JP5713945B2 - 硬化収縮率測定装置および硬化収縮率測定方法 - Google Patents

硬化収縮率測定装置および硬化収縮率測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5713945B2
JP5713945B2 JP2012068619A JP2012068619A JP5713945B2 JP 5713945 B2 JP5713945 B2 JP 5713945B2 JP 2012068619 A JP2012068619 A JP 2012068619A JP 2012068619 A JP2012068619 A JP 2012068619A JP 5713945 B2 JP5713945 B2 JP 5713945B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
curing
measurement
weight
measured
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012068619A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013200204A5 (ja
JP2013200204A (ja
Inventor
千夏 長谷川
千夏 長谷川
廣井 治
治 廣井
上山 幸嗣
幸嗣 上山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2012068619A priority Critical patent/JP5713945B2/ja
Publication of JP2013200204A publication Critical patent/JP2013200204A/ja
Publication of JP2013200204A5 publication Critical patent/JP2013200204A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5713945B2 publication Critical patent/JP5713945B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)

Description

本発明は、封止材や接着剤等の樹脂部材の硬化過程における体積収縮率を簡便かつ精度よく測定する装置ならびに方法に関する。
近年、電子部品の保持固定、部品間の絶縁分離、耐環境保護をするため、封止樹脂および接着剤等の樹脂部材が広く使用され、例えば、電子部品の絶縁封止では、耐久性に優れている熱硬化性エポキシ樹脂が頻繁に用いられている。
電子部品の小型・軽量化にともない、使用される樹脂部材に対し高い寸法精度が要求されており、この高い寸法精度は成形プロセスの正確な設計により実現される。
成形プロセスの正確な設計には、使用される樹脂部材の硬化収縮率の把握が必須である。しかも、硬化収縮率は硬化条件により変わるため、硬化条件の違いが硬化収縮率に及ぼす影響を精度よく推測するためには、硬化前後のみの収縮率を把握するだけでは不十分で、硬化段階の収縮率を連続的に測定する必要がある。
従来の樹脂部材の硬化収縮率測定装置として、測定試料を収容する密閉容器と、この密閉容器と材質と大きさが同じ標準容器と、密閉容器と標準容器との間の配管を介して配置された圧力計を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の硬化収縮率測定装置は、以下の手順で硬化収縮率を測定する。
まず、体積を測定した液状の被測定樹脂を密閉容器に入れ、この密閉容器と標準容器とを配管を用いて圧力計に接続して標準温度に保持する。次に、密閉容器と標準容器に硬化エネルギーを付加させ、密閉容器の中の樹脂を硬化させる。次に、被測定樹脂硬化後、密閉容器と標準容器とを標準状態に戻し、両者の気圧差から算出した容積減少量と先に測定した液状樹脂の体積との比から硬化収縮率を求める。
しかし、特許文献1に記載の硬化収縮率測定装置は、被測定樹脂の硬化後の硬化収縮率を測定するものであり、硬化段階の収縮率を連続的に測定するものではない。
この装置で、硬化段階の収縮率を測定しようとすると、測定時毎に、密閉容器と標準容器とを標準温度に戻し、測定後に硬化温度にする必要があり、硬化段階の収縮率を連続的に測定することは困難であるとの問題があった。
上記問題を解決する、樹脂部材の硬化段階の収縮率を連続的に測定できる硬化収縮率測定装置として、密栓する蓋を有する密閉容器と、密閉容器内の空気の圧力と温度を検出する圧力センサおよび温度センサを備えたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に記載の硬化収縮率測定装置は、以下の手順で硬化収縮率を測定する。
まず、密閉容器に収納する被測定樹脂の初期体積を予め測定する。次に、密閉容器の上部に空気が滞留できる量の被測定樹脂を密閉容器に収納して密閉後、空気の初期の圧力と体積と温度とを記録する。次に、密閉容器を硬化温度に加熱して、圧力センサおよび温度センサで空気の圧力と温度とを経時測定し、この圧力と温度から空気の体積の経時変化を算出する。次に、この空気の経時体積と密閉容器の全体積から被測定樹脂の経時の体積を求める。そして、被測定樹脂の経時の体積と初期体積とから被測定樹脂の硬化収縮率の経時変化を求めている。
特開平07−333034号公報(第2−3頁、第2図) 特開2009−63358号公報(第4−5頁、第1図)
上述したように、特許文献1に記載の硬化収縮率測定装置では、硬化段階の収縮率を連続的に測定することができないとの問題があった。
特許文献2に記載の硬化収縮率測定装置は、例えば、被測定樹脂が接着剤の場合、被測定樹脂が密閉容器に固着して除去し難くなり、密閉容器を使い捨てにすることになる。
