JP5754135B2 - 関心対象のタンパク質の細胞表面ディスプレイ、スクリーニング、および産生 - Google Patents
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Description
本出願は、米国特許法施行規則119条(e)項の下、2007年3月26日に申請された、「表面ディスプレイ用のツールとしてのインビボタンパク質ディスプレイ」という題名の米国仮特許出願第60/920,378号、2007年3月26日に申請された、「所定のタンパク質機能の評価」という題名の米国仮特許出願第60/920,375号、2007年7月16日に申請された、「タンパク質の細胞表面ディスプレイ」という題名の米国仮特許出願第60/959,719号、および2007年12月1日に申請された「関心対象のタンパク質の細胞表面ディスプレイ、スクリーニング、および産生」という題名の米国仮特許出願第61/004,841号からの恩典を主張するものであり、その内容全体が参照により本明細書に組み入れられる。
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
人工タンパク質を宿主細胞にディスプレイするための方法であって、以下の工程を含む方法:
宿主細胞が第1の結合パートナーをその表面にディスプレイすることを特徴とし、
人工タンパク質が修飾モチーフを含み、人工タンパク質が発現する時に第2の結合パートナーが修飾モチーフに共役されることを特徴とし、かつ
発現される人工タンパク質が宿主細胞から分泌され、第2の結合パートナーの第1の結合パートナーへの結合を介して細胞表面にディスプレイされることを特徴とする、
第1の核酸を含む宿主細胞を第1の核酸によってコードされる人工タンパク質を発現するのに十分な条件下でインキュベートする工程。
(項目2)
各々の異なる人工タンパク質が異なる宿主細胞内の異なる第1の核酸にコードされることを特徴とする、複数の異なる人工タンパク質をディスプレイする工程をさらに含む、項目1記載の方法。
(項目3)
異なる人工タンパク質が互いの配列変異体であることを特徴とする、項目2記載の方法。
(項目4)
人工タンパク質が分泌ペプチドを含むことを特徴とする、項目1記載の方法。
(項目5)
宿主細胞が酵母細胞であることを特徴とする、項目1記載の方法。
(項目6)
修飾モチーフがビオチン受容体ペプチドであることを特徴とする、項目1記載の方法。
(項目7)
第1の結合パートナーが、細胞表面に付着したさらなる第2の結合パートナーとの相互作用を介してディスプレイされることを特徴とする、項目1記載の方法。
(項目8)
第1の結合パートナーがアビジン様タンパク質であることを特徴とする、項目1記載の方法。
(項目9)
第2の結合パートナーがビオチンであることを特徴とする、項目1記載の方法。
(項目10)
第2の結合パートナーの修飾モチーフへの共役が共役酵素によって触媒されることを特徴とする、項目1記載の方法。
(項目11)
共役酵素が第2の核酸にコードされていることを特徴とし、第2の核酸がベクターまたは宿主細胞のゲノムに組み込まれた組換え核酸であることを特徴とする、項目10記載の方法。
(項目12)
共役酵素がビオチンリガーゼであることを特徴とする、項目1記載の方法。
(項目13)
シャペロンタンパク質を宿主細胞内で発現させる工程をさらに含むことを特徴とする、項目1記載の方法。
(項目14)
人工タンパク質を細胞表面にディスプレイするための方法であって、以下の工程を含む方法:
宿主細胞が第1の結合パートナーをその表面に含むことを特徴とし、かつ第1の結合パートナーに特異的に結合する第2の結合パートナーを含む細胞壁タンパク質に結合することによって第1の結合パートナーが細胞表面に付着することを特徴とする、第1の核酸によってコードされる人工タンパク質を発現するのに十分な条件下で第1の核酸を含む宿主細胞をインキュベートする工程、
第2の結合パートナーの第1の結合パートナーへの結合を介して標的分子を宿主細胞の表面に固定化するのに十分な条件下で第2の結合パートナーをも含む宿主細胞を標的分子と接触させる工程、
人工タンパク質が標的分子に結合することを特徴とする、人工タンパク質の分泌をもたらす条件下で細胞をインキュベートし、それにより人工タンパク質を宿主細胞表面にディスプレイする工程。
(項目15)
人工タンパク質が、抗体、単鎖抗体、スキャフォールドタンパク質、またはその断片であることを特徴とする、項目14記載の方法。
(項目16)
第2の結合パートナーが発現した人工タンパク質に共役されることを特徴とし、かつ
発現した人工タンパク質が分泌され、第2の結合パートナーの第1の結合パートナーへの結合を介して細胞表面にディスプレイされることを特徴とする、
第1の結合パートナーを含む細胞表面を有する宿主細胞内で修飾モチーフを含む人工タンパク質を発現させる工程;および
細胞表面にディスプレイされた人工タンパク質の特性を評価する工程
を含むタンパク質スクリーニング法。
(項目17)
評価する工程が、活性のレベルをアッセイする工程、人工タンパク質が所定の機能を有するかどうかを決定する工程、人工タンパク質の特性を参照タンパク質の特性と比較する工程、細胞表面にディスプレイされた人工タンパク質の量を決定する工程、またはその任意の組み合わせを含むことを特徴とする、項目16記載の方法。
(項目18)
人工タンパク質が、抗体、単鎖抗体、スキャフォールドタンパク質、またはその断片で、評価されているタンパク質の機能がタンパク質の標的分子への結合親和性であることを特徴とし、標的分子が抗原および/またはエピトープを含むことを特徴とする、項目16記載の方法。
(項目19)
宿主細胞が、ディスプレイされた人工タンパク質の第1の所定の特性に基づいて選択されることを特徴とする、項目16記載の方法。
(項目20)
ディスプレイされた人工タンパク質の第2の所定の特性に基づいて宿主細胞を選択する工程をさらに含む、項目19記載の方法。
(項目21)
少なくとも所定のレベルの人工タンパク質をディスプレイする選択された宿主細胞から人工タンパク質を放出する工程をさらに含む、項目19記載の方法。
(項目22)
活性のレベルをアッセイする工程が、人工タンパク質が基質を処理することができるかどうかをアッセイする工程を含むことを特徴とする、項目17記載の方法。
(項目23)
基質が表面に共役されることを特徴とする、項目22記載の方法。
(項目24)
基質が、ポリペプチド、核酸、脂質、多糖、合成ポリマー、または合成化合物であることを特徴とする、項目22記載の方法。
(項目25)
基質を処理する工程が、基質に結合する工程、基質を解離する工程、基質にニックを入れる工程、基質を切断する工程、基質を活性化する工程、基質を失活させる工程、基質に電荷を与える工程、基質から電荷を奪う工程、基質の立体構造を変化させる工程、基質をコピーする工程、基質を複製する工程、分子を基質にコンジュゲートする工程、ペプチドを基質にコンジュゲートする工程、または基質を修飾する工程を含むことを特徴とする、項目22記載の方法。
(項目26)
人工タンパク質が基質を処理することができるかどうかを評価するための方法であって、以下の工程を含む方法:
a)人工タンパク質が分泌され、かつ
b)基質が宿主細胞表面に共役されることを特徴とする、
宿主細胞内での人工タンパク質の発現を誘導する工程、および
基質を処理する人工タンパク質によって生み出された検出可能なシグナルのレベルを測定する工程。
(項目27)
基質が、ポリペプチド、核酸、脂質、多糖、合成ポリマー、または合成化合物であることを特徴とする、項目26記載の方法。
(項目28)
基質を処理する工程が、基質に結合する工程、基質を解離する工程、基質にニックを入れる工程、基質を切断する工程、基質を活性化する工程、基質を失活させる工程、基質に電荷を与える工程、基質から電荷を奪う工程、基質の立体構造を変化させる工程、基質をコピーする工程、基質を複製する工程、基質に分子をコンジュゲートする工程、基質にペプチドをコンジュゲートする工程、または基質を修飾する工程を含むことを特徴とする、項目26記載の方法。
(項目29)
宿主細胞がその細胞表面に共役した第1の結合パートナーを有することができることを特徴とし、
人工タンパク質が修飾モチーフを含むことを特徴とし、かつそれが第2の結合パートナーの第1の結合パートナーへの相互作用結合を介して細胞表面にディスプレイされることができるように、人工タンパク質の発現が第2の結合パートナーの修飾モチーフへの共役および人工タンパク質の分泌をもたらすことを特徴とする、
人工タンパク質をコードする第1の核酸を含む宿主細胞。
(項目30)
宿主細胞が少なくとも10 4 個の人工タンパク質をディスプレイすることを特徴とする、項目29記載の宿主細胞。
(項目31)
項目29記載の宿主細胞のライブラリー。
(項目32)
ライブラリーが少なくとも10 8 個の異なるメンバーを有することを特徴とする、項目31記載のライブラリー。
(項目33)
各々の核酸が人工タンパク質の異なる変異体をコードすることを特徴とし、かつ各々の変異体が結合パートナーを共役することができる同一の修飾モチーフを含むことを特徴とする、複数の核酸を含む、核酸のライブラリー。
(項目34)
修飾モチーフがビオチン化モチーフであることを特徴とする、項目33記載のライブラリー。
(項目35)
ライブラリーが少なくとも10 8 個の異なるメンバーを有することを特徴とする、項目33記載のライブラリー。
(項目36)
それが所定の機能または所定のレベルの活性を有する場合に人工タンパク質を単離する工程をさらに含む、項目17記載の方法。
タンパク質の固定化
ある態様において、分泌された人工タンパク質を細胞表面に固定化する。本発明は、例えば、融合タンパク質が(GPIモチーフのような)細胞膜アンカーを含む場合に、または融合タンパク質が膜にアンカーリングしたタンパク質の構成部分である場合に、人工タンパク質を細胞に直接的にアンカーリングすることを含む、人工タンパク質を細胞表面に固定化する任意の方法を包含する。本発明は、細胞表面の人工タンパク質を、細胞表面に天然に存在する構成要素、または過剰発現によって細胞表面に導入することができる構成要素に固定化する方法をも包含する。人工タンパク質は、例えば、スルフィド結合を介して(AGAの場合と同様に)または糖残基への結合を介して、後で固定化することができる。固定化は自発的であることができ(例えば、宿主細胞の条件の変化が必要なく)、または人工タンパク質の固定化は、宿主細胞環境への薬剤の添加、もしくは温度もしくは光による共役反応の誘発などの、能動的な工程を必要としてもよい。本発明によって包含されるその他の能動的な共役工程は、人工タンパク質の細胞表面への固定化を促進することができるタンパク質の発現の誘導、または発現の調節である。固定化は、人工タンパク質を細胞壁に連結することができるリンカー、スペーサー、または任意の薬剤の添加を必要とする場合もある。
