JP5727940B2 - 保護アセンブリ - Google Patents

Description

本発明は、鋭利機器による偶発的な突き刺しを防ぐための、保護カバー及び保護捕捉機構の組合せに関する。特に、本発明は薬物送達デバイス、例えば単回使用の使い捨て注射器に取り付けた針に対して有用である。

皮下注射針及び外科用メスのような鋭利機器の使用を通した、血液由来病原体の蔓延に伴うリスクは、重大でそしてよく報告されている。最近、針の再使用及び偶発的な針の突き刺しに伴う健康被害に、国民一般が増々気付くようになってきた。これらのリスクは、麻薬中毒者、薬物使用者（例えば、糖尿病患者）、医療関係者及びヘルスケア提供者のようなあるグループの人々の間で最も蔓延している。実際に、２０個より多くの血液由来病原体が、針の再使用又は偶発的な針の突き刺しによって媒介され得、そのほんの二、三の例には、ヒト免疫不全ウイルス（ＨＩＶ）、後天性免疫不全症候群（ＡＩＤＳ）、Ｂ−型肝炎、Ｃ−型肝炎、梅毒、マラリア、結核及びヘルペスが含まれる。

そのような傷害を避けるために、鋭利機器の使用後の保護を提供する保護機構を有する鋭利な医療デバイスを装備することが望ましい。しかしながら、偶発的な突き刺しを防ぐことと同様に、使用前に鋭利機器の完全な無菌性を維持することも同じく重要であり望ましい。

当該技術においては、鋭利機器を完全に取り囲み、そして使用時までの無菌性を維持する保護キャップ又はカバーの使用が長い間認識されてきた。しかしながら、これらのキャップはデバイスからを完全に除かれるように、そして殆どの場合、デバイスが使用される前に廃棄されるように作られている。同様に、当該技術においては、デバイスを取り囲み得てそして次にそれが使用後に鋭利機器を捕捉するために使用されるシュリンク包装フィルムの使用が教示されてきた。そのようなシステムが特許文献１に開示されている。しかしながら、そのようなシステムは鋭利機器の無菌性を維持する手段を全く提供せず、そして一般的には上述のように分離した従来の保護キャップと併せて使用しなければならない。

ＣＡ２、６０３、８４１号公報

本発明は、鋭利手段を有する機器用の単体の（unitary）保護アセンブリを供することによって上述の課題を解決する。保護アセンブリは、鋭利手段を覆うように構成されるカバー、及び保護手段を機器に取り付けるための取付具を有する保護手段を含み、ここで保護手段は、安全な廃棄のためにそれが鋭利手段を捕捉することができるような位置に可動である。

１つの単体のアセンブリは無菌性を維持し、そして使用前の使用者を保護し、そして使用後の鋭利機器を捕捉するための手段を供する。保護アセンブリは偶発的な突き刺しを防ぐための捕捉具を有する鋭利機器の無菌性を維持するためのカバーを組合せる。
具体的には、本発明は、鋭利手段（７）を有する機器（２２）用の単体の保護アセンブリ（１、１０）であって、鋭利手段（７）を覆うように構成されるカバー（２、１０）、及び保護手段（３）を機器（２２）に取り付けるための取付具（４）を有する保護手段（３）を含み、ここで保護手段（３）が、安全な廃棄のためにそれが鋭利手段（７）を捕捉できるような位置に可動であり、そしてカバー（２）及び保護手段（３）が、破壊可能なブリッジ（５）と連結されるか、またはカバー（１２）が保護手段（３）に恒久的に取り付けられる、上記保護アセンブリに関する。

一つの実施態様によると、カバーは保護アセンブリから取り外すことができて、そして別々に廃棄することができる。この実施態様は、カバーの別々の廃棄が、それが汚染されていないので、コスト節約になるという、更なる利点を有する。別の実施態様によると、カバーは保護アセンブリに恒久的に取り付けられる。この実施態様は、アセンブリが（例えば、射出成形を用いて）一つの単一成形品として製造することができるという、更なる利点を有する。

