JP4434019B2 - データ配信管理装置およびデータ配信管理方法 - Google Patents

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この発明は、例えばTCP(Transmission Control Protocol)によるデータ転送を行うデータ配信管理装置に関するものである。
いわゆる受信ウィンドウとして知られるTCPのフロー制御においては、受信端末装置が送信端末装置に対し、送達確認応答なしに受信可能な最大情報量である受信ウィンドウサイズを通知する。そして、送信端末装置は、通知された受信ウィンドウサイズを超過しない情報量のデータを送る。これにより、受信端末装置では送信された全てのデータを溢れることなく受信することが可能である。
例えば衛星回線のような伝送遅延の大きな通信回線を介してTCPによる通信を行う場合には、伝送遅延により送達確認応答に時間がかかって再送が生じると、ウィンドウサイズが小さくなり、データ送出量が減るように制御される。このようなTCPによるデータ転送を効率的に行うために、特許文献1に開示された従来のデータ配信管理装置は、送信端末装置と衛星回線との間に配置される。この従来のデータ配信管理装置は、遅延の大きい衛星回線を介して返送される受信端末装置からの送達確認応答パケットを待たずに、送信端末装置へ送達確認応答パケットを代行して送信し、送信端末装置にパケットを送信させる。これにより、送信端末装置から受信したパケットを受信端末装置から通知された受信ウィンドウサイズを超えて、転送するようにしている。
また、通信衛星を介した衛星回線区間の通信品質は天候の影響を受け、降雨や降雪などにより一時的に劣化すると、送信パケットの紛失が発生し、特にパケット長が長いパケットほど紛失する確率が高くなる。このような衛星回線の通信品質の劣化時にも通信を行うために、特許文献2に開示された従来のデータ配信管理装置は、送信端末装置と衛星回線との間に配置される。この従来のデータ配信管理装置は、衛星回線の通信品質が悪い場合に、自動的に長いデータを複数の短いデータに分割し、これらをショートパケット用衛星回線に切り換えて転送するようにしている。
特開2003−32295号公報 特開平4−104624号公報
特許文献1に開示された従来のデータ配信管理装置においては、降雨等により衛星回線の通信品質が劣化すると転送パケットの紛失が発生し、TCPの再送制御としてパケットの再送が多発することにより、伝送効率が低下するという問題点があった。
また、特許文献2に開示された従来のデータ配信管理装置においては、衛星回線を複数備え、衛星回線の通信品質に応じて衛星回線を切り換えるスイッチング部を備えるという複雑な構成が必要であり、要するに別の回線に切り換えなければならないという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、データ配信管理装置において、例えば降雨時の衛星回線のように通信品質が劣化状態にあるときに、別の回線に切り換えることなく、転送パケットの紛失を低減して通信を行うことができるようにし、さらに、例えばTCPの再送制御としてのパケットの再送が多発することによる伝送効率の低下を防ぐことができるようにすることを目的としている。
この発明に係るデータ配信管理装置は、通信回線を介してデータパケットを転送する転送部と、前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視部と、前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態でないと判定されているときに前記通信回線を介するコネクション開設が行われ、前記コネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクションを介して前記転送部で転送されるデータパケットを分割するパケット分割部とを備え、前記データパケットはTCPのデータパケットであり、前記パケット分割部は、分割された前記データパケットそれぞれにTCPヘッダを設け、TCPヘッダを格納するIP(Internet Protocol)フラグメント分割された先頭パケットとしての前記データパケットを分割し、後続のIPフラグメント分割されたIPパケットのフラグメントオフセットを補正するものである。
また、通信回線にデータパケットを転送する転送部と、前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視部と、前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態でないと判定されているときに前記通信回線を介するコネクション開設が行われ、前記コネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクションを介して前記転送部で転送されるデータパケットを分割するパケット分割部とを備え、前記データパケットはTCPのデータパケットであり、前記パケット分割部は、分割された前記データパケットそれぞれにTCPヘッダを設け、前記転送部は、前記通信回線を介するコネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、新規コネクション開設のためのTCPの呼開設要求パケットを転送せず、前記TCPの呼開設要求パケットの送信元にTCPの強制切断パケットを返信するものである。
また、通信回線を介してデータパケットを転送する転送部と、前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視部と、前記通信回線を介するコネクション開設時に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記コネクションを介して前記転送部で転送されるデータパケットのセグメントサイズが、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクション設定のために前記転送部で転送される制御パケットに含まれる前記データパケットのセグメントサイズに対応するセグメントサイズ情報を設定する書き換え部とを備え、前記データパケットはTCPのデータパケットであり、前記制御パケットはTCPの呼開設要求パケットであり、前記セグメントサイズ情報は前記呼開設要求パケットのTCPヘッダに最大セグメントサイズオプションとして含まれ、前記転送部は、前記通信回線を介するコネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、新規コネクション開設のためのTCPの呼開設要求パケットを転送せず、前記TCPの呼開設要求パケットの送信元にTCPの強制切断パケットを返信するものである。
また、通信回線にデータパケットを転送する転送部と、前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視部と、前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態でないと判定されているときに前記通信回線を介するコネクション開設が行われ、前記コネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクションを介して前記転送部で転送されるデータパケットを分割するパケット分割部とを備え、前記データパケットはTCPのデータパケットであり、前記パケット分割部は、分割された前記データパケットそれぞれにTCPヘッダを設け、前記転送部は、前記通信回線を介するコネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、宛先IPアドレス、送信元IPアドレス、上位プロトコル種別、宛先ポート番号、送信元ポート番号のうちの少なくとも1つを含む所定の条件を満たしている場合に、前記データパケットを転送しないものである。
また、通信回線を介してデータパケットを転送する転送部と、前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視部と、前記通信回線を介するコネクション開設時に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記コネクションを介して前記転送部で転送されるデータパケットのセグメントサイズが、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクション設定のために前記転送部で転送される制御パケットに含まれる前記データパケットのセグメントサイズに対応するセグメントサイズ情報を設定する書き換え部とを備え、前記データパケットはTCPのデータパケットであり、前記制御パケットはTCPの呼開設要求パケットであり、前記セグメントサイズ情報は前記呼開設要求パケットのTCPヘッダに最大セグメントサイズオプションとして含まれ、前記転送部は、前記通信回線を介するコネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、宛先IPアドレス、送信元IPアドレス、上位プロトコル種別、宛先ポート番号、送信元ポート番号のうちの少なくとも1つを含む所定の条件を満たしている場合に、前記データパケットを転送しないものである。
また、通信回線にデータパケットを転送する転送工程と、前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視工程と、前記回線品質監視工程で通信品質が劣化状態でないと判定されているときに前記通信回線を介するコネクション開設が行われ、前記コネクション開設後に前記回線品質監視工程で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクションを介して前記転送工程で転送されるデータパケットを分割するパケット分割工程とを備え、前記データパケットはTCPのデータパケットであり、前記パケット分割工程では、分割された前記データパケットそれぞれにTCPヘッダを設けるとともに、TCPヘッダを格納するIPフラグメント分割された先頭パケットとしての前記データパケットを分割し、後続のIPフラグメント分割されたIPパケットのフラグメントオフセットを補正している。
この発明によれば、データ配信管理装置において、例えば降雨時の衛星回線のように通信回線の通信品質が劣化状態にあるときに、別の回線に切り換えることなく、通信回線における転送パケットの紛失を低減できる短いパケット長で通信を行うことができる。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1によるデータ配信管理装置は、衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、衛星回線に向う上り方向のコネクション開設のための制御パケットとしての側呼開設要求パケット(以下SYNパケットと略称する)に含まれる最大セグメントサイズ(Maximum Segment Size、以下MSSと略称する)を小さく設定することにより、別の回線に切り換えることなく、衛星回線における転送パケットの紛失を低減できる短いパケット長で上り方向の通信を行うことができるものである。
図1は、この発明の実施の形態1によるデータ配信管理装置を示す構成図である。
図1において、区間1と区間2を介して第1の端末装置3と第2の端末装置5との間でTCPのデータ転送を行うため、データ配信管理装置4が区間1と区間2との間に配置されている。ここで、第1の端末装置3とデータ配信管理装置4との間の区間1は、LAN(Local Area Network)などを用いた高速な通信回線である。一方、データ配信管理装置4と第2の端末装置5との間の区間2は、衛星回線などの遅延の大きな通信回線である。ただし、この通信回線は、衛星回線に限られるものではない。
さらに、図1において、データ配信管理装置4は、区間1側インタフェース部410と、区間1側受信部411と、区間1側SYNパケット抽出部412と、区間1側MSS書き換え部413と、区間1側呼状態監視部414と、区間2側送信部417と、区間2側インタフェース部420と、区間2側受信部421と、区間2側呼状態監視部424と、区間1側送信部425と、回線品質監視部430と、呼管理/転送状態管理/転送データ保持部440と、送達確認応答パケット(以下ACKパケットと略称する)生成部451と、再送パケット生成部452とを備えている。
なお、区間1側受信部411と、区間1側呼状態監視部414と、区間2側送信部417と、区間2側受信部421と、区間2側呼状態監視部424と、区間1側送信部425と、呼管理/転送状態管理/転送データ保持部440と、ACKパケット生成部451と、再送パケット生成部452とで転送部を構成する。
まず、開設済みのTCPコネクションを介するデータ転送の動作について説明する。
第1の端末装置3から区間1に送信されたIP(Internet Protocol)パケットとしてのデータパケットは、区間1とのインタフェースとして機能する区間1側インタフェース部410で受信され、区間1側受信部411で取り込まれ、区間1側SYNパケット抽出部412を通過し、区間1側呼状態監視部414に取り込まれる。区間1側呼状態監視部414は、取り込んだデータパケットによりTCPコネクション状態やデータ転送状態を監視する。呼管理/転送状態管理/転送データ保持部440は、このコネクション状態やデータ転送状態を管理するとともに、転送するデータパケットに対応するACKパケットを第2の端末装置5から受信するまでデータを一時的に保持する。そして、このデータパケットは、区間2側送信部417から送り出され、区間2とのインタフェースとして機能する区間2側インタフェース部420と、衛星回線である区間2とを介して第2の端末装置5へ転送される。
次に、転送されたデータパケットの受信に応答して、第2の端末装置5から区間2に返信されたACKパケットは、区間2側インタフェース部420で受信され、区間1側受信部421で取り込まれ、区間2側呼状態監視部424に取り込まれる。なお、転送失敗によりACKパケットが所定時間内に受信されない場合には、再送パケット生成部452でデータパケットが生成されて再送される。
ここで区間2側呼状態監視部424は、取り込んだACKパケットを転送せずに廃棄する。その代わりに、呼管理/転送状態管理/転送データ保持部440の指示により、ACKパケット生成部451が別のACKパケットを生成し、この生成されたACKパケットが、第2の端末装置5からの受信を待たずに代行して、区間1側送信部425により、区間1側インタフェース部410とLANである区間1とを介して第1の端末装置3へ送信される。
このため、データ配信管理装置4は、第2の端末装置5から通知された受信ウィンドウサイズ(最大受信可能データ量)を超えて、第1の端末装置3から受信したパケットを第2の端末装置5へ転送することができる。これにより、降雨等により衛星回線の通信品質が劣化していないときには、伝送遅延の大きな区間2の遅延の影響を受けることなく、伝送効率を向上することが可能となる。
次にTCPコネクション開設時の動作について説明する。
第1の端末装置3から送信されたIPパケットを区間1側インタフェース部410が受信し、区間1側受信部411が取り込む。取り込んだIPパケットのうち、TCPのSYNパケットを区間1側SYNパケット抽出部412が抽出する。図2に取り込んだIPパケットのフォーマットを示す。ここで、TCPヘッダのフラグのうち、ACK、RSTおよびFINがオフで、少なくともSYNがオンであるパケットがSYNパケットとして抽出される。
また、区間2の通信品質を監視する回線品質監視部430は、衛星回線である区間2に設けられている図示しない衛星アンテナで測定される搬送波電力対雑音電力比(Carrier to Noise Ratio、以下C/Nと略称する)の情報を受け、このC/Nの値が所定の閾値以下となったとき通信品質の劣化と判定する。
回線品質監視部430が通信品質の劣化状態と判定していないときは、区間1側SYNパケット抽出部412で抽出されたSYNパケットはそのまま区間1側呼状態監視部414に取り込まれる。
一方、回線品質監視部430が通信品質の劣化状態と判定しているとき、区間1側MSS書き換え部413は、区間1側SYNパケット抽出部412で抽出したSYNパケットによりMSS値を特定する。MSS値は、図3に示すようにTCPヘッダにMSSオプションがある場合にはその固有情報に格納されている値として特定され、TCPヘッダにMSSオプションがない場合にはデフォルト値である536バイトとして特定される。
図4にMSS値を特定する手順を示す。TCPのデータオフセット(以下DOと略称する)からオプション情報の有無をチェックし、オプション情報がある場合(ST1のYES)、オプション情報の先頭からオプション種別がMSSであるものを順に検索し(ST1〜ST9)、MSSのオプション情報がある場合(ST5のYES)、その固有情報に格納されている値を読み取りMSS値とする(ST10)。また、MSSのオプション情報がない場合(ST1のNOまたはST9のNO)、536バイトをMSS値とする(ST11)。
そして、図5に示すように、回線品質監視部430が通信品質の劣化状態と判定しているとき、特定されたMSS値が所定の値である248より大きい場合、区間1側MSS書き換え部413は、MSS値を248に設定する。ここで、設定するとは、MSSのオプションがある場合には、固有情報のMSS値を248に書き換えることを意味し、MSSのオプションがない場合には、図6に示すように、TCPヘッダにおいて例えば既存のオプションの直前に、MSS値を248としたMSSオプションを追加することを意味する。なお、MSSオプションの追加に応じてIPヘッダのパケット長の値も変更する。
また、回線品質監視部430が通信品質の劣化状態と判定しているとき、特定されたMSS値が248以下の場合、区間1側MSS書き換え部413はMSS値を設定せず、SYNパケットはそのまま区間1側呼状態監視部414に取り込まれる。
区間1側MSS書き換え部413にてMSS値のチェックや書き換えなどが行われたSYNパケットは、区間1側呼状態監視部414で呼状態を精査され、区間2側送信部417に引き渡されて、区間2側インタフェース部420より第2の端末装置5に転送される。これにより、第2の端末装置5にMSS値が通知される。
次に、転送されたSYNパケットの受信に応答して、第2の端末装置5から区間2に返信されたSYNパケットが、区間2側インタフェース部420で受信され、区間1側受信部421で取り込まれ、区間2側呼状態監視部424に取り込まれる。なお、転送失敗によりこのACKパケットが所定時間内に受信されない場合には、再送パケット生成部452でSYNパケットが生成されて再送される。
ここで区間2側呼状態監視部424は、取り込んだACKパケットを転送せずに廃棄する。その代わりに、ACKパケット生成部451が、MSSのオプション情報をもつ別のACKパケットを生成し、この生成されたACKパケットが、第2の端末装置5からの受信を待たずに代行して、区間1側送信部425により、区間1側インタフェース部410と区間1とを介して第1の端末装置3へ送信される。これにより、第1の端末装置3にMSS値が通知され、その結果として、区間2の通信品質が劣化状態と判定されているときには、第1の端末装置3と第2の端末装置5との間で最大セグメントサイズが248バイト以下に制限されたコネクションが開設される。
以上のように、この発明の実施の形態1によるデータ配信管理装置においては、回線品質監視部430で遅延の大きい衛星回線である区間2の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、第1の端末装置3からの開設要求を契機としてTCPコネクションが開設される場合に、第1の端末装置3と第2の端末装置5との間で最大セグメントサイズが248バイト以下に制限されたコネクションが開設されるので、別の回線に切り換えることなく、短いパケット長による区間2におけるデータ転送を行うことができる。これにより、長いままのパケット長によるデータ転送の場合に比べて区間2におけるパケット伝送エラーによる紛失を改善でき、さらにパケットの再送多発や再送時のスロースタートによるデータ転送効率の低下を改善することができる。
なお、実施の形態1では、第1の端末装置3と第2の端末装置5との間の1つのTCPコネクションを例示したが、呼管理/転送状態管理/転送データ保持部440が複数のコネクションを識別できるように構成することにより、その間に複数のコネクションが存在しても、また、第1の端末装置3と第2の端末装置5以外に複数の端末装置があってもそれぞれのコネクション上のパケットを独立に扱うことができ、それぞれのコネクションにおいて同様の効果を得ることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、衛星回線に向う上り方向のTCPコネクション開設のためのSYNパケットに含まれるMSSを小さく設定するようにしたが、実施の形態2は、さらに衛星回線からの下り方向のコネクション開設のための制御パケットとしてのSYNパケットに含まれるMSSを小さく設定するようにしたものである。
図7は、この発明の実施の形態2によるデータ配信管理装置を示す構成図である。
上述のように、実施の形態1では、区間1側インタフェース部410で受信するSYNパケットを対象にMSS値を書き換えたが、実施の形態2では、さらに区間2側インタフェース部420で受信するSYNパケットについてもMSS値の書き換えを行うべく、図7に示すように、実施の形態1による図1に示す構成に加えて、区間2側受信部421の後段に、区間1側SYNパケット抽出部412および区間1側MSS書き換え部413と同様な構成をもつ、区間2側SYNパケット抽出部422および区間2側MSS書き換え部423を設ける。
次に動作について説明する。実施の形態1において説明した区間1側インタフェース部410で受信したTCPのSYNパケットのMSS値を書き換える場合と同様にして、区間2側インタフェース部420で受信したTCPのSYNパケットについて、そのMSS値を書き換える。
以上のように、この発明の実施の形態2によるデータ配信管理装置においては、第1の端末装置3からの開設要求を契機とした第1の端末装置3から第2の端末装置5への上り方向のTCPコネクションに加え、第2の端末装置5からの開設要求を契機とした第1の端末装置3から第2の端末装置5への下り方向のTCPコネクションについても、そのMSSを小さく設定することができるので、衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、別の回線に切り換えることなく、どちらの通信方向においても、短いパケット長による衛星回線におけるデータ転送が実施でき、さらにパケットの再送多発や再送時のスロースタートによるデータ転送効率の低下を改善することができる。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3によるデータ配信管理装置は、コネクション設定後に衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、衛星回線に向う上り方向のデータパケットを分割することにより、別の回線に切り換えることなく、衛星回線における転送パケットの紛失を低減できる短いパケット長で上り方向の通信を行うことができるものである。
図8は、この発明の実施の形態3によるデータ配信管理装置を示す構成図である。
図8において、実施の形態1による図1に示す構成における区間1側SYNパケット抽出部412と区間1側MSS書き換え部413に代えて、区間1側呼状態監視部414の後段に、分割すべきパケットを抽出する区間1側データパケット抽出部415と、抽出したデータパケットを分割するパケット分割部416を設ける。
次に動作について説明する。
区間1側データパケット抽出部415は、IPヘッダの情報が次の条件を満たす場合、パケット分割対象のIPパケットであると判断して当該パケットを抽出する。
フラグのうち後続フラグメント有(モアフラグメント)=0 (条件1)
かつ、
フラグメントオフセット=0 (条件2)
パケット分割部416は、回線品質監視部430が区間2の回線劣化を検出しているとき、区間1側データパケット抽出部415で抽出されたパケットのパケット長が所定の値より長い場合、図9に示すようにパケットの分割を行い、区間2側送信部417を介して第2の端末装置5宛にパケットを送信する。
図9において、パケット415aは、区間1側データパケット抽出部415で抽出されたIPパケットである。ここで、IPパケット長は664バイト、TCPシーケンス番号は1000であるとする。また、区間2の回線品質が劣化状態と判定されているときは、その最大転送単位(Maximum Transmission Unit、以下MTUと略称する)を256バイトとしてパケットを送信するものとする。
さらにパケット分割部416における具体的な分割手順を説明する。まず、抽出されたパケット415aのIPヘッダにあるパケット長を精査するが、これが256バイトより大きいので分割を行う。分割されたそれぞれのパケットにIPヘッダおよびTCPヘッダを設けるため、次式で示すセグメントサイズ以下となるようにTCPデータを分割する。
分割サイズ=MTU−IPヘッダ長−TCPヘッダ長
=256−20−20
=216 (式1)
分割したTCPデータに、区間1側データパケット抽出部415で抽出したパケット415aのIPヘッダおよびTCPヘッダを複写して付加し、パケット416a、パケット416b、およびパケット416cを生成する。また、IPヘッダのパケット長、IPヘッダの識別子、IPヘッダのヘッダチェックサム、TCPヘッダのシーケンス番号、およびTCPヘッダのチェックサムについて、設定値を変更する。
IPヘッダのパケット長は、分割したTCPデータ長にIPヘッダ長およびTCPヘッダ長を加算した値に変更する。パケット416aおよびパケット416bでは256、パケット416cでは232となる。
IPヘッダの識別子は、他のパケットと重複しない任意の値に変更する。ただし、区間2でIPフラグメント分割が行われない場合には、特に変更する必要はない。
IPヘッダのヘッダチェックサムは、パケット長が変わるため再計算して変更する。
TCPヘッダのシーケンス番号は、送信したTCPデータ量を相対値として示すものである。ここでは分割第2パケット目のパケット416b以降のものについて、TCPデータ量の累計値にそれぞれ変更する。パケット416aでは変更なし、パケット416bでは1216、パケット416cでは1432となる。
TCPヘッダのチェックサムは、分割された新しいTCPパケットを対象に再計算して変更する。
そして、パケット分割部416により分割されたそれぞれのTCP/IPパケットは、区間2側送信部417に引き渡され、区間2側インタフェース420と区間2を介して第2の端末装置5宛に送信される。
以上のように、この発明の実施の形態3によるデータ配信管理装置においては、パケット長がMTUの256バイト以下となるように、第1の端末装置3からのTCPデータが分割されて衛星回線を介して第2の端末装置5宛に転送されるので、衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、別の回線に切り換えることなく、短いパケット長による衛星回線における上り方向のデータ転送が実施でき、さらにパケットの再送多発や再送時のスロースタートによるデータ転送効率の低下を改善することができる。
実施の形態4.
この発明の実施の形態4によるデータ配信管理装置は、衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、衛星回線に向う上り方向のIPフラグメント分割されたパケットの先頭パケットを分割できるようにしたものである。
実施の形態4によるデータ配信管理装置は、図8に示す実施の形態3と同様な構成をもつが、呼管理/転送状態管理/転送データ保持部440において、TCPヘッダの格納されないIPフラグメントパケットについて、そのコネクションを特定可能とする機能を設けるようにしたものである。
次に動作について説明する。
図10において、区間1側データパケット抽出部415は、IPヘッダの情報が次の条件を満たす場合、パケット分割対象のIPパケットである判断して当該パケットを抽出する。
フラグのうち後続フラグメント有(モアフラグメント)=1 (条件3)
かつ
フラグメントオフセット=0 (条件4)
または
フラグメントオフセット≠0 (条件5)
条件3かつ条件4を満たすものは、IPフラグメント分割されたTCPパケットで、分割された先頭のIPパケットであり、TCPヘッダが格納されている。条件3かつ条件5を満たすものは、IPフラグメント分割されたTCPパケットで、分割された後続のIPパケットであり、TCPヘッダが格納されていない。
条件3かつ条件4に合致して区間1側データパケット抽出部415にて抽出されたIPパケットであるパケット415bは、パケット分割部416で実施の形態3と同様にして、パケット416d、パケット416e、およびパケット416fに分割される。ただし、IPヘッダのフラグ(後続フラグメント有)について、設定値を変更する。このフラグ(後続フラグメント有)は、パケット416dおよびパケット416eでは0に設定され、分割された末尾のIPパケットであるパケット416fでは抽出されたIPヘッダの値である1のままとされる。
また、次式の値およびIPヘッダの識別子情報を呼管理/転送状態管理/転送データ保持部440に記憶する。
IPパケット長差分
=分割前のIPパケット長−分割された末尾パケットのIPパケット長
=664−232
=432 (式2)
すなわち、IPパケット長差分である432とIPヘッダの識別子の組を呼管理/転送状態管理/転送データ保持部440に記憶する。
次にパケット415bに続くIPフラグメント分割されたIPパケットであるパケット415cを受信すると、区間1側データパケット抽出部415において条件3かつ条件5に合致するパケットとして抽出される。パケット分割部416では、呼管理/転送状態管理/転送データ保持部440に記憶された情報と、抽出されたパケット415cのIPヘッダの送信元IPアドレス、宛先IPアドレスおよび識別子情報とを比較して、パケット415cがどのTCPパケットが分割されたものであるかを特定する。ここでは、パケット415cは、パケット415bとTCPパケットを再構成すべきであることが特定され、パケット416gの新しいフラグメントオフセットの値を次式のように設定する。
新フラグメントオフセット
=フラグメントオフセット−IPパケット長差分
=552−432
=120 (式3)
また、フラグメントオフセット値が変わるため、IPヘッダのヘッダチェックサムを再計算し設定する。
なお、この例ではIPパケットをフラグメント分割の順序で受信したが、順不同にフラグメント分割パケットを受信することもある。このような場合、TCPヘッダを格納する先頭のIPフラグメント分割パケットを受信するまで、呼状態/転送状態管理/転送データ保持部440にて先に受信した後続IPフラグメント分割パケットを転送せずに保持するようにすることにより、上述の動作を順に行うことができる。
以上のように、この発明の実施の形態4によるデータ配信管理装置においては、IPフラグメント分割されたパケットについて、その先頭パケットがMTU以下に分割されるので、衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、別の回線に切り換えることなく、短いパケット長による衛星回線における上り方向のデータ転送が実施でき、さらにパケットの再送多発や再送時のスロースタートによるデータ転送効率の低下を改善することができる。
実施の形態5.
この発明の実施の形態5によるデータ配信管理装置は、衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、衛星回線に向う上り方向のIPフラグメント分割されたパケットの全てのパケットを分割できるようにしたものである。
実施の形態5によるデータ配信管理装置は、図8に示す実施の形態3と同様な構成をもつが、呼管理/転送状態管理/転送データ保持部440において、先頭のIPフラグメント分割パケットに格納されるTCPヘッダおよびTCPヘッダ長を保持する機能を設ける。
次に動作について説明する。
図11において、パケット415dは、図10に示すパケット415bに続くIPフラグメント分割されたパケットである。その宛先IPアドレス、送信元IPアドレスおよび識別子からIPフラグメント分割時の先頭パケットに格納されたTCPヘッダ情報およびTCPヘッダ長を呼管理/転送状態管理/転送データ保持部440から特定する。
受信したパケット415dのIPヘッダ長と呼管理/転送状態管理/転送データ保持部440で保持するTCPヘッダ長を考慮し、次式の長さにTCPデータを分割する。
分割するTCPデータ長=MTU−IPヘッダ長−TCPヘッダ長 (式4)
ここではTCPヘッダ長を20バイト、区間2に送信するパケットのMTUを256バイトとする。IPヘッダ長は20バイトであるので、TCPデータ長を216バイト毎に分割する。
分割したTCPデータにIPヘッダおよびTCPヘッダを付け加え、パケット416h、パケット416i、およびパケット416jを生成する。このとき、TCPヘッダのシーケンス番号を次式の値に変更する。
新シーケンス番号
=シーケンス番号+フラグメントオフセット+累計分割データ量 (式5)
ここでは、呼管理/転送状態管理/転送データ保持部440に保持されたTCPシーケンス番号を1000とすると、パケット415dのフラグメントオフセットは800であるので、新シーケンス番号は、パケット416hでは1800、パケット416iでは2016、パケット416jでは2232となる。また、IPヘッダのフラグ(後続フラグ有)およびフラグメントオフセットを0に変更する。さらにIPヘッダのパケット長、ヘッダチェックサム、TCPヘッダのチェックサムを再計算し変更する。
以上のように、この発明の実施の形態5によるデータ配信管理装置においては、IPフラグメント分割されたパケットについて、全てのパケットがMTU以下に分割されるので、衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、別の回線に切り換えることなく、短いパケット長による衛星回線における上り方向のデータ転送が実施でき、さらにパケットの再送多発や再送時のスロースタートによるデータ転送効率の低下を改善することができる。
実施の形態6.
この発明の実施の形態6によるデータ配信管理装置は、コネクション開設後に衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、衛星回線に向う上り方向の新規コネクション開設のための制御パケットとしてのSYNパケットを廃棄して転送しないようにしたものである。
実施の形態1による図1に示す構成において、上り方向のコネクション設定後に回線品質監視部430で区間2の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、第1の端末装置3から送信され、区間1側SYNパケット抽出部412において抽出されたSYNパケットを転送せずに廃棄する。
これにより、この発明の実施の形態6によるデータ配信管理装置においては、コネクション開設後に衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、新たな上り方向のトラヒックが区間2に流入することを抑え、既開設コネクションのデータ転送をスムーズに行うことができる。
実施の形態7.
実施の形態6では、コネクション開設後に衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、衛星回線に向う上り方向の新規コネクション開設のための制御パケットとしてのSYNパケットを廃棄して転送しないようにしたが、実施の形態7は、さらに衛星回線からの下り方向の新規コネクション開設のための制御パケットとしてのSYNパケットを廃棄して転送しないようにしたものである。
実施の形態2による図7に示す構成において、下り方向のコネクション開設後に回線品質監視部430で区間2の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、第2の端末装置5から送信され、区間2側SYNパケット抽出部422において抽出されたSYNパケットを転送せずに廃棄する。
これにより、この発明の実施の形態7によるデータ配信管理装置においては、コネクション開設後に衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、新たな下り方向のトラヒックが区間2に流入することを抑え、既開設コネクションのデータ転送をスムーズに行うことができる。
実施の形態8.
実施の形態6または実施の形態7では、コネクション開設後に衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、新規コネクション開設のための制御パケットとしてのSYNパケットを廃棄して転送しないようにしたが、実施の形態8は、さらに強制切断パケット(以下RSTパケットと略称する)の返信により制御パケットとしてのSYNパケットの再送を防ぐようにしたものである。
実施の形態6または実施の形態7において、区間1側SYNパケット抽出部412または区間2側SYNパケット抽出部422でSYNパケットを廃棄するとき、区間1側呼状態監視部414または区間2側呼状態監視部424と呼管理/転送状態管理/転送データ保持部440からの情報により、ACKパケット生成部451または再送パケット生成部452でSYNパケットの宛先および送信元のIPアドレスとポート番号を入れ替えてTCPのRSTパケットを生成し、このRSTパケットを区間1側送信部425または区間2側送信部417から送信元の第1の端末装置3または第2の端末装置5に応答として返信する。
これにより、この発明の実施の形態8によるデータ配信管理装置においては、第1の端末装置3または第2の端末装置5におけるSYNパケットの再送によるトラヒックの増加を防ぎ、既開設コネクションのデータ転送をスムーズに行うことができる。
実施の形態9.
実施の形態6〜実施の形態8では、コネクション開設後に衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、新規コネクション開設のための制御パケットとしてのSYNパケットを廃棄して転送しないようにしたが、実施の形態9は、さらに制御パケットとしてのSYNパケットを転送するか否かを選択可能としたものである。
実施の形態6〜実施の形態8において、区間1側SYNパケット抽出部412または区間2側SYNパケット抽出部422で、図12に示すテーブルを参照して、宛先IPアドレス、送信元IPアドレス、宛先ポート番号、送信元ポート番号、および動作(転送/廃棄)の条件に応じて、SYNパケットを選択して転送するようにしても良い。
これにより、この発明の実施の形態9によるデータ配信管理装置においては、コネクション開設後に衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、全ての新規コネクション開設を無効とするのではなく、既開設コネクションのデータ転送への影響を抑えつつ、例えば重要な端末間のみで新規コネクションを開設し、優先度の高いTCPデータ通信が追加して行えるようにすることができる。
実施の形態10.
この発明の実施の形態10によるデータ配信管理装置は、衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、衛星回線に向う上り方向のパケットをフィルタリングする、すなわち、予め決められたパケットのみを転送するようにしたものである。
図13は、この発明の実施の形態10によるデータ配信管理装置を示す構成図である。
図13において、実施の形態1による図1に示す構成における区間1側SYNパケット抽出部412と区間1側MSS書き換え部413に代えて、区間1側受信部411の後段に受信パケットのフィルタリング処理を実行するフィルタリング実行部460と、フィルタリングの条件を指定するフィルタリング情報部461を備える。
次に動作について説明する。フィルタリングの条件を決めるフィルタリング情報部461は、図14に示すように、例えば宛先IPアドレス、送信元IPアドレス、上位プロトコル種別、宛先ポート番号、送信元ポート番号、および動作(転送/廃棄)を含むフィルタリングテーブルを備える。回線品質監視部430において、区間2の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、フィルタリング実行部460が区間1側受信部411から取り込まれたパケットを対象にこのフィルタリングテーブルの合致条件を精査し、合致するものの動作指定に従い、転送または廃棄する。なお、合致する条件がない場合、暗黙の廃棄または暗黙の転送とする。
これにより、この発明の実施の形態10によるデータ配信管理装置においては、区間2の通信品質が劣化状態にあるとき、予め決められたパケットのみを区間2に転送するので、区間2のトラヒックを軽減でき、例えば区間2で発生するパケット再送を迅速に行わせることができるので、区間2の通信品質劣化によるデータ転送効率の低下を改善することができる。
実施の形態11.
この発明の実施の形態11によるデータ配信管理装置は、IPネットワークセグメント毎に実施の形態1〜実施の形態10と同様に動作するようにしたものである。
図15は、この発明の実施の形態11によるデータ配信管理装置を用いるネットワークシステムを示す構成図である。
図15において、第1の端末装置3とデータ配信管理装置4との間の区間1は、インターネットを用いた通信回線である。一方、データ配信管理装置4と第2の端末装置5との間の区間2は、通信衛星20による衛星回線21、22bと、LAN51bを用いた通信回線である。さらに区間2は、衛星通信のための衛星アンテナ23、23b、衛星ルータ24、24bを備えており、加入者が使用する第2の端末装置5と、衛星アンテナ23bと、衛星ルータ24bと、LAN51bとで加入者LANシステム50bが構成されている。そして、図15に示すネットワークシステムは、加入者LANシステム50bと同様の構成をもつ複数の加入者LANシステム50a、50cが、通信衛星20による衛星回線21、22a、22cを介して通信を行うものである。
各加入者LANシステム50a〜50cはそれぞれ異なるIPネットワークセグメントの番号を用いる。すなわち、加入者LANシステム50aのIPネットワークセグメントは10.10.0.0、ネットワークマスクは255.255.0.0である。加入者LANシステム50bのIPネットワークセグメントは10.11.0.0、ネットワークマスクは255.255.0.0である。加入者LANシステム50cのIPネットワークセグメントは10.12.0.0、ネットワークマスクは255.255.0.0である。
次に動作について説明する。実施の形態1〜実施の形態10のいずれかによる図1、図7、図8、または図13に示す構成において、回線品質監視部430は、図16に示すテーブルを参照して、衛星回線22a〜22cの受信帯域により対向の加入者LANシステム50a〜50cのいずれであるかを特定し、特定された加入者LANシステム毎に区間2の通信品質を監視する。また、加入者LANシステム毎にそのIPネットワークセグメントの番号が付与されているので、どのIPネットワークセグメントであるかも特定する。
そして、第2の端末装置5へ送信するパケットの宛先IPアドレスとネットワークマスクとの積が一致するIPネットワークセグメントに管理される通信品質が劣化状態と判定されているとき、IPネットワークセグメント毎に実施の形態1〜実施の形態10と同様の動作が行われる。
なお、第2の端末装置5からパケットを送信する実施の形態2などの場合、第2の端末装置5から受信したパケットの送信元IPアドレスを上記宛先IPアドレスに読み変えて使用する。
これにより、この発明の実施の形態11によるデータ配信管理装置においては、IPネットワークセグメント毎に転送パケットのパケット長を短くするか否かを選択可能である。例えば、特定の加入者LANシステムとの間の回線において通信品質の劣化状態が発生するとき、劣化状態が発生している加入者LANシステム以外との間では、MTUサイズに対応する長いパケット長のまま通信することができ、パケット長を短くすることによるデータ転送効率の低下を改善することができる。
実施の形態12.
実施の形態1では、衛星回線に設けられている衛星アンテナで測定されるC/Nが一定の値以下となったとき通信品質の劣化状態と判定するようにしたが、実施の形態12は、一定期間に発生したパケット再送回数が一定の回数を超えたとき通信品質の劣化状態と判定するようにしたものである。
図17は、この発明の実施の形態12によるデータ配信管理装置を示す構成図である。
実施の形態12によるデータ配信管理装置は、実施の形態1と同様な構成をもつが、図17に示すように、送信タイムアウトなどにより第2の端末装置5宛に再送パケットを生成する再送パケット生成部452と回線品質監視部430との間に情報伝達の経路をもつ。
次に動作について説明する。再送パケット生成部452で生成されるパケットの宛先IPアドレス情報が回線品質監視部430に伝達される。この情報と図18に示すテーブルを参照して、回線品質監視部430は、一定期間に発生したパケット再送回数を累計し、その値が一定の回数を超えたとき、区間2の通信品質が劣化状態であると判断する。
また、実施の形態11と同様に対地の加入者LANシステム毎に通信品質を監視する場合には、回線品質監視部430は、対地の加入者LANシステムを特定するためIPネットワークセグメント毎にパケット再送回数を累計し、図19に示すテーブルを参照して、IPネットワークセグメント毎に通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う。
これにより、この発明の実施の形態12によるデータ配信管理装置においては、衛星回線の通信品質が劣化状態であるか否かの判定を例えば衛星アンテナからのCN値といった外部情報によらず装置単独で行うことが可能となる。
実施の形態13.
この発明の実施の形態13によるデータ配信管理装置は、衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、宛先送達不能のICMP(Internet Control Message Protocol)パケットを返信することにより、衛星回線に向う上り方向のデータパケットのMTU長を短く制限できるものである。
図20は、この発明の実施の形態13によるデータ配信管理装置を示す構成図である。
図20において、実施の形態1による図1に示す構成における区間1側SYNパケット抽出部412と区間1側MSS書き換え部413に代えて、区間1側受信部411の後段に、取り込んだIPパケットのフラグのうち分割不可フラグを精査してIPフラグメント分割不可パケットを抽出する区間1側分割精査部470と、抽出したIPフラグメント分割不可パケットを元にこのパケットの送信元宛に宛先送達不能のICMPパケットを生成する区間1側送達不能メッセージ生成部471と、宛先送達不能のICMPパケットの送信元IPアドレス情報が格納される区間1側送信元情報部472とを設ける。なお、区間1側送信部425と、区間1側送達不能メッセージ生成部471と、区間1側送信元情報部472とで返信部を構成する。
次に動作について説明する。回線品質監視部430において区間2の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、区間1側受信部411で取り込んだIPパケットがIPフラグメント分割不可パケットであり、そのパケット長が例えば256バイトより長い場合、区間1側分割精査部470でこのパケットを抽出して廃棄する。そして、抽出して廃棄されたパケットの情報が区間1側送達不能メッセージ生成部471に伝達される。区間1側送達不能メッセージ生成部471は、第1の端末装置3宛の宛先送達不能メッセージのICMPパケットを生成し、区間1側送信部425がこのICMPパケットを区間1に返信する。
図21に廃棄されたパケットのデータ構造を示し、図22に生成されたICMPパケットのデータ構造を示す。図22に示す宛先送達不能メッセージのICMPパケットにおいて、宛先IPアドレスには廃棄されたパケットの送信元IPアドレスが格納され、ICMPデータ部には廃棄されたパケットのIPヘッダとIPデータ(先頭8バイト)が格納され、ICMPタイプには宛先送達不能を示す3が格納され、コードにはフラグメント化が必要だがフラグメンテーション不可フラグが設定されていることを示す4が格納される。
また、生成される宛先送達不能メッセージのICMPパケットの送信元アドレスは、区間1側送信元情報部472に予め設定されている値を用いる。この実施の形態13では、データ配信管理装置4は自身のIPアドレスを持たないゲートウェイであるため、ネクストホップIPアドレスとなる加入者LANシステム毎に予め設定された衛星ルータのIPアドレスを用い、図23に示すテーブルを参照して、廃棄されたパケットの宛先IPアドレスとネットワークマスクとの積が一致したIPネットワークセグメントに対応する送信元IPアドレスの値を用いる。
以上により、第1の端末装置3がPath MTU ディスカバリーを実行するとき、そのMTU長を短く制限することができる。これにより、別の回線に切り換えることなく、短いパケット長による衛星回線における上り方向のデータ転送が実施でき、さらにパケットの再送多発や再送時のスロースタートによるデータ転送効率の低下を改善することができる。
実施の形態14.
この発明の実施の形態14によるデータ配信管理装置は、衛星回線の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、宛先送達不能のICMPパケットを返信することにより、衛星回線からの下り方向のデータパケットのMTU長を短く制限できるものである。
図24は、この発明の実施の形態14によるデータ配信管理装置を示す構成図である。
図24において、実施の形態13による図20に示す構成における相当部分に代えて、区間2側受信部421の後段に、取り込んだIPパケットのフラグのうち分割不可フラグを精査してIPフラグメント分割不可パケットを抽出する区間2側分割精査部480と、抽出したIPフラグメント分割不可パケットを元にこのパケットの送信元宛に宛先送達不能のICMPパケットを生成する区間2側送達不能メッセージ生成部481と、宛先送達不能のICMPパケットの送信元IPアドレス情報が格納される区間2側送信元情報部482を設ける。なお、区間2側送信部417と、区間2側送達不能メッセージ生成部481と、区間2側送信元情報部482とで返信部を構成する。
動作は実施の形態13と同様で、回線品質監視部430において区間2の通信品質が劣化状態であると判定されているとき、区間2側受信部421で取り込んだIPパケットがIPフラグメント分割不可パケットであり、そのパケット長が例えば256バイトより長い場合、区間2側分割精査部480でこのパケットを抽出して廃棄する。そして、このパケットに対して、区間2側送達不能メッセージ生成部481が第2の端末装置5宛の宛先送達不能メッセージのICMPパケットを生成し、区間2側送信部417が区間2に返信する。なお、図25に示すテーブルの送信元IPアドレスは、区間1に存在する直近のルータのIPアドレス値もしくは任意のIPアドレス値を用いる。
以上により、第2の端末装置5がPath MTU ディスカバリーを実行するとき、そのMTU長を短く制限することができる。これにより、別の回線に切り換えることなく、短いパケット長による衛星回線における下り方向のデータ転送が実施でき、さらにパケットの再送多発や再送時のスロースタートによるデータ転送効率の低下を改善することができる。
なお、この発明の実施の形態1〜14に示した構成を適宜組み合わせて構成するようにしても良い。
また、上述のように、この発明の実施の形態1〜14では、通信プロトコルとしてTCPを用いる場合を示したが、通信プロトコルがこれに限られるものでないことは言うまでもなく、フロー制御に対応したTCPと同様の機能をもつものであれば良い。
この発明の実施の形態1によるデータ配信管理装置を示す構成図 この発明の実施の形態1によるデータ配信管理装置におけるパケットのデータ構造を説明するための説明図 この発明の実施の形態1によるデータ配信管理装置におけるパケットのデータ構造を説明するための説明図 この発明の実施の形態1によるデータ配信管理装置の動作を説明するための説明図 この発明の実施の形態1によるデータ配信管理装置の動作を説明するための説明図 この発明の実施の形態1によるデータ配信管理装置におけるパケットのデータ構造を説明するための説明図 この発明の実施の形態2によるデータ配信管理装置を示す構成図 この発明の実施の形態3によるデータ配信管理装置を示す構成図 この発明の実施の形態3によるデータ配信管理装置におけるパケットのデータ構造を説明するための説明図 この発明の実施の形態4によるデータ配信管理装置におけるパケットのデータ構造を説明するための説明図 この発明の実施の形態5によるデータ配信管理装置におけるパケットのデータ構造を説明するための説明図 この発明の実施の形態9によるデータ配信管理装置におけるテーブルを説明するための説明図 この発明の実施の形態10によるデータ配信管理装置を示す構成図 この発明の実施の形態10によるデータ配信管理装置におけるテーブルを説明するための説明図 この発明の実施の形態11によるデータ配信管理装置を用いるネットワークシステムを示す構成図 この発明の実施の形態11によるデータ配信管理装置におけるテーブルを説明するための説明図 この発明の実施の形態12によるデータ配信管理装置を示す構成図 この発明の実施の形態12によるデータ配信管理装置におけるテーブルを説明するための説明図 この発明の実施の形態12によるデータ配信管理装置におけるテーブルを説明するための説明図 この発明の実施の形態13によるデータ配信管理装置を示す構成図 この発明の実施の形態13によるデータ配信管理装置におけるパケットのデータ構造を説明するための説明図 この発明の実施の形態13によるデータ配信管理装置におけるパケットのデータ構造を説明するための説明図 この発明の実施の形態13によるデータ配信管理装置におけるテーブルを説明するための説明図 この発明の実施の形態14によるデータ配信管理装置を示す構成図 この発明の実施の形態14によるデータ配信管理装置におけるテーブルを説明するための説明図
符号の説明
4 データ配信管理装置
411 区間1側受信部
413 区間1側MSS書き換え部
414 区間1側呼状態監視部
416 パケット分割部
417 区間2側送信部
421 区間2側受信部
423 区間2側MSS書き換え部
424 区間2側呼状態監視部
425 区間1側送信部
430 回線品質監視部
440 呼管理/転送状態管理/転送データ保持部
451 ACKパケット生成部
452 再送パケット生成部
471 区間1側送達不能メッセージ生成部
472 区間1側送信元情報部
481 区間2側送達不能メッセージ生成部
482 区間2側送信元情報部

Claims (7)

  1. 通信回線にデータパケットを転送する転送部と、
    前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視部と、
    前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態でないと判定されているときに前記通信回線を介するコネクション開設が行われ、前記コネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクションを介して前記転送部で転送されるデータパケットを分割するパケット分割部とを備え、
    前記データパケットはTCP(Transmission Control Protocol)のデータパケットであり、
    前記パケット分割部は、分割された前記データパケットそれぞれにTCPヘッダを設け、TCPヘッダを格納するIP(Internet Protocol)フラグメント分割された先頭パケットとしての前記データパケットを分割し、後続のIPフラグメント分割されたIPパケットのフラグメントオフセットを補正すること、
    を特徴とするデータ配信管理装置。
  2. 通信回線にデータパケットを転送する転送部と、
    前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視部と、
    前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態でないと判定されているときに前記通信回線を介するコネクション開設が行われ、前記コネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクションを介して前記転送部で転送されるデータパケットを分割するパケット分割部とを備え、
    前記データパケットはTCPのデータパケットであり、前記パケット分割部は、分割された前記データパケットそれぞれにTCPヘッダを設け、
    前記転送部は、前記通信回線を介するコネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、新規コネクション開設のためのTCPの呼開設要求パケットを転送せず、前記TCPの呼開設要求パケットの送信元にTCPの強制切断パケットを返信すること、
    を特徴とするデータ配信管理装置。
  3. 通信回線を介してデータパケットを転送する転送部と、
    前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視部と、
    前記通信回線を介するコネクション開設時に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記コネクションを介して前記転送部で転送されるデータパケットのセグメントサイズが、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクション設定のために前記転送部で転送される制御パケットに含まれる前記データパケットのセグメントサイズに対応するセグメントサイズ情報を設定する書き換え部とを備え、
    前記データパケットはTCPのデータパケットであり、前記制御パケットはTCPの呼開設要求パケットであり、前記セグメントサイズ情報は前記呼開設要求パケットのTCPヘッダに最大セグメントサイズオプションとして含まれ、
    前記転送部は、前記通信回線を介するコネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、新規コネクション開設のためのTCPの呼開設要求パケットを転送せず、前記TCPの呼開設要求パケットの送信元にTCPの強制切断パケットを返信すること、
    を特徴とするデータ配信管理装置。
  4. 前記転送部は、前記通信回線を介するコネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、宛先IPアドレス、送信元IPアドレス、宛先ポート番号、送信元ポート番号のうちの少なくとも1つを含む所定の条件を満たしている場合に、新規コネクション開設のためのTCPの呼開設要求パケットを転送しないことを特徴とする請求項に記載のデータ配信管理装置。
  5. 通信回線にデータパケットを転送する転送部と、
    前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視部と、
    前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態でないと判定されているときに前記通信回線を介するコネクション開設が行われ、前記コネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクションを介して前記転送部で転送されるデータパケットを分割するパケット分割部とを備え、
    前記データパケットはTCPのデータパケットであり、前記パケット分割部は、分割された前記データパケットそれぞれにTCPヘッダを設け、
    前記転送部は、前記通信回線を介するコネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、宛先IPアドレス、送信元IPアドレス、上位プロトコル種別、宛先ポート番号、送信元ポート番号のうちの少なくとも1つを含む所定の条件を満たしている場合に、前記データパケットを転送しないこと、
    を特徴とするデータ配信管理装置。
  6. 通信回線を介してデータパケットを転送する転送部と、
    前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視部と、
    前記通信回線を介するコネクション開設時に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記コネクションを介して前記転送部で転送されるデータパケットのセグメントサイズが、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクション設定のために前記転送部で転送される制御パケットに含まれる前記データパケットのセグメントサイズに対応するセグメントサイズ情報を設定する書き換え部とを備え、
    前記データパケットはTCPのデータパケットであり、前記制御パケットはTCPの呼開設要求パケットであり、前記セグメントサイズ情報は前記呼開設要求パケットのTCPヘッダに最大セグメントサイズオプションとして含まれ、
    前記転送部は、前記通信回線を介するコネクション開設後に前記回線品質監視部で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、宛先IPアドレス、送信元IPアドレス、上位プロトコル種別、宛先ポート番号、送信元ポート番号のうちの少なくとも1つを含む所定の条件を満たしている場合に、前記データパケットを転送しないこと、
    を特徴とするデータ配信管理装置。
  7. 通信回線にデータパケットを転送する転送工程と、
    前記通信回線の通信品質に対応する回線品質情報に基づいて通信品質が劣化状態であるか否かの判定を行う回線品質監視工程と、
    前記回線品質監視工程で通信品質が劣化状態でないと判定されているときに前記通信回線を介するコネクション開設が行われ、前記コネクション開設後に前記回線品質監視工程で通信品質が劣化状態であると判定されているときに、前記回線品質情報に応じたセグメントサイズ以下になるように、前記コネクションを介して前記転送工程で転送されるデータパケットを分割するパケット分割工程とを備え、
    前記データパケットはTCPのデータパケットであり、
    前記パケット分割工程では、分割された前記データパケットそれぞれにTCPヘッダを設けるとともに、TCPヘッダを格納するIPフラグメント分割された先頭パケットとしての前記データパケットを分割し、後続のIPフラグメント分割されたIPパケットのフラグメントオフセットを補正すること、
    を特徴とするデータ配信管理方法。
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