JP5759727B2 - 設計支援方法、設計支援装置、プログラムおよびコンピューター読み取り可能な記憶媒体 - Google Patents

設計支援方法、設計支援装置、プログラムおよびコンピューター読み取り可能な記憶媒体 Download PDF

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本発明は、設計支援方法、設計支援装置、プログラムおよびコンピューター読み取り可能な記憶媒体に関し、さらに詳細には、フレキシブル基板などの電子基板の加工に用いる治工具の設計ならびに製造工程の設計を行うための設計支援方法、設計支援装置、プログラムおよびコンピューター読み取り可能な記憶媒体に関する。
従来、フレキシブル基板などの電子基板を製造する際には、作業者は独自のノウハウで製造工程を設計し、各製造工程で必要となる治工具の設計や治工具の製造指示図面の作成なども人手で行っていた。
つまり、作業者は独自のノウハウを用いて、加工対象であるフレキシブル基板などの電子基板を加工するための製造工程の設計や、各製造工程で用いる型(「型」の詳細については後述する。)の抜型や型枠などの形状の選択などの治工具の設計ならびに治工具の製造指示図面などの検討を行っていた。

ここで、製造工程設計ならびに治工具設計についての理解を容易にするために、従来の電子基板の製造工程設計ならびに電子基板の加工に用いる治工具について説明するものとする。
なお、技術内容の理解を容易にするために、以下の説明においては、電子基板としてフレキシブル基板を例にして説明する。
また、本明細書においては、後述する加工機によりフレキシブル基板を加工するための型に用いる抜型および型枠を治工具と称するものとする。
治工具のその他の例としては、補材作成用の型、カバー作成用の型ならびにターゲット(「ターゲット」の詳細については後述する。)の穴あけ用の型など加工機に取り付けて用いる金型などが挙げられるものであり、本明細書において治工具とは、加工機の載置台において加工対象を加工する際に用いる部材全般を意味するものとする。
従って、本明細書における治工具データは、抜型データのようにフレキシブル基板を打ち抜くもの以外に、フレキシブル基板の補強や保護に用いられる補材データおよびカバーデータ、加工時に用いるターゲットデータなども含まれる。

図1(a)には加工機の一例が示されており、この図1(a)に示す加工機10とは、基板シート(「基板シート」については後に詳述する。)30上に印刷された複数のフレキシブル基板を切断し、個々のフレキシブル基板を得るために用いる機械を意味するものである。
そして、加工機10は、図1(a)に示すように、上部10aと下部10bとに分かれて構成されている。
ここで、上部10aの裏面は、加工に用いるための所望の形状を有する型20を装着可能に構成されている。
また、下部10bには、加工ブロック(「加工ブロック」の詳細については後述するが、本明細書において「加工ブロック」とは、加工機10において一度に加工できる範囲(面積)を示す用語として用いるものとする。)ごとに加工対象である基板シート30を載置して加工する台である載置台12が設けられている。
さらに、載置台12には、加工対象である基板シート30を適切な位置に載置するために用いる2本のガイドピン14が配設されている。基板シート30にはガイドピン14に挿通可能なターゲット16が複数穿設されており、ターゲット16にガイドピン14を挿通させることにより、基板シート30が載置台12上に位置決めされる。

上記した構成を有する加工機10は、上部10aが矢印A方向に上下動可能に構成されており、上部10aを下方向に移動して、載置台12上に載置した基板シート30上に型20を当接させた後にプレスすることで、型20が有する形状で基板シート30からフレキシブル基板を打ち抜くことができる。
即ち、加工機10による上部10aの1回のプレスで、図1(a)ならびに図1(b)に示される加工ブロックの範囲で基板シート30からフレキシブル基板を打ち抜く加工が行われることになる。

ここで、図1(b)には型20の一例の詳細が示されているが、この型20は、加工対象を切断する所定の形状を有する金型などよりなる抜型20aと、抜型20aの枠となる型枠20bとから構成されるものである。
型20の加工機10への装着は、加工機10の上部10aに型枠20bを取り付けることにより行われる。
なお、図1(b)に示した型20は、抜型20aとして金型を設けた場合を概念的に図示したものであるが、抜型20aとしては、金型の他に刃型などを用いることも可能であることは勿論である。
従来、こうした抜型20aの形状は、加工するフレキシブル基板の形状およびサイズに応じて人手により決定されていた。
なお、本発明におけるフレキシブル基板の形状とは、適宜に、フレキシブル基板の外形を示すものとする。

また、図1(c)に示すように、基板シート30は、フィルムシート上にフレキシブル基板を複数印刷したものである。
つまり、基板シート30とは、複数のフレキシブル基板が所定の位置に印刷されているフィルムシートであり、一般的にロール状態にされたフィルムシートを切断したものであって、1つの量産単位となっている。
基板シート30は、加工ブロックの面積に余白を足した範囲の面積か、もしくは、加工ブロックの面積の数倍の面積に余白を足した範囲の面積を備えているものとする。

また、図1(c)のターゲット16とは、加工対象としての基板シート30における加工ブロックを、加工機10に位置決めするためのガイトピン14を挿通するためのガイド用の穴であって、ガイドピン14の形状に穿設された孔を意味するものとする。
図1(c)に示す例においては、加工ブロックにターゲット16としてガイドピン14を挿通可能な孔が4個設けられている。
このようにターゲット16は、加工機10に加工対象である加工ブロックを載置した際に、加工ブロックのずれを防止し、かつ、ターゲット16を基準として正しい位置に加工が行われるようにするガイドの役割も果たしている。

ここで、図2(a)には、1つのフレキシブル基板を基板シート30から切断する際に用いる抜型20aの形状の一例が概念的に示されている。この図2(a)に示す例においては、抜型20aとして金型と刃型との治工具が用いられている。
図2(a)を参照しながら具体的に説明すると、形状Xを切断する場合には、形状Xの左右両端部は金型Aと金型Bとを用いてそれぞれ切断するようにし、また、形状Xの中央上下の曲線部は刃型Aと刃型Bとを用いてそれぞれ切断するようにして、基板シート30から形状Xを打ち抜く。
こうした形状Xを切断するために必要な治工具や、一度に切断する切断箇所の組み合わせならびに切断順序は、作業者が任意に設定できるものであるが、こうした必要な治工具やその組み合わせならびに切断順序の決定などは、従来は人手に委ねられているものであった。

また、フレキシブル基板を基板シート30から打ち抜くための治工具として用いられる抜型20aの形状を作製する際には、図2(b)に示すように、加工ブロック単位での製造指示図面を作成し、この製造指示図面に基づいて抜型20aが作製されることになる。
図2(b)に示す例は、金型Aおよび金型Bよりなる抜型20aの製造指示図面を示しているが、金型Aおよび金型Bとともに型枠20bが概念的に示されている。
つまり、こうした製造指示図面に従って、フレキシブル基板の加工のための加工機10に用いられる治工具の製造が行われるものである。

次に、加工機10において加工されるフレキシブル基板以外の材料について説明することとする。
上記に示した加工機10は、上記のフレキシブル基板の加工以外にも、後述する補材の加工、カバーの加工などに用いられるものである。
即ち、加工機10に装着する型20を変更することで、フレキシブル基板を除く様々な材料を加工することができるようになる。
ここで、補材について説明すると、補材とは、フレキシブル基板を補強するための材料を指すものである。
図3には、補材の一例として、フレキシブル基板の作成に用いる2種類の補材(補材Aおよび補材B)を貼り付けた基板シート30が概念的に示されている。
即ち、図3に示す例においては、2種類の補材Aと補材Bとが、基板シート30上のフレキシブル基板の端子に当たる部分の補強として、基板シート30の裏面から接着剤によりそれぞれ接着されるものである。
こうした補材を基板シート30に接着することにより、フレキシブル基板の端子および配線の剥離などを軽減する効果が得られるものであり、フレキシブル基板の作製にあたって必要な材料の1つである。
従来では、こうした補材の加工を行うための治工具の決定、加工工程の決定およびその加工ならびに基板シートへの貼り付け作業についても、人手によって行われていた。

さらに、図3には、基板シート30に貼り付けるカバーフィルムであるカバー40が示されている。
カバー40を基板シート30の表面に貼り付けることにより、基板シート30上に印刷されたフレキシブル基板の配線の剥離を保護する効果などが得られるものであり、フレキシブル基板の作成にあたっては補材と同様に必要な材料の1つである。
こうしたカバー40と同様な効果を得るために、カバー40に代えて基板シート30に液状レジストを塗布する技術が用いられることもあるが、本明細書の説明においては、フレキシブル基板の配線の剥離を保護する効果を得るためにフィルム状のカバー40を用いるものとする。
カバー40には、カバー40と基板シート30とを重ねた際にフレキシブル基板の端子が外部に露出するように、カバー40のフレキシブル基板の端子が当接する領域にはカバー開口部40aが形成されている。
換言すれば、カバー開口部40aとは、基板シート30上のフレキシブル基板の端子箇所を露出させるため、カバー40からその箇所を打ち抜いたカバー40の開口部を意味する。
従って、多面取りのために基板シート30全体に展開して印刷されたフレキシブル基板のそれぞれにカバー40を配置する際には、基板シート30の各フレキシブル基板の位置に対して適正な位置にカバー開口部40aが配置されるように展開する必要がある。
従来においては、こうした多面取りのためのシート全体への展開(本明細書においては、「多面取りのためのシート全体への展開」を「シート展開」と適宜に称する。)の際におけるカバー(治工具)の配列の決定も人手に委ねられていた。

なお、上記した補材やカバーは、フレキシブル基板を作製する前に準備しておく必要があるので、フレキシブル基板を加工する工程とは異なる工程で作製されている。
ここで、補材の作製の手法について説明しておくと、補材は、図4に示すように、複数の補材を印刷した補材シート50から打ち抜くことにより作製される。
具体的には、補材シート50は、上記したフレキシブル基板を補強するための補材Aと補材Bとがそれぞれ印刷されているフィルム状のシートである。
補材シート50から補材Aと補材Bとを打ち抜く際にも、図1(a)に示す加工機10を用いて打ち抜き加工するものであるが、型20としては補材Aと補材Bとにそれぞれ適した形状を有するものが用いられる。
また、補材シート50を作成する際は、図4に示すように、加工ブロック内に可能な限り補材Aと補材Bとを密集させて並べるようにして、複数の補材Aよりなる補材A群と複数の補材Bよりなる補材B群とを作製し、1回のプレスで補材シート50の加工ブロック内から打ち抜く補材Aと補材Bとの数を増やす方法が用いられている。
従来は、こうした加工ブロック内に可能な限り補材を密集させて並べるように展開する際の配列の決定も人手に委ねられていた。
なお、補材シート50はフィルム状のシートに限られるものではなく、板状体に補材を印刷したものでもよいが、本明細書においては理解を容易にするために、フィルム状のシートに補材を印刷したものを用いるものとする。

ところで、作業者は、上記のように治工具を用いて加工した補材およびカバーを基板シートに貼り付け、補材およびカバーを貼り付けた基板シートを所望の型により打ち抜きフレキシブル基板を作成するというような製造工程の設計も行う必要があった。
ここで、フレキシブル基板を作製するためには、例えば、
・基板の形状に適した治工具を設計する
・基板加工に用いる補材ならびにカバーの治工具を設計する
・基板シートを作製する
・補材ならびにカバーを作製する
・補材を基板シートに貼り付ける
・シート展開したカバーをフレキシブル基板に貼り付ける
・基板シートからフレキシブル基板を治工具で切り抜く
という各工程を行うことが必要となる。
そして、上記した全ての工程に用いる治工具の設計および製造工程の設計は、上記したように従来は全て人手に委ねられていた。

つまり、上記において種々説明した通り、フレキシブル基板などの電子基板の製造工程設計および治工具の設計は人手によって行われていたものであり、こうした設計を人手により行うことに関しては、従来より以下に説明するような種々の問題点が指摘されていた。
即ち、製造工程の設計は作業者のノウハウに依存することが多いものであり、ノウハウの伝達はスムーズに行うことが容易ではないために、製造工程設計を行う人員が限られてしまうという問題点があった。
また、製造工程設計や治工具設計にミスがあっても、ミスを事前にチェックすることができないため、製造不良を引き起こすリスクがあるという問題点があった。
さらに、治工具設計においては、以下の(a)〜(g)にそれぞれ示すような不具合などが生じていた。
(a)電子基板の形状に合わせた各治工具の形状の作製を、電子基板の形状を元にし て人手で行っていたため、膨大な時間を費やすだけでなく、人手で作製すること により招来される人的ミスを引き起こすリスクがあるという問題点があった。
(b)各治工具のシート展開の際に、各治工具の配列を人手により行っていたため、 膨大な時間を費やすだけでなく、人手で行うことにより招来される人的ミスを引 き起こすリスクがあるという問題点があった。
(c)他の治工具で必要となるターゲットが、カバーや補材にもあいているか否かの 確認が困難なため、ターゲットの開け忘れを引き起こすリスクがあるという問題 点があった。
(d)電子基板の形状に対し、治工具の組み合わせにより電子基板の形状に沿った外 周が網羅されず、電子基板の形状を問題無く打ち抜くことができないという問題 点があった。その際に、打ち抜くことができるか否かのチェックが行われないこ とから、実際に電子基板を打ち抜く際に製造不良を引き起こすリスクがあるとい う問題点があった。
(e)治工具の設計結果を修正した場合に、修正箇所の確認を人手で行っていたこと から、作業者の意図通りの修正が全て行われたか否かを確認することが容易では なく、修正箇所の確認を効率的に行うことができないという問題点があった。
(f)ガイドピンをターゲットに挿入する際に、ガイドピンの挿入に必要なターゲッ トが開いていない、もしくは、該当するガイドピンが本来挿入されるべきターゲ ットに挿入されず、他のターゲットにガイドピンを誤挿入してしまうという問題 点があった。その際に、これらのチェックを人手で行っていたため、実際にガイ ドピンをターゲットに挿入する際に製造不良を引き起こすという新たなリスクを 招来するという問題点があった。
(g)治工具毎に治工具の図面を1つ1つ作成していたため、当該図面の作成に時間 を要するだけでなく、人手で作成することにより招来する人的ミスを引き起こす リスクを招来するという問題点があった。

