JP5732287B2 - 膜ろ過システム及びろ過膜損傷検知方法 - Google Patents

膜ろ過システム及びろ過膜損傷検知方法 Download PDF

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Description

本発明は、膜ろ過システムを構成するろ過膜の損傷を検知する技術に関する。
半導体などの精密機器部品の洗浄、食品や医薬品分野の滅菌洗浄処理に使用する水は、微粒子や細菌を高度に除去したろ過水であることが望まれる。このような高純度ろ過水を得るための膜ろ過装置としては、従来から、精密ろ過膜装置や限外ろ過膜装置等が知られている。これらの膜ろ過装置を構成するろ過膜が、物理的、化学的な損傷等を受けると、その損傷箇所から微粒子等がリークするため、ろ過性能が低下し、水質が悪化してしまう。ろ過性能の低下を連続監視する方法として、例えば、ろ過膜を通過した処理水(ろ過水)をレーザー式の精密微粒子計によって連続測定する方法が知られている。また、ろ過性能の低下を連続監視する方法とは言えないが、例えば、ろ過膜に加圧空気を供給し、ろ過膜を通過する空気量を検出して、ろ過膜の損傷を検知する空気リークチェック(バブルポイント測定)や、ろ過水を損傷確認用の除濁膜に通水して、損傷確認用の除濁膜の急激な圧力上昇またはろ過流量の低下を検知して、ろ過膜の損傷を検知する方法等を用いて、ろ過性能の低下を監視する方法がある(例えば、特許文献1〜3参照)。
ろ過性能の低下を連続監視する方法に用いられる精密微粒子計の定量下限値は、現状、0.05μmの微粒子で1個/mlである(例えば、リオン社製、液中パーティクルセンサKS−18F)。
ここで、例えば河川水から清浄度の高い水を得る処理について考えてみると、通常、まず砂ろ過処理が行われ、濁質が除去された上で、イオン交換処理や逆浸透ろ過等が行われる。このような処理により微粒子が高度に除去された純水が得られる。前述した精密ろ過膜装置や限外ろ過膜装置では、こうして得られた純水中に僅かに残存する微粒子等が除去対象となる。一般的に、逆浸透ろ過によって得られた純水中に含まれる微粒子の数は、0.1μmの微粒子では200個/ml前後、0.05μmの微粒子では1,000〜3,000個/ml程度である。この純水を限外ろ過した処理水に含まれる微粒子の数は、0.05μmの微粒子が0.5個/10ml以下という少なさである。純水を、例えば中空糸膜によって限外ろ過する際、数万本もある膜の1本に損傷が生じて純水中に含まれる微粒子が漏れ出したとしても、他の健全な膜によって処理された微粒子をほとんど含まない処理水によって数万倍に希釈されるため、例え精密微粒子計を用いたとしても、微粒子の漏れを検出するのは極めて困難である。
一方、空気リークチェック(バブルポイント測定)やろ過水を損傷確認用の除濁膜に通水する方法では、原水の処理と膜の損傷の検知とは別々に行われるため、膜の損傷が発生してから検知されるまでの間に得られた処理水がユースポイントに到達してしまう危険性がある。
特開2005−13992号公報 特開平1−307409号公報 特開平6−15271号公報
そこで、本発明の目的は、被処理水の高度なろ過処理と共に、精密微粒子計による監視などでも検出が困難なろ過膜の損傷を監視する膜ろ過システム及びろ過膜損傷検知方法を提供することにある。
本発明の膜ろ過システムは、内部に配置されたろ過膜により一次側領域と二次側領域とに区分され、前記一次側領域から供給された被処理水中の分離対象物質を前記ろ過膜によりろ過する膜ろ過装置と、前記被処理水中に磁性体微粒子を添加する添加手段と、前記一次側領域から前記ろ過膜を介して前記二次側領域へ透過した処理水中の微粒子数を測定する微粒子数測定手段と、前記添加手段により前記磁性体微粒子を添加した被処理水を前記一次側領域で循環させる循環手段と、前記一次側領域で循環する被処理水の濁度を測定する濁度測定手段と、前記微粒子数測定手段により測定された微粒子数が予め設定した閾値を超えた場合、前記一次側領域への被処理水の供給を停止する停止手段と、前記濁度測定手段により測定された値が予め設定した閾値を下回った場合、前記被処理水中に前記磁性体微粒子が添加されるように前記添加手段を制御する制御手段と、を備える。
また、前記膜ろ過システムにおいて、前記循環手段は、磁力を用いて、前記循環する被処理水中の磁性体微粒子を回収する磁性体回収装置を備えることが好ましい。
また、前記膜ろ過システムにおいて、前記磁性体回収装置により前記磁性体微粒子を回収した後に、前記膜ろ過装置のろ過膜の逆洗を行う逆洗手段を備えることが好ましい。
