JP5703742B2 - 流体噴射装置、および医療機器 - Google Patents

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Description

本発明は、流体噴射装置、および当該流体噴射装置を備える医療機器に関する。
高圧流体によって生体組織の切除・切開を行うウォータージェットメスなどの流体噴射装置では、流体(例えば生理食塩水やリンゲル液)を長時間に亘り、安定した圧力で供給するポンプが必要であると考えられていた。例えば特許文献1に記載されている医療ポンプのように、複数のピストン(プランジャー)を交互に動作させることで途切れることなく流体を供給する技術がある。
特表2010−509542号公報
しかしながら、上述した従来の技術では、複数のプランジャーを駆動する機構やその制御手段が複雑になってしまうという課題がある。また、それに伴いポンプの高い信頼性の確保や、メンテナンスの簡易化、製造コストの低減が難しいという課題もある。一方、構造や制御を簡易化するためにシングルプランジャーで構成することが考えられたが、プランジャーがシングルであると、流体供給部に確保する流体の量と、ポンプ室内に噴射に必要充分な流体の量と、を確保しなければならないため、ポンプが大型化するという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる流体噴射装置は、容積変更手段により流体室の容積を変化させて脈動流を噴射する脈動発生部と、脈動発生部に流体を供給する流体供給部と、容積変更手段および流体供給部のそれぞれに駆動信号を入力する駆動制御部と、駆動制御部に作動指令を入力する作動指令入力部と、を有し、流体を脈動発生部に供給するために流体供給部を駆動する流体供給駆動信号と、流体を脈動流として噴射するために容積変更手段を駆動する脈動流駆動信号とが、作動指令の入力に連動して入力されることを特徴とする。
本適用例によれば、脈動発生部へ流体を供給することと、脈動発生部で流体に脈動を発生させ噴射させることとが作動指令の入力に連動しているため、流体の噴射に連動させて脈動流生成を開始することができる。また、脈動流生成の停止に連動させて流体の噴射を停止させることができる。ウォータージェットメスなど、脈動流状の流体噴射で手術を行う場合に、切除・切開などの処置を停止した際には、脈動流の発生だけではなく、流体の噴射を止めても良い場合が多い。従って、流体供給駆動信号と脈動流駆動信号とを互いに連動させて流体噴射量を必要充分な量にすることで、流体供給部に確保する流体の量が少なくても必要充分な流体噴射をすることができ、例えばシングルのプランジャーでも流体噴射装置を小型化できる。
[適用例2]上記適用例にかかる流体噴射装置において、流体供給部は、ポンプ室と、ポンプ室の容積を変更させて脈動発生部に流体を供給するポンプ室容積変更手段と、を含み、流体供給駆動信号は、ポンプ室容積変更手段を駆動し、ポンプ室内の容量が最大となる最大容積量から最小となる最小容積量までのポンプ室の容積の変化範囲において、作動指令が入力されていない場合、および作動指令が入力されたままポンプ室の容積が最小容積量に到達し作動指令が継続して入力されている場合には、ポンプ室の容積を最大容積量の方向に変化させ、作動指令が入力されている場合には、最小容積量に達するまでは、ポンプ室の容積を最小容積量の方向に変化させることを特徴とする。
本適用例によれば、作動指令が入力されていない場合(流体噴射を行わない場合)、およびポンプ室容積が最小容積量まで到達し作動指令が入力されている場合(噴射する流体が途切れた場合)には、ポンプ室容積は最大容積量の方向に移動する。つまり、流体噴射が行われない場合には、ポンプ室内に流体が吸入される動作が開始される。また、作動指令が入力されている場合(流体噴射を行う場合)には、最小容積量に達するまでポンプ室容積は最小容積量の方向に移動し、流体の噴射が行われる。従って、噴射が停止する都度ポンプ室内に流体が吸入されるため、ポンプ室内には流体が確保され、操作者は、特に意識することなく作業を継続できるようになる。従って、本適用例によれば、ポンプ室内に確保する流体の量が少なくても必要充分な流体噴射が得られ、流体噴射装置を小型化できる。
[適用例3]上記適用例にかかる流体噴射装置において、流体をポンプ室内に吸入するポンプ室の容積増加速度が、流体をポンプ室から送出するポンプ室の容積減少速度より速いことを特徴とする。
