JP5682404B2 - 画像表示装置用粘着フィルタ及び画像表示装置 - Google Patents
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Description
本発明に係る画像表示装置用粘着フィルタ1(以下「粘着フィルタ1」ともいう。)は、図1に示すように、表示面であるディスプレイパネル100側から、第1粘着剤層11と、第1機能層12と、第2粘着剤層13と、第2機能層14とがこの順で積層されている。粘着フィルタ1はディスプレイパネル100の表示面101(前面又は画面等とも呼ばれる。)に貼付されて画像表示装置10を構成する。
第1粘着剤層11は、図1及び図2に示すように、粘着フィルタ1のうち最もディスプレイパネル100側に設けられている。この第1粘着剤層11は、粘着フィルタ1をディスプレイパネル100の表示面101に貼着することができ、且つ、貼着された粘着フィルタ1をディスプレイパネル100の表示面101から剥離することができる作用を有する層である。特に本発明では、第1粘着剤層11をディスプレイパネル100の表示面101から再剥離でき且つ再剥離時に糊残りがない層として設けられる。ここで、「再剥離」とは、一例として何らかの理由によって長期間の使用により粘着フィルタ1の一部又は全部がディスプレイパネル100から剥がれて脱離したり、あるいは製造工程中において貼り合わせた粘着フィルタ1に位置ずれや汚損等が生じたりして、再び同じ粘着フィルタ1や新しい粘着フィルタ1を貼り替えることをいう。
第1機能層12は、第1粘着剤層11と第2粘着剤層13との間に設けられる層である。この第1機能層12は、電磁波遮蔽能、近赤外線吸収能、ネオン光吸収能、調色能、紫外線吸収能、及びミクロルーバ能から選ばれる1種又は2種以上の機能を有している。第1機能層12は、図1に示すように、単一層で構成されてもよいし、図2及び図4に示すように2以上の層で構成されていてもよい。なお、図4に示す第1機能層12は、透明基材部12aと、その透明基材部12a上に設けられた機能部12bとを有する構造を例示でき、機能部12bとして、電磁遮蔽能を有する電磁波遮蔽層、近赤外線吸収能を有する近赤外線吸収層、ネオン光吸収能の有するネオン光吸収層、調色能の有する調色層、紫外線吸収能を有する紫外線吸収層、ミクロルーバ能を有するミクロルーバ層を設けることができる。以下、透明基材部12aと機能部12bについて順に説明する。
透明基材部12aは、図4に示すように、機能部12bとともに第1機能層12を構成する。透明基材部12aは、第1機能層12の第1粘着剤層11側に位置するように設けられているものであって、各種の透明な樹脂フィルムを用いることができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルム等を挙げることができる。透明性、耐熱性、取扱い性、量産性及び低コスト性等の点からは、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを透明基材部12aとして用いることが好ましい。こうした透明基材部12aは、無色透明であってもよいし、光線透過率が極端に減少しなければ有色透明であってもよい。この透明基材部12aには、紫外線吸収剤、充填剤、可塑剤又は帯電防止剤等の任意の添加剤が適宜含まれていてもよい。さらに、必要に応じて、特開平11−116826号公報に記載のように、近赤外線吸収色素や色調補正用可視吸収色素等の色素を含んでいてもよい。
電磁遮蔽層からなる機能部12bは、粘着フィルタ1をプラズマディスプレイパネル用として用いる場合に好ましく設けられる。この電磁波遮蔽層を有する粘着フィルタ1は、プラズマディスプレイ装置から漏洩する不要な電磁波を遮蔽して、他の機器(例えば遠隔制御機器又は情報処理装置等)や人体に影響を与えるおそれを無くすことができる。電磁波遮蔽層の構成としては、各種の形態を任意に適用できる。代表的な例として、図4に示すように、透明基材部12a上に設けられた導電メッシュ構造22を有する機能部12bを例示できる。
