JP5678241B2 - 鋼管用ねじ継手 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼管用ねじ継手に関する。
本願は、2012年9月21日に、日本に出願された特願2012−208600号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
例えば、原油や天然ガス、シェールガス、メタンハイドレード等の化石燃料、さらには地下水や温泉といった気体もしくは液体状の地下資源を掘削、生産する際には、油井管等の鋼管が使用される。油井管等の鋼管は、通常、ねじ継手により接続される。ねじ継手は2つの方式に大別される。一つの方式は、カップリング方式である。カップリング方式では、両端に雄ねじ部材(ピン)を設けられた2本の鋼管と、両端に雌ねじ部材(ボックス)を設けられたカップリングと呼ばれる短管を介して接続する。もう一つの方式は、インテグラル方式である。インテグラル方式では、鋼管の一端にピンを設けるとともに他端にボックスを設け、カップリングを介さずに2本の鋼管同士を直接接続する。
油井管用のねじ継手には、アメリカ石油協会(American Petroleum Institute)規格のねじ継手、いわゆるAPI継手と呼ばれるものがある。その他にも、より苛酷な環境に耐えることができるように性能を向上させたプレミアムジョイントがある。多くのプレミアムジョイントは、鋼管の接続に必要なねじ構造を有するとともに、気体や液体の密封性能を担う密封機構を有する。特に、高圧の流体を密封する必要がある場合には、ピンの外表面とボックスの相対する内表面とに、回転対称のねじ無し面(シール面)をそれぞれ設け、これらのシール面を嵌合させるメタルタッチシールが密封機構として広く用いられる。
メタルタッチシールでは、ピンの外径がボックスの内径よりも僅かに大きく設定されている(この径差を「シール干渉量」という。)。メタルタッチシールでは、ピンおよびボックスを嵌合し径方向に干渉させることによって、拡径したボックスと縮径したピンとの間でそれぞれ元の径に戻ろうとする弾性回復力が発生する。この弾性回復力を利用して、シール面を緊密に密着させることができる。メタルタッチシールでは、シール干渉量を大きく設定すれば、密封性能を高めることができる。一方、シール干渉量を過剰に大きく設定すると、ねじ継手の締結過程でシール面が焼付いてしまう。
このように、ねじ継手の密封性能と耐焼付き性能とは相反する関係にある。特にクロムやニッケル等を多量に含有する高合金鋼からなる鋼管用ねじ継手では、焼付きが発生し易いため、密封性能および耐焼付き性能の両立が難しい。
このため、密封性能を維持しながら、換言するとシール干渉量を低減することなく、シール面の焼付きを回避する技術が多数開示されている(特許文献1〜6を参照。)。
例えば、特許文献1,2には、潤滑被膜を改良する先行技術が開示されている。具体的に、特許文献1には、ねじ部およびシール面それぞれの表面に蓚酸処理下地層を形成し、その上に二硫化モリブデンまたは二硫化タングステンを分散させた樹脂皮膜層を形成する技術が開示されている。特許文献2には、ねじ部およびシール面それぞれの表面に多孔質亜鉛ないし亜鉛合金の下地層を形成し、その上に固体潤滑被膜または重金属を含まない液状潤滑被膜を形成する技術が開示されている。いずれの技術も、耐焼付き性能の向上を図っている。
ねじ部およびシール面それぞれの表面に、上述の潤滑被膜や表面処理被膜を形成したねじ継手は、潤滑被膜や表面処理被膜の取扱いに注意を要するものが多い。このため、油井現場への油井管の搬送途中や現場での雑な取り扱い等により、潤滑被膜や表面処理被膜が剥がれるといった不良が発生し易い。
特許文献3には、シール面の形状を工夫する技術が開示されている。具体的には、ボックスシール面をテーパ面とするとともにピンのシール面を曲率面とし、シール面同士を比較的狭い範囲で両者を接触させて、局所接触圧を高めることによって密封性能を向上する技術が開示されている。
特許文献4には、インテグラル方式のねじ継手に2ヶ所のシール面を形成する技術が開示されている。具体的に、一方のシール面には、ピンをテーパ面とするとともにボックスを曲率面として両者を接触させる。もう一方のシール面には、逆の関係、すなわち、ボックスをテーパ面とするとともにピンを曲率面として両者を接触させる。
特許文献5には、ピン,ボックスともに曲率面とする技術が開示されている。特許文献3〜5により開示された技術によれば、シール干渉量が同じであれば高い局所接触圧を得られるために高い密封性能が得られる。また、テーパ面と曲率面との接触により密封接触部が形成されるため、安定した密封性能が得られる。
しかし、特許文献3〜5により開示されたシール面の形状では、ねじ継手を螺合締結する過程においても、ピンおよびボックスそれぞれのシール面同士が狭い接触幅でかつ高い平均接触圧で接触しながら摺動することとなる。このため、耐焼付き性能は芳しくない。特にクロムを13質量%以上含有する高合金鋼からなるねじ継手では、高価な表面処理を施さない限り、焼付きの発生は避けられない。
さらに、特許文献6には、ピンおよびボックスのいずれのシール面の形状もテーパ面として両者を接触させることにより耐焼付き性能の向上を図る技術が開示されている。
日本国特開2000−130654号公報 国際公開第02/059519号パンフレット 米国特許出願公開第2004/108719号明細書 米国特許第4153283号明細書 米国特許第3856337号明細書 米国特許第4736967号明細書