ディスプレイおよびスクリーニング
本発明の局面は、分子(例えば、タンパク質)を細胞表面にディスプレイするための組成物および方法を提供する。ある態様において、高分子量タンパク質の細胞表面でのディスプレイのための組成物および方法を提供する。
インビトロのタンパク質進化
インビトロのタンパク質進化は、多数のタンパク質機能および特徴を調査することを可能にする。ある局面において、インビトロでのタンパク質進化は、2つの一般的工程:多様化および選択を含む。多様化は、タンパク質をコードする核酸の高度に多様なライブラリーを作製する能力に依存する。選択は、ライブラリーを所望の表現型についてスクリーニングし、例えば、観察された表現型の原因となる遺伝子型を含むライブラリーのメンバーを同定することにより表現型を遺伝子型と連結することによって達成することができる。核酸ライブラリーは、点突然変異、欠失、および挿入などの突然変異の導入によること、または組換え事象によることを含む様々な方法によって作製することができる。変異体のライブラリーの作製のための方法は当技術分野において公知であり、エラー指向性PCR、DNA修復に障害のある細菌でのDNAの合成、およびDNAの化学修飾を含む。組換えによるライブラリーの作製のための方法は当技術分野において公知であり、遺伝子シャッフリング、高度に組換えを誘発する細菌でのDNAのアセンブリ、合成核酸ライブラリーのアセンブリなど、またはその任意の組み合わせを含む。
人工タンパク質の細胞表面への固定化
1つの局面において、本発明は、人工タンパク質を細胞表面に固定化するための方法を提供する。ある態様において、本発明の人工タンパク質は、関心対象のポリペプチドおよび固定化ペプチドを最低限含む。ある態様において、人工タンパク質は融合タンパク質を含む。ある態様において、人工タンパク質は、人工タンパク質へのアミノ酸修飾の導入によって細胞表面に固定化される。ある態様において、アミノ酸修飾は、インビボで(例えば、細胞内で)行なわれる。ある態様において、修飾は、細胞外で、例えば、人工タンパク質が細胞膜を越えた直後に行なわれる。ある態様において、修飾されるべきアミノ酸は、修飾モチーフの一部である。修飾モチーフは、人工タンパク質の構成部分であることができるか、もしくはそれは関心対象のタンパク質のN末端もしくはC末端に連結しているペプチド配列に位置することができるか、またはその任意の組み合わせが可能であるということが理解されるべきである。ある態様において、修飾モチーフを含むペプチド配列は、固定化ペプチドである。ある態様において、固定化ペプチドは、関心対象のタンパク質に直接的には融合していないが、スペーサー配列が固定化ペプチドと関心対象のタンパク質の間に組み入れられている。ある態様において、スペーサー配列は、関心対象のタンパク質のフォールディングおよび/または固定化ペプチドの修飾を可能にするために関心対象のタンパク質と固定化ペプチドの間に挿入されているアミノ酸の配列である。ある態様において、スペーサーペプチドは、5個、10個、15個、20個、50個、100個、または最大1000個のアミノ酸残基である。
ベクター
本発明の1つまたは複数の人工タンパク質は、ヌクレオチド配列によってコードされてもよい。ある態様において、ヌクレオチド配列は、(例えば、複製、選択など、またはその任意の組み合わせに有用な1つまたは複数の付加的な配列を含む)核酸ベクター上に位置する。本発明は、プラスミド、ファージ、ウイルスなど、または任意その他の好適な核酸ベクターを含む核酸を含む任意のベクターを包括するということが理解されるべきである。ベクターを人工タンパク質の発現の前に宿主細胞内に導入することができる。ベクターを、トランスフェクション、エレクトロポレーション、感染、能動的タンパク質輸送を含む任意の手段によるかまたは核酸を細胞に導入する任意のその他の手段を介して導入することができる。ベクターを発現の直前に導入することができるし、またはベクターを、発現前に多くの細胞分裂を経るように導入することができる。ベクターを宿主細胞のゲノムに組み込むことができる。ベクターを細胞内で独立した実体として維持することもできる。ベクターは、複製ベクターであってもよいしまたは非複製ベクターであってもよい。本発明は、ベクターのコレクションまたはライブラリーおよびベクターを取り込んだ細胞のライブラリーをも包含する。ある態様において、人工タンパク質をコードする1つまたは複数の核酸は、任意の付加的なベクター配列を付けずに宿主細胞のゲノムに組み込まれてもよい。
タンパク質
本発明は、任意の人工タンパク質、タンパク質ドメイン、またはその機能部分を包含する。本発明によって特に包含される人工タンパク質は、機能タンパク質、結合タンパク質、抗体、スキャフォールドタンパク質、または酵素である人工タンパク質である。しかしながら、ある態様において、本発明の人工タンパク質は、構造タンパク質、貯蔵タンパク質、または任意のその他の関心対象のタンパク質であってもよい。本発明のタンパク質または酵素は、治療的ポリペプチド、ポリメラーゼ、リガーゼ、制限酵素、トポイソメラーゼ、キナーゼ、ホスファターゼ、代謝酵素、触媒酵素、治療的酵素、薬学的酵素、環境酵素、工業的酵素、薬学的ポリペプチド、環境ポリペプチド、工業的ポリペプチド、結合タンパク質、抗体、抗体断片、単抗体鎖、キメラ抗体、スキャフォールドタンパク質、免疫毒素、抗体様ポリペプチド、シグナル伝達分子、サイトカイン、またはレセプターであってもよいが、これらに限定されない。ある態様において、人工タンパク質はポリメラーゼである。
抗体
ある態様において、人工タンパク質は、抗体、抗体鎖、または抗体断片である。ある態様において、人工タンパク質は、抗体、抗体鎖、または抗体断片である関心対象のタンパク質を含む。典型的な抗体は、2つの同一の軽鎖および重鎖の対を持つ四量体構造を有する。軽鎖および重鎖は両方とも、それらのアミノ末端に、標的抗原に対する特異的結合に関与する可変領域を有する。各鎖のカルボキシ末端領域は定常領域を画定する。抗体またはその断片を、特異的抗原に結合するそれらの能力について選択してもよい。ある態様において、抗体またはその断片は、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgM、IgA1、IgA2、IgAsec、IgD、IgEであるか、またはIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgM、IgA1、IgA2、IgAsec、IgD、IgEの免疫グロブリンの定常ドメインおよび/もしくは可変ドメインを有する。その他の態様において、抗体は、二重特異性または多重特異性抗体である。さらにその他の態様において、抗体は、組換え抗体、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、単鎖抗体、もしくはキメラ抗体、またはその2つもしくはそれより多くの組み合わせである。ある態様において、抗体はヒト抗体である。本発明の抗体断片は、Fab断片、F(ab’)2断片、scFv断片、単鎖抗体、単ドメイン(VHもしくはVL)抗体、ラクダ抗体ドメイン、ヒト化ラクダ抗体ドメイン、(1つもしくは複数のフレームワーク領域、1つもしくは複数の定常領域、1つもしくは複数の可変領域、1つもしくは複数のCDR領域を含む)抗体領域など、またはその任意の組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。
スキャフォールドタンパク質
ある態様において、人工タンパク質または関心対象のタンパク質はスキャフォールドタンパク質である。ある態様において、スキャフォールドタンパク質は抗原に結合することができる。ある態様において、人工タンパク質は、リガンドまたは抗原分子と相互作用する抗原結合部位を形成する非抗体性スキャフォールドおよび1つまたは複数の可変領域を提供する抗体模倣物または抗体様ポリペプチドである。非抗体性スキャフォールドのあり得る利点の幾つかとして、選択、発現、および精製の容易さ、より具体的に生理学的用途および好都合な薬物動態に合わせた生化学的および生物学的特性が含まれる。例えば、フィブロネクチンIII型ドメインは、抗体様ポリペプチドを創作するのに用いられている(例えば、Parker et al., Protein Engineering Design and Selection 2005 18(9):435−444を参照されたい)。
発現系および宿主細胞
ある態様において、人工タンパク質をインビトロで発現させる。インビトロ発現系は当技術分野において公知であり、細胞抽出物ならびにタンパク質発現および翻訳酵素の混合物を用いる発現系を用いる発現を含む。
細菌融合タンパク質
1つの局面において、本発明は、細胞表面にディスプレイするための融合タンパク質を提供することによって、1つまたは複数の人工タンパク質、結合パートナー、分子標的、基質など、またはその任意の組み合わせを細胞表面に固定化するための方法を提供する。
1つの局面において、本発明は、1つまたは複数の人工タンパク質、結合パートナー、分子標的、基質など、またはその任意の組み合わせを酵母細胞表面にディスプレイするための融合タンパク質を提供することによって、1つまたは複数の人工タンパク質、結合パートナー、分子標的、基質など、またはその任意の組み合わせを細胞表面に固定化するための方法を提供する。1つの態様において、本発明は、第2の結合パートナーと共役した細胞表面タンパク質を発現させ、第1の結合パートナーを第2の結合パートナーに結合させることによって、第1の結合パートナーを細胞表面にディスプレイするための方法を提供する。タンパク質ディスプレイ用に一般に用いられる生物は酵母である。酵母が効率的なフォールディングおよび活性のための小胞体(ER)特異的な翻訳後処理を必要するタンパク質を処理することができるという点で、酵母ディスプレイは細菌に基づく技術に優る利点を提供する。哺乳動物細胞ディスプレイも翻訳後処理を促進するが、ベクターがより単純であることができ、ライブラリーをより容易に宿主細胞内に導入することができるので、酵母は核酸ライブラリーの作製の容易さという利点を提供する。多くの酵母発現融合タンパク質は、細胞表面タンパク質の表面発現に重要な役割を果たし、酵母の生存に必須であるGPI(グリコシル−ホスファチジル−イノシトール)アンカータンパク質に基づいている。1つのそのようなタンパク質である、アルファ−アグルチニンは、AGA1によってコードされるコアサブユニットからなり、ジスルフィド架橋を通じてAGA2によってコードされる小さい結合サブユニットに連結している。核酸ライブラリーによってコードされるタンパク質を、AGA1のN末端領域かまたはAGA2のC末端もしくはN末端領域に導入することができる。融合パートナーは両方とも、ポリペプチドの酵母細胞表面へのディスプレイをもたらすと考えられる。
