JP5676190B2 - 液剤塗布具 - Google Patents

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Description

本発明は、カテーテル等の長尺状の挿入体と生体組織との間の挿入部を被覆する液剤を塗布するための液剤塗布具に関する。
医療用の長尺状の挿入体、例えば、血管カテーテル、導尿カテーテル及び硬膜外カテーテル等の各種カテーテル、又は、留置ドレーン、又は、腹膜透析チューブ、又は、ヒューバー針の挿入部、又は、生体埋込型医療機器のケーブル、又は、気管切開カニューレ等(以下、挿入管という)を体内に挿入し留置する際には、当該挿入管の生体組織(例えば、体表面)への挿入部に隙間を生じることがあり、この隙間に菌(例えば、皮膚に常在する菌)や汚れが侵入し、感染症や炎症を生じる可能性がある。
そこで、一般的には、上記の感染症や炎症を予防するために、挿入部周辺をドレッシング剤で被覆する処置や、抗菌剤を含浸させたパッチを挿入部周辺に貼り付ける処置等が行われている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開平9−94299号公報 特許第3046623号公報
上記のようなドレッシング剤やパッチを挿入部及びその周辺に貼り付ける処置を行うことにより、感染症や炎症の予防に対して一定の効果を得ることができる。しかしながら、このようなドレッシング剤やパッチを貼り付ける方法は、挿入管と生体組織との挿入部周辺を上方からカバーするだけの処置であるため、挿入部に生じる隙間を完全に塞ぐことは難しい。
本発明はこのような従来の課題を考慮してなされたものであり、長尺状の挿入体と生体組織との間の挿入部に生じる隙間を一層確実に塞ぐことを可能とする液剤塗布具を提供することを目的とする。
本発明に係る液剤塗布具は、長尺状の挿入体の生体組織への挿入部を被覆するための液剤を前記挿入体の外周面に向けて吐出する吐出孔を有することを特徴とする。
このような構成によれば、前記液剤を吐出孔から、例えばカテーテル等の挿入体の外周面に向けて吐出することにより、挿入部及びその周辺に液剤を塗布し、該挿入部に生じる隙間を確実に被覆し塞ぐことができる。この際、液剤を吐出孔から挿入体の外周面に吐出することにより、液剤をドロップ状の液滴として該外周面を伝わせて挿入部へと塗布することができ、挿入体の外周面の局所的な狭い範囲では液剤を厚く塗布し、塗布部の外側に向かって徐々に薄くなるよう適切に且つ十分に塗布することができる。
また、前記液剤が充填される貯液部と、前記吐出孔を有し、前記貯液部からの前記液剤を流通可能なノズルとを備え、貯液部内に充填された液剤をノズルの吐出孔から吐出する構成としてもよい。
前記ノズルは、前記挿入体の外周面の少なくとも一部を嵌め込み可能な凹部を有し、該凹部の内面に前記吐出孔が形成されていると、ノズルを挿入体に対して確実に且つ容易に位置決めすることができ、より円滑に液剤を塗布することができる。
この場合、前記凹部は、前記挿入体の外周面が最も深く嵌め込まれた状態で、前記吐出孔と前記挿入体の外周面との間に隙間が形成される逃げ部を有するとよい。そうすると、ノズルの凹部を挿入体に対して位置決めした状態であっても、吐出孔が挿入体の外周面によって塞がれることが前記逃げ部によって回避されるため、より確実に且つ円滑に液剤を塗布することができる。
前記ノズルは、前記貯液部が設けられたシリンジの流出口に接続されるか、又は、該シリンジの先端に一体的に設けられる構成としてもよい。ノズルがシリンジの流出口に接続される構成では、ノズルやシリンジの仕様を挿入体の外径や挿入部の位置等に応じて適宜選択することができ、当該塗布具の汎用性を高めることができる。一方、ノズルがシリンジに一体的に設けられる構成では、使用開始前にノズルをシリンジに装着する工程が不要となり取り扱いが一層容易となり、さらに、当該塗布具の製造コストを低減することができる。
