JP5758501B2 - 浮体式風力発電装置 - Google Patents
浮体式風力発電装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5758501B2 JP5758501B2 JP2013548150A JP2013548150A JP5758501B2 JP 5758501 B2 JP5758501 B2 JP 5758501B2 JP 2013548150 A JP2013548150 A JP 2013548150A JP 2013548150 A JP2013548150 A JP 2013548150A JP 5758501 B2 JP5758501 B2 JP 5758501B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- column
- floating body
- plate member
- floating
- region
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/70—Wind energy
- Y02E10/72—Wind turbines with rotation axis in wind direction
Landscapes
- Wind Motors (AREA)
Description
なお、浮体式風力発電装置に関するものではないが、水上に浮かぶ浮体の動揺を低減するための動揺低減装置が開示されている(特許文献5〜9)。
風車と、
前記風車が設置される第1コラムと、該第1コラムとともに平面視仮想三角形の各頂点を形成する第2コラム及び第3コラムと、前記第1コラムを前記第2コラム及び前記第3コラムのそれぞれに連結する少なくとも一対の連結部とを含み、前記風車を洋上に支持する浮体と、
前記浮体に接続される係留ラインと、
前記係留ラインを避けて、喫水線より下方において、前記浮体の側面と底面とが交差する角部に沿って設けられる少なくとも一枚の板部材とを備え、
前記少なくとも一枚の板部材は、前記浮体との間に間隙を有し、前記浮体の前記側面と前記少なくとも一枚の板部材とで形成される第1領域と、前記浮体の前記底面と前記少なくとも一枚の板部材とで形成される第2領域との間で前記間隙を介して海水が行き来するように構成されたことを特徴とする。
一実施形態では、前記第1コラム、前記第2コラム及び前記第3コラムには、それぞれ、前記係留ラインが接続されており、前記浮体は、前記第1コラムが最も頻度が高い波の波上側に位置し、前記第2コラム及び前記第3コラムが前記第1コラムに対して前記波の波下側に位置するように配向される。
また、少なくとも一枚の板部材と浮体との間の間隙を介して第1領域と第2領域との間で海水が行き来する際、海水の流れが乱れて渦が形成される。しかも、少なくとも一枚の板部材は、浮体の側面と底面とが交差する角部に沿って設けられているため、第1領域と第2領域との間で行き来する海水の流れは角部によってさらに乱され、渦の形成が促進される。渦の形成は海水(波浪)の運動エネルギーを消費するため、板部材の設置によって浮体が波浪から受け取る運動エネルギーは減少する。こうして、板部材を設けるという簡単な構成で浮体の動揺を抑制できる。
さらに、浮体の側面と底面とが交差する角部に沿って、係留ラインを避けて板部材を設けるようにしたので、係留ラインと板部材との干渉を防止できる。
これにより、第1領域と第2領域との間に形成される海水の流路が狭まる部分(板部材と浮体との間の間隙)に近接して浮体の上記角部が位置するようになり、間隙と角部との相乗効果によって渦の形成が一層促進され、浮体の動揺を効果的に抑制できる。
本発明者らの知見によれば、少なくとも一枚の板部材は、有義波の波長の0.2倍以下の水深に設置されることで浮体の動揺の抑制効果が向上する。これは、波の運動は比較的水深の浅い領域において顕著に表れるので、有義波の波長の0.2倍以下の水深に設置された板部材は渦の形成によって波浪の運動エネルギーを効果的に奪い取ることができるためである。
これにより、少なくとも一枚の板部材によって作られる第1板領域、第2板領域及び第3板領域が浮体式風力発電装置全体としての重心から比較的離れて位置することになって、波浪に抗して浮体を動かさまいとする板部材による力のモーメント成分が増加し、板部材の浮体動揺抑制能力が向上する。すなわち、同一面積の板部材で比べた場合、板部材の上記配置を採用することで浮体動揺抑制効果が増大する。
