JP5700737B1 - 唇用化粧料容器 - Google Patents

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【課題】使用時にはマッサージをしながら、唇用化粧料を塗布することができ、使用していない場合は、密閉性が高く酸化を防止することができる、唇用化粧料塗布用容器を提供することを目的とする。【解決手段】 筒状の胴部を有し、一方の端に開口部を有する容器本体と、前記開口部に嵌合しており、側面に前記容器本体の内部の化粧料が通過する流入穴を有する、凹状のカップ部材と、前記カップ部材に挿入することができる化粧料を誘導する誘導路を含む中間部材と、前記中間部材を前記カップ部材から離れる方向に付勢するバネと、前記中間部材の中に配置され、前記中間部材の先端から突き出ている一つ又は複数のローラーボールと、前記容器本体と螺合するキャップとを含む、唇に化粧料を塗布するための化粧料容器であって、前記キャップをしめると前記バネに対向して前記中間部材が前記容器本体方向に押し込まれ、前記誘導路の一端を前記カップ部材によって塞ぎ、前記容器本体を密閉する、化粧料容器。【選択図】図1

Description

本発明は、液体又はクリームを唇に塗布するために使用する唇用化粧料容器に関する。
口紅、リップクリームといった唇用化粧料を塗るための化粧用器具としては、円柱状に成形した棒状唇用化粧料を押出容器に装填し、容器端部をねじり回すことにより、装填した棒状唇用化粧料を突き出た状態にすることができるスティックタイプのものが持ち運びに便利で、広く普及している(特許文献1等)。
また、スティックタイプに成形できない液体又は乳液状の化粧料の場合は、チューブ状の容器の先端に樹脂状の先端部を設け、当該先端部には、非常に小さい穴があり、その穴から徐々に化粧料が出される容器もある。
一方、リラックス効果やエイジングケアを目的に美顔マッサージが注目されている。
特開平2005−186992号公報
従来のスティックタイプの唇用化粧料の場合、棒状に加工できない化粧料には適切でない。また、唇塗布用のチューブ状容器であれば、液体又は乳液状の化粧料を塗布することはできても、マッサージ効果を奏することはできない。なお、唇は粘膜に近い構造であり、間違ったマッサージをしようとすると傷つけてしまう恐れがある。
しかしながら、唇に対してもマッサージすることで口唇欲求を満たし、リラックス効果が得られ、しかも、マッサージをしながら化粧料を塗布すると、唇がやわらくなり、化粧料が浸透するのが容易になる。
このような事情を鑑みて、本発明ではマッサージをしながら、唇用化粧料を塗布することができる、唇用化粧料容器を提供することを目的としている。
上記の課題に鑑み、本発明者は、鋭意研究の末、下記する本発明を完成した。
即ち本発明は、筒状の胴部を有し、一方の端に開口部を有する容器本体と、 前記開口部に嵌合しており、側面に前記容器本体の内部の化粧料が通過する流入穴を有する、凹状のカップ部材と、前記カップ部材に挿入することができる化粧料を誘導する筒状の誘導路を含む中間部材と、前記中間部材を前記カップ部材から離れる方向に付勢するバネと、前記中間部材の中に位置し、前記中間部材の先端から突き出ている一つ又は複数のローラーボールと、前記容器本体と螺合するキャップとを含む、唇に化粧料を塗布するための化粧料容器であって、前記キャップをしめると、前記バネに対向して前記中間部材が前記容器本体方向に押し込まれ前記誘導路の一端を前記カップ部材によって塞ぎ、前記容器本体を密閉する、化粧料容器に関する。
本発明の唇用化粧料容器を用いて化粧料を唇に塗布すると、ボール状のローラー、すなわち、ローラーボールが唇に接触しながら回転することにより、指を使わずに唇に対してマッサージを行うことができ、唇の血行を促進する。その結果、化粧料の有効成分が浸透しやすくなる。さらに、マッサージ効果により、唇本来の血色を引き出し、いわゆる、くすみを改善することができる。その上、唇及び口輪筋のマッサージにより、口角の上がったバランスのよい唇に整えることができる。
図1は、本発明の一態様の化粧料容器1の断面図であり、キャップを閉じた状態である。 図2は、本発明の一態様の化粧料容器1の断面図であり、キャップをしていない状態である。
本発明の唇又は唇近傍に化粧料を塗布するための化粧料容器1を、図面を参照しながら説明する。
最初に、本発明を構成する構成部材について説明する。
[中間部材]
まず、本発明の化粧料容器1の中間部材9について説明する。本発明の化粧料容器1の中間部材9は、ローラーボール10、10、10を保持する機能と、容器本体2及びカップ部材6からの化粧料を先端部11へ誘導する機能とを有する。具体的には、中間部材9は、化粧料を誘導する誘導路7と、ローラーボール10、10、10を保持するローラーボール保持室19を有し、ローラーボール10、10、10はローラーボール保持室19の先端から一部突出している。
誘導路7の形状は、容器本体2及びカップ部材6から流れてきた化粧料を先端方向、すなわち、ローラーボール保持室19の方向へ誘導できるように、筒状である。
誘導路7は、筒状の誘導路7の外側に押圧突起部15を設けることができる。押圧突起部15は、誘導路7の軸に対して垂直方向に突起している。
ローラーボール保持室19は、ローラーボール10、10、10の回転を妨げずに、かつ、ローラーボール10、10、10の位置が動かないように、ローラーボール10、10、10を保持する空間である。具体的には、ローラーボール保持室19は、その内側に、ローラーボール10、10、10の直径よりも若干大きい内径を有し、高さがローラーボール10、10、10の半径程度を有し、上方が開口されている円筒を3つ有している。この円筒の内部にローラーボール10、10、10を配置する。また、ローラーボール保持室19は、ローラーボール10、10、10の個数と同じ数のローラーボール穴18、18、18を有する。ローラーボール穴18、18、18は、ローラーボール10、10、10の一部を突出させるものである。ローラーボール穴18、18、18の直径は、ローラーボール10、10、10の直径よりもやや小さい。したがって、ローラーボール穴18、18、18からローラーボール10、10、10の一部が突出する状態であるが、ローラーボール10、10、10がローラーボール穴18、18、18を通り抜けて、落ちるようなことはない。ローラーボール10、10、10は、ローラーボール保持室19内でゆるく挟まれているため、ローラーボール10、10、10の回転に支障がでることはない。なお、誘導路7は、ローラーボール保持室19のすべての円筒に連通している。
ローラーボール保持室19は、配置部8と先端部11とを別々の構成部品とし、ローラーボール10、10、10を挟みこむことで形成することもできる。すなわち、ローラーボール保持室19は、配置部8と先端部11とを含むことができる。
[配置部]
配置部8は、ローラーボール10、10、10を配置する円筒を、ローラーの個数分有している。
[先端部]
先端部11は、配置部8の上部カバーとしての役割を有している。先端部11は、ローラーボール10、10、10の個数と同じ数のローラーボール穴18、18、18を有する。
[カップ部材]
次に、本発明の化粧料容器1のカップ部材6について説明する。カップ部材6は、前記容器本体2の開口部4に嵌合しており、側面に、前記容器本体2の内部の化粧料が通過する流入穴5を有している。カップ部材6の形状は、凹状である。
カップ部材6は容器本体2に嵌合されているが、より強くカッチっとはめていると外れにくいため、好ましい(スナップ・オン)。カップ部材6は、容器本体2の開口部4に取り付けられており、より具体的には、カップ部材6の上端が、容器本体2の開口部4の上端と嵌合するように設置する。すなわち、カップ部材6のほとんど部分は、容器本体2内にある。カップ部材6の底は、容器本体2側、カップ部材6の開口部は容器先端側に配置する。
図1のカップ部材6は、誘導路7がぴったり入り込むことができる内径を有し、側面に流入穴5、5を有する化粧料流入部14と、前記化粧料流入部14の内径よりも大きい内径を有する前記バネを保持するバネ保持部13との二段で構成されている。誘導路7がぴったり入り込むことができる内径とは、誘導路7の外径と同じか、それよりもわずかに大きい程度の内径を意味する。
図1に示すように、バネ保持部13の上端、すわなち、カップ部材6の上端には、カップ部材6の内側に向かって、周囲に中間部材保持突起部16を設けることができる。
さらに、化粧料流入部14は内側の底面に底突起部12を有している。底突起部12は、円柱状であり、円柱の上方向に向かって、該円柱の外径が徐々に小さくなっている。底突起部12の上部の外径は、誘導路7の内径よりもわずかに小さいため、底突起部12の上部が誘導路7内に入り込むことができる。また、化粧料流入部14の側面の底部近傍には、流入穴5、5が2つ設けられている。流入穴5、5は、半円の形状で弧が化粧料容器1の先端側に向いて配置されている。
[バネ]
図1の態様では、らせん状のバネ17は、カップ部材6のバネ保持部13の内側に保持される大きさである。バネ17は、バネ保持部13に保持されている。バネ保持部13の内径は、らせん状のバネ17の直径(外径)よりもわずかに大きくし、バネ保持部13の内部にらせん状バネ17が保持できるようにする。また、化粧料流入部14とバネ保持部13との段差部分でバネ17を支えている。バネ保持部13に設置されたらせん状バネ17の内側に、誘導路7が挿入されている。
[キャップ]
本発明の化粧料容器1のキャップ3は、容器本体2に螺合するキャップ3である。
[ローラーボール]
図1の態様では、ローラーボール10、10、10を3個備えている。ローラーボール10、10、10は球状であり、唇又は唇近傍に接触する部分である。ローラーボール10、10、10の材質は特に限定されるものではないが、化粧料との間で化学反応が起きにくい物質が好ましく、価格を鑑みて、ステンレスが好ましくは選択される。なお、ローラーボール10、10、10の個数は特に限定されるものではなく、一つでもよいし、複数のローラーボールを配置することができる。
[容器本体2]
図1の容器本体2は、化粧料を保持する部分であり、筒状の胴部を有し、一方の端に開口部4を有するものである。容器本体は、様々な粘度(硬度)を有する液体を保持することができ、例えば、硬度規格として、10から60gの硬度規格の液体を保持できる。なお、化粧料として、唇の保湿やエイジング対策に効果がある一方で、酸化されやすい成分又は揮発しやすい成分、例えば、ヒマワリ種子油等のオイル系成分、ダマスクローズ花油、ローマカミツレ花油等の精油を含む場合は、本発明の化粧料容器1が非常に有用である。
[作用]
[化粧料塗布及びマッサージ]
容器本体2内の化粧料は、カップ部材6の流入穴5、5から化粧料流入部14に流れ込み、その後、誘導路7を通り、連通しているローラーボール保持室19内に流れ込む。ローラーボール保持室19にはローラーボール10、10、10が備わっており、化粧料はローラーボール10、10、10にからみつきながら、ローラーボール10、10、10と、ローラーボール穴18、18、18との間から少量ずつ排出される。なお、化粧料容器1を唇に軽く押し付けると、ローラーボール10、10、10は、容器内部に向かってわずかに入り込む。その隙間から化粧料が排出されるのである。この方法であれば、多少粘性のある液体を何度も重ねて塗布することができ、唇への密着度を高め、浸透を促すことができる。また、この構造によって、化粧料を塗布しながら、心地よい刺激が得られ、マッサージ効果が得られる。
[密閉作用]
図2で示すように、キャップ3をしていない場合は、バネ17は中間部材9の押圧突起部15を押し上げ、その結果、誘導路7も押し上げられているため、カップ部材6の流入穴5、5及び中間部材9の誘導路7が開口されている状態になっている。したがって、化粧料は容器本体2内部から、流入穴5、5、化粧料流入部14、誘導路7を通過し、ローラーボール保持室19に流れ、ローラーボール10、10、10にからまりながら、排出される。なお、バネ17により中間部材9は付勢されているが、中間部材保持突起部16の存在により、中間部材9が外れることはない。
一方、キャップ3をすると、バネ17とともに中間部材9が容器本体2方向に押し込まれ、誘導路7の端がカップ部材6の底部又は底部付近に到達する。カップ部材6の底部には底突起部12が備えられており、底突起部12が誘導路7の端の内側に入り込み、誘導路7の流通を遮断する。また、誘導路7がカップ部材6の奥に入り込むので、流通穴5、5も誘導路7によって塞がれる。すなわち、キャップ3をすることで、容器本体2を高密閉度で保持することができる。
本発明の効果について説明する。
[1」 筒状の胴部を有し、一方の端に開口部4を有する容器本体2と、前記開口部4に嵌合しており、側面に前記容器本体2の内部の化粧料が通過する流入穴5、5を有する、凹状のカップ部材6と、前記カップ部材6に挿入することができる化粧料を誘導する誘導路7を含む中間部材9と、前記中間部材9を前記カップ部材6から離れる方向に付勢するバネ17と、前記中間部材9の中に配置され、前記中間部材9の先端から突き出ている一つ又は複数のローラーボール10、10、10と、前記容器本体と螺合するキャップ3とを含む、唇に化粧料を塗布するための化粧料容器1であって、前記キャップ3をしめると、前記バネ17に対向して前記中間部材9が前記容器本体2方向に押し込まれ、前記誘導路7の一端を前記カップ部材6によって塞ぎ、前記容器本体2を密閉する、化粧料容器1は、スティック状に成形できない化粧料であっても、唇をローラーボール10、10、10でマッサージしながら、指を汚さずに当該化粧料を塗布することができる。唇に対するマッサージは、リラックス効果がある上に、血行を促進し、化粧料がより浸透しやすくなるため、化粧料の唇に対する効果が非常に高くなる。
[2]前記カップ部材6の内側底部に底突起部12を有し、前記キャップ3をしめると、前記底突起部12が前記誘導路7の内側に入り込み、容器本体2の密閉度を高める態様では、キャップ3をしめることだけで、容器本体2の密閉をすることができる。
[3]前記カップ部材6は、前記誘導路7がぴったり入り込むことができる内径を有し、側面に流入穴5、5を有する化粧料流入部14と、前記化粧料流入部14の内径よりも大きい内径を有する前記バネ17を保持するバネ保持部13との二段で構成されており、これにより、前記中間部材9の誘導路7が軸方向に安定して摺動する態様では、部品の数が非常に少ないのにもかかわらず、本発明の目的を達成することができ、かつ、安定して中間部材9が摺動することができる。
[4]前記容器がチューブ状であれば、スティックタイプに形成できない液体又は乳液状の化粧料をマッサージしながら、指を汚さずに唇に塗布することができる。また、多少粘性のある液体を塗布することができる。
[5] 前記化粧料の構成成分として、ヒマワリ種子油、ダマスクローズ花油、ローマカミツレ花油からなる群から選択される少なくとも一種を含む場合でもあっても、本発明の化粧料容器1は、高い密閉性を有するので、揮発成分を揮発させることなく、保持することができる。
以上、図面を参照して説明するが、本発明にはこれに限定されるものではない。
1 化粧料容器
2 容器本体
3 キャップ
4 開口部
5 流入穴
6 カップ部材
7 誘導路
8 配置部
9 中間部材
10 ローラーボール
11 先端部
12 底突起部
13 バネ保持部
14 化粧料流入部
15 押圧突起部
16 中間部材保持突起部
17 バネ
18 ローラーボール穴
19 ローラーボール保持室

Claims (5)

  1. 筒状の胴部を有し、一方の端に開口部を有する容器本体と、
    前記開口部に嵌合しており、側面に前記容器本体の内部の化粧料が通過する流入穴を有する、凹状のカップ部材と、
    前記カップ部材に挿入することができる化粧料を誘導する誘導路を含む中間部材と、
    前記中間部材を前記カップ部材から離れる方向に付勢するバネと、
    前記中間部材の中に配置され、前記中間部材の先端から突き出ている一つ又は複数のローラーボールと、
    前記容器本体と螺合するキャップとを含む、唇に化粧料を塗布するための化粧料容器であって、
    前記キャップをしめると、前記バネに対向して前記中間部材が前記容器本体方向に押し込まれ、前記誘導路の下端を前記カップ部材によって塞ぎ、前記容器本体を密閉する、化粧料容器。
  2. 前記カップ部材の内側底部に底突起部を有し、前記キャップをしめると、前記底突起部が前記誘導路の内側に入り込み、容器本体の密閉度を高める、請求項1に記載の化粧料容器。
  3. 前記カップ部材は、前記誘導路がぴったり入り込むことができる内径を有し、側面に流入穴を有する化粧料流入部と、前記化粧料流入部の内径よりも大きい内径を有する前記バネを保持するバネ保持部との二段で構成されており、これにより、前記中間部材の誘導路が軸方向に安定して摺動する、横請求項1又は2に記載の化粧料容器。
  4. 前記容器本体がチューブ状である、請求項1から3のいずれか一項に記載の化粧料容器。
  5. 前記化粧料の構成成分として、ヒマワリ種子油、ダマスクローズ花油、ローマカミツレ花油からなる群から選択される少なくとも一種を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の化粧料容器。
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