前記ノズルは、前記吐出孔から吐出された前記液剤が流れるスライダを有してもよい。そうすると、液剤が流れるスライダの先端を挿入体に対して位置決めすることにより、吐出孔から吐出された液剤をスライダ上を流通させて挿入部へと塗布することができる。このため、液剤の吐出量をスライダ上で目視によって確認しながら使用することができるため、挿入部への塗布が一層容易となり、また塗布量の調整も容易となる。
前記貯液部を押圧可能な膨出部が形成された本体部を有し、該本体部に前記ノズルが設けられる構成としてもよい。そうすると、シリンジに貯液部を設ける構成に比べて当該塗布具を一層コンパクトに且つ低コストに構成することが可能となる。
本発明によれば、挿入体の生体組織への挿入部を被覆するための液剤をノズルの吐出孔から、例えば、カテーテル等の挿入体の外周面に向けて吐出することができる。これにより、挿入体の生体組織への挿入部及びその周辺に液剤を円滑に塗布することができ、該挿入部に生じる隙間を確実に被覆し塞ぐことができる。
本発明の第1の実施形態に係る液剤塗布具の一部分解斜視図である。 図1に示す液剤塗布具の先端側を拡大した部分断面図である。 図3Aは、図1に示す塗布具によって挿入管の生体組織への挿入部に対して液剤の塗布を行う様子を示す説明図であり、図3Bは、図3Aに示す状態から液剤の塗布を行い、挿入部周辺を液剤によって被覆した状態を示す説明図である。 図4Aは、ノズルの第1変形例を示す平面図であり、図4Bは、ノズルの第2変形例を示す平面図である。 図5Aは、シリンジとノズルの接続部にロック機構を設けた構成例の側面断面図であり、図5Bは、図5Aに示すロック機構をロック状態とした側面断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る液剤塗布具の斜視図である。 図7Aは、本発明の第3の実施形態に係る液剤塗布具の平面図であり、図7Bは、図7Aに示す液剤塗布具の側面図である。 図8Aは、本発明の第4の実施形態に係る液剤塗布具の平面図であり、図8Bは、図8Aに示す液剤塗布具の側面図である。 本発明の第5の実施形態に係る液剤塗布具の平面図である。
以下、本発明に係る液剤塗布具について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る液剤塗布具10の一部分解斜視図であり、図2は、図1に示す液剤塗布具10の先端側を拡大した部分断面図である。
本実施形態に係る液剤塗布具10(以下、単に「塗布具10」ともいう)は、液剤Lが充填されたシリンジ12と、シリンジ12の先端に接続されるノズル14とを有し、液剤Lをノズル14から目的部位へと塗布(投与、吐出、注入)するための器具である。液剤Lは、カテーテル、ドレーン又はケーブル等からなる長尺状の挿入体である挿入管16の生体組織18(例えば、体表面)への挿入部20を被覆するための薬剤等であり(図3A及び図3B参照)、すなわち、塗布具10は、先端のノズル14から前記挿入部20及びその周辺に、液剤Lを塗布するための医療用器具である。挿入管16の生体組織18への挿入部20とは、体表面以外、例えば、体内にあるものであってもよい。
液剤Lとしては、例えば、シアノアクリレートを含有するシーラント(封止材、接着剤)や、例えば、クロルヘキシジン等の抗菌剤を含有し、且つ十分な粘度を有した液剤を用いるとよい。該液剤は、吐出後に硬化するものがよく、生体組織と適度な接着性を有するものが望ましい。具体的な材料の一例としては、ポリエチレングリコールを主としたゲルや多糖ゲルがあり、2液を混合させるなどして硬化させる方法でもよい。
以下、図1及び図2における左側(シリンジ12側)を「基端(後端)」側、右側(ノズル14側)を「先端」側と呼んで説明する。
図1及び図2に示すように、シリンジ12は、先細りテーパ形状で突出する流出口22aを先端に設けた外筒(シリンダ)22と、外筒22内で液密に摺動し、内部に液剤Lが充填される貯液部22bを画成するガスケット24が先端に装着され、前後方向(軸方向)に移動可能な押し子(プランジャロッド)26とを備える。
ノズル14は、略円筒状に形成された部材であり、シリンジ12の流出口22aにテーパ嵌合する注入口28を基端面に有し、先端面に軸方向に窪んだ凹部30を有する。凹部30の内面には、注入口28から連通して軸方向に延びたノズル流路32からの吐出孔34が開口形成されている(図2参照)。凹部30は、内径が異なる2段形状であり、先端側の第1凹部30aと、基端側で吐出孔34が内面で開口する第2凹部30bとを有する(図2参照)。
ノズル14の材質は、特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリカーボネイト、アクリル樹脂、ポリアミド等の樹脂を用いるとよく、シリンジ12の外筒22及び押し子26についても同様である。ガスケット24には、スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、シリコーンゴム、ポリエステルエラストマー等の各種エラストマーを用いるとよい。また、ノズル14は、例えば、長さが10mm〜50mm程度、好ましくは10mm〜20mm程度の筒状であり、吐出孔34は、口径が2mm〜10mm程度、好ましくは2mm〜5mm程度であるとよい。これらの各寸法や材質は、当該塗布具10の用途や仕様、液剤Lの種類等によって適宜最適に設定可能であることは勿論である。
次に、以上のように構成される塗布具10を用いた液剤塗布方法の一例について、図3A及び図3Bを参照して説明する。図3Aは、図1に示す塗布具10によって挿入管16の生体組織18への挿入部20に対して液剤Lの塗布を行う様子を示す説明図であり、図3Bは、図3Aに示す状態から液剤Lの塗布を行い、挿入部20周辺を液剤Lによって被覆した状態を示す説明図である。
長尺状の挿入体である挿入管16としては、例えば、血管カテーテル、導尿カテーテル及び硬膜外カテーテル等の各種カテーテル、又は、留置ドレーン、又は、腹膜透析チューブ、又は、ヒューバー針の挿入部、又は、生体埋込型医療機器のケーブル、又は、気管切開カニューレ等を挙げることができる。このような挿入管16が生体組織18(例えば、体表面)に挿入された状態では、図3Aに示すように、挿入部20において挿入管16と生体組織18との間に、該挿入管16の外周面に沿った隙間Gが生じることになる。なお、図3A及び図3Bでは、理解の容易のため、隙間Gをやや誇張して図示しているが、実際の隙間Gは、図3A及び図3Bに図示したものよりも幅の狭い、より微小な間隔である。
このように挿入部20に生じる隙間Gには、生体組織18の表面(皮膚表面等)に常在する菌や汚れが侵入する可能性があり、感染症や炎症を防止するためには、この隙間Gをより確実に塞ぐことが好ましい。ところが、上記した従来のドレッシング剤は、フィルムを挿入部周辺に貼り付けるだけの構成であるため、挿入部で生じる前記隙間Gを完全に塞ぐことは難しい。しかも、貼り付けたフィルムにしわ等が生じることがあり、そうすると、しわ等によって生じた隙間(空間)を通して菌が移動し、前記隙間Gへと侵入する可能性もある。
そこで、本実施形態では、上記の隙間Gを確実に閉塞し、しわ等に起因する前記隙間の発生を防止するため、液剤Lとして、シアノアクリレートを含有するシーラントや、クロルヘキシジン等の抗菌剤を含有し、且つ十分な粘度を有した液剤を用い、これらを単独で又は混合したものを液剤Lとして、シリンジ12の貯液部22b内に予め充填しておくか、又は手技の直前に充填しておくものとする。
次に、シリンジ12の流出口22aのキャップ38(図1参照)を取り外して該流出口22aを開通してからノズル14を装着し(図2参照)、プライミングを行った後、図3Aに示すように、凹部30を挿入管16の外周面に対して嵌め込むように配置する。なお、キャップ38に代えて、例えば、吐出孔34に内挿される方式のキャップ(図示せず)や、流出口22aの出口に図示しない膜を設けておき、使用開始時に、該膜を図示しない穿刺針等によって開通するか、又はノズル14のノズル流路32内に設けた流路が形成された穿刺針によって開通するように構成してもよい。
この際、ノズル14の挿入管16への設置位置は、挿入管16や塗布具10の種類や寸法、挿入部20での隙間Gの大きさ等にもよるが、例えば、生体組織18の表面から5mm〜20mm、好ましくは10mm程度の高さ位置(図3A中のh=10mm)に設定するとよい。
なお、図3A中に2点鎖線で示すように、例えば、シリンジ12の外筒22の先端側に、当該塗布具10の生体組織18の表面からの設置高さhを規定する脚部39を設けてもよい。脚部39の形状は、例えば、カメラ等で用いられる一般的な3脚(2脚)構造や、平板を立設した構造等、各種の形状をとることができ、要は、シリンジ12の先端に接続されたノズル14と生体組織18の表面との間に介在し、ノズル14の生体組織18からの設置高さhを規定し得るものであればよい。また、脚部39の配置は、上記のように外筒22の先端側に設ける以外にも、例えば、ノズル14近傍のシリンジ12外面や、ノズル14とシリンジ12との接続部近傍や、さらには、ノズル14の外面等に設けてもよく、要は、当該塗布具10を挿入管16に対して位置決めする際に、生体組織18上に着地して、ノズル14の生体組織18からの設置高さhを規定し得る位置にあればよい。
脚部39を設けることにより、ノズル14の挿入管16への設置位置、つまり生体組織18の表面からの高さhを明確に規定することができ、一層簡便な操作感を得ることができ、しかも、使用者に当該塗布具10の適正な使用位置を明示することができる。
続いて、シリンジ12の押し子26を押し込むことにより、図3Bに示すように、液剤Lがノズル14の吐出孔34から凹部30の内側に吐出され、該吐出された液剤Lは、挿入管16の外周面を伝いながら下降して挿入部20に到達する。これにより、液剤Lが挿入部20及びその周辺に適切に塗布され、隙間Gが確実に被覆され塞がれる。また、当該塗布具10の液剤Lは、例えば、上記のドレッシング剤と併用することもでき、そうするとドレッシング剤に生じるしわがあった場合でも菌が隙間Gから体内に侵入することが確実に防止される。
例えば、液剤Lとして、シアノアクリレートを含有するシーラントを用いると、挿入部20及びその周辺部で該シーラントが固化するため、隙間Gを確実に塞ぐことができ、しかも挿入管16を挿入部20に対して固定することもできる。一方、液剤Lとして、例えば、クロルヘキシジン等の抗菌剤を含有し、且つ十分な粘度を有した液剤を用いると、挿入部20及びその周辺部に該液剤Lが保持され、隙間Gを確実に塞ぐことができる。なお、該液剤を用いる場合には、上記のシーラントのように挿入部20周辺で固化することはないが、一般に、挿入管16と生体組織18との間に生じる隙間Gの幅は極めて狭いことから、所定の粘度からなる液剤Lであれば、固化しなくてもその表面張力によって確実に隙間Gを塞ぐことは可能である。
以上のように、本実施形態に係る塗布具10では、シリンジ12の貯液部22b内に充填された液剤Lをノズル14の吐出孔34から挿入管16の外周面に向けて吐出し、挿入部20及びその周辺に液剤Lを塗布することにより、隙間Gを確実に被覆し、塞ぐことができる。従って、カテーテル等の挿入管16と生体組織18との間の挿入部20に形成される隙間Gに菌や汚れが侵入することを確実に防ぐことができ、該挿入部20での感染症や炎症の発生を予防することができる。
ノズル14は、挿入管16の外周面に嵌め込まれる凹部30を有し、この凹部30の内面に液剤Lの吐出孔34が形成されている。このため、ノズル14を挿入管16に対して、所望の位置に適切に位置決め保持した状態で液剤Lを塗布することができ、高い操作性と確実な塗布とが可能となる。
なお、例えば、ノズル14を一般的なスプレー型に構成した場合には、液剤Lをある程度の広範囲に均一に塗布することになり、細かな粒子状の液剤Lを塗布することとなる。これに対して、本実施形態の塗布具10では、液剤Lを吐出孔34からドロップ状の液滴として挿入管16の外周面に塗布し、この外周面を伝わせて挿入部20へと塗布することができる。このため、液剤Lを、挿入管16の外周面の局所的な狭い範囲では液剤Lを厚く塗布し、塗布部の外側に向かって徐々に薄くなるよう、いわゆる半田付けを行うように塗布することができる。勿論、ノズル14に微小な吐出孔34を1又は複数設けてスプレー型に構成してもよく、この場合には、例えばノズル14(吐出孔34)を挿入部20に向けて使用することにより、挿入管16の根元部分の外周面及びその周囲を覆うように液剤Lを塗布することができる。
図2に示すように、凹部30は、第1凹部30aと第2凹部30bとを有し、先端側の第1凹部30aが挿入管16の外径と同一又は多少大きな内径で構成され、基端側の第2凹部30bが挿入管16の外径よりも小さな内径で構成されている。従って、凹部30を挿入管16に嵌め込んだ際、挿入管16は第1凹部30aの内側までしか入り込まないため、吐出孔34と挿入管16の外表面との間には、第2凹部30bによる隙間40が必ず形成されることとなる(図2参照)。このため、吐出孔34が挿入管16の外表面によって塞がれることが防止され、より円滑に液剤Lを塗布することができる。
すなわち、第2凹部30bが挿入管16に対する吐出孔34の逃げ部として機能することになり、該逃げ部を形成する構造としては、凹部30を第1凹部30a及び第2凹部30bの2段で構成する構造以外でも勿論よく、要は、ノズル14の先端を挿入管16に当接させ位置決めさせた状態で、吐出孔34が塞がれず適度な隙間40を形成可能な構造であればよい。例えば、ノズル14に代えて、図4Aに示されるように、途中で挿入管16が引っかかる寸法からなるV字状の凹部42を有するノズル14aや、図4Bに示されるように、挿入管16の周囲に複数の隙間40を形成可能な複数の小凹部43a(図4Bでは3個)を設けた凹部43を有し、各小凹部43aにそれぞれ吐出孔34を設けたノズル14bとして構成することもできる。
また、ノズル14がシリンジ12に対して着脱可能に構成されていることにより、例えば、複数種類・仕様のシリンジ12と、複数種類・仕様のノズル14とをそれぞれ準備しておき、挿入管16の外径や挿入部20の位置等に応じて適宜最適なシリンジ12とノズル14の組み合わせを選択することができ、当該塗布具10の汎用性を高めることができる。
ところで、当該塗布具10では、例えば、十分な粘度を持った液剤Lを塗布するため、シリンジ12から吐出される液剤Lは所定の高い圧力(抵抗)を発生することになる。そこで、ノズル14とシリンジ12との接続部について、図2に示される通常のテーパ嵌合構造(ルアーテーパ嵌合構造)以外にも、例えば、図5A及び図5Bに示されるロック機構44を備えたルアーロック構造とすることも有効である。
図5A及び図5Bに示すように、ロック機構44は、シリンジ12の流出口22aの外周側に隙間45を有して配置された筒部46の内周面に形成された雌ねじ47と、ノズル14の基端側外周面に形成された雄ねじ48とから構成されている。シリンジ12側の雌ねじ47に対し、ノズル14側の雄ねじ48が螺合されることにより、シリンジ12とノズル14とをより確実に嵌合・締結することができる。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る液剤塗布具50の斜視図である。この第2の実施形態に係る液剤塗布具50において、上記第1の実施形態に係る液剤塗布具10と同一又は同様な機能及び効果を奏する要素には同一の参照符号を付して詳細な説明を省略し、以下同様とする。
上記第1の実施形態に係る塗布具10では、ノズル14をシリンジ12に対して着脱可能に構成していたが、図6に示すように、この液剤塗布具50(以下、単に「塗布具50」ともいい、後述する他の実施形態についても同様とする)では、シリンジ52の先端に凹部30及びノズル流路32を有するノズル54を一体的に設けて構成されている。
従って、当該塗布具50では、ノズル54をシリンジ52に装着する工程が不要となり、取り扱いが一層容易となる。さらに、ノズル54をシリンジ52に一体化したことにより、当該塗布具50の製造コストを低減することができる。
