JP5753250B2 - 液晶配向剤ワニス - Google Patents

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Description

本発明は、液晶配向剤ワニスに関する。更に詳しくは、液晶表示装置に備えられる液晶配向膜を形成する液晶配向剤ワニスに関する。
通常、液晶表示装置の表示は、一対の基板間に挟まれた液晶層の液晶分子に電界を印加することにより液晶分子の配向方向を変化させ、それによって生じる液晶層の光学特性の変化によって実現される。
液晶表示装置に備えられた一対の基板において、液晶層と基板との界面にはポリイミド、ポリアミック酸等を含む液晶配向膜が備えられている。液晶配向膜は液晶層の液晶分子を一定方向に配向させる役割を果たしている。
アクティブ駆動型液晶表示装置は画素毎に薄膜トランジスタ等のスイッチング素子を備えたものである。アクティブ駆動型液晶表示装置の代表例として知られているツイステッドネマチック(TN:Twisted Nematic)表示方式は、液晶層を挟持する一対の基板のそれぞれに電極を設け、液晶層に印加する電界の方向が基板界面に対してほぼ垂直になるように設定され、液晶層を構成する液晶分子の光旋光性を利用して表示を行う。
近年では、新たな液晶表示素子の開発が盛んに行われている。例えば、一対の基板の一方に櫛歯状の電極を配置し、基板面に平行な電界を発生させ、液晶層を構成する液晶分子をほぼ基板と平行な面内で回転動作させ、液晶層の複屈折性を利用して表示を行うIPS(In Plane Switching)方式が知られている。
このIPS方式はTN方式に比べて視野角が広く、低負荷容量である等の利点があり、TN方式に代わる新たな液晶表示装置として有望視され近年急速に進歩している。
上述のように日々様々な開発が進められている液晶表示装置において、液晶配向膜の残留DC(The residual DC voltage)に起因して表示画面に残像(焼き付き)が生じ、この残像が消去されるまでの時間が長いという問題点があった。この残像はある程度の時間が経過すれば緩和して消えていくものの、今後更に液晶表示装置の高画質化、大型化を実現するためには前記残像の低減が必要とされている。
特許文献1および特許文献2には、上記問題点を低減するために、特定の構造を有するポリアミック酸を含む液晶配向膜を備えた液晶表示素子の提案がされている。
特開2004−346311号公報 特開2006−17880号公報
しかしながら、いずれの提案においても残像(焼き付き)の低減は見られるものの更なる改良が必要である。
本発明の目的は、液晶表示装置に備えられる液晶配向膜を形成し、液晶表示画面において生じる残像(焼き付き)を低減することができる、液晶配向剤ワニスを提供することを目的としている。
また、本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面によって明らかにする。
本発明における液晶配向剤ワニスは、液晶表示装置に備えられる液晶配向膜を形成する、液晶配向剤ワニスであって、下記化学式(1)で示される化合物を含む、ことを特徴とする。
Figure 0005753250
ただし、Rは、それぞれ独立に水素、炭素数3以下のアルキル基又は炭素数3以下のアルコキシ基、熱反応性基、又は光反応性基であり、少なくとも一つのRは熱反応性基である。
また、前記液晶配向膜を形成する化合物のうち前記化学式(1)で示される化合物を5wt%〜30wt%含む、ことを特徴とする。
また、本発明における液晶配向剤ワニスは、液晶表示装置に備えられる液晶配向膜を形成する、液晶配向剤ワニスであって、下記化学式(2)で示される化合物を含む、ことを特徴とする。
Figure 0005753250
ただし、Rは、それぞれ独立に水素、炭素数3以下のアルキル基又は炭素数3以下のアルコキシ基、熱反応性基、又は光反応性基であり、少なくとも一つのRは光反応性基である。
また、前記液晶配向膜を形成する化合物のうち前記化学式(2)で示される化合物を5wt%〜30wt%含む、ことを特徴とする。
また、本発明における液晶配向剤ワニスは、液晶表示装置に備えられる液晶配向膜を形成する、液晶配向剤ワニスであって、下記化学式(3)に示されるジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを含む、ことを特徴とする。
Figure 0005753250
ただしRはそれぞれ独立して水素、又は炭素数3以下のアルキル基である。
また、前記テトラカルボン酸二無水物と前記化学式(3)で示される化合物とは配合比(モル)100:10〜50:50でポリイミドの前駆体を合成する、ことを特徴とする。
本発明における液晶配向剤ワニスは、液晶表示装置に備えられる液晶配向膜を形成する、液晶配向剤ワニスであって、ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルと下記化学式(4)で示される化合物とを含む、ことを特徴とする。
Figure 0005753250
ただし、Rは、それぞれ独立に水素、炭素数3以下のアルキル基又は炭素数3以下のアルコキシ基、熱反応性基、又は光反応性基であり、少なくとも一つのRは熱反応性基又は光反応性基である。
また、前記液晶配向膜を形成する化合物のうち前記化学式(4)で示される化合物を5wt%〜30wt%含む、ことを特徴とする。
また、前記化学式(4)で示される化合物は、下記の化学式(5)で示される化合物である、ことを特徴とする。
Figure 0005753250
ただし、Rは、それぞれ独立に水素、炭素数3以下のアルキル基、又は炭素数3以下のアルコキシ基であり、Xは、それぞれ独立に水素、炭素数3以下のアルキル基又は炭素数3以下のアルコキシ基、熱反応性基、又は光反応性基であり、少なくとも一つのXは熱反応性基又は光反応性基である。
また、前記液晶配向膜を形成する化合物のうち前記化学式(5)で示される化合物を5wt%〜30wt%含む、ことを特徴とする。
また、前記液晶配向膜は、光配向処理によって形成される、ことを特徴とする。
本発明における液晶表示装置は、少なくとも一方が透明な一対の基板と、前記一対の基板間に配置された液晶層と、前記一対の基板の少なくとも一方の基板に形成され、前記液晶層に電界を印加するための電極群と、前記電極群に接続された複数のアクティブ素子と、前記一対の基板の少なくとも一方の基板に配置された液晶配向膜とを含む液晶表示装置であって、前記液晶配向膜は、前記液晶配向膜を構成する化合物の分子構造中の一部にトリフェニルアミン骨格を含むことを特徴とする。
本発明によって、液晶表示装置に備えられる液晶配向膜を形成し、液晶表示画面において生じる残像(焼き付き)を低減することができる、液晶配向剤ワニスを提供することができる。
本発明の実施形態に係る液晶表示装置の画素構成を説明する画素部分の断面図である。 本発明の実施形態に係る液晶表示装置の画素構成を説明する画素部分の平面図である。 本発明の実施形態に係る液晶表示装置の画素構成を説明する画素部分の断面図であり、図2Aの切断線2B−2Bにおける断面を示す図である。 本発明の実施形態に係る液晶表示装置の画素構成を説明する画素部分の断面図であり、図2Aの切断線2C−2Cにおける断面を示す図である。
本発明による液晶表示装置は、少なくとも一方が透明な一対の基板と、一対の基板間に配置された液晶層と、一対の基板の少なくとも一方の基板に形成され、液晶層に電界を印加するための電極群と、前記電極群に接続された複数のアクティブ素子と、前記一対の基板の少なくとも一方の基板に配置された液晶配向膜とを含む液晶表示装置である。
前記液晶配向膜は、前記液晶配向膜を構成する化合物の分子構造中の一部にトリフェニルアミン骨格を含むことを特徴としており、具体的には、例えば液晶配向膜を構成する化合物の分子構造の一部に下記化学式(101)〜(103)で示されるトリフェニルアミン骨格を含むことを特徴としている。
Figure 0005753250
Figure 0005753250
Figure 0005753250
上記化学式(101)〜(103)において芳香環の水素は、本発明による効果が損なわれない範囲において他の官能基への置換が可能である。具体的には、例えば芳香環に付加されている水素はそれぞれ独立に炭素数3以下のアルキル基、炭素数3以下のアルコキシ基等への置換が可能である。
液晶配向膜を構成する化合物の分子構造中に、トリフェニルアミン骨格が存在することによって、液晶配向膜のホール(正孔)移動度を大きくすることが可能となる。液晶配向膜のホール移動度を大きくすることによって液晶表示装置の残像現象(液晶配向膜の残留DC現象)を改善することが出来る。
液晶表示装置の残像現象は、液晶配向膜の残留DC現象に起因すると考えられている。また、液晶配向膜の残留DC現象は液晶配向膜の比抵抗値と相関関係を有している。比抵抗値が増加すると、残留DC現象は発生しやすくなる。
残留DC現象を改善する他の方法として、液晶配向膜の電子移動度を大きくするという方法ある。しかしながら電子移動度を大きくするために用いられる材料はそれ自体に可視光の吸収があり、色が付いているものが多く、残留DCを改善する反面、液晶配向膜自体の透過率を低下させるという問題がある。