鋭利手段を有する機器とは、使用前に無菌状態に維持されねばならない鋭利な対象物を有する如何なる機器又はデバイス、例えば、注射針、注入針、鍼治療針、瀉血針、薬物送達デバイス用の針（例えば、注射ペン）、カテーテル、トロカール、カニューレ、ランセット、ナイフ、外科用メス（scalpel）等の機器である。鋭利手段は、偶発的な突き刺し又は切り傷を引き起こすのに適するような機器の部分（例えば、外科用メス若しくはランセットの刃、又は針／カニューレの鋭利な部分若しくは点等）である。鋭利手段の一つの実施態様は、例えば、外科用メスの刃として形成される。鋭利手段の代替実施態様は、例えば、薬物送達デバイスの針として形成される。

カバーの一つの実施態様は、鋭利手段が完全にカバーされるように形成される。カバーの代替の実施態様は、鋭利手段の一部、例えば針先又は刃のみを覆う。このカバーによって、機器の使用前の鋭利手段による突き刺しや切り傷が防がれる。カバーを作るための材料の例には、例えば、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）又はポリオレフィン類（例えば：ポリエテル類−ＰＥ、ポリプロピレン類−ＰＰ、又はポリ塩化ビニル−ＰＶＣ）が含まれる。

カバーの一つの好ましい実施態様は、使用前の鋭利手段の無菌性を維持しながら、機器の鋭利手段を完全に囲むように構成される。このカバーは鋭利手段に取り付けられ、そして、当業界に公知の如何なる方法において無菌処理を受ける。

一つの実施態様によると、カバーは遠位端及び近位端を有し、そしてスリットはカバーの近位端と遠位端の間に置かれる。スリットは初期には、使用前の鋭利手段の無菌性を維持するために薄膜によって覆われる。スリットは、好ましくは、機器の軸に対して横向きに又は水平方向にカバーを外すことを便利にする面に沿って置かれる。スリットは、軸方向にそれを引っ張って離す従来法とは反対に、カバーが鋭利手段から横向きに取り外されることを可能にするために構成されそして設計される。スリットの寸法又は幅は、カバーの構造の材料及び鋭利手段のサイズ及び形に依存する。スリットは薄い貫通し得る膜で覆われる。この膜は、機器が使える状態になるまで、無菌性を維持するためにスリット全体を覆い又は取り囲む。

保護手段は、機器の使用後の偶発的な突き刺し又は切り傷を防ぐ。使用者は、それが捕捉されるように、鋭利手段に向かって一つ又は複数の保護部を曲げる。保護手段は、少なくとも鋭利手段の一部を覆うために、保護手段の統合された部分であり得る、一つ又はそれ以上の捕捉手段を有する。

捕捉手段の一つの実施態様は開口部を有する遮蔽物として形成される。この保護手段は、鋭利手段が使用後にその開口部内にあるように動き得る。捕捉手段の代替の実施態様は鋭利手段を覆うために又は包むために形成される。この実施態様は、強靭で、穴の開いていない、折り畳み得る材料のパッチ又は箔として形成され得る。

保護手段は、保護手段を機器に取り付けるための取付具を含む。この取付具の一つの実施態様は、接着手段又は、例えば、スパップ接続などの機械的接続のような如何なる他の種類の接続によっても機器に取り付けられるために構成された保護手段の伸ばされた部分である。取付具は保護手段の統合された部分であり得る。この取付具の一つの実施態様は機器に取り付けられた接着ラベルを含む。このラベルは、機器又は機器によって送達される薬剤についての情報を供し得る。

保護手段又は捕捉手段及び／又は保護手段の取付具のようなその部分を作るための材料例には、例えば、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）又はポリオレフィン類（例えば：ポリエテル類−ＰＥ、ポリプロピレン類−ＰＰ、又はポリ塩化ビニル−ＰＶＣ）が含まれる。

