JP5685670B1 - 洋上構造物群の係留システム、及び、洋上構造物群の係留方法 - Google Patents

洋上構造物群の係留システム、及び、洋上構造物群の係留方法 Download PDF

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Abstract

【課題】風力発電装置等を搭載した洋上構造物群の係留システムにおいて、例え洋上構造物を係留する係留索の一部の破断が生じても、その洋上構造物は移動するが、その洋上構造物を残りの係留索群により係留し続けて、その洋上構造物が他の洋上構造物と衝突することを回避できて、その係留方向の係留索の強度を過度に高くすることなく、安全に洋上設置場所に係留できる洋上構造物群の係留システム、及び洋上構造物群の係留方法を提供する。【解決手段】複数の洋上構造物10Aで構成される洋上構造物群の内で少なくとも1つの洋上構造物10Aを3方向以上8方向以下の方向に配置される係留索20A,20Bを用いて、それぞれの方向の係留索20A,20Bを別々の係留基部30に係止して係留すると共に、少なくとも1つの係留基部30が、洋上構造物群の内の3基以上8基以下の洋上構造物10Aにそれぞれが接続する係留索20A,20Bを係止する。【選択図】図2

Description

本発明は、風力発電装置等を搭載したスパー型等の複数の洋上構造物を群として係留する際の、洋上構造物群の係留システム、及び、洋上構造物群の係留方法に関するものである。
水深の深い海域で、洋上構造物に風力発電設備等を搭載する場合に、セミサブ型あるいはテンションレグプラットフォーム(TLP)等が考えられるが、これらの場合には、陸上で一体的に組み立て、試運転を行ってから設置場所に曳航して、係留システムにより係留されることになる。
スパー型の洋上構造物の場合は、スパーは魚釣りの釣浮きのように直立状態で浮いている洋上構造体であり、バラスト水の注水等により浮体の大部分は海面下に沈んでいる。このスパーは、動揺が比較的少なく、重い上部構造を支持することができる。風力発電設備を備えたスパー型の洋上構造物では、仮に浮体の吃水が約40m〜80mと深く、また、浮体部分が約1000t(トン)以上の大きな構造物となる。
このスパー型の洋上構造物としては、例えば、風力を利用する水平軸風車又は垂直軸風車を水面上部分に配置すると共に、潮流力を利用する水平軸水車又は垂直軸水車を水面下に配置して、水平軸水車又は垂直軸水車をバラストとして使用する浮体式流体力利用システムが提供されている(例えば、特許文献1参照)。
また、この洋上風力発電設備として使用するスパー型の洋上構造物は、洋上風力発電に適した設置場所に、一つだけでなく、多数係留する。例えば、洋上において夫々の風力発電施設を立設支持する複数の浮体同士を、途中に中間シンカーを設けた係留チェーンで連結すると共に、適宜の浮体には、更に、一方端に係留アンカーを、途中に中間シンカーを設けた係留チェーンを繋いだ洋上風力発電設備が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この洋上風力発電設備では、複数の洋上発電設備と係留基部の配置の例として、平面視で正六角形の頂点に洋上発電設備である浮体を配置し、各浮体を平面視で正六角形の中心に配置した中心洋上構造体と、平面視で正六角形の外側に配置され、かつ、隣接する2つ浮体と平面視で正三角形を構成する係留アンカーで、1基の中央浮体と6基の浮体をそれぞれ7つの方向の中間シンカーを設けた係留チェーンとこれらの係留チェーンの内の一つの方向の係留チェーンを中央浮体に、残りの方向の係留チェーンをそれぞれ係止する6つの係留アンカーで係留することが示されている。
一方、一般的に、図1に示すように、一つの洋上構造物は、三方向以上の方向の係留索で係留されることが多く、係留基部もドラッグアンカーで構成されることが多い。このような係留では、一方向の係留索は、2本又は3本等の複数本の係留索で構成されており、荒れた気象や海象条件下で、そのうちの1本が破断した場合でも連鎖的に係留索が破断することなく、残りの係留索で洋上構造物を元に位置に係留し続けられるように各係留索の強度を設定している。
そのため、係留索の本数が多くなる上に、係留索に要求される1本当たりの破断強度と、ドラッグアンカーに要求される把駐力が大きくなり、洋上構造物の係留コストが高くなるという問題がある。
国際公開第2013/065826号パンフレット 特開2004−176626号公報
厳しい気象及び海象条件下で、多少移動しても問題が無い風力発電設備等を搭載した洋上構造物では、石油掘削用ドリルパイプや石油輸送管を備えているためにその位置保持が厳格に必要な洋上構造物とは異なり、洋上構造物を位置保持する係留索が破断した場合には、必ずしも元に位置に洋上構造物を係留し続ける必要はなく、洋上構造物が漂流状態にならず、しかも、他の洋上構造物に衝突しなければよいとの技術的思想が認められつつある。
本発明者は、この技術的思想に則り、厳しい気象及び海象の条件下で、最も負担の大きい方向の係留索の破断又はドラッグアンカーの走錨が生じても、残りの方向の係留索群でその洋上構造物が漂流状態になることを食い止めることができる係留システムと、その洋上構造物が移動する範囲内に他の洋上構造物がない配置にして、その洋上構造物が移動しても他の洋上構造物に衝突することを回避できる、洋上構造物群と係留基部群の配置を考えた。
また、厳しい気象及び海象の条件下で、最も負担の大きい方向の係留索の破断又はドラッグアンカーの走錨が生じた場合には、残りの方向の係留索群では、洋上構造物の移動に伴い、係留方向が変化するため、ドラッグアンカーではその把錨力が変化するので、係留基部としては把錨力が一方向のみのドラッグアンカーの代わりに、上から見た旋回方向に関して係留力を発揮する範囲が広く、係留力の大きさも安定している係留パイル等を使用することが良い。
本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、風力発電装置等を搭載した洋上構造物群の係留システムにおいて、厳しい気象及び海象の条件下で、例え、洋上構造物を係留する係留索の一部の破断や、係留基部の係留機能の喪失が生じても、その洋上構造物は移動するが、その洋上構造物を残りの係留索群により係留し続けて、その洋上構造物が他の洋上構造物と衝突することを回避できて、その係留方向の係留索の強度を過度に高くすることなく、安全に洋上設置場所に係留できる、洋上構造物群の係留システム、及び、洋上構造物群の係留方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の洋上構造物群の係留システムは、複数の洋上構造物で構成される洋上構造物群の内で少なくとも1つの洋上構造物を3方向以上8方向以下の方向に配置される係留索を用いて、それぞれの方向の前記係留索を別々の係留基部に係止して係留すると共に、少なくとも1つの前記係留基部が、前記洋上構造物群の内の3基以上8基以下の前記洋上構造物にそれぞれが接続する前記係留索を係止すると共に、前記洋上構造物群の内の1つの前記洋上構造物を係留する前記係留索の1つが破断した場合に、この洋上構造物が残りの前記係留索が許容する範囲内で移動したときに、他の前記洋上構造物と衝突することが幾何学的に不可能な非対称配置パターンを持つように前記洋上構造物と前記係留基部を配置するように構成される。
この構成によれば、複数の洋上構造物を少ない係留索と少ない係留基部で効率よく係留することができる。係留索の方向が3方向未満つまり2方向以下であると、係留された洋上構造部が移動する範囲が大きくなるか、あるいは、この移動範囲を小さくしようとすると係留索に要求される係留力が大きくなり、実用的でなくなる。また、係留索の方向が9方向以上になると、係留索の本数と係留基部の数が増加し、コスト高となり実用的ではなくなる。
また、係留基部においても、一つの係留基部で2基未満の係留索とすると係留基部の数が多くなり、コストが増加する。また、9基以上の洋上構造物にそれぞれ接続する係留索を設けると、洋上構造物を係留している係留索の一部が破断して、洋上構造物が移動したときに、係留基部において、係留索が交叉して係留索に損傷が生じ易くなり、交叉しないようにすることが難しくなり、実用的でなくなる。