また、前記膜ろ過システムにおいて、前記ろ過膜の逆洗を行うことにより排出される逆洗排水を、前記磁性体回収装置を介して循環させる逆洗排水循環手段を備え、前記磁性体回収装置は、前記循環する逆洗排水から磁性体微粒子を回収することが好ましい。
また、前記膜ろ過システムにおいて、前記磁性体回収装置に超音波振動を与える超音波振動装置を備え、前記超音波振動によって、前記磁性体回収装置から前記磁性体微粒子を脱離させることが好ましい。
また、前記膜ろ過システムにおいて、前記磁性体微粒子の粒子直径は50nm〜100nmの範囲であり、被処理水中への添加量は10〜1010個/mlの範囲であることが好ましい。
また、本発明のろ過膜損傷検知方法は、膜ろ過装置内部に配置されたろ過膜の一次側領域から供給された被処理水中の分離対象物質を前記ろ過膜によりろ過するろ過工程と、前記被処理水中に磁性体微粒子を添加する添加工程と、前記ろ過膜の一次側領域から前記ろ過膜を介して前記ろ過膜の二次側領域へ透過した処理水中の微粒子数を測定する微粒子数測定工程と、前記添加工程で前記磁性体微粒子を添加した被処理水を前記ろ過膜の一次側領域で循環させる循環工程と、前記一次側領域で循環する被処理水の濁度を測定する濁度測定工程と、を備え、前記微粒子測定工程で測定された微粒子数が予め設定した閾値を超えた場合、前記一次側領域への被処理水の供給を停止し、前記濁度測定工程で測定された値が予め設定した閾値を下回った場合、前記添加工程により前記被処理水中に前記磁性体微粒子を添加する
本発明によれば、ろ過膜による被処理水のろ過処理と共に、ろ過膜の損傷を監視することができる。
本実施形態に係る膜ろ過システムの構成の一例を示す模式図である。 膜ろ過システムにおけるろ過及び循環工程時の運転フロー図である。 膜ろ過システムにおける磁性体微粒子の回収工程の運転フロー図である。 膜ろ過システムにおける逆洗工程の運転フロー図である。 膜ろ過システムにおける磁性体微粒子剥離工程の運転フロー図である。 本実施形態に係る膜ろ過システムの他の構成の一例を示す模式図である。 実施例1において微粒子計で計測した粒子数の結果を示す図である。 実施例1において濁度計で計測した濁度の結果を示す図である。 実施例2において微粒子計で計測した粒子数の結果を示す図である。 実施例2において濁度計で計測した濁度の結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る膜ろ過システムの構成の一例を示す模式図である。図1に示す膜ろ過システム1は、膜ろ過装置10、磁性体回収装置としての電磁石式回収装置12a、超音波発生装置12b、微粒子計14、濁度計16、原水槽18、処理水槽20、原水ポンプ22、逆洗ポンプ24、流量計26a,26b,26c、各配管ライン、を備えるものである。膜ろ過装置10の内部には、ろ過膜10aが配置され、膜ろ過装置10の内部が一次側領域10b及び二次側領域10cに区分されている。
電磁石式回収装置12aは、被処理水が流れる本体部12c、本体部の外周に配置される電磁石12dを備えるものである。また、超音波発生装置12bも本体部の外周に配置されている。本実施形態の本体部12cは、ステンレス等の磁性体で構成される円筒状のものであり、電磁石12dに直流電流を流すことにより、磁力が発生し、本体部12c内部に磁場空間が形成される。
原水槽18と膜ろ過装置10の一次側供給口(不図示)との間には原水流入ライン28が接続されており、膜ろ過装置10の二次側排出口(不図示)と処理水槽20の入口との間には処理水排出ライン30aが接続されている。処理水槽20の出口には処理水排出ライン30bが接続されている。原水流入ライン28には原水ポンプ22、流量計26a、第1バルブV1が設置されており、処理水排出ライン30aには微粒子計14及び第2バルブV2が設置されている。膜ろ過装置10の一次側排出口(不図示)と電磁石式回収装置12aの本体部12cの入口(不図示)との間には循環水ライン32aが接続され、電磁石式回収装置12aの本体部12cの出口(不図示)と原水ポンプ22より上流側の原水流入ライン28との間には循環水ライン32bが接続されている。循環水ライン32aには第3バルブV3及び流量計26bが設置されている。処理水槽20の排出口(不図示)と第2バルブV2より上流側の処理水排出ライン30aとの間には逆洗水ライン34aが接続されており、第1バルブV1より下流側の原水流入ライン28には逆洗水ライン34bが接続されている。逆洗水ライン34aには、逆洗ポンプ24、第5バルブV5及び流量計26cが設置され、逆洗水ライン34bには第4バルブV4が設置されている。循環水ライン32aには、磁性体微粒子添加ライン38が接続されている。