なお、本願出願人が特許出願時に知っている先行技術は、上記において説明したようなものであって文献公知発明に係る発明ではないため、記載すべき先行技術情報はない。
本発明は、従来の技術の有する上記したような種々の要望に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、人手による作業にともなう人的ミスと人手による作業時間を軽減することを可能にした設計支援方法、設計支援装置、プログラムおよびコンピューター読み取り可能な記憶媒体を提供しようとするものである。
また、本発明の目的とするところは、設計段階で製造工程や治工具の設計のミスを発見することを可能にした設計支援方法、設計支援装置、プログラムおよびコンピューター読み取り可能な記憶媒体を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、製造工程設計や治工具設計を自動化するとともに、製造工程設計や治工具設計の検証を容易に行うことができるようにしたものである。
従って、本発明によれば、製造工程設計や治工具設計の際に人手による人的ミスや作業時間を軽減することができるようになる。

即ち、本発明は、設計支援装置を用いて行う電子基板の加工に用いる設計支援方法において、上記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援方法であって、上記電子基板データの形状データと上記治工具データとを用いて、上記電子基板の製造工程の設計を行う処理と、上記処理により設計された上記製造工程と上記治工具データとを用いて、上記電子基板が正しく加工されるかを検証する処理とを上記設計支援装置が実行するようにしたものである。
また、本発明は、設計支援装置を用いて行う電子基板の加工に用いる設計支援方法において、上記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援方法であって、上記電子基板を加工するために用いる治工具データを設計する処理として、上記電子基板データの形状データを読み込む処理と、上記電子基板データの形状データ上で、上記電子基板の加工に用いる治工具データの発生箇所を設定する処理とを上記設計支援装置が実行するようにしたものである。
また、本発明は、設計支援装置を用いて行う電子基板の加工に用いる設計支援方法において、上記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援方法であって、複数の電子基板データの形状データを均一に配列した基板シートを作成する基板シート作成処理と、上記基板シート作成処理により作成された上記基板シートに対して、上記電子基板データを基準として上記治工具データを各電子基板データ上に配置する治工具データ配置処理と、上記治工具データ配置処理により配置された上記治工具データにより電子基板を加工する加工機の動作シミュレーションを行う処理とを上記設計支援装置が実行するようにしたものである。
また、本発明は、設計支援装置を用いて行う電子基板の加工に用いる設計支援方法において、上記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援方法であって、上記治工具データについて、所定の領域内に複数の治工具データを、加工の際ガイドピンに挿通させる孔たるターゲットについてのターゲットデータとともに配置して加工ブロックデータとする処理と、上記加工ブロックデータ内に配置される上記治工具データと同一形状を有する他の治工具データとについてそれぞれのターゲットデータを比較し、上記治工具データが有するターゲットデータの位置と上記他の治工具データが有するターゲットデータの位置とが同じ位置となるように編集する処理とを上記設計支援装置が実行するようにしたものである。
また、本発明は、設計支援装置を用いて行う電子基板の加工に用いる設計支援方法において、上記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援方法であって、複数の電子基板データの形状データを均一に配列した基板シートを作成する基板シート作成処理と、上記基板シート作成処理により作成された上記基板シートに対して、上記電子基板データを基準として上記治工具データを各電子基板データ上に配置する治工具データ配置処理と、上記治工具データ配置処理において生じた治工具データの修正が必要な箇所について、上記治工具データの編集を行う治工具データ編集処理と、上記電子基板の形状データと、上記基板シートに配置される上記治工具データ編集処理後の治工具データの形状とを対比し、対比結果に基づき加工ミス検出する加工ミス検出処理とを上記設計支援装置が実行することを特徴とし、上記加工ミス検出処理において、加工ミスが検出されると、加工ミスが生じた箇所を表示するようにしたものである。
また、本発明は、設計支援装置を用いて行う電子基板の加工に用いる設計支援方法において、上記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援方法であって、複数の電子基板データの形状データを均一に配列した基板シートを作成する基板シート作成処理と、上記基板シート作成処理により作成された基板シートに対して、上記電子基板データを基準として上記治工具データを各電子基板データ上に配置する治工具データ配置処理と、上記治工具データ配置処理において生じた治工具データの修正が必要な箇所について、上記治工具データの編集を行う治工具データ編集処理と、上記基板シートに配置された上記治工具データ編集処理前の上記治工具データの形状データと、上記基板シートに配置された上記治工具データ編集処理後の上記治工具データの形状データとを上記加工に用いる上記治工具データごとに比較し、比較結果の差分を検出する差分検出処理とを上記設計支援装置が実行することを特徴とし、上記差分検出処理において、差分が検出されると、上記差分が生じた上記治工具データの形状データの差分を表示するようにしたものである。
また、本発明は、設計支援装置を用いて行う電子基板の加工に用いる設計支援方法において、上記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援方法であって、上記治工具データについて、ガイドピンが本来挿入されるべきターゲット以外に挿入可能となるターゲットが存在するか否かを判定する判定処理を上記設計支援装置が実行することを特徴とし、上記判定処理において、本来挿入されるべきターゲット以外に挿入可能となるターゲットが存在すると判定されると、挿入可能なターゲットの箇所を表示するようにしたものである。
また、本発明は、設計支援装置を用いて行う電子基板の加工に用いる設計支援方法において、上記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援方法であって、上記治工具データを用いて作成される製造指示図面作成処理として、上記治工具データを、型枠または図枠に関連付けする関連付け処理と、上記関連付け処理が行われた上記治工具データを一覧にする一覧処理と、上記一覧処理により一覧にされた上記治工具データのうち、使用者により選択されたものを上記関連付け処理において関連付けされた型枠または図枠に配置する配置処理とを上記設計支援装置が実行するようにしたものである。
また、本発明は、電子基板の加工に用いる設計支援装置において、上記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援装置であって、上記電子基板データの形状データと上記治工具データとを用いて、上記電子基板の製造工程の設計を行う手段と、上記手段により設計された上記製造工程と上記治工具データとを用いて上記電子基板が正しく加工されるかを検証をする手段とを有するようにしたものである。
また、本発明は、電子基板の加工に用いる設計支援装置において、上記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援装置であって、上記電子基板を加工するために用いる治工具データを設計する手段として、上記電子基板データの形状データを読み込む手段と、上記電子基板の形状データ上で、上記電子基板の加工に用いる治工具データの発生箇所をすべて設定する手段とを有するようにしたものである。
また、本発明は、電子基板の加工に用いる設計支援装置において、上記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援装置であって、複数の電子基板データの形状データを均一に配列した基板シートを作成する基板シート作成手段と、上記基板シート作成手段により作成された上記基板シートに対して、上記電子基板データを基準として上記治工具データを各電子基板データ上に配置する治工具データ配置手段と、上記治工具データ配置手段により配置された上記治工具データにより電子基板を加工する加工機の動作シミュレーションを行う手段とを有するようにしたものである。
また、本発明は、電子基板の加工に用いる設計支援装置において、上記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援装置であって、上記治工具データについて、所定の領域内に複数の治工具データを、加工の際ガイドピンに挿通させる孔たるターゲットについてのターゲットデータとともに配置して加工ブロックデータとする手段と、上記加工ブロックデータ内に配置される上記治工具データと同一形状を有する他の治工具データとについてそれぞれのターゲットデータを比較し、上記治工具データが有するターゲットデータの位置と上記他の治工具データが有するターゲットデータの位置とが同じ位置となるように編集する手段とを有するようにしたものである。
また、本発明は、電子基板の加工に用いる設計支援装置において、上記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援装置であって、複数の電子基板データの形状データを均一に配列した基板シートを作成する基板シート作成手段と、上記基板シート作成手段により作成された基板シートに対して、上記電子基板データを基準として上記治工具データを各電子基板データ上に配置する治工具データ配置手段と、上記治工具データ配置手段において生じた治工具データの修正が必要な箇所について、上記治工具データの編集を行う治工具データ編集手段と、上記電子基板の形状データと、上記基板シートに配置される上記治工具データ編集手段による編集後の治工具データの形状とを対比し、対比結果に基づき加工ミスを検出する加工ミス検出手段と、上記加工ミス検出手段において、加工ミスが検出されると、加工ミスが生じた箇所を表示する表示手段とを有するようにしたものである。
また、本発明は、電子基板の加工に用いる設計支援装置において、上記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援装置であって、複数の電子基板データの形状データを均一に配列した基板シートを作成する基板シート作成手段と、上記基板シート作成手段により作成された基板シートに対して、上記電子基板データを基準として上記治工具データを各電子基板データ上に配置する治工具データ配置手段と、上記治工具データ配置手段において生じた治工具データの修正が必要な箇所について、上記治工具データの編集を行う治工具データ編集手段と、上記基板シートに配置された上記治工具データ編集手段による編集前の上記治工具データ形状データと、上記基板シートに配置された上記治工具データ編集手段による編集後の上記治工具データの形状データとを上記加工に用いる上記治工具データごとに比較し、比較結果の差分を検出する差分検出手段と、上記差分検出手段において、差分が検出されると、上記差分が生じた上記治工具データの形状データの差分を表示する表示手段とを有するようにしたものである。
また、本発明は、電子基板の加工に用いる設計支援装置において、上記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援装置であって、上記治工具データについて、ガイドピンが本来挿入されるべきターゲット以外に挿入可能となるターゲットが存在するか否かを判定する判定手段と、上記判定手段において、本来挿入されるべきターゲット以外に挿入可能となるターゲットが存在すると判定されると、挿入可能なターゲットの箇所を表示する表示手段とを有するようにした。
また、本発明は、電子基板の加工に用いる設計支援装置において、上記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援装置であって、上記治工具データを用いて作成される製造指示図面作成手段として、上記治工具データを、型枠または図枠に関連付けする関連付け手段と、上記関連付け手段において関連付けが行われた上記治工具データを一覧にする一覧手段と、上記一覧手段により一覧にされた上記治工具データのうち、使用者により選択されたものを上記関連付け手段において関連付けされた型枠または図枠に配置する配置手段とを有するようにした。
また、本発明は、本発明による設計支援方法をコンピューターに実行させるためのプログラムである。
また、本発明は、本発明による設計支援装置としてコンピューターを機能させるためのプログラムである。
また、本発明は、本発明による設計支援方法をコンピューターに実行させるためのプログラムまたは本発明による設計支援装置としてコンピューターを機能させるためのプログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体である。
本発明は、以上説明したように構成されているので、人手による作業にともなう人的ミスと人手による作業時間を軽減することができるようになるという優れた効果を奏する。
また、本発明は、以上説明したように構成されているので、設計段階で製造工程や治工具の設計のミスを発見することができるようになるという優れた効果を奏する。
図1(a)は、従来の加工機の一例を概念的に示した説明図である。また、図1(b)は、従来の加工機に用いる型の一例を概念的に示した説明図である。また、図1(c)は、加工対象である基板シートを概念的に示した説明図である。 図2(a)は、図1(b)に示した型の形状を概念的に説明した説明図である。また、図2(b)は、図1(b)に示した型の形状を製造指示図面にした際の状態を概念的に示した説明図である。 図3は、図1(c)に示す基板シートに貼り付ける補材ならびにカバーの貼り付け位置を概念的に示した説明図である。 図4は、従来の補材シートの一例を概念的に示した説明図である。 図5(a)は、加工するフレキシブル基板の形状データとともに加工に用いる治工具データを表示した表示例を示す説明図である。また、図5(b)は、図5(a)の治工具データが示す治工具を用いた製造工程の一例を示すフローチャートである。 図6は、本発明による設計支援装置の実施の形態の一例のハードウェア構成をあらわすブロック構成図である。 図7は、本発明による設計支援装置の機能的特徴をブロック化した機能ブロック図である。 図8は、本発明による設計支援装置におけるデータ構成を層構造で示す説明図である。 図9は、フレキシブル基板用、抜型用、補材用にそれぞれ用意された単データ層、加工ブロック層、シート展開層の表示例を示す説明図である。 図10は、フレキシブル基板を加工する際に使用する治工具の設計を行うための本発明による設計支援装置の処理手順を示したフローチャートである。 図11は、単データ層における治工具データの作成例の一例を示す説明図である。 図12(a)は、加工ブロック層の編集例の一例を示す説明図である。また、図12(b)は、加工ブロック層の編集例の一例を示す説明図である。また、図12(c)は、ターゲットのライブラリの例を示す説明図である。 図13は、本発明による設計支援装置における工程設計処理の機能によって行われる工程設計処理の処理手順を示したフローチャートである。 図14は、工程設計処理における表示例の一例を示す説明図である。 図15は、工程設計の一例を示す説明図であり、図15(a)は、正しい工程の例を示す説明図であり、一方、図15(b)は、誤った工程の例を示す説明図である。 図16は、工程設計の一例を示す説明図であり、図16(a)は、正しい工程の例を示す説明図であり、一方、図16(b)は、誤った工程の例を示す説明図である。 図17は、工程設計処理において工程設計が正確になされているか否かをチェックする処理手順を示したフローチャートである。 図18は、本発明による設計支援装置における抜型データ自動作成処理の機能によって行われる抜型データ自動作成処理の処理手順を示したフローチャートである。 図19(a)は、抜型データ自動作成処理の際の表示例を示す説明図である。また、図19(b)は、抜型データ自動作成処理際の表示画面の一例を示す説明図である。 図20は、本発明による設計支援装置におけるシート展開処理の機能によって行われるシート展開処理の処理手順を示したフローチャートである。 図21(a)は、シート展開の際の展開方法の例として展開数1の場合の展開の仕方を示した説明図である。また、図21(b)は、シート展開の際の展開方法の例として展開数4の場合の展開の仕方を示した説明図である。 図22は、シート展開処理の際の加工ブロック設定例の一例を示す説明図である。 図23は、シート展開処理の際の他の加工ブロック設定例を示す説明図である。 図24は、シート展開設定例を示す説明図である。 図25は、シート展開後の配列例を示す説明図である。 図26(a)は、加工機の動作シミュレーション例を示す説明図である。また、図26(b)は、シート展開後のターゲットデータの配列例を示す説明図である。 図27は、本発明による設計支援装置における補材用の準備工程用治工具データ作成処理の機能によって行われる補材用の準備工程用治工具データ作成処理の処理手順を示したフローチャートである。 図28(a)(b)は、補材形状登録例として表示画面の例を示す説明図である。 図29は、補材データの加工ブロック集約例として表示画面の例を示す説明図である。 図30は、補材の加工データの作成例を示す説明図である。 図31は、補材データに型枠および図枠を配置した配置例を示したものである。 図32は、本発明による設計支援装置におけるカバー用の準備工程用治工具データ作成処理の機能によって行われるカバー用の準備工程用治工具データ作成処理の処理手順を示したフローチャートである。 図33(a)(b)は、カバーデータの加工領域登録例を示す説明図である。 図34は、カバーの加工ブロック集約例を示す説明図である。 図35は、カバーの加工データ作成例を示す説明図である。 図36は、カバーデータに型枠および図枠を配置した配置例を示す説明図である。 図37は、本発明による設計支援装置における抜型データ加工ミス検出処理の機能によって行われる抜型データ加工ミス検出処理の処理手順を示したフローチャートである。 図38は、抜型データ加工ミス検出例の一例を示す説明図である。 図39は、加工ミス検出処理を行う際における抜型データの選択例を示す表示画面の説明図である。 図40(a)(b)は、加工ミス発生箇所の表示例を示す説明図である。 図41は、本発明による設計支援装置における治工具データ差分検出処理の機能によって行われる治工具データ差分検出処理の処理手順を示したフローチャートである。 図42は、治工具データ差分検出の例を示す説明図である。 図43は、差分検出処理を行う際における治工具データの選択例を示す説明図である。 図44(a)は、差分検出処理の結果である差分発生箇所の表示例を示す説明図であって、編集前の治工具用の加工ブロックデータ側を表示した例である。また、図44(b)は、差分検出処理の結果である差分発生箇所の表示例を示す説明図であって、編集後の治工具用の加工ブロックデータ側を表示した例である。 図45は、差分検出処理のチェック例を示す説明図である。 図46(a)は、本発明による設計支援装置における誤挿入検査処理の機能によって行われる誤挿入検査処理の処理手順を示したフローチャートである。また、図46(b)は、誤挿入検査処理の処理内容を模式的にあらわした説明図である。 図47は、本発明による設計支援装置における型枠配置処理・図枠配置処理の機能によって行われる型枠配置処理・図枠配置処理の処理手順を示したフローチャートである。 図48は、型枠および図枠のテーブルファイルの表示例を示す説明図である。 図49は、型枠および図枠のライブラリ例の説明図である。 図50は、型枠および図枠の配置例の説明図である。 図51は、型枠配置例と図枠配置例との表示画面の例を示す説明図である。 図52は、シート展開処理において展開ルート設定を行う際における表示画面の一例を示す説明図である。 図53(a)(b)(c)(d)(e)は、シート展開処理における展開ルート設定を行う際における表示画面の一例を示す説明図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明による設計支援方法、設計支援装置、プログラムおよびコンピューター読み取り可能な記憶媒体の実施の形態の一例について詳細に説明するものとする。
なお、本実施の形態においては、説明を簡潔にして本発明の理解を容易にするために、片面1層フレキシブル基板のデータの加工を行うための製造工程設計および治工具設計を行う場合を例にして説明するものであり、フィルムシート上に印刷されたフレキシブル基板を加工する際に必要な治工具の設計および製造工程の設計について説明する。

