以下、本発明をパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)10に適用した場合の一実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、パチンコ機10の正面図であり、図2はパチンコ機10の遊技盤13の正面図であり、図3はパチンコ機10の背面図である。
パチンコ機10は、図1に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口63,64等を有する遊技盤13(図2参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図5参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。
前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図1参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112aへと案内される。また、上皿17の上面には、枠ボタン22が設けられている。この枠ボタン22は、例えば、後述する第3図柄表示装置81(図2参照)で表示される演出のステージを変更したり、スーパーリーチの演出内容を変更したりする場合などに、遊技者により操作される。
ステージとは、第3図柄表示装置81に表示される各種演出に統一性を持たせた演出モードのことで、本パチンコ機10では「街中ステージ」,「空ステージ」,「島ステージ」の3つのステージが設けられている。そして、後述する第1入球口64への入球(始動入賞)に伴って行われる変動演出やリーチ演出などの各種演出は、それぞれのステージに与えられたテーマに合わせて行われるように設計されている。ステージの変更は、変動演出が行われていない期間や高速変動中に遊技者によって枠ボタン22が操作された場合に行われ、枠ボタン22が操作される度に「街中ステージ」→「空ステージ」→「島ステージ」→「街中ステージ」→・・・の順で繰り返し変更される。また、電源投入後の直後は、初期ステージとして「街中ステージ」が設定される。
一方、第3図柄表示装置81には、ノーマルリーチ演出が開始された場合に、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展させるときは、ノーマルリーチ中にスーパーリーチの演出態様の選択画面が表示されるように構成されており、その選択画面が表示されている間に、枠ボタン22が遊技者に操作されると、スーパーリーチ時の演出内容が変更される。
前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部29〜33が設けられている。パチンコ機10においては、これら電飾部29〜33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時やリーチ演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29〜33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前のリーチ中である旨が報知される。また、前面枠14の正面視(図1参照)左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。
また、右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図2参照)に貼付される証紙等はパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29〜33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)(図示せず)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には球発射ユニット112aの駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する押しボタン式の打ち止めスイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび打ち止めスイッチ51bがオフとなっている。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。この球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
図2に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12の裏面側に取り付けられる。一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図1参照)を通じて内枠12の前面側から視認することができる。以下に、主に図2を参照して、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図5参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図2の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図2の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
詳細については後述するが、本パチンコ機10では、球が第1入球口64へ入球(始動入賞)すると、第1図柄(特別図柄)の抽選が行われて、大当たりか否かの当否判定(大当たり抽選)が行われる。この大当たり抽選において、大当たりと判定された場合にはその大当たり種別の判定も行われる。ここで判定される大当たり種別としては、15R確変大当たり、2R確変大当たり、15R通常大当たりが用意されている。
「15R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりが終了した場合に、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態へ移行する確変大当たりのことであり、「2R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりが終了した場合に、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態へ移行する確変大当たりのことである。また、「15R通常大当たり」は、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりが終了した場合に、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態へ移行すると共に、所定の変動回数の間(例えば、100変動回数)は時短状態となる大当たりのことである。
そして、「高確率状態」とは、大当たり終了後に付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確率変動中(確変中)の時をいい、換言すれば、特別遊技状態である大当たりへ移行し易い遊技の状態のことである。本実施形態における高確率状態(確変中)は、第2図柄の当たり確率がアップして第1入球口64へ球が入球し易い遊技の状態を含む。
一方で、「低確率状態」とは、確変中でない時をいい、大当たり確率が通常の状態、即ち、確変の時より大当たり確率が低い状態をいう。また、「低確率状態」のうちの時短状態(時短中)とは、大当たり確率が通常の状態であると共に、第2図柄の当たり確率のみがアップして第1入球口64へ球が入球し易い遊技の状態のことをいう。尚、パチンコ機10が大当たりの最中は、大当たり抽選が行われないものの、その遊技状態は低確率状態になっている。
上述したように、本実施形態では確変中や時短中に、第2図柄の当たり確率をアップしているが、第2図柄の当たり確率を変更する代わりに、パチンコ機10の遊技状態に応じて、第1入球口64に付随する電動役物(図示せず)の開放時間や、1回の大当たりに伴う電動役物の開放回数を変更するように構成しても良い。
遊技領域の正面視右側上部(図2の右側上部)には、発光手段である複数の発光ダイオード(以下、「LED」と略す。)37aと7セグメント表示器37bとが設けられた第1図柄表示装置37が配設されている。第1図柄表示装置37は、後述する主制御装置110で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。複数のLED37aは、第1入球口64への入球(始動入賞)に伴って行われる変動中であるか否かを点灯状態により示すことによって変動表示を行ったり、変動終了後の停止図柄として、その始動入賞に対して行われる抽選の結果に応じた第1図柄を点灯状態により示したり、第1入球口64に入球された球のうち変動が未実行である球(保留球)の数である保留球数を点灯状態により示すものである。
7セグメント表示器37bは、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行うものである。なお、LED37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態(高確率状態中や、低確率状態中や、大当たり中など)を表示することができる。尚、大当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合、LED37aには、大当たりか外れかのみを示す停止図柄ではなく、大当たり種別に応じた停止図柄が示される。
遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1入球口64への入球(始動入賞)をトリガとして、第1図柄表示装置37における変動表示と同期させながら、第3図柄の変動表示を行う液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す)で構成された第3図柄表示装置81と、第2入球口67の球の通過をトリガとして第2図柄を変動表示するLEDで構成された第2図柄表示装置83とが設けられている。また、可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。
第3図柄表示装置81は、8インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置114によって表示内容が制御されることにより、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列毎に縦スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。本実施形態では、後述する主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37で行われるのに対して、第3図柄表示装置81ではその第1図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示が行われる。なお、表示装置に代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
ここで、図4を参照して、第3図柄表示装置81の表示内容について説明する。図4は、第3図柄表示装置81の表示画面を説明するための図面であり、図4(a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、図4(b)は、実際の表示画面を例示した図である。
第3図柄は、「0」から「9」の数字を付した10種類の主図柄により構成されている。各主図柄は、木箱よりなる後方図柄の上に「0」から「9」の数字を付して構成され、そのうち奇数番号(1,3,5,7,9)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯に大きな数字が付加されている。これに対し、偶数番号(0,2,4,6,8)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯にかんな、風呂敷、ヘルメット等のキャラクタを模した付属図柄が付加されており、付属図柄の右下側に偶数の数字が緑色で小さく、且つ、付属図柄の前側に表示されるように付加されている。
また、本実施形態のパチンコ機10では、後述する主制御装置110(図5参照)において行われる大当たり抽選の抽選結果が大当たりになった場合、同一の主図柄が揃う変動表示が行われ、その変動表示が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。大当たり終了後に高確率状態(確変状態)に移行する場合は、奇数番号が付加された主図柄(「高確率図柄」に相当)が揃う変動表示が行われる。一方、大当たり終了後に低確率状態に移行する場合は、偶数番号が付加された主図柄(「低確率図柄」に相当)が揃う変動表示が行われる。
より具体的には、抽選結果が「15R確変大当たり、又は、2R確変大当たり」であれば、奇数番号である「1,3,5,7,9」が付加された主図柄が揃う変動表示が行われ、抽選結果が「15R通常大当たり」であれば、「偶数番号である「0,2,4,6,8」が付加された主図柄が揃う変動表示が行われる。一方、大当たり抽選の抽選結果が外れであれば、同一番号の主図柄が揃わない変動表示が行われる。尚、詳細については後述するが、本実施形態では、大当たり抽選の抽選結果が外れである場合に、大当たりになる可能性が高いことを示唆(予告)する連続予告演出が行われることがあり、その場合には、変動表示が行われると、所定の主図柄の組み合わせ(例えば、有効ラインL1上に、主図柄の組み合わせが左図柄列Z1から順に「3」「4」「1」)である、所謂「チャンス目」が必ず表示される。
図4(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下に2分割され、下側の2/3が第3図柄を変動表示する主表示領域Dm、それ以外の上側の1/3が予告演出、キャラクタおよび保留球数などを表示する副表示領域Dsとなっている。
主表示領域Dmは、左・中・右の3つの表示領域Dm1〜Dm3に区分けされており、その3つの表示領域Dm1〜Dm3に、それぞれ3つの図柄列Z1,Z2,Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、上述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1〜Z3には、数字の昇順または降順に主図柄が配列され、各図柄列Z1〜Z3毎に周期性をもって上から下へ(矢印で示すY方向)とスクロールして変動表示が行われる。特に、左図柄列Z1においては主図柄の数字が降順に現れるように配列され、中図柄列Z2及び右図柄列Z3においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列されている。
また、主表示領域Dmには、各図柄列Z1〜Z3毎に上・中・下の3段に第3図柄が表示される。この主表示領域Dmの中段部が有効ラインL1として設定されており、毎回の遊技に際して、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に、有効ラインL1上に第3図柄が停止表示される。その第3図柄の停止時に有効ラインL1上に大当たり図柄の組合せ(本実施形態では、同一の主図柄の組合せ)で揃えば大当たりとして大当たり動画が表示される。
一方、副表示領域Dsは、主表示領域Dmよりも上方に横長に設けられており、さらに左右方向に3つの小領域Ds1〜Ds3に等区分されている。このうち、小領域Ds1は、第1入球口64に入球された球のうち変動が未実行である球(保留球)の数である保留球数を表示する領域であり、小領域Ds2およびDs3は、予告演出画像を表示する領域である。
実際の表示画面では、図4(b)に示すように、主表示領域Dmに第3図柄の主図柄が合計9個表示される。副表示領域Dsにおいては、右の小領域Ds3に動画が表示され、通常より大当たりへ遷移し易い状態であることが遊技者に示唆される。中央の小領域Ds2では、通常は、所定のキャラクタ(本実施形態ではハチマキを付けた少年)が所定動作をし、時として所定動作とは別の特別な動作をしたり、別のキャラクタが現出するなどして予告演出が行われる。
一方、第3図柄表示装置81(第1図柄表示装置37)にて変動表示が行われている間に球が第1入球口64へ入球した場合、その入球回数は最大4回まで保留され、その保留球数は第1図柄表示装置37により示されると共に、副表示領域Dsの小領域Ds1においても示される。小領域Ds1には、保留球数1球につき1つの保留球数図柄が表示され、その保留球数図柄の表示数に応じて、保留球数が表示される。即ち、小領域Ds1に1つの保留球数図柄が表示されている場合は、保留球数が1球であることを示し、4つの保留球数図柄が表示されている場合は、保留球数が4球であることを示す。また、小領域Ds1に保留球数図柄が表示されていない場合は、保留球数が0球である、即ち、保留球が存在しないことを示す。
なお、本実施形態においては、第1入球口64への入球(始動入賞)は、最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、小領域Ds1における保留球数図柄の表示に代えて、保留球数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、第1図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第3図柄表示装置81に保留球数を表示させないものとしてもよい。更に、可変表示装置ユニット80に、保留球数を示す保留ランプを最大保留数分の4つ設け、点灯状態の保留ランプの数に応じて、保留球数を表示するものとしてもよい。
続けて、図5を参照して、第3図柄表示装置81において行われる大当たり演出について説明する。図5(a)は、大当たり演出の流れの一例を説明するための概略図であり、図5(b),(c)は、大当たり演出の一部であるエンディング演出において表示される表示画面を例示した図である。
主制御装置110では、第1入球口64へ球が入球(始動入賞)すると、それをトリガとして、大当たり抽選が行われ、その後、第1図柄表示装置37において第1図柄(特別図柄)の変動表示が実行される。更に、図5(a)に示すように、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドが送信され、その結果、第3図柄表示装置81では、第1図柄表示装置37の変動表示に応じて第3図柄の変動表示が行われる。
第3図柄表示装置81において第3図柄の変動表示が行われる場合には、まず、第3図柄の高速変動表示が開始され、その後、予め定められた時間(例えば、10秒〜60秒など)が経過すると、第3図柄の中速変動表示へ切り替わり、更に、第3図柄の低速変動表示へ切り替わる。ここで、大当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には、同一番号の主図柄(第3図柄)が揃う停止表示が行われ変動演出が終了し、続けて、大当たり演出が開始される。一方、大当たり抽選の抽選結果が外れである場合には、同一番号の主図柄(第3図柄)が揃わない停止表示が行われて変動演出が終了し、保留されている始動入賞があれば、次の大当たり抽選が行われると共に、次の変動演出が開始される。
大当たり演出は、ファンファーレ演出が行われる期間と、ラウンド演出が行われる期間と、エンディング演出が行われる期間との3つの期間に分けられる。ファンファーレ演出は、これからパチンコ機10が大当たりになって、通常時には閉鎖されている特定入賞口65aが繰り返し開放されることを遊技者に報知して、遊技者の期待感を高めるための演出であり、ラウンド演出は、大当たりを祝福しつつ、これから開始されるラウンド数を遊技者に報知するための演出である。また、エンディング演出は、大当たりが終了することと共に保留中の始動入賞に基づいて大当たり抽選が行われると、何れかの大当たり抽選において抽選結果が大当たりになることを遊技者に報知する(確定演出表示を行う)、または、単に大当たりが終了することを遊技者に報知する(通常表示を行う)ための演出である。
エンディング演出において「確定演出表示」が行われると、大当たりが終了してから、保留中の始動入賞に基づいて大当たり抽選が行われた場合に、何れかの大当たり抽選において抽選結果が大当たりになるという期待感を、遊技者に対して持たせることができる。よって、大当たりが終了してから、その後、大当たり抽選が行われてその抽選結果が大当たりとなるまで、保留中の始動入賞に基づく大当たり抽選が行われる度に、遊技者を一喜一憂させることができる。また、抽選結果が外れであっても、大当たり抽選が行われる度に、次は大当たりになるという期待感が増していくので、遊技者の興趣を更に高めることができる。
第3図柄表示装置81において大当たり演出が行われる場合には、図5(a)に示すように、まず、第3図柄の停止表示がなされるタイミングに合わせて、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へファンファーレコマンドが送信される。尚、詳細については後述するが(図9参照)、このファンファーレコマンドには、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を示す情報が含まれている。音声ランプ制御装置113によりファンファーレコマンドが受信されると、第3図柄表示装置81では、変動演出に続けて、ファンファーレ演出が開始される。
次に、ファンファーレ演出が終了するタイミングに合わせて、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ第1ラウンドを示すラウンド数コマンドが送信される。音声ランプ制御装置113によりラウンド数コマンドが受信されると、第3図柄表示装置81では、ファンファーレ演出に続けて、第1ラウンドに対応するラウンド演出が開始される。本実施形態では、パチンコ機10が大当たりになった後、その大当たり状態は、特定入賞口65aの開閉が、大当たり種別に応じた回数(2ラウンド、又は、15ラウンド)繰り返されるまで継続される。
第1ラウンドが開始され、特定入賞口65aが開放された後、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)が経過すると、特定入賞口65aが閉鎖されると共に、第1ラウンドが終了する。すると、直ぐに第2ラウンドの開始タイミングとなり、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ第2ラウンドを示すラウンド数コマンドが送信される。その結果、第3図柄表示装置81では、第1ラウンドに対応するラウンド演出に続けて、第2ラウンドに対応するラウンド演出が開始される。第2ラウンドが開始されると、第1ラウンドの場合と同様に、特定入賞口65aの開閉制御が行われる。その後は、新たなラウンドが開始されるタイミングとなる毎に、新たなラウンド数を示すラウンド数コマンドが主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信されると共に、特定入賞口65aの開閉制御が行われる。これにより、第1ラウンドから、大当たり種別に応じたラウンド(2ラウンド、又は、15ラウンド)までの各ラウンド演出が順番に実行される。
そして、特定入賞口65aの開閉が全て終了したタイミングに合わせて、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へエンディングコマンドが送信される。音声ランプ制御装置113によりエンディングコマンドが受信されると、第3図柄表示装置81では、エンディング演出が開始される。上述したように、エンディング演出では、大当たりが終了することと共に保留中の始動入賞に基づいて大当たり抽選が行われた場合に、何れかの大当たり抽選において抽選結果が大当たりになることが遊技者に報知されるか(確定演出表示が行われる)、又は、単に大当たりが終了することが遊技者に報知される(通常表示が行われる)。尚、詳細については後述するが、エンディング演出において「確定演出表示」が行われるか、「通常表示」が行われるかは、音声ランプ制御装置113において決定される。
第3図柄表示装置81において「通常表示」が行われる場合には、例えば、図5(b)に示すように、第3図柄表示装置81の画面右下に、「またね!」と表示される。この画面は、大当たりが終了することを意味する。遊技者は、この画面が表示されると、大当たりが終了することを認識できるので、通常時の遊技に戻る心の準備を行うことができる。
一方、第3図柄表示装置81において「確定演出表示」が行われる場合には、例えば、図5(c)に示すように、第3図柄表示装置81の画面右下に、「スーパーチャンス!」と表示される。この画面は、保留されている大当たり抽選うち何れかの抽選がなされると、抽選結果が必ず大当たりとなることを意味する。
遊技者は、この画面が表示されると、大当たりが終了してから、保留されている大当たり抽選のうち何れかの抽選がなされた場合に、抽選結果が大当たりになることを認識できるので、確実に大当たりになるという期待感を、遊技者に対して持たせることができる。よって、遊技者の遊技への参加意欲を高めることができるので、遊技者に遊技への参加意欲を継続して持たせることができる。
また、大当たりが終了してから抽選結果が大当たりとなるまで、保留されている大当たり抽選が行われる度に、遊技者を一喜一憂させることができる。また、抽選結果が外れであっても、大当たり抽選が行われる度に、次は大当たりになるという期待感が増していくので、遊技者の興趣を更に高めることができる。
ここで図2に戻って、説明を続ける。第2図柄表示装置83は、第2入球口67における球の通過に伴って行われる第2図柄の抽選が実行中であるか否かを点灯状態により示すことによって変動表示を行ったり、変動終了後の停止図柄として、その第2図柄の抽選結果に応じた第2図柄を点灯状態により示すものである。
より具体的には、第2図柄表示装置83では、球が第2入球口67を通過する毎に、第2図柄としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる変動表示が行われる。パチンコ機10は、第2図柄表示装置83における変動表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止すると、第1入球口64に付随する電動役物が所定時間だけ作動状態となり(開放される)、その結果、第1入球口64に球が入り易い状態となるように構成されている。球が第2入球口67を通過した通過回数は最大4回まで保留され、その保留球数が上述した第1図柄表示装置37により表示されると共に第2図柄保留ランプ84においても点灯表示される。第2図柄保留ランプ84は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。
なお、第2図柄の変動表示は、本実施形態のように、第2図柄表示装置83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、第2図柄保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、第2入球口67の通過は、第1入球口64と同様に、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、第1図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第2図柄保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしても良い。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る第1入球口64が配設されている。この第1入球口64へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110で大当たり抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37のLED37aで示される。なお、上述したように、第1入球口64は、球が入球すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
そのため、時短状態になって第1入球口64へ入球する球が多くなると、その分、払い出される賞球数が多くなり、その結果、遊技を行っても、持ち玉が減りにくい状態、又は、持ち玉が減らない状態になる。よって、パチンコ機10が時短状態になると、遊技者は、持ち玉が減りにくい状態、又は、持ち玉が減らない状態で、大当たりを得られるという期間感を得ることができる。従って、遊技者の遊技への参加意欲を高めることができるので、遊技者に遊技への参加意欲を継続して持たせることができる。
第1入球口64の下方には可変入賞装置65が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の特定入賞口(大開放口)65aが設けられている。パチンコ機10では、主制御装置110において大当たり抽選が行われ、抽選結果が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置37のLED37aを点灯させると共に、その大当たりに対応した第3図柄の停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、通常時より多量の賞球の払い出しが行われる大当たりに遊技状態が遷移する。この大当たりになると、通常時には閉鎖されている特定入賞口65aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この特定入賞口65aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その特定入賞口65aが所定時間開放される。この特定入賞口65aの開閉動作は、最高で例えば15回(15ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な大当たりの一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
尚、特別入賞口65aは、第1入球口64の直ぐ下に設けられている。よって、大当たり中は、遊技者が特別入賞口65aに入賞させようとして球を打つので、第1入球口64にも球が多く入球する。従って、殆どの場合、パチンコ機10が大当たりになっている間に、第1入球口64についての保留球数は最大(4回)になる。
可変入賞装置65は、具体的には、特定入賞口65aを覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイド(図示せず)とを備えている。特定入賞口65aは、通常時は、球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際には大開放口ソレノイドを駆動して開閉板を前面下側に傾倒し、球が特定入賞口65aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
なお、上記した形態に大当たりは限定されるものではない。特定入賞口65aとは別に開閉される大開放口を遊技領域に設け、第1図柄表示装置37において大当たりに対応したLED37aが点灯した場合に、特定入賞口65aが所定時間開放され、その特定入賞口65aの開放中に、球が特定入賞口65a内へ入賞することを契機として特定入賞口65aとは別に設けられた大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を大当たりとして形成するようにしても良い。
遊技盤13の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35(図1参照)を通じて視認することができる。
更に、遊技盤13には、アウト口66が設けられている。いずれの入賞口63,64,65aにも入球しなかった球はアウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
図3に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100〜104に収納されている。基板ボックス100〜104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図5参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ122が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図5参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ122は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図6を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図6は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
主制御装置110では、大当たり抽選や、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における表示の設定、第2図柄表示装置83における表示の設定といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。RAM203には、これらの処理を制御するための各種カウンタを格納するカウンタ用バッファ(図7参照)が設けられている。ここで、図6を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の表示の設定、第2図柄表示装置83の表示の設定などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。
大当たり抽選や、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の表示の設定には、大当たりの抽選に使用する第1当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の選択に使用する第1当たり種別カウンタC2と、停止パターン選択カウンタC3と、第1当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。また、第2図柄表示装置83の表示の設定には、第2当たり乱数カウンタC4が用いられ、第2当たり乱数カウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図19参照)の実行間隔である4ミリ秒間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図26参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。詳細については後述するが、RAM203には、1つの実行エリアと、4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリア203bが設けられており、これらの各エリアには、第1入球口64への入球タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値がそれぞれ格納される。
各カウンタについて詳しく説明する。第1当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、0〜899)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜899の値を取り得るカウンタの場合は899)に達した後0に戻る構成となっている。特に、第1当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該第1当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。
第1初期値乱数カウンタCINI1は、第1当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、第1当たり乱数カウンタC1が0〜899の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、0〜899の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図19参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図26参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
第1当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したタイミングで、RAM203の保留球格納エリア203bに設けられた保留第1〜第4エリアのいずれかの保留エリアに格納される。大当たりとなる乱数の値は、主制御装置のROM202に格納される大当たり乱数テーブル202aによって設定されており、第1当たり乱数カウンタC1の値が、大当たり乱数テーブル202aによって設定された大当たりとなる乱数の値(当たり値)と一致する場合に、大当たりと判定する。この大当たり乱数テーブル202aとしては、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態の時(確変中ではない期間)に用いられる低確率時用大当たり乱数テーブル202a1と、その低確率時より大当たりとなる確率の高い高確率状態の時(確変中)に用いられる高確率時用大当たり乱数テーブル202a2との2種類が用意されており、それぞれに含まれる大当たりとなる乱数の数が異なって設定されている。このように、大当たりとなる乱数の数を異ならせることにより、低確率時と高確率時とで、大当たりとなる確率が変更される。
本実施形態のパチンコ機10における第1当たり乱数カウンタC1は、0〜899の範囲の2バイトのループカウンタとして構成されている。この第1当たり乱数カウンタC1では、低確率時に大当たりとなる乱数の値(当たり値)の数は3で、その値「7,307,582」が、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1に格納されている。一方で、高確率時に大当たりとなる乱数の値(当たり値)の数は30で、その値「28,58,85,122,144,178,213,238,276,298,322,354,390,420,448,486,506,534,567,596,618,656,681,716,750,772,809,836,866,892」が、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2に格納されている。
尚、本実施形態では、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1に格納されている当たり値と、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2に格納されている当たり値とが、重複した値とならないように、それぞれ当たり値を設定している。ここで、パチンコ機10の遊技状態にかかわらず当たり値となる値が存在すれば、その値が外部から予測されやすくなるので、不正に大当たりを引き当てられる可能性が高くなる恐れがある。これに対して、本実施形態のように、パチンコ機10の遊技状態に応じて(即ち、低確率状態か高確率状態かに応じて)、大当たりとなる乱数の値を変えることで、大当たりとなる乱数の値が予測され難くすることができるので、不正に対する抑制を図ることができる。
また、詳細については後述するが、本実施形態では、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)すると、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、及び、変動種別カウンタCS1の各カウンタ値が取得されて、その後、取得された各カウンタ値に基づいて大当たり抽選が行われるが、その大当たり抽選に先立って、その抽選結果が予測されるように構成されている。以後、大当たり抽選に先立って、その抽選結果を予測することを抽選結果を先読みすると記載する。尚、かかる先読みでは、第1当たり乱数カウンタC1や、第1当たり種別カウンタC2や、停止パターン選択カウンタC3の各カウンタ値が用いられて、大当たり抽選の当否と、その種別とが予測されると共に、変動種別カウンタCS1のカウンタ値が用いられて変動パターン種別が予測される。以後、大当たり抽選の当否、及び、その種別を予測した結果を、大当たり抽選の予測結果と記載し、変動パターン種別を予測した結果を、変動パターン種別の予測結果と記載する。
先読みにおいて大当たり抽選の当否が予測される場合には、大当たり抽選の場合と同様に、第1当たり乱数カウンタC1の値と、大当たり乱数テーブル202aによって設定された大当たりとなる乱数の値(当たり値)との比較が行われる。具体的には、入賞時のパチンコ機10の遊技状態が低確率状態であれば、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が参照される一方、遊技状態が高確率状態であれば、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が参照される。そして、取得された第1当たり乱数カウンタC1の値と、参照されたテーブルに格納されている乱数の値(当たり値)と一致する場合に、抽選結果が大当たりであると予測(判定)される。
そして、その先読みよりも後で(場合によっては時間間隔が空いてから)、その第1当たり乱数カウンタC1の値と、そのカウンタ値に対応する変動演出が開始される場合のパチンコ機10の遊技状態とに基づいて、大当たり抽選が行われる。本実施形態では、変動演出の実行中や大当たり中に、球が第1入球口64へ入賞(始動入賞)すると、その第1入球口64への入賞(始動入賞)が保留されるように構成されており、この保留は最大4回まで行われる。
そして、実行中の変動演出や大当たりが終了した場合に、始動入賞が保留されていれば、その保留中の始動入賞に伴う大当たり抽選のうち、最古のものが1つ実行される。その後も同様に、始動入賞が保留されている間は、実行中の変動演出や大当たりが終了する度に、保留中の始動入賞に伴う大当たり抽選が1つずつ順番に実行される。
よって、球が第1入球口64に新たに入賞(始動入賞)した場合に、既に始動入賞が保留されていると、新たな始動入賞に伴う大当たり抽選の抽選結果が先読みされてから、その新たな始動入賞に伴う大当たり抽選が行われるまでに、その既に保留されていた大当たり抽選が行われる。仮に、既に保留されていた大当たり抽選が行われた場合に、抽選結果が大当たりになると、その大当たり種別に応じてパチンコ機10の遊技状態が設定されるので、パチンコ機10の遊技状態が変化することがある。ここで、パチンコ機10の遊技状態が変化すると、変化後の遊技状態で、新たな始動入賞に伴う大当たり抽選が行われるため、先読み時と抽選時とにおいて参照する大当たり乱数テーブル202a1,202a2が一致しなくなり、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値が同一であっても、予測結果が、実際の抽選結果と一致しなくなる。
第1当たり種別カウンタC2は、大当たりとなった場合の大当たり種別を決定するものであり、所定の範囲(例えば、0〜99)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜99の値を取り得るカウンタの場合は99)に達した後に0に戻る構成となっている。第1当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したタイミングで、RAM203の保留球格納エリア203bに設けられた保留第1〜第4エリアのいずれかの保留エリアに格納される。
ここで、保留球格納エリア203b内の1の保留エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数でなければ、即ち、外れとなる乱数であれば、変動演出における変動パターンや、停止図柄の種別(以下「停止種別」と称す)は、外れ時のものとなる。この場合、外れ時の停止種別は、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値に基づいて決定され、外れ時の変動パターンは、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の値に基づいて決定される。
一方で、保留球格納エリア203b内の1の保留エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数であれば、変動演出における変動パターンや停止種別は大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の停止種別は、同じ保留エリアに格納された第1当たり種別カウンタC2の値に基づいて決定され、大当たり時の変動パターンは、同じ保留エリアに格納された第1当たり種別カウンタC2及び変動種別カウンタCS1の値に基づいて決定される。
本実施形態のパチンコ機10における第1当たり種別カウンタC2の値は、0〜99の範囲のループカウンタとして構成されている。この第1当たり種別カウンタC2とROM202に格納された大当たり種別テーブル(図示せず)とに基づいて、大当たり種別が決定される。
大当たり種別としては、上述したように、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する「15R確変大当たり」、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行すると共に、100変動回数の間は時短状態となる「15R通常大当たり」、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する「2R確変大当たり」がある。
大当たり種別テーブルでは、各大当たり種別に対して、その大当たり種別を決定する第1当たり種別カウンタC2の値が対応付けられている。本実施形態では、15R確変大当たりに対して第1当たり種別カウンタC2の値「0〜39」が対応付けられ、15R通常大当たりに対して第1当たり種別カウンタC2の値「40〜79」が対応付けられ、2R確変大当たりに対して第1当たり種別カウンタC2の値「80〜99」が対応付けられている。
第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値であった場合に、同じ保留エリアに格納された第1当たり種別カウンタC2の値に対応付けられた大当たり種別が、大当たり種別テーブルから決定される。例えば、第1当たり種別カウンタC2の値が「20」であれば、大当たり種別として「15R確変大当たり」が決定され、第1当たり種別カウンタC2の値が「60」であれば、大当たり種別として「15R通常大当たり」が決定され、第1当たり種別カウンタC2の値が「90」であれば、大当たり種別として「2R確変大当たり」が決定される。
このように、本実施形態では、大当たりとなる場合に40%の確率で15R確変大当たりが選択され、40%の確率で15R通常大当たりが選択され、20%の確率で2R確変大当たりが選択される。なお、大当たりとなった場合にそれぞれの大当たり種別が選択される確率は、機種によって適宜設定される。そして、その設定された確率に応じて、大当たり種別テーブルにて、各大当たり種別に対して対応付けられる第1当たり種別カウンタC2の値が規定される。
停止パターン選択カウンタC3は、例えば0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり99)に達した後0に戻る構成となっている。本実施形態では、停止パターン選択カウンタC3によって、第3図柄表示装置81で表示される外れ時の停止種別が選択され、リーチが発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」(例えば98,99)と、同じくリーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」(例えば90〜97の範囲)と、リーチが発生しない「完全外れ」(例えば0〜89の範囲)との3つの停止(演出)パターンが選択される。停止パターン選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したタイミングで、RAM203の保留球格納エリア203bに設けられた保留第1〜第4エリアのうちいずれかの保留エリアに格納される。
停止パターン選択カウンタC3に対応して、停止種別の選択される乱数値の範囲が、各テーブル毎に異なる複数の停止種別選択テーブル(図示せず)がROM202に設けられている。これは、現在のパチンコ機10の状態が高確率状態であるか低確率状態であるか等に応じて、停止種別の選択比率を変更するためである。
例えば、高確率状態では、大当たりが発生し易いため必要以上にリーチ演出が選択されないように、「完全外れ」の停止種別に対応した乱数値の範囲が0〜89と広いテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され易くなる。このテーブルは、「前後外れリーチ」が98,99と狭くなると共に「前後外れ以外リーチ」も90〜97と狭くなり、「前後外れリーチ」や「前後外れ以外リーチ」が選択され難くなる。また、低確率状態であれば、第1入球口64への球の入球時間を確保するために「完全外れ」の停止種別に対応した乱数値の範囲が0〜79と狭いテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され難くなる。このテーブルは、「前後外れ以外リーチ」の停止種別に対応した乱数値の範囲が80〜97と広くなり、「前後外れ以外リーチ」が選択され易くなっている。よって、低確率状態では、演出時間の長いリーチ表示を多く行うことできるので、第1入球口64への球の入球時間を確保でき、第3図柄表示装置81による変動表示が継続して行われ易くなる。尚、後者のテーブルにおいても、「前後外れリーチ」の停止種別に対応した乱数値の範囲は98,99に設定される。
変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1の値は、後述するタイマ割込処理(図19参照)が1回実行される毎に1回更新され、メイン処理(図26参照)内の残余時間内でも繰り返し更新される。
変動種別カウンタCS1は、変動パターンの決定に用いられる。即ち、MPU201は、変動種別カウンタCS1と、ROM202に格納された変動パターンテーブルとによって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ等の変動パターンを決定する。変動パターンの決定は、具体的には、図柄変動の変動時間の決定である。音声ランプ制御装置113および表示制御装置114は、変動種別カウンタCS1により決定された変動パターン(変動時間)に基づいて、第3図柄表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様を決定する。
本パチンコ機10では、変動パターンテーブルとして、大当たり時に用いられる大当たり用変動パターンテーブルと、外れ時に用いられる外れ用変動パターンテーブルとが用意されている。また、外れ用の変動パターンテーブルとして、遊技状態が時短状態または確変時の高確率状態であるか、もしくは、時短状態を除く通常時の低確率状態かに応じて、外れ(確変)用変動パターンテーブルおよび外れ(通常)用変動パターンテーブルが用意されている。
例えば、大当たり用変動パターンテーブルは、大当たり種別に基づいてグループ(群)に区分けされている。具体的には、大当たり種別として15R確変大当たり及び15R通常大当たりが決定された場合に参照される15R大当たり共通と、2R確変大当たりが決定された場合に参照される2R確変大当たり専用とに区分けされている。そして、その区分けされたグループに対してそれぞれ変動種別カウンタCS1の値が対応付けされている。第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(当たり値)であった場合に、同じ保留エリアに格納された第1当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別に応じて、その保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応する変動パターンが、大当たり用変動パターンから決定される。
15R大当たり共通には、ノーマルリーチ各種、スーパーリーチ各種、スペシャルリーチ各種があり、変動種別カウンタCS1の値との対応付けは、ノーマルリーチ各種が0〜10、スーパーリーチ各種が11〜99、スペシャルリーチ各種が100〜198となっている。ノールリーチ各種とは、変動時間が短いリーチであり、その短いリーチの後に第1図柄(又は第3図柄)が揃う(所謂、ビタ止まりで図柄が揃う)変動パターンであり、スーパーリーチ各種とは、ノーマルリーチより長い変動時間のリーチ後に第1図柄(又は第3図柄)が揃う(例えば、ロングリーチやノーマルリーチから発展するリーチなど)変動パターンであり、スペシャルリーチ各種とは、スーパーリーチより更に長い変動時間のリーチ後に第1図柄(又は第3図柄)が揃う(例えば、スーパーリーチ後に更に発展するリーチやノーマルリーチからの発展先がスーパーリーチとは異なる特殊なリーチなど)変動パターンである。15R大当たり共通のテーブルは、それが選択されるのが15R確変大当たり又は15R通常大当たりの場合であるので、遊技者に期待感を持たせるために、スペシャルリーチ各種が選択され易くなっている。ただし、ノーマルリーチ各種およびスーパーリーチ各種も選択されるように構成することで、どのリーチからでも大当たりを期待できる遊技性を提供できる。
なお、「リーチ各種」とは、各リーチにおいても演出内容が異なるものが多数あることを意味しており、例えば、スーパーリーチには、背面画像を速く変化させて表示するリーチや、あるキャラクタを突然表示するリーチ等があり、そのほか変動開始前の予告演出が付加されるもの、再変動で大当たりとなる演出が付加されるものなど、演出内容が異なる複数のリーチが含まれている。
2R確変大当たり専用には、2R変動A〜Cが設けられており、変動種別カウンタCS1の値との対応付けは、2R変動Aが0〜99、2R変動Bが100〜149、2R変動Cが150〜198となっている。なお、2R変動Aとは、例えば、「ニワトリ」を伴って最終的な第1図柄(又は第3図柄)が特定の図柄で停止する演出であり、2R変動Bとは、通常では出現しない「女の子」を伴って最終的な第1図柄(又は第3図柄)が特定の図柄で停止する演出であり、2R変動Cとは、上述の一発告知ランプの点灯を伴って最終的な第1図柄(又は第3図柄)が特定の図柄で停止する演出である。
なお、大当たり時の変動パターンは、変動種別カウンタCS1のみを使用して決定するものとしたが、他の複数の変動種別カウンタを使用して決定するように構成しても良い。例えば、大当たりやリーチ演出の開始を予告する予告演出を変動開始前や変動演出中に付加するか否かが、他の変動種別カウンタにより決定されても良いし、リーチが成立した場合に、最後に停止する第1図柄(又は第3図柄)を何図柄ずらして停止させる(例えば、1図柄ずれた前後外れ等)かを他の変動種別カウンタにより決定されても良い。
そして、例えば、外れ用(通常)変動パターンテーブルは、外れ時の停止種別として完全外れが決定された場合に参照される完全外れ専用、及び、前後外れリーチ及び前後外れ以外リーチが決定された場合に参照されるリーチ共通と、外れ時の停止種別に基づいてグループ(群)に区分けされており、その区分けされたグループに対してそれぞれ変動種別カウンタCS1の値が対応付けされている。第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる値(当たり値)ではない、即ち、外れとなる値であった場合に、遊技状態が時短状態を除く通常時の低確率状態にあるときは、第1当たり乱数カウンタC1と同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値に対応する停止種別に応じて、その保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応する変動パターンが、外れ用(通常)変動パターンから決定される。
完全外れ専用には、短時間で変動が終了してリーチも成立しない短外れと、その短外れより長い変動時間となるがリーチが成立しない長外れとがあり、変動種別カウンタCS1の値との対応付けは、短外れが0〜148、長外れが149〜198となっている。また、リーチ共通には、リーチは成立するが変動時間が短い外れノーマルリーチ各種と、そのノーマルリーチ各種より長い変動時間となる外れスーパーリーチ各種と、その外れスーパーリーチ各種より更に長い変動時間となる外れスペシャルリーチ各種とがあり、変動種別カウンタCS1の値との対応付けは、外れノーマルリーチ各種が0〜148、外れスーパーリーチ各種が149〜190、外れスペシャルリーチ各種が191〜198となっている。
また、外れ用(確変)変動パターンテーブルは、外れ用(通常)変動パターンテーブルと同様に、外れ時の停止種別として完全外れが決定された場合に参照され、短外れと長外れとがある完全外れ専用、及び、前後外れリーチ及び前後外れ以外リーチが決定された場合に参照され、外れノーマルリーチ各種と、外れスーパーリーチ各種と外れスペシャルリーチ各種とがあるリーチ共通と、外れ時の停止種別に基づいてグループ(群)に区分けされており、その区分けされたグループに対してそれぞれ変動種別カウンタCS1の値が対応付けされている。第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとならない値、即ち、外れとなる値であった場合に、遊技状態が時短状態または確変時の高確率状態にあるときは、同じ保留エリアに格納された停止パターン選択カウンタC3の値に対応する停止種別に応じて、その保留エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に対応する変動パターンが、外れ用(確変)変動パターンから決定される。
完全外れ専用における変動種別カウンタCS1の値との対応付けは、短外れが0〜190、長外れが191〜198となっている。また、リーチ共通における変動種別カウンタCS1の値との対応付けは、外れノーマルリーチ各種が0〜148、外れスーパーリーチ各種が149〜190、外れスペシャルリーチ各種が191〜198となっている。
この外れ用(確変)変動パターンテーブルは、遊技状態が時短状態または確変時の高確率状態にあるときに参照されるテーブルであるので、第1入球口64に球が入球し易い状態となる。よって、時短状態または高確率状態にあるときに、長外れが多く行われると、次の変動表示の開始まで時間がかかり、遊技者に待ちの状態を与えてしまい、遊技者に不快感を与える可能性がある。また、ホールとしても稼働率が低下して好ましくない。そこで、遊技状態が時短状態または確変時の高確率状態にあるときは、それ以外の場合よりも短外れが選択され易いように構成し、次の変動表示の開始を早期に行うことで、遊技者に不快感を与える可能性を低下できる。また、稼働率が極端に低下することも抑制できる。
なお、外れ時の変動パターンは、変動種別カウンタCS1のみを使用して選択するものとしたが、複数の変動種別カウンタを併用して選択(予告表示の有無等を選択)しても良い。また、外れ種別の選択を、外れ用(通常)変動パターンテーブルと外れ用(確変)変動パターンテーブルとに分けるように構成したが、遊技状態が通常中であっても、保留球が複数(例えば、最大4個であれば3個以上)の場合は、早期に変動表示を終了しても良いので、外れ用(確変)変動パターンテーブルを参照して選択するものとしても良いし、保留球数に対応した通常用または確変用の変動パターンテーブルを用意するように構成しても良い。
