JP5699985B2 - Tcp通信高速化装置 - Google Patents

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往復遅延が大きい衛星回線や地上の長距離回線等で構成する広域通信網を介して接続する端末間で、端末間の通信速度が往復遅延の影響を受けるTCPプロトコルを用いたパケット通信を高速化するTCP高速化通信装置に関する。
非特許文献1には、フロー制御や再送制御を有するプロトコルとして、ベーシック手順やHDLC手順を取り上げ、往復遅延がLAN回線に比べ大きい衛星回線を経由して、これら手順に基づく端末間の通信を高速化するために、衛星回線の両端に設置する衛星通信制御装置が、これら手順を衛星回線上では、往復遅延の影響を補償する別のプロトコルに変換して通信する方法が提案されている。
特許文献1には、送信端末と受信端末を少なくとも2以上のルータ−で中継するパケット通信網に於いて、前記ルーターが送信端末と受信端末との回線接続をモニターする手段と、回線が接続された後、送られてきた送信データを記憶する第1の記憶手段と、該送信データに対して受信端末と同様の制御パケットを送信する第1の送信手段と、前記送信データを受信端末の接続されているルーターへ送り出す第2の送信手段と、受信した受信データを記憶する第2の記憶手段と、前記受信データを受信端末に送る第3の送信手段とから構成されることを特徴とするプロトコル終端方式が記載されている。
特許第2576780号公報
齊藤 忠夫 監修、石坂 充弘 編著「情報通信プロトコル 改訂第2版」、オーム社、1991年8月15日、P.287−293
非特許文献1に記載の技術は、往復遅延が比較的大きい通信回線(以降、遅延大回線)で構成する広域通信網を介して接続する端末間で、TCPプロトコル等のフロー制御や再送制御の機能を有し、端末間の通信速度が往復遅延の影響を受けるプロトコル(以降、遅延影響プロトコル)を用いたパケット通信を高速化するため、遅延大回線の両端に設置した中継装置で、両端末が用いるプロトコルを終端するとともに、遅延大回線上には、往復遅延の影響を補償する別のプロトコルを適用し、前記中継装置において、両端末が用いるプロトコルと往復遅延の影響を補償する別のプロトコルを相互に変換するプロトコル変換処理を必要とするため、この変換処理が、中継装置の通信処理手順を複雑化し、通信処理性能や、通信処理を実現するプログラム開発コストのオーバーヘッドになるという課題がある。
特許文献1に記載の発明は、非特許文献1に記載の技術と類似しており、非特許文献1と同様の課題がある。
この発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、遅延大回線を経由する端末間でTCPプロトコル等の遅延影響プロトコルを用いた通信を行う場合、遅延大回線の通信処理性能を高速化するTCP通信高速化装置を得ることを目的とする。
この発明に係るTCP通信高速化装置は、拠点間の端末間を、TCPプロトコルを用いてパケットの送受信を行い通信するTCP通信システムに用いられるTCP通信高速化装置であって、自拠点の端末から送信されてくる送信データパケットに対するACKパケットを他拠点の端末の代わりに応答するACKパケット応答手段と、前記自拠点前記他拠点との間を接続する広域通信回線の帯域及び往復遅延に基づいて前記広域通信回線の最大ウインドウサイズを決定し、前記送信データパケットを、前記最大ウインドウサイズが所定のバイト以下の場合には標準TCPプロトコルにより、前記最大ウインドウサイズが前記所定のバイトを超える場合にはウインドウスケールオプション適用したTCPプロトコルにより、データおよびヘッダを変更せずに前記他拠点へ転送するTCP送信手段と、前記他拠点から前記広域通信回線を経由して受信した全ての受信データパケットを一時保存するデータパケット格納手段と、このデータパケット格納手段に格納された各前記受信データパケットの順序番号を確認し、前記順序番号の連続性が確保されている場合は、各前記受信データパケットを前記自拠点の端末に転送し、前記順序番号の連続性が不連続である場合は、所定の前記順序番号を含む前記受信データパケットがロスしたと判断し、前記他拠点に前記広域通信回線を経由してロスした前記受信データパケットの再送を要求する再送要求パケットを発信し、ロスした前記受信データパケットが、前記他拠点からの再送により受信した時、前記データパケット格納手段に格納されている各前記受信データパケットを前記自拠点の端末に転送する転送手段とを備えたものである。
本発明により、遅延大回線を経由する端末間の通信に適用するTCP通信高速化装置にプロトコル変換処理を用いることなく、TCP通信の高速化が可能となる。
この発明の実施の形態1に基づくプロトコル構成の観点から見たシステム全体図である。 この発明の実施の形態1に基づくTCP通信高速化装置の機能ブロック図である。 この発明の実施の形態1に基づく3ウェイハンドシェイク時の信号シーケンスチャートである。 この発明の実施の形態1に基づくデータのアップロード手順である。 図4でTCPデータがロスした場合のアップロード手順である。 この発明の実施の形態2に基づく中継拠点がある場合の3ウェイハンドシェイク時の信号シーケンスチャートである。 図6でTCPデータがロスした場合のアップロード手順である。
実施の形態1.
図1に、この発明における実施形態1における、拠点aと拠点bを接続する遅延大回線が衛星回線であり、拠点aの端末aと拠点bの端末bがTCP通信を行う場合のプロトコル構成の観点から見たシステム全体図を示す。
図1において、1は拠点a、2は拠点b、3は衛星、4は衛星回線であり、拠点a1と拠点b2とは衛星3を経由して衛星回線4を用いて相互に通信される。
拠点a1の構成について説明する。拠点a1において、11は端末a、12はTCP高速化通信装置a、13は衛星回線制御装置a、14はLAN回線、15はLAN回線であり、端末a11とTCP通信高速化装置a12とはLAN回線14を介して相互に通信され、TCP通信高速化装置a12と衛星回線制御装置a13とはLAN回線15を介して相互に通信される。
拠点b2の構成について説明する。拠点b2において、21は端末b、22はTCP高速化通信装置b、23は衛星回線制御装置b、24はLAN回線、25はLAN回線であり、端末b21とTCP通信高速化装置b22とはLAN回線14を介して相互に通信され、TCP通信高速化装置b22と衛星回線制御装置b23とはLAN回線15を介して相互に通信される。
図1において、LAN回線14、15、24、25の帯域幅は100Mbit/sであり、衛星回線4の帯域幅は20Mbit/sである。
一般に、端末間におけるTCP通信の性能、すなわち通信速度は、端末間の接続に使用する通信回線の「帯域幅」と「往復遅延」の積で決まる。
図1においては、端末a11と端末b21の接続に、帯域幅が100Mbit/sのLAN回線14、15、帯域幅が20Mbit/sの衛星回線4、帯域幅が100Mbit/sのLAN回線25、24なる5本の通信回線が連接して使用されているが、衛星回線4の帯域幅は、LAN回線14、15、24、25の帯域幅に比べ1/5であり、また衛星回線4の往復遅延は、一般的な静止衛星を用いて構成する場合、600ms程度であって、LAN回線14、15、24、25往復遅延(高々数ms)に比べ極めて大きいため、端末a11と端末b21との間でのTCP通信の通信速度は、実質的に、衛星回線4の帯域幅(20Mbit/s)と往復遅延(600ms程度)で決まることになる。
従って、端末a11が端末b21に宛てたTCP通信において、衛星回線4(20Mbit/s)の帯域幅を 100%活用するためには、TCPプロトコルの最大ウインドウサイズを、この帯域幅(20Mbit/s)と往復遅延(今仮に600msとする)の積である
20Mbit/s×600ms=12Mbit=1.5MB
とする必要がある。
しかるに、TCPプロトコルの標準的な最大ウインドウサイズは64kBであり、この制約に従うと、上記のウインドウサイズは設定できないが、ウインドウスケールオプションを適用すると設定可能となる。なお、ウインドウスケールオプションは、TCPプロトコルのオプション機能ではあるが、TCPプロトコルの標準規格として制定されているものである。
この発明の実施の形態1においては、TCP通信高速化装置a12とTCP通信高速化装置b22は、端末a11と端末b21に成り代わり、端末a11と端末b21がこの衛星回線4の帯域幅である20Mbit/sを最大限に活用してTCP通信を行うため、この通信に使用する端末間のTCPコネクションについて、TCP通信高速化装置a12とTCP通信高速化装置b22の間の部分では、ウインドウスケールオプションを適用し、最大ウインドウサイズを1.5MBに設定したTCP通信を行う。
また、端末a11とTCP通信高速化装置a12の区間、及び端末b21とTCP通信高速化装置b22の区間については、ウインドウスケールオプションを適用せず、通常の最大ウインドウサイズである 64kBによるTCP通信を行う。
すなわち、この発明の実施の形態1において、TCP通信高速化装置a12とTCP通信高速化装置b22の間の部分(衛星回線区間)では、ウインドウスケールオプションを適用したTCPプロトコルを適用することになるが、衛星回線区間に、端末に適用されるプロトコルとは異なるプロトコルを適用し、衛星回線区間の伝送に際しプロトコル変換を行う必要はなく、従って、各端末が送信するTCPパケットの形式を変更する必要はなく、単に1.5MBのウインドウサイズ設定に必要なメモリを確保するだけで済む。
さらに、メモリのビット単価は、昨今著しく低下する傾向にあるので、プロトコル変換に要する機械処理性能が不要な点と合わせ、TCP通信高速化装置の対費用性能を向上することができる。
次に、図2に、この発明の実施の形態1のおけるTCP通信高速化装置a12の機能ブロック図を示す。以下、図2を用いて、本装置の動作を説明する。図2において、TCP通信高速化装置a12は、大別して、端末系LAN制御機能部121、衛星系LAN制御機能部122、装置運用管理機能部123、IP制御機能部124、TCP制御機能部125なる5つの機能ブロックから構成される。TCP通信高速化装置b22も同様の構成である。
端末系LAN制御機能部121は、TCP通信高速化装置a12がLAN回線14を用いて端末群の中の各端末と相互に通信する機能を持つ。なお、図1における端末a11や端末b21は、この端末群に属するものである。
衛星系LAN制御機能部122は、TCP通信高速化装置a12がLAN回線15を用いて、衛星回線制御装置13と相互に通信する機能を持つ。
装置運用管理機能部123は、例えば、端末群の中に設置されるネットワーク管理制御装置が、SNMP等のネットワーク管理プロトコルを用いて、TCP通信高速化装置の監視および制御を行うための機能を持つ。
IP制御機能部124は、IPプロトコルの規格に基づき、端末系LAN制御機能や衛星系LAN制御機能で受信したIPパケットに対するルーティング処理を行うとともに、当該IPパケットの上位プロトコル種別がTCPプロトコルである場合(この場合のIPパケットを、以降TCPパケットと呼称)には、TCP制御機能部125に処理を依頼し、また当該IPパケットの宛先がTCP通信高速化装置であり、しかも上位プロトコル種別が、SNMP等のネットワーク管理プロトコルの場合には、装置運用管理機能部123に処理を依頼する機能を持つ。
TCP制御機能部125は、TCPプロトコルの規格に基づき、衛星回線を経由してTCP通信を行う端末間で相互に送受信されるTCPパケットの内容を参照して、本TCP通信を高速化する機能であり、TCPコネクション監視サブ機能部125a、端末宛ACK応答サブ機能部125b、衛星系受信処理サブ機能部125c及び衛星系送信処理サブ機能部125dの4つの各サブ機能部から構成される。
TCPコネクション監視サブ機能部125aは、各TCPパケットのTCPヘッダを参照して、端末間に確立される各TCPコネクションの開始、終了、およびデータ転送状態を監視するとともに、TCP制御機能の全体を統括する。
端末宛ACK応答サブ機能部125bは、端末群中の各端末が送信してきたユーザデータを含むTCPパケット(以降、TCPデータと呼称)について、その宛先端末に代わり送達確認(以降、ACKと呼称)を返信する。
衛星系受信処理サブ機能部125cは、衛星回線から受信したデータパケットを格納するための受信バッファを保有するとともに、以下に示す5つの各機能を有する。
第1の機能は、衛星回線から受信した全てのデータパケットを自拠点の宛先端末が受領確認するまで受信バッファに格納する機能。
第2の機能は、各データパケットの順序番号を上記のTCPコネクション監視手段に保持している当該TCPコネクションのデータ転送状態に関する情報と照合し、順序番号の連続性が確保されている場合は、そのデータパケットを自拠点の宛先端末に転送する機能。
第3の機能は、一方、順序番号の連続性が確保されていない場合には、期待していた順序番号を含むデータパケットがロスしたと判断し、前記他拠点に広域通信回線を経由して当該データパケットの再送を要求するための再送要求パケットを送信する機能。
第4の機能は、前記のロスしたデータパケット以降、前記他拠点のTCP通信高速化装置から広域通信回線を経由して受信した各データパケットを、前記のロスしたデータパケットが再送で回復する時点まで、自拠点の宛先端末への送信を保留する機能。
第5の機能は、前記のロスしたデータパケットが、前記他拠点のTCP通信高速化装置からの再送により到着した時点で、前記データパケット格納手段に格納されている各データパケットを、順序番号の連続性が確保される範囲で、自拠点の宛先端末に順次転送する機能。
このように、衛星系受信処理サブ機能部125cは、第1の機能で衛星回線から受信したデータパケットを受信バッファに格納し、第2〜第5の機能で受信したデータパケットの連続性に基づいてデータパケットを自拠点の宛先端末に転送する。
衛星系送信処理サブ機能部125dは、当該の2拠点間を接続する衛星回線の帯域、及び往復遅延等に応じて前記通信回線の帯域を最大限に活用できるウインドウサイズを決定し、そのウインドウサイズに応じた再送用バッファを保持し、前記ウインドウサイズが64kバイト以下の場合には、通常のTCPプロトコル、前記ウインドウサイズが64kバイトよりも大きくなる場合には、ウインドウスケールオプションを適用したTCPプロトコルにより、前記の端末宛ACK応答サブ機能部と連携して自拠点の端末から受信した各データパケットを再送用バッファに格納した後、そのコピーを、他拠点のTCP通信高速化装置に宛てて送信する機能を有する。
次に、この発明の実施の形態1における通信手順を、信号シーケンスチャートを用いて説明する。図3は、この発明の実施の形態1における3ウェイハンドシェイク時の信号シーケンスチャートを示している。図3において、拠点aTCP通信高速化装置12、及び拠点bTCP通信高速化装置22には、ネットワーク管理装置5から、前記各装置の装置運用管理機能宛てに、端末間のTCP通信に必要となるネットワーク構成情報51、52が配信されており、このネットワーク構成情報51、52には、以下の情報を含む。
第1の情報は、各端末が属する拠点(各端末のIPアドレスとその設置拠点を関係付ける情報)であり、第2の情報は、各拠点間を接続する衛星回線の速度、及びその往復遅延である。
図3において、ステップS1により拠点a端末11からのSYNパケットを拠点aTCP通信高速化装置12で受信すると、SYNパケット内の宛先IPアドレスと上記のネットワーク構成情報を参照して、宛先端末が属する拠点とのTCP通信に適切なウインドウサイズ、及びそのウインドウサイズに基づき、図2に示す受信バッファと再送バッファの各サイズを決定し、ステップS2によりこのSYNパケットを宛先端末が属する拠点に設置された拠点bTCP通信高速化装置22に転送する。
拠点bTCP通信高速化装置22は、このSYNパケットを受信すると、SYNパケット内の送信元IPアドレスと上記のネットワーク構成情報を参照して、送信元端末が属する拠点とのTCP通信に適切なウインドウサイズを決定し、ステップS3によりこのSYNパケットを、拠点b内の宛先端末21に転送する。その後は、ステップS4からステップS9により通常の3ウェイハンドシェイクの手順により、端末間にTCPコネクションが確立し、TCP通信を開始できる状態となる。
図4は、図3で示した処理によりTCP通信を開始できる状態となった段階で、拠点a端末11(クライアント)が、拠点b端末21(サーバ)宛てに、データをアップロードする手順を示している。ここでは説明の簡略化のため、各TCPデータのデータサイズを1000バイトとし、例えば、図中のTCPデータ1000という表記は、データの順序番号が1000から1999までの1000バイトのデータを含むTCPデータを表している。
拠点aTCP通信高速化装置12は、拠点a端末11との間で、上記の通り決定したウインドウサイズに適合する量のTCPデータを、ステップS21により擬似ACKを用いてステップS11により順次引き出し、再送バッファに格納した後、ステップ12により順次、拠点bTCP通信高速化装置22に送信し、ステップS22により各TCPデータに対して、拠点bTCP通信高速化装置22からの擬似ACKを受信した時点で、再送バッファに格納した当該のTCPデータを削除する。
拠点bTCP通信高速化装置22は、受信した各TCPデータを、受信バッファに格納した後、ステップS22によりその各擬似ACKを、拠点aTCP通信高速化装置12に送信する。
さらに、各TCPデータの順序番号を確認し、順序番号の連続性が確保されている場合には、ステップS13により各TCPデータを拠点bの宛先端末(拠点b端末21(サーバ))に転送し、ステップS23により各TCPデータに対するACKを受信した時点で、受信バッファに格納した当該のTCPデータを削除する。以上の手順を繰り返すことで、拠点a端末11が、拠点b端末21にアップロードすべき全てのTCPデータを転送する。
TCPデータ1000に続く、TCPデータ2000、TCPデータ3000も同様の手順によりTCPデータが拠点a端末11から拠点b端末21へアップロードされる。
図5は、図4に示す手順で、TCPデータ2000が衛星回線でロスした場合を示している。この場合、拠点bTCP通信高速化装置22は、ステップS18によりTCPデータ1000の後にTCPデータ3000を受信した時点で、順序番号の連続性が確保されていないことにより、TCPデータ2000がロスしたと判断する。
拠点bTCP通信高速化装置22は、ステップS25aにより拠点aTCP通信高速化装置12にTCPデータ2000の再送を要求する擬似ACKを送信するとともに、衛星回線を経由して受信したTCPデータ2000以降の各TCPデータを、ロスしたTCPデータ2000が再送で回復する時点まで拠点b端末21への送信を保留する。
その後、拠点bTCP通信高速化装置22は、ステップS15aによりTCPデータ2000が到着した時点で、TCPデータ2000に引き続き、受信バッファ内に待機させていた後続の各TCPデータを順序番号の連続性が確保されている範囲で、ステップS16により順次、拠点b端末21に送信する。
このように処理することにより、拠点aTCP通信高速化装置12は、拠点a端末11から順次引き出した各TCPデータを、拠点bTCP通信高速化装置22に送信する際、その形式や内容を、特許文献1に記載の発明や非特許文献1に記載される技術のように変更することはなく、拠点a端末11が生成した形式や内容が保持される。
また、拠点bTCP通信高速化装置22のウインドウサイズが1.5MB、拠点b端末21のウインドウサイズが64kBと整合しておらず、見かけ上、拠点b端末21のTCPデータ受信処理はオーバーフローを起こす点であるが、実際には、拠点bTCP通信高速化装置22が拠点b端末21に転送するTCPデータの順序番号に連続性が確保されている限り、拠点b端末21の受信ウインドウは、1つのTCPデータを受信する毎に順次スライドしていくため、オーバーフローを起こすことは少なく、起こした場合は、拠点bTCP通信高速化装置22との間でLAN回線24経由により、衛星回線の往復遅延の影響を受けずに再送を行うので、端末間の通信速度低下に与える影響は小さい。
以上述べた手段により、従来技術のように、衛星回線の両端に設置した装置でプロトコル変換を行うことなく、衛星回線区間を含む端末間の通信経路全体に、単一のプロトコルであるTCPプロトコルのみを適用し、端末には標準的な最大ウインドウサイズ(64kB)、また、衛星回線区間では衛星回線の往復遅延を考慮したウインドウスケールオプションを適用する最大ウインドウサイズにより、その往復遅延の影響を受けないTCP通信が実現され、しかも衛星回線上でTCPデータのロスが発生した場合には、ロスしたTCPデータのみを衛星回線区間で選択的に再送し、しかもこの場合、そのロスの原因は輻輳に因らないことは明白であり、衛星回線区間で輻輳回避のための速度抑制は行わないので、TCP通信の速度減少を最小限に抑える効果を奏する。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2について、図6を用いて説明する。図6は、拠点a1と拠点b2間のTCP通信を、拠点c6で中継して行う場合、各拠点のTCP通信高速化装置が、そのTCP通信で果たす役割、つまり、両端末の近隣に存在する末端としての動作、あるいは、2本の遅延大回線を接続する拠点に存在する中継点としての動作を果たすかを認識する手順を示している。
図6ではまず、このTCP通信に先立ち、この認識に必要となるネットワーク構成情報51、52、53が、ネットワーク管理装置5から各拠点のTCP通信高速化装置に配信される。次に、拠点aTCP通信高速化装置12は、ステップS41により拠点a端末11からのSYNパケットを受信すると、以下に示す3つの処理を行う。
第1の処理は、SYNの送信元アドレスとネットワーク構成情報から自拠点がTCP通信の末端にあることを認識する。第2の処理は、SYNの宛先アドレスとネットワーク構成情報から宛先端末が設置される拠点を認識し、その拠点のTCP通信高速化装置への伝送に適切なウインドウサイズを決定する。第3の処理は、当該通信のTCPコネクション制御に用いる受信バッファ、再送バッファのサイズを、上記で決定したウインドウサイズを基に設定する。
続けて、このSYNパケットが、ステップS42により拠点cTCP通信高速化装置62に到達すると、その宛先アドレス、送信元アドレス、及びネットワーク構成情報から、自分が当該TCP通信の中継拠点であることを認識し、図2に示すTCPコネクション監視サブ機能が、拠点a端末11、拠点b端末22間で双方向に送受するTCPデータの順序番号に抜けが発生していないかの確認を開始する。
更に、ステップ43により拠点bTCP通信高速化装置21に到達すると、以下に示す3つの処理を行う。
第1の処理は、SYNの送信元アドレスとネットワーク構成情報から自拠点がTCP通信の末端にあることを認識する。第2の処理は、SYNの宛先アドレスとネットワーク構成情報から送信元端末が設置される拠点を認識し、その拠点のTCP通信高速化装置への伝送に適切なウインドウサイズを決定する。第3の処理は、当該通信のTCPコネクション制御に用いる受信バッファ、再送バッファのサイズを、上記で決定したウインドウサイズを基に設定する。
図7は、図6において、TCP通信を開始できる状態となった段階で、拠点a端末11(クライアント)が、拠点b端末21(サーバ)宛てに、データをアップロードする手順において、TCPデータ2000が、拠点aと拠点cの間でロスした場合の動作を示している。
この場合、拠点cTCP通信高速化装置62が、ステップS68によりTCPデータ2000のロスを検出し、ステップS75aにより拠点aTCP通信高速化装置12へTCPデータ2000の再送を要求するための擬似ACKを送信する。
更に、TCPデータ2000のロスは、拠点bTCP通信高速化装置22でも検出され、ステップS75bによりそれを再送要求する擬似ACKを、拠点aTCP通信高速化装置12へ宛てて送信するが、ステップS75bによりその擬似ACKが拠点cTCP通信高速化装置62に到着すると、拠点cTCP通信高速化装置62が上記の通り対応した再送要求であることを認識し、不要であるため、拠点aTCP通信高速化装置12へ転送することなく破棄する。
以上の手順により、拠点aと拠点cの間で発生したTCPデータ2000のロスを、その宛先端末の最寄の拠点bTCP通信高速化装置22が検出する場合に比べ、中継点6に設置された拠点cTCP通信高速化装置62が検出し、いち早く拠点aTCP通信高速化装置12に再送要求することにより、TCPデータ2000が再送により拠点bTCP通信高速化装置22に到着するまでの時間を短縮する効果を奏する。
1 拠点
2 拠点
3 衛星
4 衛星回線
5 ネットワーク管理装置
6 拠点c(中継拠点)
11 端末
12 TCP通信高速化装置
13 衛星回線制御装置
14、15 LAN回線
21 端末
22 TCP通信高速化装置
23 衛星回線制御装置
24、25 LAN回線
51、52、53 ネットワーク構成情報
62 TCP通信高速化装置
121 端末系LAN制御機能部
122 衛星系LAN制御機能部
123 装置運用管理機能部
124 IP制御機能部
125 TCP制御機能部
125a TCPコネクション監視サブ機能部
125b 端末宛ACK応答サブ機能部
125c 衛星系受信処理サブ機能部
125d 衛星系送信処理サブ機能部

Claims (3)

  1. 拠点間の端末間を、TCPプロトコルを用いてパケットの送受信を行い通信するTCP通信システムに用いられるTCP通信高速化装置であって、
    自拠点の端末から送信されてくる送信データパケットに対するACKパケットを他拠点の端末の代わりに応答するACKパケット応答手段と、
    前記自拠点前記他拠点との間を接続する広域通信回線の帯域及び往復遅延に基づいて前記広域通信回線の最大ウインドウサイズを決定し、前記送信データパケットを、前記最大ウインドウサイズが所定のバイト以下の場合には標準TCPプロトコルにより、前記最大ウインドウサイズが前記所定のバイトを超える場合にはウインドウスケールオプション適用したTCPプロトコルにより、データおよびヘッダを変更せずに前記他拠点へ転送するTCP送信手段と
    前記他拠点から前記広域通信回線を経由して受信した全ての受信データパケットを一時保存するデータパケット格納手段と、
    このデータパケット格納手段に格納された各前記受信データパケットの順序番号を確認し、前記順序番号の連続性が確保されている場合は、各前記受信データパケットを前記自拠点の端末に転送し、前記順序番号の連続性が不連続である場合は、所定の前記順序番号を含む前記受信データパケットがロスしたと判断し、前記他拠点に前記広域通信回線を経由してロスした前記受信データパケットの再送を要求する再送要求パケットを発信し、ロスした前記受信データパケットが、前記他拠点からの再送により受信した時、前記データパケット格納手段に格納されている各前記受信データパケットを前記自拠点の端末に転送する転送手段とを備えたTCP通信高速化装置。
  2. 請求項1に記載のTCP通信高速化装置において、
    前記TCP通信高速化装置は、前記最大ウインドウサイズを前記自拠点前記他拠点間の3ウェイハンドシェイクの時点で決定するTCP通信高速化装置。
  3. 請求項1に記載のTCP通信高速化装置において、
    前記TCP通信高速化装置が、前記自拠点前記他拠点間の3ウェイハンドシェイクの時点で前記自拠点前記他拠点間の中継拠点である旨を認識した場合、前記転送手段は、前記データパケット格納手段に格納された各前記受信データパケットの順序番号を確認し、前記順序番号の連続性が確保されている場合は、各前記受信データパケットを受信先の拠点に転送し、前記広域通信回線を経由して受信した各前記受信データパケットの前記順序番号を確認し、前記順序番号の連続性が不連続である場合は、所定の前記順序番号を含む前記受信データパケットがロスしたと判断し、ロスした前記受信データパケットの送信元の拠点に前記広域通信回線を経由してロスした前記受信データパケットの再送を要求する再送要求パケットを発信し、ロスした前記受信データパケットと同一の前記受信データパケットに対する前記受信先の拠点からの再送要求パケットを受信した場合には、前記受信先の拠点からの再送要求パケットを破棄し、ロスした前記受信データパケットが、前記送信元の拠点からの再送により受信した時、前記データパケット格納手段に格納されている各前記受信データパケットを前記受信先の拠点に転送するTCP通信高速化装置。
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