そして、洋上構造物と係留基部との間の係留索の本数を規定することより、多数の洋上構造物を少ない係留基部と少ない係留索の本数で係留することができ、しかも、洋上構造物の配置と係留基部の配置と係留索の配置の組み合わせを、洋上構造物を係留する係留索の一部が破断した場合でも、その洋上構造物の移動に伴う、残りの係留索群の係留索の洋上構造物側の接続部位における係留方向の大きな変化と、係留基部側の係止部位における係留方向の大きな変化を許容できて、その洋上構造物を残りの係留索群により係留し続けて、その洋上構造物が漂流状態になることを回避することができるような組み合わせにすることが容易にできるようになる。
この構成によれば、係留索の1つが破断した場合に対する対策を、洋上構造物の移動を前提に洋上構造物と係留基部の配置で行うので、従来技術に比べて、各係留索の設計強度を小さく設定することができるようになるので、係留索の軽量化、係留索の設置工事の容易化、コストダウン化が可能となる。
あるいは、上記の目的を達成するための本発明の洋上構造物群の係留システムは、複数の洋上構造物で構成される洋上構造物群の内で少なくとも1つの洋上構造物を3方向以上8方向以下の方向に配置される係留索を用いて、それぞれの方向の前記係留索を別々の係留基部に係止して係留すると共に、少なくとも1つの前記係留基部が、前記洋上構造物群の内の3基以上8基以下の前記洋上構造物にそれぞれが接続する前記係留索を係止すると共に、1つの前記係留基部の係留機能が機能しなくなった場合に、この係留基部に係止されている係留索によって係留されている前記洋上構造物が、残りの前記係留索が許容する範囲内で移動したときに、他の前記洋上構造物と衝突することが幾何学的に不可能な非対称係留配置パターンを持つように前記洋上構造物と前記係留基部を配置して構成される。
この構成によれば、係留基部の1つが係留機能を発揮しなくなった場合に対する対策を、洋上構造物の移動を前提に洋上構造物と係留基部の配置で行うので、各係留基部の固定度合を小さく設定することができるので、係留基部の軽量化や係留基部の設置工事の容易化、コストダウン化が可能となる。
あるいは、上記の目的を達成するための本発明の洋上構造物群の係留システムは、複数の洋上構造物で構成される洋上構造物群の内で少なくとも1つの洋上構造物を3方向以上8方向以下の方向に配置される係留索を用いて、それぞれの方向の前記係留索を別々の係留基部に係止して係留すると共に、少なくとも1つの前記係留基部が、前記洋上構造物群の内の3基以上8基以下の前記洋上構造物にそれぞれが接続する前記係留索を係止すると共に、前記洋上構造物を係留するぞれぞれの前記係留索が係止される複数の前記係留基部の配置に関して、上から見て、これらの前記洋上構造物のうちの少なくとも一つの前記洋上構造物において、この洋上構造物を係留する前記係留索同士がなす角度において異なる角度があるように構成される。
あるいは、上記の目的を達成するための本発明の洋上構造物群の係留システムは、複数の洋上構造物で構成される洋上構造物群の内で少なくとも1つの洋上構造物を3方向以上8方向以下の方向に配置される係留索を用いて、それぞれの方向の前記係留索を別々の係留基部に係止して係留すると共に、少なくとも1つの前記係留基部が、前記洋上構造物群の内の3基以上8基以下の前記洋上構造物にそれぞれが接続する前記係留索を係止すると共に、前記洋上構造物を係留するぞれぞれの前記係留索が係止される複数の前記係留基部の配置に関して、上から見て、これらの前記洋上構造物のうちの少なくとも一つの前記洋上構造物において、この洋上構造物とこれらの係留基部との係留距離において異なる係留距離があるように構成される。
これらの構成により、予測される、最も厳しい気象及び海象状態の時に、最も大きな係留力が発生して破断する可能性の強い方向の係留索と、この係留索が万一破断した時に残って洋上構造物の移動範囲を制限するための残りの2つ以上の方向の係留索とは、別の役割を持つので、異なる係留索の方向若しくは係留索の長さとすることで、それぞれの係留索の役割に適した長さと強度にして係留効率を向上でき、結果として、係留コストを低下できる。あるいは、これらの構成により係留基部の個数を減らすことにより、洋上風力等の事業のコストの相当割合を占める洋上工事の作業量を飛躍的に軽減し、コストを低下できる。
その上、係留索の破断又は係留基部の機能不全により漂流又は移動する洋上構造物が、隣接する洋上構造物に向かって移動することを防止できる。つまり、移動を開始した洋上構造物の移動方向を隣接する洋上構造物から逸らすことができる。
また、上記の洋上構造物群の係留システムにおいて、前記係留距離に関して、大きい前記係留距離と小さい係留距離の差が、係留されている前記洋上構造物を上から見た投影図における前記洋上構造物の平面図形の外接円の直径以上で、かつ、大きい前記係留距離が小さい係留距離の3倍の距離以下であるように構成される。なお、この係留距離とは、洋上構造物における係留索の係止位置から係留基部における係留索の留め位置までの水平距離のことをいう。
この構成によれば、係留距離の大きさを規定しているので、この規定に従って、洋上構造物と係留基部の配置を設定すると、容易に、実用的な範囲で、係留索の破断又は係留基部の機能不全により移動する洋上構造物が、隣接する洋上構造物に向かって移動することを防止できる、洋上構造物と係留基部の配置を設定できるようになる。
そして、より具体的な配置パターンとしては、係留索長さによる洋上構造物の配置で、係留距離と係留方向を変えた配置パターンA、B、C、Dと、係留索の角度による洋上構造物の配置で係留角度を非対称とする配置パターンEと、混合配置パターンFとがあり、それぞれ以下のように構成される。
この配置パターンAの構成は、前記洋上構造物が長い前記係留索2つと短い前記係留索1つとで係留され、かつ、となり合う前記洋上構造物の短い前記係留索の係留方向が同じ方向を向いている構成であり、配置パターンBの構成は、前記洋上構造物が長い前記係留索2つと短い前記係留索1つとで係留され、かつ、となり合う前記洋上構造物の短い前記係留索の係留方向が互いに逆の方向を向いている構成である。
また、配置パターンCの構成は、前記洋上構造物が長い前記係留索1つと短い前記係留索2つとで係留され、かつ、となり合う前記洋上構造物の長い前記係留索の係留方向が同じ方向を向いている構成であり、配置パターンDの構成は、前記洋上構造物が長い前記係留索1つと短い前記係留索2つとで係留され、かつ、となり合う前記洋上構造物の長い前記係留索の係留方向が互いに逆の方向を向いている構成である。なお、配置パターンA、B、C、Dにおいては、係留基部における長い係留索と短い係留索とがなす角度が2つあるが、これらは同じ角度であってもよく、異なっていてもよい。
また、配置パターンEの構成は、前記洋上構造物が3つの第1〜第3の前記係留索で係留されると共に、前記第1の前記係留索と前記第2の前記係留索とがなす角度が80度以上120度未満あり、前記第2の前記係留索と前記第3の前記係留索とがなす角度が120度以上140度以下であり、前記第3の前記係留索と前記第1の前記係留索とがなす角度が120度以上140度以下である構成であり、配置パターンFの構成は、前記洋上構造物が長い前記係留索と短い前記係留索で係留され、長い前記係留索2つと短い前記係留索1つとで係留される第1種の前記洋上構造物と、長い前記係留索1つと短い前記係留索2つとで係留される第2種の前記洋上構造物と、短い前記係留索3つで係留される第3種の前記洋上構造物とを有する構成である。
この配置パターンA、B、C、D、E、Fによれば、比較的簡単な幾何学的パターンを用いて、一つ係留索が破断したときに、残りの係留索に係留されていた洋上構造物が移動して、残りの係留索で引き止められて移動を停止するまでに、他の洋上構造物に衝突するのを回避でき、しかも、長い係留索は短い係留索に比べて大きな係留力を発揮できるので、この長い係留索の方向を大きな外力が働く方向にしておくことで、効率よく、また、効果的に係留索を配置することができる。
