JP5682404B2 - 画像表示装置用粘着フィルタ及び画像表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマディスプレイ装置、ブラウン管ディスプレイ装置又は液晶表示装置等の表示面に貼り合わせ、反射防止機能、電磁波遮断機能又は電防止機能等、種々のフィルタ特性を有する画像表示装置用粘着フィルタ、及びその粘着フィルタを備えた画像表示装置に関する。
テレビジョン、パーソナルコンピュータ又はモニター等の画像表示装置(ディスプレイ装置)として、例えば、プラズマディスプレイ装置(PDP)、ブラウン管(CRT)ディスプレイ装置、液晶表示装置(LCD)又はエレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ装置等が知られている。これらのディスプレイ装置のうち、大画面のディスプレイ装置の分野で注目されているプラズマディスプレイ装置は、発光にプラズマ放電を利用するため、不要な電磁波が外部に漏洩して他の機器(例えば遠隔制御機器又は情報処理装置等)や人体に影響を与えるおそれがある。そのため、プラズマディスプレイ装置に用いられるディスプレイパネルの前面側(観察者側)に、反射防止機能や電磁波遮蔽機能等を有するディスプレイパネル用フィルタを直接貼り合わせることが行われている。
特許文献1には、高分子フィルム、機能性フィルム及び透光性粘着材層のいずれか1つ以上が1種類以上の色素を含有し、さらに電磁波遮蔽能、近赤外線カット能又は反射防止能等の性能を有するディスプレイパネル用フィルタが提案されている。また、特許文献2には、ポリエチレンテレフタレート基材の一方の面に粘着剤層を有し、他方の面に機能層を有する光学フィルタが提案されている。この光学フィルタは、その粘着剤層の屈折率が、プラズマディスプレイの画像表示面側のガラス板の屈折率と、光学フィルタを構成するポリエチレンテレフタレート基材の屈折率との中間に位置し、外光反射を低減し、表示画像を高コントラストで視認できるとされている。さらに、特許文献3には、反射防止能や防眩能を有する機能性透明層、プラズマディスプレイの表示面に接着するための透明粘着層、及び高分子フィルムを有し、電磁波シールド能、近赤外線カット能又は画質改善能等のフィルタ特性を有するディスプレイパネル用フィルタが提案されている。このディスプレイパネル用フィルタは、低コスト、軽量薄型化、パネル保護性、不具合発生時の作業性、及び生産性の向上等の改善を図ることができるとされている。
特開2004−146536号公報 特開2007−264578号公報 特開2002−251144号公報
しかしながら、これらのディスプレイパネル用フィルタは、主とし製造工程時に貼り合わせ位置がずれたりして貼り替える際や、一例として長期間の使用により外気条件など何らかの理由で粘着性や密着性が失われてディスプレイパネルから脱離した際に、ディスプレイパネルに粘着糊が残存するという問題があった。特に、プラズマディスプレイは大面積であることから、既存のディスプレイ以上に、剥離に力を必要とするために手間がかかり、ディスプレイパネルの表面に糊残りが生じやすく、作業性に問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、主として製造工程時での必要性によってディスプレイパネルの表面に設けられた粘着フィルタを貼り替える場合に、その粘着フィルタを容易に剥離することができ且つ剥離後の表示面に糊残りがない、画像表示装置用粘着フィルタ及び画像表示装置を提供することにある。
本発明者らは、主とし製造工程時にディスプレイパネルへの粘着フィルタの貼り合わせに失敗して貼り替える場合や、ディスプレイパネルの表面に設けられた粘着フィルタの全部又は一部が何らかの事情で剥脱(剥離又は脱落)した場合に、その粘着フィルタを容易に剥離(再剥離)できて剥離後のディスプレイパネルの表面に糊残りがない粘着フィルタについて検討している過程で、粘着剤層の動的粘弾性に着目して研究を重ねたところ、各粘着剤層の各々の弾性率(貯蔵弾性率E’、損失弾性率E”)の中で、特に損失弾性率E”を特定の関係にすることにより解決できることを見出し、本発明を完成させた。
上記課題を解決するための本発明に係る画像表示装置用粘着フィルタは、画像表示装置の表示面に貼り合わされてなる画像表示装置用粘着フィルタであって、前記表示面に再剥離可能な第1粘着剤層と、第1機能層と、第2粘着剤層と、第2機能層とを少なくとも有し、当該各層がこの順で積層され、温度領域60℃〜100℃において、前記第1粘着剤層の損失弾性率E”と前記第2粘着剤層の損失弾性率E”とがE”>E1”の関係を満たすことを特徴とする。
この発明によれば、第1粘着剤層の損失弾性率E1”と第2粘着剤層の損失弾性率E”とが温度領域60℃〜100℃においてE”>E1”の関係を満たすので、製造工程時にディスプレイパネルの表示面への貼り合わせに失敗して貼り替える場合や、ディスプレイパネルの表面に設けられた粘着フィルタの全部又は一部が何らかの事情で剥脱した場合に、その粘着フィルタを容易に剥離(再剥離)できる。しかも、剥離した後のディスプレイパネルの表面に粘着剤層の糊が残ることがない。
本発明に係る画像表示装置用粘着フィルタにおいて、前記第1機能層又は前記第2機能層が、電磁波遮蔽能、近赤外線吸収能、ネオン光吸収能、調色能、紫外線吸収能、ミクロルーバ能、反射防止能、防眩能、ネオン光吸収能、調色能、及び紫外線吸収能から選ばれる1種又は2種以上を有することが好ましい。
この発明によれば、第1機能層又は第2機能層に電磁波遮蔽能等から選ばれる1種又は2種以上を有するので、例えば電磁波遮蔽能を有する場合は30MHz〜1GHz帯域の不要な電磁波が外部に漏洩し、遠隔制御機器や情報処理装置等の電子機器や人体に悪影響を及ぼすことを防止することができる。また、第1機能層又は第2機能層が近赤外線吸収能、ネオン光吸収能、調色能、紫外線吸収能、ミクロルーバ能、反射防止能、防眩能、ネオン光吸収能、調色能、又は紫外線吸収能等の各種特性を有する場合は、ディスプレイパネルに貼り合わせる粘着フィルタに種々の光学特性を付与することができ、フィルタの機能をより高めることができる。
上記課題を解決するための本発明に係る画像表示装置は、上記本発明に係る画像表示装置用粘着フィルタを、画像を表示する表示面に貼り合わせてなることを特徴とする。
この発明によれば、画像表示装置の表示面に、第1粘着剤層の損失弾性率E1”と第2粘着剤層の損失弾性率E2”とが温度領域60℃〜100℃においてE”>E1”の関係を満たす粘着フィルタが貼り合わされているので、画像表示装置の通常の使用状態においてはディスプレイパネルから画像表示用粘着フィルタが剥脱せず、必要に応じてディスプレイパネルの粘着フィルタを貼り替える場合にも、その粘着フィルタを容易に剥離することができ、剥離後もディスプレイパネルに粘着糊が残存することがない。
本発明に係る画像表示装置がプラズマディスプレイであることが好ましい。
本発明に係る画像表示装置用粘着フィルタによれば、ディスプレイパネルに確実に貼り合わせることができ、ディスプレイパネルから剥脱せず、また、製造工程中においてはディスプレイパネルへの貼り合わせに不具合が生じて貼り替える場合であっても、ディスプレイパネルから容易に剥離することができる。さらに、剥離後もディスプレイパネルに糊残りがない。
本発明に係る画像表示装置によれば、画像表示装置の通常の使用状態においては画像表示装置用粘着フィルタがディスプレイパネルから剥脱しない十分な強度を有し、また、上記のような理由によりフィルタが剥離した場合、又は主として製造工程中においてディスプレイパネルへの貼り合わせに不具合が生じて貼り替える場合であっても、ディスプレイパネルから容易に剥離することができる。さらに、剥離後もディスプレイパネルに粘着糊が残存することがなく、作業性に優れた画像表示装置用粘着フィルタを備えた画像表示装置を得ることができる。
本発明に係る画像表示装置用粘着フィルタの一例を示す模式的な断面図である。 本発明に係る画像表示装置用粘着フィルタの他の一例を示す模式的な断面図である。 粘着フィルタの剥離状態図である。 本発明に係る画像表示装置用粘着フィルタの他の一例を示す模式的な断面図である。 本発明に係る画像表示装置用粘着フィルタのさらに他の一例を示す模式的な断面図である。 本発明に係る画像表示装置用粘着フィルタのさらに他の一例を示す模式的な断面図である。
