実施例1のパチンコ機を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図であり、図2は、パチンコ機10の透明遊技盤30の正面図であり、図3は、パチンコ機10の裏面図である。図4は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。図5は、第3図柄表示装置42の表示内容を示す説明図である。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成し遊技場(ホール)の遊技島に固定される外枠11と、この外枠11の一側部(例えば正面視での左側部)を開閉軸として外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12と、この内枠12の一側部(例えば正面視での左側部)を開閉軸として内枠12に対して開閉自在に取り付けられる前面枠セット14とを備えている。
外枠11は、木製の板材により全体として正面視で矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。本実施の形態では、例えば、外枠11の上下方向の外寸は809mm(内寸771mm)、左右方向の外寸は518mm(内寸480mm)となっている。なお、外枠11は樹脂やアルミニウム等の軽金属などにより構成されていてもよい。
内枠12は、大別すると、その外形を形成する主要部材としての樹脂ベース(図示省略)と、この樹脂ベース(図示省略)に取り付けられる透明樹脂製の透明遊技盤30(図2参照)とを備えている。また、内枠12は、図1に示すように、樹脂ベース(図示省略)の前面側で片開き自在な前面枠セット14を備えている。
具体的には、樹脂ベース(図示省略)は、正面視で、その外形が略矩形状で、かつ、その略中央箇所を開口中心とする開口部(後述する遊技領域30a(図2参照)と同等の大きさの開口)が形成された板状部材としている。
前面枠セット14は、正面視左側で上下方向の開閉軸J1を軸心にして当該内枠12に対して開閉自在に取り付けられている。言い換えれば、前面枠セット14は、樹脂ベース(図示省略)に対して開閉自在となっている。
透明遊技盤30(図2参照)は、その遊技領域30aを樹脂ベース(図示省略)の開口部に位置させるようにして当該樹脂ベースの裏面側に着脱自在に取り付けられる。
ここで、もう少し詳細に前面枠セット14について説明する。
前面枠セット14は、図1に示すように、内枠12に対して開閉可能に取り付けられており、内枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸を軸心にして前方側に開放できるようになっている。
前面枠セット14は、図1に示すように、その前面視すると、最下部に位置する下皿ユニット13と、この下皿ユニット13の上側に位置する上皿ユニット21と、この上皿ユニット21の上側に位置するガラス枠部23と、に大別される。これらの下皿ユニット13と上皿ユニット21とガラス枠部23とは、図示省略のベース板体の前面側各箇所にそれぞれ取り付けられて前面枠セット14が構成されている。
下皿ユニット13は、図1に示すように、前面枠セット14の最下部箇所に位置するように、ネジ等の締結具によりベース板体(図示省略)の正面視で最下部箇所に固定されている。この下皿ユニット13は、その前面側に、下皿15と球抜きレバー17と遊技球発射ハンドル18とを備えている。
球受皿としての下皿15は、下皿ユニット13のほぼ中央部に設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能である。球抜きレバー17は、下皿15内の遊技球を抜く(排出する)ためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿15の底面の所定箇所が開口され、下皿15内に貯留された遊技球を下皿15の底面の開口部分を通して下方向外部に抜くことができる。
遊技球発射ハンドル18は、下皿15よりも右方で手前側に突出して配設されている。遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に応じて、遊技球発射装置38によって遊技球が透明遊技盤30(図2参照)の方へ打ち込まれる。遊技球発射装置38は、例えば、遊技球発射ハンドル18と発射装置229(図4参照)などで構成されている。音出力部24は、前面枠セット14の正面視で上部の左右2箇所で、その前面枠セット14の内部あるいは背面箇所に設けられたスピーカからの音を出力するための出力口である。
上皿ユニット21は、図1に示すように、前面枠セット14の下部箇所(前述の下皿15の上方位置)に位置するように、ネジ等の締結具によりベース板体(図示省略)の正面視で下部箇所に固定されており、遊技球の受皿としての上皿19を備えている。ここで、上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置38の方へ導出するための球受皿である。
ガラス枠部23は、図1に示すように、上皿ユニット21の上側に形成された窓部101と、この窓部101の周囲に設けられた各種の電飾部とを備えている。
つまり、前面枠セット14には、図1に示すように、上皿ユニット21の上側に位置するガラス枠部23の中央箇所に、透明遊技盤30の遊技領域30a(図2参照)のほとんどを外部から視認することができるよう略縦長楕円形状の窓部101が形成されている。詳しくは、窓部101は、略縦長楕円形状で中央が空洞となっており、その空洞部分を略縦長楕円形状等のガラス板137で覆うように、図示省略のガラスユニットが前面枠セット14の裏面側に取り付けられたものである。図示省略のガラスユニットは、二枚のガラス板137を前後方向に近設させて並べた二重ガラス構造としている。なお、窓部101の前記略中央部が直線状になるようにし、ガラス板137もその形状に合わせるようにしてもよい。また、ガラス板137は、ガラスに限定されず、所定の強度がある透明板であればその材質などは問わない。
さらに、ガラス枠部23は、図1に示すように、窓部101の周囲に各種の電飾部(第1電飾部300、第2電飾部302および第3電飾部304)を備えている。つまり、前面枠セット14は、図1に示すように、その前面視した状態で窓部101の周囲で左箇所に、LED等を内蔵した第1電飾部300(左側電飾部)を、窓部101の周囲で右箇所に、LED等を内蔵した第2電飾部302(右側電飾部)を、窓部101の周囲で上箇所に、LED等を内蔵した第3電飾部304(上側電飾部)を備えている。これらの電飾部は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。
本パチンコ機10では、第1電飾部300、第2電飾部302および第3電飾部304は、大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり中であることを報知する。その他、本パチンコ機10の第1電飾部300および第2電飾部302には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ105と、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とが備えられている。また、窓部101の周縁で右斜め下箇所には、内枠12表面や透明遊技盤30表面等の一部を視認できるよう透明樹脂からなる小窓107が設けられている。この小窓107の所定箇所を平面状としているので、透明遊技盤30の右下隅部に貼り付けられた証紙などを、小窓107の当該平面状箇所から機械で好適に読み取ることができる。
また、窓部101の下方には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置された図示しないカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード(例えばプリペイドカード)等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、貸球操作部120にさらに度数表示部(図示省略)を設けるようにしてもよい。この度数表示部(図示省略)は、カード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
透明遊技盤30は、図2に示すように、正面視で四角形状の合板でその左側の両角部が取れたような形状としており、その周縁部(後述するレール51,52の外側部分)が内枠12の樹脂ベース(図示省略)の裏側に当接した状態で取着されており、この透明遊技盤30の前面側の略中央部分たる遊技領域30aが樹脂ベースの略楕円形状の図1に示した窓部101(ガラス板137)を通じて前面枠セット14の前方外側から視認可能な状態である。
次に、図2を用いて透明遊技盤30の構成を説明する。透明遊技盤30は、一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33(例えば作動チャッカ)、第3の始動口34(例えばスルーゲート)および可変表示装置ユニット35を備えている。これらの一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33、第3の始動口34および可変表示装置ユニット35は、透明遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通穴にそれぞれに配設され、透明遊技盤30前面側から木ネジ等により取り付けられている。一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33に遊技球が入球し、当該入球が後述する検出スイッチ(後述の図20に示す入賞口スイッチ221、後述の図13に示すカウントスイッチ223、後述の図13に示す作動口スイッチ224)で検出され、この検出スイッチの出力に基づいて、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞品球が払い出される。
また、始動入賞装置33は、図2に示すように、上から順に、第1の始動口33a(例えば作動チャッカ)と第2の始動口33b(例えば作動チャッカ)とが上下に配設された単一の入賞装置で構成されている。そして、上部側の第1の始動口33aには第1の始動口33a用の後述の図13に示す作動口スイッチ224(通過検出スイッチ)が設けられ、この第1の始動口33aへの入球をその第1の始動口33a用の作動口スイッチ224により検出される。また、下部側の第2の始動口33bには第2の始動口33b用の後述の図13に示す作動口スイッチ224(通過検出スイッチ)が設けられ、この第2の始動口33bへの入球をその第2の始動口33b用の作動口スイッチ224(図13参照)により検出される。すなわち、上部側の第1の始動口33aへの遊技球の入球または下部側の第2の始動口33bへの遊技球の入球のどちらの場合にも、それが始動入賞であることに変わりは無く、それらの入球を個別に検出できる。
その他に、図2に示すように、透明遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内される。透明遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車37等の各種部材(役物)が配設されている。
可変表示装置ユニット35は、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの入賞をトリガとして、識別情報としての第1図柄(例えば特別図柄)を変動表示する第1図柄表示装置40と、第3の始動口34の通過をトリガとして、第2図柄(例えば普通図柄)を変動表示する第2図柄表示装置41と、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの入賞をトリガとして、第3図柄(例えば装飾図柄)を変動表示する第3図柄表示装置42とを備えている。
第1図柄表示装置40は、例えば、第1の始動口33aへの入球に基づいて変動発光等する複数個(本実施例では2個)の2色発光タイプのLED(発光ダイオード)40a,40bと、このLED40a,40bでの変動表示の保留数を示す保留ランプ40cと、第2の始動口33bへの入球に基づいて変動発光等する複数個(本実施例では2個)の2色発光タイプのLED(発光ダイオード)40d,40eと、このLED40d,40eでの変動表示の保留数を示す保留ランプ40fとを備えている。
第1の始動口33aへの入球に基づいて変動発光等するLED40a,40bは、例えば、赤色と青色に発光可能なものである。第1図柄表示装置40は、各LED40a,40bの発光色を交互に変更させることで、第1図柄(本実施例では各LED40a,40bの発光色態様)の変動表示状態を発生させ、例えば、両方のLED40a,40bが赤色発光状態で停止すると確変大当り(特定当り)を示し、両方のLED40a,40bが青色発光状態で停止すると通常大当り(非特定当り)を示し、両方のLED40a,40bが互いに異なる色の発光状態で停止すると外れを示す。
上記と同様に、第2の始動口33bへの入球に基づいて変動発光等するLED40d,40eは、例えば、赤色と青色に発光可能なものである。第1図柄表示装置40は、各LED40d,40eの発光色を交互に変更させることで、第1図柄(本実施例では各LED40d,40eの発光色態様)の変動表示状態を発生させ、例えば、両方のLED40d,40eが赤色発光状態で停止すると確変大当り(特定当り)を示し、両方のLED40d,40eが青色発光状態で停止すると通常大当り(非特定当り)を示し、両方のLED40d,40eが互いに異なる色の発光状態で停止すると外れを示す。
なお、この第1図柄表示装置40として、少なくとも3色以上の発光が可能なタイプの単一のLEDを採用してもよく、各色の発光を交互などに行うようにすることで、第1図柄の変動表示状態を発生させ、LEDが第1の色の発光状態で停止すると確変大当り(特定当り)を示し、LEDが第2の色の発光状態で停止すると通常大当り(非特定当り)を示し、LEDが第3の色の発光状態で停止すると外れを示すようにしてもよい。なお、上述した第1図柄表示装置40が本発明における識別情報変動表示手段に相当する。
第2図柄表示装置41は、第2図柄用としての例えば「○」が描かれた表示部41aと、第2図柄用としての例えば「×」が描かれた表示部41bと、保留ランプ41cとを有し、遊技球が第2の始動口34を通過する毎に例えば表示部41a,41bによる表示図柄(普通図柄)が変動し、その変動表示が所定図柄で停止した場合に下部側の第2の始動口33bが所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。遊技球が第2の始動口34を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ41cにて点灯表示される。なお、表示部41a,41bは、その内部にLED(発光ダイオード)を有しており、このLEDの発光(あるいはランプの点灯)を切り換えることにより変動表示される構成としている。なお、上述した第2図柄表示装置41が本発明における普通識別情報変動表示手段に相当する。
第3図柄表示装置42は、例えば液晶表示装置で構成されており、後述する表示制御装置45により表示内容が制御される。第3図柄表示装置42には、例えば後述する図5に示すように、左、中及び右の3つの装飾図柄列L,M,Rが表示される。各装飾図柄列L,M,Rは複数の装飾図柄によって構成されており、これら装飾図柄が装飾図柄列L,M,R毎にスクロールされるようにして第3図柄表示装置42に可変表示される。なお本実施の形態では、第3図柄表示装置42(液晶表示装置)は、例えば、11インチサイズの大型の液晶ディスプレイを備える。可変表示装置ユニット35には、正面視した状態で第3図柄表示装置42の表示画面をほぼ囲むようにしてこの第3図柄表示装置42の前方側にセンターフレーム47が配設されている。本実施形態では第3図柄表示装置42としてLCDを採用するが他の種類の画像表示装置(例えば、PDP:プラズマ・ディスプレイ・パネルや、EL:エレクトロ・ルミネッセンス・ディスプレイや、有機ELなど)でもよい。なお、上述した第3図柄表示装置42が本発明における装飾識別情報(図柄)変動表示手段に相当し、上述した表示制御装置45が本発明における表示制御手段に相当する。
図2に示すように、可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当りの際に遊技球が入賞しやすい開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動されるものである。このように、大当りの際に可変入賞装置32が開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動される状態は、特定遊技状態(例えば、大当り状態)と呼ばれ、可変入賞装置32に多数の遊技球が入球(入賞)し、その入賞に対して大量の遊技球が賞球払い出しされることから、遊技者にとって有利な遊技状態となっている。つまり、本実施例のパチンコ機10は、遊技球の投入数(遊技球発射装置38による遊技球の遊技領域30aへの発射数)の方が、遊技球の賞球払出数(一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33、第3の始動口34などへの遊技球の入球に基づく賞球払出数)よりも多い通常遊技状態(遊技球消費状態)と、遊技球の賞球払出数の方が遊技球の投入数よりも多い特定遊技状態(例えば、大当り状態)とに状態変移可能なものである。