従って、洋上構造物群の設置水域の広さや水深、水底形状等に対応させて、この配置パターンA、B、C、D、E、Fのいずれかを選択して採用することで、容易に、洋上構造物を係留する係留索の一部の破断や、係留基部の係留機能の喪失が生じても、その洋上構造物は移動するが、その洋上構造物を残りの係留索群により係留し続けて、その洋上構造物が他の洋上構造物と衝突することを回避できる配置とすることができる。
また、更に、上記の洋上構造物群の係留システムにおいて、前記係留基部における前記係留索は、水底に立設した柱状体の側面又は角又は上部に設けられた係留索留め具に係止されると共に、前記係留索留め具は前記柱状体に対して水平方向に搖動可能に固定されるように構成される。
この構成によれば、係留基部をドラッグアンカーで形成する場合よりも、係留方向が旋回して変化した場合でも係留力の変化が少なく、また、係留留め具の搖動という非常に簡単な構造で、係留基部側の係止部位における上から見た係留索の旋回可能な範囲を大きくとることができる。また、係留索が係止される係留留め具が搖動可能であるので、係留索の一部の破断や、係留基部の係留機能の喪失により、洋上構造物が最初に係留された位置から移動して係留索の係留方向が変化しても、係留索及び柱状体に大きな力が加わるのを防止することができる。
また、上記の洋上構造物群の係留システムにおいて、長い前記係留索と短い前記係留索が係止される前記係留基部において、長い前記係留索の係止位置を短い前記係留索の係止位置よりも下の位置にして構成される。この構成によれば、パターンB、D、Fでは、係留索の一部の破断や、係留基部の係留機能の喪失時に、短い係留索の係留方向が大きく変化して同じ係留基部に接続された長い係留索を超えることはあっても、長い係留索の係留方向が大きく変化して同じ係留基部に接続された短い係留索を超えることはないため、係留索の一部の破断や、係留基部の係留機能の喪失により、洋上構造物が最初に係留された位置から移動して、中央の方向に延びる係留索と隣接方向に延びる係留索のいずれかの係留方向が大きく変化した場合でも、互いに干渉することなく、係留方向を変えることができるので、洋上構造物を係留する一方向の係留索が破断して、残りの係留索の係留方向が変化する場合でも、長い係留索と短い係留索とが絡み合うことを回避できるので、係留索の損傷を防止できる。
上記の洋上構造物群の係留システムにおいて、前記係留索は前記洋上構造物側の接続部位における前記係留係止具に係止されると共に、前記係留係止具は前記洋上構造物に対して水平方向に搖動可能に固定されるように構成される。
この構成によれば、係留係止具の搖動という非常に簡単な構造で、洋上構造物側の接続部位における上から見た係留索の旋回可能な範囲を大きくとることができる。また、係留索が係止される係留係止具が搖動可能であるので、係留索の一部の破断や、係留基部の係留機能の喪失により、洋上構造物が最初に係留された位置から移動して係留索の係留方向が変化しても、係留索及び係留係止具に大きな力が加わるのを防止することができる。
また、更に、上記の洋上構造物群の係留システムにおいて、前記係留基部における前記係留索は、水底に立設した柱状体の側面又は角又は上部に設けられた係留索留め具に係止されると共に、前記係留索留め具は前記柱状体に対して水平方向に搖動可能に固定され、かつ、長い前記係留索と短い前記係留索が係止される前記係留基部において、長い前記係留索の係止位置を短い前記係留索の係止位置よりも下の位置にし、さらに、前記係留索は前記洋上構造物側の接続部位における前記係留係止具に係止されると共に、前記係留係止具は前記洋上構造物に対して水平方向に搖動可能に固定されるように構成される。
この構成によれば、係留留め具の搖動と、係留係止具の搖動という非常に簡単な構造で、係留索の旋回可能な範囲を大きくとることができ、係留索の一部の破断や、係留基部の係留機能の喪失により、洋上構造物が最初に係留された位置から移動して係留索の係留方向が変化しても、係留索、柱状体、係留係止具に大きな力が加わるのを防止することができる。係留索同士が、互いに交叉することなく、係留方向を変えることができ、係留索同士が絡み合うことを回避できる。
また、上記の目的を達成するための本発明の洋上構造物群の係留方法は、複数の洋上構造物で構成される洋上構造物群の内で少なくとも1つの洋上構造物を3方向以上8方向以下の方向に配置される係留索を用いて、それぞれの方向の前記係留索を別々の係留基部に係止して係留すると共に、少なくとも1つの前記係留基部が、前記洋上構造物群の内の3基以上8基以下の前記洋上構造物にそれぞれが接続する前記係留索を係止すると共に、前記洋上構造物群の内の1つの前記洋上構造物を係留する前記係留索の1つが破断した場合に、この洋上構造物が残りの前記係留索が許容する範囲内で移動したときに、他の前記洋上構造物と衝突することが幾何学的に不可能な非対称配置パターンを持つように前記洋上構造物と前記係留基部を配置することを特徴とする方法である。
あるいは、上記の目的を達成するための本発明の洋上構造物群の係留方法は、複数の洋上構造物で構成される洋上構造物群の内で少なくとも1つの洋上構造物を3方向以上8方向以下の方向に配置される係留索を用いて、それぞれの方向の前記係留索を別々の係留基部に係止して係留すると共に、少なくとも1つの前記係留基部が、前記洋上構造物群の内の3基以上8基以下の前記洋上構造物にそれぞれが接続する前記係留索を係止すると共に、1つの前記係留基部の係留機能が機能しなくなった場合に、この係留基部に係止されている係留索によって係留されている前記洋上構造物が、残りの前記係留索が許容する範囲内で移動したときに、他の前記洋上構造物と衝突することが幾何学的に不可能な非対称係留配置パターンを持つように前記洋上構造物と前記係留基部を配置することを特徴とする方法である。
あるいは、上記の目的を達成するための本発明の洋上構造物群の係留方法は、複数の洋上構造物で構成される洋上構造物群の内で少なくとも1つの洋上構造物を3方向以上8方向以下の方向に配置される係留索を用いて、それぞれの方向の前記係留索を別々の係留基部に係止して係留すると共に、少なくとも1つの前記係留基部が、前記洋上構造物群の内の3基以上8基以下の前記洋上構造物にそれぞれが接続する前記係留索を係止すると共に、前記洋上構造物を係留するぞれぞれの前記係留索が係止される複数の前記係留基部の配置に関して、上から見て、これらの前記洋上構造物のうちの少なくとも一つの前記洋上構造物において、この洋上構造物を係留する前記係留索同士がなす角度において異なる角度があることを特徴とする方法である。
あるいは、上記の目的を達成するための本発明の洋上構造物群の係留方法は、複数の洋上構造物で構成される洋上構造物群の内で少なくとも1つの洋上構造物を3方向以上8方向以下の方向に配置される係留索を用いて、それぞれの方向の前記係留索を別々の係留基部に係止して係留すると共に、少なくとも1つの前記係留基部が、前記洋上構造物群の内の3基以上8基以下の前記洋上構造物にそれぞれが接続する前記係留索を係止すると共に、前記洋上構造物を係留するぞれぞれの前記係留索が係止される複数の前記係留基部の配置に関して、上から見て、これらの前記洋上構造物のうちの少なくとも一つの前記洋上構造物において、この洋上構造物とこれらの係留基部との係留距離において異なる係留距離があることを特徴とする方法である。
この方法によれば、複数の洋上構造物を少ない係留索と少ない係留基部で効率よく係留することができる。また、洋上構造物と係留基部との間の係留索の本数を規定することより、多数の洋上構造物を少ない係留基部と少ない係留索の本数で係留することができ、しかも、洋上構造物の配置と係留基部の配置と係留索の配置の組み合わせを、洋上構造物を係留する係留索の一部が破断した場合でも、その洋上構造物の移動に伴う、残りの係留索群の係留索の洋上構造物側の接続部位における係留方向の大きな変化と、係留基部側の係止部位における係留方向の大きな変化を許容できて、その洋上構造物を残りの係留索群により係留し続けて、その洋上構造物が漂流状態になることを回避することができる。
以上に説明したように、本発明の洋上構造物群の係留システム、及び、洋上構造物群の係留方法によれば、風力発電装置等を搭載した洋上構造物群の係留において、厳しい気象及び海象の条件下で、例え、洋上構造物を係留する係留索の一部が破断しても、その洋上構造物は移動するが、その洋上構造物を残りの係留索群により係留し続けて、その洋上構造物が漂流状態になることと、その洋上構造物が他の洋上構造物と衝突することを回避できて、その係留方向の係留索の強度を過度に高くすることなく、安全に洋上設置場所に係留できる。
