JP5738346B2 - 統合失調症の検査 - Google Patents
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Description
I.統合失調症を検査する方法
(I-1)被験者の生体試料を対象として、
(1)生体試料中のカルボニル化合物の蛋白修飾物(カルボニル蛋白修飾物)の量、
(2)生体試料中のグリオキシラーゼIの発現量または活性、
(3)グリオキシラーゼI遺伝子の遺伝子異常、および
(4)生体試料中のピリドキサール量
からなる群から選択されるいずれか少なくとも1つを測定する工程を有する、
統合失調症の検査方法。
(I-2)下記(A)および(B)の工程を有する、(I-1)に記載する統合失調症の検査方法:
(A)被験者の生体試料を対象として、(1) 生体試料中のカルボニル化合物の蛋白修飾物の量、(2)生体試料中のグリオキシラーゼIの発現量または活性、(3)グリオキシラーゼI遺伝子の遺伝子異常、および(4)生体試料中のピリドキサール量からなる群から選択されるいずれか少なくとも1つを測定する工程、および
(B)上記(A)工程で得られた被験者における測定値と、当該測定値に対応する健常者における測定値(対照値)とを対比する工程。
(I-3)被験者の生体試料について測定した各測定値が下記に該当する場合に、当該被験者を統合失調症罹患者であるか、または将来それを発症する危険性が高いと認定する、(I-2)に記載する統合失調症の検査方法:
(1)被験者の生体試料中のカルボニル化合物の蛋白修飾物の量が、健常者の生体試料中の当該量よりも多い、
(2)被験者の生体試料中のグリオキシラーゼIの発現量または活性が、健常者の生体試料中の当該発現量または活性よりも低値である、
(3)被験者のグリオキシラーゼI遺伝子にグリオキシラーゼIの活性低下を招く異常がある、
(4)被験者の生体試料中のピリドキサール量が、健常者の生体試料中の当該量よりも少ない。
(I-4)(4)生体試料中のピリドキサール量の測定に加えて、さらに(5)生体試料中のホモシステイン量を測定する工程を有する、(I-1)乃至(I-3)のいずれかに記載する統合失調症の検査方法。
(I-5)上記被験者が、統合失調症の診断基準に定められる、統合失調症に特徴的な症状または所見を有するか、当該基準により統合失調症が疑われる者である、(I-1)乃至(I-4)のいずれかに記載する統合失調症の検査方法。
(I-6)上記被験者が、腎機能障害、糖尿病および炎症を有しない者である(I-1)乃至(I-5)のいずれかに記載する統合失調症の検査方法。
(I-7)(3)グリオキシラーゼI遺伝子の遺伝子異常が、配列番号1に示すグリオキシラーゼI遺伝子の塩基配列(配列番号2)において79位のアデニンと80位のシトシンの間へのアデニン挿入によるフレームシフト異常である、(I-1)乃至(I-6)のいずれかに記載する統合失調症の検査方法。
(I-8)(3)グリオキシラーゼI遺伝子の遺伝子異常が、配列番号3に示すグリオキシラーゼIのアミノ酸配列において111番目のアミノ酸の変異(Glu→Ala)をもたらす塩基置換変異である、(I-1)乃至(I-6)のいずれかに記載する統合失調症の検査方法。
(I-9)グリオキシラーゼIの活性低下を招くグリオキシラーゼI遺伝子異常を有する被験者に対して、上記(1)、(2)及び(4)からなる群から選択されるいずれか少なくとも1つを測定する工程を有する、(I-1)乃至(I-6)のいずれかに記載する統合失調症の検査方法。
(I-10)上記グリオキシラーゼI遺伝子異常が、配列番号1に示すグリオキシラーゼI遺伝子の塩基配列(配列番号2)において79位のアデニンと80位のシトシンの間へのアデニン挿入によるフレームシフト異常か、または配列番号3に示すグリオキシラーゼIのアミノ酸配列において111番目のアミノ酸の変異(Glu→Ala)をもたらす塩基置換変異である、(I-9)に記載する統合失調症の検査方法。
(I-11)被験者の(1)カルボニル化合物の蛋白修飾物(カルボニル蛋白修飾物)の量を測定する工程を有する、(I-1)乃至(I-10)のいずれかに記載する統合失調症の検出方法であって、当該カルボニル蛋白修飾物の測定方法として、抗−カルボニル蛋白修飾物抗体を用いた免疫学的手法、高速液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー/マススペクトリー、またはAGE-Reader法を用いることを特徴とする方法。
(I-12)カルボニル蛋白修飾物がペントシジンである(I-1)乃至(I-11)のいずれかに記載する統合失調症の検査方法。
(II-1)配列番号1に示すグリオキシラーゼI遺伝子において、そのコード領域の塩基配列(配列番号2)の79位のアデニンと80位のシトシンを含む16塩基長以上の連続したオリゴ若しくはポリヌクレオチド(但し、当該オリゴヌクレオチド若しくはポリヌクレオチドがRNAである場合は、配列表中の塩基記号「t」は「u」に読み替えるものとする)にハイブリダイズし、当該オリゴ若しくはポリヌクレオチドを特異的に増幅するために用いられる15〜35塩基長のオリゴヌクレオチドまたはその標識物。
(II-2)被験者について、配列番号1に示すグリオキシラーゼI遺伝子のコード領域の塩基配列(配列番号2)の79位のアデニンと80位のシトシンの間へのアデニン挿入を識別して統合失調症を検査するために用いられる、(II-1)に記載されるオリゴヌクレオチドまたはその標識物からなるプライマー。
(II-3)配列番号1に示すグリオキシラーゼI遺伝子において、そのコード領域の塩基配列(配列番号2)の79位のアデニンと80位のシトシンを含む16塩基長以上の連続したオリゴ若しくはポリヌクレオチド、または332位の塩基を含む16塩基長以上の連続したオリゴ若しくはポリヌクレオチド(但し、これらのオリゴヌクレオチド若しくはポリヌクレオチドがRNAである場合は、配列表中の塩基記号「t」は「u」に読み替えるものとする)にハイブリダイズし、当該オリゴ若しくはポリヌクレオチドを特異的に検出するために用いられる16〜500塩基長のオリゴヌクレオチドまたはその標識物。
(II-4)被験者について、配列番号1に示すグリオキシラーゼI遺伝子のコード領域の塩基配列(配列番号2)の79位のアデニンと80位のシトシンの間へのアデニン挿入または332位のアデニンからシトシンへの変異を識別して統合失調症を検査するために用いられる、(II-3)に記載されるオリゴヌクレオチドまたはその標識物からなるプローブ。
(II-5)(II-2)に記載するプライマー、または/および、(II-4)に記載するプローブを含む、統合失調症の検査試薬、または当該試薬を含むキット。
(II-6)被験者の生体試料中の (2)グリオキシラーゼIの発現量または活性を測定する工程を有する統合失調症の検査に用いる試薬であって、少なくとも抗グリオキシラーゼI抗体またはグリオキシラーゼIの反応基質を含有する検査試薬。
(II-7)被験者の生体試料中の(1)カルボニル蛋白修飾物の量を測定する工程を有する統合失調症の検査に用いる試薬であって、(a)既知濃度のカルボニル蛋白修飾物、または(b)標識されていてもよい抗−カルボニル蛋白修飾物抗体のいずれか少なくとも1つを含有する検査試薬。
(II-8)上記カルボニル蛋白修飾物がペントシジンである(II-5)記載の検査試薬。
(II-9)被験者の生体試料中の (3)ピリドキサール量を測定する工程を有する統合失調症の検査に用いる試薬であって、(a)既知濃度のピリドキサール、または(b)ピリドキサール測定試薬のいずれか少なくとも1つを含有する検査試薬。
(II-10)被験者の皮膚中のカルボニル蛋白修飾物の量を測定する手段を有する、統合失調症の診断に使用するためのAGE-Reader装置。
(II-11)統合失調症の診断に使用できることを記載した書類が添付された、(II-10)に記載するAGE-Reader装置。
(II-12)被験者の皮膚中のカルボニル蛋白修飾物量を測定する手段を有するAGE-Reader装置の、統合失調症の診断のための使用。
本発明の統合失調症の検査方法は、被験者の生体試料を材料として、下記のいずれか少なくとも1つを測定することによって行うことができる:
(1)グリオキシラーゼI遺伝子の遺伝子異常、
(2)グリオキシラーゼIの発現量または活性、
(3)カルボニル化合物またはその蛋白修飾物(例えば「advanced glycation end products」(AGEs))の量、
(4)ピリドキサール量。
本発明が対象とするグリオキシラーゼI遺伝子(以下、単に「GLO-I」遺伝子ともいう)の遺伝子異常は、グリオキシラーゼI(GLO-I)の欠損やGLO-Iの発現不良など、結果としてGLO-I活性の低下を招く遺伝子異常である。その限りにおいて特に制限されないが、具体的には、(1-1) GLO-I遺伝子のコード領域の塩基配列(配列番号2)の少なくとも一つのアレルが点突然変異し(79位のアデニンと80位のシトシンの間へのアデニン挿入)、これによりフレームシフトしている遺伝子異常、および(1-2) GLO-Iのアミノ酸配列(配列番号3)の111番目のアミノ酸の変異(Glu→Ala)をホモ接合的に起こす塩基置換変異を挙げることができる。前述するように、前者の遺伝子異常の場合は、血液中のGLO-I活性が健常者に比して約50%低下していること、また後者の遺伝子異常の場合は、血液中のGLO-I活性が健常者に比して約20%低下していることが確認されている(実施例参照)。
(a)被験者の生体試料からゲノムDNAを抽出する工程、及び
(b)抽出したゲノムDNAに含まれるGLO-I遺伝子を対象として、そのコード領域の塩基配列の79-81位の領域の塩基配列または332位の塩基を識別する工程。
(c-1) GLO-I遺伝子のコード領域の塩基配列(配列番号2)の79位のアデニンと80位のシトシンの間に、アデニンが挿入されているか否かを検出する工程。
(c-2) GLO-I遺伝子のコード領域の塩基配列(配列番号2)の332位の塩基がアデニンであるかシトシンであるかを検出する工程。
かかる測定は、好ましくは、血液、特に血清や血球を材料として行うことができる。
かかる測定は、好ましくは、血液、特に血清や血漿を材料として行うことができる。
かかる測定は、好ましくは、血液、特に血清や血漿を材料として、公知方法に従って行うことができる。例えば、通常既知濃度の標準品を用いて、HPLCやGC/MSなどの機器分析を行うことによって測定することができる。