そこで、本発明では液晶配向膜のホール移動度を大きくすることに着目した。液晶配向膜のホール移動度が大きくなるにつれ、液晶配向膜がもつ比抵抗値は低減する。すなわち液晶配向膜の残留DC現象の改善がされ、印加電圧を解除した後等に生じうる液晶表示装置の残像現象は低減される。
加えてトリフェニルアミン骨格は可視光の吸収が少なく、可視光の透過率が高いという特徴を有する。よって、液晶配向膜を構成する化合物の構造中にトリフェニルアミン骨格が含まれた場合においても、液晶配向膜の透過率の低下は軽微である。
液晶配向膜は、高透過率(可視光の吸収が少ない)、耐熱性、高被膜強度、液晶分子を配向させる機能(以下、配向能という)といった特性が必要とされている。
なお、本発明における液晶配向膜を構成する化合物とは上記特性を実現するものをいい、液晶配向膜において必ずしも一種の化合物で構成されるとは限られない。例えば、一般的に使われているポリイミドを主成分とする液晶配向膜の場合、ポリイミド、及びポリイミドの前駆体であるポリアミック酸は、いずれも液晶配向膜を構成する化合物に相当する。液晶配向膜において、液晶配向膜を構成する化合物の主成分の分子構造中の一部にトリフェニルアミン骨格を含むことはより好ましい。
近年、液晶配向膜の開発は目覚ましく、様々な化合物が開発、研究されている。液晶配向膜を構成する化合物の代表例として先ほどポリイミド、ポリアミック酸を例示したが、本発明における液晶配向膜を構成する化合物はポリイミド、ポリアミック酸に限定されるものではない。
また、液晶配向膜は、トリフェニルアミン骨格を5wt%〜30wt%含むことが好適である。
トリフェニルアミン骨格が、液晶配向膜重量の5wt%を占めた場合、形成された液晶配向膜はホール移動度が大きくなる特性を発現させる。
また、トリフェニルアミン骨格が、液晶配向膜重量の30wt%を超えた場合、形成された液晶配向膜の硬度が低下する場合があり好ましくない。
また、液晶配向膜が、トリフェニルアミン骨格を10wt%〜25wt%含むことは更に好適である。また、液晶配向膜が、トリフェニルアミン骨格を10wt%〜20wt%含むことは特に好適である。
本発明における液晶配向膜は、一部に下記化学式(1)で示される化合物を含有する液晶配向剤ワニスを、前記一対の基板の少なくとも一方の前記液晶配向膜が形成されるべき基板上に塗布し、加熱して前記基板上に形成されてもよい。
Figure 0005753250
ただし、Rは、それぞれ独立に水素、炭素数3以下のアルキル基又は炭素数3以下のアルコキシ基、熱反応性基、又は光反応性基であり、少なくとも一つのRは熱反応性基である。
本発明における熱反応性基とは、熱を加えられることによって容易に分解し最寄りの分子と共有結合を形成する性質を持つ官能基である。熱反応性基の具体的な例として、エポキシ基等をあげる事ができる。
また光反応性基とは、光が照射されることで容易に分解し最寄りの分子と共有結合を形成する性質を持つ官能基である。光反応性基の具体的な例として、アクリル基、メタクリル基、マレイミド基、オキセタン基、ビニルエーテル基等をあげる事ができる。
上記に示された光反応性基及び熱反応性基は、単に一例を示すものであってこれらの官能基に限定されるものではない。
本発明における液晶配向剤ワニスとは、液晶配向膜を形成する少なくとも一種以上の化合物を溶剤にて溶解したものである。
液晶配向剤ワニスは基板に塗布された後、外部からの熱や、光を受けて有機被膜を形成する。その後、形成された有機被膜は、配向能が付与され液晶配向膜となる。また、外部からの熱や、光を受けて有機被膜の形成する工程と配向能を付与する工程とが同じタイミングで行われることもある。
例えば、前記液晶配向膜を構成する化合物が液晶配向剤ワニス中に不溶な場合においては、前記液晶配向膜を構成する化合物の前駆体等の状態で、液晶配向膜を形成する化合物として液晶配向剤ワニスに含まれる。
例えばポリイミドは多くの石油溶剤に不溶なため、直接液晶配向剤ワニスに添加することは難しい。よって、ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルの状態で液晶配向剤ワニスに含まれることとなる。すなわちポリイミドを主成分とする液晶配向膜が形成される場合、ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルが液晶配向膜を形成する化合物に該当する。
また、前記液晶配向膜を構成する化合物が液晶配向剤ワニス中に含まれる溶剤に溶解する場合、液晶配向膜を構成する化合物は液晶配向膜を形成する化合物として液晶配向剤ワニスに含まれることとなる。
また、前記液晶配向膜を構成する化合物が、基板上で熱硬化や光硬化を伴って重合し被膜を形成する場合、熱硬化や光硬化を伴って膜を形成する化合物(例えば、モノマー等)が液晶配向膜を形成する化合物に該当する。
また、液晶配向剤ワニスは、そのもの自身では液晶配向膜の主成分とはならないが、形成される液晶配向膜の中に含まれることによって、液晶配向膜の特性に影響をおよぼす添加剤を、液晶配向膜を形成する化合物として含むことができる。
前記添加剤は、例えば、本発明における化学式(1)で示される化合物(膜に導入されることによって膜の電気特性を変化させる添加剤)や、可塑剤(膜に可塑性を付与し割れにくい膜の特性を付与する添加剤)や、UV吸収剤(形成された膜のUV劣化を防止する添加剤)等である。
ここで液晶配向膜の形成方法について説明する。
液晶配向膜は、液晶配向膜を形成する少なくとも一種以上の化合物を含有する液晶配向剤ワニスを、液晶配向膜が形成されるべき基板上に塗布する工程と、塗布された前記ワニスに外部から熱を加え有機被膜を形成する工程と、前記有機被膜に配向能を付与する工程とを経て形成される。
配向能を付与する工程とはラビング配向処理や光配向処理の工程を示す。
ラビング配向処理とは、形成された有機被膜の表面をナイロン、ポリエステル等の布で一定方向に擦る方法である。これによって、前記有機被膜にはその擦られた方向に配向能が付与される。
光配向処理は、基板表面に液晶配向剤ワニスを塗布した後、加熱して形成される有機被膜の表面にほぼ直線に偏光されたUV光を照射する方法である。これによって、前記有機被膜には配向能が付与される。
なお、光配向処理は、加熱して有機被膜を形成する工程と偏光されたUV光を当該有機被膜に照射し配向能を付与する工程とを同時のタイミングで行うことも可能である。
基板上に塗布された液晶配向剤ワニスに、外部より熱を加える工程を施すことによって、液晶配向剤ワニスに含まれる溶剤の除去、液晶配向膜を構成するポリマーの硬化、膜の安定化等が実現する。
本発明における液晶配向膜は、化学式(1)で示される化合物を含む液晶配向剤ワニスを基板上に塗布し、それに外部より熱を加えることによって形成されうる。
化学式(1)で示される化合物は、外部から加えられる熱によって熱反応基が液晶配向膜を形成する化合物と反応する。すなわち化学式(1)で示される化合物と、液晶配向膜を形成する化合物とはお互いを共有結合によって結ぶこととなる。結果、液晶配向膜を構成する化合物の分子構造中の一部にトリフェニルアミン骨格は含まれることとなる。
液晶配向剤ワニスに含まれる添加剤が液晶配向膜中に含まれる場合、添加剤は、化学式(1)で示される化合物のように分子構造内に結化学結合を介して結ばれていても、可塑剤のように単に膜の中に分散している状態でもよい。いずれにせよ、形成された液晶配向膜中において、各々の添加剤が持つ効果が発揮できる状態で存在していることが必要である。
また、前記液晶配向剤ワニスは前記液晶配向膜を形成する化合物のうち前記化学式(1)で示される化合物を5wt%〜30wt%含むことが好適である。
すなわち、液晶配向剤ワニスは化学式(1)で示される化合物を、前記液晶配向剤ワニスより溶剤を取り除いた成分のうち5wt%〜30wt%で含有することが好適である。
化学式(1)で示される化合物以外の、液晶配向膜を形成する少なくとも一種以上の化合物と前記化学式(1)で示される化合物との配合比(重量)が95:5〜70:30である液晶配向剤ワニスが基板上に塗布され、被膜を形成した場合、化学式(1)で示される化合物は、ほぼ全量が液晶配向膜を形成する化合物と反応し、その分子構造中に導入される。これによってホール移動度の高い液晶配向膜が形成される。
また、液晶配向剤ワニスに含まれる溶剤、液晶配向膜を構成する化合物の種類にもよるが、化学式(1)の化合物に由来するトリフェニルアミン骨格が、液晶配向膜重量の30wt%を超えた場合、形成された液晶配向膜の硬度が低下する場合があり好ましくない。また、化学式(1)に示される化合物が、液晶配向剤ワニス中に含まれる液晶配向膜を形成する化合物の30wt%を超えて液晶配向剤ワニス中に添加された場合、液晶配向剤ワニス中に固形分の析出を起こしてしまう事もあり好ましくない。
前記液晶配向剤ワニスは前記液晶配向膜を形成する化合物のうち前記化学式(1)で示される化合物を10wt%〜25wt%含むことは更に好適である。また、前記液晶配向剤ワニスは前記液晶配向膜を形成する化合物のうち前記化学式(1)で示される化合物を10wt%〜20wt%含むことは特に好適である。