一般的な膜ろ過方式としては、全ての被処理水をろ過する全量ろ過方式と、被処理水をろ過しながら一部を原水に戻す循環ろ過方式がある。本発明の膜ろ過システムは、全量ろ過方式にも循環ろ過方式にも適用できるが、膜損傷の検知に磁性体微粒子を使用するため、一次側で微粒子濃度を一定に管理できる循環ろ過方式に適用することが好ましい。
本実施形態の膜ろ過システムの動作を説明する。
図2は、膜ろ過システムにおける循環ろ過工程時の運転フロー図である。図中の矢印は運転時の水の流れを表しており、また、白表示のバルブは開状態、黒表示のバルブは閉状態を表している。
原水槽18内には、微粒子、微生物等の分離対象物質を含む被処理水が貯留されている。本実施形態は、微粒子がほとんど含まれていない純水を処理対象としてろ過処理する場合でも、そのろ過処理に用いられるろ過膜の損傷を発見することができるものであるため、例えば、処理の対象となる水としては、砂ろ過処理等の後に更にイオン交換処理、逆浸透ろ過膜等を行うことにより得られる処理水等が適している。
まず、原水流入ライン28の第1バルブV1、処理水排出ライン30aの第2バルブV2、循環水ライン32aの第3バルブV3を開き、原水ポンプ22を稼働させる。原水槽18内の分離対象物質を含む被処理水は、原水流入ライン28から膜ろ過装置10の一次側領域10bに流入する。被処理水の一部はろ過膜10aを介して膜ろ過装置10の二次側領域10cへ透過すると共に、被処理水中の分離対象物質はろ過膜10aにより除去される。膜ろ過装置10の二次側領域10cへ透過しなかった被処理水は循環ライン32aを通り、原水流入ライン28に戻って循環する。二次側領域10cへ透過した処理水は、処理水排出ライン30aを通り、処理水槽20に貯留される。また、処理水は処理水槽20に所定量貯留された段階で、処理水排出ライン30bから引き抜かれ、系外へ排出される。このようにして被処理水中の分離対象物質をろ過膜10aにより除去するろ過工程が行われる。そして、ろ過工程中にろ過膜10aの損傷等が起こると、その損傷部分から分離対象物質がリークすることになるが、例えば、被処理水が微量の分離対象物質を含む純水等であると、リークする分離対象物質も微量であるため、通常、微粒子計で検知することができず、ろ過膜の損傷の発見が遅れる虞があった。
しかし、本実施形態では、以下に説明する方法によって、循環ろ過工程中に、ろ過膜10aの損傷を検知することができる。前述した循環ろ過工程中に、磁性体微粒子添加ライン38に磁性体微粒子を投入する。ここで、ろ過膜10aに損傷等が発生していない通常状態では、磁性体微粒子は、一部ろ過膜10aに捕集されるかもしれないが、大部分は循環水ライン32a,32bを通る被処理水と共に一次側領域10bを循環する。また、ろ過膜10aに損傷等が発生した異常状態では、その損傷部分から磁性体微粒子や分離対象物質が通過し、膜ろ過装置10の二次側領域10cへリークすることとなる。そして、磁性体微粒子は処理水と共に処理水排出ライン30aを通る際に、処理水排出ライン30aに設置した微粒子計14により処理水中の微粒子数が計測される(微粒子数測定工程)。このような構成によって、ろ過膜10aの損傷が発生していれば、微粒子計により計測可能な量の磁性体微粒子が処理水排出ライン30aを通るため、ろ過膜10aの損傷が発生しているか否かを連続的に監視することが可能となる。
また、本実施形態では、例えば、微粒子計14により計測される微粒子数に予め閾値を設定し、その閾値を超えた場合には、ろ過膜10aが損傷していると判断し、作業者が原水ポンプ22の稼働を停止する。或いは、微粒子計14と原水ポンプ22とを電気的に連動させ、予め設定した閾値を超えた場合には、自動的に原水ポンプ22を停止するようにしてもよい。また、微粒子計14にブザー等を設置して、その閾値を超えた場合には、ブザーから警告音を発し、作業者に原水ポンプ22の稼働停止を促すような構成にしてもよい。
また、ろ過膜10aの損傷は、微粒子計14による計測に加え、循環水ライン32aに設置した濁度計16を併用してもよい。すなわち、ろ過膜10aを磁性体微粒子が通過すれば、その分だけ循環水ライン32aを通る磁性体微粒子も低減するため、循環水ライン32aを通る被処理水の濁度が低下することとなる。したがって、微粒子計14による微粒子数の計測に加え、濁度計16による被処理水の濁度を計測することにより、ろ過膜10aの損傷をより確実に監視することが可能となる。本実施形態では、例えば、微粒子計14及び濁度計16により計測される数値に予め閾値を設定し、処理水排出ライン30aを通る処理水中の微粒子がその閾値を超え、循環水ライン32aを通る被処理水の濁度がその閾値を低下した場合には、ろ過膜10aが損傷していると判断し、原水ポンプ22の稼働を停止するような構成であってもよい。