また本発明は、上記統合失調症の検査方法に使用される検査試薬および検査機器を提供する。かかる試薬ならびに機器は、統合失調症の検査に用いる指標に応じて適宜選択することができる。
例えば、(1) GLO-I遺伝子の遺伝子異常を検査指標とする場合の検査試薬としては、下記に説明する上記プローブまたはプライマー(なお、これらは標識されていても、また固相に固定化されていてもよい)を挙げることができる。また当該試薬は、これらプローブまたはプライマーの他、必要に応じてハイブリダイゼーション用の試薬、プローブの標識、ラベル体の検出剤、緩衝液など、本発明の検査に必要な他の試薬、器具などを適宜含む、キットの形態を有していてもよい。
目的とするGLO-I遺伝子のコード領域の塩基配列(配列番号2)の79位と80位との間へのアデニンの挿入、または332位のアデニンからシトシンへの変異の検出には、当該遺伝子のコード領域の塩基配列の79-80位の塩基配列または332位の塩基を含むオリゴまたはポリヌクレオチドに特異的にハイブリダイズし、当該塩基配列または塩基を検出することができるオリゴまたはポリヌクレオチドが用いられる。かかるオリゴまたはポリヌクレオチドは、GLO-I遺伝子(配列番号1)上において当該塩基配列(コード領域(配列番号2)の79-80位の領域)または塩基(コード領域(配列番号2)の332位)を含む16〜500塩基長、好ましくは20〜200塩基長、より好ましくは20〜50塩基長の連続した遺伝子領域と特異的にハイブリダイズするように、上記塩基長を有するオリゴまたはポリヌクレオチドとして設計される。
本発明は、またGLO-I遺伝子のコード領域の塩基配列(配列番号2)における変異(79位と80位との間への塩基挿入、または332位のアデニンからシトシンへの変異)を含む配列領域を特異的に増幅するためのプライマーとして用いられるオリゴヌクレオチドを提供する。このようなプライマー(オリゴヌクレオチド)は、GLO-I遺伝子において、そのコード領域の塩基配列の79-80位または332位のヌクレオチドを含む連続したオリゴまたはポリヌクレオチドの1部に特異的にハイブリダイズし、当該オリゴまたはポリヌクレオチドを特異的に増幅するための15〜35塩基長、好ましくは18〜30塩基長程度のオリゴヌクレオチドとして設計される。増幅するオリゴまたはポリヌクレオチドの長さは、用いられる検出方法に応じて適宜設定されるが、一般的には15〜1000塩基長、好ましくは20〜500塩基長、より好ましくは20〜200塩基長である。
上記本発明のプローブまたはプライマーには、遺伝子異常検出のための適当な標識物、例えば蛍光色素、酵素、タンパク質、放射性同位体、化学発光物質、ビオチン等が付加されたものが含まれる。
(2)GLO-Iの発現量を検査指標とする場合の試薬としては、抗GLO-I抗体(ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体)を、またGLO-I活性を診断指標とする場合の試薬としては、GLO-Iの反応基質(例えばヘミチオアセタール)を挙げることができる。また、前者の場合、抗GLO-I抗体に加えて、ウエスタンブロッティング、EIA法、RIA法、FIA法、化学発光イムノアッセイ、またはECLIA法などの免疫学的な手法を行うために使用される試薬(例えば、標識第2抗体、SDS-PAGE、マイクロプレートなど)も含めることができる。
さらに、(3)カルボニル化合物またはAGEsの量を検査指標とする場合の試薬としては、(a)既知濃度のカルボニル化合物またはAGEs、または(b)標識されていてもよい抗AGEs抗体を挙げることができる。カルボニル化合物および抗AGEs抗体としては、前述のものを挙げることができる。また、(3)カルボニル化合物の蛋白修飾物としてペントシジンを用いる場合、前述するように皮膚に含まれるペントシジン量を検査指標とすることができる。この場合、皮膚中のペントシジン量が測定できる市販のAGE-Reader装置は、統合失調症検査機器として好適に用いることができる。すなわち、本発明はAGE-Reader装置を、統合失調症を検査するための検査機器として提供するものである。この場合、当該機器には、統合失調症の検査に使用できることを記載した書類を添付することができ、また当該書類には統合失調症の診断基準や診断のための使用方法に関する記載を含めることができる。
さらにまた、(4)ピリドキサール量を検査指標とする場合の試薬としては、(a)既知濃度のピリドキサール、または(b)ピリドキサール測定試薬を挙げることができる。さらに(5)ホモシステイン量を検査指標とする場合の試薬としては、(a)既知濃度のホモシステイン、または(b) ホモシステイン測定試薬を挙げることができる。
本発明の統合失調症の治療または改善剤は、カルボニル消去剤またはAGEs生成抑制剤を有効成分とすることを特徴とする。
本発明が対象とするカルボニル消去剤は、酸化ストレスなどによって体内の糖、脂質またはアミノ酸から産生されるカルボニル化合物(例えば、アラビノース、GO、MGO、3−DG、グリコールアルデヒド、デヒドロアスコルビン酸、ヒドロキシノネナール、マロンジアルデヒド、アクロレイン、5−ヒドロキシメチルフルフラール、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、レプリン酸、フルフラールなど)の体内量を低減させる作用を有するものである。その作用機序は特に問わず、たとえばカルボニル化合物の産生を抑制する作用、産生されたカルボニル化合物を捕捉して結果として体内量を低減させる作用などを挙げることができる。かかる作用を有するカルボニル消去剤としては、ピリドキサミンまたはその薬学的に許容される塩またはエステルなどが知られており、これらを広く用いることができる。
前述するカルボニル化合物は、反応性が高く非酵素的に生体内の蛋白と反応し、糖化最終物(advanced glycation end products: AGEs)を生成する(カルボニルストレス)。なお、AGEsは複数の構造体の集合物であり、かかる構造体としてペントシジン、クロスリン、ピロピリジン、ベスペルリジンA,B,C、glyoxal-lysine dimmer(GOLD)、methylglyoxal-lysine dimmer(MOLD)(以上、蛍光性物質)、Nε-(carboxymethyl)lysine(CML)、Nε-(carboxyethyl)lysine(CEL)、アルグピリミジン、ピラリン、イミダゾロン、GA-ピリジン(以上、非蛍光性物質)などが知られている。
(i)代表的なAGEsであるペントシジンを指標として、非糖尿病の腎不全透析患者から血漿を採取し、被験化合物を添加し、一定時間後のペントシジン生成量を測定する。
(ii)フェニルアラニンは、ヒドロキシラジカル存在下でOHラジカルと結合し、o−またはm−チロシンを生成する。さらに、チロシンは、パーオキシナイトライト存在下でNOラジカルと反応してニトロチロシンを生成する。一方、ラジカルは生体内で腎に障害を与えることが知られている。そこで、フェニルアラニン−ラジカル反応系における被験化合物のラジカル捕捉能を検証する。
(a)ビタミンB6溶液に被験化合物を加え、一定時間後のビタミンB6残存量を測定する。
(b)正常ラットに被験化合物を投与し、一定期間後のビタミンB6欠乏症発症の有無を確認する。
遊離形または塩形の式(1):
で示される化合物。
1. 2−(3−アミノ−5−オキソ−1−フェニル−4,5−ヒドロ−1H−ピラゾール−4−イル)−2−オキソ−N−フェニル−アセトアミド;
2. 2−(3−アミノ5−オキソ−1−フェニル−4,5−ヒドロ−1H−ピラゾール−4−イル)−2−オキソ−N−チアゾール−2−イル−アセトアミド;
3. 2−(3−アミノ−5−オキソ−1−フェニル−4,5−ヒドロ−1H−ピラゾール−4−イル)−2−オキソ−アセトアミド;
4. 2−(3−アミノ−5−オキソ−1−フェニル−4,5−ヒドロ−1H−ピラゾール−4−イル)−N−(3,4−ジメチル−フェニル)−4−オキソ−ブチルアミド;
5. 2−(4−アミノ−フェニル)−4−(2−ヒドロキシ−エチル)−5−メチル−2,4−ヒドロ−ピラゾール−3−オン;
6. 5−アミノ−2−フェニル−4−(1−フェニル−1H−テトラゾール−5−イルスルファニル)−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
7. 3−(3−メチル−5−オキソ−1−ペニル−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−4−イル)−プロピオン酸;
8. N−(3−メチル−5−オキソ−1−フェニル−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−4−イル)−アセトアミド;
9. 4−[(5−ヒドロキシ−3−メチル−1−フェニル−1Hピラゾール−4−イル)−フェニル−メチル]−5−メチル−2−フェニル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
10. 2−フェニル−3a,4,5,6−テトラヒドロ−2H−シクロペンタピラゾール−3−オン;
11. 4−メチル−N−(3−メチル−5−オキソ−1−フェニル−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−4−イル)−ベンゼンスルホンアミド;
12. N−(3−メチル−5−オキソ−1−フェニル−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−4−イル)−アセトアミド;
13. 5−メチル−2−(3−ニトロ−フェニル)−4−(1−フェニル−1H−テトラゾール−5−イルスルファニル)−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
14. N−[5−オキソ−1−フェニル−4−(1−フェニル−1H−テトラゾール−5−イルスルファニル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−3−イル]−ベンズアミド;
15. 4−(ヒドロキシ−フェニル−メチル)−2−フェニル−5−トリフルオロメチル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
16. 4−(1−ヒドロキシイミノ−エチル)−2,5−ジフェニル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