また、形成された液晶配向膜は化学式(1)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格を5wt%〜30wt%含むことが好適である。
例えば前記液晶配向剤ワニスを用いて液晶配向膜が形成される過程において、液晶配向膜を形成する化合物と、化学式(1)で示される化合物との反応を通じて解離する官能基の重量は、形成された液晶配向膜の全量と比較して微量なものである。
よって、前記液晶配向剤ワニスを用いて形成された液晶配向膜は化学式(1)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格を5wt%〜30wt%含むこととなる。
化学式(1)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格が、液晶配向膜重量の5wt%を占めた場合、形成された液晶配向膜はホール移動度が大きくなる特性を発現させる。
また、化学式(1)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格が、液晶配向膜重量の30wt%を超えた場合、形成された液晶配向膜の硬度が低下する場合があり好ましくない。
また、液晶配向膜が、化学式(1)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格を10wt%〜25wt%含むことは更に好適である。また、液晶配向膜が、化学式(1)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格を10wt%〜20wt%含むことは特に好適である。
また、前記液晶配向膜は、一部に下記化学式(2)で示される化合物を含有する液晶配向剤ワニスを、前記一対の基板の少なくとも一方の前記液晶配向膜が形成されるべき基板上に塗布し、光を照射して前記基板上に形成されてもよい。
Figure 0005753250
ただし、Rは、それぞれ独立に水素、炭素数3以下のアルキル基又は炭素数3以下のアルコキシ基、熱反応性基、又は光反応性基であり、少なくとも一つのRは光反応性基である。
光配向処理において、加熱工程と、偏光されたUV光を照射する工程とが同時のタイミングで行われた場合、照射された光によって、化学式(2)で示される化合物中に含まれる光反応基が液晶配向膜を形成する化合物と反応する。
すなわち化学式(2)で示される化合物と、液晶配向膜を形成する化合物とはお互いを共有結合によって結ぶこととなる。結果、液晶配向膜を形成する化合物の分子構造中の一部にトリフェニルアミン骨格は導入されることとなる。
また、前述のように液晶配向膜を構成する化合物の種類は様々である。例えば光硬化性の反応性モノマーが基板上で重合しポリマーを形成し、液晶配向膜を構成する化合物となる場合、化学式(2)で示される化合物はそのモノマーの光硬化反応と同じタイミングで液晶配向膜を形成する化合物と光反応を行う。
結果、化学式(2)で示される化合物は液晶配向膜を構成する化合物の分子構造中の一部に含まれることとなる。
また化学式(2)で示される化合物を液晶配向膜中に導入することのみを目的として別途光照射を行ってもよい。
例えば、液晶配向剤ワニスを基板上に塗布した後、化学式(2)で示される化合物中に含まれる光反応基が反応し得る波長の光を照射し、化学式(2)で示される化合物と液晶内向膜を形成する化合物とを反応をさせ、その後加熱し、配向処理を行い、液晶配向膜を得ることもできる。
化学式(1)又は(2)で示される化合物が用いられるいずれの場合においても、トリフェニルアミン骨格は化学式(101)で示される一価のトリフェニルアミン骨格として液晶配向膜を構成する化合物の分子構造の一部に含まれることのみならず、化学式(102)で示される二価、化学式(103)で示される三価の状態にて液晶配向膜を構成する化合物の分子構造中に含まれうる。
化学式(101)で示される一価のトリフェニルアミン骨格は液晶配向膜を構成する化合物の分子構造中の側鎖、又は末端に含まれることとなる。
化学式(102)、(103)で示される二価、三価のトリフェニルアミン骨格が液晶配向膜を構成する化合物の分子構造中に含まれる場合においては、当該トリフェニルアミン骨格は、液晶配向膜を構成する化合物の主鎖の構造中に含まれる場合と、液晶配向膜を形成する化合物同士を架橋し、トリフェニルアミン骨格が架橋部位として液晶配向膜を構成する化合物の構造中に含まれる場合とがある。
トリフェニルアミン骨格が化合物の主鎖の構造中に含まれている場合については後の説明にて詳細に説明を行う。
一価、二価、及び三価いずれか一種又は二種以上のトリフェニルアミン骨格の構造単位が液晶配向膜を構成する化合物の分子構造中に存在する場合、形成された液晶配向膜は、残留DC現象を低減できる特性を得る事ができる。
また、化学式(2)で示される化合物を含有する液晶配向剤ワニスは、液晶配向膜を形成する化合物のうち前記化学式(2)で示される化合物を5wt%〜30wt%含むことが好適である。
すなわち、液晶配向剤ワニスは化学式(2)で示される化合物を、前記液晶配向剤ワニスより溶剤を取り除いた成分のうち5wt%〜30wt%で含有することが好適である。
化学式(2)で示される化合物以外の、液晶配向膜を形成する少なくとも一種以上の化合物と前記化学式(2)で示される化合物との配合比(重量)が95:5〜70:30である液晶配向剤ワニスが基板上に塗布され、被膜を形成した場合、化学式(2)で示される化合物は、ほぼ全量が液晶配向膜を形成する化合物と反応し、その分子構造中に導入される。これによってホール移動度の高い液晶配向膜が形成される。
また、液晶配向剤ワニスに含まれる溶剤、液晶配向膜を構成する化合物の種類にもよるが、化学式(2)の化合物に由来するトリフェニルアミン骨格が、液晶配向膜重量の30wt%を超えた場合、形成された液晶配向膜の硬度が低下する場合があり好ましくない。また、化学式(2)に示される化合物が、液晶配向剤ワニス中に含まれる液晶配向膜を形成する化合物の30wt%を超えて液晶配向剤ワニス中に添加された場合、液晶配向剤ワニス中に固形分の析出を起こしてしまう事もあり好ましくない。
前記液晶配向剤ワニスは前記液晶配向膜を形成する化合物のうち前記化学式(2)で示される化合物を10wt%〜25wt%含むことは更に好適である。また、前記液晶配向剤ワニスは前記液晶配向膜を形成する化合物のうち前記化学式(2)で示される化合物を10wt%〜20wt%含むことは特に好適である。
また、形成された液晶配向膜は化学式(2)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格を5wt%〜30wt%含むことが好適である。
例えば前記液晶配向剤ワニスを用いて液晶配向膜が形成される過程において、液晶配向膜を形成する化合物と、化学式(2)で示される化合物とから解離する官能基の重量は、形成された液晶配向膜の全量と比較して微量なものである。
よって、前記液晶配向剤ワニスを用いて形成された液晶配向膜は化学式(2)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格を5wt%〜30wt%含むこととなる。
化学式(2)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格が、液晶配向膜重量の5wt%を占めた場合、形成された液晶配向膜はホール移動度が大きくなる特性を発現させる。
また、化学式(2)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格が、液晶配向膜重量の30wt%を超えた場合、形成された液晶配向膜の硬度が低下する場合があり好ましくない。
また、液晶配向膜が、化学式(2)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格を10wt%〜25wt%含むことは更に好適である。また、液晶配向膜が、化学式(2)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格を10wt%〜20wt%含むことは特に好適である。
次に、トリフェニルアミン骨格の構造単位が液晶配向膜を構成する化合物の主鎖の構造中に含まれる場合について説明を行う。
液晶配向膜が、下記化学式(3)に示されるジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを用いて形成されるポリイミドを含むことは好適である。
Figure 0005753250
ただしRはそれぞれ独立して水素、炭素数3以下のアルキル基、又は炭素数3以下のアルコキシ基である。
これによって残像現象を低減する液晶表示装置を実現できる。
化学式(3)で示される化合物は、テトラカルボン酸二無水物と反応してポリイミドの前駆体であるポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルを形成する。また、ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルはイミド化反応(分子内縮合反応)によってポリイミドを形成する。
ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルを前駆体として用いて形成されたポリイミドを主成分とする液晶配向膜は、高透過率(可視光の吸収が少ない)、耐熱性、高被膜強度といった観点から液晶表示装置に広く用いられている。
上記化学式(3)で示される化合物を用いることによって、ポリイミドの主鎖の構造中にトリフェニルアミン骨格を導入することが可能となる。
下記に化学式(3)で示される化合物と反応して、ポリアミック酸を形成するテトラカルボン酸二無水物を例示する。
例えば、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3−トリメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物などをあげることができる。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることが可能である。
これらのうち、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3−トリメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物が好ましい。
また、芳香環あるいは不飽和複素環を有するテトラカルボン酸二無水物も、本発明による効果が損なわれない範囲で、脂肪族テトラカルボン酸二無水物と併用することも可能である。
また、化学式(3)で示されるジアミンに加え他のジアミンを併用することも可能である。
他のジアミンとしては、例えば、p−フェニレンジアミン、4,4´−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレンなどをあげることができる。これらのジアミンは、単独でまたは2種以上組み合わせて化学式(3)で示される化合物と併用することが可能である。
また、ポリアミック酸エステルは、テトラカルボン酸二無水物にアルコールを反応させて得られるジエステルジカルボン酸に塩化チオニルなどの塩素化試薬を反応させ、ジエステルジカルボン酸クロリドを得た後、これにジアミンを反応、重縮合させることによって得ることが出来る。
このとき、ジアミンおよびテトラカルボン酸二無水物の原料を複数種混合させた場合、一つの高分子鎖に複数の化学種が重合された共重合高分子を得ることができる。
ポリイミドは石油溶剤に難溶である。ゆえに、ポリイミドを含む液晶配向膜は、ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルを溶剤に溶かした液晶配向剤ワニスを調製し、一対の基板の少なくとも一方の前記液晶配向膜が形成されるべき基板上に塗布し、加熱し、配向処理を施し、形成される。
上記加熱工程の際に、液晶配向剤ワニス中に含まれる溶剤は揮散し、ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルの有機被膜が形成される。前記有機被膜の形成と同じタイミングで、ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルのイミド化反応が進行する。
イミド化反応は必ずしも100%進行している必要は無く、全体の40%から100%進行していることが好ましく、より好ましくは50%から95%であり、さらに好ましくは60%から90%である。
すなわち上記工程によって形成されたポリイミドを含む液晶配向膜は、ポリイミド及びその前駆体が混在したものである。
配向処理が光配向によって施された場合、イミド化反応の進行度が高いほど、光配向が効果的に実現でき液晶配向膜に良好な配向能を付与することができる。すなわち液晶表示装置における、液晶分子の配向安定性は良好となる。
一方、イミド化反応が高すぎると液晶配向膜の比抵抗値は高くなる傾向があり、電気特性上好ましくない。
加えて液晶配向膜を構成するポリイミドの分子量は高い方が液晶配向膜に配向能を付与する上で好ましい。ポリアミック酸エステルはポリアミック酸と比較して加熱時の分解反応を起こりにくい。すなわち液晶配向膜中にポリアミック酸エステルを導入することはポリイミドの低分子量化を防ぐという意味で効果的である。
また、テトラカルボン酸二無水物と化学式(3)で示される化合物とは配合比(モル)100:10〜50:50でポリイミドの前駆体を合成することが好適である。
ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルの合成反応において、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとはモル比1:1で反応し、ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルを形成する。
化学式(3)で示される化合物成分の配合比が5モル%以上を占める事によって、本発明の目的とする効果が発現する。
テトラカルボン酸二無水物と化学式(3)で示される化合物とは、更に好適には90:10〜50:50の配合比(モル)で、特に好適には80:20〜50:50の配合比(モル)で合成されることが望ましい。
また、前記液晶配向膜を用いて形成された液晶配向膜は化学式(3)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格を5wt%以上含むことが好適である。
化学式(3)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格が、液晶配向膜重量の5wt%を占めた場合、形成された液晶配向膜はホール移動度が大きくなる特性を発現させる。
また、液晶配向膜はポリイミドの他に、他の化学組成からなる液晶配向膜を形成する化合物を併用することも可能である。本発明における液晶表示装置に用いられる液晶配向膜の特徴として、前述のようにホール移動度の増大を実現することによって残留DCの低減を実現している。よって、併用される化合物はホール移動度に影響を及ぼさないものであることが必要である。
加えて、トリフェニルアミン骨格を有するテトラカルボン酸二無水物と、ジアミンとを反応して得られるポリイミドの前駆体用いて液晶配向膜を形成しても、同様の効果を得る事が可能である。
液晶配向膜が、下記化学式(7)に示されるテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを用いて形成されるポリイミドを含むことによって残像現象を低減する液晶表示装置を実現することが可能である。
Figure 0005753250
ただしRはそれぞれ独立して水素、炭素数3以下のアルキル基、炭素数3以下のアルコキシ基、又は下記化学式101の単位構造であり、少なくとも一つのRは化学式(101)の単位構造である。
Figure 0005753250
化学式(101)に付加されている水素は、それぞれ独立に炭素数3以下のアルキル基、炭素数3以下のアルコキシ基への置換が可能である。
化学式(7)で示される化合物は、前述方法によって、ポリイミドの前駆体である、ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルを形成することができる。
化学式(7)で示される化合物と反応して、ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルを形成するジアミンとしては例えば、p−フェニレンジアミン、4,4´−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレンなどをあげることができる。
ジアミンは上述のものに限られず、単独でまたは2種以上組み合わせて使用することが可能である。
加えて、化学式(7)で示される化合物は、他のテトラカルボン酸二無水物と併用して用いられることも可能である。
併用可能な他のテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3−トリメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物などをあげることができる。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて化学式(7)で示される化合物と併用することが可能である。
また、ジアミンと化学式(7)で示される化合物とは配合比(モル)100:10〜50:50でポリイミドの前駆体を合成することが好適である。
ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルの合成反応において、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物とはモル比1:1で反応し、ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルを形成する。化学式(7)で示される化合物成分の配合比が5モル%以上を占める事によって、本発明の目的とする効果が発現する。