しかし、密閉容器の熱膨張が大きいと、測定誤差となるので、密閉容器には、例えばインバー合金等の熱膨張率の小さい特殊材料が用いられる。また、被測定樹脂の硬化時の加熱による空気圧力の増加で密閉容器が変形しても、測定誤差となるので、密閉容器の壁厚は厚くしている。
これらのことより、特許文献2に記載の硬化収縮率測定装置では、密閉容器は高価となり、使い捨てにするとランニングコストがかかるとの問題があった。
また、密閉容器を使い捨てにせず再利用する場合は、密閉容器から硬化した被測定樹脂を除去する必要があり、除去に手間がかかるとともに、除去時に密閉容器が変形したり、傷ついたりして、測定誤差の要因にもなるとの問題もあった。
また、密閉容器は、被測定樹脂の重量が、例えば1g以下と少量であると、一定体積を有する微小な使用容器の製作が難しく、密閉容器を大きくすると、硬化収縮による圧力変化が小さくなり、圧力センサでの測定精度が低下し正確な測定が困難になるとの問題があった。
それと、密閉容器に充填する被測定樹脂の初期体積を測定する必要があり、この体積の測定には注射器等が使用されるが、粘度の高い樹脂では、気泡を巻込むなどして精度良く初期体積を求めることは困難であり、硬化収縮率の測定に誤差を生じるとの問題があった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、被測定樹脂の硬化段階における硬化収縮率の連続的な測定を、ランニングコストを抑え、簡便且つ高精度に行うことができる、硬化収縮率測定装置および硬化収縮率測定方法を得ることである。
本発明に係わる第1の硬化収縮率測定装置は、測定用液体を入れる液溜槽と、測定用液体の温度を測定して温度信号を出力する温度センサと、試料袋に被測定樹脂を真空密閉収納して形成されている試験体の重量と試験体の測定用液体中に浸漬した時の重量と試料袋の重量とを測定して各重量信号を出力する秤と、温度センサから出力される温度信号と秤から出力される各重量信号と入力機器から入力される試料袋の密度の信号とを処理して、被測定樹脂の硬化収縮率の経時変化を求めて記録するデータ処理器とを備えており、データ処理器が、試料袋の密度Dbと、試料袋の重量Wbと、試験前の大気中試験体重量Waと、被測定樹脂の硬化開始時における試験体を測定用液体中に浸漬した時の重量である硬化開始時液中試験体重量Ws(0)と、被測定樹脂の硬化時における試験体を測定用液体中に浸漬した時の重量である硬化時液中試験体重量Ws(t)と、温度センサで測定される測定用液体の温度から求めた、被測定樹脂の硬化開始時における測定用液体密度である硬化開始時測定用液体密度D(0)と被測定樹脂の硬化時における測定用液体密度である硬化時測定用液体密度D(t)とから、下記(A)式に基づき被測定樹脂の硬化収縮率Sを求めるものである。
S=[1−{(Wa−Ws(t))/D(t)−Wb/Db}/{(Wa−Ws(0))/D(0)−Wb/Db}]×100・・・(A)
本発明に係わる第2の硬化収縮率測定装置は、測定用液体を入れる液溜槽と、測定用液体の温度を測定して温度信号を出力する温度センサと、試料袋に被測定樹脂を真空密閉収納して形成されている試験体を吊下げる支柱と、支柱から吊下げられた試験体を浸漬している測定用液体が入った液溜槽の重量と測定用液体が入った液溜槽の重量との差である試験体の浮力荷重と試料袋の重量とを測定して各重量信号を出力する秤と、温度センサから出力される温度信号と秤から出力される各重量信号と入力機器から入力される試料袋の密度の信号とを処理して、被測定樹脂の硬化収縮率の経時変化を求めて記録するデータ処理器とを備えており、データ処理器が、試料袋の密度Dbと試料袋の重量Wbと、支柱から吊下げられた、被測定樹脂の硬化開始時における試験体を浸漬している測定用液体が入った液溜槽の重量と測定用液体が入った液溜槽の重量との差である硬化開始時試験体浮力荷重Wg(0)と、支柱から吊下げられた、被測定樹脂の硬化時における試験体を浸漬している測定用液体が入った液溜槽の重量と測定用液体が入った液溜槽の重量との差である硬化時試験体浮力荷重Wg(t)と、温度センサで測定される測定用液体の温度から求めた、硬化開始時測定用液体密度D(0)と硬化時測定用液体密度D(t)とから、下記(B)式に基づき被測定樹脂の硬化収縮率Sを求めるものである。
S=[1−{(Wg(t)/D(t)−Wb/Db)/(Wg(0)/D(0)−Wb/Db)}]×100・・・(B)
本発明に係わる第1の硬化収縮率測定装置は、測定用液体を入れる液溜槽と、測定用液体の温度を測定して温度信号を出力する温度センサと、試料袋に被測定樹脂を真空密閉収納して形成されている試験体の重量と試験体の測定用液体中に浸漬した時の重量と試料袋の重量とを測定して各重量信号を出力する秤と、温度センサから出力される温度信号と秤から出力される各重量信号と入力機器から入力される試料袋の密度の信号とを処理して、被測定樹脂の硬化収縮率の経時変化を求めて記録するデータ処理器とを備えており、データ処理器が、試料袋の密度Dbと、試料袋の重量Wbと、試験前の大気中試験体重量Waと、被測定樹脂の硬化開始時における試験体を測定用液体中に浸漬した時の重量である硬化開始時液中試験体重量Ws(0)と、被測定樹脂の硬化時における試験体を測定用液体中に浸漬した時の重量である硬化時液中試験体重量Ws(t)と、温度センサで測定される測定用液体の温度から求めた、被測定樹脂の硬化開始時における測定用液体密度である硬化開始時測定用液体密度D(0)と被測定樹脂の硬化時における測定用液体密度である硬化時測定用液体密度D(t)とから、下記(A)式に基づき被測定樹脂の硬化収縮率Sを求めるものであり、
S=[1−{(Wa−Ws(t))/D(t)−Wb/Db}/{(Wa−Ws(0))/D(0)−Wb/Db}]×100・・・(A)
被測定樹脂の硬化段階における硬化収縮率の連続的な測定を、ランニングコストを抑え、簡便且つ高精度に行うことができる。
