JP5684566B2 - Ir放射を反射する暗色顔料、その製造方法、およびその使用 - Google Patents

Ir放射を反射する暗色顔料、その製造方法、およびその使用 Download PDF

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Description

本発明は、IR放射を反射することが可能な実質的に暗色の顔料、それらを製造するための方法、およびそれらの使用に関する。
IR放射を反射する性質は、表面の加熱を低下させる目的において重要な役割を果たす。したがって、コーティング材料、インキまたは塗料は、たとえば溶媒、顔料、添加剤、充填剤などの一連の成分で構成されている。これらの成分は、少なくとも部分的には、電磁放射を吸収することが可能であって、このことが、たとえば日射の作用の場合、コーティングの加熱およびそれらでコーティングされた物品(たとえば、建築外装物)の加熱を増大させることになる。
そのような加温は、特に、暗色の着色顔料(たとえば、カーボンブラック)の添加の結果としてもたらされるが、この現象は、UV/Vis領域およびIRスペクトル領域の両方において、特に高いレベルの吸収があることに起因する。顔料、および中にこれらが添加される適用物、たとえばIR放射を反射することが可能なコーティング材料が関心がもたれる理由は、熱放射を反射させることによって、その物品の加熱を顕著に低下させることが可能であるからである。
それらと対照的な明色のものに比較して、暗色顔料は、一般的に、太陽光線領域、すなわちUV/Vis〜IR放射のスペクトル領域において高いレベルの吸収率を示す。したがって、日光照射が原因の加熱現象が大幅に起きやすい。この理由から、暗色のIR反射性顔料が、たとえば建築におけるコーティング材料、表面コーティング、または織物のためのインキおよび塗料において興味の中心となっている。
IR反射性顔料を使用するまた別な重要な分野は、軍事用カムフラージュ塗料へのそれらの使用である。IR放射を反射する性能には、このスペクトル領域において吸収能が低下するということを含んでいるので、対象物のIR識別性を改変することが可能となる。
WO 2005/007754 A1には、反射性コアと、その表面上の部分的または全面的コーティングとしてのIR透過性材料とを有するIR反射性顔料が記載されている。前記反射性コアは、0.2μm未満の層厚みを有する。そのIR透過性材料には、非極性または弱極性の有機ポリマーが含まれ、それには、場合によっては、染料または着色物質が含まれる。
しかしながら、そこで問題となっている系は、暗色顔料ではない。基材として使用される極めて薄いアルミニウム顔料が、コストが高く、複雑なPVD法によってのみしか得られないというのが難点である。このタイプの顔料の比表面積は極めて高く、それらの顔料は、暗色の着色顔料を十分に高い量で用いて均一に着色することは、たとえ可能であったとしても、極めて困難なことである。さらに、WO 2005/007754 A1の教示に従った顔料は、極端に高い集塊傾向を有する。
WO 2006/085563 A1には、メジャー成分として鉄およびコバルト、マイナー成分としてMg、Ca、Sr、Ba、Ti、ZnおよびCuを含む混合酸化物からなる、IR反射のための暗色の着色顔料が記載されている。記載されている顔料は、0.02〜5μmの粒子サイズと、<30のL値とを有している。このタイプの顔料は、すでに、類似の形態で市販されている。この場合においては、IR放射を効率的に反射する性能は極めて限定されている。
EP 1217044 B1には、IR放射を反射する複合顔料が開示されている。問題となっている着色剤は、IR放射に対して非吸収性、すなわちIR透過性の着色剤であるが、これはすなわち、少なくとも1種の有機の暗色の着色顔料、および対応するIR透過性で有機で黒色の着色顔料で包み込まれた白色顔料(たとえば、TiO、ZnOなど)である。この場合の欠点は、有機で黒色の着色顔料が、一般的に、耐光性がないことである。さらなる欠点は、TiO粒子が光活性を有していることである。このことによって、屋外用途において有機着色顔料の分解が引き起こされる。さらに、そこで開示されている顔料は、球状であって、そのために反射形態が限定される結果として、それらの反射率にも限度がある。
DE 1264654からは、無機担体の上に析出された有機トリフェニル染料のKohlschwarz(「コール ブラック」)が、カムフラージュ塗料において、IR放射を反射するための成分として使用可能であることが公知である。
US 6,468,647 B1には、外側のメタリック表面とその中で艶を出している着色顔料との基本構造が記載されている。ここでの欠点は、この様にして製造された顔料においては、着色顔料への十分な接着性が保証されないことである。
US 4,011,190には、太陽光波長領域における高い吸収性と低い放出性とを示す暗色物質でコーティングされたメタリック反射剤コアを有する、黒色粒子が開示されている。このタイプの顔料は、太陽光放射を選択的に吸収するために使用される。これらの暗色顔料を使用する目的は、反射のためではなく、むしろ、特定の加温をするための吸収を目的としている。
WO 2005/030878 A1の明細書には、置換された銅フタロシアニン顔料とペリレンテトラカルボン酸ジイミド顔料とから均整がとれた形態で構成されるIR放射に対して反射性の有機で暗色の着色顔料が開示されている。この場合の欠点は、一般論として、有機着色顔料が長期間にわたる安定性を有していないことである。
DE 195 01 307 A1には、着色アルミニウム顔料が開示されているが、ここでは着色顔料が、ゾルゲルプロセスによって製造された金属酸化物マトリックスに結合されている。得られるアルミニウム顔料は着色している、すなわち暗色ではなく、さらにメタリック光沢があるので、装飾目的に使用される。
US 5,037,475には、同様に着色した金属顔料が開示されているが、その金属顔料は着色顔料を用いてコーティングされている。これらのメタリックな着色顔料は、光輝性の塗料、印刷インキまたはプラスチックを製造するために使用される。この場合、着色顔料の付着は、熱重合させた不飽和多官能カルボン酸を介して、およびさらにはプラスチック被覆を介して行われている。この場合の欠点も同様に、そのようにして製造された着色アルミニウム顔料が明瞭にメタリック性で、そのため光沢のある外観を有していることである。
同様にWO 91/04293にも、同様に着色した、メタリック光沢のある金属顔料が開示されている。
DE 40 35 062 A1には、白色、灰色、黒色または有色の顔料を含んでいてもよいワニス層でコーティングされたIR反射性基材が開示されている。そこに開示されているものはすべて、金属顔料と着色顔料との混合物である。これらの顔料は、その2種の顔料がある種の用途においては分離する可能性があるという欠点を有している。
暗色または黒色の、IR放射に対する反射性顔料の生産には特別な挑戦課題がある。放射線の形で地球表面に到達する日光は、本質的に三つの副領域に分割することができる、すなわち、地表に到達するエネルギーの3%がUVスペクトル領域(295〜400nm)を、ほぼ50%が可視領域(400〜700nm)を、47%がNIR領域(700〜2500nm)をカバーしている。>2500nmを超えるMIRおよびFIR領域は、日光の極めてマイナーな割合でしか寄与していない。
暗色顔料は、それ自体、UV/VISスペクトル領域において高い吸収度を有しており、それらは高いエネルギー吸収性をもたらし、それによってその着色物質の高い加熱を支持している。