膜ろ過装置10の一次側領域10bで被処理水の循環を継続していくと、磁性体微粒子が膜ろ過装置10のろ過膜10aに捕集されていき、循環する磁性体微粒子の量が減少していく場合がある。このように循環する磁性体微粒子の量が減少すると、ろ過膜10aの損傷が発生しても、その損傷箇所からリークする磁性体微粒子の量も減少する虞がある。そうなると、ろ過膜10aの損傷が発生していても、その損傷箇所からリークする磁性体微粒子の量が微量となるため、微粒子計14による微粒子数の計測ができず、ろ過膜10aの損傷の発生を確認できない場合がある。そこで、本実施形態では、濁度計16によって循環水ライン32aを通る被処理水の濁度を検知することによって、循環水ライン32aを流れる磁性体微粒子の量を監視することが望ましい。例えば、濁度計16により計測される数値に予め閾値を設定し、循環水ライン32aを通る被処理水の濁度がその閾値を低下した場合には、膜ろ過装置10のろ過膜10aの損傷を確認することができる量の磁性体微粒子が循環していないと判断し、磁性体微粒子添加ライン38から磁性体微粒子を所定量投入することが好ましい。
図3は、膜ろ過システムにおける磁性体微粒子の回収工程の運転フロー図である。
前述したろ過工程及び循環工程を継続していくと、膜ろ過装置10のろ過膜10aに磁性体微粒子や被処理水中の分離対象物質がろ過膜10aに捕集される。このような状態になると、循環する磁性体微粒子の減少によってろ過膜10aの損傷が確認できないばかりか、ろ過膜10aの目詰まりによるろ過速度の減少が引き起こされる。そのため、定期的にろ過処理及び循環処理工程を停止して、膜ろ過装置10の逆洗を行う必要がある。逆洗工程の前には、磁性体微粒子の有効利用を図る点で、磁性体微粒子を回収することが好ましい。以下に、図3を用いて、その回収工程について説明する。
回収工程では、原水流入ライン28の第1バルブV1、循環水ライン32の第3バルブV3を開き、ろ過工程で開いた処理水排出ライン30aの第2バルブV2を閉じ、原水ポンプ22を稼働させる。更に、電磁石式回収装置12aの電源をONにして、電磁石12dに電流を流し、磁力を発生させ、本体部12c内に磁場空間を形成させる。被処理水は、循環水ライン32aを通り、電磁石式回収装置12aの本体部12cの入口から本体部12c内に流入する。そうすると、被処理水中の磁性体微粒子は、本体部12c内に形成された磁場空間により、本体部12c内の壁面に付着する。被処理水は、本体部12cの出口から排出され、循環水ライン32b、原水流入ライン28、膜ろ過装置10の一次側領域10bを通り、再度循環水ライン32aへ流れる。このように循環させることにより、被処理水中に添加した磁性体微粒子を電磁石式回収装置12aによって回収することができる。
図4は、膜ろ過システムにおける逆洗工程の運転フロー図である。前述したようにろ過膜10aの目詰まり等を防止するために、(磁性体微粒子を回収後)定期的に膜ろ過装置10のろ過膜10aの逆洗(逆洗工程)を行うことが好ましい。逆洗工程では、逆洗水ライン34bの第4バルブV4を開き(逆洗水ライン34aのバルブV5も開き)、前述した原水流入ライン28の第1バルブV1、循環水ライン32aの第3バルブV3を閉じる。また、原水ポンプ22を停止し、逆洗ポンプ24を稼働させる。なお、逆洗工程中は、電磁石式回収装置12aの電源をONにして、磁場を発生させておき、電磁石式回収装置12aの本体部12cの内壁に磁性体微粒子を付着させておくことが望ましい。処理水槽20内の処理水が逆洗水ライン34a、処理水排出ライン30aを通り、膜ろ過装置10の二次側領域10cに流入する。処理水は、ろ過膜10aを介して膜ろ過装置10の一次側領域10bへ透過し、ろ過膜10aの逆洗が行われる。ろ過膜10aを透過した処理水は逆洗排水として逆洗水ライン34bを通り系外へ排出される。これにより、ろ過膜10aの目詰まり等を防止し、膜ろ過装置10のろ過性能を回復させることができる。
図6は、本実施形態に係る膜ろ過システムの他の構成の一例を示す模式図である。図6に示す膜ろ過システム2において、図1に示す膜ろ過システム1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。図6に示す膜ろ過システム2は、図1に示す膜ろ過システム1の構成に加え、排水槽36、磁性体微粒子添加ライン38、逆洗水循環ライン40a,40bを備える。排水槽36の逆洗水入口(不図示)には、逆洗水ライン34bが接続されている。また、排水槽36の循環水出口(不図示)と循環水ライン32aとの間には逆洗水循環ライン40aが接続され、排水槽36の循環水入口と循環水ライン32bとの間には逆洗水循環ライン40bが接続されている。逆洗水循環ライン40aには磁性体微粒子添加ライン38が設置されている。
