JP5720037B2 - 刃圧調整自動切断装置 - Google Patents
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Description
そのためには、長大なFRP廃船等は運搬に大型のトラック及びクレーンを必要とする。更に、陸上運搬が困難なFRP廃船等の長大なFRP構造物も存在し、この為、運搬及び解体処理に多大なコストを要している。このようなことからリサイクルが進展せず、不法繋留・放置艇等が増大する現状にある。
又、長尺のチェーンソーをクレーンに取付け、構造物を切断する装置も開示されている。(特許文献3参照)
更に、極細の鋼線にダイヤモンド粒子等を電気メッキ(電着)や樹脂接着でコーティングした長尺の巻回した極細のワイヤーソーでシリコン結晶等を往復走行させ切断する装置が(インターネット等で公開)知られている。
また、特許文献3に記載のチェーンソー装置を含めて従来の装置は、切断線の幅(刃の厚み)が広く、切断刃の走行速度が高速で高動力のため粉塵の飛散や騒音が発生し易く、装置が大掛りでワイヤーソー等の破断時の防御装置や騒音と集塵の対策及び装置自体にコストがかかり、リサイクルに於ける費用対効果に問題がある。
特にFRP廃船や風力発電のFRP羽等、繊維強化プラスチックの構造物は弾力性に富み強靭で切断解体時に強化繊維(ガラス繊維等)や化学物質(樹脂)の飛散や騒音が激しいため廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)上問題が多く、通常の公共港湾現場での切断解体は行われていない。故に、FRP廃船等の長大頑強な廃棄物の処理及びリサイクルの進展は、如何に粉塵の飛散及び騒音を抑た低コストの装置で、現場での切断解体ができるかにかかっている。
本発明は、様々な切断刃を用いることのできる刃圧調整自動切断装置であって、被切断物に架け渡されて駆動する切断刃に、切込進行と共に張力付与機構の付与する一定の張力と、同切断刃を保持した切断刃保持具が切断刃より受ける張力に対向するように抗応する一対の切断刃保持具に帳設された刃圧調整具の張力との両張力のバランス調整により、切断刃にかかる張力及び刃圧と切込方向の切断刃保持具の相対位置とが切込進行時に常時一定に保たれ、静穏に自動切断されることを要旨とする。
このため、張力付与機構の張力と刃圧調整具の張力との調整により切断刃に適切な張力と刃圧とをかけることができ、切断時に切断刃の急激な屈曲や帯状刃のねじれを制御できる。
切断刃の張力と刃圧との微調整ができるため、直径が小さいワイヤーソーや厚さの薄い帯状刃等の様々な低コストの切断刃が用いることができ、切断屑や切断動力が少なく静穏に切断ができる。
二辺の主枠の方向を(張力に重量重力張力を用いた場合は動力装置への第3回動部や第2錘索回動部の案内方向を、重力方向を基準に変える。)変えることにより被切断物を任意の方向、例えば、垂直方向や水平方向は勿論、切断物の再利用の状況によっては主枠及び軌道部を曲げることにより円弧や曲線状にも切断できる。
切込進行時に切断刃両端の切込方向の相対位置が常時一定に保たれているため、残された被切断物の難切断箇所に設定された刃圧が自動的にかかり、この保たれた切断刃と被切断物との角度で自動切断ができる。
刃圧調整具の張力が両錘索により一対の切断刃保持具にそれぞれ通常は半分ずつかかっているため、切込抗力や切込衝撃等の張力変動が切断刃保持具の第1回動部にかかり、切断刃保持具から錘索により連結された刃圧調整具に吸収され安定した切断ができる。
また、駆動プーリーを備えた駆動部に、無端(エンドレス)の可撓性ワイヤーソーを装着して、ワイヤーソーを一定方向に走行することにより、往復走行切断よりも、切断能率の向上が図れる。
また、切断刃保持具(又は動力装置又は刃圧調整具)が切込進行とともに移動し、切込進行した移動位置や急激な位置変動を検知して作動する、警報を発信し動力を停止する警報装置を設けることにより切断現場を無人化できる。