本発明に係る実施の形態の洋上構造物の係留システムを説明するための模式的な斜視図である。 本発明に係る実施の形態の洋上構造物の係留システムの配置パターンAを説明するための模式的な配置図である。 本発明に係る実施の形態の洋上構造物の係留システムの配置パターンBを説明するための模式的な配置図である。 発明に係る実施の形態の洋上構造物の係留システムの配置パターンCを説明するための模式的な配置図である。 発明に係る実施の形態の洋上構造物の係留システムの配置パターンDを説明するための模式的な配置図である。 発明に係る実施の形態の洋上構造物の係留システムの配置パターンEを説明するための模式的な配置図である。 発明に係る実施の形態の洋上構造物の係留システムの配置パターンFを説明するための模式的な配置図である。 配置パターンDにおける係留索破断時の洋上構造物の移動を説明するための図である。 係留パイルを上から見た図で、係留索の搖動可能な固定方法と旋回可能な範囲を模式的に示す図である。 係留パイルを側面から見た図で、係留索の係留位置の高さの違いを模式的に示す図である。 係留基部を柱状体の上面に一つの係留索留め具を設けて構成した場合を示す図である。 係留基部を柱状体の上面に二つの係留索留め具を設けて構成した場合を示す図である。 係留基部を柱状体の上面に三つの係留索留め具を設けて構成した場合を示す図である。 係留基部を上面に一つの係留索留め具を設けた柱状体を二つ束ねた構成を示す図である。 係留基部を上面に一つの係留索留め具を設けた柱状体を三つ束ねた構成を示す図である。 係留索の長さを調整するための係留機構の構成を模式的に示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態の洋上構造物群の係留システム、及び、洋上構造物群の係留方法について説明する。この実施の形態の説明では、洋上構造物としては、風力を利用する垂直軸風車を水面上部分に配置した、スパー型の洋上構造物を例に説明しているが、本発明は、必ずしも、このスパー型の洋上構造物に限定する必要はなく、その他の洋上構造物にも適用できる。
図1に示すように、ここで例示する実施の形態の洋上構造物10は、上部構造物11と下部構造物12からなる、スパー型の洋上構造物である。この上部構造物11は、回転軸11aaと垂直羽根11abを有する垂直軸風車11aとこの垂直軸風車11aを支持する風車支持部11bを備えて構成される。また、下部構造物12は、錘12aと浮力体12bを備えて構成される。また、発電した電力や洋上構造物10に設けた各種センサ(図示しない)で得られる情報を陸上側機器(図示しない)に送ると共に、風車を制御するための制御信号を陸上側機器から制御信号を受けるためのケーブル40が浮き41を伴って、洋上構造物10から陸上側機器まで設けられる。
そして、本発明に係る実施の形態の洋上構造物群の係留システム2A〜2D(以下2と総称する)では、図2〜図7の配置パターンA、B、C、D、E、Fで示すように、複数の洋上構造物10A〜10D(以下10と総称する)で構成される洋上構造物群の内で少なくとも1つの洋上構造物10を3方向以上8方向以下の方向に配置される係留索20A、20B、20C(以下20と総称する)を用いて、それぞれの方向の係留索20、20A、20Bを別々の係留基部30に係止して係留する。それと共に、少なくとも1つの係留基部30が、洋上構造物群10の内の3基以上8基以下の洋上構造物10にそれぞれが接続する係留索30を係止するように構成される。
また、本発明に係る実施の形態の洋上構造物群の係留方法は、複数の洋上構造物10で構成される洋上構造物群の内で少なくとも1つの洋上構造物10を3方向以上8方向以下の方向に配置される係留索20を用いて、それぞれの方向の係留索20を別々の係留基部30に係止して係留すると共に、少なくとも1つの係留基部30が、洋上構造物群の内の3基以上8基以下の洋上構造物10にそれぞれが接続する係留索30を係止する方法である。
これにより、複数の洋上構造物10を少ない数の係留索20と少ない数の係留基部30で効率よく係留する。つまり、洋上構造物10と係留基部30との間の係留索20の本数を規定することより、多数の洋上構造物10を少ない係留基部30と少ない係留索10の本数で係留することができる。この係留索20は、単に係留索20の自重によるカテナリのみの係留力でもよいが、必要に応じて、中間シンカーや中間浮体を取付けて、洋上構造物10の移動距離に対する係留力の関係をより適切なものにしてもよい。
しかも、洋上構造物10の配置と係留基部30の配置と係留索20の配置のこの組み合わせにより、洋上構造物10を係留する係留索20の一本が破断した場合でも、その洋上構造物10を残りの2本以上の係留索20群により係留し続けて、その洋上構造物10が漂流状態になることを回避できる組み合わせを容易に実現できるようになる。
なお、洋上構造物10を係留する係留索20の方向が3方向未満つまり2方向以下であると、係留された洋上構造部10が移動する範囲が大きくなるか、あるいは、この移動範囲を小さくしようとすると係留索20に要求される係留力が大きくなり、実用的でなくなる。特に2方向の場合に1方向の係留索20が破断した時に1方向係留になるため、移動範囲が著しく広くなり、隣接する洋上構造物に衝突する危険性が著しく高まる。また、洋上構造物10を係留する係留索20の方向が9方向以上になると、係留索20の本数と係留基部30の数が増加し、コスト高となり実用的ではなくなる。
また、係留基部30においても、一つの係留基部30で2基未満の係留索20とすると係留基部30の数が多くなり、コストが増加する。また、9基以上の洋上構造物10にそれぞれ接続する係留索20を設けると、洋上構造物10を係留している係留索20の一部が破断して、洋上構造物10が移動したときに、係留基部30において、係留索20が互いに交叉しないようにすることが難しくなる。その結果、係留索20が交叉して係留索20に損傷が生じ易くなり、実用的でなくなる。
この洋上構造物群の係留システム2においては、洋上構造物群の内の1つの洋上構造物10を係留する係留索20の1つが破断した場合に、この洋上構造物10が残りの係留索20が許容する範囲内で移動したときに、他の洋上構造物10と衝突することが幾何学的に不可能な非対称配置パターンを持つように洋上構造物10と係留基部30を配置する。
これにより、係留索20の1つが破断した場合に対する対策を、洋上構造物10の移動を前提に洋上構造物10と係留基部30の配置で行うので、従来技術に比べて、各係留索20の設計強度を小さく設定することができるようになるので、係留索20の軽量化、係留索20の設置工事の容易化、コストダウン化が可能となる。
また、この洋上構造物群の係留システム2においては、1つの係留基部30の係留機能が機能しなくなった場合に、この係留基部30に係止されている係留索20によって係留されている洋上構造物10が、残りの係留索20が許容する範囲内で移動したときに、他の洋上構造物10と衝突することが幾何学的に不可能な非対称係留配置パターンを持つように洋上構造物10と係留基部30を配置する。
これにより、係留基部30の1つが係留機能を発揮しなくなった場合に対する対策を、洋上構造物10の移動を前提に洋上構造物10と係留基部30の配置で行うので、各係留基部30の固定度合を小さく設定することができるので、係留基部30の軽量化や係留基部30の設置工事の容易化、コストダウン化が可能となる。
そして、洋上構造物10を係留するぞれぞれの係留索20が係止される複数の係留基部30の配置に関して、上から見て、これらの洋上構造物10のうちの少なくとも一つの洋上構造物10において、この洋上構造物10とこれらの係留基部30との係留距離Lにおいて異なる係留距離L1、L2があるように、あるいは、この洋上構造物10を係留する係留索20同士がなす角度α1、α2、α3において異なる角度があるように構成する。
