JP5720012B1 - 入れ歯 - Google Patents

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Abstract

【課題】装着に違和感無く、咀嚼感を十分に得ることが可能な入れ歯を提供する。【解決手段】残存歯が数本の患者の入れ歯1であって、前記残存歯20の付根近傍21の口腔内の背面を覆うとともに、当該残存歯20の無い馬蹄状の顎堤22の表面及びアンダーカットを覆い、当該顎堤22の表面に仮歯肉10aを形成させる固定義歯床部10と、前記仮歯肉10aの表面に設けられた、失った歯に対応する人工歯11と、前記残存歯20の付根近傍の口腔内の正面を覆う可動義歯床部12と、前記固定義歯床部10に対して前記可動義歯床部12を口腔内の正面側に回動可能とするヒンジ部13と、前記固定義歯床部10に対して前記可動義歯床部12を口腔内の正面側で着脱可能とする着脱部14とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、入れ歯に関し、詳しくは、装着に違和感無く、咀嚼感を十分に得ることが可能な入れ歯に関する。
従来より、入れ歯に関する技術は、多数存在する。例えば、特開2004−254911号公報(特許文献1)には、義歯と義歯床とを有する部分入れ歯が開示されている。この部分入れ歯の義歯床は、義歯床部と、該義歯床部の正面側にヒンジ部を介して付設された可動義歯床部とを有している。又、前記義歯床部の背面側には、残存歯の背面側凹み部に係止される係止突片部を形成し、前記可動義歯床部の開閉自在な他端側には、残存歯の正面側凹み部に係止される可動係止突片部を形成している。そして、この可動係止突片部をマグネット吸着手段によって前記正面側凹み部に着脱自在に係止されるように構成している。これにより、部分入れ歯の脱着が容易で、装着時の固定性に優れ、且つ審美感を損わずに装着でき、更に残存歯を切削加工せずに装着できるとしている。
又、国際公開第2010/131350号(特許文献2)には、義歯と、義歯を支持する義歯床と、義歯床に金属線を介して回動可能に支持された義歯床可動部とを有する部分入れ歯が開示されている。この部分入れ歯では、義歯床に突出部を設け、義歯床可動部に凹部を設け、義歯床可動部を閉じる方向に回動したとき、凹部の部分が突出部に接触した後の、金属線が弾性変形しないと仮定した場合の部分の突出部に対する移動の軌跡が突出部内を通るよう構成している。これにより、義歯または義歯床に第1の係合部を設け、義歯床可動部に第2の係合部を設ければよいから、製作が容易であり、製造コストが安価であり、又、強度、耐久性に優れ、狭小部に対応することができるとしている。
又、特開2013−56085号公報(特許文献3)には、義歯と、前記義歯を支持する義歯床と、前記義歯床に金属線を介して取り付けられたウイングとを有する部分入れ歯が開示されている。この部分入れ歯では、前記ウイングが閉じた状態において、前記義歯床の歯側が残存歯と歯肉との間に形成される窪み部に係合するとともに、前記ウイングの歯側も前記残存歯と前記歯肉との間に形成される窪み部に係合するよう構成している。これにより、義歯床に金属線を介してウイングを設ければよいから、構造が簡単で、製造コストが安価であり、又、強度、耐久性に優れ、狭小部に対応することができるとしている。
特開2004−254911号公報 国際公開第2010/131350号 特開2013−56085号公報
しかしながら、前記特許文献1〜3に記載の技術では、欠損歯の歯肉に隣接する残存歯を用いて、部分入れ歯の義歯を当該欠損歯の歯肉に固定するため、口腔内での部分入れ歯の装着において、当該残存歯に欠損歯側への力が掛かるという問題がある。このように、前記部分入れ歯の固定に残存歯のみを使う場合、前記部分入れ歯を装着した患者の咀嚼中に当該部分入れ歯の義歯がグラつくと、そのグラつきが残存歯に伝達され、当該残存歯がグラつく。その結果、この残存歯のグラつきが、当該残存歯の抜歯を早めるおそれがあり、患者に対する負担が大きくなるという問題がある。まして、このような部分入れ歯は、動揺している残存歯に使用できないという問題がある。
又、義歯や残存歯がグラつくと、もちろん、患者は咀嚼感を十分に得られないという問題がある。そして、このようなグラつきは、患者にとって、部分入れ歯の装着に対する違和感となるため、長期間の部分入れ歯の装着に不向きであるという問題がある。
又、前記特許文献1〜3に記載の技術では、欠損歯が少ない患者、つまり、義歯を固定するための残存歯が多い患者に適用出来るものの、欠損歯が多い患者、つまり、残存歯が数本である患者に適用出来ないという問題がある。上述のように、残存歯が動揺している場合であっても同様である。
一方、欠損歯が多い患者には、入れ歯よりも、インプラント(人工歯根)を顎骨に埋入し人工歯を設置することが多い。このインプラントでは、歯牙欠損部の骨にフィクスチャー(ネジ)を埋入し、そのネジを土台にしてアバットメント(連結部)と上部構造(人工の歯)を装着することで、義歯を歯肉に固定するのである。
しかしながら、このインプラントでは、例えば、脳血管障害、心疾患、糖尿病、骨粗鬆症等の有病者の患者に適用すると、当該患者が死亡した例があり、患者の適用範囲が限定されるという問題がある。特に、欠損歯が多い患者は、高齢者で有病者の患者であることが多いため、高齢化社会における歯の治療法としてインプラントは不向きであるという問題がある。
他の義歯として、顎堤のアンダーカットの有無にかかわらず、残存歯を挟み込む支持部材で義歯を固定するスイングロック義歯が存在する。しかしながら、このスイングロック義歯では、製作費が高く、見た目が悪く、多数の欠損歯には不向きであるという問題がある。
又、他の義歯として、残存歯に金属冠を被せ、当該金属冠の上から義歯をはめ込んで、当該義歯を固定するコーヌス・テレスコープ義歯が存在する。しかしながら、このコーヌス・テレスコープ義歯では、金属冠を設けるために、健常な残存歯を多く削る必要があり、患者に負担がかかり、顎堤のアンダーカットを有効利用できないという問題がある。
