緩慢なものとなるためである。
本発明は、上記の問題点を解決するために提供されたもので、交換を必要とする筒状加圧部材の薄肉化を図って溶接熱の放熱性を向上させるとともに、軽量化による原価低減を促進する筒状加圧部材を備えた電気抵抗溶接の電極の提供を目的とする。
請求項1記載の発明は、軸部と、この軸部に一体に形成されたフランジと、前記軸部とは反対側のフランジ面に形成された溶着用突起を備えた軸状部品が電気抵抗溶接の対象となるものであって、
円筒状の電極本体の先端部に蓋部材が設けられ、この蓋部材に前記電極本体の直径よりも小径とされた円筒状の筒状加圧部材が前記蓋部材の端面から突出した状態で結合され、前記蓋部材に対する前記筒状加圧部材の前記結合は、蓋部材に設けたテーパ孔内に筒状加圧部材に設けたテーパ部を圧入する圧入構造かまたは筒状加圧部材を蓋部材にねじ込んだねじ込み構造によって行われ、
電極本体の内側に合成樹脂材料製のガイド筒が挿入され、このガイド筒にその円周方向に冷却水の冷却通路をガイド筒の長さ方向で見た中央部よりも筒状加圧部材側に片寄せて配置し、前記ガイド筒に大径孔とこれに連通する小径孔が形成してあり、前記軸部を受け止めるストッパ部材が前記大径孔の内面に対して摺動する円柱形の主部材と、前記小径孔に進入しているとともに、軸部の端部を受け止める副部材によって構成され、主部材内に永久磁石が埋設されており、
前記筒状加圧部材の先端面が前記フランジに密着する電極端面とされ、この電極端面の中央部に前記軸部が挿入される受入孔が形成され、前記筒状加圧部材の外周部に空間中に露出している放熱部が設けられ、前記受入孔は一端がガイド筒の小径孔に連通し、他端が前記電極端面に開口しており、前記電極端面の直径は前記フランジの直径と同じかあるいは電極端面の方がわずかに大きく設定され、
前記電極本体の直径と筒状加圧部材の直径の径差や筒状加圧部材の突出長さが、鋼板部品に形成された屈曲部の縦向き板の間際に前記軸部を起立させたり、断面コ字型の鋼板部品の底部に前記溶着用突起を溶着させたりすることができるように設定されていることを特徴とする筒状加圧部材を備えた電気抵抗溶接の電極である。
上記構成により、溶接熱はフランジから筒状加圧部材の先端面(電極端面)に伝えられ、さらに電極本体の蓋部材へと伝えられて、冷却が促進される。このような熱流・冷却過程において、筒状加圧部材は電極本体の直径よりも小径とされたほぼ円筒状の形状であるから、肉厚の薄い箇所における熱流が非常に多くなって、この部分の温度は著しく高くなる。このように筒状加圧部材が局部的に高温状態に置かれるので、周囲の空気との温度差が著しく大きなものとなり、これによって筒状加圧部材から空間領域への放熱が活発に行われて、放熱が積極的に促進される。上述のような放熱現象は、筒状加圧部材の外周部が空間中に露出していて放熱機能部分である放熱部を形成しているので、より一層積極的に促進される。
上述のような現象は、筒状加圧部材が薄肉で軽量化された熱容量の小さな部材であり、これが蓋部材の端面から突出して空間中に露出した状態で配置されているので、筒状部分における著しく多くの熱流によってこの部分の温度が高く維持されても、空間中に露出している放熱部から積極的な放熱がなされて電極の異常高温を防止することができるのである。換言すると、熱容量の小さな部材を空間中に露出させて、そこの高熱状態を放熱部から積極的に放熱するのである。
このように筒型の形状とされた筒状加圧部材によって熱容量の小さな部品として電極本体に組み付けられたものであるが、上述のようにして効果的な放熱がなされる。つまり、熱容量の小さな筒状加圧部材であるとこれ自体が放熱をさせにくいものとなるが、筒状加圧部材を電極本体の端面から突出させて配置することによって、所要の放熱性を確保している。これと同時に、筒状加圧部材は電極本体よりも小径であるから、小径の丸棒材を素材として使用することができて、切削加工において捨てる部分が最小化され、経済的である。換言すると、原価低減のために熱容量を小さくせざるをえないということと、熱容量の小量化による放熱性の低下ということの相反する要件を両立させているのである。
電極全体の断面図である。 筒状加圧部材の部分を拡大した断面図である。 筒状加圧部材の変形例を示す側面図である。 鋼板部品が屈曲している場合の側面図である。 従来例の部分的な断面図である。