また、切断部を覆った遮蔽具内に100℃ほどの熱水や水蒸気や発電機等の排気ガス等の不活性流体を供給口より供給することで、切断時の粉塵の発火等による火災の危険性がなく、汎用の不飽和ポリエステル樹脂で構成されたFRPの切断部が80℃(ガラス転移温度)以上に温度が上昇すると、FRP部の樹脂が軟化して材力が低下し切断時間が短縮され騒音及び切断刃の損耗が低減される。
動力装置の具備した張力付与機構の切断刃にかけた(吊着錘等)重力張力と切断刃保持具に連結され対向に吊設した刃圧調整具(吊設錘等)の重力張力との調整により切断刃にかかる張力や切込方向の刃圧を設定し、被切断物の材質及び素材の厚さや巾により、刃のピッチや形状及び長さの適切な切断刃を用い、動力装置の毎分駆動回数の変換機構等により切断刃の走行速度を切断時の騒音や粉塵の飛散及び切断能率によって適切に設定し、警報装置等を装着し無人化して静穏に小動力で自動切断する。また、公共現場での切断においては、切断個所を遮蔽具で覆い、遮蔽具の供給口から切断部への水の注水噴霧や排出口からの集塵の対策を講じる。更に、遮蔽具で外気と遮蔽された切断部に不活性流体を供給して切断時の火災や粉塵の爆発等の発生を抑制する。更に又、100℃程度の不活性流体(湿り水蒸気や排気ガス等の加温流体)を供給して、FRP部の材力を低下させ切断時の動力及び騒音の発生を抑制し切断時間を短縮する。
以下、実施例において詳細に説明する。
図1において、支台5a等に載置された被切断物1の切断面1sの両側に切込方向に沿って配置され切断距離を余した長さの軌道部2a、2bを有する二辺の主枠2A、2Bと、軌道部2a、2bそれぞれに転支され剛性ワイヤーソー6yが被切断物1の切断開始位置に架け渡されるように保持された第1回動部4A、4Bを有する一対の切断刃保持具3A、3Bを備えている。
また、図1及び図3に図示する如く、往と復とに対称に作動する二箇所の往復動部7rを有した駆動部7kを備えると共に一定の重力張力(吊着錘8w等の重量張力)を切込進行とともに剛性ワイヤーソー6yに付与する張力付与機構8を具備した動力装置7が切断の状況に応じた適切な位置に設置されている。
更に又、主枠2A、2Bの軌道部2a、2bそれぞれに沿った切断刃保持具3A、3Bの動線上にあって、軌道部2a、2bの一方側端部に配設され伝達索9A、9Bそれぞれを案内する一対の第2回動部10A、10Bを備え、同軌道部2a、2bの他方側端部には錘索11A、11Bそれぞれを案内する一対の第1錘索回動部12A、12Bが配設されている。
また、一対の第2回動部10A、10Bそれぞれを介した伝達索9A、9Bが二箇所の往復動部7rへそれぞれ案内されるように第3回動部10a、10P、10b、10pが張力付与機構8に配設されている。
又更に、一対の第1錘索回動部12A、12Bそれぞれを介した錘索11A、11Bが共に重力方向へ案内されるように配設された第2錘索回動部12wを備えている。
同時に、一対の切断刃保持具3A、3Bが第1回動部4A、4Bそれぞれを介して切込進行とともに伝達索9A、9Bより受ける切込抗力と動力装置7の具備した張力付与機構8の(吊着錘8w重量等)重力張力とに対向するように抗応する張力調整可能(吊設錘13w)な刃圧調整具13を備え、錘索11A、11Bの他端がそれぞれ第1錘索回動部12A、12Bを介して共に重力方向へ案内する第2錘索回動部12wを介して吊設(連結)された刃圧調整具13とから構成されている。
本実施例においては、主枠2A、2Bを合理的に配置するため、二辺の主枠2A、2Bの間及び被切断物1の間に装着され、切断に要する切断巾及び往復行程等の間隔を維持した支持枠5を備えている。
また、駆動部7kは図示省略の駆動アームの装着でも可能である。
更に、往と復とに対称に作動する往復動部7rはエヤー駆動及び油圧駆動のピストンやクランク機構等の様々なシステムを応用することもできる。
更に、動力装置7の具備した張力付与機構8は、図2に図示する如く、自重量及び又は、吊着索滑車8gを介した吊着索8sによる吊着錘8w等の重量の調整により対水平傾斜のレールを動力装置7自体が切断進行とともに一定の重量の重力張力を保って滑動する張力付与機構8の構成を採用した。