機能部12bを近赤外線吸収層としてもよい。近赤外線吸収層は、透明基材部12a上に、近赤外線吸収色素を任意の割合で含有したバインダ樹脂を塗布して形成できる。近赤外線吸収色素としては、例えば、プラズマディスプレイ装置がキセノンガス放電を利用して発光する際に生じる800nm〜1100nmの近赤外線領域を吸収し、且つ、その帯域の近赤外線の透過率を20%以下、好ましくは15%以下にできる吸収色素であることが好ましい。なお、そうした近赤外線吸収色素を含む近赤外線吸収層は、380nm〜780nmの可視光域で十分な光線透過率を有することが好ましい。
機能部12bをネオン光吸収層としてもよい。ネオン光吸収層は、透明基材部12a上に、ネオン光吸収色素を任意の割合で含有したバインダ樹脂を塗布して形成できる。ネオン光吸収色素としては、例えば、プラズマディスプレイ装置から放射される波長570nm〜620nmの光を吸収し、且つ、波長590nmの光透過率が50%以下にできる吸収色素であることが好ましい。
機能部12bを紫外線吸収層としてもよい。紫外線吸収層は、透明基材部12a上に、紫外線吸収剤を任意の割合で含有したバインダ樹脂を塗布して形成できる。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン等の有機系化合物;微粒子状の酸化亜鉛、酸化セリウム等の無機系化合物等を用いることができる。また、バインダ樹脂は、近赤外線吸収層で用いるバインダ樹脂と同様のものを用いることができる。なお、この紫外線吸収剤は、第1粘着剤層11や第2粘着剤層13に含有させて、第1粘着剤層11や第2粘着剤層13に調色能を付与してもよい。
機能部12bを調色層としてもよい。調色層は、透明基材部12a上に、調色色素を任意の割合で含有したバインダ樹脂を塗布して形成できる。調色色素としては、例えば、プラズマディスプレイ装置から発光する光の色純度や色再現範囲を調整することができ、又は、電源オフ時のディスプレイ色を調整することができる色素であって、380nm〜780nmの可視光域に最大吸収波長を有する公知の色素から、目的に応じて任意の色素を組み合わせて使用することができる。
機能部12bをミクロルーバ層としてもよい。ミクロルーバ層は、透明基材部12a上に設けられる。ミクロルーバ層は、マイクロルーバ層、コントラスト向上層とも呼ばれるものであり、特開2007−272161号公報等に記載のものを用いることができる。
第2粘着剤層13は、図1及び図2に示すように、第1機能層12と第2機能層14との間に形成されている。この第2粘着剤層13は、第2機能層14のディスプレイパネル100側に設けられて、第2機能層14を第1機能層12に貼り合わせるために設けられている。第2粘着剤層13は、積層時に流動性を有しているが、最終的に得られた粘着フィルタ1をディスプレイパネル100の表示面101に貼着した後に剥離する際は、層間剥離しない粘着強度で設けられている層である。なお、粘着フィルタ1は、ディスプレイパネル100の表示面101と貼り合わされるので、この第2粘着剤層13には透明な粘着剤成分が用いられる。
第2機能層14は、観察者側の最表面に又は最表面側に設けられている。この第2機能層14は、反射防止能、防眩能、ハードコート能、近赤外線吸収能、ネオン光吸収能、調色能、紫外線吸収能、及びミクロルーバ能から選ばれる1種又は2種以上を有している。特に反射防止能、防眩能、及びハードコート能を有することが好ましい。第2機能層14は、図1に示すように、単一層で構成されてもよいし、図2に示すように2以上の層で構成されていてもよい。第2機能層14の厚さは、その種類によって異なるが、通常、1μm〜1000μmの範囲内である。
