JP5713664B2 - 摩擦攪拌接合装置 - Google Patents
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Description
そこで、回転ツールをこれらの軸心が水平面上にあるようにした、いわゆる横型のものが用いられることもある。この横型の場合、被接合部材やこれを支持するローラはピンが押圧している被接合箇所から横方向の位置にあるので、落下する接合くずがそれらに付着しにくくなり、上記不具合は軽減できるようになる。
円筒体となる一対の被接合部材同士の円周状の被接合箇所に押圧可能なピンを先端部に有し、軸心が水平面上で回転可能でかつ前記軸心に沿って進退可能な回転ツールと、
前記被接合部材の半径方向外側に複数個配置されて前記被接合部材の外周面に当接し、前記被接合部材を、該軸心が水平面上で回転可能となるように支持するワーク受けローラと、
前記被接合部材を前記軸心まわりに回転させる回転手段と、
を備え、
前記ピンを前記被接合部材同士の被接合箇所に挿入した状態で回転させながらこれらを相対移動させることにより発生した摩擦熱で前記被接合部材の被接合箇所を塑性流動させて該被接合箇所を接合する摩擦攪拌接合装置において、
前記回転ツールが回転可能に貫通可能な貫通孔を有し前記被接合部材の外側に板状で垂直方向に延びる巻き付き防止面が配置され、摩擦攪拌接合時に前記被接合部材の被接合箇所から発生する接合くずが前記巻き付き防止面に当接することにより該接合くずが前記回転ツールの軸心に沿って伸びるのを阻止する巻き付き防止手段を備えた、
構成とする。
しかもこの場合、切り離された接合くずが落下して接合箇所近くに配置されるローラの外表面に付着して被接合部材の接合不良や被接合部材に打痕がつくといった不具合をなくすことができる。
また、巻き付き防止手段を、接合くずに当接することにより接合くずが回転ツールの軸心に沿って伸びるのを阻止する巻き付き防止面で構成したので、簡単、安価な構成とすることができる。
なお、この実施例1の摩擦攪拌接合装置は、回転ツールをこれらの軸心が水平面上にあるようにした、いわゆる横型のもので、図1に示すように、一対の被接合部材として円筒状タンク(本発明の円筒体に相当)1における一端を閉塞したタンク本体1aの開口部に蓋体1bを摩擦攪拌接合して閉塞する場合を例にとって説明する。
すなわち、この実施例1では、回転ツール6は、一定の高さ位置に固定された状態でその軸心方向(水平方向)に進退可能かつ回転可能な状態に設けられている。なお、回転ツール6の軸心方向の進退は、図示しない電気モータにて行う。
すなわち、この巻き付き防止手段7は、この実施例1では、板状でほぼ垂直な巻き付き防止面7cを有し、円筒状タンク1の被接合箇所Pと回転ツール6との間に、被接合箇所から所定の隙間Wを有して配置されている。
そして、この巻き付き防止手段7の巻き付き防止面7cには、回転ツール6がスムーズに貫通可能でかつ回転に支障のない程度でできるだけ小さな径の貫通穴7aが設けられることにより、図3、4に示すように、回転ツール6がこの貫通穴7aを貫通してピン6aを被接合箇所Pに押圧しながら回転可能となっている。
また、この巻き付き防止手段7は、その下端の水平片7bを基台8にボルトなどで固定されることにより、一定の高さ、かつ被接合箇所Pから一定距離離れた位置に固定されている。
この実施例1の摩擦攪拌接合装置では、上述のように構成されるため、図1、2に示すように、円筒状タンク1は、タンク本体1aの開口端部に蓋体1bを予め仮止めした状態で、タンク本体1aの閉塞側端部をセンター出し治具3で回転自在に支持する一方、蓋体1bをチャック装置4で挟持するとともに、タンク本体1aの開口端部付近を3つのワーク受けローラ2で回転自在に支持した状態でセットされる。
そして、この状態で電動モータ6aを駆動して回転ツール6およびピン6aを高速回転させながら、電動モータ5を駆動して円筒状タンク1を回転(回転ツール6との相対移動)させていくことにより、発生した摩擦熱で円筒状タンク1の被接合箇Pを塑性流動させ、これにより被接合箇所Pを摩擦攪拌接合する。
(1) 本実施例の摩擦攪拌接合装置にあっては、回転ツール6が貫通可能に円筒状タンク1の側方に配置され、摩擦攪拌接合時に円筒状タンク1の被接合箇所Pから発生する接合くずDの回転ツール6への巻き付きを防止する巻き付き防止手段7を設けたので、摩擦攪拌接合中の接合くずDが回転ツール6に巻き付くといった不具合を解決することができる。
1a タンク本体
1b 蓋体
2 ワーク受けローラ
3 センター出し治具
4 チャック装置
5 電動モータ(回転手段)
6 回転ツール
6a ピン
7 巻き付き防止手段
7a 貫通穴
7b 水平片
7c 巻き付き防止面
8 基台
D 接合くず
P 被接合箇所
Q 軸心
W 所定隙間
Claims (3)
- 円筒体となる一対の被接合部材同士の円周状の被接合箇所に押圧可能なピンを先端部に有し、軸心が水平面上で回転可能でかつ前記軸心に沿って進退可能な回転ツールと、
前記被接合部材の半径方向外側に複数個配置されて前記被接合部材の外周面に当接し、前記被接合部材を、該軸心が水平面上で回転可能となるように支持するワーク受けローラと、
前記被接合部材を前記軸心まわりに回転させる回転手段と、
を備え、
前記ピンを前記被接合部材同士の被接合箇所に挿入した状態で回転させながらこれらを相対移動させることにより発生した摩擦熱で前記被接合部材の被接合箇所を塑性流動させて該被接合箇所を接合する摩擦攪拌接合装置において、
前記回転ツールが回転可能に貫通可能な貫通孔を有し前記被接合部材の外側に板状で垂直方向に延びる巻き付き防止面が配置され、摩擦攪拌接合時に前記被接合部材の被接合箇所から発生する接合くずが前記巻き付き防止面に当接することにより該接合くずが前記回転ツールの軸心に沿って伸びるのを阻止する巻き付き防止手段を備えた、
ことを特徴とする摩擦攪拌接合装置。 - 請求項1に記載の摩擦攪拌接合装置において、
前記巻き付き防止手段は前記被接合箇所から一定距離離れた位置に保持されている、
ことを特徴とする摩擦攪拌接合装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の摩擦攪拌接合装置において、
前記巻き付き防止手段は、前記回転ツールの移動に伴って該回転ツールと一体的に移動する、
ことを特徴とする摩擦攪拌接合装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010289081A JP5713664B2 (ja) | 2010-12-27 | 2010-12-27 | 摩擦攪拌接合装置 |
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