そこで、本発明は、前記問題を解決するためになされたものであり、装着に違和感無く、咀嚼感を十分に得ることが可能な入れ歯を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、本発明に係る新規な入れ歯を完成させた。即ち、本発明は、残存歯が数本の患者の入れ歯であって、前記残存歯の付根近傍の背面を覆うとともに、前記残存歯の無い馬蹄状の顎堤の表面を覆い、当該顎堤の表面に仮歯肉を形成させる固定義歯床部と、前記仮歯肉の表面に設けられた、失った歯に対応する人工歯と、前記残存歯の付根近傍の正面を覆う可動義歯床部と、前記固定義歯床部に対して前記可動義歯床部を口腔の正面側に回動可能とするヒンジ部と、前記固定義歯床部に対して前記可動義歯床部を着脱可能とする着脱部とを備える。前記固定義歯床部を前記残存歯の付根付近の口腔内の背面と額堤の表面とアンダーカットとに被覆させて、前記ヒンジ部を介して、前記可動義歯床部を前記残存歯の付根近傍の口腔内の正面に回動して被せて、前記着脱部を介して、前記被せた可動義歯床部を前記固定義歯床部に装着することで、前記固定義歯床部及び可動義歯床部が残存歯の付根近傍の口腔内の周面を取り囲んだ状態となり、当該固定義歯床部及び可動義歯床部が、馬蹄状の額堤及び残存歯に固定され、前記着脱部は、前記固定義歯床部に設けられる固定着脱部と、前記可動義歯床部に設けられる可動着脱部と、を備え、前記固定着脱部は、前記可動着脱部が嵌め込まれる第一の装着孔と、口腔内の左右方向にスライド可能であり、前記第一の装着孔に対して出没可能な装着キーと、を備え、前記可動着脱部は、前記固定着脱部の第一の装着孔に嵌め込められて、前記装着キーが突出した場合に、当該装着キーの突出部分が嵌め込まれる第二の装着孔を備えることを特徴とする。
前記固定義歯床部は、前記馬蹄状の顎堤に対応する馬蹄状の仮歯肉を形成し、当該形成した仮歯肉のうち、前記残存歯及び残存歯の付根近傍に対応する部分を開口し、当該開口した部分の口腔内の正面側を開口して、前記可動義歯床部が、当該開口した部分の口腔内の正面側に被さるよう構成される。
前記残存歯が2本以上存在する場合、一つの可動義歯床部が、口腔の歯が並ぶ左右方向のうち、最左側の残存歯の付根近傍の口腔内の正面から、最右側の残存歯の付根近傍の口腔内の正面までを覆うとともに、前記最左側の残存歯の付根近傍と、前記最右側の残存歯の付根近傍との間に存在する固定義歯床部の仮歯肉の口腔内の正面を覆うよう構成される。
前記可動義歯床部は、歯の歯頚部で形成される波形状に対応する波形状を有し、前記固定義歯床部に装着されると、当該可動義歯床部の波形状が、口腔の残存歯の歯頚部と、前記固定義歯床部の人工歯の歯頚部とで形成される波形状に一致する。
本発明に係る入れ歯によれば、装着に違和感無く、咀嚼感を十分に得ることが可能となる。
第一の実施形態における、残存歯を示す口腔の正面視斜視図(図1A)と、入れ歯を装着した口腔の正面視斜視図(図1B)である。 第一の実施形態における、可動義歯床部を装着した場合の入れ歯の正面視斜視図(図2A)と、可動義歯床部を外した場合の入れ歯の正面視斜視図(図2B)と、可動義歯床部を外した場合の入れ歯の左側面視斜視図(図2C)と、可動義歯床部を外した場合の入れ歯の右側面視斜視図(図2D)である。 着脱部を外した場合の入れ歯の平面視断面図(図3A)と、着脱部を装着した場合の入れ歯の平面視断面図(図3B)である。 第二の実施形態における、残存歯を示す口腔の正面視斜視図(図4A)と、入れ歯を装着した口腔の正面視斜視図(図4B)である。 第二の実施形態における、可動義歯床部を装着した場合の入れ歯の正面視斜視図(図5A)と、可動義歯床部を外した場合の入れ歯の正面視斜視図(図5B)と、可動義歯床部を外した場合の入れ歯の左側面視斜視図(図5C)と、可動義歯床部を外した場合の入れ歯の右側面視斜視図(図5D)である。 他の実施形態における、ヒンジ部の平面視断面図(図6A)と、着脱部の左側面視斜視図(図6B)と、着脱部の平面視斜視図(図6C)と、ヒンジ部近傍の着脱部の平面視斜視図(図6D)と、ヒンジ部近傍の着脱部の平面視斜視図(図6E)と、ヒンジ部近傍の着脱部の平面視斜視図(図6F)である。 他の実施形態における、着脱部の正面図及び底面図(図7A)と、着脱部の装着キーの入没時及び突出時の正面図及び底面図(図7B)とである。 他の実施形態における、着脱部の固定着脱部を分解した分解正面図及び分解底面図(図8A)と、他の実施形態における、着脱部の斜視図(図8B)とである。 他の実施形態における、ヒンジ部の正面図、底面図及び底面断面図(図9A)と、ヒンジ部の斜視図(図9B)と、他の実施形態における補助部の斜視図(図9C)とである。 ある患者の口腔の上顎の斜視図(図10A)と、患者の口腔の下顎の斜視図(図10B)と、患者の口腔の正面視斜視図(図10C)である。 可動義歯床部を装着した場合の上顎及び下顎の入れ歯の平面図(図11A)と、可動義歯床部を外した場合の上顎及び下顎の入れ歯の平面図(図11B)である。 上顎の入れ歯のヒンジ部の左側面視斜視図(図12A)と、上顎の入れ歯の装着部の右側面視斜視図(図12B)と、下顎の入れ歯の装着部の左側面視斜視図(図12C)と、下顎の入れ歯のヒンジ部の右側面視斜視図(図12D)である。 上顎の入れ歯を装着した患者の口腔の上顎の斜視図(図13A)と、上顎及び下顎の入れ歯を装着した患者の口腔の左側面視斜視図(図13B)と、上顎及び下顎の入れ歯を装着した患者の口腔の正面視斜視図(図13C)と、上顎及び下顎の入れ歯を装着した患者の口腔の右側面視斜視図(図13D)と、下顎の入れ歯を装着した患者の口腔の下顎の斜視図(図13E)である。 上顎と下顎の入れ歯の平面図(図14A)と、上顎と下顎の入れ歯の底面図(図14B)と、上顎の入れ歯の平面図(図14C)と、上顎の入れ歯の底面図(図14D)とである。 他の実施例における、ヒンジ部の斜視図(図15A)と、他の実施例における、着脱部の固定着脱部の斜視図(図15B)と、患者の口腔の上顎の斜視図と(図15C)、患者の口腔の下顎の斜視図(図15D)とである。 上顎と下顎の入れ歯の平面図(図16A)と、上顎と下顎の入れ歯の底面図(図16B)とである。 他の実施例における、ヒンジ部の斜視図(図17A)と、着脱部の固定着脱部の斜視図(図17B)と、着脱部の可動着脱部(図17C)とである。 上顎の入れ歯を装着した患者の口腔の上顎の斜視図(図18A)と、下顎の入れ歯を装着した患者の口腔の下顎の斜視図(図18B)と、上顎及び下顎の入れ歯を装着した患者の口腔の正面視斜視図(図18C)とである。 他の実施例における、ヒンジ部の支持部と補助部の斜視図(図19A)と、他の実施例における、入れ歯の着脱部の固定着脱部と可動着脱部の斜視図(図19B)と、下顎の入れ歯の底面図(図19C)とである。 可動着脱部を閉じた状態のヒンジ部の斜視図(図20A)と、可動着脱部を開いた状態のヒンジ部の斜視図(図20B)とである。 他の実施例における、着脱部の固定着脱部と可動着脱部の斜視図(図21A)と、可動着脱部の側面図(図21B)と、可動着脱部の背面図(図21C)とである。 他の実施例における、可動着脱部を固定着脱部に装着する際の斜視図(図22A)と、可動着脱部を固定着脱部に装着した際の斜視図(図22B)と、固定着脱部の装着キーを可動着脱部の第二の装着孔へ装着した際の斜視図(図22C)とである。
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る入れ歯の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
<第一の実施形態>
第一の実施形態では、二つの残存歯を想定し、他の歯が全て欠損している場合の入れ歯を示す。残存歯は、二つの犬歯であり、欠損歯は、二つの中切歯、二つの側切歯、二つの第一小臼歯、二つの第二小臼歯、二つの第一大臼歯、二つの第二大臼歯である。
本発明は、残存歯が数本の患者の入れ歯1(義歯)であって、図1A、図1B、図2A、図2B、図2C、図2Dに示すように、前記残存歯20の付根近傍21の口腔内の背面(口腔内の内面)を覆うとともに、当該残存歯20の無い馬蹄状の顎堤22の表面(口腔内の内面及び外面)及びアンダーカットを覆い、当該顎堤22の表面に仮歯肉10aを形成させる固定義歯床部10と、前記仮歯肉10aの表面に設けられた、失った歯に対応する人工歯11と、前記残存歯20の付根近傍21の口腔内の正面(口腔内の外面)を覆う可動義歯床部12と、前記固定義歯床部10に対して前記可動義歯床部12を口腔内の正面側に回動可能とするヒンジ部13と、前記固定義歯床部10に対して前記可動義歯床部12を口腔内の正面側で着脱可能とする着脱部14とを備えることを特徴とする。ここで、顎堤とは、歯が無くなって歯肉だけになった部分を意味する。又、アンダーカットとは、歯や顎堤などの最大豊隆部よりも下方の陥没した部分を意味する。人工歯11は、失った歯が存在した仮歯肉10aの表面に植えられる。これにより、装着に違和感無く、咀嚼感を十分に得ることが可能となる。
即ち、図1A、図1Bに示すように、固定義歯床部10を残存歯20の付根近傍21の口腔内の背面と顎堤22の表面とアンダーカットとに被覆させて、前記ヒンジ部13を介して、可動義歯床部12を残存歯20の付根近傍21の口腔内の正面に回動して被せて、前記着脱部14を介して、前記被せた可動義歯床部12を前記固定義歯床部10に装着すると、固定義歯床部10と可動義歯床部12とが残存歯20の付根近傍21の口腔内の周面(口腔内の正面及び背面)を取り囲んだ状態となり、当該固定義歯床部10及び可動義歯床部12が、馬蹄状の顎堤22及び残存歯20に固定される。
そのため、従来のように、残存歯20のみで入れ歯を固定するのではなく、馬蹄状の顎堤22及び残存歯20全体を使って入れ歯1全体を固定し、残存歯20の付根近傍21を口腔内の周面から支持する。つまり、固定義歯床部10が、馬蹄状の顎堤22の表面を覆い、可動義歯床部12が、残存歯20の付根近傍21の口腔内の正面を覆う(閉じる)ことにより、入れ歯1全体が、当該顎堤22のアンダーカットも覆い、アンダーカットを含む額堤22の隆起の凹凸に引っ掛けられて固定される。これにより、固定義歯床部10と可動義歯床部12が強固に額堤22に固定され、入れ歯1の固定(装着)が、長期的に維持されるのである。
又、固定義歯床部10に可動義歯床部12を閉じる(装着する)ことで、残存歯20の歯頚部を含む付根近傍21の口腔内の周面(全面)を覆う(掴む)ことになる。ここで、歯頚部とは、歯の歯冠と歯根の境界を意味する。そのため、固定義歯床部10は額堤22に更に強固に固定されるとともに、固定義歯床部10と可動義歯床部12とが残存歯20を口腔内の周面(全面)にわたって支持されるのである。
これにより、残存歯20に負担が掛かりにくく、入れ歯1が、口腔内で今残っている残存歯20の付根近傍21及び顎堤22と一体化し、違和感が生じること無く、入れ歯1を装着することが可能となる。又、残存歯20に負担が掛かり難いことから、例えば、動揺する残存歯20であっても、本発明の入れ歯1は、適用することが可能となるのである。尚、残存歯20が動揺するとは、残存歯20を支えている部分が失われて当該残存歯20がグラつくことを意味する。
又、この入れ歯1を装着した患者が咀嚼すると、入れ歯1が馬蹄状の顎堤22及び残存歯20全体に固定されるため、殆どグラつくことが無い。更に、入れ歯1が残存歯20を口腔内の周面から支持しているため、残存歯20も殆どグラつくことが無い。従って、患者は、入れ歯1のグラつきを感じること無く、十分に咀嚼することが可能となり、歯を失う前の状態における咀嚼感を十分に得ることが可能となるのである。
尚、顎堤22は、通常、歯が無くなることにより、歯が存在する健常な歯肉と比較して、肉厚が薄く痩せてしまう。そのため、固定義歯床部10の仮歯肉10aは、肉厚が薄くなった馬蹄状の顎堤22全体に肉厚を補う。
ここで、残存歯20の本数は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無いが、例えば、1本から9本の範囲内であり、好ましくは、1本から5本の範囲内である。尚、図1、図2に示す入れ歯1では、残存歯20を2本としている。
又、固定義歯床部10の構成は、本発明の目的を損害しない限り、特に限定は無い。例えば、図2A、図2B、図2C、図2Dに示すように、固定義歯床部10の構成は、先ず、馬蹄状の顎堤22に対応する馬蹄状の仮歯肉10aを形成し、当該形成した仮歯肉10aのうち、残存歯20及び残存歯20の付根近傍21に対応する部分Hを開口し、当該開口した部分Hの口腔内の正面側を開口して、前記可動義歯床部12が、当該開口した部分Hの口腔内の正面側に被さるように構成される。これにより、口腔への固定義歯床部10の装着が容易になるとともに、前記固定義歯床部10への可動義歯床部12の装着も容易になる。