ある態様において、ディスプレイに用いる酵母融合タンパク質には、ディスプレイされるべき人工タンパク質をGPIアンカータンパク質の凝集ドメイン(例えば、参照により本明細書に組み入れられる米国特許第7,192,764号に記載されているようなFlo1、Flo2、Flo3、Flo4、Flo5、Flo9、Flo1O、またはFlo11)にGPIアンカータンパク質のC末端部なしで融合することに基づく細胞表面ディスプレイ系が含まれる。凝集ドメインの糖鎖は細胞壁の糖鎖に結合し、それにより人工タンパク質(例えば、人工タンパク質、結合パートナー、分子標的、基質など、またはその任意の組み合わせ)を細胞表面にディスプレイする。
炭水化物結合
本発明の1つの局面は、細胞表面の1つまたは複数の構成要素への人工タンパク質(例えば、人工タンパク質、結合パートナー、分子標的、基質など、またはその任意の組み合わせ)の非共有結合による付着を包含する。ある態様において、細胞表面は酵母細胞壁である。ある態様において、人工タンパク質は、炭水化物結合ドメインを含むペプチドに融合した関心対象のタンパク質(例えば、人工タンパク質、結合パートナー、分子標的、基質など、またはその任意の組み合わせ)を含む。ある態様において、分泌タンパク質を細胞表面に存在する炭水化物に非共有結合で付着させる。ある態様において、分泌タンパク質を細胞表面の表面タンパク質に非共有結合で付着させる。ある態様において、融合タンパク質の炭水化物結合ドメインは、細胞表面で輸送されつつある細胞壁構成要素と細胞内で相互作用してもよい。ある態様において、炭水化物結合ドメインを、関心対象のタンパク質のC末端とまたは関心対象のタンパク質のN末端にまたは関心対象のタンパク質(例えば、人工タンパク質、結合パートナー、分子標的、基質など、またはその任意の組み合わせ)のC末端およびN末端の両方に融合する。ある態様において、人工タンパク質は、多数の炭水化物結合ドメインを含む。当業者は、細胞の表面に存在する任意の炭水化物または分子を用いて、融合タンパク質を細胞表面に付着させ、固定化することができるということを認識すると考えられる。しかしながら、細胞表面に高いコピー数で(例えば、少なくとも100、1,000、10,000コピー)存在する分子に融合タンパク質(例えば、人工タンパク質、結合パートナー、分子標的、基質など、またはその任意の組み合わせ)を付着させることが好ましい。炭水化物は酵母細胞表面の主要構成要素である。表面炭水化物として、マンノタンパク質、1,3−β−グルカン、1,6−β−グルカン、およびキチンが含まれる。マンノタンパク質は細胞壁質量の30〜50%を形成しており、その場合タンパク質は質量の4〜5%を占めるに過ぎず、炭水化物側鎖を含むタンパク質連結マンノースが残りの質量を占めている。1,3−β−グルカンは細胞壁質量の30〜45%を構成し、鎖間水素結合によって安定化した連続的なネットワークを形成している。1,6−β−グルカンは細胞壁質量の5〜10%を構成し、その他の細胞壁タンパク質または炭水化物とのネットワークを形成している。キチンは細胞壁質量の1.5〜6%を構成し、細胞壁の細胞内側に主に存在している。炭水化物ファミリーの分子に結合することが当業者に知られている任意のドメインを、細胞表面で固定化されるべきタンパク質に融合してもよい。例えば、レクチンは、それらの糖部分に極めて特異的である公知の炭水化物結合タンパク質または糖タンパク質である。レクチンの例として、内部および非還元末端のアルファ−マンノシル基に結合するコンカナバリンA(ConA)、2つの密接に関連のあるタンパク質PHA−LおよびPHA−Eからなるフィトヘマグルチニン(PHA)、ならびにマンノース結合レクチン(MBL)が含まれる。炭水化物結合ドメインのさらなる部類は、炭水化物結合モジュール(CBM)である。これらのモジュールは、最初はセルロース結合ドメイン(CBD)として分類されたが、セルロース以外の炭水化物に対する結合が見出された。CBMは、触媒モジュールに付加され、酵素の触媒ドメインのその基質との会合を助長していることが天然で見出されている。例として以下が含まれる。
哺乳動物融合タンパク質
哺乳動物細胞を用いて、1つまたは複数のタンパク質(例えば、人工タンパク質、結合パートナー、分子標的、基質など、またはその任意の組み合わせ)をディスプレイすることもできる。例えば、哺乳動物の細胞タンパク質、細胞膜タンパク質、細胞膜結合タンパク質、またはそのドメインを用いて、人工タンパク質(例えば、人工タンパク質、結合パートナー、分子標的、基質など、またはその任意の組み合わせ)を細胞表面にディスプレイすることができる。哺乳動物細胞ディスプレイは、グリコシル化およびリン酸化などの正確な翻訳後修飾を持つヒトタンパク質を発現させるという利点を有する。例えば、チャイニーズハムスター卵巣細胞株またはチャイニーズハムスター卵巣由来細胞株が、抗体などの価値ある治療的タンパク質を発現するように首尾よく開発されており、293T細胞が単鎖Fvの発現およびディスプレイに用いられている(Ho et al., PNAS 2006, 103:9637−9642)。
発現
タンパク質を当技術分野において公知の方法を用いて核酸から発現させることができる。ある態様において、タンパク質発現は構成的である。構成的発現は、ゲノムに組み込まれている核酸からの発現と非組み込み型のベクター上にある核酸からの発現の両方を包括する。ある態様において、活性化事象によって発現が開始される。核酸を細胞内に導入すると同時に発現を開始することができる。本発明は特に、シグナルの開始と同時にタンパク質を発現させる態様を包含する。ある態様において、人工タンパク質をコードする核酸を、人工タンパク質の発現を調節するイニシエーター配列に機能的に接続する。発現を誘導することができるイニシエーター配列は当技術分野において公知であり、誘導性のプロモーターを含む。ある態様において、タンパク質発現を誘導する。タンパク質発現を開始する方法は、当技術分野において公知であり、活性化薬剤(例えば、IPTG)の添加、温度の上昇、栄養組成物の変化、炭素源の変化(例えば、糖、メタノール、もしくはグリセロールの添加など)、または宿主細胞環境からの薬剤の回収を含む。ある態様において、タンパク質の発現をもたらすと考えられる条件を用いて融合タンパク質をコードする核酸を含む宿主細胞をインキュベートする。細胞が既に分裂中である時に条件を作り出してもよいし、または核酸を細胞に導入する時もしくは細胞の培養を開始する時に条件が既に整っていてもよい。ある態様において、タンパク質発現を誘導する。
第1の結合パートナーのディスプレイ
ある態様において、分泌される人工タンパク質を、人工タンパク質の修飾を通じて第1の結合パートナーに結合させる。ある態様において、固定化ペプチドを修飾する。ある態様において、分泌される人工タンパク質を、人工タンパク質に付着した第2の結合パートナー(例えば、固定化ペプチド)を介して第1の結合パートナーに結合させる。1つの態様において、第1の結合パートナーはビオチン結合パートナーであり、第2の結合パートナーはビオチンまたはビオチン類似体である。別の態様において、第1の結合パートナーはアビジンまたはアビジン様結合ペプチドであり、第2の結合パートナーはアビジンもしくはアビジン様タンパク質またはその変異体である。さらに、別の態様において、第1の結合パートナーはビオチンまたはビオチン類似体であり、第2の結合パートナーはアビジンもしくはアビジン様タンパク質またはその変異体である。アビジン様タンパク質を、ビオチンに対する強い親和性を有するタンパク質と定義する。アビジン様タンパク質の非限定的な例は、アビジン、ストレプトアビジン、ニュートラアビジン、およびその修飾体である。
修飾モチーフ
ある態様において、第2の結合パートナーの修飾モチーフへの共役は、アミノ酸修飾を含む。ある態様において、「アミノ酸修飾」は、ペプチド骨格の修飾およびアミノ酸側鎖の修飾を含む、アミノ酸の修飾をもたらす任意の修飾事象の結果を含む。ある態様において、アミノ酸側鎖を酸化するか、還元するか、または交差結合する。ある態様において、薬剤をアミノ酸に共役させる。ある態様において、アミノ酸の修飾は、第2の結合パートナーの共役を含む。ある態様において、第2の結合パートナーを共役酵素によってアミノ酸修飾モチーフに共役させる。ある態様において、修飾を細胞内で生じさせる。例えば、アミノ酸修飾は、人工タンパク質の翻訳後修飾であってもよい。本発明の局面は、2次的な修飾、例えば、融合タンパク質の第2のアミノ酸またはアミノ酸配列の修飾を次に誘導する第1のアミノ酸またはアミノ酸配列の修飾も組み入れる。
インビボビオチン化
ある態様において、修飾モチーフは、第2の結合パートナーの共役を受ける配列であってもよい。好ましい態様において、修飾モチーフはビオチン受容体ペプチドであり、結合パートナーはビオチンである。修飾を細胞内または細胞外で生じさせることができるということを理解すべきである。例えば、ビオチン受容体を含む人工タンパク質を宿主細胞内で発現させ、宿主細胞表面でその細胞表面で分泌させてもよい。その後、ビオチンを細胞外から培養培地中に供給してもよい。
配列番号:1 大腸菌BirA WT
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配列番号:2 BirA v1
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配列番号:3 BirA v2
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配列番号:4 大腸菌BirA WTS
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配列番号:5 BirA v1S
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配列番号:6 BirA v2S
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配列番号:7 出芽酵母BPL1 WT