特許文献6により開示された技術によれば、ねじ継手を螺合締結する過程においてシール面であるテーパ面同士が広い接触幅で接触する。このため、シール面同士の平均接触圧を低く抑制でき、焼付きが発生し難い。
しかし、特許文献6により開示された技術では、締結完了後もシール面同士が広い接触幅で接触し続け、平均接触圧が低いままとなる。このため、この技術による密封性能には限界がある。また、シール面にかかる圧力が高圧になると密封性能が不足し、流体漏れが発生してしまうリスクがある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、高い耐焼付き性能および密封性能を安定して兼ね備える鋼管用ねじ継手を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決して係る目的を達成するために以下の手段を採用する。すなわち、
(1) 本発明の一態様に係る鋼管用ねじ継手は、2段ねじで形成された雄ねじ部と、この2段ねじの中間部に形成された、テーパ面およびこのテーパ面に隣接する曲率面を含むシール面とを有するピンと;2段ねじで形成された雌ねじ部と、この2段ねじの中間部に形成された、テーパ面およびこのテーパ面に隣接する曲率面を含むシール面とを有するボックスと;を備え、前記ピンのテーパ面のテーパ角と、前記ボックスのテーパ面のテーパ角とは実質的に同一であり、前記雄ねじ部と前記雌ねじ部とが螺合により締結され、この締結の過程で前記ピンのシール面と前記ボックスのシール面とが接触しながら、前記ピンと前記ボックスとが径方向に干渉することで、互いのシール面の少なくとも一部が全周にわたって密着する構造を有し、更に、前記締結の途中の時点に比較して前記締結の完了時に、前記ピンのシール面と前記ボックスのシール面との接触圧を増加させる接触圧増幅機構を備える。
(2) 上記(1)に記載の鋼管用ねじ継手において、前記ピンの曲率面が、前記ピンの先端側に形成され、前記ボックスの曲率面が、前記ボックスの先端側に形成されていてもよい。
(3) 上記(1)に記載の鋼管用ねじ継手において、前記ピンの曲率面が、前記ピンの先端側と反対の側に形成され、前記ボックスの曲率面が、前記ボックスの先端側と反対の側に形成されていてもよい。
(4) 上記(1)に記載の鋼管用ねじ継手において、前記ピンの曲率面が、前記ピンのテーパ面の両側に隣接して形成され、前記ボックスのテーパ面の長さが、前記ピンのシール面の長さよりも長くてもよい。
(5) 上記(1)に記載の鋼管用ねじ継手において、前記ボックスの曲率面が、前記ボックスのテーパ面の両側に隣接して形成され、前記ピンのテーパ面の長さが、前記ボックスのシール面の長さよりも長くてもよい。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれか一つに記載の鋼管用ねじ継手において、前記締結の完了時に、前記ピンのシール面と前記ボックスのシール面との接触面のうち、前記曲率面と前記テーパ面との接触部分においてピーク接触圧を発生させてもよい。
(7) 上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載の鋼管用ねじ継手において、前記接触圧増幅機構が、前記雄ねじ部の前記シール面に隣接した箇所に形成された楔形ねじと、前記雌ねじ部の前記シール面に隣接した箇所に形成された楔形ねじとの締結によって、前記ピンのシール面と前記ボックスのシール面との接触圧を増加させてもよい。
(8) 上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載の鋼管用ねじ継手において、前記接触圧増幅機構が、前記ピンのシール面および前記ボックスのシール面の前後いずれかに隣接するフックショルダによって、前記ピンのシール面と前記ボックスのシール面との接触圧を増加させてもよい。
(9) 上記(1)〜(8)のいずれか一つに記載の鋼管用ねじ継手において、前記雄ねじ部および前記雌ねじ部が、楔形ねじを含んでいてもよい。
(10) 上記(1)〜(9)のいずれか一つに記載の鋼管用ねじ継手において、ピンのテーパ面のテーパ角および前記ボックスのテーパ面のテーパ角が2〜10°であってもよい。
上記の態様によれば、シール面の焼き付きリスクを安定して低減するとともに、締結完了後は安定した密封性能を発揮することができる鋼管用ねじ継手を提供できる。
本発明の一実施形態に係る鋼管用ねじ継手の縦断面形状を模式的に示す断面図である。 図1中の囲み部分Xに示す鋼管用ねじ継手のピンとボックスの各シール部の寸法を示す要部断面図である。 図1に示す鋼管用ねじ継手におけるピンとボックスの締結前の状態を示す模式図である。 図1に示す鋼管用ねじ継手におけるピンとボックスの締結完了時の状態を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る鋼管用ねじ継手の一例を構成するピン、ボックスそれぞれのシール面の締結前の状態を示す模式図である。 図4Aに示すピン、ボックスそれぞれのシール面の締結過程での状態を示す模式図である。 図4Aに示すピン、ボックスそれぞれのシール面の締結完了時の状態を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る鋼管用ねじ継手の他例を構成するピン、ボックスそれぞれのシール面の締結前の状態を示す模式図である。 図5Aに示すピン、ボックスそれぞれのシール面の締結過程での状態を示す模式図である。 