以下、本発明に係る画像表示装置用粘着フィルタ及び画像表示装置について図面を参照しつつ説明する。なお、本発明の技術的範囲は以下の実施形態に限定解釈されるものではない。
[画像表示装置用粘着フィルタ]
本発明に係る画像表示装置用粘着フィルタ1(以下「粘着フィルタ1」ともいう。)は、図1に示すように、表示面であるディスプレイパネル100側から、第1粘着剤層11と、第1機能層12と、第2粘着剤層13と、第2機能層14とがこの順で積層されている。粘着フィルタ1はディスプレイパネル100の表示面101(前面又は画面等とも呼ばれる。)に貼付されて画像表示装置10を構成する。
粘着フィルタ1を構成する各層は、図1に示すように単一層で形成されていてもよいし、図2に示すように透明基材部(12a,14a)を伴う層として設けられていてもよい。例えば、図2に示すように、第1機能層12を、第1粘着剤層11上に設けられる透明基材部12aと、その透明基材部12a上に設けられる機能部12bとで構成してもよいし、第2機能層14を、第2粘着剤層13上に設けられる透明基材部14aと、その透明基材部14a上に設けられる機能層14bとで構成してもよい。このように構成する粘着フィルタ1は、第2機能層14を構成する透明基材部14a面に第2粘着剤層13を設けた後、その第2粘着剤層13を、第1機能層12を構成する機能部12b側に貼り合わせ、さらにその後、第1機能層12を構成する透明基材部12a面に第1粘着剤層11を設けることにより、得ることができる。
こうした本発明に係る粘着フィルタ1は、図3に示すように、ディスプレイパネル100の表示面101に確実に貼り合わせることができるとともに、画像表示装置の通常の使用状態においてはディスプレイパネル100の表示面101から剥脱しない。また、製造工程中においてディスプレイパネル100の表示面101への貼り合わせに不具合が生じて貼り替える場合であっても、ディスプレイパネル100の表示面101から容易に剥離することができる。さらに、剥離後もディスプレイパネル100の表示面101に糊残りがないという特徴がある。
以下、粘着フィルタ1の各構成要素について詳しく説明する。
[第1粘着剤層]
第1粘着剤層11は、図1及び図2に示すように、粘着フィルタ1のうち最もディスプレイパネル100側に設けられている。この第1粘着剤層11は、粘着フィルタ1をディスプレイパネル100の表示面101に貼着することができ、且つ、貼着された粘着フィルタ1をディスプレイパネル100の表示面101から剥離することができる作用を有する層である。特に本発明では、第1粘着剤層11をディスプレイパネル100の表示面101から再剥離でき且つ再剥離時に糊残りがない層として設けられる。ここで、「再剥離」とは、一例として何らかの理由によって長期間の使用により粘着フィルタ1の一部又は全部がディスプレイパネル100から剥がれて脱離したり、あるいは製造工程中において貼り合わせた粘着フィルタ1に位置ずれや汚損等が生じたりして、再び同じ粘着フィルタ1や新しい粘着フィルタ1を貼り替えることをいう。
第1粘着剤層11を構成する粘着剤は、粘着剤成分と溶剤とを少なくとも有している。粘着剤成分は、一般的な粘着シートや粘着フィルムを構成する粘着剤成分の中から適宜選択することができる。粘着剤成分としては、ガラス転移温度が−50℃〜20℃の範囲にあるアクリル系樹脂粘着剤が好ましく、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸2−エチルへキシルを使用したアクリル酸エステル系、ポリイソブチレン系、SBR系、天然ゴム等のゴム系、ウレタン−アクリレート系、エポキシ−アクリレート系、シリコーンゴム系、及び、塩化ビニル系若しくは酢酸ビニル成分の含有量が20質量%〜40質量%のエチレン酢酸ビニル系等から選ばれる1種又は2種以上の粘着剤成分を用いることができる。特にアクリル酸アルキルエステル系の粘着剤成分は、耐熱性、耐候性及び粘着力の観点から好ましく用いることができる。なお、粘着フィルタ1は、ディスプレイパネル100の表示面101貼り合わされるので、透明な粘着剤成分が用いられる。
なお、この第1粘着剤層11及び後述する第2粘着剤層13を構成する粘着剤は、接着剤の1種であり、接着剤のうち接着の際には、軽く手で押圧する程度の加圧のみにより、表面の粘着性のみで接着可能なものをいう。粘着剤の接着力の発現には、通常、加熱、加湿、又は放射線(紫外線や電子線等)照射といった物理的なエネルギー又は作用を必要とせず、また、重合反応等の化学反応も必要としない。さらに、粘着剤は、接着後も再剥離可能な程度の接着力を経時的に維持し得るものである。
粘着剤成分の重量平均分子量は、通常、100,000〜1,000,000の範囲内であり、好ましくは200,000〜800,000の範囲内である。重量平均分子量が100,000〜1,000,000の範囲内にあると、粘着剤物性や塗工性の点で好ましい。
溶剤としては、一般的な粘着剤で適用される、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール系の溶剤等を用いることができる。
粘着剤には、粘着付与剤や軟化剤を含有させることができる。粘着付与剤としては、ロジン、ロジンエステル及びその誘導体、テルペン樹脂、フェノール樹脂、クマロン−インデン樹脂、炭化水素樹脂等を挙げることができる。軟化剤としては、脂肪酸エステル、動植物油脂、ワックス、石油重質留分等を挙げることができる。これらの粘着付与剤や軟化剤は、透明であり、主な粘着剤成分との相溶性を考慮して適宜選択される。
粘着剤に硬化剤を添加してもよい。粘着剤に硬化剤を添加することにより、粘着剤を架橋させて損失弾性率を制御することができる。硬化剤としては、エポキシ系、イソシアネート系、アミン系、金属キレート系等を挙げることができる。好まし硬化剤としては、イソシアネート系硬化剤を挙げることができる。硬化剤を添加することにより、架橋構造が形成されて、損失弾性率及びその温度依存性を制御することができる。また、粘着剤の損失弾性率の値及びその温度依存性は、硬化剤に依存する他、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物等からなる紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール、ヒンダードフェノール系化合物等からなる酸化防止剤又は防錆剤等の種類及び添加量にも依存するため、これらの要因が複合した結果である損失弾性率を実験的に選定することになる。
本発明特定の損失弾性率及びその温度依存性を得るために好適な硬化剤の添加量としては、具体的には、粘着剤に対して0.01質量%〜5質量%の硬化剤を添加することにより、温度領域60℃〜100℃の範囲で第1粘着剤層11の損失弾性率E”を第2粘着剤層13の損失弾性率E”をよりも小さくすることができる。
第1粘着剤層11には、さらに近赤外線吸収能、ネオン光吸収能、調色能、及び紫外線吸収能等から選ばれる1種又は2種以上の機能を付与してもよく、第1粘着剤層11を、文字通り粘着剤層として作用させるとともに、機能層として作用させてもよい。これらの機能層については後述する。
第1粘着剤層11の厚さは、通常5μm〜1000μmであり、好ましくは10μm〜40μmである。第1粘着剤層11の厚さがこの範囲内にあると、粘着剤を均一に形成することが容易となり、また、高温下でディスプレイパネル100に粘着フィルタ1を貼り合わせる際に、皺等の欠陥が生じ難い。
第1粘着剤層11とディスプレイパネル100の表示面101との間の剥離強度は、1.0N/25mm〜20N/25mmの範囲内であり、好ましくは2.0N/25mm〜5.0N/25mmの範囲内である。剥離強度がこの範囲内にあると、粘着フィルタ1が容易に剥脱することがなく、一方、貼り替える際の剥離に過度の力を要しないという点で好ましい。ここで、「N/25mm」とは、第1粘着剤層11を備えた粘着フィルタ1を幅25mmで長さ150mmに切断してテープ状とし、そのテープ状の粘着フィルタ1をディスプレイパネル100の表示面101に貼り合わせ、その後、テープ状の粘着フィルタ1の一端を、ディスプレイパネル100の表示面101から180°の角度で引き上げて剥離したときの強度を表している。こうした剥離強度試験は、粘着剤の粘着力を評価するために採用されている。
