JP5693349B2 - 感染情報提供システム、感染情報提供装置、及びコンピュータプログラム - Google Patents

感染情報提供システム、感染情報提供装置、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、医療施設内における患者の病原体への感染に関する情報を提供する感染情報提供システム、感染情報提供装置、及びコンピュータを感染情報提供装置として機能させるためのコンピュータプログラムに関する。
従来、病院等の医療施設内における院内感染の状況を示す情報を表示するシステムが知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、感染状況の的確な把握を助けるために、病院内の指定されたフロアにおける保菌者の分布を時系列で表示する院内感染状況診断装置が開示されている。かかる特許文献1に開示されている院内感染状況診断装置では、病院内のフロアのレイアウト図が表示され、当該レイアウト図における保菌者が存在する座標に保菌者数に応じた数の点が描画されることで、保菌者の分布が示される。
特開平7−79929号公報
医師及び看護師等の医療従事者は、院内感染を予防するために、患者が保菌者であるか、患者のそばに保菌者がいるか等に応じて、各患者に対して個別に適切な処置を取る必要がある。しかしながら、特許文献1に開示されている院内感染状況診断装置にあっては、ユーザは前記レイアウト図を見ることでフロアのどの辺りに保菌者が存在するかを知ることはできるが、どの患者が保菌者でありどの病室にいるか等、現場で各患者に医療行為を行う上で院内感染の予防に必要な情報を前記レイアウト図から得ることができなかった。このため、医療従事者はカルテ等を調べて必要な情報を得るという煩雑な作業を行う必要があった。また、指定されたフロア以外の感染状況を把握することも困難であった。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、病棟全体における感染状況を容易に把握できるとともに、特定の階における病室毎及び患者毎の詳細な感染状況を容易に把握することが可能な感染情報提供システム、感染情報提供装置、及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の一の態様の感染情報提供システムは、複数階からなる病棟の構成を示す病棟構成情報、前記病棟の各階における病室の配置位置を示す病室配置情報、前記病室に入院している患者を識別するための患者識別情報、及び患者が病原体に感染している場合に、患者が感染している病原体を識別するための病原体識別情報を記憶する記憶部と、表示部と、前記記憶部に記憶されている前記病棟構成情報、前記病室配置情報、前記患者識別情報、及び前記病原体識別情報に基づいて、前記病棟の複数階の構成を示す病棟マップを、各階に感染者がいるか否かを識別可能に且つ階毎に選択可能に前記表示部に表示させ、前記病棟マップにおいて何れかの階が選択された場合、選択された階における病室の配置を示す病室配置図を含む病室配置画面を前記表示部に表示させ、且つ、前記病室配置図に示される各病室に対応付けて、前記病室に入院している患者を示す患者識別情報を、病原体に感染している患者及び病原体に感染していない患者のそれぞれについて前記病室配置画面に表示させ、患者が感染している病原体を識別するための病原体識別情報を、病原体に感染している各患者の患者識別情報に対応付けて前記病室配置画面に表示させる制御部と、を備える。
上記態様において、前記記憶部は、前記病室配置情報によって配置位置が示される各病室を識別するための病室識別情報を記憶しており、前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記病室識別情報に基づいて、前記病室配置図における各病室に、対応する病室識別情報を表示するように構成されていてもよい。
上記態様において、前記制御部は、前記病室配置図において、感染者が入院している病室と、感染者が入院していない病室とを区別して表示させるように構成されていてもよい。
上記態様において、前記制御部は、前記病室配置図において、感染者が入院している病室を所定の第1の色の図形で表示させ、感染者が入院していない病室を前記第1の色とは異なる第2の色で表示させるように構成されていてもよい。
上記態様において、前記記憶部は、前記病棟の各階における病室以外の設備の配置位置を示す設備配置情報と、前記病棟の各階における設備について病原体を検出する環境検査結果を記憶しており、前記病室配置図は、前記選択された階における設備の配置をさらに示し、前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記設備配置情報に基づいて、前記病室配置図に示される各設備に対応付けて、前記設備を示す設備情報を前記病室配置画面に表示させ、且つ、前記記憶部に記憶されている前記環境検査結果に基づいて、病原体が検出された設備の設備情報と病原体が検出されなかった設備の設備情報とを区別して表示させるように構成されていてもよい。
上記態様において、前記記憶部は、各患者の入退院の日付を示す入退院日付情報を記憶し、且つ、前記各患者の感染症への罹患及び治癒に関する日付を示す感染日付情報を記憶しており、日付を指定する日付指定部をさらに備え、前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記病室配置情報、前記患者識別情報、前記入退院日付情報、及び前記感染日付情報に基づいて、前記病室配置図に示される各病室に対応付けて、前記日付指定部によって指定された日付において前記病室に入院していた患者を示す患者識別情報を、前記日付指定部によって指定された日付において患者が病原体に感染していたか否かを識別可能に表示させるように構成されていてもよい。
上記態様において、前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記病室配置情報、前記患者識別情報、及び前記病原体識別情報に基づいて、前記選択された階における病室の配置を示す第2病室配置図を前記病室配置画面に表示可能であり、前記第2病室配置図において、病室に入院している患者を示す患者識別情報を含まず、且つ、感染者が入院している病室と、感染者が入院していない病室とを区別して表示させるように構成されていてもよい。
上記態様において、前記感染情報提供システムは、入力部を備え、前記病室配置画面は、前記病室配置図から前記第2病室配置図へ表示を切り替えるための選択可能な第1切替部と、前記第2病室配置図から前記病室配置図へ表示を切り替えるための選択可能な第2切替部とを含み、前記制御部は、前記病室配置図が前記病室配置画面に表示されている場合であって、前記第1切替部を選択する入力が前記入力部によって受け付けられたときに、前記病室配置図から前記第2病室配置図へ前記病室配置画面の表示を切り替えるように構成されており、前記第2病室配置図が前記病室配置画面に表示されている場合であって、前記第2切替部を選択する入力が前記入力部によって受け付けられたときに、前記第2病室配置図から前記病室配置図へ前記病室配置画面の表示を切り替えるように構成されていてもよい。
上記態様において、前記制御部は、所定の周期で前記記憶部から前記病室配置情報、前記患者識別情報、及び前記病原体識別情報を読み出し、読出された前記病室配置情報、前記患者識別情報、及び前記病原体識別情報に基づいて、前記病室配置画面の表示を自動的に更新可能に構成されていてもよい。
上記態様において、前記記憶部は、前記病原体識別情報として、病原体を示す病原体コードまたは病原体の名称を記憶し、前記制御部は、前記病室配置画面において、前記病原体識別情報として、患者が感染している病原体に対応する記号を表示させるように構成されていてもよい。
上記態様において、前記記憶部は、患者に対する医療機器の挿入又は抜去に関する医療機器挿入抜去情報を記憶しており、前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記医療機器挿入抜去情報に基づいて、患者が医療機器を装着していることを識別するための情報を、医療機器を装着している各患者の患者識別情報に対応付けて前記病室配置画面に表示させるように構成されていてもよい。
本発明の一の態様の感染情報提供装置は、情報を表示する表示装置に通信可能に接続された感染情報提供装置であって、複数階からなる病棟の構成を示す病棟構成情報、前記病棟の各階における病室の配置位置を示す病室配置情報、前記病室に入院している患者を識別するための患者識別情報、及び患者が病原体に感染している場合に、患者が感染している病原体を識別するための病原体識別情報を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されている前記病棟構成情報、前記病室配置情報、前記患者識別情報、及び前記病原体識別情報に基づいて、前記病棟の複数階の構成を示す病棟マップを、各階に感染者がいるか否かを識別可能に且つ階毎に選択可能に表示させ、前記病棟マップにおいて何れかの階が選択された場合、選択された階における病室の配置を示す病室配置図を含む病室配置画面を表示させ、且つ、前記病室配置図に示される各病室に対応付けて、前記病室に入院している患者を示す患者識別情報を、病原体に感染している患者及び病原体に感染していない患者のそれぞれについて前記病室配置画面に表示させ、患者が感染している病原体を識別するための病原体識別情報を、病原体に感染している各患者の患者識別情報に対応付けて前記病室配置画面に表示させるための表示データを作成する制御部と、前記表示装置に前記病棟マップ及び前記病室配置画面を表示させるために、前記制御部によって作成された前記表示データを前記表示装置へ送信する通信部と、を備える。
