JP5721163B2 - 軸封装置 - Google Patents

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Description

本発明は、潮流発電装置に適した軸封装置に関し、特に、摩擦抵抗の小さい油潤滑式ころがり軸受を備えた潮流発電装置に適した軸封装置に関する。本発明における潮流発電装置には、潮汐の落差エネルギーを利用する潮汐発電装置、および、あらゆる海洋で常時発生している潮流のエネルギーを利用する発電装置のみならず、河川の水の流れを利用した発電装置も包含するものである。したがって、以下の記載において、「潮の流れ」には河川の水の流れも含まれ、また、「海水」には、淡水も含まれる。
従来、潮流発電装置において、タービンロータなどの回転側を支持する軸受には水潤滑システムを採用したゴム軸受や樹脂軸受のようなすべり軸受が知られている(以下「従来技術1」という。例えば、特許文献1参照。)。また、油潤滑システムを採用したものではころ軸受が一般的に採用されている(以下「従来技術2」という。例えば、特許文献2参照。)。
上記した従来技術1の水潤滑システムにおける軸受においては軸受の摩擦抵抗が大きいため、発電装置の発電効率が落ちるという問題がある。
一方、従来技術2の油潤滑システムにおける軸受にはころ軸受が採用されているので、ころがり軸受の摩擦抵抗は軽減できるものの、ころがり軸受のシールについて何らの対策も取られていないのでころがり軸受内に海水等が浸入したりする恐れがある。ころがり軸受内に海水等が浸入するところがり軸受が錆びてころが回転しなくなるという問題がある。そこで、油潤滑システムにおいては、海水を絶対にころがり軸受内に浸入させないシール装置が要求される。また、ころがり軸受を潤滑する油をできるだけ海中に漏らさないようにしなければならない。これを考慮すると油潤滑システムにおいては、シール装置が不可欠である。
特表2008−513650号公報 特開2002−242811号公報
潮流発電装置は、潮の流れを利用しタービン翼(タービンブレードともいう。)を回転させて発電させる装置であり、一般的に河川や潮の干満差を利用した潮の流れで電力を起こしている。潮の干満差を利用した場合、その設置場所は干満差が15mを越えるところもあるため、浅い海を対象に設置される場合でも、満潮時には、水面よりかなり深いところに位置することになる。このような条件下では、シールリングにかかる負荷が非常に過大となるため、通常のリップシールを使用することはできない。
さらに、潮の流れを利用してタービン翼を回転させて発電させる潮流発電装置では、タービン翼を回転させるエネルギーが変動すること、および、装置のサイズが大きくなること等から軸受およびシールリングの摩擦抵抗をできるだけ小さくしなければならない。その摩擦抵抗を小さくさせる手段として、軸受については、油潤滑方式のころがり軸受があげられ、また、シール装置については、シールリングに作用する負荷を小さくすることができるところのシールリング間に流体圧を作用させる方式があげられる。
本発明は、油潤滑方式のころがり軸受を用いた潮流発電装置に適した軸封装置において、ころがり軸受への海水の浸入を防止するとともに、シールリングに作用する負荷を一定かつ小さく保持することによりシールリングの劣化を防止して信頼性のある軸封装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の軸封装置は、第1に、潮流発電装置のタービン翼に連結された回転軸を支持するころがり軸受を海水からシールする軸封装置において、前記回転軸を収容するケーシング側に少なくとも3つのシールリングが軸方向に並設されて回転軸側の表面に接触してシールするように形成された軸封装置を設け、該軸封装置の複数のシールリング相互間で形成された複数の環状室のうち、シールリングの正面が当該環状室の 外側へ向けるように配された2つのシールリングから形成された海水側の一次環状室には、海水圧にリング締付け圧を加えた内圧が保持されるように空気の供給を行う給気装置が接続され、前記一次環状室の内側に隣接してシールリングの正面が当該環状室の内側へ向 けるように配された2つのシールリングから形成された二次環状室には、該二次環状室より高い位置に設置された油溜タンクに接続する給油管が接続されており、前記油溜タンクの上部には前記給気装置と前記一次環状室とを接続する給気管の中途部から分岐した内圧感知管が接続されていることを特徴としている。
上記した第1の特徴において、タービン翼に連結された回転軸をころがり軸受で支持し、該ころがり軸受を潤滑油で潤滑することにより、回転軸の回転に対する摩擦抵抗を小さくすることができるため、発電効率を高めることができる。