本適用例によれば、流体をポンプ室内に吸入するポンプ室の容積増加速度が、流体をポンプ室から送出するポンプ室の容積減少速度よりも速いため、流体噴射が行われない場合には、速やかにポンプ室内に流体が吸入される。従って、噴射が停止する都度ポンプ室内に流体が吸入されるため、ポンプ室内には流体が確保され、操作者は、特に意識することなく作業を継続できるようになる。従って、本適用例によれば、ポンプ室内に確保する流体の量が少なくても必要充分な流体噴射が得られ、流体噴射装置を小型化できる。
[適用例4]上記適用例にかかる流体噴射装置において、流体供給駆動信号が入力されて第1待機時間経過した後に、脈動流駆動信号が入力され、脈動流駆動信号の発信が終了し第2待機時間経過した後に、流体供給駆動信号の入力が終了することを特徴とする。
本適用例によれば、流体の供給、噴射が開始されてから第1時間経過した後に脈動流が生成され、脈動流の生成が停止してから第2時間経過した後に流体の供給、噴射が停止する。従って、脈動流の噴射開始と停止を繰り返す中で、流体噴射管まで安定して流体が供給された後に脈動流を生成することができるため、ポンプ室内の液体が脈動流を生成するのに充分確保され、流体噴射の空打ちになることを防止する。また、流体噴射管まで安定して流体が供給された後に脈動流を生成すれば、流体噴射装置内に気泡が混入し難いため、安定した噴射を行うことができる。
[適用例5]上記適用例にかかる流体噴射装置において、流体供給部は、ポンプ室内に保有する流体の保有容量が最大容積量に達したことを検出するハイレベル検出センサーと、保有容量が最小容積量に達したことを検出するローレベル検出センサーと、保有容量が最大容積量と最小容積量の間の任意の位置に達したことを検出するランダムレベル検出センサーと、を備えることを特徴とする。
本適用例のように、流体供給部に保有する流体が最大容積量あるいは最小容積量に達したことがセンサーにより検出されることが望ましい。また、ランダムレベル検出センサーにより、操作者は保有容量が最小容積量に近いことを認識するポイントを任意に設定し、認識することが出来るため、突然流体噴射が停止することがなく、適切な処置をとることができる。
[適用例6]上記適用例にかかる流体噴射装置において、ポンプ室は、プランジャーと、プランジャーを内挿するシリンダーとで形成され、ポンプ室容積変更手段は、プランジャーをシリンダー内で移動させるプランジャー駆動手段であることを特徴とする。
本適用例によれば、シリンダー内に確保する流体の量が少なくても必要充分な流体噴射が得られ、手術を行うことができるようになる。よって、構造や制御の簡易化ができるシングルプランジャータイプの流体供給部で流体噴射装置を構成することができる。その結果、信頼性の確保や、メンテナンスの簡易化、製造コストの低減のできる流体噴射装置を提供することができる。
[適用例7]上記適用例にかかる流体噴射装置において、作動指令入力部は、開閉器もしくはフットスイッチもしくは音声認識装置であることを特徴とする。
本適用例によれば、操作者は、手元の開閉器を閉じること、または、足元のフットスイッチを踏むことで作動指令を発信できる。もしくは、操作者の頭部またはその付近に配されたマイクに向かい声を発することで作動指令を発信できる。これによって、操作者は、手元に意識を集中させたまま、流体噴射装置を所望のタイミングで作動させることができる。
[適用例8]上記に記載の流体噴射装置を備える医療機器。
医療機器として上記の流体噴射装置を用いることにより、手術具としての優れた特性をより効果的なものとして提供することができる。
実施形態1に係る流体噴射装置の構成を示す概略図。 実施形態1に係る流体供給部の構成を示す側断面図。 実施形態1に係る脈動発生部の構成を示す側断面図。 (a)、(b)、(c);作動指令およびパルス駆動信号を示す波形図。 (a)、(b)、(c)、(d);パルス駆動信号のバリエーションを示す波形図。 流体供給部の基本動作を示すタイミング図。 流体供給部の自動給水動作を示すタイミング図。 変形例1にかかる各部の待機時間の関係を示すタイミング図。
