JP5711969B6 - 直接圧縮可能な高機能性の顆粒状の微結晶性セルロースベースの賦形剤、製造工程およびその使用 - Google Patents

直接圧縮可能な高機能性の顆粒状の微結晶性セルロースベースの賦形剤、製造工程およびその使用 Download PDF

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薬物物質を送達するために最も一般に使用される手段は、錠剤であり、代表的には、適切に処方された賦形剤粉末の圧縮を介して得られる。
(発明の背景)
錠剤は、欠損があってはならず、機械的ショックに耐える強度を有し、時間を経てもかつ貯蔵の間に物理的特性を維持するために、化学的安定性および物理的安定性を有する。化学的安定性もしくは物理的安定性のいずれかにおける望ましくない変化は、上記薬物物質のバイオアベイラビリティーの許容不能な変化を生じうる。さらに、錠剤は、推定可能なかつ再現可能な様式において、上記薬物物質を放出することができなければならない。本発明は、薬学的な固体投与形態(例えば、錠剤)の製造において使用するための新規な賦形剤に関する。上記新規な賦形剤は、有利なことには、少なくとも1種の薬物物質(本明細書中以降、活性な薬学的成分(API))と合わされ、直接圧縮製造法を使用して錠剤へと形成される。
成功裏に錠剤を形成するために、上記錠剤化混合物は、供給機ホッパーから錠剤ダイへと自由に誘導しなければならず、かつ適切には加圧性でなければならない。大部分のAPIは流動性および加圧性が不十分であるので、APIは、代表的には、種々の割合の種々の賦形剤と混合されて、望ましい流動特性および加圧特性を付与される。代表的な実践において、加圧性混合物は、APIを賦形剤(例えば、希釈剤/充填剤、結合剤/接着剤、崩壊剤、滑り剤(glidant)/流動促進剤、着色剤および矯味矯臭剤)と混和することによって得られる。これら物質は単純にブレンドされうるか、従来の方法によって、湿式顆粒化され得るかまたは乾式顆粒化され得る。一旦混合が完了すると、滑沢賦形剤は、代表的には、添加され、得られた物質が錠剤に圧縮され得る。
不運なことに、特定のAPIとの賦形剤適合性に関して、ほとんど一般的規則がない。従って、錠剤処方物を開発して、特定の望ましい特徴を満たす場合、製薬科学者は、代表的には、どの賦形剤が、特定のAPIと物理的にかつ化学的に適合性であるかを決定するために設計された広範な一連の実験を行わなければならない。この研究を完了すると、上記科学者は、1つ以上の治験組成物における使用に適切な成分を導き出す。
錠剤を作製するための2つの従来の方法は、乾燥混和、続いて直接圧縮、および顆粒化、続いて、直接圧縮される。代表的な直接圧縮プロセスにおいて、上記APIは、望ましい賦形剤(例えば、希釈剤/充填剤、結合剤、崩壊剤、滑り剤、および着色剤)と混和される。一旦混和が完了すると、滑沢賦形剤が添加され、得られた物質が、錠剤へと圧縮される。
上記直接圧縮方法は、上記特定のAPI特性によって制限されかつこれに依存し、さらには、上記種々の賦形剤の組み合わせに依存する。従って、上記賦形剤と上記APIとの顆粒化は、代表的には、満足のいく錠剤を達成し、そして/または錠剤製造速度を改善するために、使用される。顆粒化の伝統的な方法は、乾式顆粒化、湿式顆粒化、および噴霧顆粒化を含む。これら方法の各々は、上記プロセスから生成される粒子に関して制限を有する。
上記乾式顆粒化方法は、上記成分を混合して、延伸圧縮(roll compact)されるブレンドを形成する工程からなる。このプロセスは制限される。なぜなら、上記粒子は、一緒に強く保持されず、容易にばらばらになるからである。延伸圧縮処理はまた、多くの賦形剤の密集性(compactibility)の低下を生じる。
湿式顆粒化は、賦形剤が、液体結合剤の存在下で、ブレンダーシステム中で一緒に結合さ、乾燥される湿式顆粒ブレンドを生じるプロセスである。噴霧顆粒化は、賦形剤が流動化床において一緒に結合されるプロセスである。これらプロセスは、バッチプロセスであり、バッチプロセスは、生成速度を制限し、変動しやすい生成物を生成し得る。
これら従来のプロセスは、改善した粉末流動特性を有する粒子を生成して、改善された物理的特性を有する錠剤を生成するために利用される。しかし、これらプロセスは時間がかかり、多くのAPIと適合性でない可能性がある。
改善された賦形剤を生成するために、種々の試みがなされてきた。Chuらへの米国特許第4,675,188号は、顆粒性の直接圧縮可能な無水リン酸カルシウム賦形剤を開示し、これは、効率的な直接圧縮錠剤化に十分な粒径を有することを意味することを開示する。上記開示によれば、リン酸カルシウムは脱水され、次いで、結合剤とともに顆粒化される。得られた生成物は、その称するところによれば、顆粒状無水リン酸カルシウムであり、上記粒子の少なくとも90%が、44ミクロンより大きいことで特徴づけられる。この顆粒状生成物は、一般に使用される沈無水リン酸カルシウムを改善することを意味し、この無水リン酸カルシウムは、微細な、高密度の粉末であり、直接圧縮錠剤化において使用されうる前に、結合剤(例えば、デンプン)とともに凝集させねばならない。この特許において開示されるプロセスは、無水リン酸カルシウムとデンプンもしくは別の結合剤をコーティングし、その称するところでは、リン酸カルシウム粒子を互いに結合させて、大きな粒子を形成する工程からなる。しかし、この顆粒化生成物は、圧縮後に薬学的に受容可能な錠剤を生成するために必須の他の必要な賦形剤(例えば、崩壊剤)をいているという点で、万能な賦形剤ではない。
米国特許第6,746,693号は、改善された圧縮性を有することが意図された、二酸化ケイ素を含む凝集した微結晶性セルロースブレンドを開示する。上記開示は、二酸化ケイ素が圧縮性を改善するには重要な成分であることを述べている。記載される2工程プロセスは、噴霧顆粒化、続いて、湿式顆粒化を含み、完全な万能な賦形剤を提供しない。
市販の賦形剤(Ludipress(登録商標))は、EP 0192173B1において開示されている。Ludipress(登録商標)は、ラクトース、クロスポピドン、およびポピドンから構成される。ラクトースは、本質的に異なる粒子形状および形態に起因して、微結晶性セルロースより良好な流動性を有することが公知である。ラクトースおよびポピドンは、噴霧乾燥による顆粒化のための第3の非水溶性成分とよく混ざる水溶性成分である。2種以上の不溶性成分、または増大した流動性、種々のAPIとの適合性および種々の程度の負荷を可能にする特定の粒状形態を含む完全な万能の賦形剤の開示はない。
従って、製薬産業において、充填剤のみならず、さらに結合剤および崩壊剤からな、完全なかつ万能な直接圧縮される、高機能性の顆粒状賦形剤が必要である。望ましい賦形剤はまた、広い範囲のAPIと適合性であり、最適な流動性および圧縮性を提供する粒子形状、サイズ、および形態を有する。この高機能性賦形剤は、錠剤化を単純にし、直接圧縮の前に、上記APIおよび滑沢剤の1工程混合を要し得る。
(発明の要旨)
本発明の例示的局面は、約75%〜約98% 微結晶性セルロース、約1%〜約10% 少なくとも1種の結合剤、および約1%〜約15% 少なくとも1種の崩壊剤を含む実質的に均質な粒子を含む組成物である。
本発明の別の例示的局面は、約75%〜約98% 微結晶性セルロース、約1%〜約10% 少なくとも1種の結合剤、および約1%〜約15% 少なくとも1種の崩壊剤を含む賦形剤であり、ここで上記賦形剤は、上記微結晶性セルロース、結合剤および崩壊剤から構成される水性スラリーを噴霧することによって形成される。
本発明のさらに別の例示的局面は、賦形剤を作製するための方法である。上記方法は、水中に結合剤を混合して、粘性溶液を形成する工程、微結晶性セルロースおよび崩壊剤を上記粘性溶液へと均質化して、スラリーを形成する工程;および上記スラリーを噴霧して、賦形剤の実質的に均質な粒子を形成する工程を含む。
本発明のなお別の例示的局面は、賦形剤を作製するための別の方法である。上記方法は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを水中に溶解して、粘性溶液を形成する工程;微結晶性セルロースおよび架橋ポリビニルピロリドンを上記粘性溶液へと混合して、スラリーを形成する工程;上記スラリーを噴霧して、実質的に均質な粒子を形成する工程を包含する。
本発明のさらなる例示的局面は、少なくとも1種の活性な薬学的成分および賦形剤を含む薬学的錠剤である。上記賦形剤は、微結晶性セルロース、少なくとも1種の結合剤、および少なくとも1種の崩壊剤を含む実質的に均質な粒子を含む。
本発明のなおさらなる例示的局面は、薬学的錠剤を作製するための方法である。上記方法は、少なくとも1種の活性な薬学的成分および賦形剤を混合する工程、ならびに上記得られた混合物を圧縮して、錠剤を形成する工程を包含する。上記賦形剤は、微結晶性セルロース、少なくとも1種の結合剤、および少なくとも1種の崩壊剤を含む実質的に均質な粒子を含む。
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
実質的に均質な粒子を含む組成物であって、該組成物は、
約75%〜約98% 微結晶性セルロース;
約1%〜約10% 少なくとも1種の結合剤;および
約1%〜約15% 少なくとも1種の崩壊剤、
を含む、組成物。
(項目2)
前記組成物は、
約80%〜約90% 微結晶性セルロース;
約2%〜約8% 少なくとも1種の結合剤;および
約3%〜約12% 少なくとも1種の崩壊剤、
を含む、項目1に記載の組成物。