本発明に係わる第2の硬化収縮率測定装置は、測定用液体を入れる液溜槽と、測定用液体の温度を測定して温度信号を出力する温度センサと、試料袋に被測定樹脂を真空密閉収納して形成されている試験体を吊下げる支柱と、支柱から吊下げられた試験体を浸漬している測定用液体が入った液溜槽の重量と測定用液体が入った液溜槽の重量との差である試験体の浮力荷重と試料袋の重量とを測定して各重量信号を出力する秤と、温度センサから出力される温度信号と秤から出力される各重量信号と入力機器から入力される試料袋の密度の信号とを処理して、被測定樹脂の硬化収縮率の経時変化を求めて記録するデータ処理器とを備えており、データ処理器が、試料袋の密度Dbと試料袋の重量Wbと、支柱から吊下げられた、被測定樹脂の硬化開始時における試験体を浸漬している測定用液体が入った液溜槽の重量と測定用液体が入った液溜槽の重量との差である硬化開始時試験体浮力荷重Wg(0)と、支柱から吊下げられた、被測定樹脂の硬化時における試験体を浸漬している測定用液体が入った液溜槽の重量と測定用液体が入った液溜槽の重量との差である硬化時試験体浮力荷重Wg(t)と、温度センサで測定される測定用液体の温度から求めた、硬化開始時測定用液体密度D(0)と硬化時測定用液体密度D(t)とから、下記(B)式に基づき被測定樹脂の硬化収縮率Sを求めるものであり、
S=[1−{(Wg(t)/D(t)−Wb/Db)/(Wg(0)/D(0)−Wb/Db)}]×100・・・(B)
被測定樹脂の硬化段階における硬化収縮率の連続的な測定を、ランニングコストを抑え、簡便且つ高精度に行うことができる。
本発明の実施の形態1に係わる硬化収縮率測定装置の模式図である。 本発明の実施の形態1に係わる硬化収縮率測定装置におけるデータ処理機器の構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態2に係わる硬化収縮率測定装置の模式図である。 本発明の実施の形態3に係わる硬化収縮率測定装置の模式図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係わる硬化収縮率測定装置の模式図である。
図1に示すように、本実施の形態の硬化収縮率測定装置100は、測定用液体3を入れる液溜槽4と、測定用液体3の温度を測定し温度信号を出力する温度センサ6と、試料袋1に被測定樹脂2を密閉収納して形成されている試験体2aの重量と極細糸8で吊下げて測定用液体3中に浸漬した時の試験体2aの重量と試料袋1の重量とを測定して各重量信号を出力する吊下げ式秤5と、温度センサ6から出力される測定用液体3の温度信号と吊下げ式秤5から出力される各重量信号と入力機器(図示せず)から入力される試料袋1の密度の信号を処理して、被測定樹脂2の硬化収縮率の経時変化を求めて記録するデータ処理器7とを備えている。
次に、本実施の形態の硬化収縮率測定装置100で、被測定樹脂2の硬化収縮率Sの経時変化を測定する原理について説明する。
本実施の形態の硬化収縮率測定装置100において、吊下げ式秤5から吊下げて測定した、試験体2aを測定用液体3中に浸漬した時の重量(液中試験体重量と記す)Wsと、大気中で測定した試験体の重量(大気中試験体重量と記す)Waとの差は、試験体2aの浮力であり、この浮力は試験体2aで排除された測定用液体3の重量である。
そして、排除された測定用液体3の重量は、排除された測定用液体3の体積、すなわち試験体2aの体積Vsに測定用液体密度Dを掛けたものであるので、下記(1)式の関係が成り立ち、大気中試験体重量Waと液中試験体重量Wsと測定用液体密度Dとから、試験体体積Vsを求めることができる。
Wa−Ws=Vs×D
∴ Vs={Wa−Ws}/D・・・(1)
そこで、大気中の試料袋1の重量がWbであり、試料袋1の密度がDbであると、硬化開始時の被測定樹脂2の体積(硬化開始時樹脂体積と記す)Vr(0)は、(1)式の関係より求められる、被測定樹脂2の硬化開始時における試験体2aの体積(硬化開始時試験体体積と記す)Vs(0)={Wa−Ws(0)}/D(0)から、試料袋体積(Wb/Db)を引いたものとなり、下記(2)式で表せる。
Vr(0)={Wa−Ws(0)}/D(0)−(Wb/Db)・・・(2)
なお、Ws(0)は、被測定樹脂2の硬化開始時における液中試験体重量(硬化開始時液中試験体重量と記す)であり、D(0)は、被測定樹脂2の硬化開始時における測定用液体密度(硬化開始時測定用液体密度と記す)である。
また、硬化時の被測定樹脂2の体積(硬化時樹脂体積と記す)Vr(t)は、(1)式の関係より求められる、被測定樹脂2の硬化時における試験体2aの体積(硬化時試験体体積と記す)Vs(t)={Wa−Ws(t)}/D(t)から、試料袋体積(Wb/Db)を引いたものとなり、下記(3)式で表せる。
Vr(t)={Wa−Ws(t)}/D(t)−(Wb/Db)・・・(3)
なお、Ws(t)は、被測定樹脂2の硬化時における液中試験体重量(硬化時液中試験体重量と記す)であり、D(t)は、被測定樹脂2の硬化時における測定用液体密度(硬化時測定用液体密度と記す)である。
また、被測定樹脂2の硬化収縮率Sは下記(4)式で表される。
S={Vr(0)−Vr(t)}×100/Vr(0)
={1-Vr(t)/Vr(0)}×100・・・(4)
そこで、(4)式のVr(0)に、(2)式の{Wa−Ws(0)}/D(0)−(Wb/Db)を代入し、(4)式のVr(t)に(3)式の{Wa−Ws(t)}/D(t)−(Wb/Db)を代入し整理すると、被測定樹脂2の硬化収縮率Sは下記(5)式で表される。
S=[1-{(Wa-Ws(t))/D(t)-Wb/Db}/{(Wa-Ws(0))/D(0)-Wb/Db}]×100・・・(5)
すなわち、本実施の形態の硬化収縮率測定装置100の、被測定樹脂2の硬化収縮率Sを測定する原理は、大気中での試料袋重量Wbと、試料袋1の材質で決まる試料袋密度Dbと、大気中試験体重量Waと、硬化開始時液中試験体重量Ws(0)と、硬化時液中試験体重量Ws(t)と、硬化開始時測定用液体密度D(0)と、硬化時測定用液体密度D(t)から、(5)式に基づき被測定樹脂2の硬化収縮率S(%で示される)を求めるものである。
本実施の形態の硬化収縮率測定装置100のデータ処理器7は、上記原理に基づき被測定樹脂2の硬化収縮率Sの経時変化を求める構成となっている。
図2は、本発明の実施の形態1に係わる硬化収縮率測定装置におけるデータ処理機器の構成を示す模式図である。
