JP5689718B2 - 空気ばね用下面板又は上面板の製造方法 - Google Patents
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Description
前記下面板は下面の環状支持体と前記環状支持体に接着形成されたゴム座部とからなり、
前記上面板は上面の環状支持体と前記環状支持体に接着形成された上面ゴム部とからなり、
前記ゴム座部又は前記上面ゴム部はポリ四フッ化エチレンを含有しない非潤滑ゴム層と前記非潤滑ゴム層の表面に形成されたポリ四フッ化エチレンを含有する潤滑ゴム層とからなり、
(1)前記非潤滑ゴム層を形成する非潤滑ゴム原料組成物を前記環状支持体に配設する工程、
(2)前記環状支持体を加熱して環状支持体と接する前記非潤滑ゴム原料組成物を少なくとも部分的に加硫する部分加硫工程、
(3)少なくとも前記非潤滑ゴム原料組成物の表面に液状の潤滑ゴム原料組成物を塗布し乾燥する塗布工程、及び
(4)金型内で加熱加硫してポリ四フッ化エチレン粉末を含有する液状ゴム組成物にて形成される潤滑ゴム層を有するゴム座部又は上面ゴム部を形成する加硫成形工程
を有することを特徴とする。
図1は空気ばねを例示した縦断側面図であり、本発明は少なくともゴム座部、好ましくはゴム座部と上面ゴム部の表面に潤滑ゴム層を形成する製造方法に特徴を有するものであるが、得られた上面板、下面板を使用した空気ばねの構成は従来の空気ばねと同じである。空気ばね10は上面板16、可とう性部材18及び下面板20からなり、大きな変位を吸収する大変形吸収部と該大変形吸収部を支持するとともに可とう性部材の内部に圧縮空気を供給する空気通路を有する円筒状の積層ゴム支持体24から構成されている。積層ゴム支持体24は環状円板26とゴム層28が複数接着積層されたものであり、振動の緩衝作用を有する。積層ゴム支持体24の下部には円筒部を通じて空気室に圧縮空気を送る接続ノズル29が設けられている。
(実施例1)
天然ゴム80重量部とブタジエンゴム20重量部、アロマ系プロセスオイル15重量部、T−NSカーボンブラック30重量部、酸化亜鉛5重量部、ステアリン酸1重量部、パラフィンワックス1重量部、酸化防止剤2重量部、ポリ四フッ化エチレンと低分子量ポリエチレンとの混合物(ポリ四フッ化エチレン含有率40重量%)20重量部をバンバリーミキサーにて混練物の温度が120℃となるように混練してマスターバッチとし、得られたマスターバッチを室温に冷却した後にニーダーを使用してマスターバッチ全量に対して硫黄3重量部とスルフェンアミド系加硫促進剤0.8重量部を添加・混練し、潤滑ゴム原料組成物とした。
原料ゴムとして天然ゴム80重量部とスチレンブタジエンゴム20重量部に代えて以下のものを使用した以外は実施例1と同じ条件で潤滑ゴム原料組成物溶液を調整した。
実施例2:スチレンブタジエンゴム100重量部
実施例3:天然ゴム80重量部とスチレンブタジエンゴム20重量部
実施例4:天然ゴム100重量部
天然ゴム100重量部、アロマ系プロセスオイル15重量部、FEFカーボンブラック30重量部、酸化亜鉛5重量部、ステアリン酸1重量部、パラフィンワックス1重量部、老化防止剤2重量部をバンバリーミキサーにて混練してマスターバッチとし、得られたマスターバッチを室温に冷却した後にニーダーを使用してマスターバッチ全量に対して硫黄3重量部とスルフェンアミド系加硫促進剤0.8重量部を添加・混練し、非潤滑ゴム原料組成物とした。
可とう性部材は周知の方法により製造した。すなわちナイロンコードをトッピング処理し、カレンダーロールを使用してゴム原料組成物をトッピングしてトッピングコードとし、これをカッターによりコードが所定の角度を形成するように裁断して成形に使用した。成形においてはトッピングコードを必要に応じて積層し、端部にビードを配設した後にトッピングコードをビードを包むように折り返し、表層と内層にゴム部材を貼り付けて未加硫成形体とし、これを金型内で加圧成型した。可とう性部材の原料ゴム組成物の配合は以下のとおりである。
ポリクロロプレンゴム 70重量部
天然ゴム 30重量部
FEFカーボンブラック 30重量部
アロマ系プロセスオイル 10重量部
酸化亜鉛 5重量部
ステアリン酸 1重量部
パラフィンワックス 2重量部
脂肪酸エステル(エクストンK-1) 3重量部
硫黄 2重量部
チアゾール系加硫促進剤 1重量部
チウラム系加硫促進剤 0.5重量部
ゴム座部並びに上面ゴム部成形用の材料は上記の未加硫ゴム組成物(非潤滑ゴム組成物)をロールにてシート化し、それぞれのシートを積層して成形に供した。
図1,2に示した断面形状を有し、下面板を構成する鉄製の下面環状支持部材の両面をショットブラスト処理した後に市販の加硫接着剤を塗布した。加硫接着剤を塗布した下面環状支持部材に非潤滑ゴム原料組成物の成形物を圧着した。この非潤滑ゴム原料組成物の成形物を圧着した下面環状支持部材を図6(b)に示したように金型内に収容し、上型62の表面を80℃以下に保持しつつ、下型は150℃に加熱して10分圧縮して環状支持部材を加熱し、環状支持部材と接する非潤滑ゴム原料組成物を加熱して少なくとも表面を未加硫の状態で部分的に加硫した。
下面板の製造と同様な方法で図3に示したように表面に厚さ約0.1mmの潤滑層が形成された上面ゴム部を有する上面板を作製した。
潤滑ゴム層を形成することなく下面板を作製し、比較例とした。
(1)空気ばねの耐久試験
空気ばねを実使用と同じ状態にセットし、温度25℃にて内圧500kPaをかけて、上下の振動を100万回と水平方向の振動を20万回繰り返し加えた後にゴム座部表面と上面ゴム部表面の摩耗を評価した。評価結果は(表1)に示した。振動は上下方向に振幅±30mm、振動数1.0Hz、左右方向に振幅±、振動数0.5Hzにて行った。評価は上面板のストッパー部についても行った。
(2)テーバー摩耗
ゴム/ゴム摩耗試験を行った。ゴム座部の場合と同様にして非潤滑性ゴムにて摩耗輪の大部分を作製し、表面の摩耗面に厚さ0.1mmの潤滑性ゴム層を形成して加硫し、摩耗輪とした。可とう性部材のシートを円盤状に裁断してテーバー摩耗試験機の回転板にセットし、摩耗輪を2個作成してテーバー摩耗試験機の左右の摩耗輪取付アームにセットする。摩耗試験はJIS K 6264に従って荷重500gにて2000回摩耗後の摩耗輪のゴムとシート状ゴムの摩耗量(×10−3cc)を測定し、結果を(表2)に示した。
(3)指触評価
テーバー摩耗試験後の摩耗輪構成ゴムの表面を指触により粘着の程度を評価した。粘着の程度は指触により簡単に評価できる性能である。結果は表3に示した。
16 下面板
18 可とう性部材
31 潤滑ゴム層
35 下面環状支持部材
Claims (3)
- 車両用空気ばねにおいて、内径部が開口した略ドーナツ状の可とう性部材の下面部を支持する下面板又は可とう性部材の上面部に接する上面板の製造方法であって、
前記下面板は下面の環状支持体と前記環状支持体に接着形成されたゴム座部とからなり、前記上面板は上面の環状支持体と前記環状支持体に接着形成された上面ゴム部とからなり、
前記ゴム座部又は前記上面ゴム部はポリ四フッ化エチレンを含有しない非潤滑ゴム層と前記非潤滑ゴム層の表面に形成されたポリ四フッ化エチレンを含有する潤滑ゴム層とからなり、
(1)前記非潤滑ゴム層を形成する非潤滑ゴム原料組成物を前記環状支持体に配設する工程、
(2)前記環状支持体を加熱して環状支持体と接する前記非潤滑ゴム原料組成物を少なくとも部分的に加硫する部分加硫工程、
(3)少なくとも前記非潤滑ゴム原料組成物の表面に液状の潤滑ゴム原料組成物を塗布し乾燥する塗布工程、及び
(4)金型内で加熱加硫して潤滑ゴム原料組成物にて形成される潤滑ゴム層を有するゴム座部又は上面ゴム部を形成する加硫成形工程
を有し、前記部分加硫工程は、潤滑ゴム原料組成物層に接する金型に非熱伝導性材料を配設する空気ばね用下面板又は上面板の製造方法。 - 前記潤滑ゴム層を構成する原料ゴムは天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、天然ゴムとスチレンブタジエンゴム及び/又はブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム及びブタジエンゴムのいずれかである請求項1に記載の空気ばね用下面板又は上面板の製造方法。
- 車両用空気ばねにおいて、内径部が開口した略ドーナツ状の可とう性部材の下面部を支持する下面板又は可とう性部材の上面部に接する上面板の製造方法であって、
前記下面板は下面の環状支持体と前記環状支持体に接着形成されたゴム座部とからなり、前記上面板は上面の環状支持体と前記環状支持体に接着形成された上面ゴム部とからなり、
前記ゴム座部又は前記上面ゴム部はポリ四フッ化エチレンを含有しない非潤滑ゴム層と前記非潤滑ゴム層の表面に形成されたポリ四フッ化エチレンを含有する潤滑ゴム層とからなり、
(1)前記非潤滑ゴム層を形成する非潤滑ゴム原料組成物を前記環状支持体に配設する工程、
(2)前記環状支持体を加熱して環状支持体と接する前記非潤滑ゴム原料組成物を少なくとも部分的に加硫する部分加硫工程、
(3)少なくとも前記非潤滑ゴム原料組成物の表面に液状の潤滑ゴム原料組成物を塗布し乾燥する塗布工程、及び
(4)金型内で加熱加硫して潤滑ゴム原料組成物にて形成される潤滑ゴム層を有するゴム座部又は上面ゴム部を形成する加硫成形工程
を有し、前記部分加硫工程は、前記液状潤滑ゴム原料組成物層に接する金型を冷却又は温度調節する空気ばね用下面板又は上面板の製造方法。
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