ジアミンと化学式(7)で示される化合物とは、更に好適には90:10〜50:50の配合比(モル)で、特に好適には80:20〜50:50の配合比(モル)で合成されることが望ましい。
また、前記液晶配向膜を用いて形成された液晶配向膜は化学式(7)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格を5wt%以上含むことが好適である。
化学式(7)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格が、液晶配向膜重量の5wt%を占めた場合、形成された液晶配向膜はホール移動度が大きくなる特性を発現させる。
また、本発明の液晶表示装置に備えられる前記液晶配向膜は、ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルと下記化学式(4)で示される化合物とを用いて形成されるポリイミドを含むことは好適である。
Figure 0005753250
ただし、Rは、それぞれ独立に水素、炭素数3以下のアルキル基又は炭素数3以下のアルコキシ基、熱反応性基、又は光反応性基であり、少なくとも一つのRは熱反応性基又は光反応性基である。
本発明におけるポリイミドを主成分とする液晶配向膜は、配向能が付与される工程において前述のラビング配向処理及び光配向処理、いずれの方法も取り得る。
よって、化学式(4)で示される化合物がポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルと共有結合を行い、液晶配向膜を構成する化合物の分子構造中の一部に含まれるためには、その構造中に熱反応性基又は光反応性基のいずれか一つを官能基として備えていることが必要である。
前記ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルは特に特定の構造を有する必要はなく、例えば、前記化学式(3)や化学式(7)で示される化合物を含む原料から形成されたポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステル等にも好適に用いることができる。
化学式(4)で示される化合物の少なくとも一つのRが熱反応性基である場合、化学式(4)で示される化合物と、ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルとを含む液晶配向剤ワニスを基板上に塗布し、それに外部より熱を加え、配向処理を施すことによってホール移動度の高い液晶配向膜は形成される。
化学式(4)で示される化合物は、外部から加えられる熱によって熱反応基が液晶配向膜を形成するポリイミド、ポリアミック酸、又はポリアミック酸エステルと反応する。
すなわち化学式(4)で示される化合物と、液晶配向膜を形成するポリイミド、ポリアミック酸、又はポリアミック酸エステルとはお互いを共有結合によって結ぶこととなる。結果、液晶配向膜を構成するポリイミド、ポリアミック酸、又はポリアミック酸エステルの分子構造中の一部にトリフェニルアミン骨格が含まれることとなる。
化学式(4)で示される化合物の少なくとも一つのRが光反応性基である場合、例えば、化学式(4)で示される化合物と、ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルとを含む液晶配向剤ワニスを基板上に塗布し、それに外部より熱を加えると同時に光配向処理を施すことによってホール移動度の高い液晶配向膜は形成される。
化学式(4)で示される化合物は、外部より照射された偏光されたUV光によって光反応基が液晶配向膜を形成するポリイミド、ポリアミック酸、又はポリアミック酸エステルと反応する。
すなわち化学式(4)で示される化合物と、液晶配向膜を形成するポリイミド、ポリアミック酸、又はポリアミック酸エステルとはお互いを共有結合によって結ぶこととなる。結果、液晶配向膜を構成するポリイミド、ポリアミック酸、又はポリアミック酸エステルの分子構造中の一部にトリフェニルアミン骨格が含まれることとなる。
また上記以外の場合においても、別途光照射を行い、ポリイミド、ポリアミック酸、又はポリアミック酸エステルと化学式(4)で示される化合物とを反応させることも可能である。
以上のように、ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルと、化学式(4)で示される化合物とを含有する液晶配向剤ワニスを、液晶配向膜が形成されるべき基板に塗布し、所定の工程を行った場合、本発明に係るホール移動度の大きい液晶配向膜を得ることが出来る。
なお、形成された液晶配向膜は、ポリイミドとその前駆体であるポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルとが混在した状態となっていてもよい。
ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルのイミド化率は全体の40%から100%進行していることが好ましく、より好ましくは50%から95%であり、さらに好ましくは60%から90%である。
加えて前記ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルと前記化学式(4)で示される化合物とを含有する液晶配向剤ワニスは、前記液晶配向膜を形成する化合物のうち前記化学式(4)で示される化合物を5wt%〜30wt%含むことが好適である。
すなわち、液晶配向剤ワニスは化学式(4)で示される化合物を、前記液晶配向剤ワニスより溶剤を取り除いた成分のうち5wt%〜30wt%で含有することが好適である。
化学式(4)で示される化合物以外の、液晶配向膜を形成するポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルと前記化学式(4)で示される化合物との配合比(重量)が95:5〜70:30である液晶配向剤ワニスが基板上に塗布され、被膜を形成した場合、化学式(4)で示される化合物は、ほぼ全量が液晶配向膜を構成するポリイミド、ポリアミック酸、又はポリアミック酸エステルと反応し、その分子構造中に導入される。
これによってホール移動度の高い液晶配向膜が形成される。
また、化学式(4)に示される化合物が、液晶配向剤ワニス中に含まれる液晶配向膜を形成する化合物の30wt%を超えて液晶配向剤ワニス中に添加された場合、液晶配向剤ワニス中に固形分の析出を起こしてしまう事もあり好ましくない。
ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルと前記化学式(4)で示される化合物とを含有する液晶配向剤ワニスは、前記液晶配向膜を形成する化合物のうち前記化学式(4)で示される化合物を10wt%〜25wt%含むことは更に好適である。また、ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルと前記化学式(4)で示される化合物とを含有する液晶配向剤ワニスは、前記液晶配向膜を形成する化合物のうち前記化学式(4)で示される化合物を10wt%〜20wt%含むことは特に好適である。
また、形成された液晶配向膜は化学式(4)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格を5wt%〜30wt%含むことが好適である。
例えば前記液晶配向剤ワニスを用いて液晶配向膜が形成される過程において、液晶配向膜を形成するポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルと、化学式(4)で示される化合物との反応を通じて解離する官能基の重量は、形成された液晶配向膜の全量と比較して微量なものである。またポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルがイミド化の際に分子内縮合によって失われる重量も軽微なものである。
従って、前記液晶配向剤ワニスを用いて形成された液晶配向膜は化学式(4)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格を5wt%〜30wt%含むこととなる。
化学式(4)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格が、液晶配向膜重量の5wt%を占めた場合、形成された液晶配向膜はホール移動度が大きくなる特性を発現させる。
また、化学式(4)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格が、液晶配向膜重量の30wt%を超えた場合、形成された液晶配向膜の硬度が低下する場合があり好ましくない。
また、液晶配向膜が、化学式(4)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格を10wt%〜25wt%含むことは更に好適である。また、液晶配向膜が、化学式(4)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格を10wt%〜20wt%含むことは特に好適である。