より詳しくは、第1の始動口33aに対し遊技球が入賞すると第1図柄表示装置40の2個のLED40a,40bが変動表示され、その変動停止後のLED40a,40bの表示が予め設定した発光態様の組合せとなった場合に特定遊技状態が発生する。例えば、両方のLED40a,40bが赤色発光状態で停止するという発光態様の場合には、確変大当り(特定当り)の特定遊技状態に当選したことを示し、両方のLED40a,40bが青色発光状態で停止するという発光態様の場合には、通常大当り(非特定当り)の特定遊技状態に当選したことを示し、両方のLED40a,40bが互いに異なる色の発光状態で停止するという発光態様の場合には外れ(特定遊技状態に落選したこと)を示す。
上記と同様に、第2の始動口33bに対し遊技球が入賞すると第1図柄表示装置40の2個のLED40d,40eが変動表示され、その変動停止後のLED40d,40eの表示が予め設定した発光態様の組合せとなった場合に特定遊技状態が発生する。例えば、両方のLED40d,40eが赤色発光状態で停止するという発光態様の場合には、確変大当り(特定当り)の特定遊技状態に当選したことを示し、両方のLED40d,40eが青色発光状態で停止するという発光態様の場合には、通常大当り(非特定当り)の特定遊技状態に当選したことを示し、両方のLED40d,40eが互いに異なる色の発光状態で停止するという発光態様の場合には外れ(特定遊技状態に落選したこと)を示す。
そして、可変入賞装置32は、その大入賞口32aが所定の開放状態となり、遊技球が入賞しやすい状態(大当たり状態)になるよう構成されている。具体的には、当該開放状態についての所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口32aが所定回数(ラウンド数)繰り返し開放される。また、遊技球が第1の始動口33aを通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ40cにて表示される。また、遊技球が第2の始動口33bを通過した回数も最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ40fにて表示される。なお、保留ランプ40c,40fは、第3図柄表示装置42の表示画面の一部で保留表示等される構成等であっても良い。
また、透明遊技盤30には、図2に示すように、遊技球発射装置38(図3参照)から発射された遊技球を透明遊技盤30上部へ案内するための複数本のレール51,52が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は複数本のレール51,52の後述する球案内通路49を通じて所定の遊技領域30aに案内されるようになっている。複数本のレール51,52は長尺状をなすステンレス製の金属帯状部材であり、内外二重に透明遊技盤30に取り付けられている。内レール51は上方の約1/4ほどを除いて略縦楕円環状に形成されている。外レール52は、一部(主に左側部)が内レール51に向かい合うようにして形成されている。かかる場合、内レール51と外レール52とにより誘導レールが構成され、これら各レール51,52が所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路49が形成されている。なお、球案内通路49は、透明遊技盤30との当接面を有した溝状、すなわち手前側を開放した溝状に形成されている。
内レール51の先端部分(図2の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール51及び外レール52間の球案内通路49から透明遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路49内に戻ってしまうといった事態が防止されるようになっている。また、透明遊技盤30が内枠12に取り付けられた状態において、外レール52における、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図2の右上部:外レール52の先端部に相当する部位)には、内枠12に設けられた返しゴム54(図2に二点鎖線で示す部材)が位置している。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって跳ね返されるようになっている。外レール52は、長尺状をなすステンレス製の金属帯としているので、遊技球の飛翔をより滑らかなものとする、つまり遊技球の摩擦抵抗を少なくすることができる。なお、図2に破線で示すように、外レール52の先端部から内レール51の右側先端部までは、内枠12に形成された壁部60(図2に破線で示す)が位置することにより、遊技領域30aが仕切られている。
なお、透明遊技盤30の右下隅部は、証紙(例えば製造番号が記載されている)等のシール(図2のS1)やプレートを貼着するためのスペースとなっている。透明遊技盤30の右下隅部に、証紙等のシール(図2のS1)を貼着することで、透明遊技盤30と証紙との一義性を持たせることができる。
次に、透明遊技盤30の遊技領域30aについて説明する。遊技領域30aは、図2に示すように、内レール51と外レール52との内周部(内外レール)により略縦長円形状に区画形成されており、特に本実施の形態では、透明遊技盤30の盤面上に区画される当該遊技領域30aが大きく構成されている。
本実施の形態では、遊技領域30aを、パチンコ機10の正面から見て、内レール51及び外レール52によって囲まれる領域のうち、内外レール51,52の並行部分である誘導レールの領域を除いた領域としている。従って、遊技領域30aと言った場合には誘導レール部分は含まないため、遊技領域30aの向かって左側限界位置は外レール52によってではなく内レール51によって特定される。同様に、遊技領域30aの向かって右側限界位置は内レール51によって特定される。また、遊技領域30aの下側限界位置は透明遊技盤30の下端位置によって特定される。また、遊技領域30aの上側限界位置は外レール52によって特定される。
なお、詳しい図面の開示は省略するが、遊技球発射装置38には、前面枠セット14の図示省略の球出口(上皿19の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。図3に示すように、パチンコ機10は、その背面(実際には内枠12及び透明遊技盤30の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして又は前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構部352)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施の形態では、各種制御基板を2つの取付台(図示省略)に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に内枠12又は透明遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合、後述する図4に示した主制御装置261とサブ制御装置262とを、透明遊技盤30に取り付けられる別々の取付台(図示省略)に搭載してそれぞれユニット化すると共に、後述する図4に示した払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313を別の取付台(図示省略)に搭載してユニット化している。ここでは便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称することとする。
なお、本実施例では、透明遊技盤30の下側領域部分には、図2に破線で示すように、後述する集合通路盤60が設けられ、遊技領域30aのうちでセンターフレーム47の周囲箇所には透明遊技盤30の背後にセルシート(装飾シート)が設けられているため、透明遊技盤30の背後の上述の第1制御基板ユニット201や第2制御基板ユニット202などが透明遊技盤30の正面視で透けて見えるようなことがない。また、第3図柄表示装置42として、遊技領域30aのうちで図2で破線で示す集合通路盤60以外の領域をカバーする、より大型な液晶表示装置を採用するようにしてもよい。
また、払出機構部352及び保護カバーも1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。各ユニット201〜203の詳細な構成については後述する。
第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されており、さらにこれに加え、一部に支軸部を設けて内枠12又は透明遊技盤30の裏面に対して開閉できる構成としている。これは、各ユニット201〜203やその他構成が前後に重ねて配置されても、隠れた構成等を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。
また、透明遊技盤30の裏面には、各種入賞口などの遊技球の通過を検出するための入賞感知機構などが設けられている。具体的には、透明遊技盤30表側の一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチ223が設けられている。カウントスイッチ223は入賞球をカウントするスイッチである。また、第1の始動口33a,第2の始動口33bに対応する位置には第1の始動口33a用の作動口スイッチ224と第2の始動口33b用の作動口スイッチ224とがそれぞれ設けられ、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの遊技球の入球を当該作動口スイッチ224で検出される。第3の始動口34に対応する位置にはゲートスイッチが設けられ、第3の始動口34への遊技球の通過を当該ゲートスイッチで検出される。
一般入賞口31の入賞口スイッチ221及び第3の始動口34のゲートスイッチは、図示しない電気配線を通じて盤面接続基板(図示省略)に接続され、さらにこの盤面接続基板が後述する主制御装置261内の主制御基板261a(図4参照)に接続されている。また、可変入賞装置32のカウントスイッチ223は後述する大入賞口中継端子基板91に接続され、さらにこの大入賞口中継端子基板91がやはり主制御基板261aに接続されている。これに対し、第1の始動口33aおよび第2の始動口33bの各作動口スイッチ224は中継基板を介さずに直接に主制御基板261aに接続されている。
その他図示は省略するが、可変入賞装置32には、大入賞口32aを開放するための大入賞口ソレノイドが設けられ、下部側の第2の始動口33bには、電動役物を開放するための作動口ソレノイドが設けられている。
上記入賞感知機構にて各々検出された検出結果は、後述する主制御装置261内の主制御基板261aに取り込まれ、該主制御基板261aよりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御基板311aに送信される。そして、該払出制御基板311aの出力により所定数の遊技球の払出が実施される。
第1制御基板ユニット201は、例えば略矩形状の取付台(図示省略)を上下2つ有し、透明遊技盤30の裏面側から見た状態での下側の取付台230(図7〜図9参照)に主制御装置261が搭載され、上側の取付台にサブ制御装置262が搭載されている。ここで、主制御装置261は、図4に示すように、主たる制御を司るCPU501と、遊技プログラムを記憶したROM502と、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM503と、各種機器との連絡をとる入出力ポート505と、各種抽選の際に用いられる乱数発生器(図示省略)と、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路(図示省略)などを含む主制御基板261aを具備しており、この主制御基板261aが透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263(被包手段)に収容されて構成されている。なお、基板ボックス263は、略直方体形状のボックスベース(図示省略)と該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(図示省略)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは、封印ユニット(図示省略)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス(図示省略)が封印されている。
また、サブ制御装置262は、例えば主制御装置261内の主制御基板261aからの指示に従い音声やランプ表示の制御や表示制御装置45の制御を司るCPU551や、その他ROM552、RAM553、バスライン554及び入出力ポート555等を含むサブ制御基板262aを具備しており、このサブ制御基板262aが透明樹脂材料等よりなる基板ボックス(図示省略)に収容されて構成されている。サブ制御装置262上には電源中継基板(図示省略)が搭載されており、後述する電源基板より供給される電源がこの電源中継基板(図示省略)を介してサブ制御装置262および表示制御装置45に出力されるようになっている。
第2制御基板ユニット202は横長形状をなす取付台(図示省略)を有し、この取付台に払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が搭載されている。払出制御装置311は制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備しており、発射制御装置312は発射制御基板を具備しており、電源装置313は電源制御基板を具備している。払出制御装置311の払出制御基板311aは、賞品球や貸出球の払出を制御する。また、発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射装置229(図4参照)の制御が行われ、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。本実施例の発射装置229は、発射ソレノイド(図示省略)への通電/非通電に従って進退自在な発射槌部(図示省略)で遊技球を打ちつけて発射させるソレノイド式発射部品を採用しているが、それ以外の発射装置229としては、発射モータの駆動に従って動作する発射杵で遊技球を打ちつけて発射させる機械式発射部品や、電磁場を発生させることで遊技球を発射させる電磁式発射部品など種々のタイプのものが採用できる。カードユニット接続基板314は、パチンコ機前面の貸球操作部120(図1参照)及び図示しないカードユニットに電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置311に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314は不要である。
上記払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックスにそれぞれ収容されて構成されている。特に、払出制御装置311では、前述した主制御装置261と同様、基板ボックス(被包手段)を構成するボックスベース(図示省略)とボックスカバー(図示省略)とが封印ユニット(封印手段)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス263が封印されている。
払出制御装置311には状態復帰スイッチ(図示省略)が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ(図示省略)が押下されると、払出モータ358a(図4参照)がゆっくり正回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られるようになっている。
また、電源監視基板261bにはRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できる。従って、通常手順で(例えばホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入することとしている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。裏パックユニット203は、図3に示すように、樹脂成形された裏パック351と遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。
裏パックユニット203は、その最上部に上方に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備(遊技島設備)から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに下り傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。ケースレール357の最下流部には、払出装置358が設けられ、払出モータ358a等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は払出通路(図示省略)等を通じて上皿19に供給される。
また、タンクレール356には、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ360が設けられている。例えば、バイブレータ360が例えば2本のネジでタンクレール356に締結されて取り付けられる。さらに、バイブレータ360は、タンクレール356に面接触するのではなく、当該2本のネジの部分で接触しており、バイブレータ360による振動がより効果的にタンクレール356に伝わる。従って、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ360が駆動されることで球詰まりが解消される。
払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板(図示省略)が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFとされる。
タンク355から払出通路(図示省略)に至るまでの払出機構部352は何れも導電性を有する樹脂材料(例えば導電性ポリカーボネート樹脂)にて成形され、その一部にてアースされている。これにより、遊技球の帯電によるノイズの発生が抑制される。
なお、図3に示すように、内枠12の右上側には、内枠12が外枠11に対して開かれたことを検出する内枠開検出スイッチ388が設けられている。内枠12が開かれると、内枠開検出スイッチ388からホール内(パチンコ店内)用コンピュータへ出力される。
次に、本パチンコ機10の電気的構成について、図4を用いて説明する。本パチンコ機10は、主制御装置261と、払出制御装置311と、発射制御装置312と、サブ制御装置262と、表示制御装置45と、電源装置313などを備えている。以下に、これらの装置を個別に詳細に説明する。
パチンコ機10の主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成としており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアを備えている。
つまり、停電などの発生により電源が切断された場合において、主制御装置261のCPU501は、通常処理を最後までを実行するので、RAM503は、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のカウンタ用バッファや保留球格納エリアの内容を記憶保持するだけでよく、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させることができる。具体的には、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)における通常処理の途中の遊技情報についての各レジスタやI/O等の値を記憶しておくための専用のバックアップエリアをRAM503に設ける必要がない。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号S1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、発射制御装置312、サブ制御装置262、第1図柄表示装置40、第2図柄表示装置41や、その他図示しないスイッチ群などが接続されている。また、主制御装置261は、第1図柄表示装置40における第1図柄の変動表示と、第2図柄表示装置41における第2図柄の変動表示とを制御する機能を備えている。
払出制御装置311のRAM513は、前述した主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成としており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアを備えている。
RAM513は、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時の状態に関する情報を記憶保持する。つまり、このRAM513の記憶保持は、NMI割込み処理と払出制御処理の後半部分のステップとによって電源切断時に実行され、逆にRAM513の記憶情報の復帰は、電源入時の復電処理において実行される。
RAM513は、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時の状態に関する情報を記憶保持する。つまり、このRAM513の記憶保持は、NMI割込み処理と払出制御処理の後半部分のステップとによって電源切断時に実行され、逆にRAM513の記憶情報の復帰は、電源入時の復電処理において実行される。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、主制御装置261、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
図4に示すように、発射制御装置312は、発射装置229による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置229は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、発射制御装置312は、払出制御装置311からのカードユニット接続信号S4(前述したカードユニットがパチンコ機10に接続されている場合に出力される信号である)と、遊技者が遊技球発射ハンドル18をタッチしている場合に出力されるタッチ検出信号S5と、遊技球発射ハンドル18に設けられている、発射を停止させるための発射停止スイッチ18aが操作されていない場合に出力される発射維持信号S6との全てが入力されていることを条件に、発射許可信号S7を主制御装置261に出力する。
すなわち、発射許可信号S7がON(ハイレベル)である期間は発射許可状態であり、発射許可信号S7がOFF(ローレベル)である期間は発射不許可状態である。つまり、主制御装置261は、入力される発射許可信号S7がON(ハイレベル)である期間において、遊技球を発射する発射ソレノイド(図示省略)の制御を行う発射制御信号S8(パルス信号)と、発射レール401に遊技球を送る球送りソレノイドの制御を行う球送り制御信号S9(パルス信号)とを、発射制御装置312に所定の繰り返し周期で繰り返し出力する。発射制御装置312は、発射制御信号S8及び球送り制御信号S9に基づいて発射装置229を駆動制御し、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。逆に、主制御装置261は、入力される発射許可信号S7がOFF(ローレベル)である期間においては、発射制御信号S8及び球送り制御信号S9を発射制御装置312に出力せず、発射装置229によって遊技球が発射されることはない。
表示制御装置45は、第3図柄表示装置42における第3図柄(装飾図柄)の変動表示を制御するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527の入力にはサブ制御装置262の出力が接続され、入力ポート527には、CPU521、ROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529の出力には液晶表示装置である第3図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、主制御装置261からの各種コマンドがサブ制御装置262で編集等されて送信される各種コマンドに基づいて、第3図柄表示装置42での装飾図柄表示を制御する。ROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。
ビデオRAM524は、第3図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、第3図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、第3図柄表示装置42に表示される装飾図柄などのキャラクタデータを記憶するためのメモリである。画像コントローラ526は、CPU521、ビデオRAM524、出力ポート529のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して第3図柄表示装置42に表示させるものである。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給するための電源部541とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
図4に示すように、主制御装置261は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263内に、主制御基板261aと、この主制御基板261aとは別体の電源監視基板261bとを備えている。電源監視基板261bは、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号S1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541で交流24ボルトの電圧を監視し、この電圧が24ボルト未満になった時間が例えば20ミリ秒を超えた場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号S1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号S1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、電源部541で監視している交流24ボルトが24ボルト未満となった時間が20ミリ秒を越えた後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアするための回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号S2を主制御基板261aに出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261においてRAM503のデータがクリアされ、払出制御装置311は主制御装置261からの初期化コマンドを受けるとRAM513のデータがクリアされる。
ところで、第3図柄表示装置42(液晶表示装置)には、図5に示すように、左・中・右の3つの装飾図柄列L,M,Rが設定されており、装飾図柄列L,M,R毎に上装飾図柄、中装飾図柄、下装飾図柄の3個ずつの装飾図柄が変動表示される。本実施の形態では、一連の図柄は、「0」〜「9」の数字を各々付した主装飾図柄SZと、菱形状の絵図柄からなる副装飾図柄FZとにより構成されており、数字の昇順又は降順に主装飾図柄SZが表示されると共に各主装飾図柄SZの間に副装飾図柄FZが配されて一連の装飾図柄列L,M,Rが構成されている。そして、周期性を持って主装飾図柄SZと副装飾図柄FZが上から下へと変動表示されるようになっている。
かかる場合、左装飾図柄列Lにおいては、上記一連の装飾図柄が降順(すなわち、主装飾図柄SZの番号が減る順)に表示され、中装飾図柄列M及び右装飾図柄列Rにおいては、同じく上記一連の装飾図柄が昇順(すなわち、主装飾図柄SZの番号が増える順)に表示される。そして、左装飾図柄列L→右装飾図柄列R→中装飾図柄列Mの順に変動表示が停止し、その停止時に第3図柄表示装置42上の5つの有効ライン、すなわち上ラインL1、中ラインL2、下ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5の何れかで主装飾図柄SZが大当たり図柄の組合せ(本実施の形態では、同一の主装飾図柄SZの組合せ)で揃えば大当たりとして特別遊技動画が表示される。
続いて、本実施例のパチンコ機10のさらなる特徴部分について図6〜図11を用いて説明する。
図6は、実施例1の透明遊技盤30を前方右上から見た概略斜視図である。図7は、図6の透明遊技盤30の後方斜視図である。図8は、実施例1の透明遊技盤30とその背後に位置する集合通路盤60および主制御装置261の取付台230とを前方右上から見た概略分解斜視図である。図9は、図8の透明遊技盤30を後方左上から見た概略分解斜視図である。図10は、透明遊技盤30の背面に集合通路盤60のみが取り付けられた状態の後方斜視図である。図11は、図10の集合通路盤60を本体部品60Aのみとした状態の後方斜視図である。
本実施例のパチンコ機10は、図2を用いて前述したように透明遊技盤30を備えている。この透明遊技盤30は、図2に示すように、その前面側に、遊技球が打ち込まれる遊技領域30aを備えた透明樹脂製の部材である。
この透明遊技盤30遊技領域30aの下部側箇所には、図2,図6に示すように、始動入賞装置33と、この始動入賞装置33の直下に設けられた可変入賞装置32と、始動入賞装置33の略両側で離間した箇所に配設された4個の一般入賞口31と、が設けられている。
なお、図6,図8では、透明遊技盤30の遊技領域30aの下部領域に、一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33のみを配置した状態を図示し、その他の構成品(センターフレーム47やレール51,52や釘など)の図示を省略している。
また、図6,図8での一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33は、図2での一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33と異なる形状のものとしているが、図2での一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33と同じものとしてもよい。
また、透明遊技盤30の裏面には、図6〜図8に示すように、透明遊技盤30からの遊技球を集めて排出する通路を形成する集合通路盤60を備えている。具体的には、集合通路盤60は、図8に示すように、一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33に入賞した遊技球を集めて当該パチンコ機10の下部の島設備に設けられた遊技球回収装置(図示省略)に向けて排出する通路を形成するものである。
透明遊技盤30は、図6に示すように、一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33の各配設箇所に貫通孔(後述する一般入賞口用貫通孔56、始動入賞装置用貫通孔57および可変入賞装置用貫通孔58)がそれぞれ当該透明遊技盤30の前後方向に貫通して形成されているため、これらの一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33に入賞した遊技球が対応する貫通孔(後述する一般入賞口用貫通孔56、始動入賞装置用貫通孔57および可変入賞装置用貫通孔58)を通過して当該透明遊技盤30の背後に案内される。
具体的には、図6に示すように、透明遊技盤30の一般入賞口31の配置箇所には、一般入賞口用貫通孔56が形成されている。また、図6に示すように、透明遊技盤30の始動入賞装置33の配置箇所には、始動入賞装置用貫通孔57が形成されている。また、透明遊技盤30の可変入賞装置32の配置箇所には、図9に示すように、可変入賞装置用貫通孔58が形成されている。
ここで、集合通路盤60の前面側構造等について、図12〜図24の図面も用いてもう少し詳細に説明する。
図12は、可変入賞装置32および始動入賞装置33を前面側に対応図示した集合通路盤60の前方斜視図である。図13は、図12の集合通路盤60の後方斜視図である。図14は、集合通路盤60を後方左上から見た斜視図である。図15は、集合通路盤60を後方右上から見た斜視図である。図16は、集合通路盤60を前方左上から見た斜視図である。図17は、集合通路盤60を前方右上から見た斜視図である。図18は、集合通路盤60を前方右上から見た斜視図である。図19は、集合通路盤60を前方左上から見た斜視図である。図20は、集合通路盤60を後方左上から見た斜視図である。図21は、集合通路盤60を後方右上から見た斜視図である。図22(a)〜(f)は、その順に、集合通路盤60の平面図、左側面図、正面図、右側面図、背面図および底面図である。図23(a)〜(f)は、その順に、一般入賞口用通路部品70の平面図、左側面図、正面図、右側面図、背面図および底面図である。図24(a),(b)は、その順に、始動口用通路部品の前方分解斜視図および後方分解斜視図である。
集合通路盤60は、図17,図18に示すように、透明遊技盤30の裏面に取付可能な本体部品60Aと、透明遊技盤30の一般入賞口31に入賞した遊技球を案内する、本体部品60Aに取り付け可能な一般入賞口用通路部品70と、を備えている。本体部品60Aおよび一般入賞口用通路部品70は、樹脂成型部品としている。
本体部品60Aは、図18,図19に示すように、その前面側箇所で下向きに設けられた、透明遊技盤30からの遊技球を外部へ排出する排出口61を備えている。
具体的には、図16,図17に示す左側の排出口61は、透明遊技盤30の下部左側の2個の一般入賞口31に入賞した入賞球を下方に排出するためのものである。また、図16,図17に示す中央の排出口61は、透明遊技盤30の始動入賞装置33の第2の始動口33bに入賞した入賞球と、可変入賞装置32に入賞した入賞球とを下方に排出するためのものである。また、図16,図17に示す右側の排出口61は、透明遊技盤30の下部右側の2個の一般入賞口31に入賞した入賞球を下方に排出するためのものである。また、始動入賞装置33の第1の始動口33aに入賞した入賞球は、図17に一点鎖線で示す経路で案内されて、右側の排出口61から下方に排出される。
さらに、本体部品60Aは、図18,図19に示すように、一般入賞口用通路部品70で案内される遊技球を排出口61から排出する姿勢状態で当該一般入賞口用通路部品70が着脱可能に取り付けられる被取付部63を備えている。
一般入賞口用通路部品70は、図20、図21および図23に示すように、本体部品60Aの被取付部63に着脱可能に取り付けるための取付部71を備えている。
具体的には、この取付部71は、図20,図23に示すように、一般入賞口用通路部品70の裏面上部の二箇所に形成された各筒状突起部72と、これらの筒状突起部72の各上方箇所に形成された二個の係止爪73と、一般入賞口用通路部品70を流下する遊技球の通過を検出する入賞口スイッチ221(通過検出センサ:近接センサ)を保持する保持部74と、を備えている。
本体部品60Aの被取付部63は、図18、図19および図22(c)に示すように、一般入賞口用通路部品70の筒状突起部72が嵌入される嵌合孔部64と、一般入賞口用通路部品70の係止爪73が挿入される被係止孔65と、一般入賞口用通路部品70の保持部74が挿入される挿入口66とを備えている。
図18,図19に示すように、本体部品60Aの被取付部63には、一般入賞口用通路部品70の取付部71が取り付けられる。つまり、本体部品60Aの嵌合孔部64に一般入賞口用通路部品70の筒状突起部72が嵌入され、且つ、本体部品60Aの被係止孔65に一般入賞口用通路部品70の係止爪73が挿入されて係止されるとともに、本体部品60Aの挿入口66に一般入賞口用通路部品70の保持部74が挿入されることで、図16,図17に示すように、本体部品60Aに一般入賞口用通路部品70が取り付けられた状態となる。
さらに、本体部品60Aは、図18,図19に示すように、被取付部63を有するとともに、この被取付部63に取付可能で異なる通路形状の一般入賞口用通路部品70の装着を許容する許容空間62aを形成する許容空間形成壁部62を備えている。
また、この許容空間形成壁部62は、図16,図17に示すように、本体部品60Aの透明遊技盤30と対向する側を見た状態でその本体部品60Aの周縁箇所のうちで左側上部と左側辺部と右側上部と右側辺部とに、透明遊技盤30の裏面に当接するように延出した周縁壁部としている。なお、許容空間形成壁部62を透明遊技盤30の裏面に近接するようにしてもよい。
さらに、この本体部品60Aは、図20に示すように、透明遊技盤30に磁石を近づけたことを検出する磁気検出センサ67と、この磁気検出センサ67を支持する磁気検出センサホルダー68とを備えている。
この磁気検出センサ67は、例えば、不正行為者が透明遊技盤30のガラス板137(図1参照)面に磁石を近づけることで、透明遊技盤30を流下する遊技球を、不正に第1の始動口33a等に入賞させようとする不正行為を検出するためのものである。この磁気検出センサで磁気検出(不正に磁石を近づけたことを検出)は、主制御基板261aあるいはホール側のホストコンピュータ等に出力され、エラー報知(パチンコ機での報知やホール側での報知)や遊技の停止(一部遊技停止)などが行われる。
この磁気検出センサホルダー68は、図18,図19に示すように、本体部品60Aの透明遊技盤30と対向する側を見た状態でその周縁箇所のうちの一部箇所(本実施例では、左側上部と中央上部の間の箇所と、右側上部と中央上部の間の箇所)に、透明遊技盤30の裏面に当接するとともに許容空間形成壁部62に連なるようにして設けられている。なお、磁気検出センサホルダー68を透明遊技盤30の裏面に近接するようにしてもよい。
具体的には、本体部品60Aは、図18,図19に示すように、磁気検出センサホルダー68が着脱可能に取り付けられる取付孔69を備えている。
磁気検出センサホルダー68は、図18,図19に示すように、本体部品60Aの取付孔69に着脱可能に取り付けるための一対の取付爪68aを備えている。
さらに、本体部品60Aは、図18,図19に示すように、取付孔69を有するとともに、取付孔69に取付可能で異なる形状の磁気検出センサホルダー68の装着を許容する磁気検出センサホルダー用許容空間85aを形成するホルダー用許容空間形成部85を備えている。
さらに、本体部品60Aは、図18,図19に示すように、その前面側の中央上部側箇所に、第1の始動口用通路部品86が取り付けられている。この第1の始動口用通路部品86は、透明遊技盤30の第1の始動口33aに入賞した遊技球を案内するものである。さらに、この第1の始動口用通路部品86は、図20,図21に示すように、作動口スイッチ224を備えており、第1の始動口用通路部品86を流下する遊技球が作動口スイッチ224で通過検出される。
具体的には、第1の始動口用通路部品86は、図24に示すように、その横幅中央位置から左側にずれた箇所で縦割りされた左側通路部材86aおよび右側通路部材86bで構成されている。図16,図17に示すように、第1の始動口用通路部品86での左側通路部材86aと右側通路部材86bとの境界面BLは、遊技球が当接する通路の中央箇所から左側にずれた位置となっており、遊技球がこの境界面BL箇所に当接することが低減されており、境界面BLのガタつきで遊技球がスムーズに流れないなどの問題を低減することができる。
また、第1の始動口用通路部品86は、図16,図17に示すように、その入口部86cが、本体部品60Aの透明遊技盤30と対向する側を見た状態でその周縁箇所のうちの一部箇所である中央上部に、透明遊技盤30の裏面に当接するようにして設けられている。なお、第1の始動口用通路部品86の入口部86cを透明遊技盤30の裏面に近接するようにしてもよい。
なお、第2の始動口33bに入賞した遊技球は、図16に示すように、第1の始動口用通路部品86の下部のコノ字状の切り欠き部86dを通って可変入賞装置32の上部に案内され、可変入賞装置32の図示省略の通路を通って、中央の排出口61から下方に排出される。また、第2の始動口33bに入賞した遊技球は、可変入賞装置32の図示省略の通路に設けられた作動口スイッチ224で通過検出される。
ここで、集合通路盤60の裏面側構造等について、図25〜図32の図面も用いてもう少し詳細に説明する。
図25(a)〜(f)は、その順に、左カバー部品161の平面図、左側面図、正面図、右側面図、背面図および底面図である。図26(a)〜(f)は、その順に、右カバー部品162の平面図、左側面図、正面図、右側面図、背面図および底面図である。図27(a),(b)は、その順に、中継基板部品90の前方分解斜視図および後方分解斜視図である。図28(a)〜(f)は、その順に、中継基板ベース93の平面図、左側面図、正面図、右側面図、背面図および底面図である。図29(a)〜(f)は、その順に、中継基板カバー95の平面図、右側面図、背面図、左側面図、正面図および底面図である。図30(a)〜(c)は、中継基板部品90のかしめを解除する手順を示す背面図である。図31(a)〜(c)は、中継基板部品90のかしめを解除する手順を示す斜視図である。図32は、異機種の一般入賞口用通路部品70が取り付け可能なことを示す集合通路盤60の正面図である。図33は、集合通路盤60の背面に配設されたLED基板150でのLED151の配置箇所と一般入賞口用通路部品70との対応関係を示す図である。
まず、集合通路盤60の裏面側中央箇所に設けられた中継基板部品90について説明する。
前述したように本実施例1のパチンコ機10は、図4に示すように、遊技を統括的に制御する主制御装置261を備えている。
また、集合通路盤60の裏面側中央箇所には、図14,図15に示すように、主制御装置261の主制御基板261a(図4参照)と可変入賞装置32のカウントスイッチ223との電気的接続を中継する大入賞口中継端子基板91を有する中継基板部品90を備えている。
ここで、中継基板部品90の構成について説明する。中継基板部品90は、図27に示すように、大入賞口中継端子基板91と中継基板ベース93と中継基板カバー95とを備えている。
具体的には、中継基板ベース93は、図27(b)に示すように、大入賞口中継端子基板91が入れられる開口部を正面視した状態で奥側に窪んだ空間であって大入賞口中継端子基板91を収容するための窪み空間部93aを有している。
中継基板カバー95は、図27(b)に示すように、大入賞口中継端子基板91が窪み空間部93aに収容された状態(図31(a)参照)の中継基板ベース93における開口部の開口右辺側の端部が嵌入される嵌入部95aを有するとともに、図31(a)に示すように、嵌入部95aに中継基板ベース93の端部が挿入された状態で開口部の開口右辺側を覆うものである。
さらに、中継基板ベース93は、図28(e)に示すように、中継基板ベース93の窪み空間部93aに収容された状態の大入賞口中継端子基板91における中継基板カバー95の存する箇所とは反対側の箇所を少なくとも開口部から出せないように規制する止め板部93bを備えている。つまり、大入賞口中継端子基板91が中継基板ベース93の窪み空間部93aに収容された状態では、図30に破線で示すように、大入賞口中継端子基板91の左辺箇所が止め板部93bによって外れ出ないように規制している。
さらに、中継基板ベース93は、図27,図28に示すように、中継基板カバー95の嵌入部95aに中継基板ベース93の端部が嵌入された状態で当該中継基板カバー95を取り外し不可に係止するための係止部93cを備えている、また、中継基板カバー95は、図27,図29に示すように、中継基板ベース93の係止部93cに係止される被係止部95cが形成されている。
また、中継基板カバー95は、図29〜図31に破線で示すように、中継基板ベース93の開口部の開口右辺側の覆いを除去するべく破壊されるかしめ解除用被破壊部95bを備えている。
中継基板カバー95の嵌入部95aは、図29(b),図31(b),(c)に示すように、中継基板ベース93の挿入端部(図27(b)参照)に当接する抜け規制壁部95dを備えている。
また、図2を用いて前述したように、透明遊技盤30の遊技領域30aには、遊技球が入賞可能な第1の始動口33aが配設されている。そして、図14,図15,図24に示すように、第1の始動口33aへの遊技球の入賞検出が作動口スイッチ224によって行われる。また、中継基板ベース93は、図27,図28に示すように、その開口部を正面視した状態で窪み空間部93aの所定箇所に、作動口スイッチ224が挿入される第1貫通孔93eを備えている。また、大入賞口中継端子基板91は、図27,図31に示すように、中継基板ベース93の窪み空間部93aに収容された状態で第1貫通孔93eに対応する箇所(第1貫通孔93eと連通する箇所)に、第1貫通孔93eに挿入される作動口スイッチ224が挿入される第2貫通孔91eを備えている。
図14,図15に示すように、中継基板部品90での中継基板カバー95の取り外し方向側箇所(中継基板カバー95の右端箇所)には、後述する右カバー部品162が当接するように配設されている。なお、中継基板カバー95の右端箇所に右カバー部品162が近接するように配設してもよい。
ここで、中継基板部品90の集合通路盤60への固定構造について説明する。
図10を用いて前述したように、透明遊技盤30の裏面には、当該透明遊技盤30からの遊技球を集めて排出する集合通路盤60が配設されている。また、図16,図17に示すように、集合通路盤60の前面側の配設位置(中央上部箇所)には、第1の始動口33aに入賞した遊技球を案内する第1の始動口用通路部品86が配設されている。
また、第1の始動口用通路部品86は、図20,図21に示すように、始動口用通路支持部品87によって集合通路盤60の本体部品60Aに支持されている。具体的には、始動口用通路支持部品87は、第1の始動口用通路部品86を支持した状態で集合通路盤60の本体部品60Aでの配設位置(中央上部位置)に配設され、この中央上部位置に対向する箇所にネジ穴87aが形成されたものである。
図18,図20に示すように、集合通路盤60の本体部品60Aの中央上部位置には、ネジ(図示省略)が挿入される貫通孔84が形成されている。
中継基板ベース93は、図18,図20に示すように、集合通路盤60の裏面で中央上部位置に対応する箇所に取り付けられ、その開口部を正面視した状態で窪み空間部93aで貫通孔84の対応する箇所に、ネジ挿入孔93dが形成されている。
図18,図20に示すように、中継基板ベース93のネジ挿入孔93dと集合通路盤60の本体部品60Aの貫通孔84とに挿入されたネジ(図示省略)を始動口用通路支持部品87のネジ穴87aに螺入することで、始動口用通路支持部品87が集合通路盤60の中央上部位置に固定されるとともに中継基板ベース93が集合通路盤60の裏面で中央上部位置に対応する箇所に固定される。
次に、図20に示すように、集合通路盤60の裏面側の左右箇所に設けられたLED基板150と、それを覆う左カバー部品161および右カバー部品162について説明する。
集合通路盤60は、図20,図21に示すように、本体部品60Aの裏面に配設された、発光する図33に示すLED151(発光ダイオード)を実装したLED基板150と、本体部品60Aの裏面側で且つ当該本体部品60Aの一般入賞口用通路部品70の存する箇所の背面側箇所を一部に含む箇所に設けられた、LED基板150が設けられる被配設部140(図11,図22(e)参照)と、を備えている。なお、このLED151は複数種類の有色光が発光可能なものとしてもよいし、単色光発光タイプのものを採用してもよい。
LED基板150は、図20,図21に示すように、本体部品60Aの被配設部140に配設可能で当該被配設部140と共通形状であるとともに、図33に示すように、被配設部140への配設状態で一般入賞口用通路部品70が対応する箇所以外の箇所にLED151を実装している。
また、被配設部140およびLED基板150は、他機種のパチンコ機と共通化とした形状である。つまり、集合通路盤60の本体部品60Aの被配設部140およびLED基板150の形状(特に輪郭)は、他機種のパチンコ機でのそれと共通化されている。
また、被配設部140およびLED基板150は、当該パチンコ機10を前面視した状態で、許容空間形成壁部62により形成される許容空間62aの領域と、一般入賞口31が配置され得る遊技領域30aとが重なる領域を覆う大きさでもある(後述する図33参照)。
また、図20,図21に示すように、被配設部140に取り付けられた状態のLED基板150を覆うようにして被配設部140に取付可能な左カバー部品161および右カバー部品162を備えている。
左カバー部品161および右カバー部品162は、図20,図25,図26に示すように、LED基板150の基板面と対向する側とは反対側である外側面を平坦面としている。
本体部品60Aは、図20に示すように、被配設部140を見た状態で、当該被配設部140と隣接する隣接領域141の所定箇所に、一般入賞口31に入賞した遊技球の通過検出する入賞口スイッチ221を備えている。
本体部品60Aは、図20,図21に示すように、本体部品60Aの被配設部140を見た状態で、本体部品60Aでの当該被配設部140および隣接領域141からなる全体領域の周囲箇所に突出した外周壁部143が形成されている。
左カバー部品161および右カバー部品162は、図14,図15,図20に示すように、本体部品60Aの被配設部140および隣接領域141からなる全体領域の外周壁部143内に嵌入されて本体部品60Aに取り付けられている。つまり、左カバー部品161および右カバー部品162は、図14,図15,図20に示すように、本体部品60Aの被配設部140および隣接領域141からなる全体領域を覆っている。
また、左カバー部品161および右カバー部品162は、図13〜図15、図19および図20に示すように、中継基板部品90の端部と対向する箇所に配線用切り欠き部163を備えている。入賞口スイッチ221に接続された図示省略の配線は、左カバー部品161および右カバー部品162の配線用切り欠き部163を通してそれぞれ主制御基板261aに接続されている。
なお、上述した透明遊技盤30が本発明における遊技盤に相当し、上述した集合通路盤60が本発明における集合板に相当し、上述した一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33が本発明における入賞部品に相当し、上述した一般入賞口用貫通孔56、始動入賞装置用貫通孔57、可変入賞装置用貫通孔58が本発明における貫通孔に相当し、上述した一般入賞口用通路部品70が本発明における通路部品に相当し、上述した許容空間形成壁部62が本発明における許容空間形成部、周縁壁部に相当し、上述した磁気検出センサ67が本発明における磁気検出手段に相当し、上述した磁気検出センサホルダー68が本発明における支持部品に相当し、上述した取付孔69が本発明における支持部品用被取付部に相当し、上述した取付爪68aが本発明における取付部に相当し、上述したホルダー用許容空間形成部85が本発明における支持部品用許容空間形成部に相当する。
また、上述した主制御装置261が本発明における制御装置に相当し、上述したカウントスイッチ223が本発明における電気部品に相当し、上述した大入賞口中継端子基板91が本発明における基板、中継基板に相当し、上述した中継基板部品90が本発明における基板部品、中継部品に相当し、上述した中継基板ベース93が本発明における容器本体に相当し、上述した中継基板カバー95が本発明における覆い部材に相当し、上述した止め板部93bが本発明における規制部に相当し、上述した係止部93c、被係止部95cが本発明における係止手段に相当し、上述したかしめ解除用被破壊部95bが本発明における覆い解除用被破壊部に相当し、上述した右カバー部品162が本発明における他部品に相当し、上述した抜け規制壁部95dが本発明における抜け規制部に相当し、上述した作動口スイッチ224が本発明における入賞検出手段に相当し、上述した第1貫通孔93eが本発明における第1貫通部に相当し、上述した第2貫通孔91eが本発明における第2貫通部に相当し、上述した第1の始動口用通路部品86が本発明における通路部品に相当し、上述した始動口用通路支持部品87が本発明における支持部材に相当する。
また、上述した一般入賞口用通路部品70が本発明における通路部に相当し、上述したLED151が本発明における発光部に相当し、上述したLED基板150が本発明における発光部実装基板に相当し、上述した左カバー部品161、右カバー部品162が本発明におけるカバー部材に相当し、上述した入賞口スイッチ221が本発明における遊技球通過検出センサに相当する。
ここで、中継基板部品90の集合通路盤60への取付手順について説明する。
図18に示すように、第1の始動口用通路部品86を挟持した状態の始動口用通路支持部品87を、集合通路盤60の本体部品60Aの中央上部位置に合わせた状態とするとともに、図20に示すように、中継基板ベース93のみを本体部品60Aの裏面側の中央上部位置に合わせた状態とし、中継基板ベース93のネジ挿入孔93dと本体部品60Aの貫通孔84とに、当該中継基板ベース93の開口部側からネジ(図示省略)を挿入して始動口用通路支持部品87のネジ穴87aに螺入することで、本体部品60Aの前側に第1の始動口用通路部品86を固定するとともに、本体部品60Aの後側に中継基板ベース93が固定される。
続いて、図27(b)に示すように、大入賞口中継端子基板91の左端側を、中継基板ベース93の開口部の左端側の止め板部93bの裏側に入れてから、当該大入賞口中継端子基板91の右端側を中継基板ベース93の窪み空間部93aに挿入する。
続いて、前記のように大入賞口中継端子基板91が中継基板ベース93の窪み空間部93aに収納された状態において、中継基板カバー95を中継基板ベース93の右端側に挿入することで、図31(a)に示すように、中継基板ベース93の係止部93cが中継基板カバー95の被係止部95cに係止される。
この係止状態では、中継基板ベース93の右端部が中継基板カバー95の抜け規制壁部95dに当接しているため、中継基板カバー95をそれ以上挿入方向に進行させることはできないし、中継基板カバー95ではなく中継基板ベース93を挿入方向にさらに進行させることもできない。また、中継基板ベース93の係止部93cが中継基板カバー95の被係止部95cに係止しているため、中継基板カバー95を抜き方向に抜き出すこともできないし、中継基板カバー95ではなく中継基板ベース93を抜き方向に抜き出すこともできない。よって、大入賞口中継端子基板91が中継基板ベース93にかしめられた状態となっている。
次に、大入賞口中継端子基板91のかしめを解除する手順について説明する。
図30(b),図31(b)に二点鎖線で示すように、中継基板カバー95のかしめ解除用被破壊部95bを切断工具を用いて切断する。
中継基板カバー95のかしめ解除用被破壊部95bが切断されると、図30(c),図31(c)に示すように、中継基板カバー95の正面側部分であって大入賞口中継端子基板91を覆っていた部分96(切断片)が除去される。
中継基板ベース93の窪み空間部93aから大入賞口中継端子基板91の右端側を取り出すようにして、当該大入賞口中継端子基板91を中継基板ベース93に対して斜め姿勢とし、その斜め姿勢で右側方向にこの大入賞口中継端子基板91を引き出すことで、中継基板ベース93の左端側の止め板部93bによる規制を受けずに大入賞口中継端子基板91を中継基板ベース93から取り出すことができる。
ここで、集合通路盤60の本体部品60Aの正面側の許容空間62aに、異機種の一般入賞口用通路部品70が取付可能である点について、図32を用いて以下に説明する。
図32に示すように、集合通路盤60の本体部品60Aの正面側の許容空間62aには、実線で示す本機種の一般入賞口用通路部品70が取り付けられている。
具体的には、図18,図19に示すように、一般入賞口用通路部品70の取付部71を本体部品60Aの被取付部63に取り付けることで、一般入賞口用通路部品70が本体部品60Aに取り付けられている。
例えば、図32に実線で示す一般入賞口用通路部品70を取り外して、異機種の一般入賞口用通路部品70Aを取り付けることができる。異機種の一般入賞口用通路部品70Aは、当該異機種の遊技盤での一般入賞口の配設位置に対応するべく、図32に示すように、破線で示す通路部を備えた形状のものであるとする。つまり、この異機種の一般入賞口用通路部品70Aは、集合通路盤60の被取付部63に対応する箇所に前記と同様に取付部71を備えており、その通路形状のみが異なるものである。
このように、異機種の一般入賞口用通路部品70Aも集合通路盤60の本体部品60Aに取り付け可能であるし、取り外しも容易である。
上述したように、本実施例1のパチンコ機10によれば、遊技球が打ち込まれる遊技領域30aが前面側に形成された透明遊技盤30と、この透明遊技盤30の裏面に配設されて透明遊技盤30からの遊技球を集めて排出する集合通路盤60とを備え、透明遊技盤30は、遊技領域30aの所定箇所に設けられた、遊技球が入球可能な一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33と、これらの一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33に入賞した遊技球が通過可能なように一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33の配設箇所に前後方向に貫通形成された一般入賞口用貫通孔56、始動入賞装置用貫通孔57、可変入賞装置用貫通孔58とを備え、集合通路盤60は、透明遊技盤30の裏面に取付可能な本体部品60Aと、透明遊技盤30からの遊技球を案内する、本体部品60Aに取り付け可能な一般入賞口用通路部品70と、を備え、本体部品60Aは、遊技球を排出するための排出口61と、一般入賞口用通路部品70で案内される遊技球を排出口61から排出する姿勢状態で当該一般入賞口用通路部品70が着脱可能に取り付けられる被取付部63と、被取付部63を有するとともに、被取付部63に取付可能で異なる通路形状の一般入賞口用通路部品70の装着を許容する許容空間62aを形成する許容空間形成壁部62とを備え、一般入賞口用通路部品70は、本体部品60Aの被取付部63に着脱可能に取り付けるための取付部71を備えている。
したがって、例えば新機種の一般入賞口用通路部品70を本体部品60Aの許容空間62aに取り付けることで、新機種用の集合通路盤60を形成することができ、集合通路盤60の本体部品60Aは共通部品として異機種の遊技機にも使用することができ、異機種の遊技機についても同一の金型で集合通路盤60の本体部品60Aを製造することができる。つまり、集合通路盤60の本体部品60Aについては、機種変更の有無にかかわらず、本体部品60A用金型で製作すればよく、機種変更があってもこの金型を作り変える必要がないことから、機種変更に伴う本体部品60Aのコストを低減できる。また、機種変更によって再製作されるのは、集合通路盤60の本体部品60Aではなく、集合通路盤60での小型の一般入賞口用通路部品70であり、一般入賞口用通路部品70用金型も小型であるため、機種変更に伴って小型の一般入賞口用通路部品70用金型を製作するだけでよく、集合通路盤60の大型な本体部品60A用金型を製作するわけではないことから、機種変更に伴う集合通路盤60の金型の製作コストを低減できる。特に、少数多機種の遊技機を生産するような場合にも割安で低コストで対応することができる。その結果、機種変更にも低コストで対応できる集合通路盤60(入賞球集合通路部品)を備えた遊技機を提供することができる。
また、本体部品60Aおよび一般入賞口用通路部品70は、樹脂成型部品であるので、集合通路盤60の本体部品60Aについては、機種変更の有無にかかわらず、本体部品60A用の樹脂成型金型で製作すればよく、機種変更があってもこの金型を作り変える必要がないことから、機種変更に伴う本体部品60Aのコストを低減できる。また、機種変更によって再製作されるのは、集合通路盤60の本体部品60Aではなく、集合通路盤60での小型の一般入賞口用通路部品70であり、一般入賞口用通路部品70用の樹脂成型金型も小型であるため、機種変更に伴って小型の一般入賞口用通路部品70用金型を製作するだけでよく、集合通路盤60の大型な本体部品60A用金型を製作するわけではないことから、機種変更に伴う集合通路盤60の金型の製作コストを低減できる。特に、少数多機種の遊技機を生産するような場合にも割安で低コストで対応することができる。その結果、機種変更にも低コストで対応できる集合通路盤60(入賞球集合通路部品)を備えた遊技機を提供することができる。
また、本体部品60Aを透明遊技盤30と対向する側を見た状態において、この本体部品60Aの周縁箇所のうちの少なくとも一部には、透明遊技盤30の裏面に当接または近接するように延出した許容空間形成壁部62が設けられているので、透明遊技盤30の裏面に本体部品60Aが取り付けられた状態では、この本体部品60Aの許容空間形成壁部62と透明遊技盤30の裏面との間に不正基板などを挿入することが困難であり、本体部品60Aでの透明遊技盤30と対向する側に不正基板などを不正に設けることを低減できる。
また、本体部品60Aは、透明遊技盤30に磁石を近づけたことを検出する磁気検出センサ67と、この磁気検出センサ67を支持する磁気検出センサホルダー68とを備えているので、透明遊技盤30に不正に磁石を近づけたことを検出でき、透明遊技盤30に不正に磁石を近づけて遊技球を入賞部品(一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33)に不正に入賞させることを低減できる。また、磁気検出センサホルダー68は、本体部品60Aの透明遊技盤30と対向する側を見た状態でその周縁箇所のうちの一部箇所に、透明遊技盤30の裏面に当接または近接するとともに許容空間形成壁部62(周縁壁部)に連なるようにして設けられているので、磁気検出センサホルダー68自体を本体部品60Aの許容空間形成壁部62(周縁壁部)としても機能させることができ、本体部品60Aの磁気検出センサホルダー68と透明遊技盤30の裏面との間に不正基板などを挿入することが困難であり、本体部品60Aでの透明遊技盤30と対向する側に不正基板などを不正に設けることを低減できる。
また、本体部品60Aは、磁気検出センサホルダー68が着脱可能に取り付けられる取付孔69を備え、磁気検出センサホルダー68は、本体部品60Aの取付孔69に着脱可能に取り付けるための取付爪68aを備え、本体部品60Aは、取付孔69を有するとともに、取付孔69に取付可能で異なる形状の磁気検出センサホルダー68の装着を許容するホルダー用許容空間を形成するホルダー用許容空間形成部85を備えている。したがって、例えば新機種の磁気検出センサホルダー68を本体部品60Aに取り付けることで、新機種用の磁気検出センサ67を備えた集合通路盤60を形成することができ、集合通路盤60の本体部品60Aは共通部品として異機種の遊技機にも使用することができ、異機種の遊技機についても同一の金型で集合通路盤60の本体部品60Aを製造することができる。つまり、集合通路盤60の本体部品60Aについては、機種変更の有無にかかわらず、本体部品60A用金型で製作すればよく、機種変更があってもこの金型を作り変える必要がないことから、機種変更に伴う本体部品60Aのコストを低減できる。また、機種変更によって再製作されるのは、集合通路盤60の本体部品60Aではなく、集合通路盤60での小型の磁気検出センサホルダー68であり、磁気検出センサホルダー68用金型も小型であるため、機種変更に伴って小型の磁気検出センサホルダー68用金型を製作するだけでよく、集合通路盤60の大型な本体部品60A用金型を製作するわけではないことから、機種変更に伴う集合通路盤60の金型の製作コストを低減できる。特に、少数多機種の遊技機を生産するような場合にも割安で低コストで対応することができる。その結果、機種変更にも低コストで対応できる集合通路盤60(入賞球集合通路部品)を備えた遊技機を提供することができる。
また、一般入賞口用通路部品70は、その少なくとも一部が、本体部品60Aの透明遊技盤30と対向する側を見た状態でその周縁箇所のうちの一部箇所に、透明遊技盤30の裏面に当接または近接するようにして設けられているので、一般入賞口用通路部品70自体を本体部品60Aの許容空間形成壁部62(周縁壁部)としても機能させることができ、本体部品60Aの一般入賞口用通路部品70と透明遊技盤30の裏面との間に不正基板などを挿入することが困難であり、本体部品60Aでの透明遊技盤30と対向する側に不正基板などを不正に設けることを低減できる。
また、遊技についての所定の制御を行う主制御装置261と、主制御装置261と他のカウントスイッチ223との電気的接続を中継する大入賞口中継端子基板91を有する中継基板部品90と、を備えた遊技機において、中継基板部品90は、大入賞口中継端子基板91が入れられる開口部を正面視した状態で奥側に窪んだ空間であって大入賞口中継端子基板91を収容するための窪み空間部93aを有する中継基板ベース93と、大入賞口中継端子基板91が窪み空間部93aに収容された状態の中継基板ベース93における開口部の開口一辺側である端部が嵌入される嵌入部95aを有するとともに、嵌入部95aに中継基板ベース93の端部が挿入された状態で開口部の開口一辺側を覆う中継基板カバー95と、中継基板ベース93の窪み空間部93aに収容された状態の大入賞口中継端子基板91における中継基板カバー95の存する箇所とは反対側の箇所を少なくとも開口部から出せないように規制する止め板部93bと、中継基板カバー95の嵌入部95aに中継基板ベース93の端部が嵌入された状態で当該中継基板カバー95を取り外し不可に係止する係止部93cおよび被係止部95cと、を備えている。
したがって、中継基板部品90の中継基板ベース93に収容された大入賞口中継端子基板91の一端側は、止め板部93bによって中継基板ベース93の開口部から出せないように規制されており、且つ、その大入賞口中継端子基板91の他端側は、中継基板カバー95が中継基板ベース93の開口部の開口一辺側を覆うことによって、中継基板ベース93の開口部から出せないように規制されているので、大入賞口中継端子基板91を中継基板ベース93から取り外せないようにすることができる。しかも、係止部93cおよび被係止部95cによって中継基板カバー95が中継基板ベース93に対して取り外し不可に係止されているので、中継基板カバー95を取り外して大入賞口中継端子基板91を中継基板ベース93から取り出そうとすることもできない。よって、大入賞口中継端子基板91を中継基板ベース93にネジ止めすることなく中継基板部品90を組み立てることができ、その組み立て状態では大入賞口中継端子基板91が中継基板ベース93にかしめられている。
また、大入賞口中継端子基板91をいわゆる主制御基板などのかしめ機構付きケースに内包する構成を採用しないので、大入賞口中継端子基板91に対して比較的に大きなかしめ機構が中継基板部品90に付けられることがなく、中継基板部品90が大型化することを低減できる。その結果、ネジ止め不要で大入賞口中継端子基板91をかしめて組み立てることができ、且つ、大型化しない中継基板部品90を備えた遊技機を提供することができる。
また、中継基板カバー95のかしめ解除用被破壊部95bが破壊されると、当該中継基板カバー95での開口部の開口一辺側の覆い部分が除去され、中継基板カバー95に大入賞口中継端子基板91のかしめ解除の痕跡を残すことができ、中継基板ベース93からの大入賞口中継端子基板91の取り外しが可能となる。したがって、かしめ解除用被破壊部95bの破壊痕を見ることで、中継基板部品90のかしめが解除されたことがわかる。
また、右カバー部品162は、中継基板部品90での中継基板カバー95の取り外し方向側箇所に近接または当接して配設されている。したがって、中継基板カバー95を中継基板ベース93から無理矢理に取り外し方向に移動させて、係止部93cおよび被係止部95cの係止を無理矢理解除したり、係止部93cおよび被係止部95cを破壊したりして中継基板カバー95を中継基板ベース93から不正に外そうとしても、右カバー部品162の存在によっても、その中継基板カバー95の取り外しを規制でき、中継基板カバー95の不正な取り外しを低減することができる。
また、中継基板カバー95の嵌入部95aに設けられた抜け規制壁部95dは、中継基板ベース93の挿入端部の少なくとも一部に当接するので、中継基板カバー95の嵌入部95aに嵌入された中継基板ベース93をその嵌入方向に進めて抜き出すことができないし、中継基板ベース93をその嵌入方向とは逆方向に戻すことは係止部93cおよび被係止部95cによってできない。よって、中継基板カバー95の中継基板ベース93からの不正な取り外しを低減できる。
また、遊技球が打ち込まれる遊技領域30aが前面側に形成される透明遊技盤30と、遊技領域30aに配設された、遊技球が入賞可能な始動入賞装置33と、始動入賞装置33への遊技球の入賞検出する作動口スイッチ224と、中継基板ベース93は、開口部を正面視した状態で窪み空間部93aの所定箇所に、作動口スイッチ224が挿入される第1貫通孔93eを備え、大入賞口中継端子基板91は、中継基板ベース93の窪み空間部93aに収容された状態で第1貫通孔93eに対応する箇所に、第1貫通孔93eに挿入される作動口スイッチ224が挿入される第2貫通孔91eを備えている。したがって、作動口スイッチ224が貫通された中継基板部品90を実現でき、中継基板部品90を取り外すことなく作動口スイッチ224の取り付けや交換を行うことができる。また、始動入賞装置33は遊技者にとっての利益に関係する部品であることから、始動入賞装置33の背後位置に中継基板部品90が配設される場合には、中継基板ベース93と大入賞口中継端子基板91との間に不正な基板を密かに配設する不正行為が懸念されるところであるが、中継基板部品90が中継基板ベース93にかしめられているので、、中継基板ベース93と大入賞口中継端子基板91との間に不正な基板を密かに配設することを低減できる。
また、透明遊技盤30の裏面に配設されて当該透明遊技盤30からの遊技球を集めて排出する集合通路盤60と、始動入賞装置33に入賞した遊技球を案内する、集合通路盤60の前面側の配設位置に配設される第1の始動口用通路部品86と、第1の始動口用通路部品86を支持した状態で集合通路盤60の配設位置に配設され、配設位置に対向する箇所にネジ穴87aが形成された始動口用通路支持部品87と、集合通路盤60の配設位置に形成された、ネジが挿入される貫通孔84と、を備え、中継基板ベース93は、集合通路盤60の裏面で配設位置に対応する箇所に取り付けられ、開口部を正面視した状態で窪み空間部93aで貫通孔84の対応する箇所に、ネジ挿入孔93dが形成され、ネジ挿入孔93dと貫通孔84とに挿入されたネジを始動口用通路支持部品87のネジ穴87aに螺入することで、始動口用通路支持部品87が集合通路盤60の配設位置に固定されるとともに中継基板ベース93が集合通路盤60の裏面で配設位置に対応する箇所に固定されている。したがって、第1の始動口用通路部品86を支持する始動口用通路支持部品87は、集合通路盤60の裏面の中継基板部品90の中継基板ベース93の窪み形成部で大入賞口中継端子基板91下に隠れたネジで固定されており、中継基板部品90のかしめを解除し、さらに中継基板ベース93から大入賞口中継端子基板91を取り外さなければネジにアクセスできないので、集合通路盤60での始動口用通路支持部品87で支持される第1の始動口用通路部品86を不正に取り外すことを低減でき、集合通路盤60の裏面と中継基板ベース93との間や、中継基板ベース93と大入賞口中継端子基板91との間に不正な基板を密かに設けることを低減できる。
また、遊技球が打ち込まれる遊技領域30aが前面側に形成された透明遊技盤30と、この透明遊技盤30の裏面に配設された、透明遊技盤30からの遊技球を集めて排出する集合通路盤60と、を備え、透明遊技盤30は、遊技領域30aの所定箇所に設けられた、遊技球が入球可能な一般入賞口31と、この一般入賞口31に入賞した遊技球が通過可能なように一般入賞口31の配設箇所に前後方向に貫通形成された一般入賞口用貫通孔56とを備え、集合通路盤60は、透明遊技盤30の裏面箇所に取付可能な本体部品60Aと、本体部品60Aの前面側に設けられた、透明遊技盤30からの遊技球を案内する一般入賞口用通路部品70と、集合通路盤60の裏面に配設された、発光するLED151を実装したLED基板150と、本体部品60Aの裏面側で且つ当該本体部品60Aの一般入賞口用通路部品70の存する箇所の背面側箇所を一部に含む箇所に設けられた、LED基板150が設けられる被配設部140と、を備え、LED基板150は、本体部品60Aの被配設部140に配設可能で当該被配設部140と共通形状であるとともに、被配設部140への配設状態で一般入賞口用通路部品70が対応する箇所以外の箇所にLED151を実装している。
したがって、被配設部140は、集合通路盤60の本体部品60Aの裏面側で、当該本体部品60Aの一般入賞口用通路部品70の存する箇所の背面側箇所を一部に含む箇所に設けられており、LED基板150は、本体部品60Aの被配設部140に取り付け可能で当該被配設部140と共通形状であるとともに、被配設部140への配設状態で一般入賞口用通路部品70が対応する箇所(LED基板150において一般入賞口用通路部品70が平行投影される箇所)以外の箇所にLED151を実装しているので、LED基板150は、本体部品60Aの裏面側の被配設部140と共通な形状とすることができ、集合通路盤60での一般入賞口用通路部品70を避ける位置に配置できる形状とする必要がないことから、LED基板150が歪な形状となることがないし、細分化により小型の発光部実装基板が複数枚必要になることもない。また、集合通路盤60は、その被配設部140を、一般入賞口用通路部品70を有する前面側ではなく、裏面側に設けているので、LED基板150を取り付けるための取付ボスの配置位置について、一般入賞口用通路部品70を避ける位置を考慮する必要がない。
仮に、遊技機の機種変更があり、集合通路盤60の前面側の一般入賞口用通路部品70の形状が変更された場合でも、集合通路盤60の裏面側の被配設部140およびLED基板150の形状をそのままを維持でき、LED基板150でのLED151の実装位置を一般入賞口用通路部品70を回避する位置に変更する設計変更で対応でき、機種変更に伴う集合通路盤60およびLED基板150の設計変更の負担を低減できる。
その結果、LED基板150(LED実装基板)を備えた集合通路盤60(入賞球集合通路部品)について遊技機機種変更に伴う設計変更負担を低減できる遊技機を提供することができる。
また、被配設部140およびLED基板150は、他機種の遊技機と共通化とした形状であるので、集合通路盤60の本体部品60Aの被配設部140およびLED基板150の形状(特に言えば輪郭)については、機種変更があってもそのままとすることができ、LED基板150でのLED151の実装位置を一般入賞口用通路部品70を回避する位置に変更する設計変更(回路パターンの設計変更)で対応でき、機種変更に伴う集合通路盤60およびLED基板150の設計変更の負担を低減できる。
また、左カバー部品161および右カバー部品162は、被配設部140に取り付けられた状態のLED基板150を覆うようにして被配設部140に取り付けられる。この左カバー部品161および右カバー部品162は、LED基板150の基板面と対向する側とは反対側である外側面を平坦面としているので、当該遊技機の配線が左カバー部品161および右カバー部品162の外側面で引っ掛かることを低減できる。また、この左カバー部品161および右カバー部品162の平坦面にスペーサ部材を配設することができ、左カバー部品161および右カバー部品162の平坦面の外側の空き空間を不正に利用する(空き空間に不正な基板などを設ける)ことを低減できる。また、本体部品60Aでの被配設部140の厚み位置が他機種の遊技機において統一化されているので、同一のスペーサを使用することができ、機種ごとのスペーサを用意することを解消できる。
また、本体部品60Aは、被配設部140を見た状態で当該被配設部140と隣接する隣接領域141の所定箇所に、一般入賞口31に入賞した遊技球の通過検出する入賞口スイッチ221を備えている。また、この本体部品60Aは、被配設部140を見た状態で当該被配設部140および隣接領域141の全体領域の周囲箇所に突出した外周壁部143が形成されている。左カバー部品161および右カバー部品162は、本体部品60Aの被配設部140および隣接領域141からなる全体領域の外周壁部143内に嵌入された状態で本体部品60Aに取り付けられているので、LED基板150および入賞口スイッチ221を左カバー部品161および右カバー部品162で覆うことができるのみならず、本体部品60Aと左カバー部品161および右カバー部品162との境界形状を断面視でL字形状とすることができ、本体部品60Aと左カバー部品161および右カバー部品162との隙間に不正な細状部材を挿入して左カバー部品161および右カバー部品162を不正に開封しようとすることを低減できる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、同様の効果を奏する別の構成としてもよく、例えば下記のように変形実施することができる。
<1>上述した実施例の許容空間形成壁部62の許容空間62aでの一般入賞口用通路部品70の配置箇所以外の箇所に、図34に示すように、透明遊技盤30の裏面を装飾する装飾部品80(図34でのハッチング部分)を備えるようにしてもよい。この装飾部品80としては、例えば、裏面からの入射光を拡散して前面から出射する図示省略の導光部材(例えば前後方向に可動する可動式のものや、非可動なものとしてもよい)や、キャラクタを象った図示省略の立体的役物(例えば前後方向に可動する可動式のものや、非可動なものであって導光性の有無は問わない)などが挙げられる。
この場合には、装飾部品80は、許容空間形成壁部62の許容空間62aでの一般入賞口用通路部品70の配置箇所以外の箇所に備えられ、透明遊技盤30の裏面を装飾する。つまり、新機種の一般入賞口用通路部品70を本体部品60Aの許容空間62aに取り付けるとともに、当該許容空間62aでの一般入賞口用通路部品70の配置箇所以外の箇所に装飾部品80を取り付けることで、新機種用の一般入賞口用通路部品70および装飾部品80を備えた新機種用の集合通路盤60を形成することができ、集合通路盤60の本体部品60Aは共通部品として異機種の遊技機にも使用することができ、異機種のパチン機についても同一の金型で集合通路盤60の本体部品60Aを製造することができる。その結果、機種変更にも低コストで対応できる集合通路盤60(入賞球集合通路部品)を備えたパチンコ機を提供することができる。
<2>上述した実施例の集合通路盤60の本体部品60Aの外周壁部143は、被配設部140を見た状態で、当該被配設部140の周囲箇所に突出形成されたものとし、左カバー部品161および右カバー部品162は、本体部品60Aの被配設部140の外周壁部143内に嵌入されて本体部品60Aに取り付けられるものとしてもよい。
この場合には、本体部品60Aと、左カバー部品161および右カバー部品162との境界形状を断面視でL字形状とすることができ、本体部品60Aと、左カバー部品161および右カバー部品162との隙間に不正な細状部材を挿入してカバー部材(左カバー部品161および右カバー部品162)を不正に開封しようとすることを低減できる。
<3>上述した実施例では、中継基板部品90は、主制御装置261の主制御基板261a(図4参照)と可変入賞装置32のカウントスイッチ223との電気的接続を中継する大入賞口中継端子基板91を有するものとしているが、主制御基板261aと始動入賞装置33の作動口スイッチ224との電気的接続を中継する盤面接続基板を有する中継基板部品としてもよいし、主制御基板261aと一般入賞口31の入賞口スイッチ221との電気的接続を中継する中継基板部品としてもよい。
また、中継基板部品としては、入賞口スイッチ221とカウントスイッチ223と作動口スイッチ224との少なくとも一つと、払出制御基板311aなどの制御基板との電気的接続を中継する中継基板部品としてもよい。
さらに、中継基板部品としては、主制御基板261aと払出制御基板311aとサブ制御基板262aなどの制御基板同士の電気的接続を中継する中継基板部品としてもよい。
さらに、基板部品としては、中継基板部品としての中継基板部品90以外に、主制御基板261aや払出制御基板311aやサブ制御基板262aなどを有する装置を採用してもよい。つまり、主制御基板261aや払出制御基板311aやサブ制御基板262aなどをベースに収納してこのベースに基板カバー95を装着することで、基板カバー95でかしめるようにしてもよい。
<4>上述した実施例では、透明遊技盤30を採用しているが、少なくとも一部が透明な遊技盤を採用し、その遊技盤の裏面側で透明部分を含む箇所に集合通路盤60の本体部品60Aを取り付けるようにしてもよい。
<5>上述した実施例の左カバー部品161および右カバー部品162は、被配設部140に取り付けられた状態のLED基板150を覆うようにして被配設部140に取付可能なものとしているが、LED基板150を収容した状態で本体部品60Aの被配設部140に取付可能なものとしてもよい。この左カバー部品161および右カバー部品162は、LED基板150の基板面と対向する側とは反対側である外側面を平坦面としているので、パチンコ機の配線が左カバー部品161および右カバー部品162の外側面で引っ掛かることを低減できる。また、この左カバー部品161および右カバー部品162の平坦面にスペーサ部材を配設することができ、左カバー部品161および右カバー部品162の平坦面の外側の空き空間を不正に利用する(空き空間に不正な基板などを設ける)ことを低減できる。また、本体部品60Aでの被配設部140の厚み位置が他機種のパチンコ機において統一化されているので、同一のスペーサを使用することができ、機種ごとのスペーサを用意することを解消できる。
<6>上述した実施例では、本体部品60Aは、図18,図19に示すように、許容空間形成壁部62による許容空間62a内に被取付部63を有しているが、本体部品60Aでの許容空間62a以外の箇所(例えば、許容空間62aに隣接する箇所)に被取付部63を備えるようにしてもよい。
<7>また、集合通路盤60を製造するための金型について、次に説明するような「入れ子」対応技術を採用するようにしてもよい。例えば、集合通路盤60を製造するための金型として、集合通路盤60の一方面側を主として形成するための第1金型と、集合通路盤60の他方面側を主として形成するための第2金型と、第1金型または第2金型の所定箇所に形成された入れ子空間部に挿入されて、被取付部63を形成するための第3金型(入れ子金型)とを合わせることで内部に形成される樹脂注入用空間形成部に樹脂を注入して硬化(あるいは半硬化)させてこれらの第1〜第3金型を外すことで所望の形状の集合通路盤60を製造するのであるが、第3金型(入れ子金型)の突出部位置や突出部形状が異なる別の第3金型を前述した入れ子空間部に挿入して集合通路盤60を樹脂成型することで、集合通路盤60の全体形状は同一であるが、被取付部63の位置やその形状が異なる集合通路盤60を製造することができる。
<8>上述した実施例では、図33に示すように、被配設部140およびLED基板150は、当該パチンコ機10を前面視した状態で、許容空間形成壁部62により形成される許容空間62aの領域と、一般入賞口31が配置され得る遊技領域30aとが重なる領域を覆う大きさとしているが、本体部品60Aの前側から取り外し可能な一般入賞口用通路部品70の周りを覆う大きさや、本体部品60Aの前側から取り外し可能な一般入賞口用通路部品70が配置し得る領域を覆う大きさとしてもよい。
<9>本発明を各種(例えば第一種、第三種など)の遊技機に実施してもよいし、上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される。)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞されることを必要条件として特定遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、球が所定の入賞口に入ることで特定遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実施するようにしてもよい。
なお、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の遊技球の投入後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受け皿に多量の球が払い出されるものである。
なお、本明細書は、次のような遊技機に係る発明も開示している。
(0) 遊技球が打ち込まれる遊技領域が前面側に形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定箇所に設けられた、遊技球が入球可能な入球部品と、
前記入球部品に入球した遊技球が通過可能なように、前記遊技盤における前記入球部品の配設箇所に前後方向に貫通形成された貫通孔と、
前記遊技盤の裏面に配設されて前記貫通孔を通過した遊技球を下方に排出する裏面側部材と
を備えた遊技機において、
前記裏面側部材は、
前記遊技球を下方に排出するための通路の少なくとも一部を構成する通路部品と、
前記遊技盤の裏面に取付可能な本体部品と、
前記本体部品に前記通路部品を取り付けるための取付部と、
を備え、
前記本体部品は、
前記遊技盤の裏面に近い側から前記遊技盤の裏面に遠い側へ向けて延出される壁部と、
前記通路部品の前記取付部が取り付けられる被取付部と、
前記壁部の内面に連接され、前記被取付部を有する被取付面と、
前記壁部の内面と前記被取付面とによって形成され、前記通路部品を収容可能な収容空間と、を備え、
前記通路部品に替えて前記通路部品とは異なる形状を有する別通路部品が前記被取付部に取り付けられた場合であっても、前記収容空間の内部に前記別通路部品を収容可能とし且つ前記本体部品の周壁部のうちの少なくとも上部と側部とが前記遊技盤の裏面に当接している
ことを特徴とする遊技機。
上記(0)に記載の発明に係る遊技機によれば、機種変更にも低コストで通路形状を異ならせることができる裏面側部材を備えた遊技機を提供することができる。
(1) 遊技球が打ち込まれる遊技領域が前面側に形成された遊技盤と、
前記遊技盤の裏面に配設されて前記遊技盤からの遊技球を集めて排出する通路を形成する集合板と
を備えた遊技機において、
前記遊技盤は、
前記遊技領域の所定箇所に設けられた、遊技球が入球可能な入賞部品と、
前記入賞部品に入賞した遊技球が通過可能なように前記入賞部品の配設箇所に前後方向に貫通形成された貫通孔とを備え、
前記集合板は、
前記遊技盤の裏面に取付可能な本体部品と、
前記遊技盤からの遊技球を案内する、前記本体部品に取り付け可能な通路部品と、
を備え、
前記本体部品は、
遊技球を排出するための排出口と、
前記通路部品で案内される遊技球を前記排出口から排出する姿勢状態で当該通路部品が取り付けられる被取付部と、
前記被取付部に取付可能で前記通路とは異なる通路形状とする前記通路部品の装着を許容する許容空間を形成する許容空間形成部とを備え、