さらに、上述した各外れ用の変動パターンテーブルで、短外れ及び長外れを単に外れとし、その外れが選択された場合に、他のテーブルを参照して、短外れと長外れとを所定の確率で選択するように構成しても良い。勿論、この場合も、保留球数に対応したテーブルをそれぞれ用意しても良い。
第2当たり乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。また、第2当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該第2当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。第2当たり乱数カウンタC4の値は、本実施形態ではタイマ割込処理(図19参照)毎に更新され、球が左右何れかの第2入球口(スルーゲート)67を通過したことが検知された時に取得される。当選することとなる乱数の値の数は149あり、その範囲は「5〜153」となっている。即ち、取得された第2当たり乱数カウンタC4の値が「5〜153」の範囲にある場合に当選と判定され、第2図柄表示装置83に停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されると共に、第1入球口64が所定時間だけ開放される。なお、第2初期値乱数カウンタCINI2は、第2当たり乱数カウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜250)、タイマ割込処理(図19参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図26参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
このように、RAM203には種々のカウンタ等が設けられており、主制御装置110では、このカウンタ等の値に応じて大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における表示の設定、第2図柄表示装置83における表示の設定といったパチンコ機10の主要な処理を実行することができる。
ここで図6に戻って、説明を続ける。RAM203は、図7に図示したカウンタ用バッファのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図26参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図25参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図24参照)が即座に実行される。
RAM203は、更に、遊技状態フラグ203aと、保留球格納エリア203bと、保留球数カウンタ203cと、大当たり後遊技状態フラグ203dと、大当たり中フラグ203eと、先読み実行フラグ203fと、大当たり中入賞フラグ203gとを少なくとも有している。
遊技状態フラグ203aは、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態であるのか、高確率状態(確変中)であるのかを示すフラグである。この遊技状態フラグ203aがオフの場合は、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態であることを示し、遊技状態フラグ203aがオンの場合は、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態であることを示す。この遊技状態フラグ203aは、大当たり抽選を行う場合や、大当たり抽選の抽選結果を先読みする場合に、上述した低確率時用大当たり乱数テーブル202a1を参照するのか、高確率時用大当たり乱数テーブル202a1を参照するのかを決定するために、MPU201によって用いられる。
具体的には、遊技状態フラグ203aがオフの場合に、大当たり抽選が行われるならば、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が参照されて、大当たり抽選が行われる。一方、遊技状態フラグ203aがオンの場合に、大当たり抽選が行われるならば、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が参照されて、大当たり抽選が行われる。尚、詳細については後述するが、大当たり抽選の抽選結果を先読みする場合には、遊技状態フラグ203aの状態だけでなく、後述する大当たり後遊技状態フラグ203d、大当たり中入賞フラグ203gの状態も加味されて、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1を参照するのか、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2を参照するのかが決定され、その決定されたテーブル202a1,202a2が参照されて、大当たり抽選の抽選結果が先読みされる。
この遊技状態フラグ203aは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図25のS714参照)によってオフに設定される。また、パチンコ機10において大当たりが開始される場合にも、オフに設定される(図21のS316参照)。そして、大当たり抽選が行われて、その抽選結果が確変大当たりになると、その大当たりが終了した時に、遊技状態フラグ203aはオンに設定される(図27のS916参照)。一方、大当たり抽選が行われて、その抽選結果が大当たりになっても、その大当たり種別が通常大当たりの場合には、大当たりが終了しても、遊技状態フラグ203aの状態は変更されない(図27のS915:No参照)。また、大当たり抽選が行われて、その抽選結果が外れの場合にも、遊技状態フラグ203aの状態は変更されない。
上述したように、本実施形態では、大当たり抽選が行われて、その抽選結果が通常大当たりになった場合には、大当たりが終了しても、遊技状態フラグ203aの状態を変更しないように構成しているが(図27のS915:No参照)、大当たりが終了した場合に、遊技状態フラグ203aをオフに設定する(上書きする)ように構成しても良い。即ち、大当たり抽選が行われる度に、遊技状態フラグ203aの状態を更新(再設定)するように構成しても良い。
保留球格納エリア203bは、1つの実行エリアと、4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とで構成されている(図7参照)。これらの各エリアには、第1当たり乱数カウンタC1の値を格納する第1当たり乱数カウンタ格納エリア203b1と、第1当たり種別カウンタC2の値を格納する第1当たり種別カウンタ格納エリア203b2と、停止パターン選択カウンタC3の値を格納する停止パターン選択カウンタ格納エリア203b3と、変動種別カウンタCS1の値を格納する変動種別カウンタ格納エリア203b4と、入賞時の遊技状態フラグ203aを入賞時遊技状態フラグとして格納する入賞時遊技状態フラグ格納エリア203b5とが設けられている。
なお、本実施形態では、第1当たり乱数カウンタ格納エリア203b1と、第1当たり種別カウンタ格納エリア203b2と、停止パターン選択カウンタ格納エリア203b3と、変動種別カウンタ格納エリア203b4と、入賞時遊技状態フラグ格納エリア203b5とを1つの保留球格納エリア203bの中に設けているが、保留球格納エリアを複数設けておき、5つの各エリア203b1,203b2,203b3,203b4,203b5をいずれかの保留球格納エリアに設けるようにしても良い。
上述したように、球が第1入球口64へ入賞(始動入賞)すると、その入賞したタイミングで各カウンタC1〜C3,CS1の各値が取得されて、それらが保留球格納エリア203bの保留エリアに格納される。これに加えて、本実施形態では、その入賞したタイミングで遊技状態フラグ203aが取得され、その遊技状態フラグ203aが入賞時遊技状態フラグとして、各カウンタC1〜C3,CS1の各値が格納された保留エリアに格納される。ここで保留エリアに格納された値は、大当たり抽選の抽選結果の先読みを行う場合と、大当たり抽選を行う場合とに用いられる。尚、大当たり抽選の抽選結果の先読みについては後述する。
この保留球格納エリア203bには、球が第1入球口64へ入賞(始動入賞)したタイミングで取得されるデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値,入賞時遊技状態フラグ)が最大4回分まで記憶される。尚、データが記憶される場合には、4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い始動入賞に対応するデータが記憶され、保留第1エリアには、時間的に最も古い始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。尚、4つの保留エリアの全てにデータが記憶されている場合には、球が第1入球口64へ入賞(始動入賞)しても、新たに何も記憶されない。
そして、MPU201は、変動演出の実行開始タイミングになったことを判断すると、保留球格納エリア203bの保留第1エリアに記憶されているデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値,入賞時遊技状態フラグ)を、実行エリアの各エリア203b1〜203b5にそれぞれシフトする(移動させる)。そして、実行エリアにシフトされたデータを、変動開始処理(図22参照)において参照し、その参照データに基づいて大当たり抽選を行うと共に、その抽選結果に対応する変動パターン及び停止種別を決定する。第1図柄表示装置37では、主制御装置110の制御により、この決定された変動パターンおよび停止種別に基づいて、変動演出が行われる。
また、ここで決定された変動パターン及び停止種別は、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドによって、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114へ通知される。すると、表示制御装置114の制御によって、第3図柄表示装置81では、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドにより通知された変動パターンおよび停止種別に基づいて、変動演出が行われる。
ここで、データのシフトの詳細について説明する。MPU201は、変動演出の実行開始タイミングとなったことを判断すると、保留第1エリアの第1当たり乱数カウンタ格納エリア203b1の乱数値を、実行エリアの第1当たり乱数カウンタ格納エリア203b1へシフトする。同様に、保留第1エリアの第1当たり種別カウンタ格納エリア203b2の乱数値を、実行エリアの第1当たり種別カウンタ格納エリア203b2へシフトし、保留第1エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203b3の乱数値を、実行エリアの停止パターン選択カウンタ格納エリア203b3へシフトし、保留第1エリアの変動種別カウンタ格納エリア203b4の乱数値を、実行エリアの変動種別カウンタ格納エリア203b4へシフトし、保留第1エリアの入賞時遊技状態フラグ格納エリア203b5の状態を、実行エリアの入賞時遊技状態フラグ格納エリア203b5へシフトする。
そして、実行エリアへの各データのシフトが終了すると、保留第1エリアが空き状態となるため、他の保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)に記憶(保留)されているデータを、エリア番号の1小さい保留エリア(保留第1エリア〜保留第3エリア)に詰めるシフト処理を行う。なお、本実施形態では、保留球格納エリア203bにおいて、データが記憶(保留)されている保留エリア(第1〜第4)についてのみデータのシフトを行う。
例えば、変動演出の開始判断が行われた時に、保留球格納エリア203bにおける全ての保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)にデータが記憶されているとする(後述する保留球数カウンタ203cの値が「4」となる)。この場合に、保留第1エリアのデータが、実行エリアへシフトされ、保留第1エリアが空き状態となると、MPU201は、他の保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)のデータをそれぞれ、エリア番号の1小さい保留エリア(保留第1エリア〜保留第3エリア)にシフトする。すなわち、保留第2エリアのデータを、保留第1エリアへシフトし、保留第3エリアのデータを、保留第2エリアへシフトし、保留第4エリアのデータを、保留第3エリアへシフトする。
また、例えば、変動演出の開始判断が行われた時に、保留第1エリアおよび保留第2エリアの2つの保留エリアのみにデータが記憶されている場合には(後述する保留球数カウンタ203cの値が「2」となる)、MPU201は、保留第2エリアのデータのみを、保留第1エリアへシフトして、データのシフトを終了する。このように、本実施の形態では、データが記憶(保留)されていない保留エリア(保留第3エリア〜保留第4エリア)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)の各データを、エリア番号が1小さい保留エリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不用となるので、プログラムのステップ数を軽減することができる。よって、プログラムの容量を小さくできるので、ROM202の空き容量を増やすことができる。
保留球数カウンタ203cは、第1入球口64への入球(始動入賞)に基づいて、第1図柄表示装置37で行われる変動演出(第3図柄表示装置81で行われる変動演出)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この保留球数カウンタ203cは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図25のS613参照)によって、初期値としてゼロが設定される。そして、始動入賞が検出されて変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1加算される(図20のS204参照)。一方、保留球数カウンタ203cは、新たに変動演出が実行される毎に1減算される(図21のS306参照)。
この保留球数カウンタ203cの値(即ち、保留球数)は、保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される(図20のS205参照)。保留球数コマンドは、始動入賞が検出されて保留球数カウンタ203cが1加算される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、この保留球数コマンドによって、主制御装置110に保留されている変動演出の保留回数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110へアクセスすることなく変動演出の保留回数を管理することができる。また、始動入賞が検出される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ保留球数コマンドを送信することにより、音声ランプ制御装置113において管理される変動演出の保留球数が、ノイズ等の影響によって主制御装置110に保留された実際の変動演出の保留球数からずれてしまった場合であっても、次に受信する保留球数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
大当たり後遊技状態フラグ203dは、パチンコ機10が大当たりになって、その大当たりが終了した場合に、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態になるのか高確率状態になるのかを示すフラグである。大当たり後遊技状態フラグ203dがオフの場合は、大当たりが終了した場合に、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態になることを示し、大当たり後遊技状態フラグ203dがオンの場合は、大当たりが終了した場合に、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態になることを示す。
大当たり後遊技状態フラグ203dは、パチンコ機10において大当たりが開始される場合に、MPU201によって用いられる。詳細については後述するが、パチンコ機10において大当たりが開始される場合には、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して、大当たりの開始などを通知するファンファーレコマンドが送信される。その場合に、MPU201は大当たり後遊技状態フラグ203dに基づいて、そのファンファーレコマンドを生成する。また、詳細については後述するが、大当たり後遊技状態フラグ203dは、上述した保留球格納エリア203bの保留エリアに格納されたデータに基づいて大当たり抽選の抽選結果が先読みされる場合にも、その先読みの対象になったデータが大当たり中の始動入賞に伴って取得されたものであると、MPU201によって用いられる。
そして、この大当たり後遊技状態フラグ203dは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図25のS714参照)によって、初期値としてオフに設定される。また、大当たり後遊技状態フラグ203dは、大当たり抽選の抽選結果が大当たりと判定され、更に、その大当たり種別が確変大当たりと判定された場合に、オンに設定される(図22のS410参照)。一方、大当たり後遊技状態フラグ203dは、大当たり種別が通常大当たりと判定された場合に、オフに設定される(図22のS411参照)。尚、大当たり抽選の抽選結果が外れと判定された場合には、フラグ203dの状態は変化しない。
尚、本実施形態では、大当たり種別が確変大当たりと判定された場合、または、大当たり種別が通常大当たりと判定された場合に、大当たり後遊技状態フラグ203dの状態を設定するように構成しているが、フラグ203dの状態は、大当たり種別が判定されてから、パチンコ機10において大当たりが開始される前までに、設定するように構成すれば良い。
大当たり中フラグ203eは、パチンコ機10が大当たり中であるか否かを示すフラグである。大当たり中フラグ203eがオフの場合は、パチンコ機10が大当たり中ではないことを示し、大当たり中フラグ203eがオンの場合は、パチンコ機10が大当たり中であることを示す。大当たり中フラグ203eは、球が第1入球口64へ入賞(始動入賞)した場合に、その入賞が大当たり中に発生したものか、大当たり中以外に発生したものかを判定するために、MPU201によって用いられる。
本実施形態では、球が第1入球口64へ入賞(始動入賞)した場合に、大当たり中フラグ203eがオンであれば、その入賞が大当たり中に発生したものとし、球が第1入球口64へ入賞(始動入賞)した場合に、大当たり中フラグ203eがオフであれば、その入賞が大当たり中以外に発生したものとしている。
この大当たり中フラグ203eは、電源投入後のRAM203の初期設定処理(図25のS714参照)によって、初期値としてオフに設定される。そして、大当たり中フラグ203dは、パチンコ機10において大当たりが開始される場合に、オンに設定され(図21のS315参照)、その大当たりの終了時にオフに設定される(図27のS914参照)。
先読み実行フラグ203fは、球が第1入球口64へ新たに入球した場合に、その新たな入球について、大当たり抽選の抽選結果を先読みするか否かを示すフラグである。先読み実行フラグ203fがオンの場合は、新たな入球について、大当たり抽選の抽選結果を先読みすることを示し、先読み実行フラグ203fがオフの場合は、新たな入球について、大当たり抽選の抽選結果を先読みしないことを示す。
上述したように、本実施形態では、第1入球口64への入賞(始動入賞)の保留回数が、最大値(本実施形態では、4回)に達していると、球が第1入球口64へ新たに入球しても、それ以上の始動入賞は保留されない。即ち、球が第1入球口64へ入球しても、その入球に伴うカウンタ値など(各カウンタC1〜C3,CS1の各値や、遊技状態フラグ203a)は取得されず、それらは保留球格納エリア203bに保留されない。
先読み実行フラグ203fは、球が第1入球口64へ新たに入球した場合に、新たな入球について大当たり抽選の抽選結果を先読みするか否かを判定するために、MPU201によって用いられる。そして、球が第1入球口64へ入球した場合に、その新たな入球分を除き、上述した保留球数カウンタ203cが4未満であれば(即ち、最大値でなければ)、先読み実行フラグ203fはオンに設定される(図20のS210参照)。一方、球が第1入球口64へ入球した場合に、その新たな入球分を除き、上述した保留球数カウンタ203cが4であれば(即ち、最大値であれば)、先読み実行フラグ203fはオフのまま維持される(図20のS203:No参照)。また、この先読み実行フラグ203fは、オンに設定された後、大当たり抽選の抽選結果の先読みが終了した場合に、オフに設定される(図23のS516参照)。
尚、本実施形態では、球が第1入球口64へ入球した場合に、先読み実行フラグ203fの状態を設定するように構成しているが、フラグ203fの状態は、球が第1入球口64へ入球してから、後述する先読み実行処理(図19のS107参照)が実行されるまでに設定するように構成すれば良い。
大当たり中入賞フラグ203gは、第1入球口64への入賞(始動入賞)に伴って取得されたデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値、及び、入賞時遊技状態フラグ)が、大当たり中の始動入賞によって取得されたものか、大当たり中以外の入賞によって取得されたものか得されたものかを示すフラグである。
大当たり中入賞フラグ203gがオンの場合は、第1入球口64への入賞(始動入賞)に伴って取得されたデータが、大当たり中の始動入賞によって取得されたものであることを示し、大当たり中入賞フラグ203gがオフの場合は、第1入球口64へ入賞(始動入賞)に伴って取得されたデータが、大当たり中以外の始動入賞によって取得されたものであることを示す。大当たり中入賞フラグ203gは、大当たり抽選の抽選結果が先読みされる場合に、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1を参照して先読みを行うのか、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2を参照して先読みを行うのかを決定するために、MPU201により用いられる。
MPU201は、大当たり中入賞フラグ203gがオフの場合、上述した入賞時遊技状態フラグ(即ち、入賞時の遊技状態フラグ203a)の状態に基づいて、先読みにおいて参照する大当たり乱数テーブル202a1,202a2を決定する一方、大当たり中入賞フラグ203gがオンの場合、上述した大当たり後遊技状態フラグ203dの状態に基づいて、先読みにおいて参照する大当たり乱数テーブル202a1,202a2を決定する。
より具体的には、大当たり中入賞フラグ203gがオフの場合に、入賞時遊技状態フラグがオフであれば、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が参照される一方、大当たり中入賞フラグ203gがオフの場合に、入賞時遊技状態フラグがオンであれば、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が参照されて、大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われる。
また、大当たり中入賞フラグ203gがオンの場合に、大当たり後遊技状態フラグ203dがオフであれば、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が参照される一方、大当たり中入賞フラグ203gがオンの場合に、大当たり後遊技状態フラグ203dがオンであれば、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が参照されて、大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われる。
この大当たり中入賞フラグ203gは、球が第1入球口64へ新たに入球した場合に、その新たな入球分を除き、上述した保留球数カウンタ203cが4未満であって(即ち、最大値でなければ)、更に、大当たり中フラグ203eがオン(即ち、パチンコ機10が大当たり中)であれば、オンに設定される(図20のS210参照)。一方、球が第1入球口64へ新たに入球した場合に、その新たな入球分を除き、上述した保留球数カウンタ203cが4未満であって(即ち、最大値でなければ)、更に、大当たり中フラグ203eがオフ(即ち、パチンコ機10が大当たり中でない状態)であれば、オフに設定される(図20のS211参照)。尚、球が第1入球口64へ新たに入球した場合に、その新たな入球分を除き、保留球数カウンタ203cが4であれば(即ち、最大値であれば)、大当たり中入賞フラグ203gの状態は変更されない(図20のS203:No参照)。
尚、本実施形態では、球が第1入球口64へ入球した場合に、大当たり中入賞フラグ203gの状態を設定するように構成しているが、フラグ203gの状態は、球が第1入球口64へ入球してから、後述する先読み実行処理(図19のS107参照)が実行されるまでに設定するように構成すれば良い。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37、第2図柄表示装置83、第2図柄保留ランプ84、特定入賞口65aの開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイドや電動役物を駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド209が接続され、MPU201は、入出力ポート205を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。
また、入出力ポート205には、図示しないスイッチ群やセンサ群などからなる各種スイッチ208や、電源装置115に設けられた後述のRAM消去スイッチ回路253が接続され、MPU201は各種スイッチ208から出力される信号や、RAM消去スイッチ回路253より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。
次に、主制御装置110において行われる大当たり抽選の抽選結果の先読みと、その先読みが行われた場合に主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信される先読みコマンドについて説明する。上述したように、本実施形態では、球が第1入球口64へ入賞(始動入賞)すると、各カウンタC1〜C3,CS1の各値や、遊技状態フラグ203a(即ち、入賞時遊技状態フラグ)が取得され、それらが保留球格納エリア203bの保留エリアに格納されると、その取得されたデータに基づく大当たり抽選に先立って、大当たり抽選の抽選結果や、変動パターン種別が先読みされる。
抽選結果の当否が予測される場合には、まず、2つの大当たり乱数テーブル202a1,202a2のうち、予測に用いるテーブルが一つ決定され、その後は、大当たり抽選の場合と同様に、取得された第1当たり乱数カウンタC1の値と、予測に用いる一のテーブル202a1,202a2に格納されている乱数の値(当たり値)とが比較され、何れかが一致する場合に、抽選結果が大当たりであると予測(判定)される。
本実施形態では、始動入賞に伴って取得されたデータが、大当たり中以外の始動入賞によって取得されたものであれば、その入賞時の遊技状態が低確率状態であったのか、高確率状態であったのかが判定され、入賞時の遊技状態が低確率状態であれば、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が用いられて当否が予測される。一方、入賞時の遊技状態が高確率状態であれば、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が用いられて当否が予測される。
より具体的には、大当たり中入賞フラグ203gがオフである場合に、入賞に伴って取得されたデータ中の入賞時遊技状態フラグがオフであれば、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が用いられて当否が予測され、その入賞時遊技状態フラグがオンであれば、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が用いられて当否が予測される。
これに対して、本実施形態では、始動入賞に伴って取得されたデータが、大当たり中の始動入賞によって取得されたものであれば、その大当たり終了時にパチンコ機10の遊技状態が低確率状態に設定されるのか、高確率状態に設定されるのかが判定され、大当たり終了時にパチンコ機10の遊技状態が低確率状態になるならば、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が用いられて当否が予測される。一方、大当たり終了時に遊技状態が高確率状態になるならば、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が用いられて当否が予測される。
より具体的には、大当たり中入賞フラグ203gがオンである場合に、大当たり後遊技状態フラグ203dがオフであれば、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が用いられて当否が予測され、大当たり後遊技状態フラグ203dがオンであれば、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が用いられて当否が予測される。尚、始動入賞に伴って取得されたデータが、大当たり中の始動入賞によって取得されたものか、大当たり中以外の入賞によって取得されたものかで、テーブル202a1,202a2の決定方法を変えている理由については後述する。
そして、抽選結果の当否が予測され、その結果、大当たりと予測されると、更に、大当たり種別が予測される。大当たり種別が予測される場合には、大当たり抽選の場合と同様に、取得された第1当たり種別カウンタC2の値と、大当たり種別テーブル(図示せず)に格納されている乱数の値とが比較され、第1当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別が判定(予測)される。一方、抽選結果の当否が外れと予測されると、更に、外れ時の停止種別が予測される。外れ時の停止種別が予測される場合にも、大当たり抽選の場合と同様に、取得された停止パターン選択カウンタC3の値と、停止種別選択テーブル(図示せず)に格納されている乱数の値とが比較され、停止パターン選択カウンタC3の値に対応する停止種別が判定(予測)される。
また、変動パターン種別が予測される場合にも、大当たり抽選の場合と同様に、取得された変動種別カウンタCS1の値と、変動パターンテーブルに格納されている乱数の値とが比較され、変動種別カウンタCS1の値に対応する変動パターン種別が判定(予測)される。
そして、上述したように、主制御装置110において先読みが実行されて、当否およびその種別と、変動パターン種別とが予測されると、その予測結果などを含む先読みコマンドが、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知される。尚、先読みコマンドについては後述する。音声ランプ制御装置113では、先読みコマンドを受信した場合に、その時点で保留されている一連の変動演出に対して、連続予告演出を実行するか否かの判定が行われる。そして、連続予告演出を行うと決定された場合には、更に、連続予告演出の態様の設定も行われる。
ここで、連続予告演出について説明する。連続予告演出は、第1入球口64への入賞(始動入賞)伴って行われる大当たり抽選の抽選結果が、大当たりである可能性が高いことを示唆(予告)する予告演出の一種であり、その入賞時に保留されている全ての変動演出にわたって、その変動演出の停止図柄として、チャンス目が第3図柄表示装置81に表示される演出である。この連続予告演出が、保留されていた変動演出と共に第3図柄表示装置81において連続して表示されれば、保留されていた全ての変動演出が終了した後に大当たりとなる期待感を、遊技者に対して持たせることができる。尚、本実施形態では、入賞時に保留されている全ての変動演出にわたって連続予告演出を行う場合に、それぞれの変動演出においてチャンス目を表示しているが、それぞれの変動演出において同一キャラクタや、同一キャラクタに関連するキャラクタを表示するように構成しても良い。また、それぞれの変動演出が行われる度に、同一キャラクタの数や、同一キャラクタに関連するキャラクタの数を増加させるように表示しても良い。これにより、遊技者は、通常とは異なる変動演出が行われたことを容易に認識することができるので、連続予告演出が行われていることを認識できる。よって、保留されていた全ての変動演出が終了した後に大当たりとなる期待感を、遊技者に対して持たせることができる。
本実施形態では、保留されている変動演出に対して連続予告演出の実行が設定されると、その変動演出が第3図柄表示装置81において終了したときに停止図柄として、チャンス目(例えば、図4に示す有効ラインL1上に、主図柄の組み合わせが左図柄列Z1から順に「3」「4」「1」)が表示される。そして、連続予告演出の実行が設定された一連の変動演出のうち、最後の変動演出については、停止図柄としてチャンス目の表示が行われず、本来の停止図柄がそのまま表示される。
通常、遊技者は、第3図柄表示装置81に表示される変動演出に注視して遊技を行うので、この変動演出の停止後に現出される停止図柄としてチャンス目を連続して表示させることによって、遊技者に対して容易に連続予告演出が行われたことを認識させることができる。また、停止図柄として、大当たりに対応する第3図柄が現出しない場合であっても、チャンス目が表示されることによって、遊技者に対して、連続予告演出終了後に大当たりになるという期待感を持たせることができる。
次に、図8を参照し、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が先読みされた場合に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信される先読みコマンドについて説明する。先読みコマンドは、先読みにより得られた大当たり抽選の予測結果(大当たり抽選の当否、大当たりの場合には大当たり種別、外れの場合には外れ時の停止種別、変動パターン種別)と、その先読みにおいて抽選結果などを予測する場合にその予測の前提条件とされたパチンコ機10の遊技状態(以下、「予測前提条件」と称す)を、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して通知するコマンドである。
本実施形態では、この予測前提条件が低確率状態の場合、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態であるという前提条件で抽選結果が予測されたことを示す。具体的には、主制御装置110において低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が用いられて抽選結果が予測されたことを意味する。一方、予測前提条件が高確率状態の場合、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態であるという前提条件で抽選結果が予測されたことを示す。具体的には、主制御装置110において高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が用いられて抽選結果が予測されたことを意味する。
図8は、先読みコマンドに含まれるデータを模式的に示した模式図である。尚、図8では、図面に向かって左方向がデータの上位ビット方向となり、右方向がデータの下位ビット方向になるものとする。なお、本実施形態では、コマンドの種別に関係なく、各コマンドはそれぞれ2バイトで構成されており、上位1バイト中には、そのコマンドの種別を示すデータが格納され、下位1バイト中には、そのコマンドのパラメータとなるデータが格納される。
図8(a)に示すように、先読みコマンドの上位1バイトには、コマンドが先読みコマンドであることを示すデータが格納されており、下位1バイトには、先読みコマンドのパラメータとなるデータが格納されている。
具体的には、下位1バイトを構成する8ビットのうち最上位ビットによって、先読みの予測前提条件が示される。また、その最上位ビットに続く下位側の3ビットによって、大当たり抽選の予測結果が示され、その大当たり抽選の予測結果を示す3ビットに続く下位側の3ビットによって、変動パターン種別の予測結果が示される。尚、最下位1ビットについては、その他の情報が示される。
先読みの予測前提条件は、図8(b1)に示すように、下位バイトの最上位ビットに「0」が格納されていれば、低確率状態であることを示し、下位バイトの最上位ビットに「1」が格納されていれば、高確率状態であることを示す。言い換えると、下位バイトの最上位ビットが「0」の場合には、主制御装置110において低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が用いられて抽選結果が予測されたことを意味し、下位バイトの最上位ビットが「1」の場合には、主制御装置110において高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が用いられて抽選結果が予測されたことを意味する。
よって、音声ランプ制御装置113では、先読みコマンドにより示される予測前提条件に基づいて、その先読みコマンドにより示される予測結果がどちらのテーブル202a1,202a2を用いて行われたものか判別できる。
大当たり抽選の予測結果は、図8(b2)に示すように、下位バイトの最上位ビットに続く下位側の3ビットに「000」が格納されていればリーチとならない「完全外れ」でることを示す。同様に、「001」が格納されていれば前後外れリーチを発生させる「前後外れ」であることを示し、「010」が格納されていれば「前後外れ」以外のリーチを発生させる「前後外れ以外リーチ」であることを示し、「011」が格納されていれば「15R通常大当たり」であることを示し、「100」が格納されていれば「2確変大当たり」であることを示し、「101」が格納されていれば「15R確変大当たり」であることを示す。
変動パターン種別の予測結果は、図8(b3)に示すように、先読みコマンドの下位1バイトのうち、大当たり抽選の予測結果を示す3ビットに続く下位側の3ビットに「000」が格納されていれば外れ(短外れ)であることを示す。同様に、「001」が格納されていれば外れ(長外れ)であることを示し、「010」が格納されていればノーマルリーチであることを示し、「011」が格納されていればスーパーリーチであることを示し、「100」が格納されていればスペシャルリーチであることを示す。
このように、パチンコ機10では、始動入賞が検出された場合に主制御装置110で先読み処理を実行し、その先読みによって予測された大当たり抽選や変動パターン判定の予測結果を先読みコマンドに含めて音声ランプ制御装置113へ送信することにより、パチンコ機10においてより多彩な制御を実現することができるのである。
なお、本実施形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチ及びスペシャルリーチは、大当たりの場合と外れの場合との両方を含むように構成されているが、大当たりの場合の各リーチと、外れの場合の各リーチとを分けるように構成しても良い。大当たりの場合の各リーチと、外れの場合の各リーチとを分けて構成しておき、更に、音声ランプ制御装置113における連続予告演出の実行判定を、変動パターン種別の予測結果をも加味して行うように構成すれば、その先読みコマンドによって通知される変動パターン種別の予測結果の種類を増やすことによって、連続予告演出の実行判定をより細かい条件で行うことができる。よって、先読みを必要とする制御の多彩化を図ることができるので、音声ランプ制御装置113における制御をより多彩に行わせることができる。
本実施形態では、先読みコマンドにより、大当たり抽選の予測結果として単に外れであるか大当たりであるかのみを主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知するのではなく、外れの場合は「完全外れ」か、「前後外れリーチ」か、「前後外れ以外リーチ」かを通知し、大当たりの場合は、「15R通常大当たり」か、「2R確変大当たり」か、「15R確変大当たり」かを通知している。これにより、大当たり抽選の予測結果として単に外れであるか大当たりであるかを通知する場合と比較して、音声ランプ制御装置113では、後述する連続予告演出の実行判定をより細かい条件で行うことができるなど、先読みを必要とする制御の多彩化を図ることができる。よって、音声ランプ制御装置113における制御をより多彩に行わせることができる。
尚、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果が大当たりであった場合に、15R通常大当たり、2R確変大当たり、15R確変大当たりに分けて、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に通知されるように先読みコマンドを構成しているが、単に大当たりであることを通知するように先読みコマンドを構成しても勿論よい。また、大当たり中に発生する最大ラウンド数に応じて、「15R大当たり」(15R通常大当たり及び15R確変大当たりが該当)と「2R大当たり」(2R確変大当たりが該当)とに分けて、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に通知するように先読みコマンドを構成してもよい。或いは、大当たり後に移行する遊技状態が高確率状態か否かに応じて、「確変大当たり」(15R確変大当たり及び2R確変大当たりが該当)と「通常大当たり」(15R通常大当たりが該当)とに分けて、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に通知するように先読みコマンドを構成してもよい。
また、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果が外れであった場合に、完全外れ、前後外れリーチ、前後外れ以外リーチに分けて、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に通知されるように先読みコマンドを構成しているが、単に外れであることを通知するように先読みコマンドを構成しても勿論よい。また、リーチを発生させる外れか、完全外れかに分けて、先読みコマンドを構成してもよい。このように構成して、音声ランプ制御装置113へ通知する情報内容を、本実施形態の場合よりも削減すれば、音声ランプ制御装置113では、その大当たり抽選予測結果に基づく処理を本実施形態の場合よりも簡略化することができる。よって、この場合は、先読みに係る制御を音声ランプ制御装置113に行わせつつ、先読みに係る制御の負担増を抑制し、その他の制御に音声ランプ制御装置113の処理能力を向けさせることができる。よって、先読みによる制御を行いつつ、先読みを必要としない演出の多彩化も図ることができる。
また、先読みコマンドの大当たり抽選予測結果において、音声ランプ制御装置113へ通知する情報内容を、単に「大当たり」「外れ」とするなど、本実施形態の場合よりも削減すれば、音声ランプ制御装置113では、その大当たり抽選予測結果に基づく処理を本実施形態の場合よりも簡略化することができる。よって、この場合は、先読みに係る制御を音声ランプ制御装置113に行わせつつ、先読みに係る制御の負担増を抑制し、その他の制御に音声ランプ制御装置113の処理能力を向けさせることができる。よって、先読みによる制御を行いつつ、先読みを必要としない演出の多彩化も図ることができる。
次に、図9を参照して、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が大当たりになった場合に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるファンファーレコマンドについて説明する。図9は、ファンファーレコマンドに含まれるデータを模式的に示した模式図である。尚、図8の場合と同様に図9でも、図面に向かって左方向がデータの上位ビット方向となり、右方向がデータの下位ビット方向になるものとする。また、2バイトで構成されるコマンドのうち、上位1バイト中には、そのコマンドの種別を示すデータが格納され、下位1バイト中には、そのコマンドのパラメータとなるデータが格納される。
上述したように、ファンファーレコマンドは、ファンファーレ演出の開始と、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態とを、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して通知するコマンドである。そして、大当たり抽選の抽選結果が大当たりになって、その後、その大当たりに対応した第3図柄の停止図柄が第3図柄表示装置81に表示されるタイミングになると、ファンファーレコマンドは、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信される。
本実施形態では、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を示す情報がファンファーレコマンド中に含まれており、音声ランプ制御装置113では、ファンファーレコマンドを受信した場合に、ファンファーレコマンドから今回の大当たり終了時に設定されるパチンコ機10の遊技状態を取得する。詳細については後述するが、ここで取得される遊技状態は、音声ランプ制御装置113が、エンディング演出において「確定演出表示」を行うか「通常表示」を行うかの表示態様を決定する場合に参照される。
図9(a)に示すように、ファンファーレコマンドの上位1バイトには、コマンドがファンファーレコマンドであることを示すデータが格納されており、下位1バイトには、ファンファーレコマンドのパラメータとなるデータが格納されている。
具体的には、下位1バイトを構成する8ビットのうち最上位ビットによって、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態が示される。即ち、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態が示される。尚、その最上位ビットに続く下位側の他の7ビットには、その他の情報が示される。図9(b)に示すように、下位バイトの最上位ビットに「0」が格納されていれば、今回の大当たり終了時にパチンコ機10の遊技状態が「低確率状態」に設定されることを示し、下位バイトの最上位ビットに「1」が格納されていれば、今回の大当たり終了時にパチンコ機10の遊技状態が「高確率状態」に設定されることを示す。
そして、主制御装置110においてファンファーレコマンドが生成される場合に、上述した大当たり後遊技状態フラグ203dがオフであれば、下位バイトの最上位ビットに「0」が格納され、大当たり後遊技状態フラグ203dがオンであれば、下位バイトの最上位ビットに「1」が格納される。
尚、本実施形態では、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態をファンファーレコマンドによって、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に通知しているが、ファンファーレコマンドに代えて、変動パターンコマンドや、停止種別コマンドや、ラウンド数コマンドや、エンディングコマンドによって、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に通知しても良い。即ち、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が大当たりと判定され、更に、その大当たり種別が判定されてから、音声ランプ制御装置113においてエンディング演出の表示態様が決定されるまでに、主制御装置110から送信されて音声ランプ制御装置113により受信されるコマンドであれば、何れのコマンドを用いて通知しても良い。また、ファンファーレコマンドとは別に、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を通知するコマンドを設けておき、そのコマンドを主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信するように構成しても良い。
また、本実施形態では、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態をファンファーレコマンドによって、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に通知しているが、そのファンファーレコマンドの直近に主制御装置110から通知されてくる停止種別コマンドを音声ランプ制御装置113が受信した場合に、その停止種別コマンドの示す停止種別が何であるかに基づいて、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を、音声ランプ制御装置113が判別するように構成しても良い。
即ち、主制御装置110では、大当たり抽選が行われると、その抽選結果に対応する変動パターン及び停止種別が決定されて、その決定された変動パターンを示す変動パターンコマンドと、その決定された停止種別を示す停止種別コマンドが音声ランプ制御装置113へ送信される。そして、抽選結果に対応する停止種別が決定される場合に、大当たり抽選の抽選結果が大当たりであれば、大当たり種別が決定されるので、停止種別コマンドによって、今回の大当たりが確変大当たりなのか、通常大当たりなのかが示される。よって、音声ランプ制御装置113では、停止種別コマンド受信した場合に、その停止種別コマンドの示す停止種別が何であるかに基づいて、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を判別できる。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図24参照)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29〜33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出(変動表示)や連続予告演出といった表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御するものである。演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。
音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示されるステージを変更したり、スーパーリーチ時の演出内容を変更したりするように、音声出力装置226、ランプ表示装置227を制御し、また、表示制御装置114へ指示する。ステージが変更される場合は、変更後のステージに応じた背面画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、変更後のステージに関する情報を含めた背面画像変更コマンドを表示制御装置114へ送信する。ここで、背面画像とは、第3図柄表示装置81に表示させる主要な画像である第3図柄の背面側に表示される画像のことである。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110からのコマンドや、音声ランプ制御装置113に接続された各種装置等の状況に応じてエラーを判定し、そのエラーの種別を含めてエラーコマンドを表示制御装置114へ送信する。表示制御装置114では、受信したエラーコマンドによって示されるエラー種別(例えば、振動エラー)に応じたエラーメッセージ画像を第3図柄表示装置81に遅滞無く表示させる制御が行われる。
音声ランプ制御装置113のROM222には、連続予告判定テーブル222aが少なくとも格納されている。また、音声ランプ制御装置113のRAM223には、先読み情報格納エリア223aと、保留球数カウンタ223bと、大当たり後遊技状態フラグ223cと、変動開始フラグ223dと、停止種別選択フラグ223eと、エンディング態様カウンタ223fと、連続予告抽選カウンタ223gと、連続予告回数カウンタ223hと、予告後大当たりフラグ223iとが少なくとも設けられている。尚、説明の便宜上、ROM222の連続予告判定テーブル222aについての説明は、RAM223の連続予告抽選カウンタ223gを説明した後に行う。
先読み情報格納エリア223aは、上述した先読みコマンドによって主制御装置110から通知されてくる各種情報(先読みの予測前提条件、大当たり抽選の予測結果、変動パターン種別の予測結果)を記憶するためのエリアである。
ここで、図10を参照して、先読み情報格納エリア223aの詳細について説明する。図10は、先読み情報格納エリア223aの構成を模式的に示す模式図である。先読み情報格納エリア223aは、1つの実行エリアと、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)との5つのエリアを有している。これらの各エリアにはそれぞれ、大当たり抽選予測結果格納エリア223a1と、変動パターン種別予測結果格納エリア223a2と、予測前提条件格納エリア223a3とが少なくとも設けられている。
大当たり抽選予測結果格納エリア223a1は、上述した大当たり抽選の予測結果を示す情報を格納するためのエリアであり、変動パターン種別予測結果格納エリア223a2は、上述した変動パターン種別の予測結果を示す情報を格納するためのエリアである。また、予測前提条件格納エリア223a3は、上述した先読みの予測前提条件を示す情報を格納するためのエリアである。この先読み情報格納エリア223aの各エリアは、電源投入時に実行されるRAMの初期値設定処理(図28のS1010参照)において初期化される。具体的には、先読み情報格納エリア223aの各エリアが0クリアされる。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から送信されてくる先読みコマンドを受信すると、その先読みコマンドから各種情報(先読みの予測前提条件、大当たり抽選の予測結果、及び、変動パターン種別の予測結果)を先読み情報として抽出し、その抽出した先読み情報を、先読み情報格納エリア223aに格納する。
詳細については後述するが、従来のパチンコ機では、主制御装置において大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われた場合に、大当たり抽選の予測結果、及び、変動パターン種別の予測結果しか、音声ランプ制御装置へ通知されなかった。しかしながら、本実施形態では、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果の先読みを行った場合に、大当たり抽選の予測結果、及び、変動パターン種別の予測結果に加えて、更に、先読みの予測前提条件も音声ランプ制御装置113へ通知し、それぞれの情報を、先読み情報格納エリア223aにおける同一の保留エリア内に格納するように構成している。
よって、各保留エリアについて、その予測前提条件格納エリア223a3に格納されているデータを参照すれば、同一の保留エリア内に格納されている大当たり抽選の予測結果や、変動パターン種別の予測結果が、どのような予測前提条件で先読みされたものなのかを判別できる。即ち、主制御装置110において先読みがどちらのテーブル202a1,202a2を用いて行われたものか判別できる。
尚、抽出された先読み情報が保留エリアに格納される場合には、4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い始動入賞に対応するデータが記憶され、保留第1エリアには、時間的に最も古い始動入賞に対応するデータが記憶されることになる。
より具体的には、大当たり抽選予測結果格納エリア223a1には、先読みコマンドに含まれている大当たり抽選の予測結果を示すデータと同一のデータ(図8(b2)参照)が格納される。具体的には、先読みコマンドにより示される大当たり抽選の予測結果が完全外れであった場合、大当たり抽選予測結果格納エリア223a1には「000」が格納される。同様に、大当たり抽選の予測結果が前後外れリーチであった場合、大当たり抽選予測結果格納エリア223a1には「001」が格納され、大当たり抽選の予測結果が前後外れ以外リーチであった場合、大当たり抽選予測結果格納エリア223a1には「010」が格納され、大当たり抽選の予測結果が15R通常大当たりであった場合、大当たり抽選予測結果格納エリア223a1には「011」が格納され、大当たり抽選の予測結果が2R確変大当たりであった場合、大当たり抽選予測結果格納エリア223a1には「100」が格納され、大当たり抽選の予測結果が15R確変大当たりであった場合、大当たり抽選予測結果格納エリア223a1には「101」が格納される。
また、変動パターン種別予測結果格納エリア223a2についても同様に、先読みコマンドに含まれている変動パターン種別の予測結果を示すデータと同一のデータ(図8(b3)参照)が格納される。具体的には、先読みコマンドにより示される変動パターン種別の予測結果が外れ(短外れ)であった場合、変動パターン種別予測結果格納エリア223a2には「000」が格納される。同様に、変動パターン種別の予測結果が外れ(長外れ)であった場合、変動パターン種別予測結果格納エリア223a2には「001」が格納され、変動パターン種別の予測結果がノーマルリーチであった場合、変動パターン種別予測結果格納エリア223a2には「010」が格納され、変動パターン種別の予測結果がスーパーリーチであった場合、変動パターン種別予測結果格納エリア223a2には「011」が格納され、変動パターン種別の予測結果がスペシャルリーチであった場合、変動パターン種別予測結果格納エリア223a2には「100」が格納される。
そして、予測前提条件格納エリア223a3についても同様に、先読みコマンドに含まれている予測前提条件を示すデータと同一のデータ(図8(b1)参照)が格納される。具体的には、先読みコマンドにより示される予測前提条件が低確率状態であった場合、予測前提条件格納エリア223a3には「0」が格納される。同様に、先読みコマンドにより示される予測前提条件が高確率状態であった場合、予測前提条件格納エリア223a3には「1」が格納される。