17. 5,5’−ジメチル−2,2’−ジフェニル−2,4,2’,4’−テトラヒドロ−[4,4’]ビピラゾール−3,3’−ジオン;
18. 2−(4−クロロ−フェニル)−4−エチル−5−メチル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
19. 4−[4−(4−メトキシ−フェニル)−チアゾール−2−イルスルファニル]−5−メチル−5−フェニル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
20. 4−(2−オキソ−2−フェニル−エチル)−2−フェニル−5−プロピル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
21. 5−メチル−2−フェニル−4−(4−p−トルイル−チアゾール−2−イルスルファニル)−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
22. 2−(4−フルオロ−フェニル)−4−[[1−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシ−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]−(2−ヒドロキシ−フェニル)−メチル]−5−メチル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
23. N−(3,4−ジメチル−フェニル)−2−(3−メチル−5−オキソ−1−フェニル−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−4−イル)−2−オキソ−アセトアミド;
24. 5−(4−クロロ−ベンゾイル)−4,4−ジヒドロキシ−2−フェニル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
25. ソジウム;4−ヒドロキシ−3−メチル−5−オキソ−1−フェニル−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−4−スルホン酸ナトリウム;
26. 5−メチル−4,4−ジ−モルホリン−4−イル−2−フェニル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
27. 3−ベンゾイルアミノ−4−ヒドロキシ−5−オキソ−1−フェニル−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−4−スルホン酸ナトリウム;
28. 3−メチル−1−フェニル−5−オキソ−4−スピロ(3オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール;
29. 4,4,5−トリメチル−2−フェニル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
30. 4,10−ジメチル−2,8,11−トリフェニル−2,3,8,9−テトラザ−ジスピロ[4.0.4.1]ウンデカ−3,9−ジエン−1,7−ジオン;
31. 2−(2−クロロ−フェニル)−4−(3−エトキシ−4−ヒドロキシ−ベンジリデン)−5−メチル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
32. 2−(2−クロロ−フェニル)−4−(4−ジメチルアミノ−ベンジリデン)−5−メチル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
33. 5−メチル−4−(3−フェニル−アリリデン)−2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
34. 3−{5−[3−メチル−5−オキソ−1−(4−スルファモイル−フェニル)−1,5−ジヒドロ−ピラゾール−4−イリデンメチル]−フラン−2−イル}−安息香酸;
35. 4−(4−ヂメチルアミノ−ベンジリデン)−2−(3−フルオロ−フェニル)−5−メチル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
36. 3−{4−[4−(3−クロロ−4,5−ジヒドロ−ピラゾール−1−イル)−ベンジリデン]−3−メチル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−ピラゾール−1−イル}−安息香酸;
37. 3−[4−(2−ヒドロキシ−ベンジリデン)−5−オキソ−3−フェニル−4,5−ジヒドロ−ピラゾール−1−イル]−安息香酸;
38. 3−[1−(3−クロロ−フェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−ピラゾール−4−イリデンメチル]−1H−キノリン−2−オン;
39. 3−{5−[3−メチル−5−オキソ−1−(4−スルファモイル−フェニル)−1,5−ジヒドロ−ピラゾール−4−イリデンメチル]−フラン−2−イル}−安息香酸メチル;
40. 4−(4−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルメチレン−3−メチル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−ピラゾール−1−イル)−安息香酸メチル;
41. 4−{3−メチル−5−オキソ−4−[5−(4−スルファモイル−フェニル)−フラン−2−イルメチレン]−4,5−ジヒドロ−ピラゾール−1−イル}−安息香酸メチル;
42. 2−(4−クロロ−フェニル)−4−(2,4−ジヒドロキシ−ベンジリデン)−5−メチル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
43. 2−(4−クロロ−フェニル)−4−(3−ヒドロキシ−ベンジリデン)−5−メチル−2,4−ジヒドロピラゾール−3−オン;
44. 4−(3,4−ジヒドロキシ−ベンジリデン)−5−メチル−2−p−トルイル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
45. 3−[1−(4−アセチル−フェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−ピラゾール−4−イリデン]−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン;
46. 2−(4−フルオロ−フェニル)−4−(5−ヒドロキシ−3−メチル−1−o−トルイル−1H−ピラゾール−4−イルメチレン)−5−メチル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
47. 2−(4−クロロ−フェニル)−4−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−ベンジリデン)−5−トリフルオロメチル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
48. 2−(4−エチル−フェニル)−4−(4−ヒドロキシ−ベンジリデン)−5−メチル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
49. 4−[4−(4−ヒドロキシ−ベンジリデン)−3−メチル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−ピラゾール−1−イル]−ベンゼンスルホンアミド;
50. 4−(5−オキソ−4−チオフェン−2−イルメチレン−3−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−ピラゾール−1−イル)−安息香酸エチル;
51. 4−[4−(4−ジメチルアミノ−ベンジリデン)−5−オキソ−3−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−ピラゾール−1−イル]−ベンゼンスルホンアミド;
52. 4−イソプロピリデン−5−メチル−2−フェニル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
53. 4−(4−ヒドロキシ−ベンジリデン)−2−フェニル−5−トリフルオロメチル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
54. 4−(2,4−ジヒドロキシ−ベンジリデン)−2−(3,4−ジメチル−フェニル)−5−メチル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
55. 3−[4−(3−エトキシ−4−ヒドロキシ−ベンジリデン)−3−メチル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−ピラゾール−1−イル]−安息香酸;
56. 4−[4−(3,5−ジ− tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジリデン)−3−メチル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−ピラゾール−1−イル]−安息香酸;
57. 3−[3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−ベンジリデン)−3−メチル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−ピラゾール−1−イル]−安息香酸;
58. 3−[3−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−ベンジリデン)−5−オキソ−ピラゾリジン−1−イル]−安息香酸;
59. 4−(3−ヒドロキシ−2,4−ジメトキシ−ベンジリデン)−5−メチル−2−フェニル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
60. 4−[4−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−ベンジリデン)−3−メチル−5−オキソ−ピラゾリジン−1−イル]−安息香酸イソプロピル;