また、前記化学式(4)で示される化合物は、下記の化学式(5)で示される化合物であることがより好適である。
Figure 0005753250
ただし、Rは、それぞれ独立に水素、炭素数3以下のアルキル基、又は炭素数3以下のアルコキシ基であり、Xは、それぞれ独立に水素、炭素数3以下のアルキル基又は炭素数3以下のアルコキシ基、熱反応性基、又は光反応性基であり、少なくとも一つのXは熱反応性基又は光反応性基である。
熱反応性基又は光反応性基が上記化学式(5)におけるXの位置にあることによって、熱反応性基又は光反応性基の反応性は高くなり、ポリイミド及び/又はその前駆体の分子構造中に導入されやすくなる。
化学式(5)に示される化合物中の3つのXのうち1つが熱反応性又は光反応性基である場合、トリフェニルアミン骨格を有する化学式(5)で示される化合物と、ポリイミド及び/又はその前駆体の分子とは付加反応をし、トリフェニルアミン骨格は液晶配向膜を構成する分子構造中の一部に含まれることとなる。
化学式(5)に示される化合物中の3つのXのうち2または3つが熱反応性又は光反応性基である場合、トリフェニルアミン骨格を有する化学式(5)で示される化合物は、ポリイミド及び/又はその前駆体の分子同士を架橋し、液晶配向膜に導入されることとなる。
トリフェニルアミン骨格は、上記のように架橋反応、付加反応いずれの反応を介して導入された場合でも、ホール移動度を高め残留DCを低減することが可能である。
すなわち、液晶配向膜においてトリフェニルアミン骨格が、付加反応、架橋反応、何れの反応経路で導入された場合においても、形成された液晶配向膜は残留DCを低減することが可能である。
前記化学式(5)で示される化合物を含有する液晶配向剤ワニスは、前記液晶配向膜を形成する化合物のうち前記化学式(5)で示される化合物を5wt%〜30wt%含むことが好適である。
すなわち、液晶配向剤ワニスは化学式(5)で示される化合物を、前記液晶配向剤ワニスより溶剤を取り除いた成分のうち5wt%〜30wt%で含有することが好適である。
化学式(5)で示される化合物以外の、液晶配向膜を形成するポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルと前記化学式(5)で示される化合物との配合比(重量)が95:5〜70:30である液晶配向剤ワニスが基板上に塗布され、被膜を形成した場合、化学式(5)で示される化合物は、ほぼ全量が液晶配向膜を構成するポリイミド、ポリアミック酸、又はポリアミック酸エステルと反応し、その分子構造中に導入される。
これによってホール移動度の高い液晶配向膜が形成される。
また、化学式(5)に示される化合物が、液晶配向剤ワニス中に含まれる液晶配向膜を形成する化合物の30wt%を超えて液晶配向剤ワニス中に添加された場合、液晶配向剤ワニス中に固形分の析出を起こしてしまう事もあり好ましくない。
ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルと前記化学式(5)で示される化合物とを含有する液晶配向剤ワニスは、前記液晶配向膜を形成する化合物のうち前記化学式(5)で示される化合物を10wt%〜25wt%含むことは更に好適である。また、ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルと前記化学式(5)で示される化合物とを含有する液晶配向剤ワニスは、前記液晶配向膜を形成する化合物のうち前記化学式(5)で示される化合物を10wt%〜20wt%含むことは特に好適である。
また、形成された液晶配向膜は化学式(5)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格を5wt%〜30wt%含むことが好適である。
例えば前記液晶配向剤ワニスを用いて液晶配向膜が形成される過程において、液晶配向膜を形成するポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルと、化学式(5)で示される化合物との反応を通じて解離する官能基の重量は、形成された液晶配向膜の全量と比較して微量なものである。またポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルがイミド化の際に分子内縮合によって失われる重量も軽微なものである。
従って、前記液晶配向剤ワニスを用いて形成された液晶配向膜は化学式(5)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格を5wt%〜30wt%含むこととなる。
化学式(5)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格が、液晶配向膜重量の5wt%を占めた場合、形成された液晶配向膜はホール移動度が大きくなる特性を発現させる。
また、化学式(5)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格が、液晶配向膜重量の30wt%を超えた場合、形成された液晶配向膜の硬度が低下する場合があり好ましくない。
また、液晶配向膜が、化学式(5)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格を10wt%〜25wt%含むことは更に好適である。また、液晶配向膜が、化学式(5)で示される化合物に由来するトリフェニルアミン骨格を10wt%〜20wt%含むことは特に好適である。
また、本発明の液晶表示装置に備えられる液晶配向膜は基板上に形成された有機被膜の化学特性によってラビング配向処理、光配向処理いずれかの工程を経て、配向能を付与することが出来る。
ところでラビング配向処理は、比較的容易に均一な配向規制力を有機被膜の表面に付与することができ、加えて生産性も優れているため工業的に有効な方法である。しかしながら、近年の液晶表示装置の大型化に伴ってラビング配向処理の問題点が指摘されるようになっている。
前述のようにラビング配向処理は、有機被膜と布とを物理的に擦りあわせる工程を行う。このため配向膜の表面に不要な削りカスが発生してしまうことがある。削りカスは液晶表示装置の表示不良を発生させる原因となる。液晶表示装置が大型になるに伴い削りカスの量も増加するため不良発生率の増加が懸念される。
このため、ラビング配向処理に変わる配向処理方法として前述の光配向処理が注目されている。光配向処理は、基板表面に形成された有機被膜の表面にほぼ直線に偏光したUV光を照射する方法であるため、前記の削りカスが発生しないクリーンな配向付与方法である。
よって本発明の液晶表示装置に備えられる液晶配向膜においても、光配向処理によって液晶配向膜に配向能を付与することがより好適である。
下記化学式(6)で示される化合物は光配向処理によって、液晶配向膜に配向能を付与するのに有効なものである。
Figure 0005753250
ただしRはそれぞれ独立して水素、炭素数3以下のアルキル基、又は炭素数3以下のアルコキシ基である。
例えば前記化学式(3)で示されるジアミンと反応させるテトラカルボン酸二無水物が、上記化学式(6)で示されるシクロブタンテトラカルボン酸二無水物を含む場合、光配向によって、配向能が付与でき特に好適である。
また、化合物(4)又は化合物(5)で示されるトリフェニルアミン化合物が含まれるワニス中におけるポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルは、上記化学式(6)で示されるシクロブタンテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを用いて形成されることも特に好適である。
上記化学式(6)で示される化合物が導入されたポリイミド、ポリアミック酸、又はポリアミック酸エステルは、UV光が照射された際シクロブタンの環を開環し、中間体を形成する。この中間体が光配向に有効に作用すると考えられている。
本発明における前記液晶配向膜は、光配向処理によって形成されることは好適である。
本発明における光配向処理は、光源として低圧水銀ランプを用い257nmのUV光を取り出し、石英基板を積層したパイル偏光子を用いて直線偏光とした照射光を、所定の照射エネルギーで基板上に形成された有機被膜に照射することによって配向能を付与した。
前記照射エネルギー(露光量)とは、照度と照射時間の積によって求められる。光配向の条件等に関しては、後に詳細に説明を行う。
[実施例1]
本発明の実施形態に係る、液晶表示装置について図1、図2A、図2B、図2Cを用いて説明を行う。
図1は、本実施例による液晶表示装置の1画素付近の模式断面図である。また、図2は本実施例による液晶表示装置の1画素付近の構成を説明するアクティブマトリクス基板の模式図であり、図2Aは平面図、図2Bは図2Aに示す2B−2B線に沿った断面図、図2Cは図2Aに示す2C−2C線に沿った断面図を示す。また、図1は、図2Aに示す2B−2B線に沿った断面の一部に対応する。