図2において、Mは吊下げ式秤5からの重量信号であり、Cは温度センサからの温度信号である。
図2に示すように、データ処理器7は、吊下げ式秤5により測定した、大気中試料袋重量Wbと試験前の大気中試験体重量Waと硬化開始時液中試験体重量Ws(0)と、入力機器(図示せず)から入力された試料袋密度Dbとの各データを保持する初期データ保持部7aと、各温度での測定用液体の密度D(θ)のデータを保持する液体密度データ保持部7bとを備えている。
また、温度センサ6から入力される測定用液体3の温度信号を液体密度データ保持部7bの各温度での測定用液体の密度D(θ)のデータと対比して、硬化開始時測定用液体密度D(0)と硬化時測定用液体密度D(t)とのデータを求めるとともに保持する密度データ処理部7cを備えている。
また、吊下げ式秤5から入力される硬化時液中試験体重量Ws(t)の信号と、初期データ保持部7aに保持されている、試料袋密度Dbと大気中試料袋重量Wbと試験前の大気中試験体重量Waと硬化開始時液中試験体重量Ws(0)との各データの信号と、密度データ処理部7cに保持されている、硬化開始時測定用液体密度D(0)と硬化時測定用液体密度D(t)とのデータ信号と、が入力され、(5)式に基づき、硬化時の被測定樹脂2の硬化収縮率Sを演算処理して保持する演算処理部7dとを備えている。
演算処理部7dに保持された硬化収縮率Sのデータは、表示部(図示せず)に表示できる。
次に、本実施の形態の硬化収縮率測定装置100を用いて、被測定樹脂2の硬化収縮率Sの経時変化を測定する方法について説明する。
まず、第1の手順として大気中での試料袋重量Wbを吊下げ式秤5で測定する。
次に、第2の手順としてデータ処理器7に試料袋1の密度Dbのデータを入力する。
次に、第3の手順として、試料袋1に被測定樹脂2を真空脱泡しながら密閉収納し、被測定樹脂2が密閉収納された試料袋である試験体2aの大気中の重量Waを測定する。
次に、第4の手順として、試験体2aを極細糸8で吊下げ式秤5から吊下げて測定用液体3中に浸漬し、この状態で吊下げ式秤5により硬化開始時液中試験体重量Ws(0)を測定するとともに、温度センサ6で被測定樹脂の硬化開始時における測定用液体温度を測定する。
次に、第5の手順として、吊下げ式秤5で硬化時液中試験体重量Ws(t)を測定するとともに、温度センサ6で被測定樹脂の硬化時における測定用液体温度を測定する。
第6の手順として、データ処理器7で、入力データと各測定データとを用いて、被測定樹脂2の硬化が完了するまで、被測定樹脂2の硬化収縮率Sの経時変化を演算するとともに記録する。
すなわち、本実施の形態の硬化収縮率測定方法は、上記第1から第6の手順を順番に行なって、被測定樹脂2の硬化収縮率Sの経時変化を測定する。
本実施の形態の硬化収縮率測定装置100およびこの装置を用いた硬化収縮率測定方法は、粘性があり誤差が大きく、高精度な測定が困難な被測定樹脂の体積を測定する必要がなく、試験体2aである被測定樹脂が密閉収納された試料袋の重量を測定することにより、硬化収縮率を求めることができ、被測定樹脂の硬化中の硬化収縮率の経時変化を精度良く容易に測定できる。
測定データを上記構成のデータ処理器7で処理して、硬化収縮率の経時変化を求めるので、自動測定が可能である。
そして、本実施の形態の硬化収縮率測定装置100で重量測定に用いることができる秤は、多くの種類が市販されており、秤量可能範囲は、例えば、0.10μg〜600kgと非常に幅が広いので、本実施の形態の硬化収縮率測定装置は、広範囲な量の被測定樹脂の測定に対応できる。
また、分解能が1/10000以上の秤が多数存在しており、例えば、最大秤量2gで、最小表示0.1μgの秤を使用すれば、被測定樹脂の重量が0.1gの場合であっても0.01%の感度を有することになるので、本実施の形態の硬化収縮率測定装置は、非常に高い精度で測定を行える。
また、本実施の形態では、試験体2aが、吊下げ式秤5から極細糸8で吊下げされ、且つ測定用液体3中に浸漬されているので、外部振動により液面が揺らいでも、試験体2aの重量測定のノイズにならない。
被測定樹脂2に接着剤等を用いた場合、硬化終了後に、被測定樹脂2を収容する被測定樹脂保持部材に被測定樹脂2が固着してしまう可能性が高いので、この部材は使い捨てで使用するのが望ましい。
本実施の形態の試験体2aに用いられる被測定樹脂保持部材は、樹脂製やアルミニウム製の試料袋であるので、安価であり、ランニングコストが安く、使い捨て使用が可能である。
また、試料袋1は使い捨てができるので、被測定樹脂2を除去する手間が不要であるとともに、被測定樹脂保持部材を再使用した場合におこる、残留物による測定誤差を防止できる。
また、本実施の形態では、被測定樹脂2を試料袋1に密閉収納する際、真空脱泡しながら行うことができるので、試料袋内への気泡の巻き込みを防止でき、測定誤差を抑制できる。
さらに、試料袋1への被測定樹脂2の密閉収納を真空下で行うと、常温硬化接着剤はもちろんのこと嫌気性接着剤の硬化収縮率も測定できる。
また、試料袋1で用いる材料にアルミニウムを用いた場合、アルミニウムは透水性がないので、ポリアミド樹脂のような水分を吸水し易い樹脂でも精度良く測定できる。
また、本実施の形態で用いられる測定用液体3には、水やシリコンオイルが挙げられる。シリコンオイルは、高温まで加熱が可能であり、高温で硬化が開始する熱硬化性樹脂の測定に用いることができる。
実施の形態2.
図3は、本発明の実施の形態2に係わる硬化収縮率測定装置の模式図である。
図3に示すように、本実施の形態の硬化収縮率測定装置200は、防水機能を備えた紫外線照射器11を液溜槽4内の試験体2aの近傍に設置した以外、実施の形態1の硬化収縮率測定装置100と同様である。
本実施の形態の硬化収縮率測定装置200は、実施の形態1の硬化収縮率測定装置100と同様な効果を有するとともに、被測定樹脂2に紫外線を照射できるので、紫外線硬化性樹脂の硬化収縮率の経時変化を測定できる。
但し、本実施の形態では、試料袋1には紫外線を透過する樹脂が用いられる。
実施の形態3.