前記通路部品は、前記本体部品の前記被取付部に取り付けるための取付部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(1)に記載の発明によれば、遊技盤は、その前面側に、遊技球が打ち込まれる遊技領域が形成されている。遊技盤は、その遊技領域の所定箇所に、遊技球が入球可能な入賞部品が設けられている。遊技盤の貫通孔は、入賞部品の配設箇所に前後方向に貫通形成されたものであり、入賞部品に入賞した遊技球が通過して遊技盤の背面に案内される。遊技盤の裏面に配設された集合板は、遊技盤の貫通孔からの遊技球を集めて排出する通路を形成する。この集合板は、遊技盤の裏面に取付可能で遊技球を排出するための排出口を有する本体部品と、遊技盤からの遊技球を案内する、本体部品に取り付け可能な通路部品とを備えている。この通路部品は、遊技球を排出口から排出する姿勢状態で、その取付部が本体部品の被取付部に取り付けられる。さらに、本体部品の許容空間形成部は、被取付部に取付可能で前記通路とは異なる通路形状とする通路部品の装着を許容する許容空間を形成する。
したがって、例えば新機種の通路部品を本体部品の許容空間に取り付けることで、新機種用の集合板を形成することができ、集合板の本体部品は共通部品として異機種の遊技機にも使用することができ、異機種の遊技機についても同一の金型で集合板の本体部品を製造することができる。つまり、集合板の本体部品については、機種変更の有無にかかわらず、本体部品用金型で製作すればよく、機種変更があってもこの金型を作り変える必要がないことから、機種変更に伴う本体部品のコストを低減できる。また、機種変更によって再製作されるのは、集合板の本体部品ではなく、集合板での小型の通路部品であり、通路部品用金型も小型であるため、機種変更に伴って小型の通路部品用金型を製作するだけでよく、集合板の大型な本体部品用金型を製作するわけではないことから、機種変更に伴う集合板の金型の製作コストを低減できる。特に、少数多機種の遊技機を生産するような場合にも割安で低コストで対応することができる。その結果、機種変更にも低コストで対応できる集合板(入賞球集合通路部品)を備えた遊技機を提供することができる。
(2) 前記(1)に記載の遊技機において、
前記本体部品および前記通路部品は、樹脂成型部品であることを特徴とする遊技機。
前記(2)に記載の発明によれば、本体部品および通路部品は、樹脂成型部品であるので、集合板の本体部品については、機種変更の有無にかかわらず、本体部品用の樹脂成型金型で製作すればよく、機種変更があってもこの金型を作り変える必要がないことから、機種変更に伴う本体部品のコストを低減できる。また、機種変更によって再製作されるのは、集合板の本体部品ではなく、集合板での小型の通路部品であり、通路部品用の樹脂成型金型も小型であるため、機種変更に伴って小型の通路部品用金型を製作するだけでよく、集合板の大型な本体部品用金型を製作するわけではないことから、機種変更に伴う集合板の金型の製作コストを低減できる。特に、少数多機種の遊技機を生産するような場合にも割安で低コストで対応することができる。その結果、機種変更にも低コストで対応できる集合板(入賞球集合通路部品)を備えた遊技機を提供することができる。
(3) 前記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記本体部品は、前記遊技盤と対向する側を見た状態でその周縁箇所のうちの少なくとも一部に、前記遊技盤の裏面に当接または近接するように延出した周縁壁部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(3)に記載の発明によれば、本体部品を遊技盤と対向する側を見た状態において、この本体部品の周縁箇所のうちの少なくとも一部には、遊技盤の裏面に当接または近接するように延出した周縁壁部が設けられているので、遊技盤の裏面に本体部品が取り付けられた状態では、この本体部品の周縁壁部と遊技盤の裏面との間に不正基板などを挿入することが困難であり、本体部品での遊技盤と対向する側に不正基板などを不正に設けることを低減できる。
(4) 前記(1)から(3)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記本体部品は、前記遊技盤に磁石を近づけたことを検出する磁気検出手段と、前記磁気検出手段を支持する支持部品とを備え、
前記支持部品は、前記本体部品の前記遊技盤と対向する側を見た状態でその周縁箇所のうちの一部箇所に、前記遊技盤の裏面に当接または近接するとともに前記周縁壁部に連なるようにして設けられている
ことを特徴とする遊技機。
前記(4)に記載の発明によれば、本体部品は、遊技盤に磁石を近づけたことを検出する磁気検出手段と、この磁気検出手段を支持する支持部品とを備えているので、遊技盤に不正に磁石を近づけたことを検出でき、遊技盤に不正に磁石を近づけて遊技球を入賞部品に不正に入賞させることを低減できる。また、支持部品は、本体部品の遊技盤と対向する側を見た状態でその周縁箇所のうちの一部箇所に、遊技盤の裏面に当接または近接するとともに周縁壁部に連なるようにして設けられているので、支持部品自体を本体部品の周縁壁部としても機能させることができ、本体部品の支持部品と遊技盤の裏面との間に不正基板などを挿入することが困難であり、本体部品での遊技盤と対向する側に不正基板などを不正に設けることを低減できる。
(5) 前記(4)に記載の遊技機において、
前記本体部品は、前記支持部品が着脱可能に取り付けられる支持部品用被取付部を備え、
前記支持部品は、前記本体部品の前記支持部品用被取付部に着脱可能に取り付けるための取付部を備え、
前記本体部品は、前記支持部品用被取付部を有するとともに、前記支持部品用被取付部に取付可能で異なる形状の前記支持部品の装着を許容する支持部品用許容空間を形成する支持部品用許容空間形成部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(5)に記載の発明によれば、支持部品は、その取付部が本体部品の支持部品用被取付部に着脱可能に取り付けられる。本体部品の支持部品用許容空間形成部は、支持部品用被取付部を有するとともに、支持部品用被取付部に取付可能で異なる形状の支持部品の装着を許容する支持部品用許容空間を形成する。したがって、例えば新機種の支持部品を本体部品に取り付けることで、新機種用の磁気検出手段を備えた集合板を形成することができ、集合板の本体部品は共通部品として異機種の遊技機にも使用することができ、異機種の遊技機についても同一の金型で集合板の本体部品を製造することができる。つまり、集合板の本体部品については、機種変更の有無にかかわらず、本体部品用金型で製作すればよく、機種変更があってもこの金型を作り変える必要がないことから、機種変更に伴う本体部品のコストを低減できる。また、機種変更によって再製作されるのは、集合板の本体部品ではなく、集合板での小型の支持部品であり、支持部品用金型も小型であるため、機種変更に伴って小型の支持部品用金型を製作するだけでよく、集合板の大型な本体部品用金型を製作するわけではないことから、機種変更に伴う集合板の金型の製作コストを低減できる。特に、少数多機種の遊技機を生産するような場合にも割安で低コストで対応することができる。その結果、機種変更にも低コストで対応できる集合板(入賞球集合通路部品)を備えた遊技機を提供することができる。
(6) 前記(1)から(5)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記通路部品は、その少なくとも一部が、前記本体部品の前記遊技盤と対向する側を見た状態でその周縁箇所のうちの一部箇所に、前記遊技盤の裏面に当接または近接するようにして設けられている
ことを特徴とする遊技機。
前記(6)に記載の発明によれば、通路部品は、その少なくとも一部が、本体部品の遊技盤と対向する側を見た状態でその周縁箇所のうちの一部箇所に、遊技盤の裏面に当接または近接するようにして設けられているので、通路部品自体を本体部品の周縁壁部としても機能させることができ、本体部品の通路部品と遊技盤の裏面との間に不正基板などを挿入することが困難であり、本体部品での遊技盤と対向する側に不正基板などを不正に設けることを低減できる。
(7) 前記(1)から(6)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技盤は、透明な透明遊技盤であり、
前記許容空間形成部の許容空間での前記通路部品配置箇所以外の箇所に、前記透明遊技盤の裏面を装飾する装飾部品を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(7)に記載の発明によれば、装飾部品は、許容空間形成部の許容空間での通路部品配置箇所以外の箇所に備えられ、透明遊技盤の裏面を装飾する。つまり、新機種の通路部品を本体部品の許容空間に取り付けるとともに、当該許容空間での通路部品配置箇所以外の箇所に装飾部品を取り付けることで、新機種用の通路部品および装飾部品を備えた新機種用の集合板を形成することができ、集合板の本体部品は共通部品として異機種の遊技機にも使用することができ、異機種の遊技機についても同一の金型で集合板の本体部品を製造することができる。その結果、機種変更にも低コストで対応できる集合板(入賞球集合通路部品)を備えた遊技機を提供することができる。
また、本明細書は、次のような第1課題を解決できる、遊技機に係る発明も開示している。
<第1課題>
従来のパチンコ機は、例えば、主制御基板と大入賞口の入球検出センサとの電気的接続を中継する中継基板が当該パチンコ機の裏面側箇所にネジ止めされているが、中継基板の背後に不正基板を密かに配置して不正な利益を得ようとする等の中継基板に対する不正行為も懸念される。そこで、かかる中継基板を前述した主制御基板などのかしめ機構付きケースに内包する中継部品とすることも考えられるが、主制御基板と比べて小型な中継基板に対してかしめ機構の占める割合が比較的に大きいことから、中継部品が大型化するばかりでなく、この中継部品の周辺の取付部品および装置についての形状や配置などの設計変更が二次的に生じてしまい、パチンコ機全体としてコスト高を招来するという問題がある。
(8) 少なくともコネクタまたは電子部品が搭載される基板を有する基板部品を備えた遊技機において、
前記基板部品は、
前記基板が入れられる開口部を正面視した状態で奥側に窪んだ空間であって前記基板を収容するための窪み空間部を有する容器本体と、
前記基板が前記窪み空間部に収容された状態の前記容器本体における前記開口部の開口一辺側である端部が嵌入される嵌入部を有するとともに、前記嵌入部に前記容器本体の前記端部が挿入された状態で前記開口部の開口一辺側を覆う覆い部材と、
前記容器本体の前記窪み空間部に収容された状態の前記基板における前記覆い部材の存する箇所とは反対側の箇所を少なくとも前記開口部から出せないように規制する規制部と、
前記覆い部材の前記嵌入部に前記容器本体の前記端部が嵌入された状態で当該覆い部材を取り外し不可に係止する係止手段と、
を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(8)に記載の発明によれば、基板部品は、少なくともコネクタまたは電子部品が搭載される基板を有する。この基板部品は、容器本体と覆い部材と規制部と係止手段とを備えている。容器本体は、基板が入れられる開口部を正面視した状態で奥側に窪んだ空間であって当該基板を収容するための窪み空間部を有する。覆い部材は、基板が窪み空間部に収容された状態の容器本体における開口部の開口一辺側である端部が嵌入される嵌入部を有するとともに、この嵌入部に容器本体の端部が挿入された状態で開口部の開口一辺側を覆う。規制部は、容器本体の窪み空間部に収容された状態の基板における覆い部材の存する箇所とは反対側の箇所を少なくとも開口部から出せないように規制する。係止手段は、覆い部材の嵌入部に容器本体の端部が嵌入された状態で当該覆い部材を取り外し不可に係止する。
したがって、基板部品の容器本体に収容された基板の一端側は、規制部によって容器本体の開口部から出せないように規制されており、且つ、その基板の他端側は、覆い部材が容器本体の開口部の開口一辺側を覆うことによって、容器本体の開口部から出せないように規制されているので、基板を容器本体から取り外せないようにすることができる。しかも、係止手段によって覆い部材が容器本体に対して取り外し不可に係止されているので、覆い部材を取り外して基板を容器本体から取り出そうとすることもできない。よって、基板を容器本体にネジ止めすることなく基板部品を組み立てることができ、その組み立て状態では基板が容器本体にかしめられている。
また、基板をいわゆる主制御基板などのかしめ機構付きケースに内包する構成を採用しないので、基板に対して比較的に大きなかしめ機構が基板部品に付けられることがなく、基板部品が大型化することを低減できる。その結果、ネジ止め不要で基板をかしめて組み立てることができ、且つ、大型化しない基板部品を備えた遊技機を提供することができる。
(9) 遊技についての所定の制御を行う制御装置と、
前記制御装置と他の電気部品または他の制御装置との電気的接続を中継する中継基板を有する中継部品と、
を備えた遊技機において、
前記中継部品は、
前記中継基板が入れられる開口部を正面視した状態で奥側に窪んだ空間であって前記中継基板を収容するための窪み空間部を有する容器本体と、
前記中継基板が前記窪み空間部に収容された状態の前記容器本体における前記開口部の開口一辺側である端部が嵌入される嵌入部を有するとともに、前記嵌入部に前記容器本体の前記端部が挿入された状態で前記開口部の開口一辺側を覆う覆い部材と、
前記容器本体の前記窪み空間部に収容された状態の前記中継基板における前記覆い部材の存する箇所とは反対側の箇所を少なくとも前記開口部から出せないように規制する規制部と、
前記覆い部材の前記嵌入部に前記容器本体の前記端部が嵌入された状態で当該覆い部材を取り外し不可に係止する係止手段と、
を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(9)に記載の発明によれば、制御装置は、遊技についての所定の制御を行う。中継部品は、制御装置と他の電気部品または他の制御装置との電気的接続を中継する中継基板を有する。この中継部品は、容器本体と覆い部材と規制部と係止手段とを備えている。容器本体は、中継基板が入れられる開口部を正面視した状態で奥側に窪んだ空間であって当該中継基板を収容するための窪み空間部を有する。覆い部材は、中継基板が窪み空間部に収容された状態の容器本体における開口部の開口一辺側である端部が嵌入される嵌入部を有するとともに、この嵌入部に容器本体の端部が挿入された状態で開口部の開口一辺側を覆う。規制部は、容器本体の窪み空間部に収容された状態の中継基板における覆い部材の存する箇所とは反対側の箇所を少なくとも開口部から出せないように規制する。係止手段は、覆い部材の嵌入部に容器本体の端部が嵌入された状態で当該覆い部材を取り外し不可に係止する。
したがって、中継部品の容器本体に収容された中継基板の一端側は、規制部によって容器本体の開口部から出せないように規制されており、且つ、その中継基板の他端側は、覆い部材が容器本体の開口部の開口一辺側を覆うことによって、容器本体の開口部から出せないように規制されているので、中継基板を容器本体から取り外せないようにすることができる。しかも、係止手段によって覆い部材が容器本体に対して取り外し不可に係止されているので、覆い部材を取り外して中継基板を容器本体から取り出そうとすることもできない。よって、中継基板を容器本体にネジ止めすることなく中継部品を組み立てることができ、その組み立て状態では中継基板が容器本体にかしめられている。
また、中継基板をいわゆる主制御基板などのかしめ機構付きケースに内包する構成を採用しないので、中継基板に対して比較的に大きなかしめ機構が中継部品に付けられることがなく、中継部品が大型化することを低減できる。その結果、ネジ止め不要で中継基板をかしめて組み立てることができ、且つ、大型化しない中継部品を備えた遊技機を提供することができる。
(10) 前記(9)に記載の遊技機において、
前記覆い部材は、前記開口部の開口一辺側の覆いを除去するべく破壊される覆い解除用被破壊部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(10)に記載の発明によれば、覆い部材の覆い解除用被破壊部が破壊されると、当該覆い部材での開口部の開口一辺側の覆い部分が除去され、覆い部材に中継基板のかしめ解除の痕跡を残すことができ、容器本体からの中継基板の取り外しが可能となる。したがって、かしめ解除用被破壊部の破壊痕を見ることで、中継部品のかしめが解除されたことがわかる。
(11) 前記(9)または(10)に記載の遊技機において、
前記中継部品での前記覆い部材の取り外し方向側箇所に近接または当接する他部品が配設されている
ことを特徴とする遊技機。
前記(11)に記載の発明によれば、他部品は、中継部品での覆い部材の取り外し方向側箇所に近接または当接して配設されている。したがって、覆い部材を容器本体から無理矢理に取り外し方向に移動させて、係止手段の係止を無理矢理解除したり、係止手段を破壊したりして覆い部材を容器本体から不正に外そうとしても、他部品の存在によっても、その覆い部材の取り外しを規制でき、覆い部材の不正な取り外しを低減することができる。
なお、本明細書で言う「近接」とは、覆い部材を移動させても中継部品から外れない程度に他部品が当該覆い部材の取り外し方向側箇所に配設されていることを意味する。