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配列番号:8 出芽酵母BPL1変異体1(KRからKKへ)
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配列番号:9 出芽酵母BPL1変異体2(KRからKKへ、アグリコ型)
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配列番号:10 出芽酵母BPL1変異体3(アグリコ型)
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分泌
ある態様において、修飾モチーフおよび分泌リーダーペプチドを含む人工タンパク質を宿主細胞から分泌させる。ある態様において、人工融合タンパク質の分泌をもたらす条件下で細胞を成長させる。分泌はさらなる誘導なしで起こってもよく、タンパク質の発現の誘導によって開始される連続的過程であってもよく、または分泌を、発現の誘導とは無関係に、細胞環境における1つもしくは複数の条件を変化させることによって誘導してもよい。ある態様において、人工タンパク質の分泌を、人工タンパク質の一部である分泌ペプチドによって導く。さらに、人工タンパク質もしくはタンパク質複合体のより良いフォールディングをもたらすか、人工タンパク質の(例えば非機能的構造への)凝集傾向を低下させるか、もしくはより良い分泌トラフィッキングをもたらす、シャペロンタンパク質(例えば、PDI、BiPなど)、人工タンパク質を輸送することができるタンパク質によって、または小胞形成を促進することができるタンパク質を介して分泌を促進してもよい。ある態様において、シャペロンタンパク質をコードする核酸を含むベクターを宿主細胞に構成的または誘導性プロモーターの制御下でトランスフェクトする。ある態様において、宿主細胞は、シャペロンタンパク質を過剰発現している。ある態様において、シャペロンタンパク質をコードする核酸を宿主細胞のゲノムに組み込む。また、タンパク質分泌で役割を果たすその他のタンパク質を用いてもよい(例えば、関心対象のタンパク質と一緒に発現させてもよい)。1つもしくは複数のシャペロンタンパク質またはその他のタンパク質は宿主細胞のゲノム上にコードされ、宿主細胞のゲノムから発現され得るということが理解されるべきである。ある態様において、宿主細胞を分泌用に最適化する。例えば、人工タンパク質の分泌を手助けするタンパク質の発現が増大している細胞株を用いてもよく、透過性などの最適化された細胞膜特徴を持ち、人工タンパク質による膜の横断を促進する、宿主細胞を用いてもよい。
標的分子のディスプレイ
ある態様において、標的分子を細胞表面に発現させる。ある態様において、標的分子に対する親和性を持つ人工タンパク質を発現させる。発現された人工タンパク質は標的分子に結合し、人工タンパク質のディスプレイをもたらすことができる。
レポーター部分
ある態様において、人工タンパク質はレポーター部分を含む。ある態様において、人工タンパク質は第1のレポーター部分を含み、かつ/または標的分子は異なる第2のレポーター部分を含む。レポーター部分を、人工タンパク質の関心対象のタンパク質、および/もしくは標的分子のN末端もしくはC末端に連結させることができるし、またはレポーター部分を固定化ペプチドおよび/もしくは分泌ペプチドに連結させることができる。本発明は、(固定化モチーフを含む)固定化ペプチドおよび任意で分泌ペプチド、および任意でレポーター部分、またはその任意の組み合わせを含む任意の形状の機能的に連結される人工タンパク質を包含する。ある態様において、レポーター部分は蛍光タンパク質である。
抗原またはリガンドに結合するタンパク質のスクリーニング
本発明のある局面は、抗原またはリガンドなどの標的タンパク質に結合するタンパク質のディスプレイおよびスクリーニングに関する。本発明のある局面は、抗体、抗体断片、およびスキャフォールドタンパク質を含む抗原結合タンパク質のディスプレイおよびスクリーニングに関する。ある態様において、抗原結合タンパク質を、本発明の細胞ディスプレイ法のいずれかを用いて宿主細胞表面にディスプレイさせる。ある態様において、抗原結合タンパク質を、第2の結合パートナーに共役させ、第1の結合パートナーへの結合によって細胞表面にディスプレイさせる。ある態様において、抗原結合断片を、細胞表面に結合した標的分子(例えば、抗原)への結合によってディスプレイさせる。ある態様において、抗体、抗体断片、抗体鎖、またはスキャフォールドタンパク質を含む抗原結合タンパク質を、分泌リーダーペプチド、(修飾モチーフを含む)ビオチン受容体ペプチド、および任意でFLAGエピトープを含む融合タンパク質として発現させる。ビオチン受容体ペプチドをタンパク質のN末端で融合させることができ、かつFlagエピトープをタンパク質のC末端に融合させることができるか、またはビオチン化受容体ペプチドをタンパク質のN末端に融合させ、かつFlagエピトープをタンパク質のC末端に融合させることができる。
宿主細胞のスクリーニング
本発明の1つの局面において、分泌された人工タンパク質をディスプレイする宿主細胞を、人工タンパク質の発現レベル、人工タンパク質の安定性、および/または人工タンパク質の標的分子に対する親和性についてスクリーニングし、選択してもよい。
人工タンパク質の評価
1つの局面において、本発明は、人工タンパク質が所定の機能または特性を有するかどうかを評価するための方法を提供する。1つの局面において、本発明は、人工タンパク質の所定の機能または特性についてアッセイするための方法を提供する。特性および機能は互換的に用いられることができ、ある量および/またはレベルの下記のいずれかを含むということが理解されるべきである:タンパク質発現、分泌、ディスプレイ、酵素活性、結合親和性(例えば、抗原および/もしくはリガンド結合)、安定性など、またはその任意の組み合わせ。したがって、所定の機能または特性は、安定性、サイズ、構造、プロテアーゼに対する抵抗性、基質特異性を含む酵素特性、抗原もしくはリガンド結合を含む結合特性など、またはその任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない、タンパク質の任意の物理的、化学的、または生物学的特徴であってもよい。所定のタンパク質機能は、特異的なタンパク質に対して所望され得るタンパク質機能、例えば、増大した安定性またはプロテアーゼに対する増大した抵抗性である。さらに、所定の機能を、閾値レベルの機能性との比較によって評価してもよい。ある態様において、一定レベルの所定の機能性または特性を持つタンパク質を選択してもよい。ある態様において、ディスプレイされる人工タンパク質のレベルを、人工タンパク質に付着させられるレポーター分子、エピトープタグ、抗原、またはリガンドのレベルを検出することによってアッセイする。ある態様において、タンパク質特性を、タンパク質を特異的な条件にさらすことによって評価することができる。例えば、所定の特性がタンパク質安定性である場合、カオトロピック試薬に対する一定の抵抗性を超えるタンパク質を選択することができる。その後、選択されたタンパク質を解析してもよい。解析の方法は、1次配列および2次配列の決定を含んでもよい。ある態様において、選択されたタンパク質をプールし、1回または複数回の選択に供してもよい。ある態様において、選択されたタンパク質を1つもしくは複数の追加の構造または機能アッセイに供してもよい。
タンパク質複合体の評価
1つの局面において、本発明は、タンパク質複合体が所定の機能または特性を有するかどうかを評価するための方法を提供する。1つの局面において、本発明は、タンパク質複合体の所定の機能をアッセイするための方法を提供する。タンパク質複合体は、互いに相互作用する2つまたはそれより多くの人工タンパク質を含む。タンパク質複合体が所定の機能を有するかどうかを評価するために、1つまたは複数の人工タンパク質を含むタンパク質複合体を産生し、所定の機能について評価する(例えば、1つまたは複数の人工タンパク質を、それらが相互作用し、インビボまたはインビトロで評価することができるタンパク質複合体を形成するのを可能にする条件下で発現させてもよい)。タンパク質複合体の人工タンパク質は、人工タンパク質の1つまたは複数が発現し、宿主細胞表面に固定化された時に互いに相互作用することができる。人工タンパク質を細胞表面に発現させ、固定化するための方法の態様は上で記載されている。ある態様において、固定化されたタンパク質複合体を所定の機能について評価することができる。タンパク質複合体の所定の機能を評価するのに用いる技術は、人工タンパク質の態様を評価するのに用いるものと同じ技術であってもよい。
人工タンパク質による基質処理の評価
1つの局面において、本発明は、人工タンパク質が基質を処理することができるかどうかを評価するための方法を提供する。1つの局面において、本発明は、人工タンパク質が基質を処理することができるかどうかをアッセイするための方法を提供する。別の局面において、本発明は、所望の処理活性で基質を処理することができる人工タンパク質を選択するための方法を提供する。ある態様において、人工タンパク質を特異的な酵素活性についてスクリーニングする。関心対象の酵素として、ポリメラーゼ、リガーゼ、制限酵素、トポイソメラーゼ、キナーゼ、ホスファターゼ、代謝酵素、工業的酵素など、またはその任意の組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。基質の処理は、人工タンパク質による基質の修飾または人工タンパク質の基質との相互作用を含んでもよい。ポリペプチド、核酸、脂質、多糖、合成ポリマー、または合成化合物を含む任意の基質が本発明によって包含される。基質の処理または基質との相互作用は、以下の過程:基質に結合すること、基質から解離すること、基質にニックを入れること、基質を切断すること、基質を活性化すること、基質を失活させること、基質に電荷を与えること、基質から電荷を奪うこと、基質をコピーすること、基質を複製すること、分子を基質にコンジュゲートすること、ペプチドを基質にコンジュゲートすること、または基質を修飾することのうちの1つまたは複数を含んでもよいが、これらに限定されない。1つの態様において、人工タンパク質が基質を処理することができるかどうかを評価するために、人工タンパク質を、本明細書に記載されたように、宿主細胞内で発現させ、人工タンパク質の結合パートナーへの結合を通じた人工タンパク質の細胞表面への固定化をもたらす。その後、固定化された人工タンパク質を基質を処理する能力について評価することができる。人工タンパク質が基質を処理することができるかどうかを評価するのに用いられる特定のアッセイは、評価されている特異的な処理事象および/または基質によると考えられる。人工タンパク質が基質を処理することができるかどうかを評価するためのアッセイは当業者に公知である。本発明のアッセイを用いて、関心対象のタンパク質の変異体をコードする核酸のライブラリーまたは関心対象のタンパク質の変異体をコードする核酸を含む宿主細胞のライブラリーをスクリーニングすることができる。