(1)製造工程設計について
本発明の理解を容易にするために、はじめに本発明により設計される製造工程設計の一例について説明することとする。
ここで、図5(a)には加工するフレキシブル基板60のデータとともに加工に用いる治工具データを表示した表示例が示されており、また、図5(b)には図5(a)の治工具データが示す治工具を用いた製造工程の一例を示すフローチャートが示されている。
以下、これらを参照しながら、フレキシブル基板60を加工する際の製造工程設計の一例について説明するものとする。
ここで、実際にフレキシブル基板60を加工するためには、以下に示す(イ)〜(ニ)の処理を行うことが必要となる。
(イ)フレキシブル基板の形状に合わせたフレキシブル基板を切り抜くための治工具 を設計する処理
(ロ)補材ならびにカバーを設計する処理
(ハ)補材ならびにカバーを全てのフレキシブル基板に貼り付ける処理
(ニ)補材ならびにカバーを貼り付けたフレキシブル基板を切り抜く処理
上記した(イ)〜(ニ)の処理を行うためには、例えば、図5(b)に示すフローチャートのように設計された製造工程で処理を進める必要がある。
この図5(b)に示すフローチャートを参照しながら説明すると、まず、露光やエッチング処理などを行って、加工を行うためのフレキシブル基板60をフィルムシート上に焼き付け、フィルムシート上にフレキシブル基板60を印刷して基板シート30を作製する(ステップS502)。
即ち、このステップS502の処理により、フレキシブル基板60の形状たる基板形状60aがフィルムシート上に印刷されて、基板シート30が得られることになる。
ステップS502の処理を終了すると、ステップS504の処理へ進み、基板シート30のフレキシブル基板60に対し、加工ブロック毎に補材62Aと補材62Bとを貼り付ける処理を行う。
なお、ステップS504の処理においてフレキシブル基板60に貼り付けられる補材62Aと補材62Bとは、後述する準備工程において作製されるものである。
ステップS504の処理を終了すると、ステップS506の処理へ進み、基板シート30のフレキシブル基板60に対し、加工ブロック毎にカバー開口部40aを備えたカバー40を貼り付ける処理を行う。
なお、ステップS506の処理においてフレキシブル基板60に貼り付けられるカバー40は、後述する準備工程において作製されるものであり、準備工程においてカバー開口部40aとターゲットとが打ち抜かれた状態のカバー40が作製される。
ちなみに、カバー40の範囲と加工ブロックの範囲が等倍となる場合には、貼り付けは1回のみで終了することができる。
ステップS506の処理を終了すると、ステップS508以降の処理に進み、ステップS508〜ステップS512の処理において、加工ブロック毎に基板シート30のフレキシブル基板60の形状を型20で打ち抜く処理を行う。
ここでは、フレキシブル基板60の基板形状60aの形から、2種類の金型および刃型を用いた加工機10により加工が行われるものとし、ステップS508の処理においては、符号66に示す形状を有する第1の金型により、フレキシブル基板60の基板形状60aの左部分が打ち抜かれるものとする。
次に、ステップS510の処理においては、符号68に示す形状を有する第2の金型により、フレキシブル基板60の基板形状60aの右部分が打ち抜かれる処理が行われるものとする。
さらに、ステップS512の処理においては、符号70に示す形状を有する刃形により、フレキシブル基板60の基板形状60aの中央部分が打ち抜かれる処理が行われるものとする。
上記したステップS502〜ステップS512の処理に示す工程は、フレキシブル基板60の加工のための製造工程設計の一例であり、上記したステップS502〜ステップS512の処理に示す工程を実行することで、実装可能なフレキシブル基板を完成させることができるものである。
なお、部品実装の工程や検査の工程などについては、従来の技術を適宜に用いればよいので、その説明を省略するものとする。

ここで、図5(a)に示すフレキシブル基板60のデータは、上記したステップS502〜ステップS512の処理に示す工程を行った場合のデータを示すものであり、本発明による設計支援方法および設計支援装置においては、実際にフレキシブル基板60に対して加工を行う前に図5(a)に示すような各治工具データを同時に表示した状態を確認することができ、これにより実際に加工可能であるか否かや治工具の設計におけるミスの有無などが確認できるようになる。

なお、本明細書においてはステップS502〜ステップS512の処理に示すようなフレキシブル基板60の加工にかかる工程を本工程と称するものとし、下記に示すフレキシブル基板60の加工のために用いる本工程で用いられるものを予め準備しておく工程およびそうした準備のために用いる治工具の設計に係る工程を準備工程と称するものとする。
即ち、上記した本工程のステップS504の処理において必要となる補材は、図5(b)に示す準備工程1として、予め補材を加工して用意しておくものとする。
また、本工程のステップS506の処理において必要となるカバーは、図5(b)に示す準備工程2として、予めシート展開したカバーを加工して用意しておくものとする。
即ち、補材やカバーについては、本工程が実行される前に準備工程において予め作製しておき、本工程の開始とともに用いられるように準備しておくものとする。

以上において、本発明による設計支援装置により実行される製造工程設計の一例を説明したが、さらに本発明による設計支援装置によれば、各製造工程において必要となる抜型などの治工具を設計し、加工機10へのCAM出力および図面出力を行うことが可能である。
以下、本発明による設計支援装置について、さらに詳細に説明するものとする。

(2)設計支援装置についての説明
(2−1)ハードウェア構成の説明
図6には、フレキシブル基板の加工に用いる治工具の設計および製造工程の設計の段階において設計処理を行う本発明による設計支援装置の実施の形態の一例のハードウェア構成をあらわすブロック構成図が示されている。
本発明による設計支援装置(以下、単に「設計支援装置」と適宜に称する。)100は、例えば、CADシステム上に構築されるものであり、そのハードウェア構成は、公知のパーソナルコンピューターシステムや汎用コンピューターシステムなどで実現されており、その全体の動作を中央処理装置(CPU)102を用いて制御するように構成されている。
そして、このCPU102には、バス104を介して、後述するCPU102の制御のためのプログラムや各種のデータなどを記憶するリードオンリメモリー(ROM)やCPU102のワーキングエリアとして用いられる記憶領域などを備えたランダムアクセスメモリー(RAM)などから構成される記憶装置(メモリー)106と、CPU102の制御に基づいて各種の表示を行うCRTや液晶パネルなどの画面を備えた表示装置108と、CPU102の制御により生成された各種データを出力する加工機10やプリンターなどの出力装置112と、表示装置108の画面上における任意の位置を指定する入力装置たるマウスなどのポインティングデバイス114と、任意の文字を入力するための入力装置たるキーボードなどの文字入力デバイス116と、外部に接続される各種機器の入出力インターフェース回路(I/O)118とが接続されている。
また、設計支援装置100においては、ハードディスクなどの外部記憶装置120がI/O118を介して接続されているとともに、コンパクトディスク(CD)やフレキシブルディスク(FD)などのようなコンピューター読み取り可能な記録媒体(以下、単に「記録媒体」と適宜に称する。)122へCPU102の制御に基づき生成された各種データを書き込んで記憶させたり記録媒体122に記憶された各種データをメモリー106へ読み込むためのリードライト装置124がI/O118を介して接続されている。
ここで、後述する設計支援装置100による処理を実行するためのプログラムや当該処理に用いる各種データは、メモリー106のリードオンリメモリやランダムアクセスメモリへ予め記憶するようにしておいてもよいし、外部記憶装置120や記録媒体122からメモリー106のランダムアクセスメモリへ読み込むようにしてもよい。
また、設計支援装置100に通信機能を設けるようにして、設計支援装置100による処理を実行するためのプログラムや当該処理に用いる各種データを、通信により外部の各種機器から設計支援装置100のメモリー106のランダムアクセスメモリへ読み込むようにしてもよいし、あるいは、通信により設計支援装置100から外部の各種機器へ各種のデータを出力するようにしてもよい。
なお、以下の説明においては、設計支援装置100の理解を容易にするために、メモリー106に後述する設計支援装置100による処理を実行するためのプログラムや当該処理に用いる各種データが予め記憶されているものとする。
また、LANやWANなどのネットワークにより設計支援装置100を複数接続して、複数の設計支援装置100の間で各種のデータの送受信を可能とし、複数の設計支援装置100の間で各種のデータを共有化して各種の処理を行うようにしてもよい。

(2−2)設計支援装置100の機能的特徴についての説明
上記に説明した構成において、以下に設計支援装置100により実行される処理内容について詳細に説明する。
ここで、図7には、上記した設計支援装置100の機能的特徴をブロック化した機能ブロック図が示されており、設計支援装置100においては、CPU102の制御により、治工具の設計ならびに製造工程の設計に関する処理として、基板データ読込処理100Aと、工程設計処理100Bと、抜型データ自動作成処理100Cと、シート展開処理100Dと、準備工程用治工具データ作成処理100Eと、抜型データ加工ミス検出処理100Fと、治工具データ差分検出処理100Gと、誤挿入検査処理100Hと、型枠配置処理・図枠配置処理100Iとが実行される。
そして、記憶装置106内部のフレキシブル基板データのデータベース128より読み込まれた基板形状データをもとに、上記実行された処理により得られたデータは、記憶装置106内部の治工具設計データベース130に記憶されたり、表示装置108に表示されたりするものである。
上記した各処理を適宜に実行することにより、治工具の設計ならびに製造工程の設計に関して処理の効率化が図られ、人手による作業にともなう人的ミスと人手による作業時間を軽減することができるようになるとともに、設計段階で製造工程や治工具の設計のミスを発見することができるようになる。

次に、図8には、本発明による設計支援装置において処理するデータのデータ構成が層構造で示されている。
本実施の形態においては、データは、6層のデータ層、具体的には、単データ層、基板配列層、加工データ層、加工ブロック層、シート展開層および図面データ層により構築されている。
上記した各層では、それぞれ扱うデータの種類が異なり、以下のとおりとなっているものである。
即ち、単データ層においては、最小単位の治工具データやフレキシブル基板データを扱う。
また、基板配列層においては、基板シート上に配列されたフレキシブル基板データを扱う。
また、加工データ層においては、治工具データやフレキシブル基板データを扱う。
また、加工ブロック層においては、加工ブロック内で治工具データやフレキシブル基板データを扱う。
また、シート展開層においては、基板シート内で治工具データやフレキシブル基板データを扱う。
また、図面データ層においては、図面データを扱う。
なお、本明細書においては、適宜に、単データ層に存在するデータを単データ、基板配列層に存在するデータを基板配列データ、加工データ層に存在するデータを加工データ、加工ブロック層に存在するデータを加工ブロックデータ、シート展開層に存在するデータをシート展開データ、図面データ層に存在するデータを図面データとそれぞれ称するものとする。
また、加工データと加工ブロックデータとの少なくともどちらか一方は、CAM出力の対象であるものとする。加工データと加工ブロックデータとについて、どちらか一方あるいは双方をCAM出力の対象とするかは、運用により任意に選択可能であるものとする。
一方、図面データは、図面出力の対象であるものとする。