反射防止層(AR層:Anti Reflection層)からなる機能部14bは、外光の反射率を抑えるために好ましく設けられる。反射防止層の構造としては、低屈折率層からなる単層構造、低屈折率層と高屈折率層とを低屈折率層が表面層になるように配置した2層構造、又は、低屈折率層が表面層になるように交互に積層した多層構造等が挙げられる。高屈折率層と低屈折率層は、隣接する層間の屈折率の相対的関係での表現であり、例えば比較する層と比較して屈折率が高ければ高い側は高屈折率層となり、低い側は低屈折率層となる。
防眩層(AG層:Anti Glare層)からなる機能部14bは、ディスプレイパネル100の表示面101に貼り合わせた粘着フィルタ1のぎらつきを防止する。防眩層の表面には、外光を乱反射する微細な凹凸が設けられている。防眩層は、バインダ樹脂中にシリカ等の無機フィラーを添加した組成物を透明基材部14a上に塗布形成したり、塗布形成された層表面を賦形版で賦形加工したりして形成すことができる。バインダ樹脂としては、硬化性アクリル樹脂や、電離放射線硬化性樹脂等が好適に用いられる。電離放射線硬化性樹脂としては、後述のハードコート層の材料として例示されるものと同様の材料を使用できる。
ハードコート層からなる機能部14bは、粘着フィルタ1の観察者側の最表面にキズ等が付かないように保護する。ハードコート層は、JIS K 5600−5−4(1999)で規定される鉛筆硬度試験で「H」以上の硬度を示すものである。ハードコート層の形成材料としては、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレートプレポリマー;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の多官能(メタ)アクリレートモノマー;を1種又は2種以上選択して配合した電離放射線硬化性樹脂を用いることができる。電離放射線硬化型樹脂を紫外線硬化型樹脂として使用する場合には、光重合開始剤や光重合促進剤としての増感剤を添加することが好ましい。ここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する複合的表記である。
防汚層からなる機能部14bは、粘着フィルタ1の観察者側の最表面を汚れ難くする。防汚層は、撥水性又は撥油性の層であり、撥水性塗料として用いられるフッ素系樹脂又はシリコーン系樹脂を好適に用いることができる。特に、シロキサン系又はフッ素化アルキルシリル系の化合物を用いることができる。一例として、反射防止層を構成する低屈折率層をSiO2により形成した場合には、フルオロシリケート系撥水性塗料が好ましく用いられる。
図1、図2及び図4に示す粘着フィルタ1は、第2機能層14が最表面に設けられているが、第2機能層14上にはさらに他の層が設けられていてもよい。例えば、図5に示すように、第2機能層14上に、第3粘着剤層15及び第3機能層16を順次積層してもよい。また、図6に示すように、第2機能層14上に、第3粘着剤層15、第3機能層16、第4粘着剤層17及び第4機能層18を順次積層してもよい。
本発明に係る粘着フィルタ1は、60℃〜100℃の温度領域において、第1粘着剤層11の損失弾性率E1”と、第2粘着剤層13の損失弾性率E2”との間に、E2”>E1”の関係を有している。E2”>E1”とは、第2粘着剤層13の損失弾性率E2”が、第1粘着剤層11の損失弾性率E1”よりも大きいことを意味する。ここで、動的粘弾性係数(貯蔵弾性率E’及び損失弾性率E”)とは、粘弾性体における粘性的な性質を表すものであり、粘弾性体に振動を与えた場合の速度と同位相成分(貯蔵弾性率)及び位相遅れ成分(損失弾性率)の弾性率で表される。損失弾性率の測定方法は、後述するように、JIS K7244−1に準拠して、固定粘弾性アナライザーを用いて所定の条件で測定し、得られた値を用いた。