61. 2−クロロ−5−[4−(2−クロロ−4−ヒドロキシ−5−メトキシ−ベンジリデン)−3−メチル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−ピラゾール−1−イル]−安息香酸;
62. 4−[4−(4−ヒドロキシ−ベンジリデン)−3−メチル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−ピラゾール−1−イル]−安息香酸エチル;
63. 4−[4−(4−ヒドロキシ−ベンジリデン)−5−オキソ−3−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−ピラゾール−1−イル]−安息香酸エチル;
64. 4−[4−(4−ヒドロキシ−ベンジリデン)−3−メチル−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−ピラゾール−1−イル]−安息香酸;
65. 4−ジメチルアミノメチレン−5−メチル−2−フェニル−2,4−ジヒトロ−ピラゾール−3−オン;
66. 4−(5−ヒドロキシ−3−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イルメチレン)−5−メチル−2−フェニル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
67. 4−(4−クロロ−ベンジリデン)−5−メチル−2−フェニル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
68. 1−(5−ヒドロキシ−3−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−メチル−1,3−ジヒドロ−フロ[3,4−c]ピリジン−7−オール;
69. 1−(5−ヒドロキシ−3−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−メチル−1,3−ジヒドロ−フロ[3,4−c]ピリジン−7−オール(塩酸塩);
70. 4−(4−ヒドロキシ−ベンジリデン)−5−メチル−2−フェニル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
71. 2−(3−クロロ−フェニル)−4−(4−ヒドロキシ−ベンジリデン)−5−メチル−2,4−ジヒドロピラゾール−3−オン;
72. 4−(4−ベンジルオキシ−ベンジリデン)−5−メチル−2−フェニル−2,4−ジヒドロピラゾール−3−オン;
73. 2−(3−クロロ−フェニル)−5−メチル−2H−ピラゾール−3,4−ジオン 4−オキシム;
74. 5−(5−オキソ−1,3−ジフェニル−1,5−ジヒドロ−ピラゾール−4−イリデン)−4−フェニル−4,5−ジヒドロ−[1,3,4]チアゾール−2−カルボン酸エチル;
75. 4−[1,3]ジチオラン−2−イリデン−5−メチル−2−フェニル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
76. 5−(4−クロロ−フェニルスルファニルメチル)−2−フェニル−4−[N’−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−ヒドラジノ]−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
77. 4−(5−ベンゾイル−3−フェニル−3H−[1,3,4]チアジアゾール−2−イリデン)−2,5−ジフェニル−2,4−ジヒドロ−ピラゾール−3−オン;
78. フォスフォリックアシッド モノ−[5−ヒドロキシ−6−メチル−4−(3−メチル−5−オキソ−1−フェニル−1,5−ジヒドロ−ピラゾール−4−イリデンメチル)−ピリジン−3−イルメチル]エステル;
79.3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン。
一般式(I)
一般式(II)
Bは、1H−テトラゾール−5−イル基または2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル基を示し;
Xは、単結合またはC6-10アリーレン基を示し;
Y1は、カルボニル、スルホニルまたは単結合を示し;
Y2は、C1-6アルキレン基または単結合を示し;
Y3は、メチレン、カルボニルまたは単結合を示し;
Y4は、メチンまたは窒素原子を示し;
Y5は、メチレン、カルボニルまたは単結合を示し;
R1は、
C1-8アルキル基(該C1-8アルキル基は、下記置換基群αから選択される基で1乃至3個置換されていても良い)、
C6-14アリール基(該C6-14アリール基は、下記置換基群βから選択される基で1乃至5個置換されていても良い)、
C6-14アリール−C1-6アルキル基(該C6-14アリール−C1-6アルキル基は、下記置換基群βから選択される基で1乃至5個置換されていても良い)、
窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選択される同一若しくは異なった1乃至3個のヘテロ原子を含む4乃至10員複素環基(該複素環基は、下記置換基群βから選択される基で1乃至5個置換されていても良い)、
窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選択される同一若しくは異なった1乃至3個のヘテロ原子を含む4乃至10員複素環−C1-6アルキル基(該複素環−C1-6アルキル基は、下記置換基群βから選択される基で1乃至5個置換されていても良い)、
C3-7シクロアルキル基(該C3-7シクロアルキル基は、下記置換基群βから選択される基で1乃至5個置換されていても良い)、
C3-7シクロアルキル−C1-6アルキル基(該C3-7シクロアルキル−C1-6アルキル基は、下記置換基群βから選択される基で1乃至5個置換されていても良い)、
C6-14アリール−カルボニル−C1-6アルキル基(該C6-14アリール−カルボニル−Cl-6アルキル基は、下記置換基群βから選択される基で1乃至5個置換されていても良い)または
C1-6脂肪族アシル基(該C1-6脂肪族アシル基は、下記置換基群βから選択される基で1乃至5個置換されても良い)を示し;
R2は、水素原子、下記置換基群βから選択される基、カルボキシル基または−C(O)NR13R14で表される基を示し;
R3は、
水素原子、
C1-8アルキル基(該C1-8アルキル基は、下記置換基群αから選択される基で1乃至3個置換されていても良い)、
C6-14アリール基(該C6-14アリール基は、下記置換基群βから選択される基で1乃至5個置換されていても良い)、または
窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選択される同一若しくは異なった1乃至3個のヘテロ原子を含む4乃至10員複素環基(該複素環基は、下記置換基群βから選択される基で1乃至5個置換されていても良い)を示し;
R4およびR5は、同一または異なって、それぞれ水素原子またはC6-14アリール基(該C6-14アリール基は、下記置換基群βから選択される基で1乃至5個置換されていても良い)を示し;
R6およびR7は、一緒になってC3-7シクロアルカンを形成するか、或いは同一または異なってそれぞれ水素原子またはC1-8アルキル基(該C1-8アルキル基は、下記置換基群αから選択される基で1乃至3個置換されていても良い)を示し;
R8およびR9は、同一または異なってそれぞれ水素原子、下記置換基群βから選択される基、カルボキシル基または−C(O)NR13R14で表される基を示し;
R10は、
−水素原子、
−C1-8アルキル基(該C1-8アルキル基は、下記置換基群αから選択される基で1乃至3個置換されていても良い)、
−C6-14アリール基(該C6-14アリール基は、下記置換基群βから選択される基で1乃至5個置換されていても良い)、または
−窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選択される同一若しくは異なった1乃至3個のヘテロ原子を含む4乃至10員複素環基(該複素環基は、下記置換基群βから選択される基で1乃至5個置換されていても良い)を示し;
R11およびR12は、同一または異なってそれぞれ水素原子、下記置換基群βから選択される基、カルボキシル基または−C(O)NR13R14で表される基を示し;
R13およびR14は、一緒になって4乃至10員含窒素複素環(該含窒素複素環は、下記置換基群βから選択される基で1乃至5個置換されていても良い)を形成するか、或いは同一または異なってそれぞれ水素原子またはC1-8アルキル基(該C1-8アルキル基は、下記置換基群αから選択される基で1乃至3個置換されていても良い)を示す。
(1)R1がC1-8アルキル基であり、かつY1が単結合である場合、Bは2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル基であり、
(2)Y2がメチレンである場合、R6およびR7は共に水素原子ではなく、
(3)R1が無置換のC1-8アルキル基である場合、Y1はカルボニルではなく、
(4)R1が無置換のC1-6脂肪族アシル基である場合、Y1は単結合ではない。
(置換基群α)
ハロゲン原子、C1-6アルキルチオ基、C1-6脂肪族アシル基、C1-6アルキルスルホニル基、C1-6アルコキシ基、シアノ基およびニトロ基。
(置換基群β)
ハロゲン原子、C1-6アルキル基、ハロC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキルチオ基、C1-6アルキルスルホニル基、C1-6脂肪族アシル基、オキソ基、シアノ基、ニトロ基、C3-7シクロアルキル基、C6-14アリール基、C1-6アルコキシイミノ基、C6-14アリール−カルボール基、および窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選択される同一若しくは異なった1乃至3個のへテロ原子を含む4乃至10員複素環基。〕
で表される化合物。
(1)Y1がスルホニル基の場合、好適にはC1-6アルキル基であり、より好適にはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルであり、さらに好適にはメチル、ブチルである。
