JP5695350B2 - 高周波振動圧電素子、超音波センサおよび高周波振動圧電素子の製造方法 - Google Patents

高周波振動圧電素子、超音波センサおよび高周波振動圧電素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、超音波の発振および観察対象からの反響波の検出を可能にする高周波振動圧電素子、超音波センサおよび高周波振動圧電素子の製造方法に関する。
近年、世界的にアンチエイジングへの関心が高まり、2008年には世界規模で1622億ドル規模の市場が形成されている。特に皮膚のアンチエイジングに対しては、「コスメシューティカル」という医療と美容が融合した造語で表わされるように、エステサロンにおいても医学的根拠に基づいた評価や施術が趨勢となっている。
皮膚のエイジングには、表皮・真皮・皮下組織からなる皮膚の構造のうち、真皮のおもな構成成分であるコラーゲンの減少や弾性の変化などが重要な役割を果たしている。真皮の高精度評価には、バイオメカニクス的手法による弾性評価、OCT(光干渉断層法)による真皮の厚みの計測などが用いられている。バイオメカニクス的手法は皮膚全体の評価に過ぎず、OCTは空間分解能5μmであるが、メラニン色素を多く含む場合には、光の散乱や吸収が強く真皮の最奥層まで光が到達しない。
一方、超音波顕微鏡の分野では、圧電セラミックスによる電子走査方式(可変焦点)のプローブが開発されている(たとえば、特許文献1参照)。圧電セラミックスのプローブは、圧電体をダイシング加工により分割して振動子を形成し、これを並べて樹脂により封止して構成される。周波数2〜20MHzの領域で超音波の検出を可能にしている。このような範囲の超音波により、臓器、頸動脈、筋肉等について観察が可能になるが、血管内や真皮については観察が難しい。また、圧電ポリマーによる機械走査方式(固定焦点)のプローブも開発されており、周波数20〜100MHzの領域で超音波の検出を可能にしているが、機械走査式であり、高いフレームレートの動画を得ることができず、生体の観察には不向きである。
国際公開第2006/040962号パンフレット
上記のように皮膚の真皮や血管内の観察には25〜50MHzの超音波が必要であり、このような観察対象について適当なプローブが求められている。これに対し、たとえば圧電セラミックスのプローブで従来以上に薄い振動子を作製し、高い超音波の範囲にも対応することも考えられる。しかしながら、細い振動子を並べてバック材に固定したりすることは製造上かなり困難である。またバック材に素子を固定し、その後切削する手法も考えられるが、素子のバック材からの剥がれ、傾き、とび等の問題が発生することがあり、作製できたとしても精度の低下を招きかねない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、作製が容易であり、周波数25〜50MHz程度の超音波を精度よく検出できる高周波振動圧電素子、超音波センサおよび高周波振動圧電素子の製造方法を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するため、本発明に係る高周波振動圧電素子は、超音波の発振および観察対象からの反響波の検出を可能にするアレイ型の高周波振動圧電素子であって、連子窓状に一体形成されたプレート状の圧電体構造により振動子アレイが形成されていることを特徴としている。
このように高周波振動圧電素子は、振動子アレイが連子窓状に一体形成されているため、振動子アレイの平行度を保ち、平面度を高くし、かつ圧電体を薄くすることが可能になる。その結果、周波数25〜50MHz程度の超音波を精度よく検出できる。また、振動子を並べる手間が省け、圧電素子を工程上、容易に作製することができる。
(2)また、本発明に係る高周波振動圧電素子は、前記振動子アレイは、40μm以下の厚みを有することを特徴としている。これにより、周波数25〜50MHz程度の超音波を発振、検出することを可能にする。
(3)また、本発明に係る高周波振動圧電素子は、前記振動子アレイを構成する各振動子の一方の主面を被覆する樹脂層を備えることを特徴としている。これにより、薄い圧電素子を補強することができる。
(4)また、本発明に係る超音波センサは、上記の高周波振動圧電素子と、100μm以下のピッチで設けられ、前記高周波振動圧電素子の各振動子に設けられた複数対の電極に接続される配線パターンを有するフィルム状の基板とを備えることを特徴としている。これにより、微細なピッチの配線が可能になり、周波数25〜50MHz程度の超音波の発振、検出ができる超音波センサを実現できる。
(5)また、本発明に係る超音波センサは、前記複数対の電極と基板との間に設けられ、前記複数対の電極のそれぞれを前記配線パターンに接続する異方向性導電層とを備えることを特徴としている。このように異方向性導電層を用いることで、配線パターンが微細ピッチでも圧電体に設けられた電極と基板の配線パターンとの間で容易に電気的接続をとることができる。その結果、作製作業を容易にすることができる。
(6)また、本発明に係る高周波振動圧電素子の製造方法は、超音波の発振および観察対象からの反響波の検出を可能にするアレイ型の高周波振動圧電素子の製造方法であって、プレート状の圧電体の両主面に複数対の電極を設ける工程と、前記電極を設けた圧電体を分極する工程と、前記圧電体に中抜きのスリットを形成する工程とを含むことを特徴としている。このように超音波センサの製造工程では、先に電極の基板への接続をとり、その後スリットを形成するため、作業が容易になる。
(7)また、本発明に係る高周波振動圧電素子の製造方法は、前記スリットを形成する工程では、前記複数対の電極ごとに圧電体部分を残し、その中間に短波長レーザまたは超短時間レーザにて加工することを特徴としている。レーザ加工によりスリットを形成するため、薄くて脆い圧電セラミックスに小さいスリットを精密に形成することができる。また、ダイサーを用いる場合に比べ、欠陥や欠損が生じ難い。
(8)また、本発明に係る高周波振動圧電素子の製造方法は、前記スリットを形成する工程では、前記複数対の電極の対となる電極間に電圧を加えながら前記短波長レーザまたは超短時間レーザにて加工することを特徴としている。これにより、圧電体の分極がレーザの熱の影響を受けることを回避できる。
本発明の圧電素子によれば、周波数25〜50MHzの超音波を精度よく検出できる。また、振動子を並べる手間が省け、圧電素子を工程上、容易に作製することができる。
第1の実施形態に係る超音波センサの構成を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る超音波センサの構成を示す断面図である。 第1の実施形態に係る超音波センサの構成を示す断面図である。 第1の実施形態に係る超音波センサの製造方法の各場面を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る超音波センサの製造方法の一場面を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る超音波センサの製造方法の一場面を示す斜視図である。 プローブ用超音波センサの構成を示す斜視図である。 プローブの構成を示す斜視図である。 第2の実施形態に係る超音波センサの製造方法の一場面を示す斜視図である。 第3の実施形態に係る超音波センサの構成を示す断面図である。
本発明者らは、50MHzの周波数で共振でき、解像度30μmのマイクロイメージングを実現可能な圧電セラミックス製のアレイ型超音波プローブの開発を進めた。そして、プローブの作製方法について、単離された圧電素子1個1個に電極を接続するという従来方式を変え、完全に分離しない状態の1枚の圧電素子に異方導電フィルムで電極を接続し、その後に微細加工技術により中抜き連子窓型アレイ構造を作製する方式を確立し、プローブ内での圧電素子の配置に自由度を持たせた。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。また、説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
[第1の実施形態]
(超音波センサの構成)
図1は、超音波センサ100の構成を示す斜視図である。図2、図3は、それぞれ超音波センサ100を振動子110の長手方向に平行(図1中A)に切断したときの断面図、振動子110の長手方向に垂直(図1中B)に切断したときの断面図である。
図1〜図3に示すように、超音波センサ100は、バック材900上に設けられ、圧電素子105、基板170および異方向性導電層160を備えている。圧電素子105は、複数の振動子110を備えており、振動子110への電圧の印加により超音波を発振し、観察対象からの反響波により振動子110が振動することで電圧を検出することができる。なお、超音波の反響波を検出する用途にのみ用いられてもよい。バック材900は、圧電素子105を支持し、圧電セラミックス素子から発せられる超音波の背面波の吸収と補強とを目的とするプレート状の基材である。
基板170は、配線パターン(図示せず)がプリントされている樹脂基板である。基板170は、たとえばポリイミド膜上に銅で配線されたフレキシブルプリント基板(FPC)である。また、異方向性導電層160は、一定の方向(圧着方向)にのみ電気的な接続が可能な接着層であり、たとえば異方向性導電フィルム(ACF)、異方性導電ペースト層である。異方向性導電フィルムは、フィルム状の絶縁樹脂材料の中に微細な導電性粒子を分散させた素材で接着と同時に電極間に鋏まれた導電粒子を介して縦方向には電気的接続、横方向には絶縁の機能を持つ。
異方向性導電層160は、複数対の電極120、130と基板170との間に設けられ、複数対の電極120、130のそれぞれを配線パターンに接続する。これにより、はんだ接合が不要になり、複数対の電極120、130および配線パターンのピッチが小さくても接合が容易になる。
複数対の電極120、130および配線パターンのピッチは200μm以下であることが好ましく、さらには100μm以下であることが好ましい。これにより、周波数25〜50MHz程度の超音波の発振や検出が可能になる。特に、周波数35MHz以上の範囲について検出可能になる。さらに周波数2〜20MHzの範囲についても精度を向上できる可能性がある。上記のような微細ピッチの配線パターンはフレキシブル基板上に形成することができる。また、異方向性導電層160を用いて、圧電体107に設けられた電極120、130と基板170の配線パターンとの間で容易に電気的接続をとることができる。その結果、超音波センサ100の作製作業を容易にできる。
圧電素子105は、高周波振動圧するものであり、圧電体107、複数対の電極120、130を備えている。圧電体107は、プレート状に形成され、厚み方向に分極された圧電体が連子窓状に一体形成され、振動子アレイ111を形成している。圧電体107の材料は、PZTであることが好ましい。特に実用感度を高くするためには、ヤング率の高い材料が好ましい。また、振幅の大きさを重視する場合にはヤング率の低い材料が好ましい。
複数の振動子110は、中抜きのスリット150により並列で配列されて形成されており、振動子アレイ111を構成している。スリット150は、細長の貫通溝であり、矩形であることが好ましい。振動子110は矩形柱状であり、振動子110を形成する圧電体の両端部は枠部115に連結されている。
このように圧電体107が連子窓状に一体形成されて振動子アレイ111を形成しているため、振動子アレイ111の平行度を保ち、平面度を高くし、かつ圧電体107を薄くすることが可能になる。その結果、周波数25〜50MHz程度の超音波の発振や検出が可能になる。また、そのような形態を有する圧電素子105は取り扱いやすく、工程上、容易に作製することができる。
振動子アレイ111の厚みは、40μm以下であることが好ましく、特に35μm以下であることが好ましい。これにより、周波数25〜50MHz程度の超音波を発振、検出することを可能にする。振動子アレイ111を構成する各振動子110には一方の主面を被覆する樹脂層を設けてもよい。これにより、薄い圧電素子105を補強することができる。
複数対の電極120、130は、各振動子110に対してそれぞれ圧電体107の両主面側に設けられている。図2、図3に示すように一方の電極120は、振動子110のバック材900側に設けられ、他方の電極は振動子110の超音波の発振、検出をする側に設けられている。この電極120と電極130との間に電圧がかかることで厚み方向に分極された圧電体107が厚み方向に伸縮して振動子110が振動し、超音波を発振する。また、振動子110の振動を電圧に変換し、超音波を検出する。なお、振動子110上に整合層を設け、超音波を伝わりやすくしてもよい。これにより、広い範囲の周波数について鮮明な画像を得ることができる。
電極120、130は、超音波を発振、検出する側の枠部115にまで延長して取り出されている。両電極120、130は、圧電素子105の枠部115において、異方向性導電層160を介して基板170に接着されている。このように圧電体107の枠部115を残していることで、ACFで接着する際に接着が容易になる。なお、電極120、130には、AgやAg−Pdを使用することができる。
(超音波センサの製造方法)
次に、上記のように構成された超音波センサ100の製造方法を説明する。図4〜図6は、いずれも超音波センサ100の製造方法の各場面を示す斜視図である。図4は、圧電体107の母材の加工からバック材900の接合までの各場面を示している。図5は、異方向性導電層160による圧電素子105と基板170との圧着の場面を示している。図6は、レーザL1によるスリット加工の各場面を示している。
まず、圧電体107を作製する。一般的には、原材料の計量、混合、仮焼、粉砕、バインダー混合、混練り、シート成型、パンチング、匣鉢詰めおよび本焼成の一連の工程により作製できる。次に、切断機で圧電体107を外形加工し、母材を生成する。そして、圧電体107の母材をラップ研磨機等で研磨し薄板化し、厚み方向の寸法を調整する。
そして、素子サイズの圧電体107を切り出し、圧電体107の両主面においてそれぞれ並列な位置に複数対の電極120、130の各対を設ける。電極120、130は、たとえばAgペーストをスクリーン印刷し、焼き付けることで設けられる。このとき電極は等間隔に配置し、振動子110になる部分の表面に設ける。このようにして得られた、プレート状の圧電体107を分極する。分極の際には、圧電体107をキュリー温度以上の絶縁オイルに浸漬して加熱し、上記の対の電極120、130の間に所定の直流電圧をかけて行う。そして、圧電体107をバック材900に接着して固定する。
次に、複数対の電極120、130を設けた圧電体107を配線パターン(図示せず)が形成された基板170に接着し、複数対の電極120、130を配線パターンに接続する。その際には、異方向性導電層160により基板170を圧電素子105の枠部115となる部分に圧着する。微細ピッチに対応できるACFを使用し一括電極方式を採用すれば空間分解能の高い超音波診断プローブを作製できる。
熱圧着の際には高周波タイプまたはセラミックタイプのヒーター用いることが好ましい。これにより、熱の低下比を減少できる。また、プレート状の圧電体107にスリットを設けているため、振動子アレイ111の表面に凹凸が生じ難くACFの圧着方向が厚み方向に限定され導通を取りやすい。
最後に、複数対の電極120、130ごとに圧電体部分を残して電極間にレーザL1を照射して加工し、中抜きのスリット150を形成する。短波長レーザまたは超短時間レーザを使用する。これにより、素子の傾きがなくなり全体平面度が取れまた欠損の可能性も低下する。レーザ加工は短波長であっても若干熱に変化するため、素子の熱影響を考慮して電圧をかけながら加工を行うのが好ましい。
このように、レーザ加工によりスリット150を形成するため、薄くて脆い圧電セラミックスに小さいスリットを精密に形成することができる。また、ダイサーを用いる場合に比べ、欠陥や欠損が生じ難い。以上のように、超音波センサ100の製造工程では、先に電極120、130の基板170への接続をとり、その後スリット150を形成するため、作業が容易になる。なお、レーザ加工に代えてサンドブラストやプラズマエッチングも考えらえる。
なお、レーザ加工でスリットを形成する工程では、対となる電極120と電極130との間に電圧を加えながらレーザ加工するのが好ましい。これにより、圧電体の分極がレーザの熱の影響を受けることを回避できる。
(プローブへの応用)
次に、超音波センサ100を生体観察用のプローブ180に応用する場合について説明する。図7は、プローブ用の超音波センサ100の構成を示す斜視図である。図7では、電極は省略している。図8は、プローブ180の構成を示す斜視図である。
図7に示すように、基板170は、圧電素子105の枠部115に接着されており、圧電素子105の主面に対して垂直な方向に折り曲げられた形状を有している。そして、図8に示すようにプローブ180の先端に取り付けることができる。図8では、プローブ180のヘッド185の内部のうち圧電素子105部分のみを破線で示している。このようなプローブ180は、30μm程度の高解像度で、1.5mmの深度で生体の対象を観察可能にできる。医療や美容の現場において真皮や血管内の簡易な観察を可能にする。このように生体観察用のプローブ180は、リアルタイムな生体組織の断面観察を可能にする。
[第2の実施形態]
上記の実施形態では、製造時にレーザを直接、圧電体107に当てて中抜きのスリットを作製するが、真空内でレーザを照射してもよい。たとえばPZTのバンドギャップより高いエネルギーを照射した場合には、PZTの結晶格子を破壊する。これを防止しつつ低い温度で加工するため、真空状態(10−2torr、飽和蒸気圧の利用)の環境で加工する。図9は、超音波センサ100の製造方法の一場面を示す斜視図である。図9に示すように、圧電素子105が入る試料室208を有する本体207と試料室208を密封する蓋205を有するレーザーチャンバー200を用いることができる。