細胞表面に共役した基質
ある態様において、基質を細胞表面に共役させる。基質を細胞表面に共役させるための任意の方法が本発明によって包含される。基質の細胞表面への共役は、基質の細胞表面への(例えば、表面炭水化物もしくは表面タンパク質への)直接的な共役を含んでもよいし、または基質の細胞表面への共役は、細胞表面に接続されているリンカーへの基質の共役を含んでもよい。ある態様において、基質を細胞表面に接続されている結合パートナーに共役させる。ある態様において、基質結合パートナーは、分泌された人工ポリペプチドが結合するのと同じ基質結合パートナーである。ある態様において、基質はビオチン部分を含み、結合パートナーは、アビジンなどのビオチン結合パートナーである。ある態様において、ビオチン結合部分をビオチンスペーサーに結合させ、それによりビオチン結合部分を細胞表面に接続させる。ある態様において、ビオチンスペーサー、ビオチンを含む基質、および人工ポリペプチドを全て同じビオチン結合薬剤に結合させる。ある態様において、基質および人工ポリペプチドを、異なるビオチン結合薬剤に結合させる。ある態様において、多数の基質および/または多数の人工ポリペプチドを、固定化された結合パートナーに結合させる。基質および人工タンパク質の両方を固定化することによって、それらを密に近接させ、それにより人工タンパク質が基質を処理することができるかどうかを評価するための最適化されたアッセイを可能にしてもよい。しかしながら、基質が細胞表面に共役していない場合でも、基質を処理するそれらの能力について人工タンパク質をなお評価することができるということが理解されるべきである。例えば、基質を処理する能力を、宿主細胞環境に基質を添加することによって評価することができる。
タンパク質複合体による基質処理の評価
1つの局面において、本発明は、タンパク質複合体が基質を処理することができるかどうかを評価するための方法を提供する。1つの局面において、本発明は、タンパク質複合体が基質を処理することができるかどうかをアッセイするための方法を提供する。タンパク質複合体は、互いに相互作用する1つまたは複数の人工タンパク質を含む。ある態様において、タンパク質複合体の人工タンパク質を宿主細胞内で発現させ、宿主細胞表面に固定化し、タンパク質複合体の人工タンパク質の間の相互作用をもたらす。タンパク質複合体が基質を処理することができるかどうかを評価するための態様は、本明細書に記載されたような、人工タンパク質が基質を処理することができるかどうかを評価するための態様と同様である。ある態様において、基質を細胞表面に共役させる。
候補人工タンパク質のスクリーニング
1つの局面において、本発明は、候補人工タンパク質をスクリーニングするための方法を提供する。ある態様において、本方法は、宿主細胞の集団へのライブラリーまたは複数のベクターの導入を含む。ある態様において、宿主細胞の集団は、第1の結合パートナーをその細胞表面でディスプレイする。各々のベクターは、独自の人工タンパク質をコードする遺伝子および宿主細胞内での遺伝子の発現を可能にするための構成要素を含んでもよい。さらに、各々の人工タンパク質は、修飾モチーフを含んでもよい。ある態様において、修飾モチーフは各々の人工タンパク質について同じである。人工タンパク質の発現を誘導し、修飾モチーフに修飾をもたらすのに十分な条件下で宿主細胞を成長させる。ある態様において、修飾モチーフは固定化ペプチドであり、修飾は、第2の結合パートナーの修飾モチーフへの共役を含む。修飾された人工タンパク質は分泌され、インビボまたはインビトロで細胞表面に接続される第1の結合パートナーに結合する。ある態様において、第1の結合パートナーはアビジンであり、第2の結合パートナーはビオチンである。さらにその他の態様において、第1の結合パートナーはビオチンであり、第2の結合パートナーはアビジンである。ひとたび人工タンパク質を細胞表面に固定化すれば、タンパク質を所定の機能について評価することができる。ある態様において、ライブラリーのメンバーを互いにまたは公知の所定の機能を持つ人工タンパク質と比較する。
ライブラリー
本明細書に記載されたタンパク質機能または特性のいずれかを、1種類の人工タンパク質を発現する1種類の細胞の文脈においてかまたは各々が異なる人工タンパク質もしくはタンパク質変異体を発現する細胞のライブラリーの文脈において、評価し、正に(もしくは負に)スクリーニングし、または正に(もしくは負に)選択し得るということが理解されるべきである。1つの局面において、本発明は、人工タンパク質のライブラリー、または人工タンパク質のライブラリーを作製するのに用いることができる人工タンパク質をコードする核酸のベクターなどの、核酸および/もしくはポリペプチド構成要素のライブラリーを作製するための方法を提供する。ある態様において、ライブラリーは、人工タンパク質またはその構成要素の2つまたはそれより多くの変異体、例えば、各々の変異体がほんのわずかなアミノ酸組成の変化を持つ独自の人工タンパク質を含むことを特徴とする、人工タンパク質の2つまたはそれより多くの変異体を含む。ある態様において、ライブラリーは、2つまたはそれより多くの無関係な配列を含む。例えば、酵素を阻害することができる候補人工タンパク質を同定するために、ランダム配列または所定の配列を持つ人工タンパク質のライブラリーを調べてもよい。ライブラリーは、少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも50個、少なくとも100個、少なくとも1000個、少なくとも10,000個、少なくとも100,000個、少なくとも1,000,000個、少なくとも107個、少なくとも108個、少なくとも109個、少なくとも1010個、少なくとも1011個のメンバーを有することができる。
タンパク質の産生
関心対象のタンパク質を産生することができるように、選択された宿主細胞の核酸を昔から行なわれている方法で回収し、増幅し、発現ベクターにクローニングする。例えば、選択された抗体、または関心対象のタンパク質を産生する細胞のDNAを宿主細胞から抽出し、増幅し、クローニングし、発現させて、所望の抗原特異性またはその他の特徴を持つタンパク質を産生することができる。
インビボでのタンパク質ディスプレイ法は、典型的には、タンパク質を細胞壁、細胞膜、またはファージ粒子のタンパク質との融合体として発現させることに依存している。これらの昔からの方法に代わるものとして、タンパク質をベクターから発現させ、インビボでビオチン化してもよい。その後、ビオチン化タンパク質を分泌させるか、またはビオチン化タンパク質が、ビオチンリンカーを介して細胞表面に付着しているアビジンに結合する可能性がある場合には、上清中に排出させてもよい。この「ビオチン−アビジンサンドイッチ」により、ビオチン化タンパク質が細胞の表面に固定化される。細胞に固定化されたタンパク質を蛍光標識し、表現型アッセイを行なって望ましい表現型を持つタンパク質を選択する。望ましい表現型を持つ固定化されたタンパク質を持つ細胞を、フローサイトメトリーまたは固定化された抗原に対するパニングなどの別の形の選択によって単離する。望ましい場合には、多数回の選択および単離を行なう。単離された細胞を培養中で拡大し、望ましい表現型を持つタンパク質をコードする核酸を同定する。任意で、N末端の分泌シグナルを真核細胞内での発現に用いる。タンパク質を転写し、その後BirAビオチン化酵素の過剰発現によってビオチン化する。次の工程で、タンパク質を上清中に分泌させるかまたは培地補充物の添加もしくは透過タンパク質の共発現によって行なわれる穏やかな細胞表面の透過処理によって排出させる。最後に、ビオチン化タンパク質を、細胞表面に直接コンジュゲートされているかまたはビオチン−PEG−NHSリンカーもしくはビオチン化された細胞壁タンパク質を介して細胞表面にアンカーリングされている、アビジンによって細胞の表面に固定化する。ビオチン化タンパク質人工改変系の一例の概要を図1および図2に示す。
インビボビオチン化
ビオチン化タンパク質を細胞表面に捕捉するための方法を、関心対象のタンパク質をビオチン化し、分泌させる方法と組み合わせることができる。インビトロでのタンパク質ビオチン化は一般的な分子生物学の技術であり、インビボでも行なうことができる(Samols, D., Thornton, C.G., Murtiff, V.L., Kumar, G.K., Haase, F.C., and Wood, H.G. (1998) J. Biol. Chem, 263, 6461−6464)。インビボで天然にビオチン化されているタンパク質の多くは、ビオチン輸送体として働く。1つのそのような輸送体は、大腸菌におけるビオチンカルボキシル担体タンパク質(BCCP)である。BCCPは、ビオチンハロ酵素シンセターゼ(BirA)と呼ばれる酵素によってリジン側鎖でビオチン化される(Fall, R.R. (1979) Methods in Enzymology, 62, 390−398; Barker, D.F. and Campbell, A.M. (1981) J. Molecular Biology, 146, 469−492; Howard, P.K. Shaw, J., and Otsuka, A.J. (1985) Gene, 35, 321−331; Barker, D.F.、およびCampbell, A.M., (1981b) J. Molecular Biology, 146, 451−467)。関心対象のタンパク質にBCCPドメインまたはBCCPドメイン模倣物を融合させ、融合タンパク質をBirA遺伝子の過剰発現と併せて発現させることによって異種タンパク質(すなわち、ビオチン化の天然基質ではないタンパク質)のインビボビオチン化を遂行する(Cronan, J.E. (1990) J. of Biological Chemistry, 265, 10327−10333; Yamano, N., Kawata, Y., Kojima, H. Yoda, K., and Yamasaki, M. (1992) Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry, 56, 1017−1026; Schatz, P.J. (1993) BioTechnology, 11, 1138−1143; Tsao, K.L., DeBarbieri, B., Michel, H. and Waugh, D.S. (1996) Gene, 169, 59−64)。興味深いインビボビオチン化系は、BIOTRXコンストラクト(Smith, P.A., Tripp, B.C., DiBlasio−Smith, E.A., Lu, Z., LaVallie, E.R., McCoy, J.M. (1998) Nucleic Acids Research, 36(6), 1414−1420)である。このコンストラクトは、チオレドキシンのN末端領域に融合した小さいビオチン受容体ペプチドを含む。チオレドキシンは、通常は細胞質の酸化還元に関与するが、異種タンパク質産生用の融合パートナーとして用いることもできる小タンパク質である。BIOTRXコンストラクトは、ビオチン化IL−12のインビボでの産生を正確に導く。