第1粘着剤層11は、粘着フィルタ1を構成する第1機能層12上に形成される。具体的には、粘着剤を、転写印刷、ナイフコーター、ロールコーター、コンマコータ又はグラビアコーター等の塗布方法により、第1機能層12上に塗布し、赤外線、熱風又は蒸気等により、必要に応じて架橋等させて形成される。
第1粘着剤層11をディスプレイパネル100の表示面101に貼り合わせる方法としては、通常、圧着又は押圧方式での貼り合わせ手段が用いられる。なお、ディスプレイパネル100の表示面101に貼り合わせるまで、その第1粘着剤層11を保護するための保護フィルム(図示しない)を第1粘着剤層11の表面に設けてもよい。保護フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム表面に離型層を形成してなるセパレーター(剥離性保護フィルム)等を用いることができる。保護フィルムの厚さは20μm〜100μm程度である。
この第1粘着剤層11が有する損失弾性率E”は、本発明の特徴的な技術事項であるが、同じく本発明の特徴的な技術事項である第2粘着剤層12の損失弾性率E”と併せて後述する。
[第1機能層]
第1機能層12は、第1粘着剤層11と第2粘着剤層13との間に設けられる層である。この第1機能層12は、電磁波遮蔽能、近赤外線吸収能、ネオン光吸収能、調色能、紫外線吸収能、及びミクロルーバ能から選ばれる1種又は2種以上の機能を有している。第1機能層12は、図1に示すように、単一層で構成されてもよいし、図2及び図4に示すように2以上の層で構成されていてもよい。なお、図4に示す第1機能層12は、透明基材部12aと、その透明基材部12a上に設けられた機能部12bとを有する構造を例示でき、機能部12bとして、電磁遮蔽能を有する電磁波遮蔽層、近赤外線吸収能を有する近赤外線吸収層、ネオン光吸収能の有するネオン光吸収層、調色能の有する調色層、紫外線吸収能を有する紫外線吸収層、ミクロルーバ能を有するミクロルーバ層を設けることができる。以下、透明基材部12aと機能部12bについて順に説明する。
(透明基材部)
透明基材部12aは、図4に示すように、機能部12bとともに第1機能層12を構成する。透明基材部12aは、第1機能層12の第1粘着剤層11側に位置するように設けられているものであって、各種の透明な樹脂フィルムを用いることができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルム等を挙げることができる。透明性、耐熱性、取扱い性、量産性及び低コスト性等の点からは、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを透明基材部12aとして用いることが好ましい。こうした透明基材部12aは、無色透明であってもよいし、光線透過率が極端に減少しなければ有色透明であってもよい。この透明基材部12aには、紫外線吸収剤、充填剤、可塑剤又は帯電防止剤等の任意の添加剤が適宜含まれていてもよい。さらに、必要に応じて、特開平11−116826号公報に記載のように、近赤外線吸収色素や色調補正用可視吸収色素等の色素を含んでいてもよい。
透明基材部12aの厚さは、通常、20μm〜200μmの範囲内である。この厚さ範囲の透明基材部12aは、柔軟過ぎることがないので、加工する際の張力による伸張やシワの発生がなく、また、可撓性が減少し過ぎることもなく、さらにフィルム状の透明基材部を複数枚積層した場合の加工性が大幅に低下することもない。透明基材部12aは、通常、機械的強度の点から延伸されたものが使用されるが、1軸延伸や2軸延伸した延伸シート又はフィルムが機械的強度の点で好ましい。また、透明基材部12aは、単層であってもよいし、樹脂フィルムを含む2以上の層から構成されたものであってもよい。例えば、樹脂フィルムの表面に紫外線吸収剤を含む耐候層が設けられたものであってもよい。
なお、透明基材部12aは、第1粘着剤層11が設けられる側の表面及び/又は機能部12bが設けられる側の表面に、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理等の易接着処理を行ってもよい。易接着処理としては、透明基材部12aの表面に、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩素化ポリプロピレン等の樹脂層を設ける処理を挙げることができる。
(電磁波遮蔽層)
電磁遮蔽層からなる機能部12bは、粘着フィルタ1をプラズマディスプレイパネル用として用いる場合に好ましく設けられる。この電磁波遮蔽層を有する粘着フィルタ1は、プラズマディスプレイ装置から漏洩する不要な電磁波を遮蔽して、他の機器(例えば遠隔制御機器又は情報処理装置等)や人体に影響を与えるおそれを無くすことができる。電磁波遮蔽層の構成としては、各種の形態を任意に適用できる。代表的な例として、図4に示すように、透明基材部12a上に設けられた導電メッシュ構造22を有する機能部12bを例示できる。
導電メッシュ構造22の形態は特に限定されないが、例えば、(ア)透明基材部12a上の全面に金属層を形成し、その後にその金属層をパターニングして所定形状の導電メッシュ構造22としたものであってもよい。また、(イ)透明基材部12a上に無電解めっき触媒ペーストをメッシュパターンでシルクスクリーン印刷し、その上に金属層を無電解めっきして形成した導電メッシュ構造22であってもよい。また、(ウ)導電性インキ組成物をメッシュパターンで転写体に凹版オフセット印刷し、転写体上のメッシュパターンを透明基材部12a上に転写し、必要に応じて更に透明基材部12a上のメッシュパターンに金属層を電気めっきして形成した導電メッシュ構造22であってもよい。さらに、(エ)導電性インキ組成物をメッシュパターンで透明基材部12aに直接凹版印刷し、必要に応じて更にその透明基材部12a上のメッシュパターンに金属層を電気めっきして形成した導電メッシュ構造22であってもよい。
導電メッシュ構造22を構成する導電材料は、金、銀、白金、銅、錫、パラジウム、ニッケル、アルミニウム等の良導電性の金属、それらの合金、さらにはそれらの粒子(導電性粒子)とバインダ樹脂とからなる導電性材料等が用いられるが、これらに限定されるものではない。導電メッシュ構造22のパターンは、電磁波遮蔽パターンとして一般的な、メッシュ(網又は格子)状、ストライプ(平行線群又は縞模様)状、螺旋(又は渦巻)状、あるいは線分群等のパターンである。導電メッシュ構造22の厚さは、通常、2μm〜30μm程度である。導電メッシュ構造22上には、図4に示すように、導電メッシュ構造22を覆う樹脂層21が設けられている。この樹脂層21としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等を挙げることができる。
なお、導電メッシュ構造22の外光入射側の表面には、黒化層を設けることが好ましい。黒化層は、黒色の他、濃灰色、褐色、紺色、深緑色、臙脂色、濃紫色等の低明度の色(暗色)であってもよい。黒化層の材料としては、銀、白金、銅等の金属、酸化第一銅、酸化第二銅、四三酸化鉄、酸化銀、塩化銀等の金属酸化物、硫化銀、硫化銅等の金属硫化物、銅−コバルト合金等の合金、炭素等が用いられる。黒化層の形成方法としては、例えば銀粒子をバインダ樹脂中に分散させた導電性組成物を印刷、固化して形成した導電メッシュ構造22の場合、例えばテルルが溶解された塩酸溶液中に導電メッシュ構造22を浸漬し、化学反応により、導電メッシュ構造22の表面(の銀粒子表面)に塩化銀からなる黒化層を形成する方法等が挙げられる。
また、導電メッシュ構造22の防錆機能と黒化層の脱落や変形を防止するために、防錆層を設けてもよい。防錆層は上記した黒化層上に設けることが好ましい。防錆層としては、ニッケル、亜鉛若しくは銅の酸化物層、又はクロメート処理層等を挙げることができる。ニッケル、亜鉛若しくは銅の酸化物層の形成は、通常、めっき法で行うことができる。防錆層の厚さは、通常0.001μm〜1μm、好ましくは0.001μm〜0.1μmである。