本発明に係る画像表示装置10は、図1に示すように、上記した本発明に係る粘着フィルタ1を、画像を表示する表示面101に貼り合わせて構成されてなるものである。この画像表示装置10の表示面101には、第1粘着剤層11の損失弾性率E1”と第2粘着剤層13の損失弾性率E2”とが温度領域60℃〜100℃においてE2”>E1”の関係を満たす粘着フィルタ1が貼り合わされているので、通常の使用環境下においてはディスプレイパネル100から粘着フィルタ1が剥脱せず、且つ製造工程において必要に応じてディスプレイパネル100の粘着フィルタ1を貼り替える場合にも、その粘着フィルタ1を容易に剥離することができ、剥離後もディスプレイパネル100の表示面101に粘着糊が残存することがない。その結果、張り替えの作業性に優れた粘着フィルタ1を備えた画像表示装置10を得ることができる。
2−エチルヘキシルアクリレート系アクリル樹脂100質量部に、防錆剤としてベンゾトリアゾール(BASFジャパン株式会社製、商品名:IRGME T39)0.5質量部、紫外線吸収剤(BASFジャパン株式会社製、商品名:TINUVIN326)70質量部、ジインモニウム(日本化薬株式会社製、商品名:IRG068)0.1質量部、テトラアザポルフィリン系成分(山田化成株式会社製、商品名:PD320)0.01質量部、及び硬化剤(サイデン化学株式会社製、商品名:K−130、固形分80%)0.41質量部をそれぞれ配合した粘着剤層用組成物を作製した。
アクリル系樹脂(サイデン化学株式会社製、商品名:サイビノールOC3949、固形分19.50%)100質量部に、硬化剤(サイデン化学株式会社製、商品名:K−130、固形分80%)0.41質量部、シランカップリング剤(サイデン化学株式会社製、商品名:S−1、固形分6.30%)0.32質量部、紫外線吸収剤(BASFジャパン株式会社製、商品名:TINUBINN109、固形分100%)25質量部をそれぞれ配合した粘着剤層用組成物を作製した。この粘着剤層用組成物を、上記した粘着剤層A1と同様にして、粘着剤層A2を2枚の保護フィルムで挟んだ態様の粘着剤層形成フィルムを作製した。
アクリル系樹脂(サイデン化学株式会社製、商品名:サイビノールOC3949、固形分19.50%)100質量部に、硬化剤(サイデン化学株式会社製、商品名:K−130、固形分80%)0.41質量部、シランカップリング剤(サイデン化学株式会社製、商品名:S−1、固形分6.30%)0.32質量部、紫外線吸収剤(BASFジャパン株式会社製、商品名:TINUBINN109、固形分100%)75質量部をそれぞれ配合した粘着剤層用組成物を作製した。この粘着剤層用組成物を、上記した粘着剤層A1と同様にして、粘着剤層A3を2枚の保護フィルムで挟んだ態様の粘着剤層形成フィルムを作製した。
アクリル系樹脂(サイデン化学株式会社製、商品名:サイビノールOC3949、固形分19.50%)100質量部に、硬化剤(サイデン化学株式会社製、商品名:K−130、固形分80%)0.41質量部、シランカップリング剤(サイデン化学株式会社製、商品名:S−1、固形分6.30%)0.32質量部、紫外線吸収剤(BASFジャパン株式会社製、商品名:TINUBINN109固形分100%)100質量部をそれぞれ配合した粘着剤層用組成物を作製した。この粘着剤層用組成物を、上記した粘着剤層A1と同様にして、粘着剤層A4を2枚の保護フィルムで挟んだ態様の粘着剤層形成フィルムを作製した。
アクリル系樹脂(総研化学株式会社製、商品名:SKダイン2094、固形分25%)100質量部に、硬化剤(総研化学株式会社製、商品名:E−5XM、固形分5%)0.41質量部を配合した粘着剤層用組成物を作製した。この粘着剤層用組成物を、上記した粘着剤層A1と同様にして、粘着剤層B1を2枚の保護フィルムで挟んだ態様の粘着剤層形成フィルムを作製した。