また図1に図示する、主枠2A、2B自体が切断に要する間隔を維持し、剛性ワイヤーソー6yの張力及び切込抗力等に耐え得る強固な主枠2A、2B及び被切断物1の設置であれば不要であるが、前記したとおり合理性に鑑み主枠2A、2B及び被切断物1との間に支持枠5を装着したものである。
更に、切断刃保持具3A、3Bは、ベアリングを両端部に軸支し主枠2A、2Bそれぞれに転支した状態を示しているが、第1回動部4A、4Bと対向に中央部のバランス位置に一個のべアリングの転支でもよく、主枠2A、2Bの軌道部2a、2bに沿って自由に滑動する機構であれば良い。
また切断刃保持具3A、3Bと錘索11A、11Bとの連結は張力の平衡位置を考慮した。
図1に図示する如く、剛性ワイヤーソー6yと伝達索9A、9B一端との伝達索連結部9tは、剛性ワイヤーソー6yの直径等可撓性の性状及び第1回動部4A、4Bの直径と現場の切断状況とに応じた適宜な位置で連結されるが、実施例1に於いては、直径約1mmの鍛造ネジ状に目立てした無指向性の剛性ワイヤーソー6yを用い、主枠2A、2Bの間隔を一定(平行)に往復動行程を余して設置して、伝達索9A、9Bの一端それぞれが第1回動部4A、4Bを介して剛性ワイヤーソー6y端部の伝達索連結部9tで連結され第2回動部10A、第3回動部10a、10P及び第2回動部10B、第3回動部10b、10pを介して両往復動部7rにそれぞれの伝達索9A、9Bの他端が連結され張架されている状態を示している。
また、第2回動部10A、10Bは支持枠5に配設されているが主枠2A、2B側に配設されてもよい。
更に、他の第3回動部10a、10P、と第3回動部10b、10pは張力付与機構8に配設されているが、第3回動部10P、10pは往復動部7rとの一定の間隔(クランキングの間隔)を有して動力装置7側に配設されてもよい。
更にまた、動力装置7及び張力付与機構8は切断現場の状況に応じて設置の位置は変り、設置位置によっては第2回動部10A、第3回動部10a、及び第2回動部10B、第3回動部10bの案内方向が変化し、切断状況によっては第3回動部のさらなる加設が生じる。
所謂、(動力装置7の具備する張力付与機構8の張力)―(吊設した刃圧調整具13の張力)=±(剛性ワイヤーソー6yの切込方向の刃圧)となる。
また、図1において、刃圧調整具13は図示と反対側に吊設しても良く、さらには重量を半分に振り分けた刃圧調整具を、図示と同じように切断刃保持具3A、3Bそれぞれに別の錘索で連結し加設された第2錘索回動部を介して両側に吊設しても良い。
更に、切断進行と共に動力装置7と刃圧調整具13とは重力方向に対して逆の動きとなる。
また、剛性ワイヤーソー6yの走行速度を図2に示す、毎分駆動回数の変換機構16等を用いて騒音や粉塵を基準に調整する。
さらに、切断途中で異質の難切断素材が内包されていた場合は、剛性ワイヤーソー6yを中心に両主枠2A、2Bの設置角度の変更(切込方向の変更)又は難切断素材に適応したワイヤーソーと交換して、張力と刃圧を再調整して自動切断することにより、切断を完結する。
図4において、帯状刃6xに様々な物体の切断用に開発された帯状刃6x(帯鋸刃)を用いるとともに、帯状刃6xの両端部それぞれを保持した連結具14A、14Bの連結具の刃側15A、15B及び連結具の背側15a、15bそれぞれに一端が連結された二本ずつからなる(ワイヤーロープの)伝達索9A、9a、及び伝達索9B、9bを備え、一対の切断刃保持具3A、3Bに切込方向に間隔を有した二箇所の第1回動部4A、4a、及び第1回動部4B、4bをそれぞれ設け、第1回動部4A、4a、及び第1回動部4B、4bそれぞれを介して二本ずつからなる伝達索9A、9a、及び伝達索9B、9bにより帯状刃6xが指向性のため切込方向を定めて連結し、かつ、第2回動部10A、第3回動部10a、10P、及び第2回動部10B、第3回動部10b、10pをそれぞれ介して、主枠2A、2Bに沿って周回し伝達索9A、9a、及び伝達索9B、9bの他端を両往復動部7rそれぞれに連結して切断刃保持具3A、3Bの間に張架された帯状刃6xとから構成されている。
