JP5755203B2 - Wire rope gripper - Google Patents
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Description
本発明は、ワイヤロープを牽引又は高所へ揚重する際に有効なワイヤロープ把持具に関する。 The present invention relates to a wire rope gripping tool that is effective when pulling or lifting a wire rope to a high place.
従来、エレベータの主索等とされるワイヤロープを乗りかごの昇降路における塔内高所へ揚重・敷設する際、ワイヤロープをロープクリップ等で保持して揚重している。ところが、ロープクリップの保持面積は極小で線状にワイヤロープを締め付けるため、ロープクリップでの保持部分の狭域に集中して圧力が加えられることにより、ワイヤロープに変形が生じたり、或いは損傷してしまうことがあり、こうした状態のまま保持部分に大きな力が加えられた場合には切断を生じる要因となってしまう。 Conventionally, when a wire rope used as an elevator main rope or the like is lifted and laid at a height in a tower in a hoistway of a car, the wire rope is lifted by being held by a rope clip or the like. However, since the holding area of the rope clip is extremely small and the wire rope is tightened linearly, pressure is applied concentrated on the narrow area of the holding portion of the rope clip, causing deformation or damage to the wire rope. If a large force is applied to the holding portion in such a state, cutting may be caused.
また、カムラー等の市販の把持具は、牽引具の牽引力やワイヤロープの自重力を利用しているため、ウィンチ等の上昇・下降の衝撃力により瞬間的に荷重が軽くなった際にワイヤロープの固定が外れて落ちたり、或いは把持している箇所でワイヤロープの撚り戻しが発生して把持部分から抜けてしまうこと等により、脱落することがある。このような脱落が起こると、例えばワイヤロープが100m超えの長大なものであると、その重量が100Kg〜数トンに及ぶ大重量となるために非常に危険である。 In addition, since commercially available gripping tools such as camlers use the traction force of the traction tool and the self-gravity of the wire rope, when the load is momentarily reduced due to the impact force of the rising / lowering of the winch etc., the wire rope May fall off due to unfixing of the wire rope, dropping off from the gripping portion, or the like when the wire rope is untwisted at the gripping portion. If such a dropout occurs, for example, if the wire rope is long and has a length exceeding 100 m, it is very dangerous because the weight of the wire rope reaches 100 kg to several tons.
そこで、こうした危険を防止するため、各種の径のワイヤロープを共通の外側クランプを用いて把持できるようにした「ワイヤロープ用クランプ」(特許文献1参照)が挙げられる。 Therefore, in order to prevent such danger, there is a “wire rope clamp” (see Patent Document 1) in which wire ropes of various diameters can be gripped using a common outer clamp.
上述した特許文献1のワイヤロープ用クランプは、ワイヤロープへのダメージを抑えつつ、脱落等も起こり難い状態でワイヤロープを把持できる反面、ワイヤロープ把持具としてみれば構造が複雑な専用具であり、作製には複雑で高価な加工を要することにより製造コストが高くなってしまうため、余り汎用的でないという問題がある。
The wire rope clamp described in
本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、複雑で高価な加工を要することなく、簡単な構造で廉価に作製できると共に、ワイヤロープへのダメージを抑えつつ、脱落が起こり難い状態でワイヤロープを把持できる汎用性の高いワイヤロープ把持具を提供することにある。 The present invention has been made to solve such problems, and its technical problem is that it can be manufactured inexpensively with a simple structure without requiring complicated and expensive processing, and damage to the wire rope is reduced. An object of the present invention is to provide a highly versatile wire rope gripping tool capable of gripping a wire rope in a state where it is difficult to drop off while suppressing.