図4は、本発明の実施の形態3に係わる硬化収縮率測定装置の模式図である。
図4に示すように、本実施の形態の硬化収縮率測定装置300は、測定用液体3を入れる液溜槽4と、測定用液体3の温度を測定して温度信号を出力する温度センサ6と、試料袋1に被測定樹脂2を密閉収納して形成されている試験体2aを吊下げる支柱13と、支柱13から吊下げられた試験体2aを浸漬している測定用液体3が入った液溜槽4の重量と測定用液体3が入った液溜槽4の重量(液溜槽4の重量に測定用液体3の重量を加えた重量)との差である試験体2aの浮力荷重と試料袋1の重量とを測定して各重量信号を出力する皿式秤12と、温度センサ6から出力される測定用液体3の温度信号と皿式秤12から出力される、試験体2aの浮力荷重と試料袋1の重量との信号とを処理して、被測定樹脂2の硬化収縮率の経時変化を求めて記録するデータ処理器17とを備えている。
次に、本実施の形態の硬化収縮率測定装置300で、被測定樹脂2の硬化収縮率Sの経時変化を測定する原理について説明する。
本実施の形態の硬化収縮率測定装置300において、支柱13から吊下げられた試験体2aを浸漬した状態の測定用液体3が入った液溜槽(試験体浸漬貯液液溜槽と記す)の重量Whは、試験体2aが浸漬されていない状態の測定用液体3が入った液溜槽(貯液液溜槽と記す)の重量Wfに、浸漬した試験体2aの浮力の反力である試験体浮力荷重Wgが加わったものであるので、下記(6)式の関係が成り立つ。
Wh=Wf+Wg
∴ Wg=Wh−Wf・・・(6)
また、皿式秤12に貯液液溜槽を載せた状態で、皿式秤12のオフセット機能を作動させ、皿式秤12の計測値を0にした後に、測定用液体中に支柱13から吊下げられた試験体2aを浸漬すると、その時の皿式秤12が示す重量値は、試験体浸漬貯液液溜槽の重量Whから貯液液溜槽の重量Wfを引いた{Wh−Wf}であるので、試験体浮力荷重Wgとなる。
また、試験体浮力荷重Wgは、試験体2aの浮力と等価であるので、試験体2aで排除された測定用液体3の重量であり、この重量は、試験体2aにより排除された測定用液体の体積、すなわち試験体体積Vsに測定用液体密度Dを掛けたものであるので、下記(7)式の関係が成り立ち、試験体体積Vsは、試験体浮力荷重Wgと測定用液体密度Dから求めることができる。
Wg=Vs×D
Vs=Wg/D・・・(7)
そこで、大気中の試料袋1の重量がWbであり、試料袋1の密度がDbであると、硬化開始時樹脂体積Vr(0)は、(7)式の関係より求められる硬化開始時試験体体積Vs(0)=Wg(0)/D(0)から、試料袋1の体積(Wb/Db)を引いたものとなり、下記(8)式で表せる。
Vr(0)=Wg(0)/D(0)−(Wb/Db)・・・(8)
なお、Wg(0)は、支柱13から吊下げられた、被測定樹脂2の硬化開始時における試験体2aを浸漬している測定用液体3が入った液溜槽4の重量Wh(0)と測定用液体3が入った液溜槽4の重量Wfとの差である硬化開始時試験体浮力荷重であり、D(0)は硬化開始時測定用液体密度である。
また、硬化時樹脂体積Vr(t)は、(7)式の関係より求められる硬化時試験体体積Vs(t)=Wg(t)/D(t)から、試料袋1の体積(Wb/Db)を引いたものとなり、下記(9)式で表せる。
Vr(t)=Wg(t)/D(t)−(Wb/Db)・・・(9)
なお、Wg(t)は、支柱13から吊下げられた、被測定樹脂2の硬化時における試験体2aを浸漬している測定用液体3が入った液溜槽4の重量Wh(t)と測定用液体3が入った液溜槽4の重量Wfとの差である硬化時試験体浮力荷重であり、D(t)は硬化時測定用液体密度である。
そして、被測定樹脂2の硬化収縮率Sは(4)式で表されるので、(4)式のVr(0)に、(8)式のWg(0)/D(0)−(Wb/Db)を代入し、(4)式のVr(t)に、(9)式のWg(t)/D(t)−(Wb/Db)を代入して整理すると、被測定樹脂2の硬化収縮率Sは下記(10)式で表される。
S=[1-{(Wg(t)/D(t)-Wb/Db)/(Wg(0)/D(0)-Wb/Db)}]×100・・・(10)
すなわち、本実施の形態の硬化収縮率測定装置300は、大気中での試料袋重量Wbと、試料袋1の材質で決まる試料袋密度Dbと、硬化開始時試験体浮力荷重Wg(0)と、硬化時試験体浮力荷重Wg(t)と、硬化開始時測定用液体密度D(0)と、硬化時測定用液体密度D(t)から、(10)式に基づき被測定樹脂2の硬化収縮率S(%で示される)を求めるものである。
本実施の形態の硬化収縮率測定装置300のデータ処理器17の構成は、実施の形態1のデータ処理器17と同様であり、初期データ保持部と液体密度データ保持部と密度データ処理部と演算処理部とを備えている。
実施の形態1と同様に、液体密度データ保持部は、各温度での測定用液体の密度D(θ)のデータを保持し、密度データ処理部は、温度センサ6から入力される測定用液体3の温度信号を液体密度データ保持部の各温度での測定用液体の密度D(θ)のデータと対比して、硬化開始時測定用液体密度D(0)と硬化時測定用液体密度D(t)とのデータを求めるとともに保持する。
しかし、本実施の形態では、初期データ保持部は、皿式秤12で測定した、大気中の試料袋重量Wbと硬化開始時試験体浮力荷重Wg(0)と、入力機器(図示せず)から入力された試料袋密度Dbとの各データを保持する。
そして、演算処理部は、皿式秤12から入力される硬化時試験体浮力荷重Wg(t)の信号と、初期データ保持部に保持されている、試料袋密度Dbと大気中の試料袋重量Wbと硬化開始時試験体浮力荷重Wg(0)との各データの信号と、密度データ処理部に保持されている、硬化開始時測定用液体密度D(0)と硬化時測定用液体密度D(t)とのデータの信号と、が入力され、(10)式に基づき、硬化中の被測定樹脂2の硬化収縮率Sを演算処理して保持する。
保持された硬化収縮率Sのデータは、表示部(図示せず)に表示できる。
次に、本実施の形態の硬化収縮率測定装置300を用いて、被測定樹脂2の硬化収縮率Sの経時変化を測定する方法について説明する。
まず、第1の手順として大気中での試料袋重量Wbを皿式秤12で測定する。
次に、第2の手順としてデータ処理器17に試料袋密度Dbのデータを入力する。
次に、第3の手順として、測定用液体3が溜められた液溜槽4を皿式秤12に載せるとともに、その重量をオフセットし、皿式秤12の重量信号を0値とする。
次に、第4の手順として、試料袋1に被測定樹脂2を真空脱泡しながら密閉収納し、被測定樹脂2が密閉収納された試料袋である試験体2aを極細糸8で支柱13から吊下げて測定用液体3中に浸漬し、この状態で皿式秤12により硬化開始時試験体浮力荷重Wg(0)を測定するとともに、温度センサ6で被測定樹脂の硬化開始時における測定用液体温度を測定する。