なお、本実施形態では、大当たり抽選予測結果格納エリア223a1、変動パターン種別予測結果格納エリア223a2、予測前提条件格納エリア223a3に、先読みコマンドに含まれる大当たり抽選の予測結果を示すデータと同一のデータ、変動パターン種別の予測結果を示すデータと同一のデータ、先読みの予測前提条件を示すデータと同一のデータが、大当たり抽選の予測結果を示す情報、変動パターン種別の予測結果を示す情報、先読みの予測前提条件を示す情報として格納されるが、必ずしもこれに限られるものではなく、先読みコマンドに含まれる大当たり抽選の予測結果を示すデータ、変動パターン種別の予測結果を示すデータ、先読みの予測前提条件を示すデータを別のデータに変換したうえで、その変換後のデータを大当たり抽選の予測結果を示す情報、変動パターン種別の予測結果を示す情報、先読みの予測前提条件を示す情報として、大当たり抽選予測結果格納エリア223a1、変動パターン種別予測結果格納エリア223a2、予測前提条件格納エリア223a3に格納してもよい。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から送信されてくる変動パターンコマンドを受信すると、先読み情報格納エリア223aの保留第1エリアに格納されている各データを実行エリアにシフトする(移動させる)。具体的には、保留第1エリアの大当たり抽選予測結果格納エリア223a1に格納されている大当たり抽選の予測結果を示す情報を、実行エリアの大当たり抽選予測結果格納エリア223a1へシフトする。同様に、保留第1エリアの変動パターン種別予測結果格納エリア223a2に格納されている変動パターン種別の予測結果を示す情報を、実行エリアの変動パターン種別予測結果格納エリア223a2へシフトし、保留第1エリアの予測前提条件格納エリア223a3に格納されている予測前提条件を、実行エリアの予測前提条件格納エリア223a3へシフトする。
そして、実行エリアへのデータのシフトが終了すると、保留第1エリアが空き状態となるため、他の保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)に格納されているデータを、エリア番号の1小さい保留エリア(保留第1エリア〜保留第3エリア)に詰めるシフト処理を行う。なお、本実施形態では、先読み情報格納エリア223aにおいて、データが格納されている保留エリア(第2〜第4)についてのみデータのシフトを行う。このように、本実施の形態では、データが記憶(保留)されていない保留エリア(保留第3エリア〜保留第4エリア)については、データのシフト処理を行わないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
なお、データの有無に関わらず、保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)の各データを、エリア番号が1小さい保留エリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不用となるので、プログラムのステップ数を軽減することができる。よって、プログラムの容量を小さくできるので、ROM222の空き容量を増やすことができる。
また、上述したように、音声ランプ制御装置113の先読み情報格納エリア223aには、主制御装置110の保留球格納エリア203bと同様に、1つの実行エリアと、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)とを設けている。これは、保留球格納エリア203bの各エリアと、先読み情報格納エリア223aの各エリアとに、互いに対応するデータを格納させるためである。即ち、先読み情報格納エリア223aの実行エリアには、保留球格納エリア203bの実行エリアに対応する先読み情報を格納させる。同様に、先読み情報格納エリア223aの保留第1エリアには、保留球格納エリア203bの保留第1エリアに対応する先読み情報を格納させ、先読み情報格納エリア223aの保留第2エリアには、保留球格納エリア203bの保留第2エリアに対応する先読み情報を格納させ、先読み情報格納エリア223aの保留第3エリアには、保留球格納エリア203bの保留第3エリアに対応する先読み情報を格納させ、先読み情報格納エリア223aの保留第4エリアには、保留球格納エリア203bの保留第4エリアに対応する先読み情報を格納させる。
詳細については後述するが、球が第1入球口へ新たに入賞(始動入賞)すると、主制御装置110において、新たな始動入賞に伴うデータが取得されて、そのデータが保留球格納エリア203bの保留エリアに新たに格納されると共に、その始動入賞について先読みが行われる。すると、その先読みにより得られた各種情報(大当たり抽選の予測結果、変動パターン種別の予測結果)と、先読みの予測前提条件とを含む先読みコマンドが主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信される。音声ランプ制御装置113において先読みコマンドが受信された場合、その先読みコマンドから各種情報と予測前提条件とが先読み情報として抽出され、その先読み情報が先読み情報格納エリア223aの保留エリアに新たに格納される(図31のS1210参照)。このように、球が第1入球口へ新たに入賞(始動入賞)する度に、その始動入賞に伴うデータが、主制御装置110の保留球格納エリア203bの保留エリアと、音声ランプ制御装置113の先読み情報格納エリア223aの保留エリアにそれぞれ格納される。
また、主制御装置110において大当たり抽選が新たに開始される場合には、保留球格納エリア203bの各エリアについてシフト処理が行われる(図21の307参照)。そして、主制御装置110において、大当たり抽選が行われると、その大当たり抽選に伴って変動パターンコマンドが主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信される。音声ランプ制御装置113において変動パターンコマンドが受信され、変動表示についての設定が行われる場合、先読み情報格納エリア223aの各エリアについてシフト処理が行われる(図38のS1506参照)。このように、主制御装置110において大当たり抽選が行われる度に、主制御装置110における保留球格納エリア203bの各エリアと、音声ランプ制御装置113における先読み情報格納エリア223aの各エリアとについて、それぞれシフト処理が行われる。よって、主制御装置110における保留球格納エリア203bの各エリアと、音声ランプ制御装置113における先読み情報格納エリア223aの各エリアとには、互いに対応するデータが格納される。
上述した先読み情報格納エリア223aは、連続予告演出を行うか否かを決定する場合に参照される。音声ランプ制御装置113は、上述した先読みコマンドの受信に伴って、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに新たな先読み情報を格納すると、先読み情報格納エリア223aに格納されている先読み情報と、後述する保留球数カウンタ223bの値と、連続予告抽選カウンタ223gの値とに基づいて、その時点で保留されている一連の変動演出に対して、連続予告演出を行うか否かを決定する。
また、先読み情報格納エリア223aは、パチンコ機10が大当たりになった場合にも参照される。音声ランプ制御装置113は、上述した大当たり演出の一部であるエンディング演出を行う場合に、先読み情報格納エリア223aの保留エリアの内容と、後述する大当たり後遊技状態フラグ223cの状態とに基づいて、エンディング演出において「確定演出表示」を行うか、「通常表示」を行うかを決定する。
保留球数カウンタ223bは、主制御装置110の保留球数カウンタ203cと同様に、第1図柄表示装置37(および第3図柄表示装置81)で行われる変動演出(変動表示)であって、主制御装置110において保留されている変動演出の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている保留球数カウンタ203cの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信される保留球数コマンドに基づいて保留球数をカウントし、保留球数カウンタ223bにて、その保留球数を管理するようになっている。
具体的には、主制御装置110では、第1入球口64への入球によって変動表示の保留球数が加算されると、加算後の保留球数カウンタ203cの値を示す保留球数コマンドが、音声ランプ制御装置113へ送信される。音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より送信される保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから、主制御装置110の保留球数カウンタ203cの値を取得して、保留球数カウンタ223bに格納する(図31のS1208参照)。
また、主制御装置110では、第1図柄表示装置37において新たな変動表示が開始される場合に、保留球数カウンタ203cの値が減算され、更に、第3図柄表示装置81において開始させる変動表示の態様を示す変動パターンコマンドが音声ランプ制御装置113へ送信される。音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドを受信し、その受信に伴って第3図柄表示装置81における変動表示の態様を設定したら、保留球数カウンタ223bの値を1減算する(図38のS1505参照)
このように、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110より送信される保留球数コマンドや、変動パターンコマンドに従って、保留球数カウンタ223bの値を更新するので、主制御装置110の保留球数カウンタ203cと同期させながら、その値を更新することができる。
また、保留球数カウンタ223bの値は、第3図柄表示装置81における保留球数図柄の表示に用いられる。即ち、音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドの受信に応じて、そのコマンドにより示される保留球数を保留球数カウンタ223bに格納すると共に、格納後の保留球数カウンタ223bの値を表示制御装置114に通知するべく、表示用保留球数コマンドを表示制御装置114に対して送信する。
表示制御装置114では、この表示用保留球数コマンドを受信すると、そのコマンドにより示される保留球数の値、即ち、音声ランプ制御装置113の保留球数カウンタ223bの値分の保留球数図柄を第3図柄表示装置81の小領域Ds1に表示するように、画像の描画を制御する。上述したように、保留球数カウンタ223bは、主制御装置110の保留球数カウンタ203cと同期しながら、その値が変更される。従って、第3図柄表示装置81の小領域Ds1に表示される保留球数図柄の数も、主制御装置110の保留球数カウンタ203cの値に同期させながら、変化させることができる。よって、第3図柄表示装置81には、変動表示が保留されている保留球の数を正確に表示させることができる。
大当たり後遊技状態フラグ223cは、主制御装置110の大当たり後遊技状態フラグ203dと同様に、パチンコ機10が特別遊技状態である大当たりになって、その大当たりが終了した場合に、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態になるのか高確率状態になるのかを示すフラグである。大当たり後遊技状態フラグ223cがオフの場合は、大当たりが終了した場合に、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態になることを示し、大当たり後遊技状態フラグ223cがオンの場合は、大当たりが終了した場合に、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態になることを示す。
この大当たり後遊技状態フラグ223cは、電源投入後のRAM223の初期値設定(図28のS1010参照)によって、初期値としてオフに設定される。また、この大当たり後遊技状態フラグ223cの状態は、主制御装置110から送信されるファンファーレコマンドを受信した場合に設定される(図31のS1214参照)。上述したように、本実施形態では、大当たり抽選の抽選結果が大当たりになって、その後、その大当たりに対応した第3図柄の停止図柄が第3図柄表示装置81に表示されるタイミングになると、ファンファーレコマンドが主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信される。その場合、主制御装置110では、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を示す情報を含むファンファーレコマンドが生成されて、その生成されたコマンドが音声ランプ制御装置113へ送信される。
音声ランプ制御装置113では、ファンファーレコマンドが受信されると、ファンファーレコマンドから、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態が抽出される。即ち、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態が抽出される。そして、その抽出された遊技状態が、「低確率状態」であれば、大当たり後遊技状態フラグ223cがオフに設定され、「高確率状態」であれば、大当たり後遊技状態フラグ223cがオンに設定される。
この大当たり後遊技状態フラグ223cは、後述するエンディング演出決定処理(図31のS1221)が実行される場合に、MPU221によって用いられる。詳細については後述するが、上述した大当たり演出の一部であるエンディング演出を行う場合に、上述した先読み情報格納エリア223aの保留エリアの内容と、大当たり後遊技状態フラグ223cの状態とに基づいて、エンディング演出において「確定演出表示」を行うか、「通常表示」を行うかが決定される。
上述したように、本実施形態では、主制御装置110から送信されてくるファンファーレコマンドに基づいて、大当たり後遊技状態フラグ223cの状態を設定しているが、ファンファーレコマンドに代えて、主制御装置110から送信されてくる停止種別コマンドに基づいて、大当たり後遊技状態フラグ223cの状態を設定しても良い。即ち、主制御装置110では、大当たり抽選が行われると、その抽選結果に対応する変動パターン及び停止種別が決定されて、その決定された変動パターンを示す変動パターンコマンドと、その決定された停止種別を示す停止種別コマンドが音声ランプ制御装置113へ送信される。そして、抽選結果に対応する停止種別が決定される場合に、大当たり抽選の抽選結果が大当たりであれば、大当たり種別が決定されるので、停止種別コマンドによって、今回の大当たりが確変大当たりなのか、通常大当たりなのかが示される。よって、音声ランプ制御装置113では、停止種別コマンド受信した場合に、その停止種別コマンドの示す停止種別が何であるかに基づいて、大当たり後遊技状態フラグ223cの状態を設定できる。
具体的には、停止種別コマンドの示す停止種別が確変大当たりであれば、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態が高確率状態と判別できるので、大当たり後遊技状態フラグ223cをオンに設定する。一方、停止種別コマンドの示す大当たり種別が通常大当たりであれば、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態が低確率状態になると判別できるので、大当たり後遊技状態フラグ223cをオフに設定する。尚、停止種別コマンドによって、大当たり後遊技状態フラグ223cの状態を設定する場合には、ファンファーレコマンドの中に、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を示す情報を含めなくても良い。
また、ファンファーレコマンドとは別に、今回の大当たり終了時に設定されるパチンコ機10の遊技状態を示すコマンドを新たに設けておき、そのコマンドを主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信するように構成しておく。そして、主制御装置110から送信されてくる新たなコマンドに基づいて、大当たり後遊技状態フラグ223cの状態を設定しても良い。尚、大当たり後遊技状態フラグ223cの設定方法は、上述したファンファーレコマンドの場合と同様に行えば良いので省略する。尚、ファンファーレコマンドとは別に新たなコマンドを設けた場合には、ファンファーレコマンドの中に、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を示す情報を含めなくても良い。
また、本実施形態では、ファンファーレコマンドを受信した場合に、大当たり後遊技状態フラグ223cの状態を設定するように構成しているが、フラグ223cの状態は、ファンファーレコマンドを受信してから、後述するエンディング演出決定処理(図33参照)が開始される前までに、設定するように構成すれば良い。尚、停止種別コマンド受信した場合に、大当たり後遊技状態フラグ223cの状態を設定するように構成する場合でも、フラグ223cの状態は、停止種別コマンドを受信してから、後述するエンディング演出決定処理が開始される前までに、設定するように構成すれば良い。また、ファンファーレコマンドとは別に新たなコマンドを設けておき、その新たなコマンドを受信した場合に、大当たり後遊技状態フラグ223cの状態を設定するように構成する場合でも、フラグ223cの状態は、その新たなコマンドを受信してから、後述するエンディング演出決定処理が開始される前までに、設定するように構成すれば良い。
変動開始フラグ223dは、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドを受信した場合にオンされ(図31のS1202参照)、第3図柄表示装置81における変動表示の設定がなされるときにオフされる(図38のS1502参照)。変動開始フラグ223dがオンになると、受信した変動パターンコマンドから抽出された変動パターンに基づいて、表示用変動パターンコマンドが設定される。
ここで設定された表示用変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU221により実行されるメイン処理(図29参照)のコマンド出力処理(S1102)の中で、表示制御装置114に向けて送信される。表示制御装置114では、この表示用変動パターンコマンドを受信することによって、この表示用変動パターンコマンドによって示される変動パターンで、第3図柄表示装置81において第3図柄の変動表示が行われるように、その変動演出の表示制御が開始される。
停止種別選択フラグ223eは、主制御装置110から送信される停止種別コマンドを受信した場合にオンされ(図31のS1205参照)、第3図柄表示装置81における停止種別の設定がなされるときにオフされる(図38のS1508参照)。停止種別選択フラグ223eがオンになると、受信した停止種別コマンドから抽出された停止種別(大当たりの場合には大当たり種別)と、連続予告回数カウンタ223hの値とに基づいて、停止種別をそのまま設定するか、停止種別をチャンス目に設定するかが決定される。
より具体的には、受信した停止種別コマンドから抽出された停止種別が「大当たり」である場合には、抽出された停止種別がそのまま設定される(図38のS1512参照)。また、受信した停止種別コマンドから抽出された停止種別が「外れ」であって、連続予告回数カウンタ223hが2未満である場合にも、抽出された停止種別がそのまま設定される(図38のS1512参照)。一方、受信した停止種別コマンドから抽出された停止種別が「外れ」であって、連続予告回数カウンタ223hが2以上である場合には、抽出された停止種別に代えて、チャンス目が停止種別として設定される(図38のS1513参照)。
エンディング態様カウンタ223fは、エンディング演出における表示態様の決定に使用するカウンタで、音声ランプ制御装置113のメイン処理(図29参照)の実行毎に1回更新される。エンディング態様カウンタ223fの更新は、例えば、0〜3の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり3)に達したあと0に戻ることによって行われる。
本実施形態では、パチンコ機10が大当たりになって、エンディング演出における表示態様を決定する場合に、エンディング態様カウンタ223fの値と、ROM222に格納されているエンディング態様選択テーブル(図示せず)とが比較され、エンディング態様カウンタ223fの値が、エンディング態様選択テーブルにおいて予め定められた値(例えば、3)であるかが判定される。
詳細については後述するが、音声ランプ制御装置113では、パチンコ機10が大当たりとなって、上述したエンディング演出を開始する直前になると、上述した先読み情報格納エリア223aにおける保留エリアの内容と、上述した大当たり後遊技状態フラグ223cの状態とに基づいて、エンディング態様カウンタ223fの値を取得するかが決定される。ここで、エンディング態様カウンタ223fの値が取得されない場合には、エンディング演出において「通常表示」を行うように表示態様が決定される。
一方、エンディング態様カウンタ223fの値が取得される場合には、そのエンディング態様カウンタ223fの値が、エンディング態様選択テーブルにおいて予め定められた値(例えば、3)であれば、「確定演出表示」が行われるように、エンディング演出の表示態様が設定される(図33のS1414参照)。一方、そのエンディング態様カウンタ223fの値が、エンディング態様選択テーブルにおいて予め定められた値(例えば、3)以外であれば、「通常表示」が行われるように、エンディング演出の表示態様が設定される(図33のS1415参照)。つまり、エンディング態様カウンタ223fの値が取得される場合には、1/3の確率で「確定演出表示」が行われるように表示態様が決定され、残りの2/3の確率で「通常表示」が行われるように表示態様が決定される。
エンディング演出の表示態様が設定されると、音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へ、エンディング演出の表示態様(「通常表示」または「確定演出表示」)を示す表示用エンディングコマンドが送信される。表示制御装置114では、表示用エンディングコマンドを受信すると、受信した表示用エンディングコマンドが示す表示態様で、第3図柄表示装置81においてエンディング演出が行われるように表示制御が行われる。
連続予告抽選カウンタ223gは、連続予告演出開始の決定に使用するカウンタで、音声ランプ制御装置113のメイン処理(図29参照)の実行毎に1回更新される。連続予告抽選カウンタ223gの更新は、例えば、0〜127の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり127)に達した後0に戻ることによって行われる。音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より先読みコマンドを受信した場合に、今回の先読みの予測結果や、保留されている大当たりの大当たり種別や、連続予告抽選カウンタ223gの値などに基づいて、連続予告演出の開始を決定する(図32参照)。
連続予告抽選カウンタ223gの値は、次に説明する連続予告判定テーブル222a(図11参照)と比較され、連続予告抽選カウンタ223gの値が、連続予告判定テーブル222aにおいて予め定められた範囲内であるかが判定される。そして、連続予告抽選カウンタ223gの値が、予め定められた範囲内にある場合に、連続予告演出の開始が決定される(図32のS1315、S1316参照)。
連続予告判定テーブル222aは、主制御装置110より先読みコマンドを受信した場合に、所定の条件(後述する条件1〜条件3のうち何れか1つ(図32の連続予告判定処理参照))を満足していれば、「連続予告決定確率」を設定するためのテーブルである。ここで、連続予告決定確率は、所定の条件を満足した場合に、第3図柄表示装置81に連続予告演出を開始させることを決定する確率である。
ここで、図11を参照して、連続予告判定テーブル222aの詳細について説明する。図11は、連続予告判定テーブル222aの内容を模式的に示した模式図である。連続予告判定テーブル222aは、図11に示すように、大当たり時の連続予告判定テーブル222a1および外れ時の連続予告判定テーブル222a2の2つのテーブルを有している。音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より受信した先読みコマンドから抽出した大当たり抽選の予測結果が「大当たり」である場合に、大当たり時の連続予告判定テーブル222a1を選択し、大当たり抽選の予測結果が「外れ」である場合に、外れ時の連続予告判定テーブル222a2を選択する。これにより、連続予告演出終了後の遊技状態(「大当たり」であるか、「外れ」であるか)に応じて、連続予告決定確率を変更できる。
大当たり時の連続予告判定テーブル222a1および外れ時の連続予告判定テーブル222a2は、いずれも、音声ランプ制御装置113内の保留球数カウンタ223b(変動表示の保留回数N)が取り得る各値「1」〜「4」に対応付けて、連続予告演出の開始を決定する連続予告抽選カウンタ223gの範囲(以下、「連続予告決定範囲」と称す。)をそれぞれ規定している。
例えば、図11に示した例では、大当たり時の連続予告判定テーブル222a1は、保留球数カウンタ223bの値「1」に対応付けて連続予告決定範囲として「0」を規定し、保留球数カウンタ223bの値「2」に対応付けて連続予告決定範囲として「0〜15」を規定し、保留球数カウンタ223bの値「3」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜39」を規定し、保留球数カウンタ223bの値「4」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜63」を規定する。
また、外れ時の連続予告判定テーブル222a2は、保留球数カウンタ223bの値「1」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0」を規定し、保留球数カウンタ223bの値「2」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜9」を規定し、保留球数カウンタ223bの値「3」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜25」を規定し、保留球数カウンタ223bの値「4」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜39」を規定する。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より先読みコマンドを受信した場合に、所定の条件(後述する条件1〜条件3のうち何れか1つ(図32の連続予告判定処理参照))を満足していれば、連続予告決定確率を設定するためのテーブルとして、大当たり時の連続予告判定テーブル222a1および外れ時の連続予告判定テーブル222a2のいずれか一方を選択する。そして、その選択した連続予告判定テーブルから、その時点における保留球数カウンタ223bの値に対応付けられた連続予告決定範囲を特定し、その時点における連続予告抽選カウンタ223gの値が連続予告決定範囲に含まれる場合に、連続予告演出の開始を決定する。
さて、図11の例における大当たり時の連続予告判定テーブル222a1および外れ時の連続予告判定テーブル222a2は、いずれも、保留球数カウンタ223bの値が大きくなるほど、連続予告決定範囲が広くなるように規定されているが、連続予告決定範囲が広ければ、連続予告演出を行うとの決定がされ易くなり、連続予告決定確率が高くなるので、大当たり時の連続予告判定テーブル222a1および外れ時の連続予告判定テーブル222a2は、ともに、保留球数カウンタ223bの値(変動表示の保留回数N)が多いほど、連続予告決定確率が高くなるように規定されている、ということを意味する。ここで、連続予告演出は、連続予告演出が決定されたときに保留されている全ての変動演出にわたって行われるものであるので、保留回数が大きいほど連続予告決定確率を高く設定することにより、一の連続予告演出に含まれる変動演出の数が多くなる可能性が高くなる。これにより、遊技者は、連続する多くの変動演出にわたって連続予告演出が行われるほど、通常の演出とは異なる演出が行われたことを認識することができるので、遊技者に対して、特別な期待感を持たせることができる。また、変動表示の保留回数は、一般的に小さい値をとることが多いため、保留回数が小さい場合には、頻繁に連続予告演出が行われないように抑制することができる一方、保留回数が大きくなった場合に、連続予告演出が行われやすくすることができる。
また、図11の例における大当たり時の連続予告判定テーブル222a1と外れ時の連続予告判定テーブル222a2とを比較した場合、同一の保留球数カウンタ223bの値に対応付けられた連続予告決定範囲は、大当たり時の連続予告判定テーブル222a1の方が外れ時の連続予告判定テーブル222a2よりも同一または広くなるように規定されている。即ち、連続予告演出終了後の遊技状態が「大当たり」となる場合における連続予告決定確率は、連続予告演出終了後の遊技状態が「外れ」となる場合における連続予告決定確率と同一か、それよりも高くなるように設定される。これにより、第3図柄表示装置81において連続予告演出が表示された場合に、連続予告演出終了後に遊技状態が「大当たり」となる可能性が高いことを遊技者に対して示唆することができるので、遊技者に対して、高い期待感を持たせることができる。また、通常、連続予告演出終了後の遊技状態(即ち、第1入球口64への球の入賞時に行われる抽選の結果)が、「大当たり」となる確率は、「外れ」となる確率よりも小さく設定されているので、連続予告演出終了後の遊技状態が「外れ」の場合には、頻繁に連続予告演出が行われないように抑制することができる一方、「大当たり」の場合には、連続予告演出が行われやすくすることができる。
また、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110より受信した先読みコマンドから抽出した大当たり抽選の予測結果が「大当たり」の場合だけでなく、大当たり抽選の予測結果が「外れ」であり、且つ、変動パターン種別の予測結果が「前後外れリーチ」の場合も、連続予告演出の許可判断が行われる。これにより、音声ランプ制御装置113は、変動パターン種別の予測結果が「前後外れリーチ」などの場合にも連続予告演出の実行を決定することができるので、連続予告演出の実行を多種多様な条件で行わせることができる。よって、連続予告演出が行われた場合に、遊技者に対して、様々な期待感を持たせることができる。また、抽選の結果として外れが連続するような場合であっても、連続予告演出が行われるので、遊技者に対して高い期待感を持たせることができ、遊技者が退屈するのを防止することができる。
ここで、図6の説明に戻る。連続予告回数カウンタ223hは、連続予告演出の実行回数を計数するカウンタである。この連続予告回数カウンタ223hの初期値は0に設定され、主制御装置110から送信される先読みコマンドを受信した場合に、連続予告演出の開始が決定されると、そのときの保留球数カウンタ223bの値が格納される(図32のS1317参照)。
この連続予告回数カウンタ223hの値は、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110から送信される停止種別コマンドを受信した場合に参照される。このとき、まず、受信した停止種別コマンドから停止種別が抽出される。そして、連続予告回数カウンタ223hの値が2以上の値であれば、抽出された停止種別に代えて、チャンス目が停止種別として設定され(図38のS1513参照)、その設定された停止種別が、表示用停止種別コマンドによって、表示制御装置114に通知される。また、連続予告回数カウンタ223hの値が1減らされる(図38のS1516参照)。
表示制御装置114では、この表示用停止種別コマンドを受信することによって、この表示用停止種別コマンドによって示される停止種別に応じた停止図柄が、第3図柄表示装置81で停止表示されるように、変動演出の停止表示が制御される。尚、停止種別としてチャンス目が設定された場合には、例えば、図4に示す有効ラインL1上に、主図柄の組み合わせが左図柄列Z1から順に「3」「4」「1」となる停止図柄が表示される。
一方、受信した停止種別コマンドから停止種別が抽出された場合に、連続予告回数カウンタ223hの値が0であれば、抽出した停止種別がそのまま設定され(図38のS1512)、その設定された停止種別が、表示用停止種別コマンドによって、表示制御装置114に通知される。尚、連続予告回数カウンタ223hの値は0のまま保持される(図38のS1515:No参照)。表示制御装置114では、この表示用停止種別コマンドを受信することによって、この表示用停止種別コマンドによって示される停止種別に応じた停止図柄が、第3図柄表示装置81で停止表示されるように、変動演出の停止表示が制御される。
また、受信した停止種別コマンドから停止種別が抽出された場合に、連続予告回数カウンタ223hの値が1の場合は、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出であるため、停止種別としてチャンス目は設定せずに、連続予告回数カウンタ223hの値が0の場合と同様に、抽出した停止種別がそのまま設定され(図32のS1512)、その設定された停止種別が、表示用停止種別コマンドによって、表示制御装置114に通知される。但し、連続予告回数カウンタ223hの値は、1減らされる(図32のS1516参照)。
このように、連続予告回数カウンタ223hの値が2以上である間は、主制御装置110から送信される停止種別コマンドを受信する度に、停止種別としてチャンス目が設定されて、その設定された停止種別を示す表示用停止種別コマンドが表示制御装置114に送信される。その結果、表示制御装置114では、第3図柄表示装置81において行われている変動演出が終了する場合に、チャンス目となる停止図柄が表示される。
ここで、連続予告回数カウンタ223hは、連続予告演出の開始が決定されたときに、そのときの保留球数カウンタ223bの値が格納されるものであり、その後、停止種別コマンドを受信する度に、その値が1以上であれば、その値が1ずつ減らされるものである。よって、連続予告演出の開始が決定されたときに、主制御装置110において保留されていた全ての変動演出について、チャンス目となる停止図柄が第3図柄表示装置81に表示される。即ち、チャンス目となる停止図柄が連続して表示される。
従って、遊技者は、遊技中に最も注視する変動演出の停止図柄として、チャンス目が連続して表示されることにより、連続予告演出が行われていることを容易に認識することができる。また、停止図柄として、大当たりに応じた停止図柄が現出しない場合であっても、チャンス目が表示されることによって、遊技者に対して、連続予告演出終了後に大当たりが得られる期待感を持たせることができる。
また、音声ランプ制御装置113において、先読みコマンドを受信した場合に、既に連続予告演出の実行が設定されているか否かを判断するために、連続予告回数カウンタ223hの値が参照される(図32のS1305参照)。そして、連続予告回数カウンタ223hの値が0である場合は(図32のS1306:Yes参照)、主制御装置110に保留された全ての変動演出において連続予告演出の実行が設定されていないので、上述した所定の条件のうち(条件1)を満足するものと判定して、所定の確率で連続予告演出の開始を決定する。
このように、本実施形態では、連続予告演出に係る処理のうち、主制御装置110では、連続予告演出を開始するか否かの決定は行っておらず、第1入球口64への入賞(始動入賞)に応じて取得されるデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値,入賞時遊技状態フラグ)に基づいて大当たり抽選の抽選結果を先読みし、その先読みにより得られた各種情報(大当たり抽選の予測結果、変動パターン種別の予測結果)と、先読みの予測前提条件とを先読みコマンドに含めて、音声ランプ制御装置113へ通知している。一方、音声ランプ制御装置113では、先読みコマンドから各種情報を抽出し、それらを先読み情報として先読み情報格納エリア223aに記憶し、その先読み情報格納エリア223aの内容に応じて連続予告演出開始の決定を判断する。そして、連続予告演出開始が決定された場合に、その連続予告演出が行われる各変動演出について停止種別の設定なども行われる。よって、音声ランプ制御装置113に複雑な処理を行わせることにより、主制御装置110では、その処理を抽選処理に集中させることができる。
予告後大当たりフラグ223iは、連続予告回数カウンタ223hに保留球数カウンタ223bの値が格納されることによって、複数の変動演出に対して設定された全ての連続予告演出の実行が行われた後の変動演出後の遊技状態を示すフラグである。この予告後大当たりフラグ223iの値がオンである場合、全ての連続予告演出の実行が行われた後の変動演出後の遊技状態が「大当たり」状態になることを示し、予告後大当たりフラグ223iの値がオフである場合、全ての連続予告演出の実行が行われた後の変動演出後の遊技状態が「外れ」状態になることを示す。尚、全ての連続予告後の実行が行われた後の変動演出とは、連続予告回数カウンタ223hの値が1の場合に行われる変動演出のことである。
この予告後大当たりフラグ223iは、音声ランプ制御装置113において、主制御装置110から受信した先読みコマンドに基づき連続予告演出の開始が決定された場合に、その先読みコマンドから抽出した大当たり抽選の予測結果が「大当たり」であればオンが設定され(図32のS1319参照)、その先読みコマンドから抽出した大当たり抽選の予測結果が「外れ」であればオフが設定される(図32のS1320参照)。そして、次に連続予告演出の開始が決定されるまで、その値が保持される。
また、音声ランプ制御装置113は、先読みコマンドを受信した場合に連続予告演出の実行中であると判断される場合に、予告後大当たりフラグ223iを参照する(図32のS1307参照)。そして、予告後大当たりフラグ223iの値がオンである場合(図32のS1307:Yes参照)、連続予告演出が設定された全ての変動演出において連続予告演出が行われた後の変動演出後の遊技状態が「大当たり」状態であるので、更に、受信した先読みコマンドに対応する変動演出(保留球)と、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出(保留球)との間に、2以上の変動演出(保留球)が存在するか否か(即ち、保留球数カウンタ223bの値と連続予告回数カウンタ223hの値との差が3以上か否か)を判断して、上述した所定の条件のうち(条件2)を満足するか否かを判定する(図32のS1309参照)。
一方、予告後大当たりフラグ223iの値がオフである場合(図32のS1307:No参照)、連続予告演出が設定された全ての変動演出において連続予告演出が行われた後の変動演出後の遊技状態が「外れ」状態であるので、更に、先読みコマンドによって新たに通知された大当たり抽選の予測結果が「大当たり」であるか否かを判断して、上述した所定の条件のうち(条件3)を満足するか否かが判定される(図32のS1311参照)。
RAM223は、その他、主制御装置110より受信したコマンドを、そのコマンドに対応した処理が行われるまで一時的に記憶するコマンド記憶領域(図示せず)などを有している。なお、コマンド記憶領域はリングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。音声ランプ処理装置113のコマンド判定処理(図31参照)が実行されると、コマンド記憶領域に記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、コマンド判定処理によって、そのコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。
上述したように、本パチンコ機10では、球が第1入球口64へ新たに入賞(始動入賞)すると、主制御装置110において、その新たな始動入賞のタイミングで各カウンタC1〜C3,CS1の各値や、遊技状態フラグ203a(即ち、入賞時遊技状態フラグ)が取得される。そして、その取得されたデータが、主制御装置110における保留球格納エリア203bの保留エリアに格納されると、その取得されたデータに基づく大当たり抽選に先立って、大当たり抽選の抽選結果や、変動パターン種別が、主制御装置110において先読みされる。そして、先読みが終了すると、その先読みにより得られた各種情報(大当たり抽選の予測結果と、変動パターン種別の予測結果)と共に予測前提条件が、上述した先読みコマンドにより主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知される。音声ランプ制御装置113では、先読みコマンドを受信すると、そのコマンドから各種情報を先読み情報として抽出し、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに格納する。ここで格納された先読み情報は、音声ランプ制御装置113において、エンディング演出の表示態様が設定される場合や、連続予告演出を開始するかが判定される場合に用いられる。
ところが、後述するように、本パチンコ機10でも、従来のパチンコ機でも、先読みにより得られる大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において異なる場合がある。これは、球が第1入球口64へ新たに入賞(始動入賞)した場合に、保留中の始動入賞が有って、その保留中であった始動入賞に伴う大当たり抽選がなされた場合に抽選結果が大当たりとなり、その大当たりの前後で、パチンコ機10の遊技状態が変化することにより生じるものである。
即ち、従来のパチンコ機や、本パチンコ機10は、第1入球口64への入賞(始動入賞)が、複数回(本パチンコ機10では、最大4回)まで保留されるように構成されており、主制御装置110では、球が第1入球口64へ新たに入賞(始動入賞)した場合に、保留中の始動入賞が有れば、その新たな始動入賞に伴う大当たり抽選の抽選結果が先読みされた後、その新たな始動入賞時に保留中であった各始動入賞に伴う大当たり抽選が全て終了してから、その新たな始動入賞に伴う大当たり抽選が行われる。
そして、新たな始動入賞時に保留中であった各始動入賞に伴う大当たり抽選が、主制御装置110において実行されて、仮に、何れかの抽選結果が大当たりになると、その大当たり終了時に、パチンコ機10の遊技状態が新たに設定される。そのため、その大当たりの前後でパチンコ機10の遊技状態が変化する場合がある。ここで、パチンコ機10の遊技状態が変化すると、新たな始動入賞時のパチンコ機10の遊技状態と、その新たな始動入賞に伴う大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態とが一致しなくなってしまう。
従来のパチンコ機の主制御装置110では、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が、始動入賞時のパチンコ機10の遊技状態に基づいて決定され、更に、大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が、大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態に基づいて決定されるように構成されている。
よって、新たな始動入賞時のパチンコ機の遊技状態と、その新たな始動入賞に伴う大当たり抽選時のパチンコ機の遊技状態とが一致しない場合には、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しなくなる。従って、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値が同一でも、比較に用いられるテーブル202a1,202a2が異なるので、それぞれの比較結果が一致しない可能性が高くなり、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが主制御装置110において異なる場合がある。
尚、新たな始動入賞時のパチンコ機10の遊技状態と、その新たな始動入賞に伴う大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態とが一致する場合には、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致する。よって、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値も、比較に用いられるテーブル202a1,202a2も共に同一なので、それぞれの比較結果が一致し、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが主制御装置110において一致する。
また、従来のパチンコ機では、主制御装置110において、大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われた場合、単に、その予測結果を得るという処理しか行われず、その予測結果が、どちらのテーブル202a1,202a2を用いて得られたものかを判別できるようには構成されていなかった。そのため、その予測結果が主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知された後、音声ランプ制御装置113においても、その予測結果が、どちらのテーブル202a1,202a2を用いて得られたものか判別できなかった。
しかしながら、従来のパチンコ機でも、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われてから、パチンコ機10の遊技状態が変化しない間は、大当たり抽選の抽選結果の先読みも大当たり抽選も共に、主制御装置110において同一の遊技状態で行われる。よって、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において常に一致する。従って、この場合は、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するので、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113では、大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱っていた。
一方、従来のパチンコ機では、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われてから、その先読みに対応する実際の大当たり抽選が行われるまでに、パチンコ機10の遊技状態が変化すると、その変化前に行われた大当たり抽選の抽選結果の先読みが、どの遊技状態で行われたのか不明になる。よって、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するか不明になる。従って、この場合は、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において異なる可能性があるので、音声ランプ制御装置113では、大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして扱っていた。
そして、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113では、大当たり抽選の予測結果を信用できない場合、その予測結果を用いることを控えることで、実際の大当たり抽選の抽選結果とは無関係な処理(例えば、連続予告演出や、エンディング演出など)が実行されることを抑制していた。そのため、大当たり演出の抽選結果の先読みや、大当たり抽選の予測結果が無駄になっていた。
これに対し、例えば、主制御装置110において得られた大当たり抽選の予測結果が無駄にならないように、その得られた大当たり抽選の予測結果を全て用いるように、音声ランプ制御装置113を構成すると、以下に図53〜図55の各図を参照して説明するように、実際の大当たり抽選の抽選結果とは無関係な処理が実行される等の問題が生じる。尚、この問題は何れも、上述したように、球が第1入球口64へ新たに入賞(始動入賞)した場合に、保留中の始動入賞が有って、その保留中であった始動入賞に伴う大当たり抽選がなされた場合に抽選結果が大当たりとなり、その大当たりの前後で、パチンコ機10の遊技状態が変化することにより生じるものである。
ここで、図53〜図55の各図を参照し、大当たり抽選の予測結果を用いて、大当たり演出の一部であるエンディング演出の表示態様を決定する場合に生じる問題について説明する。尚、エンディング演出の表示態様の決定は、エンディング演出が開始される直前に、大当たり抽選の予測結果に基づいて行われるものとする。また、説明を分かり易くするために、ここでは大当たり抽選の予測結果が大当たりであれば、エンディング演出において必ず「確定演出表示」が選択されるものとし、予測前提条件は、従来のパチンコ機と同様に、始動入賞時のパチンコ機10の遊技状態が選択されるものとする。
図53〜図55の各図は、大当たり演出中に、大当たり抽選の予測結果に基づいてエンディング演出の表示態様が決定される流れの一例を示した模式図である。まず、図53を参照して問題の一例を説明する。
図53(a)では、パチンコ機の遊技状態が高確率状態である場合に、大当たり抽選の抽選結果が通常大当たりと判定され、その通常大当たりに対応する変動演出が実行され、更に、その変動演出の実行中に始動入賞A,Bが発生した状態を示している。尚、始動入賞Aに伴う大当たり抽選では、パチンコ機の遊技状態(低確率状態、高確率状態)に関わらず、抽選結果が外れになるものとし、始動入賞Bに伴う大当たり抽選では、パチンコ機の遊技状態が高確率状態であれば抽選結果が確変大当たりになる一方、パチンコ機の遊技状態が低確率状態であれば抽選結果が外れになるものとする。
図53(a)に示すように、変動演出の実行中に始動入賞Aが発生すると、パチンコ機の遊技状態に基づいて抽選結果の先読みAが行われる。この始動入賞Aの発生時は、パチンコ機の遊技状態が高確率状態なので、先読みAの予測前提条件として高確率状態が選択される。その結果、始動入賞Aについて抽選結果の先読みAが行われると、先読みAの予測結果は外れとなる。また、始動入賞Bの発生時も始動入賞Aと同様に、パチンコ機の遊技状態が高確率状態なので、先読みBの予測前提条件として高確率状態が選択される。その結果、始動入賞Bについて抽選結果の先読みBが行われると、先読みBの予測結果は確変大当たりとなる。
その後、大当たり演出が開始されるタイミングで、パチンコ機の遊技状態が高確率状態から低確率状態に変更される。尚、今回の大当たりは通常大当たりなので、大当たり演出が終了した後も、パチンコ機の遊技状態は引き続き低確率状態となる。そして、大当たり演出が終了すると、まず、始動入賞Aに伴う大当たり抽選が行われて、その大当たり抽選に伴う変動演出が実行され、続けて、始動入賞Bに伴う大当たり抽選が行われて、その大当たり抽選に伴う変動演出が実行される。そのため、図53(a)に示すように、始動入賞Aに伴う大当たり抽選は、パチンコ機の遊技状態が低確率状態の時に行われる。
よって、予測前提条件として高確率状態が選択され先読みAが行われるものの、始動入賞Aに伴う実際の大当たり抽選は低確率状態で行われるので、先読みAの予測結果と、実際の抽選結果とが異なる可能性が高くなる。しかしながら、図53(b)に示すように、始動入賞Aについては偶然にも、先読みAの予測結果と実際の抽選結果とが共に外れとなるため、各抽選結果が一致している。
また、始動入賞Bに伴う大当たり抽選も、始動入賞Aの場合と同様に、パチンコ機の遊技状態が低確率状態の時に行われる。よって、この場合も、予測前提条件として高確率状態が選択され先読みBが行われるものの、始動入賞Bに伴う実際の大当たり抽選は低確率状態で行われるので、先読みBの予測結果と、実際の抽選結果とが異なる可能性が高くなる。そして、この場合は、図53(b)に示すように、先読みBの予測結果は確変大当たりであるが、実際の抽選結果は外れとなり、各抽選結果は不一致となる。
このような場合に、パチンコ機が、単に、先読みの予測結果に基づいてエンディング演出の表示態様を決定するだけという構成であると、先読みBの予測結果が大当たりなので、保留されている大当たり抽選の中に、抽選結果が大当たりになるものがあると判定されてしまい、その結果、エンディング演出において「確定演出表示」が行われる。上述したように、「確定演出表示」では、大当たりが終了することと共に保留されている大当たり抽選において抽選結果が大当たりになることが遊技者に報知されるため、「確定演出表示」が行われると、遊技者は、大当たりが終了してから、保留されている大当たり抽選のうち何れかの抽選がなされた場合に、抽選結果が大当たりになるという期待感を持つ。
しかし、その後、大当たり演出(エンディング演出)が終了して、その大当たり演出の終了時に保留されていた始動入賞A,Bに伴う実際の大当たり抽選が行われても、抽選結果は外れとなるので、実際には大当たりにならない。よって、エンディング演出において「確定演出表示」が行われたにも関わらず、その後、大当たり演出(エンディング演出)が終了し、その大当たり演出の終了時に保留されていた大当たり抽選が全て行われても、実際には抽選結果が大当たりにならないという問題が発生する。つまり、実際の大当たり抽選の抽選結果とは無関係な処理(例えば、演出など)が実行される等の問題が生じる。従って、遊技者に無益な期待感を持たせて遊技者を失望させてしまい、遊技者の遊技への参加意欲を低下させてしまう。
続けて、図54を参照して問題点を説明する。図54(a)では、パチンコ機の遊技状態が低確率状態である場合に、大当たり抽選の抽選結果が確変大当たりと判定され、その確変大当たりに対応する変動演出が実行され、更に、その変動演出の実行中に始動入賞C,Dが発生した状態を示している。尚、始動入賞Cに伴う大当たり抽選では、パチンコ機の遊技状態(低確率状態、高確率状態)に関わらず、抽選結果が外れになるものとし、始動入賞Dに伴う大当たり抽選では、パチンコ機の遊技状態が高確率状態であれば抽選結果が外れになる一方、パチンコ機の遊技状態が低確率状態であれば抽選結果が通常大当たりになるものとする。
図54(a)に示すように、変動演出の実行中に始動入賞Cが発生すると、パチンコ機の遊技状態に基づいて抽選結果の先読みCが行われる。この始動入賞Cの発生時は、パチンコ機の遊技状態が低確率状態なので、先読みCの予測前提条件として低確率状態が選択される。その結果、始動入賞Cについて抽選結果の先読みCが行われると、先読みCの予測結果は外れとなる。また、始動入賞Dの発生時も始動入賞Cと同様に、パチンコ機の遊技状態が低確率状態なので、先読みDの予測前提条件として低確率状態が選択される。その結果、始動入賞Dについて抽選結果の先読みDが行われると、先読みDの予測結果は通常大当たりとなる。
その後、大当たり演出が開始されても、パチンコ機の遊技状態はそもそも低確率状態なので、引き続き低確率状態となる。尚、今回の大当たりは確変大当たりなので、大当たり演出が終了すると、パチンコ機の遊技状態は低確率状態から高確率状態へ変更される。そして、大当たり演出が終了すると、まず、始動入賞Cに伴う大当たり抽選が行われて、その大当たり抽選に伴う変動演出が実行され、続けて、始動入賞Dに伴う大当たり抽選が行われて、その大当たり抽選に伴う変動演出が実行される。そのため、図54(a)に示すように、始動入賞Cに伴う大当たり抽選は、パチンコ機の遊技状態が高確率状態の時に行われる。
よって、予測前提条件として低確率状態が選択され先読みCが行われるものの、始動入賞Cに伴う実際の大当たり抽選は高確率状態で行われるので、先読みCの予測結果と、実際の抽選結果とが異なる可能性が高くなる。しかしながら、図54(b)に示すように、始動入賞Cについては偶然にも、先読みCの予測結果と実際の抽選結果とが共に外れとなるため、各抽選結果が一致している。
また、始動入賞Dに伴う大当たり抽選も、始動入賞Dの場合と同様に、パチンコ機の遊技状態が高確率状態の時に行われる。よって、この場合も、予測前提条件として低確率状態が選択され先読みDが行われるものの、始動入賞Dに伴う実際の大当たり抽選は高確率状態で行われるので、先読みDの予測結果と、実際の抽選結果とが異なる可能性が高くなる。そして、この場合は、図54(b)に示すように、先読みDの予測結果は通常大当たりであるが、実際の抽選結果は外れとなり、各抽選結果は不一致となる。
このような場合に、パチンコ機が、単に、先読みの予測結果に基づいてエンディング演出の表示態様を決定するだけという構成であると、先読みDの予測結果が大当たりなので、保留されている大当たり抽選の中に、抽選結果が大当たりになるものがあると判定されてしまい、その結果、エンディング演出において「確定演出表示」が行われる。上述したように、「確定演出表示」では、大当たりが終了することと共に保留されている大当たり抽選において抽選結果が大当たりになることが遊技者に報知されるため、「確定演出表示」が行われると、遊技者は、大当たりが終了してから、保留されている大当たり抽選のうち何れかの抽選がなされた場合に、抽選結果が大当たりになるという期待感を持つ。
しかし、その後、大当たり演出(エンディング演出)が終了して、その大当たり演出の終了時に保留されていた始動入賞C,Dに伴う実際の大当たり抽選が行われても、抽選結果は外れとなるので、実際には大当たりにならない。よって、エンディング演出において「確定演出表示」が行われたにも関わらず、その後、大当たり演出(エンディング演出)が終了し、その大当たり演出の終了時に保留されていた大当たり抽選が全て行われても、実際には抽選結果が大当たりにならないという問題が発生する。つまり、実際の大当たり抽選の抽選結果とは無関係な処理(例えば、演出など)が実行される等の問題が生じる。従って、遊技者に無益な期待感を持たせて遊技者を失望させてしまい、遊技者の遊技への参加意欲を低下させてしまう。
続けて、図55を参照して問題点を説明する。図55(a)では、パチンコ機が大当たりになって、その大当たりに伴う大当たり演出が実行されている場合に始動入賞E,Fが発生した状態を示し、更に、その大当たりが終了するタイミングで、パチンコ機の遊技状態が低確率状態から高確率状態になる状態を示している。尚、上述したように、パチンコ機が大当たりの最中は、大当たり抽選が行われないものの、その遊技状態は低確率状態になっている。また、始動入賞Eに伴う大当たり抽選では、パチンコ機の遊技状態(低確率状態、高確率状態)に関わらず、抽選結果が外れになるものとし、始動入賞Fに伴う大当たり抽選では、パチンコ機の遊技状態が高確率状態であれば抽選結果が外れとなる一方、パチンコ機の遊技状態が低確率状態であれば抽選結果が確変大当たりになるものとする。
図55(a)に示すように、大当たり演出の実行中に始動入賞Eが発生すると、パチンコ機の遊技状態に基づいて抽選結果の先読みEが行われる。この始動入賞Eの発生時は、パチンコ機の遊技状態が低確率状態なので、先読みEの予測前提条件として低確率状態が選択される。その結果、始動入賞Eについての先読みEが行われると、先読みEの予測結果は外れとなる。また、始動入賞Fの発生時も始動入賞Eと同様に、パチンコ機の遊技状態が低確率状態なので、先読みFの予測前提条件として低確率状態が選択される。その結果、始動入賞Fについて抽選結果の先読みFが行われると、先読みFの予測結果は確変大当たりとなる。
その後、大当たり演出が終了すると、パチンコ機の遊技状態は低確率状態から高確率状態へ変更される。そして、まず、始動入賞Eに伴う大当たり抽選が行われて、その大当たり抽選に伴う変動演出が実行され、続けて、始動入賞Fに伴う大当たり抽選が行われて、その大当たり抽選に伴う変動演出が実行される。そのため、図55(a)に示すように、始動入賞Eに伴う大当たり抽選は、パチンコ機の遊技状態が高確率状態の時に行われる。
よって、予測前提条件として低確率状態が選択され先読みEが行われるものの、始動入賞Eに伴う実際の大当たり抽選は高確率状態で行われるので、先読みEの予測結果と、実際の抽選結果とが異なる可能性が高くなる。しかしながら、図55(b)に示すように、始動入賞Eについては偶然にも、先読みEの予測結果と実際の抽選結果とが共に外れとなるため、各抽選結果が一致している。
