JP5699093B2 - パラポックスウイルス・オヴィスの組換えタンパク質およびそれ由来の医薬組成物 - Google Patents
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Description
本発明は、PPVOウイルスゲノムをコードするポリヌクレオチド、PPVOゲノムをコードするポリヌクレオチドの断片およびPPVO ウイルスゲノムの個々のオープンリーディングフレーム(ORF)をコードするポリヌクレオチドに関する。本発明はまた、少なくとも15または30または100塩基対長の該ポリヌクレオチドの断片にも関する。本発明はまた、上記ポリヌクレオチドから発現する組換えタンパク質、該組換えタンパク質の少なくとも5または10または30アミノ酸の断片および組換えタンパク質または断片の医薬組成物の調製のために使用にも関する。
本発明は、少なくとも15または30または100 塩基対長のPPVOゲノムの断片、それから発現する組換えタンパク質および該断片および組換えタンパク質の医薬組成物の調製のための使用に関する。本発明はまた、PPVOの個々の遺伝子(ORF)およびその発現産物ならびに、単独でまたはその他と組み合わせての、医薬組成物の調製のためのその使用に関する。
・配列番号1によってコードされる少なくとも2つの組換えタンパク質の組み合わせ(または配列番号1のポリヌクレオチドの少なくとも2つの断片の組み合わせ)、
・PPVOゲノムの同一の活性断片によってコードされる少なくとも2つの組換えタンパク質の組み合わせ、即ち表3、表4、表5、および表6の同一のVVOVによってコードされる2以上の組換えタンパク質(またはPPVOゲノムの同じ活性断片 (VVOV)の少なくとも2つの断片の組み合わせ)、
・PPVOゲノムの少なくとも2つの異なる活性断片によってコードされる、即ち、表3、表4、表5、および表6の異なるVVOVからの少なくとも2つの組換えタンパク質の組み合わせ(またはPPVOゲノムの少なくとも2つの異なる活性断片(VVOV)の少なくとも2つの断片の組み合わせ)、または、
・表 7のORFによってコードされる少なくとも2つの異なる組換えタンパク質の組み合わせ(または、表 7に列挙するORFのいずれかの配列を有する少なくとも2つのポリヌクレオチドの組み合わせ)。
(a) 配列番号1のポリヌクレオチドのオープンリーディングフレーム (ORF)によってコードされる組換えポリペプチドまたは該ポリペプチドの機能的バリアントを含む粒子-様構造、
(b) (a)の粒子-様構造の医薬の調製のための使用、
(c) (a)の粒子-様構造の以下の治療用医薬の調製のための使用:ウイルス関連疾患、ウイルス感染、非ウイルス感染、増殖性疾患、炎症性疾患、アレルギー性疾患、および/または自己免疫疾患、
(d) (a)の粒子-様構造を含む医薬組成物、および、
(e) (a)の粒子-様構造を含む以下の治療用の医薬組成物:ウイルス関連疾患、ウイルス感染、非ウイルス感染、増殖性疾患、炎症性疾患、アレルギー性疾患、および/または自己免疫疾患。
活性のVVOVにおいて組み込まれたPPVO 断片の判定
ワクシニアリスター/PPVO組換え体からのDNAの調製は以下のように行った:
インターフェロンガンマおよび腫瘍壊死因子アルファのPPVO遺伝子産物による誘導
16の組換え体をその腫瘍壊死因子アルファ (TNF-α)およびインターフェロンガンマ (IFN-γ)を全血培養中で誘導する能力について試験した。
TNF-αは組換えウイルスまたはコントロールとともにそれぞれ血液細胞を24時間刺激した後に測定した。IFN-γは血液細胞を組換えウイルスまたはコントロールで72時間刺激した後に測定した。刺激は分裂促進因子であるConAの存在下で行った。ワクシニアウイル コントロールに対する%における相対的誘導を示す。それゆえ、100 %を超える値はPPVO 断片の活性に起因する。活性PPVO 断片を太字で示す。データは3つの異なる血液ドナーの平均値である。
インターフェロンガンマおよびTNF-α発現の両方を誘導する組換えワクシニアリスター/PPVO ウイルスを列1に挙げ、対応するPPVO 配列を列2に、組換え体に完全にまたは部分的に含まれるすべてのオープンリーディングフレーム (ORF) を列3に示す。
肝臓洞内皮細胞 (LSEC)におけるPPVO遺伝子産物による局所的免疫調節
本発明者らは様々な系(例えば、ワクシニアウイルス)にて発現した組換え PPVO タンパク質の肝保護特性の試験を可能にする新規な細胞に基づくアッセイ系を確立した。このアッセイ系は免疫または寛容が肝臓において誘導されるかの決定に中心的な役割を果たす一次マウス肝細胞であるLSECを用いる。CD8+T細胞に対する外因抗原をMHCクラスI分子上に提示するLSECの特有の能力により、肝細胞の免疫学的監視が可能となる。というのは、感染した肝細胞によって放出されるウイルス抗原はおそらくLSECに取り込まれ、免疫系の細胞に提示されるからである。この新規なアッセイにより、壊死性炎症性(necroinflammatory)肝炎における組織の破壊の原因であるCD8+T細胞と抗原特異的に相互作用するLSECの能力の測定が可能となる。
MHC-I 交差提示を下方制御する組換えワクシニアリスター/PPVO ウイルスを列1に、対応するPPVO 配列を列2にそして組換え体に全体または部分的に含まれるすべてのオープンリーディングフレーム(ORF)を列3に示す。
MHC-I 交差提示を刺激する組換えワクシニアリスター/PPVO ウイルスを列1に、対応するPPVO 配列を列2に、そして組換え体に全部または部分的に含まれるすべてのオープンリーディングフレーム(ORF)を列3に示す。
Aujeszky マウスモデルにおけるワクシニアリスター/PPVO組換え体の免疫賦活活性の測定
本発明者らはまた、組換えワクシニアリスター/PPVO NZ2-ウイルスの活性をAujeszky マウスモデルにおいて試験した。これは急性スード(Suid)ヘルペスウイルス1疾患の致死的攻撃モデルであり、様々な免疫賦活剤(例えば、Baypamun(登録商標)、CpGオリゴヌクレオチド)の活性を測定するものである。
NMRI マウス (異系交配株 HdsWin:NMRI; 雌;体重: 18-20 g; Harlan/Winkelmann、Borchen、Germanyから得た)をS2単離区画(isolation stall)内のおがくずを敷いたオートクレーブ可能なポリカーボネート枠箱20-22℃(大気湿度: 50-60 %)に入れ、人工昼夜リズムに供した(6:30〜18:30明条件、18:30〜6:30暗条件)。マウスには餌と水を自由に与えた。
1群あたり10匹のマウスからなるマウスの群を試験に用いた。1つの群中のすべての動物には同一の被験物質を与えた。
EI = (b-a)/b x 100、
ここでbはコントロール 群における死亡したマウスのパーセンテージ比率でありaは被験群における死亡したマウスのパーセンテージ比率である。
ヘルペスウイルス誘導性の死からマウスを保護した組換えワクシニアリスター/PPVO ウイルスを列1に、対応するPPVO 配列を列2に、そして組換え体に全体または部分的に含まれるすべてのオープンリーディングフレーム (ORF)を列3に示す。
パラポックスオヴィス・オープンリーディングフレームの配列。名前が「r」で終わるORFは相補的DNA鎖にコードされる。「from」列と「to」列における塩基対位置は配列番号1に対するものである。
Claims (1)
- 肝炎、乳頭腫症、ヘルペスウイルス感染、肝臓線維症、HIV 感染、AIDS、およびインフルエンザを含む群から選択されるウイルス感染およびそれらと関連する疾患を処置する方法における使用のための、交差提示を下方制御するために有効である、配列番号1のヌクレオチド122350 〜 123924 (ORF 120)、123962 〜 125566 (ORF 121)、125193 〜 124591 (ORF 122r)、125689 〜 123935 (ORF 123r)、123839 〜 123297 (ORF 123ar)、125652 〜 126170 (ORF 124)、126121 〜 125699 (ORF 125r)、126279 〜 127769 (ORF 126)、127851 〜 128408 (ORF 127)、128520 〜 130076 (ORF 128)、130105 〜 131700 (ORF 129)、131790 〜 133283 (ORF 130)、133246 〜 133920 (ORF 131)、133972 〜 134370 (ORF 132)、134418 〜 134693 (ORF 133a)、134402 〜 134992 (ORF R1)、134853 〜 134419 (ORF R2r)、135628 〜 135897 (ORF R3) からなる配列の群から選択される配列またはその相補的配列、およびその機能的バリアントを有するポリヌクレオチドのオープンリーディングフレーム(ORF)によってコードされる組換えポリペプチドを含む粒子-様構造を含む医薬組成物。
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