図5Aに示すピン、ボックスそれぞれのシール面の締結完了時の状態を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るねじ継手の他例を構成するピン、ボックスそれぞれのシール面の締結前の状態を示す模式図である。 図6Aに示すピン、ボックスそれぞれのシール面の締結過程での状態を示す模式図である。 図6Aに示すピン、ボックスそれぞれのシール面の締結完了時の状態を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るねじ継手の他例を構成するピン、ボックスそれぞれのシール面の締結前の状態を示す模式図である。 図7Aに示すピン、ボックスそれぞれのシール面の締結過程での状態を示す模式図である。 図7Aに示すピン、ボックスそれぞれのシール面の締結完了時の状態を示す模式図である。 楔形ねじの構成例を示す模式図である。 ピンおよびボックスのシール面の前後いずれかに隣接してフックショルダを1つ設けた場合の一例を示す模式図である。 ピンおよびボックスのシール面の前後いずれかに隣接してフックショルダを1つ設けた場合の他例を示す模式図である。 ピンおよびボックスのシール面の前後に隣接してフックショルダを2つ設けた場合を示す模式図である。 従来のシール形状によるピン、ボックスそれぞれのシール面の締結前の状態を示す模式図である。 図12Aに示すピン、ボックスそれぞれのシール面の締結過程での状態を示す模式図である。 図12Aに示すピン、ボックスそれぞれのシール面の締結完了時の状態を示す模式図である。
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しながら、詳細に説明する。
先ず、本発明者らは、例えばクロム(Cr)を13質量%以上含有する高合金鋼からなる鋼管用ねじ継手において、締結過程でシール面の焼付きが多発する原因を詳細に検討した。
図12Aは、従来のシール形状によるピン1、ボックス3それぞれのシール面2,4の締結前の状態を示す模式図である。図12Bは、図12Aに示すピン1、ボックス3それぞれのシール面2,4の締結過程での状態を示す模式図である。図12Cは、図12Aに示すピン1、ボックス3それぞれのシール面2,4の締結完了時の状態を示す模式図である。なお、図12A〜図12Cにおいて右側がピン1における先端側であり、左側がボックス3における先端側である。以後、本明細書におけるすべての図において同様である。
図12A〜図12Cに示すように、ボックス3のシール面4は、テーパ面4aとその両端に滑らかに接続する曲率面4b,4cとにより構成される。一方、ピン1のシール面2は、単一の大きな曲率面2bにより構成される。
ボックス3に銅メッキ被膜を形成し、ねじ締結試験を行ったところ、特にボックス3の曲率面4cに形成された銅メッキ被膜が著しく摩耗する現象が頻発していることが判明した。この現象は、特にねじ山の断面形状がいわゆる楔形であって、締結が完了した際にねじ山の両斜面が接触して緊結されるねじ形状を有するねじ継手の場合に発生した。つまり、この現象は、締結の完了直前までは遊びが多いねじを有するねじ継手の場合に特に顕著に発生した。
そこで、本発明者らは、ボックス3の曲率面4cに形成された銅メッキ被膜の摩耗の原因を調べるため、有限要素解析により締結過程のシール面4の接触状況を詳細に検討した。その結果、ピン1のシール面2が接触を開始する際に、ボックス3の曲率面4cがピン1の曲率面2bと接触し、曲率面4c,2b同士が極めて狭い幅で接触する線接触状態となって高いピーク接触圧が発生することが、焼付きの主な原因であることが判明した。
また、締結完了の直前まで遊びを有するねじを用いた場合、ピン1のシール面2がボックス3のシール面4に接触を開始する際に、ピン1およびボックス3それぞれの軸芯がぶれて安定しないためにシール面2,4をこじり、焼付きがより顕著に発生することも判明した。
以上のことから、本発明者らは、以下の(I)および(II)の知見を得るに至った。
(I)シール面2,4の接触開始時における曲率面2b,4c同士の接触に起因する過大なピーク接触圧を低減できれば、シール面2,4での焼付きの発生を防止できる。
(II)シール面2,4の接触開始時や締結過程において、曲率面2b,4c同士や曲率面2bとテーパ面4aとが線接触するのではなく、テーパ面同士が平行に接触するように、シール面2,4の形状を適正化すれば、より広い接触幅で均一に接触させることができ、高いピーク接触圧の発生を防止できる。
しかし、締結完了以降においてもピーク接触圧が低いままでは高い密封性能を得ることはできない。高い密封性能を得るためには、締結完了時点において高いピーク接触圧がシール面2,4に発生している必要がある。また、高いピーク接触圧を得るには、シール面2,4の曲率面2b,4c同士を接触させることが最も有効である。一方、締結完了直前においてはすでにシール干渉量がほぼすべて導入されている。このため、たとえ締結完了まであと僅かしか回転摺動しなかったとしても、曲率面2b,4c同士の接触に切り替わる際に焼付きが発生する可能性が高い。
そこで、本発明者らは、締結完了までほぼシール面2,4同士の接触を維持しながら、締結完了直前に別の要素、例えば、ピン1およびボックス3のねじ部を楔形ねじとしてこれらを噛合させることや、ピン1およびボックス3のシール面2,4に隣接して設けたフックショルダを突き当てること等によってシール面2,4同士の接触圧を増幅し、シール面2,4同士の接触部の端部で曲率面とテーパ面の接触を生じさせれば、焼付きを発生させることなく十分な密封性能を発揮する適度の高さのピーク接触圧が得られると考えた。
