JP5693008B2 - 産業副産物を含む高強度セメント、モルタルおよびコンクリート - Google Patents

産業副産物を含む高強度セメント、モルタルおよびコンクリート Download PDF

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Description

発明の分野
オリジナル建造物、補修、プレキャストブロック、装甲、噴霧および他の用途のための、混和された水硬セメント材料ならびにそのコンクリートおよびモルタル誘導体を生成するための、新規組成物ファミリーを開示する。これらの材料は、カルシウム含有産業副産物と、化学活性化剤、凝結遅延剤、接着増強剤および機械的強度改良剤との制御された反応を示す。
発明の背景
ポゾラン特性を有する材料はガラス状シリカおよびアルミナを含み、これらは、水および遊離石灰の存在下、石灰中のカルシウムと反応し、ケイ酸カルシウム水和物を生成すると考えられる。天然および工業ポゾランの両方が存在する。
工業ポゾランは工業過程中に生成され、例えば、クラスCおよびクラスFフライアッシュを含む。これらのフライアッシュは石炭の燃焼中に生成される。フライアッシュは、石炭中に存在し、燃焼中に溶融されてガラス状のアモルファス構造になる無機不燃物質からなる。工業的に生成されたフライアッシュの分類は使用した石炭の型に依存する。褐炭または亜瀝青炭の燃焼では、典型的には、クラスCフライアッシュが生成する。無煙炭および瀝青炭の燃焼では、典型的には、クラスFフライアッシュが生成する。
ASTM C618により規定されるように、クラスCフライアッシュの特徴は、クラスFフライアッシュよりも高い石灰量を含むことである。クラスCフライアッシュ中の石灰量がより高いことにより、クラスCフライアッシュは自硬性であり、一方、クラスFフライアッシュでは典型的には、さらなる石灰またはセメントを添加してセメント材料を形成させる必要がある。
天然ポゾランの一例はクラスNポゾランアッシュである。クラスNポゾランアッシュは、未加工または焼成天然ポゾラン、例えばいくつかの珪藻土、オパール質のチャート(opaline chert)、および頁岩;凝灰岩、火山灰、および軽石;ならびに焼成粘土および頁岩である。
クラスC、クラスFおよびクラスNポゾランアッシュの化学的および物理的特質はさらに、その内容が参照により全体として本明細書に組み入れられるASTM-C618により規定される。
セメント組成物において、典型的にはポルトランドセメントの存在下で、フライアッシュを使用することは公知である。例えば、Brookらの米国特許第5,556,458号(特許文献1)では、少なくとも20%のポルトランドセメントを必要とする。特に、Brookらは、フライアッシュ組成物の初期強度の低さを克服するために、その組成物中にポルトランドセメントが必要であることを指摘している。
Gravittらの米国特許第4,997,484号(特許文献2)およびHicksらの米国特許第7,288,148号(特許文献3)は、ポルトランドセメントを有しないフライアッシュセメント組成物を開示するが、クエン酸(約pH2.2)と、アルカリ水酸化物(約pH12〜14)または金属炭酸塩(約pH11.6)のいずれかとの複合効果を使用する酸-塩基反応系に依存する。しかしながら、GravittおよびHicksのフライアッシュセメント組成物は多くのセメント用途で要求される強度および硬度を示さない。
米国特許第5,556,458号 米国特許第4,997,484号 米国特許第7,288,148号
発明の簡単な概要
天然および/または工業ポゾラン粉末のセメント特性を注意深く制御したセメント性組成物を記載する。セメント性組成物は、強酸および塩基、例えばクエン酸(約pH2.2)ならびにアルカリ水酸化物(約pH12〜14)とアルカリ炭酸塩(約pH11.6)とを含むアルカリ金属活性化剤を実質的に含まない可能性がある。セメント水和反応を活性化し、または促進するために従来の酸塩基化学に依存するのではなく、本発明はpH中性水和活性化剤または促進剤に依存する。本発明によれば、pH中性水和活性化剤は主要な活性化剤である。好ましい態様によれば、活性化剤のpHは6〜9である。より好ましい態様によれば、活性化剤のpHは6.5〜8.5である。これらの範囲外のpHを有する別の活性化剤がセメント組成物中に少量存在してもよいが、ただし、pH中性活性化剤がセメント組成物の総活性化剤の含有量の50%を超える重量%で存在することを条件とする。言い換えれば、約6より低い、または約9より高いpHを有する活性化剤は、セメント組成物中の、混合された全ての活性化剤の総重量の50重量%未満、好ましくは30重量%未満、より好ましくは25重量%未満の総量で存在しなければならない。6〜9の範囲外のpHを有する活性化剤の例としては、クエン酸、例えば水酸化カリウムなどのアルカリ金属活性化剤、および水酸化カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩が挙げられる。
本発明により使用してもよいpH中性活性化剤としては、クエン酸塩、リンゴ酸、マロン酸、グリコール酸およびこれらの酸の塩、ならびに硝酸カルシウムが挙げられる。本発明の目的ために、「pH中性」という用語は6〜9のpHを有することを意味するものとする。
本発明の好ましい態様によれば、中性pHクエン酸塩、例えば、クエン酸カリウムが活性化剤として使用される。単一のクエン酸塩またはクエン酸塩の組み合わせを唯一の活性化剤として使用してもよい。あるいは、1つまたは複数のクエン酸塩を他の公知の活性化剤と組み合わせて使用してもよいが、6より低い、または9より高いpHを有する活性化剤が、セメント組成物中の、混合された全ての活性化剤の総重量の50重量%未満、好ましくは30重量%未満、より好ましくは25重量%未満の総量で存在することを条件とする。ホウ素化合物または他の従来の凝結遅延剤を組成物中で使用してもよい。
セメントはクラスCフライアッシュ、クラスFフライアッシュ、クラスNポゾランアッシュを単独で、または組み合わせて含んでもよい。セメントはまた、シリカフューム、アルミン酸カルシウム、酸化マグネシウム、石灰、ボレートファミリー由来の1つもしくは複数の凝結遅延剤(例えば、ボロン酸またはホウ砂)、例えばナトリウムグルコヘプトネートなどの有機凝結遅延剤、例えばメタカオリンのような反応性クレー、ウォラストナイト、空気連行剤(AEA)、ラテックス、ファイバ(破壊靱性のため)、収縮補償添加物、および減水剤を含む他の添加物を含んでもよい。主なポゾラン粉末がクラスFフライアッシュまたはクラスNポゾランアッシュである場合、セメントは1つまたは複数のカルシウムに富んだ材料、好ましくは、例えば、セメント窯ダスト、石灰窯ダスト、高炉スラグおよびスクラバアッシュのような産業副産物を含む。
開示したセメントは、単独で使用してもよく、または、例えばポルトランドセメント、スラグセメント、および他の型の従来のセメントなどの他のセメントと混和してもよい。しかしながら、本発明のセメントはその優れた特性を示すために他のセメントの存在を必要としない。したがって、本発明によるセメントは実質的にはポルトランドセメントを含まなくてもよい。
本発明の目的のために、「実質的に含まない」という句は、言及した組成物の総重量に基づき1重量%未満の量で存在することを意味するものとする。
セメント性組成物はまた、セメントの他に1種または複数種のフィラーを含んでもよい。
本発明によるセメント組成物は、予想外に高い寸法安定性、強度、硬度、操作時間、透過性、硫酸抵抗性、凍結融解抵抗性、アルカリ骨材反応性および/または凝結時間の低減により特徴づけられる。
1つの態様によれば、水和可能なセメントは、ポゾラン粉末と、1種または複数種のpH中性活性化剤と、凝結遅延剤とを含み、この水和可能なセメントは、水和可能なセメントの総重量に基づいて15wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有し、前記pH中性活性化剤は、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の50%より多くを占め、かつ、前記水和可能なセメントは、水和可能なセメントの総重量に基づいて20重量%未満のポルトランドセメントを有する。
別の態様によれば、水和可能なセメントはクエン酸塩活性化剤を含み、このクエン酸塩活性化剤は、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の95%より多くを構成する。
別の態様によれば、水和可能なセメントは、ポゾラン粉末と、少なくとも1つが約6〜約9のpHを有する、2つまたはそれ以上の活性化剤と、凝結遅延剤とを含み、この水和可能なセメントは、水和可能なセメントの総重量に基づいて15wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有し、かつ、約6〜約9のpHを有する前記活性化剤は、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の50%より多くを占める。
別の態様によれば、セメント性組成物は、次を含む:ポゾラン粉末と、少なくとも1つが約6〜約9のpHを有する、2つまたはそれ以上の活性化剤と、凝結遅延剤とを含む水和可能なセメントであって、該水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて15wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有し、かつ約6〜約9のpHを有する前記活性化剤が、水和可能なセメント中の前記活性化剤の総重量の50%より多くを占める、水和可能なセメント;ならびに1種または複数種の骨材フィラー。骨材フィラーは、ケイ砂、天然砂、石材生産から作製された細骨材、ボトムアッシュ、スラグ、粉末ガラス、再生鋳物砂およびそれらの組み合わせからなる群より選択されてもよい。セメント性組成物は10分〜2時間の操作時間を有してもよく、または2時間を超える操作時間を有してもよい。