これにより、浮体式風力発電装置全体としての重心から比較的離れた位置に各板部材(第1板領域〜第3板領域)を配置して浮体動揺抑制効果を効果的に享受しながら、各板部材のコンパクト化を図ることができる。そのため、浮体式風力発電装置へのメンテナンス用船のアクセス性が向上し、且つ、浮体に接続される係留ラインの配置の自由度が向上する。
これにより、大面積の板部材(第1板領域〜第3板領域の一体化物)によって、浮体動揺抑制効果をより一層享受できる。
本発明者らの知見によれば、浮体と板部材との間の間隙の大きさを板部材の幅Wの0.1W以上0.2W以下の範囲内とすることで、比較的大きな浮体動揺抑制効果を享受できる。これは、間隙の大きさを上記範囲内とすることで、浮体側面と板部材とで形成される第1領域および浮体底面と板部材とで形成される第2領域の大きさに対して適切な流量の海水が間隙を通過するようになり、渦の形成が促進されるためである。
このように、浮体の平面視仮想三角形の外側を接岸させる場合に板部材と岸壁との干渉が問題にならない平面視仮想三角形の内側に向かって浮体から張り出すように板部材を設けることで、板部材による浮体の接岸性に与える影響を低減できる。
これにより、板部材を折り畳んで、例えば浮体の曳航時において、流体抵抗を低減するとともに、浅瀬と板部材との干渉を防止することができる。
これにより、浮体側面又は浮体底面に隣接した位置まで板部材を退避させ、例えば浮体の曳航時において、流体抵抗を低減するとともに、浅瀬と板部材との干渉を防止することができる。
これにより、浮体の接岸時、延長プラットフォーム部が岸壁に接触して、岸壁との衝突に起因した板部材の損傷を防止できる。
これにより、各ロワーハルへのバラスト水の注入によって、浮体式風力発電装置全体としての重心が低くなり、浮体の動揺がより一層抑制される。
また、少なくとも一枚の板部材と浮体との間の間隙を介して第1領域と第2領域との間で海水が行き来する際、海水の流れが乱れて渦が形成される。しかも、少なくとも一枚の板部材は、浮体の側面と底面とが交差する角部に沿って設けられているため、第1領域と第2領域との間で行き来する海水の流れは角部によってさらに乱され、渦の形成が促進される。渦の形成は海水(波浪)の運動エネルギーを消費するため、板部材の設置によって浮体が波浪から受け取る運動エネルギーは減少する。こうして、板部材を設けるという簡単な構成で浮体の動揺を抑制できる。
さらに、浮体の側面と底面とが交差する角部に沿って、係留ラインを避けて板部材を設けるようにしたので、係留ラインと板部材との干渉を防止できる。
ただし、本発明の範囲は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、本発明の範囲をそれにのみ限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
他の実施形態では、一対の連結部24a,24bに加えて、第2コラム22bと第3コラム22c間に連結部がさらに設けられ、平面視略三角形状の浮体20が形成される。さらに別の実施形態では、浮体20は、平面視仮想多角形の各頂点を形成する4本以上のコラムを有しており、この場合には、全コラムのうち風車10が搭載されるコラムを第1コラム22aとして扱い、連結部24a,24bを介して第1コラム22aに接続される一対のコラムを第2コラム22b及び第3コラム22cとして扱うことができる。
こうして、各ロワーハル(連結部24a,24b)へのバラスト水の注入によって浮体20を低重心として、浮体20の動揺を抑制できる。また、バラスト水の注入によって完全に水没したロワーハル(連結部24a,24b)には波浪の影響を比較的受けにくいから、この点においても浮体20の動揺抑制の観点で有利である。
このように、バラスト水を受け容れるための空洞部26を各連結部24a,24bの長手方向において複数のサブルーム26a〜26fに分割することで、隣接するサブルーム26a〜26f間でのバラスト水の移動を回避できる。よって、浮体20が傾斜した場合であっても、連結部24a,24b内におけるバラスト水の偏りを抑え、浮体20の重心バランスが崩れて浮体20がさらに大きく傾いてしまうことを防ぐことができる。また、複数のサブルーム26a〜26fに対してそれぞれ独立してバラスト水を注入および排出可能に構成すれば、各サブルーム26a〜26fのバラスト水量を適宜調整することで、浮体20の重心位置を制御することも可能となる。
また、各コラム22a〜22cにも、バラスト水の注水が可能な空洞部28を設けてもよい。
