JP5709991B2 - 圧力センサ - Google Patents

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Description

本発明は、気体、液体等の圧力、特に自動車用エンジンの燃焼圧力を計測するための圧力センサ素子およびこれを備えた圧力センサに関する。
圧力センサとして、平板状の電極と圧電膜とを交互に積層した形態のものが知られている(特許文献1を参照)。この圧力センサは、例えばエンジン等の爆発に伴う圧力の変化、具体的には繰り返し圧力の変化による応力の測定に使われる。
特開2008−128805号公報
ここで、平板状の電極の主面間にのみ圧電膜が配置された構成であると、剥離の起点となる圧電膜端部が多くなる。したがって、繰り返し荷重が加わると、圧電膜端部から圧電膜が剥離するおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、繰り返し荷重による圧電膜の剥離が起こりにくく、耐久性に優れた圧力センサを提供することを目的とする。
本発明は、異なる極の第1の電極および第2の電極と、前記第1の電極の主面と前記第2の電極の主面との間に配置された圧電とを含む圧力センサにおいて、前記第1の電極の側面または側面から主面にかけて電気的接続のための接続部を有し、前記圧電体は前記接続部を除く前記第1の電極の主面および側面に被着されているとともに、前記圧電の端部と前記第1の電極との間に相互拡散層があることを特徴とする。
本発明によれば、圧電膜の端部と第1の電極との間に相互拡散層があることで、繰り返し荷重付加に対する耐久性が向上する。
本発明の圧力センサの実施の形態の一例を示す概略断面図である。 (a)は図1に示す領域Xの一例を示す側面図であり、(b)は(a)に示すA−A線で切断した一部拡大断面図である。 (a)は図1に示す領域Xの他の例を示す側面図であり、(b)は(a)に示すB−B線で切断した一部拡大断面図である。 図3(a)に示すB−B線で切断した他の例を示す一部拡大断面図である。 本発明の圧力センサの実施の形態の他の例を示す概略断面図である。 (a)は図5に示す領域Yの一例を示す側面図であり、(b)は(a)に示すC−C線で切断した一部拡大断面図である。 図6(a)に示すC−C線で切断した他の例を示す一部拡大断面図である。 従来の圧力センサの一例を示す一部拡大断面図である。
以下、本発明の圧力センサの実施の形態の例について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の圧力センサの実施の形態の一例を示す概略断面図である。また、図2(a)は図1に示す領域Xの一例を示す側面図であり、図2(b)は図2(a)に示すA−A線で切断した一部拡大断面図である。
図1および図2に示す圧力センサ10は、異なる極の第1の電極11および第2の電極12と、第1の電極11の主面と第2の電極12の主面との間に配置された圧電膜13とを含み、少なくとも第1の電極11の主面には圧電体(以下、圧電膜という場合がある。)13が被着されており、圧電膜13の端部と第1の電極11との間に相互拡散層14があることを特徴とする。
図1に示す圧力センサ10は、第1の電極11の主面と第2の電極12の主面との間に圧電膜13を配置して交互に積層した積層体がケース15に収容された構成のものである。この圧力センサ10は、例えば自動車エンジンの点火プラグ取付部に実装してエンジンのシリンダ内圧を測定するために使用する場合、直径12〜25mm程度、高さ0.5〜6mm程度の大きさとされる。