別の態様によれば、セメント性組成物は、次を含む:ポゾラン粉末と、1種または複数種のpH中性活性化剤と、凝結遅延剤とを含む水和可能なセメントであって、該水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて15wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有し、前記pH中性活性化剤が、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の50%より多くを占め、かつ、前記水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて20重量%未満のポルトランドセメントを有する、水和可能なセメント;ならびに1種または複数種の骨材フィラー。
別の態様によれば、製造物品は、次を含む:ポゾラン粉末と、少なくとも1つが約6〜約9のpHを有する、2つまたはそれ以上の活性化剤と、凝結遅延剤とを含む水和および硬化セメント組成物であって、水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて15wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有し、かつ、約6〜約9のpHを有する前記活性化剤が、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の50%より多くを占める、水和および硬化セメント組成物。
別の態様によれば、製造物品は、次を含む:ポゾラン粉末と、1種または複数種のpH中性活性化剤と、凝結遅延剤とを含む水和および硬化セメント組成物であって、水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて15wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有し、かつ前記pH中性活性化剤が、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の50%より多くを占め、かつ前記水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて20重量%未満のポルトランドセメントを有する、水和および硬化セメント組成物。
ある態様によれば、製造物品は、道路、橋もしくは滑走路表面または他の舗装、縁石、歩道、プレキャストブロック、装甲もしくは装甲板、ビル、道路、橋または他の構造基礎;建物の柱および梁ならびに他の構造要素;壁、床、および天井を含む建物の仕切り;噴霧可能な表面被覆または他の噴霧可能な用途としてもよい。
別の態様によれば、水和可能なセメントは、水和可能なセメントの総重量に基づいて20重量%未満、および、より好ましくは15重量%未満の量のポルトランドセメントを有してもよい。
別の態様によれば、水和可能なセメントは、水和可能なセメントの総重量に基づいて10重量%未満、5重量%未満、および2重量%未満のポルトランドセメントを有してもよい。
別の態様によれば、水和可能なセメントは、実質的にポルトランドセメントを含まない。
別の態様によれば、水和可能なセメントは、水和可能なセメントの総重量に基づいて20wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有してもよい。
別の態様によれば、水和可能なセメントは、約1.2:1〜約1.4:1のカルシア(calcia)対シリカのモル比を有してもよい。
別の態様によれば、水和可能なセメントは、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の30重量%未満、および、より好ましくは25重量%未満の量のアルカリ金属活性化剤を有してもよい。
別の態様によれば、水和可能なセメントは、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量に基づいて20重量%未満、15重量%未満、10重量%未満、5重量%未満、および2重量%未満の量のアルカリ金属活性化剤を有してもよい。
別の態様によれば、水和可能なセメントは、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の30重量%未満、および、より好ましくは25重量%未満の量のアルカリ金属炭酸塩を有してもよい。
別の態様によれば、水和可能なセメントは、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量に基づいて20重量%未満、15重量%未満、10重量%未満、5重量%未満、および2重量%未満の量のアルカリ金属炭酸塩を有してもよい。
別の態様によれば、水和可能なセメントは、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の30重量%未満、および、より好ましくは25重量%未満の量のクエン酸を有してもよい。
別の態様によれば、水和可能なセメントは、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量に基づいて20重量%未満、15重量%未満、10重量%未満、5重量%未満、および2重量%未満の量のクエン酸を有してもよい。
別の態様によれば、ポゾラン粉末は、クラスCフライアッシュ、クラスFフライアッシュ、クラスNポゾランアッシュおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される。
別の態様によれば、ポゾラン粉末は、本質的には、クラスCフライアッシュおよびクラスFフライアッシュからなり、水和可能なセメントの総重量に基づいて、クラスCフライアッシュは50〜80重量%の量で存在し、かつ、クラスFフライアッシュは10〜30重量%の量で存在する。
別の態様によれば、水和可能なセメントは、カルシウムに富んだ添加物、好ましくは、セメント窯ダスト、石灰窯ダスト、高炉スラグ、スクラバアッシュおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される産業副産物を含んでもよい。
別の態様によれば、ポゾラン粉末は本質的にはクラスCフライアッシュからなる。
別の態様によれば、水和可能なセメントは、水和可能なセメントの総重量に基づいて50〜95重量%のクラスCフライアッシュを含んでもよい。
別の態様によれば、ポゾラン粉末は本質的にはクラスFフライアッシュからなり、かつ、水和可能なセメントはさらに、カルシウムに富んだ材料である添加物を含む。
別の態様によれば、水和可能なセメントは、水和可能なセメントの総重量に基づいて0.5〜50重量%のクラスFフライアッシュを含んでもよい。
別の態様によれば、ポゾラン粉末は本質的にはクラスNポゾランアッシュからなり、かつ、水和可能なセメントはさらに、カルシウムに富んだ材料である添加物を含む。
別の態様によれば、水和可能なセメントは、水和可能なセメントの総重量に基づいて0.5〜50重量%のクラスNポゾランアッシュを含んでもよい。
別の態様によれば、凝結遅延剤は、水和可能なセメントの総重量に基づいて好ましくは0.1〜3.0重量%の量でボレート化合物を含む。
別の態様によれば、水和可能なセメントは、スルフェートまたは有機化合物を含む。
別の態様によれば、水和可能なセメントは、クエン酸カリウムまたはクエン酸ナトリウムを、好ましくは、水和可能なセメントの総重量に基づいて0.1〜15重量%のクエン酸カリウムの量で含む。
別の態様によれば、水和可能なセメントは、シリカフューム、アルミン酸カルシウム、酸化マグネシウム、石灰、例えばメタカオリンのような反応性クレー、ウォラストナイト、空気連行剤(AEA)、ラテックス、ファイバ、減水剤およびそれらの組み合わせからなる群より選択される添加物を含む。
[請求項1001]
ポゾラン粉末と、
1種または複数種のpH中性活性化剤と、
凝結遅延剤と
を含む水和可能なセメントであって、
該水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて15wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有し、かつ、
前記pH中性活性化剤が、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の50%より多くを占め、かつ、
前記水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて20重量%未満のポルトランドセメントを有する、水和可能なセメント。
[請求項1002]
水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の95%より多くを構成するクエン酸塩活性化剤を含む、請求項1001記載の水和可能なセメント。
[請求項1003]
水和可能なセメントの総重量に基づいて15重量%未満の量のポルトランドセメントを含む、請求項1001記載の水和可能なセメント。
[請求項1004]
実質的にポルトランドセメントを含まない、請求項1001記載の水和可能なセメント。
[請求項1005]
水和可能なセメントの総重量に基づいて20wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有する、請求項1001記載の水和可能なセメント。
[請求項1006]
カルシア(calcia)対シリカのモル比が約1.2:1〜約1.4:1である、請求項1001記載の水和可能なセメント。
[請求項1007]
ポゾラン粉末が、クラスCフライアッシュ、クラスFフライアッシュ、クラスNポゾランアッシュおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1001記載の水和可能なセメント。
[請求項1008]
ポゾラン粉末が、本質的には、クラスCフライアッシュおよびクラスFフライアッシュからなり、水和可能なセメントの総重量に基づいて、クラスCフライアッシュが50〜80重量%の量で存在し、かつ、クラスFフライアッシュが10〜30重量%の量で存在する、請求項1001記載の水和可能なセメント。
[請求項1009]
カルシウムに富んだ材料である添加物をさらに含む、請求項1001記載の水和可能なセメント。
[請求項1010]
前記カルシウムに富んだ材料がセメント窯ダスト、石灰窯ダスト、高炉スラグ、スクラバアッシュおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される産業副産物を含む、請求項1009記載の水和可能なセメント。
[請求項1011]
ポゾラン粉末が本質的にはクラスCフライアッシュからなる、請求項1001記載の水和可能なセメント。
[請求項1012]
水和可能なセメントの総重量に基づいて50〜95重量%のクラスCフライアッシュを含む、請求項1001記載の水和可能なセメント。
[請求項1013]
ポゾラン粉末が本質的にはクラスFフライアッシュからなる、カルシウムに富んだ材料である添加物をさらに含む請求項1001記載の水和可能なセメント。
[請求項1014]
前記カルシウムに富んだ材料がセメント窯ダスト、石灰窯ダスト、高炉スラグ、スクラバアッシュおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される産業副産物を含む、請求項1013記載の水和可能なセメント。
[請求項1015]
水和可能なセメントの総重量に基づいて0.5〜50重量%のクラスFフライアッシュを含む、請求項1001記載の水和可能なセメント。
[請求項1016]
ポゾラン粉末が本質的にはクラスNポゾランアッシュからなる、カルシウムに富んだ材料である添加物をさらに含む請求項1001記載の水和可能なセメント。
[請求項1017]
前記カルシウムに富んだ材料がセメント窯ダスト、石灰窯ダスト、高炉スラグ、スクラバアッシュおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される産業副産物を含む、請求項1016記載の水和可能なセメント。
[請求項1018]
水和可能なセメントの総重量に基づいて0.5〜50重量%のクラスNポゾランアッシュを含む、請求項1001記載の水和可能なセメント。
[請求項1019]
凝結遅延剤がボレート化合物を含む、請求項1001記載の水和可能なセメント。
[請求項1020]
水和可能なセメントの総重量に基づいて0.1〜3.0重量%のボレート凝結遅延剤を含む、請求項1001記載の水和可能なセメント。
[請求項1021]
凝結遅延剤がスルフェートまたは有機化合物を含む、請求項1001記載の水和可能なセメント。
[請求項1022]
活性化剤がクエン酸カリウムまたはクエン酸ナトリウムを含む、請求項1001記載の水和可能なセメント。
[請求項1023]
活性化剤が水和可能なセメントの総重量に基づいて0.1〜15重量%のクエン酸カリウムを含む、請求項1001記載の水和可能なセメント。
[請求項1024]
シリカフューム、アルミン酸カルシウム、酸化マグネシウム、石灰、例えばメタカオリンのような反応性クレー、ウォラストナイト、空気連行剤(AEA)、ラテックス、ファイバ、減水剤およびそれらの組み合わせからなる群より選択される添加物をさらに含む、請求項1001記載の水和可能なセメント。
[請求項1025]
ポゾラン粉末と、
少なくとも1つが6〜9のpHを有する、2つまたはそれ以上の活性化剤と、
凝結遅延剤と
を含む水和可能なセメントであって、
該水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて15wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有し、かつ、
約6〜約9のpHを有する前記活性化剤が、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の50%より多くを占める、水和可能なセメント。
[請求項1026]
水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の10重量%未満の量のアルカリ金属活性化剤を含む、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1027]
水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の10重量%未満の量のアルカリ金属炭酸塩を含む、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1028]
水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の25重量%未満の量のアルカリ金属活性化剤を含む、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1029]
水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の30重量%未満の量のアルカリ金属活性化剤を含む、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1030]
水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の10重量%未満の量のクエン酸を含む、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1031]
水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の30重量%未満の量のクエン酸を含む、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1032]
水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の25重量%未満の量のクエン酸を含む、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1033]
水和可能なセメント中の総重量に基づき20重量%未満の量のポルトランドセメントを含む、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1034]
水和可能なセメントの総重量に基づいて15重量%未満の量のポルトランドセメントを含む、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1035]
実質的にポルトランドセメントを含まない、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1036]
水和可能なセメントの総重量に基づいて20wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有する、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1037]
カルシア対シリカのモル比が約1.2:1〜約1.4:1である、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1038]
ポゾラン粉末が、クラスCフライアッシュ、クラスFフライアッシュ、クラスNポゾランアッシュおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1039]
ポゾラン粉末が、本質的には、クラスCフライアッシュおよびクラスFフライアッシュからなり、水和可能なセメントの総重量に基づいて、クラスCフライアッシュが50〜80重量%の量で存在し、かつ、クラスFフライアッシュが10〜30重量%の量で存在する、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1040]
カルシウムに富んだ材料である添加物をさらに含む、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1041]
前記カルシウムに富んだ材料がセメント窯ダスト、石灰窯ダスト、高炉スラグ、スクラバアッシュおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される産業副産物を含む、請求項1040記載の水和可能なセメント。
[請求項1042]
ポゾラン粉末が本質的にはクラスCフライアッシュからなる、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1043]
水和可能なセメントの総重量に基づいて50〜95重量%のクラスCフライアッシュを含む、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1044]
ポゾラン粉末が本質的にはクラスFフライアッシュからなる水和可能なセメントであって、カルシウムに富んだ材料である添加物をさらに含む、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1045]
前記カルシウムに富んだ材料がセメント窯ダスト、石灰窯ダスト、高炉スラグ、スクラバアッシュおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される産業副産物を含む、請求項1044記載の水和可能なセメント。
[請求項1046]
水和可能なセメントの総重量に基づいて0.5〜50重量%のクラスFフライアッシュを含む、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1047]
ポゾラン粉末が本質的にはクラスNポゾランアッシュからなる水和可能なセメントであって、カルシウムに富んだ材料である添加物をさらに含む、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1048]
前記カルシウムに富んだ材料がセメント窯ダスト、石灰窯ダスト、高炉スラグ、スクラバアッシュおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される産業副産物を含む、請求項1047記載の水和可能なセメント。
[請求項1049]
水和可能なセメントの総重量に基づいて0.5〜50重量%のクラスNポゾランアッシュを含む、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1050]
凝結遅延剤がボレート化合物を含む、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1051]
水和可能なセメントの総重量に基づいて0.1〜3.0重量%の量でボレート凝結遅延剤を含む、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1052]
凝結遅延剤がスルフェートまたは有機化合物を含む、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1053]
活性化剤がクエン酸カリウムまたはクエン酸ナトリウムを含む、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1054]
活性化剤が水和可能なセメントの総重量に基づいて0.1〜15重量%のクエン酸カリウムから構成される、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1055]
シリカフューム、アルミン酸カルシウム、酸化マグネシウム、石灰、例えばメタカオリンのような反応性クレー、ウォラストナイト、空気連行剤(AEA)、ラテックス、ファイバ、減水剤およびそれらの組み合わせからなる群より選択される添加物をさらに含む、請求項1025記載の水和可能なセメント。
[請求項1056]
以下を含む、セメント性組成物:
ポゾラン粉末と、
少なくとも1つが6〜9のpHを有する、2つまたはそれ以上の活性化剤と、
凝結遅延剤と
を含む水和可能なセメントであって、
該水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて15wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有し、かつ、約6〜約9のpHを有する前記活性化剤が、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の50%より多くを占める、
水和可能なセメント;ならびに
1種または複数種の骨材フィラー。
[請求項1057]
以下を含む、セメント性組成物:
ポゾラン粉末と、
1種または複数種のpH中性活性化剤と、
凝結遅延剤と
を含む水和可能なセメントであって、
該水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて15wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有し、かつ、
前記pH中性活性化剤が、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の50%より多くを占め、かつ
前記水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて20重量%未満のポルトランドセメントを有する、
水和可能なセメント;ならびに
1種または複数種の骨材フィラー。
[請求項1058]
以下を含む、製造物品:
ポゾラン粉末と、
少なくとも1つが6〜9のpHを有する、2つまたはそれ以上の活性化剤と、
凝結遅延剤と
を含む水和および硬化したセメント組成物であって、
水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて15wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有し、かつ
約6〜約9のpHを有する前記活性化剤が、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の50%より多くを占める、
水和および硬化したセメント組成物。
[請求項1059]
以下を含む、製造物品:
ポゾラン粉末と、
1種または複数種のpH中性活性化剤と、
凝結遅延剤と
を含む水和および硬化したセメント組成物であって、
水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて15wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有し、かつ、
前記pH中性活性化剤が、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の50%より多くを占め、かつ
前記水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて20重量%未満のポルトランドセメントを有する、
水和および硬化したセメント組成物。
CaO-Al2O3-SiO2系における結晶化相の三元状態図である。 CaO-SiO2系の状態図である。 秩序構造、不十分な秩序構造、不秩序構造の2次元図である。
発明の詳細な説明
本発明より前では、ほとんどのセメント用途により要求される強度および硬度を提供するには、高温焼成(ポルトランドセメントの場合)または強酸-塩基化学(先行技術の一部のポゾランセメントの場合)が必要であると一般に信じられていた。この一般的な考えとは反対に、本発明者らは、pH中性活性化剤、特にクエン酸塩、を使用することにより、従来の酸-塩基活性化剤化学にしたがい調製したポルトランドセメントまたはポゾランセメントに比べ、予想外に優れた特性を有するセメント製造物を製造することができることを発見した。
ポゾラン粉末のセメント特性が注意深く制御され、従来の酸-塩基化学を使用する必要がないセメント性組成物を記載する。代わりに、1種または複数種のpH中性活性化剤、例えば、クエン酸カリウムなどのクエン酸塩を反応活性化剤として使用する。pH中性活性化剤の他の例としては、リンゴ酸、マロン酸、グリコール酸およびこれらの酸の塩、硝酸カルシウムおよび他の硝酸塩が挙げられる。pH中性活性化剤はフライアッシュの存在下で溶解し、または解離し、水が添加されるとフライアッシュとの水和反応が、均一でよく制御された様式で進行できる。ボロン化合物、または他の従来の凝結遅延剤を組成物中で使用し、水和反応を遅延させ、または調節してもよい。この制御された反応アプローチにより、10分という短い時間〜2時間またはそれ以上の範囲の操作時間が可能になる。
本発明の態様はまた、ポゾラン材料、例えば、クラスCおよびクラスFフライアッシュの両方の組み合わせを含んでもよい。クラスCフライアッシュの反応によりかなりの熱が生成する可能性があり、この熱により製造物が配置されると初期収縮が引き起こされる可能性がある。この収縮により、亀裂および基材からの剥離が生じる可能性がある。クラスFフライアッシュはほとんど、または全くCaOを含まず、クエン酸カリウム活性化剤と徐々に反応する。したがって、反応混合物中にいくらかのクラスFフライアッシュを含有させると、強い、均一サイズのガラスミクロスフェアを混合物全体に均一に分散させることにより、固体製造物を形成する反応が調整される。
本明細書で記載されるように、この制御されたpH中性反応化学を使用すると、ポルトランドセメントにより、およびクエン酸と金属水酸化物活性化剤との間の酸-塩基反応に依存するクラスCフライアッシュ系セメントにより得られる結晶相よりも安定な結晶相が生成される。
C 3 S 1.5〜2.0 結晶構造
ポルトランドセメントおよび他のアッシュ系セメントは全て、酸化カルシウム-酸化アルミニウム-酸化ケイ素系の結晶化層に基づく。この系の結晶化相を図1の三元状態図に示す。
この状態図では、ポルトランドセメントは典型的にはC3SまたはC2S結晶構造により特徴づけられる。クエン酸と金属水酸化物活性化剤との間の酸-塩基反応に依存するクラスCフライアッシュ系セメントは典型的にはC2〜2.5S結晶構造により特徴づけられる。
数学解析から、本明細書で示した態様はC3S1.5〜2.0構造により特徴づけられ、これが組成物の特有の特性を提供すると考えられることが示される。この相は図1の陰影領域内にあり、ランキナイトとして公知の鉱物構造に最もよく似た結晶構造を示すが、これは水和されると、アフウィル石およびCaO・SiO2・0.35H2Oとして公知の鉱物構造に変換する。この相はまた、図2の二元状態図において、C3S2として示されており、50〜60%のSiO2で起こる。
3つの系:ポルトランドセメント、酸-塩基アッシュセメント、および本明細書で記載した中性反応化学セメントを比較する際に、図3に示した結晶秩序は、本発明のセメントを特徴づけると考えられるC3S1.5〜2.0構造がどのように3つの系の最も安定な結晶構造を形成するかを示す。図3は秩序構造、不十分な秩序構造、不秩序構造の2次元図である。本明細書で記載したC3S1.5〜2.0構造を使用する材料が図3(a)により示されており;標準酸-塩基反応にしたがい調製されたクラスCフライアッシュセメントの結晶構造が図3(b)により示されており、ポルトランドセメントの結晶構造が図3(c)により示されている。CSモル比において所望の平衡を達成することにより、高強度アモルファス構造が得られる可能性がある。
これらの好ましい構造を達成するために、セメント材料は、水と反応すると、好ましくは、約1:1〜約1.8:1、典型的には約1.1:1〜約1.5:1のカルシア対シリカのモル比(C:S)を有する水和物を含む。特別な例として、C:Sモル比は約1.2:1、1.3:1または1.4:1としてもよい。カルシウム含有産業副産物(例えば、クラスCフライアッシュ)および低カルシウムまたはシリカ産業副産物(例えば、クラスFフライアッシュ)の相対量は、所望のC:Sモル比が達成されるように選択されてもよい。
材料
本発明によるセメントは、下記で説明する材料を、砂、石および他のフィラーを含まない、セメント組成物全体の重量%の観点で表される量で含んでもよい。「セメント」という用語は、一般に本明細書ではバインダ組成物を示すために使用される。「セメント性組成物」という用語は概して、本明細書ではセメント(またはバインダ)およびフィラー、例えば、砂、石、などの組み合わせを示すために使用される。セメント化合物は典型的には約5〜約60%のセメントを含む。
1)天然または工業ポゾラン粉末。ポゾラン粉末の例としては、クラスCフライアッシュ、クラスFフライアッシュ、およびクラスNポゾランアッシュが挙げられる。セメント化合物はクラスCフライアッシュを高カルシウム含有ポゾラン粉末として含んでもよい。いくつかの態様では、クラスCフライアッシュは、セメント中に約50〜約95重量%の範囲、約60〜約85重量%の範囲内、または約70〜約85重量%の範囲内で含まれてもよい。好ましくは、高カルシウム含有ポゾラン粉末の酸化物(CaO)として表されるカルシウム量は、約22重量%よりも高く、約22〜約30重量%の範囲内にある。CaO量が低い場合、カルシウム水酸化物、硝酸塩または炭酸塩などの追加の石灰含有成分を添加してもよい。高カルシウム含有ポゾラン粉末としてクラスCフライアッシュを使用することが本明細書で主に記載されているが、クラスCフライアッシュの代わりに部分的に、または完全に、他の型のカルシウム含有ポゾラン粉末を使用してもよいことに注意すること(例えば、高炉スラグ、セメント窯ダスト、および石灰窯ダスト)。
セメントはさらに、または代わりに、1つまたは複数の相対的に低カルシウムまたは高ケイ素含有ポゾラン粉末を含んでもよい。好ましくは、セメントは、酸化物として表されるカルシウム量が約22重量%未満、またはより好ましくは、約15重量%未満である、少なくとも1つのポゾラン粉末を含む。いくつかの態様では、クラスFフライアッシュは、例えば、約0.5〜約50重量%の範囲、約1〜約25重量%の範囲内、または約2〜約15重量%の範囲内で存在してもよい。低カルシウムポゾラン粉末としてクラスFフライアッシュを使用することが本明細書で主に記載されているが、クラスFフライアッシュの代わりに部分的に、または完全に、いくつかの態様では、他の型の相対的に低カルシウムおよび/または高ケイ素のポゾラン粉末を使用してもよい(例えば、クラスNポゾランアッシュ、火山灰、ボトムアッシュ、木材灰、自治体焼却炉灰、ゼオライトなど)。低カルシウム含量ポゾラン粉末がポゾラン粉末成分の大部分を占める程度まで、カルシウムに富んだ材料を組成物に添加し、要求されるカルシウム量を提供しなければならない。好ましいカルシウムに富んだ材料としては、高炉スラグ、セメント窯ダスト、石灰窯ダストおよびスクラバアッシュなどの産業副産物が挙げられる。
シリカフュームをセメント中で使用して、短期強度、長期強度、接着強度、弾性特性および/または熱特性を増大させてもよい。存在する場合、シリカフュームは、例えば、約0.5〜約10重量%の範囲、または約1〜約7重量%の範囲内で存在してもよい。
好ましくは、セメントは15重量%またはそれ以上の酸化物として表される総カルシウム量を含む。CaO量が低い場合、カルシウム水酸化物、硝酸塩または炭酸塩などの追加の石灰含有成分を添加し、このカルシウム量を達成してもよい。
2)アルミン酸カルシウムを使用して、製造物の短期強度を増加させてもよい。アルミン酸カルシウムは、例えば、約1〜約25重量%の範囲、または約5〜約20重量%の範囲内で存在してもよい。
3)酸化マグネシウムを使用して、製造物の容積安定性を増強させてもよい。酸化マグネシウムは、例えば、約0.5〜約15重量%の範囲、または約2〜約10重量%の範囲内で存在してもよい。
4)石灰(CaOまたはCaOH)添加を使用して製造物ワーカビリティを増強させ、収縮補償材として作用させ、および/または凝結遅延剤として機能させることができる。石灰は、例えば、約0.1〜約5重量%の範囲で存在してもよい。組成物に添加する石灰の量はフライアッシュ中に存在する石灰の量に依存してもよい。
5)ボレートを強度発現凝結遅延剤として使用してもよい。好ましいボレートはホウ酸塩ファミリー由来の1つまたは複数の遅延添加物を含み、例えば、ホウ砂が約0.1〜約5重量%、0.1〜3重量%、または0.1〜約2重量%の範囲で存在してもよい。ボレートは、例えば約0.1〜約2重量%の範囲、または約0.2〜約1.7重量%の範囲内で存在してもよいので、ホウ酸もまた、あるいは代わりに使用してもよい。テトラホウ酸カリウムおよびテトラホウ酸ナトリウム水和物などの他のボレートをさらに、または代わりに使用してもよい。これらのボレートは、現行の基材への接着強度を増加させるために、凝結遅延剤として添加してもよい。スルフェートおよび有機化合物を含む他の公知の凝結遅延剤をボレートに加えて、ボレートの代わりに使用することができる。
6)クエン酸塩ファミリー由来の単一または複数の活性化剤を含有させてもよい。例えば、クエン酸カリウム、クエン酸カルシウム、および/またはクエン酸ナトリウムは、例えば、セメントの総重量と比較して約0.1〜約15重量%の範囲、またはセメントの総重量と比較して約2〜約5重量%の範囲で存在してもよい。これらの活性化剤は、セメント中に存在する唯一の活性化剤であってもよい。また、他のpH中性ではない活性化剤が存在してもよいが、ただし、pH中性活性化剤が活性化剤成分の50%またはそれ以上を占めることを条件とする。
クエン酸塩活性化剤の代わりに、またはそれに加えて使用してもよいpH中性活性化剤の別の例としては、リンゴ酸、マロン酸、グリコール酸およびこれらの酸の塩、硝酸カルシウムおよび他の硝酸塩が挙げられる。
7) 例えばメタカオリンのような反応性クレー、ウォラストナイト、空気連行剤(AEA)、ラテックス、ファイバ(破壊靱性のため)、収縮補償剤、および減水剤を含む他の雑多の成分。
いくつかの態様では、本発明のセメントは実質的にはポルトランドセメント、スラグセメント、および他の型の従来のセメントを含まない。別の態様では、本発明のセメントは、ポルトランドセメントを含む他のセメントを含んでもよく、ただし、そのような他のセメントはセメントの総重量の約20重量%未満、好ましくは約15重量%未満、より好ましくは10重量%未満を占めることを条件とする。
態様はまた、あるいは代わりに、他の型の材料において使用されるようなアルカリ水酸化物(約pH12〜14)および金属炭酸塩(約pH11.6)などのアルカリ金属活性化剤を実質的に含まない可能性がある。態様はまた、あるいは代わりに、クエン酸(約pH2.2)およびホウ酸より強い他の酸を実質的に含まない可能性がある。
本発明によるセメント性組成物は、セメントに加えて1種または複数種のフィラーを含んでもよい。いくつかの態様によれば、細骨材(砂)粒子サイズは、ASTM仕様に従う、微細ケイ砂〜天然または人工砂の範囲とすることができる。これらのフィラーは、例えば、ケイ砂、天然砂、石生産から製造される細骨材、ボトムアッシュ、スラグ、粉末ガラスおよび/または再生鋳物砂を含んでもよい。フィラーの具体例としては、異なる骨材分類、例えばC33砂、NJ60砂、C144砂、#8石、および#57石が挙げられる。
本発明は、本発明の全体の範囲内にある特定の態様を説明することを目的とする下記実施例を参照するとよりよく理解されるであろう。
実施例
表1は本明細書中の実施例において記載した異なるセメントの重量パーセントを説明する。表2は本明細書中の実施例において記載したセメント性組成物中のセメント、砂および骨材の重量パーセントを説明する。表1中の各実施例に対し、各成分の重量パーセントにおいて、±25%、±15%、および±10%の変動を含む別の配合物が考えられる。
Figure 0005693008
Figure 0005693008
コンクリート補修生成物
実施例#1
表1および表2で列挙した成分を共に混和し、その後、使用前に、表1および表2中の成分の総重量と比較して、5.94重量%の水で水和させた。これにより、下記の特性を有する生成物が生成された。
Figure 0005693008
この生成物は、急速凝結ターンキー補修材料(セメント+砂+石)として使用してもよい。これは従来のドラムミキサを用いて複数の単位として混合してもよい。水を添加してから2時間で2500psiの強度の増大が達成できる。特定の用途によっては、水和の量は5〜6重量%の水の範囲である。操作時間/配置時間は30〜50分としてもよい。28日での最終的な強度は9,000psiを超える。
下記表4は、実施例1のセメントにおいて使用される成分のそれぞれについての、水を添加する前のセメント組成物の重量に対する重量%で示した、好ましい範囲を説明する。
Figure 0005693008
実施例#2
表1および表2に列挙した成分を共に混和し、その後、使用前に、表1および表2中の成分の総重量と比較して、7.94重量%の水で水和させた。これにより、下記の特性を有する生成物が生成された。
Figure 0005693008
この生成物は、急速凝結ターンキー補修材料(セメント+砂+石)として使用してもよい。これは従来のドラムミキサを用いて複数の単位として混合してもよい。水を添加してから2時間で2500psiの強度の増大が達成できる。特定の用途によっては、水和の量は6.5〜8重量%の水の範囲である。操作時間/配置時間は約20〜40分としてもよい。28日での最終的な強度は9,000psiを超える。
下記表6は、実施例2のセメントにおいて使用される成分のそれぞれについての、水を添加する前のセメント組成物の重量に対する重量%で示した、好ましい範囲を説明する。
Figure 0005693008
実施例#3
表1および表2に列挙した成分を共に混和し、その後、使用前に、表1および表2中の成分の総重量と比較して、11.6重量%の水で水和させた。これにより、下記の特性を有する生成物が生成された。
Figure 0005693008
この生成物は、急速凝結ターンキー補修材料(セメント+砂+石)として使用してもよい。これはドリルミキサを用いて単一のバケットの生成物として混合してもよい。水を添加してから1時間で2500psiの強度の増大が達成できる。特定の用途によっては、水和の量は10〜12wt%の水の範囲を用いてもよい。最終的な強度は6,000psiを超える。
下記表8は、実施例3のセメントにおいて使用される成分のそれぞれについての、水を添加する前のセメント組成物の重量に対する重量%で示した、好ましい範囲を説明する。
Figure 0005693008
構造用コンクリート
実施例#4
表1および表2に列挙した成分を共に混和し、その後、使用前に、表1および表2中の成分の総重量と比較して、3.8重量%の水で水和させた。これにより、下記の特性を有する生成物が生成された。
Figure 0005693008
この生成物は、骨材無しで作製してもよく、その後、顧客により表2で列挙した骨材と共に混合されてもよい。この生成物は広範囲のスランプ、操作時間、および最終凝結時間を有するように設計され、かつ、典型的には4〜6時間内に2500psiを提供することができる。この生成物は、現場の条件が生成物の適用/使用に対し最適となるまで化学活性化剤が保留されうるように混和される選択肢を有する。これにより、コンクリートが凝結することまたは生成物内での有害な反応を経験することなく、輸送トラックが生成物を仕事場に運搬するのに6時間またはそれ以上かけることが可能になる。特定の用途によっては、水和の量は3〜7重量%の水の範囲である。28日での最終的な強度は9,000psiを超える。
下記表10は、実施例4のセメントにおいて使用される成分のそれぞれについての、水を添加する前のセメント組成物の重量に対する重量%で示した、好ましい範囲を説明する。
Figure 0005693008
容積測定コンクリートミキサのための配合
実施例#5
表1に列挙した成分を共に混和し、その後、使用前に、表1および表2中の成分の総重量と比較して、4.5重量%の水で水和させた。これにより、下記の特性を有する生成物が生成された。
Figure 0005693008
この配合された生成物は、容積測定コンクリートトラックにおいて生成されることを目的としている。使用者は、現地で調達された骨材を表2で示した比率で、そうでなければ、要求された比率で添加する。この生成物は、高せん断ミキサにおいて最小の混合で操作されるように設計される。2時間で2500psiの強度の増大が達成される。容積測定混合により、要求されたコンクリートの現地での生成が可能になる。容積測定ミキサはセメントを計量し、その後、必要な砂および石および水を混合設計ごとに添加する。特定の用途によっては、水和の量は4〜7重量%の水の範囲である。
下記表12は、実施例5のセメントにおいて使用される成分のそれぞれについての、水を添加する前のセメント組成物の重量に対する重量%で示した、好ましい範囲を説明する。
Figure 0005693008
特殊コンクリート
実施例#6
表1および表2に列挙した成分を共に混和し、その後、表1および表2中の成分の総重量と比較して、4.4重量%の水で水和させた。これにより、下記の特性を有する生成物が生成された。
Figure 0005693008
これは修復生成物または構造コンクリートのいずれかとして使用してもよいセメント状早強コンクリートである。生成物は耐火ガラス繊維を含む。配置後24時間以内に、この生成物は1500°F(815℃)までの断続的な温度に暴露させてもよい。これは、小面積の補修用途のためには、従来の持ち運び可能なドラムミキサ内で混合してもよく、または、より大きな用途では輸送トラックもしくは容積測定トラック内で混合してもよい。特定の用途によっては、水和の量は4〜5重量%の水の範囲である。
下記表14は、実施例6のセメントにおいて使用される成分のそれぞれについての、水を添加する前のセメント組成物の重量に対する重量%で示した、好ましい範囲を説明する。
Figure 0005693008
実施例#7
表1および表2に列挙した成分を共に混和し、その後、表1および表2中の成分の総重量と比較して、9.3重量%の水で水和させた。これにより、噴霧可能なコンクリート配合物が生成された。この配合物は、ショットクリート、グナイト、モルタル噴霧システム、および他の特別注文の噴霧器を含む様々な噴霧システムを用いて適用してもよい。この生成物の特有の性質としては、2時間以内での少なくとも1000psiの高い初期強度、生成物が流れたり、垂れたり、または下落したりせずに少なくとも1インチの厚さの噴霧蓄積を可能にする湿性粘度、および少なくとも30分の操作時間が挙げられる。特定の用途によっては、水和の量は7〜10重量%の水の範囲である。
下記表15は、実施例7のセメントにおいて使用される成分のそれぞれについての、水を添加する前のセメント組成物の重量に対する重量%で示した、好ましい範囲を説明する。
Figure 0005693008
実施例#8
表1および表2に列挙した成分を共に混和し、その後、9.1%の水で水和させた。これにより、グラウトおよびモルタル配合物が生成された。これらの生成物は、従来のグラウト(従来の混合要件を用いると約120分の操作時間)のように操作されるように設計されるが、依然として、28日で少なくとも10,000psiの最終強度が達成できる。特定の用途によっては、水和の量は8〜12重量%の水の範囲である。
下記表16は、実施例8のセメントにおいて使用される成分のそれぞれについての、水を添加する前のセメント組成物の重量に対する重量%で示した、好ましい範囲を説明する。
Figure 0005693008
上記配合物は、高強度、可変凝結時間、およびサービスに対する迅速な復帰を有する特有の、かつ、有利な組み合わせを提供する。
別の特殊配合物は下記を含んでもよい。
土質安定材−セメント化合物、例えば実施例4のセメントを広範囲の土壌型と混合して土質安定生成物を生成させ、中程度の強度の土壌を作製してもよい。これは約10%のセメントから作製されてもよい。この生成物は、乾燥条件下でセメントを土壌中に混入させ、その後、生成物を水と共に噴霧することを含む、様々な混合法を使用して形成させてもよい。最終的な強度は約1000psiであり、これは、同様の%のポルトランドセメントを使用する従来のアプローチに比べはるかに優れている。この生成物に特有の特徴は、現在のポルトランドセメント土壌安定材よりもはるかに早く、車両交通に耐えることができる強度に達する能力である。この生成物に特有の別の特徴は、重金属および他の化学汚染物質の浸出を制御するその能力である。
コンクリートブロック−本明細書に記載したセメント、例えば実施例4の配合物を砂および骨材と混和して、コンクリートブロックを製造してもよい。このアプローチにより製造されたコンクリートブロックは、次の利点を提供する可能性がある:(1)水の添加後2〜4時間で>1000psiの高い初期強度を達成する;(2)従来のコンクリートブロックに対する要件である蒸気養生を必要とせずに、高い初期強度を達成する;(3)10,000psiまでの最終(28日)強度を達成する;(4)非常に低い水硬性多孔度を有するブロックを製造する。
アーマ−セメントはまた、セメントを砂および高強度繊維と混和することによりアーマを製造するために使用されてもよい。これらの配合物は24時間の混合時間以内に10,000psiの圧縮強度、かつ28日で20,000psiを超える圧縮強度を発生させることができる。
転圧コンクリート(Roller compacted concrete:RCC)−セメントはまた、転圧コンクリート(RCC)の製造において使用されてもよい。この用途では、セメントは、総セメント含量がコンクリートの%として10〜15%となるように、砂および粗い骨材と混和される。この生成物は本質的にはスランプが無く、かつ従来のコンクリート/アスファルトスプレッダ装置を用いて機械的に適用される。広げられた後、この生成物は振動ローラを用いて締め固められてもよい。この生成物はすぐに歩行者交通を受けることができ、24時間で3000psiを超える圧縮強度、および28日で8000psiを超える圧縮強度を達成することができる。
製造方法
小面積用の補修生成物(例えば実施例1〜3)は、例えば、それぞれ、ロスインウエイト粉末フィーダーを用いて、各生成物パッケージまたは「バケット」に対し成分を量ることにより製造されてもよく、測量されると、各バケットはその後速やかに混和され、その後、貯蔵および/または出荷のために密閉されてもよい。この技術によりユニット間の定型的な変動が低減する。また、これらの生成物はリボン混合を含む任意の公知の技術により製造してもよい。この小面積用の生成物は100%、予め混和されてもよく、そのため、使用前の混合手順は簡単である:生成物、水、および混合。
大面積用の生成物(例えば実施例4)は、使用前に、活性化剤を除く全ての成分を混合することにより生成してもよい。活性化剤はその後、コンクリートの反応を開始させる必要が生じた時に添加してもよい。活性化剤が添加されると、最終凝結に至る化学反応が開始される。特定の混和により、最終凝結前にどれだけの操作時間が使用できるかが決定されると考えられる。
一例として、輸送トラックはバッチプラントで実施例4による混合物を搭載してもよい。輸送トラックはその際、コンクリートがもはや使用不能になるまでに4〜6時間またはそれ以上を有する。その期間内の任意の時点で、活性化剤を液体または固体粉末として添加してもよく(工事現場での可能性が最も高い)、かつ、コンクリートを配置させてもよい。この能力により、ポルトランドセメントコンクリートよりも大きな利点が得られ、ポルトランドセメントコンクリートは典型的には、輸送トラックにバッチプラントで搭載された瞬間から90分の許容可能な操作時間を有する。
容積測定の混合可能な生成物(例えば、実施例5および7)は、均一な分量のセメント、石および砂を遠隔制御操作下で添加することにより作製してもよい。促進剤および凝結遅延剤の両方を含むセメント部分を砂および石と高せん断ミキサ内で混和してもよい。このアプローチに対する選択肢として、反応促進剤および凝結遅延剤は粉末または液体形態のいずれかで添加してもよい。