なお、風波は主として風と海水面との摩擦で発達するため、最も頻度が高い波方向は基本的に主風向に概ね一致する。そのため、上記浮体20の配置を採用する場合、風車10が設置された第1コラム22aは主風向に対して風上側に位置し、浮体20は第1コラム22aを起点として風下側に延在している。よって、主風向に沿った強い風により生じる風荷重が風車10に作用しても、風上側の第1コラム22aから風下側の第2コラム22b及び第3コラム22cまで平面視において広がりを有する浮体20は安定して風車10を支えることができる。
幾つかの実施形態では、図4に示すように、主風向の風上側に配置される第1コラム22aには、少なくとも2つの係留ライン34(34a,34b)が接続され、主風向の風下側に位置する第2コラム22bおよび第3コラム22cには、それぞれ、少なくとも1つの係留ライン34(34c〜34h)が接続される。このようにすれば、第1コラム22aに接続される少なくとも2つの係留ライン34(34a,34b)が、浮体20に作用する主風向に沿った漂流力Fに抵抗するとともに、第2コラム22bおよび第3コラム22cに夫々接続された少なくとも1つの係留ライン34(34c〜34h)が、浮体20に作用するその他の方向の漂流力F´および第1コラム22aを中心とする回転モーメントM、M´に対して抵抗する構成となり、漂流力F、F´や回転モーメントM、M´に対して浮体20が安定して係留される。
このように、第2コラム22b及び第3コラム22cのそれぞれに、第1コラム22aを中心とする回転モーメントM、M´に対して効果的に抵抗する方向に延在する回転防止係留ライン34c,34hを設けることで、浮体20を安定して係留することができる。
したがって、浮体20周辺の海水は、間隙Gを介して第1領域48と第2領域49との間で行き来する。この際、海水の流れが乱れて渦が形成される。しかも、板部材40は、浮体20の側面44と底面45とが交差する角部46に沿って角部46周辺に設けられているため、第1領域48と第2領域49との間で行き来する海水の流れは角部46によってもさらに乱され、渦の形成が促進される。渦の形成は海水(波浪)の運動エネルギーを消費する。そのため、板部材40の設置によって、浮体20が波浪から受け取る運動エネルギーは減少する。こうして、板部材40を設けるという簡単な構成で浮体20の動揺が抑制される。
他の実施形態では、少なくとも一枚の板部材40は、図5(d)〜(f)に示すように、浮体20の側面44と底面45とが交差する角部46を中心として浮体20から離れる方向に放射状に延びる直線Lから距離Dだけ離れて配置される。この場合、直線Lと板部材40との間の距離Dは、板部材40の幅をWとしたとき0.5W以下であってもよく、例えば0.2W以下の範囲内で設定される。これにより、板部材40の浮体動揺低減効果を維持しながら板部材40の配置の自由度を確保でき、板部材40の取付け作業性や製造コスト等の種々の観点から望ましい位置に板部材40を設置することができる。
本発明者らの知見によれば、少なくとも一枚の板部材40は、有義波の波長の0.2倍以下の水深に設置されることで浮体20の動揺の抑制効果が向上する。これは、波の運動は比較的水深の浅い領域において顕著に表れるので、有義波の波長の0.2倍以下の水深に設置された板部材40は渦の形成によって波浪の運動エネルギーを効果的に奪い取ることができるためである。
本発明者らの知見によれば、浮体20と板部材40との間の間隙Gの大きさを板部材40の幅Wの0.1W以上0.2W以下の範囲内とすることで、比較的大きな浮体動揺抑制効果を享受できる。これは、間隙Gの大きさを上記範囲内とすることで、浮体20の側面44と板部材40とで形成される第1領域48および浮体20の底面45と板部材40とで形成される第2領域49の大きさに対して適切な流量の海水が間隙Gを通過するようになり、渦の形成が促進されるためである。
このように少なくとも一枚の板部材40の設置角度は、種々の観点から自由に選択することが可能であり、典型的には浮体式風力発電装置1の全体としての重心の水平面内位置及び高さに基づいて設定される。例えば、浮体式風力発電装置1の全体としての重心位置から板部材40まで延ばした直線に対して直交する方向に沿って少なくとも一枚の板部材40を設置してもよい。これにより、板部材40による浮体動揺低減効果を増大させ、浮体式風力発電装置1の動揺を効果的に低減できる。
図6(a)〜(d)に示すように、少なくとも一枚の板部材40は、浮体20から張り出した第1状態(図中の実線で表される状態)と、浮体20の側面44及び底面45に隣接した位置まで退避された第2状態(図中の想像線で表される状態)との間で切換え可能に構成されている。なお、第1状態又は第2状態で板部材40をロックするためのロック機構(不図示)を設けてもよい。