(項目3)
前記組成物は、
約85%〜約93% 微結晶性セルロース;
約2%〜約5% 少なくとも1種の結合剤;および
約10% 少なくとも1種の崩壊剤、
を含む、項目1に記載の組成物。
(項目4)
前記結合剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含み、前記崩壊剤は、架橋ポリビニルピロリドンを含む、項目1に記載の組成物。
(項目5)
前記賦形剤は、前記微結晶性セルロース、結合剤および崩壊剤から構成される水性スラリーをスプレーすることによって形成される、項目1に記載の組成物。
(項目6)
賦形剤を作製するための方法であって、該方法は、
水中に結合剤を混合して、粘性溶液を形成する工程;
微結晶性セルロースおよび崩壊剤を、該粘性溶液へと均質化して、スラリーを形成する工程;ならびに
該スラリーを噴霧乾式顆粒化して、賦形剤の実質的に均質な粒子を形成する工程、
を包含する、方法。
(項目7)
約75%〜約98% 微結晶性セルロース;
約1%〜約10% 少なくとも1種の結合剤;および
約1%〜約15% 少なくとも1種の崩壊剤、
を含む、項目6に記載の方法。
(項目8)
約80%〜約90% 微結晶性セルロース;
約2%〜約8% 少なくとも1種の結合剤;および
約3%〜約12% 少なくとも1種の崩壊剤、
を含む、項目6に記載の方法。
(項目9)
約85%〜約93% 微結晶性セルロース;
約2%〜約5% 少なくとも1種の結合剤;および
約10% 少なくとも1種の崩壊剤、
を含む、項目6に記載の方法。
(項目10)
前記結合剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含み、前記崩壊剤は、架橋ポリビニルピロリドンを含む、項目6に記載の方法。
(項目11)
賦形剤を作製するための方法であって、該方法は、
ヒドロキシプロピルメチルセルロースを水中に溶解して、粘性溶液を形成する工程;
微結晶性セルロースおよび架橋ポリビニルピロリドンを該粘性溶液へと均質化して、スラリーを形成する工程;
該スラリーを噴霧乾式顆粒化して、実質的に均質な粒子を形成する工程、
を包含する、方法。
(項目12)
約75%〜約98% 微結晶性セルロース;
約1%〜約10% 少なくとも1種の結合剤;および
約1%〜約15% 少なくとも1種の崩壊剤、
を含む、項目11に記載の方法。
(項目13)
約80%〜約90% 微結晶性セルロース;
約2%〜約8% 少なくとも1種の結合剤;および
約3%〜約12% 少なくとも1種の崩壊剤、
を含む、項目11に記載の方法。
(項目14)
約85%〜約93% 微結晶性セルロース;
約2%〜約5% 少なくとも1種の結合剤;および
約10% 少なくとも1種の崩壊剤、
を含む、項目11に記載の方法。
(項目15)
少なくとも1種の活性な薬学的成分;ならびに
以下を含む実質的に均質な粒子の賦形剤:
a)微結晶性セルロース;
b)少なくとも1種の結合剤;および
c)少なくとも1種の崩壊剤、
を含む、薬学的錠剤。
(項目16)
前記賦形剤は、
約75%〜約98% 微結晶性セルロース;
約1%〜約10% 少なくとも1種の結合剤;および
約1%〜約15% 少なくとも1種の崩壊剤、
を含む、項目15に記載の錠剤。
(項目17)
前記賦形剤は、
約80%〜約90% 微結晶性セルロース;
約2%〜約8% 少なくとも1種の結合剤;および
約3%〜約12% 少なくとも1種の崩壊剤、
を含む、項目15に記載の錠剤。
(項目18)
前記賦形剤は、
約85%〜約93% 微結晶性セルロース;
約2%〜約5% 少なくとも1種の結合剤;および
約10% 少なくとも1種の崩壊剤、
を含む、項目15に記載の錠剤。
(項目19)
前記結合剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含み、前記崩壊剤は、架橋ポリビニルピロリドンを含む、項目15に記載の錠剤。
(項目20)
薬学的錠剤を作製するための方法であって、該方法は、
少なくとも1種の活性な薬学的成分と、以下:
a)微結晶性セルロース;
b)少なくとも1種の結合剤;および
c)少なくとも1種の崩壊剤
を含む実質的に均質な粒子の賦形剤と混合して、混合物を形成する工程;ならびに
該混合物を圧縮して、錠剤を形成する工程、
を包含する、方法。
(項目21)
前記賦形剤は、
約75%〜約98% 微結晶性セルロース;
約1%〜約10% 少なくとも1種の結合剤;および
約1%〜約15% 少なくとも1種の崩壊剤、
を含む、項目20に記載の方法。
(項目22)
前記賦形剤は、
約80%〜約90% 微結晶性セルロース;
約2%〜約8% 少なくとも1種の結合剤;および
約3%〜約12% 少なくとも1種の崩壊剤、
を含む、項目20に記載の方法。
(項目23)
前記賦形剤は、
約85%〜約93% 微結晶性セルロース;
約2%〜約5% 少なくとも1種の結合剤;および
約10% 少なくとも1種の崩壊剤、
を含む、項目20に記載の方法。
(項目24)
前記結合剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含み、前記崩壊剤は、架橋ポリビニルピロリドンを含む、項目20に記載の方法。
図1は、実施例1に従って生成された本発明の改善された賦形剤のSEM顕微鏡写真の図示である。 図2は、実施例2に従って生成された本発明の改善された賦形剤のSEM顕微鏡写真の図示である。 図3は、微結晶性セルロースのSEM顕微鏡写真の図示である。 図4は、市販の賦形剤であるProsolv(登録商標)90のSEM顕微鏡写真の図示である。 図5は、市販の賦形剤であるLudipress(登録商標)のSEM顕微鏡写真の図示である。 図6は、実施例4に従って従来の高剪断湿式顆粒化方法によって製造された賦形剤のSEM顕微鏡写真の図示である。 図7は、実施例4に従う従来の高剪断湿式顆粒化によって作製された賦形剤、ならびに実施例1、2および3に従って生成された本発明の改善された賦形剤の流動性指数比較の図示である。 図8は、実施例3に従って生成された本発明の改善された賦形剤の複数サンプリングのSEM顕微鏡写真の図示である。
(詳細な説明)
圧縮性で高機能性の、顆粒状の微結晶性セルロースベースの賦形剤の実質的に均質な粒子を含む改善された賦形剤が提供される。上記改善された賦形剤は、個々の成分と比較して、かつ同じ物質から形成される従来の賦形剤と比較して、増強した流動性/良好な流動特性、優れた/高い圧縮性、および増大したAPI負荷、ならびに混和性を提供する。
上記改善された賦形剤は、上記成分間で強力な粒子内接合架橋を有し、顕著な開放構造もしくは中空孔を含む特有の構造的形態を生じる。これら孔の存在は、APIと改善された混和のための理想的な環境である表面の粗さを提供する。優れた混和性は、一律の量の上記APIを含む錠剤が生成されることを可能にするように、賦形剤の必須の特徴である。さらに、この改善された賦形剤は、薬学的に受容可能な錠剤を生成するために必要とされる選択肢的な滑沢剤を除いて、必要な賦形剤を含む。
上記改善された賦形剤は、薬学的錠剤を作製するための直接圧縮性の、完全な、かつ万能の賦形剤である賦形剤を生じる粒径を有するように操作される。上記賦形剤は、希釈剤、結合剤および崩壊剤を含むので完全であり、そして驚くべきことに、種々のAPIと適合性であるので万能であると考えられる。上記改善された賦形剤の上記成分および物理的特徴は、注意深く選択され、広い範囲のAPIを処方することにおけるその使用を確実にするために最適化された。
この賦形剤の万能性は、処方開発に対する、伝統的な時間がかかるアプローチの必要性を克服する。ここで科学者は、種々の賦形剤のあつらえのブレンドを開発して、上記特定のAPIの流動性および圧縮性を最適化する。上記開示された組成物および上記改善された賦形剤を作製するためのプロセスが、良好な流動性および高い圧縮性を提供する増大した多孔性を有する、実質的に均質な、強い球形粒子を提供することが、予測外にも発見された。上記改善された賦形剤は、代表的には、約0.1〜0.4g/ccの空気を含んだバルク密度(aerated bulk density)を有する。
未処理の微結晶性セルロース(MCC)は、SEMの下で見た場合に、針状の形状を有する(図3に図示されるように)。本明細書で開示される改善された賦形剤の粒子形態は、予測外にも、粒子中に穴もしくは孔および中空部分を有する(このことは、API負荷能力を改善し得る)、実質的に均質な球形構造として独特である。図1および図2に図示されるように、用語、実質的に均質な、は、本明細書において、個々の成分がSEMスキャンの下で区別され得ない構造を示すことを意味する。これは、伝統的な賦形剤(例えば、Prosolv(登録商標))(図4に図示されるように)およびLudipress(登録商標)(図5に図示されるように)著しく異なる。これら従来から生成される賦形剤は、上記改善された賦形剤の上記実質的に均質な粒子の形態を生じ、代わりに、容易に区別され、凝集された、いずれかのファイバー様フィラメントと一緒に接着された粒子から構成される。上記伝統的なおよび他の開示されたプロセスにおいて形成される顆粒は、粒子の、別個の粒子の凝集によって生成される不規則な形状をした顆粒への単純な接着として認められる。これら凝集した粒子が、輸送もしくは手荒な取り扱いの間に上記別個の成分へ分離してしまうことは、よくあることである。上記改善された賦形剤の連続する球形粒子は、中空部分を含むが、予測外にも強く、取り扱いおよび処理の間に砕けやすくない。