IR放射を効率的に反射し、その結果、物質の加熱を抑制する顔料には、大きな可能性が潜んでいて、極めて興味深いものである。たとえば、相当する顔料入り石材塗料によって(たとえば、屋根コーティングの場合)、日射下での建物の加熱を低下させることが可能である。このことは、建築分野におけるかなりの省エネルギーを伴うであろう。建物の昇温を抑制する結果として、たとえば空調のために大量のエネルギーを使用する必要がなくなり、それによって、コストと原材料がかなり節約できるであろう。昇温を抑制した結果としての節約には、たとえば、材料の寿命延長などのさらなるメリットが伴う可能性がある。たとえば、エネルギー吸収や、熱が原因の膨張および収縮の減少の結果として、材料の疲労も同様に顕著に低下するであろう。
軍事分野においては、ブリーディングのないIR反射性顔料が強く要望されている。これは、織物におけるそれらの使用に特にあてはまり、その場合、IR放射に対する反射性顔料は、暗色で、目立たないカムフラージュ色を有していることが必要である。
本発明の一つの目的は、IR放射を効率的に反射することが可能な顔料を提供することである。これらの顔料は、隠蔽性が強いものであって、けれども装飾的なメタリック効果を有するものではなく、特に、メタリック光沢があってはならない。さらに、その顔料は、塗布媒体の中で分離してはならない、すなわち、暗色効果、高IR反射性、および装飾的メタリック効果の不存在が、常に相互に組み合わさっていなければならない。さらに、その目的では、たとえば、水性インキおよび塗料系の中で使用することが可能であるように、腐食安定性のある顔料が提供されるべきである。
本発明の目的は、微小板形状でメタリックなIR反射性コアを含むIR放射に対する反射性顔料を提供することにより達成されるが、そのIR放射に対する反射性コアは、IR放射の吸収性が実質的に低い、実質的に包み込むコーティングを備え、そのIR反射性顔料は実質的に暗色である。
好ましい実施態様は、従属請求項2〜18において特定される。
本発明のベースとなっている目的は、さらに、請求項1〜18のいずれかに記載のIR放射に対する反射性顔料を製造するための方法を提供することにより達成されるが、そこでは、微小板形状でメタリックなIR放射に対する反射性コアが、IR放射の吸収性が実質的に低い暗色コーティングで包み込まれる。
本発明の方法の好適な展開法は、従属請求項20〜23において特定される。
本発明の目的は、請求項1〜18のいずれかに記載のIR放射に対する反射性顔料を、塗料、ワニス、印刷インキ、セキュリティインキ、織物、軍事用途またはプラスチックにおいて使用することによっても達成される。
本発明のベースとなっている目的は、同様に、コーティング組成物によっても達成されるが、そのコーティング組成物には、請求項1〜18のいずれかに記載のIR放射に対する反射性顔料が含まれる。
好適な展開法は、従属請求項26において特定される。
最後に、本発明の目的は、さらに、コーティングされた物品によっても達成されるが、その物品は、請求項1〜18のいずれかに記載のIR放射に対する反射性顔料、または請求項25もしくは26のコーティング組成物を用いてコーティングされている。
IR放射を反射する大部分の金属の固有な性質は、ずっと以前から公知であり、たとえば、アルミニウム顔料がIR放射を反射させるために使用されている。
驚くべきことには、顔料を適切にコーティングする手段によって、メタリックコアをカプセル化または包み込んで、IRスペクトル領域における顕著な反射性能を維持しながらも、典型的なメタリックな外観、すなわち、金属光沢、きらめき、明/暗フロップ性(メタリックフロップ性)を効率的に抑制して、実質的に暗色の顔料を製造することが可能であるということが見出された。その顔料は、塗布媒体の中に分散させた後でさえもこれらの性質を保持するが、それは、その暗色コーティングが、メタリックなIR反射性コアにしっかりとくっついているからである。
本発明者らの見出したところでは、驚くべきことには、微小板形状のメタリックコアまたは基材のメタリックな反射性能を、IR放射の反射に効果的に利用できると同時に、メタリック光沢、きらめき、およびフロップ性を抑制することが可能である。当初は、メタリック光沢、きらめき、およびフロップ性を抑制できないか、あるいはそれとは別に、そのIR反射性能が顕著に損なわれるかのいずれかになるであろうと予想されていた。しかしながら、驚くべきことには、メタリック基材、たとえばメタリック効果顔料においては、IR反射性能を実質的に損なうことなく、それらの典型的な性質、たとえばメタリック光沢、きらめき、およびフロップ性を抑制することが可能である。
計算した太陽光反射率の関数として、500Wランプを用いて30分間照射した後の塗装されたABSポリマーパネルの加熱の相関関係である。(破線:補償線) 比較例3および8およびさらに7と比較した、本発明実施例1の顔料のNIR反射スペクトルである。 比較例4および8およびさらに7と比較した、本発明実施例2の顔料のNIR反射スペクトルである。 比較例3および9と比較した、本発明実施例1の顔料のMIR反射スペクトルである。 比較例4および9と比較した、本発明実施例2の顔料のMIR反射スペクトルである。
本発明の顔料は、コーティングに応じて、各種の暗色、特に非光沢色を有することができる。
本発明の顔料は、無色塗布における着色のために使用して、相応する暗色のマストーンを与えることができる。着色用途において、得られた顔料を色つけのために使用してもよい。
本発明の顔料は、装飾的なメタリック効果をもはやほとんど有さない。本発明の文脈においては、装飾的なメタリック効果は、メタリック効果顔料の典型的な性質、たとえばメタリック光沢、きらめき、および明/暗フロップ性を意味している。それらの性質については、以下においてさらに定義する。
本発明の意味合いにおいては、暗色は、本発明の顔料が、顔料処理し、隠蔽的に塗布したニトロセルロースワニス(NCワニス)において、L<50、好ましくはL<45、より好ましくはL<40のL値(CIELAB色度測定、Minoltaの装置CR−410を使用して、積分球により空間角全体にわたって拡散色を測定)を有することを意味している。
メタリック効果顔料は、典型的な明/暗フロップ性を示す。この性質を評価するためには、拡散測定とは対照的に、異なった空間角についての測定を採用する。本発明の顔料は、角度とはほとんど無関係な明度を示す、すなわち、顕著な明度フロップ性を有していない。
この明度フロップ性は、DuPontにより次式に従って特定される(A.B.J.Rodriguez、JOCCA、(1992(4))、pp.150〜153)。
フロップ指数は、特にメタリック効果顔料の特有の明度フロップ性を再現している。
相応に顔料処理し、隠蔽的に塗布したNCワニスにおいては、本発明の顔料は、0〜2、好ましくは0.01〜2、より好ましくは0.05〜1.0の明度フロップ性を有する。これらの極端に低い値は、そうでなければたとえば約4〜25の範囲のフロップ指数を有する典型的なメタリック効果顔料の明度フロップ性が、本発明の顔料の場合においては、ほとんどまたは完全に抑制されているということを示している。
本発明の顔料を製造する場合、微小板形状でメタリックなIR反射性コアを、暗色である、すなわち可視波長領域に吸収がある着色顔料を用いて実質的に均一にコーティングする。本発明の意味合いにおいては、微小板形状のコアは、形状因子、すなわち平均厚みに対する平均サイズの比が、5〜500、好ましくは10〜200、より好ましくは20〜150の微小板である。微小板形状のコアまたは基材は、球状または楕円形状とは対照的に、最小の材料消費量で最大のIR反射性を有している。微小板形状の顔料は、大部分が同一方向を有する反射表面を有している。
微小板形状の金属顔料は、可視光とIR放射の両方に対して不透明である。非平面的な基材の上であっても、微小板形状の金属顔料は、入射したIR放射の最も効果的な直接反射および/または拡散反射を与える。
採用される微小板形状の金属顔料は、アルミニウム、銅、亜鉛、スズ、チタン、鉄、銀および/またはこれらの金属の合金の微小板形状の顔料であるのが好ましい。特に好ましいのは、極端に高いIR反射性と、それらの金属顔料の入手容易性とが理由で、アルミニウムおよびアルミニウム合金である。
微小板形状の金属顔料のサイズ、すなわち長さと幅の寸法は、好ましくは3〜250μmの範囲、より好ましくは10〜200μmとする。