本発明の一の態様のコンピュータプログラムは、情報を表示する表示装置にデータを送信するための通信部と、複数階からなる病棟の構成を示す病棟構成情報、前記病棟の各階における病室の配置位置を示す病室配置情報、前記病室に入院している患者を識別するための患者識別情報、及び患者が病原体に感染している場合に、患者が感染している病原体を識別するための病原体識別情報を記憶する記憶部と、を備えるコンピュータに、前記病棟内での感染に関する情報を提供させるためのコンピュータプログラムであって、前記記憶部から、前記病棟構成情報、前記病室配置情報、前記患者識別情報、及び前記病原体識別情報を読み出すステップと、読み出された前記病棟構成情報、前記病室配置情報、前記患者識別情報、及び前記病原体識別情報に基づいて、前記病棟の複数階の構成を示す病棟マップを、各階に感染者がいるか否かを識別可能に且つ階毎に選択可能に表示させ、前記病棟マップにおいて何れかの階が選択された場合、選択された階における病室の配置を示す病室配置図を含む病室配置画面を表示させ、且つ、前記病室配置図に示される各病室に対応付けて、前記病室に入院している患者を示す患者識別情報を、病原体に感染している患者及び病原体に感染していない患者のそれぞれについて前記病室配置画面に表示させ、患者が感染している病原体を識別するための病原体識別情報を、病原体に感染している各患者の患者識別情報に対応付けて前記病室配置画面に表示させるための表示データを作成するステップと、前記表示装置に前記病棟マップ及び前記病室配置画面を表示させるために、作成された前記表示データを、前記通信部によって前記表示装置へ送信するステップと、を前記コンピュータに実行させる。
本発明に係る感染情報提供システム、感染情報提供装置、及びコンピュータプログラムによれば、院内感染に対する適切な措置に必要な、病棟全体における階毎の感染状況を示す情報と、特定の階における病室毎及び患者毎の詳細な感染状況を示す情報とをユーザが容易に得ることが可能となる。
実施の形態に係る感染情報提供システムの全体構成を示す模式図。 実施の形態に係る感染情報提供システムが備えるサーバ装置の構成を示すブロック図。 実施の形態に係る感染情報提供システムが備えるクライアント装置の構成を示すブロック図。 サーバ装置に設けられた各種データベースの構成を示す模式図。 メニュー画面の構成を示す図。 病棟マップ表示処理の流れを示すフローチャート。 病棟マップ画面の一例を示す図。 フロアマップ表示処理の流れを示すフローチャート。 フロアマップ画面の一例を示す図。 フロアマップでの患者情報表示処理の流れを示すフローチャート。 患者情報が重畳表示されたフロアマップ画面の例を示す図。 一覧表示切替処理の流れを示すフローチャート。 一覧画面の一例を示す図。 フロアマップ表示切替処理の流れを示すフローチャート。 フロアマップ再描画処理の流れを示すフローチャート。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
[感染情報提供システムの構成]
図1は、本実施の形態に係る感染情報提供システムの全体構成を示す模式図である。本感染情報提供システム1は、病院等の医療施設に設置され、各患者の病原体への感染状況の確認、院内感染の推移の確認等に用いられるものである。感染情報提供システム1は、LAN又はイントラネット等の情報ネットワークを使用したクライアントサーバシステムであり、サーバ装置2と、医師又は看護師等の医療従事者が使用するクライアント装置3とを備えている。また、感染情報提供システム1は、患者の病状、処置、治療経過等の診療情報が記録された電子カルテシステム6と、細菌検査装置を含む検体分析装置4とを備えており、サーバ装置2と、学習用クライアント装置3、検体分析装置4、及び電子カルテシステム6との間は、情報ネットワーク5によりデータ通信可能に接続されている。これにより、サーバ装置2は電子カルテシステム6から診療情報を、検体分析装置4から細菌検査結果を、それぞれ取得可能となっている。
<サーバ装置2の構成>
図2は、サーバ装置2の構成を示すブロック図である。サーバ装置2は、コンピュータ2aによって実現される。図2に示すように、コンピュータ2aは、本体21と、表示部22と、入力部23とを備えている。本体21は、CPU21a、ROM21b、RAM21c、ハードディスク21d、読出装置21e、入出力インタフェース21f、通信インタフェース21g、及び画像出力インタフェース21hを備えており、CPU21a、ROM21b、RAM21c、ハードディスク21d、読出装置21e、入出力インタフェース21f、通信インタフェース21g、及び画像出力インタフェース21hは、バス21jによって接続されている。
ハードディスク21dは、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラム等、CPU21aに実行させるための種々のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータがインストールされている。サーバ用のコンピュータプログラム24aも、このハードディスク21dにインストールされている。
読出装置21eは、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、またはDVD−ROMドライブ等によって構成されており、可搬型記録媒体24に記録されたコンピュータプログラムまたはデータを読み出すことができる。また、可搬型記録媒体24には、コンピュータをサーバ装置2として機能させるためのコンピュータプログラム24aが格納されており、コンピュータ2aが当該可搬型記録媒体24からコンピュータプログラム24aを読み出し、当該コンピュータプログラム24aをハードディスク21dにインストールすることが可能である。
ハードディスク21dには、例えば米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)等のマルチタスクオペレーティングシステムがインストールされている。以下の説明においては、本実施の形態に係るコンピュータプログラム24aは当該オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
図4は、ハードディスク21dに設けられた各種データベースの構成を示す模式図である。図4に示すように、ハードディスク21dには、デバイス挿入抜去実施データベースDB1、入退院移動情報データベースDB2、細菌検査結果データベースDB3、病棟構成データベースDB4、病棟設備データベースDB5、病棟配置データベースDB6、病棟設備配置データベースDB7、及び環境検査結果データベースDB8が設けられている。
デバイス挿入抜去実施データベースDB1には、患者に対するデバイスの挿入又は抜去に関する情報が格納される。ここでいう「デバイス」とは、患者に装着される医療機器をいい、例として、カテーテル、ドレーン、輸液ルート、EDチューブ、イレウス管、人工呼吸器等が挙げられる。サーバ装置2は、電子カルテシステム6と通信を行い、電子カルテシステム6に記憶されている患者の診療情報を受信する。かかるデバイス挿入抜去実施データベースDB1には、電子カルテシステム6から送信された診療情報に含まれるデバイスの挿入抜去情報が格納される。具体的には、患者を特定するための患者ID、デバイスの挿入抜去実施日、挿入抜去が実施されたデバイスに割り当てられたデバイスコード、デバイス名、及び患者が入院している病棟を示す病棟コード等の情報がデバイス挿入抜去実施データベースDB1に格納される。
入退院移動情報データベースDB2には、患者の入退院に関する情報が格納される。入退院移動情報データベースDB2には、電子カルテシステム6から送信された診療情報に含まれる入退院移動情報が格納される。具体的には、患者ID、患者氏名、入院日、退院日、移動日、患者が入院している病棟の病棟コード、病棟名、患者が入院している病室の病室番号、及びベッド番号等の情報が入退院移動情報データベースDB2に格納される。
細菌検査結果データベースDB3には、患者の細菌検査の結果が格納される。サーバ装置2は検体分析装置4と通信を行い、検体分析装置4による検体分析結果(細菌検査)を受信する。かかる細菌検査結果データベースDB3には、検体分析装置4から送信された細菌検査結果が格納される。具体的には、患者ID、患者氏名、検体の採取日時、検出された細菌を示す検出菌コード、検出菌の名称等の情報が細菌検査結果データベースDB3に格納される。また、検体分析装置4以外による検査で得られた感染症の検査結果(例えばインフルエンザ抗原A、腸感染ウイルス及び風邪等の検査結果)は、電子カルテシステム6から取得され、細菌検査結果データベースDB3には、それらの検査結果も格納される。
病棟構成データベースDB4には、病棟に設けられた病室及びベッド等の情報が格納される。具体的には、管理番号、病棟コード、病棟名、フロア名称、病室番号、病室名、及びベッド番号が病棟構成データベースDB4に格納される。
病棟設備データベースDB5には、病棟内の病室以外の設備(トイレ、エレベーター、階段、浴室、洗面所等)の情報が格納される。具体的には、管理番号、病棟コード、病室番号、設備毎に割り当てられた設備コード、設備名が病棟設備データベースDB5に格納される。
病室配置データベースDB6には、病棟内における各病室の配置情報が格納される。具体的には、管理番号、病棟フロア描画区分、病棟コード、病室番号、及び病室の座標が病室配置データベースDB6に格納される。この病室配置データベースDB6に記憶される病室配置情報は、後述するフロアマップ表示及び一覧表示の画面データを作成するときに使用される。病棟フロア描画区分は、フロアマップ表示に用いられるレコードの場合は“1”とされ、一覧表示に用いられるレコードの場合は“2”とされる。つまり、病室配置データベースDB6では、1つの病室について、フロアマップ表示用の病室配置情報と、一覧表示用の病室配置情報との2つの病室配置情報が登録される。この病室配置データベースDB6に格納される病室配置情報については後に詳述する。
病棟設備配置データベースDB7には、病棟内における各設備の配置情報が格納される。具体的には、管理番号、病棟フロア描画区分、病棟コード、設備コード、及び設備の座標が病棟設備配置データベースDB7に格納される。この病棟設備配置データベースDB7に記憶される設備配置情報は、後述するフロアマップ表示及び一覧表示の画面データを作成するときに使用される。つまり、上述した病室配置データベースDB6と同じく、病棟設備配置データベースDB7では、1つの設備について、フロアマップ表示用の設備配置情報と、一覧表示用の設備配置情報との2つの設備配置情報が登録される。
環境検査結果データベースDB8には、当該医療施設において実施した環境検査の結果が格納される。この環境検査とは、病原体に汚染された病室又は設備から病原体である細菌等を検出する検査である。具体的には、管理番号、病室番号、設備コード、環境検査方法、検出菌コード、及び検出菌の名称が環境検査結果データベースDB8に格納される。
入出力インタフェース21fは、例えばUSB,IEEE1394,又はRS-232C等のシリアルインタフェース、SCSI,IDE,又は IEEE1284等のパラレルインタフェース、及びD/A変換器、A/D変換器等からなるアナログインタフェース等から構成されている。入出力インタフェース21fには、キーボード及びマウスからなる入力部23が接続されており、ユーザが当該入力部23を使用することにより、コンピュータ2aにデータを入力することが可能である。
通信インタフェース21gは、Ethernet(登録商標)インタフェースである。通信インタフェース21gは情報ネットワーク5を介してクライアント装置3、検体分析装置4、及び電子カルテシステム6に接続されている。コンピュータ2aは、通信インタフェース21gにより、所定の通信プロトコルを使用して当該情報ネットワーク5に接続されたクライアント装置3、検体分析装置4、及び電子カルテシステム6との間でデータの送受信が可能である。
画像出力インタフェース21hは、LCDまたはCRT等で構成された表示部22に接続されており、CPU21aから与えられた画像データに応じた映像信号を表示部22に出力するようになっている。表示部22は、入力された映像信号にしたがって、画像(画面)を表示する。
<クライアント装置3の構成>
図3は、本実施の形態に係るクライアント装置3の構成を示すブロック図である。クライアント装置3は、コンピュータ3aによって実現される。図3に示すように、コンピュータ3aは、本体31と、表示部32と、入力部33とを備えている。本体31は、CPU31a、ROM31b、RAM31c、ハードディスク31d、読出装置31e、入出力インタフェース31f、通信インタフェース31g、及び画像出力インタフェース31hを備えており、CPU31a、ROM31b、RAM31c、ハードディスク31d、読出装置31e、入出力インタフェース31f、通信インタフェース31g、及び画像出力インタフェース31hは、バス31jによって接続されている。
ハードディスク31dは、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラム等、CPU31aに実行させるための種々のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータがインストールされている。感染情報提供システム1のクライアントプログラム34aも、このハードディスク31dにインストールされている。
読出装置31eは、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、またはDVD−ROMドライブ等によって構成されており、可搬型記録媒体34に記録されたコンピュータプログラムまたはデータを読み出すことができる。また、可搬型記録媒体34には、コンピュータをクライアント装置3として機能させるためのコンピュータプログラム34aが格納されており、コンピュータ3aが当該可搬型記録媒体34からコンピュータプログラム34aを読み出し、当該コンピュータプログラム34aをハードディスク31dにインストールすることが可能である。
また、ハードディスク31dには、例えば米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)等のマルチタスクオペレーティングシステムがインストールされている。以下の説明においては、本実施の形態に係るコンピュータプログラム34aは当該オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
また、クライアント装置3のその他の構成は、上述したサーバ装置2の構成と同様であるので、その説明を省略する。
<検体分析装置4の構成>
本実施の形態に係る検体分析装置4は、血液、尿、喀痰、及びその他の体液の検体から細菌を検出する細菌検査装置である。かかる検体分析装置4は、投入された検体を自動的に分析する自動分析装置であり、検体に試薬を添加して測定試料を作製し、この測定試料を光学的に測定することで、病原体となる細菌を検出するように構成されている。検体分析装置4は、情報ネットワーク5に接続されており、サーバ装置2に対してデータの送受信が可能である。かかる検体分析装置4は、検体を分析し、分析結果(細菌検査結果)を得ると、当該細菌検査結果をサーバ装置2へ送信する。
[感染情報提供システム1の動作]
感染情報提供システム1は、マルチユーザシステムであり、ユーザがログインすることで感染情報提供システム1の機能を利用することができる。ユーザはクライアント装置3を使用して、ユーザ名及びパスワードを入力することで、感染情報提供システム1にログイン要求を行う。サーバ装置3はユーザ名及びパスワードを受信し、ユーザ名及びパスワードを用いてログイン認証を行う。ログイン認証に成功した場合には、クライアント装置3の表示部32にメニュー画面が表示される。
図5は、メニュー画面の構成を示す図である。図5に示すように、メニュー画面D100には、ユーザ間の連絡に用いられる掲示板領域A101と、院内感染に関する文書データの閲覧、作成、編集、保存、削除等を行うための文書管理領域A102と、メールの閲覧、作成、送信等を行うためのメール操作領域A103と、感染情報提供システム1の各画面に表示を切り替えるためのメニュー領域A104とが設けられている。メニュー領域A104には、感染情報提供システム1の各種の機能を呼び出すための複数のメニューが設けられている。メニュー領域A104には、4つのタブT105〜T108が設けられており、これらのタブT105〜T108の1つをユーザがマウス操作等によって選択すると、選択されたタブに対応するアイコンがメニュー領域A104に表示されるようになっている。院内感染管理タブT105に含まれるアイコンは、院内感染管理に使用される機能が割り当てられている。具体的には、院内感染レポートの表示及び作成が割り当てられた「院内感染レポート」アイコンC111、ユーザによって指定された月における日毎、又は週毎の菌別の検出数の表示が割り当てられた「検出モニタリング」アイコンC112、患者の感染状況、処置、治療経過等の診療情報の検索及び表示が割り当てられた「患者検索」アイコンC113、病棟毎又はフロア毎の感染者の分布状況の表示が割り当てられた「病棟マップ」アイコンC114、掲示板への情報の投稿が割り当てられた「掲示板登録」アイコンC115、感染情報提供システム1を使用するユーザに関する情報の設定が割り当てられた「ユーザ設定」アイコンC116、及び感染情報提供システム1の操作マニュアルのダウンロードに割り当てられた「マニュアルダウンロード」アイコンC117が院内感染管理タブT105のアイコンとして設けられている。なお、ここでいう「アイコン」とは、特定の機能が割り当てられ、当該機能を象徴的に表すようにデザインされた画像をいい、ウィンドウ内において表示されるものを含む。
上記のような院内感染管理タブT105の各アイコンに割り当てられた機能は、感染症の対策を実施するインフェクションコントロールドクター(ICD)及び感染管理看護師(ICN)、並びに通常の医療現場(病室等)において医療行為を実施する医師及び看護師によって使用される。
ICT支援タブT106には、感染制御チーム(ICT)を支援するための機能が割り当てられたアイコンが設けられている(図示せず)。感染制御チームは、感染管理を担当する専門家であるインフェクションコントロールドクター及び感染管理看護師によって構成されるチームである。感染制御チームは、当該医療施設全体における感染管理に関する業務を担当し、集団感染の防止及び対策等を実施する院内感染サーベイランス、医療施設全体の感染対策計画の立案、職員への感染予防の実施及び指導等を行う。これに対して、感染制御チームに属さない医師及び看護師等の医療従事者は、主として各患者に対して個別に医療行為を行う。したがって、感染制御チームのメンバーは、病棟全体における感染者の分布状況、及び各フロア内における感染箇所(感染者がいる箇所及び細菌が検出された箇所)等の大局的な情報が必要であるが、感染制御チームに属さない医師及び看護師は、各患者に対して適切に感染予防を図りつつ医療行為を実施するために、患者毎の感染状況及び各患者の入院している病室等の患者個別の情報が必要である。このように、感染制御チームのメンバーと、感染制御チームに属さない医療従事者とでは、必要とする感染に関する情報が異なっている。ICT支援タブT106は、上記のような感染制御チームの業務に使用される情報を提供するためのタブである。
マスタメンテナンスタブT107及びT108のそれぞれには、デバイス挿入抜去実施データベースDB1、入退院移動情報データベースDB2、細菌検査結果データベースDB3、病棟構成データベースDB4、病棟設備データベースDB5、病棟配置データベースDB6、病棟設備配置データベースDB7、及び環境検査結果データベースDB8のマスタ管理を行うためのアイコンが設けられている(図示せず)。
<病棟マップ表示処理>
ユーザは、上述した院内感染管理タブT105に含まれる病棟マップアイコンC114をマウス操作等によって選択することで、病棟マップ表示機能を呼び出すことができる。病棟マップ表示機能は、以下に説明する病棟マップ表示処理をサーバ装置2及びクライアント装置3が実行することによって実現される。
図6は、病棟マップ表示処理の流れを示すフローチャートである。病棟マップアイコンC114が選択されることで、クライアント装置3のCPU31aが病棟マップ表示指示を受け付けると(ステップS101)、CPU31aは、病棟マップの表示に必要な病棟マップ表示データを要求する要求データをサーバ装置2へ送信する(ステップS102)。
クライアント装置3から送信された要求データはサーバ装置2によって受信される。サーバ装置2のCPU21aは、前記要求データを受信するまで待機する(ステップS103においてNO)。サーバ装置2が要求データを受信すると(ステップS103においてYES)、CPU21aは、入退院移動情報データベースDB2、細菌検査結果データベースDB3から、各病棟に入院している患者の入退院移動情報及び細菌検査結果を取得する(ステップS104)。入退院移動情報によって各患者がどの病棟のどのフロアに入院しているかが特定され、細菌検査結果によってどの患者が病原体に感染しているか、また感染している場合にはどの病原体に感染しているかが特定される。また、入退院移動情報及び細菌検査結果は、何れも患者IDを含んでおり、これによって同一の患者の入退院移動情報及び細菌検査結果が対応付けて取得される。これらの入退院移動情報及び細菌検査結果は、後述する病棟マップを作成するために必要な情報である。
次にCPU21aは、取得した情報に基づいて、病棟マップ表示データを作成する(ステップS105)。またCPU21aは、作成した病棟マップ表示データを要求元のクライアント装置3へ送信し(ステップS106)、処理を終了する。
サーバ装置2から送信された病棟マップ表示データはクライアント装置3によって受信される。クライアント装置3のCPU31aは、前記病棟マップ表示データを受信するまで待機する(ステップS107においてNO)。クライアント装置3が病棟マップ表示データを受信すると(ステップS107においてYES)、CPU31aは、受信された病棟マップ表示データに基づいて、病棟マップを表示部32に表示させ(ステップS108)、処理を終了する。
図7は、病棟マップ画面の一例を示す図である。図7に示すように、病棟マップ画面D200には、病棟マップM201が表示される病棟マップ領域A202が設けられている。また、医療施設に病棟が複数設けられている場合には、病棟マップ領域A202に病棟切替タブT203〜T205が表示される。当該病棟切替タブT203〜T205は、ユーザによるマウスのクリック操作等によって選択可能であり、選択されたタブに対応する病棟の病棟マップが病棟マップ領域A202に表示されるようになっている。
病棟マップM201は、病棟全体の構造が簡略化された図形として表示される。病棟が複数階から構成されている場合には、各階のフロアが図示された病棟マップM201が表示される。各階のフロア図G206の左方には、何階かを示す階数表示G215が付される。フロア図G206にはフロア情報G207がフロア別に表示される。フロア情報G207には、各フロアの名称とそのフロアに入院している患者数とが含まれる。これにより、どのフロアに何人の入院患者がいるかが容易に把握される。また、同一の階において複数のフロアが設けられている場合には、それぞれのフロアについてフロア情報G207が表示される。例えば、図7に示す例では、4階が「4階東」フロアと、「4階西」フロアと、「HCU」フロアとに分かれており、これらの「4階東」フロアについてはフロア名称「4階東」及び入院患者数「22名」を含むフロア情報G207が、「4階西」フロアについてはフロア名称「4階西」及び入院患者数「1名」を含むフロア情報G207が、「HCU」フロアについてはフロア名称「HCU」及び入院患者数「0名」を含むフロア情報G207がそれぞれ表示される。
また、各階のフロア図には、そのフロアにおける感染者情報G208が表示される。感染者情報は、内部に感染者数を示す数字が描画された円形の図形として示される。円形の図形は、感染症の病原体の種類によって赤色、青色、橙色に色分けされる。つまり、円形の図形の色により、病原体の種類が示される。具体的には、赤色の図形G209は、MRSA、耐性菌、及びMDRPの感染症のグループ、即ち細菌による感染症のグループを示しており、青色の図形G210は、インフルエンザ抗原A、インフルエンザ抗原B、BHBV、HCV、監査対象(病床・水場)、風邪、腸感染ウイルスのグループ、即ちウイルスによる感染症のグループを示しており、橙色の図形G211は、TPHA(梅毒)、HTLV(ヒトTリンパ好性ウイルス)のグループを示している。また、感染者情報G208のうち、後述する日時指定領域A214により指定された日から一週間以内に検出された感染者情報G208には、円形の図形の右下に星の図形が付される。
赤色の図形G209の中には、赤色のグループに属する感染症の患者数が表示される。同じく、青色の図形G210の中には、青色のグループに属する感染症の患者数が表示され、橙色の図形G211の中には、橙色のグループに属する感染症の患者数が表示される。これにより、どのフロアにどの種類(グループ)の感染症の患者が何人いるかが容易に把握される。
上記のような病棟マップ領域A202の左方には、各感染症の院内全体における感染者数の一覧が表示される感染者数一覧表示領域A212が設けられている。また、病棟マップ領域A202の上方には、病棟マップで使用される記号の意味を説明する凡例が示される凡例領域A213が設けられている。かかる凡例領域A213には、図形G209〜G211の説明として、各図形に対応するグループに属する感染症がグループ毎に示される。
また、凡例領域A213の左方には、日時を指定するための日時指定領域A214が設けられている。この日時指定領域A214には、日時を指定するための入力ボックスが含まれる。当該入力ボックスにおいて日時を指定することで、指定された日時における病棟内の感染状況を示す病棟マップに表示が更新されるようになっている。
また、上述した各フロア情報G207は、ユーザのマウスのクリック操作によって選択可能である。1つのフロア情報G207が選択されると、後述するフロアマップ表示処理が呼び出され、選択されたフロアのフロアマップが表示される。
<フロアマップ表示処理>
ユーザは、上述した病棟マップM201のフロア情報G207のうち、フロアマップを表示したいフロアのフロア情報G207を選択することで、当該フロアのフロアマップを表示するフロアマップ表示処理を呼び出すことができる。
図8は、フロアマップ表示処理の流れを示すフローチャートである。フロア情報G207が選択されることで、クライアント装置3のCPU31aが、選択されたフロア情報G207に対応するフロア(以下、「対象フロア」という。)のフロアマップ表示指示を受け付けると(ステップS201)、CPU31aは、フロアマップの表示に必要なフロアマップ表示データを要求する要求データをサーバ装置2へ送信する(ステップS202)。この要求データには、対象フロアを特定する情報(病棟コード)が含まれている。
クライアント装置3から送信された要求データはサーバ装置2によって受信される。サーバ装置2のCPU21aは、前記要求データを受信するまで待機する(ステップS203においてNO)。サーバ装置2が要求データを受信すると(ステップS203においてYES)、CPU21aは、まず現在の日時において対象フロアに属する患者の患者情報(患者ID及び患者氏名)を、要求データに含まれる病棟コード及び現在の日時情報を検索キーとして入退院移動情報データベースDB2から検索する(ステップS204)。
次にCPU21aは、ステップS204において取得した患者ID及び現在の日時情報を検索キーとして、現在の日時における患者の感染情報を細菌検査結果データベースDB3から検索し、また、現在の日時における患者のデバイス装着情報をデバイス挿入抜去実施データベースDB1から検索する(ステップS205)。この処理では、現在の日時の直前の細菌検査結果に含まれる検出菌コード及び検出菌名称が感染情報として取得される。このとき、2回以上前に実施された細菌検査結果からは感染情報が取得されない。例えば、現在の日時の直前の細菌検査結果において細菌が検出されていない場合には、それ以前の細菌検査結果において細菌が検出されていたとしても、現在は感染症が治癒しているため、感染情報には検出菌コード及び検出菌名称が1つも含まれないこととなる。また、ステップS205においては、デバイスの挿入日から現在の日時までにデバイスの抜去日が登録されていないデバイスのデバイスコード及びデバイス名がデバイス装着情報として取得される。例えば、デバイスの挿入日と抜去日との両方がデバイス挿入抜去実施データベースDB1に登録されており、前記抜去日が、デバイスの挿入日から現在の日時までの間にある場合は、当該デバイスは一度患者に装着されたが現在は装着されていないため、当該デバイスの情報はデバイス装着情報に含まれないこととなる。
次にCPU21aは、要求データに含まれる病棟コードを検索キーとして、対象フロアにおけるフロアマップ表示に用いられる病室配置情報及び設備配置情報を病室配置データベースDB6及び病棟設備配置データベースDB7から検索する(ステップS206)。この処理では、病室配置データベースDB6及び病棟設備配置データベースDB7から、病棟フロア描画区分が“1”であって、要求データに含まれる病棟コードと同一の病棟コードを含むレコードが検索される。
次にCPU21aは、要求データに含まれる病棟コード及び現在の日時情報を検索キーとして、対象フロアにおける現在の日時の環境検査結果情報を検索する(ステップS207)。この処理では、現在の日時の直前の環境検査結果に含まれる病室番号又は設備コード、並びに検出菌コード及び検出菌名称が環境検査結果情報として取得される。このとき、同一の病室又は設備において2回以上前に実施された環境検査結果からは環境検査結果情報が取得されない。例えば、ある病室について現在の日時の直前に実施された環境検査結果において細菌が検出されていない場合には、それ以前に同一の病室について実施された環境検査結果において細菌が検出されていたとしても、現在はその病室は細菌に汚染されていないため、当該病室に係る環境検査結果情報には検出菌コード及び検出菌名称が1つも含まれないこととなる。
次にCPU21aは、上記のステップS203〜S207において取得された情報に基づいて、現在の日時における対象フロアのフロアマップを表示するためのフロアマップ表示データを作成する(ステップS208)。またCPU21aは、作成したフロアマップ表示データを要求元のクライアント装置3へ送信し(ステップS209)、処理を終了する。
サーバ装置2から送信されたフロアマップ表示データはクライアント装置3によって受信される。クライアント装置3のCPU31aは、前記フロアマップ表示データを受信するまで待機する(ステップS210においてNO)。クライアント装置3がフロアマップ表示データを受信すると(ステップS210においてYES)、CPU31aは、受信されたフロアマップ表示データに基づいて、現在の日時における対象フロアのフロアマップを表示部32に表示させ(ステップS211)、処理を終了する。
図9は、フロアマップ画面の一例を示す図である。図9に示すように、フロアマップ画面D300には、フロアマップM301が表示されるフロアマップ領域A302が設けられている。
フロアマップM301は、対象フロアの斜視図である。かかるフロアマップM301には、対象フロアにおける病室及び設備の配置が正確に示される。つまり、ステップS206において病室配置データベースDB6から取得された病室配置情報には、病室の配置位置情報として四角形の病室の各頂点の座標が含まれている。同じく、ステップS206において病棟設備配置データベースDB7から取得された設備配置情報には、設備の配置位置情報として四角形の設備の各頂点の座標が含まれている。フロアマップ上において、これらの配置位置情報により特定される各病室及び各設備の位置に、病室及び設備を示す図形(四角形)G303,G304,G305,G306が表示される。
また、フロアマップM301において、病室の図形(以下、「病室図形」という。)G303,G304の内部には、病室番号が表示される。病室図形は2種類設けられており、一方の病室図形G303は、四角形の枠が黒色であり、枠の内側が白色の図形であり、感染者が入院していない病室を示している。他方の病室図形G304は、四角形の枠が黒色であり、枠の内側が赤色(図中斜線で示す。)の図形であり、感染者が入院している病室を示している。ステップS208において、CPU21aは、細菌検査結果及び入退院移動情報に基づいて、細菌検査によって病原体が検出された患者が入院している病室を特定し、特定された病室を病室図形G304で表示し、それ以外の病室を病室図形G303で表示するように、フロアマップ表示データを作成する。
フロアマップM301において、設備の図形(以下、「設備図形」という。)G305,G306の内部には、設備名称が表示される。設備図形は2種類設けられており、一方の設備図形G305は、四角形の枠が黒色であり、枠の内側が白色の図形であり、環境検査において病原体が検出されていない設備を示している。他方の設備図形G306は、四角形の枠が黒色であり、枠の内側が赤色(図中斜線で示す。)の図形であり、環境検査において病原体が検出されている設備を示している。ステップS208において、CPU21aは、環境検査結果に基づいて、環境検査によって病原体が検出された設備を特定し、特定された設備を設備図形G306で表示し、それ以外の設備を設備図形G305で表示するように、フロアマップ表示データを作成する。
また、フロアマップ領域A302の上方には、記号の意味を説明する凡例が示される凡例領域A313が設けられている。かかる凡例領域A313には、病棟マップ画面D200の凡例領域A213と同一の凡例が表示される。
また、凡例領域A313の左方には、日時を指定するための日時指定領域A314が設けられている。この日時指定領域A314には、対象フロアを指定するための対象フロア入力ボックスB317と、日時を指定するための日時入力ボックスB315と、フロアマップ画面D300の再描画を指示するための再描画ボタンB316とが含まれる。ユーザが対象フロア入力ボックスB317においてフロアマップを表示させたいフロアを選択し、日時入力ボックスB315において日時を指定した上で、再描画ボタンB316をマウスでのクリック操作により選択することで、指定された日時における指定された対象フロア内の感染状況を示すフロアマップに表示が更新されるようになっている。
日時入力ボックスB315の下方には、フロアマップ画面に表示を切り替えるためのフロアマップ表示切替ボタンB318と、後述する一覧画面に表示を切り替えるための一覧表示切替ボタンB319とが設けられている。フロアマップ表示切替ボタンB318及び一覧表示切替ボタンB319のそれぞれは、選択可能なグラフィックオブジェクト(コントロール)であり、マウスによるクリック操作等で選択可能である。但し、フロアマップ画面D300においては、フロアマップ表示切替ボタンB318は既に選択された状態であるため、選択状態で表示され(図9においては、非選択状態表示よりも大きいボタンとして表示され)、さらに選択することはできない。フロアマップ画面D300においては、一覧表示切替ボタンB319が非選択状態(選択状態のボタンよりも小さいボタン)で表示され、マウスのクリック操作等によって選択可能である。この一覧表示切替ボタンB319が選択されるとこで、フロアマップ画面D300から一覧画面に表示が切り替わる。
一覧表示切替ボタンB319の右には、表示画面(フロアマップ画面又は一覧画面)の更新を手動で実行するための手動更新ラジオボタンB320と、表示画面の更新を所定時間毎に自動で実行するための自動更新ラジオボタンB321とが設けられている。手動更新ラジオボタンB320及び自動更新ラジオボタンB321は、マウスのクリック操作によって選択可能なグラフィックオブジェクトであり、同時に何れか一方のみを選択可能である。
かかるフロアマップ画面D300は、主として感染制御チームのメンバーによって用いられる。フロアマップ画面D300に示されるフロアマップM301は、病室及び設備の配置位置が正確に表される。また、フロアマップM301には、各病室図形に患者氏名等の情報が表示されず、感染者が入院している病室及び環境検査によって病原体が検出された設備(以下、「感染病室等」という。)が、感染者が入院していいない病室及び環境検査によって病原体が検出されなかった設備(以下、「非感染病室等」という。)とは区別して表示される。このため、かかるフロアマップ画面D300により、医療施設全体における感染管理に関する業務にとって重要な情報である感染病室等の正確な位置を感染制御チームのメンバーが容易に把握することができる。
<フロアマップでの患者情報表示処理>
ユーザは、上述したフロアマップM301の任意の病室にマウスオーバー操作(マウスポインタを病室図形上に配置する操作)を行うことにより、その病室に入院している患者の情報を表示させることができる。以下、このフロアマップでの患者情報表示処理について説明する。
図10は、フロアマップでの患者情報表示処理の流れを示すフローチャートである。クライアント装置3のCPU31aは、病室図形のマウスオーバー操作を受け付けると(ステップS301)、マウスオーバーが行われた病室図形に対応する病室に属する患者の患者情報をフロアマップ上に重畳表示させる(ステップS302)。
図11は、患者情報が重畳表示されたフロアマップ画面の例を示す図である。図11には、病室番号“308”の病室図形G304にマウスオーバー操作が行われた例が示されている。病室“308”は感染病室等であり、入院患者に感染者が含まれている。病室に入院している患者の患者情報は、吹き出し状の枠G401に囲まれて表示される。この吹き出し状の枠G401には、入院患者の氏名G402が並べて表示され、感染者である入院患者の氏名の左には、感染している病原体を示すマークG403,G404が表示される。病原体のマークG403,G404は、入院患者が感染している病原体が凡例領域A313に凡例として示されている病原体の記号と対応する記号とされる。例えば、患者“福岡 清”はインフルエンザ抗原Bに感染しており、凡例において示されているインフルエンザ抗原Bのマークと同一のマークG403が、当該患者氏名“福岡 清”の左に表示される。
また、患者がデバイスを装着している場合には、デバイスを装着していることを示すマークが当該患者の氏名の左に表示される。図11に示す例では、患者“熊本 剛”は病原体に感染し、且つ、デバイスを装着しており、感染している病原体である腸感染ウイルスに対応するマークG404と、デバイス装着のマークG405とが、当該患者氏名“熊本 剛”の左に並べて表示される。
このように、病室図形のマウスオーバー操作に伴って患者情報を表示することで、ユーザが当該病室に入院している患者を容易に把握することができる。また、患者氏名と感染している病原体を示すマークとが対応付けて表示されることで、ユーザがどの患者がどの病原体に感染しているかを容易に把握することができる。フロアマップ画面D300を参照していた感染制御チームのメンバーが、感染病室等の病室に入院している患者の氏名、又は感染している病原体を把握したい場合、又は感染制御チームに属さない医療従事者が、フロアマップを参照しており、特定の病室について詳しい患者の情報が知りたい場合には、これらのユーザが目的の病室に対応する病室図形にマウスオーバー操作を行うことで、目的とする情報を容易に得ることができる。
図10に戻って、フロアマップでの患者情報表示処理について説明する。CPU31aは、マウスオーバーされていた病室図形からマウスポインタが外れたか否かを判定する(ステップS303)。CPU31aは、病室図形からマウスポインタが外れていない場合には(ステップS303においてNO)、ステップS303の処理を繰り返す。ユーザは、患者情報を消去(非表示)したい場合には、マウスポインタを病室図形から移動させる。ステップS303において、病室図形からマウスポインタが外れた場合には(ステップS303においてYES)、CPU31aは、表示されていた患者情報を非表示にし(ステップS304)、処理を終了する。
このように、フロアマップ画面D300において、ユーザは病室図形にマウスオーバー操作を行うことで、患者情報をポップアップ表示させ、またマウスポインタを病室図形から外すことで、患者情報を非表示にすることができる。これにより、ユーザは必要なときにだけ任意の病室の患者情報を表示させることができ、また患者情報を表示させたくない場合には容易に非表示にすることができる。
<一覧表示切替処理>
上述したように、ユーザは、フロアマップ画面D300における一覧表示切替ボタンB319を選択することで、当該フロアの一覧マップを表示する一覧表示切替処理を呼び出すことができる。
図12は、一覧表示切替処理の流れを示すフローチャートである。一覧表示切替ボタンB319が選択されることで、クライアント装置3のCPU31aが、その時点で表示中のフロアマップ画面D300と同じ対象フロアの一覧表示指示を受け付けると(ステップS401)、CPU31aは、一覧表示に必要な一覧表示データを要求する要求データをサーバ装置2へ送信する(ステップS402)。この要求データには、対象フロアを特定する情報(病棟コード)が含まれている。
クライアント装置3から送信された要求データはサーバ装置2によって受信される。サーバ装置2のCPU21aは、前記要求データを受信するまで待機する(ステップS403においてNO)。サーバ装置2が要求データを受信すると(ステップS403においてYES)、CPU21aは、まず現在の日時において対象フロアに属する患者の患者情報(患者ID及び患者氏名)を、要求データに含まれる病棟コード及び現在の日時情報を検索キーとして入退院移動情報データベースDB2から検索する(ステップS404)。
次にCPU21aは、ステップS404において取得した患者ID及び現在の日時情報を検索キーとして、現在の日時における患者の感染情報を細菌検査結果データベースDB3から検索し、また、現在の日時における患者のデバイス装着情報をデバイス挿入抜去実施データベースDB1から検索する(ステップS405)。この処理は、ステップS205の処理と同様であるので、その説明を省略する。
次にCPU21aは、要求データに含まれる病棟コードを検索キーとして、対象フロアにおける一覧表示に用いられる病室配置情報及び設備配置情報を病室配置データベースDB6及び病棟設備配置データベースDB7から検索する(ステップS406)。この処理では、病室配置データベースDB6及び病棟設備配置データベースDB7から、病棟フロア描画区分が“2”であって、要求データに含まれる病棟コードと同一の病棟コードを含むレコードが検索される。
次にCPU21aは、要求データに含まれる病棟コード及び現在の日時情報を検索キーとして、対象フロアにおける現在の日時の環境検査結果情報を検索する(ステップS407)。この処理は、ステップS207の処理と同様であるので、その説明を省略する。
次にCPU21aは、上記のステップS403〜S407において取得された情報に基づいて、現在の日時における対象フロアの一覧画面を表示するための一覧表示データを作成する(ステップS408)。またCPU21aは、作成した一覧表示データを要求元のクライアント装置3へ送信し(ステップS409)、処理を終了する。
サーバ装置2から送信された一覧表示データはクライアント装置3によって受信される。クライアント装置3のCPU31aは、前記一覧表示データを受信するまで待機する(ステップS410においてNO)。クライアント装置3が一覧表示データを受信すると(ステップS410においてYES)、CPU31aは、受信された一覧表示データに基づいて、現在の日時における対象フロアの一覧画面を表示部32に表示させ(ステップS411)、処理を終了する。
図13は、一覧画面の一例を示す図である。図13に示すように、一覧画面D500には、一覧マップM501が表示される一覧マップ領域A502が設けられている。
一覧マップM501は、対象フロアの模式的な平面図である。かかる一覧マップM501には、対象フロアにおける病室及び設備の大まかな配置が示される。つまり、ステップS206において病室配置データベースDB6から取得された病室配置情報には、病室の配置位置情報として四角形の病室の1つの頂点の座標が含まれている。同じく、ステップS206において病棟設備配置データベースDB7から取得された設備配置情報には、設備の配置位置情報として四角形の設備の1つの頂点の座標が含まれている。フロアマップ上において、これらの配置位置情報により特定される各病室及び各設備の位置に、病室及び設備を示す図形(四角形)G503,G504,G505,G506が表示される。
また、一覧マップM501において、病室図形G503,G504の枠に接するように、病室図形よりも小さい四角形の枠が表示され、その枠の内側に病室番号が表示される。病室図形は2種類設けられており、一方の病室図形G503は、四角形の枠が細線の黒色であり、枠の内側が白色の図形であり、感染者が入院していない病室を示している。他方の病室図形G504は、四角形の枠が太線の赤色(図中斜線で示す。)であり、枠の内側が白色の図形であり、感染者が入院している病室を示している。ステップS408において、CPU21aは、細菌検査結果及び入退院移動情報に基づいて、細菌検査によって病原体が検出された患者が入院している病室を特定し、特定された病室を病室図形G504で表示し、それ以外の病室を病室図形G503で表示するように、一覧表示データを作成する。
さらに感染者が入院している病室を示す病室図形G504の内側には、入院患者の氏名G507が並べて表示され、感染者である入院患者の氏名の左には、感染している病原体を示すマークG508,G509が表示される。病原体のマークG508,G509は、入院患者が感染している病原体が凡例領域A313に凡例として示されている病原体の記号と対応する記号とされる。例えば、患者“福岡 清”はインフルエンザ抗原Bに感染しており、凡例において示されているインフルエンザ抗原Bのマークと同一のマークG508が、当該患者氏名“福岡 清”の左に表示される。
また、患者がデバイスを装着している場合には、デバイスを装着していることを示すマークが当該患者の氏名の左に表示される。図13に示す例では、患者“熊本 剛”は病原体に感染し、且つ、デバイスを装着しており、感染している病原体である腸感染ウイルスに対応するマークG509と、デバイス装着のマークG510とが、当該患者氏名“熊本 剛”の左に並べて表示される。
一覧マップM501において、設備図形G505,G506の内部には、設備名称が表示される。設備図形は2種類設けられており、一方の設備図形G505は、四角形の枠が黒色であり、枠の内側が白色の図形であり、環境検査において病原体が検出されていない設備を示している。他方の設備図形G506は、四角形の枠が黒色であり、枠の内側が赤色(図中斜線で示す。)の図形であり、環境検査において病原体が検出されている設備を示している。ステップS408において、CPU21aは、環境検査結果に基づいて、環境検査によって病原体が検出された設備を特定し、特定された設備を設備図形G506で表示し、それ以外の設備を設備図形G505で表示するように、フロアマップ表示データを作成する。
また、一覧マップ領域A502の上方には、記号の意味を説明する凡例が示される凡例領域A313が設けられている。かかる凡例領域A313には、病棟マップ画面D200の凡例領域A213と同一の凡例が表示される。なお、フロアマップ画面D300においては、凡例で示される記号は使用されない。
また、凡例領域A313の左方には、日時を指定するための日時指定領域A314が設けられている。この日時指定領域A314には、上述したフロアマップ画面D300における日時指定領域A314と同様の内容が表示される。つまり、日時指定領域A314には、対象フロアを指定するための対象フロア入力ボックスB317と、日時を指定するための日時入力ボックスB315と、一覧画面D500の再描画を指示するための再描画ボタンB316とが含まれる。ユーザが対象フロア入力ボックスB317において一覧画面を表示させたいフロアを選択し、日時入力ボックスB315において日時を指定した上で、再描画ボタンB316をマウスでのクリック操作により選択することで、指定された日時における指定された対象フロア内の感染状況を示す一覧マップに表示が更新されるようになっている。
日時入力ボックスB315の下方には、フロアマップ画面D300と同様に、フロアマップ表示切替ボタンB318と、一覧表示切替ボタンB319とが設けられている。但し、一覧画面D500においては、一覧表示切替ボタンB319は既に選択された状態であるため、選択状態で表示され(図13においては、非選択状態表示よりも大きいボタンとして表示され)、さらに選択することはできない。一覧画面D500においては、フロアマップ表示切替ボタンB318が非選択状態(選択状態のボタンよりも小さいボタン)で表示され、マウスのクリック操作等によって選択可能である。このフロアマップ表示切替ボタンB318が選択されるとこで、一覧画面D500からフロアマップ画面に表示が切り替わる。
フロアマップ画面D300と同様に、一覧表示切替ボタンB319の右には、手動更新ラジオボタンB320と、自動更新ラジオボタンB321とが設けられている。
かかる一覧画面D500は、主として感染制御チームに属さない医療従事者によって用いられる。一覧表示画面D500に示される一覧マップM501は、病室及び設備の配置位置が大まかに表される。さらに詳細には、この一覧マップM501には、各病室及び設備の形状及び寸法は正確ではないが、各病室及び設備間の相対的な配置位置関係(つまり、どの病室の隣はどの病室である等の病室同士、病室と設備同士、及び設備同士の位置関係)は正確に示される。また、一覧マップM501には、各病室図形に入院している患者の氏名と、患者が感染している病原体を示すマークが表示される。これにより、かかる一覧画面D500により、患者に対して医療行為を実施する医療従事者が、どの患者が感染者(保菌者)でありどの病室にいるか、また感染者の患者は何の感染症に罹患しているか等、現場で各患者に医療行為を行う上で院内感染の予防に必要な情報を容易に取得することができる。
<フロアマップ表示切替処理>
上述したように、ユーザは、一覧画面D500におけるフロアマップ表示切替ボタンB318を選択することで、当該フロアのフロアマップに表示を切り替えるフロアマップ表示切替処理を呼び出すことができる。
図14は、フロアマップ表示切替処理の流れを示すフローチャートである。フロアマップ表示切替ボタンB318が選択されることで、クライアント装置3のCPU31aが、その時点で表示中の一覧画面D500と同じ対象フロアのフロアマップ表示指示を受け付けると(ステップS501)、CPU31aは、フロアマップ表示に必要なフロアマップ表示データを要求する要求データをサーバ装置2へ送信する(ステップS502)。以降の処理は、フロアマップ表示処理のステップS203〜S211と同様であるので、詳細な説明については省略するが、サーバ装置2によって要求データが受信されると(ステップS503においてYES)、CPU21aが、現在対象フロアに属する患者の患者情報、各患者の現在における感染情報及びデバイス装着情報、フロアマップ表示での病室配置情報及び設備配置情報、並びに対象フロアにおける現在の環境検査結果情報を取得し(ステップS504〜S507)、取得された情報に基づいてフロアマップ表示データを作成し(ステップS508)、作成されたフロアマップ表示データをクライアント装置3へ送信する(ステップS509)。クライアント装置3がフロアマップ表示データを受信すると(ステップS510)、CPU31aが、一覧画面からフロアマップ画面へと表示部320の表示を切り替え(ステップS511)、処理を終了する。
このように、ユーザは、フロアマップ画面及び一覧画面の間で、画面表示を容易に切り替えることができる。
<フロアマップ再描画処理>
上述したように、ユーザは、フロアマップ画面D300の日時指定領域A314において、手動更新ラジオボタンB320を選択した状態で、対象フロア入力ボックスB317にフロアマップを表示したいフロアの情報を入力し、日時入力ボックスB315に日時情報を入力し、再描画ボタンB318を選択することで、指定したフロアの指定した日時における感染状況を示すフロアマップ画面を再描画するフロアマップ再描画処理を呼び出すことができる。また、ユーザが自動更新ラジオボタンB320を選択すると、所定時間(例えば、1分)毎に、現在表示されているフロアマップと同一の対象フロアの現在の日時における感染状況を示すフロアマップ画面を再描画するフロアマップ再描画処理が呼び出される。
図15は、フロアマップ再描画処理の流れを示すフローチャートである。フロアマップ画面において、手動更新ラジオボタンB320が選択された状態で、対象フロア入力ボックスB317にフロアの情報が入力され、日時入力ボックスB315に日時情報が入力され、再描画ボタンB318が選択されることで、クライアント装置3のCPU31aが、選択された対象フロア及び日時の指定、並びにフロアマップ画面の再描画の指示を受け付ける。また、フロアマップ画面において、自動更新ラジオボタンB321が選択され、所定の更新時刻が到達すると、クライアント装置3のCPU31aが、現在表示されているフロアマップと同一の対象フロア及び現在の日時の指定、並びにフロアマップ画面の再描画の指示を自動的に受け付ける。このように、CPU31aは、対象フロア及び日時並びに再描画の指示を受け付けると(ステップS601)、フロアマップの表示に必要なフロアマップ表示データを要求する要求データをサーバ装置2へ送信する(ステップS602)。この要求データには、対象フロアを特定する情報(病棟コード)及び指定日時を示す情報が含まれている。