保護手段の一つの好ましい実施態様は、安全な廃棄のためにそれが鋭利手段を捕捉することができるような位置へと使用者によって曲げられるように構成される柔軟なタブとして形成される。用語「タブ」は、鋭利手段を捕捉するために適切である遠位部分を有する保護手段の伸ばされた実施態様に言及するものである。タブの近位部分は取付具として役立つ。

一つの実施態様において、保護手段は鋭利手段の邪魔にならないように曲げられるために、そして次に、保護手段が鋭利手段を捕捉することができるような位置へと戻すために構成される。保護手段は、例えば、注射中の鋭利手段の使用に影響を及ぼさないために曲げられる。

保護手段の一つの実施態様は、取付具と保護手段の遠位端の間に取り込まれたヒンジを含む。ヒンジの如何なる構成も、保護手段が鋭利手段に向かって容易に曲げられることを可能にするものとして作用するであろう。好ましくは、ヒンジは、保護手段が水平方向（ここで垂直方向は、例えば、注射器のような鋭利な機器の縦軸とほぼ共軸である）に曲げられることを可能にする。ヒンジは動く部品又は柔軟材料で作られ得る。ヒンジは、取付具及び／又は保護手段の遠位部分と同じ又は異なる材料のものであり得る。一つの実施態様において、ヒンジは所定の曲げ点を形成するカットアウト（cutout）として設計される。

一つの実施態様において、保護手段は自己接着フィルムを含む。保護手段は、鋭利手段が保護手段の折り畳まれた側壁の間に包み込まれるように、鋭利手段の周りに折り畳むことができて、ここでこれらの側壁は一緒に支えられる。

代替実施態様において、保護手段は、鋭利手段を捕捉するために構成された、一つ又はそれ以上のクランプ手段を含む。クランプ手段の一つの実施態様は、鋭利手段に亘ってパチンと閉じ（snap）、そしてそれを捕捉するために設計される。スナップ手段はフックとして形成され得る。

保護アセンブリの一つの実施態様によると、カバー及び保護手段は取り外せるように連結される。使用前に、カバー及び保護手段は分離され、そしてカバーは使用前に鋭利手段から取り外される。分離は、カバーを取り外す前又はカバーを取り外し中に実行され得る。カバー及び保護手段は、例えば、破壊可能なブリッジと連結することができる。ブリッジは、所定の破壊点として形成され得る。ブリッジの一つの実施態様はカバー及び保護手段と同じ材料で作られる。

保護アセンブリの代替の実施態様において、カバーは保護手段に恒久的に取り付けられる。この実施態様において、カバーは使用前及び使用中に保護手段から分離されない。

一つの実施態様において、テザー（tether）が供され、ここでテザーはカバー及び保護手段を恒久的に連結するために構成されている。テザーの一端はカバーに連結され、そしてテザーの他端は保護手段に連結される。除去後、カバーは保護手段と連結されたまま残り、次いで、鋭利手段の使用に影響を及ぼさないように保護手段は離れて曲げられる。一つの実施態様において、テザーは伸ばされた柔軟帯として形成される。テザーはカバー及び保護手段と一体的に形成され得て、そしてそれは同じ材料で作られ得る。代替の実施態様において、テザー及び／又はカバー及び／又は保護手段は異なる材料で作られ得る。

一つの実施態様によると、単体の保護アセンブリは、保護手段及びキャップの永久的な又は壊れやすい取り付けに適している当業界において公知の如何なる可能な方法（例えば、接着、糊付け又はスナップ接続のような機械的接続）においても組立てられる別々の部分でできている。

別の実施態様によると、単体の保護手段はワンピースで（例えば、射出成形によって）作られ、ここで保護手段及びキャップは同じ材料又は異なる材料で形成される。

カバー及び保護手段はポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）又はポリオレフィン類（例えば：ポリエテル類−ＰＥ、ポリプロピレン類−ＰＰ、又はポリ塩化ビニル−ＰＶＣ）で作られ得る。好ましくは、保護アセンブリは同じ材料で一体的に形成される。代替の実施態様において、カバー及び保護手段は異なる材料で作られる。カバー及び保護手段は成形され得る。接着箔は捕捉手段又は取付具を形成し得る。