微小板形状の基材のサイズ、すなわち長さと幅の平均値は、体積平均累積篩下分布のd50値として表される。それは典型的にはレーザー回折法の手段によって求められる。
微小板形状のメタリック基材のd50値は、好ましくは25〜150μmの範囲、より好ましくは30〜80μmとする。これらの値は、フランスの会社であるCilas製のCilas 1064装置を用いて求める。
基材として比較的粗い粒子の金属顔料を使用するのが有利であることが判った。d50値が25μm未満では、その顔料は、比表面積が高いために、暗色顔料の均一なコーティングを与えるのは、不可能ではないとしても、困難である。しかも、IR反射性がいくらかでも向上する訳でもないが、その理由は、顔料のサイズが、入射波長のそれに徐々に近づくからである。逆にd50値が150μmを超えると、メタリックなきらめき効果に向かっての傾向が明らかに強くなる。さらに、そのような粗い顔料を組み入れることが困難な用途系が多数存在する。
微小板形状の金属顔料コアの平均厚みは、好ましくは0.25〜4μmの範囲、より好ましくは0.3〜3μm、極めて好ましくは0.4〜2μmである。
平均の顔料コアの厚みが0.25μm未満では、その微小板形状のコアまたは基材の比表面積が高すぎて、暗色の着色顔料を用いて均一にコーティングすることが不可能となる。平均厚みが4μmを超えると、その金属コアが厚すぎて、本発明の顔料における金属コアの割合、したがってIR反射性能が小さすぎて、効果的なIR反射性能がもはや得られなくなる。
平均顔料厚みは、当業者に公知の慣用される方法、SEM中で厚みを計数するか、または水の表面上に拡げるかにより求めることができる。
微小板形状のコアまたは基材、好ましくはメタリック効果顔料は、約0.2〜約5m/gのBET比表面積を有しているのが好ましい。長さまたは幅が3μm未満の金属顔料またはメタリック効果顔料は、比表面積が高すぎて、暗色の着色顔料を用いて十分に隠蔽的にコーティングすることがもはや不可能である。さらに、このサイズの微小板形状のコアまたは基材では、IR放射を最適に反射することがもはやできないが、その理由は、それらが、反射されるべきIR光の波長よりも短くなってしまっているからである。さらに、それらの比表面積が高いことの結果として、これらの金属顔料またはメタリック効果顔料は、もはや暗色顔料を用いて完全にコーティングすることができないか、またはこれに対応して、コーティングの中にそのような顔料を完全に組み入れることがもはや不可能である。サイズ、すなわち、長さおよび/または幅が250μmを超えると、IR反射性の金属成分に関して、顔料によって達成される特有の隠蔽性、そして、たとえば塗料またはインキにおけるIR反射性が低くなりすぎる。さらに、250μmを超えるサイズを有する顔料は、すでに、眼に粒子として極めて明らかに認識されるようになっており、これは望ましくないことである。
微小板形状のメタリックコアもしくは基材、または金属顔料は、すでに不動態化された形態で存在してもよい。そのよう形態の例としては、SiOコーティングしたアルミニウム顔料(Hydrolan(登録商標)、PCXまたはPCS、Eckart製)またはクロメート処理したアルミニウム顔料(Hydrolux(登録商標)、Eckart製)がある。不動態化させるかまたは腐食保護したこのタイプの基材を使用する場合、最大の安定性は、水性塗料、さらに詳しくはエマルション塗料におけるガス発生安定性の点で得られるが、屋外分野における腐食安定性についても同じことが言える。
微小板形状のコアを実質的に包み込み、そのIR放射の吸収性が実質的に低いコーティングが、暗色の着色顔料およびマトリックスを含んでいるのが好ましい。
そのようなコーティングにおいては、暗色の着色顔料を、マトリックスの中、上および/または下に配することができる。いずれの場合においても、暗色の着色顔料は、マトリックスを通して、またはマトリックスの中で、微小板形状のコアの上に固定される。暗色の着色顔料が、マトリックスによってほとんど包み込まれているか、またはマトリックスの中に埋め込まれて、その結果それによって取り囲まれているのが好ましい。別な方法としては、暗色の着色顔料が、マトリックスの上に配されていてもよく、また、マトリックスを用いて、たとえば静電力を介して顔料表面上に固定されていてもよい。
ひとつの好ましいパターンにおいては、マトリックスが、暗色の着色顔料と共に、微小板形状の金属コアを、好ましくは均一に包み込んでいる。この好適に包み込むマトリックスは、また、水または環境ガスによる腐食の影響からコアを保護する。
本発明の目的のための、実質的に包み込むコーティングは、IR反射性の微小板形状のコアがコーティングによって包み込まれて、コアが認知できるような光沢の印象を観察者に対してまったく与えないようにすることを意味する。さらに、包み込みの程度が高いために、腐食を受けやすいメタリックなIR反射性コアの場合、たとえばアルミニウムフレークの場合に、腐食の発生が抑制または防止される。
隠蔽性があり、可視波長領域における吸収性があるが、ほとんど暗色で、そのIR吸収性が低い着色顔料を用いて、IR反射性コアを均一にコーティングしたことの結果として、本発明の顔料は、全体的に、ほとんど暗色の外観を有している。IR反射性コアから生じる光学効果は、ほとんど抑制されているか、好ましくは完全に抑制されている。適用された暗色の着色顔料のIR吸収性が低レベルであるために、驚くべきことには、本発明の顔料では高いIR反射率が得られる。
本発明の文脈においては、「光学的性質」または「光学効果」は、常に、人間の眼に見える、IR放射に対する反射性顔料のそれらの性質である。物理的には、これらの性質は約400〜約800nmの波長範囲における光学的性質によって実質的に決まる。
この文脈において暗色は、本発明の顔料が可視光線の大部分を吸収し、そのために観察者には暗色と映ることを意味している。
IR放射に対する吸収性が低い暗色の着色顔料は、IRスペクトル領域において実質的に低い吸収性を有し、そのために、実質的にIR透過性能および/またはIR反射性能を有する顔料である。好ましくは粒子の形態である、好ましい暗色の着色顔料は、NIRスペクトル領域(0.8〜2.5μm)の波長領域における吸収性が低く、そのため、NIRに対して低吸収性であるものである。
一つの好ましい実施態様においては、暗色、好ましくは黒色および/または褐色の、IR領域における吸収性が低い着色顔料は、10nm〜1000nm、好ましくは20〜800nm、より好ましくは30nm〜400nmの平均一次粒子サイズを有する粒子である。
平均一次粒子サイズが10nm未満の場合、暗色の着色顔料が微細過ぎて、金属顔料基材の表面に均一に塗布することが不可能となり、そのためメタリックコアの装飾的効果(光沢、フロップ性など)が、効果的に抑制される。1000nmを超えると、特有の隠蔽性、したがって暗色顔料の効果が小さすぎて、そのためこの場合もまた、メタリックコアの光学的性質が強く出過ぎる。
暗色の着色顔料は、たとえば、複合無機有色顔料、たとえばスピネル混合相、酸化鉄、鉄−マンガン混合酸化物の群から選択すればよい。その混合相顔料は、CuCrのタイプの銅−クロムスピネル、クロム鉄ブラックCr(Fe)、クロム鉄ブラウン(Fe,Cr)および/または(Zn,Fe)(Fe,Cr)であるのが好ましい。別なものとして、ペリレンの群からの暗色有機着色顔料、たとえばPaliogenブラックまたはLumogen(BASF、Germany)であってもよいし、あるいはここに例示したすべての顔料の混合物からなっていてもよい。
IR領域における暗色の着色顔料の吸収性能は低いことが好ましく、このタイプの着色顔料は、「コールドIR」顔料とも呼ばれている。
特に好ましいのは、スピネル混合相顔料またはペリレンを使用することであるが、それらのタイプは、たとえば、米国のFerroおよび米国のShepherd、または独国のBASF、各社から販売されている。特にスピネル混合相顔料は、極めて高い薬品安定性および熱安定性という利点を有している。