また、始動入賞Fに伴う大当たり抽選も、始動入賞Fの場合と同様に、パチンコ機の遊技状態が高確率状態の時に行われる。よって、この場合も、予測前提条件として低確率状態が選択され先読みFが行われるものの、始動入賞Fに伴う実際の大当たり抽選は高確率状態で行われるので、先読みFの予測結果と、実際の抽選結果とが異なる可能性が高くなる。そして、この場合は、図55(b)に示すように、先読みFの予測結果は確変大当たりであるが、実際の抽選結果は外れとなり、各抽選結果は不一致となる。
このような場合に、パチンコ機が、単に、先読みの予測結果に基づいてエンディング演出の表示態様を決定するだけという構成であると、先読みFの予測結果が大当たりなので、保留されている大当たり抽選の中に、抽選結果が大当たりになるものがあると判定されてしまい、その結果、エンディング演出において「確定演出表示」が行われる。上述したように、「確定演出表示」では、大当たりが終了することと共に保留されている大当たり抽選において抽選結果が大当たりになることが遊技者に報知されるため、「確定演出表示」が行われると、遊技者は、大当たりが終了してから、保留されている大当たり抽選のうち何れかの抽選がなされた場合に、抽選結果が大当たりになるという期待感を持つ。
しかし、その後、大当たり演出(エンディング演出)が終了して、その大当たり演出の終了時に保留されていた始動入賞E,Fに伴う実際の大当たり抽選が行われても、抽選結果は外れとなるので、実際には大当たりにならない。よって、エンディング演出において「確定演出表示」が行われたにも関わらず、その後、大当たり演出(エンディング演出)が終了し、その大当たり演出の終了時に保留されていた大当たり抽選が全て行われても、実際には抽選結果が大当たりにならないという問題が発生する。つまり、実際の大当たり抽選の抽選結果とは無関係な処理(例えば、演出など)が実行される等の問題が生じる。従って、遊技者に無益な期待感を持たせて遊技者を失望させてしまい、遊技者の遊技への参加意欲を低下させてしまう。
以上、図53〜図55を参照して説明したように、大当たり抽選の予測結果が無駄にならないように、大当たり抽選の予測結果を全て用いるようにパチンコ機10を構成すると、実際の大当たり抽選の抽選結果とは無関係な処理(例えば、演出など)が実行される等の問題が生じる。上述したように、この問題は何れも、球が第1入球口64へ新たに入賞(始動入賞)した場合に、保留中の始動入賞が有って、その保留中の始動入賞に伴う大当たり抽選において抽選結果が大当たりとなり、その大当たりの前後で、パチンコ機10の遊技状態が変化することにより生じる。
即ち、上述したように、主制御装置110では、新たに始動入賞した場合に、保留中の始動入賞が有れば、その新たな始動入賞に伴う大当たり抽選の抽選結果が先読みされた後、その新たな始動入賞時に保留中であった各始動入賞に伴う大当たり抽選が全て終了してから、その新たな始動入賞に伴う大当たり抽選が行われる。よって、新たな始動入賞時に保留中であった各始動入賞に伴う大当たり抽選が、主制御装置110において実行されて、仮に、何れかの抽選結果が大当たりになると、その大当たり終了時に、その大当たり種別に応じてパチンコ機10の遊技状態が新たに設定されてしまう。その結果、その大当たりの前後でパチンコ機10の遊技状態が変化する場合がある。ここで、パチンコ機10の遊技状態が変化すると、新たな始動入賞時のパチンコ機10の遊技状態と、その新たな始動入賞に伴う大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態とが一致しなくなってしまう。
そして、上述したように、従来のパチンコ機の主制御装置110では、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が、始動入賞時のパチンコ機10の遊技状態に基づいて決定され、更に、大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が、大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態に基づいて決定されるように構成されている。そのため、新たな始動入賞時のパチンコ機の遊技状態と、その新たな始動入賞に伴う大当たり抽選時のパチンコ機の遊技状態とが一致しない場合には、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しなくなる。
よって、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値が同一でも、比較に用いられるテーブル202a1,202a2が異なるので、それぞれの比較結果が一致しない可能性が高くなり、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが主制御装置110において異なる場合が生じる。そして、このような予測結果が、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知され、音声ランプ制御装置113において用いられると、実際の大当たり抽選の抽選結果とは無関係な処理(例えば、演出など)が実行される等の問題が生じる。
従って、従来のパチンコ機では、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において異なる可能性があれば、音声ランプ制御装置113おいて、大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして扱い、その予測結果を用いることを控えていた。そのため、大当たり抽選の予測結果が無駄になっていた。
これを解決するために、音声ランプ制御装置113において信用できる予測結果をより多く扱えるように、例えば、次のようにパチンコ機10を構成することが考えられる。即ち、主制御装置110において、大当たり抽選の抽選結果の先読みを行う場合に、両方の大当たり乱数テーブル202a1,202a2を用いて、各テーブル202a1,202a2に対応する予測結果をそれぞれ得ておき、更に、その2つの予測結果がそれぞれどのテーブルに対応するものかを判別可能にして音声ランプ制御装置113へ通知することが考えられる。
このように構成すれば、音声ランプ制御装置113において大当たり抽選の予測結果を用いる場合に、2つの予測結果のうち一方については常に信用できるものとして扱うことができる。よって、音声ランプ制御装置113において、信用できる予測結果をより多く扱える。また、この信用できる予測結果を用いることで、実際の大当たり抽選の抽選結果とは無関係な処理(例えば、演出など)が実行される等の問題を抑制できる。
しかしながら、上述したように、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果を先読みする場合には、大当たり抽選の場合と同様に、第1当たり乱数カウンタC1の値と、大当たり乱数テーブル202a1,202a2に格納されている当たり値とを1つ1つ比較するという処理が行われる。そのため、新たな始動入賞が発生する度に、第1当たり乱数カウンタC1の値と、2つの各大当たり乱数テーブル202a1,202a2に格納されている当たり値とを1つ1つ比較するという処理を、最大で33回繰り返して行わなければならない。よって、新たな始動入賞が発生する度に、毎回、その比較の処理に長い時間を要する可能性があり、時間を無駄に消費するおそれがある。
また、主制御装置110において2つの大当たり乱数テーブル202a1,202a2を用いて、各テーブル202a1,202a2に対応する予測結果を共に得ているが、音声ランプ制御装置113において大当たり抽選の予測結果が用いられる場合には、一方の予測結果しか用いられない。よって、主制御装置110において時間を要して行う可能性のある比較処理が一部無駄になってしまう。また、新たな始動入賞の度に、主制御装置110において2つの予測結果を得るものの、音声ランプ制御装置113では、一方の予測結果しか用いないので、無駄な予測結果が必ず生じる。従って、従来のパチンコ機の場合よりも、無駄になる予測結果の数が増加してしまう。
また、音声ランプ制御装置113では、2つの各テーブル202a1,202a2に対応する予測結果をそれぞれ記憶しておくことになるので、従来よりも大きな記憶領域が必要になる。また、主制御装置110は、2つの各テーブル202a1,202a2に対応する予測結果をそれぞれ音声ランプ制御装置113へ通知するので、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信するデータが増加する。そのため、優先的に送信したいデータなどが送信できなくなるおそれがあると共に、主制御装置110の制御的負担も増加する。また、音声ランプ制御装置113でも受信するデータが増えるため、制御的負担が増加する。
以上説明したように、主制御装置110において、大当たり抽選の抽選結果の先読みを行う場合に、両方の大当たり乱数テーブル202a1,202a2を用いて、各テーブル202a1,202a2に対応する予測結果をそれぞれ得ておき、更に、その2つの予測結果がそれぞれどのテーブルに対応するものかを判別可能にして音声ランプ制御装置113へ通知するように、パチンコ機10を構成した場合、音声ランプ制御装置113おいて信用できる予測結果をより多く扱えるものの、処理時間や制御的負担が増加するなどの別の問題が生じる。
また、これとは別に、音声ランプ制御装置113において信用できる予測結果をより多く扱えるように、例えば、次のようにパチンコ機10を構成することも考えられる。即ち、パチンコ機10では、主制御装置110において大当たり抽選が行われてその抽選結果が大当たりになると、その大当たり種別に応じて、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態が決まる。よって、パチンコ機10が大当たりになった場合に、主制御装置110において、今回の大当たり終了時の遊技状態に対応する大当たり乱数テーブル202a1,202a2を用いて、保留中の各始動入賞についての先読みをそれぞれやり直し、そのやり直しで得られた各予測結果を主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知し直すことが考えられる。
このように構成すれば、主制御装置110において、大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われてから、その先読みに対応する実際の大当たり抽選が行われるまでに、パチンコ機10の遊技状態が変化し、その結果、音声ランプ制御装置113において、その変化前に行われた大当たり抽選の抽選結果の先読みが信用できなくなっても、その代わりに、主制御装置110から再度通知されてくる大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして用いることができる。
この再度通知されてくる大当たり抽選の予測結果は、主制御装置110において、大当たり終了後の新たな大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2と同一のテーブル202a1,202a2で得られるものである。よって、再度通知されてくる大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とは主制御装置110において一致するので、音声ランプ制御装置113では、大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱うことができる。従って、音声ランプ制御装置113では、信用できる予測結果をより多く扱える。また、この信用できる予測結果を用いることで、実際の大当たり抽選の抽選結果とは無関係な処理(例えば、演出など)が実行される等の問題を抑制できる。
しかしながら、パチンコ機10において、大当たり抽選の抽選結果が大当たりとなる度に、主制御装置110において保留中の各始動入賞についての先読みがそれぞれやり直しされ、そのやり直しで得られた各予測結果が、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知し直される。よって、やり直しの対象になった大当たり抽選の抽選結果の先読みや、予測結果が無駄になってしまう。
従って、主制御装置110において無駄な処理が行われてしまい、制御的負担が掛かる。また、音声ランプ制御装置113においても、無駄になる予測結果を受信して、それをRAM223を格納することになるので、音声ランプ制御装置113においても無駄な処理が行われてしまい、制御的負担が掛かる。また、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信するデータが増加する。そのため、優先的に送信したいデータなどが送信できなくなるおそれがあると共に、主制御装置110の制御的負担も増加する。また、音声ランプ制御装置113でも受信するデータが増えるため、制御的負担が増加する。
以上説明したように、パチンコ機10が大当たりになった場合に、主制御装置110において、今回の大当たり終了時の遊技状態に対応する大当たり乱数テーブル202a1,202a2を用いて、保留中の各始動入賞についての先読みをそれぞれやり直し、そのやり直しで得られた各予測結果を主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知し直すように、パチンコ機10を構成した場合、音声ランプ制御装置113おいて信用できる予測結果をより多く扱えるものの、無駄な処理や制御的負担が増加するなどの別の問題が生じる。
また、これとは別に、音声ランプ制御装置113において信用できる予測結果をより多く扱えるように、例えば、次のようにパチンコ機10を構成することも考えられる。即ち、パチンコ機10では、主制御装置110において大当たり抽選が行われてその抽選結果が大当たりになると、その大当たり種別に応じて、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態が決まる。よって、主制御装置110において通常は大当たり抽選の抽選結果の先読みを行わず、パチンコ機10が大当たりになった場合にだけ、主制御装置110において、大当たり終了時の遊技状態に対応する大当たり乱数テーブル202a1,202a2を用いて、保留中の各始動入賞についての先読みを行い、各予測結果を主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知することが考えられる。
このように構成すれば、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が大当たりになり、パチンコ機10の遊技状態が変化する可能性が高い場合にだけ、保留中の各始動入賞についての先読みを行える。この先読みで得られる大当たり抽選の予測結果は、主制御装置110において、大当たり終了後の新たな大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2と同一のテーブル202a1,202a2で得られるものである。よって、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するので、音声ランプ制御装置113では、大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱うことができる。従って、音声ランプ制御装置113では、信用できる予測結果をより多く扱える。また、この信用できる予測結果を用いることで、実際の大当たり抽選の抽選結果とは無関係な処理(例えば、演出など)が実行される等の問題を抑制できる。
しかしながら、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が大当たりになった場合だけしか、大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われないので、先読みを行う回数(頻度)が減ってしまう。すると、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知される大当たり抽選の予測結果の数も減るので、音声ランプ制御装置113において、大当たり抽選の予測結果を用いる頻度が減ってしまい、上述した連続予告演出を実行する機会などが減ってしまう。よって、パチンコ機10の興趣性を低下させてしまうおそれがある。
以上説明したように、主制御装置110において通常は大当たり抽選の抽選結果の先読みを行わず、パチンコ機10が大当たりになった場合にだけ、主制御装置110において、大当たり終了時の遊技状態に対応する大当たり乱数テーブル202a1,202a2を用いて、保留中の各始動入賞についての先読みを行い、各予測結果を主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知するように、パチンコ機10を構成した場合、音声ランプ制御装置113おいて信用できる予測結果をより多く扱えるものの、大当たり抽選の予測結果を用いる頻度が減ってしまい、パチンコ機10の興趣性を低下させてしまうおそれがあるなどの別の問題が生じる。
詳細については後述するが、そこで、本実施形態では、音声ランプ制御装置113において予測前提条件を記憶し、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とを判別できるように構成した。これにより、無駄な処理や制御的負担が増加するという問題や、大当たり抽選の予測結果を用いる頻度が減るという問題を生じさせずに、信用できる予測結果をより多く扱えようになった。
即ち、上述したように、従来のパチンコ機では、予測前提条件を記憶していないので、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われてから、パチンコ機10の遊技状態が変化すると、その変化前に行われた大当たり抽選の抽選結果の先読みが、どの遊技状態で行われたのか不明になる。よって、音声ランプ制御装置113では、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが一致するのか否かを判別することができなかった。従って、この場合は、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において異なる可能性があるので、音声ランプ制御装置113では、大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして扱っていた。
それに対して、本実施形態では、音声ランプ制御装置113において予測前提条件と、大当たり後遊技状態フラグ223cとを記憶しているので、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが主制御装置110において一致するのかを、音声ランプ制御装置113において常に判別できる。よって、従来のパチンコ機では、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するのか不明となっていた場合についても、本実施形態ではその判別を行える。
そして、判別の結果、各テーブル202a1,202a2が一致していれば、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する可能性が高いと考えられる。よって、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113が、信用できないとして扱っていた予測結果でも、本パチンコ機10の音声ランプ制御装置113では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。
より具体的には、球が第1入球口64へ新たに入賞(始動入賞)すると、主制御装置110において、新たな始動入賞に伴うデータが取得されて、そのデータが保留球格納エリア203bの保留エリアに新たに格納されると共に、その始動入賞について先読みが行われる。すると、その先読みにより得られた各種情報(大当たり抽選の予測結果、変動パターン種別の予測結果)と、先読みの予測前提条件とを含む先読みコマンドが主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信される。
そして、音声ランプ制御装置113において先読みコマンドが受信された場合、その先読みコマンドから各種情報(大当たり抽選の予測結果、変動パターン種別の予測結果)と、先読みの予測前提条件とが先読み情報として抽出され、その先読み情報が先読み情報格納エリア223aの保留エリアに新たに格納される。これにより、音声ランプ制御装置113において先読み情報を用いる場合に、その先読み情報における予測前提条件を参照することで、その先読み情報における大当たり抽選の予測結果が、どの遊技状態に基づく先読みで得られたものなのかを判別できる。即ち、主制御装置110において大当たり抽選の予測結果が、どちらのテーブル202a1,202a2を用いて得られたものかを判別できる。
また、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が大当たりとなると、ファンファーレ演出の開始と、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態とがファンファーレコマンドによって、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知される。よって、パチンコ機10の遊技状態が変化する可能性がある場合に、新たに設定される遊技状態を、ファンファーレコマンドにより音声ランプ制御装置113へ通知し直すことができる。
そして、音声ランプ制御装置113では、ファンファーレコマンドが受信された場合、ファンファーレコマンドから遊技状態が抽出され、その遊技状態に応じて大当たり後遊技状態フラグ223cの状態が設定される。これにより、音声ランプ制御装置113では、大当たり後遊技状態フラグ223cに基づいて、主制御装置110において大当たりが終了した時に設定されるパチンコ機10の遊技状態を判別できる。即ち、音声ランプ制御装置113では、今回の大当たりが終了した後に、主制御装置110において新たに実行される大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2を判別できる。
このように、音声ランプ制御装置113において予測前提条件と、大当たり後遊技状態フラグ223cとを記憶しているので、音声ランプ制御装置113において先読み情報を用いる場合に、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するのかを判別できる。よって、従来のパチンコ機では、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するのか不明となっていた場合についても、本実施形態ではその判別を行える。
そして、判別の結果、各テーブル202a1,202a2が一致していれば、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する可能性が高いと考えられる。従って、従来のパチンコ機では、信用できないとして扱っていた予測結果でも、本パチンコ機10では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。故に、従来のパチンコ機よりも、大当たり抽選の予測結果を利用できる頻度が高くなり、パチンコ機10の興趣性を向上させられる機会を増やすことができる。
尚、本実施形態の音声ランプ制御装置113でも、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが主制御装置110において一致するのかを判別し、その結果、各テーブル202a1,202a2が一致していなければ、大当たり抽選の予測結果が、その予測結果に対応する大当たり抽選の抽選結果と異なる可能性が高いので、その大当たり抽選の予測結果を、信用できないとして扱う。よって、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる上、実際の大当たり抽選の抽選結果とは無関係な処理(例えば、演出など)が実行される等の問題も抑制できる。
また、本実施形態では、上述したように、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果の先読みを行う場合に、2つの各テーブル202a1,202a2に対応する予測結果を共に得ておく必要もないし、また、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が大当たりとなった場合に、保留中の各始動入賞についての先読みをそれぞれやり直しする必要もない。よって、処理時間や制御的負担が増加するなどの問題や、無駄な処理や制御的負担が増加するなどの問題が生じさせずに、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。
また、本実施形態では、先読みコマンドの中に、大当たり抽選の予測結果や、変動パターン種別の予測結果などを示す情報に加え、更に、先読みの予測前提条件を示す情報を含めて、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信しているが、この先読みの予測前提条件を示す情報は、わずか1ビットである。また、ファンファーレコマンドの中に、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を示す情報を含めて、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信しているが、この大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を示す情報も、わずか1ビットである。よって、本パチンコ機10では、従来のパチンコ機と比較して、MPU201,221において処理されるデータ量が殆ど変わらない。従って、主制御装置110や音声ランプ制御装置113に掛かる制御的負担が少ない上、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動表示(変動演出)や連続予告演出を制御するものである。この表示制御装置114の詳細については、図12を参照して後述する。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122(図3参照)が設けられたRAM消去スイッチ回路253とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110〜114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110〜114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理(図24参照)を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122(図3参照)が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置110は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、バックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信する。
次に、図12を参照して、表示制御装置114の電気的構成について説明する。図12は、表示制御装置114の電気的構成を示すブロック図である。表示制御装置114は、MPU231と、ワークRAM233と、キャラクタROM234と、常駐用ビデオRAM235と、通常用ビデオRAM236と、画像コントローラ237と、入力ポート238と、出力ポート239と、バスライン240,241とを有している。
入力ポート238の入力側には音声ランプ制御装置113の出力側が接続され、入力ポート238の出力側には、MPU231、ワークRAM233、キャラクタROM234、画像コントローラ237がバスライン240を介して接続されている。画像コントローラ237には、常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236が接続されると共に、バスライン241を介して出力ポート239が接続されている。また、出力ポート239の出力側には、第3図柄表示装置81が接続されている。
なお、パチンコ機10は、大当たりとなる抽選確率や、1回の大当たりで払い出される賞球数が異なる別機種であっても、第3図柄表示装置81で表示される図柄構成が全く同じ仕様の機種があるので、表示制御装置114は共通部品化されコスト低減が図られている。
以下では、先にMPU231、キャラクタROM234、画像コントローラ237、常駐用ビデオRAM235、通常用ビデオRAM236について説明し、次いで、ワークRAM233について説明する。
まず、MPU231は、主制御装置110の変動パターンコマンドに基づく音声ランプ制御装置113から出力された表示用変動パターンコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81の表示内容を制御するものである。MPU231は、命令ポインタ231aを内蔵しており、命令ポインタ231aで示されるアドレスに格納された命令コードを読み出してフェッチし、その命令コードに従って各種処理を実行する。MPU231には、電源投入(停電からの復電を含む。以下、同じ。)直後に、電源装置115からシステムリセットがかけられるようになっており、そのシステムリセットが解除されると、命令ポインタ231aは、MPU231のハードウェアによって自動的に「0000H」に設定される。そして、命令コードがフェッチされる度に、命令ポインタ231aは、その値が1ずつ加算される。また、MPU231が命令ポインタの設定命令を実行した場合は、その設定命令により指示されたポインタの値が命令ポインタ231aにセットされる。
なお、詳細については後述するが、本実施形態において、MPU231によって実行される制御プログラムや、その制御プログラムで使用される各種の固定値データは、従来の遊技機のように専用のプログラムROMを設けて記憶させるのではなく、第3図柄表示装置81に表示させる画像のデータを記憶させるために設けられたキャラクタROM234に記憶させている。
詳細については後述するが、キャラクタROM234は、小面積で大容量化を図ることが可能なNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されている。これにより、画像データだけでなく制御プログラム等を十分に記憶させておくことができる。そして、キャラクタROM234に制御プログラム等を記憶させておけば、制御プログラム等を記憶する専用のプログラムROMを設ける必要がない。よって、表示制御装置114における部品点数を削減することができ、製造コストを削減できるほか、部品数増加による故障発生率の増加を抑制することができる。
一方で、NAND型フラッシュメモリは、特にランダムアクセスを行う場合において読み出し速度が遅くなるという問題点がある。例えば、複数のページに連続して並んだデータの読み出しを行う場合において、2ページ目以降のデータは高速読み出しが可能であるが、最初の1ページ目のデータの読み出しには、アドレスが指定されてからデータが出力されるまでに大きな時間を要する。また、連続していないデータを読み出す場合は、そのデータを読み出す度に大きな時間を要する。このように、NAND型フラッシュメモリは、その読み出しに係る速度が遅いため、MPU231が直接キャラクタROM234から制御プログラムを読み出して各種処理を実行するように構成すると、制御プログラムを構成する命令の読み出しに時間がかかる場合が発生し、MPU231として高性能のプロセッサを用いても、表示制御装置114の処理性能を悪化させてしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、MPU231のシステムリセットが解除されると、まず、キャラクタROM234のNAND型フラッシュメモリ234aに記憶されている制御プログラムを、各種データの一時記憶用に設けたワークRAM233に転送して格納する。そして、MPU231はワークRAM233に格納された制御プログラムに従って、各種処理を実行する。ワークRAM233は、後述するようにDRAM(Dynamic RAM)によって構成され、高速でデータの読み書きが行われるので、MPU231は遅滞なく制御プログラムを構成する命令の読み出しを行うことができる。よって、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、第3図柄表示装置81を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
キャラクタROM234は、MPU231において実行される制御プログラムや、第3図柄表示装置81に表示される画像のデータを記憶したメモリであり、MPU231とバスライン240を介して接続されている。MPU231は、バスライン240を介してシステムリセット解除後にキャラクタROM234に直接アクセスし、そのキャラクタROM234の後述する第2プログラム記憶エリア234a1に記憶された制御プログラムを、ワークRAM233のプログラム格納エリア233aへ転送する。また、バスライン240には画像コントローラ237も接続されており、画像コントローラ237はキャラクタROM234の後述するキャラクタ記憶エリア234a2に格納された画像データを、画像コントローラ237に接続されている常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236へ転送する。
このキャラクタROM234は、NAND型フラッシュメモリ234a、ROMコントローラ234b、バッファRAM234c、NOR型ROM234dをモジュール化して構成されている。
NAND型フラッシュメモリ234aは、キャラクタROM234におけるメインの記憶部として設けられる不揮発性のメモリであり、MPU231によって実行される制御プログラムの大部分や第3図柄表示装置81を駆動させるための固定値データを記憶する第2プログラム記憶エリア234a1と、第3図柄表示装置81に表示させる画像(キャラクタ等)のデータを格納するキャラクタ記憶エリア234a2とを少なくとも有している。
ここで、NAND型フラッシュメモリは、小さな面積で大きな記憶容量が得られる特徴を有しており、キャラクタROM234を容易に大容量化することができる。これにより、本パチンコ機において、例えば2ギガバイトの容量を持つNAND型フラッシュメモリ234aを用いることにより、第3図柄表示装置81に表示させる画像として、多くの画像をキャラクタ記憶エリア234a2に記憶させることができる。よって、遊技者の興趣をより高めるために、第3図柄表示装置81に表示される画像を多様化、複雑化することができる。
また、NAND型フラッシュメモリ234aは、多くの画像データをキャラクタ記憶エリア234a2に記憶させた状態で、更に、制御プログラムや固定値データも第2プログラム記憶エリア234a1に記憶させることができる。このように、制御プログラムや固定値データを、従来の遊技機のように専用のプログラムROMを設けて記憶させることなく、第3図柄表示装置81に表示させる画像のデータを記憶させるために設けられたキャラクタROM234に記憶させることができるので、表示制御装置114における部品点数を削減することができ、製造コストを削減できるほか、部品数増加による故障発生率の増加を抑制することができる。
ROMコントローラ234bは、キャラクタROM234の動作を制御するためのコントローラであり、例えば、バスライン240を介してMPU231や画像コントローラ237から伝達されたアドレスに基づいて、NAND型フラッシュメモリ234a等から該当するデータを読み出し、バスライン240を介してMPU231又は画像コントローラ237へ出力する。
ここで、NAND型フラッシュメモリ234aは、その性質上、データの書き込み時にエラービット(誤ったデータが書き込まれたビット)が比較的多く発生したり、データを書き込むことができない不良データブロックが発生したりする。そこで、ROMコントローラ234bは、NAND型フラッシュメモリ234aから読み出したデータに対して公知の誤り訂正を施し、また、不良データブロックを避けてNAND型フラッシュメモリ234aへのデータの読み書きが行われるように公知のデータアドレスの変換を実行する。
このROMコントローラ234bにより、エラービットを含むNAND型フラッシュメモリ234aから読み出されたデータに対して誤り訂正が行われるので、キャラクタROM234としてNAND型フラッシュメモリ234aを用いたとしても、誤ったデータに基づいてMPU231が処理を行ったり、画像コントローラ237が各種画像を生成したりすることを抑制することができる。
また、ROMコントローラ234bによってNAND型フラッシュメモリ234aの不良データブロックが解析され、その不良データブロックへのアクセスが回避されるので、MPU231や画像コントローラ237は、個々のNAND型フラッシュメモリ234aで異なる不良データブロックのアドレス位置を考慮することなく、キャラクタROM234へのアクセスを容易に行うことができる。よって、キャラクタROM234にNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、キャラクタROM234へのアクセス制御が複雑化することを抑制することができる。
バッファRAM234cは、NAND型フラッシュメモリ234aから読み出したデータを一時的に記憶するバッファとして用いられるメモリである。MPU231や画像コントローラ237からバスライン240を介してキャラクタROM234に割り振られたアドレスが指定されると、ROMコントローラ234bは、その指定されたアドレスに対応するデータを含む1ページ分(例えば、2キロバイト)のデータがバッファRAM234cにセットされているか否かを判断する。そして、セットされていなければ、その指定されたアドレスに対応するデータを含む1ページ分(例えば、2キロバイト)のデータをNAND型フラッシュメモリ234a(またはNOR型ROM234d)より読み出してバッファRAM234cに一旦セットする。そして、ROMコントローラ234bは、公知の誤り訂正処理を施した上で、指定されたアドレスに対応するデータを、バスライン240を介してMPU231や画像コントローラ237に出力する。
このバッファRAM234cは、2バンクで構成されており、1バンク当たりNAND型フラッシュメモリ234aの1ページ分のデータがセットできるようになっている。これにより、ROMコントローラ234bは、例えば、一方のバンクにデータをセットした状態のまま他方のバンクを使用して、NAND型フラッシュメモリ234aのデータを外部に出力したり、MPU231や画像コントローラ237より指定されたアドレスに対応するデータを含む1ページ分のデータをNAND型フラッシュメモリ234aから一方のバンクに転送してセットする処理と、MPU231や画像コントローラ237によって指定されたアドレスに対応するデータを他方のバンクから読み出してMPU231や画像コントローラ237に対して出力する処理とを、並列して処理したりすることができる。よって、キャラクタROM234の読み出しにおける応答性を向上させることができる。
NOR型ROM234dは、キャラクタROM234におけるサブの記憶部として設けられる不揮発性のメモリであり、NAND型フラッシュメモリ234aを補完することを目的にそのNAND型フラッシュメモリ234aよりも極めて小容量(例えば、2キロバイト)に構成されている。このNOR型ROM234dには、キャラクタROM234に記憶される制御プログラムのうち、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されていないプログラム、具体的には、MPU231においてシステムリセット解除後に最初に実行されるブートプログラムの一部を格納する第1プログラム記憶エリア234d1が少なくとも設けられている。
ブートプログラムは、第3図柄表示装置81に対する各種制御が実行可能となるように表示制御装置114を起動するための制御プログラムであり、システムリセット解除後にMPU231が先ずこのブートプログラムを実行する。これにより、表示制御装置114において各種制御が実行可能に状態とすることができる。第1プログラム記憶エリア234d1は、このブートプログラムのうち、バッファRAM234cの1バンク分(即ち、NAND型フラッシュメモリ234aの1ページ分)の容量の範囲で、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令(例えば、1ページの容量が2キロバイトであれば、1024ワード(1ワード=2バイト)分の命令)を格納する。なお、第1プログラム記憶エリア234d1に格納されるブートプログラムの命令数は、バッファRAM234cの1バンク分の容量以下に収まっていればよく、表示制御装置114の仕様に合わせて適宜設定されるものであってもよい。
MPU231は、システムリセットが解除されると、ハードウェアによって命令ポインタ231aの値を「0000H」に設定すると共に、バスライン240に対して命令ポインタ231aにて示されるアドレス「0000H」を指定するように構成されている。一方、キャラクタROM234のROMコントローラ234bは、バスライン240にアドレス「0000H」が指定されたことを検知すると、NOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されたブートプログラムをバッファRAM234cの一方のバンクにセットして、対応するデータ(命令コード)をMPU231へ出力する。
MPU231は、キャラクタROM234から受け取った命令コードをフェッチすると、そのフェッチした命令コードに従って各種処理を実行するとともに、命令ポインタ231aを1だけ加算し、命令ポインタ231aにて示されるアドレスをバスライン240に対して指定する。そして、キャラクタROM234のROMコントローラ234bは、バスライン240によって指定されたアドレスがNOR型ROM234dに記憶されたプログラムを指し示すアドレスである間、先にNOR型ROM234dからバッファRAM234cにセットされたプログラムの中から、対応するアドレスの命令コードをバッファRAM234cより読み出して、MPU231に対して出力する。
ここで、本実施形態において、制御プログラムを全てNAND型フラッシュメモリ234aに格納するのではなく、ブートプログラムのうち、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令をNOR型ROM234dに格納するのは、次の理由による。即ち、NAND型フラッシュメモリ234aは、上述したように、最初の1ページ目のデータの読み出しにおいて、アドレスを指定してからデータが出力されるまでに大きな時間を要する、というNAND型フラッシュメモリ特有の問題がある。
このようなNAND型フラッシュメモリ234aに対して制御プログラムを全て格納すると、システムリセット解除後にMPU231が最初に実行すべき命令コードをフェッチするためにMPU231からバスライン240を介してアドレス「0000H」が指定された場合、キャラクタROM234はアドレス「0000H」に対応するデータ(命令コード)を含む1ページ分のデータをNAND型フラッシュメモリ234aから読み出してバッファRAM234cにセットしなければならい。そして、NAND型フラッシュメモリ234aの性質上、その読み出しからバッファRAM234cへのセットに多大な時間を要することになるので、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してからアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取るまでに多くの待ち時間を消費する。よって、MPU231の起動にかかる時間が長くなるので、結果として、表示制御装置114における第3図柄表示装置81の制御が即座に開始されないおそれがあるという問題点が生じる。
これに対し、NOR型ROMは高速にデータを読み出すことが可能なメモリであるので、ブートプログラムのうち、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令をNOR型ROM234dに格納することによって、システムリセット解除後にMPU231からバスライン240を介してアドレス「0000H」が指定されると、キャラクタROM234は即座にNOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されたブートプログラムをバッファRAM234cにセットして、対応するデータ(命令コード)をMPU231へ出力することができる。よって、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してから短い時間でアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取ることができ、MPU231の起動を短時間で行うことができる。従って、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234に制御プログラムを格納しても、表示制御装置114における第3図柄表示装置81の制御を即座に開始することができる。
さて、ブートプログラムは、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラム、即ち、NOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムを除く制御プログラムや、その制御プログラムで用いられる固定値データ(例えば、後述する表示データテーブル、転送データテーブルなど)を、所定量(例えば、NAND型フラッシュメモリ234aの1ページ分の容量)ずつワークRAM233のプログラム格納エリア233aやデータテーブル格納エリア233bへ転送するようにプログラミングされている。そして、MPU231は、まず、システムリセット解除後に第1プログラム記憶エリア234d1から読み出したブートプログラムに従って、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを、第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムがセットされているバッファRAM234cのバンクとは異なるバンクを使用しながら、所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、格納する。
ここで、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムは、上述したように、バッファRAM234cの1バンク分に相当する容量で構成されているので、内部バスのアドレスが「0000H」に指定されたことを受けて第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムがバッファRAM234cにセットされる場合、そのブートプログラムはバッファRAM234cの一方のバンクにのみセットされる。よって、第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムに従って、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムをプログラム格納エリア233aに転送する場合は、バッファRAM234cの一方のバンクにセットされた第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムを残したまま、他方のバンクを使用してその転送処理を実行することができる。従って、その転送処理後に、第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムを再度バッファRAM234cにセットし直すといった処理が不要であるので、ブート処理に係る時間を短くすることができる。
第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムは、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを所定量だけプログラム格納エリア233aに転送すると、命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233a内の第1の所定番地に設定するようにプログラミングされている。これにより、システムリセット解除後、MPU231によって第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムが所定量だけプログラム格納エリア233aに転送されると、命令ポインタ231aがプログラム格納エリア233aの第1の所定番地に設定される。
よって、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムのうち所定量のプログラムがプログラム格納エリア233aに格納されると、MPU231は、そのプログラム格納エリア233aに格納された制御プログラムを読み出して、各種処理を実行することができる。即ち、MPU231は、第2プログラム記憶エリア234a1を有するNAND型フラッシュメモリ234aから制御プログラムを読み出して命令フェッチするのではなく、プログラム格納エリア233aを有するワークRAM233に転送された制御プログラムを読み出して命令フェッチし、各種処理を実行することになる。後述するように、ワークRAM233はDRAMによって構成されるため、高速に読み出し動作が行われる。よって、制御プログラムの殆どを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aに記憶させた場合であっても、MPU231は高速に命令をフェッチし、その命令に対する処理を実行することができる。
ここで、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムには、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されていない残りのブートプログラムが含まれている。一方、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムは、ワークRAM233のプログラム格納エリア233aに所定量だけ第2プログラム記憶エリア234a1から転送される制御プログラムの中に、その残りのブートプログラムが含まれるようにプログラミングされていると共に、プログラム格納エリア233aに格納されたその残りのブートプログラムの先頭アドレスを第1の所定番地として命令ポインタ231aを設定するようにプログラミングされている。
これにより、MPU231は、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムによって、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを所定量だけプログラム格納エリア233aに転送した後、その転送した制御プログラムに含まれる残りのブートプログラムを実行する。
この残りのブートプログラムでは、プログラム格納エリア233aに転送されていない残りの制御プログラムやその制御プログラムで用いられる固定値データ(例えば、後述する表示データテーブル、転送データテーブルなど)を全て第2プログラム記憶エリア234a1から所定量ずつプログラム格納エリア233a又はデータテーブル格納エリア233bに転送する処理を実行する。また、ブートプログラムの最後で、命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233a内の第2の所定番地に設定する。具体的には、この第2の所定番地として、プログラム格納エリア233aに格納された、ブートプログラムによるブート処理(図39のS1601参照)の終了後に実行される初期化処理(図39のS1602参照)に対応するプログラムの先頭アドレスを設定する。
MPU231は、この残りのブートプログラムを実行することによって、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムや固定値データが全てプログラム格納エリア233a又はデータテーブル格納エリア233bに転送される。そして、ブートプログラムがMPU231により最後まで実行されると、命令ポインタ231aが第2の所定番地に設定され、以後、MPU231は、NAND型フラッシュメモリ234aを参照することなく、プログラム格納エリア233aに転送された制御プログラムを用いて各種処理を実行する。
よって、制御プログラムの殆どを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、システムリセット解除後にその制御プログラムをワークRAM233のプログラム格納エリア233aに転送することで、MPU231は、読み出し速度が高速なDRAMによって構成されるワークRAMから制御プログラムを読み出して各種制御を行うことができる。従って、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、第3図柄表示装置81を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
また、上述したように、NOR型ROM234dにブートプログラムを全て格納せずに、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令を格納しておき、残りのブートプログラムについては、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶させても、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを確実にプログラム格納エリア233aに転送することができる。よって、キャラクタROM234は、極めて小容量のNOR型ROM234dを追加するだけで、MPU231の起動を短時間で行うことができるようになるので、その短時間化に伴うキャラクタROM234のコスト増加を抑制することができる。
画像コントローラ237は、画像を描画し、その描画した画像を所定のタイミングで第3図柄表示装置81に表示させるデジタル信号プロセッサ(DSP)である。画像コントローラ237は、MPU231から送信される後述の描画リスト(図18参照)に基づき1フレーム分の画像を描画して、後述する第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれか一方のフレームバッファに描画した画像を展開すると共に、他方のフレームバッファにおいて先に展開された1フレーム分の画像情報を第3図柄表示装置81へ出力することによって、第3図柄表示装置81に画像を表示させる。画像コントローラ237は、この1フレーム分の画像の描画処理と1フレーム分の画像の表示処理とを、第3図柄表示装置81における1フレーム分の画像表示時間(本実施形態では、20ミリ秒)の中で並列処理する。
画像コントローラ237は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に、MPU231に対して垂直同期割込信号(以下、「V割込信号」と称す)を送信する。MPU231は、このV割込信号を検出する度に、V割込処理(図41(b)参照)を実行し、画像コントローラ237に対して、次の1フレーム分の画像の描画を指示する。この指示により、画像コントローラ237は、次の1フレーム分の画像の描画処理を実行すると共に、先に描画によって展開された画像を第3図柄表示装置81に表示させる処理を実行する。
このように、MPU231は、画像コントローラ237からのV割込信号に伴ってV割込処理を実行し、画像コントローラ237に対して描画指示を行うので、画像コントローラ237は、画像の描画処理および表示処理間隔(20ミリ秒)毎に、画像の描画指示をMPU231より受け取ることができる。よって、画像コントローラ237では、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファに、新たな描画指示に伴って画像が展開されたりすることを防止することができる。
画像コントローラ237は、また、MPU231からの転送指示や、描画リストに含まれる転送データ情報に基づいて、画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236に転送する処理も実行する。
尚、画像の描画は、常駐用ビデオRAM235および通常用ビデオRAM236に格納された画像データを用いて行われる。即ち、描画の際に必要となる画像データは、その描画が行われる前に、MPU231からの指示に基づき、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235または通常用ビデオRAM236へ転送される。
ここで、NAND型フラッシュメモリは、ROMの大容量化を容易にする一方、読み出し速度がその他のROM(マスクROMやEEPROMなど)と比して遅い。これに対し、表示制御装置114では、MPU231が、キャラクタROM234に格納されている画像データのうち一部の画像データを電源投入後に常駐用ビデオRAM235に転送するように、画像コントローラ237に対して指示するよう構成されている。そして、後述するように、常駐用ビデオRAM235に格納された画像データは、上書きされることなく常駐されるように制御される。
これにより、電源が投入されてから常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データの転送が終了した後は、常駐用ビデオRAM235に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ237にて画像の描画処理を行うことができる。よって、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM235に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置81に描画した画像を表示することができる。
特に、常駐用ビデオRAM235には、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置110または表示制御装置114によって表示が決定された後、即座に表示すべき画像の画像データを常駐させるので、キャラクタROM234をNAND型フラッシュメモリ234aで構成しても、第3図柄表示装置81に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
また、表示制御装置114は、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データを用いて画像の描画を行う場合は、その描画が行われる前に、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して描画に必要な画像データを転送するように、MPU231が画像コントローラ237に対して指示するよう構成されている。後述するように、通常用ビデオRAM236に転送された画像データは、画像の描画に用いられた後、上書きによって削除される可能性はあるものの、画像描画時には、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234から対応する画像データを読み出す必要がなく、その読み出しにかかる時間を省略できるので、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置81に描画した画像を表示することができる。