次に、第5の手順として、皿式秤12で硬化時試験体浮力荷重Wg(t)を測定するとともに、温度センサ6で被測定樹脂の硬化時における測定用液体温度を測定する。
第6の手順として、データ処理器17で、入力データと各測定データとを用いて、被測定樹脂の硬化が完了するまで、硬化収縮率Sの経時変化を演算するとともに記録する。
すなわち、本実施の形態の硬化収縮率測定方法は、上記第1から第6の手順を順番に行なって、被測定樹脂2の硬化収縮率Sの経時変化を測定する。
本実施の形態の硬化収縮率測定装置300およびこの装置を用いた硬化収縮率測定方法でも、粘性があり誤差が大きく、高精度な測定が困難な被測定樹脂の体積を測定する必要がなく、試験体2aである、被測定樹脂が密閉収納された試料袋の重量を測定することにより、硬化収縮率を求めることができ、被測定樹脂の硬化中の硬化収縮率の経時変化を精度良く容易に測定できる。
試験体2aが、実施の形態1と同様な樹脂やアルミニウムの試料袋1に被測定樹脂2を密閉収納して形成しているものであり、それと、被測定樹脂2を試料袋1に密閉収納する際、真空脱泡しながら行うことができるので、実施の形態1と同様な効果を有する。
測定データを上記構成のデータ処理器17で処理して、硬化収縮率の経時変化を求めるので、自動測定が可能である。
重量測定に市販の優れた性能を有する秤を用いることができ、実施の形態1のものと同様な効果を有する。
測定用液体3も、実施の形態1と同様なものが用いられ、同様な効果を有する。
それと、大気中での試験体2aの重量を測定することが不要である。
また、本実施の形態の硬化収縮率測定装置300においても、防水機能を備えた紫外線照射器を液溜槽4内の試験体2aの近傍に設置でき、実施の形態2の硬化収縮率測定装置200と同様な効果を有する。
この場合は、試験体の浮力荷重を、支柱13から吊下げられた試験体2aを浸漬している測定用液体3が入り且つ紫外線照射器が設けられている液溜槽の重量と、測定用液体3が入り且つ紫外線照射器が設けられている液溜槽の重量との差から求める。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
本発明に係わる硬化収縮率測定装置は、樹脂の硬化収縮率を精度良く自動で測定できるので、高い寸法精度が要求される電子部品の成形プロセスの正確な設計を行うのに用いられる。
1 試料袋、2 被測定樹脂、2a 試験体、3 測定用液体、4 液溜槽、
5 吊下げ式秤、6 温度センサ、7 データ処理器、7a 初期データ保持部、
7b 液体密度データ保持部、7c 密度データ処理部、7d 演算処理部、
8 極細糸、11 紫外線照射器、12 皿式秤、13 支柱、17 データ処理器、
100,200,300 硬化収縮率測定装置。

Claims (10)

  1. 測定用液体を入れる液溜槽と、上記測定用液体の温度を測定して温度信号を出力する温度センサと、試料袋に被測定樹脂を真空密閉収納して形成されている試験体の重量と上記試験体の上記測定用液体中に浸漬した時の重量と上記試料袋の重量とを測定して各重量信号を出力する秤と、上記温度センサから出力される上記温度信号と上記秤から出力される上記各重量信号と入力機器から入力される上記試料袋の密度の信号とを処理して、上記被測定樹脂の硬化収縮率の経時変化を求めて記録するデータ処理器とを備えており、
    上記データ処理器が、上記試料袋の密度Dbと、上記試料袋の重量Wbと、試験前の大気中試験体重量Waと、上記被測定樹脂の硬化開始時における試験体を上記測定用液体中に浸漬した時の重量である硬化開始時液中試験体重量Ws(0)と、上記被測定樹脂の硬化時における試験体を上記測定用液体中に浸漬した時の重量である硬化時液中試験体重量Ws(t)と、上記温度センサで測定される上記測定用液体の温度から求めた、上記被測定樹脂の硬化開始時における測定用液体密度である硬化開始時測定用液体密度D(0)と上記被測定樹脂の硬化時における測定用液体密度である硬化時測定用液体密度D(t)とから、下記(A)式に基づき上記被測定樹脂の硬化収縮率Sを求める硬化収縮率測定装置。
    S=[1−{(Wa−Ws(t))/D(t)−Wb/Db}/{(Wa−Ws(0))/D(0)−Wb/Db}]×100・・・(A)
  2. 上記データ処理器が、上記秤により測定した、上記試料袋重量Wbと上記試験前の大気中試験体重量Waと、上記硬化開始時液中試験体重量Ws(0)と、上記入力機器から入力された上記試料袋密度Dbとの各データを保持する初期データ保持部と、
    各温度での測定用液体の密度D(θ)のデータを保持する液体密度データ保持部と、上記温度センサから入力される上記測定用液体の温度信号を上記液体密度データ保持部の上記各温度での測定用液体の密度D(θ)のデータと対比して、上記硬化開始時測定用液体密度D(0)と上記硬化時測定用液体密度D(t)とのデータを求めるとともに保持する密度データ処理部と、
    上記秤から入力される上記硬化時液中試験体重量Ws(t)の信号と、上記初期データ保持部に保持されている、上記試料袋密度Dbと上記試料袋重量Wbと上記大気中試験体重量Waと上記硬化開始時液中試験体重量Ws(0)との各データ信号と、上記密度データ処理部に保持されている上記硬化開始時測定用液体密度D(0)と上記硬化時測定用液体密度D(t)とのデータ信号とが入力され、硬化時の上記被測定樹脂の硬化収縮率Sを演算処理して保持する演算処理部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の硬化収縮率測定装置。
  3. 測定用液体を入れる液溜槽と、上記測定用液体の温度を測定して温度信号を出力する温度センサと、試料袋に被測定樹脂を真空密閉収納して形成されている試験体を吊下げる支柱と、上記支柱から吊下げられた上記試験体を浸漬している上記測定用液体が入った液溜槽の重量と上記測定用液体が入った液溜槽の重量との差である上記試験体の浮力荷重と上記試料袋の重量とを測定して各重量信号を出力する秤と、上記温度センサから出力される上記温度信号と上記秤から出力される上記各重量信号と入力機器から入力される上記試料袋の密度の信号とを処理して、上記被測定樹脂の硬化収縮率の経時変化を求めて記録するデータ処理器とを備えており、
    上記データ処理器が、上記試料袋の密度Dbと上記試料袋の重量Wbと、上記支柱から吊下げられた、上記被測定樹脂の硬化開始時における試験体を浸漬している上記測定用液体が入った液溜槽の重量と上記測定用液体が入った液溜槽の重量との差である硬化開始時試験体浮力荷重Wg(0)と、上記支柱から吊下げられた、上記被測定樹脂の硬化時における試験体を浸漬している上記測定用液体が入った液溜槽の重量と上記測定用液体が入った液溜槽の重量との差である硬化時試験体浮力荷重Wg(t)と、上記温度センサで測定される上記測定用液体の温度から求めた、硬化開始時測定用液体密度D(0)と硬化時測定用液体密度D(t)とから、下記(B)式に基づき上記被測定樹脂の硬化収縮率Sを求める硬化収縮率測定装置。