第1の電極11および第2の電極12は、ステンレス、銅、Ni−Cr−Fe合金などの金属で平板状に形成されたものである。平板状の第1の電極11および第2の電極12としては、その用途に応じて円環状、円板状および矩形板状のものなどを採用することができる。また、第1の電極11および第2の電極12は互いに異なる極性であり、後述する圧電膜13への圧力の印加により発生した電荷の量をそれぞれの電極(第1の電極11および第2の電極12)を介して測定して圧力を求めるようになっている。なお、第1の電極11および第2の電極12の配置としては、例えば第1の電極11と第2の電極12とが交互に配置されていてもよく、交互ではなく一定の規則性をもたせた配置になっていてもよい。
また、図1では、第1の電極11と同じ層に第1の電極11とは絶縁されて第2の電極12が配置されていて、上下の第2の電極12が溶接されて溶接部121を介して互いに電気的に接続され、全ての第2の電極12がケース15と電気的に接続された構成になっているが、このような構成に限定はされず、また必ずしもケース15はなくてもよい。
そして、第1の電極11の主面と第2の電極12の主面との間に圧電膜13が配置された構成とするために、少なくとも第1の電極11の主面には圧電膜13が被着されている。
圧電膜13は、膜の厚さ方向に圧電性を有する圧電材料、例えば水晶、チタン酸ジルコン酸鉛、ランガサイト、窒化アルミニウム(AlN)などからなり、0.3μm〜100μmの厚みに形成されたものである。この圧電膜13に圧力が伝達されると、その圧電的性質により印加された圧力に応じた量だけ圧電膜13の両面に電荷が発生するようになっている。圧電膜13としては、膜の厚さ方向に特に大きな圧電定数を有する結晶方向で配向されていることが好ましい。ただし、その組織形態は単結晶、多結晶のいずれでもよく、なんら限定されるものではない。なお、図2(a)および図2(b)は、表面に圧電膜13が被覆された第1の電極11と圧電膜13の被覆されていない第2の電極12とが積層方向に隣り合って配置された例を示しているが、このような例に限定はされない。
そして、少なくとも第1の電極11の主面に圧電膜13が被着された構成としては、圧電膜13は第1の電極11の主面のみに被着された構成(図示せず)が挙げられる。この場合の圧電膜13端部は圧電膜13の外周(側面)付近となり、電気信号を取り出すための(電気的接続のための)接続部は第1の電極11の側面の一部に設けられる構成となる。
また、少なくとも第1の電極11の主面に圧電膜13が被着された構成として、図2(a)および図2(b)に示すように、第1の電極11の側面に電気信号を取り出すための(電気的接続のための)接続部を有し、圧電膜13が接続部を除く第1の電極11の主面および側面に被着された構成も挙げられる。このものは、第1の電極11の側面および主面の全ての領域に圧電膜13が被着されているとともに、第1の電極11の側面において圧電膜13に開口部が設けられていて、接続部は圧電膜13の開口部から露出する第1の電極11の一部であり、圧電膜13の端部が開口部の周縁に位置する圧電膜13の縁である構成になっている。図2(a)および図2(b)に示すように、第1の電極11のほぼ表面全体(第1の電極11の主面および側面)に接続部を除いて圧電膜13が被着されていることで、第1の電極11の主面と第2の電極12の主面との間にのみ設けた構成よりも、剥離の起点となるような圧電膜13の端部を少なくすることができる。さらに、後述する相互拡散層14の形成領域を少なくすることもできる。
第1の電極11の側面に位置する電気信号を取り出すための(電気的接続のための)接続部を除いて圧電膜13が被着された構成、すなわち、この接続部で圧電膜13が形成されておらず第1の電極11を露出させた構成になっているのは、この接続部(露出させた部位)で導通をとるためである。露出させる部位の大きさとしては、リード線がレーザー溶接で接合できる大きさであればよく、例えば円形の場合は直径0.1〜2mm、四角形の場合は1辺の長さ0.1〜2mmである。なお、図1では第1の電極11の電気的な接続について省略しているが、全ての第1の電極11がワイヤボンディングで直接電気的に接続されてもよく、リード線がそれぞれの第1の電極11に接続されてもよい。
そして、図2(a)および図2(b)に示すように、圧電膜13の端部と第1の電極11との間に相互拡散層14がある。
相互拡散層14とは、第1の電極11の成分と圧電膜13の成分とが相互に拡散して混ざりあった層のことであり、例えば高温熱処理によって形成される。相互拡散層14の幅(図2(a)の水平方向の幅)は例えば5μm以上であり、図2(b)に示す距離dが例えば10μm〜2mm、相互拡散層14の厚さは例えば5nm〜5μmである。
第1の電極11の側面における接続部(第1の電極11が露出した部位)の周囲に位置する圧電膜13の端部は剥離の起点となりやすいが、この圧電膜13の剥離の起点となる圧電膜13の端部に相互拡散層14があることで、この部位の密着力が高まり、側面の圧電膜13の剥離の発生が抑えられ、繰り返し荷重付加における耐久性が向上する。
さらに、圧電膜13の端部と第1の電極11との間の一部に相互拡散層14があることで、圧電膜13と第1の電極11との構造の規則性が失われ、繰り返し荷重における振動の共振が抑えられ、共振による圧電膜13の剥離がおきにくくなり、耐久性が向上する。
ここで、図3(a)および図3(b)に示すように、圧電膜13の端部の全ての領域と第1の電極11との間に相互拡散層があるのが好ましい。この圧電膜13の剥離の起点となる圧電膜13の端部の全てに相互拡散層14があることで、密着力が高まり、側面の圧電膜23の剥離の発生が抑えられ、繰り返し荷重の耐久性がより向上する。さらに、運転時の振動はエンジン筐体よりプラグを介して圧力センサ10に伝わり、圧力センサ10内の圧電膜13と第1の電極11との界面に表面波を発生させ、剥離しやすい圧電膜13の端部を剥離させようとするが、圧電膜13の端部の全ての領域と第1の電極11との間に相互拡散層14を形成し、明確な圧電膜13と第1の電極11との界面を無くすことで、発生した表面波は減衰して剥離が抑えられ、振動に対する耐久性が向上する。
また、図4に示すように、第1の電極11の側面に位置する圧電膜13の端部は被覆材15にて被覆されているのが好ましい。圧電膜13の端部上に被覆された被覆材15が圧電膜13の端部の剥離に対する押さえとなり、圧電膜13が端部から剥がれにくくなるため、繰り返し荷重付加における耐久性がより向上する。なお、被覆材15は、エポキシなどの樹脂、圧電膜13に対して塗れ性のよい金属などが挙げられるが、第1の電極11が溶けて圧電膜13の端部まで覆うようになったものでもよい。例えば、レーザー溶接で溶融した第1の電極11を流動させ、圧電膜13の上に這い上がらせる場合、例えば幅は5μm以上、接続部(露出部位)の周囲からの距離は10μm〜2mm、厚みは5μm〜2mmである。
また、図5および図6に示す圧力センサ20のように、接続部(露出部位)が第1の電極11の側面から主面にかけて設けられていて、圧電膜23の端部が第1の電極21の側面から主面にかけて設けられている場合、具体的には、第1の電極11の側面および主面の全ての領域に圧電膜23が被着されているとともに、第1の電極11の側面から主面にかけて圧電膜23に開口部が設けられていて、接続部は圧電膜23の開口部から露出する第1の電極11の一部であり、圧電膜23の端部が開口部の周縁に位置する圧電膜23の縁である場合には、第1の電極21の主面における圧電膜23の端部と第1の電極21との間にも相互拡散層24があることが好ましい。側面だけでなく主面における圧電膜23の端部にも相互拡散層24があることで、密着力が高まり、圧電膜23の剥離の発生が抑えられ、繰り返し荷重付加における耐久性がより向上する。
ここで、図5に示す圧力センサ20は、積層方向に隣り合う第1の電極21と第2の電極22とが圧電膜23を介して対向するように配置されていて、積層方向に隣り合う第1の電極21が一部で対向するとともに積層方向に隣り合う第2の電極22が一部で対向している。また、第1の電極21のほぼ表面全体(第1の電極21の主面および側面)には接続部を除いて圧電膜23が被着されている。そして、上下の第1の電極21が溶接されて溶接部211を介して互いに電気的に接続され、上下の第2の電極22が溶接されて溶接部221を介して互いに電気的に接続され、全ての第1の電極21がケース25と電気的に接続された構成になっている。すなわち、本例では、電気的接続のための接続部が溶接部211によって形成されている。なお、第2の電極22とケース25との間には絶縁板26が配置されていて、第2の電極22とケース25との絶縁が保たれている。
また、図7に示すように、相互拡散層24が接続部から遠ざかるにしたがって厚みが薄くなるのが好ましい。相互拡散層24は周囲と剛性が異なるため、荷重付加時に相互拡散層24の境目で応力が発生する。相互拡散層24が圧電膜23の端部から離れるに従い、厚みが徐々に薄くなることによって、荷重付加時の応力発生が緩和され、圧電膜23の破損の発生が抑えられ、繰り返し荷重付加における耐久性がより向上する。
次に、図1および図2に示す本発明の圧力センサ10の製造方法の例を説明する。
第1の電極11および第2の電極12は、例えば、圧延加工された金属材を金型打ち抜き加工やエッチング加工で所望の形状に成形することで得られる。
第1の電極11に被着される圧電膜13は、蒸着法、スパッタリング法、ディッピング法、スピンコート法などの成膜法によって第1の電極11に直接形成するほか、原材料を成膜後、焼成工程などの熱処理を経て所望の圧電体とすることによって製造することもできる。また、多結晶性の材料においては、圧電膜13の圧電感度を高めるため、膜の厚さ方向に電圧を印加することで結晶配向性を高くすることもできる。さらに、圧電膜13を第1の電極11とは別に製作し、密着機で貼り合わせたり、積層機で第1の電極11とともに積層したりするなどしてもよい。
そして、これらの部材を位置決め機能を有する積層機で所望の順序に積層する。なお、位置決めは金型やジグにより第1の電極11、第2の電極12および圧電膜13の側面を整列させることなどを含む。
また、第1の電極11の側面における圧電膜13の形成されていない部位(接続部)同士および第2の電極12同士を、例えばワイヤボンディングで直接接続したり、リード線をレーザー溶接、抵抗溶接、熱固化性あるいは反応固化性の導電ペーストで各電極に接続したりする。
なお、圧電膜13の端部と第1の電極11との間の相互拡散層14は、高温熱処理によって形成することができる。その方法は電気炉、レーザーアニールのような加熱でも、半田ごてのような高温体との接触でも、レーザー溶接によって溶融部と圧電膜13とを接触させる方法でも構わない。ここで、レーザーアニールのように短時間で熱処理が終わるか、またはレーザー溶接のように加熱・溶融部分が狭い範囲内に限定される場合は、第1の電極11または圧電膜13の融点以上の加熱でよいが、それ以外の方法による場合は溶融して原形が崩れないように融点未満の温度で加熱するのがよい。また、レーザー溶接を用いる場合、第1の電極11の表面全体(第1の電極11の主面および側面)に形成された圧電膜13にレーザーで穴を開けて接続部を形成すると同時に、圧電膜13の下の第1の電極11を溶融させ圧電膜13の端部と第1の電極11の溶融部とを接触させることで、相互拡散層14を形成することもできる。
また、圧電膜13の端部が被覆材15で被覆された構成とするには、レーザー照射面を傾けた状態で第1の電極11の露出部分にレーザーを照射するのがよく、溶融した電極が傾きによって流動するので、圧電膜13の端部の上に這い上がらせ、凝固させることで被覆材15を形成することができる。
また、相互拡散層14、24が接続部から遠ざかるにしたがって厚みが薄くなる構成とするには、相互拡散層14、24の形成領域全体を一定の温度で熱処理するのではなく、相互拡散層14、24の形成領域の接続部側をより高温にして熱処理すればよい。
以上の方法により、圧電膜13に発生し第1の電極11、第2の電極12に集められた電荷を、同軸ケーブルなどで圧力センサ10の外部に出力することが可能な圧力センサ10が得られる。
このような製造方法で作製された本発明の圧力センサは、例えば、内燃機関の気筒(シリンダ)の燃焼室に挿入される、点火プラグ、燃料噴射装置等の装置の取り付け部分に配置される。これらの装置はネジの締め込みやバネなどの弾性材による押さえ込みにより内燃機関の気筒(シリンダ)に固定されている。この固定力は、気筒(シリンダ)内における、ピストンの運動による燃焼室体積の変動、燃料の爆発による燃焼室内ガスの膨張、給排気などに伴う圧力変化により変動する。圧力センサはそれを挿入された装置の固定力変動に伴って電荷を生じるため、結果的に間接的に内燃機関の燃焼室内の圧力を計測することが可能となる。なお、内燃機関とは、前述の気筒(シリンダ)、点火プラグ、燃料噴射装置、ピストンのほか、グロープラグ、燃料供給や給排気のためのバルブなどを有するものである。具体的には、自動車等の乗物あるいは貨物運搬車両等に用いられるガソリンエンジン、アルコール混合ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、アルコールエンジンまたは水素ガスエンジン等である。
本発明の圧力センサは、内燃機関の燃焼室の圧力を測定する燃焼圧センサとして機能し、内燃機関のピストン運動により生じる繰り返し荷重および自動車等の乗物等として動作したときの振動に対して優れた耐久性を有するものである。
以下、本発明の実施例について説明する。
φ30mm、厚さ0.5mmの平板状の第2の電極を1枚、ステンレス材(SUS304)から切り出して作製した。
また同様の方法で、φ30mm、厚さ0.5mmの平板状の第1の電極を1枚作製した。さらに、第1の電極の両主面には鏡面加工処理を施し、面粗さRa0.02μmに仕上げた。
次に、第1の電極を基板として、その表面に、高周波マグネトロンスパッタリング法にて、ターゲットにはφ50の高純度チタン酸ジルコン酸鉛板を用い、基板温度750℃、到達真空度2×10−4Paで予熱を行った後、アルゴンガスを導入し、成膜圧力3.0Pa、電流密度70W/mで10hr成膜し、膜厚1μmのチタン酸ジルコン酸鉛薄膜を形成し、圧電膜とした。なお、各第1の電極の側面にはリード線をレーザー溶接する箇所を設けるために、マスクした状態でスパッタリングすることで、圧電膜が形成されていない電極露出部分(接続部)を設けた。
次に、第1の電極と第2の電極との間に圧電膜が配置されるように、第1の電極と第2の電極とを交互に3層ずつ積層した。そして、電極露出部分にレーザーを照射し、溶融した第1の電極が圧電膜端部に接触しないように、分岐させたリード線を溶接した。同様に第2の電極の側面にレーザーを照射し、異なる極性の分岐させたリード線を溶接した。
次に、側面に被着した圧電膜端部の一部を除いて、レーザーが照射されないよう被覆した後、1200℃でレーザーアニール処理し、圧電膜端部の一部と第1の電極との間に相互拡散層を生成した。
第1の電極と第2の電極との間に直流電圧60Vを印加し、圧電膜に分極処理を施して、図2に示すような形態の圧力センサ(試料1)を作製した。なお、相互拡散層は幅150μm、接続部からの距離は100μm、厚みは100nmであった。圧電特性は、圧力センサに油圧プレス装置で荷重1000Nを印加したときの発生電荷を測定して確認し、平均101pC/Nを得た。
同様に図3に示すような形態の圧力センサ(試料2)を作製した。具体的には、平板状の第1の電極と第2の電極とを作製し、第1の電極の両主面に鏡面加工処理を施した後、高周波マグネトロンスパッタリング法にて膜厚1μmのチタン酸ジルコン酸鉛薄膜(圧電膜)を形成し、圧電膜が中間層となるような順番で第1の電極と第2の電極とを交互に3層ずつ積層後、積層した各第1の電極の側面の電極露出部分(接続部)にレーザーを照射し、溶融した第1の電極が圧電膜端部に接触しないように、分岐させたリード線を溶接し、側面に被着した圧電膜端部の全てを除いて、レーザーが照射されないよう被覆した後、1200℃でレーザーアニール処理し、圧電膜端部の全てと第1の電極との間に相互拡散層を生成し、60Vの電圧を印加して図3に示すような形態の圧力センサ(試料2)を作製した。なお、相互拡散層は露出部分周囲全てに形成し、接続部からの距離は100μm、厚みは100nmであった。圧電特性は、平均102pC/Nであった。
同様に図4に示すような形態の圧力センサ(試料3)を作製した。具体的には、平板状の第1の電極と第2の電極とを作製し、第1の電極の両主面に鏡面加工処理を施した後、高周波マグネトロンスパッタリング法にて膜厚1μmのチタン酸ジルコン酸鉛薄膜(圧電膜)を形成し、圧電膜が中間層となるような順番で第1の電極と第2の電極とを交互に3層ずつ積層後、積層した各第1の電極の側面の電極露出部分(接続部)にレーザーを照射し、溶融した第1の電極を圧電膜端部の上に這い上がらせて被覆材とし、分岐させたリード線を溶接し、側面に被着した圧電膜端部の全てを除いて、レーザーが照射されないよう被覆した後、1200℃でレーザーアニール処理し、圧電膜端部の全てと第1の電極との間に相互拡散層を生成し、60Vの電圧を印加して図4に示すような形態の圧力センサ(試料3)を作製した。圧電特性は、平均101pC/Nであった。
同様に図6に示すような形態の圧力センサ(試料4)を作製した。具体的には、平板状の第1の電極と第2の電極とを作製し、第1の電極の両主面に鏡面加工処理を施した後、高周波マグネトロンスパッタリング法にて膜厚1μmのチタン酸ジルコン酸鉛薄膜(圧電膜)を形成し、圧電膜が中間層となるような順番で第1の電極と第2の電極とを交互に3層ずつ積層後、積層した各第1の電極の側面の電極露出部分(接続部)にレーザーを照射し、溶融した第1の電極が圧電膜端部に接触しないように、各第1の電極同士を溶接した。そして、主面および側面に被着した圧電膜端部の全てを除いて、レーザーが照射されないよう被覆した後、1200℃でレーザーアニール処理し、主面と側面の圧電膜端部の全てと第1の電極の間に相互拡散層を生成し、60Vの電圧を印加して図6に示すような形態の圧力センサ(試料4)を作製した。圧電特性は、平均104pC/Nであった。
同様に図7に示すような形態の圧力センサ(試料5)を作製した。具体的には、平板状の第1の電極と第2の電極とを作製し、第1の電極の両主面に鏡面加工処理を施した後、高周波マグネトロンスパッタリング法にて膜厚1μmのチタン酸ジルコン酸鉛薄膜(圧電膜)を形成し、圧電膜が中間層となるような順番で第1の電極と第2の電極とを交互に3層ずつ積層後、積層した各第1の電極の主面および側面の電極露出部分(接続部)にレーザーを照射し、溶融した第1の電極が圧電膜端部に裏側から接触するように、各第1の電極同士を溶接した。そして、主面と側面の圧電膜端部全てと第1の電極との間に、端部から遠ざかるにしたがって厚みが薄くなる相互拡散層を生成し、60Vの電圧を印加して図7に示すような形態の圧力センサ(試料5)を作製した。圧電特性は、平均103pC/Nであった。
同様に図8に示すような形態の従来の圧力センサ(試料6)を作製した。具体的には、平板状の第1の電極と第2の電極とを作製し、第1の電極の両主面に鏡面加工処理を施した後、高周波マグネトロンスパッタリング法にて膜厚1μmのチタン酸ジルコン酸鉛薄膜(圧電膜)を形成し、圧電膜が中間層となるような順番で第1の電極と第2の電極とを交互に3層ずつ積層後、積層した各第1の電極の側面の電極露出部分(接続部)にレーザーを照射し、溶融した第1の電極が圧電膜端部に接触しないように、分岐させたリード線を溶接し、60Vの電圧を印加して図8に示すような形態の圧力センサ(試料6)を作製した。圧電特性は、平均104pC/Nであった。