更なる実施態様は、従属請求項の目的物である。

本発明は、以下に含まれる実施態様の詳細な説明からより明らかになる。添付図面を参照して本発明を説明する。

カバーが、タブとして形成された保護手段から取り外されるように設計されたニードルカバーである、本発明の一つの実施態様の側面図を示す。 注射器に取り付けられた図１の実施態様を示す図である。 ニードルカバーがタブから取り外される図１の実施態様を示す図である。 注射後タブがニードル捕捉部として使用される図１の実施態様を示す図である。 カバーが、保護手段（タブ）に連結されたまま残るように設計されたニードルカバーである、本発明の別の実施態様の側面図を示す。 使用前に針を露出するために使用されるスリットを図解するニードルカバーの側面図での図５の実施態様を示す。 使用前に針を包み込む膜によってスリットカバーを図解する端面図での図５の実施態様を示す。

本発明に記載の単体の保護アセンブリが主として使い捨て注射器及び針アセンブリへの適用性を有するものとして述べられているが、本発明は、使用前に無菌状態に維持されなければならない鋭利な対象物を有する任意の機器、例えば注射針、注入針、鍼治療針、薬物送達デバイス用の針（例えば、注射ペン）、トロカール、カニューレ、ランセット、ナイフ、外科用メス等に容易に適合することができる。本発明を平易に理解するために、種々の実施態様を、針及び注射器機器に基づいて説明している。

上述の通り、本発明は、使用前に無菌状態に維持されなければならない「鋭利な」遠位部分として形成され得る鋭利手段を有する多くの異なる機器で作用するように構成することができるが、理解を容易にするために、特定の実施態様、すなわち注射器及びニードルデバイス、特に使い捨ての針、及びプレフィルド又は空の、注射器の使用に基づく実施態様を説明する。イラストが実物大ではなく、その代わりに事実上概略的であるものの、その図をレビューすることによって本発明の多数の実施態様が明らかになるであろう。特に、ニードルカバー及び可撓性タブの厚みは、図解のため及び説明目的のために誇張されている。

図１〜４は本発明の一実施態様を示す。注射器及び針と共に使用するための単一のデバイスとして成形されそして製造される、針の無菌性及び突き刺し防止性の両方を有する、使い捨て注射器のための単体の針保護アセンブリが提供されてある。アセンブリは、使用前の針の無菌性を維持しながら、注射針を完全に囲むように構成される、遠位端及び近位端を有するニードルカバー；及びニードルカバーに取り外し可能に連結された可撓性タブを組合せて含み、ここで可撓性タブは、連結されるニードルカバーを有するタブを注射器バレルに取り付けるための注射器取付具を有し、ここで可撓性タブは使用者が注射前にニードルカバーを分離して、注射中にタブを注射部位から遠ざけて、そして次に、安全な廃棄のためにそれが針を捕捉することができるような位置にタブを戻すことを可能にする。

最初に図１を参照すると、一般的に参照符号１によって指定された一つの実施態様が示されており、ここで保護アセンブリは、ニードルカバー２がブリッジ要素５を通して保護手段として役立つ可撓性タブ３に取り外し自在に連結される単一の設計を含む。タブ３は、鋭利な遠位端を含む機器の本体に取り付けるために設計されている取付具４を有する。注射器の場合、取付具４は、接着剤、シュリンク包装又は当業界に公知の如何なるその他の取り付け手段によっても、注射器バレル２０（図２）に取り付けるために設計される。一つの好ましい手段は、取付具４を、物理的な又は化学的な手段によって注射器バレル２０に取り付けられるラベル２１とともに、又はその一体化部分として、組み込むことによる手段である。可撓性タブ３、ニードルカバー２及びブリッジ５は、図３において図示されるように、ニードルカバー２が可撓性タブ３から分離されることを可能にするためにブリッジ５を容易に壊すことができると仮定して、如何なる構造材料をも用いて、一つの単一の部分として製造される。好ましくは、保護アセンブリ１は、低グレードポリマー材料のような安価な原料を用いて形成され、そして高速成形工程を用いて製作される。しかしながら金属箔、紙／プラスチック積層体及び他の柔軟な構造材料が使用できるであろう。タブの実施態様は、それが注射器バレルに直接、取り付けるようになることができるように、自己接着フィルムとしてそれを配置することである。特に好ましいのは水溶性ではない永久接着剤を使用することである。タブの一つの実施態様は針を捕捉するために適切なクランプ手段を含む。保護アセンブリ用の特に適する出発材料としては、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）又はポリオレフィン類（例えば：ポリエテル類−ＰＥ、ポリプロピレン類−ＰＰ、又はポリ塩化ビニル−ＰＶＣ）が挙げられる。