実施例2に於いては、図4、図3に図示する、二本ずつからなる(ワイヤーロープの)伝達索9A、9a、及び(ワイヤーロープの)伝達索9B、9bは、往復動部7r(滑車)一方側にワイヤーロープのほぼ中央部を巻回してワイヤークリップ等で挟持して装着し両端を第3回動部10P、10a第2回動部10Aを介し第1回動部4A、4aで両端を伝達索9A、9aとして連結具の刃側15Aと連結具の背側15aに振り分けて連結し、同様に往復動部7r(滑車)他方側にワイヤーロープのほぼ中央部を巻回して両端を第3回動部10p、10b第2回動部10Bを介し第1回動部4B、4bで両端を伝達索9B、9bとして連結具の刃側15Bと連結具の背側15bに振り分けて連結し、帯状刃6xを張架した状態を示している。
また、帯状刃6xの刃側が緩やかな凸型又は緩やかな波型状の刃列とすることで、切断個所の平板部を凸型又は緩やかな波型状の刃列が通過するため帯状刃6xの局部的刃圧を高くすることで、往復動切断の時間を短縮できる。
帯状刃6xは(鋸剛性の関係で)長くなると捩れが生じ易くなるため被切断物1に、主枠2Aと主枠2Bの間隔が最短になるように配慮したもので機能は図4と同じである。
図7に於いて、第2回動部10Bは軌道部2bに沿った第1回動部4B、4bの動線上にあって主枠2Bの軌道部2bの一方側端部に配設されているが、第3回動部10bが駆動部7kに近いため第3回動部10bが第2回動部10Bを兼用できる構成になっている。
所謂、被切断物1の状況に応じて切込方向や動力装置7の設置位置によって第3回動部10a、10b、19P、10pの配設位置や案内方向が変化し、新たな第3回動部の配設が必要なことも生じる。
また、図7の吊設錘13wと主枠2Bとを連結し(点線で示した)は圧調整具13での錘索11A,11Bの巻き込み、又は巻き戻しの速度を制御することで同じ機能を持たせることもできる。
更に、切断刃保持具3A、3Bに連結した両方の錘索11A、11Bの長さをそれぞれ調整し、切断刃保持具3A、3Bの切込方向の相対位置を設定することで、帯状刃6xと被切断物1との接触する角度を調整し、切断刃に平行な平板部の切断能率を上げた。
所謂、帯状刃6xを用いることにより本発明に係る切断刃6の選択肢を増やし、市販の切断刃6を用いることにより切断に要する費用対効果を上げる。
また、実施例1と同様に、連結具14A、14Bの間に難切断素材に適応した剛性ワイヤーソー6y等を装着することもでき、張力と刃圧を再調整して切断を完結する。
また、第1回動部4A、4Bと第2回動部10A、第3回動部10a、10P、及び第2回動部10B、第3回動部10b、10pとはシリコンゴム等でコーティングした耐磨耗性の滑車を用いた。
更に、ワイヤーロープの一部表面が被切断物1の切断巾に適応する長さの可撓性ワイヤーソー6w部を成し、残りのワイヤーロープ部を第2回動部10A、第3回動部10a、10P、及び第2回動部10B、第3回動部10b、10pを介して周回し、始端と終端とを両往復動部7rにそれぞれ連結装着して帳架しても同様な機能を持たせることができる。作用としては実施例1と同様である。
駆動プーリー7pと、第1回動部4A、4B及び第2回動部10A、10B、第3回動部10a、10P、10b、10pとは耐摩耗性を考慮した。
然して、切断現場の状況や環境および被切断物1に対応した切断刃6の刃の厚みや刃目の粗さによって粉塵の飛散や騒音及び熱の発生等を考慮して切断刃6の走行速度を調整する。
特に港湾現場での切断においては、自然風等により粉塵(切断時に生ずる強化繊維や樹脂粉等)飛散防止のため、公共上及び廃棄物処理法上、供給口22からの水の注水噴霧や排出口23からの吸引集塵が必要となる。
FRP部切断箇所の温度が90℃ほどになると切断時間が約1/5程度に短縮され、切断能率が格段に上昇し、騒音及び刃の損耗が少ない状態で切断した。