そして、試料1〜6の圧力センサ(各n=20個)について、長時間繰り返し荷重試験を行い、繰り返し荷重付加に対する耐久性を評価した。評価条件は、0.5Hz、200〜8000Nの繰り返し荷重試験を1680時間(70日間)実施した。
その結果、本発明の実施例である試料1の圧力センサは、n=20個中7個に抵抗の低下が見られ、圧電特性は平均73pC/Nに低下していた。分解したところ、圧電膜端部に微細なクラックが生じていた。抵抗の低下が見られなかった残り13個の圧電特性は試験前と同等の102pC/Nであった。
また、本発明の実施例である試料2の圧力センサは、n=20個中4個に抵抗の低下が見られ、圧電特性は平均81pC/Nに低下していた。分解したところ、圧電膜端部に微細なクラックが生じていた。抵抗の低下が見られなかった残り16個の圧電特性は試験前と同等の103pC/Nであった。
また、本発明の実施例である試料3の圧力センサは、n=20個中2個に抵抗の低下が見られ、圧電特性は平均79pC/Nに低下していた。分解したところ、圧電膜端部に微細なクラックが生じていた。被覆材に覆われていた領域ではクラックは確認されなかった。抵抗の低下が見られなかった残り18個の圧電特性は試験前と同等の102pC/Nであった。
また、本発明の実施例である試料4の圧力センサは、n=20個中1個に抵抗の低下が見られ、圧電特性は83pC/Nに低下していた。分解したところ、主面における圧電膜端部に微細なクラックが生じていた。抵抗の低下が見られなかった残り19個の圧電特性は試験前と同等の103pC/Nであった。
また、本発明の実施例である試料5の圧力センサは、すべてのサンプルで抵抗の低下が見られず、圧電特性は試験前と同じ103pC/Nであった。
これに対し、比較例の圧力センサ(試料6)はn=20個中18個に抵抗の低下が見られ、圧電特性は平均77pC/Nに低下していた。分解したところ、圧電膜端部に微細なクラックが生じていた。抵抗の低下が見られなかった残り2個の圧電特性は試験前と同等の104pC/Nであった。
10、20:圧力センサ
11、21:第1の電極
12、22:第2の電極
13、23:圧電膜
14、24:相互拡散層
15:被覆材

Claims (5)

  1. 異なる極の第1の電極および第2の電極と、前記第1の電極の主面と前記第2の電極の主面との間に配置された圧電体とを含む圧力センサにおいて、前記第1の電極の側面または側面から主面にかけて電気的接続のための接続部を有し、前記圧電体は前記接続部を除く前記第1の電極の主面および側面に被着されているとともに、前記圧電体の端部と前記第1の電極との間に相互拡散層があることを特徴とする圧力センサ。
  2. 前記第1の電極の側面および主面の全ての領域に前記圧電体が被着されているとともに、前記第1の電極の側面または側面から主面にかけて前記圧電体に開口部が設けられていて、前記接続部は前記圧電体の開口部から露出する前記第1の電極の一部であり、前記圧電体の端部が前記開口部の周縁に位置する前記圧電の縁であることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
  3. 前記圧電体の端部の全ての領域と前記第1の電極との間に相互拡散層があることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の圧力センサ。
  4. 前記第1の電極の側面に位置する前記圧電体の端部は被覆材にて被覆されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の圧力センサ。
  5. 前記相互拡散層は前記接続部から遠ざかるにしたがって厚みが薄くなることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちいずれかに記載の圧力センサ。
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