(近赤外線吸収層)
機能部12bを近赤外線吸収層としてもよい。近赤外線吸収層は、透明基材部12a上に、近赤外線吸収色素を任意の割合で含有したバインダ樹脂を塗布して形成できる。近赤外線吸収色素としては、例えば、プラズマディスプレイ装置がキセノンガス放電を利用して発光する際に生じる800nm〜1100nmの近赤外線領域を吸収し、且つ、その帯域の近赤外線の透過率を20%以下、好ましくは15%以下にできる吸収色素であることが好ましい。なお、そうした近赤外線吸収色素を含む近赤外線吸収層は、380nm〜780nmの可視光域で十分な光線透過率を有することが好ましい。
近赤外線吸収色素としては、例えば、ポリメチン系化合物、シアニン系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、ジチオール系化合物、イモニウム系化合物、ジイモニウム系化合物、アミニウム系化合物、ジチオール系金属錯体類の有機系近赤外線吸収色素;酸化タングステン系化合物、酸化スズ、酸化インジウム、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、酸化チタン等の無機系近赤外線吸収色素を1種又は2種以上用いることができる。
バインダ樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、熱又は紫外線等で硬化するエポキシ基、アクリレート基、メタアクリレート基、イソシアネート基等の反応を利用した硬化性樹脂等を用いることができる。なお、この近赤外線吸収色素は、第1粘着剤層11や第2粘着剤層13に含有させて、第1粘着剤層11や第2粘着剤層13に近赤外線吸収能を付与してもよい。
(ネオン光吸収層)
機能部12bをネオン光吸収層としてもよい。ネオン光吸収層は、透明基材部12a上に、ネオン光吸収色素を任意の割合で含有したバインダ樹脂を塗布して形成できる。ネオン光吸収色素としては、例えば、プラズマディスプレイ装置から放射される波長570nm〜620nmの光を吸収し、且つ、波長590nmの光透過率が50%以下にできる吸収色素であることが好ましい。
ネオン光吸収色素としては、例えば、シアニン系、オキソノール系、メチン系、サブフタロシアニン系又はポルフィリン系等の色素を挙げることができる。また、バインダ樹脂は、近赤外線吸収層で用いるバインダ樹脂と同様のものを用いることができる。なお、このネオン光吸収色素は、第1粘着剤層11や第2粘着剤層13に含有させて、第1粘着剤層11や第2粘着剤層13にネオン光吸収能を付与してもよい。
(紫外線吸収層)
機能部12bを紫外線吸収層としてもよい。紫外線吸収層は、透明基材部12a上に、紫外線吸収剤を任意の割合で含有したバインダ樹脂を塗布して形成できる。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン等の有機系化合物;微粒子状の酸化亜鉛、酸化セリウム等の無機系化合物等を用いることができる。また、バインダ樹脂は、近赤外線吸収層で用いるバインダ樹脂と同様のものを用いることができる。なお、この紫外線吸収剤は、第1粘着剤層11や第2粘着剤層13に含有させて、第1粘着剤層11や第2粘着剤層13に調色能を付与してもよい。
(調色層)
機能部12bを調色層としてもよい。調色層は、透明基材部12a上に、調色色素を任意の割合で含有したバインダ樹脂を塗布して形成できる。調色色素としては、例えば、プラズマディスプレイ装置から発光する光の色純度や色再現範囲を調整することができ、又は、電源オフ時のディスプレイ色を調整することができる色素であって、380nm〜780nmの可視光域に最大吸収波長を有する公知の色素から、目的に応じて任意の色素を組み合わせて使用することができる。
調色色素としては、例えば、特開2000−275432号公報、特開2001−188121号公報、特開2001−350013号公報、特開2002−131530号公報等に記載の色素が好適に使用できる。さらにこの他にも、黄色光、赤色光、青色光等の可視光を吸収するアントラキノン系、ナフタレン系、アゾ系、フタロシアニン系、ピロメテン系、テトラアザポルフィリン系、スクアリリウム系、シアニン系等の色素を使用することができる。また、バインダ樹脂は、近赤外線吸収層で用いるバインダ樹脂と同様のものを用いることができる。なお、この調色色素は、第1粘着剤層11や第2粘着剤層13に含有させて、第1粘着剤層11や第2粘着剤層13に調色能を付与してもよい。
(ミクロルーバ層)
機能部12bをミクロルーバ層としてもよい。ミクロルーバ層は、透明基材部12a上に設けられる。ミクロルーバ層は、マイクロルーバ層、コントラスト向上層とも呼ばれるものであり、特開2007−272161号公報等に記載のものを用いることができる。
ミクロルーバ層は、線状に延びた光吸収部と線状に延びた光透過部とが交互に配置されたものであり、ディスプレイ装置の表示面101の法線方向に出射する画像光は透過し、ディスプレイ装置の上下斜め前方から入射する日光等の外光を吸収又は遮って、プラズマディスプレイ装置の表示画像の明暗のコントラストを高めるものための層である。例えば特開2007−272161号公報、特表2008−535673号公報等に記載のものを用いることができる。
[第2粘着剤層]
第2粘着剤層13は、図1及び図2に示すように、第1機能層12と第2機能層14との間に形成されている。この第2粘着剤層13は、第2機能層14のディスプレイパネル100側に設けられて、第2機能層14を第1機能層12に貼り合わせるために設けられている。第2粘着剤層13は、積層時に流動性を有しているが、最終的に得られた粘着フィルタ1をディスプレイパネル100の表示面101に貼着した後に剥離する際は、層間剥離しない粘着強度で設けられている層である。なお、粘着フィルタ1は、ディスプレイパネル100の表示面101と貼り合わされるので、この第2粘着剤層13には透明な粘着剤成分が用いられる。
そうした第2粘着剤層13を構成する粘着剤としては、例えば、(i)溶剤で溶解又は分散して流動化(液状化)した樹脂からなる粘着剤、(ii)溶剤で溶解又は分散することなくそれ自体が室温で流動性を有する天然ゴム若しくは合成樹脂、又は、(iii)反応モノマー中にその重合体が溶解しているようなシロップ型の粘着剤等を挙げることができる。また、(iv)温度をかけることにより溶融して流動性を有するホットメルト型の粘着剤、(v)室温で液状の重合反応性モノマーを含有する粘着剤であって積層後に光や熱により硬化させることができる粘着剤であってもよい。なお、粘着剤の流動性を低下させる方法としては、例えば、予め粘着剤中に架橋剤を添加し、第1機能層12と接着した後に、加熱、紫外線照射等により、粘着剤を架橋又は重合する方法等を挙げることができる。
第2粘着剤層13を構成する粘着剤は、粘着剤成分を少なくとも有している。粘着剤成分は、一般的な粘着シートを構成する粘着剤成分の中から適宜選択することができる。粘着剤成分としては、アクリル系粘着剤が用いられる。アクリル系粘着剤は、少なくとも(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーを含んで重合させたものであり、炭素原子数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーとカルボキシル基を有するモノマーとの共重合体が一般的である。なお、本発明において(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及び/又はメタクリル酸をいう。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸sec−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル及び(メタ)アクリル酸ラウリル等を挙げることができる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、通常はアクリル系粘着剤中に30質量%〜99.5質量%の量で共重合されている。アクリル系粘着剤を形成するカルボキシル基を有するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、マレイン酸モノブチル及びβ−カルボキシエチルアクリレート等のカルボキシル基を含有するモノマーを挙げることができる。