レーザーチャンバー200は、本体207内の試料室208から外部に通じている配管210を有しており、真空ポンプでチャンバー内を真空引きすることができる。また、蓋205は、たとえばサファイアガラスのようなレーザL1を透過する材料で形成されている。レーザL1によるスリット加工の工程では、超音波センサ100を本体内に設置して蓋を閉めて、真空引きする。所望の真空度まで真空引きしたら、レーザL1を照射し、超音波センサ100の所定の箇所にスリットを加工する。このように真空内でレーザ照射して、温度上昇を防止し、圧電素子105の分極を維持する。
[第3の実施形態]
上記の実施形態では、圧電素子105の超音波の発振・検出側の枠部に異方向性導電層160および基板170を設けているが、このような配置は異なっていてもよい。図10は、超音波センサ300の構成を示す断面図である。図10は、振動子110の長手方向に平行な切断面による断面図である。超音波センサ300の構成要素自体は、超音波センサ100と同様であるが、その配置が異なり、超音波センサ300は、圧電素子105とバック材900の間に異方向性導電層160および基板170を設けている。用途や製造の容易さに応じてこのような構成も可能である。
100 超音波センサ
105 圧電素子(高周波振動圧電素子)
107 圧電体
110 振動子
111 振動子アレイ
115 枠部
120、130 電極
150 スリット
160 異方向性導電層
170 基板
180 プローブ
185 ヘッド
200 レーザーチャンバー
205 蓋
207 本体
208 試料室
210 配管
300 超音波センサ
900 バック材
L1 レーザ

Claims (8)

  1. 連子窓状に一体形成されたプレート状の圧電体構造により振動子アレイが形成され、対の電極の間で電圧と振動の変換を行なう複数対の電極が設けられ、超音波の発振および観察対象からの反響波の検出を可能にするアレイ型の高周波振動圧電素子と、
    配線パターンを有するフレキシブルプリント基板と、を備え、
    前記複数対の電極は、前記高周波振動圧電素子の超音波の発振および検出を行なう側の主面の枠部に延長して取り出されており、
    前記フレキシブルプリント基板の配線パターンは、前記複数対の電極に対し、前記高周波振動圧電素子の超音波の発振および検出を行なう側の主面の枠部において接続されていることを特徴とする超音波センサ。
  2. 前記振動子アレイは、40μm以下の厚みを有することを特徴とする請求項1記載の超音波センサ。
  3. 前記振動子アレイを構成する各振動子の一方の主面を被覆する樹脂層を備えることを特徴とする請求項2記載の超音波センサ。
  4. 前記フレキシブルプリント基板は、100μm以下のピッチで設けられ、前記高周波振動圧電素子の各振動子に設けられた複数対の電極に接続される配線パターンを有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の超音波センサ。
  5. 前記複数対の電極と基板との間に設けられ、前記複数対の電極のそれぞれを前記配線パターンに接続する異方向性導電層とを備えることを特徴とする請求項4記載の超音波センサ。
  6. 超音波の発振および観察対象からの反響波の検出を可能にするアレイ型の高周波振動圧電素子を備える超音波センサの製造方法であって、
    プレート状の圧電体の両主面に、対の電極の間で電圧と振動の変換を行なう複数対の電極を設け、前記複数対の電極を、前記高周波振動圧電素子の超音波の発振および検出を行なう側の主面の枠部に延長して取り出して形成する工程と、
    前記電極を設けた圧電体を分極する工程と、
    前記圧電体に中抜きのスリットを形成し、連子窓状に一体形成されたプレート状の圧電体構造により振動子アレイを形成する工程と、
    フレキシブルプリント基板の配線パターンを、前記高周波振動圧電素子の超音波の発振および検出を行なう側の主面の枠部において設けられた複数対の電極に接続する工程と、を含むことを特徴とする超音波センサの製造方法。
  7. 前記スリットを形成する工程では、前記複数対の電極ごとに圧電体部分を残し、その中間に短波長レーザまたは超短時間レーザにて加工することを特徴とする請求項6記載の超音波センサの製造方法。
  8. 前記スリットを形成する工程では、前記複数対の電極の対となる電極間に電圧を加えながら前記短波長レーザまたは超短時間レーザにて加工することを特徴とする請求項7記載の超音波センサの製造方法。
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