少なくとも一枚の板部材40の上記配置によれば、第1板領域70、第2板領域72及び第3板領域74が浮体式風力発電装置1全体としての重心Cから比較的離れて位置するので、波浪に抗して浮体20を動かさまいとする板部材40による力のモーメント成分が増加し、板部材40の浮体動揺抑制能力を向上させることができる。すなわち、同一面積の板部材で比べた場合、上記配置を採用することで浮体動揺抑制効果が増大する。
これにより、浮体式風力発電装置1全体としての重心から比較的離れた位置に各板部材40(第1板領域70,第2板領域72及び第3板領域74)を配置して浮体動揺抑制効果を効果的に享受しながら、各板部材40のコンパクト化を図ることができる。そのため、浮体式風力発電装置1へのメンテナンス用船のアクセス性が向上し、且つ、浮体20に接続される係留ライン34a〜34hの配置の自由度が向上する。
これにより、大面積の板部材40(第1板領域70,第2板領域72及び第3板領域74の一体化物)によって、浮体動揺抑制効果をより一層享受できる。
第1板領域70を形成する板部材40は、第1コラム22aと、各連結部24a,24bの第1コラム22a側の端部とに跨って配置される。また、第2板領域72を形成する板部材40は、第2コラム22bと、連結部24aの第2コラム22b側の端部とに跨って配置される。同様に、第3板領域74を形成する板部材40は、第3コラム22cと、連結部24bの第3コラム22c側の端部とに跨って配置される。
このように、少なくとも一枚の板部材40を浮体20の平面視仮想三角形の内側に配置すれば、浮体20の平面視仮想三角形の外側を接岸させる場合、板部材40と岸壁との干渉が問題にならず、浮体20の接岸性が良好である。
第1板領域70を形成する板部材40は、第1コラム22aの外周に沿って配置される。また、第2板領域72を形成する板部材40は、第2コラム22bと、連結部24aの第2コラム22b側の端部とに跨って配置される。同様に、第3板領域74を形成する板部材40は、第3コラム22cと、連結部24bの第3コラム22c側の端部とに跨って配置される。
このように、少なくとも一枚の板部材40を浮体20の平面視仮想三角形の内側に配置すれば、浮体20の平面視仮想三角形の外側を接岸させる場合、板部材40と岸壁との干渉が問題にならず、浮体20の接岸性が良好である。
図8は、一実施形態に係る延長プラットフォーム部を示す図である。同図に示すように、延長プラットフォーム部80は、少なくとも一枚の板部材40を覆うように浮体20の上面に設けられる。言い換えると、延長プラットフォーム部80は、浮体20の上面から張り出すように、少なくとも一枚の板部材40の上方に設けられる。また、延長プラットフォーム部80は、少なくとも一枚の板部材40の浮体20の側面44からの突出長さlに相当する幅wを有する。
延長プラットフォーム部80を設ければ、浮体20の接岸時、延長プラットフォーム部80が岸壁に接触して、岸壁との衝突に起因した板部材40の損傷を防止できる。
また、少なくとも一枚の板部材40と浮体20との間の間隙Gを介して第1領域48と第2領域49との間で海水が行き来する際、海水の流れが乱れて渦が形成される。しかも、少なくとも一枚の板部材40は、浮体20の側面44と底面45とが交差する角部46に沿って角部46周辺に設けられているため、第1領域48と第2領域49との間で行き来する海水の流れは角部46によってさらに乱され、渦の形成が促進される。渦の形成は海水(波浪)の運動エネルギーを消費するため、板部材40の設置によって浮体20が波浪から受け取る運動エネルギーは減少する。こうして、板部材40を設けるという簡単な構成で浮体20の動揺を抑制できる。
さらに、浮体20の側面44と底面45とが交差する角部46周辺において、係留ライン34a〜34hを避けて板部材40を設けるようにしたので、係留ライン34a〜34hと板部材40との干渉を防止できる。
浮体式風力発電装置1の最も頻度の高い方向の波wave(図3参照)に対する応答性について、次のような水槽試験を行った。
最初に、図3及び図7(a)に示す例示的な実施形態に従って浮体式風力発電装置1の模型を作製した。すなわち、第1板領域70,第2板領域72及び第3板領域74をそれぞれ別体の3枚の板部材40によって形成し、支持部42を介して浮体20の側面44と底面45とが交差する角部26に沿って各板部材40を浮体20に取り付けた。各板部材40は、各コラム22a〜22cが作る平面視仮想三角形の内側に向かって張り出すように設置した。第1板領域70を形成する板部材40は、第1コラム22aと、各連結部24a,24bの第1コラム22a側の端部とに跨って配置した。また、第2板領域72を形成する板部材40は、第2コラム22bと、連結部24aの第2コラム22b側の端部とに跨って配置した。同様に、第3板領域74を形成する板部材40は、第3コラム22cと、連結部24bの第3コラム22c側の端部とに跨って配置した。