これらの構成により、予測される、最も厳しい気象及び海象状態の時に、最も大きな係留力が発生し、破断する可能性の強い方向の係留索20と、この係留索20が万一破断した時に残って洋上構造物10の漂流又は移動を回避するための残りの2つ以上の方向の係留索20とは、別の役割を持つので、異なる係留索20の方向、若しくは、係留索20の長さとすることで、それぞれの係留索20の役割に適した長さと強度にして係留効率を向上でき、結果として、係留コストを低下できる。あるいは、これらの構成により係留基部30の個数を減らすことにより、洋上風力等の事業のコストの相当割合を占める洋上工事の作業量を飛躍的に軽減し、コストを低下できる。
その上、係留索20の破断又は係留基部30の機能不全により移動する洋上構造物10が、隣接する洋上構造物10に向かって移動することを防止できる。つまり、移動を開始した洋上構造物10の移動方向を隣接する洋上構造物10から逸らすことができる。
また、この洋上構造物10と係留基部30の間の係留距離Lに関して、大きい係留距離L1と小さい係留距離L2の差ΔLが、係留されている洋上構造物10を上から見た投影図における洋上構造物10の平面図形の外接円の直径D以上で、かつ、大きい前記係留距離L1が小さい係留距離L2の3倍の距離以下であるように構成することが好ましい。つまり、「ΔL=L1−L2≧D、かつ、L1≦3×L2」とする。
なお、この係留距離Lとは、洋上構造物10における係留索20の係止位置から係留基部30における係留索20の留め位置までの水平距離であり、この洋上構造物10の外接円としては、例えば、風力発電であれば、翼が最も外接円が大きくなる位置の外接円とする。また、係留のために周囲に突出する部分があればその先端に接する外接円とする。つまり、最大径となる外接円をこの洋上構造物10の外接円として採用する。
この構成によれば、係留距離Lの大きさを規定しているので、この規定に従って、洋上構造物10と係留基部30の配置を設定すると、容易に、実用的な範囲で、係留索20の破断又は係留基部30の機能不全により移動する洋上構造物10が、隣接する洋上構造物10に向かって移動することを防止できるように、洋上構造物10と係留基部30の配置を設定できるようになる。
次に、より具体的な配置パターンについて、図2〜図7を参照しながら説明する。ここでは、係留索長さによる洋上構造物10の配置で、係留距離Lと係留方向を変えた配置パターンA、B、C、Dと、係留索の角度による洋上構造物の配置で係留角度を非対称とする配置パターンEと、混合配置パターンFを例示する。これらの配置パターンA〜Fは、それぞれ以下のように構成される。
この配置パターンA、B、C、Dの洋上構造物群の係留システム2A、2B、2C、2Dの構成は、洋上構造物10を係留するぞれぞれの係留索20が係止される複数の係留基部30の配置に関して、上から見て、これらの洋上構造物10のうちの少なくとも一つの洋上構造物10において、この洋上構造物10とこれらの係留基部30との係留距離において異なる係留距離L1、L2があるように構成される。
図2に示す配置パターンAの洋上構造物群の係留システム2Aの構成は、洋上構造物10A(一重丸)が係留距離がL1の長い係留索20Aを2つと、係留距離がL2の短い係留索20Bの1つで係留され、かつ、となり合う洋上構造物10の短い係留索20Bの係留方向が同じ方向を向いている構成であり、また、図3に示す配置パターンBの洋上構造物群の係留システム2Bの構成は、同じく、長い係留索20Aを2つと短い係留索20Bの1つで係留されるが、となり合う洋上構造物10の短い係留索20Bの係留方向が同じ方向を向いている構成である。この配置パターンAは、比較的水深が浅い水域に適しており、配置パターンBは、設置場所の水域が細長い水域等で洋上構造物10を1列に並べる場合に適している。
ここで、L1>L2であるが、長い係留索20Aは完全に同一の長さである必要はなく、長い係留索20Aと短い係留索20Bとの差ΔLに比べて、長い係留索20A同士の差が1/3以下程度であればよい。以下同じである。
また、図4に示す配置パターンCの洋上構造物群の係留システム2Cの構成は、洋上構造物10B(二重丸)が係留距離がL1の長い係留索20Aの1つと係留距離がL2の短い係留索20Bの2つとで係留され、かつ、となり合う洋上構造物10の長い係留索20Aの係留方向が同じ方向を向いている構成であり、また、図5に示す配置パターンDの洋上構造物群の係留システム2Dの構成は、同じく、長い係留索20Aを1つと短い係留索20Bの2つで係留されるが、となり合う洋上構造物10の長い係留索20Aの係留方向が同じ方向を向いている構成である。
また、この配置パターンCでは、係留基部30における長い係留索20Aと短い係留索20Bとがなす角度γ2、γ3が90度以上となっており、配置パターンDでは、係留基部30における長い係留索20Aと短い係留索20Bとがなす角度γ2、γ3が90度未満となっている。なお、このγ2とγ3は、同じ角度であってもよく、異なっていてもよい。つまり、配置パターンCでは、L1>L2、かつ、γ2≧90°、かつ、γ3≧90°である。この配置パターンCは、中間的な水深の水域に適している。また、配置パターンDでは、L1>L2、かつ、γ2<90°、かつ、γ3<90°である。この配置パターンDは、設置場所の水域が細長い水域等で洋上構造物10を2列に並べる場合に適している。
また、図6に示すように、この配置パターンEの洋上構造物群の係留システム2Eの構成は、洋上構造物10を係留するぞれぞれの係留索20Cが係止される複数の係留基部30の配置に関して、上から見て、これらの洋上構造物10のうちの少なくとも一つの洋上構造物10C(三重丸)において、この洋上構造物10Cを係留する係留索20C同士がなす角度α1、α2、α3において異なる角度があるように構成される。つまり、α1≠α2、又は、α2≠α3、又は、α3≠α1である。
より詳細には、この配置パターンEの構成では、洋上構造物20Cが3つの第1〜第3の係留索20Ca〜20Ccで係留されると共に、第1の係留索20Caと第2の係留索20Cbとがなす角度α1が80度以上120度未満であり、第2の係留索20Cbと第3の係留索20Ccとがなす角度α2120度以上140度以下であり、第3の係留索20Ccと第1の係留索20Caとがなす角度α3が120度以上140度以下であるよう構成される。つまり、80°≦α1<120°、かつ、120°≦α2≦140°、かつ、120°≦α3≦140°である。なお、第1〜第3の係留索20Ca〜20Ccの長さ又は係留距離は3つとも同じであっても、2つ同じで1つが異なっていてもよく、3つとも異なっていてもよい。
そして、図7に示すように、混合配置パターンの配置パターンFの構成は、洋上構造物10が長い係留索20Aと短い係留索20Bで係留され、長い係留索20A2つと短い係留索20B1つとで係留される第1種の洋上構造物10A(一重丸)と、長い係留索20Aの1つと短い係留索20Bの2つとで係留される第2種の洋上構造物10B(二重丸)と、短い係留索20Bの3つで係留される第3種の洋上構造物10D(三重丸)とを有する構成である。この配置パターンFは、複雑だが係留基部の数が少なく済み、比較的深い水深の水域に適している。
この配置パターンFの構成は一見複雑に見えるが、図面の横方向(左から右方向)に関しては、第3種の洋上構造物10D(三重丸)(NO.1)の横に、第2種の洋上構造物10B(二重丸)が2つ(NO2、NO3)、第1種の洋上構造物10A(一重丸)が一つ(NO.4)に、第2種の洋上構造物10B(二重丸)が1つ(NO.5)、第1種の洋上構造物10A(一重丸)が二つ(NO.6、NO.7)で、第3種の洋上構造物10D(三重丸)(次のNO.1)につながる構成であり、7つの洋上構造物10で、この配列を繰り返し、そして、図面の上下方向(上から下方向)に関しては、上の列のNO.5とNO.6の間に、次の列のNO.1が配置される構成である。
これらの配置パターンA、B、C、D、E、Fによれば、比較的簡単な幾何学的パターンを用いて、一つ係留索20が破断したときに、残りの係留索20に係留されていた洋上構造物10が移動を開始して、残りの係留索20で引き止められて移動を停止するまでに、他の洋上構造物10に衝突するのを回避でき、しかも、長い係留索20Aは短い係留索20Bに比べて大きな係留力を発揮できるので、この長い係留索20Aの方向を大きな外力が働く方向、例えば、風上方向にしておくことで、効率よく、また、効果的に係留索20を配置することができる。