つぎに、本発明の筒状加圧部材を備えた電気抵抗溶接の電極を実施するための形態を説明する。
図1〜図4は、本発明の実施例1を示す。
まず、電気抵抗溶接の対象となる部品について説明する。
電気抵抗溶接の対象となる軸状部品1は、鉄製のプロジェクションボルトである。以下の説明において、プロジェクションボルトを単にボルトと表現する場合もある。
前記プロジェクションボルト1は、図2に示すように、雄ねじが形成された軸部2と、この軸部2と同心で軸部2と一体に形成された円形のフランジ3と、軸部2とは反対側のフランジ面に形成された溶着用突起4から構成されている。各部の寸法は、軸部2の直径が6mm、軸部2の長さが27mm、フランジ3の直径が14mmである。
つぎに、電極の構造を説明する。
電極全体は、符号5で示されている。電極本体6は、クロム銅のような銅合金材料で作られた円筒型の部材である。この電極本体6は、取付け部材7に固定されている第1部材8と、この第1部材8にねじ部9を介して結合されている第2部材10によって構成され、この第2部材10の端部に蓋部材11が一体的に形成されている。この蓋部材11の下端面が電極本体6の端面12とされている。
前記第2部材10の内側に、ウレタン樹脂やポリアミド樹脂のような合成樹脂製絶縁材料で作られたガイド筒14が挿入され、その内側に大径孔15とこれに連通する小径孔16が形成してある。
蓋部材11の中央部に奥に向かって小径となるテーパ孔35が設けられ、ここに円筒状すなわち管状の筒状加圧部材36が取り付けてある。この筒状加圧部材36は、耐熱性や耐摩耗性にすぐれた高価な材料で製作されており、ここではベリリウム銅が使用されている。この筒状加圧部材36の上側にテーパ部37が形成され、これを前記テーパ孔35内に圧入して電極本体6への取付けがなされている。筒状加圧部材36の直径は電極本体6の直径よりも小径にしてあり、蓋部材11の端面12から空間中に突出している。この空間中に露出した突出部分の外周部すなわち円筒面が放熱部39とされている。
各部の寸法は、電極本体6の直径が35mm、筒状加圧部材36の直径が16mm、筒状加圧部材36の突出長さ(端面12から電極端面38までの距離)が10mmである。また、筒状加圧部材36の質量は、19グラムである。それに対して、図5に示された端部材108の質量は、40グラムである。
前記筒状加圧部材36の中心部に軸部2が挿入される受入孔17が設けられている。この受入孔17は、一端がガイド筒14の小径孔16に連通し、他端が先端面すなわち電極端面38に開口している。そして、受入孔17の中心軸線は電極本体6の中心軸線と同軸になっている。このように電極端面38の中央部に受入孔17が形成されることによって、筒状加圧部材36の突出部分が肉薄の筒状部分40とされている。そして、電極端面38の直径は、フランジ3の直径とほぼ同じかあるいは電極端面38の方がわずかに大きく設定してある。
前記受入孔17の内面は、絶縁構造とされている。ここでの絶縁構造は、筒状加圧部材36にはめ込まれた絶縁筒18と空隙19によって構成されている。前記絶縁筒18の内径は軸部2の外形よりもわずかに大きく設定されており、また、空隙19の箇所の内径は軸部2の外形よりも十分に大きく設定してある。このような寸法設定により、軸部2が傾斜してもその傾斜角度はわずかなものとなり、そのために軸部2は空隙19の部分の内面部分に接触しないようになっている。このような構成により、空隙19の部分も絶縁構造を形成していることとなる。絶縁筒18の内径は、前記小径孔16の内径とほぼ同じ大きさとしてある。
前記受入孔17内に挿入された軸部2を受け止めるストッパ部材21が、進退可能な状態でガイド筒14内に配置されている。このストッパ部材21は、大径孔15の内面に対して摺動する円柱形の主部材22と、前記小径孔16に進入しているとともに、軸部2の端部を受け止める副部材23によって構成されている。主部材22内に吸引手段である永久磁石24を埋設するために、ストッパ部材21は主部材22と副部材23に2分割してあり、永久磁石24を内部に収容してから両者は溶接部25で一体化してある。
前記第1部材8の内側に、ウレタン樹脂やポリアミド樹脂のような合成樹脂製絶縁材料で作られた絶縁カップ26が下方に開放した状態で挿入され、その奥部に銅合金製の端子板27が配置してある。端子板27は、導通線33によって検知電流の電源のプラス側に結線されている。この端子板27とストッパ部材21の間に付勢手段である圧縮コイルスプリング28が挿入してあり、その張力は大径孔15と小径孔16の境界部に形成されたストッパ面29に、主部材22が当たることによって受け止められている。