    S=[1−{(Wg(t)/D(t)−Wb/Db)/(Wg(0)/D(0)−Wb/Db)}]×100・・・(B)
  4. 上記データ処理器が、上記秤により測定した、上記試料袋重量Wbと上記硬化開始時試験体浮力荷重Wg(0)と、上記入力機器から入力された上記試料袋密度Dbとの各データを保持する初期データ保持部と、
    各温度での測定用液体の密度D(θ)のデータを保持する液体密度データ保持部と、上記温度センサから入力される上記測定用液体の温度信号を上記液体密度データ保持部の上記各温度での測定用液体の密度D(θ)のデータと対比して、上記硬化開始時測定用液体密度D(0)と上記硬化時測定用液体密度D(t)とのデータを求めるとともに保持する密度データ処理部と、
    上記秤から入力される上記硬化時試験体浮力荷重Wg(t)の信号と、上記初期データ保持部に保持されている、上記試料袋密度Dbと上記試料袋重量Wbと上記硬化開始時試験体浮力荷重Wg(0)との各データ信号と、上記密度データ処理部に保持されている、上記硬化開始時測定用液体密度D(0)と上記硬化時測定用液体密度D(t)とのデータ信号とが入力され、硬化時の上記被測定樹脂の硬化収縮率Sを演算処理して保持する演算処理部とを備えていることを特徴とする請求項3に記載の硬化収縮率測定装置。
  5. 上記液溜槽内の試験体の近傍に防水機能を備えた紫外線照射器を設置したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の硬化収縮率測定装置。
  6. 上記液溜槽内の試験体の近傍に防水機能を備えた紫外線照射器を設置し、上記試験体の浮力荷重を、上記支柱から吊下げられた上記試験体を浸漬している上記測定用液体が入り且つ上記紫外線照射器が設けられている上記液溜槽の重量と、上記測定用液体が入り且つ上記紫外線照射器が設けられている上記液溜槽の重量との差から求めるものであることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の硬化収縮率測定装置。
  7. 上記試料袋が、樹脂またはアルミニウムであることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の硬化収縮率測定装置。
  8. 上記測定用液体が水またはシリコンオイルであることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の硬化収縮率測定装置。
  9. 請求項1に記載の硬化収縮率測定装置を用いて、大気中での上記試料袋重量Wbを上記秤で測定する第1の手順と、上記データ処理器に上記試料袋の密度Dbのデータを入力する第2の手順と、上記試料袋に上記被測定樹脂を真空脱泡しながら密閉収納し、上記被測定樹脂が密閉収納された試料袋である上記試験体の大気中の重量Waを測定する第3の手順と、上記試験体を極細糸で上記秤から吊下げて上記測定用液体中に浸漬し、この状態で上記秤により上記硬化開始時液中試験体重量Ws(0)を測定するとともに、上記温度センサで上記被測定樹脂の硬化開始時における測定用液体温度を測定する第4の手順と、上記秤で上記硬化時液中試験体重量Ws(t)を測定するとともに、上記温度センサで上記被測定樹脂の硬化時における測定用液体温度を測定する第5の手順と、上記データ処理器で、上記第2の手順で上記データ処理器に入力される入力データと上記第1の手順および上記第3から第5の手順で測定される各測定データとを用いて、上記被測定樹脂の硬化が完了するまで、上記被測定樹脂の硬化収縮率Sの経時変化を演算するとともに記録する第6の手順とを備えており、上記第1から第6の手順を順番に行うことを特徴とする硬化収縮率測定方法。
  10. 請求項3に記載の硬化収縮率測定装置を用いて、大気中での上記試料袋の重量Wbを上記秤で測定する第1の手順と、上記データ処理器に上記試料袋の密度Dbのデータを入力する第2の手順と、上記測定用液体が溜められた上記液溜槽を上記秤に載せるとともに、その重量をオフセットして、上記秤の重量信号を0値とする第3の手順と、上記試料袋に上記被測定樹脂を真空脱泡しながら密閉収納し、上記被測定樹脂が密閉収納された試料袋である上記試験体を極細糸で上記支柱から吊下げて上記測定用液体中に浸漬し、この状態で上記秤により上記硬化開始時試験体浮力荷重Wg(0)を測定するとともに、上記温度センサで上記被測定樹脂の硬化開始時における測定用液体温度を測定する第4の手順と、上記秤で上記硬化時試験体浮力荷重Wg(t)を測定するとともに、上記温度センサで上記被測定樹脂の硬化時における測定用液体温度を測定する第5の手順と、上記データ処理器で、上記第2の手順で上記データ処理器に入力される入力データと上記第1の手順および上記第3から第5の手順で測定される各測定データとを用いて、上記被測定樹脂の硬化が完了するまで、上記被測定樹脂の硬化収縮率Sの経時変化を演算するとともに記録する第6の手順とを備えており、上記第1から第6の手順を順番に行うことを特徴とする硬化収縮率測定方法。
JP2012068619A 2012-03-26 2012-03-26 硬化収縮率測定装置および硬化収縮率測定方法 Expired - Fee Related JP5713945B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012068619A JP5713945B2 (ja) 2012-03-26 2012-03-26 硬化収縮率測定装置および硬化収縮率測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012068619A JP5713945B2 (ja) 2012-03-26 2012-03-26 硬化収縮率測定装置および硬化収縮率測定方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2013200204A JP2013200204A (ja) 2013-10-03
JP2013200204A5 JP2013200204A5 (ja) 2013-12-12
JP5713945B2 true JP5713945B2 (ja) 2015-05-07

Family

ID=49520560