また、シールリングの正面が当該環状室の外側へ向けるように配された2つのシールリ ングから形成された海水側の一次環状室に、海水圧にリング締付け圧を加えた内圧が保持されるように空気の供給を行う給気装置を接続することにより、シールリングの負荷が一定でかつ小さく設定できるので、如何なる潮の干満差や発電装置の設置深さに関わらずシンプルな構造でリップシールの使用を可能とすることができる。
さらに、一次環状室の内側に隣接してシールリングの正面が当該環状室の内側へ向ける ように配された2つのシールリングから形成された二次環状室には、該二次環状室より高い位置に設置された油溜タンクに接続する給油管が接続されており、前記油溜タンクの上部には前記給気装置と前記一次環状室とを接続する給気管の中途部から分岐した内圧感知管が接続されているため、(海水圧)<(シールリングの正面が当該環状室の外側へ向け るように配された2つのシールリングから形成された海水側の一次環状室の内圧)<( 次環状室の内側に隣接してシールリングの正面が当該環状室の内側へ向けるように配され た2つのシールリングから形成された二次環状室の内圧)の関係を固定することができるため、海水が軸受部に浸入することを防止することはもちろん、シールリングの負荷を一定にすることができる。
本発明の軸封装置は、第2に、第1の特徴において、ケーシング内の底部近傍に排水ポンプ及び液面センサーを設けることを特徴としている。
第2の特徴により、万一、ケーシング内に海水が浸入してきた場合には、液面センサーがこれを検知して排水ポンプの作動により海水を排出し、ころがり軸受等に海水が及ぶことを防止することができる。
本発明は、以下のような優れた効果を奏する。
(1)タービン翼に連結された回転軸をころがり軸受で支持し、該ころがり軸受を潤滑油で潤滑することにより、回転軸の回転に対する摩擦抵抗を小さくすることができるため、発電効率を高めることができる。
(2)シールリングの正面が当該環状室の外側へ向けるように配された2つのシールリン グから形成された海水側の一次環状室に、海水圧にリング締付け圧を加えた内圧が保持されるように空気の供給を行う給気装置を接続することにより、シールリングの負荷が一定でかつ小さく設定できるので、如何なる潮の干満差や発電装置の設置深さに関わらずシンプルな構造でリップシールの使用を可能とすることができる。
(3)一次環状室の内側に隣接してシールリングの正面が当該環状室の内側へ向けるよう に配された2つのシールリングから形成された二次環状室には、該二次環状室より高い位置に設置された油溜タンクの底部に接続する給油管が接続されており、前記油溜タンクの上部には前記給気装置と前記一次環状室とを接続する給気管の中途部から分岐した内圧感知管が接続されているため、(海水圧)<(シールリングの正面が当該環状室の外側へ向 けるように配された2つのシールリングから形成された海水側の一次環状室の内圧)<(一次環状室の内側に隣接してシールリングの正面が当該環状室の内側へ向けるように配さ れた2つのシールリングから形成された二次環状室の内圧)の関係を固定することができるため、海水が軸受部に浸入することを防止することはもちろん、シールリングの負荷を一定にすることができる。
(4)ケーシング内の底部近傍に排水ポンプ及び液面センサーを設けることにより、万一、ケーシング内に海水が浸入してきた場合には、液面センサーがこれを検知して排水ポンプの作動により海水を排出し、ころがり軸受等に海水が及ぶことを防止することができる。
本発明の実施の形態に係る軸封装置が装着される潮流発電装置の全体構成を示す斜視図である。 図1のタービン翼等から構成される潮流発電装置本体の断面図である。 図2の軸封装置の拡大断面図である。 本発明の実施の形態に係る軸封装置の全体構成を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態に係る軸封装置で用いる減圧弁の拡大断面図である。 本発明の実施の形態に係る軸封装置で用いる流量調節弁の拡大断面図である。
本発明の軸封装置を実施するための形態を図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、改良を加えうるものである。
図1は、本発明の実施の形態に係る軸封装置が装着される潮流発電装置の全体構成を示す斜視図である。
図2は、図1のタービン翼等から構成される潮流発電装置本体の断面図である。