本発明者らは、このような着想に基づいてさらに検討を進め、下記2つの要素(A)および要素(B)を満足すること、さらに望ましくは、これらの要素(A)および要素(B)に加えて、下記の要素(C)を満足することにより上記課題を解決できることを知見した。
(A) ピンのテーパ面のテーパ角と、ボックスのテーパ面のテーパ角とは、実質的に同一である。ここで、実質的に同一であるとは、ピンのテーパ面のテーパ角とボックスのテーパ面のテーパ角とが同じ角度か、その角度の差が±0.5°の範囲に収まることを意味する。
(B) 締結の途中の時点に比較して締結の完了時に、ピンのシール面とボックスのシール面との接触圧を増加させる接触圧増幅機構を備える。ここで、接触圧増幅機構としては、後に詳しく説明するねじ部に適用される楔形ねじや、ピンおよびボックスのシール面に隣接して設置されるフックショルダが例示される。
(C)ピンのシール面は、ピンの端面から一定距離以上離れた位置に形成されるとともに、ボックスのシール面は、ボックスの端面から一定距離以上離れた位置に形成される。
以上の知見から、上記の要素(A)〜(C)を満足することによって、炭素鋼やクロムを13質量%以上含有する高合金鋼からなる鋼管用ねじ継手の締結過程において、高い耐焼付き性能および密封性能が安定して得られることを見出した。
また、炭素鋼やサワー鋼からなる鋼管用ねじ継手のみならず、クロムを13質量%以上含有する高合金鋼からなる鋼管用ねじ継手のような焼付きの発生し易いねじ継手や、高価な表面処理を施すことが困難なインテグラル方式のねじ継手などの鋼管用ねじ継手に対して、高い耐焼付き性能および密封性能が安定して得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
次に、本発明の一実施形態に係る鋼管用ねじ継手(以下、単に「ねじ継手」という。)10が適用されたプレミアムジョイントの一例について説明する。
図1は、ねじ継手10の縦断面形状を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、ねじ継手10は、ピン20と、ボックス30とを備える。
ピン20は、雄ねじ部21と、シール面22とを有する。雄ねじ部21は、ピン20の外周面に螺旋状に形成されている。雄ねじ部21は、上段ねじ部21aと下段ねじ部21bとを含む2段ねじで形成されている。
シール面22は、上段ねじ部21aと下段ねじ部21bとの間の中間部に形成されている。シール面22は、ピン20の外周面に形成されたテーパ面22aと曲率面23とを含むねじ無し面である。
テーパ面22aは、ピン20の軸線方向の断面において、所定の角度(以下、テーパ面22aのテーパ角という。)で傾斜している。したがって、テーパ面22aは、ピン20の外周面において、このピン20の基端側から先端側に向かって漸次縮径した円錐台面を形成している。テーパ面22aのテーパ角は、例えば2〜10°とすることが望ましく、3〜7°とすることがさらに望ましい。
曲率面23は、テーパ面22aの両側に隣接して形成された後方曲率面23aと前方曲率面23bとを含む。後方曲率面23aおよび前方曲率面23bは、ピン20の軸線方向の断面において、所定の曲率で弧を描くように形成されている。したがって、曲率面23は、ピン20の外周面において湾曲した曲率回転体面を形成している。曲率面23の曲率については、曲率面23を挟んだテーパ面22aとは反対側の面と、テーパ面22aとの間で連続した曲面を形成するように、その曲率を設定すればよい。
ボックス30は、雌ねじ部31と、シール面32とを有する。雌ねじ部31は、ボックス30の内周面に螺旋状に形成されている。雌ねじ部31は、上段ねじ部31aと下段ねじ部31bとを含む2段ねじで形成されている。ボックス30の上段ねじ部31aがピン20の上段ねじ部21aと螺合するとともに、ボックス30の下段ねじ部31bがピン20の下段ねじ部21bと螺合する。これにより、雄ねじ部21と雌ねじ部31とが螺合により締結される。
シール面32は、上段ねじ部31aと下段ねじ部31bとの間の中間部に形成されている。シール面32は、ボックス30の内周面に形成されたテーパ面32aと曲率面33とを含むねじ無し面である。
テーパ面32aは、ボックス30の軸線方向の断面において、所定の角度(以下、テーパ面32aのテーパ角という。)で傾斜している。したがって、テーパ面32aは、ボックス30の内周面において、このボックス30の基端側から先端側に向かって漸次拡径した円錐台面を形成している。テーパ面32aのテーパ角は、例えば2〜10°とすることが望ましく、3〜7°とすることがさらに望ましい。
曲率面33は、テーパ面32aの両側に隣接して形成された前方曲率面33aと後方曲率面33bとを含む。前方曲率面33aおよび後方曲率面33bは、ボックス30の軸線方向の断面において、所定の曲率で弧を描くように形成されている。したがって、曲率面33は、ボックス30の内周面において湾曲した曲率回転体面を形成している。曲率面33の曲率については、曲率面33を挟んだテーパ面32aとは反対側の面と、テーパ面32aとの間で連続した曲面を形成するように、その曲率を設定すればよい。
ねじ継手10では、雄ねじ部21と雌ねじ部31との締結の過程で、ピン20のシール面22とボックス30のシール面32とが接触しながら、ピン20とボックス30とが径方向に干渉することで、互いのシール面22,32の少なくとも一部が全周にわたって密着する構造(メタルタッチシール)が得られる。