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012068619A Expired - Fee Related JP5713945B2 (ja) 2012-03-26 2012-03-26 硬化収縮率測定装置および硬化収縮率測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5713945B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106643995A (zh) * 2017-03-01 2017-05-10 李盛 一种燃油加油机检定装置及其使用方法
CN110608967A (zh) * 2019-09-20 2019-12-24 黔南民族师范学院 一种陶瓷伸缩率的测定方法
JP7478102B2 (ja) 2020-03-05 2024-05-02 株式会社トランストロン 防水試験装置及び防水試験方法
CN113740375B (zh) * 2021-09-08 2022-06-14 西北工业大学 一种树脂热膨胀系数和固化收缩率测量装置及方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4837776A (en) * 1986-12-16 1989-06-06 Ciba-Geigy Corporation Process for measuring the variations in volume of fluids, especially shrinkage measurements in synthetic resins during hardening and a device for carrying out the process
JPH07333034A (ja) * 1994-06-08 1995-12-22 Fujitsu Ltd 硬化収縮率の測定装置および測定方法
US6318996B1 (en) * 1999-10-05 2001-11-20 Noureddine Melikechi Method for curing a dental composition using a light emitting diode
JP2009063358A (ja) * 2007-09-05 2009-03-26 Swcc Showa Cable Systems Co Ltd 樹脂の硬化収縮率測定方法
JP5591543B2 (ja) * 2010-01-04 2014-09-17 株式会社日本触媒 反応性希釈剤
WO2011027815A1 (ja) * 2009-09-04 2011-03-10 株式会社スリーボンド 有機el素子封止部材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013200204A (ja) 2013-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5713945B2 (ja) 硬化収縮率測定装置および硬化収縮率測定方法
US8359172B2 (en) Underwater depth measurement device
JP2008292463A5 (ja)
CN103913399B (zh) 固体密度测量方法和检验靶材密度是否合格的方法
US20150241298A1 (en) Film Chamber and Method for Leak Detection on a Non-Rigid Specimen
Jacobsz Low cost tensiometers for geotechnical applications
CN107014975B (zh) 轴/径向变形可测的非饱和水力特性测量装置及测量方法
US20170016793A1 (en) Systems and methods for liquid dynamic pressure testing
JP2013200204A5 (ja)
KR100939060B1 (ko) 진공을 이용한 밀도 측정장치 및 밀도측정 방법
CN112394005A (zh) 一种适用于固体和液体密度测试的装置及方法
CN109855971B (zh) 一种模拟深海环境下浮力材料浮力损失的测量方法
AU2017372870B2 (en) Method for compensating for venturi effects on pressure sensors in moving water
Yalagach et al. Influence of environmental factors like temperature and humidity on MEMS packaging materials
CN109115298B (zh) 一种测量形状不规则的催化单元体积的方法及装置
RU2331865C1 (ru) Способ измерения плотности жидких сред и устройство для его осуществления
Braun et al. Influence of Humidity on reliability of Plastic Packages
CN2906569Y (zh) 一种电子台秤
JP2019168323A (ja) 圧力計測装置
EP1943506A2 (en) Electrochemical fatigue sensor system and methods
CN114111695B (zh) 一种提高高温应变测量精度的修正方法
CN203455047U (zh) 一种酒坛液位测量装置
US2889703A (en) Apparatus for measuring the density of a solid
RU2433374C1 (ru) Способ определения объемной деформации изделия газом
JP2013511037A5 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131024

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131024

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140924

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140930

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150310

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5713945

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees