JP5676919B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、エネルギー蓄積要素を電源に持つ電圧形変換器を多段接続した三相電力変換回路を有する電力変換装置に関する。
バッテリーなどのエネルギー蓄積要素と電力系統とのインターフェースコンバータとしての電力変換回路が提案されている。例えば、エネルギー蓄積要素を電源に持つ単相インバータを単位変換器として、複数の変換器の出力をカスケード接続したマルチレベル変換器などが提案されている(例えば、特許文献1参照。)
特開平10−70886号公報
複数の変換器を多段接続して三相電力変換回路を構成した場合、三相の内の1相の電力変換回路で変換器が故障すると、故障した変換器の出力を短絡することによって、残りの変換器のみで電力変換回路の運転を継続できる。この場合、故障した変換器のない他の相の電力変換回路では、動作する変換器の数を減らす必要がある。このため、電圧利用率が低下するという問題があった。
上記問題点に鑑み、本発明は、多段接続された複数の変換器のうちの故障した変換器の出力を短絡した場合に、電圧利用率の低下を抑制できる電力変換装置を提供することを目的とする。
本発明の実施形態によれば、(イ)エネルギー蓄積要素の出力を単相交流電力に変換する電圧形変換器を多段接続して1の相回路として、3つの相回路を有する三相電力変換回路と、(ロ)三相電力変換回路の各相出力電圧をそれぞれ設定する電圧設定回路と、(ハ)電圧形変換器のいずれかの出力端子が短絡した場合に、三相電力変換回路の各相出力電圧のうち他の2つの相出力電圧と大きさの異なる1の相出力電圧に、出力端子が短絡された電圧形変換器の台数に対応した一定電圧を重畳させ、且つ三相電力変換回路の各相出力電圧の大きさが同一になるように電圧設定回路を制御する制御回路とを備え、相回路がそれぞれ有する電圧変換器の段数をN、出力端子が短絡された電圧変換器の台数をX、1の相出力電圧と他の2つの相出力電圧との電圧位相差をαとしたときに、相回路の1つにおいて電圧変換器の出力端子が短絡された場合にα=cos-1{(N−X/2N}+π/3の関係を満たすように3つの相回路が制御され、相回路の2つにおいて同一台数の電圧変換器の出力端子が短絡された場合にα=cos-1[N/{2(N−X)}]+π/3の関係を満たすように3つの相回路が制御されることを特徴とする電力変換装置。
本発明の実施形態に係る電力変換装置の構成を示す模式図である。 電力変換装置が正常動作する場合の、各相出力電圧の関係を示すベクトル図である。 電圧形変換器が故障した場合の、本発明の実施形態に係る電力変換装置の構成例を示す模式図である。 図3に示した電力変換装置において、本発明の実施形態に係る制御回路による制御を行わない場合の各相出力電圧の関係を示すベクトル図の例である。 本発明の実施形態に係る電力変換装置によるゼロ相電圧振幅を算出する方法を説明するためのベクトル図である。 図3に示した電力変換装置において、本発明の実施形態に係る制御回路による制御を行う場合の各相出力電圧の関係を示すベクトル図の例である。 電圧形変換器が故障した場合の、本発明の実施形態に係る電力変換装置の他の構成を示す模式図である。 図7に示した電力変換装置において、本発明の実施形態に係る制御回路による制御を行う場合の各相出力電圧の関係を示すベクトル図の例である。 本発明の実施形態に係る電力変換装置によるゼロ相電圧振幅を算出する方法を説明するためのベクトル図である。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであることに留意すべきである。
又、以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の実施形態は、構成部品の構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の実施形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
本発明の実施形態に係る電力変換装置1は、図1に示すように、エネルギー蓄積要素の出力を単相交流電力に変換する電圧形変換器を多段接続して1の相回路として、3つの相回路を有する三相電力変換回路10と、三相電力変換回路10の各相出力電圧をそれぞれ設定する電圧設定回路20と、電圧形変換器のいずれかの出力端子が短絡した場合に、三相電力変換回路10の各相出力電圧のうち他の2つの相出力電圧と大きさの異なる1の相出力電圧に、出力端子が短絡された電圧形変換器の台数に対応した一定電圧を重畳させ、且つ三相電力変換回路10の各相出力電圧の大きさが同一になるように電圧設定回路20を制御する制御回路30とを備える。以下において、三相電力変換回路10に故障がない場合の、第1の相回路11の出力をR相出力、第2の相回路12の出力をS相出力、第3の相回路13の出力をT相出力とする。
第1の相回路11の電圧形変換器111〜116は、バッテリーV11〜V16から出力される直流電圧をそれぞれ単相交流電圧に変換する。第1の相回路11は、電圧形変換器111〜116をカスケード接続した多段構造である。正常動作時は、電圧形変換器111〜116の出力電圧の合計がR相の相出力電圧VROとして出力される。電圧形変換器111には、半導体デバイスを用いたインバータなどを利用可能である。例えば図1に示すように、電圧形変換器111は、エミッタ−コレクタ間をダイオード接続したバイポーラ型のトランジスタT1〜T4を有する電圧形変換器である。トランジスタT1、T2の直列接続、及びトランジスタT3、T4の直列接続が、バッテリーV11と並列接続されている。トランジスタT1、T2の接続点、及びトランジスタT3、T4の接続点が電圧形変換器111の出力端子である。電圧形変換器112〜116の構成は、電圧形変換器111と同様である。
第1の相回路11と同様に、第2の相回路12は、バッテリーV21〜V26から出力される直流電圧をそれぞれ単相交流電圧に変換する電圧形変換器121〜126を、多段接続した構成である。第3の相回路13は、バッテリーV31〜V36から出力される直流電圧をそれぞれ単相交流電圧に変換する電圧形変換器131〜136を、多段接続した構成である。電圧形変換器121〜126及び電圧形変換器131〜136の構成は、電圧形変換器111〜116と同様である。正常動作時は、電圧形変換器121〜126の出力電圧の合計がS相の相出力電圧VS0として出力され、電圧形変換器131〜136の出力電圧の合計がT相の相出力電圧VT0として出力される。
図1では、第1、第2及び第3の相回路11、12、13がそれぞれ6台の電圧形変換器をカスケード接続した例を示しているが、第1、第2及び第3の相回路11、12、13がそれぞれ有する電圧形変換器の段数が6段に限られないのはもちろんである。
第1、第2及び第3の相回路11、12、13が正常に動作している場合は、図2に示すように、R相、S相、T相の相出力電圧は電気角で120°ずれている。図2は、R相、S相、T相の各相出力電圧の相互の関係を示すベクトル図である。R相、S相、T相の各相出力電圧を示すベクトルの交点は、図2に示す相出力電圧VRO、VS0、VT0により定義される正三角形の中心Cと一致する。R相の相出力電圧VROの大きさ、S相の相出力電圧VS0の大きさ、及びT相の相出力電圧VT0の大きさは、同一である。
以下に、図1に示した電力変換装置1の動作について説明する。ここでは、第1の相回路11に含まれる電圧形変換器111〜116のいずれかが故障したと仮定する。故障した電圧形変換器の出力間を電気的に短絡することにより、三相電力変換回路10は運転を継続できる。例えば電圧形変換器116が故障した場合には、図3に示すように、電圧形変換器116の出力端子間を短絡する。このとき、制御回路30による電圧設定回路20の制御が行われない場合には、電圧形変換器111〜115のみにより、三相電力変換回路10からR相の電圧が出力される。
ただし、電圧形変換器111〜115により出力される電圧形変換器を5段分のR相の電圧と、電圧形変換器121〜126により出力される電圧形変換器を6段分のS相の電圧、及び電圧形変換器131〜136により出力される電圧形変換器を6段分のT相の電圧とでは、電圧の大きさが同一でなければならない。このため、図4に示すように、S相の電圧とT相の電圧の大きさを小さくして、R相の電圧の大きさに合わせる必要がある。図4において、電圧形変換器111〜115のみにより出力されるR相の相出力電圧をVR1で示している。また、電圧形変換器121〜126により出力されるS相の相出力電圧をVS1、電圧形変換器131〜136により出力されるT相の相出力電圧をVT1で示している。相出力電圧VR1、VS1、VT1の大きさは同一である。
5段の電圧形変換器によって6段の電圧形変換器の出力電圧を実現するためには、R相の電圧形変換器111〜115がS相及びT相の各電圧形変換器の6/5=1.2倍の電圧を出力する必要がある。したがって、正常動作時の各電圧形変換器の出力電圧を1とすると、第1の相回路11の電圧形変換器111〜116の1つが故障した場合に、S相及びT相の各電圧形変換器は、1/1.2=0.833の出力電圧しか出力できない。
図4において、斜め線のハッチングで示した領域は、R相の電圧の大きさに合わせてS相の電圧とT相の電圧の大きさを小さくした場合の、各相の電圧の大きさを示す。一方、縦線のハッチングで示した領域は、S相の電圧とT相の電圧の大きさを正常動作時と同じ大きさにした場合の、各相の電圧の大きさを示す。つまり、S相の相出力電圧とT相の相出力電圧の大きさをR相の相出力電圧の大きさに合わせることにより、斜め線のハッチングで示した領域と縦線のハッチングで示した領域との差だけ、電圧利用率が低下する。第2の相回路12、又は第3の相回路13の電圧形変換器が1台故障した場合も、同様に、故障のない相回路の各電圧形変換器の出力電圧を小さくする必要がある。
上記のように、三相電力変換回路10のいずれかの電圧形変換器が故障した場合、単に故障した電圧形変換器の出力端子間を短絡しただけでは、故障した電圧形変換器を含む相回路の正常な電圧形変換器の台数に合わせて、他の相回路の電圧形変換器の出力が制限される。このため、電圧利用率が大きく低下する。
しかし、図1に示した電力変換装置1によれば、以下に説明するように、電圧利用率の低下を抑制できる。
制御回路30は、第1、第2及び第3の相回路11、12、13がそれぞれ有する電圧形変換器111〜116、121〜126、131〜136のいずれかの出力端子間が、その電圧形変換器が故障したことに起因して短絡されたことを検知する。例えば、制御回路30は、電圧形変換器111〜116、121〜126及び131〜136の出力端子間の各電圧値をリアルタイムでモニタし、電圧値が0Vとなった電圧形変換器の出力端子間が短絡されたと判断する。
第1の相回路11の電圧形変換器116の出力端子間が短絡されると、第2及び第3の相回路12、13の出力電圧よりも第1の相回路11の出力電圧は小さくなる。
制御回路30は、電圧設定回路20を制御することにより、故障した電圧形変換器の出力であるR相出力に一定の電圧を重畳させて、R相、S相、T相の各相出力電圧を同一の大きさに設定する。具体的には、制御回路30は、電圧設定回路20が信号Svで三相電力変換回路10に指令する出力電圧を、以下のように設定させる。
三相電力変換回路10が正常動作時のR相、S相、及びT相の相出力電圧VR0、VS0、VT0が、以下の式(1)〜(3)で表されるとする:

R0=A×sinθ ・・・(1)
S0=A×sin(θ−120°) ・・・(2)
T0=A×sin(θ+120°) ・・・(3)

式(1)〜(3)で、係数Aは、各相出力電圧の大きさである。第1、第2及び第3の相回路11、12、13がそれぞれ有する電圧形変換器の段数がN段であり、各電圧形変換器の直流出力電圧がVDCであるとき、A=N×VDCである。
ここで、第1の相回路11に含まれるN台の電圧形変換器のうち、X台が故障したと仮定する。制御回路30は、電圧設定回路20を制御して、出力端子が短絡された電圧形変換器の台数Xに対応した一定の電圧をR相出力に重畳させるように、三相電力変換回路10の各相出力電圧を調整する。図5に、R相出力に一定の電圧を重畳させた場合の各相出力電圧の関係を示すベクトル図を示す。
三相電力変換回路10の各相出力電圧が調整された結果、図5に示すように、R相、S相、T相の各相出力電圧VRN-X、VSN、VTNを示すベクトルの交点は、正常動作時のR相、S相、T相の相出力電圧VR0、VS0、VT0により定義される正三角形の中心Cから、R相方向にゼロ相電圧振幅ΔV01だけシフトする。以下に、ゼロ相電圧振幅ΔV01の算出方法を説明する。
故障した電圧形変換器が出力するR相の相出力電圧と、S相及びT相の相出力電圧との電圧位相差α1は、式(4)により算出される:

α1=cos-1{(N−X}/2N}+π/3 ・・・(4)

式(4)により算出される電圧位相差α1を用いて、ゼロ相電圧振幅ΔV01は以下の式(5)により算出される:

ΔV01=N{sin(α1−π/2)−1/31/2×cos(α1−π/2)}VDC ・・・(5)

制御回路30は、第1、第2及び第3の相回路11、12、13が以下の式(6)〜(8)で表される出力電圧V11、V12、V13をそれぞれ出力するように、電圧設定回路20を制御して三相電力変換回路10に指令を出させる:

11=B×sinθ+V01×sinθ ・・・(6)
12=B×sin(θ−120°)+V01×sinθ ・・・(7)
13=B×sin(θ+120°)+V01×sinθ ・・・(8)

式(6)〜(8)で、係数Bは(N−X)×VDCで表される。
上記のように、第1の相回路11に含まれる電圧形変換器が故障した場合は、第2及び第3の相回路12、13からR相の相出力電圧を出力させる。このように第1、第2及び第3の相回路11、12、13の出力電圧が調整された結果、図6に示すように、R相、S相、T相の相出力電圧VR2、V2S、VT2をそれぞれ示す各ベクトルの交点P1は、正常動作時のR相、S相、T相の相出力電圧VR0、VS0、VT0により定義される正三角形の中心Cから、R相方向にゼロ相電圧振幅ΔV01だけシフトする。ゼロ相電圧振幅ΔV01は、式(5)に示したように、出力端子が短絡された電圧形変換器の台数に対応した電圧である。なお、相出力電圧VR2、V2S、VT2の大きさは同一である。
以上のように、R相、S相、T相の相出力電圧VR2、V2S、VT2の大きさを、制御回路30による各相回路の出力電圧の調整を行わない場合の相出力電圧VR1、VS1、VT1よりも大きくできる。正常動作時の各電圧形変換器の出力電圧を1とすると、第2及び第3の相回路12、13の各電圧形変換器の出力電圧は0.917である。このとき、R相とS相、及びT相とR相の相出力電圧は電気角で125.4°ずれ、S相とT相の相出力電圧は電気角で109.2°ずれる。
以上では、第1の相回路11、第2の相回路12、及び第3の相回路13のいずれか1つにおいて電圧形変換器が故障した場合について説明した。次に、第1の相回路11、第2の相回路12、及び第3の相回路13のうち、2つの相回路において電圧形変換器が故障した場合について説明する。以下では、第2の相回路12の電圧形変換器126、及び第3の相回路13の電圧形変換器136が故障し、図7に示すように、電圧形変換器126の出力端子が短絡され、電圧形変換器136の出力端子が短絡された場合を例示的に説明する。
このとき、単に故障した電圧形変換器126の出力端子間、及び電圧形変換器136の出力端子間を短絡しただけでは、5段の電圧形変換器によって出力されるS相及びT相の電圧の大きさに合わせて、故障した電圧形変換器を含まないR相の電圧の大きさを小さくする必要がある。
しかし、制御回路30が電圧設定回路20を制御することにより、第2の相回路12及び第3の相回路13において電圧形変換器の故障が発生したときに、制御回路30による第1の相回路11、第2の相回路12及び第3の相回路13の各出力電圧の調整を行わない場合よりも、R相、S相、T相の各相出力電圧を大きくできる。
つまり、制御回路30は、図8に示すように、故障した電圧形変換器を含まない第1の相回路11の出力であるR相出力に一定の電圧を重畳させて、R相、S相、T相の各相出力電圧を同一の大きさに設定する。図8において、三相電力変換回路10により出力されるR相の相出力電圧をVR3で示している。また、三相電力変換回路10により出力されるS相の相出力電圧をVS3で示し、三相電力変換回路10により出力されるT相の相出力電圧をVT3で示している。相出力電圧VR3、VS3、VT3の大きさは同一である。
図8に示すように、三相電力変換回路10の各相回路の出力電圧が調整された結果、R相、S相、T相の相出力電圧VR3、VS3、VT3をそれぞれ示す各ベクトルの交点P2は、正常動作時のR相、S相、T相の相出力電圧VR0、VS0、VT0により定義される正三角形の中心Cから、R相方向の反対方向にゼロ相電圧振幅ΔV02だけシフトする。
具体的には、制御回路30が電圧設定回路20を制御して、第1、第2及び第3の相回路11、12、13から、以下の式(9)〜(11)で表される出力電圧V11、V12、V13を出力させる:

11=B×sinθ+V02×sinθ ・・・(9)
12=B×sin(θ−120°)+V02×sinθ ・・・(10)
13=B×sin(θ+120°)+V02×sinθ ・・・(11)

式(9)〜(11)で、係数Bは(N−X)×VDCで表される。
第1、第2及び第3の相回路11、12、13の出力電圧が上記のように調整された結果、図9に示すように、R相、S相、T相の各相出力電圧VRN、VSN-X、VTN-Xを示すベクトルの交点は、正常動作時のR相、S相、T相の相出力電圧VR0、VS0、VT0により定義される正三角形の中心Cから、R相方向の反対方向にゼロ相電圧振幅ΔV02だけシフトする。このため、R相、S相、T相の相出力電圧VRN、VSN-X、VTN-Xの大きさを、制御回路30による各相回路の出力電圧の調整を行わない場合よりも大きくできる。
故障した電圧形変換器が出力するS相及びT相の相出力電圧と、R相の相出力電圧との電圧位相差α2は、式(12)により算出される:

α2=cos-1[N/{2(N−X)}]+π/3 ・・・(12)

式(12)により算出される電圧位相差α2を用いて、ゼロ相電圧振幅ΔV02は以下の式(13)により算出される:

ΔV02=(N−X){sin(α2−π/2)−1/31/2×cos(α2−π/2)}VDC ・・・(13)

制御回路30は、電圧設定回路20を制御して、第1、第2及び第3の相回路11、12、13から、上記の式(9)〜(11)で表される出力電圧V11、V12、V13をそれぞれ出力させる。
以上に説明したように、本発明の実施形態に係る電力変換装置1では、三相電力変換回路10に含まれる電圧形変換器111〜116、121〜126、131〜136のいずれかが故障し、故障した電圧形変換器の出力端子間を短絡した場合に、三相電力変換回路10の各相出力電圧の大きさが同一で、且つ、電圧利用率の低下を抑制するように、制御回路30が電圧設定回路20を制御する。具体的には、三相電力変換回路10の各相出力電圧のうち他の2つの相出力電圧と大きさの異なる1の相出力電圧に、出力端子が短絡された電圧形変換器の台数に応じた電圧が重畳される。これにより、制御回路30による各相回路の出力電圧の調整を行わない場合よりも、各相の相出力電圧を大きくできる。
したがって、電力変換装置1によれば、多段接続された複数の変換器のうちの故障した変換器の出力を短絡した場合に、電圧利用率の低下を抑制できる電力変換回路を実現することができる。
(その他の実施形態)
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
既に述べた実施形態の説明においては、電圧形変換器111〜116、121〜126、131〜136が電源のエネルギー蓄積要素としてバッテリーV11〜V16、V21〜V26、V31〜V36を有する例を示した。しかし、エネルギー蓄積要素としてコンデンサを使用してもよい。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…電力変換装置
10…三相電力変換回路
11…第1の相回路
12…第2の相回路
13…第3の相回路
20…電圧設定回路
30…制御回路
111〜116…電圧形変換器
121〜126…電圧形変換器
131〜136…電圧形変換器
V11〜V16…バッテリー
V21〜V26…バッテリー
V31〜V36…バッテリー

Claims (3)

  1. エネルギー蓄積要素の出力を単相交流電力に変換する電圧形変換器を多段接続して1の相回路として、3つの前記相回路を有する三相電力変換回路と、
    前記三相電力変換回路の各相出力電圧をそれぞれ設定する電圧設定回路と、
    前記電圧形変換器のいずれかの出力端子が短絡した場合に、前記三相電力変換回路の各相出力電圧のうち他の2つの相出力電圧と大きさの異なる1の相出力電圧に、前記出力端子が短絡された前記電圧形変換器の台数に対応した一定電圧を重畳させ、且つ前記三相電力変換回路の各相出力電圧の大きさが同一になるように前記電圧設定回路を制御する制御回路と
    を備え、
    前記相回路がそれぞれ有する前記電圧変換器の段数をN、前記出力端子が短絡された前記電圧変換器の台数をX、前記1の相出力電圧と前記他の2つの相出力電圧との電圧位相差をαとしたときに、
    前記相回路の1つにおいて前記電圧変換器の前記出力端子が短絡された場合に
    α=cos-1{(N−X/2N}+π/3
    の関係を満たすように3つの前記相回路が制御され、
    前記相回路の2つにおいて同一台数の前記電圧変換器の前記出力端子が短絡された場合に
    α=cos-1[N/{2(N−X)}]+π/3
    の関係を満たすように3つの前記相回路が制御される
    ことを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記1の相出力電圧が他の2つの相出力電圧より小さい場合に、前記三相電力変換回路の各相出力電圧を示す各ベクトルの交点が正常動作時の位置から前記1の相出力電圧の方向にシフトするように、前記一定電圧を前記1の相出力電圧に重畳させることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記1の相出力電圧が他の2つの相出力電圧より大きい場合に、前記三相電力変換回路の各相出力電圧を示す各ベクトルの交点が正常動作時の位置から前記1の相出力電圧の方向と反対方向にシフトするように、前記一定電圧を前記1の相出力電圧に重畳させることを特徴とする請求項1又は2に記載の電力変換装置。
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