なお、図2Bと図2Cは、要部構成を強調して模式的に示すもので、図2Aの2B−2B線と2C−2C線の切断部に1対1で対応しない。例えば、図2Bでは半導体膜116は図示せず、図2Cでは共通電極(コモン電極)103と共通電極配線(コモン配線)120を接続するスルーホール118は1箇所のみを代表して示してある。
本実施形態では、アクティブマトリクス基板としてのガラス基板101上には、Cr(クロム)からなる走査配線(ゲート配線)104及び共通電極配線120が配置され、この走査配線104及び共通電極配線120を覆うように窒化シリコンからなるゲート絶縁膜107が形成されている。
また、走査配線104上には、ゲート絶縁膜107を介してアモルファスシリコン又はポリシリコンからなる半導体膜116が配置され、アクティブ素子としてTFT(Thin film transistor、薄膜トランジスタ)115の能動層として機能するようにされている。
また、半導体膜116のパターンの一部に重畳するようにCr・Mo(クロム・モリブデン)からなる信号配線(ドレイン電極)106とITO(Indium tin oxide)膜からなる画素電極(ソース電極)105が配置され、これら全てを被覆するように窒化シリコンからなる保護絶縁膜108が形成されている。
また、図2Cに示すように、ゲート絶縁膜107と保護絶縁膜108を貫通して形成されたスルーホール118を介して共通電極配線120に接続する共通電極103が有機保護膜(オーバーコート層)112上に配置されている。
また、図2Aに示すように、平面的には1画素の領域において、その画素電極105に対向するように、共通電極配線120からスルーホール118を介して引き出されている共通電極103が形成されている。
本実施形態においては、画素電極105は、有機保護膜112の下層の保護絶縁膜108のさらに下層に配置され、有機保護膜112上に共通電極103が配置された構成となっている。
これらの複数の画素電極105と共通電極103とに挟まれた領域で、1画素が構成される構造となっている。
また、以上のように構成した単位画素をマトリクス状に配置したアクティブマトリクス基板の表面、すなわち、共通電極103が形成された有機保護膜112上には液晶配向膜109が形成されている。
一方、図1に示すように、対向基板を構成するガラス基板102には、カラーフィルタ層111が遮光膜(ブラックマトリクス)113で画素毎に区切られて配置され、また、カラーフィルタ層111及び遮光膜113上は、透明な絶縁性材料からなる有機保護膜112で覆われている。さらに、その有機保護膜112上にも液晶配向膜109が形成されてカラーフィルタ基板を構成している。
これらの液晶配向膜109は、低圧水銀キセノンランプを光源とし、石英板を積層したパイル偏光子を用いて取り出される紫外線の直線偏光照射により液晶配向能が付与されている。
アクティブマトリクス基板を構成するガラス基板101と、カラーフィルタ基板を構成するガラス基板102とが、液晶配向膜109の面で対向配置され、これらの間に液晶分子110aで構成される液晶組成物層(液晶層)110bが配置される。
また、アクティブマトリクス基板を構成するガラス基板101及びカラーフィルタ基板を構成するガラス基板102の外側の面のそれぞれには、偏光板114が形成されている。
以上のようにして、TFT115を用いたアクティブマトリクス型液晶表示装置(TFT液晶表示装置)が構成される。このTFT液晶表示装置では、液晶組成物層110bを構成する液晶分子110aは、電界無印加時には対向配置されているガラス基板101,102面にほぼ平行に配向された状態となり、光配向処理で規定された初期配向方向に向いた状態でホモジニアス配向している。
ここで、走査配線104に電圧を印加してTFT115をオンにすると、画素電極105と共通電極103の間の電位差により液晶組成物層110bに電界117が印加され、液晶組成物層110bが持つ誘電異方性と電界との相互作用により液晶組成物層110bを構成する液晶分子110aは電界方向にその向きを変える。このとき液晶組成物層110bの屈折異方性と偏光板114の作用により液晶表示装置の光透過率を変化させ表示を行うことができる。
また、有機保護膜112は、絶縁性、透明性に優れるアクリル系樹脂、エポキシアクリル系樹脂又はポリイミド系樹脂などの熱硬化性樹脂を用いればよい。また、有機保護膜112として光硬化性の透明な樹脂を用いてもよいし、ポリシロキサン系の樹脂など無機系の材料を用いてもよい。さらには、有機保護膜112が液晶配向膜109を兼ねるものであってもよい。
以上のように、本実施例によれば、液晶配向膜109の液晶配向能をバフ布で直接摩擦するラビング配向処理ではなく、非接触の光配向法を用いることにより、電極近傍に局所的な配向の乱れがなく、表示領域全面に渡り均一な配向を付与することが可能となる。
一般的に、IPS方式においては、従来のTN方式に代表される縦電界方式と異なり基板面との界面チルトが原理的に必要なく、界面チルト角が小さいほど視角特性が良いことが知られており、光配向された液晶配向膜においても小さい界面チルト角が望ましく、特に、1度以下にすることにより、液晶表示装置の視角による色変化、明度変化を大幅に抑制することが出来るため、効果的である。
次に、本実施例の液晶表示装置の製造方法として、液晶配向膜のラビングレス配向法(光配向処理)を用いた液晶配向膜の形成について詳細に説明する。本実施例による液晶配向膜の形成工程のフローは、以下工程(1)から工程(4)のようになる。
工程(1):液晶配向膜を構成する成分を含むワニスの塗膜・形成(表示領域全面にわたり均一な塗膜を形成する)
工程(2):有機被膜のイミド化焼成(ワニス溶剤の除去と耐熱性の高いポリイミド化を促進する)
工程(3):偏光照射による液晶配向能付与(表示領域に均一な配向能を付与する)
工程(4):(加熱、赤外線照射、遠赤外線照射、電子線照射、放射線照射)による配向能の促進・安定化
以上の4段階のプロセスを介して液晶配向膜を形成するが、上記工程(1)から工程(4)のプロセスの順番に限定されるものではなく、以下(a)(b)のような場合には更なる効果が期待される。
(a)上記工程(3)、工程(4)を時間的に重なるように処理することにより液晶配向能付与を加速し架橋反応などを誘起することで、更に効果的に液晶配向膜を形成することが可能となる。
(b)上記工程(4)の加熱、赤外線照射、遠赤外線照射などを用いる場合には、上記工程(2)、工程(3)、工程(4)を時間的にオーバーラップさせることにより、上記工程(4)のプロセスが上記工程(2)のイミド化プロセスを兼ねることも可能となり、短時間に液晶配向膜の形成が可能となる。
次に、本実施例の具体的な製造方法について説明する。アクティブマトリクス基板を構成するガラス基板101及びカラーフィルタ基板を構成するガラス基板102として、厚みが0.7mmで表面を研磨したガラス基板を用いる。
ガラス基板101に形成するTFT115は、画素電極105、信号配線106、走査配線104及び半導体膜(アモルファスシリコン)116から構成される。
走査配線104、共通電極配線120、及び信号配線106は、全てクロム膜をパターニングして形成し、画素電極105と共通電極103との間隔は7μmとした。なお、本実施形態においては共通電極103と画素電極105とは、透明電極を構成してより高い輝度特性を達成するためにITO膜によって形成されているが、ITO膜の替わりに、低抵抗でパターニングの容易なクロム膜にて共通電極103と画素電極105とを形成することも可能である。
ゲート絶縁膜107と保護絶縁膜108は窒化珪素からなり、膜厚はそれぞれ0.3μmとした。その上にはアクリル系樹脂を塗布し、220℃、1時間の加熱処理により透明で絶縁性のある有機保護膜112を形成した。
次に、フォトリソグラフィ、エッチング処理により、図2Cに示すように、共通電極配線120までスルーホール118を形成し、共通電極配線120と接続する共通電極103をパターニングして形成した。
その結果、単位画素(1画素)内では、図2Aに示すように、画素電極105が3本の共通電極103の間に配置されている構成となり、画素数は1024×3(R、G、Bに対応)本の信号配線106と、768本の走査配線104とから構成される1024×3×768個とするアクティブマトリクス基板を形成した。
本実施例1において、下記化学式(201)で示される化合物を含む液晶配向剤ワニスを調製し、形成された液晶配向膜109を用いた。
Figure 0005753250
初めにp−フェニレンジアミンと、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物とを1:1のモル比で重縮合させ、ポリアミック酸を得た。
次に、上記ポリアミック酸5重量部、前記ポリアミック酸を溶解し得る溶剤95重量部の割合で混合した第一のワニスを調製した。
前記溶剤は、例えばジメチルアセトアミド、γ―ブチロラクトン、ブチルセロソルブ等より適宜選択して用いる事が可能である。