(2)Y1が単結合またはカルボニル基の場合、好適にはC4-8アルキル基であり、より好適にはブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルであり、さらに好適にはペンチルである。
(II-1)3−{N−(3−フェニルプロピオニル)−N−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル]アミノ}安息香酸、
(II-2)3−{N−フェニルアセチル−N−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル]アミノ}安息香酸、
(II-3)3−{N−(4−フェニルブチリル)−N−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル]アミノ}安息香酸、
(II-4)3−{N−シクロヘキサンカルボニル−N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-5)3−{N−(ピリジン−3−カルボニル)一N−〔2’−(lH−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-6)3−{N一ペンチル−N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕アミノ}安息香酸、
(II-7)1−[4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル]−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−7−カルボン酸、
(II-8)5−[4−(N−メチルスルホニル−N−フェニルアミノメチル)フェニル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン、
(II-9)5−[4−(N−ブチルスルホニル−N−フェニルアミノメチル)フェニル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン、
(II-10) 3−{N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕−N−(メチルスルホニル)アミノ}安息香酸、
(II-11)3−{N−ブチルスルホニル−N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕アミノ}安息香酸、
(II-12)5−{4−〔(2−オキソ−2H−キノリン−1−イル)メチル〕フェニル}−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン、
(II-13)5−{4−〔(2−メチルベンズイミダゾール−1−イル)メチル〕フェニル}−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン、
(II-14)5−{4−〔(2−プロピルベンズイミダゾール−1−イル)メチル〕フェニル}−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン、
(II-15)5−{4−〔2−(2−ピリジル)ベンズイミダゾール−1−イルメチル〕フェニル}−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン、
(II-16)5−[4−(2−フェニルイミダゾール−1−イルメチル)フェニル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン、
(II-17)1−[4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル]−2−オキソ−3−プロピル−1,2−ジヒドロキノリン−7−カルボン酸、
(II-18)3−{N−シクロヘキサンカルボニル−N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕アミノ}安息香酸、
(II-19)3−{N一〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕−N−(ピリジン−3−カルボニル)アミノ}安息香酸、
(II-20)3−{N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕−N−(3−フェニルプロピオニル)アミノ}安息香酸、
(II-21)3−{N−(ビフェニル4−カルボニル)−N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕アミノ}安息香酸、
(II-22)3−{N−(フェニルスルホニル)−N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕アミノ}安息香酸、
(II-23)3−{N−(4−メチルフェニルスルホニル)−N一〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル)アミノ)安息香酸、
(II-24)3−{N−(ビフェニル4−スルホニル)-N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕アミノ}安息香酸、
(II-25)3−{N−(2−ナフチルスルホール)−N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕アミノ}安息香酸、
(II-26)3−{N−(ベンジルスルホニル)−N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕アミノ}安息香酸、
(II-27)1−[4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル]−2−オキソ−3−プロピル−2,3−1H−インドール−6−カルボン酸、
(II-28)1−[4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル]−2−オキソ−3−プロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボン酸、
(II-29)3,3−ジメチル−1−[4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル]−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−7−カルボン酸、
(II-30)1’−[4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル]−2’−オキソ−1’,4’−ジヒドロ−2’H−スピロ[シクロプロパン−1,3’−キノリン]−7’−カルボン酸、
(II-31)1−[4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル]−2−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−7−カルボン酸、
(II-32)3−{N−フェネチルN−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-33)3−{N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕−N−〔(5−メチル−2−フェニル1,3−オキサゾール−4−イル)アセチル〕アミノ}安息香酸、
(II-34)3−{N−〔(2,5−ジメチル−1,3−オキサゾール−4−イル)カルボニル〕−N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕アミノ}安息香酸、
(II-35)2−オキソ−3−プロピル−1−[2,−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)ビフェニル4−イルメチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボン酸、
(II-36)3−{N−(3−シクロヘキシルプロパノイル)−N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-37)3−{N−〔(5−メチル−2−フェニル1,3−オキサゾール−4−イル)アセチル〕−N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-38)5−[4’−(2−フェニルイミダゾール−1−イルメチル)ビフェニル2−イル]−1H−テトラゾール、
(II-39)5−[4’−(4−フェニルイミダゾール−1−イルメチル)ビフェニル2−イル]−1H−テトラゾール、
(II-40)5−[4’一(5−フェニルイミダゾール−1−イルメチル)ビフェニル2−イル]−1H−テトラゾール、
(II-41)2−プロピル−1−[2’−(lH−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−7−カルボン酸、
(II-42)3−{N−(2−オキソ−2−フェニルエチル)−N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-43)3−{N−(3−キノリンカルボニル)−N−〔2’−(lH−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-44)3−{N−(2−ナフトイル)−N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-45)3−{N−(4−ビフェニルカルボニル)−N−〔2’−(lH−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-46)3−{N−〔(2,5−ジメチル−1,3−オキサゾール−4−イル)カルボニル〕−N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-47)3−{N−〔4−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ベンゾイル〕−N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-48)3−{N−〔4−(2−メチルチアゾール−4−イル)ベンゼンスルホニル〕−N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-49)3−{N−〔4−(2−ピリジル)ベンゾイル〕一N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-50)N−[3−(モルホリノカルボニル)フェニル]−N−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル]−4−(2−ピリジル)ベンズアミド、
