以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
実施の形態1.
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、スロット機などの他の遊技機に適用することもできる。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、所定の始動条件の成立(例えば、打球が始動入賞口14に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する可変表示装置9が配置されている。この実施の形態では、可変表示装置9は液晶表示装置(LCD)により構成され、左・中・右の3つの表示領域(飾り図柄表示エリア)に飾り図柄が表示制御されるように構成されている。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄の変動表示を開始してから所定の変動時間が経過したときに図柄を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の仮停止を除く。)。
この実施の形態では、可変表示装置9の3つの表示領域に表示される飾り図柄として、「0」〜「9」の数字の図柄を用いている。飾り図柄の可変表示(変動)中、「0」〜「9」の飾り図柄が番号順に表示される。
可変表示装置9の上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば「0」〜「99」の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。なお、特別図柄表示器8は、より簡易化した「0」〜「9」などの数字を可変表示するように構成されていてもよい。
可変表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示器8は、遊技制御基板に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。
可変表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、1つの表示器の表示色を変化させる。そして、特別図柄表示器8の可変表示が開始される毎に、1つの表示器の表示色をもとに戻す。この例では、特別図柄表示器8と特別図柄保留記憶表示器18とが別個に設けられているので、可変表示中も保留記憶数が表示された状態にすることができる。なお、可変表示装置9の表示領域内に、保留記憶数を表示する4つの表示領域からなる特別図柄保留記憶表示領域を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、保留記憶数の上限値を4とするが、上限値をより大きい値にしてもよい。さらに、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
可変表示装置9の下方には、遊技球が入賞可能な始動入賞口14が設けられている。始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16(図1では図示せず)によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。
始動入賞口14の下方には、特別図柄表示器8に特定表示結果(大当り図柄:例えば「−−」以外の「00」〜「99」の図柄)が導出表示された場合に生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開状態とされる特別可変入賞装置が設けられている。なお、確変大当りのときと通常大当りのときとで、特別図柄表示器8に異なる図柄を表示させるようにしてもよい。例えば、確変大当りのときには特別図柄表示器8に「40」〜「79」の図柄を表示させるようにし、通常大当りのときには特別図柄表示器8に「00」〜「39」の図柄を表示させるようにしてもよい。また、確変大当りのときと通常大当りのときとで、特別図柄表示器8に同じ図柄を表示させるようにしてもよい。例えば、確変大当りまたは通常大当りのいずれの場合であっても、特別図柄表示器8に「00」〜「79」の図柄を表示させるようにしてもよい。特別可変入賞装置は、開閉板20を備え、大入賞口を形成する。大入賞口に入った遊技球はカウントスイッチ23で検出される。また、いわゆる突然確変大当りのときと小当りのときとで特別図柄表示器8に同じ図柄(例えば、「80」〜「99」)を表示させるようにしてもよく、異なる図柄を表示させるようにしてもよい。
可変表示装置9の真上には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
また、左側のスピーカ27の下方には、賞球払出中に点灯する賞球LED51が設けられ、右側のスピーカ27の下方には、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニットが、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている(図示せず)。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示の終了)、特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、可変表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、特別図柄保留記憶表示器18についての保留記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄および可変表示装置9の飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の停止図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、遊技状態が大当り遊技状態以外の通常状態のときと比較して遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行する。特定遊技状態(大当り遊技状態)では、一定時間(例えば29.5秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞装置が開放される。なお、特別可変入賞装置が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。なお、この実施の形態では、大当り遊技状態を15ラウンド継続させる。
特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。ここで、同期とは、可変表示の期間が同じであることをいう。また、特別図柄表示器8において大当り図柄(例えば「−−」以外の「00」〜「99」の図柄)が停止表示されるときには、可変表示装置9において左中右の飾り図柄が揃った状態(例えば「222」や「777」など)で停止表示される。以下、可変表示装置9において左中右の飾り図柄が揃った状態で停止表示されることを、飾り図柄の大当り図柄(特定表示結果)が表示されるというように表現する。
可変表示装置9において左中右の奇数の飾り図柄(「1」「3」「5」「7」「9」)が揃った状態(例えば「777」)で停止表示されたときは、大当り遊技状態に移行するとともに、大当り遊技状態の終了後に、大当りの判定を行う際に通常遊技状態よりも高い確率(割合)で大当りと判定する確変状態(確率変動状態のことをいい、高確率状態ともいう)に制御される。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態になる。この実施の形態では、所定の移行条件が成立したときに遊技状態が確変状態に移行される。具体的には、内部的に確変とすることが決定され、上記のように飾り図柄の変動表示の終了時に停止図柄として確変図柄を停止表示したとき(左中右の奇数の図柄が揃った状態で停止表示したとき、飾り図柄が「123」または「357」で停止表示したとき)、所定の移行条件が成立したとして確変状態に移行される。また、後述する再抽選演出において確変に昇格したことを報知することにより、所定の移行条件が成立したとして確変状態に移行される。
このように、「0」〜「9」の飾り図柄のうち、確変状態を生起させる奇数の飾り図柄のことを確変図柄といい、確変状態を生起させない偶数の飾り図柄のことを非確変図柄という。また、可変表示装置9において左中右の奇数の飾り図柄が揃った状態で停止表示されることを、飾り図柄の確変図柄(特別表示結果)が表示されるというように表現する。
なお、この実施の形態では、大当り遊技のラウンド中または終了後に再抽選演出(詳細は後述する)を実行した場合に、確変に昇格したか否かが報知される。
この実施の形態では、確変大当りにすることが事前決定されているときに、高確率状態に移行するとともに、特別図柄および飾り図柄の変動時間を短縮する時短状態に移行するように制御する。その場合、確変フラグとは別に時短フラグをセットし、時短フラグに基づいて変動時間を短縮させればよい。また、突然確変大当りにすることが事前決定されているときには、高確率状態に移行するだけで時短状態には移行しないように制御する。なお、遊技状態を確変状態に移行する場合には、単に特別図柄や飾り図柄が大当り図柄となる確率を高めた高確率状態に移行するだけで、普通図柄が当り図柄となる確率や、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数の状態を変化させず、普通図柄が当り図柄となる確率や、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数の状態の変化は、時短状態(時短フラグがセットされた状態)に制御されていることにもとづいて実行するようにすればよい。
例えば、通常大当りや突然確変大当りを除く確変大当りである場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示装置8や可変表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や飾り図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される特別図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。特別図柄時短状態では、特別図柄や飾り図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や飾り図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、結果として、始動入賞しやすくなり(高ベース状態に移行し)大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
また、確変に昇格したか否かの報知を行わなわずに遊技状態を確変状態に移行する場合に、高確率状態に移行するとともに、遊技状態を時短状態に移行するようにしてもよい。そのようにしても、遊技状態が確変状態であるか時短状態であるかを判断しにくくすることができ、遊技者に確変状態であるか否かを認識されないようにすることができる。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。この実施の形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した飾り図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない飾り図柄については可変表示(変動表示)が行われていること、および全てまたは一部の飾り図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
例えば、可変表示装置9における左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には大当り図柄の一部になる飾り図柄(例えば、「7」)が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行われている状態、および表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(例えば、可変表示装置9における左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行われ、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行われている状態)がリーチ表示態様またはリーチになる。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われる。その演出と可変表示装置9におけるリーチ表示態様とをリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、可変表示装置9の背景の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。
図2は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、遊技機に搭載されている払出制御基板37、インタフェース基板66、中継基板77および演出制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御手段に相当)53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの信号を基本回路53に与える入力ドライバ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動する出力回路59とが搭載されている。
なお、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。入賞検出を行う始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの各スイッチは、入賞領域への遊技球の入賞を検出する入賞検出手段でもある。なお、ゲート32のような通過ゲートであっても、賞球の払い出しが行われるものであれば、通過ゲートへ遊技球が進入することが入賞になり、通過ゲートに設けられているスイッチ(例えばゲートスイッチ32a)が入賞検出手段になる。さらに、この実施の形態では、V入賞領域に入賞した遊技球が、V入賞スイッチ22で検出されるとともにカウントスイッチ23でも検出される。よって、大入賞口に入賞した遊技球数は、カウントスイッチ23による検出数に相当する。しかし、V入賞領域に入賞した遊技球はV入賞スイッチ22のみで検出されるようにし、大入賞口に入賞した遊技球数は、V入賞スイッチ22による検出数とカウントスイッチ23による検出数との和になるようにしてもよい。さらに、V入賞領域を設けず、最終ラウンド以外のラウンドでは、常に継続権が発生するようにしてもよい。
基本回路53は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する変動データ記憶手段)としてのRAM55、およびプログラムに従って制御動作を行うCPU56を有する遊技制御用マイクロコンピュータ560を含む。なお、この実施の形態では、CPU56とは、基本回路53のうち、プログラムに従って動作する中央処理装置(ROM54やRAM55などの記憶手段、I/Oポート部57などを除いた部分)を指し、後述するメイン処理や割込処理(タイマ割込処理)を実行する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560とは、基本回路53のうち、CPU56に加えて、ROM54やRAM55などの記憶手段、I/Oポート部57などを含む部分を指し、各基板(払出制御基板37や演出制御基板80)が搭載するマイクロコンピュータと各種データの送受信を行う。
この実施の形態では、ROM54、ワークメモリとしての記憶手段であるRAM55およびI/Oポート部57は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。また、遊技制御手段は、遊技制御用マイクロコンピュータ560を含む基本回路53で実現されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板910からのリセット信号が入力される。また、払出制御用マイクロコンピュータのリセット端子にも、電源基板910からのリセット信号が入力される。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの制御基板(主基板31を含む)に搭載してもよいし、複数の制御基板のうちの一つまたは複数にリセット回路を搭載し、そこからリセット信号を他の制御基板に供給するようにしてもよい。
さらに、基本回路53の入力ポートには、払出制御基板37を経由して、電源基板910からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。また、基本回路53の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
クリア信号は、主基板31において分岐され、払出制御基板37にも供給される。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が入力ポートを介して入力したクリア信号の状態を、出力ポートを介して払出制御基板37に出力してもよい。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する可変表示装置9の表示制御や、スピーカ(音出力装置)27の音出力制御、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御等を行う。また、この実施の形態では、「演出制御」とは、可変表示装置9の表示制御や、スピーカ27の音出力制御、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行うことによって、遊技演出などの演出を行うことをいう。また、この実施の形態では、演出制御手段は、可変表示装置9の表示制御、スピーカ27の音出力制御、および各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行う演出制御用マイクロコンピュータ100によって実現される。
図3は、中継基板77および演出制御基板80の回路構成例を示すブロック図である。なお、この実施の形態では、1つの制御基板(演出制御基板80)を用いて、可変表示装置9の表示制御や、音出力装置27の音出力制御、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行う場合を説明するが、複数の制御基板を用いて行ってもよい。例えば、演出制御に関して演出制御基板80に加えて、各ランプを制御するランプドライバ基板や、音出力装置を制御する音出力基板を設けてもよい。なお、この場合、演出制御手段は、演出制御用マイクロコンピュータ100に加えて、ランプドライバ基板および音出力基板に搭載される制御用マイクロコンピュータや制御回路によって実現される。また、この実施の形態では、表示制御手段は、可変表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100によって実現される。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた可変表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ランプドライバ352に対してランプを駆動する信号を出力する。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、ボタンランプ130などの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ25に供給する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、音声合成用IC173に対して音番号データを出力する。音声合成用IC173は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路175に出力する。増幅回路175は、音声合成用IC173の出力レベルを、ボリューム176で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM174には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用マイクロコンピュータ100とランプドライバ352および音声合成IC173との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、可変表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力されたデータにもとづいて可変表示装置9の表示制御を実行する。
この実施の形態では、可変表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを可変表示装置9に出力する。
次に遊技機の動作について説明する。図4および図5は、遊技機に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。なお、ステップS2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS4)。ステップS4の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
次に、入力ポート1のビット0の状態によって電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する(ステップS5)。遊技機に対する電力供給が開始されたときに、+5V電源などの各種電源の出力電圧は徐々に規定値に達するのであるが、ステップS5の処理によって、すなわち、電源断信号が出力されていない(ハイレベルになっている)ことを確認することによりCPU56は電源電圧が安定したことを確認することができる。
電源断信号がオン状態である場合には、CPU56は、所定期間(例えば、0.1秒)の遅延時間の後に(ステップS80)、再度、電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する。電源断信号がオフ状態になっている場合には、RAM55をアクセス可能状態に設定し(ステップS6)、クリア信号のチェック処理に移行する。
なお、電源断信号がオフ状態である場合に、遊技の進行を制御する遊技装置制御処理(遊技制御処理)の開始タイミングをソフトウェアで遅らせるためのソフトウェア遅延処理を実行するようにしてもよい。そのようなソフトウェア遅延処理によって、ソフトウェア遅延処理を実行しない場合に比べて、遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができる。遅延処理を実行したときには、他の制御基板(例えば、払出制御基板37)に対して、遊技制御基板(主基板31)が送信するコマンドを他の制御基板のマイクロコンピュータが受信できないという状況が発生することを防止できる。
次いで、CPU56は、クリアスイッチがオンされているか否か確認する(ステップS7)。なお、CPU56は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。例えば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(例えば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
ステップS7でクリアスイッチがオンでない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような電力供給停止時処理が行われていたことを確認した場合には、CPU56は、電力供給停止時処理が行われた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行われていないことを確認した場合には、CPU56は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行われていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(例えば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、ステップS8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行われたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(ステップS10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS93)、ステップS15に移行する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。また、出力ポートバッファにおける接続確認信号を出力する出力ポートに対応するビットがセット(接続確認信号のオン状態に対応)される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、CPU56は、表示図柄乱数更新処理(ステップS17)および初期値決定用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。CPU56は、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(ステップS16)、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(ステップS19)。
なお、表示図柄乱数とは、特別図柄表示器8の表示を決定するための乱数である。この実施の形態では、表示図柄乱数として、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数や、大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定するためのリーチ判定用乱数が用いられる。また、表示図柄乱数更新処理とは、表示図柄乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。
また、初期値決定用乱数更新処理とは、初期値決定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値決定用乱数とは、大当りの種類を決定するための判定用乱数(例えば、大当りを発生させる特別図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数や、普通図柄にもとづく当りを発生させるか否かを決定するための普通図柄当たり判定用乱数)を発生するためのカウンタ(判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータが、遊技機に設けられている可変表示装置9、可変入賞球装置15、球払出装置97等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行される(すなわち、タイマ割込処理のステップS25,S26でも同じ処理が実行される)ことから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17,S18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示図柄乱数や初期値決定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17,S18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
以上のように、遊技店員等は、クリアスイッチ921をオン状態してクリア信号が出力される状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始する(例えば電源スイッチ914をオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行うことができる。
次に、遊技制御処理について説明する。図6は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、ステップS16〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理において遊技制御処理を実行する。タイマ割込処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(ステップS20)。次いで、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次いで、CPU56は、特別図柄表示器8や、普通図柄表示器10、状態表示灯などの各種表示器へのDG信号の出力やクリアを行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。次いで、CPU56は、大入賞口への異常入賞を検出したことを報知する異常入賞報知処理を実行する(ステップS23)。具体的には、後述する特別図柄プロセス処理において大入賞口を開放する前である(具体的には、後述するステップS300〜S303の処理の段階である)にもかかわらず、カウントスイッチ23のオンを検出した場合に、大入賞口への異常入賞を検出したと判定し報知する制御を行う。
次に、遊技制御に用いられる各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(乱数更新処理:ステップS24)。また、CPU56は、初期値決定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値決定用乱数更新処理:ステップS25)。さらに、CPU56は、表示図柄乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(表示図柄乱数更新処理:ステップS26)。
乱数更新処理、初期値決定用乱数更新処理および表示図柄乱数更新処理を行うと、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、特別図柄の変動に同期する飾り図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出図柄コマンド制御処理:ステップS29)。なお、飾り図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(可変表示期間)が同じであることを意味する。
次いで、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、小当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。なお、後述するように、特別図柄プロセス処理において、特別図柄プロセスフラグは「0」〜「10」の値をとりうる。また、それらの値のうち特別図柄プロセスフラグの値が「8」〜「10」である場合に、小当りに関する処理が実行される。そのため、情報出力処理において外部情報を出力するときに、小当りに関する情報であるか否かを容易に判定して小当り情報として出力することができる。例えば、CPU56は、現在の特別図柄プロセスフラグの値が「8」以上であるか否かを確認し、「8」以上であれば、小当りに関する情報であると判定し小当り情報として出力する。また、特別図柄プロセスフラグの値が「4」〜「10」である場合に、大入賞口の開放制御を行う処理(大当りのときと小当りのときとを含む)が実行される。そのため、情報出力処理において外部情報を出力するときに、大入賞口の開放制御に関する情報であるか否かを容易に判定して出力することができる。例えば、CPU56は、現在の特別図柄プロセスフラグの値が「4」以上であるか否かを確認し、「4」以上であれば、大入賞口の開放制御に関する情報であると判定して外部情報を出力する。
また、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等がオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す賞球個数コマンド等の払出指令コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ370は、賞球個数を示す賞球個数コマンドの受信に応じて球払出装置97を駆動する。
また、CPU56は、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS32)。また、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポート2のRAM領域におけるソレノイドに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS33:ソレノイド出力処理)。そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS34)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS35)。
次いで、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS36)。
さらに、CPU56は、各状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを状態表示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行う(ステップS37)。この場合、遊技状態が高確率状態(例えば、確変状態)である場合には、高確率状態であることを示す状態表示灯1の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。また、遊技状態が時短状態である場合には、時短状態であることを示す状態表示灯2の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。
この実施の形態では、遊技制御処理は定期的(例えば2msごと)に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はフラグがセットされたことにもとづいてメイン処理において実行されるようにしてもよい。なお、この実施の形態において、ステップS21〜S37の処理(ステップS30およびS32を除く)が、遊技の進行を制御する遊技制御処理に相当する。
その後、CPU56は、割込許可状態に設定し(ステップS38)、処理を終了する。
次に、メイン処理における特別図柄プロセス処理(ステップS27)を説明する。図7は、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56)が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理において、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、遊技状態が確変状態であるか否か確認し、特別図柄の可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否か(大当りとするか否か)を決定する。特定表示結果とする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。特別図柄の可変表示の変動パターン(ここでは変動時間に相当)を、始動入賞発生時に抽出した変動パターン決定用乱数(表示図柄乱数の一つ)の値に応じてあらかじめ定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して、変動パターンを指令する情報(変動パターンコマンドすなわち可変表示パターンコマンド)を送信するために、変動パターンコマンドを変動パターンバッファにセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値(この例では2)に更新する。
特別図柄変動処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウトすなわち特別図柄プロセスタイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303(この例では3)に移行するように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS303):特別図柄表示器8における特別図柄を停止させる。そして、特別図柄の停止図柄が大当り図柄である場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。または、特別図柄の停止図柄が小当り図柄である場合には、内部状態を(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
この実施の形態では、大入賞口は、遊技者にとって有利な第1状態(開状態)と遊技者にとって不利な第2状態(閉状態)とのいずれかの状態に変化する。この実施の形態では、大当り遊技状態に移行すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口を所定期間(例えば、29.5秒)第1状態に変化させることを所定回数(例えば15ラウンド)行うことにより終了するように制御する。
また、この実施の形態では、いわゆる突然確変大当り(各ラウンドの演出が順に進行していくのではなく、突然、遊技状態が確変状態に移行したように遊技者に見せる特別な演出を行う大当り)に移行されることがある。突然確変大当り遊技状態に移行すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口を上記の所定期間よりも短い期間(例えば0.1秒)および上記の所定回数よりも少ない回数(例えば2回)の少なくともいずれかで第1状態に変化させることにより終了し、突然確変大当り遊技状態終了後に特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が通常状態よりも向上しかつ始動領域への遊技媒体の進入しやすさが通常状態と同一である第1高確率状態に制御する。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当り遊技状態終了後に特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が第1高確率状態と同一でありかつ第1高確率状態より始動領域への遊技媒体が進入しやすく設定された第2高確率状態に制御するようにしてもよい。なお、始動領域への遊技媒体が進入しやすく設定された状態とは、具体的には、始動入賞口14が開状態となる頻度が高められ遊技球が入賞しやすさが通常状態よりも向上した状態(高ベース状態)のことである。例えば、遊技状態を高確率状態に移行するとともに時短状態に移行することによって第2高確率状態に制御される。また、この実施の形態では、通常の確変大当り(突然確変以外の15ラウンドの確変大当り)の大当り遊技状態終了後には、大当り遊技状態終了後に特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が第1高確率状態と同一でありかつ第1高確率状態より始動領域に遊技媒体が進入しやすく設定された第2高確率状態に制御される。
また、この実施の形態では、いわゆる小当り(発生前と発生後とで遊技状態の変化を生じさせず、大入賞口を短時間だけ開放させるとともに特別な演出を行う当り)に移行されることがある。小当り遊技状態に移行すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口を突然確変遊技状態と同一期間(または、突然確変遊技状態と同一期間かつ突然確変遊技状態と同一の回数)で第1状態に変化させることにより終了し、小当り遊技状態終了後の遊技状態として小当り遊技状態開始直前の遊技状態が継続されるように制御する。なお、小当り遊技状態において、大入賞口を突然確変遊技状態とは異なる期間または異なる回数第1状態に変化させてもよい。
大入賞口開放前処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値(この例では5)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口開放前処理を実行することによって特定遊技状態移行制御手段を実現している。また、特定遊技状態移行制御手段は、演出制御用マイクロコンピュータ100が大当り表示処理を実行することによって実現されると定義してもよい。すなわち、特定遊技状態が開始される時点を、大当りの発生を報知するための演出が開始される時点であるとしてもよい。この場合、可変表示装置9に表示結果として特定表示結果を導出表示する時点からの特定時間は、大当り図柄が表示されている期間に相当する。
大入賞口開放中処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。また、大入賞口の閉成条件が成立したときには、大入賞口を閉成する制御を行う。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を閉状態にして大入賞口を閉成する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放後処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値(この例では6)に更新する。
大入賞口開放後処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態の残りラウンドがあるか否かを確認する処理等を行う。まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に応じた値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308:特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって小当り開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に応じた値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。また、大入賞口の閉成条件が成立したときには、大入賞口を閉成する制御を行う。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を閉状態にして大入賞口を閉成する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に応じた値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態を終了するための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値(この例では0)に更新する。
図8および図9は、演出制御用マイクロコンピュータ100に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図8に示す例において、コマンド8000(H)〜800A(H)は、特別図柄の可変表示に対応して可変表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8000(H)〜800A(H)のいずれかを受信すると、可変表示装置9において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C00(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(はずれ指定コマンド)である。コマンド8C01(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド)である。コマンド8C02(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(確変大当り指定コマンド)である。
コマンド8C03(H)は、確変大当りにすると事前決定したことを指定するとともに、可変表示装置9における可変表示の表示結果を通常大当り図柄とすること、15ラウンドの大当り遊技のラウンド中に再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンド)である。コマンド8C04(H)は、確変大当りにすると事前決定したことを指定するとともに、可変表示装置9における可変表示の表示結果を通常大当り図柄とすること、15ラウンドの大当り遊技の終了後に再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(大当り終了後再抽選付き確変大当り指定コマンド)である。コマンド8C05(H)は、確変大当りにすると事前決定したことを指定するとともに、可変表示装置9における可変表示の表示結果を通常大当り図柄とすること、15ラウンドの大当り遊技のラウンド中および大当り遊技の終了後に再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(再抽選付き確変大当り指定コマンド)である。
なお、「再抽選演出」とは、可変表示装置9において左中右の飾り図柄を同一の非確変図柄(非確変図柄が一般的であるが、はずれ図柄であってもよい)が揃った状態で停止表示し、その揃った状態の非確変図柄を再変動させてから大当り図柄(非確変図柄または確変図柄)を導出表示する演出をいう。この実施の形態では、非確変図柄を停止表示し、その後、所定の実行タイミングで再抽選演出を実行する場合を説明する。なお、「再抽選演出」は、可変表示装置9の表示画面に所定のキャラクタを登場させたり、「確変大当り」などの文を表示させるなど、図柄の変動以外の演出態様で確変に昇格したことを報知するものであってもよい。この実施の形態では、再抽選演出は、大当り遊技のラウンド中と大当り遊技の終了後のエンディング演出実行時の2回実行される場合がある。以下、大当り遊技のラウンド中に実行される再抽選演出をラウンド中再抽選演出ともいい、大当り遊技終了後のエンディングにおいて実行される再抽選演出を大当り後再抽選演出ともいう。なお、再抽選演出の詳細な内容については後述する。
また、コマンド8C03(H)〜8C05(H)は、大当り遊技中(ラウンド中およびエンディングを含む)に再抽選演出を実行することを指定する表示結果コマンドである。図8に示すように、この実施の形態では、再抽選演出の実行を指定する表示結果コマンドは、確変大当りにすると事前決定されているか否かも認識可能な状態で送信される。
コマンド8C06(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を突然確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(突然確変大当り指定コマンド)である。コマンド8C07(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすることを指定する演出制御コマンド(小当り指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、後述するように、飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすると決定された場合、飾り図柄の可変表示の表示結果を突然確変大当りとすると決定された場合と同じ図柄が導出表示される。例えば、確変大当りと決定された場合と小当りと決定された場合とで、飾り図柄の停止図柄として同じ「123」の図柄が導出表示される。
以下、はずれ指定コマンド、通常大当り指定コマンド、確変大当り指定コマンド、ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンド、大当り終了後再抽選付き確変大当り指定コマンド、再抽選付き確変大当り指定コマンド、突然確変大当り指定コマンドおよび小当り指定コマンドを、表示結果コマンドということがある。
コマンド8F00(H)は、飾り図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)である。また、コマンド9500(H)は、遊技状態が通常状態であるときに送信される演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)であり、コマンド9501(H)は、確変大当り後に遊技状態が高確率状態であるときに送信される演出制御コマンド(高確率状態背景指定コマンド)である。コマンド9502(H)は、突然確変大当り後に遊技状態が高確率状態であるときに送信される演出制御コマンド(突然確変状態背景指定コマンド)である。以下、9500(H)〜9502(H)の演出制御コマンドを背景指定コマンドという。演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した背景指定コマンドに応じて、可変表示装置9に表示する背景の種類を選択する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンドである。
コマンドAXXX(H)(X=任意の16進数)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そのうち、A000(H)は、通常大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(通常大当り開始指定コマンド:第1ファンファーレ指定コマンド)である。A001(H)は、確変大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(確変大当り開始指定コマンド:第2ファンファーレ指定コマンド)である。A002(H)は、突然確変大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(突然確変大当り開始指定コマンド:第3ファンファーレ指定コマンド)である。A003(H)は、大当り遊技のラウンド中に再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(ラウンド中再抽選付き大当り開始指定コマンド:第4ファンファーレ指定コマンド)である。A004(H)は、大当り遊技終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(大当り終了後再抽選付き大当り開始指定コマンド:第5ファンファーレ指定コマンド)である。A005(H)は、大当り遊技のラウンド中と大当り遊技終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(再抽選付き大当り開始指定コマンド:第6ファンファーレ指定コマンド)である。
コマンドA1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドA2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
A300(H)は、通常大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(通常大当り終了指定コマンド:第1エンディング指定コマンド)である。A301(H)は、確変大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(確変大当り終了指定コマンド:第2エンディング指定コマンド)である。A302(H)は、突然確変大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(突然確変大当り終了指定コマンド:第3エンディング指定コマンド)である。A303(H)は、大当り遊技を終了すること、および大当り遊技のラウンド中に再抽選演出を実行したことを指定する演出制御コマンド(ラウンド中再抽選付き大当り終了指定コマンド:第4エンディング指定コマンド)である。A304(H)は、大当り遊技を終了すること、および大当り遊技終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(大当り終了後再抽選付き大当り終了指定コマンド:第5エンディング指定コマンド)である。A305(H)は、大当り遊技を終了すること、および大当り遊技のラウンド中に再抽選演出を実行したことと、大当り遊技終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(再抽選付き大当り終了指定コマンド:第6エンディング指定コマンド)である。
A600(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド:第7ファンファーレ指定コマンド)である。
コマンドC0XX(H)は、保留記憶数を指定する演出制御コマンド(演出記憶情報指定コマンド)である。そのうち、コマンドC000(H)は、保留記憶数が0であることを指定する演出制御コマンド(演出記憶情報0指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、保留記憶数が1であることを指定する演出制御コマンド(演出記憶情報1指定コマンド)である。コマンドC002(H)は、保留記憶数が2であることを指定する演出制御コマンド(演出記憶情報2指定コマンド)である。コマンドC003(H)は、保留記憶数が3であることを指定する演出制御コマンド(演出記憶情報3指定コマンド)である。コマンドC004(H)は、保留記憶数が4であることを指定する演出制御コマンド(演出記憶情報4指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると図8および図9に示された内容に応じて可変表示装置9の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声出力基板70に対して音番号データを出力する。なお、図8および図9に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板31から演出制御基板80に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板31から演出制御基板80に送信される。
図10は、この実施の形態で用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)の一例を示す説明図である。図10において、「EXT」とは、2バイト構成の飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「時間」は特別図柄および飾り図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。
この例では、特別図柄および飾り図柄の変動パターンとして、はずれにするか否か、大当りにするか否か、リーチにするか否か、リーチにする場合のリーチ態様、確変大当りとするか否か、突然確変大当りにするか否か、小当りにするか否かなど、各種の演出態様の違いに応じて複数種類用意されている。なお、この実施の形態では、リーチ演出は、飾り図柄の変動表示を行う可変表示装置9を用いて行う。
EXTデータが「00(H)」〜「03(H)」である変動パターンは、はずれ変動時に用いられる変動パターンである。また、EXTデータが「04(H)」〜「08(H)」である変動パターンは、大当り変動時(確変大当りおよび通常大当りの両方を含む)に用いられる変動パターンである。このうち、EXTデータが「07(H)」である変動パターンは、確変大当りと事前決定された場合の大当り変動時に用いられる変動パターンである。また、EXTデータが「08(H)」である変動パターンは、通常大当りと事前決定された場合の大当り変動時に用いられる変動パターンである。また、EXTデータが「04(H)」〜「06(H)」である変動パターンは、確変大当りと決定された場合の大当り変動時と通常大当りと事前決定された場合の大当り変動時とで兼用に用いられる変動パターンである。また、EXTデータが「09(H)」である変動パターンは、突然確変大当り時に用いられる変動パターンである。また、EXTデータが「0A(H)」である変動パターンは、小当り時に用いられる変動パターンである。
なお、「通常変動」とは、リーチ態様を伴わない変動パターンである。「リーチA」は、「リーチB」および「リーチC」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。「リーチB」は、「リーチA」および「リーチC」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。「リーチC」は、「リーチA」および「リーチB」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。また、リーチ態様が異なるとは、リーチ変動時間において異なった態様の変動態様(速度や回転方向等)やキャラクタ等が現れることをいう。
また、図10に示すように、突然確変大当りと決定した場合と小当りと決定した場合とで、変動時間が同じ10秒である変動パターンを用いる。そのようにすることによって、突然確変大当りのときも小当りのときも特別図柄を同じ10秒間だけ変動表示させるようにし、変動表示を見ただけでは突然確変であるか否かを認識できないようにすることができる。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100も、突然確変大当りまたは小当りを指定する変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、可変表示装置9において飾り図柄を同じ10秒間だけ変動表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りのときも小当りのときも同じ態様(例えば、同じ背景色)を用いて飾り図柄の変動表示を実行する。
次に、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)について説明する。図11〜図13は、特別図柄通常処理を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、特別図柄の変動を開始することができる状態(例えば特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合)には(ステップS1501)、始動入賞記憶数(保留記憶数)の値を確認する(ステップS1502)。具体的には、始動入賞記憶カウンタのカウント値を確認する。なお、特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合とは、可変表示装置9において図柄の変動がなされていず、かつ、大当り遊技中でもない場合である。
ステップS1501で変動開始不可能である場合や、ステップS1502で保留記憶数が0である場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、デモ表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1503)。デモ表示フラグとは、客待ちデモンストレーションの演出が実行されていることを示すフラグである。セットされていれば、そのまま特別図柄通常処理を終了する。セットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、デモ表示フラグをセットし(ステップS1504)、デモ表示コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1505)。なお、ステップS1504でセットされたデモ表示フラグは、特別図柄の変動開始が可能な状態となるとともに保留記憶数が0でなくなったときにクリアされる。例えば、特別図柄の変動開始可能であると判断する(ステップS1501のY)とともに、保留記憶数が0でないと判断する(ステップS1502のN)と、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、デモ表示フラグをリセットする。
ステップS1502で保留記憶数が0でなければ、保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値(各判定用乱数や表示図柄乱数)を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS1506)、各保存領域の内容をシフトし(ステップS1507)、かつ、保留記憶数の値を1減らす(始動入賞記憶カウンタの値を1減らす)。すなわち、保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする処理を実行する。
なお、ステップS1507において始動入賞記憶カウンタの値が更新(RAMに設けられた所定の作業領域の値が更新)されたことにもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ560は、演出図柄コマンド制御処理(ステップS29)において、演出記憶情報指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、更新後の保留記憶数が0である場合には演出記憶情報0指定コマンドを送信し、更新後の保留記憶数が1である場合には演出記憶情報1指定コマンドを送信し、更新後の保留記憶数が2である場合には演出記憶情報2指定コマンドを送信し、更新後の保留記憶数が3である場合には演出記憶情報3指定コマンドを送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りとするか否かを判定する大当り判定処理(ステップS1508〜S1511)を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップS1508)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS1509)。大当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りの判定に用いる大当り判定用乱数として、ソフトウェア乱数を用いてもよく、乱数回路が出力するハードウェア乱数を用いてもよい。
大当りとすることに決定した場合には(ステップS1510のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグをセットする(ステップS1511)。大当りフラグは、大当りとすることを決定したことを示すフラグである。
大当りとしないことに決定した場合には(ステップS1510のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りとするか否かを判定する小当り判定処理(ステップS1512〜S1515)を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップS1512)、小当り判定用モジュールを実行する(ステップS1513)。小当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。なお、この実施の形態では、大当りとするか否かを判定する場合と小当りとするか否かを判定する場合とで、共通の大当り判定用乱数を用いる場合を説明するが、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当り専用の判定用乱数(小当り判定用乱数)を用いて小当りとするか否かを決定してもよい。
小当りとすることに決定した場合には(ステップS1514)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りフラグをセットする(ステップS1515)。なお、小当りフラグは、小当りとすることを決定したことを示すフラグである。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り図柄や大当りの種別、小当り図柄を設定する特別図柄情報設定処理(ステップS1516〜S1541)を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1516)。大当りフラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りと決定した場合の特別図柄の停止図柄を決定するとともに大当りの種別を決定するための大当り図柄設定用テーブルをロードする(ステップS1517)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから、大当りと決定した場合の特別図柄の停止図柄および大当りの種別を決定するための大当り図柄用乱数を読み出す(ステップS1518)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り図柄設定用テーブルと大当り図柄用乱数とにもとづいて、特別図柄の停止図柄および大当りの種別を決定する(ステップS1519)。
図14(A)は、大当り図柄設定用テーブルの例を示す説明図である。図14(A)に示すように、大当り図柄設定用テーブルは、大当り図柄用乱数の乱数値と、特別図柄の停止図柄と、大当りの種類とを対応付けて含む。ステップS1519では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り図柄用乱数の乱数値に応じて、図14(A)に示す設定内容に従って、特別図柄の停止図柄を「0」〜「89」のいずれかに決定する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り図柄用乱数の乱数値に応じて、図14(A)に示す設定内容に従って、通常大当り、確変大当り、突然確変大当りのいずれかの大当りの種別を決定する。さらに、突然確変大当り以外の15ラウンドの確変大当りとする場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図14(A)に示す設定内容に従って、再抽選演出の実行の有無や、再抽選演出の実行タイミング(ラウンド中、エンディング、またはラウンド中とエンディングの両方)を決定する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定した大当りの種別が確変大当りでなければ(ステップS1520のN)、決定した大当りの種別が突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS1521)。そして、突然確変大当りであれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りとすることを決定したことを示す突然確変大当りフラグをセットする(ステップS1522)とともに、突然確変大当りを示す演出指定値を演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1523)。突然確変大当りでもなければ、通常大当りを示す演出指定値を演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1524)。
決定した大当りの種別が確変大当りであれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りとすることを決定したことを示す確変大当りフラグをセットする(ステップS1525)。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選演出を実行すると決定されたか否かを確認し(ステップS1526)、再抽選演出を実行しない場合には、確変大当り(再抽選演出なし)を示す演出指定値を演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1527)。
再抽選演出する場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選演出の実行タイミングが大当り遊技のラウンド中であるか否かを確認する(ステップS1528)。大当り遊技のラウンド中であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド中再抽選演出の実行を示すとともに確変大当りを示す演出指定値を演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1529)。また、ラウンド中再抽選演出を実行することを示すラウンド中再抽選フラグをセットする(ステップS1530)。
ステップS1530で大当り遊技のラウンド中でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選演出の実行タイミングが大当り遊技終了後のエンディング中であるか否かを確認する(ステップS1531)。大当り遊技終了後のエンディング中であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り後再抽選演出の実行を示すとともに確変大当りを示す演出指定値を演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1532)。また、大当り後再抽選演出を実行することを示す大当り後再抽選フラグをセットする(ステップS1533)。
ステップS1533で大当り遊技終了後のエンディング中でもなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド中再抽選演出および大当り後再抽選演出の両方の実行を示すとともに確変大当りを示す演出指定値を演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1534)。また、ラウンド中再抽選演出および大当り後再抽選演出の両方を実行することを示す再抽選フラグをセットする(ステップS1535)。
ステップS1516で大当りフラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1536)。小当りフラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りと決定した場合の特別図柄の停止図柄を決定するための小当り図柄設定用テーブルをロードする(ステップS1537)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから、小当りと決定した場合の特別図柄の停止図柄を決定するための小当り図柄用乱数を読み出す(ステップS1538)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当り図柄設定用テーブルと小当り図柄用乱数とにもとづいて、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS1539)。そして、小当りを示す演出指定値を演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1540)。
図14(B)は、小当り図柄設定用テーブルの例を示す説明図である。図14(B)に示すように、小当り図柄設定用テーブルは、小当り図柄用乱数の乱数値と、特別図柄の停止図柄とを対応付けて含む。ステップS1539では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当り図柄用乱数の乱数値に応じて、図14(B)に示す設定内容に従って、特別図柄の停止図柄を「90」〜「99」のいずれかに決定する。なお、小当り用の特別図柄の停止図柄として、突然確変大当り用の特別図柄の停止図柄と同じ図柄を決定するようにしてもよい。
ステップS1536で小当りフラグもセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、はずれを示す演出指定値を演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1541)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、背景表示指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1542)。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する高確率フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否かを確認し、高確率フラグおよび高ベースフラグが両方ともセットされていれば、高確率状態背景指定コマンド(図8に示すコマンド9501(H))を送信し、高確率フラグのみセットされていれば、突然確変状態背景指定コマンド(図8に示すコマンド9502(H))を送信する。また、高確率フラグおよび高ベースフラグのいずれもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンド(図8に示すコマンド9500(H))を送信する。そして、遊戯制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)を示す値に更新する(ステップS1543)。
なお、この実施の形態では、ステップS1519において、大当り図柄設定用テーブルおよび大当り図柄用乱数を用いて大当りの種別を一括して決定する場合を説明したが、別々の乱数を用いて大当りの種別を別々に決定するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変決定用乱数を用いて確変とするか否かを決定するとともに、確変決定用乱数とは別に突然確変決定用乱数を用いて突然確変とするか否かを決定してもよい。また、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選演出決定用乱数を用いて再抽選演出を実行するか否かを決定してもよい。
図15は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS201)。大当りフラグがセットされているときは、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS204)。大当りフラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS202)。小当りフラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当り用の変動パターン(図10に示すEXTデータが「0A(H)」の変動パターン)を用いることに決定する(ステップS203)。小当りフラグもセットされていなければ、はずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS205)。
大当り用変動パターン決定テーブルには、予め図10に示した大当りのときに選択される変動パターン(「04(H)」〜「09(H)」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。また、はずれ用変動パターン決定テーブルには、予め図10に示したはずれのときに選択される変動パターン(「00(H)」〜「03(H)」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから変動パターン決定用乱数を読み出し、読み出した変動パターン決定用乱数の値にもとづいて、大当り用変動パターン決定テーブルまたははずれ用変動パターン決定テーブルを用いて飾り図柄の変動パターンを決定する(ステップS206)。具体的には、変動パターン決定用乱数値と一致する判定値に対応した変動パターンが可変表示装置9にて実行される飾り図柄の変動パターンと決定される。なお、大当りのうち突然確変大当りとすることが決定されている場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当り用の変動パターン(図10に示すEXTデータが「09(H)」の変動パターン)を用いることに決定する。また、確変大当りとすることが決定されている場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ550は、EXTデータが「04(H)」〜「07(H)」のいずれかの変動パターンを用いることに決定する。また、通常大当りとすることが決定されている場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、EXTデータが「04(H)」〜「06(H)」,「08(H)」のいずれかの変動パターンを用いることに決定する。なお、この実施の形態では、ラウンド中再抽選演出や大当り後再抽選演出を実行することに決定された場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当り/通常大当り兼用のEXTデータが「04(H)」〜「06(H)」のいずれかの変動パターンを用いることに決定する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定された変動パターン(変動時間)に応じた変動パターン指定値を演出図柄変動パターンバッファにセットする(ステップS207)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタにセットする(ステップS208)。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS207で変動パターン指定値を演出図柄変動パターンバッファにセットし、ステップS208でコマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタにセットしたことにもとづいて、後述する演出図柄コマンド制御処理において、まず、コマンド送信テーブルの先頭アドレスに対応する演出図柄変動パターンバッファにセットされた変動パターン指定値にもとづいて変動パターンコマンドを送信する。そして、演出図柄コマンド制御処理において、コマンド送信テーブルを指すアドレスを1ずつ加算していくことによって、図27に示すコマンド送信テーブルに従って、変動パターンコマンド、表示結果コマンドおよび演出記憶情報コマンドの順に2ms毎にコマンド送信を行うことになる。なお、この実施の形態では、変動パターンコマンド、表示結果コマンドおよび演出記憶情報コマンドを2ms毎に送信することによって、演出制御用マイクロコンピュータ100がコマンドの受信に失敗する事態を発生しにくくしている。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスタイマに変動時間をセットする(ステップS209)。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値に更新する(ステップS210)。
図16は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動処理(ステップS302)を示すフローチャートである。特別図柄変動処理において、まず、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS351)。そして、特別図柄プロセスタイマがタイムアップしているかどうかを確認し(すなわち特別図柄プロセスタイマの値が0であるか否かを確認し)、タイムアップしていなければ(ステップS352のN)、そのまま特別図柄変動処理を終了する。特別図柄プロセスタイマがタイムアップしていれば(ステップS352のY)、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値に更新する(ステップS353)。
図17および図18は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動停止処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動停止処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動を止めて、停止図柄を導出表示する(ステップS1301)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示装置9における飾り図柄の変動の停止を指定する飾り図柄停止指定コマンド(8F00(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1302)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1303)。
大当りフラグがセットされていれば(ステップS1303のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1304)。セットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、突然確変大当り図柄を停止表示した後に突然確変大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する演出(ファンファーレ演出)の実行時間(突然確変大当り表示時間(例えば5秒))をセットする(ステップS1305)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当り開始指定コマンド(第3ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1306)。そして、ステップS1317に移行する。
突然確変大当りフラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、大当り図柄を停止表示した後に大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する演出(ファンファーレ演出)の実行時間(大当り表示時間(例えば、3秒))をセットする(ステップS1307)。なお、通常の大当り(15ラウンドの大当り)のときと突然確変大当り(2ラウンドの大当り)のときとで同じ表示時間をセットするように構成されていてもよい。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1308)。セットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、通常大当り開始指定コマンド(第1ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1309)。そして、ステップS1317に移行する。
確変大当りフラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド中再抽選フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1310)。セットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド中再抽選付き大当り開始指定コマンド(第4ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1311)。そして、ステップS1317に移行する。
ラウンド中再抽選フラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り後再抽選フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1312)。セットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り終了後再抽選付き大当り開始指定コマンド(第5ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1313)。そして、ステップS1317に移行する。
大当り後再抽選フラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1314)。セットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選付き大当り開始指定コマンド(第6ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1315)。そして、ステップS1317に移行する。
再抽選フラグもセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当り開始指定コマンド(第2ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1316)。そして、ステップS1317に移行する。
ステップS1317では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変フラグおよび高ベースフラグをリセットする(ステップS1317)。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に応じた値に更新する(ステップS1318)。
ステップS1303で大当りフラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1319)。セットされていなければ、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値に更新する(ステップS1323)。
小当りフラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、小当り表示時間をセットする(ステップS1320)。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当り表示時間(例えば5秒)と同じ時間を大入賞口制御タイマにセットする。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当り開始指定コマンド(第7ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1321)。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に応じた値に更新する(ステップS1322)。
図19は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS304)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(ステップS402)、その値が0になっていなければ(ステップS402のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS402のY)、突然確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS403)。
突然確変大当りフラグがセットされていなければ(ステップS403のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当り時または通常大当り時における大入賞口の開放時間(ラウンド時間)を設定するための大入賞口開放時設定テーブル(通常用)のアドレスをポインタにセットする(ステップS404)。突然確変大当りフラグがセットされていれば(ステップS403のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当り時における大入賞口の開放時間(ラウンド時間)を設定するための大入賞口解放時設定テーブル(突然確変用)のアドレスをポインタにセットする(ステップS405)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、大当りにおける各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間(ラウンド時間)をセットする(ステップS406)。この場合、突然確変大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS404でセットしたポインタが指す大入賞口開放時設定テーブル(通常用)のアドレスのラウンド時間(15ラウンド用のラウンド時間)をセットする。なお、15ラウンド用のラウンド時間は、例えば29.5秒とされる。また、突然確変大当りフラグがセットされている場合には、ステップS405でセットしたポインタが指す大入賞口開放時設定テーブル(突然確変用)のアドレスのラウンド時間(突然確変大当り用の2ラウンドのランド時間)をセットする。なお、2ラウンド用のラウンド時間は、例えば0.1秒とされる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中表示コマンド(A1XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS407)。なお、ラウンド数は、大当り遊技中のラウンド数をカウントするラウンド数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を開放する制御を行うとともに(ステップS408)、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS409)。なお、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられており、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS408において出力ポートのRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を、駆動するソレノイドの開閉状態に応じて設定する。そして、ステップS33のソレノイド出力処理において出力ポートのRAM領域に設定された内容を出力ポートに出力する。これにより、駆動指令の信号が出力ポートからソレノイド回路59に出力される。ソレノイド回路59は、駆動指令の信号に応じてソレノイドを駆動するための駆動信号をソレノイドに出力して、ソレノイドを駆動させる。以下、ソレノイドを開閉駆動させる処理では、このような動作が行われる。
そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値に更新する(ステップS410)。
図20は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、カウントスイッチ23がオンしたか否かを確認することにより、大入賞口への遊技球の入賞があったかどうかを確認する(ステップS421)。カウントスイッチ23がオンしていなければ(ステップS421のN)、ステップS424に移行する。カウントスイッチ23がオンしていれば(ステップS421のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントする入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS422)。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば10個)になっているか否かを確認する(ステップS423)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ(ステップS423のN)、ステップS424に移行する。
ステップS424では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値を−1する。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値が0であるかどうかを確認する(ステップS425)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップS425のN)、そのまま処理を終了する。
入賞個数カウンタの値が所定数に達している場合(ステップS423のY)または大入賞口制御タイマの値が0になっている場合(ステップS425のY)には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS426)。
突然確変大当りフラグがセットされていなければ(ステップS426のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当り時または通常大当り時におけるラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)を設定するための大入賞口開放後時テーブル(通常用)のアドレスをポインタにセットする(ステップS427)。突然確変大当りフラグがセットされていれば(ステップS426のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当り時におけるラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)を設定するための大入賞口開放後時テーブル(突然確変用)のアドレスをポインタにセットする(ステップS428)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、大当り中においてラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)をセットする(ステップS429)。この場合、突然確変大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS427でセットしたポインタが指す大入賞口開放後時設定テーブル(通常用)のアドレスのインターバル時間(15ラウンド用のインターバル時間)をセットする。なお、15ラウンド用のインターバル時間は、例えば5秒とされる。また、突然確変大当りフラグがセットされている場合には、ステップS428でセットしたポインタが指す大入賞口開放後時設定テーブル(突然確変用)のアドレスのインターバル時間(突然確変大当り用の2ラウンドのインターバル時間)をセットする。なお、2ラウンド用のインターバル時間は、極めて短い時間であり、例えば0.1秒とされている。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後表示指定コマンド(A2XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS430)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を閉鎖する制御を行う(ステップS431)。また、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS432)。そして、特別図柄プロセスフラグの値をステップS306(大入賞口開放後処理)に応じた値に更新する(ステップS433)。
図21は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放後処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放後処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS441)。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値が0であるかどうかを確認する(ステップS442)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップS442のN)、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS442のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS443)。突然確変大当りフラグがセットされていなければ(ステップS443のN)、ラウンド数カウンタの値が15に達しているか否かを確認する(ステップS444)。突然確変大当りフラグがセットされていれば、ラウンド数カウンタの値が2に達しているか否かを確認する(ステップS445)。
ステップS444でラウンド数カウンタの値が15に達していない場合(ステップS444のN)またはステップS445でラウンド数カウンタの値が2に達していない場合(ステップS445のN)には、特別図柄プロセスフラグの値をステップS304(大入賞口開放前処理)に応じた値に更新し(ステップS446)、処理を終了する。
ステップS444でラウンド数カウンタの値が15であるときは(ステップS444のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド中再抽選フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS447)。セットされていれば、ラウンド中再抽選付き大当り終了指定コマンド(第4エンディング指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS448)。
ラウンド中再抽選フラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り後再抽選フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS449)。セットされていれば、大当り終了後再抽選付き大当り終了指定コマンド(第5エンディング指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS450)。
大当り後昇格フラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS451)。セットされていれば、再抽選付き大当り終了指定コマンド(第6エンディング指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS452)。
再抽選フラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS453)。セットされていれば、確変大当り終了指定コマンド(第2エンディング指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS454)。セットされていなければ、通常大当り終了指定コマンド(第1エンディング指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS455)。
ステップS445でラウンド数カウンタの値が2になっていれば(ステップS445のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、2ラウンドの確変大当りの終了を表示することを指定するエンディング3コマンド(A302(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS456)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに大当り終了を遊技者に報知する演出(エンディング演出)の実行時間(大当り終了時間)をセットし(ステップS457)、特別図柄プロセスフラグの値をステップS307(大当り終了処理)に応じた値に更新する(ステップS458)。なお、ステップS457において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行することを決定している場合には、再抽選演出を実行しないと決定したときと比較して長い実行時間を大当り終了時間としてセットする。例えば、再抽選演出を実行しない場合に大当り終了時間(10秒)をセットする場合、再抽選演出を実行すると決定した場合には大当り終了時間(20秒)をセットするようにしてもよい。そのようにすれば、大当り終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行する実行期間を確保することができる。
図22は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS461)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS462)。大入賞口制御タイマの値が0でなければ(ステップS462のN)、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS462のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS463)。確変大当りフラグがセットされていれば(ステップS463のY)、遊技状態が高確率状態であることを示す高確率フラグをセットする(ステップS464)とともに高ベース状態であることを示す高ベースフラグをセットする(ステップS465)。すなわち、この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されると、大当り遊技終了後に特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が通常状態よりも向上した状態である高確率状態に移行されるとともに、始動入賞口14への遊技球の入賞のしやすさが通常状態よりも向上した状態である高ベース状態に移行される。
確変大当りフラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS466)。セットされていれば、高確率フラグをセットする(ステップS467)。すなわち、この実施の形態では、遊技状態が突然確変状態に移行されると、高確率状態にのみ移行され、高ベース状態には移行されない(前述した第1高確率状態)。なお、突然確変状態に移行する場合であっても、遊技状態を高確率状態に移行するとともに高ベース状態に移行するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS467において、高確率フラグをセットするとともに、高ベースフラグもセットすることになる。また、既に高確率状態に移行されているときに突然確変大当りと決定され突然確変大当りフラグがセットされた場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS467において高ベースフラグをセットし、高ベース状態に移行させるようにしてもよい。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグをリセットする(ステップS468)。そして、確変大当りフラグや突然確変大当りフラグがセットされている場合は、その確変大当りフラグや突然確変大当りフラグをリセットする(ステップS469)。また、ラウンド中再抽選フラグや大当り後再抽選フラグ、再抽選フラグがセットされている場合は、そのラウンド中再抽選フラグや大当り後再抽選フラグ、再抽選フラグをリセットする(ステップS470)。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、内部状態(特別図柄プロセスフラグの値)をステップS300(特別図柄通常処理)に応じた値に更新する(ステップS471)。
図23は、特別図柄プロセス処理における小当り開放前処理(ステップS308)を示すフローチャートである。小当り開放前処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS1401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(ステップS1402)、その値が0になっていなければ(ステップS1402のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS1402のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当り時における大入賞口の開放時間を設定するための小当り開放時設定テーブルのアドレスをポインタにセットする(ステップS1403)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、小当りにおける大入賞口の開放時間をセットする(ステップS1404)。この場合、ステップS1403でセットしたポインタが指す小当り開放時設定テーブルのアドレスの開放時間をセットする。なお、小当り用の開放時間は、例えば、0.1秒とされる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を開放する制御を行うとともに(ステップS1405)、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS1406)。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309(小当り開放中処理)に応じた値に更新する(ステップS1407)。
図24は、特別図柄プロセス処理における小当り開放中処理(ステップS309)を示すフローチャートである。小当り開放中処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、カウントスイッチ23がオンしたか否かを確認することにより、大入賞口への遊技球の入賞があったかどうかを確認する(ステップS1421)。カウントスイッチ23がオンしていなければ(ステップS1421のN)、ステップS1424に移行する。カウントスイッチ23がオンしていれば(ステップS1421のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントする入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS1422)。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば10個)になっているか否かを確認する(ステップS1423)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ(ステップS1423のN)、ステップS1424に移行する。
ステップS1424では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値を−1する。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値が0であるかどうかを確認し(ステップS1425)、大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップS1425のN)、そのまま処理を終了する。
入賞個数カウンタの値が所定数に達している場合(ステップS1423のY)または大入賞口制御タイマの値が0になっている場合(ステップS1425のY)には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド数カウンタの値が2に達したか否かを確認する(ステップS1426)。
ラウンド数カウンタの値が2に達していなければ、小当り時におけるラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)を設定するための小当り開放後時テーブルのアドレスをポインタにセットする(ステップS1427)。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、小当り中においてラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)をセットする(ステップS1428)。なお、2ラウンド用のインターバル時間は、極めて短い時間であり、例えば0.1秒とされている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を閉鎖する制御を行う(ステップS1429)。また、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS1430)。そして、特別図柄プロセスフラグの値をステップS308(小当り開放前処理)に応じた値に更新する(ステップS1431)。
ラウンド数カウンタの値が2に達していれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を閉鎖する制御を行う(ステップS1432)。そして、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS1433)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに小当終了時間をセットし(ステップS1434)、特別図柄プロセスフラグの値をステップS310(小当り終了処理)に応じた値に更新する(ステップS1435)。
なお、この実施の形態では、小当りにおいてラウンド数にもとづいて大入賞口を開放と閉鎖を制御する場合を示すが、小当り時における大入賞口の制御方法は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当り時に、大入賞口の開放時間および閉鎖時間を示すデータセットし、セットした開放時間および閉鎖時間を示すデータにもとづいて、小当りにおいて大入賞口を制御してもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、2ラウンドの小当りを行う場合に、小当り開放前処理において、ステップS1404で1回目の大入賞口の開放時間(例えば、0.1秒)を第1の制御タイマにセットする。また、1回目の大入賞口の開放が終わった後の大入賞口の閉鎖時間(例えば、0.1秒)を第2の制御タイマにセットする。また、2回目の大入賞口の開放時間(例えば、0.1秒)を第3の制御タイマにセットする。小当り開放中処理(ステップS309参照)では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1の制御タイマを1減算し、第1の制御タイマがタイムアップしていれば、ソレノイドを駆動して大入賞口を閉鎖する(この場合、特別図柄プロセスフラグの値は更新しない。)。次いで、小当り開放中処理で第2の制御タイマを1減算し、第2の制御タイマがタイムアウトしていれば、ソレノイドを駆動して大入賞口を開放する(この場合も、特別図柄プロセスフラグの値は更新しない。)。さらに、小当り開放中処理で第3の制御タイマを1減算し、第3の制御タイマがタイムアウトしていれば、ソレノイドを駆動して大入賞口を閉鎖する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を小当り終了処理に応じた値に更新する(ステップS1435参照)。
図25は、特別図柄プロセス処理における小当り終了処理(ステップS310)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS1451)。なお、この大入賞口制御タイマの値は、小当り開放中処理においてステップS1428の処理でセットされる。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS1452)。大入賞口制御タイマの値が0でなければ(ステップS1452のN)、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS1452のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りフラグをリセットする(ステップS1453)。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、内部状態(特別図柄プロセスフラグの値)をステップS300(特別図柄通常処理)に応じた値に更新する(ステップS1454)。
図26は、演出図柄コマンド制御処理の処理例を示すフローチャートである。演出図柄コマンド制御処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、送信対象の演出制御コマンドがあるか否かを確認する(ステップS331)。具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタが指すコマンド送信テーブルのアドレスに演出制御コマンドがセットされているか否かを判定する。なければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、そのまま処理を終了する。送信対象の演出制御コマンドがあれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタが指していたコマンド送信テーブルのコマンドデータをロードする(ステップS332)。
図27は、コマンド送信テーブルの例を示す説明図である。図27に示すように、コマンド送信テーブルには、変動パターンコマンドのMODEデータ、変動パターンコマンドのEXTデータ、表示結果コマンドのMODEデータ、表示結果コマンドのEXTデータ、演出記憶情報コマンドのMODEデータ、演出記憶情報コマンドのEXTデータ、および終了コードの順にセットされる。従って、この実施の形態では、図27に示すコマンド送信テーブルに従って演出図柄コマンド制御処理が実行されることによって、変動パターンコマンド、表示結果コマンドおよび演出記憶情報コマンドの順にコマンド送信がなされる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ロードしたコマンドデータ1を送信するコマンド送信処理を実行する(ステップS333)。ここでは、まず、図27に示すコマンド送信テーブルに従って、変動パターンコマンドのMODEデータが送信されることになる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンド送信テーブルを指す値を1加算する(ステップS334)。従って、2バイト目のコマンドデータ2の領域が指定される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタが指すコマンド送信テーブルのアドレスのコマンドデータ2の内容をロードする(ステップS335)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンド送信テーブルのアドレス(送信信号指示手段としてのポインタの内容)をスタック等に退避する(ステップS336)。
また、コマンドデータ2のビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」であるか否か確認する(ステップS337)。0でなければ、コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アドレスをポインタにセットし(ステップS338)、そのポインタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を加算してアドレスを算出する(ステップS339)。そして、そのアドレスが指すエリアのデータをロードする(ステップS340)。
コマンド拡張データアドレステーブルには、電気部品制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100)に送出されうるEXTデータが順次設定されている。よって、以上の処理によって、ワークエリア参照ビットの値が「1」であれば、コマンドデータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレステーブル内のEXTデータがロードされ、ワークエリア参照ビットの値が「0」であれば、コマンドデータ2の内容がそのままロードされる。なお、コマンド拡張データアドレステーブルからEXTデータが読み出される場合でも、そのデータのビット7は「0」である。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ロードしたコマンドデータ2を送信するコマンド送信処理を実行する(ステップS341)。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンド送信テーブルのアドレスを復帰し(ステップS342)、コマンド送信テーブルを指す値を1加算する(ステップS343)。
この実施の形態では、変動パターン設定処理において、ステップS207で変動パターン指定値が演出図柄変動パターンバッファにセットされ、ステップS208でコマンド送信テーブルの先頭アドレスがポインタにセットされる。そして、演出図柄コマンド制御処理で、コマンド送信テーブルの先頭アドレスがポインタにセットされていることにもとづいて、まず、コマンド送信テーブルの先頭アドレスに対応する演出図柄変動パターンバッファにセットされた変動パターン指定値により変動パターンコマンドが送信される。また、この実施の形態では、特別図柄通常処理において、ステップS1523,S1524,S1527,S1529,S1532,S1534,S1540,S1541で演出指定値が演出図柄情報バッファにセットされる。そして、演出図柄コマンド制御処理で、変動パターンコマンドを送信したことによってコマンド送信テーブルを指すアドレスが1ずつ加算され(ステップS334,S343参照)、変動パターンコマンドを送信した次のタイマ割込で、コマンド送信テーブルのアドレスに対応する演出図柄情報バッファにセットされた演出指定値により表示結果コマンドが送信される。また、この実施の形態では、特別図柄通常処理において、特別図柄の変動開始が可能であると判定されたときに(ステップS1501参照)、始動入賞記憶カウンタの値が1減算される(ステップS1507参照)。そして、演出図柄コマンド制御処理で、表示結果コマンドを送信したことによってコマンド送信テーブルを指すアドレスが1ずつ加算され(ステップS334,S343参照)、表示結果コマンドを送信した次のタイマ割込で、コマンド送信テーブルのアドレスに対応する始動入賞記憶カウンタの値ににより演出記憶情報コマンドが送信される。以上の処理によって、図27に示すコマンド送信テーブルに従って、変動パターンコマンド、表示結果コマンドおよび演出記憶情報コマンドの順に送信される。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図28は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御処理の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して可変表示装置9の表示制御を実行する。さらに、可変表示装置9に表示する左中右の飾り図柄のはずれ図柄を決定するためのはずれ表示図柄決定用乱数や、可変表示装置9に表示する飾り図柄の大当り図柄を決定するための大当り表示図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702に移行する。
図29は、メイン処理におけるコマンド解析処理(ステップS704)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、INT割込で実行されるコマンド受信処理において、コマンド受信バッファに格納される。コマンド解析処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS1611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS1613)。
なお、INT割込で実行されるコマンド受信処理で受信した演出制御コマンドをコマンド受信バッファに格納する際に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信したコマンドがプログラム上存在する演出制御コマンドであるか否かを確認するようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信コマンドの1バイト目のMODEデータが「80」や「8C」、「A0」などプログラム上存在するものであるか否かを確認し(図8,図9参照)、プログラム上存在しないMODEデータであれば、データ化けなどの原因によって演出制御コマンドを正しく受信できなかったと判断して、受信コマンドを破棄してもよい。また、プログラム上存在するMODEデータであっても、2バイト目のEXTデータがそのMODEデータに対してプログラム上存在するものであるか否かを確認し(図8,図9参照)、プログラム上存在しないEXTデータであれば、データ化けなどの原因によって演出制御コマンドを正しく受信できなかったと判断して、受信コマンドを破棄してもよい。この場合、受信コマンドはコマンド受信バッファに格納されず、コマンド解析処理において、演出制御コマンドを受信していないものとして処理される。
受信した演出制御コマンドが、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド:8000(H)〜800A(H))であれば(ステップS1614)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、RAMに記憶する表示結果をクリアする(ステップS1615)。この実施の形態では、後述するように、ステップS1619において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した表示結果コマンドに示される表示結果をRAMに記憶している。そして、飾り図柄の変動表示を実行した後、次の変動パターンコマンドを受信したときに、ステップS1615でRAMに記憶する表示結果がクリアされる。なお、具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれを示すはずれデータ(例えば、はずれ指定の表示結果コマンドのEXTデータ)をRAMに上書きすることによって、RAMに記憶する表示結果をクリアする。
上記のようにすることによって、次の飾り図柄の変動表示を実行する際に、前回の変動表示の実行の際に記憶した表示結果を確実にクリアすることができる。そのため、変動パターンコマンドは受信したが、表示結果コマンドを受信できなかったときに、前回の可変表示の際に記憶した表示結果にもとづいて誤った表示結果(前回の可変表示に対応する表示結果)を導出表示してしまう事態を防止することができる。例えば、確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したあとに表示結果コマンドの受信に失敗した場合には、前回の変動で記憶した表示結果が残っていると、前回記憶した表示結果にもとづいて誤った表示結果を導出表示してしまうおそれがある。この実施の形態では、変動パターンコマンドを受信したタイミングで前回記憶した表示結果をクリアするので、前回記憶した表示結果にもとづいて誤った表示結果を導出表示するような事態を防止することができる。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドに示される変動パターンをセーブする(ステップS1616)。具体的には、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信したことを示す変動パターン受信フラグをセットする(ステップS1617)。
受信した演出制御コマンドが、表示結果コマンド(コマンド:8C00(H)〜8C07(H))であれば(ステップS1618)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した表示結果コマンドに示される表示結果をセーブする(ステップS1619)。具体的には、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける表示結果データ格納領域(図柄メモリともいう)に格納する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドを受信したことを示す表示結果受信フラグをセットする(ステップS1620)。
また、受信した演出制御コマンドが、背景指定の演出制御コマンド(背景指定コマンド:9500(H),9501(H),9502(H))であれば(ステップS1621)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける背景指定データ格納領域に格納し(ステップS1622)、背景指定コマンドを受信したことを示す背景指定受信フラグをセットする(ステップS1623)。
また、受信した演出制御コマンドが、飾り図柄の可変表示の停止指定の演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド:8F00(H))であれば(ステップS1624)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンドを受信したことを示す飾り図柄停止指定受信フラグをセットする(ステップS1625)。
また、受信した演出制御コマンドが、ファンファーレ指定の演出制御コマンド(ファンファーレコマンド:A0XX(H))であれば(ステップS1626)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるファンファーレデータ格納領域に格納し(ステップS1627)、ファンファーレコマンドを受信したことを示すファンファーレフラグをセットする(ステップS1628)。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果不受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1629)。表示結果不受信フラグは、変動パターンコマンドを受信してから所定時間以内に表示結果コマンドを受信できなかったことを示すフラグである。
表示結果不受信フラグがセットされていなければ、そのままステップS1611に移行する。表示結果不受信フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドで確変大当りが指定されているか否かを確認する(ステップS1630)。指定されていれば、ラウンド中再抽選実行フラグをセットし(ステップS1631)、ステップS1611に移行する。
また、受信した演出制御コマンドが、エンディング指定の演出制御コマンド(エンディングコマンド:A300(H)〜A305(H))であれば(ステップS1632)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるエンディングデータ格納領域に格納し(ステップS1633)、エンディングコマンドを受信したことを示すエンディングフラグをセットする(ステップS1634)。
ステップS1613で読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS1635)。
図30は、メイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド解析処理で可変表示装置9における飾り図柄の変動パターン指定の演出制御コマンド(8000(H)〜800A(H)のいずれか)が受信されたことが確認された場合にセットされる(ステップS1617参照)。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。また、変動時間タイマに変動時間に相当する値を設定し、使用するプロセステーブルを選択するとともに、プロセステーブルの最初に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):飾り図柄停止指定コマンドを受信したことに応じて、飾り図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を導出表示する制御を行う。なお、飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、変動時間タイマがタイムアウトしたことに応じて、飾り図柄の変動を停止し停止図柄を導出表示する制御を行う。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、大当り表示の制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。また、ラウンド中再抽選演出実行フラグがセットされている場合には、再抽選演出を実行する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):大当り遊技の終了後の大当り終了表示の制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディングコマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。なお、エンディングコマンドで再抽選演出(大当り後再抽選演出)の実行が指定されていれば、エンディング演出の中で再抽選演出を実行する。
図31は、プロセステーブルの一構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、変動パターンを構成する各変動態様が記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行う。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示制御実行データにもとづく制御と同様に、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ制御実行データにもとづいて各種ランプの点灯状態を制御し、音番号データを音声出力基板70に出力する。
図31に示すプロセスデータは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。
図32および図33は、演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS1801)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS1802)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドがはずれ指定であるか否かを確認する(ステップS1803)。はずれ指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれ図柄決定用乱数を抽出し(ステップS1804)、はずれ図柄決定用乱数の値にもとづいて、はずれに対応した左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS1805)。そして、決定した飾り図柄の停止図柄をRAMにおける飾り図柄格納領域に格納するとともに、飾り図柄の停止図柄を決定したことを示す図柄決定済フラグをセットする(ステップS1806)。
受信した変動パターンコマンドがはずれ指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り指定であるか否かを確認する(ステップS1807)。通常大当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当りが指定されたことを示す通常大当り演出フラグをセットする(ステップS1808)。また、飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして通常時大当り図柄決定用テーブルを選択する(ステップS1809)。この実施の形態では、確変図柄を決定するときに用いる確変大当り用の大当り表示図柄決定用テーブル(確変時大当り図柄決定用テーブル)と、通常大当りのときに用いる通常大当り用の大当り表示図柄決定用テーブル(通常時大当り図柄決定用テーブル)とが予め用意されている。確変時大当り図柄決定用テーブルには各確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られ、また、通常時大当り図柄決定用テーブルには各非確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られている。
受信した変動パターンコマンドが通常大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定であるか否かを確認する(ステップS1810)。確変大当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りが指定されたことを示す確変大当り演出フラグをセットする(ステップS1811)。また、飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして確変時大当り図柄決定用テーブルを選択する(ステップS1812)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り図柄決定用乱数の値と、選択した図柄決定用テーブルとにもとづいて、大当りに対応した左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS1813)。この場合、確変時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルにもとづいて、飾り図柄の停止図柄として確変図柄(例えば、左中右の図柄が同一の奇数図柄で揃うように)を決定する。また、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルにもとづいて、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄(例えば、左中右の図柄が同一の偶数図柄で揃うように)を決定する。そして、決定した飾り図柄の停止図柄をRAMにおける飾り図柄格納領域に格納するとともに、図柄決定済フラグをセットする(ステップS1814)。
受信した変動パターンコマンドが確変大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当り指定であるか否かを確認する(ステップS1815)。突然確変大当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りが指定されたことを示す突然確変大当り演出フラグをセットするとともに、特別演出実行フラグをセットし(ステップS1816)、ステップS1819に移行する。なお、特別演出実行フラグは、後述する特別の演出用のプロセスデータを用いて飾り図柄の変動表示を行うことを指定するフラグである。
受信した変動パターンコマンドが突然確変大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当り指定であるか否かを確認する(ステップS1817)。小当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当りが指定されたことを示す小当り演出フラグをセットするとともに、特別演出実行フラグをセットし(ステップS1818)、ステップS1819に移行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別演出期間計測タイマをスタートさせる(ステップS1819)とともに、突然確変図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1820)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、特別演出期間計測タイマに所定期間(例えば3分)をセットする。なお、特別演出期間計測タイマは、突然確変大当りまたは小当りとなった後、後述する特別の演出用のプロセスデータを用いた飾り図柄の変動表示を行う期間を計測するためのタイマである。すなわち、この実施の形態では、突然確変大当りまたは小当りが発生すると、特別演出期間計測タイマがタイムアップするまで、後述する特別の演出用のプロセスデータを用いた飾り図柄の変動表示を実行する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変図柄決定用乱数の値にもとづいて、突然確変に対応した左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS1821)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変に対応した飾り図柄の停止図柄として「123」や「357」などの図柄の組合せを決定する。そして、決定した飾り図柄の停止図柄をRAMにおける飾り図柄格納領域に格納するとともに、図柄決定済フラグをセットする(ステップS1822)。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS1823)。なお、この実施の形態では、ステップS1817〜S1822の処理が実行されることによって、小当りが指定されている場合であっても、突然確変と同じ「123」や「357」などの図柄の組合せが決定されることになる。
なお、確変大当りや通常大当り、小当りにおける飾り図柄の停止図柄を、後述する飾り図柄変動中処理において、表示結果コマンドを受信したことにもとづいて決定するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、飾り図柄の停止図柄として確変図柄(左中右の飾り図柄が奇数で揃った状態)を決定してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄(左中右の飾り図柄が偶数で揃った状態)を決定してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれ指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、飾り図柄の停止図柄としてはずれ図柄を決定してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、突然確変に対応した飾り図柄の停止図柄として「123」や「357」などの図柄の組合せを決定してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、突然確変に対応した飾り図柄の停止図柄と同じ「123」や「357」などの図柄の組合せを決定してもよい。なお、この場合に、表示結果コマンドを受信できなかった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変に対応した飾り図柄の停止図柄と同じ「123」や「357」などの図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS1817で小当り指定でもなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのままステップS1823に移行する。すなわち、この場合、確変大当りと通常大当りとで兼用に用いられる変動パターン(図10に示すEXTデータが「04(H)」〜「06(H)」の変動パターン)を指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信した場合であるので、変動パターンコマンドだけでは、大当りの種別が確変大当りであるか通常大当りであるかを特定できない。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の停止図柄を決定することなく、そのままステップS1823に移行する。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドを受信した場合には、飾り図柄の停止図柄として所定の図柄の組合せ(例えば、非確変図柄)を仮に決定するようにしてもよい。そして、表示結果コマンドを受信したときに、表示結果コマンドの指定内容にもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定しなおし、RAMにおける飾り図柄格納領域に上書きして格納するようにしてもよい。
その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS1823)。
図34は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、特別演出実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS821)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別演出期間計測タイマを1減算し(ステップS821a)、特別演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS821b)。タイムアウトしていれば、特別演出実行フラグをリセットし(ステップS821c)、ステップS823に移行する。タイムアウトしていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する飾り図柄の変動パターンに応じて、特別の演出用のプロセスデータを選択する(ステップS822)。すなわち、突然確変大当りと決定されていれば突然確変状態背景指定コマンドを受信し、小当りと決定されていれば通常状態背景指定コマンドを受信することとなるが、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当りと決定されている場合には、通常状態背景指定コマンドを受信した場合であっても、突然確変大当りと同じプロセスデータを使用して飾り図柄の変動表示を行う。また、突然確変大当りまたは小当りと決定されると、演出期間計測タイマがタイムアウトするまで、突然確変大当りまたは小当りの制御が終了した後も、所定期間にわたって特別の演出用のプロセスデータが選択され、飾り図柄の変動表示が実行されることになる。
この実施の形態では、飾り図柄の変動パターンに応じたプロセスデータとして、遊技状態が確変状態に移行されているときに用いる確変用のプロセスデータと、遊技状態が通常状態であるときに用いる通常用のプロセスデータと、突然確変大当りまたは小当りのときに用いる特別の演出用のプロセスデータとが用いられる。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変用のプロセスデータまたは通常用のプロセスデータを選択することによって、遊技状態が確変状態であるときと通常状態であるときとで、異なる背景色(例えば、確変状態のときは「赤」、通常状態のときは「青」)を表示して飾り図柄の可変表示を実行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別の演出用のプロセスデータを選択することによって、確変用および通常用のプロセスデータを用いるときとは異なる背景色(例えば「緑」)を表示して飾り図柄の可変表示を実行する。なお、特別の演出用のプロセスデータを用いて行う演出は、通常時および確変時に用いる演出パターンと異なる演出パターンを使用して演出を行うものであればよく、例えば、飾り図柄の変動を伴わずに単に可変表示装置9の表示画面に所定のキャラクタを登場させる演出を実行するものであってもよい。そのようにすることによって、突然確変大当りまたは小当りのときに飾り図柄の可変表示を行うときには、遊技状態が確変状態または通常状態のいずれの状態であるかを分からなくすることができ、遊技者に対して確変かもしれないし確変ではないかもしれないという期待感を高めることができる。
なお、特別演出期間計測タイマを用いて特別の演出用のプロセスデータを用いた飾り図柄の変動表示を行う期間を計測するのでなく、突然確変大当りまたは小当りとなった後に実行した飾り図柄の変動表示の回数を計測するようにしてもよい。そして、飾り図柄の変動表示を所定回数(例えば10回。なお、10回に限られず、例えば10回より多い回数であってもよい)実行するまで、特別の演出用のプロセスデータを用いた飾り図柄の変動表示を行うようにしてもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別の演出用のプロセスデータを用いた飾り図柄の変動表示を行う期間の終了時に、確変であることを報知してもよい。この場合、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、期間の終了時に、可変表示装置9の表示画面に所定のキャラクタを登場させたり、「確変大当り」などの文を表示させることによって、確変であることを報知してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変であることを報知した後には、確変用(高確率用)のプロセスデータや突然確変用のプロセスデータを用いて飾り図柄の変動表示を実行するようにしてもよい。
特別演出実行フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、高確率状態背景指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS823)。受信していれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する飾り図柄の変動パターンに応じて、確変用のプロセスデータを選択する(ステップS824)。なお、この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出内容決定処理のステップS2855で決定した変動パターンに応じて、確変用のプロセスデータを選択する。また、予告演出を実行する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出を含むプロセスデータを選択する。受信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する飾り図柄の変動パターンに応じて、通常用のプロセスデータを選択する(ステップS825)。なお、この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出内容決定処理のステップS2855で決定した変動パターンに応じて、通常用のプロセスデータを選択する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択したプロセスデータ1におけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS826)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS827)。例えば、可変表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に制御信号を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマ(飾り図柄の変動時間に応じたタイマ)をスタートするとともに、表示結果コマンドの受信時間を計測するための表示結果受信時間計測タイマをスタートする(ステップS828)。演出制御用マイクロコンピュータ100は、後述するように、表示結果受信時間計測タイマがタイムアップするまでに表示結果コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信できなかった場合には、表示結果コマンドの受信に失敗したものと判断する。なお、ステップS828において、表示結果受信時間計測タイマには、例えば、飾り図柄の変動を開始してから高速変動になるまでの時間(例えば2秒)がセットされる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示す値に更新する(ステップS829)。
図35〜図37は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄決定済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1830)。セットされていれば、ステップS1856に移行する。なお、変動パターンコマンドではずれ指定、確変大当り指定、通常大当り指定、突然確変大当り指定または小当り指定がされていた場合には、変動パターンコマンド受信待ち処理において既に飾り図柄の停止図柄が決定され図柄決定済フラグがセットされている(ステップS1806,S1814,S1822参照)ので、そのままステップS1856に移行する。変動パターンコマンドで確変大当り/通常大当りが指定されていた場合(すなわち、確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドを受信した場合)には、図柄決定済フラグがセットされていないので、ステップS1831に移行する。
図柄決定済フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1831)。セットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果受信時間計測タイマの値を1減算する(ステップS1832)とともに、表示結果受信時間計測タイマがタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS1833)。タイムアウトしていなければ、そのままステップS1856に移行する。タイムアウトしていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドを受信できなかったことを示す表示結果不受信フラグをセットし(ステップS1834)、飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして通常時大当り図柄決定用テーブルを選択する(ステップS1853)。すなわち、変動パターンコマンドを受信した後、所定期間(例えば、飾り図柄の変動を開始してから高速変動に達するまでの時間)を経過しても表示結果コマンドを受信していない場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドを受信できなかったと判断する。
ステップS1831で表示結果受信フラグがセットされておらず表示結果受信時間計測タイマもタイムアップした場合とは、確変大当り/通常大当り指定の変動パターンコマンドを受信したものの表示結果コマンドを受信できなかった場合である。そのため、少なくとも確変大当りまたは通常大当りのいずれかであることが分かっている場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択することによって、後述するステップS1854で飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を決定するように制御する。
表示結果受信フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドが通常大当り(非確変大当り)であることを指定する演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド:8C01(H))であるか否かを確認する(ステップS1839)。通常大当り指定であれば、通常大当りが指定されたことを示す通常大当り演出フラグをセットし(ステップS1840)、ステップS1853に移行する。
通常大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドが確変大当りであることを指定する演出制御コマンド(確変大当り指定コマンド:8C02(H))であるか否かを確認する(ステップS1841)。確変大当り指定であれば、確変大当りが指定されたことを示す確変大当り演出フラグをセットし(ステップS1842)、ステップS1852に移行する。
確変大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドが確変大当りであることを指定するとともに、ラウンド中再抽選演出が実行されることを指定する演出制御コマンド(ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンド:8C03(H))であるか否かを確認する(ステップS1843)。ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンドであれば、確変大当り演出フラグをセットする(ステップS1844)。また、大当り遊技のラウンド中において再抽選演出を実行することを示すラウンド中再抽選実行フラグをセットし(ステップS1845)、ステップS1853に移行する。
ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンドでなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りであることを指定するとともに、大当り後再抽選演出が実行されることを指定する演出制御コマンド(大当り終了後再抽選付き確変大当り指定コマンド:8C04(H))であるか否かを確認する(ステップS1846)。大当り終了後再抽選付き確変大当り指定コマンドであれば、確変大当り演出フラグをセットする(ステップS1847)。また、大当りの終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行することを示す大当り終了後再抽選実行フラグをセットし(ステップS1848)、ステップS1853に移行する。
大当り終了後再抽選付き確変大当り指定コマンドでなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100が、確変大当りであることを指定するとともに、ラウンド中再抽選演出および大当り後再抽選演出が実行されることを指定する演出制御コマンド(再抽選付き確変大当り指定コマンド:8C05(H))を受信したことを意味する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り演出フラグをセットする(ステップS1849)とともに、ラウンド中再抽選実行フラグをセットし(ステップS1850)、大当り後再抽選実行フラグをセットする(ステップS1851)。そして、ステップS1853に移行する。
ステップS1852では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして確変時大当り図柄決定用テーブルを選択する。また、ステップS1853では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして通常時大当り図柄決定用テーブルを選択する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り図柄決定用乱数の値と、選択した図柄決定用テーブルとにもとづいて、大当りに対応した左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS1854)。この場合、確変時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルにもとづいて、飾り図柄の停止図柄として確変図柄(例えば、左中右の図柄が同一の奇数図柄で揃うように)を決定する。また、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルにもとづいて、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄(例えば、左中右の図柄が同一の偶数図柄で揃うように)を決定する。そして、決定した飾り図柄の停止図柄をRAMにおける飾り図柄格納領域に格納するとともに、図柄決定済フラグをセットする(ステップS1855)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS1856)。受信していたら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示す値に更新する(ステップS1864)。飾り図柄停止指定コマンドを受信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマがタイムアウトしていないかどうかを確認する(ステップS1857)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示す値に更新する(ステップS1864)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の変動時間が経過したことにもとづいて飾り図柄変動停止処理に移行し、飾り図柄の可変表示を停止して停止図柄を導出表示する。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンド(確定コマンド)を受信すると、所定の変動時間が経過したと判断し、飾り図柄変動停止処理に移行する。また、飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、所定の変動時間が経過したと判断し、飾り図柄変動停止処理に移行する。
なお、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことのいずれか一方のみを監視して飾り図柄の可変表示を停止して停止図柄を導出表示するようにしてもよい。また、飾り図柄停止指定コマンドを受信したことのみを監視して飾り図柄の可変表示を停止して停止図柄を導出表示する場合、変動時間がタイムアウトしても飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、ステップS1858〜S1863の処理において、飾り図柄の変動表示を完全には停止させないようにし、飾り図柄を揺れ表示したり、飾り図柄を少し拡大縮小する表示を繰り返したりしてもよい。
変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマを1減算するとともに(ステップS1858)、変動時間タイマを1減算する(ステップS1859)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS1860)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1861)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1862)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1863)。
具体的には、ステップS1860において、プロセスデータnの内容に従って演出装置の制御が実行されることによって、可変表示装置9において飾り図柄の変動表示が実行されることになる。なお、この場合に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドを受信できなかったときには、可変表示装置9の表示画面の一部(例えば、表示画面の端の部分)にエラー表示(例えば、「エラー」などの文字や「?」などの記号)を表示するようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果不受信フラグがセットされていれば、可変表示装置9の表示画面の一部にエラー表示をしてもよい。
図38は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、まず、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1870)。そして、停止図柄表示フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1877に移行する。この実施の形態では、後述するように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS1876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときにステップS1878で停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、ステップS1870で停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したもののファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS1872の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を重ねて実行することなく、ステップS1877に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、記憶されている停止図柄(飾り図柄(はずれ図柄)、大当り表示図柄(突然確変大当り図柄を含む)、小当り図柄(本例では、突然確変大当り図柄と同じ図柄))を停止表示させる制御を行う(ステップS1872)。
そして、ステップS1872で大当り表示図柄(突然確変大当り図柄を含む)または小当り図柄(ただし、本例では、突然確変大当り図柄と同じ図柄)を表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:ステップS1873のN)は、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のフラグ(例えば飾り図柄停止指定コマンドに応じたフラグがセットされるときは、そのフラグ)をリセットし(ステップS1874)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS1875)。
ステップS1872で大当り図柄(突然確変大当り図柄を含む)または小当り図柄を表示する場合には(ステップS1873のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS1876)、ファンファーレフラグがセットされたか否か確認する(ステップS1877)。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドを受信したか否かを確認する。ファンファーレフラグがセットされたときは(ステップS1877のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS1878)、小当り演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1880a)。また、小当り演出フラグがセットされていなければ、突然確変大当り演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1880b)。突然確変大当り演出フラグおよび小当り演出フラグのいずれもセットされていなければ、通常のファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1880c)。突然確変大当り演出フラグがセットされていれば(ステップS1880bのY)、突然確変大当り用のファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1880e)。
小当り演出フラグがセットされていれば(ステップS1880aのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当り時のファンファーレ演出の実行時間を計測するための小当り表示時間計測タイマをセットし(ステップS1880d)、ステップS1880eに移行して、突然確変大当り用のファンファーレ演出に応じたプロセスデータと同じプロセスデータを選択する。すなわち、この実施の形態では、突然確変大当りのときと小当りのときとで、同じプロセスデータを用いてファンファーレ演出が実行される。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1881)、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS1882)。
図39は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、小当り演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS900)。小当り演出フラグがセットされていれば、そのままステップS902に移行する。小当り演出フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS901のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS902)、セットされている場合には小当り表示時間計測タイマの値を1減算する(ステップS902a)。次いで、小当り表示時間計測タイマがセットされているときには、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当り表示時間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS902b)。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、小当り演出フラグがセットされているときにのみ、ステップS902bの判定を行うようにし、小当り演出フラグがセットされていなければ、そのままステップS903に移行する。従って、小当り以外の場合において、ステップS902bの処理でYesと判定されることはない。タイムアウトしていれば、ステップS902cに移行し、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS902c)。
小当り表示時間計測タイマがセットされていない場合、または小当り表示時間タイマがタイムアウトしていない場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS903)。例えば、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。この場合、突然確変大当りの場合または小当りの場合には、同じ突然確変大当り用のプロセスデータnの内容に従って、所定期間ファンファーレ演出が実行されることになる。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドとして同じ確変大当り指定のファンファーレコマンドを受信した場合であっても、コマンドA002(H)、A003(H)〜A005(H)のいずれを受信したかに応じて異なる態様でファンファーレ演出を実行する。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、可変表示装置9において異なる文字や異なるキャラクタを表示することによって、それぞれ異なる演出を実行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS901のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS907)。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS908)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS909)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS910)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS911)。
なお、この実施の形態では、大当り(突然確変大当りを含む)のファンファーレ演出と小当りのファンファーレ演出とをともに大当り表示処理において実行する場合を説明したが、小当りのファンファーレ演出を実行する小当り表示処理を大当り表示処理とは別に設けてもよい。この場合、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄変動停止処理において、小当り演出フラグがセットされていた場合には、小当り表示時間計測タイマをセットするとともに、突然確変大当り用のファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択し、演出制御プロセスフラグの値を小当り表示処理に対応した値に設定する。そして、小当り表示処理においてステップS902〜S906と同様の処理を実行する。
図40および図41は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、エンディングフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1901)。エンディングフラグがセットされていないときは(ステップS1901のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1902)。
大入賞口開放後フラグもセットされていないときは(ステップS1902のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ラウンド中再抽選実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1903)。ラウンド中再抽選実行フラグもセットされていなければ(ステップS1903のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1904)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1905)。例えば、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1906)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1907)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1908)。
ステップS1902において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS1902のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後表示コマンドの内容にもとづいてインターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行う演出)を選択する(ステップS1909)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後フラグをリセットし(ステップS1910)、選択したインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1911)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1912)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS1913)。なお、突然確変大当りである場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後表示コマンドを受信した場合であっても、ステップS1911でインターバル演出に応じたプロセスデータへの切り替えを行わないように制御する。
ステップS1901においてエンディングフラグがセットされたときは(ステップS1901のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560からエンディングコマンドを受信したときである。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信したエンディングコマンドが確変大当りを指定するエンディングコマンド(コマンドA301(H))であるか否かを確認する(ステップS1914)。確変大当りを指定するエンディングコマンドであれば、表示結果不受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1915)。セットされていれば、既に確変に昇格した旨を報知したことを示す昇格報知済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1916)。昇格報知済フラグは、後述するように、再抽選演出において確変に昇格した旨を報知したことにもとづいてセットされる(ステップS1935参照)。昇格報知済フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り終了後のエンディング演出において再抽選演出を実行することを示す大当り後再抽選実行フラグをセットする(ステップS1917)。また、大当り図柄決定用乱数の値にもとづいて、大当りに対応した左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS1920)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変時大当り図柄決定用テーブルにもとづいて、大当り図柄として確変図柄を決定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した飾り図柄の停止図柄をRAMにおける飾り図柄格納領域に格納し、ステップS1921に移行する。
受信したエンディングコマンドが確変大当りを指定するエンディングコマンドでない場合、表示結果不受信フラグがセットされていなかった場合、または昇格報知済フラグが既にセットされていた場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り後再抽選実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1918)。セットされていれば、昇格報知済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1919)。昇格報知済フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数の値にもとづいて、大当りに対応した左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS1920)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変時大当り図柄決定用テーブルにもとづいて、大当り図柄として確変図柄を決定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した飾り図柄の停止図柄をRAMにおける飾り図柄格納領域に格納し、ステップS1921に移行する。
大当り後再抽選実行フラグがセットされていなかった場合、または昇格報知済フラグが既にセットされていた場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1921に移行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信したエンディングコマンドに応じてエンディング演出を選択する(ステップS1921)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディングフラグをリセットし(ステップS1922)、エンディング演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1923)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出期間計測タイマをスタートさせるとともに、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1924)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に設定する(ステップS1925)。なお、大当り後再抽選演出を実行する場合には、ステップS1924において、通常のエンディング演出を実行する場合よりも長い演出期間がセットされ、演出期間計測タイマがスタートされる。例えば、ステップS1924において、大当り後再抽選演出を実行しない場合には演出期間として10秒がセットされ、大当り後再抽選演出を実行する場合には演出期間として20秒がセットされる。
ステップS1903でラウンド中再抽選実行フラグがセットされていた場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現在のラウンドが再抽選演出の実行ラウンド(例えば、ラウンド10)であるか否かを確認する。この場合、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した大入賞口開放中表示コマンド(図9に示すコマンドA1XX(H))の内容にもとづいて、現在が何ラウンドであるかを特定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特定した現在のラウンドがあらかじめ定められた実行ラウンド(例えば、ラウンド10)と合致するか否かを判断することによって、再抽選演出の実行ラウンドであるか否かを確認する。再抽選演出の実行ラウンドでなければ、ステップS1904に移行する。なお、再抽選演出の実行ラウンドをあらかじめ定めておくのではなく、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の実行ラウンド決定用乱数を用いた抽選により、再抽選演出の実行ラウンドを決定するようにしてもよい。
再抽選演出の実行ラウンドであれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドのEXTデータから認識可能な再抽選演出の開始時間を確認し、さらに演出期間計測タイマの値を確認することにより、ラウンド中演出開始後の時間が再抽選演出の開始時間(例えば5秒)を経過しているか否かを判定する(ステップS1927)。未だ再抽選演出の開始時間を経過していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1904に移行する。
ラウンド中演出開始後の時間が再抽選演出の開始時間を経過していれば(ステップS1927のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果データ格納領域に格納されているEXTデータから認識可能な大当り図柄確定演出の開始時間を確認するとともに、演出期間計測タイマの値を確認することにより、ラウンド中演出開始後の時間が大当り図柄確定演出の開始時間(例えば、10秒)を経過しているか否かを判定する(ステップS1928)。
大当り図柄確定演出の開始時間を経過していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出期間計測タイマの値を確認することにより、再抽選演出を実行している最中であるかどうかを判定する(ステップS1929)。このとき、再抽選演出を実行している最中でないと判定されたということは、再抽選演出が開始された直後であることを意味する。再抽選演出を実行している最中でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出のプロセスデータを選択し(ステップS1930)、選択したプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1931)。そして、再抽選演出のプロセスデータの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS1932)。再抽選演出を実行している最中であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのままステップS1932に移行し、再抽選演出のプロセスデータの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する。
ステップS1928において大当り図柄確定演出の開始時間を経過していると判定した場合は、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出期間計測タイマの値を確認することにより、大当り図柄確定演出を実行している最中であるかどうかを判定する(ステップS1933)。このとき、大当り図柄確定演出を実行している最中でないと判定されたということは、大当り図柄確定演出が開始された直後であることを意味する。大当り図柄確定演出を実行している最中でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1979で決定された図柄が反映された図柄配列に対応した大当り図柄確定演出のプロセスデータを選択する(ステップS1934)。また、ステップS1979で決定された図柄が確変図柄である場合には(ステップS1935のY)、確変に昇格したことを報知した旨を示す昇格報知済フラグをセットする(ステップS1936)。確変図柄でない場合には(ステップS1935のN)、確変に昇格しなかったことを報知した旨を示す非昇格報知済フラグをセットする(ステップS1937)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択したプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1938)。なお、大当り図柄確定演出のプロセスデータは、決定されうる図柄の全ての組み合わせに対応可能な図柄配列のプロセスデータが予め複数用意されている。そして、大当り図柄確定演出のプロセスデータの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS1939)。なお、この実施の形態では、後述するラウンド後処理において再抽選演出の実行ラウンドと判定したときに、飾り図柄の停止図柄として確変図柄または非確変図柄のいずれかを決定するので(ステップS1979参照)、ステップS1939で大当り図柄の確定演出を実行する場合に、確変図柄または非確変図柄のいずれかが停止表示される。
ステップS1933において大当り図柄確定演出を実行している最中であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのままステップS1939に移行し、大当り図柄確定演出のプロセスデータの内容に従って演出装置の制御を実行する。
図42は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1971)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS1971のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1972)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1973)。例えば、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1974)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1975)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1976)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS1971のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ラウンド中再抽選実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1977)。ラウンド中再抽選実行フラグがセットされていれば(ステップS1977のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1978に移行する。ステップS1977でラウンド中再抽選実行フラグがセットされていなければ、ステップS1985に移行する。
ステップS1978では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現在のラウンドが再抽選演出の実行ラウンド(例えば、ラウンド10)であるか否かを確認する。この場合、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した大入賞口開放中表示コマンド(図9に示すコマンドA1XX(H))の内容にもとづいて、現在が何ラウンドであるかを特定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特定した現在のラウンドがあらかじめ定められた実行ラウンド(例えば、ラウンド10)と合致するか否かを判断することによって、再抽選演出の実行ラウンドであるか否かを確認する。再抽選演出の実行ラウンドでなければ、ステップS1985に移行する。
再抽選演出の実行ラウンドであれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数にもとづいて、左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS1979)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄として確変図柄または非確変図柄のいずれかを決定する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した左中右の飾り図柄の停止図柄をRAMにおける飾り図柄格納領域に格納する。そして、ステップS1985に移行する。なお、この実施の形態では、ステップS1979で確変図柄または非確変図柄のいずれかが決定されることによって、ラウンド中処理において再抽選演出が実行されたときに大当り図柄として確変図柄が導出表示される場合と非確変図柄が導出される場合とがある。
なお、この実施の形態では、確変大当りと事前決定された場合に再抽選演出を実行する場合を示すが、通常大当りと事前決定した場合にも再抽選演出を実行するようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1807で受信した変動パターンコマンドが通常大当りであると判定したときや、ステップS1839で受信した表示結果コマンドが通常大当りであると判定したときに、所定の再抽選決定乱数を用いた抽選を行い、再抽選演出を実行するか否かを決定してもよい。また、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1807で受信した変動パターンコマンドが通常大当りであると判定したときや、ステップS1839で受信した表示結果コマンドが通常大当りであると判定したときに、無条件に再抽選演出を実行するようにしてもよい。なお、通常大当りと事前決定されている場合であって大当り遊技のラウンド中に再抽選演出を実行する場合には、ステップS1979において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄として非確変図柄を決定する。そして、ラウンド中に再抽選演出を実行したときに大当り図柄として非確変図柄を停止表示するように制御する。また、通常大当りと事前決定されている場合であって大当り遊技後のエンディングにおいて再抽選演出を実行する場合には、後述するステップS1920において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄として非確変図柄を決定する。そして、エンディングにおいて再抽選演出を実行したときに大当り図柄として非確変図柄を停止表示するように制御する。
なお、ラウンド中に再抽選演出を実行するときにラウンドが短期間に終了してしまった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、複数のラウンドにまたがって再抽選演出を実行してもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、ラウンドが切り替わるときにラウンド数の表示のみを更新し、再抽選演出を継続してもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ラウンド中の再抽選演出の実行を開始すると、再抽選演出を実行中であることを示す再抽選演出実行中フラグをセットする。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1902で大入賞口開放後フラグがセットされていれば、再抽選演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する。再抽選演出実行中フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1909以降のインターバル演出に移行することなく、ステップS1956以降の再抽選演出を実行する。その後、次のラウンドが開始し大入賞口開放後フラグがリセットされると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1902で大入賞口開放後フラグがセットされていないと判断するとともに、ステップS1903で再抽選実行中フラグがセットされていれば、ステップS1956以降の再抽選演出を実行する。そして、再抽選演出において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、大入賞口開放中表示コマンド「A1XX」を受信したか否かを確認し、受信していれば、大入賞口開放中表示コマンドで特定されるラウンド数にもとづいて、可変表示装置9に表示するラウンド数を更新する。
また、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1983において短い演出期間(例えば5秒)をセットして演出期間計測タイマをスタートさせてもよい。すなわち、このような短時間(例えば5秒)の間に大入賞口への入賞数が所定個(例えば10個)に達しラウンドが終了してしまうことは少ないので、再抽選演出の実行中にラウンドが終了して、再抽選演出が途中で不自然に終了してしまう事態を極力防止できる。
ステップS1985では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS1985)。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS1986)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1987)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1988)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS1989)。
図43は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算するとともに(ステップS971)、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS972)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS972のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS973)、大当り後再抽選実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS973a)。大当り後再抽選実行フラグがセットされていなければ、そのままステップS974に移行する。
大当り後再抽選実行フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドのEXTデータから認識可能な再抽選演出の開始時間を確認し、さらに演出期間計測タイマの値を確認することにより、エンディング演出開始後の時間が再抽選演出の開始時間(例えば5秒)を経過しているか否かを判定する(ステップS973b)。未だ再抽選演出の開始時間を経過していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS974に移行する。
エンディング演出開始後の時間が再抽選演出の開始時間を経過していれば(ステップS973bのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果データ格納領域に格納されているEXTデータから認識可能な大当り図柄確定演出の開始時間を確認するとともに、演出期間計測タイマの値を確認することにより、エンディング演出開始後の時間が大当り図柄確定演出の開始時間(例えば、10秒)を経過しているか否かを判定する(ステップS973c)。
大当り図柄確定演出の開始時間を経過していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出期間計測タイマの値を確認することにより、再抽選演出を実行している最中であるかどうかを判定する(ステップ973d)。このとき、再抽選演出を実行している最中でないと判定されたということは、再抽選演出が開始された直後であることを意味する。再抽選演出を実行している最中でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出のプロセスデータを選択し(ステップS973e)、選択したプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS973f)。そして、再抽選演出のプロセスデータの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS973g)。再抽選演出を実行している最中であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのままステップS973gに移行し、再抽選演出のプロセスデータの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出の実行を指定する表示結果コマンドを受信したことにもとづいて大当り後再抽選演出を実行する場合と、表示結果コマンドを受信できなかったときに確変大当りを指定するエンディングコマンドを受信したことにもとづいて大当り後再抽選演出を実行する場合とで異なる演出データ(再抽選演出の演出時間が異なるデータ)を用いて再抽選演出を実行する。
ステップS973cにおいて大当り図柄確定演出の開始時間を経過していると判定した場合は、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出期間計測タイマの値を確認することにより、大当り図柄確定演出を実行している最中であるかどうかを判定する(ステップS973h)。このとき、大当り図柄確定演出を実行している最中でないと判定されたということは、大当り図柄確定演出が開始された直後であることを意味する。大当り図柄確定演出を実行している最中でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1919で決定された図柄が反映された図柄配列に対応した大当り図柄確定演出のプロセスデータを選択する(ステップS973i)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択したプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS973j)。なお、大当り図柄確定演出のプロセスデータは、変更された図柄の全ての組み合わせに対応可能な図柄配列のプロセスデータが予め複数用意されている。そして、大当り図柄確定演出のプロセスデータの内容に従って演出装置(可変表示装置、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS973k)。なお、この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1919で決定した飾り図柄にもとづいて大当り図柄として確変図柄を表示することになる。
ステップS973hにおいて大当り図柄確定演出を実行している最中であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのままステップS973kに移行し、大当り図柄確定演出のプロセスデータの内容に従って演出装置の制御を実行する。
ステップS974では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS974)。例えば、大当りが終了することを表示したり、可変表示装置9の表示画面に所定のキャラクタを表示させ、キャラクタのセリフとして「またね!」などの文章を表示させることによって、大当りが終了することを報知する。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS977)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしたときは(ステップS972のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り演出フラグや確変大当り演出フラグ等の所定のフラグをリセットし(ステップS978)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS979)。
なお、この実施の形態では、大当り指定の変動パターンコマンドを受信したが表示結果コマンドを受信できなかった場合に、確変大当り指定のエンディングコマンドを受信したことにもとづいて、大当り後のエンディングにおいて再抽選演出を行う場合を説明したが、再抽選を行うことなく、エンディング演出において無条件に確変に昇格したことを報知するようにしてもよい。また、確変大当り指定のファンファーレコマンドを受信したことにもとづいて、大当り遊技のラウンド中において再抽選演出を行う場合を説明したが、再抽選を行うことなく、大当り遊技のラウンド中に無条件に確変に昇格したことを報知するようにしてもよい。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100が受信した表示結果コマンドに示される表示結果を図柄メモリ(RAMにおける表示結果データ格納領域)に記憶するタイミングと、図柄メモリが記憶する記憶内容をクリアするタイミングについて説明する。
まず、特開2002−45495号公報などに記載された従来の遊技機において、表示結果コマンドに示される表示結果を図柄メモリに記憶するタイミングを説明する。図44は、従来の遊技機において、表示結果コマンドに示される表示結果を図柄メモリに記憶するタイミングを示す説明図である。なお、図44に示す例では、大当りと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示の実行後に大当り遊技状態に移行され、さらに大当り遊技終了後にはずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が実行される場合を説明する。
図44(A)に示すように、大当りと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が実行されると、演出制御用マイクロコンピュータは、大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、図柄メモリに、大当りであることを示す大当りデータ(例えば、表示結果コマンドのEXTデータ)を表示結果として格納する。なお、図44(A)に示す例では、一例として、確変大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、確変大当りであることを示す確変大当りデータを図柄メモリに格納する場合を説明するが、演出制御用マイクロコンピュータは、通常大当り指定の表示結果コマンドを受信した場合には、通常大当りであることを示す通常大当りデータを図柄メモリに格納する。
また、演出制御用マイクロコンピュータは、飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて、図44(A)に示すように、飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリの記憶内容にもとづいて大当り図柄(本例では確変図柄)を可変表示装置に導出表示する。また、遊技制御用マイクロコンピュータによって遊技状態が大当り遊技状態に移行される。
大当り遊技が終了した後、演出制御用マイクロコンピュータは、変動パターンコマンドを受信すると、図44(A)に示すように、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、再び飾り図柄の可変表示を開始する。図44(A)では、はずれ指定の変動パターンコマンドを受信し、はずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が開始されるものとする。この場合、図44(A)に示すように、飾り図柄の可変表示を開始しても表示結果コマンドを受信するまでは、図柄メモリには前回の飾り図柄の可変表示の際に記憶した表示結果(本例では確変大当りデータ)が記憶されたままの状態となる。
はずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が開始された後、はずれ指定の表示結果コマンドを受信すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれであることを示すはずれデータを表示結果として図柄メモリに格納する。この場合、はずれデータが図柄メモリに上書きされることによって、前回の飾り図柄の可変表示の際に記憶された大当りデータ(本例では確変大当りデータ)がクリアされる。
そして、演出制御用マイクロコンピュータは、飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて、図44(A)に示すように、飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリに記憶するはずれデータにもとづいてはずれ図柄を可変表示装置に導出表示する。
一方、図44に示す従来の遊技機において、はずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示を開始した後に、表示結果コマンド(はずれ指定)の受信に万一失敗してしまった場合には、図44(B)に示すように、図柄メモリの記憶内容が更新されずに、前回の飾り図柄の可変表示の際に記憶した表示結果(本例では確変大当りデータ)が記憶されたままの状態となってしまう。そして、飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて、図44(B)に示すように、飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリの記憶内容にもとづいて大当り図柄(本例では確変図柄)が可変表示装置に導出表示されてしまう。従って、従来の遊技機では、大当り遊技状態に移行しない(はずれである)にもかかわらず、表示上は可変表示装置に大当り図柄を導出表示することになってしまい、遊技者に対して不信感を与えてしまうおそれがある。
図45は、この実施の形態における表示結果コマンドに示される表示結果を図柄メモリに記憶するタイミングと、図柄メモリが記憶する記憶内容をクリアするタイミングとを示す説明図である。なお、図45に示す例では、大当りと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示の実行後に大当り遊技状態に移行され、さらに大当り遊技終了後にはずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が実行される場合を説明する。
図45(A)に示すように、大当りと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が実行されると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、図柄メモリ(RAMにおける表示結果データ格納領域)に、大当りであることを示す大当りデータ(例えば、表示結果コマンドのEXTデータ)を表示結果コマンドとして格納する(ステップS1619参照)。なお、図45(A)に示す例では、一例として、確変大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、確変大当りであることを示す確変大当りデータを図柄メモリに格納する場合を説明するが、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り指定の表示結果コマンドを受信した場合には、通常大当りであることを示す通常大当りデータを図柄メモリに格納する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて(ステップS1856,S1857参照)、図45(A)に示すように、飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリの記憶内容にもとづいて大当り図柄(本例では確変図柄)を可変表示装置9に導出表示する(ステップS1872参照)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって遊技状態が大当り遊技状態に移行される。
大当り遊技が終了した後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信すると、図45(A)に示すように、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、再び飾り図柄の可変表示を開始する。図45(A)では、はずれ指定の変動パターンコマンドを受信し、はずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が開始されるものとする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドの受信にもとづいて、図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする(ステップS1615参照)。この場合、具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれデータを図柄メモリに上書きすることによって、図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする。
はずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が開始された後、表示結果コマンドを受信すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した表示結果コマンドに示される表示結果を図柄メモリに格納する(ステップS1619参照)。なお、図45(A)に示す例では、図柄メモリが記憶する表示結果をクリアした後にはずれ指定の表示結果コマンドを受信した場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄メモリにはずれデータを上書きすることになる。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて(ステップS1856,S1857参照)、図45(A)に示すように、飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリに記憶するはずれデータにもとづいてはずれ図柄を可変表示装置9に導出表示する。
一方、この実施の形態では、はずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示を開始した後に、表示結果コマンド(はずれ指定)の受信に万一失敗してしまった場合であっても、図45(B)に示すように、変動パターンコマンドを受信したときに既に図柄メモリの記憶内容がクリアされ、図柄メモリにははずれデータが記憶されている。そして、飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて(ステップS1856,S1857参照)、図45(B)に示すように、飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリが記憶するはずれデータにもとづいて、はずれ図柄が可変表示装置9に導出表示される(ステップS1872参照)。そのため、飾り図柄の可変表示を行う際に演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかったときに、前回の飾り図柄の可変表示の際に記憶した表示結果が図柄メモリにそのまま記憶されたままの状態になる事態を防止することができる。従って、大当り遊技状態を終了したのちに次に飾り図柄の可変表示を実行する際に、演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかった場合に、飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすると事前決定されているにもかかわらず、前回の飾り図柄の可変表示の際に図柄メモリに記憶した表示結果にもとづいて可変表示装置9に大当り図柄を導出表示してしまう事態を防止することができる。
次に、可変表示装置9において実行される大当り図柄の再抽選演出の演出態様について説明する。図46は、可変表示装置において実行される大当り図柄の再抽選演出の表示例を示す説明図である。図46において、(1)(2)(3)(4)というように番号順に表示状態が遷移する。また、図46に例示するような表示演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られる演出制御コマンドにもとづいて実行される。
前提条件として、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、大当りの判定(ステップS1509,S1510)において大当りとする旨の判定を行ったものとする。また、通常大当りとする旨を決定するとともに、大当り遊技のラウンド中に再抽選演出を実行すると決定したものとする(ステップS1519)。これに応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信したものとする。なお、図46に示す例では、大当り遊技のラウンド中に再抽選演出を実行する場合を説明するが、大当り遊技後のエンディングにおいて再抽選演出を実行する場合も同様である。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、ラウンド中再抽選付き確変大当り指定コマンドを受信することにより、通常大当り演出フラグをセットする(ステップS1844)とともに、ラウンド中再抽選実行フラグをセットする(ステップS1845)。また、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択して(ステップS1853)、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を決定する(ステップS1854)。
図46(1)に示すように、可変表示装置9において飾り図柄の変動(可変表示)が開始されてから変動時間が経過すると、飾り図柄の変動を停止してステップS1854で決定された非確変図柄の大当り図柄(停止図柄)が停止表示される。(1)に示す例では、非確変図柄「222」が停止表示されている。その後、大当り遊技状態に移行し、あらかじめ定められた再抽選演出の実行ラウンド(本例ではラウンド10)になると(ステップS1977のY、ステップS1978のY)、大当り図柄決定用乱数の値にもとづいて飾り図柄の停止図柄(確変図柄)を決定する(ステップS1979)。なお、ラウンド中に加えて大当り後のエンディングにおいても再抽選演出を実行する場合には、飾り図柄の停止図柄として確変図柄または非確変図柄が決定される。そして、大当り図柄の再抽選演出が開始される(ステップS1926のY、ステップS1927のN)。
大当り図柄の再抽選演出が開始されると、図46(2)に示すように、左中右の飾り図柄の変動が開始される(ステップS1928〜S1931)。なお、再抽選演出を実行する際に、図46(1)に示す非確変図柄を一旦仮表示させてから飾り図柄の変動を開始するようにしてもよい。
その後、大当り図柄確定演出の実行時間になると(ステップS1926のY、ステップS1926のY)、大当り図柄確定演出が開始される(ステップS1932〜S1938)。大当り図柄確定演出では、図46(3)に示すように、可変表示装置9においてステップS1979にて決定された大当り表示図柄(確変図柄)が停止表示される。この実施の形態では、左中右の確変図柄「777」が揃った状態で表示されている。そして、(4)に示すように、確変大当りが確定した旨が表示され、大当り遊技の終了後に、遊技状態が確変状態に制御されることになる。
なお、図46に示す例では、再抽選演出において左中右の飾り図柄の再変動を行う場合を説明したが、再抽選演出の演出態様は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出において、可変表示装置9の表示画面に所定のキャラクタを登場させ、登場させるキャラクタの種類によって確変に昇格したことを報知してもよく、キャラクタのセリフとして確変に昇格した旨の文を表示させてもよい。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される各演出制御コマンドの送信タイミングと、演出制御用マイクロコンピュータ100による演出の実行タイミングについて説明する。
図47は、15ラウンドの大当り遊技が実行されるときの演出制御コマンドの送信タイミング及び演出の実行タイミングを示すタイミング図である。なお、図47は、大当り(本例では確変大当り)と決定されたときに、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100が全て正常に受信できた場合を示す。
図47に示すように、始動入賞があり特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示が開始される度に、特別図柄通常処理(ステップS300)において、大当り判定の判定結果、通常大当りか確変大当りか(確変大当りになるかどうか)の決定結果、および再抽選演出の実行の有無の決定結果に応じた図柄/演出指定コマンド(表示結果コマンド)が演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
具体的には、大当り判定の判定結果が「はずれ」のときは、表示結果コマンドとして、はずれ指定コマンドが送信される。大当り判定の判定結果が「大当り」である場合には、通常大当りか確変大当りかの決定結果が「通常大当り」であるときは、通常大当り指定コマンドが送信される。通常大当りか確変大当りかの決定結果が「確変大当り」である場合には、再抽選演出の実行の有無の決定結果が「再抽選演出の不実行」であるときは、確変大当り指定コマンドが送信される。また、再抽選演出の実行の有無の決定結果が「再抽選演出の実行」であるときは、ラウンド中再抽選演出付き確変大当り指定コマンドや、大当り後再抽選演出付き確変大当り指定コマンド、再抽選演出付き確変大当り指定コマンドが送信される。また、突然確変大当りとすると決定したときには、突然確変大当り指定コマンドが送信される。また、小当りとすると決定したときには、小当り指定コマンドが送信される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれと決定された場合や、突然確変大当りと決定された場合、小当りと決定された場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドにもとづいて、可変表示装置9において停止表示する飾り図柄の停止図柄を選択する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りと決定された場合であって、確変大当り指定の変動パターンコマンドまたは通常大当り指定の変動パターンコマンドを受信したときには、受信した変動パターンコマンドにもとづいて、可変表示装置9において停止表示する飾り図柄の停止図柄を選択する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りと決定された場合であって、確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したときには、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄/演出指定コマンドにもとづいて、可変表示装置9において停止表示する飾り図柄の停止図柄として、確変図柄または非確変図柄を決定する。
そして、変動パターン設定処理(ステップS301)において、所定の変動パターン決定テーブルを用いて飾り図柄の変動パターン(変動時間)が決定され、決定された変動パターンを示す変動パターンコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドの受信に応じて、可変表示装置9において飾り図柄の変動(可変表示)を開始する。上述したように、可変表示装置9における飾り図柄の変動は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動と同期している。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄変動処理(ステップS302)において、特別図柄の変動時間を計測するとともに、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示の制御を行う(ステップS301〜S303)。特別図柄の変動時間が経過すると、特別図柄変動停止処理(ステップS303)において、特別図柄表示器8における特別図柄の変動が停止されるとともに、飾り図柄停止指定コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。また、大当り判定における判定結果が大当りであるときは、ファンファーレコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのファンファーレコマンドの受信に応じて、可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いて15ラウンドの大当りが開始することを遊技者に報知するファンファーレ演出を所定期間実行する。例えば、可変表示装置9に飾り図柄の大当り図柄(「222」や「777」など)を表示するとともに、大当りになったことを示す文字(「大当り!」)などを表示する。また、スピーカ27から大当りになったときの効果音を鳴らしたり、ランプ28a〜28c等を大当りになったときの点灯パターンで点灯させたりする。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、大入賞口開放前処理(ステップS304)において、大当り表示時間(大当り図柄を停止表示してから大当りの第1ラウンドが開始するまでの時間)の計測を開始する。大当り表示時間が経過すると、15ラウンドの大当りを開始するときは、大入賞口開放中表示コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。大入賞口開放中表示コマンドによって各ラウンド中における可変表示装置9の表示状態が指定される。また、ソレノイド21が駆動されて大入賞口が開放される。これにより、大当り遊技中の第1ラウンドが開始する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中表示コマンドの受信に応じて、可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いて大当り遊技のラウンド中であることを遊技者に報知するラウンド演出(ラウンド表示)を実行する。例えば、可変表示装置9に飾り図柄の大当り図柄(「222」や「777」など)を表示するとともに、現在のラウンドを示す文字(「第1ラウンド」)やその他のキャラクタなどを表示する。また、スピーカ27からラウンド中の効果音を鳴らしたり、ランプ28a〜28c等をラウンド中の点灯パターンで点灯させたりする。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、大入賞口開放中処理(ステップS305)において、15ラウンド用のラウンド時間の計測を開始する。また、カウントスイッチ23のオンを検出する毎に入賞個数カウンタの値を+1することにより大入賞口への入賞球数をカウントする。また、カウント数を指定するカウント数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。なお、大当り遊技のラウンド中における再抽選演出の実行が指定された表示結果コマンドを受信したときには、大当り遊技のラウンド中において再抽選演出(ラウンド中再抽選演出)が実行されることになる。
ラウンド時間が経過したとき、または入賞個数が所定数になったときは、ソレノイド21が駆動されて大入賞口が閉鎖される。これにより、大当り遊技中の第1ラウンドが終了する。このとき、ラウンド数が15ではないので、大入賞口開放後表示コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放後表示コマンドの受信に応じて、可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いてラウンド間のインターバルであることを遊技者に報知するインターバル演出(インターバル表示)を所定期間実行する。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、大入賞口開放後処理(ステップS306)において、インターバル時間(ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間)の計測を開始する。インターバル時間が経過すると、大入賞口開放中表示コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。また、ソレノイド21が駆動されて大入賞口が開放される。
以上のような大入賞口開放前処理、大入賞口開放中処理および大入賞口開放後処理は、15ラウンドが終了するまで繰り返し実行される。
大入賞口開放後処理において、ラウンド数カウンタの値が15になったときは、確変大当りフラグがセットされているか否かや各再抽選フラグがセットされているか否かに応じたエンディングコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのエンディングコマンドの受信に応じて、可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いて大当りが終了することを遊技者に報知するエンディング演出(大当り終了表示)を所定期間実行する。例えば、可変表示装置9に大当りの終了を示す文字(「またね!!」)や、確変状態に移行することを示す文字(「確変!!」)などを表示したり、スピーカ27からエンディング演出用の効果音を鳴らしたり、ランプ28a〜28c等をエンディング演出用の点灯パターンで点灯させたりする。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、大当り終了処理(ステップS307)において、大当り終了時間(大当り終了を遊技者に報知するエンディング演出の実行時間)の計測を開始する。なお、大当り終了後のエンディングにおける再抽選演出の実行が指定された表示結果コマンドを受信したときには、エンディング演出において再抽選演出(大当り後再抽選演出)が実行されることになる。大当り終了時間が経過すると、所定のフラグ(大当りフラグ、確変大当りフラグ、再抽選フラグ)のセット/リセットの処理が行われる。そして、再び、特別図柄通常処理(ステップS300)に戻って特別図柄の変動が開始される。
次に、大当りと決定されたときに、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドのうち表示結果コマンドを受信できなかった場合の演出制御コマンドの送信タイミングを説明する。図48は、表示結果コマンドを受信できなかった場合の演出制御コマンドの送信タイミング及び演出の実行タイミングを示すタイミング図である。
図48に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から確変大当り/通常大当り指定の変動パターンコマンドを受信したものの、図柄/演出指定コマンド(表示結果コマンド)を受信できなかったものとする(ステップS1831〜S1834参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果不受信フラグをセットする(ステップS1834参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドによって少なくとも大当りであることは認識できるので、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択して飾り図柄の停止図柄(非確変図柄)を決定する(ステップS1853,S1854参照)。そして、通常大当りの飾り図柄の停止図柄(非確変図柄)を可変表示装置9に導出表示する(ステップS1872参照)。
確変大当りにすることが事前決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定のファンファーレコマンドを受信する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは、表示結果不受信フラグがセットされていれば(ステップS1629参照)、ラウンド中再抽選実行フラグをセットし(ステップS1631)、再抽選演出の実行ラウンド(例えばラウンド10)になると、再抽選演出を実行して確変図柄または非確変図柄を停止表示する(ステップS1926〜S1939参照)。図48に示す例では、ラウンド中再抽選演出において非確変図柄を停止表示したものとする。
また、確変大当りにすることが事前決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定のエンディングコマンドを受信する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは、表示結果不受信フラグがセットされていれば(ステップS1915参照)、大当り後再抽選実行フラグをセットし(ステップS1917)、大当り終了後のエンディング演出において、再抽選演出を実行して確変図柄を停止表示する(ステップS973a〜S973k参照)。なお、ラウンド中再抽選演出において既に確変に昇格したことを報知した場合には、昇格報知済フラグがセットされていることにもとづいて、大当り後再抽選演出を実行しないように制御する(ステップS1916参照)。
次に、突然確変大当りと決定されたときの演出制御コマンドの送信タイミング及び演出タイミングを説明する。図49は、突然確変大当りと決定されたときの演出制御コマンドの送信タイミング及び演出タイミングを示すタイミング図である。
図49に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した突然確変大当り指定の変動パターンコマンドにもとづいて、突然確変大当り用の飾り図柄の停止図柄(例えば、「123」や「357」の図柄の組合せ)を決定する(ステップS1821参照)。そして、特別図柄および飾り図柄の変動表示時間を経過すると、特別図柄および飾り図柄の変動表示を停止し、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄(例えば、「123」や「357」の図柄の組合せ)を導出表示する(ステップS1872参照)。なお、図49に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドを受信できなかった場合であっても、変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定し導出表示する。そして、図49に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の停止図柄を導出表示した後、突然確変大当りに対応するファンファーレ演出を所定期間実行する。
次に、小当りと決定されたときの演出制御コマンドの送信タイミング及び演出タイミングを説明する。図50は、小当りと決定されたときの演出制御コマンドの送信タイミング及び演出タイミングを示すタイミング図である。
図50に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した小当り指定の変動パターンコマンドにもとづいて、小当り用の飾り図柄の停止図柄として、突然確変大当り用の飾り図柄の停止図柄と同様の停止図柄(例えば、「123」や「357」の図柄の組合せ)を決定する(ステップS1821参照)。そして、特別図柄および飾り図柄の変動表示時間を経過すると、特別図柄および飾り図柄の変動表示を停止し、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄(例えば、「123」や「357」の図柄の組合せ)を導出表示する(ステップS1872参照)。なお、図50に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドを受信できなかった場合であっても、変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定し導出表示する。そして、図50に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の停止図柄を導出表示した後、突然確変大当りに対応するファンファーレ演出と同様のファンファーレ演出を所定期間実行する。
以上のように、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって表示結果コマンドを送信する前に送信された変動パターンコマンドの受信にもとづいて、図柄メモリ(RAMにおける表示結果データ格納領域)が記憶する表示結果をクリアする。そのため、飾り図柄の可変表示を行う際に演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかったときに、前回の飾り図柄の可変表示の際に記憶した表示結果が図柄メモリにそのまま記憶されたままの状態になる事態を防止することができる。従って、大当り遊技状態を終了したのちに次に飾り図柄の可変表示を実行する際に、演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかった場合に、飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすると事前決定されているにもかかわらず、図柄メモリに前回の飾り図柄の可変表示の際に記憶した表示結果にもとづいて可変表示装置9に大当り図柄を導出表示してしまう事態を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、確変大当り/通常大当りを指定する変動パターンコマンドは受信したが、遊技制御用マイクロコンピュータ560から表示結果コマンドを受信できなかったときには、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。そのように構成することによって、演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかった場合であっても、飾り図柄の変動表示の表示結果を遊技者に認識させることができ、遊技者に必要以上に不利益を与えることを防止できる。
例えば、大当りと決定されたにもかかわらず表示結果コマンドを受信できなかったために可変表示装置9に何ら表示結果を導出表示しないのであれば、遊技者は、飾り図柄の変動表示の表示結果を認識することができない。そのため、大当りであったにもからわらず、大当りであることに気づくのが遅れ、大当り遊技状態で本来得られるはずの利益を遊技者が十分に得られないおそれがある。従来の遊技機では、例えば特開2000−317092号公報に記載されているように、遊技制御手段は、左中右の飾り図柄の停止図柄を指定する演出制御コマンドをそれぞれ別々に演出制御手段に送信する。そのため、演出制御手段は、左中右の飾り図柄の停止図柄を指定する演出制御コマンドのうちの1つでも受信できなかった場合には、表示結果を特定することができず、初期出目の図柄を表示することができるにすぎない。そのため、大当り遊技状態で本来得られるはずの利益を遊技者が十分に得られないおそれがある。この実施の形態では、確変大当り/通常大当りを指定する変動パターンコマンドを受信した場合には、少なくとも大当りであることは認識できるのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドを受信できずに確変大当りであるか通常大当りであるかを認識できない場合であっても、非確変図柄を導出表示する。そのようにすることによって、遊技者に対して少なくとも大当りであることを認識させることができ、遊技者に必要以上に不利益を与えることを防止できる。
また、この実施の形態では、飾り図柄の停止図柄を示すコマンドを図柄ごとに別々に送信するのではなく、変動表示の表示結果(大当りやはずれ)を示す1つの表示結果コマンドを送信する。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100は、1つの表示結果コマンドにもとづいて大当りであるか否かを判断することができる。そのため、遊技制御手段が送信すべきコマンド数を削減することができ、遊技制御手段の制御負担を軽減することができる。
図51は、表示結果コマンドや飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかったときの演出制御手段の動作例を説明するための説明図である。図51において、×印は、該当コマンドを受信できなかったことを示す。○印は、該当コマンドを正しく受信できたことを示す。
図51に示すように、はずれ指定の変動パターンコマンドは受信したが、表示結果コマンドを受信できなかった場合には、飾り図柄の変動を開始し、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄としてはずれ図柄を導出表示する。通常大当り指定の変動パターンコマンドは受信したが、表示結果コマンドを受信できなかった場合には、飾り図柄の変動を開始し、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。確変大当り指定の変動パターンコマンドは受信したが、表示結果コマンドを受信できなかった場合には、飾り図柄の変動を開始し、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄として確変図柄を導出表示する。
確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドを受信し、かつ通常大当り指定の表示結果コマンドを受信した場合には、飾り図柄の変動を開始し、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドを受信し、かつ確変大当り指定の表示結果コマンドを受信した場合には、飾り図柄の変動を開始し、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄として確変図柄を導出表示する。
確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドは受信したが、表示結果コマンドを受信できなかった場合には、飾り図柄の変動を開始し、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。すなわち、少なくとも大当りであることは特定できるので、非確変図柄を導出表示する。
突然確変大当り指定の変動パターンコマンドは受信したが、表示結果コマンドを受信できなかった場合には、飾り図柄の変動を開始し、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄として突然確変大当り図柄を導出表示する。小当り指定の変動パターンコマンドは受信したが、表示結果コマンドを受信できなかった場合には、飾り図柄の変動を開始し、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄として小当り図柄(この実施の形態では、突然確変大当り図柄と同じ図柄)を導出表示する。
なお、図51に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンドを受信できた場合には、飾り図柄停止指定コマンドを受信したことにもとづいて飾り図柄の停止図柄を導出表示する。また、飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて飾り図柄の停止図柄を導出表示する。
なお、この実施の形態では、はずれ指定、通常大当り指定、確変大当り指定、突然確変大当り指定、および小当り指定の変動パターンコマンドを受信した場合には、変動パターンコマンドの指定内容にもとづいて停止図柄を決定し、確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドを受信した場合にのみ、表示結果コマンドの指定内容にもとづいて停止図柄を決定する場合を示したが、確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドに加えて、通常大当り指定の変動パターンコマンドや確変大当り指定の変動パターンコマンドを受信した場合にも、表示結果コマンドの指定内容にもとづいて停止図柄を決定するようにしてもよい。
図52は、演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理の他の例を示すフローチャートである。図52に示す変動パターンコマンド受信待ち処理は、変動パターンコマンドが通常大当り指定または確変大当り指定であった場合に飾り図柄の停止図柄を決定する処理(ステップS1807〜S1814参照)を行わない点で、図32および図33に示した変動パターン受信待ち処理と異なる。図52に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドがはずれ指定でなかった場合には、そのままステップS1815に移行する。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれ指定、突然確変大当り指定または小当り指定の変動パターンコマンドを受信したときのみ、変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定する。
また、図52に示す変動パターンコマンド受信待ち処理を行う場合には、確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したときに加えて、確変大当り指定の変動パターンコマンドや、通常大当り指定の変動パターンコマンドを受信にしたときにも、変動パターンコマンド受信待ち処理において図柄決定済フラグがセットされないことになる。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定の変動パターンコマンドや、通常大当り指定の変動パターンコマンドを受信したときであっても、図35〜図37に示す飾り図柄変動中処理において、図柄決定済フラグがセットされていないと判定し(ステップS1830参照)。ステップS1831以降の処理が実行されることになる。この場合、確変大当り指定の変動パターンコマンドを受信していた場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、ステップS1841で表示結果コマンドが確変大当り指定であると判定し、確変時大当り図柄決定用テーブルを選択して(ステップS1852参照)、飾り図柄の停止図柄として確変図柄を決定する(ステップS1854参照)ことになる。また、通常大当り指定の変動パターンコマンドを受信していた場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、ステップS1839で表示結果コマンドが通常大当り指定であると判定し、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択して(ステップS1853参照)、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を決定する(ステップS1854参照)ことになる。
また、確変大当り指定の変動パターンコマンドまたは通常大当り指定の変動パターンコマンドを受信していた場合に、表示結果コマンドを受信できなかった場合(ステップS1831〜S1834参照)、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択して(ステップS1853参照)、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を決定する(ステップS1854参照)ことになる。
図52に示すように構成すれば、確変大当りを指定する変動パターンコマンド、通常大当りを指定する変動パターンコマンド、または確変大当り/通常大当りを指定する変動パターンコマンドは受信したが、遊技制御用マイクロコンピュータ560から表示結果コマンドを受信できなかったときには、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示するようにすることができる。そのため、演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかった場合であっても、飾り図柄の変動表示の表示結果を遊技者に認識させることができ、遊技者に必要以上に不利益を与えることを防止できる。
図53および図54は、表示結果コマンドや飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかったときの演出制御手段の他の動作例を説明するための説明図である。図53および図54は、確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドに加えて、通常大当り指定の変動パターンコマンドや確変大当り指定の変動パターンコマンドを受信した場合にも、表示結果コマンドの指定内容にもとづいて停止図柄を決定する場合の動作例を示したものに相当する。また、図53および図54において、×印は、該当コマンドを受信できなかったことを示す。○印は、該当コマンドを正しく受信できたことを示す。
図53および図54に示すように、はずれ指定の変動パターンコマンドは受信したが、表示結果コマンドを受信できなかった場合には、飾り図柄の変動を開始し、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄としてはずれ図柄を導出表示する。
通常大当り指定の変動パターンコマンドを受信し、かつ通常大当り指定の表示結果コマンドを受信した場合には、飾り図柄の変動を開始し、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。通常大当り指定の変動パターンコマンドは受信したが、表示結果コマンドを受信できなかった場合には、飾り図柄の変動を開始し、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。
確変大当り指定の変動パターンコマンドを受信し、かつ確変大当り指定の表示結果コマンドを受信した場合には、飾り図柄の変動を開始し、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄として確変図柄を導出表示する。確変大当り指定の変動パターンコマンドは受信したが、表示結果コマンドを受信できなかった場合には、飾り図柄の変動を開始し、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。
確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドを受信し、かつ通常大当り指定の表示結果コマンドを受信した場合には、飾り図柄の変動を開始し、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドを受信し、かつ確変大当り指定の表示結果コマンドを受信した場合には、飾り図柄の変動を開始し、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄として確変図柄を導出表示する。
確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドは受信したが、表示結果コマンドを受信できなかった場合には、飾り図柄の変動を開始し、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示する。すなわち、少なくとも大当りであることは特定できるので、非確変図柄を導出表示する。
突然確変大当り指定の変動パターンコマンドは受信したが、表示結果コマンドを受信できなかった場合には、飾り図柄の変動を開始し、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄として突然確変大当り図柄を導出表示する。小当り指定の変動パターンコマンドは受信したが、表示結果コマンドを受信できなかった場合には、飾り図柄の変動を開始し、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄として小当り図柄(この実施の形態では、突然確変大当り図柄と同じ図柄)を導出表示する。
なお、図53および図54に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンドを受信できた場合には、飾り図柄停止指定コマンドを受信したことにもとづいて飾り図柄の停止図柄を導出表示する。また、飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて飾り図柄の停止図柄を導出表示する。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドの受信にもとづいて、図柄メモリが記憶する表示結果をクリアする。そのため、1つの変動パターンコマンドに、飾り図柄の変動時間を特定することと、図柄メモリが記憶する表示結果をクリアすることとの2つの役割をもたせることができる。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560が演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するコマンド数を低減することができる。
なお、この実施の形態では、変動パターンコマンドの受信にもとづいて演出制御用マイクロコンピュータ100が図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする場合を説明したが、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって表示結果コマンドを送信する前に送信された演出制御コマンドであれば、変動パターンコマンド以外の演出制御コマンドの受信にもとづいて図柄メモリに記憶する表示結果をクリアするようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景指定コマンドの受信にもとづいて図柄メモリに記憶する表示結果をクリアするようにしてもよい。
図55は、背景指定コマンドの受信にもとづいて図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする場合のコマンド解析処理(ステップS704)を示すフローチャートである。図55において、ステップS1611,S1613の処理は、図29で示したそれらの処理と同様である。
図55に示す例では、受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドに示される変動パターンをセーブし(ステップS1616)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS1617)。すなわち、図55に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信した段階では図柄メモリに記憶する表示結果のクリア(図29のステップS1615参照)を実行しない。
図55において、ステップS1618〜S1620の処理は、図29に示したそれらの処理と同様である。
また、図55に示す例では、受信した演出制御コマンドが背景指定コマンドであれば(ステップS1621)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄メモリ(RAM)に記憶する表示結果をクリアする(ステップS1621A)。なお、具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれデータをRAMに上書きすることによって、RAMに記憶する表示結果をクリアする。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景指定コマンドのEXTデータをRAMにおける背景指定データ格納領域に格納し(ステップS1622)、背景指定受信フラグをセットする(ステップS1623)。
図55において、ステップS1624〜S1635の処理は、図29に示したそれらの処理と同様である。
図56は、背景指定コマンドの受信にもとづいて図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする場合における表示結果コマンドに示される表示結果を図柄メモリに記憶するタイミングと、図柄メモリが記憶する記憶内容をクリアするタイミングとを示す説明図である。なお、図56に示す例では、大当りと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示の実行後に大当り遊技状態に移行され、さらに大当り遊技終了後にはずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が実行される場合を説明する。
図56(A)に示すように、大当りと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が実行されると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、図柄メモリ(RAMにおける表示結果データ格納領域)に、大当りであることを示す大当りデータ(例えば、表示結果コマンドのEXTデータ)を表示結果コマンドとして格納する(ステップS1619参照)。なお、図56(A)に示す例では、一例として、確変大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、確変大当りであることを示す確変大当りデータを図柄メモリに格納する場合を説明するが、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り指定の表示結果コマンドを受信した場合には、通常大当りであることを示す通常大当りデータを図柄メモリに格納する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて(ステップS1856,S1857参照)、図56(A)に示すように、飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリの記憶内容にもとづいて大当り図柄(本例では確変図柄)を可変表示装置9に導出表示する(ステップS1872参照)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって遊技状態が大当り遊技状態に移行される。
大当り遊技が終了した後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、次の飾り図柄の可変表示を開始するときに、背景指定コマンドを受信すると、図56(A)に示すように、背景指定コマンドの受信にもとづいて、図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする(ステップS1621A参照)。この場合、具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれデータを図柄メモリに上書きすることによって、図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信すると、図56(A)に示すように、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、再び飾り図柄の可変表示を開始する。図56(A)では、はずれ指定の変動パターンコマンドを受信し、はずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が開始されるものとする。
はずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が開始された後、表示結果コマンドを受信すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した表示結果コマンドに示される表示結果を図柄メモリに格納する(ステップS1619参照)。なお、図56(A)に示す例では、図柄メモリが記憶する表示結果をクリアした後にはずれ指定の表示結果コマンドを受信した場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄メモリにはずれデータを上書きすることになる。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて(ステップS1856,S1857参照)、図56(A)に示すように、飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリに記憶するはずれデータにもとづいてはずれ図柄を可変表示装置9に導出表示する。
一方、図55および図56に示す例では、はずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示を開始した後に、表示結果コマンド(はずれ指定)の受信に万一失敗してしまった場合であっても、図56(B)に示すように、背景指定コマンドを受信したときに既に図柄メモリの記憶内容がクリアされ、図柄メモリにははずれデータが記憶されている。そして、飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて(ステップS1856,S1857参照)、図56(B)に示すように、飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリが記憶するはずれデータにもとづいて、はずれ図柄が可変表示装置9に導出表示される(ステップS1872参照)。そのため、飾り図柄の可変表示を行う際に演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかったときに、前回の飾り図柄の可変表示の際に記憶した表示結果が図柄メモリにそのまま記憶されたままの状態になる事態を防止することができる。従って、大当り遊技状態を終了したのちに次に飾り図柄の可変表示を実行する際に、演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかった場合に、飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすると事前決定されているにもかかわらず、前回の飾り図柄の可変表示の際に図柄メモリに記憶した表示結果にもとづいて可変表示装置9に大当り図柄を導出表示してしまう事態を防止することができる。
また、図55および図56に示した例では、背景指定コマンドの受信にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄メモリが記憶する表示結果をクリアする。そのため、1つの背景指定コマンドに、遊技状態に応じて可変表示装置9に表示する背景を指定することと、図柄メモリが記憶する表示結果をクリアすることとの2つの役割をもたせることができる。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560が演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するコマンド数を低減することができる。
また、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンドの受信にもとづいて図柄メモリに記憶する表示結果をクリアするようにしてもよい。
図57は、飾り図柄停止指定コマンドの受信にもとづいて図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする場合のコマンド解析処理(ステップS704)を示すフローチャートである。図57において、ステップS1611〜S1613の処理は、図29で示したそれらの処理と同様である。
図57に示す例では、受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドに示される変動パターンをセーブし(ステップS1616)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS1617)。すなわち、図57に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信した段階では図柄メモリに記憶する表示結果のクリア(図29のステップS1615参照)を実行しない。
図57において、ステップS1618〜S1635の処理は、図29に示したそれらの処理と同様である。
図58は、飾り図柄停止指定コマンドの受信にもとづいて図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする場合の飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。図58において、ステップS1870,S1872の処理は、図38で示したそれらの処理と同様である。
図58に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄メモリに記憶する表示結果にもとづいて飾り図柄の停止図柄を導出表示させると(ステップS1872)、図柄メモリ(RAM)に記臆する表示結果をクリアする(ステップS1872A)。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンドの受信にもとづいて、飾り図柄の停止図柄を導出表示したあと、図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする。なお、具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれデータをRAMに上書きすることによって、RAMに記憶する表示結果をクリアする。
図58において、ステップS1873〜S1882の処理は、図38に示したそれらの処理と同様である。
図59は、飾り図柄停止指定コマンドの受信にもとづいて図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする場合における表示結果コマンドに示される表示結果を図柄メモリに記憶するタイミングと、図柄メモリが記憶する記憶内容をクリアするタイミングとを示す説明図である。なお、図59に示す例では、大当りと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示の実行後に大当り遊技状態に移行され、さらに大当り遊技終了後にはずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が実行される場合を説明する。
図59(A)に示すように、大当りと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が実行されると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、図柄メモリ(RAMにおける表示結果データ格納領域)に、大当りであることを示す大当りデータ(例えば、表示結果コマンドのEXTデータ)を表示結果コマンドとして格納する(ステップS1619参照)。なお、図59(A)に示す例では、一例として、確変大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、確変大当りであることを示す確変大当りデータを図柄メモリに格納する場合を説明するが、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り指定の表示結果コマンドを受信した場合には、通常大当りであることを示す通常大当りデータを図柄メモリに格納する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて(ステップS1856,S1857参照)、図59(A)に示すように、飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリの記憶内容にもとづいて大当り図柄(本例では確変図柄)を可変表示装置9に導出表示する(ステップS1872参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンドの受信にもとづいて、図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする(ステップS1872A参照)。この場合、具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれデータを図柄メモリに上書きすることによって、図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって遊技状態が大当り遊技状態に移行される。
大当り遊技が終了した後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信すると、図59(A)に示すように、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、再び飾り図柄の可変表示を開始する。図59(A)では、はずれ指定の変動パターンコマンドを受信し、はずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が開始されるものとする。
はずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が開始された後、表示結果コマンドを受信すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した表示結果コマンドに示される表示結果を図柄メモリに格納する(ステップS1619参照)。なお、図59(A)に示す例では、図柄メモリが記憶する表示結果をクリアした後にはずれ指定の表示結果コマンドを受信した場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄メモリにはずれデータを上書きすることになる。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて(ステップS1856,S1857参照)、図59(A)に示すように、飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリに記憶するはずれデータにもとづいてはずれ図柄を可変表示装置9に導出表示する。
一方、図57〜図59に示す例では、はずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示を開始した後に、表示結果コマンド(はずれ指定)の受信に万一失敗してしまった場合であっても、図59(B)に示すように、前回の飾り図柄の可変表示(大当り変動)の際に飾り図柄停止指定コマンドを受信したときに既に図柄メモリの記憶内容がクリアされ、図柄メモリにははずれデータが記憶されている。そして、今回の飾り図柄の可変表示(はずれ変動)の際に飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて(ステップS1856,S1857参照)、図59(B)に示すように、飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリが記憶するはずれデータにもとづいて、はずれ図柄が可変表示装置9に導出表示される(ステップS1872参照)。そのため、飾り図柄の可変表示を行う際に演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかったときに、前回の飾り図柄の可変表示の際に記憶した表示結果が図柄メモリにそのまま記憶されたままの状態になる事態を防止することができる。従って、大当り遊技状態を終了したのちに次に飾り図柄の可変表示を実行する際に、演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかった場合に、飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすると事前決定されているにもかかわらず、前回の飾り図柄の可変表示の際に図柄メモリに記憶した表示結果にもとづいて可変表示装置9に大当り図柄を導出表示してしまう事態を防止することができる。
また、図57〜図59に示した例では、飾り図柄停止指定コマンドの受信にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄メモリが記憶する表示結果をクリアする。そのため、1つの飾り図柄停止指定コマンドに、可変表示装置9の飾り図柄の可変表示を停止することと、図柄メモリが記憶する表示結果をクリアすることとの2つの役割をもたせることができる。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560が演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するコマンド数を低減することができる。
また、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドの受信にもとづいて図柄メモリに記憶する表示結果をクリアするようにしてもよい。
図60は、ファンファーレコマンドの受信にもとづいて図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする場合のコマンド解析処理(ステップS704)を示すフローチャートである。図60において、ステップS1611,S1613の処理は、図29で示したそれらの処理と同様である。
図60に示す例では、受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドに示される変動パターンをセーブし(ステップS1616)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS1617)。すなわち、図60に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信した段階では図柄メモリに記憶する表示結果のクリア(図29のステップS1615参照)を実行しない。
図60において、ステップS1618〜S1625の処理は、図29に示したそれらの処理と同様である。
また、図60に示す例では、受信した演出制御コマンドがファンファーレコマンドであれば(ステップS1626)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄メモリ(RAM)に記憶する表示結果をクリアする(ステップS1626A)。なお、具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれデータをRAMに上書きすることによって、RAMに記憶する表示結果をクリアする。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドのEXTデータをRAMにおけるファンファーレデータ格納領域に格納し(ステップS1627)、ファンファーレフラグをセットする(ステップS1628)。
図60において、ステップS1629〜S1635の処理は、図29に示したそれらの処理と同様である。
図61は、ファンファーレコマンドの受信にもとづいて図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする場合における表示結果コマンドに示される表示結果を図柄メモリに記憶するタイミングと、図柄メモリが記憶する記憶内容をクリアするタイミングとを示す説明図である。なお、図61に示す例では、大当りと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示の実行後に大当り遊技状態に移行され、さらに大当り遊技終了後にはずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が実行される場合を説明する。
図61(A)に示すように、大当りと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が実行されると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、図柄メモリ(RAMにおける表示結果データ格納領域)に、大当りであることを示す大当りデータ(例えば、表示結果コマンドのEXTデータ)を表示結果コマンドとして格納する(ステップS1619参照)。なお、図61(A)に示す例では、一例として、確変大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、確変大当りであることを示す確変大当りデータを図柄メモリに格納する場合を説明するが、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り指定の表示結果コマンドを受信した場合には、通常大当りであることを示す通常大当りデータを図柄メモリに格納する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて(ステップS1856,S1857参照)、図61(A)に示すように、飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリの記憶内容にもとづいて大当り図柄(本例では確変図柄)を可変表示装置9に導出表示する(ステップS1872参照)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって遊技状態が大当り遊技状態に移行される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドを受信すると、可変表示装置9を用いてファンファーレ演出を実行する(ステップS903参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図61(A)に示すように、ファンファーレコマンドの受信にもとづいて、図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする(ステップS1626A参照)。この場合、具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれデータを図柄メモリに上書きすることによって、図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことにもとづいて(ステップS901参照)、ラウンド中演出の実行に移行する(ステップS907〜S911参照)。
大当り遊技が終了した後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信すると、図61(A)に示すように、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、再び飾り図柄の可変表示を開始する。図61(A)では、はずれ指定の変動パターンコマンドを受信し、はずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が開始されるものとする。
はずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が開始された後、表示結果コマンドを受信すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した表示結果コマンドに示される表示結果を図柄メモリに格納する(ステップS1619参照)。なお、図61(A)に示す例では、図柄メモリが記憶する表示結果をクリアした後にはずれ指定の表示結果コマンドを受信した場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄メモリにはずれデータを上書きすることになる。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて(ステップS1856,S1857参照)、図61(A)に示すように、飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリに記憶するはずれデータにもとづいてはずれ図柄を可変表示装置9に導出表示する。
一方、図60および図61に示す例では、はずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示を開始した後に、表示結果コマンド(はずれ指定)の受信に万一失敗してしまった場合であっても、図61(B)に示すように、前回の飾り図柄の可変表示(大当り変動)のあとにファンファーレコマンドを受信したときに既に図柄メモリの記憶内容がクリアされ、図柄メモリにははずれデータが記憶されている。そして、今回の飾り図柄の可変表示(はずれ変動)の際に飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて(ステップS1856,S1857参照)、図61(B)に示すように、飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリが記憶するはずれデータにもとづいて、はずれ図柄が可変表示装置9に導出表示される(ステップS1872参照)。そのため、飾り図柄の可変表示を行う際に演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかったときに、前回の飾り図柄の可変表示の際に記憶した表示結果が図柄メモリにそのまま記憶されたままの状態になる事態を防止することができる。従って、大当り遊技状態を終了したのちに次に飾り図柄の可変表示を実行する際に、演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかった場合に、飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすると事前決定されているにもかかわらず、前回の飾り図柄の可変表示の際に図柄メモリに記憶した表示結果にもとづいて可変表示装置9に大当り図柄を導出表示してしまう事態を防止することができる。
また、図60および図61に示した例では、ファンファーレコマンドの受信にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄メモリが記憶する表示結果をクリアする。そのため、1つのファンファーレコマンドに、大当り遊技状態を開始することと、図柄メモリが記憶する表示結果をクリアすることとの2つの役割をもたせることができる。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560が演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するコマンド数を低減することができる。
また、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディングコマンドの受信にもとづいて図柄メモリに記憶する表示結果をクリアするようにしてもよい。
図62は、エンディングコマンドの受信にもとづいて図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする場合のコマンド解析処理(ステップS704)を示すフローチャートである。図62において、ステップS1611,S1613の処理は、図29で示したそれらの処理と同様である。
図62に示す例では、受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドに示される変動パターンをセーブし(ステップS1616)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS1617)。すなわち、図62に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信した段階では図柄メモリに記憶する表示結果のクリア(図29のステップS1615参照)を実行しない。
図62において、ステップS1618〜S1631の処理は、図29に示したそれらの処理と同様である。
また、図62に示す例では、受信した演出制御コマンドがエンディングコマンドであれば(ステップS1632)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄メモリ(RAM)に記憶する表示結果をクリアする(ステップS1632A)。なお、具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれデータをRAMに上書きすることによって、RAMに記憶する表示結果をクリアする。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディングコマンドのEXTデータをRAMにおけるエンディングデータ格納領域に格納し(ステップS1633)、エンディングフラグをセットする(ステップS1634)。
図62において、ステップS1635の処理は、図29に示したステップS1635の処理と同様である。
図63は、エンディングコマンドの受信にもとづいて図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする場合における表示結果コマンドに示される表示結果を図柄メモリに記憶するタイミングと、図柄メモリが記憶する記憶内容をクリアするタイミングとを示す説明図である。なお、図63に示す例では、大当りと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示の実行後に大当り遊技状態に移行され、さらに大当り遊技終了後にはずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が実行される場合を説明する。
図63(A)に示すように、大当りと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が実行されると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、図柄メモリ(RAMにおける表示結果データ格納領域)に、大当りであることを示す大当りデータ(例えば、表示結果コマンドのEXTデータ)を表示結果コマンドとして格納する(ステップS1619参照)。なお、図63(A)に示す例では、一例として、確変大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、確変大当りであることを示す確変大当りデータを図柄メモリに格納する場合を説明するが、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り指定の表示結果コマンドを受信した場合には、通常大当りであることを示す通常大当りデータを図柄メモリに格納する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて(ステップS1856,S1857参照)、図63(A)に示すように、飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリの記憶内容にもとづいて大当り図柄(本例では確変図柄)を可変表示装置9に導出表示する(ステップS1872参照)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって遊技状態が大当り遊技状態に移行される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディングコマンドを受信すると、可変表示装置9を用いてエンディング演出を実行する(ステップS974参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図63(A)に示すように、エンディングコマンドの受信にもとづいて、図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする(ステップS1632A参照)。この場合、具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれデータを図柄メモリに上書きすることによって、図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする。
大当り遊技が終了した後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信すると、図63(A)に示すように、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、再び飾り図柄の可変表示を開始する。図63(A)では、はずれ指定の変動パターンコマンドを受信し、はずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が開始されるものとする。
はずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示が開始された後、表示結果コマンドを受信すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した表示結果コマンドに示される表示結果を図柄メモリに格納する(ステップS1619参照)。なお、図63(A)に示す例では、図柄メモリが記憶する表示結果をクリアした後にはずれ指定の表示結果コマンドを受信した場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄メモリにはずれデータを上書きすることになる。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて(ステップS1856,S1857参照)、図63(A)に示すように、飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリに記憶するはずれデータにもとづいてはずれ図柄を可変表示装置9に導出表示する。
一方、図62および図63に示す例では、はずれと決定されたことにもとづく飾り図柄の可変表示を開始した後に、表示結果コマンド(はずれ指定)の受信に万一失敗してしまった場合であっても、図63(B)に示すように、前回の飾り図柄の可変表示(大当り変動)のあとにエンディングコマンドを受信したときに既に図柄メモリの記憶内容がクリアされ、図柄メモリにははずれデータが記憶されている。そして、今回の飾り図柄の可変表示(はずれ変動)の際に飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて(ステップS1856,S1857参照)、図63(B)に示すように、飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリが記憶するはずれデータにもとづいて、はずれ図柄が可変表示装置9に導出表示される(ステップS1872参照)。そのため、飾り図柄の可変表示を行う際に演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかったときに、前回の飾り図柄の可変表示の際に記憶した表示結果が図柄メモリにそのまま記憶されたままの状態になる事態を防止することができる。従って、大当り遊技状態を終了したのちに次に飾り図柄の可変表示を実行する際に、演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかった場合に、飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすると事前決定されているにもかかわらず、前回の飾り図柄の可変表示の際に図柄メモリに記憶した表示結果にもとづいて可変表示装置9に大当り図柄を導出表示してしまう事態を防止することができる。
また、図62および図63に示した例では、エンディングコマンドの受信にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄メモリが記憶する表示結果をクリアする。そのため、1つのエンディングコマンドに、大当り遊技状態の終了を報知するエンディング演出を実行させることと、図柄メモリが記憶する表示結果をクリアすることとの2つの役割をもたせることができる。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560が演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するコマンド数を低減することができる。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信したタイミング、背景指定コマンドを受信したタイミング、飾り図柄停止指定コマンドを受信したタイミング、ファンファーレコマンドを受信したタイミング、またはエンディングコマンドを受信したタイミングのうちのいずれか複数のタイミングで、図柄メモリに記憶する表示結果をクリアするようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景指定コマンドを受信したタイミングで図柄メモリに記憶する表示結果をクリアするとともに、変動パターンコマンドを受信したタイミングで図柄メモリに記憶する表示結果をクリアするようにしてもよい。この場合、背景指定コマンドを受信した際に図柄メモリに記憶する表示結果をクリアできていれば、変動パターンコマンドを受信した際に図柄メモリにはずれデータが上書きされることになる。そのように構成すれば、仮に背景指定コマンドの受信に失敗した場合であっても、図柄メモリに記憶する表示結果を確実にクリアすることができる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信したタイミング、背景指定コマンドを受信したタイミング、飾り図柄停止指定コマンドを受信したタイミング、ファンファーレコマンドを受信したタイミング、エンディングコマンドを受信したタイミングの全てのタイミングで、図柄メモリに記憶する表示結果をクリアするようにしてもよい。
また、この実施の形態では、突然確変大当り指定の変動パターンコマンドまたは小当り指定の変動パターンコマンドを受信したときに、いわゆるチャンス目と呼ばれる図柄の組合せ(本例では、「123」や「357」の図柄を表示する場合を示したが、これらの図柄に限られない)を導出表示し、大入賞口を開放制御する期間において突然確変大当り用の演出(例えば、内部的に確変か否かを認識することができない特別の演出を実行する状態(例えば、いわゆるチャンスタイム)に移行することを示す演出)を実行する場合を示したが、突然確変大当り指定の変動パターンコマンドまたは小当り指定の変動パターンコマンドを受信したときの表示態様は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、飾り図柄の変動を開始した後に可変表示装置9の表示画面から飾り図柄をフェードアウトさせる表示をし、飾り図柄の停止図柄を導出表示する前に突然確変大当り用の演出を開始してもよい。そして、突然確変大当りまたは小当りにもとづく大入賞口の開放制御中においても、突然確変大当り用の演出を継続するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別図柄の停止図柄が導出表示されるタイミングで、可変表示装置9の表示画面の一部(例えば、表示画面の端)にチャンス目と呼ばれる飾り図柄の組合せを導出表示するようにしてもよく、飾り図柄の停止図柄を全く表示しないようにしてもよい。
また、この実施の形態では、再抽選演出の実行を指定する表示結果コマンドを送信することによって、大当り遊技状態に移行した後に確変に昇格したことを報知する再抽選演出を実行する。そのように構成することによって、確変に昇格するか否かの期待感を遊技者に対して長期間維持させることができるとともに、再抽選演出がいつ実行されるか分からないという興奮感を与えることができる。また、演出制御コマンドを正常に受信できた場合であっても、大当り終了時のエンディング演出において再抽選演出が実行される場合があるので、確変に昇格するか否かの期待感を遊技者に対して長期間維持させることができる。
なお、この実施の形態では、再抽選演出を大当り遊技のラウンド中と大当り遊技終了時のエンディング演出において実行する場合を示したが、飾り図柄の変動表示中に実行してもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再抽選演出の実行の有無を指定する変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出の実行を指定する変動パターンコマンドを受信すると、飾り図柄の変動中に所定のタイミングで再抽選演出を実行する。
また、この実施の形態では、大当り遊技状態を終了するときに再抽選演出を実行すると決定されたときに、大当り遊技状態を終了するときに再抽選演出を実行しないと決定されたときと比較して、エンディング演出の演出期間として長い期間を選択する。そのように構成することによって、大当り遊技状態を終了するときに再抽選演出を実行しないときに、エンディング演出が無駄に長く実行されてしまう事態を防止することができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りを指定するエンディングコマンドを受信したことにもとづいて、確変に昇格したことを報知する再抽選演出を実行する。そのように構成することによって、演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかった場合であっても、確変に昇格したことを報知することができる。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を増加させることなく、遊技機の内部状態と表示状態とを整合させることができる。また、確変状態に昇格したかのような演出を実行できるので、遊技者に遊技に対する興趣を向上させることができる。また、逆に、確変であることを報知したあとに実は確変ではなかったことを報知する場合と比較して、遊技者に対して不利になったという印象を与えないようにすることができる。
また、この実施の形態では、確変大当りを指定するファンファーレコマンドを受信したことにもとづいて、確変に昇格したことを報知する再抽選演出を実行する。そのように構成することによって、演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかった場合であっても、確変に昇格したことを報知することができる。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を増加させることなく、遊技機の内部状態と表示状態とを整合させることができる。また、確変状態に昇格したかのような演出を実行できるので、遊技者に遊技に対する興趣を向上させることができる。また、逆に、確変であることを報知したあとに実は確変ではなかったことを報知する場合と比較して、遊技者に対して不利になったという印象を与えないようにすることができる。
また、この実施の形態では、再抽選演出において確変に昇格したことを報知したときには、再抽選演出の実行を禁止する。そのように構成することによって、再抽選演出において既に確変に昇格したことを報知してしまったにもかかわらず、さらに再抽選演出を実行してしまう事態が発生することを防止することができる。
また、この実施の形態では、小当り指定の変動パターンコマンドは受信したが、遊技制御用マイクロコンピュータ560から表示結果コマンドを受信できなかったときには、可変表示装置9に突然確変大当りと同じ表示結果を導出表示する。そのため、突然確変大当りと同じ表示結果が導出表示された場合であっても、突然確変状態に移行する場合と移行しない場合とをつくることができ、遊技者に遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から突然確変大当り指定の変動パターンコマンドまたは小当り指定の変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、突然確変であるか否かを特定不能な演出パターンを用いて可変表示装置9の飾り図柄の可変表示を実行する。そのため、同じ演出パターンを用いて可変表示を実行している場合であっても、内部的に確変のときと確変ではない状況とをつくることができ、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りまたは小当りが発生したとき(突然確変指定または小当り指定の変動パターンコマンドや表示結果コマンドを受信したとき)、所定のフラグをセットし、突然確変大当りまたは小当りが終了した後に飾り図柄の変動表示を行う際に、確変状態であるか否か特定不能な演出パターンを用いて飾り図柄の変動表示を実行するようにしてもよい。この場合、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変状態とは異なる背景色を可変表示装置9に表示させたり、確変状態とは異なる方向に飾り図柄をスクロール表示させることによって、飾り図柄の変動表示を実行するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、突然確変大当りと決定したときに突然確変大当りを指定する表示結果コマンドを送信する場合を示したが、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りと決定したときであっても、通常の確変大当り(15ラウンドの確変大当り)を指定する表示結果コマンドと同じ表示結果コマンドを送信するようにしてもよい。そのようにしても、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、突然確変大当りを指定する変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、突然確変用の大当り図柄を導出表示することができる。
また、この実施の形態では、大当り遊技のラウンド中または大当り後のエンディングにおいて再抽選演出を実行することに決定した場合には、確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドを送信した後に、再抽選演出の実行を指定する表示結果コマンドを送信する場合を説明したが、確変大当り指定の変動パターンコマンドを送信した後に、再抽選演出の実行を指定する表示結果コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、変動パターンコマンド受信待ち処理において、ステップS1810〜S1812の処理を行わないようにし、受信した変動パターンコマンドが確変大当り指定であった場合には飾り図柄の停止図柄を決定しないようにしてもよい。そして、飾り図柄変動中処理において確変大当り指定の表示結果コマンド(再抽選なし)を受信すると、確変時大当り図柄決定用テーブルを選択して(ステップS1852参照)、飾り図柄の停止図柄として確変図柄を決定する(ステップS1854参照)ようにしてもよい。また、飾り図柄変動中処理において再抽選付き確変大当り指定の表示結果コマンド(ラウンド中再抽選演出もしくは大当り後再抽選演出、またはそれら両方)を受信すると、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択して(ステップS1853参照)、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を決定する(ステップS1854参照)ようにしてもよい。また、例えば、変動パターンコマンド受信待ち処理において、確変大当り指定の変動パターンコマンドを受信すると、ステップS1810〜S1812の処理を実行して、とりあえず飾り図柄の停止図柄として確変図柄を決定するようにしてもよい。そして、飾り図柄変動中処理において再抽選付き確変大当り指定の表示結果コマンドを受信した場合には、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を決定しなおし、飾り図柄格納領域に上書きして格納するようにしてもよい。
また、確変大当り指定の変動パターンコマンドを送信した後に、再抽選演出の実行を指定する表示結果コマンドを送信する場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りを指定する変動パターンコマンドは受信されたが、再抽選演出の実行を指定する表示結果コマンド以外のコマンドが受信されたときには、可変表示時間が経過したことにもとづいて、可変表示装置9に確変図柄を導出表示する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変図柄を導出表示したときには、再抽選演出を実行しないように制御する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、ステップS1810〜S1814の処理を実行しないように制御し、変動パターンコマンド受信待ち処理において確変大当り指定の変動パターンコマンドを受信しても直ちに飾り図柄の停止図柄の決定を行わない。次いで、表示結果コマンドの受信に失敗し、飾り図柄変動中処理のステップS1835〜S1837の処理でNと判定されたときに、コマンド解析処理のステップS1616でRAM領域に格納したEXTデータにもとづいて変動パターンコマンドが確変大当り指定であることを特定し、ステップS1852に移行して確変時大当り図柄決定用テーブルを選択する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した確変時大当り図柄決定用テーブルにもとづいて、ステップS1854で飾り図柄の停止図柄として確変図柄を決定し、ステップS1872で導出表示する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄変動中処理において、確変大当り指定であることを特定したときに、確変大当り演出フラグをセットするのみで、ラウンド中再抽選実行フラグや大当り後再抽選演出実行フラグをセットしない。そのようにすることによって、確変図柄を導出表示ししたときには、再抽選演出を実行しないように制御する。
また、再抽選演出を実行することに決定した場合に、通常大当り指定の変動パターンコマンドを送信した後に、再抽選演出の実行を指定する表示結果コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、変動パターンコマンド受信待ち処理において、通常大当り指定の変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択して(ステップS1809参照)、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を決定する(ステップS1813参照)ようにしてもよい。また、飾り図柄変動中処理において、通常大当り指定の表示結果コマンド(再抽選演出の実行の指定のあるものと、再抽選演出の実行の指定のないものとの両方を含む)を受信したことにもとづいて、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択して(ステップS1853参照)、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を決定する(ステップS1854参照)ようにしてもよい。また、再抽選演出を実行することに決定した場合に、確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドと通常大当り専用の変動パターンコマンドとのいずれかを選択して送信した後に、再抽選演出の実行を指定する表示結果コマンドを送信するようにしてもよい。
実施の形態2.
第1の実施の形態では、1つの特別図柄表示器8と1つの可変表示装置9とを備えた遊技機において、表示結果コマンドを送信する前に送信された所定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド、背景指定コマンド、飾り図柄停止指定コマンド、ファンファーレコマンドまたはエンディングコマンド)の受信にもとづいて、図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする場合を説明したが、複数の特別図柄表示器8や複数の可変表示装置9を備えた遊技機において、所定の演出制御コマンドの受信にもとづいて図柄メモリに記憶する表示結果をクリアするように構成してもよい。以下、2つの特別図柄表示器8a,8bと2つの可変表示装置9a,9bとを備えた遊技機において、表示結果コマンドを送信する前に送信された所定の演出制御コマンドの受信にもとづいて、図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする第2の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、本実施の形態における遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図64は、第2の実施の形態におけるパチンコ遊技機(弾球遊技機)1を正面からみた正面図である。なお、ここでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、例えば、画像式の遊技機、コイン遊技機、および、スロット機等であってもよい。
遊技領域7の中央付近には、第1の実行条件である第1始動条件の成立(例えば、打球が第1始動入賞口13に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する第1可変表示装置9aと、第2の実行条件である第2始動条件の成立(例えば、打球が第2始動入賞口14に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する第2可変表示装置9bとが設置されている。この実施形態では、第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bはそれぞれ液晶表示装置(LCD)で構成され、左・中・右の3つの表示領域に識別情報が表示制御されるように構成されている。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。
第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bの上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8aおよび第2特別図柄表示器8bが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、停止図柄が確変図柄であるのか非確変図柄であるのかを把握しづらくさせるために、0〜99など、より多種類の数字を可変表示するように構成されていてもよい。以下、第1特別図柄表示器8aにおいて可変表示される識別情報を第1特別図柄といい、第2特別図柄表示器8bにおいて可変表示される識別情報を第2特別図柄ということがある。また、第1特別図柄と第2特別図柄とを、特別図柄と総称することがある。
第1可変表示装置9aは、第1特別図柄表示器8aによる特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。また、第2可変表示装置9bは、第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の可変表示時間中に、装飾用の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。以下、第1可変表示装置9aにおいて可変表示される識別情報を第1飾り図柄といい、第2可変表示装置9bにおいて可変表示される識別情報を第2飾り図柄ということがある。また、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがある。
第1可変表示装置9aの近傍には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。また、第2可変表示装置9bの近傍には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。なお、この例では、保留記憶数を表示する表示器(特別図柄保留記憶表示器)が第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bとは別個に設けられているが、例えば、第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bの表示領域の一部を特別図柄保留記憶表示領域にしてもよい。その場合には、保留記憶数を表示する表示器をなくすことができる。
また、この実施の形態では、第1特別図柄保留記憶表示器18aは第1特別図柄表示器8aの可変表示についての保留記憶数を表示し、第2特別図柄保留記憶表示器18bは第2特別図柄表示器8bの可変表示についての保留記憶数を表示するように構成されているが、単一の特別図柄保留記憶表示器または特別図柄保留記憶表示領域が設けられ、第1特別図柄表示器8aの可変表示および第2特別図柄表示器8bの可変表示についての保留記憶数(例えば上限値を8とする)をまとめて表示するようにしてもよい。また、この実施の形態では、保留記憶数の上限値を4とするが、上限値をより大きい値にしてもよい。さらに、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
この実施の形態では、第1始動入賞口13は、第1可変表示装置9aの下方に設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第2可変表示装置9bの下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。
なお、この実施の形態では、図64に示すように、第2始動入賞口14の下部にのみ開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれの下部にも開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1始動入賞口13の下方には、第1可変表示装置9aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示された場合に生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21aによって開状態とされる第1特別可変入賞球装置が設けられている。第1特別可変入賞球装置は、第1開閉板20aを備え、第1大入賞口を形成する。第1大入賞口に入った遊技球のうち、V入賞領域に入った遊技球は第1V入賞スイッチ22aで検出される。また、第1大入賞口に入った全ての遊技球は第1カウントスイッチ23aで検出される。遊技盤6の背面には、第1大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド24aも設けられている。
可変入賞球装置15の下方には、第2可変表示装置9bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示された場合に生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21bによって開状態とされる第2特別可変入賞球装置が設けられている。第2特別可変入賞球装置は、第2開閉板20bを備え、第2大入賞口を形成する。第2大入賞口に入った遊技球のうち、V入賞領域に入った遊技球は第2V入賞スイッチ22bで検出され、第2大入賞口に入った全ての遊技球は第2カウントスイッチ23bで検出される。遊技盤6の背面には、第2大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド24bも設けられている。なお、V入賞領域を設けずに、第2大入賞口に入った入賞球は、そのまま第2カウントスイッチ23bで検出されるようにしてもよい。
第2可変表示装置9bの下方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。なお、普通図柄表示器10の動作は、第1の実施の形態で示した動作と同様である。
なお、この実施の形態では、1つの普通図柄表示器10と1つの可変入賞球装置15が設けられているが、2つの可変入賞球装置を設けた場合に、2つの普通図柄表示器を設けてもよい。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示の終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第1可変表示装置9aにおいて第1飾り図柄の可変表示が開始される。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1特別図柄保留記憶表示器18aに表示される保留記憶数を1増やす。
また、遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示の終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第2可変表示装置9bにおいて第2飾り図柄の可変表示が開始される。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2特別図柄保留記憶表示器18bに表示される保留記憶数を1増やす。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示および第1可変表示装置9aにおける第1飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の第1特別図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、一定時間(例えば29.5秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が第1大入賞口に入賞するまで第1特別可変入賞球装置(第1大入賞口)が開放される。なお、第1大入賞口が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が第1大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。そして、第1大入賞口の開放中に打球が第1大入賞口内のV入賞領域に入賞し、第1V入賞スイッチ22aで検出されると、継続権が発生し第1特別可変入賞球装置の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば、15ラウンド)許容される。なお、V入賞領域を設けない場合には、継続権の発生は、無条件に最終ラウンド(例えば、15ラウンド)まで許容されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動停止時の停止図柄を、確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果:確変図柄)にすることに決定された場合には、次に当りとなる確率が通常状態よりも高い特別遊技状態に制御される。すなわち、確変状態(特別遊技状態の一例)という遊技者にとってさらに有利な状態になる。なお、第1特別図柄の停止図柄が確変図柄に決定されて確変状態に制御された場合すなわち確変状態に移行した場合には、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄が大当り図柄になる確率が高くなるだけでなく、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄が大当り図柄になる確率も高くなる。すなわち、第1始動入賞にもとづく大当りの判定だけでなく、第2始動入賞にもとづく大当りの判定においても通常状態よりも高い確率で大当りと判定されることになる。
また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示および第2可変表示装置9bにおける第2飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の第2特別図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が第2大入賞口に入賞するまで第2特別可変入賞球装置(第2大入賞口)が開放される。なお、第2大入賞口が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が第2大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。そして、第2大入賞口の開放中に打球が第2大入賞口内のV入賞領域に入賞し、第2V入賞スイッチ22bで検出されると、継続権が発生し第2特別可変入賞球装置の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば、15ラウンド)許容される。
第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動停止時の停止図柄を、確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果:確変図柄、例えば「7」など)にすることに決定された場合には、次に当りとなる確率が通常状態よりも高い特別遊技状態に制御される。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態になる。なお、第2特別図柄の停止図柄が確変図柄に決定されて大当り遊技状態終了後に特別遊技状態に制御された場合は、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄が大当り図柄になる確率が高くなるだけでなく、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄が大当り図柄になる確率も高くなる。すなわち、第2始動入賞にもとづく大当りの判定だけでなく、第1始動入賞にもとづく大当りの判定においても通常状態よりも高い確率で大当りと判定されることになる。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1可変表示装置9aにおける第1飾り図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2可変表示装置9bにおける第2飾り図柄の可変表示とは同期している。ここで、同期とは、可変表示の開始時期および終了時期が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1可変表示装置9aにおいて例えば左中右の飾り図柄が揃った状態で飾り図柄が停止表示される。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2可変表示装置9bにおいて例えば左中右の飾り図柄が揃った状態で飾り図柄が停止表示される。以下、第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bにおいて左中右の飾り図柄が揃った状態で停止表示されることを、飾り図柄の大当り図柄が表示されるというように表現する。
さらに、第1特別図柄表示器8aにおいて確変図柄が停止表示されるときには、第1可変表示装置9aにおいて確変図柄を想起させるような飾り図柄(例えば「7」,「7」,「7」)が停止表示される。第2特別図柄表示器8bにおいて確変図柄が停止表示されるときには、第2可変表示装置9bにおいて確変図柄を想起させるような飾り図柄(例えば「A」,「A」,「A」)が停止表示される。
図65は、第2の実施の形態における演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。コマンド8D01(H),8D02(H)は、第1可変表示装置9aと第2可変表示装置9bとのうちいずれで飾り図柄の可変表示を開始するのかを指定する図柄変動指定コマンドである。コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動の開始を示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。すなわち、コマンド8D01(H)は、第1可変表示装置9aにおける第1飾り図柄の変動の開始を指定する演出制御コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動の開始を示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。すなわち、コマンド8D02(H)は、第2可変表示装置9bにおける第2飾り図柄の変動の開始を指定する演出制御コマンドである。
なお、コマンド8D01(H),8D02(H)以外の演出制御コマンドは、第1の実施の形態における図8,9に示したそれらの演出制御コマンドと同様である。
図65に示すように、この実施の形態では、第1特別図柄(第1飾り図柄)または第2特別図柄(第2飾り図柄)の変動を開始する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄(第1飾り図柄)または第2特別図柄(第2飾り図柄)のうちのいずれの変動を開始するかを示す演出制御コマンド(図柄変動指定コマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄(第1飾り図柄)の変動を開始するときと第2特別図柄(第2飾り図柄)の変動を開始するときとで、共通の変動パターンコマンドおよび共通の表示結果コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。そのように構成することによって、この実施の形態では、第1特別図柄(第1飾り図柄)の変動を開始するときと第2特別図柄(第2飾り図柄)の変動を開始するときとで変動パターンコマンドおよび表示結果コマンドを共通化し、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの数を低減している。
図66は、図柄変動指定コマンドと共通の変動パターンコマンドおよび共通の表示結果コマンドとを用いる場合の各演出制御コマンドの送信タイミングの例を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始時に、背景指定コマンド(可変表示装置9に表示する背景の種類を指定する演出制御コマンド)、図柄変動指定コマンド、変動パターンコマンド、演出図柄指定コマンド(表示結果コマンド)および演出記憶情報コマンドを送信する。具体的には、タイマ割込にもとづく遊技制御処理で背景指定コマンドを送信すると、次のタイマ割込にもとづく遊技制御処理で図柄変動指定コマンドおよび変動パターンコマンドを送信する。さらに次のタイマ割込にもとづく遊技制御処理で演出図柄指定コマンドを送信する。さらに次のタイマ割込にもとづく遊技制御処理で演出記憶情報コマンドを送信する。そして、可変表示時間が経過すると、図柄確定指定コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)を送信する。そのようにすることによって、第1特別図柄(第1飾り図柄)の変動を開始するときと第2特別図柄(第2飾り図柄)の変動を開始するときとで変動パターンコマンドおよび表示結果コマンドを共通化できるので、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの数を低減することができる。
図67は、第2の実施の形態におけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。図67において、ステップS20〜S26,S28〜S38の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
図67に示す例では、乱数更新処理、初期値決定用乱数更新処理および表示図柄乱数更新処理を行うと、CPU56は、第1特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27A)。第1特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための第1特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。次いで、CPU56は、第2特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27B)。第2特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための第2特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、第2特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次に、第2の実施の形態における第1特別図柄プロセス処理(ステップS27A)を説明する。図68は、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56)が実行する第1特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS27B)のプログラムも同様に構成される。すなわち、以下の説明において、「第1」を「第2」と読み替え、「第2」を「第1」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄プロセス処理において、遊技盤6に設けられている第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口13に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311A)、第1始動口スイッチ通過処理(ステップS312A)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300A〜S310Aのうちのいずれかの処理を行う。第1始動口スイッチ13aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300A〜S310Aのうちのいずれかの処理を行う。
なお、ステップS300A〜S310A(ステップS301Aを除く)における基本的な処理内容は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。すなわち、ステップS300〜S310(ステップS301を除く)において、保留記憶数、大当りフラグ、小当りフラグ、特別図柄プロセスフラグおよび特別図柄プロセスタイマを、それぞれ第1保留記憶数、第1大当りフラグ、第1小当りフラグ、第1特別図柄プロセスフラグおよび第1特別図柄プロセスタイマと読み替えれば、ステップS300A〜S310A(ステップS301Aを除く)の処理が説明されたことになる。
図69は、第2の実施の形態における第1変動パターン設定処理(ステップS301A)を示すフローチャートである。なお、第2変動パターン設定処理のプログラムも同様に構成される。すなわち、以下の説明において、「第1」を「第2」と読み替え、「第2」を「第1」と読み替えれば、第2変動パターン設定処理が説明されることになる。
図69において、ステップS1201〜S1206,S1207〜S1210の基本的な処理内容は、第1の実施の形態における変動パターン設定処理で示したステップS201〜S206,S207〜S210の処理と同様である。すなわち、ステップS201〜S206,S207〜S210において、大当りフラグ、小当りフラグ、特別図柄プロセスフラグおよび特別図柄プロセスタイマを、それぞれ第1大当りフラグ、第1小当りフラグ、第1特別図柄プロセスフラグおよび第1特別図柄プロセスタイマと読み替えれば、ステップS1201〜S1206,S1207〜S1210の処理が説明されたことになる。
この実施の形態では、図69に示すように、変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1図柄変動指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1206A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS1207に移行し、決定された変動パターン(変動時間)に応じた変動パターン指定値を演出図柄変動パターンバッファにセットする(ステップS1207)。
図70は、第2の実施の形態におけるコマンド解析処理(ステップS704)を示すフローチャートである。図70において、ステップS1611,S1613の処理は、図29で示したそれらの処理と同様である。
図70に示す例では、受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドに示される変動パターンをセーブし(ステップS1616)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS1617)。すなわち、図70に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信した段階では図柄メモリに記憶する表示結果のクリア(図29のステップS1615参照)を実行しない。
図70において、ステップS1618〜S1625の処理は、図29に示したそれらの処理と同様である。
また、この実施の形態では、受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドまたは第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS1625a)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄メモリ(RAM)に記憶する表示結果をクリアする(ステップS1625b)。なお、具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれデータをRAMに上書きすることによって、RAMに記憶する表示結果をクリアする。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄変動指定コマンドを受信したことを示す図柄変動指定受信フラグをセットする(ステップS1625c)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドを受信した場合には、第1図柄変動指定コマンドを受信したことを示す第1図柄変動指定受信フラグをセットする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2図柄変動指定コマンドを受信した場合には、第2図柄変動指定コマンドを受信したことを示す第2図柄変動指定受信フラグをセットする。
図70において、ステップS1626〜S1635の処理は、図29に示したそれらの処理と同様である。
図71は、第2の実施の形態における表示結果コマンドに示される表示結果を図柄メモリに記憶するタイミングと、図柄メモリが記憶する記憶内容をクリアするタイミングとを示す説明図である。なお、図71に示す例では、大当りと決定されたことにもとづく第1飾り図柄の可変表示の実行後に大当り遊技状態に移行され、さらに大当り遊技終了後にはずれと決定されたことにもとづく第2飾り図柄の可変表示が実行される場合を説明する。
図71(A)に示すように、大当りと決定されたことにもとづく第1飾り図柄の可変表示が実行されると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、図柄メモリ(RAMにおける表示結果データ格納領域)に、大当りであることを示す大当りデータ(例えば、表示結果コマンドのEXTデータ)を表示結果コマンドとして格納する(ステップS1619参照)。なお、図71(A)に示す例では、一例として、確変大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、確変大当りであることを示す確変大当りデータを図柄メモリに格納する場合を説明するが、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り指定の表示結果コマンドを受信した場合には、通常大当りであることを示す通常大当りデータを図柄メモリに格納する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて、図71(A)に示すように、第1飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリの記憶内容にもとづいて大当り図柄(本例では確変図柄)を第1可変表示装置9aに導出表示する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって遊技状態が大当り遊技状態に移行される。
大当り遊技が終了した後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄変動指定コマンド(本例では、第2図柄変動指定コマンド)および変動パターンコマンドを受信すると、図71(A)に示すように、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、再び飾り図柄の可変表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて第2飾り図柄の変動表示を行うことを特定し、第2可変表示装置9bを用いて第2飾り図柄の可変表示を開始する。図71(A)では、はずれ指定の変動パターンコマンドを受信し、はずれと決定されたことにもとづく第2飾り図柄の可変表示が開始されるものとする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄変動指定コマンド(本例では、第2図柄変動指定コマンド)の受信にもとづいて、図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする(ステップS1625b参照)。この場合、具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれデータを図柄メモリに上書きすることによって、図柄メモリに記憶する表示結果をクリアする。
はずれと決定されたことにもとづく第2飾り図柄の可変表示が開始された後、表示結果コマンドを受信すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した表示結果コマンドに示される表示結果を図柄メモリに格納する(ステップS1619参照)。なお、図71(A)に示す例では、図柄メモリが記憶する表示結果をクリアした後にはずれ指定の表示結果コマンドを受信した場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄メモリにはずれデータを上書きすることになる。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて、図71(A)に示すように、第2飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリに記憶するはずれデータにもとづいてはずれ図柄を第2可変表示装置9bに導出表示する。
一方、この実施の形態では、はずれと決定されたことにもとづく第2飾り図柄の可変表示を開始した後に、表示結果コマンド(はずれ指定)の受信に万一失敗してしまった場合であっても、図71(B)に示すように、図柄変動指定コマンド(本例では、第2図柄変動指定コマンド)を受信したときに既に図柄メモリの記憶内容がクリアされ、図柄メモリにははずれデータが記憶されている。そして、飾り図柄停止指定コマンドを受信した(または変動時間タイマがタイムアウトした)ことにもとづいて、図71(B)に示すように、第2飾り図柄の可変表示を停止し、図柄メモリが記憶するはずれデータにもとづいて、はずれ図柄が第2可変表示装置9bに導出表示される。そのため、飾り図柄(本例では、第2飾り図柄)の可変表示を行う際に演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかったときに、前回の飾り図柄(本例では、第1飾り図柄)の可変表示の際に記憶した表示結果が図柄メモリにそのまま記憶されたままの状態になる事態を防止することができる。従って、大当り遊技状態を終了したのちに次に飾り図柄の可変表示を実行する際に、演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかった場合に、飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすると事前決定されているにもかかわらず、前回の飾り図柄の可変表示の際に図柄メモリに記憶した表示結果にもとづいて可変表示装置9に大当り図柄を導出表示してしまう事態を防止することができる。
以上のように、この実施の形態によれば、第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bを備えた遊技機において、飾り図柄の可変表示を行う際に演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかったときに、前回の飾り図柄の可変表示の際に記憶した表示結果が図柄メモリにそのまま記憶されたままの状態になる事態を防止することができる。従って、大当り遊技状態を終了したのちに次に第1可変表示装置9aまたは第2可変表示装置9bにおいて飾り図柄の可変表示を実行する際に、演出制御用マイクロコンピュータ100が表示結果コマンドを受信できなかった場合に、飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすると事前決定されているにもかかわらず、図柄メモリに前回の飾り図柄の可変表示の際に記憶した事前決定結果情報にもとづいて第1可変表示装置9aまたは第2可変表示装置9bに大当り図柄を導出表示してしまう事態を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄変動指定コマンドの受信にもとづいて、図柄メモリが記憶する表示結果をクリアする。そのため、1つの図柄変動指定コマンドに、第1可変表示装置9aと第2可変表示装置9bとのうちいずれで飾り図柄の可変表示を開始するのかを特定することと、図柄メモリが記憶する表示結果をクリアすることとの2つの役割をもたせることができる。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560が演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するコマンド数を低減することができる。
なお、上記の各実施の形態のパチンコ遊技機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄になると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続するパチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。さらに、遊技メダルを投入して賭け数を設定し遊技を行うスロット機や、遊技メダルではなく遊技球を投入して賭け数を設定し遊技を行う遊技機などにも本発明を適用できる。
なお、上記に示した各実施の形態では、以下の(1)〜(9)に示すような遊技機の特徴的構成も示されている。
(1)各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示部(例えば、可変表示装置9)を備え、該可変表示部に特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるとともに、所定の移行条件が成立(例えば、ステップS1519で確変大当りと決定されたこと)したときに該特定遊技状態が終了したのちに通常状態であるときに比べて識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となりやすい特別遊技状態(例えば、確変状態)に移行させる遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、遊技演出に用いる電気部品のうち、少なくとも可変表示部の表示状態を制御する表示制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100)とを備え、遊技制御手段は、可変表示部の識別情報の可変表示の表示結果を特定表示結果にするか否かと、所定の移行条件を成立させるか否かとを決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS1509,S1510,S1519を実行する部分)と、事前決定手段の決定結果にもとづいて、可変表示部における識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの可変表示時間を決定する可変表示時間決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS203,S204,S205,S206を実行する部分)と、遊技状態に応じた演出コマンド(例えば、演出制御コマンド)を送信する演出コマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560における図27に示すコマンド送信テーブルに従ってステップS332〜S343を実行する部分、ステップS1542,S1302,S1306,S1309,S1311,S1313,S1315,S1316,S448,S450,S452,S454,S455,S456,S1206Aを実行する部分)と、事前決定手段による決定結果を特定可能な表示結果コマンド(例えば、表示結果コマンド8C01(H)〜8C07(H))を送信する表示結果コマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560における図27に示すコマンド送信テーブルに従ってステップS332〜S343を実行して表示結果コマンドを送信する部分)とを含み、表示制御手段は、事前決定手段による決定結果を示す事前決定結果情報(例えば、表示結果コマンドに含まれるEXTデータ)を記憶する事前決定結果情報記憶手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100における図柄メモリ(RAMにおける表示結果データ格納領域))と、表示結果コマンド送信手段によって表示結果コマンドが送信される前に演出コマンド送信手段によって送信される所定の演出コマンド(例えば、変動パターンコマンド、背景指定コマンド、飾り図柄停止指定コマンド、ファンファーレコマンド、エンディングコマンド)の受信にもとづいて、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報をクリアする事前決定結果情報クリア手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1615,S1621A,S1872A,S1626A,S1632A,S1625bを実行する部分)と、事前決定結果情報クリア手段によって事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報がクリアされた後に、表示結果コマンド送信手段によって送信された表示結果コマンドで特定される事前決定結果情報を事前決定結果情報記憶手段に記憶させる制御を行う事前決定結果情報記憶制御手段と、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報を読み出し、読み出した事前決定結果情報にもとづいて、可変表示部の識別情報の可変表示を実行し、可変表示時間決定手段により決定された可変表示時間が経過したことにもとづいて、可変表示部に表示結果を導出表示する可変表示実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS826〜S828,S1858〜S1863,S1872を実行する部分)とを含み、可変表示実行手段は、事前決定手段によって可変表示部の識別情報の可変表示の表示結果を特定表示結果にすると決定されるとともに所定の移行条件を成立させると決定されたことを特定可能な表示結果コマンド(例えば、図8に示すコマンド8C02(H))を受信したときに、可変表示時間決定手段により決定された可変表示時間が経過したことにもとづいて、特定表示結果として、特定遊技状態が終了したのちに特別遊技状態に移行することを示す特別表示結果(例えば、確変図柄)を可変表示部に導出表示する特別表示結果導出表示手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1852で選択した確変時大当り図柄決定用テーブルを用いてステップS1854で決定した確変図柄をステップS1872で導出表示する部分、ステップS1812で選択した確変時大当り図柄決定用テーブルを用いてステップS1813で決定した確変図柄をステップS1872で導出表示する部分)と、事前決定手段によって可変表示部の識別情報の可変表示の表示結果を特定表示結果にすると決定されるとともに所定の移行条件を成立させないと決定されたことを特定可能な表示結果コマンド(例えば、図8に示すコマンド8C01(H),8C03(H)〜8C05(H))を受信したときに、可変表示時間決定手段により決定された可変表示時間が経過したことにもとづいて、特定表示結果として、特定遊技状態が終了したのちに特別遊技状態に移行しないことを示す非特別表示結果(例えば、非確変図柄)を可変表示部に導出表示する非特別表示結果導出表示手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1853で選択した通常時大当り図柄決定用テーブルを用いてステップS1854で決定した非確変図柄をステップS1872で導出表示する部分、ステップS1809で選択した通常時大当り図柄決定用テーブルを用いてステップS1813で決定した非確変図柄をステップS1872で導出表示する部分)とを含み、事前決定手段によって可変表示部の識別情報の可変表示の表示結果を特定表示結果にすると決定されるとともに所定の移行条件を成立させると決定されたことを特定可能な表示結果コマンドを受信したときであっても、可変表示時間決定手段により決定された可変表示時間が経過したことにもとづいて、特定表示結果として非特別表示結果を可変表示部に導出表示可能であるように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、表示結果コマンド送信手段によって表示結果コマンドが送信される前に演出コマンド送信手段によって送信される所定の演出コマンドの受信にもとづいて、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報をクリアするように構成されているので、識別情報の可変表示を行う際に表示制御手段が表示結果コマンドを受信できなかったときに、前回の識別情報の可変表示の際に記憶した事前決定結果情報が事前決定結果情報記憶手段にそのまま記憶されたままの状態になる事態を防止することができる。従って、特定遊技状態を終了したのちに次に識別情報の可変表示を実行する際に、表示制御手段が表示結果コマンドを受信できなかった場合に、事前決定手段によって識別情報の可変表示の表示結果を特定表示結果にしないと決定されているにもかかわらず、事前決定結果情報記憶手段が前回の識別情報の可変表示の際に記憶した事前決定結果情報にもとづいて可変表示部に特定表示結果を導出表示してしまう事態を防止することができる。
(2)演出コマンド送信手段は、表示結果コマンド送信手段によって表示結果コマンドが送信される前に、遊技状態に応じて可変表示部に表示する背景を指定するための背景指定コマンド(例えば、背景指定コマンド9500(H)〜9502(H))を送信する背景指定コマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS1542を実行する部分)を含み、事前決定結果情報クリア手段は、背景指定コマンド送信手段によって送信される背景指定コマンドの受信にもとづいて、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報をクリアする(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1621Aを実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、背景指定コマンドの受信にもとづいて、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報をクリアするように構成されているので、1つの背景指定コマンドに、遊技状態に応じて可変表示部に表示する背景を指定することと、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報をクリアすることとの2つの役割をもたせることができる。従って、遊技制御手段が表示制御手段に送信するコマンド数を低減することができる。
(3)事前決定結果情報クリア手段は、可変表示コマンド送信手段によって送信される可変表示コマンド(例えば、変動パターンコマンド8000(H)〜800A(H))の受信にもとづいて、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報をクリアする(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100によるステップS1615を実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、可変表示コマンドの受信にもとづいて、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報をクリアするように構成されているので、1つの可変表示コマンドに、可変表示時間を特定することと、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報をクリアすることとの2つの役割をもたせることができる。従って、遊技制御手段が表示制御手段に送信するコマンド数を低減することができる。
(4)演出コマンド送信手段は、表示結果コマンド送信手段によって表示結果コマンドが送信される前に、可変表示部の識別情報の可変表示を停止することを示す可変表示停止コマンド(例えば、飾り図柄停止指定コマンド8F00(H))を送信する可変表示停止コマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS1302を実行する部分)を含み、事前決定結果情報クリア手段は、可変表示停止コマンド送信手段によって送信される可変表示停止コマンドの受信にもとづいて、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報をクリアする(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1872Aを実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、可変表示停止コマンドの受信にもとづいて、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報をクリアするように構成されているので、1つの可変表示停止コマンドに、可変表示部の識別情報の可変表示を停止することと、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報をクリアすることとの2つの役割をもたせることができる。従って、遊技制御手段が表示制御手段に送信するコマンド数を低減することができる。
(5)演出コマンド送信手段は、表示結果コマンド送信手段によって表示結果コマンドが送信される前に、特定遊技状態を開始することを示す特定遊技状態開始コマンド(例えば、ファンファーレコマンドA000(H)〜A005(H),A600(H))を送信する特定遊技状態開始コマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS1306,S1309,S1311,S1313,S1315,S1316を実行する部分)を含み、事前決定結果情報クリア手段は、特定遊技状態開始コマンド送信手段によって送信される特定遊技状態開始コマンドの受信にもとづいて、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報をクリアする(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1626Aを実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定遊技状態開始コマンドの受信にもとづいて、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報をクリアするように構成されているので、1つの特定遊技状態開始コマンドに、特定遊技状態を開始することと、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報をクリアすることとの2つの役割をもたせることができる。従って、遊技制御手段が表示制御手段に送信するコマンド数を低減することができる。
(6)演出コマンド送信手段は、表示結果コマンド送信手段によって表示結果コマンドが送信される前に、特定遊技状態を終了するときに、特定遊技状態の終了を報知する終了報知演出(例えば、エンディング演出)を実行させるための終了報知コマンド(例えば、エンディングコマンドA300(H)〜A305(H))を送信する終了報知コマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS448,S450,S452,S454,S455,S456を実行する部分)を含み、事前決定結果情報クリア手段は、終了報知コマンド送信手段によって送信される終了報知コマンドの受信にもとづいて、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報をクリアする(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1632Aを実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、終了報知コマンドの受信にもとづいて、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報をクリアするように構成されているので、1つの終了報知コマンドに、特定遊技状態の終了を報知する終了報知演出を実行させることと、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報をクリアすることとの2つの役割をもたせることができる。従って、遊技制御手段が表示制御手段に送信するコマンド数を低減することができる。
(7)遊技制御手段は、特定遊技状態を開始することを示す特定遊技状態開始コマンド(例えば、ファンファーレコマンド)を送信する特定遊技状態開始コマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS1306,S1309,S1311,S1313,S1315,S1316を実行する部分)を含み、特定遊技状態開始コマンド送信手段は、事前決定手段によって所定の移行条件を成立させると決定されたこと、または事前決定手段によって所定の移行条件を成立させないと決定されたことを特定可能な特定遊技状態開始コマンド(例えば、図8に示すコマンドA000(H),A001(H),A003(H)〜A005(H))を送信し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS1306,S1309,S1311,S1313,S1315を実行する部分)、表示制御手段は、不受信時非特別表示結果導出表示手段によって可変表示部に非特別表示結果が導出表示されたことを条件として、事前決定手段によって所定の移行条件を成立させると決定されたことを特定可能な特定遊技状態開始コマンドが送信されたことにもとづいて、特定遊技状態に移行しているときに、所定の移行条件が成立したことを報知する移行後報知演出を実行する移行後報知演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS1624およびステップS1625でYと判定したときにステップS1626でラウンド中再抽選実行フラグがセットされたことにもとづいて、ステップS1926〜S1939を実行する部分、図柄制御用マイクロコンピュータ100aにおいて、ステップS1624およびステップS1625と同様の処理でYと判定したときにステップS1626と同様の処理でラウンド中再抽選実行フラグがセットされたことにもとづいて、ステップS1926〜S1939と同様の処理を実行する部分)を含むように構成されていてもよい。そのような構成によれば、所定の移行条件を成立させると決定されたことを特定可能な特定遊技状態開始コマンドが送信されたことにもとづいて、所定の移行条件が成立したことを報知する移行後報知演出を実行するように構成されているので、表示制御手段が表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合であっても、所定の移行条件が成立したことを報知することができる。従って、遊技制御手段の制御負担を増加させることなく、遊技機の内部状態と表示状態とを整合させることができる。また、特別遊技状態に昇格したかのような演出を実行できるので、遊技者に遊技に対する興趣を向上させることができる。また、所定の移行条件が成立したことを報知したあとに所定の移行条件が成立していなかったことを報知する場合と比較して、遊技者に対して不利になったという印象を与えないようにすることができる。
(8)遊技制御手段は、特定遊技状態を終了するときに、特定遊技状態の終了を報知する終了報知演出(例えば、エンディング演出)を実行させるための終了報知コマンド(例えば、エンディングコマンド)を送信する終了報知コマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS448,S450,S452,S454,S455,S456を実行する部分)を含み、終了報知コマンド送信手段は、事前決定手段によって所定の移行条件を成立させると決定されたこと、または事前決定手段によって所定の移行条件を成立させないと決定されたことを特定可能な終了報知コマンド(例えば、図9に示すコマンドA300(H),A301(H),A303(H)〜A305(H))を送信し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS448,S450,S452,S454,S455を実行する部分)、表示制御手段は、終了報知コマンドが送信されたことにもとづいて終了報知演出を実行する終了報知実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS972〜S977を実行する部分、図柄制御用マイクロコンピュータ100aにおけるステップS972〜S977と同様の処理を実行する部分)と、不受信時非特別表示結果導出表示手段によって可変表示部に非特別表示結果が導出表示されたことを条件として、事前決定手段によって所定の移行条件を成立させると決定されたことを特定可能な終了報知コマンドが送信されたことにもとづいて、終了報知実行手段による終了報知演出に代えて、所定の移行条件が成立したことを報知する終了時報知演出を実行する終了時報知演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS1914およびステップS1915でYと判定したときにステップS1917で大当り後再抽選実行フラグがセットされたことにもとづいて、ステップS973a〜S973kを実行する部分、図柄制御用マイクロコンピュータ100aにおいて、ステップS1914およびステップS1915と同様の処理でYと判定したときにステップS1917と同様の処理で大当り後再抽選実行フラグがセットされたことにもとづいて、ステップS973a〜S973kと同様の処理を実行する部分)とを含むように構成されていてもよい。そのような構成によれば、所定の移行条件を成立させると決定されたことを特定可能な終了報知コマンドが送信されたことにもとづいて、所定の移行条件が成立したことを報知する終了時報知演出を実行するように構成されているので、表示制御手段が表示結果コマンドを正しく受信できなかった場合であっても、所定の移行条件が成立したことを報知することができる。従って、遊技制御手段の制御負担を増加させることなく、遊技機の内部状態と表示状態とを整合させることができる。また、特別遊技状態に昇格したかのような演出を実行できるので、遊技者に遊技に対する興趣を向上させることができる。また、所定の移行条件が成立したことを報知したあとに所定の移行条件が成立していなかったことを報知する場合と比較して、遊技者に対して不利になったという印象を与えないようにすることができる。
(9)遊技機は、可変表示部として第1可変表示部(例えば、第1可変表示装置9a)および第2可変表示部(例えば、第2可変表示装置9b)を備え、第1可変表示部または第2可変表示部のいずれかに特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させる遊技機であって、演出コマンド送信手段は、表示結果コマンド送信手段によって表示結果コマンドが送信される前に、第1可変表示部および第2可変表示部で識別情報(例えば、第1飾り図柄、第2飾り図柄)の可変表示が実行されていないことを条件として、第1可変表示部または第2可変表示部での識別情報の可変表示の開始条件の成立に応じて第1可変表示部または第2可変表示部で識別情報の可変表示を開始するときに、第1可変表示部と第2可変表示部とのうちいずれで識別情報の可変表示を開始するのかを特定可能な可変表示部特定コマンド(例えば、図柄変動指定コマンド8D01(H),8D02(H))を送信する可変表示部特定コマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS1206Aを実行する部分、第2変動パターン設定処理でステップS1206Aと同様の処理を実行する部分)を含み、事前決定結果情報クリア手段は、可変表示部特定コマンド送信手段によって送信される可変表示部特定コマンドの受信にもとづいて、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報をクリアする(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1625bを実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、可変表示部として第1可変表示部および第2可変表示部を備えた遊技機において、識別情報の可変表示を行う際に表示制御手段が表示結果コマンドを受信できなかったときに、前回の識別情報の可変表示の際に記憶した事前決定結果情報が事前決定結果情報記憶手段にそのまま記憶されたままの状態になる事態を防止することができる。従って、特定遊技状態を終了したのちに次に第1可変表示部または第2可変表示部において識別情報の可変表示を実行する際に、表示制御手段が表示結果コマンドを受信できなかった場合に、事前決定手段によって識別情報の可変表示の表示結果を特定表示結果にしないと決定されているにもかかわらず、事前決定結果情報記憶手段が前回の識別情報の可変表示の際に記憶した事前決定結果情報にもとづいて第1可変表示部または第2可変表示部に特定表示結果を導出表示してしまう事態を防止することができる。また、可変表示部特定コマンドの受信にもとづいて、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報をクリアするように構成されているので、1つの可変表示部特定コマンドに、第1可変表示部と第2可変表示部とのうちいずれで識別情報の可変表示を開始するのかを特定することと、事前決定結果情報記憶手段が記憶する事前決定結果情報をクリアすることとの2つの役割をもたせることができる。従って、遊技制御手段が表示制御手段に送信するコマンド数を低減することができる。