また、通常用ビデオRAM236にも画像データを格納することによって、全ての画像データを常駐用ビデオRAM235に常駐させておく必要がないため、大容量の常駐用ビデオRAM235を用意する必要がない。よって、常駐用ビデオRAM235を設けたことによるコスト増大を抑えることができる。
画像コントローラ237は、NAND型フラッシュメモリ234aの1ブロック分の容量である132キロバイトのSRAMによって構成されたバッファRAM237aを有している。
MPU231が、転送指示や描画リストの転送データ情報によって画像コントローラ237に対して行う画像データの転送指示には、転送すべき画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、転送先の情報(常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236のいずれに転送するかを示す情報)、及び転送先(常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスが含まれる。なお、格納元最終アドレスに代えて、転送すべき画像データのデータサイズを含めてもよい。
画像コントローラ237は、この転送指示の各種情報に従って、キャラクタROM234の所定アドレスから1ブロック分のデータを読み出して一旦バッファRAM237aに格納し、常駐用ビデオRAM235または通常用ビデオRAM236の未使用時に、バッファRAM237aに格納された画像データを常駐RAM235または通常用ビデオRAM236に転送する。そして、転送指示により示された格納元先頭アドレスから格納元最終アドレスに格納された画像データが全て転送されるまで、その処理を繰り返し実行する。
これにより、キャラクタROM234から時間をかけて読み出された画像データを一旦そのバッファRAM237aに格納し、その後、その画像データをバッファRAM237aから常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ短時間で転送することができる。よって、キャラクタROM234から画像データが常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ転送される間に、常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236が、その画像データの転送で長時間占有されるのを防止することができる。従って、画像データの転送により常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236が占有されることで、画像の描画処理にそれらのビデオRAM235,236が使用できず、結果として必要な時間までに画像の描画や、第3図柄表示装置81への表示が間に合わないことを防止することができる。
また、バッファRAM234cから常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236への画像データへの転送は、画像コントローラ237によって行われるので、常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236が画像の描画処理や第3図柄表示装置81への表示処理に未使用である期間を容易に判定することができ、処理の単純化を図ることができる。
常駐用ビデオRAM235は、キャラクタROM234より転送された画像データが、電源投入中、上書きされることがなく保持され続けるように用いられ、電源投入時主画像エリア235a、背面画像エリア235c、キャラクタ図柄エリア235e、エラーメッセージ画像エリア235fが設けられているほか、電源投入時変動画像エリア235b、第3図柄エリア235dが少なくとも設けられている。
電源投入時主画像エリア235aは、電源が投入されてから常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データが格納されるまでの間に第3図柄表示装置81に表示する電源投入時主画像に対応するデータを格納する領域である。また、電源投入時変動画像エリア235bは、第3図柄表示装置81に電源投入時主画像が表示されている間に遊技者によって遊技が開始され、第1入球口64への入球が検出された場合に、主制御装置110において行われた抽選結果を変動演出によって表示する電源投入時変動画像に対応する画像データを格納する領域である。
MPU231は、電源部251から電源供給が開始されたときに、キャラクタROM234から電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを電源投入時主画像エリア235aへ転送するように、画像コントローラ237へ転送指示を送信する(図39のS1603,S1604参照)。
ここで、図13を参照して、電源投入時変動画像について説明する。図13は、表示制御装置114が電源投入直後において、常駐用ビデオRAM235に対して格納すべき画像データをキャラクタROM234から転送している間に、第3図柄表示装置81にて表示される電源投入時画像を説明する説明図である。
表示制御装置114は、電源投入直後に、キャラクタROM234から電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを、電源投入時主画像エリア235aおよび電源投入時変動画像エリア235bへ転送すると、続いて、常駐用ビデオRAM235に格納すべき残りの画像データを、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に対して転送する。この残りの画像データの転送が行われている間、表示制御装置114は、先に電源投入時主画像エリア235aに格納された画像データを用いて、図13(a)に示す電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示させる。
このとき、変動開始の指示コマンドである主制御装置110からの変動パターンコマンドに基づき音声ランプ制御装置113から送信される表示用変動パターンコマンドを受信すると、表示制御装置114は、図13(b)に示すように、電源投入時主画像の表示画面上に、画面に向かって右下の位置に「○」図柄の電源投入時変動画像と、図13(c)に示すように、「○」図柄と同位置に「×」図柄の電源投入時変動画像とを、変動期間中、交互に繰り返して表示する。そして、主制御装置110からの変動パターンコマンドや停止種別コマンドに基づき音声ランプ制御装置113から送信される表示用変動パターンコマンドおよび表示用停止種別コマンドから、主制御装置110にて行われた抽選の結果を判断し、「大当たり」である場合は図13(b)に示す画像を変動演出の停止後に一定期間表示させ、「外れ」である場合は図13(c)に示す画像を変動演出の停止後に一定期間表示させる。
MPU231は、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データが常駐用ビデオRAM235に対して転送されるまで、画像コントローラ237に対し、電源投入時主画像エリア235aに格納された画像データを用いて電源投入時主画像の描画を行うよう指示する。これにより、残りの常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM235に転送されている間、遊技者やホール関係者は、第3図柄表示装置81に表示された電源投入時主画像を確認することができる。よって、表示制御装置114は、電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送することができる。また、遊技者等は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間、何らかの処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データが、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、常駐用ビデオRAM235への画像データの転送が完了するまで待機することができる。
また、製造時の工場等における動作チェックにおいても、電源投入時主画像がすぐに第3図柄表示装置81に表示されることによって、第3図柄表示装置81が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができ、更に、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いることにより動作チェックの効率が悪化することを抑制できる。
また、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間に遊技者が遊技を開始し、第1入口球64に入球が検出された場合は、電源投入時変動画像エリア235bに常駐された電源投入時変動画像に対応する画像データを用いて電源投入時変動画像が描画され、図13(b)及び(c)に示す画像が交互に第3図柄表示装置81に表示されるように、MPU231から画像コントローラ237に対して指示される。これにより、電源投入時変動画像を用いて簡単な変動演出を行うことができる。よって、遊技者は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間であっても、その簡単な変動演出によって確実に抽選が行われたことを確認することができる。
また、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示される段階で、すでに電源投入時変動演出画像に対応する画像データが電源投入時変動画像エリア235bに常駐されているので、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間に第1入口球64に入球が検出された場合は、対応する変動演出を第3図柄表示装置81に即座に表示させることができる。
ここで図12に戻って、説明を続ける。背面画像エリア235cは、第3図柄表示装置81に表示される背面画像に対応する画像データを格納する領域である。ここで、図14及び図15を参照して、背面画像と、その背面画像のうち、背面画像エリア235cに格納される背面画像の範囲について説明する。図14及び図15は、3種類の背面画像と、各背面画像に対して常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納される背面画像の範囲を説明する説明図であり、図14(a)は、「街中ステージ」に対応する背面Aに対して、図14(b)は、「空ステージ」に対応する背面Bに対して、図15は、「島ステージ」に対応する背面Cに対してそれぞれ示したものである。
各背面A〜Cのうち、背面A及びBに対応する背面画像は、図14に示すように、いずれも第3図柄表示装置81において表示される表示領域よりも水平方向に長い画像が、キャラクタROM234に用意されている。画像コントローラ237は、その画像を水平方向に左から右へスクロールさせながら背面画像が第3図柄表示装置81に表示されるように、画像の描画をおこなう。
各背面A及びBに用意された画像(以下、「スクロール用画像」と称す。)は、いずれも位置aおよび位置cのところで背面画像が連続するように画像が構成されている。そして、位置cから位置dの間の画像および位置aから位置a’の間の画像は、表示領域の水平方向の幅分の画像によって構成されており、位置cから位置dの間にある画像が表示領域として第3図柄表示装置81に表示された後に、位置aから位置a’の間にある画像を表示領域として第3図柄表示装置81に表示させると、第3図柄表示装置81にスムーズなつながりで背面画像がスクロール表示されるようになっている。
遊技者によって枠ボタン22が操作されてステージが「街中ステージ」または「空ステージ」に変更されると、MPU231は、対応する背面画像のまず位置aから位置a’の間を表示領域の初期位置として設定し、その初期位置の画像が第3図柄表示装置81に表示されるように、画像コントローラ237を制御する。そして、時間の経過とともに、表示領域をスクロール用画像に対して左から右に移動させ、順次その表示領域が第3図柄表示装置81に表示されるように画像コントローラ237を制御し、更に、表示領域が位置cから位置dの間の画像に到達した場合、再び表示領域を位置aから位置a’の画像として第3図柄表示装置81に表示されるように画像コントローラ237を制御する。よって、第3図柄表示装置81には、位置a〜位置cの間の画像を、左方向に向かって流れるように、スムーズなつながりで繰り返しスクロールされて表示させることができる。
一方、背面Cにおける背面画像は、図15に示すように、時間の経過とともに、図15の(a)→(b)→(c)→(a)→・・・の順で、第3図柄表示装置81に表示される。具体的には、背面Cは、島にそびえる山の画像と、山のふもとに広がる砂浜の画像と、島を囲む海の画像とが、その表示される位置が固定された状態で第3図柄表示装置81に表示される。一方、山の上に広がる空の画像は、その色調が時間経過とともに変化する。
遊技者による枠ボタン22の操作によりステージが「島ステージ」に変更されると、背面Cの初期背面画像として、図15(a)に示す背面画像が表示される。この図15(a)に示す背面画像では、朝やけを示すオレンジ色の空が表示される。そして、時間の経過とともに空の色調がオレンジ色から徐々に鮮やかな青色に変化して、所定時間経過後、図15(b)に示す背面画像が表示される。図15(b)に示す背面画像では、昼を示す鮮やかな青色の空が表示される。次に、時間の経過とともに空の色調が鮮やかな青色から徐々に黒色に変化して、所定時間経過後、図15(c)に示す背面画像が表示される。図15(c)に示す背面画像では、夜を示す黒色の空が表示される。その後、時間の経過とともに空の色調が黒色から徐々に白みはじめ更にオレンジ色に変化する。そして、所定時間経過後、図15(a)に示す背面画像に戻って、再び図15(a)〜(c)の背面画像が第3図柄表示装置81に表示される。
次いで、各背面画像において、背面画像エリア235cに格納される背面画像の範囲について説明する。初期ステージである街中ステージに対応する背面Aは、図14(a)に示すように、その背面Aの全範囲、即ち、位置aから位置dに対応する画像データが全て常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納される。通常、初期ステージである街中ステージを表示させたまま、ステージを変更せずに遊技が行われる場合が多いので、多頻度で表示される街中ステージに対応する背面Aの画像データを全て背面画像エリア235cに常駐させておくことで、キャラクタROM234へのデータアクセス回数を減らすことができ、表示制御装置114にかかる負荷を軽減することができる。
一方、空ステージに対応する背面Bは、図14(b)に示すように、その背面の一部領域、即ち、位置aから位置bの間の画像に対応する画像データだけを常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納する。また、島ステージに対応する背面Cは、図15(a)を含み、図15(b)を除く図15(a)〜(b)の間の背面画像に対応する画像データが、電源投入後の立ち上げ処理の中で常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納され、常駐される。
ここで、ステージを変更するために遊技者による行われる枠ボタン22の操作は、遊技者の意思に基づき任意のタイミングで行われるものであるので、任意のタイミングで枠ボタン22が操作されても即座に背面画像を変更するためには、全ての背面画像について全範囲の画像データを常駐用ビデオRAM235に常駐させておくことが理想的であるが、そのようにすると常駐用ビデオRAM235として非常に大きな容量のRAMを用いなければならず、コストの増大につながるおそれがある。
これに対し、本パチンコ機10では、ステージが変更された場合に最初に表示される背面画像の初期位置を、位置aから位置a’の範囲または図15(a)〜(b)の範囲に固定し、その初期位置を含む位置aから位置bの間の画像または図15(a)〜(b)の間の画像に対応する画像データを常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納しておくので、キャラクタROM234を読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成しても、遊技者による枠ボタン22の操作によって任意のタイミングでステージが変更された場合に、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐されている画像データを用いることによって、即座にその背面Bや背面Cの初期位置を第3図柄表示装置81に表示させることができ、また、時間経過とともにスクロール表示または色調を変化させながら表示させることができる。また、背面Bおよび背面Cについては、一部範囲の画像に対応する画像データだけを格納するので、常駐用ビデオRAM235の記憶容量の増大を抑制でき、コストの増大を抑えることができる。
また、背面Bは、初期位置の画像が表示された後、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐された画像データを用いて位置aから位置bの範囲を左から右に向けてスクロールさせている間に、位置b’から位置dの画像に対応する画像データをキャラクタROM234から通常用RAM236へ転送完了できるように、その位置aから位置bの範囲が設定されている。これにより、位置aから位置bの範囲をスクロールさせる間に位置b’から位置dの画像データを通常用ビデオRAM236へ転送できるので、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納された画像データを用いて位置aから位置bの範囲をスクロールさせた後、遅滞なく通常用ビデオRAM236に格納された背面画像に対応する画像データを用いて、位置b’から位置dの範囲をスクロールさせて第3図柄表示装置81に表示させることができる。
同様に、背面Cは、初期位置の画像が表示された後、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐された画像データを用いて図15(a)〜(b)の画像を表示させている間に、図15(b)〜(c)および図15(c)〜(a)に対応する画像の画像データがキャラクタROM234から通常用RAM236へ転送が完了できるように、図15(a)〜(b)の範囲が設定されている。これにより、図15(a)〜(b)の画像を表示させている間に図15(b)〜(c)および図15(c)〜(a)の画像に対応する画像データを通常用ビデオRAM236へ転送できるので、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐された画像データを用いて図15(a)〜(b)の画像を表示させた後、遅滞なく通常用ビデオRAM236に格納された背面画像に対応する画像データを用いて、図15(b)〜(c)および図15(c)〜(a)の画像を時間経過とともに、順次、第3図柄表示装置81に表示させることができる。
尚、背面B及び背面Cにおいて、通常用ビデオRAM236に格納される画像データは、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236a(図12参照)に設けられた背面画像専用のサブエリアに格納される。これにより、背面画像専用のサブエリアに格納された背面画像データが、他の画像データによって上書きされることがないので、背面画像を確実に表示させることができる。
また、背面Bにおいて、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納される画像データと、通常用ビデオRAM236に格納される画像データとでは、位置b’から位置bの間の画像に対応する画像データが重複して格納される。そして、MPU231による画像コントローラ237の制御により、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納された画像データを用いて位置bまでの画像を第3図柄表示装置81に表示させ、次いで、通常用ビデオRAM236に格納された画像データを用いて位置b’からの画像を第3図柄表示装置81に表示させることで、第3図柄表示装置81にスムーズなつながりで背面画像がスクロール表示されるようになっている。
更に、MPU231は、通常用ビデオRAM236の画像データを用いて、位置cから位置dの間の画像を表示領域として第3図柄表示装置81に表示されるように画像コントローラ237を制御すると、次いで、MPU231は、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cの画像データを用いて、位置aから位置a’の間の画像を表示領域として第3図柄表示装置81に表示されるように画像コントローラ237を制御する。これにより、第3図柄表示装置81には、位置a〜位置cの間の画像が、左方向に向かって流れるように、スムーズなつながりで繰り返しスクロールされて表示させることができる。
ここで図12に戻って、説明を続ける。第3図柄エリア235dは、第3図柄表示装置81に表示される変動演出において使用される第3図柄を常駐するためのエリアである。即ち、第3図柄エリア235dには、第3図柄である「0」から「9」の数字を付した上述の10種類の主図柄(図4参照)に対応する画像データが常駐される。これにより、第3図柄表示装置81にて変動演出を行う場合、逐一キャラクタROM234から画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM234にNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、第3図柄表示装置81において素早く変動演出を開始することができる。よって、第1入球口64への入球が発生してから、第1図柄表示装置37では変動演出が開始されているにも関わらず、第3図柄表示装置81において変動演出が即座に開始されないような状態が発生するのを抑制することができる。
また、第3図柄エリア235dには、「0」から「9」の数字が付されていない主図柄として、木箱といった後方図柄からなる主図柄や、後方図柄とかんな,風呂敷,ヘルメット等のキャラクタを模した付属図柄とからなる主図柄に対応する画像データも常駐される。これらの画像データは、一の変動演出が停止してから所定時間経過しても、始動入賞に伴う次の変動演出が開始されない場合に、第3図柄表示装置81に表示されるデモ演出に用いられる。これにより、デモ演出が第3図柄表示装置81に表示されると、そのデモ演出において、第3図柄として数字の付されていない主図柄が表示される。よって、遊技者は、数字の付されていない主図柄を第3図柄表示装置81の表示画像から視認することによって、当該パチンコ機10がデモ状態にあることを容易に認識することができる。
キャラクタ図柄エリア235eは、第3図柄表示装置81に表示される各種演出で使用されるキャラクタ図柄に対応する画像データを格納する領域である。本パチンコ機10では、「少年」をはじめとする様々なキャラクタが各種演出にあわせて表示されるようになっており、これらに対応するデータがキャラクタ図柄エリア235eに常駐されることにより、表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドの内容に基づいてキャラクタ図柄を変更する場合、キャラクタROM234から対応の画像データを新たに読み出すのではなく、常駐用ビデオRAM235のキャラクタ図柄エリア235eに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ237にて所定の画像を描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM234から対応の画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、キャラクタ図柄を即座に変更することができる。
エラーメッセージ画象エリア235fは、パチンコ機10内にエラーが発生した場合に表示されるエラーメッセージに対応する画像データを格納する領域である。本パチンコ機10では、例えば、遊技盤13の裏面に取り付けられた振動センサ(図示せず)の出力から、音声ランプ制御装置113によって振動を検出すると、音声ランプ制御装置113は振動エラーの発生をエラーコマンドによって表示制御装置114に通知する。また、音声ランプ制御装置113により、その他のエラーの発生が検出された場合にも、音声ランプ制御装置113は、エラーコマンドによって、そのエラーの発生をそのエラー種別と共に表示制御装置114へ通知する。表示制御装置114では、エラーコマンドを受信すると、その受信したエラーに対応するエラーメッセージを第3図柄表示装置81に表示させるように構成されている。
ここで、エラーメッセージは、遊技者の不正防止やエラーに対する遊技者の保護の観点から、エラーの発生とほぼ同時に表示されることが求められる。本パチンコ機10では、エラーメッセージ画像エリア235fに、各種エラーメッセージに対応する画像データが予め常駐されているので、表示制御装置114は、受信したエラーコマンドに基づいて、常駐用ビデオRAM235のエラーメッセージ画象エリア235fに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ237にて各エラーメッセージ画像を即座に描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM234から逐次エラーメッセージに対応する画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、エラーコマンドを受信してから対応するエラーメッセージを即座に表示させることができる。
通常用ビデオRAM236は、データが随時上書きされ更新されるように用いられるもので、画像格納エリア236a、第1フレームバッファ236b、第2フレームバッファ236cが少なくとも設けられている。
画像格納エリア236aは、第3図柄表示装置81に表示させる画像の描画に必要な画像データのうち、常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを格納するためのエリアである。画像格納エリア236aは、複数のサブエリアに分割されており、各サブエリア毎に、そのサブエリアに格納される画像データの種別が予め定められている。
MPU231は、常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データのうち、その後の画像の描画で必要となる画像データを、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに設けられたサブエリアのうち、その画像データの種別を格納すべき所定のサブエリアに転送するように、画像コントローラ237に対して指示をする。これにより画像コントローラ237は、MPU231により指示された画像データをキャラクタROM234から読み出し、バッファRAM237aを介して、画像格納エリア236aの指定された所定のサブエリアにその読み出した画像データを転送する。
尚、画像データの転送指示は、MPU231が画像コントローラ237に対して画像の描画を指示する後述の描画リストの中に、転送データ情報を含めることによって行われる。これにより、MPU231は、画像の描画指示と、画像データの転送指示とを、描画リストを画像コントローラ237に送信するだけで行うことができるので、処理負荷を低減することができる。
第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cは、第3図柄表示装置81に表示すべき画像を展開するためのバッファである。画像コントローラ237は、MPU231からの指示に従って描画した1フレーム分の画像を、第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれか一方のフレームバッファに書き込むことによって、そのフレームバッファに1フレーム分の画像を展開すると共に、その一方のフレームバッファに画像を展開している間、他方のフレームバッファから先に展開された1フレーム分の画像情報を読み出し、駆動信号と共に第3図柄表示装置81に対してその画像情報を送信することによって、第3図柄表示装置81に、その1フレーム分の画像を表示させる処理を実行する。
このように、フレームバッファとして、第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cの2つを設けることによって、画像コントローラ237は、一方のフレームバッファに描画した1フレーム分の画像を展開しながら、同時に、他方のフレームバッファから先に展開された1フレーム分の画像を読み出して、第3図柄表示装置81にその読み出した1フレーム分の画像を表示させることができる。
そして、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、第3図柄表示装置81に画像を表示させるために1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとは、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に、MPU231によって、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかが交互に入れ替えて指定される。
即ち、あるタイミングで、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定されて、画像の描画処理および表示処理が実行されると、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒後に、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定される。これにより、先に第1フレームバッファ236bに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第2フレームバッファ236cに新たな画像が展開される。
そして、更に次の20ミリ秒後には、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定される。これにより、先に第2フレームバッファ236cに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第1フレームバッファ236bに新たな画像が展開される。以後、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとを、20ミリ秒毎に、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかを交互に入れ替えて指定することによって、1フレーム分の画像の描画処理を行いながら、1フレーム分の画像の表示処理を20ミリ秒単位で連続的に行わせることができる。
ワークRAM233は、キャラクタROM234に記憶された制御プログラムや固定値データを格納したり、MPU231による各種制御プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリであり、DRAMによって構成される。このワークRAM233は、プログラム格納エリア233a、データテーブル格納エリア233b、簡易画像表示フラグ233c、表示データテーブルバッファ233d、転送データテーブルバッファ233e、ポインタ233f、描画リストエリア233g、計時カウンタ233h、ファンファーレデータ転送フラグ223i、格納画像データ判別フラグ233j、描画対象バッファフラグ233kを少なくとも有している。
プログラム格納エリア233aは、MPU231によって実行される制御プログラムを格納するためのエリアである。MPU231は、システムリセットが解除されると、キャラクタROM234から制御プログラムを読み出してワークRAM233へ転送し、このプログラム格納エリア233aに格納する。そして、全ての制御プログラムをプログラム格納エリア233aに格納すると、以後、MPU231はプログラム格納エリア233aに格納された制御プログラムを用いて各種制御を実行する。上述したように、ワークRAM233はDRAMによって構成されるため、高速に読み出し動作が行われる。よって、制御プログラムを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、第3図柄表示装置81を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
データテーブル格納エリア233bは、主制御装置110からのコマンドに基づき表示させる一の演出に対し、時間経過に伴い第3図柄表示装置81に表示すべき表示内容を記載した表示データテーブルと、表示データテーブルにより表示される一の演出において使用される画像データのうち常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データの転送データ情報ならびに転送タイミングを規定した転送データテーブルとが格納される領域である。
これらのデータテーブルは、通常、キャラクタROM234のNAND型フラッシュメモリ234aに設けられた第2プログラム記憶エリア434に固定値データの一種として記憶されており、システムリセット解除後にMPU231によって実行されるブートプログラムに従って、これらのデータテーブルがキャラクタROM234からワークRAM233へ転送され、このデータテーブル格納エリア233bに格納される。そして、全てのデータテーブルがデータテーブル格納エリア233bに格納されると、以後、MPU231は、データテーブル格納エリア233bに格納されたデータテーブルを用いて第3図柄表示装置81の表示を制御する。上述したように、ワークRAM233はDRAMによって構成されるため、高速に読み出し動作が行われる。よって、各種データテーブルを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、第3図柄表示装置81を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
ここで、各種データテーブルの詳細について説明する。まず、表示データテーブルは、主制御装置110からのコマンドに基づいて第3図柄表示装置81に表示される各演出の演出態様毎に1つずつ用意されるもので、例えば、変動演出、ファンファーレ演出、ラウンド演出、エンディング演出、デモ演出に対応する表示データテーブルが用意されている。
変動演出は、音声ランプ制御装置113からの表示用変動パターンコマンドを受信した場合に、第3図柄表示装置81おいて開始される演出である。尚、表示用変動パターンコマンドが受信される場合には、変動演出の停止種別を示す表示用停止種別コマンドも受信される。例えば、変動演出が開始された場合に、その変動演出の停止種別が外れであれば、外れを示す停止図柄が最終的に停止表示される一方、その変動演出の停止種別が15R確変大当たり、2R確変大当たり、15R通常大当たりのいずれかであれば、それぞれの大当たり示す停止図柄が最終的に停止表示される。遊技者は、この変動演出における停止図柄を視認することで大当たり種別を認識でき、大当たり種別に応じて付与される遊技価値を容易に判断することができる。
ファンファーレ演出は、これからパチンコ機10が大当たりへ移行して、通常時には閉鎖されている特定入賞口65aが繰り返し開放されることを遊技者に報知するための演出であり、ラウンド演出は、大当たりを祝福しつつ、これから開始されるラウンド数を遊技者に報知するための演出である。エンディング演出は、大当たりが終了することと共に保留されている大当たり抽選において抽選結果が大当たりになることを遊技者に報知する(確定演出表示を行う)、または、単に大当たりが終了することを遊技者に報知する(通常表示を行う)ための演出である。
エンディング演出において確定演出表示を行うことによって、遊技者は、大当たりが終了してから、大当たり終了時に保留されていた大当たり抽選のうち何れかの抽選がなされた場合に、抽選結果が大当たりになることを認識できる。よって、確実に大当たりになるという期待感を、遊技者に対して持たせることができるので、遊技者の遊技への参加意欲を高めることができる。従って、遊技者に遊技への参加意欲を継続して持たせることができる。
また、大当たりが終了してから抽選結果が大当たりとなるまで、保留されている大当たり抽選が行われる度に、遊技者を一喜一憂させることができる。また、抽選結果が外れであっても、大当たり抽選が行われる度に、次は大当たりになるという期待感が増していくので、遊技者の興趣を更に高めることができる。
尚、デモ演出は、上述したように、一の変動演出が停止してから所定時間経過しても、始動入賞に伴う次の変動演出が開始されない場合に、第3図柄表示装置81に表示される演出であり、「0」から「9」の数字が付されていない主図柄からなる第3図柄が停止表示されると共に、背面画像のみが変化する。第3図柄表示装置81にデモ演出が表示されていれば、遊技者やホール関係者が、当該パチンコ機10において遊技が行われていないことを認識することができる。
データテーブル格納エリア233bには、ファンファーレ演出、ラウンド演出、エンディング演出およびデモ演出に対応する表示データテーブルをそれぞれ1つずつ格納する。また、変動演出用の表示データテーブルである変動表示データテーブルは、設定される変動演出パターンが32パターンあれば、1変動演出パターンに1テーブル、合計で32テーブルが用意される。
ここで、図16を参照して、表示データテーブルの詳細について説明する。図16は、表示データテーブルのうち、変動表示データテーブルの一例を模式的に示した模式図である。表示データテーブルは、第3図柄表示装置81において1フレーム分の画像が表示される時間(本実施形態では、20ミリ秒)を1単位として表したアドレスに対応させて、その時間に表示すべき1フレーム分の画像の内容(描画内容)を詳細に規定したものである。
描画内容には、1フレーム分の画像を構成する表示物であるスプライト毎に、そのスプライトの種別を規定すると共に、そのスプライトの種別に応じて、表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報、フィルタ指定情報といった、スプライトを第3図柄表示装置81に描画させるための描画情報が規定されている。
スプライトの種別は、表示すべきスプライトを特定するための情報である。表示位置座標は、そのスプライトを表示すべき第3図柄表示装置81上の座標を特定するための情報である。拡大率は、そのスプライトに対して予め設定された標準的な表示サイズに対する拡大率を指定するための情報で、その拡大率に従って表示されるスプライトの大きさが特定される。尚、拡大率が100%より大きい場合は、そのスプライトが標準的な大きさよりも拡大されて表示され、拡大率が100%未満の場合は、そのスプライトが標準的な大きさもよりも縮小されて表示される。
回転角度は、スプライトを回転させて表示させる場合の回転角度を特定するための情報である。半透明値は、スプライト全体の透明度を特定するためのものであり、半透明値が高いほど、スプライトの背面側に表示される画像が透けて見えるように画像が表示される。αブレンディング情報は、他のスプライトとの重ね合わせ処理を行う場合に用いられる既知のαブレンディング係数を特定するための情報である。色情報は、表示すべきスプライトの色調を指定するための情報である。そして、フィルタ指定情報は、指定されたスプライトを描画する場合に、そのスプライトに対して施すべき画像フィルタを指定するための情報である。
変動表示データテーブルでは、各アドレスに対応して規定される1フレーム分の描画内容として、1つの背面画像、9個の第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)、その画像において光の差し込みなどを表現するエフェクト、少年画像や文字などの各種演出に用いられるキャラクタといった各スプライトに対する描画情報が、アドレス毎に規定されている。尚、エフェクトやキャラクタに関する情報は、そのフレームに表示すべき内容に合わせて、1つ又は複数規定される。
ここで、背面画像は、表示位置は第3図柄表示装置81の画面全体に固定され、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報およびフィルタ指定情報は、時間経過に対して一定とされるので、変動表示データテーブルでは、背面画像の種別を特定するための情報である背面種別のみが規定されている。この背面種別は、遊技者によって選択されているステージ(「街中ステージ」、「空ステージ」、「島ステージ」のいずれか)に対応する背面A〜Cのいずれかを表示させるか、背面A〜Cとは異なる背面画像を表示させるかを特定する情報が記載されている。また、背面種別は、背面A〜Cとは異なる背面画像を表示させることを特定する場合、どの背面画像を表示させるかを特定する情報も合わせて記載されている。
MPU231は、この背面種別によって、背面A〜Cのいずれかを表示させることが特定される場合は、背面A〜Cのうち遊技者によって指定されたステージに対応する背面画像を描画対象として特定し、また、そのフレームに対して表示すべき背面画像の範囲を時間経過に合わせて特定する。一方、背面A〜Cとは異なる背面画像を表示させることが特定される場合は、背面種別から表示させるべき背面画像を特定する。
尚、本実施形態では、表示データテーブルにおいて、背面画像の描画内容として背面種別のみを規定する場合について説明するが、これに代えて、背面種別と、その背面種別に対応する背面画像のどの範囲を表示すべきかを示す位置情報とを規定するようにしてもよい。この位置情報は、例えば、初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間を示す情報であってもよい。この場合、MPU231は、そのフレームに対して表示すべき背面画像の範囲を、位置情報により示される初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間に基づいて特定する。
また、位置情報は、この表示データテーブルに基づく画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間を示す情報であってもよい。この場合、MPU231は、そのフレームに対して表示すべき背面画像の範囲を、表示用データベースに基づき画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始された段階で表示されていた背面画像の位置と、位置情報により示される該画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間とに基づいて特定する。
更に、位置情報は、背面種別に応じて、初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間を示す情報および表示データテーブルに基づく画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間を示す情報のいずれかを示すものであってもよいし、背面種別および位置情報とともに、その位置情報の種別情報(例えば、初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間を示す情報であるか、表示用データベースに基づく画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間を示す情報であるかを示す情報)を、背面画像の描画内容として規定してもよい。その他、位置情報は、経過時間を示す情報ではなく、表示すべき背面画像の範囲が格納されたアドレスを示す情報であってもよい。
第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)は、表示すべき第3図柄を特定するための図柄種別情報として、図柄種別オフセット情報が記載されている。このオフセット情報は、各第3図柄に付された数字の差分を表す情報である。第3図柄の種別を直接特定するのではなく、オフセット情報を特定するのは、変動演出における第3図柄の表示は、1つ前に行われた変動演出の停止図柄および今回行われる変動演出の停止図柄に応じて変わるためであり、変動が開始されてから所定時間経過するまでの図柄オフセット情報では、1つ前に行われた変動演出の停止図柄からのオフセット情報を記載する。これにより、1つ前の変動演出における停止図柄から変動演出が開始される。
一方、変動が開始されてから所定時間経過後は、音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110より受信した停止種別コマンド(表示用停止種別コマンド)に応じて設定される停止図柄からのオフセット情報を記載する。これにより、変動演出を、主制御装置110より指定された停止種別に応じた停止図柄で停止させることができる。
なお、各第3図柄には固有の数字が付されているので、1つ前の変動演出における変動図柄や、主制御装置110より指定された停止種別に応じた停止図柄を、その第3図柄に付された数字で管理し、また、オフセット情報を、各第3図柄に付された数字の差分で表すことにより、そのオフセット情報から容易に表示すべき第3図柄を特定することができる。
また、図柄オフセット情報において、1つ前に行われた変動演出の停止図柄のオフセット情報から今回行われている変動演出の停止図柄のオフセット情報に切り替えられる所定時間は、第3図柄が高速に変動表示されている時間となるように設定されている。第3図柄が高速に変動表示されている間は、その第3図柄が遊技者に視認不能な状態であるので、その間に、図柄オフセット情報を1つ前に行われた変動演出の停止図柄のオフセット情報から今回行われている変動演出の停止図柄のオフセット情報に切り替えることによって、第3図柄の数字の連続性が途切れても、その数字の連続性の途切れを遊技者に認識させないようにすることができる。
表示データテーブルの先頭アドレスである「0000H」には、データテーブルの開始を示す「Start」情報が記載され、表示データテーブルの最終アドレス(図16の例では、「02F0H」)には、データテーブルの終了を示す「End」情報が記載されている。そして、「Start」情報が記載されたアドレス「0000H」と「End」情報が記載されたアドレスとの間の各アドレスに対して、その表示データテーブルで規定すべき演出態様に対応させた描画内容が記載されている。
MPU231は、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、使用する表示データテーブルを選定し、その選定した表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、表示データテーブルバッファ233dに格納すると共に、ポインタ233fを初期化する。そして、1フレーム分の描画処理が完了する度にポインタ233fを1加算し、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにおいて、ポインタ233fが示すアドレスに規定された描画内容に基づき、次に描画すべき画像内容を特定して後述する描画リスト(図18参照)を作成する。この描画リストを画像コントローラ237に送信することで、その画像の描画指示を行う。これにより、ポインタ233fの更新に従って、表示データテーブルで規定された順に描画内容が特定されるので、その表示データテーブルで規定された通りの画像が第3図柄表示装置81に表示される。
このように、本パチンコ機10では、表示制御装置114において、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、MPU231により実行すべきプログラムを変更するのではなく、表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに適宜置き換えるという単純な操作だけで、第3図柄表示装置81に表示すべき演出画像を変更することができる。
ここで、従来のパチンコ機のように、第3図柄表示装置81に表示させる演出画像を変更する度にMPU231で実行されるプログラムを起動するように構成した場合、演出画像の多種多様化に伴って複雑かつ膨大化するプログラムの起動や実行の処理に多大な負荷がかかるため、表示制御装置114における処理能力が制限となって、制御可能な演出画像の多様化に限界が生じてしまうおそれがあった。これに対し、本パチンコ機10では、表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに適宜置き換えるという単純な操作だけで、第3図柄表示装置81に表示すべき演出画像を変更することができるので、表示制御装置114の処理能力に関係なく、多種態様な演出画像を第3図柄表示81に表示させることができる。
また、このように各演出態様に対応して表示データテーブルを用意し、表示すべき演出態様に応じた表示データテーブルバッファを設定して、その設定されたデータテーブルに従い、1フレームずつ描画リストを作成することができるのは、パチンコ機10では、始動入賞に基づいて行われる抽選の結果に基づいて、予め第3図柄表示装置81に表示させる演出が決定されるためである。これに対し、パチンコ機といった遊技機を除くゲーム機などでは、ユーザの操作に基づいてその場その場で表示内容が変わるため、表示内容を予測することができず、よって、上述したような各演出態様に対応する表示データテーブルを持たせることはできない。このように、各演出態様に対応して表示データテーブルを用意し、表示すべき演出態様に応じた表示データテーブルバッファを設定して、その設定されたデータテーブルに従い、1フレームずつ描画リストを作成する構成は、パチンコ機10が、始動入賞に基づいて行われる抽選の結果に基づき予め第3図柄表示装置81に表示させる演出態様を決定する構成であることに基づいて初めて実現できるものである。
次いで、図17を参照して、転送データテーブルの詳細について説明する。図17は、転送データテーブルの一例を模式的に示した模式図である。転送データテーブルは、各演出毎に用意された表示データテーブルに対応して用意されるもので、上述したように、表示データテーブルで規定されている演出において使用されるスプライトの画像データのうち、常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送するための転送データ情報ならびにその転送タイミングが規定されている。
尚、表示データテーブルに規定された演出において使用されるスプライトの画像データが、全て常駐用ビデオRAM235に格納されていれば、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルは用意されていない。これにより、データテーブル格納エリア233bの容量増大を抑制することができる。
転送データテーブルは、表示データテーブルにおいて規定されるアドレスに対応させて、そのアドレスで示される時間に転送を開始すべきスプライトの画像データ(以下、「転送対象画像データ」と称す)の転送データ情報が記載されている(図17のアドレス「0001H」及び「0097H」が該当)。ここで、表示データテーブルに従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、その転送対象画像データの転送開始タイミングが設定されており、転送データテーブルでは、その転送開始タイミングに対応するアドレスに対応させて、転送対象画像データの転送データ情報が規定される。
一方、表示データテーブルにおいて規定されるアドレスで示される時間に、転送を開始すべき転送対象画像データが存在しない場合は、そのアドレスに対応して転送を開始すべき転送対象画像データが存在しないことを意味するNullデータが規定される(図17のアドレス「0002H」が該当)。
転送データ情報としては、その転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスが含まれる。
尚、転送データテーブルの先頭アドレスである「0000H」には、表示データテーブルと同様に、データテーブルの開始を示す「Start」情報が記載され、転送データテーブルの最終アドレス(図17の例では、「02F0H」)には、データテーブルの終了を示す「End」情報が記載されている。そして、「Start」情報が記載されたアドレス「0000H」と「End」情報が記載されたアドレスとの間の各アドレスに対して、その転送データテーブルで規定すべき転送対象画像データの転送データ情報が記載されている。
MPU231は、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、使用する表示データテーブルを選定すると、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルが存在する場合は、その転送データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、後述するワークRAM233の転送データテーブルバッファ233eに格納する。そして、ポインタ233fの更新毎に、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルから、ポインタ233fが示すアドレスに規定された描画内容を特定して、後述する描画リスト(図18参照)を作成すると共に、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルから、その時点において転送を開始すべき所定のスプライトの画像データの転送データ情報を取得して、その転送データ情報を作成した描画リストに追加する。
例えば、図17の例では、ポインタ233fが「0001H」や「0097H」となった場合に、MPU231は、転送データテーブルの当該アドレスに規定された転送データ情報を、表示データテーブルに基づいて作成した描画リストに追加して、その追加後の描画リストを画像コントローラ237へ送信する。一方、ポインタ233fが「0002H」である場合、転送データテーブルのアドレス「0002H」には、Nullデータが規定されているので、転送を開始すべき転送対象画像データが存在しないと判断し、生成した描画リストに転送データ情報を追加せずに、描画リストを画像コントローラ237へ送信する。
そして、画像コントローラ237は、MPU231より受信した描画リストに転送データ情報が記載されていた場合、その転送データ情報に従って、転送対象画像データを、キャラクタROM234から画像格納エリア236aの所定のサブエリアに転送する処理を実行する。
ここで、上述したように、表示データテーブルに従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、転送データテーブルでは、転送対象画像データの転送データ情報が所定のアドレスに対して規定されているので、この転送データテーブルに規定された転送データ情報に従って、画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aに転送することにより、表示データテーブルに従って所定のスプライトを描画する場合に、そのスプライトの描画に必要な常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。そして、その画像格納エリア236aに格納された画像データを用いて、表示データテーブルに基づき、所定のスプライトの描画を行うことができる。
これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、表示データテーブルで指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブルの記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
また、本パチンコ機10では、表示制御装置114において、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定するのに合わせて、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルが転送データテーブルバッファ233eに設定されるので、その表示データテーブルで用いられるスプライトの画像データを、所望のタイミングで確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
また、転送データテーブルでは、スプライトに対応する画像データ毎にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ画像データが転送されるように、その転送データ情報を規定する。これにより、その画像データの転送をスプライト毎に管理し、また、制御することができるので、その転送に係る処理を容易に行うことができる。そして、スプライト単位でキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236への画像データの転送を制御することにより、その処理を容易にしつつ、詳細に画像データの転送を制御できる。よって、転送にかかる負荷の増大を効率よく抑制することができる。
また、転送データテーブルは、表示データテーブルと同様のデータ構造を有し、表示データテーブルにおいて規定されるアドレスに対応させて、そのアドレスで示される時間に転送を開始すべき転送対象画像データの転送データ情報が規定されているので、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルに基づいて所定のスプライトの画像データが用いられる前に、確実にその画像データが通常用ビデオRAM236へ格納されるように、転送開始のタイミングを指示することができるので、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、多種多様な演出画像を容易に第3図柄表示装置81に表示させることができる。
ここで図12に戻って、説明を続ける。簡易画像表示フラグ233cは、第3図柄表示装置81に、図13(a)〜(c)に示す電源投入時画像(電源投入時主画像および電源投入時変動画像)を表示するか否かを示すフラグである。この簡易画像表示フラグ233cは、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データが常駐用ビデオRAMの電源投入時主画像エリア235a又は電源投入時変動画像エリア235bに転送された後に、MPU231により実行されるメイン処理(図39参照)の中でオンに設定される(図39のS1605参照)。そして、画像転送処理の常駐画像転送処理によって、全ての常駐対象画像データが常駐用ビデオRAM235に格納された段階で、第3図柄表示装置81に電源投入時画像以外の画像を表示させるために、オフに設定される(図50(b)のS3205参照)。
この簡易画像表示フラグ233cは、画像コントローラ237から送信されるV割込信号を検出する毎にMPU231によって実行されるV割込処理の中で参照され(図41(b)のS1901参照)、簡易画像表示フラグ233cがオンである場合は、電源投入時画像が第3図柄表示装置81に表示されるように、簡易コマンド判定処理(図41(b)のS1908参照)および簡易表示設定処理(図41(b)のS1909参照)が実行される。一方、簡易画像表示フラグ233cがオフである場合は、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンドに応じて、種々の画像が表示されるように、コマンド判定処理(図42〜図46参照)および表示設定処理(図47〜図49参照)が実行される。