本発明において、MCCは、ポリマー結合剤および架橋吸湿性ポリマーと組み合わせて処理されて、高多孔性および強い粒子内結合を有する球状粒子を生成する。上記ポリマー結合剤は、セルロース性ポリマーもしくは有機合成ポリマーのクラスから選択され、これらは、約80℃〜約120℃において熱的安定性、約0.5%〜約5% wt/volの水溶液に対して約2mPa〜約50mPaの範囲の動粘度、約0.5%〜約5% wt/volの範囲の水溶解度を有し、約0.5%〜約5% wt/vol 水溶液に対して約40ダイン/cm〜約65ダイン/cmの範囲の表面張力を提供する。このクラスの好ましい結合剤としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフトコポリマーならびにビニルピロリドン−ビニルアセテートコポリマーが挙げられる。現在好ましいのは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)である。上記架橋吸湿性ポリマー崩壊剤は、好ましくは、クロスポピドン(CPVD)である。図1および図2において認められるように、上記処理された粒子は、多孔性部分を有する球の実質的に均質な組成物であり、このことは、上記球の少なくとも部分的に中空の部分をもたらす。上記顆粒は、上記スラリー混合物の実際の物理的結合によって生成され、上記ノズルから吹き出した場合に別個の粒子になる。る。上記多孔性および中空部分は、改善されたAPI負荷および混和性を生じる。
上記改善された賦形剤は、優れた流動性を有する。一般に、粒子流動が不十分である場合、さらなる滑り剤(例えば、二酸化ケイ素)が添加されて、流動を改善する。上記粉末流動が十分でない場合、錠剤生産性が低くなる。Carr法(当該分野で周知)による上記改善された賦形剤粒子の特徴付けは、80を超える流動性指数を示した。ここで70より大きい流動性指数が良好な流動性を示す実施例6において認められるように、Hosokawa粉末試験器(Carr法を使用する一連の自動化試験を使用して、粉末特を測定する試験機器)を使用して、実施例1の改善された賦形剤が82の流動性指数を有することを決定した。図7は、実施例4に従う従来から調製されてきた賦形剤と、本発明の改善された賦形剤との、流動性指数についての比較を示す。
実施例5に例示されるように、本発明に従って生成された物質の顆粒は、伝統的な高剪断湿式顆粒化プロセスによって生成された類似の物質のものより強い。
実施例13および15に例示されるように、本発明の改善された賦形剤は、約5%程に低いAPI、もしくは約50%程に高いAPIと直接混合した場合、直接圧縮によって受容可能な錠剤を生成した。このことは、本発明に従って生成される物質の万能な適用および使用を示す。
本明細書で開示されるプロセスは、噴霧乾燥顆粒化プロセスの新規な形態である。上記新たなプロセスは、水の存在下で上記賦形剤の3つの成分全てを均質化して、上記成分のスラリーを作り出すことからなる。上記均質化プロセスは、上記2つの不溶性成分(MCCおよび崩壊剤)を互いに接触させ、粘性結合剤溶液(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)と密に会合して結合させるために行われる。高速で、120℃以上の高温で水のエバポレーションおよび全ての成分を保持するHPMCの局所的作用はともに、独特の形状および形態を有する粒子を生成する。
対照的に、伝統的な噴霧乾燥法は、1種もしくは2種の可溶性成分の組成物を使用する。実施例4、図6は、伝統的な湿式顆粒化法によって処理される本発明の組成物成分を図示する。従来の高剪断湿式顆粒化プロセスから生成された物質は、実施例1および3において例示されるような本発明の方法によって形成された生成物ほど良好には機能しない針状の砕けやすい粒子からなった。圧縮性は低下し、従来のように生成された物質から圧縮されたプラセボ錠剤の硬度において、実施例1に従う改善されたものと比較して、1.8倍の低下を生じた(実施例7を参照のこと)。この粒子形態は、図6に認められるように、単純な粒子架橋によって一緒に接着される不規則な粒子から構成される。
改善された賦形剤の成分は、改善された湿式均質化/噴霧乾燥顆粒化法によって処理される。このプロセスにおいて、スラリーは、2種の水不溶性成分(代表的には、上記2種の水不溶性成分の間の組成は大きく異なる)および第3の水溶性成分から形成される。その得られたスラリーは、所望の粒径へと(代表的には、約50μmより大きく、好ましくは、約50μm〜約250μm、およびより好ましくは、約90μm〜約150μm)顆粒化される。
上記賦形剤は、上記ポリマー結合剤および架橋吸湿性ポリマー崩壊剤と一緒にMCCを処理もしくは均質化することによって形成される。例示的実施形態において、上記賦形剤は、約75%〜約98% MCCから、約1%〜約10% 結合剤および約1%〜約15% 崩壊剤と組み合わせて形成される。好ましい実施形態において、上記賦形剤は、約80%〜約90% MCC、約2%〜約8% 結合剤および約3%〜約12% 崩壊剤から形成される。より好ましい実施形態において、上記賦形剤は、約85%〜約93%、約2%〜約5% 結合剤および約10% 崩壊剤から形成される。
MCCおよび崩壊剤 対 上記結合剤との比を変化させると、最終的な賦形剤の密度に影響が及ぶことがさらに発見された。例示的な例において、HPMCを上記結合剤として使用すると、5.5% HPMCは、0.2g/ccの空気を含んだバルク密度を有する賦形剤を生じ(実施例2を参照のこと)、ここで2% HPMCは、0.3g/ccの空気を含んだバルク密度を有する賦形剤を生じる(実施例1を参照のこと)。バルク密度における増加は、低い多孔性を示す。
上記改善された賦形剤の使用は、一連の混和工程APIと上記改善された賦形剤(錠剤処方の必須の成分(希釈剤、結合剤および崩壊剤)ならびに必要に応じて滑沢剤を含む)との混和)に処方開発を低下させる。適切なAPIは、MCCおよび上記他の賦形剤成分と適合性である点でのみ、制限される。上記混和プロセスの後に、直接圧縮によって高品質錠剤を打錠することが続く。
従って、本明細書で開示される組成物および処理工程は、新規な最終粒子形態および予測外に改善された圧縮性を示す、改善された賦形剤を生じる。
(実施例1:本発明に従う、微結晶性セルロース−2% ヒドロキシプロピルメチルセルロース−クロスポピドン賦形剤の調製)
上記改善された賦形剤は、微結晶性セルロース 85%、ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2%、およびクロスポピドン 13%からなる。上記賦形剤、湿式均質化/噴霧乾燥顆粒化プロセスによって生成した。上記賦形剤の生成のために使用した装置は、12000〜25000の間のディスクRPMおよび180〜250℃の入り口温度を有する並流アトマイザーディスクタイプ(Co−current atomizer disc type)であった。粉末化MCCを、脱イオン水と混合チャンバ中でスラリーに変換して、23.34%の濃度を得た。他の成分、すなわち、HPMCおよびクロスポピドンもまた、60℃の別個の混合チャンバ中、脱イオン水でスラリーに変換して、5.93%の濃度にした。次いで、上記HPMC/クロスポピドン混合物を、上記MCCスラリーを含むチャンバ中に移し、2時間にわたって、循環剪断ポンプおよび攪拌機を使用して、40〜60℃の均一な混合物へと均質化して、固体を上記溶液中に懸濁させて維持して、均質なスラリーを形成した。次いで、上記スラリー混合物を、106〜109℃の出口温度において、熱気(hot air)の存在下で、33Hzのモーター周波数においてロータリーノズルを介して噴霧乾燥した。このことは、上記顆粒形成工程を構成する。その細かいものを、サイクロンで除去し、上記最終生成物を収集すると、上記新たな改善された賦形剤が与えられた。実施例1の賦形剤のSEM顕微鏡写真は、図1に認められる。別段注記されない限り、本明細書中の全てのSEM顕微鏡写真は、FEI XL30 ESEM(環境的走査型電子顕微鏡)、電圧5kV、スポットサイズ3、SE検出器を使用して記録した。上記サンプルを、SEM分析の前にイリジウムを付着させた(付着時間40秒)。
上記顆粒物質の圧縮性、空気を含んだバルク密度およびタップバルク密度(tapped bulk density)を、Powder Tester(Hosokawa Micron Corporation) Model PT−Sを使用して測定した。上記Hosokawa Powder Testerソフトウェアを使用するコンピューターを使用して、測定操作の間にHosokawa Powder Testerを制御し、単純な使用およびデータ処理を可能にした。上記空気を含んだバルク密度およびタップバルク密度を測定するために、50ccカップを使用した。タップバルク密度を測定するための標準のタップ数(tapping count)は、180であり、上記タップストロークは18mmであった。D50値を、「粒径分布」測定において収集したデータに基づいて計算した。Air Jet Sieving instrument(Hosokawa Micron System)を使用して、上記顆粒物質の粒径分布を決定した。一連の4つのシーブ(270メッシュ、200メッシュ、100メッシュおよび60メッシュ)を使用した。各シーブに対する篩時間は、60秒であったが、真空圧は、12〜14インチH で維持した。サンプルサイズは、5gであった。
「乾燥時喪失」(LOD)値を、Mettler Toledo Infrared Dryer LP16を使用して決定した。その設定温度は、120℃であり、分析を、一定重量に達したときに停止した。