ビオチン化タンパク質の分泌/排出
細胞を修復不可能なまでに損傷させることなくビオチン化タンパク質を上清中に排出または分泌させるように、インビボビオチン化系を設計する。酵母などの真核生物系については、タンパク質をN末端分泌シグナル配列に融合させることによって、ビオチン化タンパク質を発現および分泌させる。シグナル配列の数々の例が出芽酵母について存在し、それらのいずれか1つを用いて分泌を導くことができる。分泌経路は、真核生物では空間的に細胞質から隔離されているので、分泌シグナルをN末端に付加することによってBirA遺伝子も分泌経路に導かれる必要がある。BirAタンパク質を人工タンパク質と同時に分泌させるかまたはHDEL小胞体回収配列のC末端付加によって分泌経路に保持することができる。大腸菌などの原核生物は、高等な分泌装置を欠いている。それゆえ、ビオチン化タンパク質の上清中への送達は調整された成長条件かまたは特殊化された細胞株を必要とする場合がある。グリシンなどの補充物、またはTriton X−100などの界面活性剤の細胞環境への添加は、細胞膜透過性を促進し、高度に発現されたタンパク質が軽度に障害された細胞膜を経由して細胞から離れるのを可能にすることができる(Jang, K.H., Seo, K.B., Song, K.B., Kim, C.H., Rhee, S.K., (1999), Bioprocess Engineering, 21, 453−458; Kaderbhai, M.A., Ugochukwu, C.C, Lamb, D.C., Kelly, S. (2000) Biochem. Biophys. Res. Comm. 279, 803−807; Yang, J., Moyana, T., Mackenzie, S., Xiz, Q., and Xiang, J. (1998) Applied Environmental Microbiology, 67, 1805−1814)。kil、TolAIII、およびバクテリオシン放出タンパク質(BRP)などの細胞タンパク質の共発現は、タンパク質が膜を横断する孔を提供するかまたは細胞膜の透過性を増大させることによって細胞内タンパク質の放出を亢進させることができる(Zhou, S., Yomano, L.P1, Saleh, A.Z., Davis, F. C., Aldrich, H. C., Ingram, L.O. (1999) Applied Environmental Microbiology, 65, 2439−2445; Kujau, M.J., Hoischen, C., Riesenberg, D., Gumpert, J. (1998) Applied Microbial Biotechnology, 49, 51−58; Van der Wal, F. J., ten Hagen−Jounman, C.M., Oudega, B., Luirink, J., (1995) Applied Microbial Biotechnology, 44, 459−465)。L型細胞と呼ばれる細胞壁に欠損のある細胞を用いて、細胞内タンパク質を上清中に分泌させることもできる。
ビオチン化タンパク質の細胞表面への結合
ビオチンとアビジンの間の相互作用は極めて堅固(Kd〜10−15 M)であり、2つの部分の間に共有結合様の相互作用を生じる。アビジンを細胞の表面に接続し、関心対象のビオチン化タンパク質をアビジンに結合させることによってタンパク質人工改変用の強力なディスプレイ系を作り出す。タンパク質を、それらがフローサイトメトリーまたは固定化された抗原に対するパニングによる選択に用いられる抗体による修飾または標識の影響を受け易くなるような方法で、アビジンを介して細胞表面に固定化する。アビジンを細胞表面に共有結合でコンジュゲートすることができるし、またはアビジンを、スペーサーを介して細胞表面に接続することができる。
スペーサーを介したアビジンの接続
酵母および哺乳動物細胞において、ビオチンを、ポリエチレングリコールリンカーを介して細胞表面に付着させ、それをN−スクシミジルエステル(NHS)官能基の存在によって促進してもよい。このNHS官能基は、PEGが細胞表面のタンパク質上に存在する遊離アミンに共有結合で付着するのを可能にする。このPEGリンカーの他方の端には、ビオチンがある。遊離ビオチンはアビジンに結合し、それが今度は、アビジンの4価の結合活性のために最大3つのその他のビオチン化タンパク質に結合する(図1)。
アビジンの細胞表面への共有結合によるコンジュゲーション
アビジンを、C6−SANHのようなヘテロ二官能性コネクターを介して細胞表面に共有結合でコンジュゲートすることができる(図2)。酵母細胞を、pH 8.4に緩衝化した炭酸塩中で30分間室温でC6−SANHを用いて標識した。同時に、200 μlの50 mg/ml アビジンを、pH 5.6に調整したリン酸緩衝剤に溶解した5 mM過ヨウ素酸塩中で30分間室温でインキュベートした。インキュベーション後、過ヨウ素酸塩を、脱塩カラムを用いて取り除き、そこからアビジンをpH 5.6のリン酸緩衝剤中に溶出させた。その後、過ヨウ素酸塩処置したアビジンを、洗浄したC6−SANH処置細胞と30分間室温で混合した。インキュベーション後、細胞をPBS/BSA(pH 7.2)中で3回洗浄し、その後ビオチン化フルオレセインで標識して、どれくらい多くのアビジンが細胞表面と会合しているかを測定した。氷上20分のインキュベーション後、細胞を洗浄し、フローサイトメトリーで解析した(図3A)。アビジン−細胞表面接続の安定性を示すために、細胞をビオチン化フルオレセインで即座に標識する(0分)か、またはビオチン化フルオレセインで標識する前に1 mL PBS/BSA中で30分間室温でインキュベートする(30分)かのいずれかにした。図3Bは、アビジン−細胞連結の経時的な安定性を示している。
実施例2:遊離アビジンを用いて表面アビジンレベルを補充した酵母表面でのタンパク質ディスプレイ
酵母株JKI100(matα、GAL1プロモーター BirAリガーゼ::URA3、GAL1プロモータータンパク質ジスルフィドイソメラーゼ::LEU2、pep4::HIS、prb1Δ、trp1)を、BirAビオチン受容体ペプチド(BAP)のN末端に融合した小さい、単一ドメインのFLAGタグ付きタンパク質を運ぶCENプラスミドで形質転換した。酵母を終夜5 mL SD−CAA培地中で30℃で成長させた。細胞培養物を沈降し、5 mL YPG/ウシ血清アルブミン + 2.5 μg/mL ビオチン補充物に再懸濁し、6時間30℃で振盪した。およそ1 x 107個の細胞を取り除き、タンパク質−BAP融合体を発現しない細胞と1:300の割合で混合し(300個の非発現細胞毎に1個の発現細胞)、1 mL 炭酸塩緩衝剤(pH=8.4)中で3回洗浄した。細胞の混合物を、40 μlの0.1 mg/ul NHS−PEG−ビオチンを含む炭酸塩緩衝剤に再懸濁し、30分間室温でインキュベートした。
実施例3:表面ディスプレイおよびIgGの選択
特異的な抗原に結合することができるタンパク質を単離するのにディスプレイ系が有用であることを「模擬選択」で検討した。酵母株JKI100(matα、GAL1プロモーター BirAリガーゼ::URA3、GAL1プロモータータンパク質ジスルフィドイソメラーゼ::LEU2、pep4::HIS、prb1Δ、trp1)を、2つのIgGのうちの1つの両方の鎖を運ぶCENプラスミドで形質転換した(ある細胞はIgG−Aで形質転換し、ある細胞はIgG−Bで形質転換した)。これらのコンストラクトにおいて、重鎖はビオチン受容体ペプチド(BAP)のN末端に融合されており、軽鎖はFLAGタグのC末端に融合されている。酵母を終夜5 mL SD−CAA培地中で30℃で成長させた。培養物を沈降し、5 mL YPG/ウシ血清アルブミン + 2.5 μg/mLビオチン補充物に再懸濁し、振盪下で7時間20℃で成長させた。細胞を取り除き、IgG−A対IgG−Bを1:10,000の割合で混合した(10,000個のIgG−B発現細胞毎に1個のIgG−A発現細胞)。1 OD600 mLの混合物(〜1 x 107細胞)を取り除き、1 mL 炭酸塩緩衝剤(pH=8.4)中で3回洗浄した。細胞を、40 μlの 0.1 mg/μl NHS−PEG−ビオチンを含む炭酸塩緩衝剤に再懸濁し、30分間室温でインキュベートした。1 mL PBS/BSA中で3回洗浄した後、細胞を50 μlの20 mg/mL アビジン中で10分間、2回インキュベートした。細胞を、3 mLのビオチンを含まないディスプレイ培地YPG/BSA/PEG(3 mLのビオチンを含まない濾過滅菌したYPG/BSA/PEG(10重量%PEG)を含む30 μlの100 mg/mLアビジン)の中に植菌し、6ウェルプレートの2つのウェルの中で終夜20℃でインキュベートした。
実施例4:scFvの表面ディスプレイ
酵母株JKI100(matα、GAL1プロモーター BirAリガーゼ::URA3、GAL1プロモータータンパク質ジスルフィドイソメラーゼ::LEU2、pep4::HIS、prb1Δ、trp1)を、抗原Aかまたは抗原Bのいずれかを認識する単鎖抗体を運ぶCENプラスミドで形質転換した。融合タンパク質を、FLAGタグのC末端に融合した可変ドメイン重鎖のC末端に融合している可変ドメイン軽鎖のC末端で融合したビオチン受容体ペプチドを有するように人工的に改変した。
実施例5:ノコダゾール処置を伴ったIgGの表面ディスプレイ