図1において、潮流発電装置は、海峡などの潮流または海流としての水平な流れWを生じる海中において、海底1から立設された支持構造体2により海面3よりも下方で海中における流れWの方向に向けられるように配設されたタービン翼4等から構成される潮流発電装置本体5を支持構造体2の両側に備えている。
図1に示す潮流発電装置本体5では、タービン翼4が上流側にのみ設けられているが、これと対象に下流側にも設け、上流側及び下流側のタービン翼4によりそれぞれ発電装置を駆動するようにしてもよい。
図2に示すように、潮流発電装置本体5は、主として、タービン翼4、該タービン翼4に連結されて回転される回転軸6、該回転軸6を支持するころがり軸受7、回転軸6により回転駆動されて発電する発電装置8、回転軸6、ころがり軸受7及び発電装置8等を収容保持する中空タンク形状のケーシング9、並びに、ケーシング9と回転軸6との間からケーシング9内に海水が浸入しないようにシールする軸封装置10から構成されている。ケーシング9は、タービン翼4との間に間隔を置いて回転軸6を覆うように設けられ、タービン翼4とケーシング9との間の回転軸6周囲には軸封装置10が設けられる。また、ケーシング9の下流側の端部は流線型に形成されている。さらに、ケーシング9は、支持構造体2から延設された支持部材11により支持されるもので、支持部材に例えば、溶接等により固定される。
なお、タービン翼4が下流側にも設けられる場合は、回転軸6、ころがり軸受7、発電装置8及び軸封装置10も、上流側のこれらの部材と対称的に下流側延長位置に配置される。
また、発電装置8をケーシング9内に配置することなく、支持構造体2に設置することも可能であり、その場合、回転軸6の動力は、歯車機構及び伝達軸等を介して支持構造体2に設置される発電装置8に導かれる。
タービン翼4は、潮流の運動エネルギを受けて回転されるもので、タービン翼4の回転を回転軸6を介して発電装置8に伝達することにより発電装置8が発電するようになっており、発電された電気は、例えば、支持部材11を経由して支持構造体2の内部から電力需要側に向けて配設された電力ケーブル等により送電される。
また、ころがり軸受7に対する潤滑油の供給、あるいは、後述するところの、軸封装置10に対する圧力空気の供給も支持構造体2の内部に配設される配管等を通して行うことができる。このように、ころがり軸受7が設けられるケーシング9内は大気に連通された空気室であり、ケーシング9内の圧力は大気圧であるから、仮に軸封装置が10が損傷された場合、ケーシング9内に海水が入りやすい圧力条件となっている。
図2及び図3に示すように、タービン翼4とケーシング9との間の回転軸6周囲には軸封装置10が設けられる。軸封装置10の設けられる回転軸6の外周には、本例の場合、高クロム・ステンレス鋼製のライナ12が配設されており、ライナ12はOリング13を介してタービン翼4にボルトで固定されている。ライナ12の外周面に接するように軸封装置10がケーシング9のフランジ14に支持・固定されて装着される。
軸封装置10は、図3に拡大して示されているように、ケーシング9のフランジ14にボルト等の固定手段により固定されたフランジリング15、複数の中間リング16、最外側のカバーリング17及び少なくとも4つのシールリング18から構成され、フランジリング15、中間リング16及びカバーリング17は図示しないボルトにより組み合わされており、これらのリング15、16、17の間にシールリング18が締付け、固定されている。シールリング18は、フッ素ラバーまたはニトリルラバー等からなり、ライナ12の動きに追従できるように、断面形状が“く”の字をしている。また、シールリング18に所定の圧力がかかるとこれを背面から支えるようにフランジリング15、中間リング16及びカバーリング17がバックアップし、シールリング18とライナ12との接触幅を常に一定に保持するようになっている。
潮流発電装置のサイズは発電容量等により種々であるが、一例を示すと、軸封装置10が装着されるライナ12の外径はおよそ20〜30cmであり、この程度の大きさの場合、軸封装置10の上部と下部とでは、海水から受ける圧力はさほど変わらない。
図4は、本発明の実施の形態に係る軸封装置の全体構成を説明するための模式図である。
本実施の形態では、シールリング18は4つ設けられている。隣接するシールリング18相互間において、ライナ12まわりに、外側(海水側)から順に、一次環状室19、二次環状室20及び三次環状室21が形成されている。
なお、以下において、説明の便宜上、シールリング18のうち、最も外側寄りとされるものから内側へ向けて順に、「1番シール22」「2番シール23」「3番シール24」「4番シール25」というものとする。即ち、一次環状室19は1番シール22と2番シール23とで形成され、二次環状室20は2番シール23と3番シール24とで形成され、三次環状室21は3番シール24と4番シール25で形成されていることになる。