こうして得られた模型を水槽に浮かべ、最も頻度の高い方向の波waveを想定した規則波を第1コラム22a側から与えた。すなわち、第1コラム22aが波上側となり、第2コラム22b及び第3コラム22cが波下側となるように、模型の浮体20に対して規則波を付与した。そして、模型の浮体式風力発電装置1の縦揺れ(規則波に沿った方向の揺れ)を計測し、規則波に対する応答性の評価を行った。
また、比較例として、板部材40を備えない模型を作製して、この模型に関しても同様に規則波に対する応答性の評価を行った。
このように、板部材40は、浮体20の平面視仮想三角形の内側(規則波に対して波下側)に位置しているにもかかわらず、規則波応答試験結果に与える影響が大きく、特に長周期帯における規則波に起因した動揺を効果的に抑制することが明らかになった。
この点、図9(a)〜(c)の試験結果から、板部材40という簡素な構成で浮体20の動揺を低減しうることが確認された。よって、極稀に起きる強風時における波を考慮した浮体式風力発電装置の設計が容易になる。
10 風車
10a ナセル
10b タワー
10c ロータ
20 浮体
22a 第1コラム
22b 第2コラム
22c 第3コラム
24a 連結部
24b 連結部
26 空洞部
26a〜26f サブルーム
28 空洞部
32a〜32h アンカー
34a〜34h 係留ライン
40 板部材
42 支持部
44 側面
45 底面
46 角部
48 第1領域
49 第2領域
50 回動軸
52 凹部
54 アクチュエータ
60 ガイド部材
62 レール
64 突起部
70 第1板領域
72 第2板領域
74 第3板領域
80 延長プラットフォーム部
Claims (15)
- 風車と、
前記風車が設置される第1コラムと、該第1コラムとともに平面視仮想三角形の各頂点を形成する第2コラム及び第3コラムと、前記第1コラムを前記第2コラム及び前記第3コラムのそれぞれに連結する少なくとも一対の連結部とを含み、前記風車を洋上に支持する浮体と、
前記浮体に接続される複数本の係留ラインと、
前記係留ラインを避けて、喫水線より下方において、前記浮体の側面と底面とが交差する角部に沿って設けられる少なくとも一枚の板部材とを備え、
前記少なくとも一枚の板部材は、前記浮体との間に間隙を有し、前記浮体の前記側面と前記少なくとも一枚の板部材とで形成される第1領域と、前記浮体の前記底面と前記少なくとも一枚の板部材とで形成される第2領域との間で前記間隙を介して海水が行き来するように構成され、
前記第1コラム、前記第2コラム及び前記第3コラムには、それぞれ、前記係留ラインが接続されており、
前記浮体は、前記第1コラムが最も頻度が高い波の波上側に位置し、前記第2コラム及び前記第3コラムが前記第1コラムに対して前記波の波下側に位置するように配向された浮体式風力発電装置。 - 前記少なくとも一枚の板部材は、前記角部を中心として前記浮体から離れる方向に放射状に延びる直線の上に配置されることを特徴とする請求項1に記載の浮体式風力発電装置。
- 前記少なくとも一枚の板部材は、前記浮体の設置環境における有義波の波長の0.2倍以下の水深に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の浮体式風力発電装置。
- 前記少なくとも一枚の板部材は、
前記第1コラム及び該第1コラムに接続される各連結部の端部との少なくとも一つに対して設けられる第1板領域と、
前記第2コラムまたは該第2コラムに接続される前記連結部の端部の少なくとも一つに対して設けられる第2板領域と、
前記第3コラムまたは該第3コラムに接続される前記連結部の端部の少なくとも一つに対して設けられる第3板領域とを含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の浮体式風力発電装置。 - 風車と、
前記風車が設置される第1コラムと、該第1コラムとともに平面視仮想三角形の各頂点を形成する第2コラム及び第3コラムと、前記第1コラムを前記第2コラム及び前記第3コラムのそれぞれに連結する少なくとも一対の連結部とを含み、前記風車を洋上に支持する浮体と、
前記浮体に接続される係留ラインと、
前記係留ラインを避けて、喫水線より下方において、前記浮体の側面と底面とが交差する角部に沿って設けられる少なくとも一枚の板部材とを備え、