クライアント装置3から送信された要求データはサーバ装置2によって受信される。サーバ装置2のCPU21aは、前記要求データを受信するまで待機する(ステップS603においてNO)。サーバ装置2が要求データを受信すると(ステップS603においてYES)、CPU21aは、まず指定日時において対象フロアに属する患者の患者情報(患者ID及び患者氏名)を、要求データに含まれる病棟コード及び指定日時情報を検索キーとして入退院移動情報データベースDB2から検索する(ステップS604)。
次にCPU21aは、ステップS604において取得した患者ID及び指定日時情報を検索キーとして、指定日時における患者の感染情報を細菌検査結果データベースDB3から検索し、また、指定日時における患者のデバイス装着情報をデバイス挿入抜去実施データベースDB1から検索する(ステップS605)。この処理では、指定日時の直前の細菌検査結果に含まれる検出菌コード及び検出菌名称が感染情報として取得される。このとき、指定日時から2回以上前に実施された細菌検査結果からは感染情報が取得されない。例えば、指定日時の直前の細菌検査結果において細菌が検出されていない場合には、それ以前の細菌検査結果において細菌が検出されていたとしても、指定日時においては感染症が治癒しているため、感染情報には検出菌コード及び検出菌名称が1つも含まれないこととなる。なお、ステップS605においては、指定日時以降の細菌検査結果は参照されない。
また、ステップS605においては、デバイスの挿入日から指定日時までにデバイスの抜去日が登録されていないデバイスのデバイスコード及びデバイス名がデバイス装着情報として取得される。例えば、デバイスの挿入日と抜去日との両方がデバイス挿入抜去実施データベースDB1に登録されており、前記抜去日が、デバイスの挿入日から指定日時までの間にある場合は、当該デバイスは一度患者に装着されたが指定日時においては装着されていないため、当該デバイスの情報はデバイス装着情報に含まれないこととなる。なお、ステップS605においては、指定日時以降のデバイス挿入抜去実施データは参照されない。
次にCPU21aは、要求データに含まれる病棟コードを検索キーとして、対象フロアにおけるフロアマップ表示に用いられる病室配置情報及び設備配置情報を病室配置データベースDB6及び病棟設備配置データベースDB7から検索する(ステップS606)。この処理は、上述したステップS206の処理と同様であるので、その説明を省略する。
次にCPU21aは、要求データに含まれる病棟コード及び指定日時情報を検索キーとして、対象フロアにおける指定日時の環境検査結果情報を検索する(ステップS607)。この処理では、指定日時の直前の環境検査結果に含まれる病室番号又は設備コード、並びに検出菌コード及び検出菌名称が環境検査結果情報として取得される。このとき、同一の病室又は設備において指定日時より2回以上前に実施された環境検査結果からは環境検査結果情報が取得されない。例えば、ある病室について指定日時の直前に実施された環境検査結果において細菌が検出されていない場合には、それ以前に同一の病室について実施された環境検査結果において細菌が検出されていたとしても、現在はその病室は細菌に汚染されていないため、当該病室に係る環境検査結果情報には検出菌コード及び検出菌名称が1つも含まれないこととなる。なお、ステップS607においては、指定日時以降の環境検査結果は参照されない。
次にCPU21aは、上記のステップS603〜S607において取得された情報に基づいて、指定日時における対象フロアのフロアマップを表示するためのフロアマップ表示データを作成する(ステップS608)。またCPU21aは、作成したフロアマップ表示データを要求元のクライアント装置3へ送信し(ステップS609)、処理を終了する。
サーバ装置2から送信されたフロアマップ表示データはクライアント装置3によって受信される。クライアント装置3のCPU31aは、前記フロアマップ表示データを受信するまで待機する(ステップS610においてNO)。クライアント装置3がフロアマップ表示データを受信すると(ステップS610においてYES)、CPU31aは、受信されたフロアマップ表示データに基づいて、指定日時における対象フロアのフロアマップを表示部32に表示させることで、フロアマップを再描画させ(ステップS611)、処理を終了する。
これにより、任意のフロア及び過去の任意の日時を指定することで、指定日時における指定されたされたフロアのフロアマップを容易に表示することができる。したがって、ユーザは過去の感染状況を容易に確認することができ、例えば、感染制御チームのメンバーは、過去から現在までの感染状況の推移を確認することで、感染管理に関する業務を効率的に行うことができる。
なお、フロアマップの再描画と同様に、一覧マップの再描画も可能である。一覧マップの再描画においては、ステップS602においてフロアマップ表示データを要求する要求データに代えて、一覧表示データを要求する要求データがサーバ装置2へ送信され、ステップS606において、対象フロアにおけるフロアマップ表示での病室配置情報及び設備配置情報に代えて、対象フロアにおける一覧表示での病室配置情報及び設備配置情報が取得され、ステップS608乃至S610において、フロアマップ表示データに代えて一覧表示データが作成、送信、及び受信され、ステップS611において、フロアマップに代えて一覧マップが再描画される他は、フロアマップ再描画処理と同様であるので、その説明を省略する。
上記のように、本実施の形態にかかる感染情報提供システム1においては、感染制御チームのメンバーに対して、感染制御に関する業務を支援するための情報だけでなく、感染制御チームに属さない一般の医療従事者に対して、現場で各患者に医療行為を行う上で院内感染の予防に必要な情報を提供することができる。
(その他の実施の形態)
上記の実施の形態においては、一覧マップにおいて、各病室図形に入院している患者の氏名を表示する構成について述べたが、これに限定されるものではない。患者氏名に代えて、患者ID等の患者を特定可能な情報を表示する構成としてもよい。
また、上記の実施の形態においては、一覧マップにおいて、感染者と非感染者とを区別するために、感染している病原体を示すマークを患者氏名の横に表示する構成について述べたが、これに限定されるものではない。例えば、感染者の患者の氏名と、非感染者の患者の氏名とを異なる色で表示したり、感染者の患者の氏名を枠で囲み、非感染者の患者の氏名を枠で囲まない等、感染者の患者氏名と非感染者の患者氏名とを異なる表示形式により表示することで、感染者と非感染者とを区別するようにしてもよい。また、非感染者の患者氏名を表示せず、感染者の患者氏名のみを表示する構成としてもよい。
また、上記の実施の形態においては、一覧マップにおいて、感染している病原体を示すマークを患者氏名の横に表示することで、感染者がどの病原体に感染しているかを識別可能としているが、これに限定されるものではない。例えば、患者が感染している病原体の名称を、患者氏名の横に表示する構成としてもよい。
また、上記の実施の形態においては、一覧マップにおいて、感染者が入院している病室の病室図形の枠を太線の赤色とし、感染者が入院していない病室の病室図形の枠を細線の黒色とすることで、感染者が入院している病室と感染者が入院していない病室とを区別して表示する構成について述べたが、これに限定されるものではない。感染者が入院している病室の病室図形を黒色の枠の内側が赤色の図形とし、感染者が入院していない病室の病室図形を黒色の枠の内側が白色の図形とする等、他の態様により感染者が入院している病室の病室図形と、感染者が入院していない病室の病室図形とを異ならせるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態においては、各病室及び設備の形状及び寸法は正確ではないが、各病室及び設備間の相対的な配置位置関係を正確に示す一覧マップを表示する構成について述べたが、これに限定されるものではない。一覧マップを、各病室及び各設備の形状及び寸法、位置を正確に示したマップとすることもできる。
また、上記の実施の形態においては、一覧マップにおいて、各病室の病室図形の内側に、病室に入院している患者氏名を表示する構成について述べたが、これに限定されるものではない。病室図形とは別に患者氏名を表示する領域を設け、この領域において、病室番号毎に入院している患者の氏名をリスト形式で表示する構成としてもよい。また、病室番号毎に入院している患者の氏名をリスト形式で表示する領域を一覧画面に設け、一覧マップにおいて、病室図形ではなく病室番号のみを病室の配置位置に表示する構成としてもよい。
また、上記の実施の形態においては、感染情報提供システム1が、サーバ装置2及びクライアント装置3を備える構成について述べたが、これに限定されるものではない。サーバ装置2及びクライアント装置3の機能の全てを1台の装置に搭載した感染情報提供システムとしてもよい。
また、上記の実施の形態においては、クライアント装置3がコンピュータ3aにより構成されている場合について述べたが、これに限定されるものではない。クライアント装置3を、携帯型電話機、スマートフォン、PDA、又は携帯型ゲーム機により構成してもよい。
また、上記の実施の形態においては、単一のコンピュータ2aによりコンピュータプログラム24aの全ての処理を実行する構成について述べたが、これに限定されるものではなく、上述したコンピュータプログラム24aと同様の処理を、複数の装置(コンピュータ)により分散して実行する分散システムとすることも可能である。コンピュータ3aについても同様である。
また、上述した実施の形態においては、感染情報提供システム専用のサーバプログラム24aがサーバ装置2にインストールされ、当該サーバプログラム24a専用のクライアントプログラム34aがクライアント装置3にインストールされ、かかるサーバ装置2及びクライアント装置3によって、上述した各種の処理を実行する構成について述べたが、これに限定されるものではない。クライアント装置3にWWWブラウザプログラムがインストールされ、WWWサーバとして機能するサーバ装置2と、WWWクライアントとして機能するクライアント装置3とがhttpプロトコルにより通信を行うことで、上記と同様の処理を実行する構成としてもよい。