上記のように主部材22がストッパ面29に密着している状態においては、永久磁石24の吸引力が軸部2に作用しているので、軸部2の端部は副部材23の端面に吸着されている。そして、この状態において、前記電極端面38とフランジ3との間に隙間Lが付与してある。永久磁石24の吸引力によって、ボルト1が受入孔17から抜け落ちないようになっている。
電極5が進出して溶着用突起4が相手方部材31(鋼板部品31)に押し付けられると、それに引き続いて隙間Lが縮まりながら圧縮コイルスプリング28が圧縮され、溶着用突起4の相手方部材31に対する加圧力が増大し、隙間Lがゼロになる。すなわち、フランジ3が電極端面38に密着する。さらに加圧されて加圧力が所定値に達すると、溶接電流が通電されて溶着用突起4が鋼板部品31に溶接される。
フランジ3が電極端面38に密着すると、検知電流が導通線33、端子板27、圧縮コイルスプリング28、ストッパ部材21、軸部2、フランジ3、電極端面38、電極本体6を経て第1部材8に結線されたマイナス側の導通線34に流れるようになっている。このようにしてボルト1が受入孔17内に挿入されていることが確認される。なお、符号13は固定電極である。
ガイド筒14にその円周方向に冷却水の冷却通路42が設けられ、入口通路管43から入った冷却水が出口通路管44から出るようになっている。この冷却通路42は、ガイド筒14の長さ方向で見た中央部よりも筒状加圧部材36側に片寄せて配置してあり、こうすることによって筒状加圧部材36からの溶接熱を奪いやすくしている。
前記付勢手段は圧縮コイルスプリング28であるが、これに換えて圧縮空気の圧力をストッパ部材21の上面に作用させて、空気ばねとして機能させることも可能である。
つぎに、冷却過程について説明する。
溶着用突起4が溶融して発生する溶接熱は、主にフランジ3から電極端面38に伝えられる。この熱は、直径方向の厚さが小さくされた筒状部分40、すなわち熱容量が小さくされた筒状部分40を経て蓋部材11に流れてゆく。筒状加圧部材36は筒状で薄肉構造であるからこの部分の温度は著しく高くなるが、放熱部39が空間中に露出しているのでこの放熱部39から積極的な放熱がなされる。このときに筒状部分40と空間部の温度差が著しく大きいので、空気中への放熱が積極的になされる。
このように空気中に放熱された後、蓋部材11から電極本体6に伝えられた熱や、軸部2からストッパ部材21に伝えられた熱は、冷却通路42を流れる冷却水によって奪われる。
また、電極端面38の直径は、フランジ3の直径とほぼ同じかあるいは電極端面38の方がわずかに大きく設定してあるので、フランジ3からの溶接熱が確実に筒状部分40に伝えられ、上述の筒状部分40からの放熱が効果的に遂行される。
つぎに、筒状加圧部材の変形例を説明する。
図3(A)に示す筒状加圧部材36は、前記テーパ部37に換えて雄ねじ部45にしたものであり、また、放熱部39の放熱面積を大きくするために、円周方向の放熱溝46が複数(3本)設けられている。図3(B)に示す筒状加圧部材36は、放熱部39に複数(2枚)の冷却フィン47を円周方向に設けたものである。さらに、図3(C)に示す筒状加圧部材36は、ボルト1が長くなった場合に使用するものであり、筒状部分40が長尺化されている。
以上に説明した実施例1の作用効果は、つぎのとおりである。
上記構成により、溶接熱はフランジ3から筒状加圧部材36の先端面38(電極端面38)に伝えられ、さらに電極本体6の蓋部材11へと伝えられて、冷却が促進される。このような熱流・冷却過程において、筒状加圧部材36は電極本体6の直径よりも小径とされたほぼ円筒状の形状であるから、肉厚の薄い箇所すなわち筒状部分40における熱流が非常に多くなって、この部分40の温度は著しく高くなる。このように筒状加圧部材36が局部的に高温状態に置かれるので、周囲の空気との温度差が著しく大きなものとなり、これによって筒状加圧部材36から空間領域への放熱が活発に行われて、放熱が積極的に促進される。上述のような放熱現象は、筒状加圧部材36の外周部が空間中に露出していて放熱機能部分である放熱部39を形成しているので、より一層積極的に促進される。