前記少なくとも一枚の板部材は、前記浮体との間に間隙を有し、前記浮体の前記側面と前記少なくとも一枚の板部材とで形成される第1領域と、前記浮体の前記底面と前記少なくとも一枚の板部材とで形成される第2領域との間で前記間隙を介して海水が行き来するように構成され、
前記少なくとも一枚の板部材は、前記第1コラム及び該第1コラムに接続される各連結部の端部との少なくとも一つに対応する第1板領域に設けられる第1板部材と、前記第2コラム及び該第2コラムに接続される各連結部の端部との少なくとも一つに対応する第2板領域に設けられる第2板部材と、前記第3コラム及び該第3コラムに接続される各連結部の端部との少なくとも一つに対応する第3板領域に設けられる第3板部材と、を含み、
前記第1板部材、前記第2板部材および前記第3板部材が互いに離れて別々に設けられたことを特徴とする浮体式風力発電装置。 - 前記第1板領域、前記第2板領域及び前記第3板領域は、前記第2コラム側から前記第1コラムを経て前記第3コラム側に亘って連続した一枚の板部材によって形成されることを特徴とする請求項4に記載の浮体式風力発電装置。
- 前記間隙の大きさは、前記少なくとも一枚の板部材の幅をWとしたとき、0.1W以上0.2W以下であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の浮体式風力発電装置。
- 風車と、
前記風車が設置される第1コラムと、該第1コラムとともに平面視仮想三角形の各頂点を形成する第2コラム及び第3コラムと、前記第1コラムを前記第2コラム及び前記第3コラムのそれぞれに連結する少なくとも一対の連結部とを含み、前記風車を洋上に支持する浮体と、
前記浮体に接続される係留ラインと、
前記係留ラインを避けて、喫水線より下方において、前記浮体の側面と底面とが交差する角部に沿って設けられる少なくとも一枚の板部材とを備え、
前記少なくとも一枚の板部材は、前記浮体との間に間隙を有し、前記浮体の前記側面と前記少なくとも一枚の板部材とで形成される第1領域と、前記浮体の前記底面と前記少なくとも一枚の板部材とで形成される第2領域との間で前記間隙を介して海水が行き来するように構成され、
全ての前記板部材は、前記平面視仮想三角形の内側に向かって前記浮体から張り出すように設けられることを特徴とする浮体式風力発電装置。 - 前記少なくとも一枚の板部材は、折り畳み可能に構成されたことを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の浮体式風力発電装置。
- 前記少なくとも一枚の板部材は、前記浮体に対して移動自在であり、前記浮体から張り出した第1状態と、前記浮体の前記側面又は前記底面に隣接した位置まで退避した第2状態とで切替え可能に構成されたことを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の浮体式風力発電装置。
- 前記浮体は、前記少なくとも一枚の板部材を覆うように前記浮体の上面に設けられた延長プラットフォーム部をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の浮体式風力発電装置。
- 前記延長プラットフォーム部は、前記少なくとも一枚の板部材の前記浮体の前記側面からの突出長さに相当する幅を有することを特徴とする請求項11に記載の浮体式風力発電装置。
- 前記少なくとも一枚の板部材は、前記浮体から水平方向に張り出していることを特徴とする請求項1乃至12の何れか一項に記載の浮体式風力発電装置。
- 前記少なくとも一枚の板部材は、前記浮体から鉛直方向に張り出していることを特徴とする請求項1乃至12の何れか一項に記載の浮体式風力発電装置。
- 前記一対の連結部は、前記第1コラムと前記第2コラムとの間、および、前記第1コラムと前記第3コラムとの間にそれぞれ設けられる一対のロワーハルであり、
各ロワーハルは、バラスト水の注入により潜水するように構成されたことを特徴とする請求項1乃至14の何れか一項に記載の浮体式風力発電装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2013548150A JP5758501B2 (ja) | 2012-08-10 | 2012-11-02 | 浮体式風力発電装置 |
Applications Claiming Priority (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JPPCT/JP2012/070493 | 2012-08-10 | ||
| JPPCT/JP2012/070494 | 2012-08-10 | ||