又、固定義歯床部10における顎堤22の表面を覆う部分は、本発明の目的を損害しない限り、特に限定は無いが、例えば、顎堤22の表面が構成する隆起面を凸面として、当該凸面に嵌り込む凹面を有するよう構成される。これにより、固定義歯床部10が顎堤22に設置した場合に、固定義歯床部10の凹面が顎堤22の凸面に嵌り込んで、固定義歯床部10を顎堤22全体に固定することが可能となる。
又、固定義歯床部10の仮歯肉10aは、本発明の目的を損害しない限り、特に限定は無いが、例えば、健常な歯肉の肉厚に対応する肉厚を有するよう構成される。これにより、入れ歯1を顎堤22に装着した場合に、口腔に健常な歯肉が存在するように見せることが出来て、見た目を良くすることが可能となる。
又、人工歯11の本数は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無く、例えば、健常者が有する歯の本数に対応して、残存歯20の本数と人工歯11の本数との合計を14本となるように構成して、残存歯20以外の欠損歯を人工歯11にして全て備えるよう構成しても良い。又、人工歯11の本数は、患者の装着感に応じて、例えば、図1B、図2A、図2B、図2C、図2Dに示すように、一方(右側)の人工歯11のうち、奥歯に対応する第二大臼歯を欠損してもよい。
又、可動義歯床部12の構成は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無く、例えば、図1B、図2A、図2B、図2C、図2Dに示すように、固定義歯床部10に対応して残存歯20の付根近傍21を挟み込むよう構成される。これにより、顎堤22のアンダーカットも十分に利用することができる。この際、可動義歯床部12が挟み込む残存歯20の付根近傍21は、残存歯20の歯肉から歯頚部までの部分であっても、残存歯20の歯肉から歯冠の下方近傍までの部分であっても良い。固定義歯床部10と可動義歯床部12とが挟み込む残存歯20の付根近傍21は、患者の残存歯20の状況、馬蹄状の額堤22の状況、残存歯20の動揺の程度等に応じて、適宜設計変更される。
又、可動義歯床部12の数は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無く、例えば、残存歯20の数に対応する数とし、一つの残存歯20に対して一つの可動義歯床部12を設けても良い。
一方、例えば、図1Aに示すように、残存歯20が2本以上存在する場合、図1Bに示すように、一つの可動義歯床部12が、口腔の歯が並ぶ左右方向のうち、最左側の残存歯20aの付根近傍21の口腔内の正面から、最右側の残存歯20bの付根近傍21の口腔内の正面までを覆うよう構成しても良い。ここで、この可動義歯床部12の構成は、最左側の残存歯20aの付根近傍21と、最右側の残存歯20bの付根近傍21との間に存在する固定義歯床部10の仮歯肉10aの口腔内の正面を覆うことになる。これにより、一つの可動義歯床部12により、複数の残存歯20の付根近傍21を一度に覆うことが可能となり、部品点数を少なくし、固定義歯床部10との一体感を出すことが可能となる。又、患者の入れ歯1の装着の操作を容易にする。
又、固定義歯床部10の構成は、可動義歯床部12の装着態様に対応して、適宜設計変更される。例えば、可動義歯床部12に対面する部分が固定義歯床部10からくり貫かれて(削除されて)、図1B、図2Aに示すように、可動義歯床部12が固定義歯床部10に装着された場合に、固定義歯床部10のくり貫かれた部分に可動義歯床部12が合わさって、全体として馬蹄状の健常な歯肉の形状に対応する仮歯肉となる。これにより、固定義歯床部10と可動義歯床部12との一体感が増し、入れ歯1全体としての見た目を向上させることが可能となる。
又、可動義歯床部12の形態は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無く、例えば、図1B、図2A、図2B、図2C、図2Dに示すように、固定義歯床部10に対面する可動義歯床部12は、歯と歯肉との境界(例えば、残存歯20と歯肉との境界、人工歯11と仮歯肉10aとの境界)、つまり、歯の歯頚部で形成される波形状に対応する波形状を有し、固定義歯床部10に装着されると、この可動義歯床部12の波形状が、口腔の残存歯20の歯頚部と、固定義歯床部10の人工歯11の歯頚部とで形成される波形状に一致するよう構成される。これにより、患者が入れ歯1を装着したとしても、外形的に一見して入れ歯1の存在が分かり難くすることが可能となり、入れ歯1全体としての見た目を向上させることが可能となる。
又、ヒンジ部13の構成は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無く、例えば、固定義歯床部10の一方(右側)の位置10bが、可動義歯床部12の一端部12a(右側端部)に対応してくり貫かれて、そのくり貫かれた部分に前記可動義歯床部12の一端部12aが配置(装着)された場合に、ヒンジ部13は、前記固定義歯床部10の一方の位置10bと前記可動義歯床部12の一端部12aとを内部で挿通し、回動の中心軸となる回動ピンとすることが出来る。これにより、可動義歯床部12の一端部12aが固定端となり、可動義歯床部12の他端部12b(左側端部)が自由端となり、固定義歯床部10に対して可動義歯床部12を口腔内の正面側に回動可能とすることが出来る。
ここで、ヒンジ部13(回動ピン)の形状は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無く、例えば、図1A、図2A、図2B、図2Dに示すように、直線状であっても良いし、一方の先端が折れ曲ったL字状でも、両方の先端が折れ曲ったコの字状でも構わない。先端が折れ曲がった構成のヒンジ部13は、可動義歯床部12の一端部12aを固定義歯床部10の一方の位置10bから外れ難くすることが可能となる。
又、固定義歯床部10の一方の位置10bは、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無く、例えば、口腔の左右方向のうち、最右側の残存歯20bの右方向に隣接する人工歯11bの下方近傍であると好ましい。これにより、可動義歯床部12を最右側の残存歯20bの歯肉21に十分に覆うことが可能となる。