図6に示す膜ろ過システム2の装置構成にすることにより、逆洗水ライン34bを通る逆洗排水から磁性体微粒子を回収することが可能となる。逆洗水ライン34bを通る逆洗排水を排水槽36に貯留した後、磁性体微粒子添加ライン38により逆洗水循環ライン40a,40bを介して排水槽36と電磁石式回収装置12aとの間を循環させる。そして、磁性体微粒子と汚染微粒子の分離が十分進んだ状態で、水抜きをし、再度膜ろ過装置10の一次側に水を満たして、後述の磁性体微粒子の剥離を行ってもよい。
図5は、膜ろ過システムにおける磁性体微粒子剥離工程の運転フロー図である。膜ろ過装置10のろ過膜10aの逆洗後には、電磁石式回収装置12aにより回収した磁性体微粒子を再利用するために、電磁石式回収装置12aから磁性体微粒子を剥離する(剥離工程)ことが好ましい。剥離工程では、原水流入ライン28の第1バルブV1、処理水排出ライン30aの第2バルブV2、循環水ライン32aの第3バルブV3を開き、前述した逆洗水ライン34bの第4バルブV4を閉じる。また、逆洗ポンプ24を停止して、原水ポンプ22を稼働させる。さらに、電磁石式回収装置12aの電源をOFFにして、磁力の発生を停止し、超音波発生装置12bの電源をONにして、電磁石式回収装置12aの本体部12cに超音波振動を付与する。電磁石式回収装置12a内の壁面に付着していた磁性体微粒子は、超音波の振動によりその壁面から剥離され、循環水ライン32aから電磁石式回収装置12a内に流入してきた被処理水と共に、循環水ライン32b、原水流入ライン28、膜ろ過装置10の一次側領域10bを通り、再度循環水ライン32aへ流れる。このようにして、被処理水を膜ろ過装置10の一次側領域で循環させながら、電磁石式回収装置12aの本体部12c内の壁面に付着していた磁性体微粒子の剥離を行うことにより、新たに磁性体微粒子を投入することなく、又は投入する磁性体微粒子の量を少なくして、前述した循環ろ過工程等を行うことができる。
上記これらの各工程を1サイクルとして、このサイクルを繰り返すことにより、ろ過膜の損傷を長期に亘って精度よく監視することができる。
また、本実施形態により得られる処理水は、食品加工工場、化学工場、半導体工場、機械工場等の洗浄水等として使用される。また、本実施形態の膜ろ過システムは、ろ過膜の損傷を精度よく発見することができるため、滅菌を目的とした膜ろ過装置の除去性能の管理を連続的かつ容易に行うことが可能となり、殺菌を目的とした熱処理の代替方法として用いることができる。その結果、殺菌に必要な熱エネルギーが不用になるため、微生物の除去が必要な被処理水を低コストで処理することができる。
次に、各部の構成等について説明する。
本実施形態に使用される磁性体微粒子は、ろ過膜10aの損傷によって分離対象物質がリークしていることを確認するために被処理水に添加されるものであるため、分離対象物質と同程度の粒径を有する必要がある。これは、分離対象物質の種類にもよるが、磁性体微粒子の粒子直径は、例えば50nm〜100nmの範囲であることが望ましい。本実施形態の磁性体微粒子としては、例えば、ニッケル(Ni)、パーマロイ(Ni−Fe)、鉄(Fe)、鉄(Fe)−シリコン(Si)系合金、鉄(Fe)−窒素(N)系合金、鉄(Fe)−炭素(C)系合金、鉄(Fe)−ホウ素(B)系合金、鉄(Fe)−リン(P)系合金、鉄(Fe)−アルミニウム(Al)系合金、鉄(Fe)−アルミニウム(Al)−シリコン(Si)系合金、ゲーサイト(FeOOH)、ヘマタイト(Fe23)、マグネタイト(Fe34)、マンガン(Mn)−亜鉛(Zn)フェライト、ニッケル(Ni)−亜鉛(Zn)フェライト、コバルト(Co)フェライト、マンガン(Mn)フェライト、ニッケル(Ni)フェライト、銅(Cu)フェライト、亜鉛(Zn)フェライト、マグネシウム(Mg)フェライト、リチウム(Li)フェライト、マンガン(Mn)−マグネシウム(Mg)フェライト、銅(Cu)−亜鉛(Zn)フェライト、マンガン(Mn)−亜鉛(Zn)フェライト等が挙げられる。
磁性体微粒子の製造方法は、特に制限されるものではないが、例えば、特開2010−111519号公報に記載されているように、無機金属塩の水溶液と脂肪族ヒドロキシ多価カルボン酸とを混合し、それにアルカリ溶液を加えてpHを5〜7に調整し、得られた原料ゾルを加熱炉内に供給する酸素含有キャリアガス中に超音波噴霧し、熱分解することにより生成される方法が挙げられる。