上記技術的課題を解決するため、本発明は、対向する一対の部材で挟圧することによりワイヤロープを把持するワイヤロープ把持具であって、互いに対向する面にワイヤロープの外周形状に略沿った形状の溝を有する一対の部材としての一対の挟圧板と、一対の挟圧板の溝が形成された面とは反対側の面に設けられると共に、当該一対の挟圧板で挟持されたワイヤロープを牽引するための接続具を取り付け可能な吊りプレートと、一対の挟圧板及び吊りプレートを貫通して設けられるボルトと、ボルトに螺合するナットと、ワイヤロープが一対の挟圧板により挟圧されるときに当該ワイヤロープの外周面と当該一対の挟圧板における溝の表面との間に配置されるワイヤロープ保護部材と、を備えたことを特徴とする。 In order to solve the above technical problem, the present invention is a wire rope gripping tool for gripping a wire rope by clamping with a pair of opposing members, and substantially follows the outer peripheral shape of the wire rope on the surfaces facing each other. A pair of pinching plates as a pair of members having a shape groove, and a wire rope sandwiched between the pair of pinching plates and provided on a surface opposite to the surface on which the grooves of the pair of pressing plates are formed A suspension plate to which a connecting device for towing can be attached, a pair of clamping plates and a bolt provided through the suspension plate, a nut screwed to the bolt, and a wire rope are clamped by the pair of clamping plates. And a wire rope protection member disposed between the outer circumferential surface of the wire rope and the surface of the groove in the pair of pressure plates.
本発明によれば、複雑で高価な加工を要することなく、簡単な構造で廉価に作製できると共に、ワイヤロープへのダメージを抑えつつ、脱落が起こり難い状態でワイヤロープを把持できる汎用性の高いワイヤロープ把持具を提供することができる。 According to the present invention, it can be manufactured inexpensively with a simple structure without requiring complicated and expensive processing, and it is highly versatile to hold the wire rope in a state in which it is difficult to drop off while suppressing damage to the wire rope. A wire rope gripper can be provided.
以下、本発明のワイヤロープ把持具について、図面を参照して詳細に説明する。 Hereinafter, the wire rope gripping tool of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
図1は、本発明の実施例1に係るワイヤロープ把持具12を適用してエレベータの乗りかご5の昇降路における塔内高所へワイヤロープ11を揚重機7により揚重して敷設する様子を示した概略図である。エレベータの主ロープ13の設置作業では、図1に示されるように主ロープ13を乗りかご5又は釣合錘6に取り付けるために昇降路内に敷設すべく、主ロープとなるワイヤロープ11をワイヤロープ把持具12で把持してウィンチ等の揚重機7により所定の高さまで揚重する必要がある。
FIG. 1 shows a state in which a wire