1番シール22、3番シール24および4番シール25は、その正面(流体圧を受けたときにリップ部を益々、被シール面であるライナ12の外面へ押し付けるようになる側)を外側へ向けるように配されており、反対に、2番シール23は、その正面を内側へ向けるように配されている。このため、一次環状室19内に流体力が作用した場合、リップ部が両側に開くように変形し、逆に、二次環状室20内に流体圧が作用した場合、リップ部が被シール面であるライナ12の外面へ押し付けるように変形する。
上記一次環状室19には、発電装置本体5内に設置された給気装置30の給気管31が接続されている。
給気装置30は、給気源29と、この給気源29と一次環状室19との間に設けられた空気制御ユニット40とを有している。また、この空気制御ユニット40は、減圧弁41と流量調節弁42とを有している。
図5に示すように、減圧弁41は、一次ポート43と二次ポート44とを備えた弁本体45の内部に、両ポート43,44間を仕切るかたちで弁座46が設けられており、この弁座46には、バネ47によって付勢された弁体48が閉方向へ押圧されている。また、この弁体48には、連結棒49を介してダイヤフラム50が連結されており、このダイヤフラム50によって、二次ポート44と連通孔51のみで連通した二次圧力室52が区画形成されている。
更に、このダイヤフラム50は、バネ53によって背圧を受けるように保持されており、このバネ53のバネ力は、弁本体45の下部に対して螺合された下部操作体54の螺合度を調節することで、バネ座55を介して変更することが可能になっている。従って、この減圧弁41における二次側圧力は、二次ポート44から連通孔51を介して二次圧力室52内へ作用する圧力と、バネ53のバネ力とが、ダイヤフラム50を介してバランスしたときの弁体48と弁座46との間に形成される流通間隙の広さによって決定されるものとなっている。
すなわち、例えば下部操作体54を、その螺合度合を増す方向へ回動操作すると、バネ53が圧縮してダイヤフラム50は二次圧力室52側へ湾曲し、弁座48が連結棒49を介して弁座46から所定だけ離れるから、これによって流通間隙を広げることができる。そのため、一次ポート43から二次ポート44へ流れる空気量を多くでき、二次側圧力を高く設定することができる。
反対に、下部操作体54を、その螺合度合を緩める方向へ回動操作すると、バネ53が弛緩してダイヤフラム50は二次圧力室52側への湾曲を減少乃至解消するものとなり、弁座48が連結棒49を介して弁座46へ近接するようになるから、これによって流通間隙を狭めることができる。そのため、一次ポート43から二次ポート44へ流れる空気量を少なくでき、二次側圧力を低く設定することができるというものである。
ところで、一般に減圧弁と呼ばれるものの基本動作は、二次ポートの下流側で圧力変動が生じた場合に、この変動する圧力(二次側圧力)を設定値に維持させようとするものである。しかし、減圧弁の二次側ポートを大気へ解放させると仮定すると、減圧弁の設定がどのようになっていようとも、この減圧弁から排出された直後に二次側圧力は大気圧に等しくなる。
このことからも明らかなように、本発明で用いられた減圧弁41は、その二次側ポート44が給気管31を介して一次環状室19に解放されていることになるため、この減圧弁41の二次側圧力は、海水圧Paにシールリング22、23の締付け圧を加えた合計値に等しくなる。すなわち、この減圧弁41において、下部操作体54の回動操作は、二次側圧力(=一次環状室19の内圧)の上限を、最大吃水に伴う海水圧に合わせて設定するためだけのものであり、これを一度設定してしまえば、減圧弁41は海水圧が変動することを起因としては何ら機械的な作動を伴うものではなく、制御は一切、行わないものである。給気源29から供給された空気は、一次環状室19から海水側に吹き出すが、この空気の吹き出しによって喫水の変化を探知し、喫水の変化に応じた適切な圧力を一次環状室19及び二次環状室20に付加することによって、海水の軸封部10及びケーシング9内への浸入を防止するとともに、各シールリングに係る負荷を小さくすることができる。
図6に示すように、流量調節弁42は、一次ポート56と二次ポート57とを備えた弁体58の内部に、両ポート56,57間を仕切るかたちで弁座59が設けられており、この弁座59には、調節ネジ軸60を介して弁体58が開閉進退可能に設けられている。従って、一次ポート56から二次ポート57へと流れ出る空気流量は、調節ネジ軸60を操作したときに弁座59と弁体58との間で形成させる流通間隙の大きさによって決定されるものであり、このとき二次ポート57からの空気流量は一定に保持されることになる。