以下、本発明を具体化した実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、説明を分かりやすくするため、実際とは異なる尺度で記載している場合がある。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る流体噴射装置の構成を示す概略図である。なお、本実施形態では、医療機器に好適な流体噴射装置として説明するが、切除・切開・剥離・破砕などの機能においては、医療分野での活用に限定するものではない。
図1において、流体噴射装置100は、流体容器2、流体供給部10、脈動発生部30、作動指令入力部40、駆動制御部50などから構成されている。流体容器2と流体供給部10、および流体供給部10と脈動発生部30とは接続チューブ3によって接続されている。流体容器2に収容する流体は、好適例として生理食塩水を用いている。
流体供給部10は、ポンプ室11、ポンプ室容積変更手段20などを備える本実施形態の一例としてのシングルプランジャーポンプである。
脈動発生部30は、流体室31、容積変更手段32、流体噴射管70などから構成されている。流体噴射装置100は、流体供給部10により流体容器2から脈動発生部30に供給される流体を、脈動発生部30で脈動流に変換して流体噴射管70から噴射する構成になっている。
作動指令入力部40は、操作者の指令を作動指令41として駆動制御部50に入力するスイッチなどの信号入力手段であり、操作者の手元、あるいは足元などに設置される。より具体的には、作動指令入力部40は、開閉器もしくはフットスイッチもしくは音声認識装置のいずれかであることが好ましい。このようにすることで、操作者は、手元の開閉器を閉じること、または、足元のフットスイッチを踏むことで作動指令41を発信できる。もしくは、操作者の頭部またはその付近に配されたマイクに向かい声を発することで作動指令41を発信できる。
駆動制御部50は、駆動信号制御部51、容積変更手段制御部52、流体供給手段制御部53などから構成される。駆動信号制御部51は、作動指令41を受け、容積変更手段制御部52から所定の脈動流駆動信号(パルス駆動信号62)を脈動発生部30に入力する。また、更に駆動信号制御部51は、作動指令41を受け、流体供給手段制御部53から所定の流体供給駆動信号(ポンプ駆動信号61)を流体供給部10に入力する。
図2は、流体供給部10の一構成例を示す側断面図である。
流体供給部10は、ポンプ室11、プランジャー12、プランジャー12を内挿するシリンダー13、ポンプ室容積変更手段20などから構成されていることが好ましい。ポンプ室11を形成するシリンダー13の端部には、流体容器2からの流体を吸入する吸入口17と脈動発生部30に流体を送出する送出口18とを有し、それぞれに吸入弁14と送出弁15とを備えている。
ポンプ室容積変更手段20は、ウォームラックなどのギア構造21および回転機構24(図示せず)から成り、ポンプ駆動信号61によって正逆回転する回転機構24の回転運動を、プランジャー12の往復運動に変換している。
ポンプ室11は、プランジャー12と、シリンダー13とによって囲まれた領域として形成される。ポンプ室11は、プランジャー12の可動範囲において容量が最大となる最大容積量Aから容量が最小となる最小容積量Bまでの範囲で容積を変化させることができる。また、シリンダー13の外周には、プランジャー12が最大容積量Aに到達したことを検出するハイレベル検出センサー25と、最小容積量Bに到達したことを検出するローレベル検出センサー26と、最小容積量Bよりやや最大容積量Aよりに位置する水切れ警告レベルを検出するランダムレベル検出センサー27とを備えていてもよい。(ランダムレベル検出センサー27の位置については、後述する。)プランジャー12の動きに応じてハイレベル検出センサー25は満水信号63を、ローレベル検出センサー26は水切れ信号64を、ランダムレベル検出センサー27は警告信号65を、それぞれ駆動信号制御部51に対して発信する(図1)。
駆動制御部50は、作動指令41、満水信号63、水切れ信号64、警告信号65の各状態に応じて、流体供給手段制御部53から、所定のポンプ駆動信号61をポンプ室容積変更手段20の回転機構24に伝える。ポンプ駆動信号61は、正転(+v)、停止(0)、逆転(−v)の3値のいずれかのレベルを出力し、回転機構24を制御する。
回転機構24は、ポンプ駆動信号61が逆転(−v)の場合に、プランジャー12を最小容積量Bから最大容積量Aに向かう方向に移動させ、ポンプ駆動信号61が正転(+v)の場合に最大容積量Aから最小容積量Bに向かう方向に移動させる。また、ポンプ駆動信号61が停止(0)の場合には、プランジャー12の移動は停止する。つまり、ポンプ駆動信号61が逆転(−v)の場合には、ポンプ室11内に流体を吸入し(この時、流体の動きに応じ吸入弁14は開き、送出弁15は閉まる)、ポンプ駆動信号61が正転(+v)の場合には、流体を送出する(この時、流体の動きに応じ吸入弁14は閉まり、送出弁15は開く)。
また、流体供給部10は、ポンプ室11に流体を吸入する速度が、ポンプ室11から送出する速度より略100倍程度速くなるように構成されていることが好ましい。具体的には、プランジャー12を引く方向(最小容積量Bから最大容積量Aに向かう吸引方向)の回転機構24の出力が高回転速度、低トルクとなり、プランジャー12を押し出す方向(最大容積量Aから最小容積量Bに向かう送出方向)の回転機構24の出力が低回転速度、高トルクとなるようなギアシステムなどの制御手段(図示せず)を採用している。なお、低トルクの回転でも吸引が充分に行えるように、流体容器2から吸入口17までの流路長を短くし、流路断面積を大きくすることでイナータンスを小さくすることが好ましい。
図3は、脈動発生部30の一構成例を示す側断面図である。
脈動発生部30は、流体室31、容積変更手段32、ダイアフラム33、ケース80、流体噴射管70などから構成されている。
流体室31は、ケース80の一部とダイアフラム33とによって囲まれた領域として形成される。流体室31には、容積変更手段32がダイアフラム33を介して接続されている。容積変更手段制御部52から容積変更手段32に伝えられるパルス駆動信号62(図1)によって、容積変更手段32が伸縮動作し、ダイアフラム33が駆動されて流体室31の容積を変化させることで脈動流を発生させている。容積変更手段32としては、好適例としてピエゾ素子等の圧電素子を用いている。
流体噴射管70は、流体室31に連通し、先端にノズル71を備えている。流体室31が、流体供給部10によって供給された流体で満たされると、流体は、流体室31から流出し、ノズル71から噴射される。脈動発生部30が作動し、流体室31の容積が変動した場合には、脈動流が噴射される。
図4(a)、(b)、(c)は、作動指令41およびパルス駆動信号62を示す波形図である。
駆動制御部50は、作動指令41が入力されると、容積変更手段制御部52から容積変更手段32にパルス駆動信号62を出力する。パルス駆動信号62は、図4(b)のような電圧波形の一波を単位波とし、駆動信号制御部51の制御に従い、単発、あるいは図4(c)のように連続的に出力して容積変更手段32を伸縮動作させ、ダイアフラム33を介して流体室31を満たしている流体に脈動を発生させる。
図5(a)、(b)、(c)、(d)は、パルス駆動信号62のバリエーションを示す波形図である。(a)に示すように、時間T0の間、作動指令41がON信号を発している場合のパルス駆動信号62の出力波形の例((b)〜(d))である。これらのバリエーションは、予め設定した駆動信号制御部51の制御仕様により選択することができる。
(b)は、時間T0の間、連続的にパルス駆動信号62を出力している(通常モード)。
(c)は、T0の長さに依存せず、作動指令41が発せられた時点から予め定められた時間T1の間、連続的にパルス駆動信号62を出力している(トリガーモード)。従って、T1の設定時間により、作動指令41がOFFとなってもパルス駆動信号62が出力され続ける場合や、作動指令41がONであっても出力が停止する場合がある。
(d)は、時間T2の間継続するパルス駆動信号62が、休止時間T3をもって繰り返している。この繰り返し出力を継続する時間は、(d)に示すようにT0で終了する場合(バーストモード)と、図示していないが、T0の長さに依存せず、予め設定した時間繰り返す場合(トリガーバーストモード)とがある。
次に、以上のように構成された流体噴射装置100の動作を説明する。
図6は、流体供給部10の基本動作を示すタイミング図である。作動指令41、ポンプ駆動信号61、パルス駆動信号62、および流体供給部10からの流体の送出可能量(ポンプ室11から送出できる流体の残量)の関係を示している。ここでは、パルス駆動信号62が、通常モード(図5(b))の設定で動作している例を示している。図6、図1、図2を参照して説明する。
「初期状態」
まず、流体噴射装置100の初期状態として、流体容器2、流体供給部10、脈動発生部30および連通する接続チューブ3には、流体を満たし、プランジャー12は、最大容積量Aに位置する満水状態を準備する。作動指令41、パルス駆動信号62はOFF状態であり、ポンプ駆動信号61は、停止(0)の状態となっている。
「流体噴射1」
次に、操作者が作動指令入力部40に指令を出し、作動指令41がONになると、駆動制御部50は、ポンプ駆動信号61を正転(+v)とし、更に連続的にパルス駆動信号62を出力する。
ポンプ駆動信号61が正転(+v)になると、プランジャー12は、最大容積量Aから最小容積量Bに向かう方向に規定の速度で移動を開始する。ポンプ室11の内圧が高まると、吸入弁14は閉まり、送出弁15は開いて、脈動発生部30に向かって流体の送出が開始される。既に流体で満たされている脈動発生部30は、ノズル71(図3)から流体噴射を開始する。
同時に連続的なパルス駆動信号62を受けた容積変更手段32は、伸縮動作によってダイアフラム33を介して流体室31を満たしている流体に脈動を発生させる。これによりノズル71から噴射する流体は脈動流となる。また、送出可能量は、噴射量に応じて徐々に減少して行く。
「給水1」
次に、操作者が指令を停止し、作動指令41がOFFになると、駆動制御部50は、ポンプ駆動信号61を逆転(−v)とし、更に連続的にパルス駆動信号62の出力を停止する。
ポンプ駆動信号61が逆転(−v)になると、プランジャー12は、それまでとは逆の、最小容積量Bの方向から最大容積量Aに向かう方向に規定の速度で移動を開始する。ポンプ室11の内圧が低くなると、送出弁15は閉まり、吸入弁14が開いて、流体容器2から流体の吸入が開始される。脈動発生部30への送出が停止するため、ノズル71からの噴射は停止する。送出可能量は、吸入量に応じて徐々に増加して行く。
同時に連続的なパルス駆動信号62の出力が停止しているため、容積変更手段32の伸縮動作は停止して流体室31の容積変化も停止する。
「流体噴射2、給水2」
プランジャー12が、最大容積量Aから最小容積量Bの間に位置する場合には、引き続き、操作者の指令に応じ、上記の動作を繰り返すことが出来る。
「満水」
操作者が指令を停止したまま、作動指令41がOFFを継続すると、プランジャー12は、やがて最大容積量Aに到達する。ハイレベル検出センサー25は、プランジャー12が最大容積量Aに到達したことを検知し、満水信号63を駆動信号制御部51に対して発信する。駆動信号制御部51は、満水信号63を受けて、ポンプ駆動信号61を0にし、プランジャー12は、その移動を停止する。
次に、操作者が、作動指令入力部40に指令を出し続けた場合、つまり噴射を長時間継続した場合の動作について説明する。
図7は、噴射を長時間継続して送出可能量がゼロとなる場合の流体供給部10の自動給水動作を示すタイミング図である。操作者が作動指令入力部40に指令を出し続け、作動指令41がONの状態を継続すると、駆動制御部50は、ポンプ駆動信号61を正転(+v)の状態のままに継続し、パルス駆動信号62は出力を継続する。
ポンプ駆動信号61が正転(+v)の状態を継続すると、プランジャー12は、最大容積量Aから最小容積量Bに向かう方向に規定の速度で移動を継続し、やがて最小容積量Bに到達する。流体は、脈動発生部30に向かって送出が継続され、やがて送出可能量がゼロとなり送出を停止する。最小容積量B付近の動きを以下に説明する。
「警告」
ランダムレベル検出センサー27(図2)は、プランジャー12が最小容積量Bに到達する前に警告信号65(図1)を、駆動信号制御部51に対して発信する。駆動信号制御部51は、警告信号65を受けて、操作者に水切れのアラート(図示せず)を発報する。ここで、アラートを感知した操作者が指令を停止した場合には、前述のように噴射が停止し、給水を開始する。
操作者が指令を停止せずに継続した場合には、プランジャー12は、最小容積量Bに到達する。
「自動給水」
ローレベル検出センサー26は、プランジャー12が最小容積量Bに到達したことを検知し、水切れ信号64を駆動信号制御部51に対して発信する。駆動信号制御部51は、水切れ信号64を受けて、ポンプ駆動信号61を逆転(−v)にし、更にパルス駆動信号62の出力を停止する。ポンプ駆動信号61が逆転(−v)になると、プランジャー12は、最大容積量Aに向かう方向に移動を開始し、流体供給部10が給水を開始する。プランジャー12は、やがて最大容積量Aに到達する。ハイレベル検出センサー25は、プランジャー12が最大容積量Aに到達したことを検知し、満水信号63を駆動信号制御部51に対して発信する。駆動信号制御部51は、満水信号63を受けて、ポンプ駆動信号61を0にし、プランジャー12は、その移動を停止する。また、パルス駆動信号62の出力が停止すると、脈動発生部30は、脈動の生成を停止する。