1)切断刃の選定により建築廃材や石膏ボード、コンクリート構造物などにも適用できる。
2)森林での木材の伐採や切断及び現場製材などにも適用することができる。
3)錘索と伝達索等の取り回しにより、動力装置と刃圧調整具とを適宜な場所に別置して、沈船等水中での構造物の遠隔切断にも適用することができる。
4)切断刃の刃圧と刃の走行速度とを微調整することで切断時の熱の発生を抑制することができ、熱を嫌う被切断物の切断にも適応することができる。
5)切断刃にかける張力と刃圧とが微調整のできる、この切断刃保持具と刃圧調整具とのシステムは、様々な切断装置に適用することができる。
1r:切断線
1s:切断面
2A、2B:主枠
2a、2b:軌道部
3A、3B:切断刃保持具
4A、4a、4B、4b:第1回動部
5:支持枠
5a:支台
6:切断刃
6y:剛性ワイヤーソー
6x:帯状刃
6w:可撓性ワイヤーソー
6r:無端の可撓性ワイヤーソー
7:動力装置
7k:駆動部
7r:往復動部
7p:駆動プーリー
8:張力付与機構
8w:吊着錘
8s:吊着索
8g:吊着索滑車
9A、9a、9B、9b:伝達索
9t:伝達索連結部
10A、10B:第2回動部、
10a、10b、10P、10p:第3回動部
11A、11B:錘索
12A、12B:第1錘索回動部
12w:第2錘索回動部
13:刃圧調整具
13w:吊設錘
14A、14B:連結具
15A、15B:連結具の刃側
15a、15b:連結具の背側
16:毎分駆動回数の変換機構
17:往復行程の調整機構(往復動部の調整孔)
18:警報装置
19:移動位置の検知器
19p:位置設定具
20:位置変動の検知器
21:遮蔽具
22:供給口
23:排出口
24:帯状刃の刃先
Claims (8)
- 長大な構造物や物体の切断装置において、
被切断物の切断面の両側に切込方向に沿って配置され切断距離を余した長さの軌道部を有した二辺の主枠と、
前記軌道部に転支されて前記被切断物に切断刃が架け渡されるように保持された第1回動部を有した一対の切断刃保持具と、
前記切断刃に切断動力を付与する駆動部及び切込進行と共に一定の張力を付与する張力付与機構を具備した動力装置と、
前記二辺の軌道部の一方側端部に配設された一対の第2回動部と、
同二辺の軌道部の他方側端部に配設された一対の第1錘索回動部と、
前記架け渡された切断刃が前記一対の第2回動部それぞれを介して前記動力装置の駆動部へ案内されるように配設された第3回動部と、
前記第1回動部及び前記一対の第2回動部及び前記第3回動部を介して前記動力装置の駆動部へ連結されて張架された前記切断刃と、
前記一対の切断刃保持具が前記第1回動部を介して切込進行と共に前記切断刃より受ける切込抗力及び前記張力付与機構の張力に対向するように抗応する張力調整可能な刃圧調整具と、
前記一対の切断刃保持具それぞれに一端が連結されて切込進行とともに受ける張力を前記刃圧調整具へ伝達する錘索と、
前記一対の第1錘索回動部それぞれを介した前記錘索が共に前記刃圧調整具へ案内されるように配設された第2錘索回動部と、
前記錘索の他端が前記一対の第1錘索回動部及び前記第2錘索回動部を介して連結された前記刃圧調整具とから構成され、切込進行時に前記切断刃の張力及び刃圧及び前記切断刃保持具の相対位置が常時一定に保たれることを特徴とする刃圧調整自動切断装置。 - 上記切断装置において、上記軌道部を有する二辺の主枠と、上記軌道部に転支され上記被切断物に切断に要する長さの剛性の切断刃が架け渡されるように保持された上記第1回動部を有した一対の切断刃保持具と、前記切断刃に往復動の切断動力を付与する往復動部を有した上記駆動部及び切込進行とともに一定の重量による重力張力を付与する上記張力付与機構を具備した動力装置と、前記切断刃の両端それぞれに一端が連結され前記切断動力及び前記重量による重力張力を伝達し保持する伝達索と、上記一対の切断刃保持具それぞれに一端が連結された上記錘索と、上記二辺の軌道部の一方側端部に配設された前記伝達索を案内する上記一