また、簡易画像表示フラグ233cは、V割込処理の中でMPU231により実行される転送設定処理の中で参照され(図50(a)のS3101参照)、簡易画像表示フラグ233cがオンである場合は、常駐用ビデオRAM235に格納されていない常駐対象画像データが存在するため、常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送する常駐画像転送設定処理(図50(b)参照)を実行し、簡易画像表示フラグ233cがオフである場合は、描画処理に必要な画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送する通常画像転送設定処理(図51参照)を実行する。
表示データテーブルバッファ233dは、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド等に応じて第3図柄表示装置81に表示させる演出態様に対応する表示データテーブルを格納するためのバッファである。MPU231は、その音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド等に基づいて、第3図柄表示装置81に表示させる演出態様を判断し、その演出態様に対応する表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから選定して、その選定された表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに格納する。そして、MPU231は、ポインタ233fを1ずつ加算しながら、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにおいてそのポインタ233fで示されるアドレスに規定された描画内容に基づき、1フレーム毎に画像コントローラ237に対する画像描画の指示内容を記載した後述の描画リスト(図18参照)を生成する。これにより、第3図柄表示装置81には、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルに対応する演出が表示される。
MPU231は、ポインタ233fを1ずつ加算しながら、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにおいてそのポインタ233fで示されるアドレスに規定された描画内容に基づき、1フレーム毎に画像コントローラ237に対する画像描画の指示内容を記載した後述の描画リスト(図18参照)を生成する。これにより、第3図柄表示装置81には、表示データテーブルに対応する演出が表示される。
転送データテーブルバッファ233eは、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド等に応じて、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルに対応する転送データテーブルを格納するためのバッファである。MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに表示データテーブルを格納するのに合わせて、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから選定して、その選定された転送データテーブルを転送データテーブルバッファ233eに格納する。尚、表示データテーブルバッファ233dに格納される表示データテーブルにおいて用いられるスプライトの画像データが全て常駐用ビデオRAM235に格納されている場合は、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルが用意されていないので、MPU231は、転送データテーブルバッファ233eに転送対象画像データが存在しないことを意味するNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする。
そして、MPU231は、ポインタ233fを1ずつ加算しながら、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルにおいてそのポインタ233fで示されるアドレスに規定された転送対象画像データの転送データ情報が規定されていれば(即ち、Nullデータが記載されていなければ)、1フレーム毎に生成される画像コントローラ237に対する画像描画の指示内容を記載した後述の描画リスト(図18参照)に、その転送データ情報を追加する。
これにより、画像コントローラ237は、MPU231より受信した描画リストに転送データ情報が記載されていた場合、その転送データ情報に従って、転送対象画像データを、キャラクタROM234から画像格納エリア236aの所定のサブエリアに転送する処理を実行する。ここで、上述したように、表示データテーブルに従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、転送データテーブルでは、転送対象画像データの転送データ情報が所定のアドレスに対して規定されている。よって、この転送データテーブルに規定された転送データ情報に従って、画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aに転送することにより、表示データテーブルに従って所定のスプライトを描画する場合に、そのスプライトの描画に必要な常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。
これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、表示データテーブルで指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブルの記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
ポインタ233fは、表示データテーブルバッファ233dおよび転送データテーブルバッファ233eの各バッファにそれぞれ格納された表示データテーブルおよび転送データテーブルから、対応する描画内容もしくは転送対象画像データの転送データ情報を取得すべきアドレスを指定するためのものである。MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに表示データテーブルが格納されるのに合わせて、ポインタ233fを一旦0に初期化する。そして、画像コントローラ237から1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒ごとに送信されるV割込信号に基づいてMPU231により実行されるV割込処理の表示設定処理(図41(b)のS1903参照)の中で、ポインタ更新処理(図47のS2805参照)が実行され、ポインタ233fの値が1ずつ加算される。
MPU231は、このようなポインタ233fの更新が行われる毎に、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルから、ポインタ233fが示すアドレスに規定された描画内容を特定して、後述する描画リスト(図18参照)を作成すると共に、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルから、その時点において転送を開始すべき所定のスプライトの画像データの転送データ情報を取得して、その転送データ情報を作成した描画リストに追加する。
これにより、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルに対応する演出が第3図柄表示装置81に表示される。よって、表示データテーブルバッファ233dに格納する表示データテーブルを変更するだけで、容易に第3図柄表示装置81に表示させる演出を変更することができる。従って、表示制御装置341の処理能力に関わらず、多種多様な演出を表示させることができる。
また、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルが格納されている場合は、その転送データテーブルに基づいて、対応する表示データテーブルによって所定のスプライトの描画が開始されるまでに、そのスプライトの描画で用いられる常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、表示データテーブルで指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブルの記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
描画リストエリア233gは、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブル、及び、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルに基づいて生成される、1フレーム分の画像の描画を画像コントローラ237に指示する描画リストを格納するためのエリアである。
ここで、図18を参照して、描画リストの詳細について説明する。図18は、描画リストの内容を模式的に示した模式図である。描画リストは、画像コントローラ237に対して、1フレーム分の画像の描画を指示する指示表であり、図18に示すように、1フレームの画像で使用する背面画像、第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)、エフェクト(エフェクト1,エフェクト2,・・・)、キャラクタ(キャラクタ1,キャラクタ2,・・・,保留球数図柄1,保留球数図柄2,・・・,エラー図柄)といった各スプライト毎に、そのスプライトの詳細な描画情報(詳細情報)を記述したものである。また、描画リストには、画像コントローラ237に対して所定の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送させるための転送データ情報もあわせて記述される。
各スプライトの詳細な描画情報(詳細情報)には、対応するスプライト(表示物)の画像データが格納されているRAM種別(常駐用ビデオRAM235か、通常用ビデオRAM236か)を示す情報と、そのアドレスとが記述されており、画像コントローラ237は、そのRAM種別およびアドレスによって指定されるメモリ領域から、当該スプライトの画像データを取得する。また、その詳細な描画情報(詳細情報)には、表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報およびフィルタ指定情報が含まれており、画像コントローラ237は、各種ビデオRAMより読み出した当該スプライトの画像データにより生成される標準的な画像に対し、拡大率に応じて拡大縮小処理を施し、回転角度に応じて回転処理を施し、半透明値に応じて半透明化処理を施し、αブレンディング情報に応じて他のスプライトとの合成処理を施し、色情報に応じて色調補正処理を施し、フィルタ指定情報に応じてその情報により指定された方法でフィルタリング処理を施した上で、表示位置座標に示される表示位置に各種処理を施して得られた画像を描画する。そして、描画した画像は、画像コントローラ237によって、描画対象バッファフラグ233kで指定される第1フレームバッファ236b又は第2フレームバッファ236cのいずれかに展開される。
MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにおいて、ポインタ233fによって示されるアドレスに規定された描画内容と、その他の描画すべき画像の内容(例えば、保留球数図柄を表示する保留画像や、エラーの発生を通知する警告画像など)とに基づき、1フレーム分の画像の描画に用いられる全スプライトに対する詳細な描画情報(詳細情報)を生成すると共に、その詳細情報をスプライト毎に並び替えることによって描画リストを作成する。
ここで、各スプライトの詳細情報のうち、スプライト(表示物)のデータの格納RAM種別とアドレスとは、表示データテーブルに規定されるスプライト種別や、その他の画像の内容から特定されるスプライト種別に応じて生成される。即ち、スプライト毎に、そのスプライトの画像データが格納される常駐用ビデオRAM235のエリア、又は、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aのサブエリアが固定されているので、MPU231は、スプライト種別に応じて、そのスプライトの画像データが格納されている格納RAM種別とアドレスとを即座に特定し、それらの情報を描画リストの詳細情報に容易に含めることができる。
また、MPU231は、各スプライトの詳細情報のうち、その他の情報(表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報およびフィルタ指定情報)について、表示データテーブルに規定されるそれらの情報をそのままコピーする。
また、MPU231は、描画リストを生成するにあたり、1フレーム分の画像の中で、最も背面側に配置すべきスプライトから前面側に配置すべきスプライト順に並び替えて、それぞれのスプライトに対する詳細な描画情報(詳細情報)を記述する。即ち、描画リストでは、一番最初に背面画像に対応する詳細情報が記述され、次いで、第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)、エフェクト(エフェクト1,エフェクト2,・・・)、キャラクタ(キャラクタ1,キャラクタ2,・・・,保留球数図柄1,保留球数図柄2,・・・,エラー図柄)の順に、それぞれのスプライトに対応する詳細情報が記述される。
画像コントローラ237では、描画リストに記述された順番に従って、各スプライトの描画処理を実行し、フレームバッファにその描画されたスプライトを上書きによって展開していく。従って、描画リストによって生成した1フレーム分の画像において、最初に描画したスプライトが最も背面側に配置させ、最後に描画したスプライトが最も前面側に配置させることができるのである。
また、MPU231は、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルにおいて、ポインタ233fによって示されるアドレスに転送データ情報が記載されている場合、その転送データ情報(転送対象画像データが格納されたキャラクタROM234における格納元先頭アドレスおよび格納元最終アドレスと、その転送対象画像データを格納すべき画像格納エリア236aに設けられたサブエリアの格納先先頭アドレス)を、描画リストの最後に追加する。画像コントローラ237は、描画リストにこの転送データ情報が含まれていれば、その転送データ情報に基づいて、キャラクタROM234の所定の領域(格納元先頭アドレスおよび格納元最終アドレスによって示される領域)から画像データを読み出して、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに設けられた所定のサブエリア(格納先アドレス)に、転送対象となる画像データを転送する。
計時カウンタ233hは、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにより第3図柄表示装置81にて表示される演出の演出時間をカウントするカウンタである。MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに一の表示データテーブルを格納するのに合わせて、その表示データテーブルに基づいて表示される演出の演出時間を示す時間データを設定する。この時間データは、演出時間を第3図柄表示装置81における1フレーム分の画像表示時間(本実施形態では、20ミリ秒)で割った値である。
そして、1フレーム分の画像の描画処理および表示処理が完了する20ミリ秒毎に画像コントローラ237から送信されるV割込信号に基づいて、MPU231により実行されるV割込処理(図41(b)参照)の表示設定処理が実行される度に、計時カウンタ233hが1ずつ減算される(図47のS2807参照)。その結果、計時カウンタ233hの値が0以下となった場合、MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにより表示される演出が終了したことを判断し、演出終了に合わせて行うべき種々の処理を実行する。
格納画像データ判定フラグ233jは、対応する画像データが常駐用ビデオRAM235に常駐されない全てのスプライトに対して、それぞれ、そのスプライトに対応する画像データが通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納されているか否かを表す格納状態を示すフラグである。
この格納画像データ判定フラグ233jは、電源投入時にメイン処理の中でMPU231により実行される初期設定処理(図39のS1602参照)によって生成される。ここで生成される格納画像データ判定フラグ233jは、全てのスプライトに対する格納状態が、画像格納エリア236aに格納されていないことを示す「オフ」に設定される。
そして、格納画像データ判定フラグ233jの更新は、MPU231により実行される通常画像転送設定処理(図51参照)の中で、一のスプライトに対応する転送対象画像データの転送指示を設定した場合に行われる。この更新では、転送指示が設定された一のスプライトに対応する格納状態を、対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されていることを示す「オン」に設定する。また、その一のスプライトと同じ画像格納エリア236aのサブエリアに格納されることになっているその他のスプライトの画像データは、一のスプライトの画像データが格納されることによって必ず未格納状態となるので、その他のスプライトに対応する格納状態を「オフ」に設定する。
また、MPU231は、常駐用ビデオRAM235に画像データが常駐されていないスプライトの画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送する際に、格納画像データ判定フラグ233jを参照し、転送対象のスプライトの画像データが、既に通常用ビデオRAM235の画像格納エリア236aに格納されているか否かを判断する(図51のS3317参照)。そして、転送対象のスプライトに対応する格納状態が「オフ」であり、対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されていなければ、その画像データの転送指示を設定し(図51のS3318参照)、画像コントローラ237に対して、その画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aの所定サブエリアに転送させる。一方、転送対象のスプライトに対応する格納状態が「オン」であれば、既に対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されているので、その画像データの転送処理を中止する。これにより、無駄にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して転送されるのを抑制することができ、表示制御装置114の各部における処理負担の軽減や、バスライン240におけるトラフィックの軽減を図ることができる。
描画対象バッファフラグ233kは、2つのフレームバッファ(第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236c)の中から、画像コントローラ237によって描画された画像を展開するフレームバッファ(以下、「描画対象バッファ」と称す)を指定するためのフラグで、描画対象バッファフラグ233kが0である場合は描画対象バッファとして第1フレームバッファ236bを指定し、1である場合は第2フレームバッファ236cを指定する。そして、この指定された描画対象バッファの情報は、描画リストと共に画像コントローラ237に送信される(図52のS3402参照)。
これにより、画像コントローラ237は、描画リストに基づいて描画した画像を、指定された描画対象バッファ上に展開する描画処理を実行する。また、画像コントローラ237は、描画処理と同時並列的に、描画対象バッファとは異なるフレームバッファから先に展開済みの描画画像情報を読み出し、駆動信号と共に第3図柄表示装置81に対して、その画像情報を転送することで、第3図柄表示装置81に画像を表示させる表示処理を実行する。
描画対象バッファフラグ233kは、描画対象バッファ情報が描画リストと共に画像コントローラ237に対して送信されるのに合わせて、更新される。この更新は、描画対象バッファフラグ233kの値を反転させることにより、即ち、その値が「0」であった場合は「1」に、「1」であった場合は「0」に設定することによって行われる。これにより、描画対象バッファは、描画リストが送信される度に、第1フレームバッファ236bと第2フレームバッファ236cとの間で交互に設定される。また、描画リストの送信は、1フレーム分の画像の描画処理および表示処理が完了する20ミリ秒毎に画像コントローラ237から送信されるV割込信号に基づいて、MPU231により実行されるV割込処理(図41(b)参照)の描画処理が実行される度に、行われる(図52のS3402参照)。
即ち、あるタイミングで、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定されて、画像の描画処理および表示処理が実行されると、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒後に、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定される。これにより、先に第1フレームバッファ236bに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第2フレームバッファ236cに新たな画像が展開される。
そして、更に次の20ミリ秒後には、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定される。これにより、先に第2フレームバッファ236cに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第1フレームバッファ236bに新たな画像が展開される。以後、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとを、20ミリ秒毎に、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかを交互に入れ替えて指定することによって、1フレーム分の画像の描画処理を行いながら、1フレーム分の画像の表示処理を20ミリ秒単位で連続的に行わせることができる。
次に、図19から図27のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では4ミリ秒周期で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込処理とNMI割込処理とを説明し、その後立ち上げ処理とメイン処理とを説明する。
図19は、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込処理は、例えば4ミリ秒毎に繰り返し実行される定期処理である。MPU201がこのタイマ割込処理を実行することによって、定期的に実行すべき各種の処理が行われる。
このタイマ割込処理では、まず、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S101)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。また、入賞検知情報に基づいて払出制御装置111に対して送信すべき獲得球数に対応する賞球コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用リングバッファに設定する。これにより、後述するメイン処理の外部出力処理(図26のS801参照)が実行された場合に、賞球コマンドが払出制御装置111に向けて送信される。
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S102)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では899)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では250)に達した際、0にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するカウンタ用バッファ領域に格納する。
更に、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び第2当たり乱数カウンタC4の更新を実行する(S103)。具体的には、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1及び第2当たり乱数カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、899,99,99,198,250)に達した際、それぞれ0にクリアする。また、第1当たり乱数カウンタC1の値が最大値に達した(1周した)場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値を第1当たり乱数カウンタC1の初期値として設定する。また、第2当たり乱数カウンタC4の値が最大値に達した(1周した)場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値を第2たり乱数カウンタC4の初期値として設定する。そして、各カウンタC1〜C4,CS1の更新値を、RAM203の該当するカウンタ用バッファ領域に格納する。
次に、第1図柄表示装置37による表示を行うための処理や第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターン種別などを設定する変動処理を実行し(S104)、次いで、第1入球口64への入賞に伴う始動入賞処理を実行する(S105)。なお、変動処理の詳細は図21を参照して後述し、始動入賞処理の詳細は図20を参照して後述する。
なお、本実施形態では、始動入賞処理が実行されると、第1入球口64への入球(始動入賞)があったかが判断され、始動入賞があった場合に、その入球分を除く保留球数が最大値(4球)未満であれば、始動入賞したタイミングで各カウンタC1〜C3,CS1の各値と、遊技状態フラグ203aとが取得され、保留球格納エリア203bの保留エリアに格納される。また、保留球格納エリア203bに新たに格納されたデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値,入賞時遊技状態フラグ)に基づいて、大当たり抽選の抽選結果を先読みするために、先読み実行フラグ203fがオンに設定される。
そして、始動入賞処理を終了したら、次に、先読み実行フラグ203fがオンであるかを判定し(S106)、先読み実行フラグ203fがオンであれば(S106:Yes)、先読み処理を実行して(S107)、上述した始動入賞処理によって保留球格納エリア203bに新たに格納されたデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値,入賞時遊技状態フラグ)について、大当たり抽選の抽選結果の先読みを行う。なお、先読み処理の詳細は図23を参照して後述する。
一方、先読み実行フラグ203fがオフであれば(S106:No)、S107の処理をスキップする。次に、発射制御処理を実行し(S108)、更に、定期的に実行すべきその他の処理を実行して(S109)、タイマ割込処理を終了する。なお、発射制御処理は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、且つ、発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。そして、球の発射がオンである場合、発射制御装置112へ球発射信号を送信するために、その球発射信号の情報を、ワークRAM203に設けられたコマンド送信用リングバッファに設定する。これにより、後述するメイン処理の外部出力処理(図26のS801参照)が実行された場合に、球発射信号が払出制御装置111を介して発射制御装置112へ送信される。
次に、図20のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理の一処理である始動入賞処理(S105)を説明する。図20は、この始動入賞処理(S105)を示すフローチャートである。始動入賞処理は、第1入球口64への入球(始動入賞)の有無を判断し、始動入賞があった場合は、各カウンタC1〜C3,CS1の各値と、遊技状態フラグ203aとを保留球格納エリア203bに格納する(保留する)処理を実行し、更に、保留したデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値,入賞時遊技状態フラグ)について、大当たり抽選の抽選結果を先読みするために、先読み実行フラグ203fをオンに設定する処理を実行する。
この始動入賞処理では、まず、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したか否かを判定する(S201)。ここでは、第1入球口64への入球を3回のタイマ割込処理にわたって検出する。球が第1入球口64に入賞した(始動入賞があった)と判定されると(S201:Yes)、保留球数カウンタ203cの値(主制御装置110において保留されている変動演出の保留球数N)を取得し(S202)、その保留球数カウンタ203cの値(N)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(S203)。
そして、第1入球口64への入賞がないか(S201:No)、或いは、第1入球口64への入賞があっても、保留球数カウンタ203cの値(N)が4以上であれば(S203:No)、始動入賞処理を終了して、タイマ割込処理へ戻る。一方、第1入球口64への入賞があり(S201:Yes)、且つ、保留球数カウンタ203cの値(N)が4未満であれば(S203:Yes)、保留球数カウンタ203cの値(保留球数N)を1加算し(S204)、加算後の保留球数カウンタ203cの値(保留球数N)を示す保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該保留球数コマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用リングバッファに設定する(S205)。これにより、後述するメイン処理の外部出力処理(図26のS801参照)が実行された場合に、保留球数コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。
次に、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1の各値をカウンタ用バッファから読み出し、RAM203の保留球格納エリア203bに設けられた保留第1エリア〜保留第4エリアのうち、保留球数カウンタ203cで示される値(N)に対応するエリアの第1当たり乱数カウンタ格納エリア203b1、第1当たり種別カウンタ格納エリア203b2、停止パターン選択カウンタ203b3及び変動種別カウンタ格納エリア203b4に各々保留(格納)する(S206)。
具体的には、S204の処理による加算後の保留球数カウンタ203cの値が「1」であれば、保留第1エリアの各格納エリアにそれぞれカウンタC1〜C3,CS1の各値が保留される。また、加算後の保留球数カウンタ203cの値が「2」であれば保留第2エリアの各格納エリアに、加算後の保留球数カウンタ203cの値が「3」であれば保留第3エリアの各格納エリアに、加算後の保留球数カウンタ203cの値が「4」であれば保留第4エリアの各格納エリアに、各々のカウンタC1〜C3,CS1の値が保留される。
次に、遊技状態フラグ203aを入賞時遊技状態フラグとして、保留球格納エリア203bに設けられた保留第1エリア〜保留第4エリアのうち、保留球数カウンタ203cで示される値(N)に対応するエリアの入賞時遊技状態フラグ格納エリア203b5に格納する(S207)。即ち、S207の処理では、S206の処理でデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値)を格納した保留エリアと同じ保留エリアに、入賞時遊技状態フラグを格納する。
MPU201は、変動演出の実行開始タイミングになったことを検出すると、保留球格納エリア203bの保留第1エリアに格納されている各カウンタC1〜C3,CS1の各値および入賞時遊技状態フラグを、保留球格納エリア203bの実行エリアにシフトする。そして、保留球格納エリア203bの実行エリアに格納された各カウンタC1〜C3,CS1の各値に基づいて、大当たり抽選や変動パターン種別の判定等を実行する。このように、保留球格納エリア203bに格納されるデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値)は、変動演出の実行開始タイミングで行われる大当たり抽選や変動パターン種別の判定等で用いられる。
次に、先読み実行フラグ203fをオンに設定する(S208)。ここで、先読み実行フラグ203fがオンに設定されると、後述する先読み処理(図23参照)が実行されて、その結果、S206,S207の処理によって保留球格納エリア203bに格納されたデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値および入賞時遊技状態フラグ)について、大当たり抽選の抽選結果が先読みされる。つまり、保留球格納エリア203bに格納されるデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値および入賞時遊技状態フラグ)は、大当たり抽選の抽選結果の先読みでも用いられる。
次に、大当たり中フラグ203eがオンであるかを判定する(S209)。上述したように、大当たり中フラグ203eがオンであれば、パチンコ機10は大当たり中であり、大当たり中フラグ203eがオフであれば、パチンコ機10は通常状態中(高確率状態中や、大当たり中を除く低確率状態中)である。この大当たり中フラグ203eがオンの場合は(S209:Yes)、今回の始動入賞が大当たり中の始動入賞であったことを意味するので、大当たり中入賞フラグ203gをオンに設定して(S210)、この始動入賞処理を終了し、タイマ割込処理に戻る。一方、この大当たり中フラグ203eがオフの場合は(S209:No)、今回の始動入賞が通常状態中の入賞であったことを意味するので、大当たり中入賞フラグ203gをオフに設定して(S211)、この始動入賞処理を終了し、タイマ割込処理に戻る。
MPU201は、S206,S207の処理によって保留球格納エリア203bに格納されたデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値および入賞時遊技状態フラグ)について、大当たり抽選の抽選結果を先読みする場合に、大当たり中入賞フラグ203gの状態を参照する。上述したように、パチンコ機10が大当たり中の場合は、大当たり抽選が行われないものの、その遊技状態は低確率状態になっている。即ち、遊技状態フラグ203aは、大当たり中、オフである。よって、大当たり中に球が第1入球口64へ入賞(始動入賞)した場合に、その始動入賞したタイミングで各カウンタC1〜C3,CS1の各値および遊技状態フラグ203aが取得されると、遊技状態フラグ203aの状態は必ずオフ(低確率状態)であり、その結果、入賞時遊技状態フラグも必ずオフとなる。
そのため、先読みの対象になったデータが大当たり中の始動入賞に伴って取得されたものである場合に、そのデータ中の入賞時遊技状態フラグに応じて抽選結果を予測すると、先読みの予測前提条件が常に低確率状態となるので、その予測結果は、実際の抽選結果と一致する可能性が低くなり、抽選結果の予測の精度が悪くなってしまう。詳細については後述するが、そこで、本実施形態では、先読みの対象になったデータが大当たり中の始動入賞に伴って取得されたものであれば、その大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態に応じて抽選結果を予測するように構成している。S209〜S211の処理では、後述する先読み処理(図23参照)が実行された場合に、始動入賞に伴って取得されたデータが大当たり中の始動入賞に伴って取得されたものか否かを判別できるように、大当たり中入賞フラグ203eの状態を設定している。
次に、図21を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理の一処理である変動処理(S104)について説明する。図21は、この変動処理(S104)を示すフローチャートである。変動処理(S104)は、第1図柄表示装置37や第3図柄表示装置81にて行う変動演出を制御するものである。
この変動処理では、まず、大当たり中フラグ203eがオンであって、今現在大当たり中であるか否かを判定する(S301)。大当たり中としては、大当たりの際に第3図柄表示装置81及び第1図柄表示装置37で表示される大当たり遊技の最中と大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。大当たり中フラグ203eは、後述するS315の処理によって、大当たりの開始が設定されるタイミングでオンに設定され、その後、後述する大当たり制御処理(図27参照)のS914の処理によって、大当たりが終了するタイミングでオフに設定される。
S301の判定の結果、大当たり中フラグ203eがオンであり、大当たり中であれば(S301:Yes)、そのまま本処理を終了する。一方、大当たり中フラグ203eがオフであり、大当たり中でなければ(S301:No)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であるか否かを判定し(S302)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中でなければ(S302:No)、次いで、第1図柄表示装置37における変動表示の停止後、所定時間経過したか否かを判定する(S303)。その結果、変動停止後、所定時間経過していなければ(S303:No)、そのまま本処理を終了する。これにより、変動演出における停止図柄が所定時間だけ第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81に表示されるので、遊技者に対して、その停止図柄を視認させることができる。
一方、S303の処理の結果、変動停止後、所定時間経過していれば(S303:Yes)、保留球数カウンタ203cの値(主制御装置110において保留されている変動表示の保留球数N)を取得して(S304)、取得した保留球数カウンタ203cの値(N)が0を超えているかを判定する(S305)。その結果、保留球数カウンタ203cの値(保留球数N)が0を超えていれば(S305:Yes)、変動演出の実行開始タイミングであると判断し、まず、保留球数カウンタ203cの値(保留球数N)を1減算する(S306)。これは、後述する変動開始処理(S308)によって、保留中の変動演出が1つ実行開始され、その結果、保留球数が1つ減るからである。
次に、保留球格納エリア203bに格納されているデータをシフトする(S307)。S307の処理で行うデータのシフト処理は、保留球格納エリア203bの保留第1エリア〜保留第4エリアに格納されているデータを、エリア番号が1小さいエリアに向けて順にシフトさせる処理である。具体的には、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に、各エリア内のデータをシフトする。
S307の処理が終了したら、次に、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81において変動表示を開始させる変動開始処理を実行し(S308)、タイマ割込処理に戻る。なお、変動開始処理については、図22を参照して後述する。
S305の処理において、保留球数カウンタ203cの値(保留球数N)が0であると判定されると(S305:No)、第3図柄表示装置81においてデモ演出が行われている状態であるか否か、即ち、デモ中であるか否かを判定する(S309)。S309の処理では、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114にデモコマンドを送信した後、保留球数カウンタ203cの値(保留球数N)の値が0より大きいと判断されるまでの間をデモ中として判定する。
そして、デモ中ではないと判定された場合は(S309:No)、音声ランプ制御装置113へ送信すべきデモコマンドを設定して(S310)、タイマ割込処理に戻る。一方、デモ中であると判定された場合は(S309:Yes)、そのままタイマ割込処理に戻る。S310の処理で設定されたデモコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、後述するメイン処理の外部出力処理(図26のS801参照)が実行された場合に、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、このデモコマンドをそのまま表示制御装置114へ送信し、表示制御装置114は、このデモコマンドに従って、第3図柄表示装置81にデモ演出を表示するように制御を行う。
ここで、デモコマンドが設定されるのは、上述したように、変動停止後、所定時間が経過したときに保留球が1つも存在しない場合である。よって、変動停止後、所定時間経過しても変動表示が開始されない場合は、第3図柄表示装置81にデモ演出が表示される。
S302の処理において、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であると判定されると(S302:Yes)、変動時間が経過したか否かを判定する(S311)。第1図柄表示装置37の変動中の表示時間は、変動種別カウンタCS1により選択された変動パターン種別に応じて決められており(変動パターンコマンドに応じて決められており)、この変動時間が経過していなければ(S311:No)、本処理を終了して、タイマ割込処理に戻る。
一方、第1図柄表示装置37の変動時間が経過していれば(S311:Yes)、第1図柄表示装置37に対して、停止図柄に対応した表示態様を設定する(S312)。停止図柄は、図22を参照して後述する変動開始処理(S308)によって予め設定される。詳細については後述するが、変動開始処理では、保留球格納エリア203cの実行エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1の値に応じて大当たりか否かが判定され、大当たりである場合には、第1当たり種別カウンタC2の値に応じて停止図柄(大当たり種別)が決定される。具体的には、大当たり後に15R確変大当たり(最大ラウンド数が15ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する確変大当たり)となる停止図柄(大当たり種別)か、2R確変大当たり(最大ラウンド数が2ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する確変大当たり)となる停止図柄(大当たり種別)か、15R通常大当たり(最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行する大当たり)となる停止図柄(大当たり種別)かが決定される。
そして、本実施形態では、大当たり後に15R確変大当たりになる場合には青色のLEDを点灯させ、2R確変大当たりになる場合には赤色のLEDを点灯させ、15R通常大当たりになる場合には赤色のLEDと青色のLEDとを点灯さる。また、外れである場合には赤色のLEDと緑色のLEDとを点灯させる。なお、各LEDは、次の変動表示が開始される場合に点灯が解除されるが、変動の停止後数秒間のみ点灯させるものとしても良い。
S312の処理が終了したら、次に、第1図柄表示装置37の停止図柄に対応する抽選結果、即ち、今回の変動表示に対応する抽選結果が大当たりであるかを判定し(S313)、今回の変動表示に対応する抽選結果が外れであれば(S313:No)、変動処理を終了して、タイマ割込処理へ戻る。一方、今回の変動表示に対応する抽選結果が大当たりであれば(S313:Yes)、大当たりの開始を設定する(S314)。ここで、大当たりの開始が設定されると、後述するメイン処理(図26参照)の大当たり制御処理(S803)が実行された場合に、S901:Yesへ(図27参照)分岐して、ファンファーレコマンドが設定される。その結果、第3図柄表示装置81において、大当たり演出が開始される。
S314の処理が終了したら、次に、大当たり中フラグ203eをオンに設定して(S315)、遊技状態フラグ203aをオフ(低確率状態)に設定し(S316)、タイマ割込処理へ戻る。上述したように、本実施形態では、パチンコ機10が大当たり中の場合は、大当たり抽選が行われないものの、その遊技状態は低確率状態になっている。そのため、遊技状態フラグ203aは、パチンコ機10が大当たり中の間、オフ(低確率状態)である。なお、今回の変動表示に対応する抽選結果が確変大当たりであれば、大当たりが終了する場合に、遊技状態フラグ203aがオンに設定される一方、今回の変動表示に対応する抽選結果が普通大当たりであれば、大当たりが終了しても、遊技状態フラグ203aの状態はオフのまま維持される。
なお、上述した変動処理では、S314の処理で大当たりの開始を設定し、続けて、S315の処理で大当たり中フラグ203eをオンに設定している。上述したように、S314の処理で大当たりの開始が設定されると、後述するメイン処理(図26参照)の大当たり制御処理(S803参照)が実行された場合に、S901:Yesへ(図27参照)分岐する。よって、大当たり制御処理において、S901:Yesへ分岐した場合に、大当たり中フラグ203eをオンに設定するように構成しても良い。つまり、大当たりの開始時までにフラグ203eがオンに設定されれば、何れの処理で実行しても良い。
次に、図22を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される変動処理の一処理である変動開始処理(S308)について説明する。図22は、変動開始処理(S308)を示したフローチャートである。この変動開始処理(S308)は、保留球格納エリア203bの実行エリアに格納されている各カウンタC1〜C3,CS1の各値に基づき、「大当たり」又は「外れ」の抽選(大当たり抽選)を行うと共に、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81で行われる変動演出の演出パターン(変動パターン種別)等を決定する。
変動開始処理では、まず、保留球格納エリア203bの実行エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、及び、変動種別カウンタCS1の各値を取得する(S401)。次に、遊技状態フラグ203aがオン(高確率状態)であるかを判定し(S402)、遊技状態フラグ203aの状態がオンであれば(S402:Yes)、2種類用意されている大当たり乱数テーブル202aのうち、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2を取得する(S403)。一方、遊技状態フラグ203aの状態がオフであれば(S402:No)、2種類用意されている大当たり乱数テーブル202aのうち、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1を取得する(S404)。
そして、S403またはS404の処理で取得した大当たり乱数テーブルと、S401の処理で取得した第1当たり乱数カウンタC1の値とを比較する(S405)。上述した通り、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1には、低確率時に大当たりとなる乱数値(当たり値)として、3個の乱数値「7,307,582」が格納されている。また、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2には、高確率時に大当たりとなる乱数値(当たり値)として、30個の乱数値「28,58,85,122,144,178,213,238,276,298,322,354,390,420,448,486,506,534,567,596,618,656,681,716,750,772,809,836,866,892」が格納されている。S405の処理では、取得した大当たり乱数テーブルに格納されている乱数値(当たり値)と、S401の処理で取得した第1当たり乱数カウンタC1の値とを比較し、それらが一致する場合に、大当たりであると判定する。
そして、S405の処理による比較の結果が、大当たりであったかを判定し(S406)、大当たりであると判定されていれば(S406:Yes)、S401の処理で取得した第1当たり種別カウンタC2の値と、上述した大当たり種別テーブルとに基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S407)。
S407の処理では、大当たり種別テーブルにおいて、S401の処理で取得した第1当たり種別カウンタC2の値に対応付けられている大当たり種別、即ち、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する15R確変大当たりか、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行する15R通常大当たりか、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する2R確変大当たりかが判定される。そして、判定された大当たり種別に基づいて、第1図柄表示装置37における大当たり時の表示態様(LED37aの点灯状態)が設定される。
また、第3図柄表示装置81において、大当たり種別に対応した各種大当たり図柄を停止表示させるべく、大当たり種別(15R確変大当たり、2R確変大当たり、15R通常大当たり)をそのまま停止種別として設定することにより、第3図柄表示装置81における大当たり時の表示態様を設定する。
次に、S401の処理で取得した変動種別カウンタCS1の値と、上述した大当たり用変動パターンテーブルとに基づき、大当たり時の変動パターン種別を決定する(S408)。S408の処理では、ノーマルリーチ各種、スーパーリーチ各種、スペシャルリーチ各種、2R変動A〜Cの中から、S407の処理で判定された大当たり種別と、S401の処理で取得した変動種別カウンタCS1の値とに対応付けられた、大当たり時の変動パターン種別が決定される。S408の処理で変動パターン種別が設定されると、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、大当たり図柄で停止するまで変動時間が決定される。なお、変動パターン種別と変動時間との関係は、テーブル等により予め規定されている。
S408の処理が終了したら、次に、S407の処理で判定された大当たり種別が、確変大当たりであるかを判定する(S409)。S409の処理において、その大当たり種別が確変大当たりである場合は(S409:Yes)、大当たりが開始されるタイミングでパチンコ機10の遊技状態が低確率状態に設定され、その後、大当たりが終了するタイミングでパチンコ機10の遊技状態が高確率状態に設定される。よって、この場合は、大当たりが終了した後の遊技状態を示す大当たり後遊技状態フラグ203dをオンに設定し(S410)、S414の処理へ移行する。一方、S409の処理において、その大当たり種別が通常大当たりである場合は(S409:No)、大当たりが開始されるタイミングでパチンコ機10の遊技状態が低確率状態に設定され、その後、大当たりが終了しても、パチンコ機10の遊技状態は低確率状態のまま維持される。よって、この場合は、大当たりが終了した後の遊技状態を示す大当たり後遊技状態フラグ203dをオフに設定し(S411)、S414の処理へ移行する。
S406の処理において、大当たりではないと判定された場合には(S406:No)、外れ時の表示態様を設定する(S412)。S412の処理では、第1図柄表示装置37の表示態様を外れ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、S401の処理で取得した停止パターン選択カウンタC3の値に基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる停止種別として、前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れのいずれかを設定する。本実施形態では、上述したように、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態であるか、低確率状態であるかに応じて、各停止種別に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるようにテーブルが設定されている。
次に、外れ時の変動パターン種別を決定し(S413)、S414の処理へ移行する。S413の処理では、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において、外れ図柄で停止表示するまでの変動時間が決定される。このとき、パチンコ機10の遊技状態が時短状態を除く通常時の低確率状態にある場合は、上述した外れ(通常)用変動パターンテーブルに基づいて、短外れ、長外れ、外れノーマルリーチ各種、外れスーパーリーチ各種、外れスペシャルリーチ各種の中から、S412の処理によって設定された停止種別と、S401の処理で取得した変動種別カウンタCS1とに対応付けられた外れ時の変動パターン種別が決定される。
また、パチンコ機10の遊技状態が時短状態または確変時の高確率状態にある場合は、上述した外れ(確変)用変動パターンテーブルに基づいて、短外れ、長外れ、外れノーマルリーチ各種、外れスーパーリーチ各種、外れスペシャルリーチ各種の中から、S412の処理によって設定された停止種別と、S401の処理で取得した変動種別カウンタCS1とに対応付けられた外れ時の変動パターン種別が決定される。そして、予めテーブル等により規定された変動パターン種別と変動時間との関係に基づいて、変動時間が設定される。
S414の処理では、S408及びS413の処理によって決定された変動パターン種別に基づいて、音声ランプ制御装置113を介してその変動パターン種別を表示制御装置114へ通知する変動パターンコマンドを設定する(S414)。また、S407又はS412の処理で設定された停止種別を、音声ランプ制御装置113を介して表示制御装置114へ通知するための停止種別コマンドを設定し(S415)、変動処理へ戻る。これらの変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、後述するメイン処理の外部出力処理(図26のS801参照)が実行された場合に、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。音声ランプ制御装置113は、変動パターンコマンドや停止種別コマンドを受信すると、それに基づき表示用変動パターンコマンドや、表示用停止種別コマンドを生成して、表示制御装置114へ送信する。
なお、本実施形態では、大当たり後遊技状態フラグ203dの状態の設定(S410やS411)を、変動開始処理において行っているが、この大当たり後遊技状態フラグ203dは、後述する大当たり制御処理(図27参照)において、S902の処理が実行され、ファンファーレコマンドが生成される場合に参照される。よって、そのS902の処理が実行される前までであれば、どのタイミングで設定しても良い。
次に、図23のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される先読み処理(S107)を説明する。図23は、タイマ割込処理(図19参照)の中で実行される先読み処理(S107)を示すフローチャートである。この先読み処理は、上述した始動入賞処理(図20参照)において始動入賞の検出に伴うデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値および入賞時遊技状態フラグ)が新たに取得され、先読み実行フラグ203fがオンに設定された場合に実行される処理であり、その新たに取得されたデータについて、大当たり抽選の抽選結果を先読みする。
この先読み処理では、まず、最後に保留球格納エリア203bに格納された第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1、及び、入賞時遊技状態フラグを読み出す(S501)。尚、最後に保留球格納エリア203bに格納されたデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値および入賞時遊技状態フラグ)は、保留球数カウンタ203cに基づいて特定される。具体的には、保留球数カウンタ203cの値が1の場合、保留第1エリアに格納されたデータが、最後に保留球格納エリア203bに格納されたデータとして特定される。同様に、保留球数カウンタ203cの値が2の場合、保留第2エリアに格納されたデータが、保留球数カウンタ203bの値が3の場合、保留第3エリアに格納されたデータが、保留球数カウンタ203bの値が4の場合、保留第4エリアに格納されたデータが、最後に保留球格納エリア203bに格納されたデータとして特定される。
次に、S501の処理で取得した入賞時遊技状態フラグがオン(高確率状態)であるかを判定する(S502)。S502の処理において、入賞時遊技状態フラグがオンの場合は(S502:Yes)、先読みの予測前提条件を高確率状態とする場合、即ち、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態であるという前提条件で先読みを行う場合である。よって、この場合は、2種類用意されている大当たり乱数テーブル202aのうち、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2を取得して(S505)、S507の処理へ移行する。一方、S502の処理において、入賞時遊技状態フラグがオフの場合は(S502:No)、大当たり中入賞フラグ203gがオンであるかを判定する(S503)。
上述したように、本実施形態では、パチンコ機10が大当たり中の場合は、大当たり抽選が行われないものの、その遊技状態は低確率状態になっている。そのため、先読みの対象になったデータが大当たり中の始動入賞に伴って取得された場合、そのデータ中の入賞時遊技状態フラグは常に低確率状態を示す。よって、そのデータ中の入賞時遊技状態フラグに応じて抽選結果を予測すると、先読みの予測前提条件が常に低確率状態となって、その予測結果は、実際の抽選結果と一致する可能性が低くなり、抽選結果の予測の精度が悪くなってしまう。