コーティングの中に組み入れるか、またはそれに塗布して使用される暗色の着色顔料の量は、IR反射性の微小板形状のメタリックコアの性質、サイズ、特に比表面積に依存する。IR反射性コアの比表面積は、単位重量あたりのIR反射性コアの表面積を意味している。IR反射性コアの比表面積は、公知のBET法を使用して求められる。
本発明のIR反射性顔料の場合において、十分に高い暗色のマスキング性を確保するためには、それらが、いずれの場合も本発明のIR反射性顔料の全重量を基準にして、20%〜80重量%、より好ましくは30%〜70重量%、特に好ましくは40%〜65重量%の量で、暗色の着色顔料を含んでいるのが好ましい。
暗色の着色顔料の量が20重量%未満では、IR反射性顔料で望まれる暗色のマスキング性が低すぎる可能性があり、その結果として、そのIR反射性顔料がメタリック効果を有する可能性があり、それは望ましいことではない。その量が80重量%を超えると、顔料全体を基準にしてIR反射性コアの割合が低くなりすぎて、IR反射性が不十分となる可能性がある。たとえば後者の顔料を用いて、インキまたは塗料中で良好なIR反射性を得るためには、相応の高い顔料着色をこの媒体に与えなければならない。高い顔料着色、すなわち塗布媒体中における本発明の顔料の含量を高くすることは、一方では製造コストが高くつくことになる。他方では、過度の顔料着色の状態となって、そのために、インキまたは塗料の役割上での性能が劣る可能性もある。
他の好ましい実施態様においては、微小板形状のIR反射性金属コアの表面積1mあたり、好ましくは微小板形状の金属顔料または微小板形状のメタリックコアに対して、0.3〜10g、好ましくは0.5〜7g、より好ましくは0.7〜3g、極めて好ましくは1.0〜2.5gの暗色顔料を適用するのが好ましい。
基材表面に対して0.3g/m未満では、暗色の着色顔料(1種または複数)を用いた好ましくは微小板形状の金属顔料の被覆の程度が低すぎて、満足のいく暗色効果を与えられない。10g/mを超えると、暗色効果が事実上飽和に達してしまい、顔料全体の部分としてのIR反射性コアの割合が低くなり過ぎ、その結果、このタイプの本発明の顔料がもはや十分なIR反射性能を有さない可能性がある。
放射線として地球表面に到達する日光は、導入部分で既に説明したとおり、三つの副領域に分割することが可能である。地表に到達するエネルギーの3%がUVスペクトル領域(295〜400nm)を、ほぼ50%が可視領域(400〜800nm)を、47%がIR領域(800〜2500nm)をカバーする。
暗色物質は、特に、一般論として、UVおよび可視領域をほとんど完全に吸収するので、IR放射を完全に反射する黒色物質は、理論上は、太陽光放射の47%を超えない反射が可能である。
太陽光放射に対する物質の反射性能は、ASTM標準E903の手段により求めることができる。この場合の太陽光反射率は、太陽光放射のスペクトル強度分布の重みをつけて、波長領域300〜2500nmにわたって、金の標準に対して測定した反射率から決定される。
ASTM標準E903の手順に沿って、本発明の顔料に対して採用した手順は以下のとおりである。
実質的に暗色または黒色の顔料は、UV−Visスペクトル領域(295〜800nm)においては放射線を事実上完全に吸収するという仮定に立つと、UV/Vis領域(295〜800nm)は無視し、波長領域800〜2500nmについて太陽光NIR反射率ρNIR(solar)(λ)を定義する(式1参照)。前記反射率は、NIR領域における太陽光放射のスペクトル強度分布のフラクションENIR(λ)(800〜2500nm)の重みをつけて得られたNIR反射率ρNIR(λ)の集積である(式2参照)。
一例を挙げれば、このことは、たとえば、ここに定義された太陽光NIR反射率ρNIR(solar)(λ)が36%である試料は、地表に入射された800〜2500nmの領域における太陽光NIR放射の36%を反射することができるということを意味している。UV/Visスペクトル領域では黒色顔料によって反射されるフラクションが事実上ゼロであるという仮定に立つと、太陽光放射のNIR領域からの47%の割合の36%が反射される、すなわち全太陽光放射の約17%が反射されうる。
本発明の顔料を応用した場合のその反射性能は以下のようにして求めることができる。Bruker製のMPA−R FT−NIR分光計を使用し、Ulbricht積分球(金表面)により、空間角全体にわたって拡散反射を測定することができる。この目的のためには、粗化された表面を有する金の標準を、絶対黒色標準に対して測定する。その黒色標準に対して試料を測定してから、金の試料の値に対して相対化させる。これによって、NIR領域(800〜2500nm)におけるそれぞれの波長に相当する反射率(金の標準の最大反射に対する百分率の項として標準化されたもの)が得られ、それに、式(1)に従って、太陽光放射に対しての、波長依存重み付けが与えられる。
上述の決定に従った不透明な塗料用途においては、本発明の顔料は、298Kで少なくとも15%の太陽光NIR反射率ρNIR(solar)(λ)を有する。さらに好ましくは、IR放射に対する反射性顔料が、25%を超える、極めて好ましくは30%を超える反射率を有する。このことは、太陽光NIR反射率が30%の場合においては、800〜2500nmの領域にある太陽光放射のNIRフラクションの30%が反射されることを意味している。
吸収が実質的に低く、そして好ましくは吸収を全く有さない、実質的に、好ましくは完全に包み込むコーティングの吸収をより密接に特徴付けるために、次式(式3)に従って、太陽光反射率から、本発明のコーティングされた顔料の上述のNIR吸収能αNIR(solar)(λ)coatingを求めることが可能である。
式3によって定義された値αNIR(solar)(λ)coatingは、本発明の目的においては、「NIR吸収能、コーティング」として扱う。その計算した比率は、好ましくは<0.6、好ましくは<0.3、より好ましくは<0.2である。コーティングの吸収能が低い程、未コーティングの金属コアの最適NIR反射がコーティングによって低下させられる程度が低くなる。
実質的にまたはほとんど透明で、かつ実質的に、好ましくは完全に包み込むコーティングは、本発明のIR放射に対する反射性顔料が、そのIR反射率に関して先に確認した性質を示すようなコーティングを指している。NIRで実質的またはほとんど低い吸収性を有する包み込みコーティングは、暗色の外観を与えたり強調したりする暗色の着色顔料を含んでいるのが好ましい。
使用される暗色の着色顔料は、さらに、表面処理されていてもよく、また、たとえば金属酸化物を用いてコーティングされていたり、および/または、表面活性物質、たとえば、分散剤、界面活性剤、および有機ポリマーで変性されていたりしてもよく、あるいはこれらと共存していてもよい。特に、暗色の着色顔料は、金属酸化物(1種または複数)、たとえばSiOによって包み込まれるか、またはカプセル化されていてもよい。
本発明の顔料は、好ましくは、800nmから上限1500nmまで、より好ましくは2500nmまで、より好ましくはさらに15000nmまで、特に好ましくは25000nmまでのスペクトルのIR領域において、顕著な反射性能を有している。
800〜1500nmおよび800〜2500nmのNIR領域にある波長領域が、対象物の加熱に関しては極めて重要である。
この領域は、熱放射の中でも比較的高エネルギーの成分であって、この領域中では照射された太陽光放射が比較的高く、それが加熱に関連づけられる。
このことを説明するために、実施例に記載した顔料(表1および図1参照)についてここで計算した太陽光NIR反射率を、塗装されたABSパネルで得られた表面温度(500Wランプを用いて30分間照射後)と関連づけ、図1にプロットした。
実施例において示された、相当する顔料のNIR反射スペクトル曲線を、図2および3において、黒色ABSパネル上へのスプレー塗料の塗布の形態の場合について示す。