ニードルカバー２は、それが、ニードルハブ８に取り付けられた針７として図２において説明されている、機器の鋭利な部分を完全に覆いそしてシールすることができるように製作される。ニードルカバー２は使用前の針７の無菌性を維持することができる。好ましくは、コストを配慮しそして製造の容易さのために、ニードルカバーは可撓性タブ及びブリッジと同じ構造体材料で作られるべきであるが、それは異なる材料で作られることもあろう。

好ましくは、保護アセンブリ１は注射器メーカー又は注射器を薬物で事前に充填する会社によって注射器２２に取り付けられる。いずれの場合も、針７に取り付けられそしてそれを覆っている保護アセンブリを有する注射器２２は、次いで当業界に公知の如何なる方法によっても無菌処理される。図２において図示された通り、全体のアセンブリは次いで、ヘルスケア実行者による、又は直接、患者による最終使用のために包装される。ニードルカバー２は、デバイスが使用されることになるような時点まで針７の無菌性を維持するであろう。使用者は次いで、方向９（図３）に可撓性タブ３を引っ張り続け、ブリッジ５を破壊させ又はそうでなければ分離させ、そうすることでニードルカバー２を可撓性タブ３への取り付けから開放する。ニードルカバーは次いで取り外されそして廃棄される。使用者は次いで、タブが注射中の針を妨害することを防ぐために方向９に可撓性タブを引き戻し続ける。取付具４は注射器バレル２０に取り付けられたままに留まり、そして可撓性タブが針から邪魔にならないように曲げられることを可能にするためのアンカーポイント又は支点を供する。好ましくは、タブの構造材料はこの曲げを可能にするが破壊されず、かつ使用者がタブを開放するとき、それが直ぐに直立した位置に戻るような十分な記憶を有しない。図１〜３は特別な設計としてブリッジ５を示しているものの、ニードルカバーを開放するために使用者が容易にブリッジを破壊することができるという前提で、如何なるブリッジの構成をも採用することができる。好ましくは、コストを配慮しそして製造の容易さのために、ブリッジは可撓性タブ及びニードルカバーと同じ構造体材料で作られるべきであるが、それは異なる材料で作られることもあろう。

一旦、薬物の注射が完了すると、使用者は可撓性タブ３の針を針７に向かって方向９の反対方向に押す。可撓性タブ３はその遠位端で、図４において図示されるように、針７を受け入れそして部分的に又は完全に囲むために構成される捕捉手段２３を含む。このようにして、使用者は偶発的な突き刺しから保護される。針のゲージ（gauge）に依存して、可撓性タブ３及び捕捉手段２３は、図４において図示されているように、注射器の垂直部（又は軸）を過ぎて一般的に水平位置へと更に押すことができる。この水平位置を達成するのを助けるために、ヒンジ６はタブ３の遠位端と近位端の間に取りこまれる。ヒンジ６はタブ３のカットアウトとして示されているが、ヒンジの如何なる構成も、タブが水平方向に容易に曲げられることを可能にするものとして作用するであろう。針及びタブ３を水平に曲げることによって、針の突き刺し機会が更に低減されるであろうし、そして注射器を操作不能にして不適切な使用を防ぐという追加の便益も生じる。ここで、注射器、針及び保護アセンブリは適切な鋭利な容器中に廃棄することができる。