一般的な作業例として、ここでは乗りかご5を昇降路内で最上階の位置に、釣合錘6を最下階の位置に配置し、建屋躯体の梁やエレベータのレールブラケット等の堅牢物を使用して吊持固定する。そして、複数本の主ロープ13を設置するためにワイヤロープ11をワイヤロープ把持具12で把持して揚重機7により所定の高さまで揚重する。ワイヤロープ11の揚重作業は以下に説明するような手順で行う。ワイヤロープ11は、ワイヤロープドラム10に巻かれており、最下階に設置する。揚重機7は最上階の階床位置に配置された乗りかご5と干渉しないように、それよりも階下の階床でなるべく上方の階に設置する。ここでは、最上階の1つ下の階床に設置する。揚重機7に巻き掛けられたワイヤ9は揚重機7から引き伸ばされ、揚重機7が設置された階床と対向する昇降路の壁面に方向転換のための滑車8を取り付け、この滑車8に巻き掛けてワイヤ9を上方に方向転換し、釣合錘6の上方位置の機械室1の天井部分に同様に滑車8を取り付け、上方に方向転換されたワイヤ9を昇降路から機械室1への貫通穴を通して天井部分に取り付けた滑車8に巻き掛けて下方へ向かうように方向転換し、再び昇降路から機械室1への貫通穴を通してワイヤ9を下方へ垂下させる。ワイヤロープドラム10から引き出されたワイヤロープ11の端部近傍にはワイヤロープ把持具12を取り付けるが、このときの取り付けにはワイヤロープ11の先端から後述する作業を行うのに適した予長分を持たせた位置に取り付けを行う必要がある。
As a general work example here, the car 5 is placed at the top floor position in the hoistway, the
図2は、ワイヤロープ把持具12でワイヤロープ11を把持した様子を一部拡大して正面方向から示した図である。図2を参照すれば、ワイヤロープ11は、ワイヤロープ把持具12をワイヤロープ11に取り付けた状態としてワイヤロープ把持具12にワイヤロープ11を牽引して揚重するための接続具としてのシャックル15及びこのシャックル15に通してワイヤ9に接続する玉掛けワイヤ14を取り付けて、ワイヤロープ把持具12を介してワイヤ9に吊り掛けられるようにする。この状態で揚重機7を動作させてワイヤ9を巻き上げることにより、ワイヤロープ11を揚重し続け、ワイヤロープ把持具12が所定の高さにまで揚重されると、揚重機7の動作を停止し、ワイヤロープ把持具12に把持された部分から先端側の予長分の部分のワイヤロープ11を機械室1内に設置された巻上機2の反らせ車4及びシーブ3に巻き掛けた後、先端部分を乗りかご5に固定して乗りかご5を吊持可能状態とする。このような作業が終了した後、ワイヤロープ把持具12を取り外し、今度は下端側で釣合錘6を吊持可能状態にすべく、ワイヤロープ11の先端部分を釣合錘6に固定する。これにより、主ロープ13の一本分の敷設が終了する。複数本の主ロープ13を敷設するためには、このような作業を同様に繰り返して行う。
FIG. 2 is a partially enlarged view showing the state in which the
因みに、主ロープ13の敷設作業は、特にエレベータの超高層化に伴って主ロープ13の規格として、200m以上の長大なものが用いられ、500Kg以上の大重量なものが現場で用いられることが多くなっている。このような大重量の主ロープ13(ワイヤロープ11についても同様)の揚重後の取り扱い性を考慮して、ワイヤロープ把持具12で先端側に予長分を持たせて保持し、予長分の部分をシープ3等に巻き掛けてから乗りかご5等を吊持可能に固定設置し、ワイヤロープ把持具12で把持した部分を稼動するエレベータの主ロープ13として使用することになるため、把持することによってワイヤロープ11に変形や損傷を与えず、しかも大重量のロープワイヤ11を堅固に保持できる性能がワイヤロープ把持具12に要求されており、それを具現することが基本機能上で重要であると云える。
By the way, the laying work of the main rope 13 may be a large rope of 200 m or more and a heavy weight of 500 kg or more used in the field as the standard of the main rope 13 especially with the increase in the height of the elevator. It is increasing. In consideration of handling after lifting of such a heavy main rope 13 (the same applies to the wire rope 11), the wire
図3は、ワイヤロープ把持具12の外観構成を正面方向から示した図である。また、図4は、ワイヤロープ把持具12の基本構成を上面方向から示した図である。尚、図4では、ワイヤロープ11は断面状態として示されている。図3及び図4を参照すれば、ワイヤロープ把持具12は、端的に云えば、対向する一対の部材で挟圧することによりワイヤロープ11を把持する機能を持つものである。具体的に云えば、互いに対向する面にワイヤロープ11の外周形状に略沿った形状の溝21を有する一対の部材としての一対の挟圧板22と、各挟圧板22の溝21が形成された面とは反対側の面に設けられると共に、各挟圧板22で挟持されたワイヤロープ11を牽引するための接続具を取り付け可能な吊りプレート16と、各挟圧板22及び吊りプレート16を貫通して設けられるボルト17と、ボルト17に螺合するナット18と、ワイヤロープ11が各挟圧板22により挟圧されるときにワイヤロープ11の外周面と各挟圧板22における溝21の表面との間に配置されるワイヤロープ保護部材としての保護兼隙間調整用ゴム板19と、ボルト17に対するナット18の締結時に介在挿入されるスプリングワッシャ23と、を備えて構成される。