磁性体微粒子の添加量は、ろ過膜10aの損傷を確認することができるように適宜設定されればよいが、例えば、被処理水中に10〜1010個/mlの範囲とすることが好ましい。磁性体微粒子の添加量が、10個/mlより少ないと、ろ過膜10aの損傷箇所からリークする磁性体微粒子の量が少なく、処理水排出ライン30aに設置した微粒子計14によって粒子数を測定することができず、ろ過膜10aの損傷の確認が遅れる場合がある。また、磁性体微粒子の添加量が1010個/mlより多いと、ろ過工程中に膜ろ過装置10のろ過膜10aに捕集される量が多くなり、該ろ過膜10aの目詰まりが頻繁に発生する虞がある。
本実施形態では、膜ろ過装置10の一次側領域10bでの被処理水の循環は、循環水ライン32bを原水流入ライン28に接続することにより行っているが、必ずしもこの構成に制限されるものではなく、例えば、循環水ライン32bの一端を膜ろ過装置10の一次側排出口に接続し、他端を電磁石式回収装置12aの本体部12cの出口に接続し、循環水ライン32b(又は循環水ライン32a)に循環用ポンプを設置する構成等であってもよい。
本実施形態で用いられる膜ろ過装置10は、処理水の用途、水質、被処理水中の微粒子(磁性体微粒子も含む)の粒径、量等に合わせて適宜選択されればよいが、高度純水の製造を目的とする場合には、例えば逆浸透ろ過装置等が挙げられ、また、純水中の微粒子除去を目的とする場合には、例えば、限外ろ過膜装置、精密ろ過膜装置等が挙げられる。膜ろ過装置10に設置するろ過膜10aのモジュール形式は、中空糸状、スパイラル状、チューブラ状、平膜状等のいずれの形式でも問題ない。また、膜モジュールのろ過方式は、全量ろ過方式とクロスフローろ過方式があり、いずれのろ過方式でもかまわないが、前述したように、膜損傷の検知に磁性体微粒子を使用するため、一次側で微粒子濃度を一定に管理できるクロスフローろ過方式が好ましい。また、膜ろ過への通水方式は、外圧型と内圧型があり、どちらの通水方式でも問題ない。
本実施形態では、電磁石12dに電流を流して磁力を発生させ、磁性体微粒子を回収し、電磁石12dへの電流を停止して磁力を消滅させ(及び超音波振動により)磁性体微粒子を剥離する電磁石式回収装置12aを例に説明したが、これに制限されるものではない。例えば、ステンレス等の円筒状の本体部12cの外周に永久磁石を配置した永久磁石式回収装置等であってもよい。但し、永久磁石を採用した場合には、磁石移動手段としての例えばエアシリンダ等を永久磁石に設置して、永久磁石を本体部12cに接近させたり、本体部12cから離反させたりして、磁場を制御する必要がある。すなわち、エアシリンダによって永久磁石を本体部12cに近接させることによって、本体部12c内に磁場空間を形成し、磁性体微粒子を本体部12c内に付着させ回収する。また、エアシリンダによって永久磁石を本体部12cから離反することによって、本体部12c内の磁場空間を消滅させ、磁性体微粒子を本体部12cから剥離させる。
本実施形態で用いられる電磁石12dは、常電導磁石であっても超電導磁石であってもよいが、強磁場を形成する場合には超電導磁石を用いることが好ましく、コストを重視する場合には常電導磁石を用いることが好ましい。また、本実施形態では、電磁石12dを本体部12cの外周に設置しているが、本体部12cの内部であってもよい。これによって、電磁石12dに直接磁性体微粒が付着するため、本体部12cを磁性体としなくてもよい。本体部12cの形状は、被処理水を流すことができる形状であれば、円筒状に制限されるものではなく、例えば、ホッパ状等であってもよい。
超音波発生装置12bによる超音波発生条件は、特に制限されるものではないが、例えば、10〜200kHzの周波数範囲であって、0.1〜10w/cmの出力範囲とすることが望ましい。また、超音波発生装置12bの出力時間(磁性体粒子剥離工程の時間)は、1〜100秒の範囲とすることが好ましく、10〜100秒の範囲とすることがより好ましい。
原水流入ライン28を通る被処理水の流量、循環水ライン32を通る被処理水の流量、逆洗水ライン34aを通る処理水の流量の調整等は、各ラインに設置された流量計26a,26b,26cに基づいて、原水ポンプ22、逆洗ポンプ24の出力を調整することにより適宜行われるが、例えば、原水ポンプの流量:逆洗ポンプの流量が、1:2〜1:5の範囲に設定されることが望ましい。