アクリル系樹脂(総研化学株式会社製、商品名:SKダイン2094、固形分25%)100質量部に、硬化剤(総研化学株式会社製、商品名:E−5XM、固形分5%)0.275質量部、防錆剤(純正化学株式会社製、商品名:1H−ベンゾトリアゾール、固形分100%)0.25質量部をそれぞれ配合した粘着剤層用組成物を作製した。この粘着剤層用組成物を、上記した粘着剤層A1と同様にして、粘着剤層B2を2枚の保護フィルムで挟んだ態様の粘着剤層形成フィルムを作製した。
アクリル系樹脂(総研化学株式会社製、商品名:SK1811L、固形分23%)60質量部に、硬化剤(総研化学株式会社製、商品名:TD75、固形分75%)を0.24質量部、シランカップリング剤(総研化学株式会社製、商品名:A50、固形分5%)0.0054質量部、防錆剤(城北化学工業株式会社製、商品名:1H−ベンゾトリアゾール、固形分100%)0.07質量部、酸化防止剤(BASFジャパン株式会社製、商品名:IRGANPX MD1024、固形分100%)0.07質量部をそれぞれ配合した粘着剤層用組成物を作製した。この粘着剤層用組成物を、上記した粘着剤層A1と同様にして、粘着剤層B3を2枚の保護フィルムで挟んだ態様の粘着剤層形成フィルムを作製した。
アクリル系樹脂(DIC株式会社製、商品名:T5006−55、固形分40%)30質量部に、硬化剤(DIC株式会社製、商品名:D−75HE、固形分75%)0.09質量部、シランカップリング剤(DIC株式会社製、商品名:SI−01、固形分100%)0.012質量部、防錆剤(シプロ化成株式会社製、商品名:TT−R、固形分100%)0.06質量部、酸化防止剤(BASFジャパン株式会社製、商品名:IRGANPX MD1024、固形分100%)0.72質量部、紫外線吸収剤(BASFジャパン株式会社製、商品名:TINUVIN477、固形分80%)0.06質量部、HALS(BASFジャパン株式会社製、商品名:TINUVIN144、固形分100%)0.06質量部をそれぞれ配合した粘着剤層用組成物を作製した。この粘着剤層用組成物を、上記した粘着剤層A1と同様にして、粘着剤層B4を2枚の保護フィルムで挟んだ態様の粘着剤層形成フィルムを作製した。
表面に易接着処理が施された幅1000mmで厚さ100μmの帯状ロール巻の2軸延伸透明ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績株式会社製、商品名:A4300)からなる透明基材部14aを準備した。その透明基材部14aを給紙部から繰り出し、透明基材部14aの易接着処理が施された側の面に、高屈折率層と低屈折率層をその順で形成してなる反射防止層を有するフィルム状の第2機能層14を形成した。なお、易接着処理は、ポリエステル系樹脂のプライマー処理により行った。
両面が易接着処理された幅1000mmで厚さ100μmの帯状ロール巻の2軸延伸透明PETフィルム(東洋紡績株式会社製、商品名:A4300)からなる透明基材部12aを準備した。その透明基材部12a上に、厚さ10μmで線幅10μm、線間隔290μmの網目形状の銅箔からなる導電メッシュ構造22を銅箔のフォトエッチング法で形成して、電磁波遮蔽層を有するフィルム状の第1機能層12を形成した。なお、両面の易接着処理は、コロナ放電処理した上でポリエステル系樹脂のプライマー層を厚さ1μm塗工することにより行った。
ディスプレイパネル100の表示面101側から観察者側に向かって、第1粘着剤層11、第1機能層12、第2粘着剤層13、第2機能層14の順で、表1に示す態様の粘着フィルタ1をそれぞれ作製した。粘着フィルタ1は、先ず、保護フィルムを剥がした上記粘着剤層(A1〜A4,B1〜B4)のいずれかを介して、第2機能層14の透明基材部14a側と、第1機能層12の導電メッシュ構造22側とを貼り合わせた。次に、保護フィルムを剥がした上記粘着剤層(A1〜A4,B1〜B4)のいずれかを、第1機能層12の透明基材部12a側に貼り合わせた。最後に、保護フィルムを剥がした第1粘着剤層11を、ディスプレイパネル100の表示面101に貼り合わせた。