すなわち、このメタルタッチシールでは、ピン20の外径がボックス30の内径よりも僅かに大きく設定されている(この径差を「シール干渉量」という。)。メタルタッチシールでは、ピン20およびボックス30を嵌合し径方向に干渉させることによって、拡径したボックス30と縮径したピン20との間でそれぞれ元の径に戻ろうとする弾性回復力が発生する。この弾性回復力を利用して、シール面22,32を緊密に密着させることができる。
図2は、図1中の囲み部分Xに示すねじ継手10のピン20とボックス30の各シール部の寸法を示す要部断面図である。
なお、図2中において、符号41は、ピン20の後方曲率面23aの曲率半径を示す。符号42は、ピン20の前方曲率面23bの曲率半径を示す。符号43は、ピン20のテーパ面22aのテーパ角を示す。符号44は、ピン20のシール面22の直径を示す。符号45は、ピン20のシール面22のテーパ長さを示す。また、符号46は、ボックス30の後方曲率面33bの曲率半径を示す。符号47は、ボックス30の前方曲率面33aの曲率半径を示す。符号48は、ボックス30のテーパ面32aのテーパ角を示す。符号49は、ボックス30のシール面32の直径を示す。符号50は、ボックス30のシール面32のテーパ長さを示す。
ねじ継手10は、下記2つの要素(A)および要素(B)を満足することが望ましく、これらの要素(A)および要素(B)に加えて、下記の要素(C)を満足することがさらに望ましい。
(A) ピン20のテーパ面22aのテーパ角43と、ボックス30のテーパ面32aのテーパ角48とは、実質的に同一である。ここで、実質的に同一であるとは、テーパ角43とテーパ角48とが同じ角度か、その角度の差が±0.5°の範囲に収まることを意味する。
(B) 締結の途中の時点と比較して締結の完了時に、ピン20のシール面22とボックス30のシール面32との接触圧を増加させる接触圧増幅機構40を備える。ここで、接触圧増幅機構40としては、後述する図8〜11に示すような楔形ねじやフックショルダが例示される。
(C) ピン20のシール面22またはボックス30のシール面32は、ピン20またはボックス30のそれぞれの端面から一定距離以上離れた位置に形成される。すなわち、ピン20のシール面22およびボックス30のシール面32は、2段ねじの場合、上段ねじ部21a,31aと下段のねじ部21b,31bとの中間部に設けられる。中間部にピン20のシール面22およびボックス30のシール面32を設けることにより、締結過程におけるシール面22,32のテーパ角が一定に保たれ、均一なシール接触を得ることができる。
図3Aは、図1に示すねじ継手10におけるピン20とボックス30の締結前の状態を示す模式図である。図3Bは、図1に示すねじ継手10におけるピン20とボックス30の締結完了時の状態を示す模式図である。
図3Aおよび図3Bに示すように、ピン20,ボックス30それぞれのシール面22,32として、実質的に同一のテーパ角43,48を有するテーパ面22a,32aを形成しておき、シール面22,32の接触開始時にテーパ面22a,32aをほぼ平行に広い幅で接触させる。これにより、上記要素(A)は比較的容易に達成される。
しかし、ピン20の先端面を含む先端部にシール面22を形成すると、締結が進行するに伴ってシール干渉量によりピン20の先端面を含む先端部(リップともいう。)に設けたシール面22が縮径するにしたがって、たわみ角(ピン20のテーパ面22aのテーパ角43)が大きくなる。それに対し、ボックス30は一様に拡径するのみで、たわみ角(ボックス30のテーパ面32aのテーパ角48)はほとんど変化しない。つまり、接触開始時にシール面22,32同士をほぼ平行に接触させることができたとしても、シール干渉量の影響が締結に伴って徐々に現れるに伴って、ピン20,ボックス30それぞれのシール面22,32のテーパ角43,48が一致しなくなる。この場合、締結過程を通じて広い幅でシール面22,32を接触させ続けることが難しくなる。
シール干渉量の影響が現れ始めてもシール面22,32のテーパ角43,48を一致させ続けるためには、ピン20の先端部に設けたシール面22のさらに先端側に、十分な剛性を有する部分を形成しシール面22を一様に縮径させ、たわみ角が生じるのを抑制するようにすればよい。このためには、ピン20の端面から一定距離以上離れた位置にシール面22を形成することが有効である。
以上は、ピン20の先端部にシール面22を設けた場合についての説明であるが、ボックス30の先端部にシール面32を設けた場合にも同様のことがいえる。すなわち、ボックス30のシール面32のさらに先端側に十分な剛性を有する部分を形成しておけばよい。
十分な剛性を有する部分を形成するためには、図1に示すように、雄ねじ部21の上段ねじ部21aおよび下段ねじ部21bをシール面22の両側に形成するとともに、雌ねじ部31の上段ねじ部31aおよび下段ねじ部31bをシール面32の両側に形成する、いわゆる中間シール構造とする。
上記のようにすれば、締結過程においてもシール面22,32であるテーパ面22a,32a同士の広い接触幅でかつ均一な接触が維持され、焼付きのリスクがさらに低減される。