そこで、本実施形態では、大当たり中の始動入賞については、その大当たり終了時の遊技状態を予測前提条件として先読みを行うようにし、抽選結果の予測の精度を向上させている。即ち、本実施形態では、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が大当たりになると、更に、その大当たり種別が何であるか判別され、その後、パチンコ機10が大当たりへ移行する。そして、大当たり終了時には、今回の大当たり種別に応じてパチンコ機10の遊技状態が設定される。このように、パチンコ機10では、大当たり終了時の遊技状態が、その大当たり直前の大当たり抽選において決まる。よって、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が大当たりになるまでは、大当たり終了時の遊技状態を判別できないが、パチンコ機10が大当たり中の場合には、既に大当たり終了時の遊技状態が決まっており、主制御装置110において大当たり終了時の遊技状態を判別できる。
そして、本パチンコ機10では、大当たりが終了した場合に、主制御装置110において保留中の大当たり抽選があれば、その保留中の大当たり抽選が、その大当たり終了時に設定される遊技状態で1つずつ順番に主制御装置110において実行されていく。よって、大当たり中に保留される大当たり抽選についても、大当たり終了時のパチンコ機10の遊技状態で行われる可能性が高い。
従って、大当たり中の始動入賞についての先読みを行う場合には、予測前提条件を常に低確率状態とするよりも、予測前提条件を大当たり終了時の遊技状態とした方が、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが主制御装置110において一致する可能性を向上させられる。故に、音声ランプ制御装置113において信用できるものとして扱える予測結果の数を増やせるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果を好適に用いることができる。
具体的には、S503の処理において、大当たり中入賞フラグ203gがオフであり、通常状態中に入賞した場合には(S503:No)、S506の処理へ移行する。一方、S503の処理において、大当たり中入賞フラグ203gがオンであり、大当たり中に始動入賞した場合には(S503:Yes)、大当たり後遊技状態フラグ203dがオン(高確率状態)であるかを判定する(S504)。上述したように、大当たり後遊技状態フラグ203dは、大当たり終了時のパチンコ機10の遊技状態を示すフラグであり、上述した変動開始処理(図22参照)が実行され、大当たり抽選の抽選結果が大当たりと判定された場合に、フラグ203dの状態が設定される。よって、大当たり後遊技状態フラグ203dの状態は、パチンコ機10が大当たりになる前には既に設定される。従って、大当たり中に始動入賞があった場合には、その始動入賞についての先読みを、その大当たり終了時のパチンコ機10の遊技状態(大当たり後遊技状態フラグ203dの状態)に基づいて予測できる。
そして、S504の処理のおいて、大当たり後遊技状態フラグ203dがオンである場合は(S504:Yes)、大当たり中に始動入賞し、且つ、その大当たり終了時のパチンコ機10の遊技状態が高確率状態になる場合なので、S505の処理へ移行して、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2を取得し(S505)、S507の処理へ移行する。また、S504の処理において、大当たり後遊技状態フラグ203dがオフである場合は(S504:No)、大当たり中に始動入賞したものの、その大当たり終了時のパチンコ機10の遊技状態は低確率状態になる場合なので、S506の処理へ移行する。S506の処理では、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1を取得して(S506)、S507の処理へ移行する。
S507の処理では、S505またはS506の処理で取得した大当たり乱数テーブルと、S501の処理で取得した第1当たり乱数カウンタC1の値とを比較して当否を予測する(S507)。上述した通り、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1には、低確率時に大当たりとなる乱数値(当たり値)として、3個の乱数値「7,307,582」が格納されている。また、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2には、高確率時に大当たりとなる乱数値(当たり値)として、30個の乱数値「28,58,85,122,144,178,213,238,276,298,322,354,390,420,448,486,506,534,567,596,618,656,681,716,750,772,809,836,866,892」が格納されている。S405の処理では、取得した大当たり乱数テーブルに格納されている乱数値(当たり値)と、S401の処理で取得した第1当たり乱数カウンタC1の値とを比較し、それらが一致する場合に、大当たりであると予測する。
そして、S507の処理による比較の結果、大当たりであると予測された場合には(S508:Yes)、大当たり種別、及び、変動パターン種別を予測して(S509)、S511の処理へ移行する。S509の処理では、まず、上述した大当たり種別テーブルにおいて、S501の処理で取得した第1当たり種別カウンタC2の値に対応付けられている大当たり種別(15R確変大当たり、15R通常大当たり、2R確変大当たり)を予測する。次に、上述した大当たり用変動パターンテーブルにおいて、先に予測された大当たり種別と、S501の処理で取得した変動種別カウンタCS1の値とに対応づけられている大当たり時の変動パターン種別(ノーマルリーチ各種、スーパーリーチ各種、スペシャルリーチ各種、2R変動A〜C)を予測する。
S508の処理で大当たりではないと予測された場合には(S508:No)、外れ時の停止種別、および、変動パターン種別を予測して(S510)、S511の処理へ移行する。S510の処理では、まず、S501の処理で取得した停止パターン選択カウンタC3の値に基づいて、停止種別(前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れ)を予測する。なお、本実施形態では、上述したように、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態であるか、低確率状態であるかに応じて、各停止種別に対応する停止パターン選択カウンタC3の値の範囲が異なるようにテーブルが設定されている。
次に、S501の処理で取得した入賞時遊技状態フラグがオンである場合、または、大当たり中入賞フラグ203gがオンであり、且つ、大当たり後遊技状態フラグ203dがオンである場合には、上述した外れ(確変)用変動パターンテーブルに基づいて、短外れ、長外れ、外れノーマルリーチ各種、外れスーパーリーチ各種、外れスペシャルリーチ各種の中から、先に予測した停止種別と、S501の処理で取得した変動種別カウンタCS1とに対応付けられた外れ時の変動パターン種別を予測する。
一方、S501の処理で取得した入賞時遊技状態フラグがオフであり、且つ、大当たり中入賞フラグ203gがオフである場合、または、大当たり中入賞フラグ203gがオンであり、且つ、大当たり後遊技状態フラグ203dがオフである場合には、上述した外れ(通常)用変動パターンテーブルに基づいて、短外れ、長外れ、外れノーマルリーチ各種、外れスーパーリーチ各種、外れスペシャルリーチ各種の中から、先に予測した停止種別と、S501の処理で取得した変動種別カウンタCS1とに対応付けられた外れ時の変動パターン種別を予測する。
S511の処理では、S507〜S510の処理で予測した各種の予測結果に基づいて、先読みコマンドを生成する(S511)。ここでは、図8を参照して説明した先読みコマンドのうち、コマンド種別を示す上位1バイトと、下位1バイトにおける最上位ビット以外の各ビット値とを設定する。即ち、コマンドが先読みコマンドであることを示すビット値と、大当たり抽選の予測結果を示すビット値と、変動パターン種別の予測結果を示すビット値とを設定する。
次に、大当たり中入賞フラグ203gがオンであるかを判定する(S512)。S512の処理において、大当たり中入賞フラグ203gがオンである場合は(S512:Yes)、大当たり終了時の遊技状態を予測前提条件として、大当たり抽選の抽選結果を先読みした場合である。よって、この場合は、大当たり終了時の遊技状態を示す大当たり後遊技状態フラグ203dの状態に応じて、先読みコマンドの予測前提条件を示すビット値を設定し、更に、先読みコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該先読みコマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用リングバッファに設定する(S513)。
具体的には、大当たり後遊技状態フラグ203dがオフであれば、先読みコマンドの予測前提条件を示すビット(下位1バイトの最上位ビット)にビット値「0」と設定し、大当たり後遊技状態フラグ203dがオンであれば、先読みコマンドの予測前提条件を示すビットにビット値「1」と設定する。そして、S513の処理が終了したら、次に、大当たり中入賞フラグ203gをオフに設定して(S514)、S516の処理へ移行する。
従来のパチンコ機では、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が先読みされた場合に、その大当たり抽選の予測結果を示す情報だけが、先読みコマンドにより主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知されていた。即ち、予測前提条件は通知されていなかった。よって、音声ランプ制御装置113では、先読みコマンドから、大当たり抽選の予測結果を抽出しても、その予測結果が、どちらのテーブル202a1,202a2を用いて得られたものか判別できなかった。
それに対して、本実施形態では、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果を先読みした場合に、その大当たり抽選の予測結果を示す情報に加えて、その先読みの予測前提条件を示す情報を、先読みコマンドにより主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知している。
上述したように、予測前提条件が低確率状態の場合には、主制御装置110において低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が用いられて先読みが行われる一方、予測前提条件が高確率状態の場合には、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が用いられて先読みが行われる。よって、音声ランプ制御装置113では、先読みコマンドにより示される予測前提条件に基づいて、その先読みコマンドにより示される予測結果が、どちらのテーブル202a1,202a2を用いて得られたものか判別できる。
S512の処理において、大当たり中入賞フラグ203gがオフである場合は(S512:No)、入賞時の遊技状態を予測前提条件として、大当たり抽選の抽選結果を先読みした場合である。よって、この場合は、S501の処理で取得した入賞時の遊技状態を示す入賞時遊技状態フラグの状態に応じて、先読みコマンドの予測前提条件を示すビット値を設定し、更に、先読みコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信するために、該先読みコマンドをRAM203に設けられたコマンド送信用リングバッファに設定する(S515)。
具体的には、入賞時遊技状態フラグがオフであれば、先読みコマンドの予測前提条件を示すビット(下位1バイトの最上位ビット)にビット値「0」と設定し、入賞時遊技状態フラグがオンであれば、先読みコマンドの予測前提条件を示すビットにビット値「1」と設定する。上述したS513またはS515の処理が実行されて、該先読みコマンドがRAM203に設けられたコマンド送信用リングバッファに設定されると、その後、後述するメイン処理の外部出力処理(図26のS801参照)が実行された場合に、先読みコマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信される。そして、S515の処理が終了したら、S516の処理へ移行する。S516の処理では、先読み実行フラグ203fをオフに設定して(S516)、先読み実行処理を終了し、タイマ割込処理へ戻る。
以上の図23に示す先読み処理によって、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果の先読みを行った場合に、その先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2を判別できる予測前提条件を、先読みで得られた予測結果と共に、先読みコマンドに含めて、音声ランプ制御装置113へ送信できる。よって、音声ランプ制御装置113では、先読みコマンドにより示される予測前提条件に基づいて、その先読みコマンドにより示される予測結果が、どちらのテーブル202a1,202a2を用いて得られたものか判別できる。
従来のパチンコ機では、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われた場合、単に、その予測結果を得るという処理しか行われず、その予測結果が、どちらのテーブル202a1,202a2を用いて得られたものかを判別できるようには構成されていなかった。即ち、予測前提条件が記憶されていなかった。そのため、その予測結果が先読みコマンドにより主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知された後、音声ランプ制御装置113においても、その予測結果が、どちらのテーブル202a1,202a2を用いて得られたものか判別できなかった。
しかしながら、従来のパチンコ機のように、予測前提条件を記憶していなくても、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われてから、パチンコ機10の遊技状態が変化しない間は、大当たり抽選の抽選結果の先読みも大当たり抽選も共に、主制御装置110において同一の遊技状態で行われる。よって、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において常に一致する。従って、この場合は、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するので、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113では、この大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱っていた。
一方、従来のパチンコ機では、予測前提条件を記憶していないため、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われてから、その先読みに対応する実際の大当たり抽選が行われるまでに、パチンコ機10の遊技状態が変化すると、その変化前に行われた大当たり抽選の抽選結果の先読みが、どの遊技状態で行われたのか不明になる。よって、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するか不明になる。従って、この場合は、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において異なる場合があるので、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113では、この大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして扱っていた。
それに対して、本実施形態では、音声ランプ制御装置113において、予測前提条件と、大当たり後遊技状態フラグ223cとを記憶しているので、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが一致するのかを常に判別できる。よって、従来のパチンコ機では、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するのか不明となっていた場合についても、本実施形態ではその判別を行える。
そして、判別の結果、各テーブル202a1,202a2が一致していれば、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する可能性が高いと考えられる。よって、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113が、信用できないとして扱っていた予測結果でも、本パチンコ機10の音声ランプ制御装置113では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。
また、上述した図23に示す先読み処理によって、大当たり中の始動入賞については、その大当たり終了時の遊技状態を予測前提条件として先読みが行われるので、抽選結果の予測の精度を向上させることができる。即ち、パチンコ機10が大当たり中の場合は、大当たり抽選が行われないものの、その遊技状態は低確率状態になっている。そのため、先読みの対象になったデータが大当たり中の始動入賞に伴って取得された場合、そのデータ中の入賞時遊技状態フラグは常に低確率状態を示す。
そのため、そのデータ中の入賞時遊技状態フラグに応じて抽選結果を予測すると、先読みの予測前提条件が常に低確率状態となるので、その予測結果は、実際の抽選結果と一致する可能性が低くなり、抽選結果の予測の精度が悪くなってしまう。しかしながら、上述したように、パチンコ機10では、大当たり抽選の抽選結果が大当たりになるまでは、大当たり終了時の遊技状態を判別できないが、パチンコ機10が大当たり中の場合には、既に大当たり終了時の遊技状態が決まっているので、主制御装置110において大当たり終了時の遊技状態を判別できる。また、パチンコ機10では、大当たりが終了した場合に、主制御装置110において保留中の大当たり抽選があれば、その保留中であった大当たり抽選が、その大当たり終了時に設定される遊技状態で1つずつ順番に主制御装置110において実行されていく。
よって、大当たり中に保留される大当たり抽選についても、大当たり終了時のパチンコ機10の遊技状態で行われる可能性が高い。従って、大当たり中に始動入賞があり、その始動入賞についての先読みを行う場合に、予測前提条件を常に低確率状態とするよりも、予測前提条件を大当たり終了時の遊技状態とした方が、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する可能性を向上させられる。故に、音声ランプ制御装置113において信用できるものとして扱える予測結果の数を増やせるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果を好適に用いることができる。
なお、上述した図23に示す先読み処理では、大当たり中に始動入賞したものについては、その大当たり終了時の遊技状態を予測前提条件として先読みを行うようにし、抽選結果の予測の精度を向上させている。上述したように、大当たり終了時の遊技状態は、その大当たり直前の大当たり抽選時に決定されるので、その決定後は大当たり終了時の遊技状態を予測前提条件として先読みを行える。よって、大当たり中に始動入賞したものに加えて、大当たり抽選において大当たり種別が判定されてから、大当たりが開始されるまでの始動入賞についても、その大当たり終了時の遊技状態を予測前提条件として先読みを行うようにしても良い。これにより、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果と主制御装置110においてが一致する機会を増やすことができる。よって、音声ランプ制御装置113において信用できるものとして扱われる予測結果の数をより増やせるので、大当たり抽選の予測結果をより好適に用いることができる。
なお、上述した図23に示す先読み処理では、大当たり中入賞フラグ203gを設けているが、主制御装置110において各処理がシングルタスク方式で実行される場合には、大当たり中入賞フラグ203gを設けなくても良い。尚、大当たり中入賞フラグ203gを設けない場合は、大当たり中入賞フラグ203gに代えて、大当たり中フラグ203eを参照するように構成する。シングルタスク方式で、上述したタイマ割込処理(図19参照)が実行開始されると、このタイマ割込処理が終了するまで、別の処理(メイン処理や、他の割込み処理など)が実行さないので、パチンコ機10の遊技状態は変化しない。即ち、上述した始動入賞処理(図20参照)が実行開始されてから、先読み処理が終了するまでの間、大当たり中フラグ203eの状態は変化しない。よって、先読み処理において、大当たり中フラグ203eを参照すれば、始動入賞に伴って取得されたデータが大当たり中の始動入賞に伴って取得されたものか否かを区別できる。
また、上述した先読み処理では、入賞時遊技状態フラグを設けているが、主制御装置110において各処理がシングルタスク方式で実行される場合には、入賞時遊技状態フラグを設けなくても良い。尚、入賞時遊技状態フラグを設けない場合は、入賞時遊技状態フラグに代えて、遊技状態フラグ203aを参照するように構成する。上述したように、入賞時遊技状態フラグは、始動入賞のパチンコ機10の遊技状態を示すフラグであり、球が第1入球口64へ始動入賞すると、その始動入賞したタイミングで各カウンタC1〜C3,CS1の各値と、遊技状態フラグ203aとが取得される。そして、ここで取得された遊技状態フラグ203aが入賞時遊技状態フラグとされる。よって、入賞時遊技状態フラグがオンであれば、始動入賞時のパチンコ機10の遊技状態が高確率状態であったことを示し、入賞時遊技状態フラグがオンであれば、始動入賞時のパチンコ機10の遊技状態が低確率状態であったことを示す。シングルタスク方式で、上述したタイマ割込処理(図19参照)が実行開始されると、このタイマ割込処理が終了するまで、別の処理(メイン処理や、他の割込み処理など)が実行さないので、パチンコ機10の遊技状態は変化しない。即ち、上述した始動入賞処理(図20参照)が実行開始されてから、先読み処理が終了するまでの間、遊技状態フラグ203aの状態は変化しない。よって、先読み処理において、遊技状態203aを参照すれば、始動入賞時のパチンコ機10の遊技状態を判別できる。尚、入賞時遊技状態フラグを設けない場合には、上述した始動入賞処理(図20参照)においてS207の処理を実行する必要がないので、MPU201に掛かる負担を軽減できる。また、保留球格納エリア203bにおいて入賞時遊技状態格納エリア203b5を設ける必要がないので、記憶領域の消費を抑制できる。
図24は、主制御装置110内のMPU201により実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。すると、MPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S601)、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出発射制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、図25を参照して、主制御装置110に電源が投入された場合に主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理について説明する。図25は、この立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S701)。例えば、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等のサブ制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では1秒)を実行する(S702)。そして、RAM203のアクセスを許可する(S703)。
その後は、電源装置115に設けたRAM消去スイッチ122(図3参照)がオンされているか否かを判定し(S704)、オンされていれば(S704:Yes)、処理をS712へ移行する。一方、RAM消去スイッチ122がオンされていなければ(S704:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判定し(S705)、記憶されていなければ(S705:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合も、処理をS712へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S705:Yes)、RAM判定値を算出し(S706)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S707:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS712へ移行する。なお、図26のS813の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
S712の処理では、サブ側の制御装置(サブ制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(S712)。払出制御装置111は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM213のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし、初期値を設定して、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。主制御装置110は、払出初期化コマンドの送信後は、RAM203の初期化処理(S713,S714)を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ122を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ122が押されていれば、RAMの初期化処理(S713,S714)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、RAM203の初期化処理(S713,S714)を実行する。RAMの初期化処理(S713,S714)では、RAM203の使用領域を0クリアし(S713)、その後、RAM203の初期値を設定する(S714)。RAM203の初期化処理の実行後は、S710の処理へ移行する。
一方、RAM消去スイッチ122がオンされておらず(S704:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S705:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S707:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S708)。次に、サブ側の制御装置(サブ制御装置)を駆動電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復電時の払出復帰コマンドを送信し(S709)、S710の処理へ移行する。払出制御装置111は、この払出復帰コマンドを受信すると、RAM213に記憶されたデータを保持したまま、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。S710の処理では、演出許可コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信して(S710)、音声ランプ制御装置113および表示制御装置114に対して各種演出の実行を許可する。次いで、割込みを許可して(S711)、後述するメイン処理に移行する。
次に、図26〜図27を参照して、上記した立ち上げ処理後に主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理について説明する。図26は、このメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では、大別して、先読み処理と、カウンタの更新処理と、電源断時処理とが実行される。その概要として、4m秒周期の定期処理としてS801〜S807の各処理が実行され、その残余時間でS809,S810のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
メイン処理においては、まず、タイマ割込処理(図19参照)の実行中に、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置(サブ制御装置)に送信する外部出力処理を実行する(S801)。具体的には、タイマ割込処理(図19参照)におけるS101のスイッチ読み込み処理で設定された賞球コマンドを払出制御装置111に送信する。また、始動入賞処理(図20参照)で設定された保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113に送信する。また、先読み処理(図23参照)で設定された先読みコマンドを音声ランプ制御装置113に送信する。更に、この外部出力処理により、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動表示に必要な変動パターンコマンド、停止種別コマンド等を音声ランプ制御装置113に送信する。また、前回の4m秒周期において、後述する大当たり制御処理により設定されたファンファーレコマンド、ラウンド数コマンド、エンディングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する。加えて、球の発射を行う場合には、発射制御装置112へ球発射信号を送信する。
次に、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S802)、次いで、パチンコ機10の遊技状態が大当たり状態である場合に、大当たり演出の実行や、可変入賞装置65の特定入賞口(大開放口)65aを開放又は閉鎖するための大当たり制御処理を実行する(S803)。尚、大当たり制御処理の詳細については後述するが、大当たり制御処理では、大当たり状態のラウンド毎に特定入賞口65aを開放し、特定入賞口65aの最大開放時間が経過したか、又は特定入賞口65aに球が規定数入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると特定入賞口65aを閉鎖する。この特定入賞口65aの開放と閉鎖とを所定ラウンド数繰り返し実行する。尚、本実施形態では、この大当たり制御処理をメイン処理において実行しているが、タイマ割込処理において実行しても良い。
大当たり制御処理が終了したら、次に、第1入球口64に付随する電動役物の開閉制御を行う電動役物開閉処理を実行する(S804)。電動役物開閉処理では、第2図柄の当たりとなって、電動役物の開放時間が設定されている場合や、大当たり抽選の抽選結果が通常大当たりとなって、電動役物の開放時間および開放回数が設定されている場合に、その開放時間や開放回数に応じて電動役物の開閉を行う。
次に、第1図柄表示装置37の表示を更新する第1図柄表示更新処理を実行する(S805)。第1図柄表示更新処理では、変動開始処理(図22参照)のS408の処理またはS413の処理によって変動パターン種別が設定された場合に、その変動パターン種別に応じた変動表示を、第1図柄表示装置37において開始する。本実施形態では、第1図柄表示装置37のLED37aの内、変動が開始されてから変動時間が経過するまでは、例えば、現在点灯しているLEDが赤であれば、その赤のLEDを消灯すると共に緑のLEDを点灯させ、緑のLEDが点灯していれば、その緑のLEDを消灯すると共に青のLEDを点灯させ、青のLEDが点灯していれば、その青のLEDを消灯すると共に赤のLEDを点灯させる。
なお、メイン処理は4ミリ秒毎に実行されるが、そのメイン処理の実行毎にLEDの点灯色を変更すると、LEDの点灯色の変化を遊技者が確認することができない。そこで、遊技者がLEDの点灯色の変化を確認することができるように、メイン処理が実行される毎にカウンタ(図示せず)を1カウントし、そのカウンタが100に達した場合に、LEDの点灯色の変更を行う。即ち、0.4s毎にLEDの点灯色の変更を行う。尚、カウンタの値は、LEDの点灯色が変更されたら、0にリセットされる。
また、第1図柄表示更新処理では、変動開始処理(図22参照)のS408の処理またはS413の処理によって設定された変動パターン種別に対応する変動時間が終了し、その結果、変動処理(図21参照)のS312の処理によって第1図柄表示装置37の停止表示が設定された場合に、第1図柄表示装置37において実行されている変動表示を終了し、変動開始処理(図22参照)のS407の処理またはS412の処理によって設定された表示態様で、停止図柄(第1図柄)を第1図柄表示装置37に停止表示(点灯表示)する。
次に、第2図柄表示装置83の表示を更新する第2図柄表示更新処理を実行する(S806)。第2図柄表示更新処理では、第2図柄の抽選が実行されて、第2図柄の変動時間が設定された場合に、第2図柄表示装置83において変動表示を開始する。これにより、第2図柄表示装置83では、第2図柄としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる変動表示が行われる。また、第2図柄表示更新処理では、第2図柄の変動時間が終了した場合に、第2の図柄の抽選の抽選結果に応じた表示態様で、停止図柄(第2図柄)を第2図柄表示装置83に停止表示(点灯表示)する。
その後は、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S807)、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S807:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、次のメイン処理の実行タイミングに至ったか否か、即ち今回のメイン処理の開始から所定時間(本実施形態では4m秒)が経過したか否かを判別し(S808)、既に所定時間が経過していれば(S808:Yes)、処理をS801へ移行し、上述したS801以降の各処理を繰り返し実行する。
一方、今回のメイン処理の開始から未だ所定時間が経過していなければ(S808:No)、所定時間に至るまで間、即ち、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(S809,S810)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S809)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では899、250)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域にそれぞれ格納する。
次に、変動種別カウンタCS1の値を更新する(S810)。具体的には、変動種別カウンタCS1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では250)に達した際、0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、S801〜S807の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を繰り返し実行することにより、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、第1当たり乱数カウンタC1の初期値、第2当たり乱数カウンタC4の初期値)とをランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。
また、S807の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S807:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図24のNMI割込処理が実行されたということなので、S811以降の電源遮断時の処理が実行される。まず、各割込処理の発生を禁止し(S811)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等のサブ制御装置)に対して送信する(S812)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S813)、RAM203のアクセスを禁止して(S814)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S807の処理は、S801〜S806で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるS809とS810の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置110のメイン処理において、各設定が終わったタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS801の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS801の処理から開始することができる。よって、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S701)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S801の処理から開始することができる。従って、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
本実施形態では、メイン処理において、賞球計数信号,払出異常信号読み込み処理(S802)、大当たり制御処理(S803)、電動役物開閉処理(S804)、第1図柄制御処理(S805)、第2図柄制御処理(S806)を実行しているが、これらの処理の一部または全部を、メイン処理ではなく、タイマ割込処理の中で実行するように構成しても良い。
次に、図27のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり制御処理(S803)を説明する。図27は、この大当たり制御処理(S803)を示すフローチャートである。この大当たり制御処理(S803)は、メイン割込処理(図26参照)の中で実行され、パチンコ機10が大当たり中である場合に、大当たりに応じた各種演出の実行や、特定入賞口(大開放口)65aを開放又は閉鎖するための処理である。
大当たり制御処理では、まず、大当たりが開始されるかを判定する(S901)。具体的には、変動処理(図21参照)のS314の処理が実行され、大当たりの開始が設定されていれば、大当たりが開始されると判定する。S901の処理において、大当たりが開始される場合には(S901:Yes)、大当たり後遊技状態フラグ203dの状態に基づいて、ファンファーレコマンドにおける大当たり終了時の遊技状態を設定する(S902)。
S902の処理では、図9を参照して説明したファンファーレコマンドのうち、コマンド種別を示す上位1バイトと、下位1バイトにおける最上位ビットを設定する。具体的には、まず、コマンドがファンファーレコマンドであることを示すビット値を設定し、次に、大当たり後遊技状態フラグ203dがオフであれば、ファンファーレコマンドのうち、今回の大当たり終了時の遊技状態を示すビット(下位1バイトの最上位ビット)にビット値「0」と設定し、大当たり後遊技状態フラグ203dがオンであれば、ファンファーレコマンドのうち、今回の大当たり終了時の遊技状態を示すビットにビット値「1」と設定する。そして、ファンファーレコマンドを設定して(S903)、本処理を終了する。
ここで設定されたファンファーレコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図26参照)の外部出力処理(S801)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。これにより、音声ランプ制御装置113は、受信したファンファーレコマンドに基づいて、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を判別できる。また、音声ランプ制御装置113は、ファンファーレコマンドを受信すると、表示用ファンファーレコマンドを表示制御装置114へ送信する。表示制御装置114によって表示用ファンファーレコマンドが受信されると、第3図柄表示装置81においてファンファーレ演出が開始される。
一方、S901の処理において、大当たりが開始されない場合には(S901:No)、大当たり中フラグ203eがオンであって、今現在、大当たり中であるか否かを判定する(S904)。大当たり中としては、大当たりの際に第3図柄表示装置81及び第1図柄表示装置37で表示される大当たり遊技の最中と大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。上述したように、大当たり中フラグ203eは、パチンコ機10が大当たり中であるか否かを示すフラグであり、上述した変動処理(図21参照)のS315の処理によって、大当たりの開始が設定されるタイミングでオンに設定される一方、この大当たり制御処理のS914の処理によって、大当たりが終了するタイミングでオフに設定される。
S904の処理において、大当たり中フラグ203eがオフであり、大当たり中でなければ(904:No)、そのまま本処理を終了する。一方、S904の処理において、大当たり中フラグ203eがオンであり、大当たり中であれば(S904:Yes)、新たなラウンドの開始タイミングであるかを判定する(S905)。新たなラウンドの開始タイミングであれば(S905:Yes)、特定入賞口(大開放口)65aを開放し(S906)、新たに開始するラウンド数を示すラウンド数コマンドを設定する(S907)。ラウンド数コマンドを設定した後は、本処理を終了する。ここで設定されたラウンド数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図26参照)の外部出力処理(S801)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、ラウンド数コマンドを受信すると、そのラウンド数コマンドからラウンド数を抽出する。そして、抽出したラウンド数に応じた表示用ラウンド数コマンドを表示制御装置114へ送信する。表示制御装置114によって表示用ラウンド数コマンドが受信されると、第3図柄表示装置81において新たなラウンド演出が開始される。
一方、S905の処理において、新たなラウンドの開始タイミングでなければ(S905:No)、特定入賞口(大開放口)65aの閉鎖条件が成立したかを判定する(S908)。具体的には、特定入賞口(大開放口)65aを開放した後に所定時間(例えば、30秒)が経過した場合、または、特定入賞口(大開放口)65aを開放した後に球が所定数(例えば、10個)入賞した場合に、閉鎖条件が成立したと判定する。
S908の処理において、特定入賞口(大開放口)65aの閉鎖条件が成立した場合には(S908:Yes)、特定入賞口(大開放口)65aを閉鎖して(S909)、本処理を終了する。一方、特定入賞口(大開放口)65aの閉鎖条件が成立していない場合には(S908:No)、エンディング演出の開始タイミングであるかを判定する(S910)。
S910の処理において、エンディング演出の開始タイミングである場合には(S910:Yes)、エンディングコマンドを設定し(S911)、本処理を終了する。ここで設定されたエンディングコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図26参照)の外部出力処理(S801)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、エンディングコマンドを受信すると、RAM223の先読み情報格納エリア223aに格納されている先読み情報に基づいて、エンディング演出の表示態様を選択する。そして、選択したエンディング演出の表示態様に応じた表示用エンディングコマンドを表示制御装置114へ送信する。表示制御装置114によって表示用エンディングコマンドが受信されると、第3図柄表示装置81においてエンディング演出が開始される。一方、S910の処理において、エンディングの開始タイミングでない場合には(S910:No)、今回の大当たりを終了させるかを判定する(S912)。
S912の処理において、今回の大当たりを終了させる場合には(S912:Yes)、大当たりの終了を設定し(S913)、大当たり中フラグ203eをオフに設定する(S914)。次に、大当たり後遊技状態フラグ203dがオン(高確率状態)であるかを判定する(S915)。上述したように、大当たり後遊技状態フラグ203dは、パチンコ機10が大当たりへ移行してそれが終了した場合に、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態になるのか高確率状態になるのかを示すフラグである。尚、この大当たり後遊技状態フラグ203dがオンの場合には、今回の大当たり終了時にパチンコ機10の遊技状態が高確率状態になることを示し、フラグ203dがオフの場合には、今回の大当たり終了時にパチンコ機10の遊技状態が低確率状態になることを示す。
S915の処理において、大当たり後遊技状態フラグ203dがオフの場合には(S915:No)、何もせずに本処理を終了し、パチンコ機10の遊技状態を低確率状態のままにする。上述したように、大当たり中は、遊技状態フラグ203aがオフなので、遊技状態が低確率状態である。よって、この場合には、大当たり終了時にフラグ203aを改めてオフに設定しなくて良い。
一方、S915の処理において、大当たり後遊技状態フラグ203dがオンの場合には(S915:Yes)、遊技状態フラグ203aをオン(高確率状態)に設定して(S916)、本処理を終了する。ここで、遊技状態フラグ203aをオンにすることで、大当たり終了時に、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態になる。
尚、上述したように、本実施形態では、S915の処理において、大当たり後遊技状態フラグ203dがオフであれば(S915:No)、何もせずに本処理を終了しているが、遊技状態フラグ203aをオフ(低確率状態)に設定して、本処理を終了するように構成しても良い。
以上の図27に示す大当たり制御処理によって、ファンファーレコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する場合に、そのファンファーレコマンドの中に、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を示す情報を含めて送信できる。これにより、音声ランプ制御装置113では、受信したファンファーレコマンドに基づいて、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を判別できる。そして、上述したように、主制御装置110では、大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が、大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態に基づいて決定される。よって、音声ランプ制御装置113では、受信したファンファーレコマンドに基づいて、今回の大当たりが終了した後に、主制御装置110おいて新たに実行される大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2を判別できる。
なお、上述したように、本実施形態では、ファンファーレコマンドによって、今回の大当たり終了時に設定されるパチンコ機10の遊技状態を主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知しているが、大当たり抽選の抽選結果が大当たりの場合には、上述した停止種別コマンドによって、今回の大当たりが確変大当たりなのか、通常大当たりなのかが、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知される。よって、音声ランプ制御装置113では、その停止種別コマンドにより示される大当たり種別に基づいて、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を判別できる。従って、ファンファーレコマンドの中に、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を示す情報を必ず含める必要はない。
また、本実施形態では、ファンファーレコマンドによって、今回の大当たり終了時に設定されるパチンコ機10の遊技状態を主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知しているが、ファンファーレコマンドに代えて、変動パターンコマンドや、停止種別コマンドや、ラウンド数コマンドや、エンディングコマンドなどの他のコマンドによって、今回の大当たり終了時に設定されるパチンコ機10の遊技状態を主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知しても良い。即ち、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が大当たりと判定され、更に、その大当たり種別が判定されてから、音声ランプ制御装置113においてエンディング演出の表示態様が決定されるまでに、主制御装置110から送信されて音声ランプ制御装置113により受信されるコマンドであれば、何れのコマンドを用いて通知しても良い。また、ファンファーレコマンドとは別に、今回の大当たり終了時に設定されるパチンコ機10の遊技状態を示すコマンドを新たに設けておき、その新たなコマンドにより、今回の大当たり終了時に設定されるパチンコ機10の遊技状態を主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知しても良い。尚、ファンファーレコマンドとは別に新たなコマンドを設けた場合には、ファンファーレコマンドの中に、今回の大当たり終了時に設定されるパチンコ機10の遊技状態を示す情報を含めなくても良い。
次に、図28から図38を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU221の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理とがある。
まず、図28を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を説明する。図28は、この立ち上げ処理を示したフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1001)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S1119の電源断処理(図29参照)の実行途中に開始されたものであるか否かを判定する(S1002)。図29を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断コマンドを受信すると(図29のS1116参照)、S1119の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S1119の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
電源断処理中フラグがオフであれば(S1002:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS1119の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを確認する(S1003)。
RAM223のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、後述するS1006の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM223のデータ破壊を確認することができる。RAM223のデータ破壊が確認されれば(S1003:Yes)、S1004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊が確認されなければ(S1003:No)、S1008へ移行する。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM223の記憶は喪失するから)、RAM223のデータ破壊と判断して(S1003:Yes)、S1004へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1119の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM223のデータは正常と判断して(S1003:No)、S1008へ移行する。
電源断処理中フラグがオンであれば(S1002:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S1119の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS1004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
S1004の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(S1004)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判定する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が0クリアされる。
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判定されれば(S1005:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S1006)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S1005:No)、RAM223の異常を報知して(S1007)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良いし、表示制御装置114にエラーコマンドを送信して、第3図柄表示装置81にエラーメッセージを表示させるようにしてもよい。
S1008の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判定する(S1008)。電源断フラグはS1119の電源断処理の実行時にオンされる(図29のS1118参照)。つまり、電源断フラグは、S1119の電源断処理が実行される前にオンされるので、電源断フラグがオンされた状態でS1008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1119の電源断処理の実行を完了した状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S1008:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAMの作業エリアをクリアし(S1009)、RAM223の初期値を設定した後(S1010)、割込み許可を設定して(S1011)、メイン処理へ移行する。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。
一方、電源断フラグがオフされた状態でS1008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS1004からS1006の処理を経由してS1008の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S1008:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるS1009をスキップして、処理をS1010へ移行し、RAM223の初期値を設定した後(S1010)、割込み許可を設定して(S1011)、メイン処理へ移行する。
なお、S1009のクリア処理をスキップするのは、S1004からS1006の処理を経由してS1008の処理へ至った場合には、S1004の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
次に、図29を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理について説明する。図29は、このメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理が実行されると、まず、該メイン処理が開始されてから、又は、前回S1101の処理が実行されてから1ミリ秒以上が経過したか否かが判定され(S1101)、1ミリ秒以上経過していなければ(S1101:No)、S1102〜S1111の処理を行わずにS1112の処理へ移行する。S1101の処理で、1ミリ秒経過したか否かを判定するのは、S1102〜S1111が表示(演出)に関する処理であり、短い周期(1ミリ秒以内)で編集する必要がないのに対して、S1112の変動表示設定処理やS1113のコマンド判定処理を短い周期で実行する方が好ましいからである。S1112の処理が短い周期で実行されることにより、コマンド判定処理によって受信されたコマンドに基づき、変動演出に関する設定を遅滞なく行うことができる。また、S1113の処理が短い周期で実行されることにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止できる。
S1101の処理で1ミリ秒以上経過していれば(S1101:Yes)、まず、前回の1m秒周期において、S1103〜S1113の処理により設定された各種コマンドを表示制御装置114へ送信する(S1102)。次いで、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するS1109の処理で編集されるランプの点灯態様となるよう各ランプの出力を設定し(S1103)、その後、電源投入報知処理を実行する(S1104)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば30秒)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS1105の処理へ移行する。
S1105の処理では客待ち演出が実行され、その後、保留個数表示更新処理が実行される(S1106)。客待ち演出では、パチンコ機10が遊技者により遊技されない時間が所定時間経過した場合に、第3図柄表示装置81の表示をタイトル画面に切り替える設定などが行われ、その設定がコマンドとして表示制御装置114に送信される。保留個数表示更新処理では、保留球数カウンタ223bの値に応じて保留ランプ285を点灯させる処理が行われる。
その後、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(S1107)。この枠ボタン入力監視・演出処理では、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン22が押されたか否かの入力を監視し、枠ボタン22の入力が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する処理である。この処理では、枠ボタン22の遊技者による操作が検出されると、表示制御装置114に対して枠ボタン22が操作されたことを通知する枠ボタン操作コマンドを設定する。