ここで、上記した各層のデータは、治工具の種類毎やフレキシブル基板を構成するデータ毎に用意するものとする。
より詳細には、例えば、単データ層であれば、金型1用の単データ層、金型2用の単データ層、フレキシブル基板の単データ層、フレキシブル基板用(配線用)の単データ層が用意されるものとし、一方、加工データ層であれば、金型1用の加工データ層、金型2用の加工データ層、フレキシブル基板用(形状用)の加工データ層、フレキシブル基板用(配線用)の加工データ層などがそれぞれ用意されるものとする。
図9には、フレキシブル基板用、刃型1用、金型1用、カバー1用、補材1用にそれぞれ用意された単データ層、加工ブロック層、シート展開層の表示例が示されている。
それぞれの形状データごとに層を用意することで、例えば、刃型1用の加工ブロック層の刃型1のデータに対して図面9Aを作成したり、金型1用の単データ層の金型1のデータに対して図面9Cを作成したりといったように、様々な種類の図面を作成することが可能となる。
なお、それぞれの層には、データを扱う領域や原点などについて予め設定しておくものとする。
上記した層構造のデータ構成により、本実施の形態においては複数の層を同時に参照可能であり、原点を基準とすることで複数の層の形状データを重ね合わせた状態で表示をすることが可能となるものである。
また、必要な層にターゲットデータを作成することも可能となる。
さらに、本実施の形態においては、データ層の共有を行うことが可能であり、データ層間のデータやりとりは自由にアクセスできるようになされている。
データ層を共有することにより、指定した層に同じデータを同時に作成することができるようになる。例えば、金型1用の加工データ層と金型1用の加工ブロック層との共有を行った場合に、金型1用の加工ブロックデータ層に存在するデータは金型1用の加工データ層にも同時に作成されることとなる。
以下の説明においては、補材用、カバー用以外の加工データ層と加工ブロック層との共有を行うことが可能であるものとする。従って、補材用、カバー用以外の加工ブロック層の編集は、加工データ層の編集が併せて行われることを意味するものとする。
なお、図9に示すような図面の作成方法については、後に詳述する。

(3)設計支援装置100を用いた治工具データ設計方法
次に、本発明による設計支援装置100によりフレキシブル基板データからフレキシブル基板を加工する際に使用する治工具の設計を行う方法について、図10のフローチャートを用いながら説明する。
なお、以下の説明においては、準備工程との説明がない場合は本工程の処理であることを前提とする。
また、本発明による設計支援装置100において作成する治工具データの例として、抜型データ、ターゲットデータ、補材データ、カバーデータを用いて説明するものとする。

はじめに、ステップS1002の処理において、設計されたフレキシブル基板の製造工程の読み込みを行う。
より詳細には、予め設計が行われたフレキシブル基板の製造工程を読み込む処理を行う。これにより、製造工程の流れを確認することができるとともに、誤った製造工程を設計した際に製造不良を引き起こす可能性のある箇所についてチェックを行うことも可能となる。
こうした製造工程の設計は、設計支援装置100の工程設計処理100Bの機能により行うことが可能であり、設計された製造工程は記憶装置106に蓄積しておくことができるものである。
なお、工程設計処理100Bの機能による製造工程の設計方法の詳細については後述するものとする。

次に、ステップS1004の処理において、基板データ読込処理100Aの機能により、加工するフレキシブル基板データの読み込みが行われる。
ここで読み込まれる入力ファイルの形式としては、例えば、GerberデータであるRS274XおよびRS274D、DXF、Excellon、CADデータなどのフレキシブル基板の形状情報が含まれるデータが対象となる。
なお、設計支援装置100に読み込まれたフレキシブル基板データは、記憶装置106内のデータ層のうち単データ層に格納される。
なお、フレキシブル基板データの原点と治工具データの原点とは、同一座標に設定するものとする。

次に、ステップS1006の処理において、本工程において加工される基板シートを打ち抜く際に用いる抜型データを作成する。
基板シートとは、上記において説明したように、フィルムシートに複数のフレキシブル基板が均一に配置されたものである。
ここでは、基板シートを打ち抜く際に用いる抜型データ以外にも、本工程において用いられる補材が配置された補材シートやカバーが配置されたカバーシートなどの加工に用いる抜型データの作成もできるものとする。
基板シートを打ち抜く抜型とは、基板シートからフレキシブル基板などの打ち抜く対象を切断する際に用いる抜型のことであり、対象によって用いる抜型の形状が異なるためそれぞれに作成する必要がある。
即ち、基板シートからフレキシブル基板を切断する際にはフレキシブル基板を打ち抜くための抜型を用い、また、基板シートからターゲットを打ち抜く際にはターゲットを打ち抜くための抜型を用い、また、カバーシートからカバー開口を打ち抜く際にはカバー開口を打ち抜く抜型を用い、また、補材シートから補材を打ち抜く際には補材を打ち抜く抜型を用いるものである。
具体的には、各治工具用の単データ層において、フレキシブル基板データの適切な位置に抜型のデータを作成する。
その際に、抜型データ自動作成処理100Cの機能により、容易かつ効率的に抜型のデータを作成する事が可能となる。
なお、抜型データ自動作成処理100Cの詳細については後述するものとする。

次に、ステップS1008の処理において、基板シートを加工する範囲の設定および加工する範囲へ治工具データを配置する処理を行う。
なお、ここで、基板シートを加工する範囲とは、加工機10で1度に加工できる範囲である加工ブロックを意味するものとする。
即ち、加工する範囲へ治工具データを配置するとは、加工ブロック層の基板シートのデータに治工具データを配置することを意味するものである。
より詳細には、まず、単データ層に治工具データを配置する。
図11には、加工するフレキシブル基板データとともに、単データ層に蓄積された加工に用いる各治工具データを同時に表示した治工具データ作成例が示されている。
ここでは、単データ層にあるフレキシブル基板の配線データ、フレキシブル基板の形状データ、抜型データ、補材データ、カバー開口データを同時に表示しているものである。
なお、カバーの単データ層には、前述のカバー開口のデータを配置している。
次に単データ層に存在し、かつ、加工に用いられる、抜型データ、補材データ、カバー開口データを、加工ブロック層とシート展開層とに配列する。
その際に、後述するシート展開処理100Dの機能により、単データ層に存在するフレキシブル基板の配線データ、フレキシブル基板の形状データ、抜型データ、補材データ、カバー開口データを容易に加工ブロック層、シート展開層に配列することが可能となる。
なお、シート展開処理100Dの機能では、シート内で加工機の動きを想定しながら抜型データ、補材データ、カバー開口データなどの配列検証を行うものである。
なお、補足までに、加工ブロック層で設計される抜型データ、補材データ、カバー開口データは、本工程の処理に含まれるものである。
また、シート展開処理100Dの詳細は後述する。

次に、ステップS1010の処理において、加工ブロック層においてターゲットデータの配置および各データの編集を行う。
より詳細には、後述するシート展開処理100Dの機能により、加工ブロック層に配列された抜型データ、補材データ、カバー開口データについて、それぞれ必要なターゲットデータを配置する。
その際に、各加工ブロックごとに使用するターゲットと配置位置を予め設定しておき、ターゲットデータを自動配置するようにしてもよい。
次に、抜型データ、補材データ、カバー開口データの修正が必要な箇所について、その修正を行う。
ここで、図12(a)には、加工ブロック層の編集例1として、ターゲットデータの配置後に2箇所の修正を行う例を示している。
1つ目の修正として(図12(a)においては(1)として示している。)、抜型データの1つである金型1のデータを修正している。
より詳細には、修正前では、左下のフレキシブル基板のデータにおける金型1と刃型用のターゲットデータとが一部重なっており、金型1によりターゲットデータのサイズを拡げてしまうことから、刃型で基板シートを切断する際に刃型用のガイドピンによる基板シートの固定ができなくなる可能性がある。
このため、修正後として示すように、金型1のデータを刃型用のガイドピンに重ならないように、金型1の厚みを減らす修正を行っている。
そして、2つ目の修正として(図12(a)においては(2)として示している。)、金型2用のターゲットデータを移動する点を修正している。
金型1用のターゲットデータは金型2用のターゲットデータに対し、Y軸方向に並行して配置されており、これにより、金型2用のガイドピンを金型1用のターゲットデータに誤って挿入してしまう可能性がある。
こうした点を防止するため、金型2用のターゲットデータを下に移動する修正をおこなっている。
なお、その他の修正例としては、図12(b)の加工ブロック編集例2に示すように、金型同士が重なっている場合には、実際にこうした治工具を製造すると金型同士が干渉し合うため、2つの金型が組み合わさった形状を有する1つの金型になるように修正している。
また、加工ブロック層で1つ目の修正を行う場合には、修正箇所を把握および反映させる必要がある。
そこで本発明による設計支援装置100では、後述する治工具データ差分検出処理100Gの機能により、修正前と修正後の治工具データ同士を比較して差分箇所を検出することができるようにしており、修正の有無を把握することが可能である。
なお、加工ブロック層で、2つ目の修正を行う場合、予めこのようなガイドピンの誤挿入の可能性のあるターゲットデータが存在するか否かをチェックする必要がある。
そこで本発明による設計支援装置100では、後述する誤挿入検査処理100Hの機能により、修正前と修正後の治工具データを比較して差分箇所を検出することができるようにしている。
また、加工ブロック層で、その他の修正が行われた場合には、抜型によりフレキシブル基板データの形状に沿った外周が網羅されず、フレキシブル基板の形状を問題なく打ち抜くか否かをチェックする必要がある。
そこで本発明による設計支援装置100では、後述する抜型データ加工ミス検出部により、フレキシブル基板データと抜型データを比較して差分箇所を検出することができるようにしている。
ちなみに、ターゲットデータは流用性が高いことから、使用する都度に作成するよりも予めライブラリとして作成しておき、ライブラリの中から必要なターゲットデータを選択して配置すると効率的である。
なお、ターゲットデータは、加工データ層、加工ブロック層、シート展開層、図面データ層において使用されるが、各層についての区別を付けたいときは、使用する層において異なる形状のターゲットデータをライブラリとして作成しておくようにしてもよい。
図12(c)はターゲットデータのライブラリの例であるが、加工ブロック層において必要なターゲットデータがライブラリに存在する場合には、ライブラリの中から選択して配置すればよい。
本実施の形態においては、図面データ層用のターゲットデータの形状とその他の層のターゲットデータの形状を変えている。

次に、ステップS1012の処理において、準備工程用の治工具データを作成する処理を行う。
上記において説明した通り、補材データおよびカバーデータは、本工程開始の前に準備工程として予め作成しておく必要がある。
より詳細には、加工ブロック層に作成された補材データおよびカバー開口データのうちで、準備工程で必要な補材データ、カバーデータを作成する。
その際に、本発明による設計支援装置100では、準備工程用治工具データ作成処理100Eの機能により、容易に補材データ、カバーデータを作成することができる。
なお、準備工程用治工具データ作成処理100Eの詳細については後述する。

次に、ステップS1014の処理において、基準とするフレキシブル基板の形状データを編集後の抜型データの形状で正確に切り抜くことができる否かを検出する処理が行われる。
本発明による設計支援装置100では、抜型データ加工ミス検出処理100Fの機能により、差分を容易に検出することができる。
より詳細には、加工ブロック層におけるフレキシブル基板の形状データと編集後の抜型データの形状を比較して差分を検出する。そして、差分検出の結果、差分があると判断された場合には、相違(差分)が無くなるように加工ブロック層の抜型データを修正する。
なお、抜型データ加工ミス検出処理100Fの詳細については後述するものとする。

次に、ステップS1016の処理において、基準とする編集前の治工具データの形状と編集後の治工具データの形状の修正箇所を検出する処理が行われる。
本発明による設計支援装置100では、治工具データ差分検出処理100Gの機能により、容易に差分を検出することができる。
より詳細には、加工ブロック層における編集前の治工具データの形状と編集後の治工具データの形状を比較して差分を検出するものである。そして、差分検出の結果、差分があると判断された場合、加工ブロック層の治工具データの差分箇所を確認し、必要に応じて加工ブロック層の治工具データを人手で修正する。
なお、治工具データ差分検出処理100Gの詳細については後述するものとする。

次に、ステップS1018の処理において、ターゲットデータの位置を検証する処理が行われる。
本発明による設計支援装置100では、誤挿入検査処理100Hの機能により、ターゲットデータの位置を検証するための誤挿入検査が行われる。
なお、誤挿入検査処理100Hの機能の詳細は後述するものとする。

次に、ステップS1020の処理において、電子基板の製造に用いる治工具の製造指示図面を作成する処理が行われる。
本発明による設計支援装置100では、型枠配置処理・図枠配置処理100Iの機能により、容易に図面を作成することができる。
より詳細には、加工データ層に作成された各治工具データに型枠のデータと図枠のデータを配置する。
なお、型枠配置処理・図枠配置処理100Iの詳細については後述するものとする。

最後に、ステップS1022の処理において、上記で作成した治工具データを加工機10へCAM出力および図面出力して、本実施の形態における設計支援装置100による治工具データの設計を終了する。

上記したように、本発明による設計支援装置100を用いれば、加工機10用にCAM出力するための治工具データを作成できるものである。

以上の説明が、電子基板の加工に用いる設計支援方法において、電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データを用いて行う設計支援方法ならびに設計支援装置の説明である。

(4)工程設計処理100Bの詳細な説明
本発明による設計支援装置100においては、工程設計処理100Bによりフレキシブル基板の製造工程設計および製造工程チェックを行うことができる。
図13に示すフローチャートを用いて、この工程設計処理100Bの機能により製造工程を設計する方法について説明することとする。
なお、上記において説明した通り、本工程においてフレキシブル基板に貼り合わせる補材データおよびカバーデータについては、準備工程で予め補材データおよびカバーデータを作成しておくものであり、以下の説明においては本工程と準備工程とを分けて処理するものとする。
なお、各工程の名称や使用する治工具データの名称は、予め設計支援装置100において設定しておくものとする。
工程設計処理100Bにおいては、まず、ステップS1302の処理において、記憶装置106内に蓄積されている治工具設計データにアクセスして工程仕様を読み込む。
この際に、新規の工程仕様もしくは既存の工程仕様かのいずれかを選択することが可能である。
即ち、ステップS1302の処理においては、新規を選択した場合には工程仕様名を設定するものとし、また、既存を選択した場合には既存の工程仕様名を読み込むものとする。
次に、ステップS1304の処理において、上記読み込んだ工程仕様に対して追加する本工程が有るか否かの判断処理が行われる。
ここで、ステップS1302の処理において読み込まれた工程仕様に追加したい本工程がある場合には、次のステップS1306の処理において本工程を追加する処理が行われる。
一方、ステップS1302の処理において読み込まれた工程仕様に追加する本工程がない場合は、ステップS1312の処理へ進む。
次に、ステップS1306の処理において追加した本工程に対して、追加する準備工程があるか否かの判断処理が行われる(ステップS1308)。
ここで、追加する準備工程がある場合には、次のステップS1310の処理において準備工程が追加される。
このステップS1310の処理において準備工程が追加されると、次に、再びステップS1304の判断処理に戻り、追加したい本工程があるか否かの判断処理が行われる。
そして、ステップS1312の処理においては、上記工程設計処理100Bにおいて作られた工程仕様を治工具設計データへ書き込む処理を行い、この工程設計処理100Bを終了する。
なお、こうした工程設計の際に表示されるウィンドウの表示例が、図14に示されている。
図14に示すように、設計された工程は、工程設計編集画面140上に一覧で表示される。即ち、工程設計編集画面140において、本工程ならびに準備工程でそれぞれ行われる処理の各項目が表示されるものである。
作業者は、こうした工程編集画面140を視認することにより、工程の追加や順序の入れ替えなどを検討して工程の変更を行うことが可能となる。
例えば、上記工程設計処理100Bにおいて作成された治工具設計データは、工程を追加した後に工程の順番を適宜変更しても良いものであり、工程設計編集画面140上でポインティングデバイス114を用いて操作することが可能である。
より詳細には、図14に示す工程設計処理100Bにおける表示例では、本工程として6工程を有する仕様となっている。
そして、本工程の2番目に、カバーの貼り付けの工程が追加されている。即ち、上記工程設計処理100BにおけるステップS1304およびS1306において、カバーの貼り付けの工程を追加する処理がなされたものである。
追加の際は、工程追加ボタン140aをクリックすることで、工程追加画面142が表示される。
そして、上記追加されたカバーの貼り付け工程に付随する処理として、カバーの作成工程が必要となるため、準備工程において2−1番として、カバーAを作成する工程が追加されている。
即ち、上記工程設計処理100BにおけるステップS1308およびS1310において、カバーA作成の工程を追加する処理がなされたものである。
こうして設定された工程は、表示の昇順に処理されていくものであるが、こうした順序を入れ替えたい場合は、工程設計編集画面140の順序入れ替えボタン140bを用いて入れ替えを行うことが可能である。