上記のように、操作者が指令を停止せずに継続し、プランジャー12が最小容積量Bに到達した場合には、作動指令41がONの状態を継続していてもポンプ駆動信号61は、逆転(−v)のレベルを保ち、自動給水を継続する。但し、一旦操作者が指令を停止して作動指令41をOFFの状態にしてから、再び作動指令41をONとした場合には、自動給水のモードはリセットされ、ポンプ駆動信号61は、正転(+v)のレベルとなって、流体の送出を再開する。
なお、警告信号65が発信される位置は、ランダムレベル検出センサー27の位置を任意に変更することで調整することができる。作動指令入力部40に指令を出し続けて、警告信号65が発信を開始した時から、ローレベル検出センサー26が水切れ信号64を発信するまでの時間を予め確認し、操作者の使用方法に合わせて適正に調整するなどの利用が可能である。
以上述べたように、本実施形態による流体噴射装置100によれば、以下の効果を得ることができる。
脈動発生部30へ流体を供給することと、脈動発生部30で流体に脈動を発生させ噴射させることとが、作動指令41に連動し駆動信号制御部51で制御されているため、流体の噴射に連動させて脈動流生成を開始することができる。また、脈動流生成の停止に連動させて流体の噴射を停止させることができる。ウォータージェットメスなど、脈動流の噴射で手術を行う場合は、術部の状況を確認しながら作業を行うため、途中で脈動流の噴射を停止する場合が多い。切除・切開などの処置を停止した際には、脈動流の発生だけではなく、流体の噴射を止めても良い場合が多い。従って、ポンプ駆動信号61とパルス駆動信号62とを互いに連動させて流体噴射の量を必要最小限の量にしぼることが可能である。これにより流体供給部10に確保する流体の量が少なくても必要充分な流体噴射が得られ、手術を行うことができるようになる。
また、流体噴射が行われない場合には、ポンプ室11内に流体が吸入される動作が開始され、噴射が停止する都度ポンプ室11内に流体が吸入されるため、ポンプ室11内には流体が確保され、操作者は、特に意識することなく作業を継続できるようになる。従って、ポンプ室内に確保する流体の量が少なくても必要充分な流体噴射が得られ、手術を行うことができる。
また、流体をポンプ室11内に吸入する速度が、流体をポンプ室から送出する速度より速いため、流体噴射が行われない場合には、速い速度でポンプ室内に流体が吸入される。従って、噴射が停止する都度ポンプ室内に速い速度で流体が吸入されるため、ポンプ室内には流体が確保され、操作者は、特に意識することなく作業を継続できるようになる。従って、ポンプ室内に確保する流体の量が少なくても必要充分な流体噴射が得られ、手術を行うことができる。
また、シリンダー内に確保する流体の量が少なくても必要充分な流体噴射が得られ、手術を行うことができるようになるため、構造や制御の簡易化ができるコンパクトなシングルプランジャータイプの流体供給部で流体噴射装置を構成することができる。その結果、信頼性の確保や、メンテナンスの簡易化、製造コストの低減のできる流体噴射装置を提供することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。なお、実施形態1と同一の構成部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。
(変形例1)
安定した脈動流の噴射を得るために、駆動信号の発信停止に待機時間を設定する例を説明する。この例では、流体供給部10から脈動発生部30に流体を送出した後に脈動発生部30で脈動の生成を開始し、また脈動を停止してから流体の送出を停止することにより、安定した脈動流の噴射が得られるようにしている。
図8は、各部の待機時間の関係を示すタイミング図である。
駆動信号制御部51によって、ポンプ駆動信号61が発信してから第1待機時間t1が経過した後に、パルス駆動信号62を発信させている。また、パルス駆動信号62の発信が終了してから第2待機時間t2が経過した後に、ポンプ駆動信号61の発信を終了するようにしている。
このようにすることで、流体室31からノズル71までが流体に満たされた状態でパルス駆動信号62が発信されるため、流体が不充分な状態の流体室31に対して容積変更手段32が駆動して空打ちされることがない。従って、流体噴射の開始と停止を繰り返す中で、安定した流体噴射に対して脈動流を生成することができるため、ポンプ室内の液体が脈動流を生成するのに充分確保され、流体噴射の空打ちになることを防止する。また、流体噴射管まで安定して流体が供給された後に脈動流を生成すれば、流体噴射装置内に気泡が混入し難いため、安定した噴射を行うことができる。
(医療機器)
医療機器としては、前述した流体噴射装置100を活用することにより、ポンプ室内に確保する流体の量が少なくても必要充分な流体噴射が得られ、ポンプ室11の小型化を図ることができるため、緊急時の携帯医療機器として提供できるほか、限られたスペースに設置することができる。
具体的な使用例として、シリンダー内径を25mm、プランジャーストロークを200mm、最大の連続送出可能量を98mlとした場合を説明する。流体噴射量を毎分20mlとした場合、流体の連続噴射時間は最大約5分となる。また、100mlの給水に要する時間は、約3秒である。つまり数秒のインターバルを設けるだけで、数分間の連続噴射のできる流体噴射装置が実現できる。
また、流体の噴出圧力を最大20気圧とした場合には、プランジャーの駆動力は約100kgfとなる。
このように、本実施形態による流体噴射装置100によれば、コンパクトなシングルプランジャータイプのポンプで流体噴射装置を構成することができる。
10…流体供給部、11…ポンプ室、12…プランジャー、13…シリンダー、20…ポンプ室容積変更手段、24…回転機構、25…ハイレベル検出センサー、26…ローレベル検出センサー、27…ランダムレベル検出センサー、30…脈動発生部、31…流体室、32…容積変更手段、40…作動指令入力部、41…作動指令、50…駆動制御部、51…駆動信号制御部、52…容積変更手段制御部、53…流体供給手段制御部、61…ポンプ駆動信号、62…パルス駆動信号、63…満水信号、64…水切れ信号、65…警告信号、70…流体噴射管、100…流体噴射装置。

Claims (6)

  1. 流体室内の流体に脈動を与えて脈動流を噴射する脈動発生部と、
    ポンプ室と、前記ポンプ室の容積を変更させて前記脈動発生部に前記流体を供給するポンプ室容積変更手段と、を有する流体供給部と、
    前記脈動発生部を駆動する脈動流駆動信号を入力し、かつ、前記流体供給部を駆動する流体供給駆動信号を入力する駆動制御部と、
    前記駆動制御部に作動指令を入力する作動指令入力部と、を有し、
    前記流体供給駆動信号と前記脈動流駆動信号とが、前記作動指令の入力に連動して入力され
    前記駆動制御部は、
    前記作動指令が入力されていない場合、または前記ポンプ室の容積が最小となる最小容積量に到達し、かつ、前記作動指令が入力されている場合には、前記ポンプ室の容積が最大となる最大容積量へ向かって前記ポンプ室の容積を増加させることを特徴とする流体噴射装置。
  2. 前記駆動制御部は、前記流体供給駆動信号が入力されて第1時間経過した後に、前記脈動流駆動信号が入力されることを特徴とする、請求項1に記載の流体噴射装置。
  3. 前記駆動制御部は、
    前記作動指令が入力されておらず、かつ前記ポンプ室の容積が前記最大容積量よりも少ない場合には、前記ポンプ室の容積を前記最大容積量へ向かって増加させることを特徴とする、請求項1または2に記載の流体噴射装置。
  4. 前記流体を前記ポンプ室内に吸入する前記ポンプ室の容積増加速度が、前記流体を前記ポンプ室から送出する前記ポンプ室の容積減少速度よりも速いことを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
  5. 前記駆動制御部は、前記脈動流駆動信号の入力が終了して第2時間経過した後に、前記流体供給駆動信号の入力が終了することを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の流体噴射装置を用いたことを特徴とする医療機器。
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