| PCT/JP2012/070494 WO2013084546A1 (ja) | 2011-12-05 | 2012-08-10 | 浮体式風力発電装置 |
| PCT/JP2012/070493 WO2013084545A1 (ja) | 2011-12-05 | 2012-08-10 | 浮体式風力発電装置および浮体式風力発電装置の係留方法 |
| PCT/JP2012/078433 WO2013084633A1 (ja) | 2011-12-05 | 2012-11-02 | 浮体式風力発電装置 |
| JP2013548150A JP5758501B2 (ja) | 2012-08-10 | 2012-11-02 | 浮体式風力発電装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPWO2013084633A1 JPWO2013084633A1 (ja) | 2015-04-27 |
| JP5758501B2 true JP5758501B2 (ja) | 2015-08-05 |
Family
ID=53013532
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2013548150A Active JP5758501B2 (ja) | 2012-08-10 | 2012-11-02 | 浮体式風力発電装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP5758501B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US12085057B2 (en) | 2019-11-26 | 2024-09-10 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Support structure for wind power generation device and wind power generation device |
| KR102788620B1 (ko) * | 2020-06-30 | 2025-03-28 | 미츠비시 조우센 가부시키가이샤 | 해상 풍차의 부체 |
Family Cites Families (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4358456B2 (ja) * | 2000-05-16 | 2009-11-04 | 三菱重工業株式会社 | 浮体の動揺低減装置およびこれを備えた浮体 |
| EP1338279A1 (en) * | 2000-11-08 | 2003-08-27 | Santen Pharmaceutical Co., Ltd. | Remedies for keratoconjunctival diseases containing farnesyl acetate as the active ingredient |
| JP2003034289A (ja) * | 2001-07-19 | 2003-02-04 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 揺れ低減化浮体 |
| JP2004058691A (ja) * | 2002-07-24 | 2004-02-26 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 浮体の動揺低減装置及びこれを備えた浮体 |
| CN107399411B (zh) * | 2008-04-23 | 2019-06-04 | 原理动力有限公司 | 浮动风力涡轮机平台的压载控制系统及竖直对准调节方法 |
| EP2221474A1 (en) * | 2009-02-20 | 2010-08-25 | XEMC Darwind B.V. | Offshore wind park |
| WO2011137903A2 (en) * | 2010-05-05 | 2011-11-10 | Stephan Moellgaard Henriksen | Semi-submerged multiple wind-turbine system |
| US9518564B2 (en) * | 2010-11-04 | 2016-12-13 | University Of Maine System Board Of Trustee | Floating hybrid composite wind turbine platform and tower system |