ところで、工程設計処理100Bにおいて工程の選択や順番等を誤って設計されると、誤った製造がされてしまう可能性がある。
ここで、図15および図16を参照しながら、正しい順番で作成された工程の例と誤った順番で作成された工程の例とを比較して示した工程設計例を2つ説明する。
図15に示す工程設計例1において、図15(a)に正しい順序で設計された工程を示し、図15(b)に誤った順序で設計された工程を示している。
正しい工程では、はじめの処理として、基板シートにガイドピン用のターゲットデータを穿設する。次の処理として、シートに穿設したターゲットデータにガイドピンを挿入し、ガイドピンを基準にしてカバーの貼り合わせを行う。なお、カバーにも適宜ガイドピン用のターゲットデータを穿設しておく。次の処理で、抜型のガイドピン用のターゲットデータを穿設した後に、抜型のガイドピンを基準に基板シートを抜型で打ち抜いている。
一方、誤った工程では、はじめの処理として、基板シートにガイドピン用のターゲットデータを穿設する。次の工程として、抜型のガイドピン用のターゲットデータを穿設した後に、抜型のガイドピンを基準に基板シートを抜型で打ち抜き、次の工程でシートのガイドピンを基準に基板シートにカバーを貼り合わせている。
このため、誤った工程では、抜型用のターゲットデータと打ち抜いた抜型が次の工程でカバーを貼り付けたことにより、抜型のガイドピン用の穴が塞がれてしまっている。
図16に示す工程設計例2においては、図16(a)に正しい順序で設計された工程を示し、図16(b)に誤った順序で設計された工程を示している。
正しい工程では、はじめの処理として、抜型1用のターゲットデータを基準として基板シートを抜型1で打ち抜くと同時に、抜型2用のターゲットデータを穿設する。
次の工程として、抜型2用のターゲットを基準として基板シートを抜型2で打ち抜いている。
一方、誤った工程では、はじめの処理として、基板シートを抜型1で打ち抜いている。その際、次の工程で必要となる抜型2用のターゲットを穿設する必要があるが、ターゲットを穿設せずに次の工程へ行くようになされている。そして、次の工程として、基板シートを抜型2で打ち抜く処理が行われる。
ところが、誤った工程では、抜型2用のターゲットが穿設していないため、抜型2のガイド用の穴にガイドピンを入れることができずに、抜型2で打ち抜く処理を行うことができないものである。
上において説明したように、一度あけたターゲットデータや打ち抜いた抜型がふさがれた場合や、あるいは、ガイドピンの位置にターゲットデータがあいていない箇所などを本装置においてチェックすることで、工程の順序が正しいか否かのチェックあるいは工程に過不足がないかのチェックをすることが可能となる。
即ち、これによりフレキシブル基板が正しく加工されるかを検証することが可能となる。
具体的なチェックの方法については、図17に示すフローチャートを参照しながら以下に説明するが、まず、ステップS1702の処理において、各工程の治工具用の加工ブロック層を工程の順番で重ね合わせる処理が行われる。
ここでは、工程設計の順に沿って、加工ブロック層を重ねていく処理が行われるものであるが、重ね合わせる層を加工ブロック層ではなく、シート展開層としてもよいものである。
また、重ね合わせる際に、ターゲットデータについては、前工程までに重ね合わせた層を含めて貫通させるように合わせるものとする。
さらにまた、カバーデータの層を重ね合わせる際に、前工程までのターゲットデータがカバーデータの層のカバー開口部やターゲットデータと重ならない箇所については、前工程までのターゲットを塞ぐものとして重ねる。
次に、ステップS1704の処理において、重ね合わせたデータの治工具データに不具合があるか否かの判断処理が行われる。
ここで、不具合があった場合には、ステップS1706の処理に進み、一方、不具合がなかった場合にはステップS1708の処理に進む。
即ち、不具合があった場合には、ステップS1706の処理において、不具合箇所を表示する処理が行われる。
ここで、不具合の例としては、後の工程でターゲットデータを塞いでしまったり、ターゲットデータが穿設されていないなどの不具合が挙げられる。
ただし、ターゲットデータを後の工程で意図的に塞ぐことやカバー側で必要なターゲットを予め穿設しておくこともあるため、不具合箇所の扱いをエラーにするか警告にするかなどの設定については、任意に行うことができるものとする。
次に、ステップS1708の処理において、すべての工程の治工具データについて重ね合わせが終了したか否かの判断処理が行われる。
ここで、まだ重ね合わせていない治工具データがあれば、ステップS1702の処理に戻り、ステップS1702〜ステップS1708の処理を行う。
一方、重ね合わせていない治工具データがなければ、このフローチャートの処理を終了する。
従って、上記したフローチャートの処理を実行することにより、工程の順序が正しいか否かのチェックあるいは工程に過不足がないかのチェックをすることが可能となる。

以上の説明が、上記電子基板データと上記治工具データとを用いて、上記電子基板の製造工程の設計を行う処理と、上記処理により設計された製造工程と上記治工具データとにより、電子基板が正しく加工されるかを検証する処理を行う設計支援方法ならびに設計支援装置の説明である。

(5)抜型データ自動作成処理100Cの機能についての詳細
本発明による設計支援装置100においては、抜型データ自動作成処理100Cにより、単データ層に蓄積されているフレキシブル基板の形状データから抜型(金型、刃型)形状データを自動作成することができる。
図18に示すフローチャートを参照しながら、この抜型データ自動作成処理100Cにより単データ層のフレキシブル基板の形状データから抜型(金型、刃型)形状データを自動作成する方法について説明することとする。
なお、図19には抜型データ自動作成処理100Cの表示例を示しているが、図18のフローチャートの処理とともに当該処理に対応する表示例について説明するものとする。
はじめに、ステップS1802の処理において、加工対象であるフレキシブル基板について、単データ層に蓄積されているフレキシブル基板の形状データを読み込む。
読み込まれるフレキシブル基板の形状データとはフレキシブル基板の形状を示すデータであり、例えば、図19(a)に示すフレキシブル基板の形状データ150が読み込まれるものである。
また、図19(a)にフレキシブル基板の形状データ150として示すようにフレキシブル基板の形状データは、表示装置108に表示可能であるものとする。
なお、本処理においては、こうしたフレキシブル基板の形状データ150について、図19(a)の抜型データ152にあるように、符号152aおよび152bで示す部分については金型で打ち抜くものとし、符号152cおよび152dで示す部分については刃型で打ち抜く処理を行うものとする。
次に、ステップS1804の処理において、作業者によって選択された抜型のモードを読み込む処理が行われる。
ここで、抜型のモードとしては、金型もしくは刃型のいずれかを選択可能であり、作業者によって作成する抜型データのモード(種類)が選択される。
ここでは、はじめに金型のモードが選択されるものとする。具体的には、作業者によって、図19(b)の抜型形状発生画面154のモードの金型のチェック欄154aにチェックを入れることにより選択され、抜型のモードは金型が選択されたものとして次の処理に進むものである。
次に、ステップS1806の処理において、選択された金型モードに対して抜型データを発生するために必要なパラメータとして読み込む処理が行われる。
ここでは、作業者の手により、図19(b)に示される抜型形状発生画面154内に各種パラメータの値が入力され、金型の幅や半径などのパラメータが設定されるので、そうした各種パラメータを読み込む処理が行われるものである。
次に、ステップS1808の処理において、上記読み込まれたフレキシブル基板の抜型データを発生する範囲を登録する処理が行われる。
より詳細には、上記設定された金型の抜型データの発生箇所を設定するものであり、作業者によって設定された領域を金型の発生箇所として範囲を設定するものである。
まず、作業者は、金型の抜型データ発生範囲を設定するために、表示装置108に表示されたフレキシブル基板の形状データ150上をポインティングデバイス114を操作して設定する。
より詳細には、金型範囲設定表示例156に示すように、フレキシブル基板の形状データ150のうち、金型で打ち抜く部分の始点と終点との2箇所をそれぞれクリックする。
こうして選択された金型を用いて打ち抜く範囲における始点と終点との2箇所を結ぶ領域が金型データ152aとして、金型範囲設定表示例156上に表示される。
即ち、片側の金型の両端にあたる箇所をポインティングデバイス114でそれぞれ選択することで金型の抜型データを自動作成させる。
そして、上記ポインティングデバイス114による操作で設定された金型で打ち抜くと設定された金型データ152aを、抜型データの発生範囲として、ステップS1808において、上記読み込まれたフレキシブル基板形状の抜型データを発生する範囲として登録する処理がなされるものである。
即ち、金型データを、フレキシブル基板の形状データに対応する位置に配置する処理がなされるものである。
次に、ステップS1810の処理において、上記ステップS1802からステップS1808の処理において設定された内容を抜型データとして自動作成し記憶する処理が行われる。
次に、ステップS1812の処理において、現在のモードで、他の箇所に基板形状の抜型データを発生させるか否かの判断処理が行われる。
現在、抜型のモードとして金型が選択されており、追加すべき金型の発生箇所の有無が問われているが、目標となる抜型データ152によれば、符号152bで示される部分も金型で打ち抜く必要があるため、ステップS1812の判断処理がYesとなり、ステップS1808の処理が再び行われるものである。
そして、符号152aについて行った範囲設定と同様に、符号152bに示す部分についても、金型範囲設定表示例156上において、始点と終点との2箇所をそれぞれクリックすることで発生範囲を設定するものである。
そして、ステップS1808の処理においては、新しく追加された152bの発生範囲を、金型の抜型データの発生範囲として登録されるものである。
そして、ステップS1810の処理において、新たに追加された符号152bの領域を含む抜型データが自動作成および記憶される。
その後、同様にステップS1812における判断処理に進むが、ここでは現在のモードで他の発生箇所があるか否かの判断処理が行われる。
ここで、追加すべき金型の発生箇所がない場合には、ステップS1812の判断処理がNoとなり、ステップS1814の処理へ進む。
次に、ステップS1814の処理においては、さらに他のモードの選択があるか否かの判断処理が行われる。
ここで、抜型として刃型を用いて打ち抜く部分が残されていると、ステップS1804の処理へ戻って、モードの読み込みが行われる。
ここでは、作業者により、抜型形状発生画面158上のモードで刃型のチェック欄158aにチェックが入れられることで、刃型モードが選択されたものとして判断される。
さらに、作業者の手により、抜型形状発生画面158内に各種パラメータの値が入力され、ステップS1806の処理において、選択された刃型モードで抜型データを発生するために設定されたパラメータとして読み込む処理が行われる。
次に、抜型データの発生範囲を設定するために、表示装置108に表示されたフレキシブル基板の形状データ150をポインティングデバイス114を操作して設定する。
より詳細には、刃型範囲設定表示例160に示すように、フレキシブル基板の形状データ150の刃型で打ち抜く部分(符号152c)について、刃型を用いて打ち抜く範囲における始点と終点との2箇所をそれぞれクリックする。
即ち、上記ポインティングデバイス114による操作で設定された刃型で打ち抜くと設定された部分152cを、抜型データの発生範囲として、ステップS1808において、上記読み込まれたフレキシブル基板形状の抜型データを発生する範囲として登録する処理がなされるものである。
即ち、刃型データを、フレキシブル基板の形状データに対応する位置に配置する処理がなされるものである。
次に、ステップS1810の処理において、上記ステップS1802からステップS1808の処理において新たに設定された刃型データの内容を追加した新たな抜型データとして自動作成し記憶する処理が行われる。
次に、ステップS1812の処理において、現在のモードで、他の箇所に基板形状の抜型データを発生させるか否かの判断処理が行われる。
現在、刃型モードで他の発生箇所の有無が問われているが、目標とする抜型データ152によると、符号152dで示す部分も刃型で打ち抜く必要があり、ステップS1812の判断処理からステップS1808の処理へ進み、ステップS1808の処理が再び行われる。
そして、符号152cの範囲設定と同様に、符号152dについても、刃型範囲設定表示例160上において、始点と終点との2箇所をそれぞれクリックすることで発生範囲を設定するものである。
ステップS1808の処理においては、新しく追加された152dの発生範囲を刃型の抜型データの発生範囲として登録するものである。
そして、ステップS1810の処理において、新たに追加された刃型データを含む抜型データが自動作成し記憶される処理が行われるものである。
次に、ステップS1812における判断処理に進み、現在のモードで他の発生箇所があるか否かの判断処理がなされ、現在のモードで他の発生箇所がない場合にはステップS1814の処理へ進む。
そして、ステップS1814の判断処理において、他のモード選択があるか否かの判断処理が行われ、他のモード選択がない場合には抜型データ自動作成処理100Cを終了する。
なお、上記抜型データ自動作成処理100Cの例においては、フレキシブル基板の切断に関する抜型データを作成するものとして示したが、これに限られるものではないことは勿論であり、補材の形状データやカバーのカバー開口データなどにかかる抜型データを作成することもできるものである。