なお、本実施形態で用いた流量調節弁42には、各種の使用目的に合わせて接続向きを変えられるように、弁本体61の内部に、弁座59を回避するかたちで一方向弁62が設けられたものとしてある。この一方向弁62は、二次ポート57から一次ポート56へ向かう逆方向流れは通すが、その反対向きとなる順方向流れは阻止するものである。
そのため、この流量調節弁42の接続を上記とは反対に、二次ポート57から一次ポート56への空気流れが生じるようにした場合には、一次ポート56から流れ出る流量を制御することができなくなり、その流量は、一次側と二次側との圧力差で決まってしまうことになる。従って、このような接続は不都合であるため、注意を要する。
このように、流量調節弁42についても、二次ポート57の下流側圧力(=一次環状室19の内圧)の上限を、一次環状室19内で残圧を生じさせないための流量に設定するためだけのものであり、これを一度設定してしまえば、流量調節弁42は海水圧が変動することを起因としては何ら機械的な作動を伴うものではなく、制御は一切、行わないものである。
このようなことから、これら減圧弁41及び流量調節弁42を具備してなる空気制御ユニット40として、即ち、この空気制御ユニット40と給気源29とを有して構成される給気装置30としては、海水圧の変動時に、これに伴う空気供給量の変動は生じるものの、海水圧の変動に基づいた機械的作動は行わない無制御連動型となっている。
また、図4に示するように、発電装置本体5内において所定高さに設置された油溜タンク32から二次環状室20に潤滑油を供給できるように油溜タンク32と二次環状室20を接続する給油管33が設けられる。油溜タンク32には、上記給気装置30の給気管31の中途部から分岐した内圧感知管34が接続されている。油溜タンク32が設置される高さは、二次環状室20に一次環状室19の圧力よりも所定の大きさだけ高いヘッド圧を付加できるような高さとする。例えば、油溜タンク32を軸封装置10より2〜4m高い位置に設置することで、一次環状室19から空気を船外側(海水側)へ吹き出させるのに必要な圧力を、二次環状室20の内圧に持たせることができるものである。
油溜タンク32内の油面には、内圧感知管34を介して給気管31からの流体圧が作用するが、給気管31は一次環状室19と連通しているから、結局、油溜タンク32内の油面には、一次環状室19の内圧の変化と時間遅れもなく同調変化する圧力が作用するため、結果として、二次環状室20の内圧は、常に海水圧よりも油溜タンク32の潤滑油のヘッド圧だけ高くなる。
このような構成の軸封装置10では、次のように作用する。すなわち、一次環状室19には、給気装置30により、空気制御ユニット40における減圧弁41の設定値及び流量調節弁42の設定値の範囲内において、海水圧Paにリング締付け圧を加えた内圧が保持されるように空気が供給されることになる。
一方、二次環状室20内には、海水圧Paにリング締付け圧を加えた内圧に加え、油溜タンク32の高さに応じた潤滑油のヘッド圧が加算された圧力が作用する。
したがって、一次環状室19に供給された空気は、常に海水側へ吹き出る状態となる。この際、潤滑油が空気制御ユニット40側へ流れないように逆止弁37を給気管31の空気制御ユニット40近傍に設けておく。
通常時において、一次環状室19に対する空気の供給圧は、海水圧Paの2倍程度に設定すればよく、また供給空気流量は、回転軸6の外径に応じて適宜設定すればよい。
なお、万一、一次環状室19への空気供給量が過剰になる等して、この一次環状室19内で海水側へ漏れる空気消費量との流量バランスが崩れて、残圧が発生することがあったとしても、海水圧Paと一次環状室19の内圧との圧力差は拡大するものの、二次環状室20の内圧は一次環状室19の内圧より高い状態を維持されることになる。従って、結果として、二次環状室20の内圧は、海水圧の変動に完全に追従できるものである。
すなわち、(海水圧Pa)<(一次環状室19の内圧)<(二次環状室20の内圧)の関係が固定されることになる。