アクリル系粘着剤は、上記の他に、アクリル系粘着剤の特性を損なわない範囲内で他の官能基を有するモノマーが共重合されていてもよい。他の官能基を有するモノマーの例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル及びアリルアルコール等の水酸基を含有するモノマー;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド及びN−エチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基を含有するモノマー;N−メチロール(メタ)アクリルアミド及びジメチロール(メタ)アクリルアミド等のアミド基とメチロール基とを含有するモノマー;アミノメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びビニルピリジン等のアミノ基を含有するモノマーのような官能基を有するモノマー;アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸グリシジルエーテル等のエポキシ基含有モノマー等が挙げられる。この他にもフッ素置換(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリロニトリル等の他、スチレン及びメチルスチレン等のビニル基含有芳香族化合物、酢酸ビニル、ハロゲン化ビニル化合物等を挙げることができる。
さらに、アクリル系粘着剤には、上記のような他の官能基を有するモノマーの他に、他のエチレン性二重結合を有するモノマーを使用することができる。エチレン性二重結合を有するモノマーの例としては、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジオクチル及びフマル酸ジブチル等のα,β−不飽和二塩基酸のジエステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;ビニルエーテル;スチレン、α−メチルスチレン及びビニルトルエン等のビニル芳香族化合物;(メタ)アクリロニトリル等を挙げることができる。
上記のようなエチレン性二重結合を有するモノマーの他に、エチレン性二重結合を2個以上有する化合物を併用することもできる。このような化合物の例としては、ジビニルベンゼン、ジアリルマレート、ジアリルフタレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレ−ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、メチレンビス(メタ)アクリルアミド等を挙げることができる。
さらに、上記のようなモノマーの他に、アルコキシアルキル鎖を有するモノマー等を使用することができる。(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルの例としては、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸4−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸3−エトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−エトキシブチル等を挙げることができる。
ゴム系粘着剤としては、主成分として、例えば天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体等の中から選ばれた少なくとも1種を含有するものが用いられる。
溶剤としては、一般的な粘着剤で適用される、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール系の溶剤を用いることができる。
粘着剤に硬化剤を添加してもよい。粘着剤に硬化剤を添加することにより、粘着剤を架橋させて損失弾性率を制御することができる。硬化剤としては、エポキシ系、イソシアネート系、アミン系、金属キレート系等を挙げることができる。好ましい硬化剤としては、イソシアネート系を挙げることができる。第2粘着剤層13についても第1粘着剤層11の場合と同様に、硬化剤を添加することにより、架橋構造が形成されて、損失弾性率及びその温度依存性を制御することができる。また、粘着剤の損失弾性率の値及びその温度依存性は、硬化剤に依存する他、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物等からなる紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール、ヒンダードフェノール系化合物等からなる酸化防止剤又は防錆剤等の種類及び添加量にも依存するため、これらの要因が複合した結果である損失弾性率を実験的に選定することになる。
本発明特定の損失弾性率及びその温度依存性を得るために好適な硬化剤の添加量としては、具体的には、粘着剤に対して0.01質量%〜5質量%の硬化剤を添加することにより、温度領域60℃〜100℃の範囲で第2粘着剤層13の損失弾性率E”を第1粘着剤層11の損失弾性率E”よりも大きくすることができる。
粘着剤が酸化防止剤(防錆剤)を含むことが好ましい。酸化防止剤を含む粘着剤は、第1機能層12が導電メッシュ構造22からなる機能部12bを含む場合に、その酸化防止剤が、金属等からなる導電メッシュ構造22の酸化を防ぐことができる。好適な酸化防止剤としては、1H−ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
粘着剤には、必要に応じて、粘着付与剤、シランカップリング剤、充填剤等を配合することができる。また、粘着剤には、さらに近赤外線吸収色素、ネオン光吸収色素、調色色素、及び紫外線吸収剤等から選ばれる1種又は2種以上を含有させることができる。
第2粘着剤層13の厚さは、通常5μm〜1000μmであり、好ましくは10μm〜40μmである。第2粘着剤層13の厚さがこの範囲内にあると、粘着剤を均一に形成することが容易となる。また、第2粘着剤層13を後述する第2機能層14の表面に設けた後に、第1機能層12に貼り合わせる際に、皺等の欠陥が生じ難い。
第2粘着剤層13と第1機能層12との間の剥離強度は、5N/25mm〜50N/25mmの範囲内であり、好ましくは20.0N/25mm〜25.0N/25mmの範囲内である。剥離強度がこの範囲内にあると、粘着フィルタ1をディスプレイパネル100の表示面101から剥がす際に、第2粘着剤層13の層間剥離が生じることがなく、第1粘着剤層11のみをその表示面101から剥がすことができる。
第2粘着剤層13は、粘着フィルタ1を構成する第2機能層14上に形成される。具体的には、粘着剤を、転写印刷、ナイフコーター、ロールコーター、コンマコータ又はグラビアコーター等の塗布方法により、第2機能層14上に塗布し、赤外線、熱風又は蒸気等により、必要に応じて架橋等させて形成される。
第2粘着剤層13を第1機能層12に貼り合わせる方法としては、通常、圧着又は押圧方式での貼り合わせ手段が用いられる。なお、第1機能層12に貼り合わせるまで、その第2粘着剤層13を保護するための保護フィルム(図示しない)を第2粘着剤層13の表面に設けてもよい。保護フィルムは、第2粘着剤層13に対して容易に離型可能なフィルムであり、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム表面に離型層を形成してなるセパレータ等を用いることができる。保護フィルムの厚さは10μm〜100μm程度である。
この第2粘着剤層13が有する損失弾性率E”は、本発明の特徴的な技術事項であるが、同じく本発明の特徴的な技術事項である第1粘着剤層11の損失弾性率E1”と併せて後述する。
[第2機能層]