上述のような現象は、筒状加圧部材36が薄肉で軽量化された熱容量の小さな部材であり、これが蓋部材11の端面12から突出して空間中に露出した状態で配置されているので、筒状部分40における著しく多くの熱流によってこの部分の温度が高く維持されても、空間中に露出している放熱部39から積極的な放熱がなされて電極の異常高温を防止することができるのである。換言すると、熱容量の小さな部材40を空間中に露出させて、そこの高熱状態を放熱部39から積極的に放熱するのである。
このように筒型の形状とされた筒状加圧部材36によって熱容量の小さな部品として電極本体6に組み付けられたものであるが、上述のようにして効果的な放熱がなされる。つまり、熱容量の小さな筒状加圧部材36であるとこれ自体が放熱をさせにくいものとなるが、筒状加圧部材36を電極本体6の端面から突出させて配置することによって、所要の放熱性を確保している。これと同時に、筒状加圧部材36は電極本体6よりも小径であるから、小径の丸棒材を素材として使用することができて、切削加工において捨てる部分が最小化され、経済的である。換言すると、原価低減のために熱容量を小さくせざるをえないということと、熱容量の小量化による放熱性の低下ということの相反する要件を両立させているのである。
さらに、電極本体6の直径よりも小径とされた筒状加圧部材36が電極本体6の端面12から突き出ているので、狭い箇所にボルト1を溶接することができる。図4に示すように、鋼板部品31に屈曲部49が形成されている場合、その縦向き板50の間際にボルト1を溶接することができる。また、図示していないが、断面コ字型の鋼板部品の底部にボルト1を溶接することも可能である。
上述のように、本発明の電極によれば、交換を必要とする筒状加圧部材の薄肉化を図って溶接熱の放熱性を向上させるとともに、軽量化による原価低減を促進する筒状加圧部材を備えたものである。したがって、自動車の車体溶接工程や、家庭電化製品の板金溶接工程などの広い産業分野で利用できる。
1 軸状部品、プロジェクションボルト
2 軸部
3 フランジ
4 溶着用突起
5 電極全体
6 電極本体
11 蓋部材
12 端面
17 受入孔
31 相手方部材、鋼板部品
35 テーパ孔
36 筒状加圧部材
37 テーパ部
38 先端面、電極端面
39 放熱部
40 筒状部分
45 雄ねじ部

Claims (1)

  1. 軸部と、この軸部に一体に形成されたフランジと、前記軸部とは反対側のフランジ面に形成された溶着用突起を備えた軸状部品が電気抵抗溶接の対象となるものであって、
    円筒状の電極本体の先端部に蓋部材が設けられ、この蓋部材に前記電極本体の直径よりも小径とされた円筒状の筒状加圧部材が前記蓋部材の端面から突出した状態で結合され、前記蓋部材に対する前記筒状加圧部材の前記結合は、蓋部材に設けたテーパ孔内に筒状加圧部材に設けたテーパ部を圧入する圧入構造かまたは筒状加圧部材を蓋部材にねじ込んだねじ込み構造によって行われ、
    電極本体の内側に合成樹脂材料製のガイド筒が挿入され、このガイド筒にその円周方向に冷却水の冷却通路をガイド筒の長さ方向で見た中央部よりも筒状加圧部材側に片寄せて配置し、前記ガイド筒に大径孔とこれに連通する小径孔が形成してあり、前記軸部を受け止めるストッパ部材が前記大径孔の内面に対して摺動する円柱形の主部材と、前記小径孔に進入しているとともに、軸部の端部を受け止める副部材によって構成され、主部材内に永久磁石が埋設されており、
    前記筒状加圧部材の先端面が前記フランジに密着する電極端面とされ、この電極端面の中央部に前記軸部が挿入される受入孔が形成され、前記筒状加圧部材の外周部に空間中に露出している放熱部が設けられ、前記受入孔は一端がガイド筒の小径孔に連通し、他端が前記電極端面に開口しており、前記電極端面の直径は前記フランジの直径と同じかあるいは電極端面の方がわずかに大きく設定され、
    前記電極本体の直径と筒状加圧部材の直径の径差や筒状加圧部材の突出長さが、鋼板部品に形成された屈曲部の縦向き板の間際に前記軸部を起立させたり、断面コ字型の鋼板部品の底部に前記溶着用突起を溶着させたりすることができるように設定されていることを特徴とする筒状加圧部材を備えた電気抵抗溶接の電極。
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