(12) 前記(9)から(11)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記覆い部材の前記嵌入部は、前記容器本体の挿入端部の少なくとも一部に当接する抜け規制部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(12)に記載の発明によれば、覆い部材の嵌入部に設けられた抜け規制部は、容器本体の挿入端部の少なくとも一部に当接するので、覆い部材の嵌入部に嵌入された容器本体をその嵌入方向に進めて抜き出すことができないし、容器本体をその嵌入方向とは逆方向に戻すことは係止手段によってできない。よって、覆い部材の容器本体からの不正な取り外しを低減できる。
(13) 前記(9)から(12)のいずれか一つに記載の遊技機において、
遊技球が打ち込まれる遊技領域が前面側に形成される遊技盤と、
前記遊技領域に配設された、遊技球が入賞可能な入賞部品と、
前記入賞部品への遊技球の入賞検出する入賞検出手段と、
前記容器本体は、前記開口部を正面視した状態で前記窪み空間部の所定箇所に、前記入賞検出手段が挿入される第1貫通部を備え、
前記中継基板は、前記容器本体の前記窪み空間部に収容された状態で前記第1貫通部に対応する箇所に、前記第1貫通部に挿入される前記入賞検出手段が挿入される第2貫通部
を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(13)に記載の発明によれば、遊技盤は、遊技球が打ち込まれる遊技領域が前面側に形成されている。遊技領域には、遊技球が入賞可能な入賞部品が配設されている。入賞検出手段は、入賞部品への遊技球の入賞検出する。容器本体の窪み空間部の所定箇所に設けられた第1貫通部と、その窪み空間部に収容された中継基板の第2貫通部とに、単一の入賞検出手段が挿入される。したがって、入賞検出手段が貫通された中継部品を実現でき、中継部品を取り外すことなく入賞検出手段の取り付けや交換を行うことができる。また、入賞部品は遊技者にとっての利益に関係する部品であることから、入賞部品の背後位置に中継部品が配設される場合には、容器本体と中継基板との間に不正な基板を密かに配設する不正行為が懸念されるところであるが、中継部品が容器本体にかしめられているので、、容器本体と中継基板との間に不正な基板を密かに配設することを低減できる。
(14) 前記(13)に記載の遊技機において、
前記遊技盤の裏面に配設されて当該遊技盤からの遊技球を集めて排出する集合板と、
前記入賞部品に入賞した遊技球を案内する、前記集合板の前面側の配設位置に配設される通路部品と、
前記通路部品を支持した状態で前記集合板の前記配設位置に配設され、前記配設位置に対向する箇所にネジ穴が形成された支持部材と、
前記集合板の前記配設位置に形成された、ネジが挿入される貫通孔と、
を備え、
前記容器本体は、前記集合板の裏面で前記配設位置に対応する箇所に取り付けられ、前記開口部を正面視した状態で前記窪み空間部で前記貫通孔の対応する箇所に、ネジ挿入孔が形成され、
前記ネジ挿入孔と前記貫通孔とに挿入されたネジを前記支持部材の前記ネジ穴に螺入することで、前記支持部材が前記集合板の前記配設位置に固定されるとともに前記容器本体が前記集合板の裏面で前記配設位置に対応する箇所に固定されている
ことを特徴とする遊技機。
前記(14)に記載の発明によれば、集合板は、遊技盤の裏面に配設されて当該遊技盤からの遊技球を集めて排出する。通路部品は、集合板の前面側の配設位置に配設されるものであり、入賞部品に入賞した遊技球を案内する。支持部材は、通路部品を支持した状態で集合板の配設位置に配設され、配設位置に対向する箇所にネジ穴が形成されている。集合板の配設位置には、ネジが挿入される貫通孔が形成されている。容器本体は、集合板の裏面で配設位置に対応する箇所に取り付けられ、開口部を正面視した状態で窪み空間部で貫通孔の対応する箇所に、ネジ挿入孔が形成されている。ネジ挿入孔と貫通孔とに挿入されたネジを支持部材のネジ穴に螺入することで、支持部材が集合板の前面の配設位置に固定されるとともに容器本体が集合板の裏面で配設位置に対応する箇所に固定されている。したがって、通路部品を支持する支持部材は、集合板の裏面の中継部品の容器本体の窪み形成部で中継基板下に隠れたネジで固定されており、中継部品のかしめを解除し、さらに容器本体から中継基板を取り外さなければネジにアクセスできないので、集合板での支持部材で支持される通路部品を不正に取り外すことを低減でき、集合板の裏面と容器本体との間や、容器本体と中継基板との間に不正な基板を密かに設けることを低減できる。
また、本明細書は、次のような第2課題を解決できる、遊技機に係る発明も開示している。
<第2課題>
従来のパチンコ機では、例えば、遊技球が打ち込まれる遊技領域を前面側に有する透明な透明遊技盤と、一般入賞口、始動入賞口および大入賞口に入球した遊技球を複数個の球通路部を経由して収集する入賞球集合通路部品とを備え、この入賞球集合通路部品の透明遊技盤と対向する側(前面側)で複数個の球通路部以外の領域部分に、その領域に収まる形状のLED実装基板を配設し、透明遊技盤の背後の入賞球集合通路部品の前記領域部分に発光装飾を施すことが考えられる。また、新たな遊技の興趣性を提供するために、機種ごとに透明遊技盤のデザインが異なっている。つまり、透明遊技盤の遊技領域での遊技部品(例えば、センターフレームや一般入賞口や始動入賞口など)の外観形状やその配置位置が異なっているため、この透明遊技盤の背後に配設される入賞球集合通路部品の形状(例えば、入賞球集合通路部品での球通路部の形状)が異なることになり、この入賞球集合通路部品に設けられるLED実装基板の形状や取付位置も異なることになる。
特に、LED実装基板は、入賞球集合通路部品での球通路部を避ける位置に配置できる形状とする必要があることから、LED実装基板が歪な形状となったり、細分化により小型のLED実装基板が複数枚必要になったりするなどの設計変更が強いられる。また、入賞球集合通路部品についても、LED実装基板を取り付けるための取付部(例えば、取付ボス)の配置位置を、球通路部を避ける位置を考慮して設計製作する必要がある。
このように、遊技機の機種変更に伴う入賞球集合通路部品およびLED実装基板の設計変更に負担がかかるという問題がある。
(15) 遊技球が打ち込まれる遊技領域が前面側に形成された遊技盤と、
前記遊技盤の裏面に配設された、前記遊技盤からの遊技球を集めて排出する集合板と、
を備えた遊技機において、
前記遊技盤は、
その少なくとも一部が透明である透明部と、
前記遊技領域の所定箇所に設けられた、遊技球が入球可能な入賞部品と、
前記入賞部品に入賞した遊技球が通過可能なように前記入賞部品の配設箇所に前後方向に貫通形成された貫通孔とを備え、
前記集合板は、
前記遊技盤の裏面で前記透明部の少なくとも一部を含む箇所に取付可能な本体部品と、
前記本体部品の前面側に設けられた、前記遊技盤からの遊技球を案内する通路部と、
前記集合板の裏面に配設された、発光する発光部を実装した発光部実装基板と、
前記本体部品の裏面側で且つ当該本体部品の前記通路部の存する箇所の背面側箇所を一部に含む箇所に設けられた、前記発光部実装基板が設けられる被配設部と、
を備え、
前記発光部実装基板は、前記本体部品の前記被配設部に配設可能で当該被配設部と共通形状であるとともに、前記被配設部への配設状態で前記通路部が対応する箇所以外の箇所に前記発光部を実装している
ことを特徴とする遊技機。
前記(15)に記載の発明によれば、遊技盤は、遊技球が打ち込まれる遊技領域が前面側に形成されたものである。集合板は、遊技盤の裏面に配設されており、遊技盤からの遊技球を集めて排出する。遊技領域の入賞部品に入球した遊技球は、その入賞部品の配置箇所に形成された貫通孔を通じて遊技盤の裏面側へ案内される。集合板の本体部品は、遊技盤の裏面で当該遊技盤の透明部の少なくとも一部を含む箇所に取り付けられる。集合板の通路部は、本体部品の前面側に設けられており、遊技盤からの遊技球を案内する。集合板の裏面には、発光する発光部を実装する発光部実装基板が配設されている。本体部品の裏面側で且つ当該本体部品の通路部の存する箇所の背面側箇所を一部に含む箇所には、発光部実装基板が取り付けられる被配設部が設けられている。発光部実装基板は、本体部品の被配設部に配設可能で当該被配設部と共通形状であるとともに、前記被配設部への配設状態で通路部が対応する箇所以外の箇所に発光部を実装している。
したがって、被配設部は、集合板の本体部品の裏面側で、当該本体部品の通路部の存する箇所の背面側箇所を一部に含む箇所に設けられており、発光部実装基板は、本体部品の被配設部に取り付け可能で当該被配設部と共通形状であるとともに、被配設部への配設状態で通路部が対応する箇所(発光部実装基板において通路部が平行投影される箇所)以外の箇所に発光部を実装しているので、発光部実装基板は、本体部品の裏面側の被配設部と共通な形状とすることができ、集合板での通路部を避ける位置に配置できる形状とする必要がないことから、発光部実装基板が歪な形状となることがないし、細分化により小型の発光部実装基板が複数枚必要になることもない。また、集合板は、その被配設部を、通路部を有する前面側ではなく、裏面側に設けているので、発光部実装基板を取り付けるための取付ボスの配置位置について、通路部を避ける位置を考慮する必要がない。
仮に、遊技機の機種変更があり、集合板の前面側の通路部の形状が変更された場合でも、集合板の裏面側の被配設部および発光部実装基板の形状をそのままを維持でき、発光部実装基板での発光部の実装位置を通路部を回避する位置に変更する設計変更で対応でき、機種変更に伴う集合板および発光部実装基板の設計変更の負担を低減できる。
その結果、発光部実装基板(LED実装基板)を備えた集合板(入賞球集合通路部品)について遊技機機種変更に伴う設計変更負担を低減できる遊技機を提供することができる。
(16) 前記(15)に記載の遊技機において、
前記被配設部および前記発光部実装基板は、他機種の遊技機と共通化とした形状であることを特徴とする遊技機。
前記(16)に記載の発明によれば、被配設部および発光部実装基板は、他機種の遊技機と共通化とした形状であるので、集合板の本体部品の被配設部および発光部実装基板の形状(特に言えば輪郭)については、機種変更があってもそのままとすることができ、発光部実装基板での発光部の実装位置を通路部を回避する位置に変更する設計変更(回路パターンの設計変更)で対応でき、機種変更に伴う集合板および発光部実装基板の設計変更の負担を低減できる。
(17) 前記(15)に記載の遊技機において、
前記通路部は、前記本体部品に対して取り付け可能な通路部品であり、
前記本体部品は、
遊技球を排出するための排出口と、
前記通路部品で案内される遊技球を前記排出口から排出する姿勢状態で当該通路部品が取り付けられる被取付部と、
前記被取付部に取付可能で異なる通路形状とする前記通路部品の装着を許容する許容空間を形成する許容空間形成部とを備え、
前記被配設部および前記発光部実装基板は、当該遊技機を前面視した状態で、前記許容空間の領域と、前記入賞部品が配置され得る前記遊技領域とが重なる領域を覆う大きさである
ことを特徴とする遊技機。
前記(17)に記載の発明によれば、通路部は、本体部品に対して取り付け可能な通路部品である。本体部品は、遊技球を排出するための排出口と、通路部品で案内される遊技球を排出口から排出する姿勢状態で当該通路部品が取り付けられる被取付部と、この被取付部に取付可能で異なる通路形状とする通路部品の装着を許容する許容空間を形成する許容空間形成部とを備えている。被配設部および発光部実装基板は、当該遊技機を前面視した状態で、許容空間形成部による許容空間の領域と、入賞部品が配置され得る遊技領域とが重なる領域を覆う大きさとしているので、機種変更があっても(例えば、集合板に異なる通路形状の通路部品が取り付けられる場合であっても)、集合板の本体部品の被配設部および発光部実装基板の形状(特に言えば輪郭)については、そのままとすることができ、発光部実装基板での発光部の実装位置を通路部品を回避する位置に変更する設計変更(回路パターンの設計変更)で対応でき、機種変更に伴う集合板および発光部実装基板の設計変更の負担を低減できる。
また、前記被配設部および前記発光部実装基板は、前記本体部品の前側から取り外し可能な通路部品の周りを覆う大きさや、前記本体部品の前側から取り外し可能な通路部品が配置し得る領域を覆う大きさとしてもよい。
(18) 前記(15)または(16)に記載の遊技機において、
前記発光部実装基板を収容した状態で前記本体部品の前記被配設部に取付可能なカバー部材を備え、
前記カバー部材は、前記発光部実装基板の基板面と対向する側とは反対側である外側面を平坦面としている
ことを特徴とする遊技機。
前記(18)に記載の発明によれば、カバー部材は、発光部実装基板を収容した状態で本体部品の被配設部に取り付けられる。このカバー部材は、発光部実装基板の基板面と対向する側とは反対側である外側面を平坦面としているので、当該遊技機の配線がカバー部材の外側面で引っ掛かることを低減できる。また、このカバー部材の平坦面にスペーサ部材を配設することができ、カバー部材の平坦面の外側の空き空間を不正に利用する(空き空間に不正な基板などを設ける)ことを低減できる。また、本体部品での被配設部の厚み位置が他機種の遊技機において統一化されているので、同一のスペーサを使用することができ、機種ごとのスペーサを用意することを解消できる。
(19) 前記(15)または(16)に記載の遊技機において、
前記被配設部に取り付けられた状態の前記発光部実装基板を覆うようにして前記被配設部に取付可能なカバー部材を備え、
前記カバー部材は、前記発光部実装基板の基板面と対向する側とは反対側である外側面を平坦面としている
ことを特徴とする遊技機。
前記(19)に記載の発明によれば、カバー部材は、被配設部に取り付けられた状態の発光部実装基板を覆うようにして被配設部に取り付けられる。このカバー部材は、発光部実装基板の基板面と対向する側とは反対側である外側面を平坦面としているので、当該遊技機の配線がカバー部材の外側面で引っ掛かることを低減できる。また、このカバー部材の平坦面にスペーサ部材を配設することができ、カバー部材の平坦面の外側の空き空間を不正に利用する(空き空間に不正な基板などを設ける)ことを低減できる。また、本体部品での被配設部の厚み位置が他機種の遊技機において統一化されているので、同一のスペーサを使用することができ、機種ごとのスペーサを用意することを解消できる。
(20) 前記(18)または(19)に記載の遊技機において、
前記本体部品は、前記被配設部を見た状態で当該被配設部の周囲箇所に突出した外周壁部が形成され、
前記カバー部材は、前記本体部品の前記被配設部の前記外周壁部内に嵌入されて前記本体部品に取り付けられている
ことを特徴とする遊技機。
前記(20)に記載の発明によれば、本体部品は、被配設部を見た状態で当該被配設部の周囲箇所に突出した外周壁部が形成されている。カバー部材は、本体部品の被配設部の外周壁部内に嵌入された状態で本体部品に取り付けられているので、本体部品とカバー部材との境界形状を断面視でL字形状とすることができ、本体部品とカバー部材との隙間に不正な細状部材を挿入してカバー部材を不正に開封しようとすることを低減できる。
(21) 前記(18)または(19)に記載の遊技機において、
前記本体部品は、前記被配設部を見た状態で当該被配設部と隣接する隣接領域の所定箇所に、前記入賞部品に入賞した遊技球の通過検出する遊技球通過検出センサを備えるとともに、前記被配設部を見た状態で当該被配設部および前記隣接領域からなる全体領域の周囲箇所に突出した外周壁部が形成され、
前記カバー部材は、前記本体部品の前記被配設部および前記隣接領域からなる全体領域の前記外周壁部内に嵌入されて前記本体部品に取り付けられている
ことを特徴とする遊技機。
前記(21)に記載の発明によれば、本体部品は、被配設部を見た状態で当該被配設部と隣接する隣接領域の所定箇所に、入賞部品に入賞した遊技球の通過検出する遊技球通過検出センサを備えている。また、この本体部品は、被配設部を見た状態で当該被配設部および隣接領域の全体領域の周囲箇所に突出した外周壁部が形成されている。カバー部材は、本体部品の被配設部および隣接領域からなる全体領域の外周壁部内に嵌入された状態で本体部品に取り付けられているので、発光部実装基板および遊技球通過検出センサをカバー部材で覆うことができるのみならず、本体部品とカバー部材との境界形状を断面視でL字形状とすることができ、本体部品とカバー部材との隙間に不正な細状部材を挿入してカバー部材を不正に開封しようとすることを低減できる。
(22) 前記(1)から(21)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
前記(22)に記載の遊技機によれば、機種変更にも低コストで対応できる集合板(入賞球集合通路部品)を備えたパチンコ機を提供でき(前記(1)から(7)に従属する場合)、ネジ止め不要で中継基板をかしめて組み立てることができ、且つ、大型化しない中継部品を備えたパチンコ機を提供でき(前記(8)から(13)に従属する場合)、発光部実装基板(LED実装基板)を備えた集合板(入賞球集合通路部品)について遊技機機種変更に伴う設計変更負担を低減できるパチンコ機を提供できる(前記(14)から(19)に従属する場合)。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての球を所定の遊技領域に発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特定遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞手段(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
なお、本明細書に開示する種々の発明に関して、全ての構成要素について種々の組み合わせが可能であり、他の構成要件がなくても単独で発明として成立する点に留意されたい。