以上の説明が、上記治工具データを電子基板データの形状データに対応する位置に配置する処理を行う設計支援方法ならびに設計支援装置の説明である。

(6)シート展開処理100Dの機能についての詳細
本発明による設計支援装置100においては、シート展開処理100Dの機能により、単データを用いて加工ブロックデータ、シート展開データを作成することができる。
図20に示すフローチャートを用いて、このシート展開処理100Dの機能により、単データを用いて、加工ブロックデータ、シート展開データを作成する方法について説明することとする。
ここで、シート展開処理100Dについての理解を容易にするために、図21を参照しながら、エレメント、展開ならびに展開数について補足説明するものとする。
まず、エレメントとは、図21(a)に示す単データのペアを1つとするシート展開時における最小単位を示すものである。この場合には、フレキシブル基板の形状データが2つ対に並んだものを示している。
なお、エレメントは、予め作成し、記憶装置106内に記憶しておいてもよいものとする。
次に、本明細書において展開とは、基準とする展開元を、指定した場所を展開先としてコピーを作成することを意味するものである。なお、この場合には、エレメントを展開元としている。
次に、展開数とは、展開する方法および展開する回数を示すものとする。なお、展開する回数が1、即ち、展開数1の場合と、展開する回数が2以上、即ち、展開数2以上の場合とでは、展開の方法が異なるため、以下、それぞれの場合について説明するものとする。
まず、展開数1の場合には、指定した中心点から180度反転させた場所を展開先として、展開元のコピーを展開先に1つ作成する。
より詳細には、図21(a)に示す展開数1の例では、2つのフレキシブル基板の単データを上下に並べた状態のペアでエレメントを作成し、エレメントを展開元とし、中心点(トンボ展開中心)を指定し、展開数1で展開した例が示されている。なお、展開元と展開先を合わせた加工ブロックの名称をBlockとしている。
また、展開数2以上の場合には、指定した移動量(移動ピッチ)で展開元のコピーを展開数から1を引いた数のコピーを展開先に作成する。即ち、展開元になる加工ブロック「Block」を含めて目標の展開数nとするため、新たに展開して発生させる加工ブロックの数は(n−1)で3つとなる。
図21(b)に示す展開数4の例では、図21(a)に示したBlockを展開元として、移動方向(Y方向)と移動量(移動ピッチ)を指定し、展開数4で展開した例が示されている。
なお、移動量は、展開元のX−Y座標の原点(0,0)とし、展開元からの距離をX座標およびY座標であらわすものとする。
また、展開元と展開先を合わせた範囲を加工ブロックとし、加工ブロックを設定する際は、最初にエレメントが展開元として設定されるものとする。
上記における説明が、エレメント、展開ならびに展開数の補足説明となるが、この補足説明を踏まえて、図20に示すフローチャートを用いて、シート展開処理100Dについて以下に説明するものとする。
なお、図22には、シート展開処理100Dの加工ブロック設定例が示され、図52および図53には設定の手順が示されている、図20のフローチャートと合わせて対応する表示例および手順について説明するものとする。
まず、ステップS2002の処理において、基板シートに配列された基準となるフレキシブル基板の形状データの配列を記憶する処理が行われる。
即ち、複数のフレキシブル基板の形状データを配置した基板シートを作成する処理が行われる。
ここでは、治工具データを配置する際の基準とするフレキシブル基板の形状データが、基板配列層において基板シートの範囲まで均一に配列されたものを記憶するものである。
また、配列時に、図52に示す「パッド形状名」の欄において、フレキシブル基板の形状データの名称を選択する。なお、パット形状名とはフレキシブル基板の形状データ名であり、ここでは、例えば、図11に示すフレキシブル基板の形状データなどを用いるものとする。
次に、ステップS2004の処理において、展開ルート名およびエレメントを設定する処理が行われる。
ここで、展開ルートとは、単データ層の治工具データを、加工ブロックや基板シートの範囲にどのように配列していくかの指示を示すものである。こうした展開ルートは、ステップS2002の処理において設定された基板配列層のフレキシブル基板の形状データの配列を参照しながら、本処理であるシート展開処理100Dによって作成されていくものである。
なお、本処理において作成される展開ルート名は、「A1」とする。展開ルート名は、図52に示す展開ルート設定画面160の展開ルート名称欄において設定されるものであり、図53(a)に設定画面の一例を示す。
また、ステップS2004の処理においては、エレメントの設定も行われ、エレメントを指定する際は、まず、図52の展開ルート設定画面160および図53(c)に示すエレメント指定ボタンを選択する。なお、選択には、ポインティングデバイス114が用いられる。
エレメント指定ボタンを選択すると、エレメント指定のために、図53(d)に示す基板配列層の基板形状データの配列を示す画面が表示され、この画面において所望の位置の形状データ(パッド)を2つ選択し、リターンキーを操作して決定する。
このエレメント指定により、図52に示す展開ルート設定画面160上のエレメント欄のセルに、エレメントとして指定された形状データの座標が反映される。
なお、こうしたエレメントの座標値は、図53(d)に示される基板配列層の原点(0,0)を基準とした際の座標値が表されるものである。
なお、エレメントとして選択された2つの形状データは、図22のキャンバス162bおよび図53(d)に示すように、他の形状データと区別できるように表示の色を変えられるものである。
また、エレメント指定の際に、所望の形状データの座標値が判明している場合は、文字入力デバイス116を用いて、エレメント欄のセル内に直接座標値を入力してもよいものである。
次に、ステップS2006の処理において、基板配列層に配列された基板配列データに加工ブロックの範囲を設定する。
ここでは、ステップS2002の処理において基板配列層に配列された基板配列データをもとに、加工ブロックの範囲が設定されるものであり、そうした設定方法が図22に示されている。
図22に示す加工ブロック設定例では、キャンバス162bに示す展開元のエレメントに対して、展開数を1として展開している。
ここでは、画面164aに示されるように、展開数1でエレメントを展開しており、キャンバス164bに示されるようにエレメントが展開数1で展開されている。そして、こうして展開されたものを加工ブロックとし、Blockという名称を設定している。なお、展開数1の際は、基板配列層の原点をもとに対応する座標値で設定される。
そして、このBlockという加工ブロックに対して、移動ピッチ、展開方向、展開数を設定することで、さらに異なる範囲の加工ブロックを設定することができるものである。
ちなみに、図22に示す加工ブロック設定例では、画面166aに示されるように、展開元であるBlockをY方向に展開数を4として展開して新たな加工ブロックに展開し、Block2という名称を設定している。
次に、このBlock2という加工ブロックに対して同様に移動ピッチ、方向、展開数を設定することで加工ブロックを設定する。
ちなみに、図22の加工ブロック設定例では、展開元のBlock2に対して展開数を2としてSheet Blockという名称を設定している。
なお、上記図22に示される画面162a、164a、166aならびに168aは、図52の展開ブロック欄に相当するものである。
次に、ステップS2008の処理において、この展開によりシートデータまでの設定が完了しているか否かの判断処理が行われる。
完了していない場合には、ステップS2006の処理に戻り、上記と同様に加工ブロックの範囲の設定を行う処理が繰り返されるものである。
また、ステップS2008の処理において、シートデータまでの設定が完了していると判断された場合には、ステップS2010の処理に進むものである。
次に、ステップS2010の処理において、最初に設定した加工ブロックと異なる加工ブロックの設定を行う必要があるか否かの判断処理が行われる。
ここで、異なる加工ブロックの設定を行う必要があると判断された場合には、ステップS2004の処理に戻り、展開ルート名およびエレメントの設定の処理が行われる。
なお、図23には、他の加工ブロックの設定例として、展開ルート名をA2とした新たな加工ブロックの設定画面が図示されている。
次にステップS2006の処理において、加工ブロックの範囲の設定が行われる。
そして、ステップS2008の処理において、この展開によりシートデータまでの設定が完了しているか否かの判断処理が行われる。
ここで、シートデータまでの設定が完了していると判断された場合には、ステップS2010の処理へ進むものである。
さらに、上記したと同様に、ステップS2010の処理において、最初に設定した加工ブロックと異なる加工ブロックの設定を行う必要があるか否かの判断処理が行われ、最初に設定した加工ブロックと異なる加工ブロックの設定を行う必要がないと判断された場合には、ステップS2012の処理へ進む。
なお、以上において説明した処理が、展開ルートの設定に関わる処理となるが、ちなみに、展開ルート名A1の加工ブロックとして設定されたBlockはその後の展開設定により、下から上に4つ移動した後、右に移動し再度下から上に4つ移動する動きとなる。
次に、ステップS2012の処理において、単データ層に作成した治工具を選択し、治工具に対応する展開ルート名、加工ブロック名を選択した後、シート展開を行い、シート展開処理100Dを終了する。
これにより、単データ層に作成した治工具データが、展開ルートに従って、加工ブロック層、シート展開層に自動で配列される。
即ち、複数のフレキシブル基板の形状データが配置された基板シートに対して治工具データを配置する処理がなされる。
その際に、展開数の設定に誤りがあり、基板配列層に配列された基板配列データと異なる配列となる場合には、異なる箇所をチェックするようにしてもよい。
ここで、図24はシート展開設定例を示すものであり、各治工具の展開方法が表に示されている。
金型Aについては、展開ルート名がA1であり、加工ブロックがBlockである。即ち、展開ルートA1の方法でBlockを作成されるように設定している。
また、カバーについては、準備工程カバーとして記録されており、展開ルートをA1とし、加工ブロックがSheetBlockと設定されている。
そして、補材については、準備工程補材として記録されており、展開ルートをA2とし、加工ブロックがBlock2と設定されている。
上記のとおり、治工具に合わせてそれぞれ展開方法を設定することが可能である。
また、図25には、シート展開後の配列例が示されている。
これは、単データ層に作成した各治工具データが、展開ルートに従って展開され、シート展開層に配置されたものである。
なお、シート展開層に配置された結果を表示するだけでなく、加工ブロック層の治工具データが展開ルートに従って、シート展開層へ自動で配置されていく様子を実際の加工機の動きに見立ててシミュレーションを行うことも可能である。
図26(a)は、加工機の動作シミュレーション例を示したものである。図26(a)に示すように、加工ブロック層に配列された治工具データに同様にシート展開を実行するとターゲットデータの治工具データが展開ルートに従って、シート展開層に自動で配列されていく動作が表示される。
なお、図26(b)は、シート展開後のターゲットデータの配列例を示したものである。抜型用の加工ブロック層に作成したターゲットデータが、シート展開により治工具データとともにシート展開層に配置されたものである。
このように、上記した本発明による設計支援装置100のシート展開処理100Dの機能により、加工ブロックデータの設定、シートデータ全体へ展開、加工機の動作シミュレーションなどを容易に行うことが可能となる。

以上の説明が、複数の電子基板データの形状データを配置した基板シートを作成する処理と、上記処理により作成された基板シートに対して治工具データを配置する処理と、上記処理により配置された治工具データによる電子基板を加工する動作シミュレーションを行う処理とを行う設計支援方法ならびに設計支援装置の説明である。

(7)準備工程用治工具データ作成処理100Eの機能についての詳細
本発明による設計支援装置100においては、準備工程用治工具データ作成処理100Eの機能により、補材データおよびカバーデータの作成処理を行うことができる。
はじめに、準備工程用治工具データ作成処理100Eのうち、補材データの形状の登録および型枠、図枠を配置をする方法について、図27のフローチャートを参照しながら説明する。
なお、以下の説明においては、加工ブロックデータには既に補材データおよびターゲットデータが配置済みの状態であることを前提とする。
まず、ステップS2702の処理において、補材形状データを登録する処理が行われる。ここでは、指定された補材について、補材形状名を指定し、加工ブロック上の補材形状を指定することにより補材形状の登録を行う処理が行われる。
図28(a)および(b)には、補材形状登録例が示されており、補材形状の登録は図28(a)(b)に示される補材形状登録画面200、204にて行われる。
即ち、補材形状登録画面200のオプションのチェック欄200aにチェックを入れる。そして、登録パラメータの補材形状名称として、STIFF−0001を入力し、さらに、加工ブロック編集キャンパス202上において、上記名称で登録したい補材形状データを、ポインティングデバイス114を用いて、補材形状データを選択する。
ここでは、左下の補材データ202aをSTIFF−0001として登録するものとし、補材データ202aをクリックすると、加工ブロック編集キャンパス202上で強調表示される。
こうして、補材データ202aがSTIFF−0001として登録されるものである。
なお、右上の補材データ202bは、上記補材データ202aと同一形状であることから、本発明による設計支援装置100においては、補材データ202bと補材データ202aとは同じ補材であるとして認識されるものである。
また、他の補材についても、上記STIFF−0001と同様に登録を行う。
図28(b)に示すように、補材形状登録画面204において、STIFF−0002という名称で登録し、さらに、加工ブロック編集キャンパス206上にて、補材データ206aをポインティングデバイス114を用いて選択して指定するものとする。
次に、ステップS2704の処理において、補材データの加工ブロック集約が行われる。
より詳細には、指定した補材データに存在しないターゲットデータが、加工ブロック内の同一形状の他の補材データに存在する場合、加工ブロック集約を行うことで他の補材データに存在するターゲットデータを指定した補材データに発生させる。
例えば、図28(a)に示す補材データ202aおよび202bを比較してみると、補材データ202aは2つのターゲットデータを有するものであり、補材データ202bは3つのターゲットデータを有するものである。
上記ターゲットデータについて加工ブロック集約を行うことで、同一の補材データとみなされている補材データ202aおよび202bの間で集約が行われ、補材データ202a上に、補材データ202bと同様なターゲットデータの配置になるよう、新たなターゲットデータを発生させることが可能である。
なお、こうした加工ブロック集約は、点対称集約を適用するか否かの指定も可能である。
より詳細には、点対称集約を行う際は、指定した補材データ内で点対称の位置にターゲットデータが一方に存在し他方に存在しない場合は、他方にも補材データを発生させることが可能である。
例えば、図29に示される補材データの加工ブロック集約例では、ブロック集約画面210の点対称集約欄210aより、STIFF−0001とSTIFF−0002の両方について加工ブロック点対称集約を行う設定がなされていることがわかる。
STIFF−0001については、右上に2つのターゲットデータが存在しているが、点対称の位置となる左下にターゲットデータが存在していないことから、補材データSTIFF−0001上の左下に新たにターゲットデータを発生させている。
これに対し、STIFF−0002については、上下にそれぞれ1つずつしかターゲットデータが存在しておらず、点対称の位置にターゲットデータが存在していることになるため、点対称集約を行う設定であっても新たにターゲットデータは発生しないものである。
なお、上記の加工ブロック集約例では、指定した補材データに対してターゲットデータを発生させているが、加工ブロック層に存在する全ての同一形状の補材に対して不足しているターゲットデータを発生させるようにしてもよいものである。
次に、ステップS2706において、補材の加工ブロックデータから、加工機10で1回で打ち抜く補材のすべての種類に対して加工データを作成させる。
ここで、図30に示す補材の加工データ作成例では、ターゲットデータを有するSTIFF−0001およびSTIFF−0002の2種類の加工データを作成することになる。
加工データ作成の際は、パラメータなどを設定することにより配置するようにしてもよいし、デフォルト値を設定して配置するようにしてもよい。
なお、補材データは、材料の無駄を軽減するため、少ない面積でなるべく多くの補材を作成できる方がよいことから、補材形状データ同士は可能な限り詰めて配置するように配置調整を行うことが推奨される。
次に、ステップS2708の処理において、後述する型枠配置処理・図枠配置処理100Iの機能により加工データの型枠を配置し、ステップS2710において、後述する型枠配置処理・図枠配置処理100Iの機能により加工データの図枠を配置する処理を行う。
図31に示される配置例においては、補材の型枠、図枠の配置例では、補材データを詰めた状態で型枠と図枠を配置している。
このように作成した図面を用いることにより、補材の製造指示を行うことなどが可能となる。
また、この補材を打ち抜く抜型を別途作成して、同様に補材の抜型の製造指示を行うことや、補材の抜型データをCAM出力することなどが可能となる。
さらにまた、加工ブロック層に作成した補材データは、本工程における補材の配置情報として、同様に製造指示を行うことなどが可能となる。