全IR領域、すなわち、800nm〜15000nmまたは〜25000nmにわたる高い反射率は、特にIRカムフラージュ塗料としては、特に興味深い。
本発明の顔料は、NIR領域における高い反射性能(図2および3参照、黒色ABSパネル上への塗料の塗布として測定)だけではなく、MIR領域においても顕著な反射率を示す(図4および5参照、KBr中1.5%粉体床として測定)。
効果顔料の特徴は、特に、効果顔料を含むインキまたは塗料コーティングの高い光沢である。本発明の顔料は、このような効果顔料に特徴的な光学的光沢性をもはや示さないので、その塗料ドローダウン物は極めて低い光沢値を有する。
本明細書で採用された判定基準は、独国のByk−Gardner製のTrigloss装置を使用し、メーカーの取扱説明書に従って測定した、60度での光沢である。相応に顔料処理し、隠蔽的に塗布したNCワニスドローダウン物においては、本発明の顔料は、0.1〜2、好ましくは0.2〜1単位の光沢を有する。効果顔料の光沢は、通常、約30〜160の領域にあり、そのことは、メタリック効果顔料に典型的であるメタリック光沢が、本発明の顔料の場合には効果的に抑制されていることを示している。
IR放射の吸収が実質的に低く、かつ、ほとんど、好ましくは完全に、コアのみならず暗色顔料も包み込むコーティングのマトリックスは、光学的に広範囲にわたる。そのマトリックスは、金属酸化物および/または1種もしくは複数の有機ポリマーおよび/またはバインダー(1種または複数)を含むかまたは好ましくはそれらからなる。暗色顔料は、さらに、実質的に、好ましくは完全に包み込むコーティングまたはマトリックスの上に塗布してもよい。マトリックスは、塗布されるか組み入れられた暗色の着色顔料によって得られる視覚効果を損ねないために、ほとんど無色であるのが好ましい。
ほとんど無色であるというのは、本発明においては、金属酸化物および/または有機ポリマーおよび/またはバインダーが、暗色の着色顔料によって作り出される着色効果によって被覆しきれないようないかなる実質的な固有の着色も有していないということを意味している。
コアが微小板形状の金属顔料からなっている場合には、そのほとんど無色のマトリックス材料は金属酸化物であるのが好ましいが、その理由は、このようにすれば、腐食に対して極めて効果的にコアを保護することができるからである。マトリックス材料のために使用する金属酸化物およびその量は、特に、本発明の顔料がIR放射を吸収するのを可能な限り少なくするという見地から選択する。本発明の顔料の側でのIR吸収は、すべて、IR反射の低下を起こし、そのために本発明の顔料の所望の効果を減衰させる。マトリックス材料の効果は、IR放射に対する反射性コアに着色顔料の付着を起こさせ、それによって、暗色の着色顔料を、塗布媒体の中に分散させた後でさえも、それらの大部分がIR放射に対する反射性コアに付着したまま残るようにすることである。この確実な付着があってこそ、実際のところ、効果顔料に典型的な光学現象を抑制し、ほぼ暗色の外観を得ることが可能となるが、これは、メタリック効果顔料と暗色の着色顔料とを単純にブレンドするだけの結果としては得られないことである。さらに、暗色の着色顔料とIR放射に対する反射性顔料とを確実に結合させることによって、それらが分離することを不可能とし、それによって、メタリック効果に典型的な、たとえば光沢、きらめき、および/またはフロップ性などの効果を確実に抑制する。
極めて好適な金属酸化物の例としては、二酸化ケイ素および/または部分水和二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化ホウ素、水酸化ホウ素、酸化ジルコニウム、またはそれらの混合物が挙げられる。特に好ましいのは、二酸化ケイ素である。
その他の好ましい実施態様においては、1種または複数の有機ポリマーおよび/またはバインダーが、マトリックス材料として使用される。この場合において特に好ましいのは、ワニス、塗料または印刷インキにおいてもバインダーとして使用されるようなポリマーである。そのようなものの例としては、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアクリレートおよび/またはポリメタクリレートなどがある。有機コーティングとバインダーとが互いに極めて類似しているか、あるいは同一である場合には、本発明の顔料をバインダーの中に極めて良好に組み入れることができるということが見出された。
バインダーは、また、好ましくは75℃を超える、より好ましくは90℃を超えるガラス転移温度を有する。その結果として、マトリックスは室温では固体状態であり、そのため、マトリックスの中に存在する暗色の着色顔料の分離が起きることはない。
光学的にほとんど無色のマトリックスは、顔料の全重量を基準にして、2%〜30重量%の割合で存在させるのが好ましい。その割合は、好ましくは5%〜20重量%、より好ましくは6%〜15重量%である。
驚くべきことには、マトリックス材料がそのように少量であっても、暗色の着色顔料を微小板形状のコアの表面上に確実かつ均一に配することが可能であるだけではなく、メタリックコアの場合には、これらのコアを腐食に対して安定化させることもできる。2重量%未満の割合であると、IR反射性コアの表面上に顔料が十分な確実性をもって配されないということが起こりうる。さらに、メタリックコアの場合には、このような少量では、マトリックスによってコアをほぼ完全に包み込むことを必要とする、要求される耐食安定性が十分には存在しないということも起こりうる。その量が30重量%を超えると、マトリックス材料が意に添わずにIR吸収性を増加させることとなり、そのためにIR反射率が顕著に低下するということが起こりうる。
本発明の一つの好ましい展開においては、IR放射に対する反射性コアが微小板形状の金属顔料であり、その金属が、アルミニウム、銅、亜鉛、鉄、銀、およびそれらの合金からなる群より好ましくは選択される。
特に好ましい一つの実施態様においては、IR反射性コアが微小板形状のアルミニウムからなり、光学的にほとんど無色のマトリックスがSiOからなる。暗色の着色顔料が、複合無機有色顔料、たとえばスピネル混合相、酸化鉄、鉄−マンガン混合酸化物、およびそれらの混合物の群から選択されれば、さらに好ましい。その混合相顔料は、CuCrのタイプの銅−クロムスピネル、クロム鉄ブラックCr(Fe)、クロム鉄ブラウン(Fe,Cr)および/または(Zn,Fe)(Fe,Cr)であるのが好ましい。
アルミニウムは、最も高いIR反射性を有し、市場で入手するのも極めて容易である。SiOは、アルミニウムに耐食安定性を与えるには、とりわけ適している。一連の複合無機有色顔料からの暗色の着色顔料は、さらに、低NIR吸収性の面でも特色があり、また高い薬品安定性および熱安定性を有している。
また別な好ましい実施態様によれば、本発明の顔料が有機表面変性を有する。本発明の顔料を、リーフィング促進剤を用いて変性するのが好ましい。リーフィング促進剤の効果は、塗布媒体、インキ、たとえば、好ましくはエマルション塗料またはワニスの表面に、本発明の顔料を浮き上がらせることである。塗布媒体の表面に本発明の顔料を位置させることの結果として、塗布状態におけるIR反射性能が向上するが、その理由は、IR放射が塗布媒体の表面で反射され、塗布媒体の中にまず入ることができず、その結果として吸収性がないからである。
本発明の顔料は、たとえばステアリン酸またはパルミチン酸のような長鎖飽和脂肪酸を用いるか、8〜30個のC原子、好ましくは12〜24個のC原子を有する長鎖アルキルシランを用いるか、または、長鎖リン酸もしくはホスホン酸もしくはそれらのエステルを用いるか、および/または長鎖アミンを用いるかして表面変性されているのが好ましい。
本発明の暗色のIR反射性顔料を製造するための本発明の方法においては、IR放射の吸収性が実質的に低い暗色コーティングを、微小板形状でメタリックなIR放射に対する反射性コアに適用する。