FIG. 3 is a diagram showing an external configuration of the wire
ところで、ここでのワイヤロープ把持具12は、各挟圧板22における溝21の表面でワイヤロープ11の外周面を挟圧して把持する際、ワイヤロープ11の外周面と各挟圧板22における溝21の表面との間に保護兼隙間調整用ゴム板19を介在させ、ワイヤロープ11の外周形状と溝21との曲率が異なる場合の挟圧に際しても溝21の表面とワイヤロープ11の外周面との間に隙間が生じないように調整できるようになっている。また、このワイヤロープ把持具12では、一対の挟圧板22の溝21の部分の間に保護兼隙間調整用ゴム板19を介在させてワイヤロープ11を挟み込んだ状態で一対の挟圧板22間に6mm程度の間隔の締め代20が設けられるように構成される。
By the way, when the wire
図5は、ワイヤロープ把持具12に備えられる吊りプレート16の細部構成及び規格寸法を説明するために示した正面方向からの図である。また、図6は吊りプレート16の規格寸法を説明するために示した上面方向からの図である。図5及び図6を参照すれば、吊りプレート16は、鋼板材料で形成されており、幅方向の両側方にボルト17を通すためのボルト穴16bが左右3箇所ずつ長手方向で所定の間隔を有して直線状に設けられている。吊りプレート16の規格寸法については、幅が挟圧するワイヤロープ11の幅dの3〜4倍であり、長さが後述する挟持板22の全長よりも長く、その挟持板22よりも長い部分が前述したシャックル15や玉掛けワイヤ14等のするワイヤロープ11を牽引するための接続具を取り付け可能な吊持部16aとする構成であれば良い。ここでの吊りプレート16は、全長を300〜400mmの範囲とし、板厚を3〜9mmの範囲とする場合を例示できるが、係る寸法は揚重の際に加えられる重量や挟圧板22に挟圧されるワイヤロープ11の直径d等を考慮して適宜調整(設定)されるべきものである。尚、実施例1では上述したように、吊りプレート16は挟圧板22の溝21が形成された面と反対側の面に設けられるものであるが、図4に示すように、一対の挟圧板22のそれぞれに設けるのでなく、何れか一方にのみ設ける構成を採用している。このようにすることでワイヤロープ把持具12全体の重量を抑え、使い勝手を向上させている。また、把持するワイヤロープ11の重量や、ワイヤロープ把持具12の耐久性や使い勝手を考慮して一対の挟圧板22のそれぞれに設ける構成の方が有利であると判断される場合には、一対の挟圧板22のそれぞれに設ける構成を採用することも可能である。
FIG. 5 is a view from the front direction shown for explaining the detailed configuration and standard dimensions of the
図7は、ワイヤロープ把持具12に備えられる挟圧板22の細部構成及び規格寸法を説明するために示した正面方向からの図である。また、図8は、挟圧板22の規格寸法を説明するために示した上面方向からの図である。図7及び図8を参照すれば、一対の挟圧板22は、アルミニウム製板材料又は鋼板材料で形成され、互いに対向する面にワイヤロープ11の外周形状に略沿った形状の溝21が設けられ、幅方向の両側方には吊りプレート16に設けられたボルト穴16bに対応した位置にボルト穴22aが設けられている。ここでのボルト穴22aは、溝21の長手方向と平行な方向に所定の間隔で直線状に配列されており、左右のボルト穴22aの丁度中間点が溝21の中心となるように設定され、ボルト17及びナット18による締結に伴う挟圧板22間の挟圧力がワイヤロープ11に均等に加えられるように設定される。一対の挟圧板22の規格寸法については、幅が吊りプレート16の幅と同程度、長さが300mm程度であれば良く、溝21を挟圧対象のワイヤロープ11の直径dに基づいてワイヤロープ11の半径d/2に3mm程度を加算した値を溝加工半径となる曲率半径r(=0.5d+3mm)とするワイヤロープ11の外周形状に略沿った形状の凹所とし、板厚を曲率半径rを基準として曲率半径rに15〜20mm程度を加算した値とする構成であれば良い。因みに、一対の挟圧板22の板厚についても、吊りプレート16の場合と同様に、揚重の際に加えられる重量や挟圧板22に挟圧されるワイヤロープ11の直径d等を考慮して適宜調整(設定)されるべきものである。
FIG. 7 is a view from the front direction shown for explaining the detailed configuration and standard dimensions of the pinching