次に、準備工程用治工具データ作成処理100E(カバー)により、カバー用の加工領域の登録から図枠を配置する方法までについて、図32に示すフローチャートを参照しながら説明することとする。
はじめに、ステップS3202の処理において、加工領域の登録を行う。ここでは、作業者により入力された加工領域名と、単データがシート展開された加工ブロックデータに対して設定された領域を加工領域として登録する処理が行われる。この処理により、カバーデータの加工領域が設定されることとなる。
ここで、図33(a)(b)には加工領域登録例が示されており、図33(a)はカバーデータの加工領域220を示し、図33(b)は加工領域登録画面222を示している。
作業者は、加工領域登録画面222において、パラメータを入力することで、加工領域の登録を行うことが可能である。
ここでは、作業者が、加工領域登録画面222において、カバーデータの加工領域名称をAREA−0001と入力し、単データシート展開された加工ブロックデータに対して幅や高さなどのパラメータを入力することにより図33(a)に示される領域が設定されたものとする。
次に、ステップS3204の処理において、加工ブロック集約が行われる。より詳細には、加工領域内に存在するターゲットデータが、加工ブロック単位で異なる場合は、加工ブロック集約を行うことで、加工ブロック単位で等しくターゲットデータを発生するようになされるものである。
なお、図34に示すカバーデータの加工ブロック集約例では、仮に左下の1/4である破線で示す範囲を加工領域として登録した場合において、カバーデータの加工ブロックの展開先に存在するターゲットをカバーの最初の展開元に発生させている。
図34の例では、右上のデータに存在するターゲットについて、加工ブロック集約を行うことにより、左下のデータに対してターゲットデータを発生させている。
なお、カバーの全ての展開元にも同様にターゲットデータが発生させるようにしてもよいものである。
次に、ステップS3206の処理において、カバーの加工ブロックデータからカバーの加工データを作成する。
図35には、カバーの加工データ作成例が示されている。ここでは、シート展開した加工ブロックに存在するカバーデータとターゲットデータとから加工データを作成している。
次に、ステップS3208の処理において、後述する型枠配置処理・図枠配置処理100Iの機能の型枠配置処理機能により型枠を配置し、ステップS3210において、後述する型枠配置処理・図枠配置処理100Iの機能の図枠配置機能により図枠を配置する処理を行う。
図36に示される型枠および図枠の配置例では、カバーデータ、ターゲットデータに型枠および図枠を配置している。
上記のように作成したカバーの加工データを有する図面により、カバーの製造指示を行うことや、加工データ層に作成したカバーデータをCAM出力することなどが可能となるものである。
以上において説明したように、本発明の治工具設計指示装置100の準備工程用治工具データ作成処理100Eの機能により、予め補材データやカバーデータを作成しておくことで、本工程の製造を容易に行うことが可能となるものである。
さらに、補材やカバーに必要となるターゲットの漏れの軽減が可能となる。

以上の説明が、上記電子基板を加工するために用いられる材料の治工具データを設計する処理を行う設計支援方法ならびに設計支援装置の説明である。

(8)抜型データ加工ミス検出処理100Fの機能についての詳細
本発明による設計支援装置100においては、抜型データ加工ミス検出処理100Fの機能により、加工ブロック層におけるフレキシブル基板の形状データと編集後の加工ブロック層における抜型データの形状を対比して加工ミスを検出する処理を行う。
抜型データ加工ミス検出処理100Fの機能により、加工ブロック層におけるフレキシブル基板のデータの形状(図38に示す符号240)と編集後の加工ブロック層における抜型データの形状(図38に示す符号242、244、246)を対比して加工ミスを検出する方法について、図37のフローチャートを参照しながら説明することとする。
はじめに、ステップS3702の処理において、抜型データ加工ミス検出ツールを起動し、選択された加工ミス検出対象とする抜型データを読み込む処理が行われる。
図39には、抜型データ選択例として、抜型データ加工ミス検出画面250が示されている。こうした抜型データ加工ミス検出画面250において差分検出対象を選択することが可能であり、ここでは、金型A、金型Bならびに刃型の治工具を加工ミス検出対象として選択している。
次に、ステップS3704の処理において、抜型データ加工ミス検出を実行することにより、フレキシブル基板用の加工ブロックデータの形状と、編集後の抜型用の加工ブロックデータの形状とを対比する処理が行われる。
そして、次のステップS3706の処理において、対比した形状データ同士に加工ミスがあるか否かの判断処理が行われる。
ステップS3706の判断処理において、加工ミスなしと判断された場合には、本処理を終了することとなる。
一方、ステップS3706の判断処理において、加工ミスありと判断された場合には、ステップS3708の処理へ進む。
ステップS3708の処理においては、加工ミス発生箇所および加工ミス内容を表示する処理が行われる。
以下に、ステップS3704からステップS3708の処理についての詳細を、図40を参照しながら説明することとする。
まず、仮に、編集前のフレキシブル基板用の加工ブロックデータが32個存在しているとした場合には、32個すべての形状を編集後の抜型用の加工ブロックデータと対比する。
そして、対比した結果、加工ミスがあった場合には、図40(a)(b)に示されるように加工ミス発生箇所を表示すものである。
図40(a)の抜型データ加工ミス検出例1では、刃型の抜型データと金型の抜型データとの間に発生しているギャップ箇所を抽出し、フレキシブル基板のデータの形状が抜けない箇所が表示されている。こうした加工ミス箇所については、チェック結果表示画面260と、問題の箇所のイメージ262とがエラーメッセージと共に表示されるものである。
また、図40(b)の抜型データ加工ミス検出例2では、抜型がフレキシブル基板の形状の内側に被っている箇所を抽出し、フレキシブル基板の形状より内側で抜いてしまう箇所が表示され、チェック結果表示画面264と、問題の箇所のイメージ266とがエラーメッセージと共に表示されるものである。
このように、本発明による設計支援装置100の抜型データ加工ミス検出処理100Fの機能により、治工具によるフレキシブル基板加工の際の不備を検出することが可能となる。

以上の説明が、複数の電子基板データの形状データを配置した基板シートを作成する処理と、上記処理により作成された基板シートに対して治工具データを配置する処理と、上記電子基板の形状データと、基板シートに配置した編集後のそれぞれの治工具データとを対比し、対比結果に基づき加工ミスを検出する処理とを行う設計支援方法ならびに設計支援装置の説明である。

(9)治工具データ差分検出処理100Gの機能についての詳細
本発明による設計支援装置100においては、治工具データ差分検出処理100Gの機能により、加工ブロック層における編集前の治工具データの形状と編集後の治工具データの形状とを比較して差分を検出することができる。
ここでは、加工ブロック層における編集前の治工具データの形状と編集後の治工具データの形状を比較して差分を検出する方法について、図41に示すフローチャートを参照しながら説明することとする。
なお、ここで行われる治工具データの差分検出とは、図42に示すように、編集前の治工具用の加工ブロックデータ270と、編集後の治工具用の加工ブロックデータ272とを比較するものであり、編集前の治工具用の加工ブロックデータについては、ファイルとして記憶装置106内などに別途保存されているものとする。
はじめに、ステップS4102の処理において、治工具データ検出ツールを起動して選択された、差分検出対象である治工具データ(抜型データ、補材データなど)を読み込む処理が行われる。
図43には、治工具データ選択例が示されており、作業者によって、治工具データ差分検出画面274を起動し、差分検出を希望する治工具データが選択され、選択された治工具データについて差分検出が行われる。
なお、ここでは、差分検出を希望する治工具データとして、金型A、金型B、刃型が選択されているものとする。
次に、ステップS4104の処理において、治工具データ差分検出を実行することにより、選択されたすべての治工具に対して、編集前の治工具用の加工ブロックデータの形状と編集後の治工具用の加工ブロックデータの形状とをそれぞれ比較する処理が行われる。
そして、次のステップS4106の処理において、比較した形状データ同士に差分があるか否かの判断処理が行われる。
ステップS4106の判断処理において、形状に差分がないと判断された場合には、本処理を終了することとなる。
一方、ステップS4106の判断処理において、形状に差分があると判断された場合には、ステップS4108の処理へ進む。
そして、ステップS4108の処理においては、差分発生箇所および差分内容を、編集前の治工具用の加工ブロックデータ側で表示する処理が行われる。
次に、ステップS4110の処理においては、差分の発生箇所および差分内容を、編集後の治工具用のブロックデータ側で表示する処理が行われる。
以上において説明した処理により、治工具データ差分検出処理100Gが実行されることになる。
ここで、以下に、ステップS4104〜ステップS4110の処理についての詳細を、図44を参照しながら説明することとする。
まず、仮に、編集前の治工具用の加工ブロックデータが20個存在しているとした場合、20個すべての形状を、編集後の治工具用の加工ブロックデータと比較する。
そして、比較した結果、差分があった場合には、図44(a)および(b)に示されるように差分発生箇所が表示されるものである。
図44(a)の差分発生箇所表示例(編集前の治工具用の加工ブロックデータ側)では、編集前の金型Bたる治工具用の加工ブロックデータの形状と編集後の金型Bたる治工具用の加工ブロックデータの形状をそれぞれ比較した結果として、編集前の金型Bたる治工具用の加工ブロックデータ側で、差分内容画面276と差分発生箇所(白色部分)のイメージ278とをエラーメッセージと共に表示している。
一方、図44(b)の差分発生箇所表示例では、編集後の金型Bたる治工具用の加工ブロックデータ側で、差分内容画面280と差分発生箇所(白色部分)のイメージ282とをエラーメッセージと共に表示している。
上記比較例では、金型の形状を比較したものであるが、その他に治工具データ差分検出処理100Gにおいて差分として抽出される例を図45に示している。
また、上記比較例では、編集前と編集後とでは金型のコーナーの丸みが異なっており、それを含む外周を比較対象の範囲としているが、どの範囲を比較対象とするかは任意に設定可能であるものとする。
上記のようにして、本発明による設計支援装置100の治工具データ差分検出処理100Gの機能により、編集後の治工具データの修正箇所を検出することが可能となるものである。

以上の説明が、複数の電子基板データの形状データを配置した基板シートを作成する処理と、上記処理により作成された基板シートに対して治工具データを配置する処理と、上記電子基板を加工するために用いられる基板シート上の編集前の治工具データの形状データと、上記電子基板を加工するために用いられる基板シート上の編集後の治工具データの形状データとを比較し、比較結果の差分を検出する処理とを行う設計支援方法ならびに設計支援装置の説明である。

(10)誤挿入検査処理100Hの機能についての詳細
本発明による設計支援装置100においては、誤挿入検査処理100Hの機能により、ターゲットデータに適切なガイドピンが挿入されているかを検査することができる。
ここで、誤挿入検査処理100Hによりターゲットデータを検査する方法について、図46(a)に示すフローチャートを参照しながら説明することとする。
まずステップS4602の処理において、選択された検査対象の治工具データを読み込む処理が行われる。
次に、ステップS4604の処理において、選択された加工ブロック層のターゲットデータが、シート展開層において指定された展開ルートと異なるピッチあるいは基板シートを180度回転した状態で挿入されるターゲットデータが存在した場合にはガイドピンが誤挿入されると判断される。
次に、ステップS4606の処理において、異なるピッチあるいは基板シートを180度回転した状態で挿入されるターゲットデータがあった場合、挿入されるターゲットデータの箇所を表示する処理が行われる。
図46(b)に示されるように、展開ルートに従ってチェックし、誤挿入されるターゲットデータがあった場合、強調表示されるものである。