以下、実施例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示した膜ろ過システム1を用いて、前述した循環ろ過工程(微粒子測定工程も含む)、回収工程、逆洗工程、磁性体微粒子剥離工程を1サイクルとして、計20回(10日)行った。各工程におけるバルブの開閉状態、ポンプの稼働状態、及び各工程の運転時間を表1にまとめた。超音波発生装置12bの出力時間は1、5又は10秒とした。
Figure 0005732287
実施例1で使用した処理水は、純水製造装置から排出された純水を使用した。この純水中には、0.05〜1.0μmの微粒子が2000個/ml存在していた。膜ろ過システム1で使用した純水の処理水量は約500m/dであった。
実施例1の膜ろ過装置10として、限外ろ過膜装置を用いた。限外ろ過膜装置の詳細は以下に示す通りである。
寸法:外径300mm×高さ1500mm
ろ過面積(膜面積):50m
ろ過膜:中空糸型/膜本数22000本/モジュール、ポリエーテルスルフォン製、公称分画分子量150000Da(分画粒子径8.3nm)
ろ過方式:クロスフロー
ろ過フラックス:5.0m/d
処理流量:10.4m/h
循環水量:10.4m/h
逆洗:1日2回実施
実施例1の電磁石式回収装置12aの詳細は以下に示す通りである。
本体部の寸法:幅35.5cm×奥行き2cm×高さ27cm
電磁石の面積:958.5cm
実施例1の超音波発生装置12bによる超音波発生条件は以下に示す通りである。
周波数:170kHz
出力:300w(0.31w/cm
実施例1の磁性体微粒子として、粒径0.05〜0.075μmのフェライト微粒子を用い、5.0×1011個/ml×100ml使用した。フェライト微粒子添加直後の循環系内における被処理水の濁度は、0.002度であった。
循環水ライン32aに設置する濁度計16には、日立ハイテクコントロールシステムズ社製のAN455C形粒子計測機能付高感度濁度計を用いた。濁度計16によって、循環水ライン32を通る被処理水の濁度を1分毎に計測した。
処理水排出ライン30aに設置した微粒子計14には、リオン社製の液中パーティクルセンサKS−18F(測定レンジ0.05〜0.2μm)を用いた。微粒子計14によって、処理水排出ライン30aを通る処理水中の微粒子を1分毎に計測した。
実施例1では特に制御は行っていないが、実装置の運転では、例えば、微粒子計14により計測される処理水中の微粒子数が、粒径0.05μm以上で10個/ml以上となったら、ろ過膜10aの損傷が発生したと判断して装置の運転を停止し、また、濁度計16により計測される被処理水の濁度が0.015度以下となったら磁性体微粒子を補充するように規定してもよい。
図7に、実施例1において微粒子計で計測した粒子数の結果を示し、図8に、実施例1において濁度計で計測した濁度の結果を示す。図7の結果(各プロット)は1サイクル中の循環ろ過工程における微粒子数の最大値である。図8の結果(各プロット)は1サイクル中の循環ろ過工程における濁度の最小値である。
図7に示すように、処理水排出ライン30aを通る処理水中の微粒子は常に10個/ml以下で推移した。すなわち、ろ過膜10aの損傷が発生していないことを確認した。念のため、運転終了後に、膜ろ過装置10のろ過膜10aに空気リークチェックを行った結果、ろ過膜10aの損傷は発生していなかった。
図8に示すように、循環水ライン32aを通る被処理水の濁度は、超音波発生装置12bの出力時間が1秒の時では、1サイクル目から徐々に下がりはじめ17サイクル目で0.015度となった。これは、電磁石式回収装置12aにより捕捉された磁性体微粒子が完全に本体部12cから剥離されなかったためであると考えられる。一方、超音波発生装置12bの出力時間を5秒又は10秒とすると、循環水ライン32aを通る被処理水の濁度は、20サイクル目でも0.015度以下とはならなかった。今回の例では、超音波発生装置12bの出力時間を5秒以上にすることが望ましいと言える。
図8の結果は、磁性体微粒子の回収率が、超音波剥離の効率によって左右されることを示している。すなわち、磁性体微粒子の循環回収工程が上手く機能しており、逆洗によって失われる磁性体微粒子が最小であることが窺える。
(実施例2)
限外ろ過膜装置(図1の膜ろ過装置10)のろ過膜22000本のうち1本を切断した膜モジュールを用いて、回収工程、逆洗工程及び剥離工程を行わず、ろ過及び循環工程(粒子数測定工程)を継続して行ったこと以外は、実施例1と同様の条件で運転を行った。運転時間は300分とした。
図9に、実施例2において微粒子計14で計測した粒子数の結果を示し、図10に、実施例2において濁度計で計測した濁度の結果を示す。