本出願は、本文および図面においていくつかの数値範囲を開示している。本発明は開示した数値範囲全体にわたって実施することができるので、開示した数値範囲は、正確な範囲限定が明細書で逐語的に述べられていなくても、開示した数値範囲内の任意の範囲または値を本質的に支持する。
上記説明は、当業者が本発明を製造し、使用することができるように示したものであり、かつ、特別な用途およびその要件との関連で提供されている。好ましい態様に対する様々な改変は、当業者には容易に理解され、かつ、本明細書で規定される一般原理は、本発明の趣旨および範囲から逸脱しなければ、他の態様および用途に適用してもよい。このように、本発明は示した態様に限定されることは意図しておらず、本明細書で開示した原理および特徴と一致する最も広い範囲を許容するものである。最後に、本出願で言及した特許および出版物の全開示内容は、参照により本明細書に組み入れられる。

Claims (55)

  1. ポゾラン粉末と、
    1種または複数種のpH中性活性化剤と、
    凝結遅延剤と
    を含む水和可能なセメントであって、
    該水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて15wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有し、かつ、
    前記pH中性活性化剤が、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の50%より多くを占め、かつ、
    前記水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて20重量%未満のポルトランドセメントを有し、かつ更に、
    前記水和可能なセメントが、アルカリ金属活性化剤を含まない、
    水和可能なセメント。
  2. ポゾラン粉末と、
    1種または複数種のpH中性活性化剤と、
    凝結遅延剤と
    を含む水和可能なセメントであって、
    該水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて15wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有し、かつ、
    前記水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて20重量%未満のポルトランドセメントを有し、かつ
    前記水和可能なセメントが、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の95%より多くを構成するクエン酸塩活性化剤を含み、かつ更に、
    前記水和可能なセメントが、アルカリ金属活性化剤を含まない、
    水和可能なセメント。
  3. 水和可能なセメントの総重量に基づいて15重量%未満の量のポルトランドセメントを含む、請求項1又は2記載の水和可能なセメント。
  4. 実質的にポルトランドセメントを含まない、請求項1〜3いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  5. 水和可能なセメントの総重量に基づいて20wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有する、請求項1〜4いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  6. カルシア(calcia)対シリカのモル比が約1.2:1〜約1.4:1である、請求項1〜5いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  7. ポゾラン粉末が、クラスCフライアッシュ、クラスFフライアッシュ、クラスNポゾランアッシュおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1〜6いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  8. ポゾラン粉末が、クラスCフライアッシュおよびクラスFフライアッシュからなり、水和可能なセメントの総重量に基づいて、クラスCフライアッシュが50〜80重量%の量で存在し、かつ、クラスFフライアッシュが10〜30重量%の量で存在する、請求項1〜7いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  9. カルシウムに富んだ材料である添加物をさらに含む、請求項1〜8いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  10. 前記カルシウムに富んだ材料がセメント窯ダスト、石灰窯ダスト、高炉スラグ、スクラバアッシュおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される産業副産物を含む、請求項9記載の水和可能なセメント。
  11. ポゾラン粉末がクラスCフライアッシュからなる、請求項1〜7、9、および10のいずれか一項記載の水和可能なセメント。
  12. 水和可能なセメントの総重量に基づいて50〜95重量%のクラスCフライアッシュを含む、請求項1〜11いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  13. ポゾラン粉末がクラスFフライアッシュからなる、カルシウムに富んだ材料である添加物をさらに含む請求項1〜7、および9〜12のいずれか一項記載の水和可能なセメント。
  14. 前記カルシウムに富んだ材料がセメント窯ダスト、石灰窯ダスト、高炉スラグ、スクラバアッシュおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される産業副産物を含む、請求項13記載の水和可能なセメント。
  15. 水和可能なセメントの総重量に基づいて0.5〜50重量%のクラスFフライアッシュを含む、請求項1〜14いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  16. ポゾラン粉末がクラスNポゾランアッシュからなる、カルシウムに富んだ材料である添加物をさらに含む請求項1〜7、および9〜15のいずれか一項記載の水和可能なセメント。
  17. 前記カルシウムに富んだ材料がセメント窯ダスト、石灰窯ダスト、高炉スラグ、スクラバアッシュおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される産業副産物を含む、請求項16記載の水和可能なセメント。
  18. 水和可能なセメントの総重量に基づいて0.5〜50重量%のクラスNポゾランアッシュを含む、請求項1〜17いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  19. 凝結遅延剤がボレート化合物を含む、請求項1〜18いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  20. 水和可能なセメントの総重量に基づいて0.1〜3.0重量%のボレート凝結遅延剤を含む、請求項1〜19いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  21. 凝結遅延剤がスルフェートまたは有機化合物を含む、請求項1〜20いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  22. 活性化剤がクエン酸カリウムまたはクエン酸ナトリウムを含む、請求項1〜21いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  23. 活性化剤が水和可能なセメントの総重量に基づいて0.1〜15重量%のクエン酸カリウムを含む、請求項1〜22いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  24. シリカフューム、アルミン酸カルシウム、酸化マグネシウム、石灰、例えばメタカオリンのような反応性クレー、ウォラストナイト、空気連行剤(AEA)、ラテックス、ファイバ、減水剤およびそれらの組み合わせからなる群より選択される添加物をさらに含む、請求項1〜23いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  25. ポゾラン粉末と、
    少なくとも1つが6〜9のpHを有する、2つまたはそれ以上の活性化剤と、
    凝結遅延剤と
    を含む水和可能なセメントであって、
    該水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて15wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有し、かつ、
    約6〜約9のpHを有する前記活性化剤が、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の50%より多くを占め、かつ更に、
    前記水和可能なセメントが、アルカリ金属活性化剤を含まない、
    水和可能なセメント。
  26. 水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の10重量%未満の量のクエン酸を含む、請求項25記載の水和可能なセメント。