たとえば、微小板形状のコアを、たとえば、暗色の着色顔料およびマトリックスを形成させるための成分を適切な溶媒の中に含む、対応するコーティング溶液中に懸濁させ、それをコーティングしてもよい。
そのコーティングは、暗色の着色顔料とマトリックスとを含んでいるのが好ましい。
繰り返しを避けるために、本発明の方法によって製造される本発明の顔料については、先に挙げた説明を参照することとするが、それらは、本発明の方法にも相応にあてはまる。
さらに好ましい変法の場合には、IR放射の吸収性が実質的に低い暗色の着色顔料を、湿式化学的ゾルゲルプロセスを使用して、たとえば沈殿法の手段によって、コアのまわりを好ましくは完全に包み込むように、金属酸化物と共に適用し、それによって、その暗色の着色顔料が実質的に金属酸化物層の中に埋め込まれるようにする。
この場合においては、金属酸化物としてはSiOを、IR反射性の微小板形状のコアに、湿式化学的ゾルゲルプロセスを使用して、たとえばテトラアルコキシシランを加水分解させて適用するのが特に好ましい。
また別な好ましい変法においては、本発明の方法は以下のステップを含む:
a)微小板形状のIR反射性の顔料コアを、溶媒中、好ましくは有機溶媒中に分散させるステップ、
b)水、金属アルコキシ化合物、および場合によっては、触媒を添加し、場合によっては加熱して反応を加速させるステップ、
c)好ましくは、溶媒中、好ましくは有機溶媒中に分散体の形態で、IR透過性の暗色の着色顔料を添加するステップ。
反応が終了した後で、本発明の顔料、すなわち暗色顔料および金属酸化物を用いてコーティングした微小板形状のIR反射性の微小板形状のコアは、未反応の出発物質および溶媒から分離することができる。この後に、乾燥、および場合によってはサイズ分級をしてもよい。
金属アルコキシ化合物としては、テトラアルコキシシラン、たとえばテトラメトキシシランまたはテトラエトキシシランを使用するのが好ましく、SiO層を沈殿させて、好ましくはコアの上で暗色の着色顔料をその中に埋め込ませ、好ましくはコアを包み込む。
使用する有機溶媒は、水混和性溶媒であるのが好ましい。アルコール、たとえば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、またはグリコールを使用するのが特に好ましい。
水の量は、好ましくは、ゾルゲル反応において化学量論的に必要とされる量の1.5倍〜30倍の間とするべきである。水の量は、化学量論的に必要とされる量の2倍〜10倍の間とするのが好ましい。
化学量論的に必要とされる量の1.5倍よりも少ないと、ゾルゲルプロセスの反応速度が遅くなりすぎるし、化学量論的に必要とされる量の30倍を超えると、層の形成が十分に均一にならない可能性がある。
ゾルゲル反応の間の反応温度は、40℃から使用する溶媒の沸点温度までの間とするのが好ましい。
ゾルゲル反応において使用することが可能な触媒としては、弱酸または塩基が挙げられる。
使用する酸は、たとえば酢酸、シュウ酸、ギ酸などのような有機酸が好ましい。
使用する塩基は、好ましくはアミンである。その例としては以下のものが挙げられる:アンモニア、ヒドラジン、メチルアミン、エチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、メチルエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、1−プロピルアミン、2−プロピルアミン、1−ブチルアミン、2−ブチルアミン、1−プロピルメチルアミン、2−プロピルメチルアミン、1−ブチルメチルアミン、2−ブチルメチルアミン、1−プロピルエチルアミン、2−プロピルエチルアミン、1−ブチルエチルアミン、2−ブチルエチルアミン、ピペラジン、および/またはピリジン。
暗色の着色顔料は、好ましくはコーティング懸濁液にそれらを添加するより前に機械的に微粉砕して、可能な限り多くの一次粒子が存在するようにすることができる。このことは、従来からの方法で有機溶媒中で実施することができるが、適切であるならば、適した分散添加剤および/またはバインダーを添加する。微粉砕は、たとえば3本ロールミル、コボールミル、歯車式分散ミルなどのような、慣用される装置の中で実施すればよい。
本発明の方法のまた別な実施態様においては、本発明の顔料を噴霧乾燥プロセスによって製造する。
この変法の場合においては、揮発性有機溶媒、IR放射に対して反射性の微小板形状のコア、暗色の着色顔料、ならびに1種または複数の有機ポリマーおよび/またはバインダーを含む分散体を、スプレー法を用いて噴霧乾燥させる。
噴霧乾燥は、好ましくはたとえば流動層のような攪拌雰囲気中で実施して、集塊を防ぐ。噴霧乾燥の過程で、微小板形状のコアが、有機で好ましくは膜形成性のポリマーおよび/またはバインダーならびに暗色の着色顔料で均一にコーティングされる。乾燥させた後に、有機で好ましくは膜形成性のポリマーおよび/またはバインダーを硬化させてもよい。これは、好ましくは噴霧乾燥装置の中で同様にして、たとえば供給ガスの温度を、バインダーの硬化温度よりも高くすることによって実施することができる。
本発明の方法のまた別な実施態様においては、IR放射を反射する好ましくは微小板形状の本発明の顔料を、流動層法において、適切な出発化合物および暗色の着色顔料のマトリックスを用いて、IR反射性コアをコーティングすることによって得てもよい。
本発明のIR放射に対して反射性で、好ましくは微小板形状の顔料は、好ましくは、塗料、ワニス、印刷インキ、セキュリティインキ、織物、軍事用途またはプラスチックにおいて使用される。
本発明の顔料を用いて顔料処理された塗布媒体、たとえば塗料またはワニスは、ほとんど暗色の外観を有する。適切であれば、できればIR透過性の着色顔料、たとえばPaliogenブラックまたはLumogen(BASF)をさらに添加する手段によって、これら塗布媒体の暗色の程度をさらに上げてもよい。さらに、着色剤、たとえば有機または無機の着色顔料を用いて色つけすることにより、異なった色の塗料またはワニスを製造することも可能である。
たとえばエマルション塗料を用いてコーティングした壁のIR吸収能を最小化させる目的で、エマルション塗料が、本発明の顔料を、IR放射に対する反射性コアの割合が、エマルション塗料の非揮発性成分の全重量を基準にして、2%〜30重量%、好ましくは4%〜20重量%、より好ましくは7%〜15重量%となる量で含むのが好ましい。
最小の吸収能と最大の反射率の実現を可能とするためには、同様に最小のIR吸収性を有する、たとえばバインダーまたは充填剤のような塗布媒体のさらなる成分が好ましい。本発明の顔料によって与えられるさらなる顔料着色の結果として、バインダー、充填剤および/または暗色の着色顔料の顔料着色のレベルを、従来技術において普通のものよりも、はるかに低くすることができる。
以下の実施例および図面を用いて本発明を説明するが、いかなる点においても、本発明を限定するものではない。
本発明実施例1:
250gのイソプロパノール中に、77gのアルミニウム顔料ペーストMetallux 212(65%フォーム、Eckart製)を撹拌しながら分散させ、5gのテトラエトキシシランを添加し、その混合物を還流下で加熱した。次いで、15の完全脱イオン水中0.50gのエチレンジアミン(EDA)を添加し、その混合物を還流下で50分間加熱した。これに続けて、10gのイソプロパノール中0.40gのEDAをさらに添加した。さらに10分間の反応時間をとった後、37.5gの暗色の着色顔料Shepherd 20C980(Shepherd、USA)と30gのテトラエトキシシランとの分散体を2時間かけて連続的に計量仕込みし、30分後、60分後、および90分後に、10gのイソプロパノール中0.50gのEDAを添加した。最後の添加をしてから、その反応混合物を放冷し、20℃でさらに16時間撹拌した。その反応混合物を濾過し、イソプロパノールを用いて生成物を洗浄し、得られた顔料を減圧下100℃で乾燥させた。