(実施例2:本発明に従う、微結晶性セルロース−5.5% ヒドロキシプロピルメチルセルロース−クロスポピドン賦形剤の調製)
上記賦形剤は、微結晶性セルロース(85.5%)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(5.5%)、およびクロスポピドン(9%)からなる。上記賦形剤を、湿式均質化/噴霧乾燥顆粒化プロセスによって生成した。上記賦形剤の生成のために使用した装置は、12000〜25000の間のディスクRPMおよび180〜250℃の入り口温度を有する並流アトマイザーディスクタイプ(Co−current atomizer disc type)であ。顆粒化の後、サイクロン分離デバイスを使用して、細かいものを除去した。粉末化MCCを、混合チャンバ中で脱イオン水を使用してスラリーに変換して、25.12%の濃度にした。他の成分HPMCおよびクロスポピドンを、最初に乾式混合し、次いで、別個の混合チャンバ中、脱イオン水でスラリーへと変換し、11.4%の濃度にした。次いで、上記HPMC/クロスポピドン混合物を、上記MCCスラリーを含むチャンバへと移し、循環剪断ポンプおよび攪拌機を使用して、40〜60℃で2時間にわたって均質な混合物へと均質化して、固体を上記溶液中に懸濁させて維持して、均質なスラリーを形成した。次いで、上記スラリー混合物を、106〜109℃の出口温度において、熱気(hot air)の存在下で、40.1Hzのモーター周波数においてロータリーノズルを介して噴霧乾燥した。このことは、上記顆粒形成工程を構成する。その細かいものを、サイクロンで除去し、上記最終生成物を収集した(図2を参照のこと)。
上記粉末特を、実施例1に記載されるように決定した。