図4Aは、本発明の一実施形態に係る鋼管用ねじ継手の一例を構成するピン20、ボックス30それぞれのシール面22,32の締結前の状態を示す模式図である。図4Bは、図4Aに示すピン20、ボックス30それぞれのシール面22,32の締結過程での状態を示す模式図である。図4Cは、図4Aに示すピン20、ボックス30それぞれのシール面22,32の締結完了時の状態を示す模式図である。
なお、図4A〜図4Cにおいて、上記ねじ継手10を構成するピン20およびボックス30の各部と同等の部位については同じ符号を付すとともに、その説明を省略するものとする。また、図4B中における符号Aは、締結過程の接触圧の分布を示す。図4C中における符号Bは、締結完了時のピーク接触圧を示す。
図4A〜図4Cに示すように、ピン20のシール面22の長さを、ボックス30のテーパ面32aの長さよりも短くする。これにより、締結の過程では、図4B中の符号Aで示すように、テーパ面22a,32b同士が平行に接触しながら、より広い接触幅で均一に接触させることができるため、高い接触圧の発生を防止するとともに、接触圧分布の変動を低く抑えることができる。
一方、締結の完了時点では、短い方のテーパ面22aと、その両端部に滑らかに接続している後方曲率面23aおよび前方曲率面23bの全てが、ボックス30のテーパ面32aに接触するようにする。これにより、締結完了直前にシール面22,32同士の接触圧が増加する。そして、締結完了時には、図4C中の符号Bで示すように、後方曲率面23aおよび前方曲率面23bがテーパ面32aに接触している部分で、他の部分よりも接触圧が高くなるピーク接触圧を発生させることができる。
以上のようにして、このねじ継手10では、シール面22,32の焼き付きリスクを安定して低減するとともに、締結完了後は安定した密封性能を発揮することが可能である。
次に、本発明の一実施形態に係る鋼管用ねじ継手の他例について説明する。
図5Aは、本発明の一実施形態に係る鋼管用ねじ継手の他例を構成するピン20、ボックス30それぞれのシール面22,32の締結前の状態を示す模式図である。図5Bは、図5Aに示すピン20、ボックス30それぞれのシール面22,32の締結過程での状態を示す模式図である。図5Cは、図5Aに示すピン20、ボックス30それぞれのシール面22,32の締結完了時の状態を示す模式図である。
なお、図5A〜図5Cにおいて、上記ねじ継手10を構成するピン20およびボックス30の各部と同等の部位については同じ符号を付すとともに、その説明を省略するものとする。また、図5B中における符号Aは、締結過程の接触圧の分布を示す。図5C中における符号Bは、締結完了時のピーク接触圧を示す。
図5A〜図5Cは、図4A〜図4Cとは逆に、ボックス30の前方曲率面33aおよび後方曲率面33bがテーパ面32aの両側に形成されるとともに、ピン20のテーパ面22aの長さ45がボックス30のシール面32の長さ50よりも長い態様を示す。この態様の場合も、シール面22,32の焼き付きリスクを安定して低減するとともに、締結完了後は安定した密封性能を発揮することが可能である。
図6Aは、本発明の一実施形態に係るねじ継手の他例を構成するピン20、ボックス30それぞれのシール面22,32の締結前の状態を示す模式図である。図6Bは、図6Aに示すピン20、ボックス30それぞれのシール面22,32の締結過程での状態を示す模式図である。図6Cは、図6Aに示すピン20、ボックス30それぞれのシール面22,32の締結完了時の状態を示す模式図である。
なお、図6A〜図6Cにおいて、上記ねじ継手10を構成するピン20およびボックス30の各部と同等の部位については同じ符号を付すとともに、その説明を省略するものとする。また、図6B中における符号Aは、締結過程の接触圧の分布を示す。図6C中における符号Bは、締結完了時のピーク接触圧を示す。
図6A〜図6Cは、ピン20とボックス30の両方のシール面22,32が実質的に同じテーパ角43,48を有するテーパ面22a,32aを備えた態様を示す。また、ピン20のテーパ面22aのピン20の先端側に位置する側に前方曲率面23bを設け、ボックス30のテーパ面32aのボックス30の先端側に前方曲率面33aを設けた態様を示す。この場合、ピン20とボックス30両方のテーパ面22a,32aの長さ45,50が同じであってもシール面22,32の接触開始時および締結過程で広い接触幅でかつ均一な接触が維持され、焼付きのリスクが低減される。
図7Aは、本発明の一実施形態に係るねじ継手の他例を構成するピン20、ボックス30それぞれのシール面22,32の締結前の状態を示す模式図である。図7Bは、図7Aに示すピン20、ボックス30それぞれのシール面22,32の締結過程での状態を示す模式図である。図7Cは、図7Aに示すピン20、ボックス30それぞれのシール面22,32の締結完了時の状態を示す模式図である。
なお、図7A〜図7Cにおいて、上記ねじ継手10を構成するピン20およびボックス30の各部と同等の部位については同じ符号を付すとともに、その説明を省略するものとする。また、図7B中における符号Aは、締結過程の接触圧の分布を示す。図7C中における符号Bは、締結完了時のピーク接触圧を示す。
図7A〜図7Cは、ピン20とボックス30の両方のシール面22,32が実質的に同じテーパ角43,48を有するテーパ面22a,32aを備えた態様を示す。また、ピン20のテーパ面22aのピン20の先端側と反対の側に後方曲率面23aを設け、ボックス30のテーパ面32aのボックス30の先端側と反対の側に後方曲率面33bを設けた態様を示す。この場合、ピン20とボックス30の両方のシール面22,32のテーパ面22a,32aの長さ45,50が同じであっても、シール面22,32の接触開始時および締結過程で広い接触幅でかつ均一な接触が維持され、焼付きのリスクが低減される。