細胞周期を阻害することによって集団内のアビジン標識細胞のパーセンテージを増大させるために、ノコダゾール処置を行なう。酵母株JKI100(matα、GAL1プロモーター BirAリガーゼ::URA3、GAL1プロモータータンパク質ジスルフィドイソメラーゼ::LEU2、pep4::HIS、prb1Δ、trp1)を、IgGの両方の鎖を運ぶCENプラスミドで形質転換した。重鎖はビオチン受容体ペプチド(BAP)のN末端に融合されており、軽鎖はFLAGタグのC末端に融合されている。酵母を終夜5 mL SD−CAA培地中で30℃で成長させた。培養物を沈降し、5 mL YPG/ウシ血清アルブミンおよび2.5 μg/mLビオチン補充物に再懸濁し、振盪下で7時間20℃で成長させた。1 OD600 mLの細胞(〜1 x 107細胞)を取り除き、1 mL炭酸塩緩衝剤(pH=8.4)中で3回洗浄した。細胞を、40 μlの0.1 mg/μl NHS−PEG−ビオチンを含む炭酸塩緩衝剤に再懸濁し、15分間室温でインキュベートした。1 mL PBS/BSA中で3回洗浄した後、細胞を50 μlの20 mg/mLアビジン中で10分間インキュベートした。0.3 mLの細胞を、1.2 mLのビオチンを含まないディスプレイ培地YPG/BSA/PEG(3 mLのビオチンを含まない濾過滅菌したYPG/BSA/PEG(10重量% PEG)を含む30 μlの100 mg/mLアビジン)の中に0 μg/mLノコダゾールまたは20 μg/mLノコダゾールと共に植菌し、6ウェルプレートの2つのウェルの中で終夜20℃でインキュベートした。細胞をウェルの底から1 mL PBS/BSAで洗い流し、沈降し、その後1 mLの冷PBS/BSAで3回洗浄した。細胞を1:20希釈の1 uM His6(配列番号11)タグ付き抗原中でインキュベートした。その後、細胞を50 μlの1:50希釈のニワトリ抗FLAG抗体中で20分間氷上でおよび1:50希釈のマウス抗His6(配列番号11)抗体中でインキュベートすることにより標識した。細胞を500 μl PBS/BSAで1回洗浄し、その後50 μlの1:100希釈のヤギ抗ニワトリAlexa488および 1:30希釈のヤギ抗マウスPEで20分間氷上でインキュベートした。上記のFLAGおよび抗原の標識に加えて、細胞を50 μlの5O nMビオチン−フルオレセインで標識し、どの画分の酵母細胞がそれらの表面にアビジンを保有するかを検討した。
実施例6:ビオチン化された細胞壁タンパク質の表面発現
酵母株JKI100(matα、GAL1プロモーター BirAリガーゼ::URA3、GAL1プロモータータンパク質ジスルフィドイソメラーゼ::LEU2、pep4::HIS、prb1Δ、trp1)を、細胞外ドメインにビオチン受容体ペプチドを含む細胞壁タンパク質SAG1の突然変異体を運ぶCENプラスミドで形質転換した(図4B)。酵母を終夜5 mL SD−CAA培地中で30℃で成長させた。培養物を沈降し、5 mL YPG/ウシ血清アルブミンおよび2.5 μg/mLビオチン補充物に再懸濁し、振盪下で7時間20℃で成長させた。30℃での終夜インキュベーションの後、細胞を1 mL冷PBS/BSA中で3回洗浄した。細胞を20 mg/mLアビジン中で10分間、2回インキュベートし、その後1 mL PBS/BSA中で1回洗浄した。その後、細胞を50 μlの50 nMビオチン−フルオレセインで標識し、フローサイトメトリーで解析し、ビオチン化SAG1タンパク質をディスプレイする細胞にハイライトを当てた(P4、図4D)。CENプラスミドは酵母の中では不安定なので、相当な部分の細胞はビオチン化SAG1タンパク質をディスプレイしない。これらの細胞は図4Dの陰性のピークである。この不安定性は、アビジンおよびビオチン−フルオレセイン標識がビオチン−SAG1タンパク質を発現する細胞だけに限られているということを示すための内部陰性対照としての役割も果たしている。
実施例7:熱安定性のタンパク質突然変異体の選択
酵母株JKI100(matα、GAL1プロモーター BirAリガーゼ::URA3、GAL1プロモータータンパク質ジスルフィドイソメラーゼ::LEU2、pep4::HIS、prb1Δ、trp1)を、2つの小さい、単一ドメインタンパク質突然変異体のうちの1つを運ぶCENプラスミドで形質転換した。1つの突然変異体は、示差走査熱量法によって決定した場合に42℃の融解温度を有する。その他の突然変異体は、DSCによって決定した場合に82℃の融解温度を有する。これらの突然変異体タンパク質を両方ともBAPビオチン受容体ペプチドへのC末端融合体およびFLAGタグへのN末端融合体として発現させた。
実施例8:DNA修飾酵素の指向性進化のための細胞表面へのDNA付着
指向性進化は、増強された結合または活性特徴を持つタンパク質を人工的に作製するための成功戦略である。ポリメラーゼなどのDNA修飾タンパク質の指向性進化の多くは、バクテリオファージ中かまたは細胞溶解物のエマルジョン中で行なわれている(Tawfik D, Griffiths A. “Man−made Cell−like Compartments for Molecular Evolution.” Nature Biotechnology 1998, 16:652−656; Ghadessy F., Ong, J., Holliger, P., “Directed Evolution of Polymerase Function by compartmentalized Self−replication. ” PNAS USA 2001, 98:4552−4557; Ong, J.L., Loakes, D., Jaroslawski, S., Too, K., Holliger, P., “Directed Evolution of DNA Polymerase, RNA Polymerase, and Reverse Transcriptase Activity in a Single Polypeptide. ” Jour. Mol. Biol. (2006), 361:537−550; Jestin, J.L., Kristensen, P., Winter, G. “A Method for the Selection of Catalytic Activity Using Phage display and Proximity Coupling. ” Angew Chem. Int Ed Engl 1999, 38:1124−2237; Brunet, E., Chauvin, C., Choumet, V., Jestin, J.L. “A Novel Strategy for the Functional Cloning of Enzymes Using Filamentous Phage Display: the Case of Nucleotidyl Transferases. ” Nucleic Acids Res 2002, 30:e40; Xia, G., Chen, L., Sera, T., Fa, M., Schultz, P., Romesberg, F. “Directed Evolution of Novel Polymerase Activities: Mutation of a DNA Polymerase into an efficient RNA Polymerase. ” PNAS USA 2002, 99:6597−6602; Fa, M., Radeghieri, A., Henry, A., Romesberg, F. “Expanding the Substrate Repertoire of a DNA Polymerase by Directed Evolution. ” J American Chem. Society 2004, 126:1748−1754)。前者の場合、選択は、ポリメラーゼがビオチン化基質を取り込む能力に依存する。後者の場合、選択は、ポリメラーゼが、新規の塩基対または触媒活性を取り込みながら、それ自身の遺伝子を完全に転写する能力に依存する。その結果として、これらのアプローチは、ビオチン化dNTPの取込みまたはポリメラーゼの処理能力が必須であるか、または少なくとも許容される場合に限られる。初期の限界を克服し、多くの異なるdNTPを用いるポリメラーゼの選択、またはより低い処理能力を持つポリメラーゼの選択を可能にする、新しい選択系を提示する。図13〜16に概説した技術は、抗親和性のビオチン/アビジン相互作用を介してDNAオリゴを細胞に結合させる。ひとたび細胞に付着すれば、DNAは、細胞表面に同じようにディスプレイされるかまたは上清中に分泌される酵素と相互作用することができる。
細胞表面への核酸の付着(図13)
核酸をディスプレイに基づくスクリーニングで用いるために、核酸を物理的に細胞に付着させる。極めて高親和性である(Kd〜10−15 M)、ビオチン/アビジン相互作用は、DNAを細胞表面に付着させるのによく適している。ビオチン/アビジン相互作用は、タンパク質を細胞表面に固定化するのに以前に用いられている(Manz, R., Assenmacher, M., Pfluger, E., Miltenyi, S., Radbruch, A. “Analysis and Sorting of Live Cells According to Secreted Molecules, Relocated to Cell−Surface Affinity Matrix. ” (1995) PNAS, 92(6):1921−1925; Rakestraw A., Baskaran, A., Wittrup, K.D., “A Flow Cytometric Assay for Screening Improved Heterologous Protein Secretion in Yeast. ” (2006) Biotechnology Progress, 22(4):1200−1208)。細胞を、ポリエチレングリコール(PEG)リンカーを用いてビオチンで標識する。1つの形態において、このリンカーは、ビオチンを一方の端に、遊離アミン反応性のN−スクシミジルエステル(NHS)基を他方の端に保有する。この方法で、ビオチンを直接的に細胞表面のタンパク質にアルカリ緩衝剤中でコンジュゲートすることができる。ビオチンを細胞壁の炭水化物に付着させ、それにより細胞表面タンパク質の完全性を保存することもできる。この代案のために、細胞を過ヨウ素酸塩(炭水化物環を開き、隣接するヒドロキシルを酸化してアルデヒドにする化合物)または同様にではあるが、非化学的に炭水化物環構造を開く、ガラクトースオキシダーゼなどの酵素で処置する。