得られた乾燥顔料の量を250gのイソプロパノール中に分散させ、37.5gの着色顔料Shepherd 20C980を用いて上述の手順を繰り返した。
その反応混合物を濾過し、イソプロパノールを用いて生成物を洗浄し、得られた顔料を減圧下100℃で乾燥させた。
NIR反射スペクトル(波長領域、0.8〜2.5μm)を測定するために、得られた顔料をメラミン系ワニスの中に12%フォームで組み入れて、黒色ABSポリマーパネル(15×10cm)の上にスプレー塗布の手段によって、隠蔽的に塗装した。
NIR反射の測定は、その塗装された試験片について、Bruker製のMPA−R FT−NIR分光計を使用し、Ulbricht積分球(金表面)により、メーカーの取扱説明書に従って実施した。得られたデータを、金の標準に対して関連づけ、標準化した。
得られたスペクトルデータを図2に示す。
得られたNIRスペクトルデータから式1に従って太陽光NIR反射率を計算した(表1)。
NIR反射の測定(波長領域、2.5〜25μm)を記録するため、KBr中1.5%粉体床からの拡散反射で測定を実施した。この目的のためには、乳鉢で微細に粉砕したKBrを顔料と均質に混ぜ合わせ、錠剤の形状の試料チャンバー(直径:0.8cm、深さ:2.2mm)にその混合物を充填し、圧力をかけた。Selector測定ユニット(Specac製)により、IR反射スペクトルを四分の一ジオメトリーで測定した(IR装置:Avatec 360、Thermo製、DTGS検出器付)。参照として、純KBrに対しての測定を実施した。スペクトル曲線を図4に示す。
加熱温度を測定するために、塗装されたABSパネルを、市販の500Wランプを用い、35cmの距離で30分間照射し、表面温度計を用いてその表面温度を測定した。得られたデータを表1に示し、図1において、計算した太陽光NIR反射率と関連づけた。
さらに、得られた顔料のニトロセルロースドローダウン物(20%フォーム、100μm湿膜厚み)を調製した。
そのドローダウン物について、角度依存性色測定法(M682装置、X−Rite製)を用いて、L、a、b、Cおよびhを求めたが、また、L、a、b、Cおよびhは、拡散色測定(Minolta CR−410)によって空間角全体にわたって求め、そして光沢値は、60度および85度で求めた(Trigloss装置、Byk−Gardner製)。
得られた値を表2に示す。
本発明実施例2:
本発明実施例1の場合と同様にして、暗色の着色顔料Shepherd 10C909Aを使用し、同じ方法を用いてアルミニウム顔料をコーティングした。
太陽光NIR反射率のNIRおよびMIRスペクトルデータの測定、ならびに色測定および光沢測定で採用した手順は、実施例1の場合と同様とした(図1、3、および5、表1および2)。
比較例3:
比較例として、顔料Shepherd 20C980を塗布媒体中で使用した(スプレー塗料の塗布:黒色ABSポリマーパネル上へメラミン系ワニス中6%;ニトロセルロースワニスドローダウン物:12%フォーム、100μm湿膜厚み)。NIRおよびMIRスペクトル測定、計算した太陽光NIR反射率、色測定、および光沢測定のデータを実施例1の場合と同様にして求めた(図1、2、および4、表1および2)。
比較例4:
比較例として、顔料Shepherd 10C909Aを塗布媒体中で使用した(スプレー塗料の塗布:黒色ABSポリマーパネル上へメラミン系ワニス中6%;ニトロセルロースワニスドローダウン物:12%フォーム、100μm湿膜厚み)。NIRおよびMIRスペクトル測定、計算した太陽光NIR反射率、色測定、および光沢測定のデータを実施例1の場合と同様にして求めた(図1、3、および5、表1および2)。
比較例5:
比較例として、顔料Shepherd 20C980とアルミニウム顔料STAPA Metallux 212との混合物を、ニトロセルロースワニスドローダウン物の塗布媒体の中に組み入れた(12%の20C980、8%のMetallux 212、100μm湿膜厚み)。
光学的性質が不十分であったので、NIRスペクトルデータは測定しなかった。実施例1の場合と同様にして、色測定および光沢測定のデータを求めた(表2)。
比較例6:
比較例として、顔料Shepherd 10C909Aとアルミニウム顔料STAPA Metallux 212との混合物を、ニトロセルロースワニスドローダウン物の塗布媒体の中に組み入れた(12%の10C909A、8%のMetallux 212、100μm湿膜厚み)。
光学的性質が不十分であったので、NIRスペクトルデータは測定しなかった。実施例1の場合と同様にして、色測定および光沢測定のデータを求めた(表2)。
比較例7:
比較例として、アルミニウム顔料STAPA Metallux 212を、ニトロセルロースワニスドローダウン物の塗布媒体の中に組み入れた(8%のMetallux 212、100μm湿膜厚み)。
NIRスペクトル測定、太陽光NIR反射率、色測定、および光沢測定のデータを実施例1の場合と同様にして求めた(図1、2、および3、表1および2)。
比較例8:
比較例として、カーボンブラック顔料HelioBeitブラックを、塗布媒体中で使用した(スプレー塗料の塗布:黒色ABSポリマーパネル上へ20%メラミン系ワニス)。NIRスペクトル測定および計算した太陽光NIR反射率のデータを実施例の場合と同様にして求めた(図1、2、および3、ならびに表1)。
比較例9:
比較例として、MIR反射スペクトルを記録する目的で、SiOカプセル化アルミニウム顔料PCS5000(Eckart)を、実施例1と同じ手順にかけた(図4および5)。
本発明の顔料は、図2および3から明らかなようなNIRスペクトル領域のみならず、図4および5から明らかなようなMIR領域においても、IRスペクトル領域における顕著な反射性を示す。このことは、スペクトルの曲線形状からも見て取ることができる。
さらに、比較例3、4、および8に関連するスペクトル曲線から、対照的に、典型的な暗色顔料は、実質的にまったくIR反射を示さないか、またはほんのわずかしかIR反射を示さないことが明らかである。さらなる比較のために、IR領域において極めて高い反射率を有していることが公知の、比較例7および9のメタリック光沢を有する従来からのアルミニウム顔料を使用することも可能である。これらの従来からのアルミニウム顔料は、対照的に、たとえばメタリックな光学的外観および光沢挙動および明暗挙動のような特徴的な特性を有しているが、これは、たとえば軍事用カムフラージュ塗料には望ましいものではない。
色測定および光沢測定(表2)から、本発明の顔料が、そのようなメタリックな光学的品質をもはや有していないことが明らかである。したがって、本発明の顔料は、金属顔料、または暗色顔料と金属顔料との混合物に対比して、極端に低い光沢値を有していて、それが低い光沢挙動と協調している。測定されたL値(拡散性または角度依存性、表2)は、これらの値が本発明の顔料(実施例1および2)では低く、したがって、それらは暗色顔料であり(比較例3、4、および8)、反射性能とも組み合わさったその光学的性質は、混合物(比較例5および6)では得られない。混合物および純アルミニウム顔料(比較例7)の輝度は、確実に顕著に高い。本発明の顔料は、明/暗フロップ性をもはやほとんど有していない。純暗色の着色顔料(比較例3および4)であってさえも、高い明/暗フロップ性を有している。したがって、それらを暗色とみなすことはできない。よって、観察者によって暗色であると受け取られる、本発明の顔料の光学的印象は定量化することができる。
NIR放射を反射する性能は、本明細書で定義された太陽光NIRの程度をベースとして定量化することが可能であるが、そのためには、太陽から来る波長依存性の放射強度によって波長依存的に反射率に重み付けをする。表1に示したように、本発明実施例1および2は、36%および51%の太陽光NIR反射率を有している。このことは、これらの顔料が、太陽によって放出されたNIR放射の、それぞれ36%および51%を反射できることを意味している。他の暗色顔料(比較例3、4、および8)は、顕著に低い太陽光NIR反射率を示す。