図7A〜図7Cに示す態様によれば、締結初期、すなわちシール面22,32の接触開始時とそれに続く締結過程ではピン20とボックス30のシール面22,32のうちテーパ角を有するテーパ面22a,32aが平行に接触し、締結過程で曲率面23,33同士の接触が生じることなくピーク接触圧を低減できる。
次に、上記ねじ継手10が備える接触圧増幅機構40について説明する。
接触圧増幅機構40は、締結完了直前にシール接触力を増加させる接触圧を増幅させる機構であり、その機構についてはいくつか考えられる。その一つに雄ねじ部21および雌ねじ部31それぞれのねじ形状を楔形ねじとすることが挙げられる。
図8は、代表的な楔形ねじ40−1の構成例を示す模式図である。なお、図8中において、符号a,a’は、ねじ山の荷重面を示す。符号b,b’は、ねじ山の挿入面を示す。符号c,c’は、ねじが占有する肉厚を示す。
接触圧増幅機構40では、シール面22,32に隣接する楔形ねじ40−1が、締結完了直前にねじの斜面同士がかしめ合うことでロッキングし、シール面22,32の接触力が増加する。このため、例えば図4C中の符号Bで示すように、締結完了時に曲率面23a,23bがテーパ面32aに接触している部分で、他の部分よりも接触圧が高くなるピーク接触圧を発生させることができる。
楔形ねじ40−1は、上段ねじ部21a,31aおよび下段ねじ部21b,31bのシール面22,32に隣接する箇所に少なくとも1つあればよい。楔形ねじ40−1は、シール面22,32に隣接して少なくとも1.5ピッチ形成されることが望ましいが、雄ねじ部21(21a,21b)および雌ねじ部31(31a,31b)の全てが楔形ねじ40−1であることがより望ましい。
なお、図8に示す楔形ねじ40−1は、ねじ山の頂面および底面が継手軸Lに対し平行になっている。この場合、ねじ山の荷重面a,a’の高さは挿入面b,b’の高さよりも低くなり、テーパ角が大きくなるほど、またねじの頂面のすき間が広いほど、荷重面a,a’の高さは低くなる。
これに対し、ねじ山の頂面および底面をねじのテーパ線と並行に配置した場合、与えられたねじの占有する肉厚範囲(ねじ頂面と底面を包括するピッチライン間の半径方向の幅)いっぱいまで荷重面a,a’を高く設定することが可能である。楔形ねじ40−1と比較すると、ねじが噛合った際にピン20とボックス30を径方向に緊結する力(すなわち締結直前にシール接触力を増幅させる力)がさらに向上する。従って、このような楔形ねじ40−1を用いると接触圧増幅機構40としての効果はさらに高まる。また、雄ねじ部21(21a,21b)および雌ねじ部31(31a,31b)は、いずれもテーパねじであるとともに、楔形ねじであれば、さらに望ましい。
接触圧増幅機構40を構成する別の機構としては、例えば、ピン20およびボックス30のシール面22,32の前後いずれか、または両側に隣接して設けられるフックショルダを挙げることができる。
図9〜11は、フックショルダの例を示す模式図である。このうち、図9,10は、ピン20およびボックス30のシール面22,32の前後いずれかに隣接してフックショルダを1つ設けた場合を示す模式図である。一方、図11は、ピン20およびボックス30のシール面22,32の前後に隣接してフックショルダを2つ設けた場合を示す模式図である。
なお、図9〜11中において、符号20はピンを示す。符号30は、ボックスを示す。符号22は、ピン20のシール面を示す。符号24は、ピン20のショルダ面を示す。符号21aは、ピン20の雄ねじを示す。符号32は、ボックス30のシール面を示す。符号34は、ボックス30のショルダ面を示す。符号31aは、ボックス30の雌ねじを示す。符号Tは、シール面22,32におけるテーパ面22a,32aを示す。符号Rは、シール面22,32における曲率面を示す。
フックショルダ面24,34は、シール面22,32の前側または後側の一方又は双方に隣接して設けてやれば、ショルダの突き当てにより発生した反力の径方向成分がシール面22,32をさらに密着させる方向に作用し、シール接触力を増加させることができる。
本実施例では、本発明の効果を実証するため、ねじ継手の上下2段のねじの中間部に表1Aおよび表1Bに示す4種類のシール形状を有する鋼管用ねじ継手について、有限要素解析を行うとともに実際に締結試験を行い、シール面の耐焼付き性能および密封性能を評価した。ここで、表1Aおよび表1Bには、ピンのシール形状を示す。表2には、ボックスのシール形状を示す。
Figure 0005678241
Figure 0005678241
先ず、有限要素解析の要領について説明する。供試したのは、楔形ねじを有するインテグラル型のプレミアムジョイントである。このねじ継手の諸元を表1Aおよび表1Bに示す。本実施例では、ねじ継手の締結を模擬した解析を実施することにより締結初期と締結完了時のシール面の接触圧に着目した。
番号1,3の材料については、13Cr鋼(公称耐力YS=794MPa)を使用した。番号2,4の材料については、API規格の炭素鋼Q125(公称耐力YS=862MPa(125ksi))を使用した。
有限要素解析の結果を表2に示す。
Figure 0005678241
表2からわかるように、締結初期では,番号3,4のシール接触幅が番号1,2に比べ増加しており、意図したシールの接触開始状態を再現できていることがわかる。また、シール面のピーク接触圧が0.3〜0.6YS程度と格段に低減されている。この結果から、本発明を適用したねじ継手では、シール面が高い耐焼付き性能を有することが証明された。