従って、洋上構造物群の設置水域の広さや水深、水底形状等に対応させて、この配置パターンA、B、C、D、E、Fのいずれかを選択して採用することで、容易に、洋上構造物10を係留する係留索20の一部の破断や、係留基部30の係留機能の喪失が生じても、その洋上構造物10は移動するが、その洋上構造物10を残りの係留索群により係留し続けて、その洋上構造物10が他の洋上構造物10と衝突することを回避できる配置とすることができる。
ここで、配置パターンDにおいて、係留索20A、20Bの一本が破断したときの様子を図8に示す。長い係留索20Aが破断したときには、図8の図面の上の方で示すように、この長い係留索20Aに係留されていた洋上構造物10が移動許容範囲内(ハッチング内)を移動して残りの短い係留索20Bで引き止められて移動を停止するまでに、他の洋上構造物10に衝突することなく、移動できることが分かる。この図8では、γ1、γ2、γ3を共に120°としているので、短い係留索20Bは、係留基部30において、60°の旋回をすることになる。
また、図8の図面の下の方に示すように、短い係留索20Bが破断した時は、この短い係留索20Bに係留されていた洋上構造物10が移動許容範囲内(ハッチング内)を移動して残りの長い係留索20Aと短い係留索20Bで引き止められて移動を停止するまでに、他の洋上構造物10に衝突することなく、移動できることが分かる。この場合は、残りの短い係留索20Bは、係留パイル30において、82°の旋回をし、残りの長い係留索20Aは、係留パイル30において、38°の旋回をすることになる。
この場合に、長い係留索20Aは短い係留索20Bに比べて大きな係留力を発揮できるので、この長い係留索20Aの方向を大きな外力が働く方向、例えば、風Wに対して風上方向や潮流の上流方向にしておくことで、効率よく、また、効果的に係留索20A、20Bを配置することができる。
次に、上記の配置パターンを実施するに際しての係留基部30の構成と、係留索20の係留基部30側の係留索留め具31と、洋上構造物10側の接続部位における係留係止具13について説明する。
図9及び図10に示すように、係留索20A、20Bの水底側を固定する係留基部30を係留パイル30で構成し、この係留パイル30における係留索20A、20Bは、水底3に立設した柱状体30aの側面又は角に設けられた係留索留め具31に係止される。この係留索留め具31は係留パイル30の柱状体30aに対して水平方向に搖動可能に固定する。なお、図11〜図13に示すように、柱状態30aの上面に、係留索留め具31を設けてもよく、図14及び図15に示すように、上面に係留索留め具31をけ設けた柱状体30aを束ねて構成してもよい。
これにより、係留基部30をドラッグアンカーで形成する場合よりも、係留方向が旋回して変化した場合でも係留力の変化が少なく、また、係留索留め具31の搖動という非常に簡単な構造で、係留基部30側の係止部位における上から見た係留索20A、20Bの旋回可能な範囲βを大きくとることができる。また、係留索20A、20Bが係止される係留索留め具31が搖動可能であるので、係留索20A、20Bの一部の破断や、係留基部30の係留機能の喪失により、洋上構造物10が最初に係留された位置から移動して係留索20の係留方向が変化しても、係留索20A、20B及び係留パイル30の柱状体30aに大きな力が加わるのを防止することができる。
そして、図9に示すように、係留基部30側の係止部位における上から見た係留索20の旋回可能な範囲β(β1、β2、β3)が5°以上になるように構成する。これにより、係止部位の係留索留め具31の部位で、上から見た、言い換えれば平面視における、係留索20A、20Bの旋回可能な範囲βを大きくする。なお、旋回可能な範囲βの上限は、係留索留め具31が側面に設けられた場合は180°程度まで、係留索留め具31が上面に設けられた場合は360°まで、できれば、際限なく何回でも回転可能とすることが好ましい。
長い係留索20Aと短い係留索20Bが係止される係留基部30において、長い係留索20Aの係止位置を短い係留索20Bの係止位置よりも下の位置にする。つまり、図10に示すように、係留パイル30における、隣接する3方向の内の中央の方向に延びる係留索20Aの係留位置を最下位置にする。さらに、残りの両側の隣接方向に延びる係留索20Bの係留位置を互いに高さが異なる位置にすることが好ましい。なお、図12及び図13に示すように、柱状体30aの上面に係留索留め具31を設けた場合は、係留索留め具31の台部分の高さを変えることで容易に対応できる。また、図14及び図15に示すように、上面に係留索留め具31を一つだけ設けた柱状体30aを束ねた構成でも同様に係留索留め具31の台部分の高さを変えることで容易に対応できる。
これにより、上記の配置パターンB、D、Fでは、係留索20A、20Bの一部の破断や、係留基部30の係留機能の喪失時に、短い係留索20Bの係留方向が大きく変化して同じ係留基部30に接続された長い係留索20Aを超えることはあっても、長い係留索20Aの係留方向が大きく変化して同じ係留基部30に接続された短い係留索20BA超えることはないため、係留索20A、20Bの一部の破断や、係留基部30の係留機能の喪失により、洋上構造物10が最初に係留された位置から移動して、中央の方向に延びる係留索20A、20Bと隣接方向に延びる係留索20A、20Bのいずれかの係留方向が大きく変化した場合でも、互いに干渉することなく、係留方向を変えることができる。従って、洋上構造物10を係留する一方向の係留索20A(又は、20B)が破断して、残りの係留索20B(又は、20A)の係留方向が変化する場合でも、長い係留索20Aと短い係留索20Bとが絡み合うことを回避できるので、係留索20A、20Bの損傷を防止できる。
また、係留索20A、20Bは洋上構造物10側の接続部位における係留係止具13に係止されると共に、この係留係止具13は洋上構造物10に対して水平方向に搖動可能に固定する。これにより、係留係止具13の搖動という非常に簡単な構造で、洋上構造物10側の接続部位における上から見た係留索20の旋回可能な範囲を大きくとることができる。また、係留索20が係止される係留係止具13が搖動可能であるので、係留索20の一部の破断や、係留基部30の係留機能の喪失により、洋上構造物10が最初に係留された位置から移動して係留索20の係留方向が変化しても、係留索20及び係留係止具13に大きな力が加わるのを防止することができる。
従って、上記の係留索留め具31の搖動と係留係止具13の搖動という非常に簡単な構造で、係留索20の旋回可能な範囲を大きくとることができ、係留索20の一部の破断や、係留基部30の係留機能の喪失により、洋上構造物10が最初に係留された位置から移動して係留索20の係留方向が変化しても、係留索20、柱状体30a、係留係止具13に大きな力が加わるのを防止することができる。また、係留索20同士が、互いに干渉することなく、係留方向を変えることができ、係留索20同士が絡み合い損傷することを回避できる。
このそれぞれが搖動可能な係留索留め具31と係留係止具13を用いる構成によれば、従来技術では、予め係留方向が設定され、その方向に向けて係留索20が固定接続されて、洋上構造物10側の接続部位と、係留基部30側の係止部位においては一方向に向けて係留索20を固定支持するように構成されているが、本発明では、この接続部位と係止部位の両方の部位で、共に、上から見た、言い換えれば平面視における、係留索20の旋回可能な範囲を大きくして構成することができる。
これにより、万一、洋上構造物10を係留する係留索20の一部が破断した場合でも、その洋上構造物10の移動に伴う、残りの係留索群の係留索20の洋上構造物10側の接続部位における係留方向の大きな変化と、係留基部30側の係止部位における係留方向の大きな変化を許容できるので、その洋上構造物10を残りの係留索群により係留し続けて、その洋上構造物10が漂流状態になることを回避する際に係留索20に損傷が生じることを防止できる。