(II-51)3−{N−[4−(2−ピリジル)ベンゾイル]−N−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル]アミノ}ベンズアミド、
(II-52)N−[3−(モルホリノカルボニル)フェニル]−N−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル]キノリン−3−カルボキサミド、
(II-53)3−{N−(3−キノリンカルボニル)−N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}ベンズアミド、
(II-54)3−{N−ベンジルN−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-55)3−{N−(ビフェニル4−イルメチル)−N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-56)3−{N−(4−クロロベンジル)−N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-57)3−{N−(3,4−ジメトキシベンジル)−N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-58)3−{N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕一N−〔2−(2−チエニル)エチル〕アミノ}安息香酸、
(II-59)3−{N−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチル〕−N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-60)3−{N−(2−シクロヘキシルエチル)−N一〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-61)N−[4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル]−N−フェニル1−ナフタレンスルホンアミド、
(II-62)N−[4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル]−N−フェニル2−ナフタレンスルホンアミド、
(II-63)3−{N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕−N−〔4−(2−メチルチアゾール−4−イル)ベンゼンスルホニル〕アミノ}安息香酸、
(II-64)3−{N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕−N−〔4−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ベンゾイル〕アミノ}安息香酸、
(II-65)3−{N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕−N−〔4−(2−ピリジル)ベンゾイル〕アミノ}安息香酸、
(II-66)3−{N−[4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル]−N−(キノリン−3−カルボニル)アミノ}安息香酸、
(II-67)N−[4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル]−N−(2−ピフェニリル)ベンゼンスルホンアミド、
(II-68)3−{N−(ビフェニル4−イルメチル)−N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕アミノ}安息香酸、
(II-69)3−{N一(2−シクロヘキシルエチル)−N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕アミノ}安息香酸、
(II-70)3−{N−ブチルスルホニル−N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕アミノ}ベンズアミド、
(II-71)5−{4−〔N−(3−モルホリノカルボニルフェニル)−N−(2−ナフタレンスルホニル)アミノメチル〕フェニル}−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン、
(II-72)5−{4−〔{2−(2−ナフチル)イミダゾール−1−イル}メチル〕フェニル}−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン、
(II-73)5−{4−〔{2−(4−ビフェニリル)イミダゾール−1−イル}メチル〕}フェニル1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン、
(II-74)2−オキソ−N−フェニルN−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル]バレルアミド、
(II-75)3−{N-(7−オキソオクタノイル)−N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-76) 3−{N−〔4−(E)ーメトキシイミノ−4−(2−チエニル)ブチリル〕−N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-77)3−{N−〔4−(Z)メトキシイミノ−4−(2−チエニル)ブチリル〕−N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-78)3−{N−〔2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオニル〕−N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
および
(II-79)3−{N−(3−オキソ−1−シクロペンタンカルボニル)−N−〔2’-(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸。
本発明の統合失調症の治療または改善方法は、前述するカルボニル消去剤またはAGEs生成抑制剤を有効成分とする統合失調症の治療または改善剤を有効量、統合失調症と判断される患者に投与することによって実施される。
本発明は、統合失調症を治療改善または発症を予防するために有用な医薬品や食品を開発するために有効な方法、具体的には統合失調症を治療改善または発症を予防するために有効な候補物質を選別するための方法(スクリーニング方法)を提供する。
(i)代表的なAGEsであるペントシジンを指標として、非糖尿病の腎不全透析患者から血漿を採取し、被験物質を添加し、一定時間後のペントシジン生成量を測定する。
(ii)フェニルアラニン−ラジカル反応系における被験物質のラジカル捕捉能を測定する。
最終濃度が、フェニルアラニン1mM、被験物質0.1mM、0.5mMおよび2.5mM、過酸化水素5mM、硫酸銅0.1mMになるように200mMのリン酸緩衝液(pH7.4)に溶解(全量500μl)した調製液を、37℃で4時間インキュベートして反応させる。反応終了後、最終濃度が1mMになるようにDTPA(diethylene triamine pentaacetic acid)および260 unitのカタラーゼを加えて反応を停止させる。次いで、下記条件のHPLCを用いてo−チロシンおよびm−チロシンの生成量を測定する。
カラム:C18逆相カラム(4.6×250mm、5μm:野村化学(株)製)
移動相:バッファーA:0.10%トリフルオロ酢酸、
バッファーB:0.08%トリフルオロ酢酸を含む80%アセトにトリル
グラジェント:25分間で、バファーB濃度を6.5%から10%に上昇
流速:0.6ml/分
検出:蛍光検出器(RF-10A、島津製作所)を用いて励起波長275nm、蛍光波長305nmで検出。
精神病棟に入院中の統合失調症患者(男性、60歳、体重75.5kg)(以下、患者Aという)について、glyoxalase I遺伝子解析ならびに、赤血球glyoxalase活性、血清AGEs値、および血清ビタミンB6を測定した。なお、上記患者Aは、兄弟4人のうち2名は自殺、2名は本人も含め現在精神病棟に入院中であり、重篤な家族性統合失調症患者であると診断されている。
(1) 赤血球glyoxalase活性の測定
McLellanらの方法に従って測定した(McLellan AC, Thornalley PJ : Glyoxalase activity in human red blood cells fractioned by age. Mech Ageing Dev 48 : 63-71, 1989)。具体的には、破壊させた赤血球を、methylglyoxal と glutathione から生成される hemi-thioacetal 溶液中に添加し、形成されるS-D-lactoylglutathion 量を分光光度計 を用いて、吸収波長 240 nm で測定した。得られた測定値から、モル吸光係数△ε240 = 2.86 Mm -1 cm -1 に基づいてS-D-lactoylglutathion濃度を算出し、unit 換算した。なお、1 unit は 赤血球10 6が1分当たり、1μmol のS-D-lactoylglutathionを形成する量である。
AGEs値としてペントシジンを指標とした。ペントシジンの測定は、採取した血清を窒素下、6N HCl中、110℃で16時間加水分解した後、既知濃度の合成ペントシジンを標準品として用いて、逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、励起-吸収波長(335/385nm)で定量分析した。
血清ビタミンB6量として、血清中のPyridoxamine 値、Pyridoxine値、およびPyridoxal値を測定した。なお、測定は委託検査会社(株式会社 SRL)に依頼し、逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により定量分析した。
(1) 赤血球glyoxalase活性(図4)
10%ヘマトクリットの赤血球数を0.6 x 109 / mlとして計算したところ、患者Aの赤血球GlyoxalaseI活性は2.9 mUnit/10 6 RBCと、健常者(n=5)の赤血球GlyoxalaseI活性(6.1 ± 0.7 mUnit/10 6 RBC)より低値であった(図4)。
患者Aのglyoxalase I遺伝子解析結果を図5に示す。健常者のglyoxalase I遺伝子との対比からわかるように、患者Aのglyoxalase I遺伝子は、80位にA(アデニン)が一つ挿入しており(点突然変異)、その結果フレームシフトが生じ、正常なglyoxalase Iが発現していないことが判明した。このことから、上記患者Aの(1)赤血球glyoxalase活性の低下は、glyoxalase I遺伝子異常(点突然変異によるフレームシフト)に起因していることがわかった。
血清AGEs値(ペントシジン量)を健常者と対比した結果を図6に示す。この結果からわかるように、患者Aの血清AGEs値0.368nmol/mlと、健常者(n=5)の血清AGEs値0.128 ± 0.04 nmol/mlより有意に高かった。タンパク質1mg当たりのペントシジン量に換算すると、患者Aの値は5 pmol/mg protenと、健常者の1.7 ± 0.4 pmol/mg protenよりも、3倍高値であることが判明した。
血清ビタミンB6のうち、Pyridoxamine値と Pyridoxine 値は健常者と同様に検出限界以下であった(Pyridoxamineの検出限界は0.2 ng/ml 、Pyridoxine の検出限界は3.0 ng/ml)。一方、Pyridoxal値は2.8 ng/ml で、健常人(14.8 ± 0.3ng/ml, n = 2)より有意に低値だった。ちなみに、男性の基準値は6.0〜40.0ng/mlである。Pyridoxalには血中のカルボニルを消去する作用がある。そこで、統合失調症の患者は、カルボニルを消去する必要のため、体内でPyridoxalが消費され、その結果血清中のPyridoxal(ビタミンB6)量が低下していると考えられた。
健常者(女性12名、男性12名、計24名;平均年齢48.88+3.17歳)と統合失調症患者(女性12名、男性12名、計24名;;平均年齢48.38+2.23歳)を対象として、AGE-Reader(Diagn Optics: The Netherlands社製)を用いて皮膚中のAGEs含量を測定した。
(1)統合失調症患者(700名)および健常者(600名)を対象として、glyoxalase I(GLO-I)遺伝子の解析を行った。
(a)患者B(入院患者):女性、年齢50歳、CREAT0.57、41歳発症
現在は、幻覚妄想は消失しているが、陰性症状(意欲低下、感情平板化)が目立つ。
(b)患者C(入院患者):男性、年齢66歳、CREAT0.86、15歳発症
陰性症状がひどく、殆ど自発言語がない。問いかけには首を縦横に振るだけである。
(c)患者D(外来通院):男性、年齢50歳、CREAT0.72、19歳発症
「隣人の嫌がらせ」という妄想があり、転居を繰り返している。
統合失調症患者をタイプ毎(フレームシフト型[n=2]、Ala/Alaホモ接合型[n=5]、Glu/Alaヘテロ接合型[n=1])にわけ、各患者についてGlyoxalase I活性(mUnit/106RBC)、ペントシジン活性(pmol/mg protein)、血中ビタミンB6含量(ng/ml)(ピリドキサール、ピリドキサミン、ピリドキシン)、血中ビタミンB12含量(pg/ml)、血中葉酸含量(ng/ml)、血中ホモシステイン含量(nmol/ml)、クレアチニン量(mg/dl)、およびeGFR(ml/min/1.73m2)を測定した。各活性および含有量の測定は、実施例1および定法に従って行った。また、比較対照のため、統合失調症に罹患していない健常者(Glu/Gluホモ接合型)[n=7]についても、同様に測定した。
(1)1−(5−ヒドロキシ−3−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)−6−メチル−1,3−ジヒドロ−フロ[3,4−c]ピリジン−7−オール(以下、「TM−2002」という。)について、代表的なAGEsであるペントシジンの生成抑制効果を調べた。
本発明において一般式(I)で示すフェニレン誘導体に属する下記の被験化合物について、AGEs生成抑制作用を調べた。
(1)3−[N−[[4−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチル]−N−ペンタノイルアミノ]安息香酸
(2)3−[N−[[4−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチル]−N−アセチルアミノ]安息香酸
(3)3−[N−[[4−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチル]−N−プロパノイルアミノ]安息香酸
(4)3−[N−[[4−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチル]−N−ブタノイルアミノ]安息香酸
(5)3−[N−[[4−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチル]−N−オクタノイルアミノ]安息香酸
(6)3−[N−[[4−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチル]−N−ペンタノイルアミノ]安息香酸(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル
(7)3−[N−[[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]メチル]−N−ペンタノイルアミノ]安息香酸
(8)2−[N−[[4−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチル]−N−ペンタノイルアミノ]安息香酸
(9)4−[N−[[4−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニルル]メチル]−N−ペンタノイルアミノ]安息香酸
(10)2−オキソ−3−プロピル−1−[[4−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチル]−1,3,4−トリヒドロキノリン−7−カルボン酸
(11)2−オキソ−3−プロピル1−[[4−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチル]−1,3,4−トリヒドロキノリン−6−カルボン酸
(12)2−オキソ−3−プロピル−1−[[4−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチル]−1,3,4−トリヒドロキノリン−7−カルボン酸(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル
(13)1−[[4−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチル]−1,3,4−トリヒドロキノリン−2−オン
(14)3−オキソ−2−プロピル−4−[[4−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチル]−2H−ベンゾ[e]1,4−オキサジン−6−カルボン酸
(15)3−オキソ−2−プロピル−4−[4−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]メチル]2−H−ベンゾ[e]1,4−オキサジン−6−カルボン酸
(16)3−オキソ−2−プロピル−4−[[4−[2−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]フェニル]メチル]−2H−ベンゾ[e]1,4−チアジン−6−カルボン酸
(17)3−オキソ−2−プロピル−4−[[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]メチル]2−H−ベンゾ[e]1,4−チアジン−6−カルボン酸
(18)5−[4−[(2−エチル−5,7−ジメチルイミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル]フェニル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン
(19)5−[4−[(5,7−ジメチル−2−プロピルイミダゾ[4,5−b]ピリジン−3−イル)メチル]フェニル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン
(20)3−[N−[4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル)ベンジル]−N−ペンタノイルアミノ]安息香酸。
本発明において一般式(II)で示すフェニレン誘導体に属する下記の被験化合物について、試験例1と同様に方法により、AGEs生成抑制作用を調べた。
(II-1)3−{N−(3−フェニルプロピオニル)−N−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル]アミノ}安息香酸、
(II-6)3−{N一ペンチル−N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕アミノ}安息香酸、
(II-7)1−[4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル]−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−7−カルボン酸、