なお、当該塗布具50では、上記のキャップ38等(図1参照)の代わりとして、例えば、吐出孔34に内挿される方式のキャップ(図示せず)や、吐出孔34に図示しない膜等を設けておき、使用開始時にこの膜を穿刺具等によって開通する構成等にするとよく、後述する塗布具60、70、80でも同様に構成するとよい。
図7Aは、本発明の第3の実施形態に係る液剤塗布具60の平面図であり、図7Bは、図7Aに示す液剤塗布具60の側面図である。
本実施形態に係る塗布具60は、図6に示す塗布具50のシリンジ52に代えて、貯液部62aを有する小型扁平な本体部62を有し、該本体部62の先端に貯液部62aから連通するノズル流路32を設けたノズル64が一体的に備えられている。本体部62の略中央部には、その上下面に扁平半球状に膨出形成された膨出部62bが設けられ、この膨出部62bの内側が貯液部62aとなっている。本体部62は、少なくとも貯液部62aを構成する膨出部62bが可撓性を有する樹脂製材料等によって形成される。
従って、当該塗布具60では、使用者が本体部62を片手で把持した状態で、例えば親指と人差指とで図7B中の矢印Pに示すように、膨出部62b(貯液部62a)を押し潰す方向に押圧することにより、ノズル64の吐出孔34から液剤Lを吐出することができる。このように、塗布具60ではシリンジが不要となることから、全体として一層コンパクト且つ低コストな構造とすることができ、さらに取り扱い性を一層向上させることができる。
図8Aは、本発明の第4の実施形態に係る液剤塗布具70の平面図であり、図8Bは、図8Aに示す液剤塗布具70の側面図である。
本実施形態に係る塗布具70は、図1に示す液剤塗布具10のノズル14に代えて、ノズル流路32及び吐出孔34が形成された略円筒形状のベース部71と、吐出孔34から斜め下方に延びてベース部71に固定された樋状のスライダ72と備えたノズル74を有する。スライダ72は、両側部に壁部が設けられることで断面略U字の溝状に構成された流路72aを有する。すなわち、吐出孔34から吐出された液剤Lは、該流路72a上を流れて先端の凹部30から挿入管16及びその周辺部へと塗布される。
従って、当該塗布具70では、挿入管16に対して位置決め保持される凹部30がスライダ72先端に設けられることにより、吐出孔34から吐出された液剤Lをスライダ72上を流通させて挿入部20へと塗布することができる。このため、液剤Lの吐出量をスライダ72の流路72a上で目視によって確認しながら使用することができるため、挿入部20への塗布が一層容易となり、また塗布量の調整も容易となる。
さらに、図8A及び図8Bに示すように、スライダ72先端の凹部30を挿入部20近傍に直接的に配置することができ、当該塗布具70の挿入部20への位置決めを一層容易に行うことができる。すなわち、吐出孔34から斜め下方に延びたスライダ72が、図3Aに示す脚部39と略同様な機能も奏することになる。勿論、この塗布具70についても、上記した塗布具50と略同様に、ノズル74をシリンジ12に一体的に固定した構成としてもよい。
なお、ノズル74の仕様は、当該塗布具70の用途や仕様、液剤Lの種類等によって適宜最適に設定すればよいが、例えば、スライダ72先端の凹部30を挿入管16に位置決め配置でのスライダ72と挿入管16とがなす角度θ(図8A参照)が、5°〜60°程度、好ましくは、15°〜45°程度に設定されるとよく、また、スライダ72の高さh1(図8A参照)は、生体組織18の表面から5mm〜20mm、好ましくは10mm程度の高さ位置に設定するとよい。
図9は、本発明の第5の実施形態に係る液剤塗布具80の平面図である。
本実施形態に係る塗布具80は、図1に示す塗布具10のノズル14に代えて、長尺且つ細径のチューブ82を有するノズル84を備えた構成からなる。ノズル84は、シリンジ12の流出口22aに接続される注入口28が形成されたベース部86の先端からチューブ82が延在しており、これらベース部86及びチューブ82の内腔がノズル流路32として機能する。なお、塗布具80では、チューブ82が細径であることから、その先端の吐出孔34は、上記の第2凹部30b(図2参照)と略同径で挿入管16の外径より小径の凹部88のみによって構成してもよいが、勿論、チューブ82先端に凹部30、42、43等(図2、図4A及び図4B参照)を設けることも可能である。