第2機能層14は、観察者側の最表面に又は最表面側に設けられている。この第2機能層14は、反射防止能、防眩能、ハードコート能、近赤外線吸収能、ネオン光吸収能、調色能、紫外線吸収能、及びミクロルーバ能から選ばれる1種又は2種以上を有している。特に反射防止能、防眩能、及びハードコート能を有することが好ましい。第2機能層14は、図1に示すように、単一層で構成されてもよいし、図2に示すように2以上の層で構成されていてもよい。第2機能層14の厚さは、その種類によって異なるが、通常、1μm〜1000μmの範囲内である。
なお、図2に示す第2機能層14は、透明基材部14aと、その透明基材部14a上に設けられた機能部14bとを有する構造を例示でき、機能部14bとして、反射防止能を有する反射防止層、防眩能を有する防眩層、ハードコート能を有するハードコート層、近赤外線吸収能を有する近赤外線吸収層、ネオン光吸収能を有するネオン光吸収層、調色能を有する調色層、紫外線吸収能を有する紫外線吸収層、ミクロルーバ能を有するミクロルーバ層を設けることができる。以下、機能部14bについて順に説明する。なお、透明基材部14aは、第1機能層12を構成する透明基材部12aと同様であるのでここではその説明を省略する。
(反射防止層)
反射防止層(AR層:Anti Reflection層)からなる機能部14bは、外光の反射率を抑えるために好ましく設けられる。反射防止層の構造としては、低屈折率層からなる単層構造、低屈折率層と高屈折率層とを低屈折率層が表面層になるように配置した2層構造、又は、低屈折率層が表面層になるように交互に積層した多層構造等が挙げられる。高屈折率層と低屈折率層は、隣接する層間の屈折率の相対的関係での表現であり、例えば比較する層と比較して屈折率が高ければ高い側は高屈折率層となり、低い側は低屈折率層となる。
低屈折率層の形成材料としては、酸化ケイ素、フッ化マグネシウム、フッ素含有樹脂等が挙げられ、高屈折率層の形成材料としては、酸化チタン、硫化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ等が挙げられる。これら低屈折率層や高屈折率層は、透明基材部14a上に、蒸着又はスパッタリング等の乾式成膜法、又は塗工等の湿式成膜法で形成される。
(防眩層)
防眩層(AG層:Anti Glare層)からなる機能部14bは、ディスプレイパネル100の表示面101に貼り合わせた粘着フィルタ1のぎらつきを防止する。防眩層の表面には、外光を乱反射する微細な凹凸が設けられている。防眩層は、バインダ樹脂中にシリカ等の無機フィラーを添加した組成物を透明基材部14a上に塗布形成したり、塗布形成された層表面を賦形版で賦形加工したりして形成すことができる。バインダ樹脂としては、硬化性アクリル樹脂や、電離放射線硬化性樹脂等が好適に用いられる。電離放射線硬化性樹脂としては、後述のハードコート層の材料として例示されるものと同様の材料を使用できる。
(ハードコート層)
ハードコート層からなる機能部14bは、粘着フィルタ1の観察者側の最表面にキズ等が付かないように保護する。ハードコート層は、JIS K 5600−5−4(1999)で規定される鉛筆硬度試験で「H」以上の硬度を示すものである。ハードコート層の形成材料としては、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレートプレポリマー;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の多官能(メタ)アクリレートモノマー;を1種又は2種以上選択して配合した電離放射線硬化性樹脂を用いることができる。電離放射線硬化型樹脂を紫外線硬化型樹脂として使用する場合には、光重合開始剤や光重合促進剤としての増感剤を添加することが好ましい。ここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する複合的表記である。
(防汚層)
防汚層からなる機能部14bは、粘着フィルタ1の観察者側の最表面を汚れ難くする。防汚層は、撥水性又は撥油性の層であり、撥水性塗料として用いられるフッ素系樹脂又はシリコーン系樹脂を好適に用いることができる。特に、シロキサン系又はフッ素化アルキルシリル系の化合物を用いることができる。一例として、反射防止層を構成する低屈折率層をSiOにより形成した場合には、フルオロシリケート系撥水性塗料が好ましく用いられる。
[その他の構成]
図1、図2及び図4に示す粘着フィルタ1は、第2機能層14が最表面に設けられているが、第2機能層14上にはさらに他の層が設けられていてもよい。例えば、図5に示すように、第2機能層14上に、第3粘着剤層15及び第3機能層16を順次積層してもよい。また、図6に示すように、第2機能層14上に、第3粘着剤層15、第3機能層16、第4粘着剤層17及び第4機能層18を順次積層してもよい。
これらの第3粘着剤層15と第4粘着剤層17は、上述した第2粘着剤層13と同様の作用を有し、粘着フィルタ1をディスプレイパネル100の表示面101から剥がす際に層間剥離しない粘着剤層であればよい。また、第3機能層16と第4機能層18も、上述した第1機能層12や第2機能層14と同様の機能層であればよい。
[各粘着剤層の損失弾性率の関係]
本発明に係る粘着フィルタ1は、60℃〜100℃の温度領域において、第1粘着剤層11の損失弾性率E”と、第2粘着剤層13の損失弾性率E”との間に、E”>E1”の関係を有している。E”>E1”とは、第2粘着剤層13の損失弾性率E”が、第1粘着剤層11の損失弾性率E”よりも大きいことを意味する。ここで、動的粘弾性係数(貯蔵弾性率E’及び損失弾性率E”)とは、粘弾性体における粘性的な性質を表すものであり、粘弾性体に振動を与えた場合の速度と同位相成分(貯蔵弾性率)及び位相遅れ成分(損失弾性率)の弾性率で表される。損失弾性率の測定方法は、後述するように、JIS K7244−1に準拠して、固定粘弾性アナライザーを用いて所定の条件で測定し、得られた値を用いた。
現在までのところ、その機構は未解明であるが、温度領域60℃〜100℃でE”>E1”の関係を満たす粘着フィルタ1は、ディスプレイパネルの表面に設けられた粘着フィルタの全部又は一部が何らかの事情で剥脱した場合や、表示面への貼り合わせに失敗して貼り替える場合に、その粘着フィルタを容易に剥離(再剥離)できる。しかも、剥離した後のディスプレイパネルの表面に粘着剤層の糊が残ることがない。E”<E1”の場合には、粘着フィルタ1を剥がすと、第2粘着剤層13と第1機能層12との間で剥離しが生じたり、第2粘着剤層13の層間剥離が生じたりすることがある。また、E”=E1”の場合には、粘着フィルタ1を剥がすと、第1粘着剤層11と第2粘着剤層13のいずれかで剥離しが生じたり、第1粘着剤層11と第2粘着剤層13のいずれかで層間剥離が生じたりすることがあり、不安定になる。
前述のように、損失弾性率及びその温度依存性は、硬化剤添加による架橋構造の形成の程度に大きく依存する。しかし、損失弾性率及びその温度依存性は、その他の添加剤である紫外線吸収剤、酸化防止剤又は防錆剤等の種類及び添加量といった複数の構成要素にも依存して変化する。そのため、本発明のように、第1粘着剤層11と第2粘着剤層13の関係(E”>E1”)の設定は、各種の添加剤量が所望の物性値に応じて決定された粘着剤組成物(硬化剤以外の組成物)に、各種の硬化剤を所定量添加してなる試料を各種作製して行われる。各種作製した試料を選択することによって、60℃〜100℃の使用温度範囲内での第1粘着剤層11の損失弾性率E1”を、2.0×10Pa〜5.0×10Paの範囲内とすることが好ましい。また、各種作製した試料を選択することによって、60℃〜100℃の使用温度範囲内での第2粘着剤層13の損失弾性率E”を、第1の粘着剤層11の損失弾性率E1”よりも大きく、4.0×10Pa〜2.5×10Paの範囲内とすることが好ましい。
”とE1”の差(E”−E1”)は、2.0×10Pa〜20×10Paの範囲内であることが好ましい。この関係を満たす粘着フィルタ1は、ディスプレイパネル100の表示面101に貼り合わせた後に剥離して貼り替える際に、ディスプレイパネル100の表示面101から容易に剥離することができるとともに、剥離後のディスプレイパネル100の表示面101に糊残りがない。