以上の説明が、上記治工具データのガイドピンを誤挿入するターゲットデータが存在するか否かを判定する処理を行う設計支援方法ならびに設計支援装置の説明である。

(11)型枠配置処理・図枠配置処理100Iの機能についての詳細
本発明による設計支援装置100においては、型枠配置処理・図枠配置処理100Iの機能により、加工ブロックデータに使用する基板用治工具、カバー用治工具、補材用治工具にかかる型枠および図枠を配置する処理を行うことができる。
ここで、型枠配置処理・図枠配置処理100Iにより、加工ブロックデータに使用する基板用治工具、カバー治工具、補材治工具用の型枠、図枠を配置する方法について、図47に示すフローチャートを参照しながら説明することとする。
なお、型枠は加工ブロック層や加工データ層に配置され、図枠は図面層に配置される。
なお、本説明において、上記シートデータ展開処理により加工ブロックデータが既に作成済みの状態であることを前提とする。
はじめに、ステップS4702の処理において、予め作成された必要な型枠と図枠を、ライブラリとして登録しておく。
なお、型枠および図枠を登録するライブラリは、加工機の種類や取引き先などにより使用する型枠および図枠はある程度決まっていることから、必要な型枠および図枠を予めライブラリとして作成しておき、ライブラリの中から必要な型枠および図枠を選択して配置すると効率的であり、推奨される。
次に、ステップS4704の処理において、各治工具データに使用する型枠および図枠をそれぞれ関連付ける処理が行われる。
この関連付けにおける治工具データは、加工ブロックデータの治工具を対象とするものとする。
これにより、各治工具データの加工ブロックデータと型枠およびび図枠が関連付けられることになる。なお、補足として関連付けはテーブルファイルを用意し、関連付けの対象を同一行に記載するものとする。
ここで、図48にテーブルファイルの例を示す。この図48に示された例では、例えば、金型Aには、金型Aという名称の型枠と、図枠Xという名称の図枠とが関連付けられている。
さらに、図48には、型枠および図枠のライブラリ例が示されており、型枠のライブラリとして、型枠A、型枠B、型枠Cが登録されており、図枠のライブラリとして、図枠X、図枠Y、図枠Zが登録されている。
図48に示すテーブルファイルにおいて、金型Aは型枠Aと図枠Xを同一行に記載され、金型Bは型枠Aと図枠Xを同一行に記載され、刃型は型枠Bと図枠Yを同一行に記載され、補材は型枠Cと図枠Zを同一行に記載され、カバーは型枠Cと図枠Zを同一行に記載されたものと仮定する。
型枠および図枠の配置座標は各治工具の加工ブロックデータの中心座標と一致させればよいものである。
なお、上記の処理は、事前準備として予めおこなっておくものとする。
また、型枠および図枠は流用頻度が高いことから、図49に示されるように、ライブラリとして扱われるようにすることが望ましい。
次に、ステップS4706の処理において、加工ブロックデータで使用される治工具を型枠用と図枠用のリストに分けてそれぞれ表示する。
図50には、型枠および図枠の配置例が示されているが、型枠配置画面290および図枠配置画面292には、使用される治工具の治工具名として、金型A、金型B、刃型、補材、カバーとがそれぞれ表示されている。
そして、次に、ステップS4708の処理において、型枠および図枠に配置される治工具として選択された1つ以上の治工具を読み込む。
図50の例においては、型枠配置画面290および図枠配置画面292において、配置する治工具として、金型A、金型B、補材、カバーとが選択されている。
なお、治工具の選択は、各画面の治工具名の前に示されるチェック欄290aおよび292aをポインティングデバイス114を用いてクリックするか、各画面の全選択ボタン290bおよび292bをポインティングデバイス114を用いてクリックすることで選択することができるものである。
次に、ステップS4710の処理において、選択された治工具に対して、型枠を配置する処理を行う。
さらに、ステップS4712の処理において、選択された治工具に対して、図枠を配置する処理を行う。
図50に示される型枠および図枠の配置例では、刃型以外の型枠および図枠が全て配置されることになるものとして設定されている。
そのうちの一例として、図51には、金型Aの型枠配置結果300および図枠配置結果302をそれぞれ表示している。
なお、型枠および図枠は配置後に移動可能としてもよいものであり、また、図枠の記入欄に必要事項を記入可能としてもよいものであることは勿論である。
なお、図51の符号304に示されるように、加工ブロックの治工具をシート展開した状態で型枠および図枠の配置を表示させるようにしてもよいものである。
上記のようにして、本発明による設計支援装置100の型枠配置処理・図枠配置処理100Iの機能により、型枠および図枠を一括して配置することが可能となるものである。

以上の説明が、電子基板の加工に用いられる治工具データを用いて製造指示図面を作成する処理を行う設計支援方法ならびに設計支援装置の説明である。

(12)上記した本発明による設計支援装置100の各機能の組み合わせ
なお、上記した各機能については、全てを実行するようにしてもよいし、用途に応じて自由に組み合わせて実行するようにしてもよいものである。
本発明は、電子基板を加工する際に用いる治工具の設計や加工する際の製造工程の設計に利用することができるものである。
10 加工機
12 載置台
14 ガイドピン
16 ターゲット
20 型
20a 抜型
20b 型枠
30 基板シート
100 設計支援装置
102 CPU
104 バス
106 記憶装置
108 表示装置
112 出力装置
114 ポインティングデバイス
116 文字入力デバイス
118 I/O
120 外部記憶装置
122 コンピューター読み取り可能な記録媒体
124 リードライト装置

Claims (19)

  1. 設計支援装置を用いて行う電子基板の加工に用いる設計支援方法において、
    前記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援方法であって、
    前記電子基板データの形状データと前記治工具データとを用いて、前記電子基板の製造工程の設計を行う処理と、
    前記処理により設計された前記製造工程と前記治工具データとを用いて前記電子基板が正しく加工されるかを検証する処理と
    を前記設計支援装置が実行することを特徴とする設計支援方法。
  2. 設計支援装置を用いて行う電子基板の加工に用いる設計支援方法において、
    前記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援方法であって、
    前記電子基板を加工するために用いる治工具データを設計する処理として、
    前記電子基板データの形状データを読み込む処理と、
    前記電子基板データの形状データ上で、前記電子基板の加工に用いる治工具データの発生箇所を設定する処理と
    を前記設計支援装置が実行することを特徴とする設計支援方法。
  3. 設計支援装置を用いて行う電子基板の加工に用いる設計支援方法において、
    前記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援方法であって、
    複数の電子基板データの形状データを均一に配列した基板シートを作成する基板シート作成処理と、
    前記基板シート作成処理により作成された前記基板シートに対して、前記電子基板データを基準として前記治工具データを各電子基板データ上に配置する治工具データ配置処理と、
    前記治工具データ配置処理により配置された前記治工具データにより電子基板を加工する加工機の動作シミュレーションを行う処理と
    を前記設計支援装置が実行することを特徴とする設計支援方法。
  4. 設計支援装置を用いて行う電子基板の加工に用いる設計支援方法において、
    前記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援方法であって、
    前記治工具データについて、所定の領域内に複数の治工具データを、加工の際ガイドピンに挿通させる孔たるターゲットについてのターゲットデータとともに配置して加工ブロックデータとする処理と、
    前記加工ブロックデータ内に配置される前記治工具データと同一形状を有する他の治工具データとについてそれぞれのターゲットデータを比較し、前記治工具データが有するターゲットデータの位置と前記他の治工具データが有するターゲットデータの位置とが同じ位置となるように編集する処理と
    を前記設計支援装置が実行することを特徴とする設計支援方法。
  5. 設計支援装置を用いて行う電子基板の加工に用いる設計支援方法において、
    前記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援方法であって、
    複数の電子基板データの形状データを均一に配列した基板シートを作成する基板シート作成処理と、
    前記基板シート作成処理により作成された前記基板シートに対して、前記電子基板データを基準として前記治工具データを各電子基板データ上に配置する治工具データ配置処理と、
    前記治工具データ配置処理において生じた治工具データの修正が必要な箇所について、前記治工具データの編集を行う治工具データ編集処理と、
    前記電子基板の形状データと、前記基板シートに配置される前記治工具データ編集処理後の治工具データの形状とを対比し、対比結果に基づき加工ミス検出する加工ミス検出処理と
    を前記設計支援装置が実行することを特徴とし、
    前記加工ミス検出処理において、加工ミスが検出されると、加工ミスが生じた箇所を表示する
    ことを特徴とする設計支援方法。
  6. 設計支援装置を用いて行う電子基板の加工に用いる設計支援方法において、
    前記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援方法であって、
    複数の電子基板データの形状データを均一に配列した基板シートを作成する基板シート作成処理と、
    前記基板シート作成処理により作成された基板シートに対して、前記電子基板データを基準として前記治工具データを各電子基板データ上に配置する治工具データ配置処理と、
    前記治工具データ配置処理において生じた治工具データの修正が必要な箇所について、前記治工具データの編集を行う治工具データ編集処理と、
    前記基板シートに配置された前記治工具データ編集処理前の前記治工具データの形状データと、前記基板シートに配置された前記治工具データ編集処理後の前記治工具データの形状データと
    前記加工に用いる前記治工具データごとに比較し、比較結果の差分を検出する差分検出処理と
    を前記設計支援装置が実行することを特徴とし、
    前記差分検出処理において、差分が検出されると、前記差分が生じた前記治工具データの形状データの差分を表示する
    ことを特徴とする設計支援方法。
  7. 設計支援装置を用いて行う電子基板の加工に用いる設計支援方法において、
    前記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援方法であって、
    前記治工具データについて、ガイドピンが本来挿入されるべきターゲット以外に挿入可能となるターゲットが存在するか否かを判定する判定処理
    を前記設計支援装置が実行することを特徴とし、
    前記判定処理において、本来挿入されるべきターゲット以外に挿入可能となるターゲットが存在すると判定されると、挿入可能なターゲットの箇所を表示する
    ことを特徴とする設計支援方法。
  8. 設計支援装置を用いて行う電子基板の加工に用いる設計支援方法において、
    前記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援方法であって、
    前記治工具データを用いて作成される製造指示図面作成処理として、
    前記治工具データを、型枠または図枠に関連付けする関連付け処理と、
    前記関連付け処理が行われた前記治工具データを一覧にする一覧処理と、
    前記一覧処理により一覧にされた前記治工具データのうち、使用者により選択されたものを前記関連付け処理において関連付けされた型枠または図枠に配置する配置処理と
    を前記設計支援装置が実行する
    ことを特徴とする設計支援方法。
  9. 電子基板の加工に用いる設計支援装置において、
    前記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援装置であって、
    前記電子基板データの形状データと前記治工具データとを用いて、前記電子基板の製造工程の設計を行う手段と、
    前記手段により設計された前記製造工程と前記治工具データとを用いて前記電子基板が正しく加工されるかを検証する手段と
    を有することを特徴とする設計支援装置。
  10. 電子基板の加工に用いる設計支援装置において、
    前記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援装置であって、
    前記電子基板を加工するために用いる治工具データを設計する手段として、
    前記電子基板データの形状データを読み込む手段と、
    前記電子基板データの形状データ上で、前記電子基板の加工に用いる治工具データの発生箇所を設定する手段と
    を有することを特徴とする設計支援装置。
  11. 電子基板の加工に用いる設計支援装置において、
    前記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援装置であって、
    複数の電子基板データの形状データを均一に配列した基板シートを作成する基板シート作成手段と、
    前記基板シート作成手段により作成された前記基板シートに対して、前記電子基板データを基準として前記治工具データを各電子基板データ上に配置する治工具データ配置手段と、
    前記治工具データ配置手段により配置された前記治工具データにより電子基板を加工する加工機の動作シミュレーションを行う手段と
    を有することを特徴とする設計支援装置。
  12. 電子基板の加工に用いる設計支援装置において、
    前記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援装置であって、
    前記治工具データについて、所定の領域内に複数の治工具データを、加工の際ガイドピンに挿通させる孔たるターゲットについてのターゲットデータとともに配置して加工ブロックデータとする手段と、
    前記加工ブロックデータ内に配置される前記治工具データと同一形状を有する他の治工具データとについてそれぞれのターゲットデータを比較し、前記治工具データが有するターゲットデータの位置と前記他の治工具データが有するターゲットデータの位置とが同じ位置となるように編集する手段と
    を有することを特徴とする設計支援装置。
  13. 電子基板の加工に用いる設計支援装置において、
    前記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援装置であって、
    複数の電子基板データの形状データを均一に配列した基板シートを作成する基板シート作成手段と、
    前記基板シート作成手段により作成された基板シートに対して、前記電子基板データを基準として前記治工具データを各電子基板データ上に配置する治工具データ配置手段と、
    前記治工具データ配置手段において生じた治工具データの修正が必要な箇所について、前記治工具データの編集を行う治工具データ編集手段と、
    前記電子基板の形状データと、前記基板シートに配置される前記治工具データ編集手段による編集後の治工具データの形状とを対比し、対比結果に基づき加工ミスを検出する加工ミス検出手段と
    前記加工ミス検出手段において、加工ミスが検出されると、加工ミスが生じた箇所を表示する表示手段と
    を有することを特徴とする設計支援装置。
  14. 電子基板の加工に用いる設計支援装置において、
    前記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援装置であって、
    複数の電子基板データの形状データを均一に配列した基板シートを作成する基板シート作成手段と、
    前記基板シート作成手段により作成された基板シートに対して、前記電子基板データを基準として前記治工具データを各電子基板データ上に配置する治工具データ配置手段と、
    前記治工具データ配置手段において生じた治工具データの修正が必要な箇所について、前記治工具データの編集を行う治工具データ編集手段と、
    前記基板シートに配置された前記治工具データ編集手段による編集前の前記治工具データ形状データと、前記基板シートに配置された前記治工具データ編集手段による編集後の前記治工具データの形状データと
    前記加工に用いる前記治工具データごとに比較し、比較結果の差分を検出する差分検出手段と
    前記差分検出手段において、差分が検出されると、前記差分が生じた前記治工具データの形状データの差分を表示する表示手段と
    を有することを特徴とする設計支援装置。
  15. 電子基板の加工に用いる設計支援装置において、
    前記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援装置であって、
    前記治工具データについて、ガイドピンが本来挿入されるべきターゲット以外に挿入可能となるターゲットが存在するか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段において、本来挿入されるべきターゲット以外に挿入可能となるターゲットが存在すると判定されると、挿入可能なターゲットの箇所を表示する表示手段と
    を有することを特徴とする設計支援装置。
  16. 電子基板の加工に用いる設計支援装置において、
    前記電子基板を加工するために用いる治工具データの設計を、電子基板データの形状データをもとに行う設計支援装置であって、
    前記治工具データを用いて作成される製造指示図面作成手段として、
    前記治工具データを、型枠または図枠に関連付けする関連付け手段と、
    前記関連付け手段において関連付けが行われた前記治工具データを一覧にする一覧手段と、
    前記一覧手段により一覧にされた前記治工具データのうち、使用者により選択されたものを前記関連付け手段において関連付けされた型枠または図枠に配置する配置手段と
    を有することを特徴とする設計支援装置。
  17. 請求項1、2、3、4、5、6、7または8のいずれか1項に記載の設計支援方法をコンピューターに実行させるためのプログラム。
  18. 請求項9、10、11、12、13、14、15または16のいずれか1項に記載の設計支援装置としてコンピューターを機能させるためのプログラム。
  19. 請求項17または請求項18のいずれか1項に記載のプログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体。
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