対の第2回動部と、同軌道部の他方側端部に配設され上記錘索を案内する上記一対の第1錘索回動部と、上記一対の第2回動部それぞれを介した前記伝達索が上記動力装置の前記往復動部へ案内されるように配設された上記第3回動部と、上記一対の第1錘索回動部それぞれを介した上記錘索が共に同一箇所から重力方向へ案内されるように配設された上記第2錘索回動部と、前記伝達索の他端がそれぞれ上記第1回動部及び上記一対の第2回動部及び上記第3回動部を介して上記二辺の主枠に沿って周回され前記往復動部に連結されて張架された前記切断刃と、上記一対の切断刃保持具が前記第1回動部を介して切込進行とともに前記切断刃より受ける切込抗力及び前記動力装置の張力に対向するように抗応する上記張力調整可能な刃圧調整具と、上記錘索の他端が上記一対の第1錘索回動部及び上記第2錘索回動部を介して連結された上記刃圧調整具とから構成されたことを特徴とする請求項1記載の刃圧調整自切断装置。
- 上記切断刃として帯状刃を用いるとともに、同帯状刃の両端を保持した一対の連結具と、同一対の連結具の刃側及び背側に一端が連結された二本ずつからなる上記伝達索と、上記一対の切断刃保持具それぞれに切込方向に間隔を有した二個所の上記第1回動部を設けるとともに、同第1回動部を介して前記二本ずつからなる伝達索により前記帯状刃の切断方向を定め、かつ、同二本ずつからなる伝達索の他端が上記一対の第2回動部ならびに上記第3回動部をそれぞれ介して上記二辺の主枠に沿って周回され上記往復動部に連結されて張架された前記帯状刃とから構成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の刃圧調整自動切断装置。
- 上記切断刃として可撓性ワイヤーソーを用いるとともに、同可撓性ワイヤーソーが上記第1回動部及び上記一対の第2回動部ならびに上記第3回動部それぞれを介して上記二辺の主枠に沿って周回され上記往復動部に連結されて張架された前記可撓性ワイヤーソーとから構成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の刃圧調整自動切断装置。
- 上記切断刃として無端の可撓性ワイヤーソーを用いるとともに、上記動力装置の駆動部に一方向の上記切断動力を付与する駆動プーリーを備え、かつ、前記駆動プーリーへ案内されるように上記第3回動部が配設され、前記無端の可撓性ワイヤーソーが上記第1回動部及び上記一対の第2回動部ならびに前記第3回動部それぞれを介して上記二辺の主枠に沿って周回され前記駆動部に連結されて帳架された前記無端の可撓性ワイヤーソーとから構成されたことを特徴とする請求項1記載の刃圧調整自動切断装置。
- 上記動力装置の駆動部に、毎分駆動回数の変換機構、及び又は、往復行程の調整機構を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4又は請求項5記載の刃圧調整自動切断装置。
- 上記切断刃保持具又は上記動力装置又は上記刃圧調整具が切込進行とともに移動する状況において、切込進行位置を設定する位置設定具と移動位置の検知器、及び又は、上記切断刃保持具又は上記動力装置又は上記刃圧調整具の急激な位置変動の検知器を備え、前記検知器をそれぞれ介して作動する警報を発信し上記切断動力を停止する警報装置を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4又は請求項5記載の刃圧調整自動切断装置。
- 上記被切断物の切断面の外縁部ならびに上記二辺の主枠及び上記切断刃保持具を内包して囲った外気側との遮蔽具を設けるとともに、同遮蔽具には外気側に通じる不活性流体の供給口、及び又は、切断粉塵や前記不活性流体の排出口を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4又は請求項5記載の刃圧調整自動切断装置。
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