表2には、締結完了時の接触圧も併せて示す。表2から、締結完了時において番号3,4のピーク接触圧がYSの2倍程度と番号1,2よりも格段に増加していることがわかる。
この結果から、本発明を適用したねじ継手では、シール面が締結完了時に十分な密封性能を有することがわかった。
次に、実際の締結試験について説明する。この試験では、繰返し締結解体試験によりねじ継手のシール面の耐焼付き性能を評価した。
耐焼付き性能については,APIの試験規格ではケーシングにつき3回以上の繰返し締結/解体試験を行い、焼付きが発生しなければ合格とされている。
表3に示すとおり、番号1’,3’,4のシール形状を有するねじ継手で耐焼付き性能を評価した。なお、番号1’,3’とはシール形状が番号1,3と同じであるものの、ねじ継手のサイズが異なるため、異なる符号を付与した。シール形状の詳細は表1に示すとおりである。
サンプルには、ピン,ボックスともにサンドブラストで表面処理し、潤滑剤にはAPI規格のねじコンパウンドを用いた。
繰返し締結/解体試験の結果をまとめて表3に示す。
Figure 0005678241
表3に示すように、番号1’のねじ継手については、2回目の締結/解体で焼付きが発生したが、番号3’,4のねじ継手では3回以上の締結/解体でもシール面の焼付きは発生しなかったため、本発明を適用したねじ継手の方が耐焼付き性能に優れることが実証された。
10 鋼管用ねじ継手
20 ピン
21 雄ねじ部
21a 上段ねじ部
21b 下段ねじ部
22 シール面
22a テーパ面
23 曲率面
23a 後方曲率面
23b 前方曲率面
30 ボックス
31 雌ねじ部
31a 上段ねじ部
31b 下段ねじ部
32 シール面
32a テーパ面
33 曲率面
33a 前方曲率面
33b 後方曲率面
40 接触圧増幅機構

Claims (10)

  1. 2段ねじで形成された雄ねじ部と、この2段ねじの中間部に形成された、テーパ面およびこのテーパ面に隣接する曲率面を含むシール面と、を有するピンと;
    2段ねじで形成された雌ねじ部と、この2段ねじの中間部に形成された、テーパ面およびこのテーパ面に隣接する曲率面を含むシール面と、を有するボックスと;
    を備え、
    前記ピンのテーパ面のテーパ角と、前記ボックスのテーパ面のテーパ角とは実質的に同一であり、
    前記雄ねじ部と前記雌ねじ部とが螺合により締結され、この締結の過程で前記ピンのシール面と前記ボックスのシール面とが接触しながら、前記ピンと前記ボックスとが径方向に干渉することで、互いのシール面の少なくとも一部が全周にわたって密着する構造を有し、
    更に、前記締結の途中の時点に比較して前記締結の完了時に、前記ピンのシール面と前記ボックスのシール面との接触圧を増加させる接触圧増幅機構を備えることを特徴とする鋼管用ねじ継手。
  2. 前記ピンの曲率面は、前記ピンの先端側に形成され、前記ボックスの曲率面は、前記ボックスの先端側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の鋼管用ねじ継手。
  3. 前記ピンの曲率面は、前記ピンの先端側と反対の側に形成され、前記ボックスの曲率面は、前記ボックスの先端側と反対の側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の鋼管用ねじ継手。
  4. 前記ピンの曲率面は、前記ピンのテーパ面の両側に隣接して形成され、前記ボックスのテーパ面の長さは、前記ピンのシール面の長さよりも長いことを特徴とする請求項1に記載の鋼管用ねじ継手。
  5. 前記ボックスの曲率面は、前記ボックスのテーパ面の両側に隣接して形成され、前記ピンのテーパ面の長さは、前記ボックスのシール面の長さよりも長いことを特徴とする請求項1に記載の鋼管用ねじ継手。
  6. 前記締結の完了時に、前記ピンのシール面と前記ボックスのシール面との接触面のうち、前記曲率面と前記テーパ面との接触部分においてピーク接触圧を発生させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の鋼管用ねじ継手。
  7. 前記接触圧増幅機構は、前記雄ねじ部の前記シール面に隣接した箇所に形成された楔形ねじと、前記雌ねじ部の前記シール面に隣接した箇所に形成された楔形ねじとの締結によって、前記ピンのシール面と前記ボックスのシール面との接触圧を増加させることを特徴する請求項1〜6のいずれか一項に記載の鋼管用ねじ継手。
  8. 前記接触圧増幅機構は、前記ピンのシール面および前記ボックスのシール面の前後いずれかに隣接するフックショルダによって、前記ピンのシール面と前記ボックスのシール面との接触圧を増加させることを特徴する請求項1〜6のいずれか一項に記載の鋼管用ねじ継手。
  9. 前記雄ねじ部および前記雌ねじ部は、楔形ねじを含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の鋼管用ねじ継手。
  10. 前記ピンのテーパ面のテーパ角および前記ボックスのテーパ面のテーパ角が2〜10°であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の鋼管用ねじ継手。
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