又、着脱部14の構成は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無く、例えば、凸部14aと当該凸部14aに嵌合可能な凹部14bとで構成し、固定義歯床部10の他方(左側)の位置10cに凸部14aを設け、当該凸部14aに対向する可動義歯床部12の他端部12b(左側端部)に凹部14bを設け、凹部14bを凸部14aに嵌め合わしたり離脱したりする。尚、固定義歯床部10の他方の位置10cに凹部14bを設け、可動義歯床部12の他端部12bに凸部14aを設けても構わない。
ここで、着脱部14は、例えば、図3A、図3Bに示すように、固定義歯床部10の他方の位置10cが、可動義歯床部12の他端部12bに対応してくり貫かれて、そのくり貫かれた部分に、可動義歯床部12の回動方向(又は口腔内の左右方向)の断面形状が円形の挿通ピンを挿通して凸部14aとし、当該凸部14aの断面形状に嵌合可能な形状を可動義歯床部12の他端部12bに形成して凹部14bとすることが出来る。これにより、可動義歯床部12の凹部14bを固定義歯床部10の凸部14aに合わせると、可動義歯床部12が固定義歯床部10に固定され、入れ歯1を装着することが出来る。又、可動義歯床部12の凹部14bを固定義歯床部10の凸部14aから引き離すと、可動義歯床部12が固定義歯床部10から離脱して、入れ歯1を外すことが可能となる。
又、固定義歯床部10の他方の位置10cは、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定は無く、例えば、口腔の左右方向のうち、最左側の残存歯20aの左方向に隣接する人工歯11aの下方近傍であると好ましい。これにより、可動義歯床部12を最左側の残存歯20aの付根近傍21に十分に覆うことが可能となる。尚、上述では、ヒンジ部13の位置を、固定義歯床部10の一方の位置10bとし、着脱部14の位置を、固定義歯床部10の他方の位置10cとしたが、この逆であっても構わない。
<第二の実施形態>
第二の実施形態では、三つの残存歯を想定し、他の歯が全て欠損している場合の入れ歯を示す。残存歯は、図面の右側の犬歯、右側の第一小臼歯、右側の第一大臼歯であり、欠損歯は、二つの中切歯、二つの側切歯、左側の犬歯、左側の第一小臼歯、二つの第二小臼歯、左側の第一大臼歯、二つの第二大臼歯である。
第二の実施形態が、第一の実施形態と異なる点は、図4A、図4Bに示すように、馬蹄状の顎堤22において、複数の残存歯20が一方(右側)に集中して存在している点である。
この場合、例えば、図4B、図5A、図5B、図5C、図5Dに示すように、固定義歯床部10の他方の位置10cを、口腔の左右方向のうち、最左側の残存歯20aの左方向に隣接する人工歯11aよりも遠方の人工歯11c、例えば、欠損歯の左側の第二小臼歯に対応する人工歯11cの下方近傍とし、可動義歯床部12の他端部12bを、遠方の人工歯11cまで延出して、当該遠方の人工歯11cの仮歯肉10aの正面を覆うよう構成する。これにより、可動義歯床部12は、馬蹄状の形状となり、固定義歯床部10の仮歯肉10aの正面の大部分を覆うため、入れ歯1全体を顎堤22全体に固定させることが可能となる。
又、図4Aに示すように、残存歯20に右側の第一大臼歯が含まれる場合に、口腔の左右方向のうち、最右側の残存歯20bの右方向に隣接する人工歯、つまり、右側の第二大臼歯に対応する人工歯を設けると、固定義歯床部10と可動義歯床部12とを連結するヒンジ部13を設けにくくなる。
そのため、第二の実施形態では、例えば、図4A、図5A、図5B、図5C、図5Dに示すように、最右側の残存歯20bの右方向に隣接する人工歯を設けずに、この人工歯の位置に、固定義歯床部10の仮歯肉10aを設け、この仮歯肉10aの位置に、固定義歯床部10の一方の位置10bと可動義歯床部12の一端部12aとを合わせて、ヒンジ部13を設ける。このように、人工歯は、必ずしも設ける必要は無く、患者の残存歯20の数や種類に対応して、人工歯の形状に対応する仮歯肉10aをヒンジ部13として構成しても構わない。
<他の実施形態>
第一の実施形態、第二の実施形態では、ヒンジ部13の構成を、上述した回動ピンの構成としたが、他の構成を採用することが出来る。例えば、図6Aに示すように、固定義歯床部10の一方の位置10bが、可動義歯床部12の一端部12aに対応してくり貫かれて、そのくり貫かれた部分に、可動義歯床部12の一端部12aを配置した上で、前記固定義歯床部10の一方の位置10bと前記可動義歯床部12の一端部12aとの内部を、断面形状が円形の回動ピン13で挿通してヒンジ部13を構成する。そして、回動ピン13が挿通する可動義歯床部12の一端部12aの挿通孔13aを、円形とせず、正面側に沿って長い楕円形とする。これにより、可動義歯床部12の一端部12aが動ける範囲が拡大されるため、可動義歯床部12を固定義歯床部10に装着し易くなる。
第一の実施形態、第二の実施形態では、着脱部14の構成を、上述した凸部14aと凹部14bとで構成したが、他の構成を採用することが出来る。例えば、図6Bに示すように、固定義歯床部10の他方の位置10cが、可動義歯床部12の他端部12bに対応してくり貫かれて、そのくり貫かれた部分の近傍に、L字状の支持棒14cを回動可能に設け、当該支持棒14cの先端に球体14dを設ける。そして、固定義歯床部10のくり貫かれた部分に、可動義歯床部12の他端部12bを嵌めて、支持棒14cを可動義歯床部12の他端部12bに寄せると、当該支持棒14cの球体14dが可動義歯床部12の他端部12bに当接して固定される。これにより、支持棒14cの操作だけで可動義歯床部12を固定義歯床部10に着脱することが可能となるため、例えば、固定義歯床部10と可動義歯床部12との寸法が経時的に変化し、凸部14a、凹部14bによる装着が困難になる問題を回避することが可能となる。
又、例えば、図6Cに示すように、固定義歯床部10の他方の位置10cに、平行なスリットを凹部14bとして設け、可動義歯床部12の他端部12bに、スリットに着脱可能なバーを凸部14aとして設ける。尚、図6Cでは、スリット14bを二本とし、バー14aを二本としている。そして、固定義歯床部10のスリット14bに可動義歯床部12のバー14aを装着可能とする。これにより、固定義歯床部10に可動義歯床部12を強固に固定することが可能となる。