各粘着剤層(A1〜A4,B1〜B4)のディスプレイパネル100の表示面101に対する剥離強度と、各粘着剤層(A1〜A4,B1〜B4)の損失弾性率を測定した。また、表1に示した粘着フィルタ1のディスプレイパネル100の表示面101に対するリワーク性を測定した。
各粘着剤層(A1〜A4,B1〜B4)とディスプレイパネル100との間の剥離強度を測定した。剥離強度測定は、JIS−K7127に準拠して行った。先ず、準備した各粘着剤層(A1〜A4,B1〜B4)の片面に設けた保護フィルムを剥がし、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(東洋紡績株式会社製、商品名:コスモシャインA4100、厚さ:100μm、全光線透過率:92%)の易接着面に貼り合わせた。このときの易接着面は、ポリエステル系樹脂のプライマー処理によって易接着処理したものである。
各粘着剤層(A1〜A4,B1〜B4)の損失弾性率を、JIS K7244−1に準拠し、ティー・エイ・インスツルメント社製の固定粘弾性アナライザーRSA−IIIを用いて測定した。測定条件としては、アタッチメントモードを圧縮モードとし、周波数を1Hzとし、温度を−50℃〜150℃とし、昇温速度を5℃/分とした。その結果を表3に示した。また、表4は、実施例1〜7と比較例1〜6について、得られた損失弾性率の60℃と80℃の値を表したものである。
表1に示した粘着フィルタ1のディスプレイパネル100の表示面101に対するリワーク性を測定した。リワーク性は、剥離した際にディスプレイパネル100の表示面101に第1粘着剤層11が残留しやすいか否かについての評価であり、表面脱脂した厚さ10mmのガラス板(旭硝子株式会社製、商品名:PD200)をディスプレイパネル100の代替材として評価した。なお、剥離は、ガラス板から粘着フィルタを手で剥離し、ガラス板に残留する粘着剤の有無を目視した。リワーク性の評価基準は以下の通りであり、その結果を表5に示した。
×−1:ガラス板上に粘着剤が残留し、又は第1粘着剤層11が凝集破壊している
×−2:第2粘着剤層14の界面又は層間で剥離が生じ、ガラス板上に第1機能層12が残っている
10,10A〜10E 画像表示装置
11 第1粘着剤層
12 第1機能層
12a 透明基材部
12b 機能部
13 第2粘着剤層
14 第2機能層
14a 基材
14b 機能層
15 第3粘着剤層
16 第3機能層
17 第4粘着剤層
18 第4機能層
21 樹脂層
22 導電メッシュ構造
100 ディスプレイパネル
101 表示面
Claims (4)
- 画像表示装置の表示面に貼り合わされてなる画像表示装置用粘着フィルタであって、
前記表示面に再剥離可能な第1粘着剤層と、第1機能層と、第2粘着剤層と、第2機能層とを少なくとも有し、当該各層がこの順で積層され、
温度領域60℃〜100℃において、前記第1粘着剤層の損失弾性率E1”と前記第2粘着剤層の損失弾性率E2”とが、E2”>E1”の関係を満たし、前記第1粘着剤層の損失弾性率E 1 ”が2.0×10 4 Pa〜5.0×10 4 Paの範囲内であることを特徴とする画像表示装置用粘着フィルタ。 - 前記第1機能層又は前記第2機能層が、電磁波遮蔽能、近赤外線吸収能、ネオン光吸収能、調色能、紫外線吸収能、ミクロルーバ能、反射防止能、防眩能、ネオン光吸収能、調色能、及び紫外線吸収能から選ばれる1種又は2種以上を有する、請求項1に記載の画像表示装置用粘着フィルタ。
- 請求項1又は2に記載の画像表示装置用粘着フィルタを、画像を表示する表示面に配置してなることを特徴とする画像表示装置。
- プラズマディスプレイである、請求項3に記載の画像表示装置。
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