(実施例3)
上記賦形剤は、微結晶性セルロース(89%)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(2%)、およびクロスポピドン(9%)からなる。上記賦形剤を、湿式均質化/噴霧乾燥顆粒化プロセスによって生成した。上記賦形剤の生成のために使用した装置は、12000〜25000の間のディスクRPMおよび180〜250℃の入り口温度を有する並流アトマイザーディスクタイプ(Co−current atomizer disc type)であった。顆粒化の後、サイクロン分離デバイスを使用して、細かいものを除去した。上記顆粒状賦形剤の生成を、混合チャンバ中で脱イオン水を使用して粉末化MCC(これは、杆状粒子からなる)をスラリーに変換して、23.34%の濃度にすることで始める。他の成分HPMCおよびクロスポピドンを、最初に乾式混合し、次いで、別個の混合チャンバ中、脱イオン水でスラリーへと変換し、10.1%の濃度にした。次いで、上記HPMC/クロスポピドン混合物を、上記MCCスラリーを含むチャンバへと移し、循環剪断ポンプおよび攪拌機を使用して、40〜60℃で2時間にわたって均質な混合物へと均質化して、固体を上記溶液中に懸濁させて維持して、均質なスラリーを形成した。次いで、上記スラリー混合物を、106〜109℃の出口温度において、熱気(hot air)の存在下で、32.5Hzのモーター周波数においてロータリーノズルを介して噴霧乾燥した。このことは、上記顆粒形成工程を構成する。その細かいものを、サイクロンで除去し、上記最終生成物を収集した。いくつかのサンプリングから得られた生成物の均質性を、図8に図示する。
上記粉末特を、実施例1に記載されるように決定した。