図５〜７は別の実施態様を示す。針の無菌性及び突き刺し防止性の両方を有する使い捨て注射器用の単体の針保護アセンブリは、使用前の針の無菌性を維持しながら、注射針を完全に囲むために構成された遠位端及び近位端を有するニードルカバー；近位端と遠位端の間に置かれたニードルカバー中のスリット、ここでスリットは、使用前の針の殺菌性を保持するため薄膜によって最初は覆われている；及びニードルカバーに連結されそしてタブ及びニードルカバーを注射器バレルに取り付けるための注射器取付具を有する可撓性タブ、ここで可撓性タブはニードルカバーが注射中に動かされることを可能にする；を組合せて含む。注射後、タブは、安全な廃棄のためにそれが針を捕捉できるような位置に戻される。

図５〜７に戻ると、保護アセンブリの上述の実施態様１０が示されている。ここで、ニードルカバー１２はテザー１３を通して可撓性タブ３に恒久的に取り付けられる。ブリッジ５とは対照的に、テザー１３はニードルカバー１２をタブ３に確実に留めるものの、非常に柔軟な連結を許すように設計される。ニードルカバー１２は、図６において示されるように、一般にニードルカバー１２の近位端から遠位端へと走っているスリット１５を有する。スリット１５は、好ましくは、注射器の軸に対して横に又は水平方向にニードルカバー１２を取り外すことを便利にする面に沿って置かれている。スリット１５は、軸方向にそれを引っ張って離すことである従来法とは反対に、ニードルカバー１２が針７及びニードルハブから横向きに取り外されることを可能にするために構成されそして設計される。スリット１５の寸法又は幅はニードルカバー１２の構造の材料及びニードルハブ１８のサイズ及び形に依存する。好ましくは、スリット１５はそれがニードルハブ８をパチンとオン又はオフできるように構成される。針７の殺菌性を維持することは重要な特徴であるため、スリット１５は図７において示されるように薄い突き通せる膜１６を用いて覆われる。この膜１６は、注射器が使える状態になるまで殺菌性を維持するためにスリット１５全体を覆い又は囲む。

図５〜７において図示された実施態様を使用するために、使用者は最初に、ニードルハブが膜１６を通して引き裂かくように、一般に水平又は横方向にニードルカバー１２を引く。テザー１３はニードルカバー１２が可撓性タブ３に取り付けられた状態を保つ。上述の図１〜４において示された実施態様と同様、タブ３は次いで、タブ３又は取り付けられたカバー１２からの妨害なしで、使用者が注射を完了することを可能にするために方向９に曲げられる。一旦、注射が完了すると、タブ３は、タブ３が針７を捕捉する位置に曲げられる。好ましくは、使用者は追加の工程を取ることができ、そしてタブ３及び針７を一般的に水平位置へと更に押すことができ、針７を曲げることになり、そのようにして注射器の更なる使用が操作できないようにする。

或いは、タブ３は、使用者がニードルハブ及び針７に亘ってそれをパチンと留めることによってニードルカバー１２を置き換えることができるように、注射後に反対方向に曲げられる。この時点で、針の偶発的な突き刺しが防がれ、そして注射器／保護アセンブリが適切な容器中に安全に廃棄することができる。使用者は追加の工程を取ることができ、そしてタブ３及びニードルカバー１２を一般的に水平位置へと更に押すことができ、針７を曲げることになり、そのようにして注射器の更なる使用が操作できないようにする。この実施態様の構築物の材料は、図１〜４において示された実施態様に対する上記のものと同じであってよい。

具体的な実施態様の先の記述は、本発明の一般的性質を十二分に表しているので、他の人たちは、現在の知識を応用することによって、包括的な概念から逸脱することなく、そのような具体的な実施態様を種々の用途に対して容易に修正及び／又は適合でき、従ってそのような適合及び修正は、開示された実施態様の均等物の意味及び範囲の中に包含されるべきであることが意図される。本明細書における用語又は専門用語が記述目的に対するものでありそして制限目的ではないことが理解されるべきである。