図1は、コーティング塗布物における顔料の反射性能を太陽光NIR反射率と関連づけることが可能であるということを示している。500Wランプを用いて30分間照射した後の表面温度は、比較的低い太陽光反射率を有する顔料の場合よりも、比較的高い反射率を有する顔料の場合の方が低い。このことは、本発明の顔料の顕著な反射性能を、本発明の顔料を用いてコーティングされた物品の加熱を抑制するのに利用することが可能であることを示している。

Claims (25)

  1. 微小板形状でメタリックなIR放射に対する反射性コアを含むIR放射に対する反射性顔料であって、IR放射に対する反射性コアが、その平均厚みが0.25〜4μmであり、かつ、下記の式(3)に従って特定されるNIR吸収能(αNIR(solar)(λ)coating :顔料をメラミン系ワニスの中に12%フォームで組み入れて、黒色ABSポリマーパネルの上にスプレー塗布の手段によって隠蔽的に塗装した条件での測定による)が<0.6であることでIR放射の吸収性が実質的に低い、コアを包み込むコーティングを備えており、このコーティングが10〜1000nmの平均一次粒子サイズを有するCuCr のタイプの銅−クロムスピネル、クロム鉄ブラックCr (Fe)、クロム鉄ブラウン(Fe,Cr) 、(Zn,Fe)(Fe,Cr) から選択される暗色の着色顔料を含み、IR放射に対する反射性顔料が、L値が<50であることで実質的に暗色であり、かつ、下記の式に従って特定されるフロップ指数(20%の顔料を含むニトロセルロースドローダウンを調製し、100μmの湿膜厚みで塗布した条件での測定による)が0〜2であることを特徴とする、IR放射に対する反射性顔料。
    (式中、ρNIR(solar)(λ)coated pigmentはコーティング後の顔料の太陽光NIR反射率を意味し、ρNIR(solar)(λ)uncoated metal pigmentはコーティング前の顔料の太陽光NIR反射率を意味する)
  2. コアを包み込み、IR放射の吸収性が実質的に低いコーティングが、さらにマトリックスを含むことを特徴とする、請求項1に記載のIR放射に対する反射性顔料。
  3. 暗色の着色顔料が、IR放射の吸収性が実質的に低いコーティングのマトリックスの中、および/またはコーティングの表面、および/またはコアとコーティングの間に配されることを特徴とする、請求項2に記載のIR放射に対する反射性顔料
  4. 暗色顔料が、IR放射に対する反射性顔料の全重量を基準にして、20%〜80重量%の量で存在することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載のIR放射に対する反射性顔料。
  5. 暗色顔料が、IR放射に対する反射性コアの周囲に実質的に均一に配され、IR放射に対する反射性顔料中のIR放射に対する反射性コアの表面積1mあたり、0.3〜10gの量で存在することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載のIR放射に対する反射性顔料。
  6. IR放射の吸収性が実質的に低いコーティングが、金属酸化物を含むことを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載のIR放射に対する反射性顔料。
  7. 金属酸化物が、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化ホウ素、水酸化ホウ素、酸化ジルコニウムおよびそれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする、請求項に記載のIR放射に対する反射性顔料。
  8. マトリックスが、IR放射に対する反射性顔料の全重量を基準にして、2%〜30重量%の割合で存在していることを特徴とする、請求項2〜のいずれかに記載のIR放射に対する反射性顔料。
  9. IR放射に対する反射性コアが、微小板形状の金属顔料であることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載のIR放射に対する反射性顔料。
  10. 金属顔料の金属が、アルミニウム、銅、亜鉛、鉄、銀、およびそれらの合金からなる群より選択されることを特徴とする、請求項に記載のIR放射に対する反射性顔料。
  11. IR放射に対する反射性コアが、3〜250μmの範囲のサイズを有する微小板形状の金属顔料であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載のIR放射に対する反射性顔料。
  12. IR反射性コアが、25〜150μmの範囲の累積篩下分布のd50値を有する微小板形状の金属顔料であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載のIR放射に対する反射性顔料。
  13. IR反射性コアが、0.25〜4μmの範囲の平均厚みを有する微小板形状の金属顔料であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載のIR放射に対する反射性顔料。
  14. IR反射性コアが、微小板形状のアルミニウム顔料であることを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載のIR放射に対する反射性顔料。
  15. IR反射性コアが、微小板形状のアルミニウム顔料であり、IR放射の吸収性が実質的に低いコーティングが、SiO含むことを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載のIR放射に対する反射性顔料。
  16. 請求項1〜15のいずれかに記載のIR放射に対する反射性顔料を製造するための方法であって、微小板形状でメタリックなIR放射に対する反射性コアを、IR放射の吸収性が実質的に低い暗色コーティングを用いて包み込むことを特徴とする、IR放射に対する反射性顔料を製造するための方法。
  17. コーティングが、暗色の着色顔料およびマトリックスを含むことを特徴とする、請求項16に記載のIR放射に対する反射性顔料を製造するための方法。
  18. 暗色の着色顔料が、湿式化学的ゾルゲルプロセスを使用して、IR放射に対する反射性コアの周囲を実質的に包み込む形で、金属酸化物と共に塗布されることを特徴とする、請求項17に記載のIR放射に対する反射性顔料を製造するための方法。
  19. 金属酸化物としてSiOが、湿式化学的ゾルゲルプロセスによって、IR放射に対する反射性コアに塗布されることを特徴とする、請求項18に記載のIR放射に対する反射性顔料を製造するための方法。
  20. 揮発性有機溶媒、IR放射に対する反射性コア、暗色の着色顔料、ならびに1種または複数の有機ポリマーおよび/またはバインダーを含む分散体が、スプレー法を用いて噴霧乾燥されることを特徴とする、請求項16に記載のIR放射に対する反射性顔料を製造するための方法。
  21. 塗料、ワニス、印刷インキ、セキュリティインキ、織物、軍事用途またはプラスチックにおける、請求項1〜15のいずれかに記載のIR放射に対する反射性顔料の使用。
  22. 請求項1〜15のいずれかに記載のIR放射に対する反射性顔料を含むことを特徴とする、コーティング組成物。
  23. コーティング組成物が、塗料、インキ、エマルション塗料、またはプラスチックであることを特徴とする、請求項22に記載のコーティング組成物。
  24. インキが、印刷インキまたはセキュリティインキであることを特徴とする、請求項23に記載のコーティング組成物。
  25. 請求項1〜15のいずれかに記載のIR放射に対する反射性顔料、または請求項2224のいずれかに記載のコーティング組成物を用いてコーティングされていることを特徴とする、物品。
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