処置後、細胞を、酸化した糖の上の露出したアルデヒドを介してビオチンを表面に共有結合させるビオチン−ポリエチレングリコール−ヒドラジドで標識する。細胞をNHS−PEG−ビオチンまたはヒドラジド−PEG−ビオチンで標識した後、標識細胞をアビジンに露出させ、アビジンのビオチンへの結合を生じさせる。アビジンは4価であるので、それは最大3つのさらなるビオチン分子を受容することができる。それゆえ、核酸オリゴマーの3’または5’末端にコンジュゲートされたビオチンによって、核酸鎖をアビジンに結合させることができる。例えば、1本鎖DNAオリゴマーをアビジンに付着させる場合には、相補的な鎖またはプライマーをアニールさせることができるし、または1本鎖DNAを基質として用いる修飾を行なうことができる。相補鎖のアニーリングによって2本鎖DNAが生じ、それを制限切断またはプライマー伸張などの酵素過程に供することができる(図15および図16)。固定化されたDNAは、様々な酵素の評価を可能にする。例えば、蛍光オリゴヌクレオチドの取込みによってポリメラーゼ活性を検出することができる。蛍光の相補的なオリゴまたはdNTPの使用は、表面ディスプレイされたタンパク質および上清中のタンパク質両方の酵素活性のスクリーニングを可能にする。細胞をフローサイトメトリーで単離し、最適化された特性を持つ酵素の選択を可能にすることができる。ビオチン化されたRNA、ペプチド、および全長タンパク質を含む、様々な異なる部分を、アビジン連結を介して細胞表面に付着させることができる。したがって、この方法論は、細胞の表面の多くの異なる種類のタンパク質および酵素的相互作用を評価するための手段を提供する。
ビオチン化オリゴの付着
オリゴヌクレオチド付着の準備として酵母をNHS−PEG−ビオチンおよびアビジンで標識した。5’ビオチン化された1本鎖オリゴを添加し、アビジンサンドイッチを介して酵母表面に固定化した。FAM(6−カルボキシフルオレセイン)蛍光標識した相補鎖を細胞表面にアニーリングさせることによって付着したオリゴヌクレオチドを検出した。相補的および非相補的なFAM標識オリゴヌクレオチドについてのフローサイトメトリーデータを図14に示す。
細胞上での制限消化
アニーリングした2本鎖オリゴはI−SceIエンドヌクレアーゼ部位を含む。細胞をI−SceIとインキュベートし、フローサイトメトリーで解析した。DNAが切断された時に、フルオロフォアが表面から放出され、経時的なFAMシグナルの減少を引き起こした(図15)。NheIによる処置を陰性対照として用いた。
細胞上でのプライマー伸張
小さい相補プライマーを、酵母細胞の表面に固定化されている、オリゴにアニーリングさせた。その後、酵母を25 μM dUTP−Cy5蛍光色素を含むdNTPを含むPCR緩衝剤中でインキュベートした。クレノー断片ポリメラーゼを混合物に添加した時、プライマーが伸長し、フローサイトメトリーで示されるように、表面コンストラクトに蛍光色素を取り込ませることができる(図16)。
Claims (23)
- 関心対象ポリペプチドを宿主細胞にディスプレイするための方法であって、以下の工程:
第1の核酸を含む宿主細胞を、該第1の核酸によってコードされる人工タンパク質を発現するのに十分な条件下でインキュベートする工程であって、該宿主細胞が真核宿主細胞であり、かつアビジン様タンパク質をその表面にディスプレイするものであることを特徴とし、該人工タンパク質がビオチン化ペプチドおよび分泌リーダーペプチドに融合した関心対象ポリペプチドを含む工程と
細胞内でビオチン化人工タンパク質を発現させる工程、
を含み、ビオチンが該ビオチン化ペプチドに共役され、
該ビオチンの該ビオチン化ペプチドへの共役が組換えビオチンリガーゼによって触媒され、
該組換えビオチンリガーゼが第2の核酸によってコードされ、
該組換えビオチンリガーゼが、配列番号1〜10の群から選択され、かつ分泌リーダーペプチドに融合され、
発現されたビオチン化関心対象ポリペプチドが、該宿主細胞から分泌され、該ビオチン化関心対象ポリペプチドの該ビオチンの該アビジン様タンパク質への結合を介して細胞表面にディスプレイされることを特徴とし、該方法はヒト体内では行われない、方法。 - 各々の異なる関心対象ポリペプチドが異なる宿主細胞内の異なる第1の核酸にコードされることを特徴とする、複数の異なる宿主細胞において複数の異なる関心対象ポリペプチドをディスプレイする工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
- 前記異なる関心対象ポリペプチドが互いの配列変異体であることを特徴とする、請求項2記載の方法。
- 前記宿主細胞が酵母細胞であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 前記アビジン様タンパク質が、細胞表面に付着したビオチンとの相互作用を介してディスプレイされることを特徴とする、請求項1記載の方法。
- シャペロンタンパク質を宿主細胞内で発現させる工程をさらに含むことを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 関心対象ポリペプチドを細胞表面にディスプレイするための方法であって、以下の工程:
ビオチン化ペプチドを有する人工細胞壁タンパク質をコードする第1の核酸を含む宿主細胞を、該人工細胞壁タンパク質を細胞表面上に発現するのに十分な条件下で、アビジン様タンパク質とインキュベートする工程であって、該人工細胞壁タンパク質の発現の際に、ビオチンが該ビオチン化ペプチドと共役し、それによって該アビジン様タンパク質を該細胞表面上にディスプレイし、該宿主細胞は真核細胞であり、ビオチンの該ビオチン化ペプチドへの共役は、組換えビオチンリガーゼによって触媒され、該組換えビオチンリガーゼは第2の核酸によってコードされ、該組換えビオチンリガーゼは配列番号1〜10の群から選択され、分泌リーダーペプチドに融合される工程、
該ビオチンの該人工細胞壁タンパク質の該アビジン様タンパク質への結合を介してビオチン化標的分子を該宿主細胞の表面に固定化するのに十分な条件下で、該宿主細胞を該ビオチン化標的分子と接触させる工程、
人工タンパク質をコードする第3の核酸を含む該宿主細胞を、該人工タンパク質の分泌をもたらす条件下でインキュベートする工程であって、該人工タンパク質は、分泌リーダーペプチドに融合された関心対象ポリペプチドを含み、該関心対象ポリペプチドは該標的分子に結合し、それにより該関心対象ポリペプチドを該宿主細胞表面にディスプレイする工程、
を含み、該方法はヒト体内では行われない、方法。 - 前記関心対象ポリペプチドが、抗体、単鎖抗体、スキャフォールドタンパク質、またはその断片であることを特徴とする、請求項7記載の方法。
- 請求項1に記載の方法に従って前記人工タンパク質を発現させる工程と、
該細胞表面にディスプレイされた前記関心対象ポリペプチドの特性を評価する工程
を含むタンパク質スクリーニング法であって、該方法はヒト体内では行われない、方法。 - 前記評価する工程が、活性のレベルをアッセイする工程、前記関心対象ポリペプチドが所定の機能を有するかどうかを決定する工程、該関心対象ポリペプチドの特性を参照タンパク質の特性と比較する工程、前記細胞表面にディスプレイされた該関心対象ポリペプチドの量を決定する工程、またはその任意の組み合わせを含むことを特徴とする、請求項9記載の方法。
- 前記関心対象ポリペプチドが、抗体、単鎖抗体、スキャフォールドタンパク質、またはその断片であり、評価されるポリペプチドの機能が該ポリペプチドの標的分子への結合親和性であることを特徴とし、該標的分子が抗原および/またはエピトープを含むことを特徴とする、請求項9記載の方法。
- 宿主細胞が、ディスプレイされた前記関心対象ポリペプチドの第1の所定の特性に基づいて選択されることを特徴とする、請求項9記載の方法。
- ディスプレイされた前記関心対象ポリペプチドの第2の所定の特性に基づいて宿主細胞を選択する工程をさらに含む、請求項12記載の方法。
- 少なくとも所定のレベルの前記関心対象ポリペプチドをディスプレイする選択された宿主細胞から該関心対象ポリペプチドを放出する工程をさらに含む、請求項12記載の方法。
- 活性のレベルをアッセイする工程が、前記関心対象ポリペプチドが基質を処理することができるかどうかをアッセイする工程を含むことを特徴とする、請求項10記載の方法。
- 前記基質が表面に共役されることを特徴とする、請求項15記載の方法。
- 前記基質が、ポリペプチド、核酸、脂質、多糖、合成ポリマー、または合成化合物であることを特徴とする、請求項15記載の方法。
- 基質の処理が、該基質に結合すること、該基質を解離すること、該基質にニックを入れること、該基質を切断すること、該基質を活性化すること、該基質を失活させること、該基質に電荷を与えること、該基質から電荷を奪うこと、該基質の立体構造を変化させること、該基質をコピーすること、該基質を複製すること、分子を該基質にコンジュゲートすること、ペプチドを該基質にコンジュゲートすること、または該基質を修飾することを含むことを特徴とする、請求項15記載の方法。
- 人工タンパク質をコードする第1の核酸を含む宿主細胞であって、該宿主細胞が、真核細胞であり、該宿主細胞の細胞表面に共役したアビジン様タンパク質を有することができることを特徴とし、
該人工タンパク質がビオチン化ペプチドおよび分泌リーダーペプチドに融合した関心対象ポリペプチドを含むことを特徴とし、かつ
ビオチン化関心対象ポリペプチドのビオチンの該アビジン様タンパク質への相互作用結合を介して該細胞表面に該ビオチン化関心対象ポリペプチドがディスプレイされることができるように、該人工タンパク質の発現がビオチンの該ビオチン化ペプチドへの細胞内共役および該ビオチン化関心対象ポリペプチドの分泌をもたらし、
該ビオチンの該ビオチン化ペプチドへの共役が、組換えビオチンリガーゼによって触媒され、
該組換えビオチンリガーゼは第2の核酸上にコードされ、
該組換えビオチンリガーゼは、配列番号1〜10の群から選択され、かつ分泌リーダーペプチドに融合されることを特徴とする、宿主細胞。 - 前記宿主細胞が少なくとも104個の関心対象ポリペプチドをディスプレイすることを特徴とする、請求項19記載の宿主細胞。
- 請求項19記載の宿主細胞のライブラリー。
- ライブラリーが少なくとも108個の異なるメンバーを有することを特徴とする、請求項21記載のライブラリー。
- 前記関心対象ポリペプチドが所定の機能または所定のレベルの活性を有する場合に、該関心対象ポリペプチドを単離する工程をさらに含む、請求項10記載の方法。
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