(実施例4:微結晶性セルロース(89%)−HPMC(2%)−クロスポピドン(9%)の高剪断湿式顆粒化)
133.5g 微結晶性セルロース、3.0g ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび13.5g クロスポピドンを、1Lステンレス鋼のボールに入れた。このボールを、GMX.01ベクターマイクロ高剪断ミキサー/造粒機(Vector Corporation)に取り付けた。この乾燥混合物を、870rpmインペラー速度および1000rpチョッパー速度で2分にわたって混合した。16rpmの供与量率(dose rate)において蠕動ポンプを使用して、70gの脱イオン水(「液体結合剤」)をこの乾燥ブレンドに1滴ずつ添加した。上記液体結合剤添加の間、上記インペラー速度は700rpmであり、上記チョッパー速度は、1500rpmであった。上記湿式の塊にする時間(wet massing time)は、60秒であり、上記液体添加の間と同じインペラー速度およびチョッパー速度を維持した。顆粒化の後、上記湿った顆粒状物質を、60℃においてトレイで乾燥させた。その得られた顆粒状物質(水分含有量2.35%)を、30メッシュシーブを介して分離した。30メッシュスクリーンを通過した上記顆粒状物質の収量は、116.73gであった(乾燥出発物質および乾燥生成物を基準にして79.3%)。図6を参照のこと。
(実施例5:実施例1の賦形剤および実施例4に従う高剪断湿式顆粒化によって得られた物質についての顆粒の砕けやすさの試験)
75〜100gの顆粒状物質を、4LのV字型ブレンダー中に装填し、2時間にわたって転倒混和した。上記顆粒状物質を回収し、分析した。Air Jet Sieving機器(Hosokawa Micron System)を使用して、転倒混和の前後で上記顆粒状物質の粒径分布を決定した。一連の4つのシーブ(270メッシュ、200メッシュ、100メッシュおよび60メッシュ)を使用した。各シーブに対する篩時間は、60秒であり、その間にその真空圧は、12〜14インチH で維持した。上記サンプルサイズは、5gであった。