-
2012
- 2012-11-02 JP JP2013548150A patent/JP5758501B2/ja active Active
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US12085057B2 (en) | 2019-11-26 | 2024-09-10 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Support structure for wind power generation device and wind power generation device |
| KR102788620B1 (ko) * | 2020-06-30 | 2025-03-28 | 미츠비시 조우센 가부시키가이샤 | 해상 풍차의 부체 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPWO2013084633A1 (ja) | 2015-04-27 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| WO2013084633A1 (ja) | 浮体式風力発電装置 | |
| JP7514929B2 (ja) | 洋上風車の浮体 | |
| EP2796362B1 (en) | Movement inhibiting apparatus for floating offshore wind turbine and floating base used for offshore wind turbine | |
| CN202369965U (zh) | 用于浮式、半潜式和潜式防波堤的可控浮式消波组件 | |
| US20140026798A1 (en) | Spar-type floating structure | |
| JP2002285951A (ja) | 洋上風力発電の浮体式基礎構造物 | |
| EP3075648B1 (en) | Marine float structure composed of multiple floats | |
| KR20250065782A (ko) | 부유식 해양 구조물 및 이를 구비하는 부유식 해양 발전 장치 | |
| JP5758501B2 (ja) | 浮体式風力発電装置 | |
| TWI780059B (zh) | 包含浮子之浮動支撐結構及具有一排孔之起伏板 | |
| KR101287519B1 (ko) | 부유식 해상 풍력 발전 구조물 | |
| TWI791451B (zh) | 包含浮子之浮動支撐結構及具有隨深度改變之截面的起伏板 | |
| KR20250005466A (ko) | 양상 풍력 발전용 부체 구조물 | |
| KR102637606B1 (ko) | 부유식 해양 구조물 및 이를 구비하는 부유식 해양 발전 장치 | |
| JP2023547426A (ja) | 浮遊式海洋構造物及びそれを備える浮遊式海洋発電装置 | |
| JP7564948B2 (ja) | 浮遊式海洋構造物及びそれを備える浮遊式海洋発電装置 | |
| KR20240149835A (ko) | 부유식 해양 구조물 및 이를 구비하는 부유식 해양 발전 장치 | |
| KR102566867B1 (ko) | 부유식 해양 구조물 및 이를 구비하는 부유식 해양 발전 장치 | |
| KR20180051971A (ko) | 부유식 해양구조물 | |
| JP2004017860A (ja) | 浮体係留装置、浮体構造物及び連結橋 | |
| JP2017052395A (ja) | 浮体構造物 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150508 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150603 |
|
| R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5758501 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
| S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
| S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |