JP5687474B2 - 新規ペットフード組成物および方法 - Google Patents
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Description
ペットは、長年にわたり“乾燥”および“湿潤”飼料を与えられてきた。“湿潤”飼料は一般に、缶のような容器中に包装される。それらは、容器中の水分のために外観上“湿潤”している。一般に2種のタイプの湿潤飼料が今のところ調製されている。一方は通常、業界でグラウンドローフ(ground loaf)とよばれている。これは一般に、一連の装置、単一の装置、または1種の装置、例えばサーマルスクリュークッカー/ミキサー(thermal screw cooker/mixer)内で、肉および穀物などのすべての重要成分を水と一緒に接触させた後、一緒に加熱し混合することにより調製する。このように、主要成分のすべてならびに微量成分、例えば着色剤、油、ビタミン、およびビタミン様材料を早期の予備加工工程で組み合わせ、すべてを一緒に加工する。この手順に続いて、実質的に均質な細胞内ハニカムタイプ(intracellular honeycomb-type)(したがって“グラウンドローフ”)の塊を製造し、これを円柱状容器内にすぐに包装する。第二の湿潤飼料は一般に、業界で“チャンクおよび肉汁”とよばれている。この湿潤飼料は通常、肉を挽き、混合し、乳化した後、その肉をさらに水、油、および穀物ならびに所望の場合は他の材料と混合することにより製造する。この混合物を次に調理装置に供給し、そこから出し、切断し、冷却した後、さまざまな段階の充填に送る。通常、2段階の充填で肉汁をチャンクに加える。肉汁は、通常の様式、例えば、穀物、デンプン、水、ビタミン(所望の場合)、および他の材料を混合タンクに入れて混合することにより調製し、混合タンク中でこれを加熱した後、チャンク状材料を保持している容器に供給する。グラウンドローフとは対照的に、この飼料は、調製したときに、挽き肉と穀物の物理的に分離している不連続なチャンク断片を有する。これら不連続な粒子は、最終容器内で肉汁タイプの液体中に存在する。“チャンクおよび肉汁”法により製造した製品は、長年にわたりペットフードに用いられてきた。
肉汁という2種の識別可能な物理的形態の混成物として潜在的に記載することができる新規組成物を今回発見した。これを、具体的にイヌ用に設計する。新規物理的形態は、肉成分の物理的およびある程度の化学的保全性を保つ熱的方法、ならびに、肉配合物(meat mix)と穀物配合物を結合させて、完成品の実質的に均質な塊内に視覚的に認識しうる不連続な肉粒子を有する“力強く挽いた(hearty-ground)”外観を向上させる改良肉汁作成法という、2種の識別可能な下位法(sub processes)を利用する方法により調製する。この新規方法は、機械類および労働力に関する資本投資においてかなりの費用削減をもたらすことができる。この方法および組成物は、イヌ用製品の場合は実現することが極めて難しい。これは、イヌ用飼料中に存在する肉の分量が、ネコ用の場合と比較して、例えばイヌ用で20〜35%、ネコ用で40〜70重量%と少ないためである。その差異は追加的な穀物で補われ、このことがさらに、この視覚的に識別可能なイヌ用飼料の実現における困難を助長している。
(a)該組成物の肉部分を、該肉部分の変性点またはそれ未満の温度に加熱し、
(b)前記肉部分および部分(c)とは別に、穀物または穀物の混合物を、水と一緒に、該穀物または穀物の混合物の水和、糊化および老化を実現または実質的に実現し、複合糖質をより単純な炭水化物に分解または実質的に分解するであろう高温まで混合し;
(c)肉部分(a)および穀物(b)とは別に、成分(a)および(b)と一緒に組み合わせたときに、容器充填プロセス中に少なくとも1種の実質的に均質な塊を形成する、粘度増大性(viscosity building)の流体またはスラリーを調製し、そして
(d)(a)、(b)および(c)を組み合わせて混合し、その間に、組み合わせた塊の温度を維持する、
ことを含む方法により調製される前記イヌ用ペットフード組成物である。
(a)該組成物の肉部分を、該肉部分の変性点またはそれ未満の温度に加熱し、
(b)前記肉部分および部分(c)とは別に、穀物または穀物の混合物を、水と一緒に、水和、糊化および老化または穀物の混合物を実現または実質的に実現し、複合糖質をより単純な炭水化物に分解または実質的に分解するであろう高温まで混合し、
(c)肉部分(a)および穀物(b)とは別に、成分(a)および(b)と一緒に組み合わせたときに、容器充填プロセス中に少なくとも1種の実質的に均質な塊を形成する、粘度増大性の流体またはスラリーを調製し、そして
(d)(a)、(b)および(c)を組み合わせ、その間に、組み合わせた塊の温度を維持する、
ことを含む前記方法である。
従来、缶入りペットフードのような容器に入れられたペットフードは、チャンクおよび肉汁タイプ製品とグラウンドローフ製品の2種のカテゴリーに分類されている。
それら成分を水と約82℃〜93℃(約180〜200°F)に加熱して粘度上昇スラリーまたは流体を提供して、充填プロセス中は実質的または完全に均質な塊が維持されるようするが、レトルト処理後(充填後)、これらの材料(1種以上)は老化して、消費するために開封したときに、最終的に包装されたイヌ用飼料において望ましい特性、例えば砕けやすいテクスチャーをもたらすであろう。
図面の詳細な説明
従来技術のグラウンドローフ法は一般に、図1に記載されているような技術で実施される。肉の大きさを抽出器(extructer)1で小さくし、ライン2を通してグラインダー3に
移動させる。その挽き肉を、ライン4を通してクッカー/ミキサー5に移動させ、ここで肉スラリーを調理する。調理したスラリーを、ライン6を通してサーマルスクリュークッカー/ミキサー13に供給する。グラウンドローフ飼料に用いられる穀物をミキサー7で混合し、ライン8を通して剪断ミキサー9に移動させ、ここでそれらを、ライン12および14を経て容器11から剪断ミキサー9に供給される水と一緒に剪断する。次に、剪断ミキサーの内容物を、ライン10を通してサーマルスクリュークッカー/ミキサー13に移動させる。追加の水を、ライン12および16を通してサーマルスクリュークッカー/ミキサー13に移動させることができる。次に蒸気26を、必要な場合はライン27を通してサーマルスクリュークッカー/ミキサーに加え、グラウンドローフ飼料をスクリュークッカーミキサーの剪断により飼料の通常温度に加熱して混合する。一般に、イヌ用飼料の場合、この温度は約82℃〜93℃(約180〜200°F)である。サーマルスクリュークッカーミキサー13には、ライン15を通して移動させるさまざまな少量の添加物、例えば、酸化鉄、カルニチン、油および液体フレーバーも存在する。その後、適切に調理、混合、抽出されたイヌ用飼料を、ライン16を通して乳化機17に移動させるか、ライン20を通して保持タンクライン21に移動させ、ここでライン22を通して充填機23に移動させ、ここでライン24を通して最終容器25に充填する。
さらなる説明において、肉タンパク質源である成分(a)、ビタミンおよびミネラルを含む穀物配合物である成分(b)、ならびに非化学的に改質されているデンプン、天然のデンプンおよび/または炭水化物/水である成分(c)をミキサーで一緒に混合して、缶に充填したときに湿った外観および視覚的に認識しうる不連続な食物粒子を伴う肉粒子を有する塊を提供する。
肉タンパク質源は一般に、完成品における不連続な食物粒子の大きさの要件に応じて、約xインチ〜約1インチの異なる粉砕プレートにより挽く。
複合肉配合物は、任意の適切なミキサー/クッカーで混合して加熱する。例えば、二軸スクリューミキサー、二軸リボンミキサー、オーバーラッピングパドルミキサー(overlapping paddle mixer)、または上記特徴を組合わせたもの、例えば生蒸気噴射を伴うスクリュー/リボン/パドルである。混合は、肉配合物を確実に前記肉タンパク質源のタンパク質変性温度またはそれ未満の温度で均質に凝固させるためのものである。これは一般に、魚タンパク質の場合の約48℃(約120°F)から、ほ乳類(ウシおよび子羊)の骨格筋タンパク質の場合の約76℃(約170°F)以上に至る範囲である。この範囲のどこかに、トリおよびブタからの筋の変性温度が存在する。そのような肉の組み合わせがある場合、加熱温度は混合物の変性温度またはそれ未満である。