(実施例6:実施例1の粉末特および実施例3の賦形剤および実施例4に従う高剪断湿式顆粒化によって得られる物質の比較)
上記顆粒状物質の粉末特を、Powder Tester(Hosokawa Micron Corporation) Model PT−Sを使用して測定した。上記Hosokawa Powder試験器は、R.L.Carrの証明された方法に従って、乾燥固体の流動性を決定する。上記Hosokawa Powder Testerソフトウェアを使用するコンピューターを使用して、測定操作の間にHosokawa Powder Testerを制御し、単純な使用およびデータ処理を可能にした。上記空気を含んだバルク密度およびタップバルク密度を測定するために、50ccカップを使用した。上記タップバルク密度を測定するための上記標準タップ数は180であり、上記タップストロークは、18mmであった。

(実施例7:実施例1の賦形剤を使用して調製したプラセボ錠剤および実施例4に従う高剪断湿式顆粒化によって得られた物質の硬度 対 圧縮プロフィールの比較)
約0.5g錠剤を、Carverマニュアルプレスおよび13mmダイを使用して、種々の圧縮力で対応する顆粒状物質から押し出した。休止時間(dwell time)は、5秒であった。滑沢剤を添加しなかった。上記錠剤の硬度は、Varian,BenchsaverTM Series,VK 200 Tablet Hardness Testerを使用して測定した。以下の表において記録された値は、3回の測定の平均である。

(実施例8:種々の市販の供給源からの微結晶性セルロース、微結晶性セルロースを含む市販の同時処理賦形剤、ならびに実施例1、実施例2および実施例3の賦形剤のHausner比およびCarrの圧縮性指数(%)の比較)
上記空気を含んだバルク濃度およびタップバルク密度を使用して、Carrの圧縮性指数およびHausner比を計算し得る。Carrの圧縮性指数に対して20〜21%以下の値、およびHausner比に対して1.25未満の値は、良好な流動性を有する物質を示す。

(実施例9:MCCベースの顆粒状賦形剤のプラセボ錠剤についての崩壊時間 対 硬度)
約0.5g 錠剤を、Carverマニュアルプレスおよび13mmダイを使用して、3000lbs−fの圧縮力で対応する顆粒状物質から押し出した。休止時間は、5秒であった。滑沢剤は加えなかった。上記崩壊実験を、37℃の900mLの脱イオン水を使用して、Distek Disintegration System 3100で実施した。

(実施例10:5% アセトアミノフェンと実施例1の賦形剤との混合物の粉末特性)
7.9gのアセトアミノフェンを、4LのV字形ブレンダー中、1時間30分間にわたって150gの実施例1の賦形剤と混和した。上記粉末特を、実施例6において言及された同じ方法を使用して測定した。上記D50値を、実施例5において記載されるものに類似の「粒径分布」測定において集められたデータに基づいて計算した。

(実施例11:30% アセトアミノフェンと実施例1の賦形剤との混合物の粉末特性)
64.9gのアセトアミノフェンを、4LのV字形ブレンダー中、1時間30分間にわたって150gの実施例1の賦形剤と混和した。上記粉末特を、実施例6に記載される同じ方法を使用して測定した。上記D50値を、実施例5に記載されるものと類似の「粒径分布」測定において集められたデータに基づいて、計算した。

(実施例12:30% イブプロフェンと実施例1の賦形剤との混合物の粉末特性)
64.3gのイブプロフェンを、4LのV字形ブレンダー中、1時間30分間にわたって150gの実施例1の賦形剤と混和した。上記粉末特を、実施例6に記載される同じ方法を使用して測定した。上記D50値を、実施例5に記載されるものと類似の「粒径分布」測定において集められたデータに基づいて計算した。

(実施例13:実施例10に従って調製された粉末ブレンドを使用した、5% アセトアミノフェン錠剤の調製)
約0.5gの錠剤を、Carverマニュアルプレスおよび13mmダイを使用して、種々の圧縮力で対応する顆粒状物質から押し出した。休止時間は、5秒であった。滑沢剤は添加しなかった。上記錠剤の硬度を、Varian,BenchsaverTM Series,VK 200 Tablet Hardness Testerを使用して測定した。以下の表において記録された値は、3回の測定の平均である。上記崩壊実験を、37℃の900mL 脱イオン水を使用して、Distek Disintegration System 3100で行った。

(実施例14:実施例11に従って調製された粉末ブレンドを使用する、30% アセトアミノフェン錠剤の調製)
約0.5gの錠剤を、Carverマニュアルプレスおよび13mmダイを使用して、種々の圧縮力で対応する顆粒状物質から押し出した。休止時間は、5秒であった。滑沢剤は添加しなかった。上記錠剤の硬度を、Varian,BenchsaverTM Series, VK 200 Tablet Hardness Testerを使用して測定した。以下の表に記録された値は、3回の測定の平均である。上記崩壊実験を、37℃の900mLの脱イオン水を使用して、Distek Disintegration System 3100で行った。

(実施例15:50% ナプロキセンナトリウム/実施例3の調製)
80gのナプロキセンナトリウムを、4LのV字形ブレンダー中、1時間30分間にわたって、80gの実施例3の賦形剤および800mg(0.5%)の無定形シリカ(滑り剤)とブレンドした。約0.5gの錠剤を、Carverマニュアルプレスおよび13mmダイを使用して、種々の圧縮力で対応する顆粒状物質から押し出した。休止時間は、5秒であった。滑沢剤は添加されなかった。上記錠剤の硬度を、Varian,BenchsaverTM Series,VK 200 Tablet Hardness Testerを使用して測定した。以下の表において記録された値は、3回の測定の平均である。上記崩壊実験を、37℃の900mLの脱イオン水を使用して、Distek Disintegration System 3100で行った。