  27. 水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の30重量%未満の量のクエン酸を含む、請求項25または26いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  28. 水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の25重量%未満の量のクエン酸を含む、請求項25〜27いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  29. 水和可能なセメント中の総重量に基づき20重量%未満の量のポルトランドセメントを含む、請求項25〜28いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  30. 水和可能なセメントの総重量に基づいて15重量%未満の量のポルトランドセメントを含む、請求項25〜29いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  31. 実質的にポルトランドセメントを含まない、請求項25〜30いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  32. 水和可能なセメントの総重量に基づいて20wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有する、請求項25〜31いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  33. カルシア対シリカのモル比が約1.2:1〜約1.4:1である、請求項25〜32いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  34. ポゾラン粉末が、クラスCフライアッシュ、クラスFフライアッシュ、クラスNポゾランアッシュおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項25〜33いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  35. ポゾラン粉末が、クラスCフライアッシュおよびクラスFフライアッシュからなり、水和可能なセメントの総重量に基づいて、クラスCフライアッシュが50〜80重量%の量で存在し、かつ、クラスFフライアッシュが10〜30重量%の量で存在する、請求項25〜34いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  36. カルシウムに富んだ材料である添加物をさらに含む、請求項25〜35いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  37. 前記カルシウムに富んだ材料がセメント窯ダスト、石灰窯ダスト、高炉スラグ、スクラバアッシュおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される産業副産物を含む、請求36記載の水和可能なセメント。
  38. ポゾラン粉末がクラスCフライアッシュからなる、請求項25〜3436、および37いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  39. 水和可能なセメントの総重量に基づいて50〜95重量%のクラスCフライアッシュを含む、請求項25〜38いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  40. ポゾラン粉末がクラスFフライアッシュからなる水和可能なセメントであって、カルシウムに富んだ材料である添加物をさらに含む、請求項25〜34、および3639のいずれか一項記載の水和可能なセメント。
  41. 前記カルシウムに富んだ材料がセメント窯ダスト、石灰窯ダスト、高炉スラグ、スクラバアッシュおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される産業副産物を含む、請求項40記載の水和可能なセメント。
  42. 水和可能なセメントの総重量に基づいて0.5〜50重量%のクラスFフライアッシュを含む、請求項25〜41いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  43. ポゾラン粉末がクラスNポゾランアッシュからなる水和可能なセメントであって、カルシウムに富んだ材料である添加物をさらに含む、請求項25〜34、および3642のいずれか一項記載の水和可能なセメント。
  44. 前記カルシウムに富んだ材料がセメント窯ダスト、石灰窯ダスト、高炉スラグ、スクラバアッシュおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される産業副産物を含む、請求項43記載の水和可能なセメント。
  45. 水和可能なセメントの総重量に基づいて0.5〜50重量%のクラスNポゾランアッシュを含む、請求項25〜44いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  46. 凝結遅延剤がボレート化合物を含む、請求項25〜45いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  47. 水和可能なセメントの総重量に基づいて0.1〜3.0重量%の量でボレート凝結遅延剤を含む、請求項25〜46いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  48. 凝結遅延剤がスルフェートまたは有機化合物を含む、請求項25〜47いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  49. 活性化剤がクエン酸カリウムまたはクエン酸ナトリウムを含む、請求項25〜48いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  50. 活性化剤が水和可能なセメントの総重量に基づいて0.1〜15重量%のクエン酸カリウムから構成される、請求項25〜49いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  51. シリカフューム、アルミン酸カルシウム、酸化マグネシウム、石灰、例えばメタカオリンのような反応性クレー、ウォラストナイト、空気連行剤(AEA)、ラテックス、ファイバ、減水剤およびそれらの組み合わせからなる群より選択される添加物をさらに含む、請求項25〜50いずれか一項記載の水和可能なセメント。
  52. 以下を含む、セメント性組成物:
    ポゾラン粉末と、
    少なくとも1つが6〜9のpHを有する、2つまたはそれ以上の活性化剤と、
    凝結遅延剤と
    を含む水和可能なセメントであって、
    該水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて15wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有し、かつ、約6〜約9のpHを有する前記活性化剤が、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の50%より多くを占め、かつ更に、前記水和可能なセメントが、アルカリ金属活性化剤を含まない、該水和可能なセメント;ならびに
    1種または複数種の骨材フィラー。
  53. 以下を含む、セメント性組成物:
    ポゾラン粉末と、
    1種または複数種のpH中性活性化剤と、
    凝結遅延剤と
    を含む水和可能なセメントであって、
    該水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて15wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有し、かつ、
    前記pH中性活性化剤が、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の50%より多くを占め、かつ
    前記水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて20重量%未満のポルトランドセメントを有し、かつ更に、
    前記水和可能なセメントが、アルカリ金属活性化剤を含まない、
    水和可能なセメント;ならびに
    1種または複数種の骨材フィラー。
  54. 以下を含む、製造物品:
    ポゾラン粉末と、
    少なくとも1つが6〜9のpHを有する、2つまたはそれ以上の活性化剤と、
    凝結遅延剤と
    を含む水和および硬化したセメント組成物であって、
    水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて15wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有し、かつ
    約6〜約9のpHを有する前記活性化剤が、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の50%より多くを占め、かつ更に、
    前記水和可能なセメントが、アルカリ金属活性化剤を含まない、
    水和および硬化したセメント組成物。
  55. 以下を含む、製造物品:
    ポゾラン粉末と、
    1種または複数種のpH中性活性化剤と、
    凝結遅延剤と
    を含む水和および硬化したセメント組成物であって、
    水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて15wt%またはそれ以上の酸化物として表されるカルシウム含量を有し、かつ、
    前記pH中性活性化剤が、水和可能なセメント中の活性化剤の総重量の50%より多くを占め、かつ
    前記水和可能なセメントが、水和可能なセメントの総重量に基づいて20重量%未満のポルトランドセメントを有し、かつ更に、
    前記水和可能なセメントが、アルカリ金属活性化剤を含まない、
    水和および硬化したセメント組成物。
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