JP5735996B2 - 情報処理装置、サーバ装置、方法及びプログラム - Google Patents

Description

本発明は、情報端末における広告の表示に関する。

近年、３ＧやＬＴＥなどのモバイルネットワーク通信の機能を持つスマートフォンやタブレット端末を親機として、ユーザが用いる他のデバイスにインターネット接続を提供するテザリングの機能が普及している（例えば、特許文献１参照）。一方、情報機器に表示する広告も多様化しているなか、音声や動画を伴う、いわゆるリッチな広告ほど効果的で、また、同じ広告を繰り返し見せるリターゲティングも効果的であることが判明している。

特開２０１１−５２０３８３号

しかし、テザリングを用いる場合でも、広告がリッチなほど、また繰り返し表示するほど、表示のためにモバイルネットワーク通信の帯域幅や通信量を圧迫する。このため、リッチな広告や、リッチな広告を活用したリターゲティング広告については、エンドユーザから敬遠され、広告主にとっても採用の障壁が大きかった。

本発明の目的は、モバイルネットワーク通信の通信負荷を抑制しつつリッチな広告を効果的に再表示することである。

上記の目的をふまえ、本発明の一態様（１）は、第１の通信及び第２の通信を行う手段を備えた情報処理装置であって、前記第１の通信で取得する情報を情報処理装置の画面に表示する表示手段と、前記表示手段により前記画面に表示された広告を記憶する広告記憶手段と、前記第２の通信において子機から要求された情報を前記第１の通信で取得し前記子機へ送信するテザリング手段と、前記広告記憶手段に記憶されている前記広告を、前記テザリング手段により前記子機へ送信する前記情報に追加することで、前記子機へ配信する再配信手段と、を備えたことを特徴とする。

本発明の他の態様（７）は、上記態様を方法のカテゴリで捉えたもので、第１の通信及び第２の通信を行う手段を備えた情報処理装置における情報処理方法であって、前記第１の通信で取得する情報を情報処理装置の画面に表示する表示処理と、前記表示処理により前記画面に表示された広告を広告記憶手段に記憶させる処理と、前記第２の通信において子機から要求された情報を前記第１の通信で取得し前記子機へ送信するテザリング処理と、前記広告記憶手段に記憶されている前記広告を、前記テザリング処理により前記子機へ送信する前記情報に追加することで、前記子機へ配信する再配信処理と、をコンピュータが実行することを特徴とする。

本発明の他の態様（８）であるコンピュータプログラムは、上記態様をコンピュータプログラムのカテゴリで捉えたもので、第１の通信及び第２の通信を行う手段を備えた情報処理装置を実現するコンピュータを制御することにより、前記第１の通信で取得する情報を情報処理装置の画面に表示させ、前記画面に表示された広告を広告記憶手段に記憶させ、前記第２の通信において子機から要求された情報を前記第１の通信で取得し前記子機へ送信するテザリング処理を実行させ、前記広告記憶手段に記憶されている前記広告を、前記テザリング処理により前記子機へ送信する前記情報に追加させることで、前記子機へ配信させることを特徴とする。

本発明の他の態様（９）であるサーバ装置は、上記態様をサーバ装置のカテゴリで捉えたもので、上記態様におけるコンピュータプログラムを、前記コンピュータを備えた情報処理装置へ送信することを特徴とする。

本発明の他の態様（２）は、上記いずれかの態様において、前記広告記憶手段に記憶される前記広告ごとに再配信の有効期限をサーバから取得して記録する期限記録手段と、前記広告記憶手段に記憶されている前記広告について、その広告に対応して記録されている前記有効期限に基いて前記子機へ配信するか否かを判断する期限判断手段と、を備えたことを特徴とする。

本発明の他の態様（３）は、上記いずれかの態様において、情報処理装置に対応するユーザ属性に基く広告に加え、前記ユーザ属性とは異なる付加的な属性に基く他の広告も前記第１の通信で取得し前記広告記憶手段に記憶させる広告取得手段と、前記表示手段が前記画面に表示しようとする広告又は前記テザリング手段が前記第１の通信で取得しようとする広告を前記広告記憶手段から検索しヒットした場合は前記表示手段又は前記テザリング手段に提供するキャッシュ手段と、を備えたことを特徴とする。

本発明の他の態様（４）は、上記いずれかの態様において、前記再配信手段は、前記子機から要求された情報に含まれるマークアップ記述に、前記広告記憶手段に記憶されている前記広告を表示するためのタグを追加することを特徴とする。

本発明の他の態様（５）は、上記いずれかの態様において、情報処理装置または前記子機から所定以上の頻度で閲覧される情報ページを抽出するページ抽出手段と、抽出された前記情報ページに対応する広告を、前記第２の通信の際にインターネットを介して取得し前記広告記憶手段に記憶させる広告取得手段と、前記表示手段又は前記テザリング手段が前記第１の通信で取得しようとする広告を前記広告記憶手段から検索しヒットした広告は前記表示手段又は前記テザリング手段に提供するキャッシュ手段と、を備えたことを特徴とする。

本発明の他の態様（６）は、上記いずれかの態様における情報処理装置について前記第１の通信の通信データ量の制御又はデータ通信の課金を行うサーバ装置であって、前記再配信手段により前記子機へ配信された前記広告の量を取得する広告量取得手段と、前記通信データ量の制御又はデータ通信の課金において、前記広告量取得手段により取得された前記広告の量に応じたインセンティブを適用する適用手段と、を備えたことを特徴とする。

本発明によれば、モバイルネットワーク通信の通信負荷を抑制しつつリッチな広告を効果的に再表示することができる。

本発明の実施形態について構成を示す機能ブロック図。 本発明の実施形態におけるデータの例を示す図。 本発明の実施形態における処理手順を示すフローチャート。 本発明の実施形態を説明する概念図。

次に、本発明を実施するための形態（「実施形態」と呼ぶ）について図に沿って例示する。なお、背景技術や課題などで既に述べた内容と共通の前提事項は適宜省略する。

〔１．構成〕
図１は、本実施形態の構成図で、テザリングの親機となる第１の端末であるスマートフォン（以下「親機Ｏ」とも呼ぶ）と、広告サーバＤと、管理サーバＭと、これらの間のデータ通信を媒介する通信ネットワークＮ（インターネット、携帯電話網など）と、テザリングの子機Ｋ（第２の端末）と、を示す。

親機Ｏは、第１の通信であるモバイルネットワーク通信及び第２の通信である無線ＬＡＮ通信を行う手段（後述の通信装置８及び必要な通信プロトコルソフトウェアなど）を備えた情報処理装置である。モバイルネットワーク通信は、例えば、ＬＴＥ、３Ｇといった携帯電話回線を介したデータ通信で、以下、単に「３Ｇ」とも表すこととする。

子機Ｋは、テザリングの子機となるタブレットＰＣなどで、３Ｇの機能を持つ必要はない。広告サーバＤは、親機Ｏに広告を送信するサーバ装置である。管理サーバＭは、３Ｇを提供する携帯電話会社などの通信事業者が、親機Ｏにおける３Ｇの通信データ量の制御又はデータ通信の課金を行うサーバ装置である。

親機Ｏ、管理サーバＭはそれぞれコンピュータの構成として、ＣＰＵなどの演算制御部６と、主メモリや補助記憶装置等の記憶装置７と、通信ネットワークＮとの通信装置８（通信機器や通信アダプタなど）と、を備える。子機Ｋと広告サーバＤもこれらに準じるが図示は省略する。なお、親機Ｏ、管理サーバＭ、広告サーバＤの間で、演算制御部６、記憶装置７、通信装置８のタイプや型式は異なってもよい。

親機Ｏは、図では一つを代表して示すが、実際は多数存在し、コンピュータを用いた携帯情報端末であれば、スマートフォンの他、タブレットＰＣや携帯電話端末などでもよい。

親機Ｏは、上記のコンピュータの構成（演算制御部６、記憶装置７及び通信装置８）に加え、タッチパネル機能を備えた画面Ｇと、内蔵充電池を制御する充電池制御部３と、通話の制御を行う通話制御部４と、ＧＰＳなどによる測位処理を行う測位部５と、各部を制御する基本ソフトウェア９と、を備える。子機Ｋも、図示は省略するが、画面、充電池制御部、基本ソフトウェアを備える。

親機Ｏでは、記憶装置７に記憶されている図示しないコンピュータプログラムを演算制御部６が実行することで、図１に示す各要素を実現する。このコンピュータプログラムは、親機Ｏに予めもしくはユーザによりインストールされたアプリでもよいし、ウェブページに組み込まれウェブブラウザで実行されるスクリプトでもよいし、その他の形式でもよい。

実現される要素のうち、親機Ｏの広告記憶手段２５は、表示手段２０により画面に表示された広告を記憶する手段である（例えば図２）。

記憶手段は、いわゆるローカル記憶に限らず、ネットワーク・コンピューティング（クラウド）によるリモート記憶でもよい。また、記憶手段は、データの格納領域だけでなく、データの入出力や管理などの機能を含んでもよい。また、本出願に示す記憶手段の単位は説明上の便宜によるもので、適宜、構成を分けたり一体化できる。また、明示する記憶手段以外にも、処理の対象、ワークエリアや結果などの記憶手段を適宜用いる。

なお、図中（例えば図１）の矢印は、データや制御などの流れについて主要な方向を補助的に示すもので、他の流れの否定や方向の限定を意味するものではない。また、記憶手段以外の各手段は、以下に説明するような情報処理の機能・作用（例えば図１）を実現・実行する処理手段であるが、これらは説明のために整理した機能単位であり、実際のハードウェア要素やソフトウェアモジュールとの一致は問わない。

〔２．作用〕
図３は、上記のように構成された親機Ｏの動作手順のうち、特に本発明に関する部分を示すフローチャートである。

〔２−１．親機での広告の表示と記憶〕
ユーザが、３Ｇの通信圏内で親機Ｏのウェブブラウザ（図示省略）を操作しＵＲＬによる指定などでウェブページ（単に「ページ」とも呼ぶこととする）の表示を要求した場合を考える（ステップＳ１１：「ＹＥＳ」）。この場合、表示手段２０は以下のように、３Ｇで取得する情報を親機Ｏの画面に表示する。

まず、ここでいう情報は、ウェブページのデータで、ＨＴＭＬなどによるマークアップ記述と、そのようなマークアップ記述に含まれる画像タグや広告タグなどでさらに取得される画像や広告などである。このうち、広告以外のデータを「コンテンツ」と呼ぶこととする。表示手段２０は、要求されたページのコンテンツを３Ｇで取得し、そのマークアップ記述に含まれる広告タグを解釈する（ステップＳ１２）。

ここで、広告は広告記憶手段２５に記憶されている場合があり（後述）、その場合はキャッシュとして利用できる。このため、キャッシュ手段５５は、表示手段２０が画面Ｇに表示しようとする広告を広告記憶手段２５から検索し（ステップＳ１３）ヒットした場合は（ステップＳ１３：「ＹＥＳ」）、ヒットした広告を表示手段２０に提供する（ステップＳ１４）。

キャッシュがヒットしなかった広告は（ステップＳ１３：「ＮＯ」）、表示手段２０が広告取得手段５０に３Ｇで取得させる（ステップＳ１５）。

表示手段２０は、以上のように３Ｇやキャッシュで取得したコンテンツ及び広告からなるページを親機Ｏの画面Ｇに表示する（ステップＳ１６）。また、期限記録手段２２は、親機Ｏで表示した広告をその有効期限とともに広告記憶手段２５に記憶させる（ステップＳ１７）。

図２の例において、「ファイル」欄は、ファイル名のみを記憶する意ではなく、画像や動画など広告自体のファイル記憶する意であり、広告記憶手段２５は、各広告について、少なくとも子機Ｋのテザリング利用時に、広告サーバＤに改めてアクセスすることなく子機Ｋにその広告を送って表示させることができる情報一式を記憶するものである。

さらに、ここでは、期限記録手段２２は、広告記憶手段２５に記憶される広告ごとに、再配信の有効期限を広告サーバＤから取得して、その広告に対応付けて広告記憶手段２５に記憶させることで記録するものとするが（図２）、有効期限は、広告記憶手段２５とは別の記憶手段に記憶してもよい。

また、有効期限は、広告サーバＤから有効期間（例えば、２４時間、１週間など）として取得し、親機Ｏで表示した表示日時とともに記録し、都度、表示日時と有効期間から有効期限を過ぎたか判断してもよい。なお、あるタグが広告タグか否か、ある画像などの要素が広告か否かは、タグで指定されているＵＲＬが、予め定義された広告サーバや広告事業用のドメインか否かで判断できる。

〔２−２．テザリングでの広告の配信〕
また、テザリング手段３０は、無線ＬＡＮ通信を介して子機Ｋへテザリングによるインターネット接続を提供する。この場合、テザリング手段３０は、子機Ｋのウェブブラウザなどから要求（ステップＳ１８：「ＹＥＳ」）された情報、例えばＵＲＬに対応するウェブページのデータを３Ｇで取得し（ステップＳ１９）子機Ｋへ送信する（ステップＳ２１）。

なお、再配信手段４０は、広告記憶手段２５に記憶されている広告を、テザリング手段３０により子機Ｋへ送信する情報に追加することで（ステップＳ２０）、子機Ｋへ配信する。

例えば、図４の概念図に示すように、親機ＯでインターネットアクセスによりコンテンツＡと広告ａを表示した際、広告ａの情報を蓄積し、テザリング時に子機Ｋから要求されたコンテンツＢと広告ｂに加え、蓄積しておいた広告ａも子機Ｋへ配信する。

子機Ｋのユーザは一般に、親機Ｏであるスマートフォンのユーザ自身や家族など親しい人であり、親機Ｏで一旦表示した広告ａを子機Ｋで再度表示することにより、広告ａの対象が、ユーザ自身やその親しい人に強く印象付けられるリターゲティング効果が実現できる。

子機へ送信する情報（例えば、コンテンツＢ及び広告ｂ）に、広告記憶手段２５に記憶されている広告ａを追加する態様の例として、再配信手段４０は、子機Ｋから要求された情報に含まれるマークアップ記述に、広告ａを表示するためのタグを追加する。タグは、例えば、子機Ｋのウェブブラウザに広告ａを取得させるための専用のＵＲＬを指すものである。

例えば、このＵＲＬは、デフォルトゲートウェイのＩＰアドレス（仮に、「http://192.168.1.1/」とする）に、広告ａの画像ファイル（例えば「001.gif」とする）や、この画像ファイルが配置されているディレクトリ名（例えば「ad」）などから「http://192.168.1.1/ad/001.gif」のように構成し、このＵＲＬへのアクセスについては外部のＤＮＳ（ドメインネームサーバー）などへルーティングすることなく、親機Ｏ自身が広告ａの画像ファイルを子機Ｋへ返す。

また、期限判断手段３５は、広告記憶手段２５に記憶されている広告について、その広告に対応して記録されている有効期限に基いて子機Ｋへ配信するか否かを判断する（ステップＳ２０）。特段の有効期限が定められていない広告については、所定の期限とみなし、それを過ぎ次第、削除してもよい。

〔２−３．広告の取得とキャッシュ〕
以上のように、親機Ｏで表示される広告は子機Ｋでも表示され、子機Ｋのユーザは、ユーザ自身に限らず家族など親しい他人の可能性がある。このため、広告取得手段５０は、３Ｇを介し広告サーバＤから広告を取得する際、親機Ｏに対応するユーザ属性に基くターゲティング結果の広告に加え、ユーザ属性とは異なる付加的な属性に基く他の広告も取得（ダウンロード）し、広告記憶手段２５に記憶させることが考えられる（ステップＳ１５）。

ここで、ユーザ属性は、ユーザの性別、生年月日に基づく年代、居住地などの基本的属性（デモグラフィックなどとも呼ばれる）のほか、興味や関心の対象（例えば、サッカー、映画など）を表すテーマコードなどである。また、付加的な属性は、例えば、親機のユーザ属性に予め関連付けられている興味や関心を表す属性値や、端末が現在位置している所在地域などである。

この場合、キャッシュ手段５５は、表示手段２０が画面表示する広告をキャッシュで提供したのに準じ（ステップＳ１３及びＳ１４）、テザリング手段３０が３Ｇで取得しようとする広告について、３Ｇでの取得（ステップＳ１９）に代え、広告記憶手段２５から検索しヒットした場合はテザリング手段３０に提供する。

さらに、よく見るページに対応する広告を無線ＬＡＮ接続時にダウンロードしておくことができる。すなわち、ページ抽出手段６０は、親機Ｏまたは親機Ｏをテザリングで利用する子機Ｋについて、ブラウザなどの閲覧履歴（図示省略）の集計により、所定以上の頻度で閲覧される情報ページ（ウェブページなど）を抽出する（ステップＳ２３）。この抽出作業は無線ＬＡＮ接続前に行ってもよい。

そして、広告取得手段５０は、抽出された情報ページに対応する広告を、無線ＬＡＮ通信の際に（ステップＳ２２：「ＹＥＳ」）インターネットを介して取得し広告記憶手段２５に記憶させる（ステップＳ２４）。

上記のように広告記憶手段２５に記憶させた広告は、テザリング時に子機Ｋから要求されたページに含まれる広告（例えば図４における広告ｂ）を３Ｇで取得することに代えて（ステップＳ１９）キャッシュとして活用できる。

この場合、図３のフローチャートでは省略するが、ステップＳ１３及びＳ１４と同様、キャッシュ手段５５は、テザリング手段３０が３Ｇで取得しようとする広告を広告記憶手段２５から検索し、ヒットした広告はテザリング手段３０に提供する。

〔２−４．インセンティブの付与〕
一方、管理サーバＭでは、広告量取得手段８０が、上記のように再配信手段４０により子機Ｋへ配信された広告の量（例えば、データ容量や回数など）を親機Ｏから取得し、適用手段９０は、親機Ｏに関する通信データ量の制御又はデータ通信の課金において、広告量取得手段８０により取得された広告の量に応じ、キャリアの通信規制上の優遇などインセンティブを適用する。

例えば、親機Ｏに適用されるパケット通信定額サービスにおいて、３Ｇのデータ量が月あたり７ＧＢ（ギガバイト）を超えると通信速度制限が適用される場合に、親機Ｏの再配信手段４０により子機Ｋへ配信された広告のデータ容量については、そのまま又は適宜な係数を乗じて月あたりの３Ｇのデータ量から控除する。

仮に、子機Ｋへ配信された広告のデータ量が２００ＭＢ（メガバイト）で係数が１０のとき、２００ＭＢ（すなわち０．２ＧＢ）×１０＝２ＧＢを控除するので、月のデータ量が７ＧＢを超えても９ＧＢを超えるまでは通信速度制限は適用されない。

〔３．効果〕
（１）以上のように、本実施形態では、親機Ｏで一度表示した広告について（図３のステップＳ１６）、親機Ｏで記憶しておくことで（ステップＳ１７）モバイルネットワーク通信で再度取得することなく、テザリングで子機Ｋから要求された情報に付加して（ステップＳ２０）子機Ｋへ配信し（ステップＳ２１）再表示させる。これにより、モバイルネットワーク通信の通信負荷を抑制しつつリッチな広告を効果的に再表示でき、優れたリターゲティング効果が得られる。

特に、リッチな広告を子機Ｋで再度表示しても、親機Ｏユーザのモバイルネットワーク通信におけるデータ通信量を圧迫しない。また、子機Ｋが要求したページに本来組み込まれない広告も掲載可能となる。

（２）特に、本実施形態では、広告ごとに、広告サーバＤから取得する再配信の有効期限で再配信の可否を判定することにより（図３のステップＳ２０）、広告の鮮度を管理して時宜に遅れた広告の再表示を回避し、良好なリターゲティング効果を実現できる。

（３）また、本実施形態では、親機Ｏとなる情報処理装置に対応するユーザ属性でターゲティングした広告に加え、他の付加的な属性に基く広告もダウンロードし子機Ｋへキャッシュとして配信する。これにより、親機Ｏで表示した広告子機Ｋへ再配信するだけでなく、子機Ｋで表示する広告についてもモバイルネットワーク通信の通信状況を問わず、キャッシュヒットにより円滑迅速に子機Ｋに提供される機会を増やすことができる。

（４）また、本実施形態では、要求された情報を表示するためのマークアップ記述に、蓄積しておいた広告を表示するためのタグを付加する。これにより、追加の広告を子機Ｋで確実に表示できるとともに、親機Ｏから追加で配信される広告の表示機能を子機Ｋ側に設ける必要がなくなる。さらに、タグの参照先は親機Ｏとなるので、広告タグのＵＲＬ判別による広告ブロック機能も回避可能となる。

（５）また、本実施形態では、よく見るページの広告を無線ＬＡＮ接続時に予めダウンロードしておくことにより（ステップＳ２２からＳ２４）、大容量な広告でもモバイルネットワーク通信量を一層削減できる。しかも、子機Ｋとの通信は無線ＬＡＮ通信であるため容量の大きな広告でもモバイルネットワーク通信量を増大させることはない。

（６）また、本実施形態では、テザリングで子機Ｋへ配信した広告の量に応じたインセンティブの付与により、親機Ｏとなる情報処理装置のユーザに本発明を導入する動機付けを与えることができる。

〔４．他の実施形態〕
なお、上記実施形態や図の内容は例示に過ぎず、各要素の有無や配置、処理の順序や内容などは適宜変更可能である。このため、本発明は、以下に例示する変形例やそれ以外の他の実施態様も含むものである。例えば、第１の通信はモバイルネットワーク通信に限らず、第２の通信は無線ＬＡＮ通信に限らず、いずれも将来登場する通信を含め他の通信でもよい。

また、情報は、ウェブページに限らず、特定のアプリに表示するニュースや電子書籍などのコンテンツでもよい。また、広告は、静止画に限らず、文字広告、動画広告などでもよい。

また、広告の有効期限は、広告記憶手段２５とは別の記憶手段に記憶してもよい。また、親機Ｏのユーザの属性とは異なる付加的な属性は、子機Ｋからの閲覧履歴などに基くものでもよいし、一律に定められたものでもよい。また、子機Ｋへ送信する情報に広告を追加する手法は、マークアップ記述へのタグの追加に限らず、例えば、子機Ｋへ渡す画像情報に広告画像を合成するなどでもよい。

また、本発明の各態様は、明記しない他のカテゴリ（方法、プログラム、端末を含むシステムなど）としても把握できる。方法やプログラムのカテゴリでは、装置のカテゴリで示した「手段」を「処理」や「ステップ」のように適宜読み替えるものとする。また、「手段」の全部又は任意の一部を「部」（ユニット、セクション、モジュール等）と読み替えることができる。

また、実施形態に示した処理やステップについても、順序を変更したり、いくつかをまとめて実行しもしくは一部分ずつ分けて実行するなど変更可能である。また、個々の手段、処理やステップを実現、実行するＣＰＵ、コア、スレッドなどは共通でもよいし、手段、処理やステップごとにもしくはタイミングごとに異なってもよい。

また、本出願で示す個々の手段は、外部のサーバが提供している機能をＡＰＩ（アプリケーションプログラムインタフェース）やネットワーク・コンピューティング（いわゆるクラウドなど）で呼び出して実現してもよい。さらに、本発明に関する手段などの各要素は、コンピュータの演算制御部に限らず物理的な電子回路など他の情報処理機構で実現してもよい。

３ 充電池制御部
４ 通話制御部
５ 測位部
６ 演算制御部
７ 記憶装置
８ 通信装置
９ 基本ソフトウェア
２０ 表示手段
２２ 期限記録手段
２５ 広告記憶手段
３０ テザリング手段
３５ 期限判断手段
４０ 再配信手段
５０ 広告取得手段
５５ キャッシュ手段
６０ ページ抽出手段
８０ 広告量取得手段
９０ 適用手段
Ａ、Ｂ コンテンツ
ａ、ｂ広告
Ｄ 広告サーバ
Ｇ 画面
Ｋ 子機
ＬＡＮ 無線
Ｍ 管理サーバ
Ｎ 通信ネットワーク
Ｏ 親機

Claims (8)

1. 第１の通信及び第２の通信を行う手段を備えた情報処理装置であって、
   前記第１の通信で取得する情報を情報処理装置の画面に表示する表示手段と、
   前記表示手段により前記画面に表示された広告を記憶する広告記憶手段と、
   前記第２の通信において子機から要求された情報を前記第１の通信で取得し前記子機へ送信するテザリング手段と、
   前記広告記憶手段に記憶されている前記広告を、前記テザリング手段により前記子機へ送信する前記情報に追加することで、前記子機へ配信する再配信手段と、
   を備えたことを特徴とする情報処理装置。
2. 前記広告記憶手段に記憶される前記広告ごとに再配信の有効期限をサーバから取得して記録する期限記録手段と、
   前記広告記憶手段に記憶されている前記広告について、その広告に対応して記録されている前記有効期限に基いて前記子機へ配信するか否かを判断する期限判断手段と、
   を備えたことを特徴とする請求項１記載の情報処理装置。
3. 情報処理装置に対応するユーザ属性に基く広告に加え、前記ユーザ属性とは異なる付加的な属性に基く他の広告も前記第１の通信で取得し前記広告記憶手段に記憶させる広告取得手段と、
   前記表示手段が前記画面に表示しようとする広告又は前記テザリング手段が前記第１の通信で取得しようとする広告を前記広告記憶手段から検索しヒットした場合は前記表示手段又は前記テザリング手段に提供するキャッシュ手段と、
   を備えたことを特徴とする請求項１又は２記載の情報処理装置。
4. 前記再配信手段は、前記子機から要求された情報に含まれるマークアップ記述に、前記広告記憶手段に記憶されている前記広告を表示するためのタグを追加することを特徴とする請求項１から３のいずれか一項に記載の情報処理装置。
5. 情報処理装置または前記子機から所定以上の頻度で閲覧される情報ページを抽出するページ抽出手段と、
   抽出された前記情報ページに対応する広告を、前記第２の通信の際にインターネットを介して取得し前記広告記憶手段に記憶させる広告取得手段と、
   前記表示手段又は前記テザリング手段が前記第１の通信で取得しようとする広告を前記広告記憶手段から検索しヒットした広告は前記表示手段又は前記テザリング手段に提供するキャッシュ手段と、
   を備えたことを特徴とする請求項１から４のいずれか一項に記載の情報処理装置。
6. 請求項１から５のいずれか一項に記載の情報処理装置について前記第１の通信の通信データ量の制御又はデータ通信の課金を行うサーバ装置であって、
   前記再配信手段により前記子機へ配信された前記広告の量を取得する広告量取得手段と、
   前記通信データ量の制御又はデータ通信の課金において、前記広告量取得手段により取得された前記広告の量に応じたインセンティブを適用する適用手段と、
   を備えたことを特徴とするサーバ装置。
7. 第１の通信及び第２の通信を行う手段を備えた情報処理装置における情報処理方法であって、
   前記第１の通信で取得する情報を情報処理装置の画面に表示する表示処理と、
   前記表示処理により前記画面に表示された広告を広告記憶手段に記憶させる処理と、
   前記第２の通信において子機から要求された情報を前記第１の通信で取得し前記子機へ送信するテザリング処理と、
   前記広告記憶手段に記憶されている前記広告を、前記テザリング処理により前記子機へ送信する前記情報に追加することで、前記子機へ配信する再配信処理と、
   をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
8. 第１の通信及び第２の通信を行う手段を備えた情報処理装置を実現するコンピュータを制御することにより、
   前記第１の通信で取得する情報を情報処理装置の画面に表示させ、
   前記画面に表示された広告を広告記憶手段に記憶させ、
   前記第２の通信において子機から要求された情報を前記第１の通信で取得し前記子機へ送信するテザリング処理を実行させ、
   前記広告記憶手段に記憶されている前記広告を、前記テザリング処理により前記子機へ送信する前記情報に追加させることで、前記子機へ配信させることを特徴とするコンピュータプログラム。

Images