本発明を詳細に記載してきたが、当業者は、改変が、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本発明からなされ得ることを認識する。従って、本発明の範囲は、記載される特定の実施形態に制限されることは意図されない。むしろ、添付の特許請求の範囲およびこれらの等価物が、本発明の範囲を決定することが意図される。
別段注記されない限り、全てのパーセンテージは、重量/重量パーセンテージである。

Claims (15)

  1. 質な粒子を含む組成物であって、該組成物は、
    5%〜8% 微結晶性セルロース;
    %〜0% 少なくとも1種の結合剤;および
    %〜5% 少なくとも1種の崩壊剤、
    を含み、ここで該微結晶性セルロース、該結合剤および該崩壊剤は、SEMで見た場合、区別できず、そのため質の、状の粒子を形成し、
    ここで、該結合剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースであり、該崩壊剤は、架橋ポリビニルピロリドンであり、
    該組成物は、該微結晶性セルロース、該結合剤および該崩壊剤から構成される水性スラリーをスプレーすることによって形成される、組成物。
  2. 前記組成物は、
    0%〜0% 微結晶性セルロース;
    %〜前記少なくとも1種の結合剤;および
    %〜2% 前記少なくとも1種の崩壊剤、
    を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記組成物は、
    5%〜3% 微結晶性セルロース;
    %〜前記少なくとも1種の結合剤;および
    0% 前記少なくとも1種の崩壊剤、
    を含む、請求項1に記載の組成物。
  4. 賦形剤を作製するための方法であって、該方法は、
    微結晶性セルロース、少なくとも1種の結合剤および少なくとも1種の崩壊剤を水の存在下で混合して均質な水性スラリーを形成する工程;ならびに
    該均質な水性スラリーをスプレーして、賦形剤の質な粒子を形成する工程、を包含し、ここで、該結合剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースであり、該崩壊剤は、架橋ポリビニルピロリドンであり、
    該賦形剤は、
    5%〜8% 微結晶性セルロース;
    %〜0% 少なくとも1種の結合剤;および
    %〜5% 少なくとも1種の崩壊剤、
    を含む、方法。
  5. 前記賦形剤は、
    0%〜0% 微結晶性セルロース;
    %〜前記少なくとも1種の結合剤;および
    %〜2% 前記少なくとも1種の崩壊剤、
    を含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記賦形剤は、
    5%〜3% 微結晶性セルロース;
    %〜前記少なくとも1種の結合剤;および
    0% 前記少なくとも1種の崩壊剤、
    を含む、請求項4に記載の方法。
  7. 賦形剤を作製するための方法であって、該方法は、
    少なくとも1種の結合剤、微結晶性セルロースおよび少なくとも1種の崩壊剤を水の存在下で混合して均質な水性スラリーを形成する工程;
    該均質な水性スラリーをスプレーして、質な粒子を形成する工程、
    を包含し、
    該賦形剤は、
    5%〜8% 微結晶性セルロース;
    %〜0% 少なくとも1種の結合剤;および
    %〜5% 少なくとも1種の崩壊剤、
    を含み、
    ここで、該結合剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースであり、該崩壊剤は、架橋ポリビニルピロリドンである、方法。
  8. 0%〜0% 微結晶性セルロース;
    %〜前記少なくとも1種の結合剤;および
    %〜2% 前記少なくとも1種の崩壊剤、
    を含む、請求項7に記載の方法。
  9. 5%〜3% 微結晶性セルロース;
    %〜前記少なくとも1種の結合剤;および
    0% 前記少なくとも1種の崩壊剤、
    を含む、請求項7に記載の方法。
  10. 少なくとも1種の活性な薬学的成分;ならびに
    以下を含む質な粒子の賦形剤:
    a)微結晶性セルロース;
    b)少なくとも1種の結合剤;および
    c)少なくとも1種の崩壊剤、
    を含み、
    ここで、該結合剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースであり、該崩壊剤は、架橋ポリビニルピロリドンであり、該賦形剤は、該微結晶性セルロース、該結合剤および該崩壊剤から構成される水性スラリーをスプレーすることによって形成され、
    該賦形剤は、
    5%〜8% 微結晶性セルロース;
    %〜0% 少なくとも1種の結合剤;および
    %〜5% 少なくとも1種の崩壊剤、
    を含む、薬学的錠剤。
  11. 前記賦形剤は、
    0%〜0% 微結晶性セルロース;
    %〜前記少なくとも1種の結合剤;および
    %〜2% 前記少なくとも1種の崩壊剤、
    を含む、請求項10に記載の錠剤。
  12. 前記賦形剤は、
    5%〜3% 微結晶性セルロース;
    %〜前記少なくとも1種の結合剤;および
    0% 前記少なくとも1種の崩壊剤、
    を含む、請求項10に記載の錠剤。
  13. 薬学的錠剤を作製するための方法であって、該方法は、
    少なくとも1種の活性な薬学的成分を、請求項1に記載の組成物と混合する工程;ならびに
    該混合物を圧縮して、錠剤を形成する工程、
    を包含する、方法。
  14. 前記活性な薬学的成分がイブプロフェンを含む、請求項10に記載の錠剤。
  15. 請求項10に記載の錠剤であって、前記少なくとも1種の活性な薬学的成分が、該錠剤の%〜0%を構成する、錠剤。
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