一対の挟圧板22における溝21の端面方向における断面形状については、周長が半円状に至る形状にするのではなく、挟圧するワイヤロープ11の外周の長さの1/3以上で1/2よりも小さくした範囲の略円弧状の形状とするのが好ましい。ここで周長がワイヤロープ11の外周の長さの1/3未満になる略円弧状の形状とすれば、挟圧する幅が狭く、カムラー等と同じようにワイヤ撚り戻しを発生させて抜け落ちを起こし易くなってしまう危険がある上、挟圧するワイヤロープ11を損傷させてしまう懸念が大きくなってしまうために好ましくない。また、周長がワイヤロープ11の外周の長さの1/2以上になる略円弧状の形状とすれば、挟圧板22を挟圧力付与部材であるボルト17及びナット18の締結で締め上げて挟圧板22間で挟圧力を付与するときに対向する挟圧板22同士が干渉してワイヤロープ11を十分な挟圧力で保持(把持)できなくなってしまう可能性が生じるために好ましくない。
The cross-sectional shape in the end face direction of the
また、一対の挟圧板22の溝21と平行な方向(長手方向)における長さは、挟圧するワイヤロープ11の直径dの3倍以上とすることが好ましい。ここで、挟圧板22の長さがワイヤロープ11の直径dの3倍未満であればロープクリップのような局所的な挟圧力を与えてしまい、ワイヤロープ11に損傷させてしまう懸念が大きくなってしまうために好ましくない。そこで、挟圧板22の長さをワイヤロープ11の直径dの3倍以上とすることで局所的な挟圧力を与える可能性を大幅に減らせるようになるため、具体的にはワイヤロープ11の直径dの8〜12倍程度の範囲の長さとする場合を例示できる。因みに、挟圧板22の長さを長くする程、ワイヤロープ11への損傷を抑制できるが、挟圧板22の長さが長くなり過ぎると取り扱い難くなると共に、重量も大きくなってしまうために揚重作業にも悪影響を与えてしまう可能性がある。従って、挟圧板22の長さはワイヤロープ11の直径dの3倍以上で15倍以下の範囲にすることを目安とし、上述の各項目に付いて検討すれば更に上述した8〜12倍程度の範囲の長さとすると、より望ましい。
Moreover, it is preferable that the length in a direction (longitudinal direction) parallel to the
ワイヤロープ把持具12は、このような吊りプレート16及び一対の挟圧板22を組み合わせて使用して組み立てられ、図3及び図4に示したような構成となる。組み立て状態では、一対の挟圧板22における溝21が互いに対向するように配置され、溝21が設けられた面と反対側の面に吊りプレート16が配置される。組み立て時にはボルト17の雄ネジ部分を吊りプレート16のボルト穴16b、一対の挟圧板22の一方のボルト穴22a及び一対の挟圧板22の他方のボルト穴22aをそれぞれ貫通させ、スプリングワッシャ23を通してナット18に対して螺合して一組ずつ組み立てられる。このとき、一対の挟圧板22の溝21の部分にワイヤロープ11を挟んで挟圧保持するが、その際にワイヤロープ11を損傷させないためにワイヤロープ11の外周面と一対の挟圧板22における溝21の表面との間にワイヤロープ保護部材としての保護兼隙間調整用ゴム板19を配置する。
The wire
図9は、ワイヤロープ把持具12に備えられる保護兼隙間調整用ゴム板19の細部構成及び規格寸法を説明するために示した正面方向からの図である。また、図10は、保護兼隙間調整用ゴム板19の規格寸法を説明するために示した上面方向からの図である。図9及び図10を参照すれば、保護兼隙間調整用ゴム板19は、ゴム製か、或いは合成樹脂製の板材料又はシート材料で形成され、一対の挟圧板22の溝21の部分にワイヤロープ11を挟み込む際、ワイヤロープ11の表面に巻き付け、ワイヤロープ11の外周表面が一対の挟圧板22の溝21の表面に対して直接接触することがなく、ワイヤロープ11の外周表面をほぼ覆うことができる幅として、ワイヤロープ11の直径dの円周率π倍に近い3〜4倍程度とすることが望ましい。また、保護兼隙間調整用ゴム板19の長手方向の長さは、少なくとも一対の挟圧板22の長手方向の長さと同じか、或いはそれ以上に長くしても良い。因みに、図4を参照して説明したように、実施例1に係るワイヤロープ把持具12では、一対の挟圧板22の溝21部分の間に保護兼隙間調整用ゴム板19を介在させてワイヤロープ11を挟み込んだ状態で一対の挟圧板22間に6mm程度の間隔の締め代20が設けられる構造としているため、保護兼隙間調整用ゴム板19の幅寸法はワイヤロープ11の外周を完全に覆うことができなくても、挟圧板22の溝21の表面とワイヤロープ11の外周表面とが直接接触して挟圧されないように配置できる寸法であれば良い。逆に保護兼隙間調整用ゴム板19の幅寸法がワイヤロープ11の外周よりも幾分大きくて余剰部分を有していても構わず、この場合には余剰部分が締め代20で逃がされることになり、締め付け力の偏りの発生等を抑制することができる。更に、保護兼隙間調整用ゴム板19の厚さは、ワイヤロープ11に巻き付けることができて、一対の挟圧板22の間で強く挟圧された場合にワイヤロープ11に変形や損傷が生じないように保護することが可能であれば良く、具体的には0.5〜3mm程度の範囲とする場合を例示できる。
FIG. 9 is a view from the front direction shown for explaining the detailed configuration and standard dimensions of the
加えて、保護兼隙間調整用ゴム板19の特徴的機能として、上述したようにワイヤロープ11の外周形状と溝21との曲率が異なる場合の挟圧に際しても溝21の表面とワイヤロープ11の外周面との間に隙間が生じないように調整することができる。即ち、ここでは溝21の形成に際して、ワイヤロープ11の直径dよりも3mm程度大きな曲率半径rを溝加工半径としているため、保護兼隙間調整用ゴム板19を介在させずにワイヤロープ11を挟圧すると、双方の半径(曲率半径)が異なるためにワイヤロープ11の外周面と溝21の表面とに隙間が生じることになるが、保護兼隙間調整用ゴム板19を介在させれば保護兼隙間調整用ゴム板19の弾性力により挟圧板22で挟圧された際に自身の厚さ方向の寸法を変化させて隙間をなくするように変形し、ワイヤロープ11の外周に加えられる挟圧力を均一化するように作用する。係る作用によりワイヤロープ把持具12の挟圧板22で挟圧対象とするワイヤロープ11については、最大径のものだけでなく、或る程度の範囲内で異なる径のものにも対応できて汎用性が高められる。尚、一対の挟圧板22をアルミニウム製板材料で形成すれば、保護兼隙間調整用ゴム板19の弾性力による保護だけでなく、仮に過大な挟圧力でワイヤロープ11を締め付けてしまっても、ワイヤロープ11が変形したり、或いは損傷する前に挟圧板22の溝21の表面がワイヤロープ11の外周面の形状に合わせて変形するため、ワイヤロープ11を保護しながら確実に安定した把持状態を維持することができる。尚、実施例1では、ワイヤロープ保護部材として、保護兼隙間調整用ゴム板19を使用しているが、ワイヤロープ11を保護しながら挟圧板22の溝21との間の隙間を調整するという目的から、ワイヤロープ保護部材はワイヤロープ11と挟圧板22との間に介在することができ、且つ弾性を兼ね備えている材料であれば良く、例えば0.5〜3mm厚のビニールシート等の厚手の合成樹脂シート等も用いることができる。また、ワイヤロープ保護部材の形状は、板状又はシート状であるのが望ましい。
In addition, as a characteristic function of the protective and gap adjusting
以上に説明した各部構成を有する実施例1に係るワイヤロープ把持具12は、周知のロープクリップのようにワイヤロープ11の挟圧面の保持面積が狭小であればワイヤロープ11の変形や損傷を来たし易く、またカムラーのような牽引具の牽引力把持だけではワイヤロープ11が脱落し易いという不具合を解消し、ワイヤロープ11の挟圧面の保持面積を広い範囲に設定することができると共に、相当程度な長さを有する一対の挟圧板22における溝21の表面とワイヤロープ11の外周面との間に保護兼隙間調整用ゴム板19を介在させてボルト17及びナット18を用いた締結によりワイヤロープ11を挟圧し、変形や損傷を来たすことなく安定してワイヤロープ11の外周面を保持(把持)することができる上、ワイヤロープ11が脱落し難いものとなる。
The wire
また、実施例1に係るワイヤロープ把持具12は、構造が簡単で作製も容易であり、介在して使用する保護兼隙間調整用ゴム板19も消耗品であるとはいえ、厚さが0.5〜3mm程度の汎用的な規格仕様のものを使用するため、例えば現場で使用するときに不足したり、或いは使えなくなっても、このような資材を扱う一般的な量販店舗等でも容易に入手して補充・交換することができる。尚、ワイヤロープ保護部材として合成樹脂シートを使用するような場合であっても、このような資材を扱う一般的な量販店舗等で例えばテーブルカバー等を購入して加工しても良く、やはり容易に入手して補充・交換することができる。
Further, the wire
更に、実施例1に係るワイヤロープ把持具12は、挟圧板22の溝21の曲率半径rを挟圧対象のワイヤロープ11の半径(=d/2)+3mm程度として、ワイヤロープ11の外周面と一対の挟圧板22における溝21の表面との間に保護兼隙間調整用ゴム板19を介在させて挟圧する構成としているため、保護兼隙間調整用ゴム板19の厚さを最も薄い0.5mm程度のものを用いた場合の挟圧を考慮しても、1種の溝加工で直径差5mmまでの長大なワイヤロープ11に対応させることができる。これにより、挟圧板22における溝21の曲率半径rを選定すれば、超高層エレベータ等で使用されることが多い直径dが16〜25mm程度までの多種なワイヤロープ11を対象とし、挟圧板22における溝21を2種類の溝加工を行うことで全種のワイヤロープ11について適用対象にすることができる。こうした場合のワイヤロープ把持具12は、ボルト17及びナット18の締結を外せば、各部を分解できるため、例えば2種類の異なる溝加工した溝21を有する挟圧板22を一対ずつ2組用意していれば、他の構成部品は2組分持っていなくても組み立てに適用することができ、ワイヤロープ11の径に応じて挟圧板22のみを適材にして組み立てを行うようにすれば、全種のワイヤロープ11について適用対象にできることになり、持ち運びの際の重量も軽くなり、持ち運び量も抑えられるため、大変便利になる。特に挟圧板22をアルミニウム製板材料で形成した場合には重量軽減に大きく寄与できる。