従って、当該塗布具80では、ノズル84に長尺なチューブ82を設けたことにより、例えば、液剤Lの塗布対象となる挿入管16の周囲に、他の挿入管や他の医療機器等が配置されている状況であっても、これら各機器の間にチューブ82を容易に通すことができ、目的となる挿入管16の挿入部20に対して、確実に且つ容易に液剤Lを塗布することができる。
本発明は、上記の実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成乃至工程を採り得ることは勿論である。
例えば、液剤塗布具10、50、60、70、80によって吐出・塗布する液剤Lとしては、上記したシアノアクリレートを含有するシーラントや、クロルヘキシジン等の抗菌剤を含有し且つ十分な粘度を有した液剤以外であっても勿論よく、要は挿入部20周辺に塗布されることで固化し又は適度な粘度によって隙間Gを被覆し塞ぐことができるものであればよく、例えば、ポリエチレングリコールを主としたゲルや多糖ゲル等を用いてもよい。なお、当該塗布具によって塗布される液剤とは、塗布される状態で液体のものをいい、塗布された後、シーラントのように固化するものも当然に含むものとする。
また、ノズルの先端に設けられ、挿入管に位置決めされる凹部としては、上記した凹部30、42、43以外の形状であっても勿論よい。すなわち、凹部の構造は、例えば凹部30のように2段構成以外に1段や3段の構成であってもよく、要は、挿入管の外面で吐出孔が塞がれることを回避でき、該挿入管の外周に円滑に液剤を回すことができる構成であればよい。
ノズル14等から液剤Lを吐出するための圧送機構としては、押し子26を設けたシリンジ12、52や、図7A及び図7Bに示す構成以外であっても勿論よく、要は、貯液部内に充填された液剤を吐出孔から確実に吐出可能な構成であればよい。
10、50、60、70、80…液剤塗布具 12、52…シリンジ
14、14a、14b、54、64、74、84…ノズル
16…挿入管 18…生体組織
20…挿入部 30、42、43、88…凹部
34…吐出孔

Claims (5)

  1. 長尺状の挿入体の生体組織への挿入部を被覆するための液剤が充填される貯液部と、
    前記貯液部に連通して前記液剤を流通可能なノズル流路、及び前記ノズル流路に連通して前記挿入体の外周面に向けて前記液剤を吐出する開口を有するノズルと、を備え、
    前記ノズルは、前記挿入体の外周面の少なくとも一部を嵌め込み可能な凹部を有し、該凹部の内面に前記開口が形成されていることを特徴とする液剤塗布具。
  2. 請求項1記載の液剤塗布具において、
    前記凹部は、前記挿入体の外周面が最も深く嵌め込まれた状態で、前記開口と前記挿入体の外周面との間に隙間が形成される逃げ部を有することを特徴とする液剤塗布具。
  3. 請求項1又は2記載の液剤塗布具において、
    前記ノズルは、該ノズルの側面から内側に切り欠くことにより前記凹部を形成したものであり、
    前記凹部は、前記ノズルの側方から前記挿入体の進入を許容する
    ことを特徴とする液剤塗布具。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の液剤塗布具において、
    前記ノズルは、前記開口から吐出された前記液剤が流れるスライダを有することを特徴とする液剤塗布具。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の液剤塗布具において、
    前記貯液部を押圧可能な膨出部が形成された本体部を有し、該本体部に前記ノズルが設けられることを特徴とする液剤塗布具。
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