種々の開示された機能を実行するための手段、材料及び工程は、本発明から逸脱することなく種々の代替形態をとり得る。このように、表現「――に対する手段」及び「――のための手段」、又は機能供述が後に続く、上述の明細書又は以下の請求の範囲において見出され得るような如何なる方法工程用語も、上記明細書に開示された一つ又は複数の実施態様に正確に均等であるか否かを問わず、現在又は将来において存在し得えて、引用された機能を実行する、如何なる構造的、物理的、化学的又は電気的要素又は構造をも、又は如何なる方法工程をも、つまり、同じ機能を実行するために他の手段又は工程が使用することができることを定義しかつ包含することを意図しており；そしてそのような表現には以下の請求の範囲の用語の範囲内のそれらの最も広い解釈が与えられるべきことが意図されている。

Claims (14)

1. 鋭利手段（７）を有する機器（２２）用の単体の保護アセンブリ（１、１０）であって：
   鋭利手段（７）を覆うように構成されるカバー（２、１０）；及び
   保護手段（３）を機器（２２）に取り付けるための取付具（４）を有する保護手段（３）を含み、ここで保護手段（３）が、安全な廃棄のためにそれが鋭利手段（７）を捕捉できるような位置に可動であり；そして
   カバー（２）及び保護手段（３）が、破壊可能なブリッジ（５）と連結される、
   上記保護アセンブリ。
2. カバー（２）及び保護手段（３）が、取り外し自在に連結される、請求項１に記載の保護アセンブリ。
3. 鋭利手段（７）を有する機器（２２）用の単体の保護アセンブリ（１、１０）であって：
   鋭利手段（７）を覆うように構成されるカバー（２、１０）；及び
   保護手段（３）を機器（２２）に取り付けるための取付具（４）を有する保護手段（３）を含み、ここで保護手段（３）が、安全な廃棄のためにそれが鋭利手段（７）を捕捉できるような位置に可動であり；そして
   カバー（１２）が保護手段（３）に恒久的に取り付けられる、
   上記保護アセンブリ。
4. テザー（１３）の一端がカバー（１２）に連結され、そしてテザー（１３）の他端が保護手段（３）に連結される、請求項３に記載の保護アセンブリ。
5. カバー（２、１２）が、使用前の鋭利手段（７）の無菌性を維持しながら、機器（２２）の鋭利手段（７）を完全に囲むように構成される、請求項１〜４の何れか１項に記載の保護アセンブリ。
6. カバー（１２）が遠位端及び近位端を有し、カバー（１２）の近位端と遠位端の間にスリット（１５）が位置し、スリット（１５）が、初期には、使用前の鋭利手段（７）の無菌性を維持するために薄膜（１６）によって覆われる、請求項５に記載の保護アセンブリ。
7. 保護手段（３）が可撓性タブとして形成される、請求項１〜６の何れか１項に記載の保護アセンブリ。
8. 保護手段（３）が、鋭利手段（７）の邪魔にならないように曲げられ、そして次に、保護手段（３）が鋭利手段（７）を捕捉することができるような位置に戻るように構成される、請求項１〜７の何れか１項に記載の保護アセンブリ。
9. 保護手段（３）が、取付具（４）と保護手段（３）の遠位端の間に組み込まれたヒンジ（６）を含む、請求項１〜８の何れか１項に記載の保護アセンブリ。
10. 保護手段（３）が自己接着フィルムを含む、請求項１〜９の何れか１項に記載の保護アセンブリ。
11. 保護手段（３）が、鋭利手段（７）を捕捉するように構成されたクランプ手段を含む、請求項１〜９の何れか１項に記載の保護アセンブリ。
12. 取付具（４）が、機器（２２）に取り付け可能なラベルを含む、請求項１〜１１の何れか１項に記載の保護アセンブリ。
13. カバー（２、１２）及び保護手段（３）が同じ材料でできている、請求項１〜１２の何れか１項に記載の保護アセンブリ。
14. 保護アセンブリが一体的に形成される、請求項１〜１３の何れか１項に記載の保護アセンブリ。

Images