図4に示した本実施の形態の軸封装置では、4つのシールリング22、23、24、25が配置されているが、これは、3番シールリング24が圧力差の一番大きい過酷な条件で作動することになることから、3番シールリング24の潤滑状態を良好にするため4番シールリング25を設けている。すなわち、仮に、4番シールリング25を設けない場合は、3番シールリング24の背面側は空気にさらされ潤滑状態が悪く、摺動面の温度が上がり損傷する可能性があるため、4番シールリング25を設け、三次環状室21に潤滑油を予め封入するようにしたものである。このように、シールリングの数を増やすことはシール機能の点では望ましいが、設置スペース及びコスト等を考慮するとシールリングの数は少ない方が望ましい。本実施の形態において、4番シールリング25は望ましいものではあるが必須というものではなく、4番シールリング25を省略しても、本発明の目的が達成できることはいうまでもない。したがって、本発明における必要最低限のシールリングの個数としては、3つである。
また、水圧(海水圧)と軸受を設置した室(ケーシング内)との圧力差が大きくなる場合には、三次環状室21に油溜タンクを接続して圧力を付加することにより3番シールリング24の負荷を軽減することも可能である。その際、4番シールリング25の負荷が大きくなる場合には、順次、軸受を設置した室側にシールリング18を追加していくことによりシールリング損傷を防止できる。シールリングの向きについても条件に応じて変更可能であることはいうまでもない。
さらに、本実施の形態の軸封装置においては、減圧弁41及び流量調節弁42を具備してなる空気制御ユニット40と給気源29とを有して構成される給気装置30としては、海水圧の変動時に、これに伴う空気供給量の変動は生じるものの、海水圧の変動に基づいた機械的作動は行わない無制御連動型を用いた場合を説明しているが、これに限定されることなく、要は、海水圧が変動しても、(海水圧Pa)<(一次環状室19の内圧)の圧力関係が常に形成されるものであればよく、例えば、定流量式圧力制御弁を有した給気装置でもよい。
図4に示すように、ケーシング9内の底部近傍には、液面センサー35及び液面センサー35の感知により作動する排水ポンプ36が装着されている。万一、ケーシング9内に海水が浸入してきた場合には、液面センサー35がこれを検知して排水ポンプ36の作動により海水を排出し、ころがり軸受7等に海水が及ぶことを防止する。
1 海底
2 支持構造体
3 海面
4 タービン翼
5 潮流発電装置本体
6 回転軸
7 ころがり軸受
8 発電装置
9 ケーシング
10 軸封装置
11 支持部材
12 ライナ
13 Oリング
14 フランジ
15 フランジリング
16 中間リング
17 カバーリング
18 シールリング
19 一次環状室
20 二次環状室
21 三次環状室
22 1番シール
23 2番シール
24 3番シール
25 4番シール
29 給気源
30 給気装置
31 給気管
32 油溜タンク
33 給油管
34 内圧感知管
35 液面センサ
36 排水ポンプ
37 逆止弁
40 空気制御ユニット
41 減圧弁
42 流量調節弁














Claims (2)

  1. 潮流発電装置のタービン翼に連結された回転軸を支持するころがり軸受を海水からシールする軸封装置において、前記潮流発電装置は、潮流または海流としての水平な流れを生じる海中において、海底から立設された支持構造体により海面よりも下方で海中における流れの方向に向けられるように配設されたタービン翼、該タービン翼に連結されて回転される回転軸、該回転軸を支持するころがり軸受及び前記回転軸により回転駆動されて発電する発電装置、並びに、前記回転軸、ころがり軸受及び発電装置を収容するケーシング、を備え、前記タービン翼と前記ケーシングとの間の前記回転軸の周囲には、前記ケーシング側に少なくとも3つのシールリングが軸方向に並設されて回転軸側の表面に接触してシールするように形成された軸封装置を設け、該軸封装置の複数のシールリング相互間で形成された複数の環状室のうち、シールリングの正面が当該環状室の外側へ向けるように配された2つのシールリングから形成された海水側の一次環状室には、海水圧にリング締付け圧を加えた内圧が保持されるように空気の供給を行う給気装置の空気制御ユニットと前記一次環状室とを接続する給気管が接続され、前記一次環状室の内側に隣接してシールリングの正面が当該環状室の内側へ向けるように配された2つのシールリングから形成された二次環状室には、該二次環状室より高い位置に設置された油溜タンクに接続する給油管が接続されており、前記油溜タンクの上部には前記給気装置の空気制御ユニットと前記一次環状室とを接続する給気管の中途部から分岐した内圧感知管が接続され、前記油溜タンクの油面には前記内圧感知管を介して前記給気管の流体圧が作用されることを特徴とする軸封装置。
  2. ケーシング内の底部近傍に排水ポンプ及び液面センサーを設けることを特徴とする請求項1記載の軸封装置。
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