また、図16に示すように、係留索20A、20Bの係留張力を調整するために、係留索20A、20Bの長さ調整を行うが、この長さ調整は次のようにして行うことができる。ここでは、係留索20A、20Bも長さ調整の機構及び方法は同じなので、係留索20として説明する。
この長さ調整用の係留機構4は、主係留索20aの部分と副係留索20bの部分に分けて形成された係留索20と、副係留索20bの一端を係止し、かつ、水中に配置される係留パイル(係留基部)30の係留索留め具31と、主係留索20aの長さを調整するための長さ調整具21とを有して構成される。
それと共に、副係留索20bの他端側に第1係合部20baを設ける。また、主係留索20aの長さを調整するための長さ調整具21に第1係合部20baに係合する第2係合部21aを設ける。そして、洋上構造物10に一端が固定された主係留索20aの他端側に長さ調整具21を装着する。この長さ調整具21の第2係合部21aを第1係合部20baに係合させて、洋上構造物10と係留索留め具31との間を、主係留索20a、長さ調整具21、第2係合部21a、第1係合部20ba、副係留索20bで接続し、長さ調整具21により主係留索20aの長さを調整できるように構成する。
次に、この係留機構4を用いて行う係留索20の長さ調整について説明する。係留索20を主係留索20aの部分と副係留索20bの部分に分けて形成し、この副係留索20bの一端を係留索留め具31に係止し、他端には第1係合部20baを設ける。一方、主係留索20aの長さを調整するための長さ調整具21に第1係合部20baに係合する第2係合部21aを設ける。
また、洋上構造物10に一端が固定された主係留索20aの他端側に長さ調整具21を設けて、長さ調整具21で主係留索20aの長さを調整できるようにする。この長さ調整は長さ調整具21の中に主係留索20aの係留鎖を通し、任意の係留鎖のリングを留め金で係止できるようにする。係留パイル30を水底に埋めるときに、この係留パイル30の係留索留め具31に副係留索20bの一端側を止めておく。
そして、洋上構造物10の係留時に、洋上構造物10に一端が固定された主係留索20aを主係留索20aの他端側を長さ調整具21を通して、その他端を補助索22で支持しながら、長さ調整具21を係留パイル30まで、水中ロボット(図示しない)等により移動させ、長さ調整具21の第2係合部21aを第1係合部20baに係合させる。
これにより、洋上構造物10と係留索留め具31との間を、主係留索20a、長さ調整具21、第2係合部21a、第1係合部20ba、副係留索20bで接続する。この接続後に、補助索22または主係留索20aを引張って、係留張力又は係留長さ又は洋上構造物10の位置を計測しながら、主係留索20aの長さを調整して長さ調整具21に主係留索20aの長さを固定する。
言い換えれば、係留索20を主係留索20aの部分と副係留索20bの部分に分けて形成し、係留索留め具31に一端が係止された副係留索10bの他端に設けた第1係合部20baに係合する第2係合部21aを主係留索20aの長さを調整するための長さ調整具21に設け、洋上構造物10に一端が固定された主係留索10aの他端側に長さ調整具21を設けて、長さ調整具21の第2係合部21aを第1係合部20baに係合させて、洋上構造物10と係留索留め具31との間を、主係留索20a、長さ調整具21、第2係合部21a、第1係合部20ba、副係留索20bで接続した後に、長さ調整具21により主係留索20aの長さを調整する。
この主係留索20aの長さは、例えば、洋上構造物10が三方向の係留索20A、20Bで係留される場合には、それほど、洋上構造物10の設置位置の精度は要求されないので、先に、二方向の短い係留索20Bを係留長さを予め設定し、この設定長さに陸上側又は設置場所でセットしてから係留パイル30に接続する。この短い係留索20Bでは、長さ調整を行わなくてよいので、高価な長さ調整具21を使用しないで済む。この短い係留索20Bを係留パイル30に接続した後、長い係留索20Aを、上記の手順で係留パイル30に接続し、長さ調整を行う。
以上に説明したように、本発明の洋上構造物群の係留システム2、及び、洋上構造物群の係留方法によれば、風力発電装置等を搭載した洋上構造物群の係留において、厳しい気象及び海象の条件下で、例え、洋上構造物10を係留する係留索30の一部が破断しても、その洋上構造物10は移動するが、その洋上構造物10を残りの係留索群により係留し続けて、その洋上構造物10が漂流状態になることと、その洋上構造物10が他の洋上構造物10と衝突することを回避できて、その係留方向の係留索20の強度を過度に高くすることなく、安全に洋上設置場所に係留できる。
本発明の洋上構造物群の係留システム、及び、洋上構造物群の係留方法によれば、厳しい気象及び海象の条件下で、例え、洋上構造物を係留する係留索の一部が破断しても、その洋上構造物は移動するが、その洋上構造物を残りの係留索群により係留し続けて、その洋上構造物が漂流状態になることと、その洋上構造物が他の洋上構造物と衝突することを回避できて、その係留方向の係留索の強度を過度に高くすることなく、安全に洋上設置場所に係留できる。従って、風力発電装置等を搭載した洋上構造物等の多くの洋上構造物を複数係留する際に利用することができる。
2、2A、2B、2C、2D、2E、2F 洋上構造物群の係留システム
3 水底
4 係留機構
10、10A、10B、10C、10D 洋上構造物
11 上部構造物
11a 垂直軸風車
11aa 回転軸
11ab 垂直羽根
12 下部構造物
12a 錘
12b 浮力体
13 係留係止具
20、20A、20B 係留索
20a 主係留索
20b 副係留索
20ba 第1係合部
21 長さ調整具
21a 第2係合部
30 係留パイル(係留基部)
31 係留索留め具

Claims (19)

  1. 複数の洋上構造物で構成される洋上構造物群の内で少なくとも1つの洋上構造物を3方向以上8方向以下の方向に配置される係留索を用いて、それぞれの方向の前記係留索を別々の係留基部に係止して係留すると共に、少なくとも1つの前記係留基部が、前記洋上構造物群の内の3基以上8基以下の前記洋上構造物にそれぞれが接続する前記係留索を係止すると共に、
    前記洋上構造物群の内の1つの前記洋上構造物を係留する前記係留索の1つが破断した場合に、この洋上構造物が残りの前記係留索が許容する範囲内で移動したときに、他の前記洋上構造物と衝突することが幾何学的に不可能な非対称配置パターンを持つように前記洋上構造物と前記係留基部を配置することを特徴とする洋上構造物群の係留システム。
  2. 複数の洋上構造物で構成される洋上構造物群の内で少なくとも1つの洋上構造物を3方向以上8方向以下の方向に配置される係留索を用いて、それぞれの方向の前記係留索を別々の係留基部に係止して係留すると共に、少なくとも1つの前記係留基部が、前記洋上構造物群の内の3基以上8基以下の前記洋上構造物にそれぞれが接続する前記係留索を係止すると共に、
    1つの前記係留基部の係留機能が機能しなくなった場合に、この係留基部に係止されている係留索によって係留されている前記洋上構造物が、残りの前記係留索が許容する範囲内で移動したときに、他の前記洋上構造物と衝突することが幾何学的に不可能な非対称係留配置パターンを持つように前記洋上構造物と前記係留基部を配置することを特徴とする洋上構造物群の係留システム。
  3. 複数の洋上構造物で構成される洋上構造物群の内で少なくとも1つの洋上構造物を3方向以上8方向以下の方向に配置される係留索を用いて、それぞれの方向の前記係留索を別々の係留基部に係止して係留すると共に、少なくとも1つの前記係留基部が、前記洋上構造物群の内の3基以上8基以下の前記洋上構造物にそれぞれが接続する前記係留索を係止すると共に、
    前記洋上構造物を係留するぞれぞれの前記係留索が係止される複数の前記係留基部の配置に関して、上から見て、これらの前記洋上構造物のうちの少なくとも一つの前記洋上構造物において、この洋上構造物を係留する前記係留索同士がなす角度において異なる角度があることを特徴とする洋上構造物群の係留システム。