(II-8)5−[4−(N−メチルスルホニル−N−フェニルアミノメチル)フェニル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン、
(II-9)5−[4−(N−ブチルスルホニル−N−フェニルアミノメチル)フェニル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン、
(II-10) 3−{N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕−N−(メチルスルホニル)アミノ}安息香酸、
(II-11)3−{N−ブチルスルホニル−N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕アミノ}安息香酸、
(II-15)5−{4−〔2−(2−ピリジル)ベンズイミダゾール−1−イルメチル〕フェニル}−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン、
(II-16)5−[4−(2−フェニルイミダゾール−1−イルメチル)フェニル]−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン、
(II-17)1−[4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル]−2−オキソ−3−プロピル−1,2−ジヒドロキノリン−7−カルボン酸、
(II-18)3−{N−シクロヘキサンカルボニル−N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕アミノ}安息香酸、
(II-19)3−{N一〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕−N−(ピリジン−3−カルボニル)アミノ}安息香酸、
(II-20)3−{N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕−N−(3−フェニルプロピオニル)アミノ}安息香酸、
(II-21)3−{N−(ビフェニル4−カルボニル)−N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕アミノ}安息香酸、
(II-22)3−{N−(フェニルスルホニル)−N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕アミノ}安息香酸、
(II-23)3−{N−(4−メチルフェニルスルホニル)−N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル)アミノ)安息香酸、
(II-24)3−{N−(ビフェニル4−スルホニル)-N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕アミノ}安息香酸、
(II-25)3−{N−(2−ナフチルスルホール)−N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕アミノ}安息香酸、
(II-27)1−[4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル]−2−オキソ−3−プロピル−2,3−1H−インドール−6−カルボン酸、
(II-28)1−[4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル]−2−オキソ−3−プロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボン酸、
(II-29)3,3−ジメチル−1−[4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル]−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−7−カルボン酸、
(II-30)1’−[4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル]−2’−オキソ−1’,4’−ジヒドロ−2’H−スピロ[シクロプロパン−1,3’−キノリン]−7’−カルボン酸、
(II-32)3−{N−フェネチルN−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-33)3−{N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕−N−〔(5−メチル−2−フェニル1,3−オキサゾール−4−イル)アセチル〕アミノ}安息香酸、
(II-36)3−{N−(3−シクロヘキシルプロパノイル)−N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-42)3−{N−(2−オキソ−2−フェニルエチル)−N−〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル4−イルメチル〕アミノ}安息香酸、
(II-63)3−{N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕−N−〔4−(2−メチルチアゾール−4−イル)ベンゼンスルホニル〕アミノ}安息香酸、
(II-68)3−{N−(ビフェニル4−イルメチル)−N−〔4−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル)ベンジル〕アミノ}安息香酸。
被験化合物* 10 mg
ラクトース 100 mg
コーン・スターチ 58 mg
ステアリン酸マグネシウム 2 mg
合 計 180 mg
*化合物(1)、化合物(2)、フェニレン誘導体(I)または(II)。
製剤例2 錠剤
被験化合物* 10 mg
ラクトース 85 mg
コーン・スターチ 34 mg
微結晶セルロース 10 mg
ステアリン酸マグネシウム 1 mg
合計 150 mg
*化合物(1)、化合物(2)、フェニレン誘導体(I)または(II)。
製剤例3 顆粒剤
被験化合物* 10 mg
ラクトース 839 mg
コーン・スターチ 150 mg
ヒドロキシプロピルセルロース 1 mg
合計 1000 mg
*化合物(1)、化合物(2)、フェニレン誘導体(I)または(II)。
配列番号5は、GLO-I遺伝子の塩基配列(配列番号1)の202位〔コード領域の塩基配列(配列番号2)の80位に相当〕のシトシンの下流203-502領域の塩基配列を示す。
配列番号6は、GLO-I遺伝子の塩基配列(配列番号1)の454位〔コード領域の塩基配列(配列番号2)の332位に相当〕のアデニンの上流154-453領域の塩基配列を示す。
配列番号7は、GLO-I遺伝子の塩基配列(配列番号1)の454位〔コード領域の塩基配列(配列番号2)の332位に相当〕のアデニンの下流455-754領域の塩基配列を示す。
配列番号8は、GLO-I遺伝子のコード領域の塩基配列(配列番号2)の79-80間の挿入変異を検出するためのPCT-direct sequence に使用するフォワードプライマーの塩基配列を示す。
配列番号9は、GLO-I遺伝子のコード領域の塩基配列(配列番号2)の79-80間の挿入変異を検出するためのPCT-direct sequence に使用するリバースプライマーの塩基配列を示す。
配列番号10は、GLO-I遺伝子のコード領域の塩基配列(配列番号2)の332位の塩基置換変異を検出するためのPCT-direct sequence に使用するフォワードプライマーの塩基配列を示す。
配列番号11は、GLO-I遺伝子のコード領域の塩基配列(配列番号2)の332位の塩基置換変異を検出するためのPCT-direct sequence に使用するリバースプライマーの塩基配列を示す。
Claims (4)
- 統合失調症の診断基準に定められる統合失調症に特徴的な症状または所見を有するか、当該基準により統合失調症が疑われる者であって、腎機能障害、糖尿病および炎症を有しない者(被験者)の生体試料を対象として、
下記(A)〜(C)の工程を有する、当該被験者に対する統合失調症の検査方法:
(A)(1)被験者の生体試料中のペントシジンの量、および(2)被験者の生体試料中のピリドキサール量からなる群から選択されるいずれか少なくとも1つを測定する工程、
(B)上記(A)工程で得られた被験者における測定値と、当該測定値に対応する健常者における測定値(対照値)とを対比する工程、および
(C)被験者の生体試料について測定した各測定値が下記に該当する場合に、当該被験者が統合失調症罹患者であるか、または 将来それを発症する危険性が高いと判断する工程:
(1)被験者の生体試料中のペントシジンの量が、健常者の生体試料中の当該量よりも多い、
(2)被験者の生体試料中のピリドキサール量が、健常者の生体試料中の当該量よりも少ない。 - (2)生体試料中のピリドキサール量の測定に加えて、さらに(3)生体試料中のホモシステイン量を測定する工程、および
被験者の生体試料中のピリドキサール量が健常者の生体試料中の当該量よりも少なく、また被験者の生体試料中のホモシステイン量が健常者の生体試料中の当該量よりも多い場合に、当該被験者は統合失調症罹患者であるか、または 将来それを発症する危険性が高いと判断する工程
を有する、請求項1に記載する統合失調症の検査方法。 - (1)被験者の生体試料中のペントシジンの量を測定する工程を有する、請求項1または2に記載する統合失調症の検査方法であって、当該ペントシジンの測定方法として、抗−ペントシジン抗体を用いた免疫学的手法、高速液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー/マススペクトリー、またはAGE-Reader法若しくはAGE-Reader装置を用いることを特徴とする方法。
- (1)被験者の生体試料中のペントシジンの量を測定する工程を有する統合失調症の検査に用いる試薬であって、(a)既知濃度のペントシジン、または(b)標識されていてもよい抗−ペントシジン抗体のいずれか少なくとも1つを含有する検査試薬。
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