図9に示すように、処理水排出ライン30aを通る処理水中の微粒子は24〜91個/mlの間で変動した。処理水中の平均微粒子数は50個/mlであった。一方、循環水ライン32aを通る被処理水の濁度は運転時間の経過とともに徐々に減少し、運転時間90分で0.015度となり、それ以後も減少した。微粒子計14による微粒子数及び濁度計16による濁度の経時変化を観察すると、通水時間の経過とともに被処理水中の磁性体微粒子が、ろ過膜10aの切断箇所からリークして、処理水中に流出したと判断できる。なお、実際の運転においては、処理水中の微粒子数が10個/ml以上となった時点で運転を停止することもできる。その後、空気リークチェック等で膜の損傷の有無を確認し、空気リークチェック等で間違いなく損傷していると確認された場合、膜モジュールを交換することが望ましい。
1,2 膜ろ過システム、10 膜ろ過過装置、10a ろ過膜、10b 一次側領域、10c 二次側領域、12a 電磁石式回収装置、12b 超音波発生装置、12c 本体部、12d 電磁石、14 微粒子計、16 濁度計、18 原水槽、20 処理水槽、22 原水ポンプ、24 逆洗ポンプ、26a,26b,26c 流量計、28 原水流入ライン、30a,30b 処理水排出ライン、32a,32b 循環水ライン、34a,34b 逆洗水ライン、36 排水槽、38 磁性体微粒子添加ライン、40a,40b 逆洗水循環ライン。

Claims (7)

  1. 内部に配置されたろ過膜により一次側領域と二次側領域とに区分され、前記一次側領域から供給された被処理水中の分離対象物質を前記ろ過膜によりろ過する膜ろ過装置と、
    前記被処理水中に磁性体微粒子を添加する添加手段と、
    前記一次側領域から前記ろ過膜を介して前記二次側領域へ透過した処理水中の微粒子数を測定する微粒子数測定手段と、
    前記添加手段により前記磁性体微粒子を添加した被処理水を前記一次側領域で循環させる循環手段と、
    前記一次側領域で循環する被処理水の濁度を測定する濁度測定手段と、
    前記微粒子数測定手段により測定された微粒子数が予め設定した閾値を超えた場合、前記一次側領域への被処理水の供給を停止する停止手段と、
    前記濁度測定手段により測定された値が予め設定した閾値を下回った場合、前記被処理水中に前記磁性体微粒子が添加されるように前記添加手段を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする膜ろ過システム。
  2. 前記循環手段は、磁力を用いて、前記循環する被処理水中の磁性体微粒子を回収する磁性体回収装置を備えることを特徴とする請求項記載の膜ろ過システム。
  3. 前記磁性体回収装置により前記磁性体微粒子を回収した後に、前記膜ろ過装置のろ過膜の逆洗を行う逆洗手段を備えることを特徴とする請求項記載の膜ろ過システム。
  4. 前記ろ過膜の逆洗を行うことにより排出される逆洗排水を、前記磁性体回収装置を介して循環させる逆洗排水循環手段を備え、前記磁性体回収装置は、前記循環する逆洗排水から磁性体微粒子を回収することを特徴とする請求項記載の膜ろ過システム。
  5. 前記磁性体回収装置に超音波振動を与える超音波振動装置を備え、
    前記超音波振動によって、前記磁性体回収装置から前記磁性体微粒子を脱離させることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の膜ろ過システム。
  6. 前記磁性体微粒子の粒子直径は50nm〜100nmの範囲であり、被処理水中への添加量は10〜1010個/mlの範囲であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の膜ろ過システム。
  7. 膜ろ過装置内部に配置されたろ過膜の一次側領域から供給された被処理水中の分離対象物質を前記ろ過膜によりろ過するろ過工程と、
    前記被処理水中に磁性体微粒子を添加する添加工程と、
    前記ろ過膜の一次側領域から前記ろ過膜を介して前記ろ過膜の二次側領域へ透過した処理水中の微粒子数を測定する微粒子数測定工程と、
    前記添加工程で前記磁性体微粒子を添加した被処理水を前記ろ過膜の一次側領域で循環させる循環工程と、
    前記一次側領域で循環する被処理水の濁度を測定する濁度測定工程と、を備え、
    前記微粒子測定工程で測定された微粒子数が予め設定した閾値を超えた場合、前記一次側領域への被処理水の供給を停止し、
    前記濁度測定工程で測定された値が予め設定した閾値を下回った場合、前記添加工程により前記被処理水中に前記磁性体微粒子を添加することを特徴とするろ過膜損傷検知方法。
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