Furthermore, the wire
加えて、実施例1に係るワイヤロープ把持具12は、挟圧板22間の間隙となる締め代20を6mm程度持たせ、ボルト17のナット18に対する締結力を十分得られるようにして挟圧板22間の挟圧力を安定維持させているため、ワイヤロープ11の脱落を安全性高く防止できる構造となっている。
In addition, the wire
何れにしても、実施例1に係るワイヤロープ把持具12は、各部構成の部材が一般的な材料で簡単な加工を施すだけで済むため、複雑で高価な加工を要することなく、簡単な構造で廉価に作製できると共に、ワイヤロープ11の損傷(ダメージ)を抑えつつ、脱落が起こり難い状態でワイヤロープ11を把持できる汎用性の高い機能を持つ。即ち、実施例1に係るワイヤロープ把持具12を適用すれば、長さが500mで重量が1トンを超えるような長大なワイヤロープ11を対象にしても、ワイヤロープ11に損傷(ダメージ)を与えることなく、しかも脱落を起こすことなく安定した把持状態が維持されて揚重・牽引作業に対応できる。この結果、上述したワイヤロープ11を揚重機7により揚重して敷設するエレベータの主ロープ13の設置作業を円滑且つ無難に行うことができる。
In any case, the wire
1 機械室
2 巻上機
3 シープ
4 反らせ車
5 乗りかご
6 釣合錘
7 揚重機
8 滑車
9 ワイヤ
10 ワイヤロープドラム
11 ワイヤロープ
12 ワイヤロープ把持具
13 主ロープ
14 玉掛けワイヤ
15 シャックル
16 吊りプレート
16a 吊持部
16b、22a ボルト穴
17 ボルト
18 ナット
19 保護兼隙間調整用ゴム板
20 締め代
21 溝
22 挟圧板
23 スプリングワッシャ
DESCRIPTION OF
Claims (5)
互いに対向する面に前記ワイヤロープの外周形状に略沿った形状の溝を有する前記一対の部材としての一対の挟圧板と、前記一対の挟圧板の前記溝が形成された面とは反対側の面に設けられると共に、当該一対の挟圧板で挟持された前記ワイヤロープを牽引するための接続具を取り付け可能な吊りプレートと、前記一対の挟圧板及び前記吊りプレートを貫通して設けられるボルトと、前記ボルトに螺合するナットと、前記ワイヤロープが前記一対の挟圧板により挟圧されるときに当該ワイヤロープの外周面と当該一対の挟圧板における前記溝の表面との間に配置されるワイヤロープ保護部材と、を備えたことを特徴とするワイヤロープ把持具。 A wire rope gripping tool for gripping a wire rope by clamping with a pair of opposing members,
A pair of pinching plates as the pair of members having grooves of a shape substantially along the outer peripheral shape of the wire rope on opposite surfaces, and a surface of the pair of pressing plates opposite to the surface on which the grooves are formed A suspension plate provided on the surface and capable of attaching a connection tool for pulling the wire rope sandwiched between the pair of clamping plates, and a bolt provided penetrating the pair of clamping plates and the suspension plate; A nut that is screwed to the bolt, and the wire rope is disposed between an outer peripheral surface of the wire rope and a surface of the groove in the pair of clamping plates when the wire rope is clamped by the pair of clamping plates. A wire rope gripping tool comprising: a wire rope protection member.
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