”とE1”との比(E”/E1”)は、1.5〜10の範囲内であることが好ましい。この関係を満たす粘着フィルタ1は、長期間の使用によっても粘着フィルタ1がディスプレイパネル100の表示面101から脱離することがなく、また、貼り合わせた位置がずれたりして粘着フィルタ1を貼り替える際にも、ディスプレイパネル100の表示面101に粘着糊が残存しない。
[画像表示装置]
本発明に係る画像表示装置10は、図1に示すように、上記した本発明に係る粘着フィルタ1を、画像を表示する表示面101に貼り合わせて構成されてなるものである。この画像表示装置10の表示面101には、第1粘着剤層11の損失弾性率E1”と第2粘着剤層13の損失弾性率E”とが温度領域60℃〜100℃においてE”>E1”の関係を満たす粘着フィルタ1が貼り合わされているので、通常の使用環境下においてはディスプレイパネル100から粘着フィルタ1が剥脱せず、且つ製造工程において必要に応じてディスプレイパネル100の粘着フィルタ1を貼り替える場合にも、その粘着フィルタ1を容易に剥離することができ、剥離後もディスプレイパネル100の表示面101に粘着糊が残存することがない。その結果、張り替えの作業性に優れた粘着フィルタ1を備えた画像表示装置10を得ることができる。
画像表示装置10はプラズマディスプレイであることが好ましい。粘着フィルタ1には、機能層として電磁波遮蔽層等を組み込んだ場合は、プラズマディスプレイから不要な電磁波が外部に漏洩して遠隔制御機器又は情報処理装置等の機器や人体に影響を与えるおそれがない。
なお、本発明に係る画像表示装置用粘着フィルタを適用可能なその他のディスプレイとしては、例えば、ブラウン管ディスプレイ(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、電界発光ディスプレイ(ELD)等が挙げられる。また、プラズマディスプレイ及び上記各種ディスプレイは、テレビジョン受像装置、測定機器や計器類の表示部、事務用機器や電算機器の表示部、電話機の表示部、遊戯機器の表示部、広告宣伝媒体、案内誘導用表示板等に用いられる。さらに、ディスプレイパネル用全面フィルタの他にも、住宅、学校、病院、事務所、店舗等の建築物の窓、車両、航空機、船舶等の乗物の窓、電子レンジの窓等の等の各種家電製品の窓等にも使用可能である。
以下、本発明について実施例と比較例を示して具体的に説明する。これらの記載により本発明は制限されない。
<粘着剤層A1の作製>
2−エチルヘキシルアクリレート系アクリル樹脂100質量部に、防錆剤としてベンゾトリアゾール(BASFジャパン株式会社製、商品名:IRGME T39)0.5質量部、紫外線吸収剤(BASFジャパン株式会社製、商品名:TINUVIN326)70質量部、ジインモニウム(日本化薬株式会社製、商品名:IRG068)0.1質量部、テトラアザポルフィリン系成分(山田化成株式会社製、商品名:PD320)0.01質量部、及び硬化剤(サイデン化学株式会社製、商品名:K−130、固形分80%)0.41質量部をそれぞれ配合した粘着剤層用組成物を作製した。
この粘着剤層用組成物をポリエチレンテレフタレートフィルム表面にシリコーン樹脂の離型層を形成したものからなる厚さ38μmの保護フィルムの離型層上に厚さ25μmになるように塗布し、100℃で2分間乾燥して粘着剤層A1を形成した。さらに同じ材料からなる厚さ38μmの別の保護フィルムを反対面からラミネートし、粘着剤層A1を2枚の保護フィルムで挟んだ態様の粘着剤層形成フィルムを作製した。
<粘着剤層A2の作製>
アクリル系樹脂(サイデン化学株式会社製、商品名:サイビノールOC3949、固形分19.50%)100質量部に、硬化剤(サイデン化学株式会社製、商品名:K−130、固形分80%)0.41質量部、シランカップリング剤(サイデン化学株式会社製、商品名:S−1、固形分6.30%)0.32質量部、紫外線吸収剤(BASFジャパン株式会社製、商品名:TINUBINN109、固形分100%)25質量部をそれぞれ配合した粘着剤層用組成物を作製した。この粘着剤層用組成物を、上記した粘着剤層A1と同様にして、粘着剤層A2を2枚の保護フィルムで挟んだ態様の粘着剤層形成フィルムを作製した。
<粘着剤層A3の作製>
アクリル系樹脂(サイデン化学株式会社製、商品名:サイビノールOC3949、固形分19.50%)100質量部に、硬化剤(サイデン化学株式会社製、商品名:K−130、固形分80%)0.41質量部、シランカップリング剤(サイデン化学株式会社製、商品名:S−1、固形分6.30%)0.32質量部、紫外線吸収剤(BASFジャパン株式会社製、商品名:TINUBINN109、固形分100%)75質量部をそれぞれ配合した粘着剤層用組成物を作製した。この粘着剤層用組成物を、上記した粘着剤層A1と同様にして、粘着剤層A3を2枚の保護フィルムで挟んだ態様の粘着剤層形成フィルムを作製した。
<粘着剤層A4の作製>
アクリル系樹脂(サイデン化学株式会社製、商品名:サイビノールOC3949、固形分19.50%)100質量部に、硬化剤(サイデン化学株式会社製、商品名:K−130、固形分80%)0.41質量部、シランカップリング剤(サイデン化学株式会社製、商品名:S−1、固形分6.30%)0.32質量部、紫外線吸収剤(BASFジャパン株式会社製、商品名:TINUBINN109固形分100%)100質量部をそれぞれ配合した粘着剤層用組成物を作製した。この粘着剤層用組成物を、上記した粘着剤層A1と同様にして、粘着剤層A4を2枚の保護フィルムで挟んだ態様の粘着剤層形成フィルムを作製した。
<粘着剤層B1の作製>
アクリル系樹脂(総研化学株式会社製、商品名:SKダイン2094、固形分25%)100質量部に、硬化剤(総研化学株式会社製、商品名:E−5XM、固形分5%)0.41質量部を配合した粘着剤層用組成物を作製した。この粘着剤層用組成物を、上記した粘着剤層A1と同様にして、粘着剤層B1を2枚の保護フィルムで挟んだ態様の粘着剤層形成フィルムを作製した。
<粘着剤層B2の作製>
アクリル系樹脂(総研化学株式会社製、商品名:SKダイン2094、固形分25%)100質量部に、硬化剤(総研化学株式会社製、商品名:E−5XM、固形分5%)0.275質量部、防錆剤(純正化学株式会社製、商品名:1H−ベンゾトリアゾール、固形分100%)0.25質量部をそれぞれ配合した粘着剤層用組成物を作製した。この粘着剤層用組成物を、上記した粘着剤層A1と同様にして、粘着剤層B2を2枚の保護フィルムで挟んだ態様の粘着剤層形成フィルムを作製した。
<粘着剤層B3の作製>
アクリル系樹脂(総研化学株式会社製、商品名:SK1811L、固形分23%)60質量部に、硬化剤(総研化学株式会社製、商品名:TD75、固形分75%)を0.24質量部、シランカップリング剤(総研化学株式会社製、商品名:A50、固形分5%)0.0054質量部、防錆剤(城北化学工業株式会社製、商品名:1H−ベンゾトリアゾール、固形分100%)0.07質量部、酸化防止剤(BASFジャパン株式会社製、商品名:IRGANPX MD1024、固形分100%)0.07質量部をそれぞれ配合した粘着剤層用組成物を作製した。この粘着剤層用組成物を、上記した粘着剤層A1と同様にして、粘着剤層B3を2枚の保護フィルムで挟んだ態様の粘着剤層形成フィルムを作製した。
<粘着剤層B4の作製>
アクリル系樹脂(DIC株式会社製、商品名:T5006−55、固形分40%)30質量部に、硬化剤(DIC株式会社製、商品名:D−75HE、固形分75%)0.09質量部、シランカップリング剤(DIC株式会社製、商品名:SI−01、固形分100%)0.012質量部、防錆剤(シプロ化成株式会社製、商品名:TT−R、固形分100%)0.06質量部、酸化防止剤(BASFジャパン株式会社製、商品名:IRGANPX MD1024、固形分100%)0.72質量部、紫外線吸収剤(BASFジャパン株式会社製、商品名:TINUVIN477、固形分80%)0.06質量部、HALS(BASFジャパン株式会社製、商品名:TINUVIN144、固形分100%)0.06質量部をそれぞれ配合した粘着剤層用組成物を作製した。この粘着剤層用組成物を、上記した粘着剤層A1と同様にして、粘着剤層B4を2枚の保護フィルムで挟んだ態様の粘着剤層形成フィルムを作製した。
<第2機能層としての反射防止層の作製>