・肉−約20重量%〜約40重量%、望ましくは約25重量%〜約35重量%;
・穀物−約8重量%〜約16重量%、望ましくは約9重量%〜約13重量%;および
・肉汁−約40重量%〜約55重量%、望ましくは約45重量%〜約52重量%。
本発明の方法におけるさまざまな熱処理(1以上)の一般的時間に関し、肉成分(a)を調製するときは、初期腐敗および過剰凝固を避けるべきである。一般に、加熱は約15〜20分以下である。イヌ用飼料では穀物成分(b)を一般に予備形成させ、さらなる加熱は必要ない。デンプンスラリー(c)では、加熱は一般に約2時間以下であり、さもなければ、製品の外観に否定的な影響が及ぼされることがある。
家禽またはブタからの骨格筋およびその肉副産物を含む肉配合物を、完成品の全重量の約30%を用いて調製する。得られる肉配合物は、73.12%の水分率、16.13%のタンパク質および9.00%の脂肪を有する。そのような肉タンパク質源を、リボン/パドルミキサー中で生蒸気を用いて65℃〜71℃(150〜160°F)で均質に混合し、凝固させる。凝固または熱硬化した肉成分は約5%の復水を捕捉し、したがって凝固した肉成分は、完成品の全重量の34〜35%を構成する。
実施例2
ウシ、家禽、ブタからの骨格筋およびその肉副産物を含む肉配合物を、完成品の全重量の約38%を用いて調製する。得られる肉配合物は、69.97%の水分率、14.51%のタンパク質および13.60%の脂肪を有する。そのような肉タンパク質源を、リボン/パドルミキサー中で生蒸気を用いて71℃〜76℃(160〜170°F)で均質に混合し、凝固させる。凝固または熱硬化した肉成分は約5%の復水を捕捉する。したがって、得られる成分は、完成品の全重量の約42〜43%を構成する。
Claims (3)
- 実質的にその容器の形状を帯びている固体状の塊を有する、肉と炭水化物に基づくイヌ用ペットフード組成物の調製方法であって、
(a)ペットフード組成物の肉部分を、該肉部分の変性点またはそれ未満の温度に加熱し、
(b)(a)の肉部分および(c)の流体またはスラリーとは別に、穀物または穀物の混合物を、水と一緒に、該穀物または穀物の混合物の水和、糊化および老化を実現または実質的に実現するであろう温度として混合し、
(c)(a)の肉部分および(b)の穀物または穀物の混合物とは別に、炭水化物を含む粘度増大性の流体またはスラリーであって、(a)の肉部分および(b)の穀物または穀物の混合物と組み合わせたときに、容器充填プロセス中に少なくとも1種の実質的に均質な塊を形成する、上記粘度増大性の流体またはスラリーを調製し、そして
(d)(a)の肉部分、(b)の穀物または穀物の混合物、および(c)の流体またはスラリーを組み合わせ、混合し、その間に、組み合わせた塊の温度を維持することを含み、
穀物または穀物の混合物が、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、セルロース、コメデンプン、オートムギ繊維、落花生の殻、ビートパルプ、パーボイルド米、トウモロコシグルテンミール、およびそれらの混合物からなる群より選択された、前記方法。 - ウシの骨格筋タンパク質を有する飼料の場合、成分(a)を82℃(180°F)以上に加熱する、請求項1に記載の方法。
- 前記流体またはスラリーが、非化学的に改質されたトウモロコシデンプン;ジャガイモデンプンまたはリッチデンプン;天然のジャガイモデンプン、天然のトウモロコシデンプンまたは天然米、ならびにそれらの混合物から選択される、請求項1に記載の方法。
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