本発明に係る感染情報提供システム、感染情報提供装置、及びコンピュータプログラムは、医療施設内における患者の病原体への感染に関する情報を提供する感染情報提供システム、感染情報提供装置、及びコンピュータを感染情報提供装置として機能させるためのコンピュータプログラム等として有用である。
1 感染情報提供システム
2 サーバ装置
2a コンピュータ
21a CPU
21b ROM
21c RAM
21d ハードディスク
24a コンピュータプログラム
3 クライアント装置
3a コンピュータ
31a CPU
31b ROM
31c RAM
31d ハードディスク
4 検体分析装置

Claims (13)

  1. 複数階からなる病棟の構成を示す病棟構成情報、前記病棟の各階における病室の配置位置を示す病室配置情報、前記病室に入院している患者を識別するための患者識別情報、及び患者が病原体に感染している場合に、患者が感染している病原体を識別するための病原体識別情報を記憶する記憶部と、
    表示部と、
    前記記憶部に記憶されている前記病棟構成情報、前記病室配置情報、前記患者識別情報、及び前記病原体識別情報に基づいて、前記病棟の複数階の構成を示す病棟マップを、各階に感染者がいるか否かを識別可能に且つ階毎に選択可能に前記表示部に表示させ、前記病棟マップにおいて何れかの階が選択された場合、選択された階における病室の配置を示す病室配置図を含む病室配置画面を前記表示部に表示させ、且つ、前記病室配置図に示される各病室に対応付けて、前記病室に入院している患者を示す患者識別情報を、病原体に感染している患者及び病原体に感染していない患者のそれぞれについて前記病室配置画面に表示させ、患者が感染している病原体を識別するための病原体識別情報を、病原体に感染している各患者の患者識別情報に対応付けて前記病室配置画面に表示させる制御部と、
    を備える、
    感染情報提供システム。
  2. 前記記憶部は、前記病室配置情報によって配置位置が示される各病室を識別するための病室識別情報を記憶しており、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記病室識別情報に基づいて、前記病室配置図における各病室に、対応する病室識別情報を表示するように構成されている、
    請求項に記載の感染情報提供システム。
  3. 前記制御部は、前記病室配置図において、感染者が入院している病室と、感染者が入院していない病室とを区別して表示させるように構成されている、
    請求項1又は2に記載の感染情報提供システム。
  4. 前記制御部は、前記病室配置図において、感染者が入院している病室を所定の第1の色の図形で表示させ、感染者が入院していない病室を前記第1の色とは異なる第2の色で表示させるように構成されている、
    請求項に記載の感染情報提供システム。
  5. 前記記憶部は、前記病棟の各階における病室以外の設備の配置位置を示す設備配置情報と、前記病棟の各階における設備について病原体を検出する環境検査結果を記憶しており、
    前記病室配置図は、前記選択された階における設備の配置をさらに示し、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記設備配置情報に基づいて、前記病室配置図に示される各設備に対応付けて、前記設備を示す設備情報を前記病室配置画面に表示させ、且つ、前記記憶部に記憶されている前記環境検査結果に基づいて、病原体が検出された設備の設備情報と病原体が検出されなかった設備の設備情報とを区別して表示させるように構成されている、
    請求項1乃至の何れかに記載の感染情報提供システム。
  6. 前記記憶部は、各患者の入退院の日付を示す入退院日付情報を記憶し、且つ、前記各患者の感染症への罹患及び治癒に関する日付を示す感染日付情報を記憶しており、
    日付を指定する日付指定部をさらに備え、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記病室配置情報、前記患者識別情報、前記入退院日付情報、及び前記感染日付情報に基づいて、前記病室配置図に示される各病室に対応付けて、前記日付指定部によって指定された日付において前記病室に入院していた患者を示す患者識別情報を、前記日付指定部によって指定された日付において患者が病原体に感染していたか否かを識別可能に表示させるように構成されている、
    請求項1乃至の何れかに記載の感染情報提供システム。
  7. 前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記病室配置情報、前記患者識別情報、及び前記病原体識別情報に基づいて、前記選択された階における病室の配置を示す第2病室配置図を前記病室配置画面に表示可能であり、前記第2病室配置図において、病室に入院している患者を示す患者識別情報を含まず、且つ、感染者が入院している病室と、感染者が入院していない病室とを区別して表示させるように構成されている、
    請求項1乃至の何れかに記載の感染情報提供システム。
  8. 入力部を備え、
    前記病室配置画面は、前記病室配置図から前記第2病室配置図へ表示を切り替えるための選択可能な第1切替部と、前記第2病室配置図から前記病室配置図へ表示を切り替えるための選択可能な第2切替部とを含み、
    前記制御部は、前記病室配置図が前記病室配置画面に表示されている場合であって、前記第1切替部を選択する入力が前記入力部によって受け付けられたときに、前記病室配置図から前記第2病室配置図へ前記病室配置画面の表示を切り替えるように構成されており、前記第2病室配置図が前記病室配置画面に表示されている場合であって、前記第2切替部を選択する入力が前記入力部によって受け付けられたときに、前記第2病室配置図から前記病室配置図へ前記病室配置画面の表示を切り替えるように構成されている、
    請求項に記載の感染情報提供システム。
  9. 前記制御部は、所定の周期で前記記憶部から前記病室配置情報、前記患者識別情報、及び前記病原体識別情報を読み出し、読出された前記病室配置情報、前記患者識別情報、及び前記病原体識別情報に基づいて、前記病室配置画面の表示を自動的に更新可能に構成されている、
    請求項1乃至の何れかに記載の感染情報提供システム。
  10. 前記記憶部は、前記病原体識別情報として、病原体を示す病原体コードまたは病原体の名称を記憶し、
    前記制御部は、前記病室配置画面において、前記病原体識別情報として、患者が感染している病原体に対応する記号を表示させるように構成されている、
    請求項1乃至9の何れかに記載の感染情報提供システム。
  11. 前記記憶部は、患者に対する医療機器の挿入又は抜去に関する医療機器挿入抜去情報を記憶しており、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記医療機器挿入抜去情報に基づいて、患者が医療機器を装着していることを識別するための情報を、医療機器を装着している各患者の患者識別情報に対応付けて前記病室配置画面に表示させるように構成されている、
    請求項1乃至10の何れかに記載の感染情報提供システム。
  12. 情報を表示する表示装置に通信可能に接続された感染情報提供装置であって、
    複数階からなる病棟の構成を示す病棟構成情報、前記病棟の各階における病室の配置位置を示す病室配置情報、前記病室に入院している患者を識別するための患者識別情報、及び患者が病原体に感染している場合に、患者が感染している病原体を識別するための病原体識別情報を記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶されている前記病棟構成情報、前記病室配置情報、前記患者識別情報、及び前記病原体識別情報に基づいて、前記病棟の複数階の構成を示す病棟マップを、各階に感染者がいるか否かを識別可能に且つ階毎に選択可能に表示させ、前記病棟マップにおいて何れかの階が選択された場合、選択された階における病室の配置を示す病室配置図を含む病室配置画面を表示させ、且つ、前記病室配置図に示される各病室に対応付けて、前記病室に入院している患者を示す患者識別情報を、病原体に感染している患者及び病原体に感染していない患者のそれぞれについて前記病室配置画面に表示させ、患者が感染している病原体を識別するための病原体識別情報を、病原体に感染している各患者の患者識別情報に対応付けて前記病室配置画面に表示させるための表示データを作成する制御部と、
    前記表示装置に前記病棟マップ及び前記病室配置画面を表示させるために、前記制御部によって作成された前記表示データを前記表示装置へ送信する通信部と、
    を備える、
    感染情報提供装置。
  13. 情報を表示する表示装置にデータを送信するための通信部と、複数階からなる病棟の構成を示す病棟構成情報、前記病棟の各階における病室の配置位置を示す病室配置情報、前記病室に入院している患者を識別するための患者識別情報、及び患者が病原体に感染している場合に、患者が感染している病原体を識別するための病原体識別情報を記憶する記憶部と、を備えるコンピュータに、前記病棟内での感染に関する情報を提供させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記記憶部から、前記病棟構成情報、前記病室配置情報、前記患者識別情報、及び前記病原体識別情報を読み出すステップと、
    読み出された前記病棟構成情報、前記病室配置情報、前記患者識別情報、及び前記病原体識別情報に基づいて、前記病棟の複数階の構成を示す病棟マップを、各階に感染者がいるか否かを識別可能に且つ階毎に選択可能に表示させ、前記病棟マップにおいて何れかの階が選択された場合、選択された階における病室の配置を示す病室配置図を含む病室配置画面を表示させ、且つ、前記病室配置図に示される各病室に対応付けて、前記病室に入院している患者を示す患者識別情報を、病原体に感染している患者及び病原体に感染していない患者のそれぞれについて前記病室配置画面に表示させ、患者が感染している病原体を識別するための病原体識別情報を、病原体に感染している各患者の患者識別情報に対応付けて前記病室配置画面に表示させるための表示データを作成するステップと、
    前記表示装置に前記病棟マップ及び前記病室配置画面を表示させるために、作成された前記表示データを、前記通信部によって前記表示装置へ送信するステップと、
    を前記コンピュータに実行させる、
    コンピュータプログラム。
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