又、着脱部14の位置は、固定義歯床部10の他方の位置10cと、可動義歯床部12の他端部12bとに対応したが、他の構成でも構わない。例えば、図6Dに示すように、ヒンジ部13の近傍の位置で、可動義歯床部12と対面する固定義歯床部10の位置に、半円状の凹部14bをくり貫き、当該凹部14bに対面する可動義歯床部12の位置に、半円状の凸部14aを膨出し、可動義歯床部12を固定義歯床部10に合わせると、凸部14aが凹部14bに嵌め合わされる。これにより、例えば、着脱部14を口腔の左右方向の左端又は右端に設けることが出来ない場合であっても、ヒンジ部13の近傍の位置に設けることで、可動義歯床部12を固定義歯床部10に適切に固定することが可能となる。
更に、図6Eに示すように、ヒンジ部13の近傍の位置で、可動義歯床部12と対面する固定義歯床部10の位置に、球状の凸部14aを膨出し、当該凸部14aに対面する可動義歯床部12の位置に、球状の凹部14bをくり貫く構成としても良い。又、逆に、図6Fに示すように、可動義歯床部12と対面する固定義歯床部10の位置に、球状の凹部14bをくり貫き、当該凹部14bに対面する可動義歯床部12の位置に、球状の凸部14aを膨出する構成としても構わない。
又、着脱部14の構成を、量産化可能で、所定の装着強度を有し、更に、ユーザーの着脱容易性を高めるために、下記の構成とすることも可能である。例えば、図7A、図7Bに示すように、着脱部14は、固定義歯床部10に設けられる固定着脱部14aと、可動義歯床部12に設けられる可動着脱部14bとを備える。そして、前記固定着脱部14aは、前記可動着脱部14bが嵌め込まれる第一の装着孔14eと、口腔内の左右方向にスライド可能であり、前記第一の装着孔14eに対して出没可能な装着キー14fとを備える。一方、前記可動着脱部14bは、前記固定着脱部14aの第一の装着孔14eに嵌め込められて、前記装着キー14fが突出した場合に、当該装着キー14fの突出部分が嵌め込まれる第二の装着孔14gを備える。これにより、前記可動義歯床部12の可動着脱部14bを前記固定義歯床部12の固定着脱部14aの第一の装着孔14eに嵌めて、前記装着キー14fを前記第二の装着孔14gに装着すれば、前記可動義歯床部12を前記固定義歯床部12に強固に固定することが可能となる。特に、前記装着キー14fを口腔内の左右方向にスライドさせて第二の装着孔14gへ装着することで、前記可動義歯床部12の口腔内の正背方向の揺動や上下方向の揺動でも外れ難い構成とすることが出来る。
又、図7A、図7Bに示すように、前記固定着脱部14aは、前記第一の装着孔14eから、口腔内の正背方向に対して突出した係止部14hを更に備え、前記可動着脱部14bは、前記固定着脱部14aの第一の装着孔14eに嵌め込められた場合に、当該第一の装着孔14eの係止部14hに装着される第三の装着孔14iを更に備えると好ましい。これにより、前記可動着脱部14bが前記固定着脱部14aの第一の装着孔14eに嵌め込められると、前記係止部14hが前記第三の装着孔14iに装着されて、更に、前記可動着脱部14bと前記固定着脱部14aとの装着を強固にするとともに、前記装着キー14fを前記第二の装着孔14gへ装着させるために、前記可動着脱部14bの位置決めを適切にすることが可能となる。
又、図7A、図7Bに示すように、前記固定着脱部14aの装着キー14fには、ユーザーがスライド操作可能な操作部14jを更に備えると好ましい。これにより、ユーザーが操作部14jを介して、前記装着キー14fを容易に口腔内の左右方向にスライドさせることが可能となり、前記固定装着部14aに対する可動着脱部14bの装着(固定)を容易にする。又、前記可動着脱部14bには、前記固定着脱部14aの第一の装着孔14eに嵌め込められて、前記装着キー14fが突出した場合に、当該装着キー14fの操作部14jを把持する把持部14kを更に備えると好ましい。これにより、前記第二の装着孔14gへの前記装着キー14fの装着とともに、当該装着キー14fの操作部14jを前記把持部14kが把持するため、前記可動着脱部14bと前記固定着脱部14aとの装着を更に強固にすることが可能となる。尚、前記把持部14kは、図7A、図7Bに示すように、前記装着キー14fの操作部14jを把持可能なC字状の形状で構成しても良い。又、前記可動着脱部14bは、可動義歯床部12に埋め込まれる場合に当該可動義歯床部12と強固に装着されるように円形の孔を有する留め部14lを更に備えても良い。
尚、前記固定着脱部14bは、図8Aに示すように、前記第一の装着孔14eと、前記係止部14hと、前記装着キー14fを口腔内の左右方向にスライド可能であり、前記第一の装着孔14eと連通する第一のスライド孔14mと、前記装着キー14fの操作部14jを口腔内の左右方向にスライド可能な第二のスライド孔14nと、前記装着キー14fが前記第一のスライド孔14mへ装着された状態で、固定着脱部14bの本体を把持し、前記第一のスライド孔14mからの装着キー14fの外れを防止する把持治具14oと、当該把持治具14oを把持可能な把持孔14pとを備えている。前記把持治具14oは、図8Aに示すように、正面視でも底面視でもコ状に構成され、把持孔14pは、前記把持治具14oの把持形態に対応した開口に構成されている。
又、前記固定着脱部14bの他の構成として、図8Bに示すように、前記把持部14kは、前記装着キー14fの操作部14jの先端の一部が装着される第四の装着孔で構成しても良い。又、前記把持治具14oは、四つの把持ピンを有する四角形状に構成され、これに対応する把持孔14pは、前記把持治具14oの四つの把持ピンが装着される四つの把持孔として構成されても良い。
又、ヒンジ部13の構成を、量産化可能で、更に、前記可動義歯床部12の円滑な回動を可能とするために、下記の構成とすることも可能である。例えば、図9A、図9Bに示すように、ヒンジ部13は、回動ピンと、回動ピンを支持する支持部13bとを備え、支持部13bは、上面部と下面部と平面部とで構成され、断面形状がコの字状の枠体13cと、前記枠体13cの上面部と下面部との両面部にそれぞれ設けられた、回動ピンを挿通可能な挿通孔13aと、当該挿通孔13aの近傍で、枠体13cの上面部と下面部と平面部との端部にそれぞれ接続された側面部13dと、前記枠体13cの平面部と側面部13dとの角部を、前記挿通孔13aの曲面に対応する曲面の形状とする曲面部13eとを備える。これにより、可動義歯床部12は、通常、樹脂成型するため、前記支持部13bを、可動義歯床部12の一端部12aを構成する金型として使用すれば、回動ピンを軸として回動可能な可動義歯床部12の一端部12aを再現性高く成形することが可能となる。又、前記支持部13bに曲面部13eを設けることで、回動ピンに挿通した可動義歯床部12の一端部12aを円滑に回動可能に成形することが可能となる。
又、ヒンジ部13の支持部13bが、固定義歯床部10の一方の位置10bに埋め込まれる場合に当該固定義歯床部10と強固に装着されるように前記枠体13cの平面部が側面部13dから延出された留め部13fを更に備えても良い。又、可動義歯床部12の一端部12aを樹脂成型する際に、支持部13bとともに可動義歯床部12の一端部12aを成形するための補助部13gを更に設けても良い。例えば、図9Cに示すように、補助部13gは、前記支持部13bの枠体13cの平面部に対応する蓋部13hと、前記支持部13bの側面部13dに外側から当接される当接部13iと、前記支持部13bの曲面部13eに対面し、前記当接部13iから前記支持部13bの側面部13dまでの間を空けて、前記挿通孔13aの曲面に対応する曲面の形状とし、前記支持部13bの内部に装着可能な第二の曲面部13jとを備える。これにより、可動義歯床部12の一端部12aを樹脂成型する際に、支持部13bを固定義歯床部10の所定位置に配置し、回動ピンを挿通孔13aに挿通させて、補助部13gで支持部13bを蓋した状態とし、その状態で、可動義歯床部12を構成する樹脂を流し込んで成形し、補助部13gを取り除けば、回動ピンを軸として回動可能な可動義歯床部12の一端部12aを容易に成形することが可能となる。
さて、各部材の材質であるが、固定義歯床部10は、寸法安定性に優れるナイロン系樹脂、アクリル系樹脂等を採用することが出来、可動義歯床部12は、寸法安定性に優れるナイロン系樹脂等を採用することが出来る。又、人工歯11は、陶歯、樹脂歯、金属歯等を採用することが出来る。又、ヒンジ部13を構成するピン、着脱部14を構成する挿通ピンは、例えば、金−銀−パラジウム合金、コバルト−クロム合金、白金加金、チタン合金等の金属線を採用することが出来る。
又、固定義歯床部10の構成のうち、残存歯20の付根近傍21の背面を覆う部分に、寸法安定性に優れ、当該残存歯20の付根近傍の背面又は一部の周面に合わさる被膜材を更に設けても良い。これにより、残存歯20の付根近傍21の背面に合わさる被膜材を設けることで、固定義歯床部10の寸法安定性が微妙に変動しても、被膜材が安定して残存歯20の付根近傍21を保護するため、患者の入れ歯1に対する違和感を軽減させることが可能となる。
又、固定義歯床部10の構成のうち、残存歯20の付根近傍21の位置により、仮歯肉10aが分離する場合、例えば、残存歯20が前歯に集中し、仮歯肉10aが馬蹄状の奥歯の顎堤22の表面に対応して二つ設けられる場合に、各仮歯肉10aを連結する連結床を更に設けても良い。これにより、固定義歯床部10を全体として安定させることが可能となる。
<実施例>
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
上顎の残存歯が3本で、下顎の残存歯が5本の患者に本発明に係る入れ歯1を作成した。この患者の上顎には、図10Aに示すように、右側の犬歯と、左側の動揺のある側切歯と、左側の犬歯とが残存し、下顎には、図10Bに示すように、二つの動揺のある中切歯と、左側の動揺のある側切歯と、左側の犬歯と、左側の第一小臼歯と、左側の第一大臼歯とが残存している。又、この患者の前歯を見ると、図10Cに示すように、残存歯の歯肉がかろうじて残存し、欠損歯の歯肉が痩せた顎堤となっていることが理解される。
そこで、図11A、図11Bに示すように、上顎の残存歯20と顎堤22に対応する入れ歯1と、下顎の残存歯20と顎堤22に対応する入れ歯1を作成した。固定義歯床部10は、残存歯20の付根近傍の口腔内の背面を覆うとともに、顎堤22の表面及びアンダーカットを覆い、当該顎堤22の表面に仮歯肉を形成させるよう構成した。固定義歯床部10は、顎堤22に対応して仮歯肉10aを形成し、残存歯20に対応した部分Hをくり貫き、欠損歯に対応する人工歯11を仮歯肉10aに設けた。又、可動義歯床部12は、全ての残存歯20の付根近傍21の口腔内の正面を覆うように、例えば、口腔の左右方向のうち、最左側の残存歯20の付根近傍21の正面から最右側の残存歯20の付根近傍21の正面までを覆うように構成している。これにより、顎堤22のアンダーカットも覆うことが可能となる。
尚、図11A、図11Bに示す入れ歯1では、固定義歯床部10における残存歯20の付根近傍21の背面を覆う部分に、金属製の被覆材を設け、固定義歯床部10の仮歯肉10aを連結する金属製の連結床を設けている。
又、図12A、図12Dに示すように、上顎及び下顎の入れ歯1のヒンジ部13は、両方の先端が折れ曲がり、奥歯側に沿ったコの字状の回動ピンとされ、固定義歯床部10の一方の位置10bと可動義歯床部12の一端部12aとの内部を前記回動ピンで挿通している。
又、図12B、図12Cに示すように、上顎及び下顎の入れ歯1の着脱部14は、顎堤22側の一方の先端が折れ曲がり、奥歯側に沿ったLの字状の挿通ピンを凸部14aとして固定義歯床部10の他方の位置10cに設け、当該凸部14aの断面形状に嵌合可能な形状を凹部14bとして可動義歯床部10の他端部12bの背面側に設けている。
このような上顎及び下顎の入れ歯1を上述した患者に装着させたところ、図13A、図13B、図13C、図13D、図13Eに示すように、上顎の入れ歯1が患者の上顎に強固に装着され、下顎の入れ歯1が患者の下顎に強固に装着され、一見して、入れ歯1を嵌めているように見えないことが理解される。又、患者に装着感を聞いたところ、残存歯20が動揺しているにもかかわらず、装着に違和感が無く、咀嚼してもグラつきがなく、十分な咀嚼感を得ることが出来るとのことであった。
他の実施例として、図14A、図14Bに示すように、上顎の右側の側切歯と犬歯とが残存歯であり、下顎の右側の第一小臼歯と左側の側切歯とが残存歯である患者のために、これらの残存歯と顎堤に対応する入れ歯を作成した。この患者の場合は、上顎の口腔の顎堤が痩せていたため、上顎の入れ歯には、固定義歯床部の仮歯肉を連結する連結床を設けた。このような構成であっても、患者は、入れ歯の装着に違和感無く、咀嚼感を十分に得ることが出来るとのことであった。又、図14Cに示すように、上顎の右側の犬歯と左側の中切歯と側切歯と犬歯とが残存歯である患者のために、これらの残存歯と顎堤に対応する入れ歯を作成した。この患者の場合は、固定義歯床部に金属製の被膜材と連結床とを内蔵させることで、入れ歯全体の寸法安定性を高めた。このような構成であっても、患者は、入れ歯の装着に違和感無く、咀嚼感を十分に得ることが出来るとのことであった。
他の実施例として、ヒンジ部を、図15Aに示すように、曲面部を除いた支持部(枠体、挿通孔、側面部、留め部)と回動ピンとで構成し、着脱部のうち、固定着脱部を、図15Bに示すように、前記ヒンジ部の支持部に類似して、枠体と、挿通孔と、当該挿通孔に既に挿通された挿通ピンの凸部と、側面部とで構成した。可動着脱部は、前記固定着脱部に樹脂を流し込むことで形成される、前記挿通ピンの凸部に対応した凹部とした。このように、ヒンジ部の構成と着脱部(固定着脱部)の構成とを同等又は類似にすることで、量産化し易くすることが出来る。
さて、患者の上顎には、図15Cに示すように、左側の第二大臼歯(金属歯)しか残存せず、患者の下顎には、図15Dに示すように、右側の中切歯と側切歯と第二小臼歯(金属歯)と、左側の側切歯と犬歯とが残存している。この患者のために、図16A、図16Bに示すように、上述の残存歯と顎堤に対応する入れ歯を作成した。この患者の場合も、固定義歯床部に金属製の被膜材と連結床とを内蔵させた。この入れ歯では、図17Aに示すように、前記ヒンジ部を上述した図15の構成としても、可動義歯床部の一端部を固定義歯床部の一方の位置に対して口腔内の正面側に自由に回動することが出来た。又、図17B、図17Cに示すように、前記着脱部の固定義歯床部を上述した図15の構成としても、可動義歯床部の他端部は適切に凹部として成形され、固定義歯床部の挿通ピンの凸部に着脱可能に成形することが出来た。そして、この入れ歯を上述した患者に装着させたところ、図18A、図18B、図18Cに示すように、患者の上顎及び下顎は、一見して、上顎及び下顎の入れ歯を嵌めているように見えないことが理解される。又、患者は、入れ歯の装着に違和感無く、咀嚼感を十分に得ることが出来るとのことであった。
他の実施例として、ヒンジ部を、図19Aに示すように、曲面部を備えた支持部と回動ピンとで構成し、更に、成形容易のための補助部を用意した。又、着脱部を、図19Bに示すように、固定着脱部と、可動着脱部とで構成し、固定着脱部は、第一の装着孔と、装着キーとを備え、可動着脱部は、第二の装着孔を備える。更に、図7、図8で説明したように、固定着脱部は、係止部と、操作部とを備え、可動着脱部は、前記係止部に対応する第三の装着孔と、前記操作部に対応する把持部とを備えている。そして、図19Cに示すように、上顎の右側の中切歯と、側切歯と、犬歯と、第一小臼歯とが残存歯である患者のために、これらの残存歯と顎堤に対応する入れ歯を作成した。この入れ歯では、図20A、図20Bに示すように、前記ヒンジ部を上述した図19の構成としても、可動義歯床部の一端部を固定義歯床部の一方の位置に対して円滑に回動させることが出来た。又、この入れ歯では、図21Aに示すように、前記固定着脱部の装着キーは、操作部を介して、第一の装着孔に対して自由に出没可能であり、図21Bに示すように、前記可動着脱部には、前記装着キーが挿通される第二の装着孔が存在し、図21Cに示すように、前記可動着脱部の背面側には、前記第三の装着孔が存在する。図22Aに示すように、装着キーを第一の装着孔から埋没させた状態で、可動着脱部を固定装着部に接近させ、図22Bに示すように、可動着脱部を固定着脱部の第一の装着孔に装着させる。この状態では、固定着脱部の係止部が可動着脱部の第三の装着孔に嵌って位置決めされる。そして、図22Cに示すように、装着キーを第一の装着孔から突出させると、可動着脱部の第二の装着孔に装着され、可動着脱部を固定着脱部に固定することが出来る。このように、前記ヒンジ部及び着脱部を上述した図19の構成としても、問題なく入れ歯を構成することが出来た。又、患者は、入れ歯の装着に違和感無く、咀嚼感を十分に得ることが出来るとのことであった。
このように、本発明に係る入れ歯1は、固定義歯床部10と、人工歯11と、可動義歯床部12と、ヒンジ部13と、着脱部14とを備えることを特徴とする。これにより、装着に違和感無く、咀嚼感を十分に得ることが可能となる。
以上のように、本発明に係る入れ歯は、残存歯の少ない患者に有効であり、装着に違和感無く、咀嚼感を十分に得ることが可能な入れ歯として有効である。
1 入れ歯
10 固定義歯床部
10a 仮歯肉
11 人工歯
12 可動義歯床部
13 ヒンジ部
14 着脱部

Claims (1)

  1. 残存歯が数本の患者の入れ歯であって、
    前記残存歯の付根近傍の口腔内の背面を覆うとともに、前記残存歯の無い馬蹄状の顎堤の表面及びアンダーカットを覆い、当該顎堤の表面に仮歯肉を形成させる固定義歯床部と、
    前記仮歯肉の表面に設けられた、失った歯に対応する人工歯と、
    前記残存歯の付根近傍の口腔内の正面を覆う可動義歯床部と、
    前記固定義歯床部に対して前記可動義歯床部を口腔内の正面側に回動可能とするヒンジ部と、
    前記固定義歯床部に対して前記可動義歯床部を口腔内の正面側で着脱可能とする着脱部と
    を備え、
    前記固定義歯床部を前記残存歯の付根付近の口腔内の背面と額堤の表面とアンダーカットとに被覆させて、前記ヒンジ部を介して、前記可動義歯床部を前記残存歯の付根近傍の口腔内の正面に回動して被せて、前記着脱部を介して、前記被せた可動義歯床部を前記固定義歯床部に装着することで、前記固定義歯床部及び可動義歯床部が残存歯の付根近傍の口腔内の周面を取り囲んだ状態となり、当該固定義歯床部及び可動義歯床部が、馬蹄状の額堤及び残存歯に固定され
    前記着脱部は、前記固定義歯床部に設けられる固定着脱部と、前記可動義歯床部に設けられる可動着脱部と、を備え、
    前記固定着脱部は、前記可動着脱部が嵌め込まれる第一の装着孔と、口腔内の左右方向にスライド可能であり、前記第一の装着孔に対して出没可能な装着キーと、を備え、
    前記可動着脱部は、前記固定着脱部の第一の装着孔に嵌め込められて、前記装着キーが突出した場合に、当該装着キーの突出部分が嵌め込まれる第二の装着孔を備えることを特徴とする入れ歯。
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