その後前記第一のワニス90重量部に対して、0.5重量部の化学式(201)で示される化合物を添加して液晶配向剤ワニスを得た。液晶配向剤ワニス中に含まれる、ポリアミック酸と化学式(201)で示される化合物との配合比(重量)は、9:1である。
前記液晶配向剤ワニスを基板上にスピン塗布し、230℃、10分間加熱し有機被膜を形成した。
前記有機被膜に波長257nmの偏光紫外線を、露光量3.0J/cmとなるように照度と照射時間とを調整して光配向処理を施し、実施例1の液晶表示装置を得た。
[比較例1]
液晶配向膜109の調整において実施例1で用いた化合物(201)を添加せず、液晶配向膜を形成した。液晶配向膜109の組成以外は、実施例1と同様の方法で液晶表示装置を作成した。
実施例1で作成された液晶表示装置と、比較例1で作成された液晶表示装置との比抵抗値、透過光強度、及び残像時間を測定した。
比抵抗値は、櫛歯状の電極が形成された基板を用いて液晶配向膜の比抵抗値を測定したところ実施例1のものが1.0×1013Ω/cmであったのに対し、比較例1のものは1.0×1015Ω/cmであった。
透過光強度は、偏光紫外線を照射し光配向を施した二枚の基板をビーズ入り封止材を用いて貼り合わせ、二枚の基板間に市販の液晶を注入し、封止しユニットセルを作成した。
直行する二枚の偏光板間に前記ユニットセルを挟持して、平面型バックライト上に置き、櫛歯状の電極に電圧を印加して透過光強度と電圧との関係を測定したところ、実施例1と比較例1は同等の特性を有することが分かった。
液晶表示画面の残像時間は、実施例1のものは比較例1のものと比較して約1/10となり、大幅に改善がされた。
[実施例2]
本実施例2では、液晶配向膜109として下記のものを用いた。液晶配向膜109の組成以外は、実施例1と同様の方法で液晶表示装置を作成した。
初めに下記化学式(202)で示される化合物と、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物とを1:1のモル比で重縮合させ、ポリアミック酸を得た。
Figure 0005753250
次に、前記ポリアミック酸5重量部と前記ポリアミック酸を溶解し得る溶剤95重量部とを混合し、液晶配向剤ワニスを調製した。
前記溶剤は、例えばジメチルアセトアミド、γ―ブチロラクトン、ブチルセロソルブ等より適宜選択して用いる事が可能である。
前記液晶配向剤ワニスを基板上にスピン塗布し、230℃、10分間加熱し有機被膜を形成した。その後、前記有機被膜に波長257nmの偏光紫外線を、露光量3.0J/cmとなるように照度と照射時間とを調整して光配向処理を施し、実施例2の液晶表示装置を得た。
[比較例2]
比較例2では、液晶配向膜109として下記の物を用いた。液晶配向膜109の組成以外は、実施例1と同様の方法で液晶表示装置を作成した。
初めにp−フェニレンジアミンと、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物とを1:1のモル比で重縮合させ、ポリアミック酸を得た。
次に前記ポリアミック酸5重量部と、前記ポリアミック酸を溶解し得る溶剤95重量部とを混合し、液晶配向剤ワニスを調製した。
前記溶剤は、ジメチルアセトアミド、γ―ブチロラクトン、ブチルセロソルブ等より適宜選択して用いる事が可能である。
実施例2と同様に前記液晶配向剤ワニスを基板上にスピン塗布し、230℃、10分間加熱し有機被膜を形成した。その後、前記有機被膜に波長257nmの偏光紫外線を、露光量3.0J/cmとなるように照度と照射時間とを調整して光配向処理を施し、比較例2の液晶表示装置を得た。
実施例2で作成された液晶表示装置と、比較例2で作成された液晶表示装置との比抵抗値、透過光強度、及び残像時間を測定した。
比抵抗値は、櫛歯状の電極が形成された基板を用いて液晶配向膜の比抵抗値を測定したところ実施例2のものが1.0×1013Ω/cmであったのに対し、比較例2のものは1.0×1015Ω/cmであった。
透過光強度は、偏光紫外線を照射し光配向を施した二枚の基板をビーズ入り封止材を用いて貼り合わせ、二枚の基板間に市販の液晶を注入し、封止しユニットセルを作成した。
直行する二枚の偏光板間に前記ユニットセルを挟持して、平面型バックライト上に置き、櫛歯状の電極に電圧を印加して透過光強度と電圧との関係を測定したところ、実施例2と比較例2は同等の特性を有することが分かった。
液晶表示画面の残像時間は、実施例2のものは比較例2のものと比較して約1/10となり、大幅に改善がされた。
101,102 ガラス基板、103 共通電極、104 走査配線、105 画素電極、106 信号配線、107 ゲート絶縁膜、108 保護絶縁膜、109 液晶配向膜、110a 液晶分子、110b 液晶層、111 カラーフィルタ層、112 有機保護膜、113 遮光膜、114 偏光板、115 TFT、116 半導体膜、117 電界、118 スルーホール、120 共通電極配線。

Claims (11)

  1. 液晶表示装置に備えられる液晶配向膜を形成する、液晶配向剤ワニスであって、
    下記化学式(1)で示される化合物と、
    前記化学式(1)で示される化合物に含まれる熱反応性基と反応して、共有結合によって前記化学式(1)で示される化合物と結ばれる液晶配向膜を構成する化合物と、を含む、
    ことを特徴とする液晶配向剤ワニス。
    Figure 0005753250
    (ただし、Rは、それぞれ独立に水素、炭素数3以下のアルキル基又は炭素数3以下のアルコキシ基、熱反応性基、又は光反応性基であり、少なくとも一つのRは熱反応性基である。)
  2. 前記液晶配向膜を形成する化合物のうち前記化学式(1)で示される化合物を5wt%〜30wt%含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の液晶配向剤ワニス。
  3. 液晶表示装置に備えられる液晶配向膜を形成する、液晶配向剤ワニスであって、
    下記化学式(2)で示される化合物と、
    前記化学式(2)で示される化合物に含まれる光反応性基と反応して、共有結合によって前記化学式(2)で示される化合物と結ばれる液晶配向膜を構成する化合物と、を含む、
    ことを特徴とする液晶配向剤ワニス。
    Figure 0005753250
    (ただし、Rは、それぞれ独立に水素、炭素数3以下のアルキル基又は炭素数3以下のアルコキシ基、熱反応性基、又は光反応性基であり、少なくとも一つのRは光反応性基である。)
  4. 前記液晶配向膜を形成する化合物のうち前記化学式(2)で示される化合物を5wt%〜30wt%含む、
    ことを特徴とする請求項3に記載の液晶配向剤ワニス。
  5. 液晶表示装置に備えられる液晶配向膜を形成する、液晶配向剤ワニスであって、
    下記化学式(3)に示されるジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを含む、
    ことを特徴とする液晶配向剤ワニス。
    Figure 0005753250
    (ただしRはそれぞれ独立して水素、又は炭素数3以下のアルキル基である。)
  6. 前記テトラカルボン酸二無水物と前記化学式(3)で示されるジアミンとは配合比(モル)100:10〜50:50でポリイミドの前駆体を合成する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の液晶配向剤ワニス。
  7. 液晶表示装置に備えられる液晶配向膜を形成する、液晶配向剤ワニスであって、
    ポリアミック酸及び/又はポリアミック酸エステルと下記化学式(4)で示される化合物とを含む、
    ことを特徴とする液晶配向剤ワニス。
    Figure 0005753250
    (ただし、Rは、それぞれ独立に水素、炭素数3以下のアルキル基又は炭素数3以下のアルコキシ基、熱反応性基、又は光反応性基であり、少なくとも一つのRは熱反応性基又は光反応性基である。)
  8. 前記液晶配向膜を形成する化合物のうち前記化学式(4)で示される化合物を5wt%〜30wt%含む、
    ことを特徴とする請求項7に記載の液晶配向剤ワニス。
  9. 前記化学式(4)で示される化合物は、下記の化学式(5)で示される化合物である、ことを特徴とする請求項7に記載の液晶配向剤ワニス。
    Figure 0005753250
    (ただし、Rは、それぞれ独立に水素、炭素数3以下のアルキル基、又は炭素数3以下のアルコキシ基であり、Xは、それぞれ独立に水素、炭素数3以下のアルキル基又は炭素数3以下のアルコキシ基、熱反応性基、又は光反応性基であり、少なくとも一つのXは熱反応性基又は光反応性基である。)
  10. 前記液晶配向膜を形成する化合物のうち前記化学式(5)で示される化合物を5wt%〜30wt%含む、
    ことを特徴とする請求項9に記載の液晶配向剤ワニス。
  11. 前記液晶配向膜は、光配向処理によって形成される、
    ことを特徴とする請求項1乃至10いずれか一項に記載の液晶配向剤ワニス。
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