表面に易接着処理が施された幅1000mmで厚さ100μmの帯状ロール巻の2軸延伸透明ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績株式会社製、商品名:A4300)からなる透明基材部14aを準備した。その透明基材部14aを給紙部から繰り出し、透明基材部14aの易接着処理が施された側の面に、高屈折率層と低屈折率層をその順で形成してなる反射防止層を有するフィルム状の第2機能層14を形成した。なお、易接着処理は、ポリエステル系樹脂のプライマー処理により行った。
ここで、高屈折率層は、ジルコニア超微粒子をアクリル系紫外線硬化性樹脂中に分散させた組成物(JSR株式会社製、商品名:KZ7973)を透明基材部14a上に塗工し、乾燥硬化し、厚さ3μmで屈折率1.69の硬化物層とした。低屈折率層は、その高屈折率層上に、フッ素樹脂系の紫外線硬化性樹脂(JSR株式会社製、商品名:TM086)を塗工し、乾燥硬化し、厚さ100nmで屈折率1.41の硬化物層とした。
<第1機能層としての電磁波遮蔽層の作製>
両面が易接着処理された幅1000mmで厚さ100μmの帯状ロール巻の2軸延伸透明PETフィルム(東洋紡績株式会社製、商品名:A4300)からなる透明基材部12aを準備した。その透明基材部12a上に、厚さ10μmで線幅10μm、線間隔290μmの網目形状の銅箔からなる導電メッシュ構造22を銅箔のフォトエッチング法で形成して、電磁波遮蔽層を有するフィルム状の第1機能層12を形成した。なお、両面の易接着処理は、コロナ放電処理した上でポリエステル系樹脂のプライマー層を厚さ1μm塗工することにより行った。
[実施例1〜7、比較例1〜6]
ディスプレイパネル100の表示面101側から観察者側に向かって、第1粘着剤層11、第1機能層12、第2粘着剤層13、第2機能層14の順で、表1に示す態様の粘着フィルタ1をそれぞれ作製した。粘着フィルタ1は、先ず、保護フィルムを剥がした上記粘着剤層(A1〜A4,B1〜B4)のいずれかを介して、第2機能層14の透明基材部14a側と、第1機能層12の導電メッシュ構造22側とを貼り合わせた。次に、保護フィルムを剥がした上記粘着剤層(A1〜A4,B1〜B4)のいずれかを、第1機能層12の透明基材部12a側に貼り合わせた。最後に、保護フィルムを剥がした第1粘着剤層11を、ディスプレイパネル100の表示面101に貼り合わせた。
このようにして作製した粘着フィルタ1の構成を表1に示した。
Figure 0005682404
[測定と結果]
各粘着剤層(A1〜A4,B1〜B4)のディスプレイパネル100の表示面101に対する剥離強度と、各粘着剤層(A1〜A4,B1〜B4)の損失弾性率を測定した。また、表1に示した粘着フィルタ1のディスプレイパネル100の表示面101に対するリワーク性を測定した。
(剥離強度)
各粘着剤層(A1〜A4,B1〜B4)とディスプレイパネル100との間の剥離強度を測定した。剥離強度測定は、JIS−K7127に準拠して行った。先ず、準備した各粘着剤層(A1〜A4,B1〜B4)の片面に設けた保護フィルムを剥がし、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(東洋紡績株式会社製、商品名:コスモシャインA4100、厚さ:100μm、全光線透過率:92%)の易接着面に貼り合わせた。このときの易接着面は、ポリエステル系樹脂のプライマー処理によって易接着処理したものである。
貼り合わせた後、長さ150mm、幅25mmに切り抜き出し、他の面に設けた保護フィルムを剥離して、表面脱脂した厚さ10mmのガラス板(旭硝子株式会社製、商品名:PD200)に貼った。長手方向の方側を掴み、引張応力試験機によって、20℃〜25℃の雰囲気下、引張速度300mm/分、ガラス板面から180°の角度で引っ張り、その剥離強度を測定した。なお、用いたガラス板は、プラズマディスプレイ100の表示面101の代替材とした。その結果を表2に示した。
Figure 0005682404
表2の結果から明らかなように、粘着剤層A1〜A4の剥離強度は2.4N/25mm〜4.9N/25mmであり、粘着剤層B1〜B4の剥離強度は20.0N/25mm〜24.0N/25mmであった。また、粘着剤層の厚さは、粘着剤層A1〜A4及び粘着剤層B1〜B4のいずれも20μm〜28μmであった。
(損失弾性率)
各粘着剤層(A1〜A4,B1〜B4)の損失弾性率を、JIS K7244−1に準拠し、ティー・エイ・インスツルメント社製の固定粘弾性アナライザーRSA−IIIを用いて測定した。測定条件としては、アタッチメントモードを圧縮モードとし、周波数を1Hzとし、温度を−50℃〜150℃とし、昇温速度を5℃/分とした。その結果を表3に示した。また、表4は、実施例1〜7と比較例1〜6について、得られた損失弾性率の60℃と80℃の値を表したものである。
Figure 0005682404
Figure 0005682404
表4の結果から明らかなように、実施例1〜7の粘着フィルタは、60℃と80℃のいずれにおいても、第1粘着剤層11の損失弾性率E1”と第2粘着剤層12の損失弾性率E”との間にE”>E1”の関係が成立した。一方、比較例1〜6の粘着フィルタは、60℃と80℃のいずれにおいても、第1粘着剤層11の損失弾性率E1”と第2粘着剤層13の損失弾性率E”との間にE”>E1”の関係が成立しなかった。
(リワーク性)
表1に示した粘着フィルタ1のディスプレイパネル100の表示面101に対するリワーク性を測定した。リワーク性は、剥離した際にディスプレイパネル100の表示面101に第1粘着剤層11が残留しやすいか否かについての評価であり、表面脱脂した厚さ10mmのガラス板(旭硝子株式会社製、商品名:PD200)をディスプレイパネル100の代替材として評価した。なお、剥離は、ガラス板から粘着フィルタを手で剥離し、ガラス板に残留する粘着剤の有無を目視した。リワーク性の評価基準は以下の通りであり、その結果を表5に示した。
○:ガラス板上に全く粘着剤が残留していない
×−1:ガラス板上に粘着剤が残留し、又は第1粘着剤層11が凝集破壊している
×−2:第2粘着剤層14の界面又は層間で剥離が生じ、ガラス板上に第1機能層12が残っている
Figure 0005682404
表5の結果から明らかなように、実施例1〜7の粘着フィルタは、ガラス板上に全く粘着剤が残留していなかった。一方、比較例1〜5の粘着フィルタは、ガラス板上に粘着剤が残留し、第1粘着剤層11が凝集破壊していた。また、比較例6の粘着フィルタは、第2粘着剤層14で剥離が生じ、ガラス板上に第1機能層12が残っていた。
1 画面表示装置用粘着フィルタ
10,10A〜10E 画像表示装置
11 第1粘着剤層
12 第1機能層
12a 透明基材部
12b 機能部
13 第2粘着剤層
14 第2機能層
14a 基材
14b 機能層
15 第3粘着剤層
16 第3機能層
17 第4粘着剤層
18 第4機能層
21 樹脂層
22 導電メッシュ構造
100 ディスプレイパネル
101 表示面


Claims (4)

  1. 画像表示装置の表示面に貼り合わされてなる画像表示装置用粘着フィルタであって、
    前記表示面に再剥離可能な第1粘着剤層と、第1機能層と、第2粘着剤層と、第2機能層とを少なくとも有し、当該各層がこの順で積層され、
    温度領域60℃〜100℃において、前記第1粘着剤層の損失弾性率E1”と前記第2粘着剤層の損失弾性率E”とが、E”>E1”の関係を満たし、前記第1粘着剤層の損失弾性率E 1 ”が2.0×10 Pa〜5.0×10 Paの範囲内であることを特徴とする画像表示装置用粘着フィルタ。
  2. 前記第1機能層又は前記第2機能層が、電磁波遮蔽能、近赤外線吸収能、ネオン光吸収能、調色能、紫外線吸収能、ミクロルーバ能、反射防止能、防眩能、ネオン光吸収能、調色能、及び紫外線吸収能から選ばれる1種又は2種以上を有する、請求項1に記載の画像表示装置用粘着フィルタ。
  3. 請求項1又は2に記載の画像表示装置用粘着フィルタを、画像を表示する表示面に配置してなることを特徴とする画像表示装置。
  4. プラズマディスプレイである、請求項3に記載の画像表示装置。
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