  4. 複数の洋上構造物で構成される洋上構造物群の内で少なくとも1つの洋上構造物を3方向以上8方向以下の方向に配置される係留索を用いて、それぞれの方向の前記係留索を別々の係留基部に係止して係留すると共に、少なくとも1つの前記係留基部が、前記洋上構造物群の内の3基以上8基以下の前記洋上構造物にそれぞれが接続する前記係留索を係止すると共に、
    前記洋上構造物を係留するぞれぞれの前記係留索が係止される複数の前記係留基部の配置に関して、上から見て、これらの前記洋上構造物のうちの少なくとも一つの前記洋上構造物において、この洋上構造物とこれらの係留基部との係留距離において異なる係留距離があることを特徴とする洋上構造物群の係留システム。
  5. 前記係留距離に関して、大きい前記係留距離と小さい係留距離の差が、係留されている前記洋上構造物を上から見た投影図における前記洋上構造物の平面図形の外接円の直径以上で、かつ、大きい前記係留距離が小さい係留距離の3倍の距離以下であることを特徴とする請求項4に記載の洋上構造物群の係留システム。
  6. 前記洋上構造物が長い前記係留索2つと短い前記係留索1つとで係留され、かつ、となり合う前記洋上構造物の短い前記係留索の係留方向が同じ方向を向いていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の洋上構造物群の係留システム。
  7. 前記洋上構造物が長い前記係留索2つと短い前記係留索1つとで係留され、かつ、となり合う前記洋上構造物の短い前記係留索の係留方向が互いに逆の方向を向いていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の洋上構造物群の係留システム。
  8. 前記洋上構造物が長い前記係留索1つと短い前記係留索2つとで係留され、かつ、となり合う前記洋上構造物の長い前記係留索の係留方向が同じ方向を向いていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の洋上構造物群の係留システム。
  9. 前記洋上構造物が長い前記係留索1つと短い前記係留索2つとで係留され、かつ、となり合う前記洋上構造物の長い前記係留索の係留方向が互いに逆の方向を向いていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の洋上構造物群の係留システム。
  10. 前記洋上構造物が3つの第1〜第3の前記係留索で係留されると共に、前記第1の前記係留索と前記第2の前記係留索とがなす角度が90度以上120度未満であり、前記第2の前記係留索と前記第3の前記係留索とがなす角度が120度以上140度以下であり、前記第3の前記係留索と前記第1の前記係留索とがなす角度が120度以上140度以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の洋上構造物群の係留システム。
  11. 前記洋上構造物が長い前記係留索と短い前記係留索で係留され、長い前記係留索2つと短い前記係留索1つとで係留される第1種の前記洋上構造物と、長い前記係留索1つと短い前記係留索2つとで係留される第2種の前記洋上構造物と、短い前記係留索3つで係留される第3種の前記洋上構造物とを有して構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の洋上構造物群の係留システム。
  12. 前記係留基部における前記係留索は、水底に立設した柱状体の側面又は角又は上部に設けられた係留索留め具に係止されると共に、前記係留索留め具は前記柱状体に対して水平方向に搖動可能に固定されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の洋上構造物群の係留システム。
  13. 長い前記係留索と短い前記係留索が係止される前記係留基部において、長い前記係留索の係止位置を短い前記係留索の係止位置よりも下の位置にしたことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の洋上構造物群の係留システム。
  14. 前記係留索は前記洋上構造物側の接続部位における係留係止具に係止されると共に、前記係留係止具は前記洋上構造物に対して水平方向に搖動可能に固定されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の洋上構造物群の係留システム。
  15. 前記係留基部における前記係留索は、水底に立設した柱状体の側面又は角又は上部に設けられた係留索留め具に係止されると共に、
    前記係留索留め具は前記柱状体に対して水平方向に搖動可能に固定され、かつ、長い前記係留索と短い前記係留索が係止される前記係留基部において、長い前記係留索の係止位置を短い前記係留索の係止位置よりも下の位置にし、
    さらに、前記係留索は前記洋上構造物側の接続部位における係留係止具に係止されると共に、前記係留係止具は前記洋上構造物に対して水平方向に搖動可能に固定されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の洋上構造物群の係留システム。
  16. 複数の洋上構造物で構成される洋上構造物群の内で少なくとも1つの洋上構造物を3方向以上8方向以下の方向に配置される係留索を用いて、それぞれの方向の前記係留索を別々の係留基部に係止して係留すると共に、少なくとも1つの前記係留基部が、前記洋上構造物群の内の3基以上8基以下の前記洋上構造物にそれぞれが接続する前記係留索を係止すると共に、
    前記洋上構造物群の内の1つの前記洋上構造物を係留する前記係留索の1つが破断した場合に、この洋上構造物が残りの前記係留索が許容する範囲内で移動したときに、他の前記洋上構造物と衝突することが幾何学的に不可能な非対称配置パターンを持つように前記洋上構造物と前記係留基部を配置することを特徴とする洋上構造物群の係留方法。
  17. 複数の洋上構造物で構成される洋上構造物群の内で少なくとも1つの洋上構造物を3方向以上8方向以下の方向に配置される係留索を用いて、それぞれの方向の前記係留索を別々の係留基部に係止して係留すると共に、少なくとも1つの前記係留基部が、前記洋上構造物群の内の3基以上8基以下の前記洋上構造物にそれぞれが接続する前記係留索を係止すると共に、
    1つの前記係留基部の係留機能が機能しなくなった場合に、この係留基部に係止されている係留索によって係留されている前記洋上構造物が、残りの前記係留索が許容する範囲内で移動したときに、他の前記洋上構造物と衝突することが幾何学的に不可能な非対称係留配置パターンを持つように前記洋上構造物と前記係留基部を配置することを特徴とする洋上構造物群の係留方法。
  18. 複数の洋上構造物で構成される洋上構造物群の内で少なくとも1つの洋上構造物を3方向以上8方向以下の方向に配置される係留索を用いて、それぞれの方向の前記係留索を別々の係留基部に係止して係留すると共に、少なくとも1つの前記係留基部が、前記洋上構造物群の内の3基以上8基以下の前記洋上構造物にそれぞれが接続する前記係留索を係止すると共に、
    前記洋上構造物を係留するぞれぞれの前記係留索が係止される複数の前記係留基部の配置に関して、上から見て、これらの前記洋上構造物のうちの少なくとも一つの前記洋上構造物において、この洋上構造物を係留する前記係留索同士がなす角度において異なる角度があることを特徴とする洋上構造物群の係留方法。
  19. 複数の洋上構造物で構成される洋上構造物群の内で少なくとも1つの洋上構造物を3方向以上8方向以下の方向に配置される係留索を用いて、それぞれの方向の前記係留索を別々の係留基部に係止して係留すると共に、少なくとも1つの前記係留基部が、前記洋上構造物群の内の3基以上8基以下の前記洋上構造物にそれぞれが接続する前記係留索を係止すると共に、
    前記洋上構造物を係留するぞれぞれの前記係留索が係止される複数の前記係留基部の配置に関して、上から見て、これらの前記洋上構造物のうちの少なくとも一つの前記洋上構造物において、この洋上構造物とこれらの係留基部との係留距離において異なる係留距離があることを特徴とする洋上構造物群の係留方法。
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