また、変動演出が未実行の期間や、高速変動期間中に枠ボタン22が押された場合は、ステージを変更する処理を行い、枠ボタン操作コマンドに代えて、表示制御装置114に対する背面画像変更コマンドを設定する。この背面画像変更コマンドに、変更後のステージに対応する背面画像の種別に関する情報を含めることにより、表示制御装置114において、第3図柄表示装置81に表示される背面画像を、ステージに応じた画像に変更する処理が行われる。また、変動表示開始時に予告キャラが出現した場合に枠ボタン22を押すことで今回の変動による大当たりの期待値を表示したり、リーチ演出中に枠ボタン22を押すことで大当たりへの期待感を持てる演出に変更したり、枠ボタン22を複数のリーチ演出のうち1のリーチ演出を選択するための決定ボタンとしても良い。なお、枠ボタン22が配設されていない場合には、S1107の処理は省略される。
枠ボタン入力監視・演出処理が終わると、振動センサ入力監視処理が行われる(S1108)。この振動センサ入力監視処理は、振動センサ228からの入力信号を監視し、パチンコ機10に振動が与えられたか否かを検出する処理である。
ここで、図30を参照して、振動センサ入力監視処理(S1108)の詳細について説明する。図30は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される振動センサ入力監視処理(S1108)を示したフローチャートである。
振動センサ入力監視処理(S1108)では、まず、振動センサ228から振動センサ228の出力値(振動レベル)を読み込み(S1151)、その読み込んだ出力値から振動レベルが所定レベル以上か否かを判定する(S1152)。その結果、振動レベルが所定レベル未満であれば(S1152:No)、振動センサ入力監視処理を終了し、メイン処理(図29)に戻る。
一方、振動レベルが所定レベル以上であれば(S1152:Yes)、パチンコ機10に振動が与えられたと判断し、音声出力装置226から警報音が出力されるように設定する(S1153)と共に、表示制御装置114に対して振動エラーの発生を通知するエラーコマンドを設定して(S1154)、メイン処理(図29)に戻る。これにより、表示制御装置31では、振動エラーを報知するエラーメッセージ画像を第3図柄表示装置81に表示させる処理が行われる。
図29に戻って、メイン処理の説明を続ける。振動センサ入力監視処理(S1108)を終了すると、次いで、ランプ編集処理を実行し(S1109)、その後、音編集・出力処理を実行する(S1110)。ランプ編集処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29〜33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力される。また、振動センサ入力監視処理(図30参照)により、警報音の出力が設定された場合は(S1153参照)、この音編集・出力処理によって、警報音の出力パターンが設定され、警報音が音声出力装置226から出力される。
S1110の処理後、液晶演出実行管理処理を実行して(S1111)、S1112の処理へ移行する。液晶演出実行管理処理では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS1109のランプ編集処理が実行される。なお、S1110の音編集・出力処理も第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間で実行される。
S1112の処理では、第3図柄表示装置81において変動演出を表示させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて表示用変動パターンコマンドを生成し、そのコマンドを表示制御装置114に送信するために設定する処理である変動表示設定処理を実行する。この変動表示設定処理の詳細については、図33を参照して後述する。そして、変動表示設定処理の後、主制御装置110より受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド判定処理を行う(S1113)。このコマンド判定処理の詳細については、図31を参照して後述する。
S1113の処理が終わると、次いで、連続予告抽選カウンタ223gを更新して(S1114)、エンディング態様カウンタ223fの更新処理を実行する(S1115)。連続予告抽選カウンタ223gの更新は、その更新処理が行われる毎に0〜127の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり127)に達した後0に戻るように行われる。また、エンディング態様カウンタ223fの更新は、その更新処理が行われる毎に0〜2の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり2)に達した後0に戻るように行われる。このS1114の更新処理によって更新される連続予告抽選カウンタ223gの値は、後述する連続予告判定処理(図32参照)によって参照され、連続予告演出の実行の決定に用いられる。また、エンディング態様カウンタ223fの値は、後述するエンディング演出決定処理(図33参照)によって参照され、エンディング演出の表示態様を通常表示とするか確定演出表示とするかの決定に用いられる。
S1115の処理が終わると、次いで、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判定する(S1116)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S1116の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S1116:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S1118)、電源断処理を実行する(S1119)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S1120)、その後、処理を、無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
一方、S1116の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1116:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判定され(S1117)、RAM223が破壊されていなければ(S1117:No)、S1101の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM223が破壊されていれば(S1117:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。ここで、RAM破壊と判定されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後、第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼びパチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
次に、図31を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(S1113)について説明する。図31は、このコマンド判定処理(S1113)を示したフローチャートである。このコマンド判定処理(S1113)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図29参照)の中で実行され、上述したように、主制御装置110から受信したコマンドを判定する。なお、この処理では、主制御装置110から先読みコマンドを受信した場合に、第3図柄表示装置81による連続予告演出の開始の決定を行い、主制御装置110からエンディングコマンドを受信した場合に、エンディング演出における表示態様の設定を行う。
コマンド判定処理では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域から、未処理のコマンドのうち主制御装置110より受信した最初のコマンドを読み出して解析し、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信したか否かを判定する(S1201)。変動パターンコマンドを受信した場合には(S1201:Yes)、RAM223に設けられた変動開始フラグ223dをオンし(S1202)、また、受信した変動パターンコマンドから変動パターン種別を抽出して(S1203)、メイン処理に戻る。ここで抽出された変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動表示設定処理(図38参照)が実行される場合に参照される。そして、表示制御装置114に対して変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用変動パターンコマンドを設定するために用いられる。
一方、変動パターンコマンドを受信していない場合には(S1201:No)、次いで、主制御装置110より停止種別コマンドを受信したか否かを判定する(S1204)。そして、停止種別コマンドを受信した場合には(S1204:Yes)、RAM223の停止種別選択フラグ223eをオンに設定し(S1205)、受信した停止種別コマンドから停止種別を抽出して(S1206)、メイン処理に戻る。ここで抽出された停止種別は、RAM223に記憶され、後述の変動表示設定処理(図38参照)が実行される場合に参照される。そして、表示制御装置114に対して変動演出の停止種別を通知する表示用停止種別コマンドを設定するために用いられる。
一方、停止種別コマンドを受信していない場合には(S1204:No)、次いで、主制御装置110より保留球数コマンドを受信したか否かを判定する(S1207)。そして、保留球数コマンドを受信した場合には(S1207:Yes)、受信した保留球数コマンドに含まれている値、即ち、主制御装置110の保留球数カウンタ203cの値(変動表示の保留回数N)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113の保留球数カウンタ223bに格納する(S1208)。また、S1208の処理では、更新された保留球数カウンタ223bの値を表示制御装置114へ通知するための表示用保留球数コマンドを設定する。これにより、表示制御装置114では、保留球数に応じた保留球数図柄が第3図柄表示装置81に表示される。S1208の処理の終了後は、メイン処理に戻る。
ここで、保留球数コマンドは、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したときに主制御装置110から送信されるので、始動入賞が検出される毎に、S1208の処理によって音声ランプ制御装置113の保留球数カウンタ223bの値を主制御装置110の保留球数カウンタ203cの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113の保留球数カウンタ223bの値が主制御装置110の保留球数カウンタ203cの値とずれても、始動入賞の検出時に、音声ランプ制御装置113の保留球数カウンタ223bの値を修正し、主制御装置110の保留球数カウンタ203cの値に合わせることができる。
S1207の処理において、保留球数コマンドを受信していない場合には(S1207:No)、次いで、主制御装置110より先読みコマンドを受信したか否かを判定する(S1209)。そして、先読みコマンドを受信した場合には(S1209:Yes)、受信した先読みコマンドから、先読みの予測前提条件と、大当たり抽選の予測結果と、変動パターン種別の予測結果とを抽出し、それらを先読み情報として、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに格納する(S1210)。そして、連続予告判定処理を実行して(S1211)、メイン処理に戻る。
上述したように、本パチンコ機10では、球が第1入球口64へ入賞(始動入賞)すると、主制御装置110において各カウンタC1〜C3,CS1の各値と、遊技状態フラグ203aとが取得され、その取得された各カウンタC1〜C3,CS1の各値が、保留球格納エリア203bの保留エリアに格納されると共に、取得された遊技状態フラグ203aが入賞時遊技状態フラグとして、各カウンタC1〜C3,CS1が格納された保留エリアと同一の保留エリアに記憶される。そして、主制御装置110において保留球格納エリア203bの保留エリアにデータ(各カウンタC1〜C3,CS1の各値、及び、入賞時遊技状態フラグ)が格納されると、本来の大当たり抽選とは別に、その保留エリアに格納された各カウンタC1〜C3の各値と、入賞時遊技状態フラグとから、本来の大当たり抽選が行われた場合に得られる各種情報(当否、停止種別、変動パターン種別)が先読み(予測)される。
そして、主制御装置110において先読みが終了すると、先読みにより得られた各種情報(当否、停止種別、変動パターン種別)と、先読みの予測前提条件とを示す先読みコマンドが、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信される。音声ランプ制御装置113では、先読みコマンドを受信すると、その先読みコマンドから、先読みの予測前提条件と、大当たり抽選の予測結果と、変動パターン種別の予測結果とを抽出し、それらを先読み情報として、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに格納する。
上述したように、予測前提条件が低確率状態の場合には、主制御装置110において低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が用いられて先読みが行われる一方、予測前提条件が高確率状態の場合には、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が用いられて先読みが行われる。よって、音声ランプ制御装置113では、先読み情報の予測前提条件に基づいて、その先読み情報の予測結果が、どちらのテーブル202a1,202a2を用いて得られたものか判別できる。
連続予告判定処理では、最後に先読み情報格納エリア223aに格納された先読み情報と、保留球数カウンタ223bの値と、連続予告抽選カウンタ223gの値とに基づいて、その時点で保留されている変動演出に対して、一連の連続予告演出を行うか否かを決定する。
S1209の処理において、先読みコマンドを受信していない場合には(S1209:No)、次いで、主制御装置110よりファンファーレコマンドを受信したか否かを判定する(S1212)。そして、ファンファーレコマンドを受信した場合には(S1212:Yes)、受信したファンファーレコマンドから、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を抽出して(S1213)、その抽出した遊技状態に基づいて、大当たり後遊技状態フラグ223cを設定する(S1214)。S1214の処理では、ファンファーレコマンドから抽出した大当たり終了時のパチンコ機10の遊技状態が「低確率状態」であれば、大当たり後遊技状態フラグ223cをオフに設定し、ファンファーレコマンドから抽出した大当たり終了時のパチンコ機10の遊技状態が「高確率状態」であれば、大当たり後遊技状態フラグ223cをオンに設定する。
これにより、音声ランプ制御装置113では、大当たり後遊技状態フラグ223cに基づいて、主制御装置110において大当たりが終了時に設定されるパチンコ機10の遊技状態を判別できる。
そして、上述したように、主制御装置110では、大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が、大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態に基づいて決定される。よって、大当たり終了し、その後、主制御装置110において新たな大当たり抽選が行われる場合には、その新たな大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が、大当たり終了時に設定された遊技状態に基づいて決定される。従って、音声ランプ制御装置113では、大当たり後遊技状態フラグ223cを参照することで、今回の大当たりが終了した後に、主制御装置110において新たに実行される大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2を判別できる。
次に、第3図柄表示装置81において大当たり演出を開始させる表示用ファンファーレコマンドを設定して(S1215)、メイン処理に戻る。ここで設定された表示用ファンファーレコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU221により実行されるメイン処理(図29参照)のコマンド出力処理(S1102)の中で、表示制御装置114に向けて送信される。表示制御装置114は、表示用ファンファーレコマンドを受信すると、第3図柄表示装置81においてファンファーレ演出を開始する。
一方、S1212の処理において、ファンファーレコマンドを受信していない場合には(S1212:No)、次いで、主制御装置110よりラウンド数コマンドを受信したか否かを判定する(S1216)。そして、ラウンド数コマンドを受信した場合には(S1216:Yes)、受信したラウンド数コマンドからラウンド数を抽出し(S1217)、その抽出したラウンド数に応じた表示用ラウンド数コマンドを設定して(S1218)、本処理を終了する。ここで設定された表示用ラウンド数コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU221により実行されるメイン処理(図29参照)のコマンド出力処理(S1102)の中で、表示制御装置114に向けて送信される。表示制御装置114は、表示用ラウンド数コマンドを受信すると、第3図柄表示装置81において新たなラウンド演出を開始する。
一方、S1216の処理において、ラウンド数コマンドを受信していない場合には(S1216:No)、次いで、主制御装置110よりエンディングコマンドを受信したか否かを判定する(S1219)。そして、エンディングコマンドを受信した場合には(S1219:Yes)、エンディング演出の表示態様などを設定するエンディング設定処理を実行して(S1221)、本処理を終了する。エンディング設定処理では、先読み情報格納エリア223aに記憶されている先読み情報に基づいて、エンディング演出の表示態様を通常表示にするか、確定演出表示にするかが決定され、その決定に応じた表示用エンディングコマンドが設定される。ここで設定された表示用エンディングコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU221により実行されるメイン処理(図29参照)のコマンド出力処理(S1102)の中で、表示制御装置114に向けて送信される。表示制御装置114は、表示用エンディングコマンドを受信すると、その表示用エンディングコマンドに応じた表示態様のエンディング演出を、第3図柄表示装置81において開始する。
一方、S1219の処理において、エンディングコマンドを受信していない場合には(S1219:No)、その他のコマンドを受信したか否かを判定し、その受信したコマンドに応じた処理を実行して(S1220)、メイン処理に戻る。例えば、その他のコマンドが、音声ランプ制御装置113で用いるコマンドであればそのコマンドに対応した処理を行い、処理結果をRAM223に記憶し、表示制御装置114で用いるコマンドであればそのコマンドを表示制御装置114に送信するように、コマンドの設定を行う。
なお、上述したように、本実施形態の音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信されるファンファーレコマンドを受信した場合に、そのファンファーレコマンドから、今回の大当たり終了時に設定されるパチンコ機10の遊技状態を抽出し、その遊技状態に応じて大当たり後遊技状態フラグ223cを設定している。しかしながら、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が大当たりの場合には、上述した停止種別コマンドによって、今回の大当たりが確変大当たりなのか、通常大当たりなのかが、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知される。よって、音声ランプ制御装置113では、その停止種別コマンドにより示される大当たり種別に基づいて、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を判別できる。従って、音声ランプ制御装置113において停止種別コマンドを受信した場合に、その停止種別コマンドが大当たり種別を示すものであれば、その大当たり種別に応じて大当たり後遊技状態フラグ223cを設定するように構成しても良い。なお、このように構成する場合には、ファンファーレコマンドの中に、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を示す情報を必ず含める必要はない。
次に、図32を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される連続予告判定処理(S1211)について説明する。図32は、連続予告判定処理(S1211)を示したフローチャートである。この連続予告判定処理(S1211)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理の中で実行されるもので(図31のS1211参照)、上述したように、先読みコマンドを受信した場合に、連続予告演出を開始するか否かの判定を行う。
この連続予告判定処理では、まず、後述する所定の条件である(条件1)〜(条件3)のうちいずれか1つを満足しているか否かを判定し、何れかの条件を満足していれば、次に、連続予告演出を開始するか否かの判定を行う。ここで連続予告演出を開始すると判定されると、連続予告演出が開始される。後述するS1302〜S1310は、(条件1)〜(条件3)のうち、いずれか1つを満足するか否かを判定するための処理であり、後述するS1311〜S1316は、連続予告演出を開始するか否かを判定するための処理である。
尚、(条件1)は、連続予告演出の実行が設定されていないことであり、(条件2)は、設定された全ての連続予告演出が終了した場合に「大当たり」となり、更に、新たに受信した先読みコマンドに対応する変動演出(保留球)と、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出(保留球)との間に、2以上の変動演出(保留球)が存在する(即ち、保留球数カウンタ223bの値と連続予告回数カウンタ223hの値との差が3以上である)ことであり、(条件3)は、設定された全ての連続予告演出が終了した場合に「外れ」となり、更に、新たに受信した先読みコマンドから抽出される先読み情報のうち、大当たり抽選の抽選結果における当否が「大当たり」となることである。
連続予告判定処理では、まず、最後に先読み情報格納エリア223aに格納された先読み情報(即ち、大当たり抽選の予測結果、変動パターン種別の予測結果、及び、先読みの予測前提条件)を読み出す(S1301)。尚、最後に先読み情報格納エリア223aに格納された先読み情報は、保留球数カウンタ223bに基づいて特定される。即ち、保留球数カウンタ223bの値が1の場合、保留第1エリアに格納された先読み情報が、最後に先読み情報格納エリア223aに格納された先読み情報として特定される。同様に、保留球数カウンタ223bの値が2の場合、保留第2エリアに格納された先読み情報が、保留球数カウンタ223bの値が3の場合、保留第3エリアに格納された先読み情報が、保留球数カウンタ223bの値が4の場合、保留第4エリアに格納された先読み情報が、最後に先読み情報格納エリア223aに格納された先読み情報として特定される。
次に、S1301の処理で読み出した先読み情報のうち、大当たり抽選の予測結果における当否が「大当たり」であるかを判定し(S1302)、大当たり抽選の予測結果における当否が「大当たり」である場合には(S1302:Yes)、S1304の処理へ移行する。一方、大当たり抽選の予測結果における当否が「外れ」である場合には(S1302:No)、S1301の処理で読み出した変動パターン種別の予測結果が「前後外れリーチ」であるかを判定する(S1303)。S1303の処理において、変動パターン種別の予測結果が「前後外れリーチ」である場合には(S1303:Yes)、S1304の処理へ移行する。一方、変動パターン種別の予測結果が「前後外れリーチ」でなく、その他の変動パターン種別である場合には(S1303:No)、本処理を終了する。
S1304の処理では、保留球数カウンタ223bの値を変数Aに代入し(S1304)、次いで、連続予告回数カウンタ223hの値を変数Bに代入する(S1305)。そして、変数B(即ち、連続予告回数カウンタ223h)の値が0であるかを判定し(S1306)、変数Bの値が0である場合には(S1306:Yes)、連続予告演出の実行が設定されておらず、上述の(条件1)を満たすので、S1311の処理へ移行し、S1311以降の処理によって、連続予告演出を開始するか否かを決定する。
一方、S1306の処理において、変数B(即ち、連続予告回数カウンタ223h)の値が0でない、即ち、1以上の場合には(S1306:No)、既に連続予告演出の実行が設定されている場合なので、次いで、予告後大当たりフラグ223iの値がオンか否かを判定する(S1307)。上述したように、予告後大当たりフラグ223iの値がオンである場合には、連続予告演出が設定された全ての変動演出において連続予告演出が行われた後の変動演出後の遊技状態が「大当たり」状態になることを示し、予告後大当たりフラグ223iの値がオフである場合には、連続予告演出が設定された全ての変動演出において連続予告演出が行われた後の変動演出後の遊技状態が「外れ」状態になることを示す。
そして、S1307の処理において、予告後大当たりフラグ223iの値がオンである場合には(S1307:Yes)、設定された全ての連続予告演出が終了した場合に「大当たり」となるので、更に、変数A(即ち、保留球数カウンタ223b)の値と変数B(即ち、連続予告回数カウンタ223h)の値との差を計算し、その差を変数Cに代入する(S1308)。そして、その変数Cが3以上であるか否かを判定し(S1309)、その結果、変数Cが3以上である場合には(S1309:Yes)、受信した先読みコマンドに対応する変動演出(保留球)と、現時点で連続予告演出の実行が設定されている最後の変動演出(保留球)との間に、2以上の変動演出(保留球)が存在すると判断できる。よって、S1306の処理、S1307の処理、及び、S1309の処理の結果から、上述した(条件2)を満足すると判断できるので、S1311の処理へ移行し、S1311以降の処理によって、連続予告演出を開始するか否かを決定する。
一方、S1309の処理の結果、変数Cが3以上ではない(即ち、3未満である)場合には(S1309:No)、受信した先読みコマンドに対応する変動演出(保留球)と、現時点で連続予告演出の実行が設定されている最後の変動演出(保留球)との間に、2以上の変動演出(保留球)が存在しないので、S1306の処理、S1307の処理、及び、S1309の処理の結果から、上述した(条件1)〜(条件3)のいずれも満足しないと判断できる。よって、この場合は、連続予告演出の開始を決定せずに、本処理を終了する。
尚、S1307の処理において、予告後大当たりフラグ223iの値がオンである場合は(S1307:Yes)、設定された全ての連続予告演出が終了した場合に「大当たり」になるので、この「大当たり」によって、遊技者が抱いている連続予告演出による期待感が一旦途切れることになる。しかし、(条件2)を満足していれば、即ち、受信した先読みコマンドに対応する変動演出(保留球)と、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出(保留球)との間に、2以上の変動演出(保留球)が存在していれば、連続予告演出を開始するか否かの決定が行われる。よって、そのような場合に限って、所定の確率で連続予告演出の開始を決定すれば、「大当たり」後に行われる2以上の変動演出において、必ず停止図柄としてチャンス目を表示させることができる。よって、遊技者に対して連続予告演出を容易に認識させたり、遊技者が連続予告演出に対して感じる期待感を強めることができる。
これに対し、S1307の処理の結果、予告後大当たりフラグ223iの値がオフである場合は(S1307:No)、設定された全ての連続予告演出が終了した場合に「外れ」となるので、更に、S1301の処理で読み出した先読み情報のうち、大当たり抽選の予測結果における当否が「大当たり」であるかを判定する(S1310)。そして、大当たり抽選の予測結果における当否が「大当たり」である場合には(S1310:Yes)、S1301の処理で読み出した先読み情報のうち、大当たり抽選の予測結果における当否が「大当たり」であるので、S1306の処理、S1307の処理、及び、S1309の処理の結果から、上述した(条件3)を満足すると判断できる。よって、この場合は、S1311の処理へ移行し、S1311以降の処理によって、連続予告演出を開始するか否かを決定する。
一方、S1310の処理の結果、大当たり抽選の予測結果における当否が「外れ」である場合には(S1310:No)、S1307の処理、S1308の処理、及び、S1311の処理の結果から、上述した(条件1)〜(条件3)のいずれも満足しないと判断できる。よって、この場合は、連続予告演出の開始を決定せずに、本処理を終了する。ここで、予告後大当たりフラグ223iの値がオフである場合には(S1307:No)、設定された全ての連続予告演出が終了した場合に「外れ」となる。このような状況において、新たに受信した先読みコマンドから抽出される先読み情報のうち、大当たり抽選の予測結果における当否が「大当たり」である場合に限って、所定の確率で連続予告演出の開始が決定されるので、実行中の連続予告演出が終了して「外れ」になり、引き続き、連続予告演出が行われて再び「外れ」となるのを防止できる。よって、連続予告演出の終了後に「外れ」となる状態が連続して発生することを抑制できる。また、連続予告演出の終了後に「外れ」となり、引き続き連続予告演出が行われた場合に、遊技者に「大当たり」となる期待感を強く持たせることができ、遊技者に対して遊技を継続する動機付けを与えることができる。
このように、S1302〜S1310の処理では、上述した(条件1)〜(条件3)のうちいずれか1つを満足するか否かを判定し、(条件1)〜(条件3)のいずれも満足しない場合は、連続予告判定処理を終了して、コマンド判定処理に戻る。これにより、(条件1)〜(条件3)のいずれも満足しない場合は、連続予告演出開始の決定を行うS1311以降の処理が実行されないので、確実かつ容易に、連続予告演出開始の決定が行われないようにすることができる。また、S1311以降の処理が省略されるので、音声ランプ制御装置113における処理負担の増加を抑制することができる。
次いで、S1311〜S1313の処理では、2つある連続予告判定テーブル222a(大当たり時の連続予告判定テーブル222a1、または、外れ時の連続予告判定テーブル222a2)の中から、連続予告演出開始の決定に使用する連続予告判定テーブル(図10参照)を選択する。
まず、S1311の処理では、S1301の処理で読み出した先読み情報のうち、大当たり抽選の予測結果における当否が「大当たり」であるかを判定する(S1311)。そして、大当たり抽選の予測結果における当否が「大当たり」であれば(S1311:Yes)、連続予告演出開始の決定に使用する連続予告判定テーブルとして、大当たり時の連続予告判定テーブル222a1を選択する(S1312)。一方、大当たり抽選の予測結果における当否が「外れ」であれば(S1311:No)、連続予告演出開始の決定に使用する連続予告判定テーブルとして、外れ時の連続予告判定テーブル222a2を選択する(S1313)。
このS1311〜S1313の処理により連続予告判定テーブルを選択したら、次に、連続予告抽選カウンタ223gの値を取得する(S1314)。そして、S1312の処理またはS1313の処理で選択された連続予告判定テーブル(大当たり時の連続予告判定テーブル222a1、または、外れ時の連続予告判定テーブル222a2)と、保留球数カウンタ223bの値(変動表示の保留回数N)とに基づいて連続予告決定範囲を特定し、その連続予告決定範囲と連続予告抽選カウンタ223gとを比較する(S1315)。
そして、連続予告抽選カウンタ223gの値が連続予告決定範囲に含まれているか否かを判定し、連続予告演出を開始するか否かを判定する(S1316)。S1316の処理において、連続予告抽選カウンタ223gの値が連続予告決定範囲に含まれず、連続予告演出を開始しないと判定された場合(S1316:No)、S1317以降の処理をスキップして、コマンド判定処理に戻る。即ち、連続予告回数カウンタ223hの設定はそのまま保持される。従って、変動演出予告を行う設定のなされた保留球が存在する場合は、その保留球に対して連続予告演出が行われ、そのような保留球が存在しない場合には、連続予告演出は行われない。
一方、S1316の処理において、連続予告抽選カウンタ223gの値が連続予告決定範囲に含まれ、連続予告演出を開始すると判定された場合(S1316:Yes)、連続予告回数カウンタ223hに保留球数カウンタ223bの値を設定する(S1317)。ここで、S1317の処理により、連続予告回数カウンタ223hに保留球数カウンタ223bの値を設定することにより、今回受信した先読みコマンドに対応する変動演出より以前に保留された変動演出の全てについて、連続予告演出の実行が設定される。換言すれば、今回受信した先読みコマンドに対応する保留球よりも前に保留された保留球に対応する全ての変動演出にわたって、第3図柄表示装置81にチャンス目を表示させることができる。
次に、S1301の処理で読み出した先読み情報のうち、大当たり抽選の予測結果における当否が「大当たり」であるかを判定する(S1318)。そして、大当たり抽選の予測結果における当否が「大当たり」であれば(S1318:Yes)、予告後大当たりフラグ223iをオンに設定して(S1319)、本処理を終了する。一方、大当たり抽選の予測結果における当否が「外れ」であれば(S1318:No)、予告後大当たりフラグ223iをオフに設定して(S1320)、本処理を終了する。
S1319の処理、又は、S1320の処理により、設定された全ての連続予告演出が終了した場合に、「大当たり」となるのか、「外れ」となるのかを予告後大当たりフラグ223iに設定することができる。これにより、再び、連続予告判定処理が実行され、S1307の処理が実行された場合に、ここで設定された予告後大当たりフラグ223iの値を用いて、上述した(条件2)または(条件3)を満足するか否かを判断することができる。
次に、図33を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるエンディング設定処理(S1221)について説明する。図33は、エンディング設定処理(S1221)を示したフローチャートである。このエンディング設定処理(S1221)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理の中で実行されるもので(図31のS1221参照)、エンディングコマンドを受信した場合に、エンディング演出の表示態様を決定するための処理である。
上述したように、本実施形態では、主制御装置110における大当たり抽選で抽選結果が「大当たり」と判定されると、その「大当たり」に対応する変動演出が終了した時に、パチンコ機10が大当たりへ移行すると共に、第3図柄表示装置81において大当たり演出が開始される。大当たり演出は、ファンファーレ演出が行われる期間と、ラウンド演出が行われる期間と、エンディング演出が行われる期間との3つの期間に分けられる。大当たり演出が開始されると、まず、ファンファーレ演出が行われて、これからパチンコ機10が大当たりへ移行することが遊技者に報知される。次に、パチンコ機10が大当たりへ移行すると共に、ラウンド演出が開始され、新たなラウンドが開始される毎に、今回のラウンド数が遊技者に報知される。そして、大当たり(2ラウンド、又は、15ラウンド)が終了すると、最後に、エンディング演出が行われ、大当たりの終了が遊技者に報知される。
本実施形態では、このエンディング演出が行われた場合に、大当たりが終了することと共に保留されている大当たり抽選において抽選結果が大当たりになることを遊技者に報知する確定演出表示か、または、単に大当たりが終了することを遊技者に報知する通常表示かが行われる。
エンディング設定処理では、まず、RAM223に設けられた保留球数カウンタ223bの値(M)を取得し(S1401)、その保留球数カウンタ223bの値(M)が0を超えているかを判定する(S1402)。S1402の処理において、保留球数カウンタ223bの値(M)が0である場合は(S1402:No)、エンディング演出を開始するタイミングであるが、主制御装置110において大当たり抽選は1つも保留されていない場合なので、S1415の処理へ移行する。
S1402の処理において、保留球数カウンタ223bの値(M)が0を超えている場合は(S1402:Yes)、主制御装置110において大当たり抽選が1つ以上保留されている場合なので、その保留されている大当たり抽選のうち保留された順序の早いものから、その大当たり抽選に対応する予測結果を1つずつ確認して行く。
具体的には、先読み情報格納エリア223aの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)のうち、エリア番号の小さい保留エリアから順番に、その保留エリアに格納されている大当たり抽選の予測結果を1つずつ確認して行く。尚、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い始動入賞に対応するデータが記憶されている。
よって、まず、変数iに1を設定し(S1403)、先読み情報格納エリア223aの保留第iエリアに格納されている大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とを取得する(S1404)。そして、保留第iエリアに格納されている予測前提条件の示す遊技状態と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とを比較し(S1405)、比較の結果、予測前提条件の示す遊技状態と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とが同一の遊技状態を示しているかを判定する(S1406)。
上述したように、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が先読みされると、その大当たり抽選の予測結果を示す情報に加えて、その先読みの予測前提条件を示す情報が、先読みコマンドにより主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知される。尚、この予測前提条件が低確率状態であれば、主制御装置110において低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が用いられて先読みが行われたことを意味し、予測前提条件が高確率状態の場合には、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が用いられて先読みが行われたことを意味する。
そして、音声ランプ制御装置113では、先読みコマンドを受信すると、その先読みコマンドから、先読みの予測前提条件や、大当たり抽選の予測結果などが先読み情報として抽出されて、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに格納される。よって、音声ランプ制御装置113では、先読み情報における予測前提条件を参照することにより、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が、主制御装置110においてどちらのテーブル202a1,202a2が用いられて得られたものかを判別できる。
また、上述したように、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が大当たりになって、その後、その大当たりの開始タイミングになると、ファンファーレコマンドが主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信される。その場合、主制御装置110では、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を示す情報を含むファンファーレコマンドが生成されて、その生成されたコマンドが音声ランプ制御装置113へ送信される。音声ランプ制御装置113では、ファンファーレコマンドが受信されると、ファンファーレコマンドから、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態が抽出され、その遊技状態に応じて大当たり後遊技状態フラグ223cの状態が設定される。これにより、音声ランプ制御装置113では、大当たり後遊技状態フラグ223cに基づいて、主制御装置110において大当たりが終了した時に設定されるパチンコ機10の遊技状態を判別できる。
上述したように、主制御装置110では、大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態に基づいて、大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が決定されるが、パチンコ機10が大当たりになると、その大当たり終了時に、その大当たり種別に応じてパチンコ機10の遊技状態が設定される。よって、大当たり終了後、主制御装置110において新たな大当たり抽選が行われる場合には、大当たり終了時に設定される遊技状態に基づいて、大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が決定される。本実施形態では、上述したように、大当たり終了時に設定される遊技状態は、大当たり後遊技状態フラグ223cに基づいて判別できるので、今回の大当たりが終了した後に、主制御装置110において新たに実行される大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2についても、大当たり後遊技状態フラグ223cに基づいて判別できる。
従って、上述したS1405の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とを比較することにより、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するかを比較できる。
そして、S1406の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とが同一の遊技状態を示している場合は(S1406:Yes)、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致する場合である。よって、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値も、比較に用いられるテーブル202a1,202a2も共に同一となるので、それぞれの比較結果が一致し、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する。従って、音声ランプ制御装置113において、この大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱える。
一方、S1406の処理において、先読み情報における予測前提条件と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とが異なる遊技状態を示している場合は(S1406:No)、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合である。よって、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値が同一でも、それぞれの比較結果が一致しない可能性があり、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明となる。従って、音声ランプ制御装置113では、この大当たり抽選の抽選結果を信用できない。
S1406の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とが同一の遊技状態を示している場合は(S1406:Yes)、上述したように、S1404の処理で取得した大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する場合である。よって、この場合は、大当たり抽選の予測結果を信用できるので、保留第iエリアに格納されている大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかを判定する(S1407)。
S1407の処理において、保留第iエリアに格納されている大当たり抽選の予測結果が外れである場合には(S1407:No)、変数iに1を加算して(S1409)、変数iの値が、保留球数カウンタ223bの値(M)以下であるかを判定する(S1410)。S1410の処理において、変数iの値が、保留球数カウンタ223bの値(M)以下である場合は(S1410:Yes)、先読み情報格納エリア223aにおける他の保留エリアにも先読み情報が格納されている場合なので、S1404の処理に戻り、他の保留エリアに格納されている先読み情報を確認する。
尚、S1404の処理に戻った後は、上述したS1404〜S1410の各処理が繰り返され、他の保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)に格納されている予測前提条件の示す遊技状態と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態との比較が、エリア番号の小さい順に行われる。
一方、S1410の処理において、変数iの値が、保留球数カウンタ223bの値(M)を超えた場合は(S1410:No)、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに格納されている先読み情報を全て確認したが、各先読み情報における予測結果が全て外れであった場合である。この場合は、確認すべき先読み情報が無いので、S1415の処理へ移行する。
一方、S1407の処理において、保留第iエリアに格納されている大当たり抽選の予測結果が大当たりである場合は(S1407:Yes)、S1411の処理に移行し、エンディング演出の表示態様として確定演出表示を設定するか否かを決定する処理を行う。本実施形態では、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに複数の先読み情報が記憶されており、S1404〜S1410の各処理が繰り返し実行される場合でも、S1407の処理において大当たり抽選の抽選結果が大当たりならば、S1404〜S1410の繰り返しをそこで中止するように構成している。即ち、S1404〜S1410の各処理には戻らず、残りの先読み情報については確認しない。
これは、「確定演出表示」が、大当たりが終了することと共に保留されている大当たり抽選において抽選結果が大当たりになることを遊技者に報知するものなので、主制御装置110において保留されている大当たり抽選の中に、少なくとも1つ大当たりになるものがあれば、他の大当たり抽選の抽選結果は何であっても良く、残りの大当たり抽選に対応する先読み情報まで確認する必要がないからである。
また、残りの先読み情報をここで確認しなくても、保留中であった大当たり抽選が実行されて再度大当たりとなった場合には、その再度の大当たり中にエンディング演出決定処理が実行されて、そこで、その残り先読み情報が確認されるので問題は生じない。
また、主制御装置110において保留されている大当たり抽選の中に、抽選結果が大当たりになるものがある場合には、実行中の大当たりが終了した後、保留中であった大当たり抽選が順番に1つずつ実行されていくと、何れかの大当たり抽選において抽選結果が大当たりとなり、再度大当たりになる。そして、再度大当たりになると、その再度の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態がファンファーレコマンドによって、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知される。
上述したように、ファンファーレコマンドが音声ランプ制御装置113により受信されると、音声ランプ制御装置113では、その受信されたファンファーレコマンドから、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態が抽出され、その遊技状態に応じて大当たり後遊技状態フラグ223cの状態が設定される。そのため、主制御装置110において保留されている大当たり抽選の中に、抽選結果が大当たりになるものがあって、再度大当たりになる場合には、その再度の大当たりになった場合に、大当たり後遊技状態フラグ223cの状態が変化するおそれがある。よって、主制御装置110において保留されている大当たり抽選のうち、抽選結果が大当たりになる大当たり抽選よりも後に実行される大当たり抽選については、大当たり後遊技状態フラグ223cを用いてS1405の比較処理を行っても、その比較結果を信用できない。よって、残りの大当たり抽選に対応する先読み情報を確認しても意味がない。このように、本実施形態では、先読み情報の確認が不要な場合には、その確認を行わないので、不要な処理の実行を抑制できる。
そして、S1406の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とが異なる遊技状態を示している場合は(S1406:No)、上述したように、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合である。よって、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明となるので、この場合は、本実施形態の音声ランプ制御装置113でも、大当たり抽選の予測結果を信用できず、その予測結果を用いることを控えることになる。
しかしながら、後述するように、大当たり抽選の予測結果を、例外的に、信用できるものとして扱える場合があるので、保留第iエリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかを判定する(S1408)。尚、上述したように、本実施形態では、S1406の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とが異なる遊技状態を示している場合には(S1406:No)、S1408の処理へ移行して、保留第iエリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかを判定しているが、S1406:Noの場合には、大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして、S1408の処理を行わずに、S1415の処理へ移行するように構成しても良い。
上述したように、本実施形態では、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1に格納されている当たり値と、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2に格納されている当たり値とが、重複した値とならないように、それぞれ当たり値が設定されている。そのため、一方のテーブル202a1,202a2において当たり値となる数値は、他方のテーブル202a1、202a2において外れ値となる。よって、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値が同一である場合に、そのカウンタ値C1と、一方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行って、その結果が大当たりと判定されるなら、そのカウンタ値C1と、他方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行った場合、その結果は必ず外れと判定される。
従って、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とが異なり、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合でも、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が大当たりであれば、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選では、その抽選結果が外れとなる。即ち、この場合は、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明とならず、外れと一意に決まるので、例外的に、音声ランプ制御装置113において、この大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱える。
一方、上述したように、本実施形態では、一方のテーブル202a1,202a2において当たり値となっている数値は、他方のテーブル202a1、202a2において外れ値となるが、一方のテーブル202a1,202a2において外れ値となっている数値は、他方のテーブル202a1,202a2において当たり値となるのか、外れ値となるのか不明である。そのため、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値が同一である場合に、そのカウンタ値C1と、一方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行って、その結果が外れと判定されても、そのカウンタ値C1と、他方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行った場合、主制御装置110においてその結果が大当たりと判定されるのか、外れと判定されるのか不明となる。よって、音声ランプ制御装置113では、この大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして扱う。
S1408の処理において、保留第iエリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりである場合は(S1408:Yes)、上述したように、例外的に、大当たり抽選の予測結果が外れであって、信用できるものとして扱える場合なので、S1409の処理へ移行する。このように、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113であれば、信用できないものして扱っていた予測結果でも、本実施形態の音声ランプ制御装置113では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。また、その場合には、S1409の処理に戻って、S1404〜S1410の繰り返し処理を継続して実行できる。よって、エンディング演出の表示態様を「確定演出表示」に設定できる機会を増やすことができる。
一方、S1408の処理において、保留第iエリアにおける大当たり抽選の予測結果が外れである場合は(S1408:No)、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とが異なり、更に、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が外れになる場合である。この場合は、上述したように、大当たり抽選の予測結果を信用できず、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果が大当たりになるのか、外れになるのか不明となる。
よって、この場合は、S1404〜S1410の各処理には戻らず、S1415の処理に移行し、エンディング演出の表示態様として通常表示を設定する処理を行う。このように、エンディング演出決定処理では、実際の大当たり抽選の抽選結果が大当たりになるのか、外れになるのか不明となる場合、S1404〜S1410の各処理には戻らず、残りの先読み情報については確認しないように構成している。
これは、主制御装置110において保留されている大当たり抽選のうち保留された順序の早いものから、その大当たり抽選に対応する予測結果を1つずつ確認して行く場合に、何れかの予測結果が不明になれば、残りの予測結果も不明となるからである。
即ち、本パチンコ機10の主制御装置110では、上述したように、大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態に基づいて、大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が決定され、大当たり抽選の抽選結果が大当たりであれば、その大当たり終了時に、その大当たり種別に応じてパチンコ機10の遊技状態が新たに設定される。
よって、次回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2は、直近の大当たり抽選の抽選結果によって決まる。そのため、仮に、今回の大当たり抽選の抽選結果が不明であれば、次回の大当たり抽選時の遊技状態が不明となり、次回の大当たり抽選の抽選結果も不明となる。尚、その後の大当たり抽選についても同様に、抽選結果が不明となる。
上述したように、大当たり抽選の抽選結果の先読みは、大当たり抽選と同様に行われるので、大当たり抽選の予測結果が不明になると、その予測結果よりも後に予測された残りの大当たり抽選の予測結果が不明となる。従って、大当たり抽選に対応する予測結果を1つずつ確認していく場合に、一旦、大当たり抽選の予測結果が不明になったら、残りの予測結果も不明となるので、残りの予測結果を確認しても意味が無い。本実施形態では、先読み情報における予測結果が不明となった場合、残りの先読み情報については確認を行わないので、不要な処理の実行を抑制できる。
S1411の処理では、エンディング態様カウンタ223fの値を取得して(S1411)、その取得したカウンタ値と、エンディング態様選択テーブル(図示せず)とを比較する(S1412)。そして、取得したカウンタ値が、確定演出表示の実行を選択する範囲に含まれ、確定演出表示を実行すると判定された場合には(S1413:Yes)、S1414の処理へ移行する。S1414の処理では、エンディング演出の表示態様として確定演出表示を設定して(S1414)、S1416の処理へ移行する。S1413の処理において、取得したカウンタ値が、通常表示の実行を選択する範囲に含まれ、通常表示を実行すると判定された場合には(S1413:No)、S1415の処理に移行する。S1415の処理では、エンディング演出の表示態様として通常表示を設定して(S1415)、S1416の処理へ移行する。
S1416の処理では、S1414の処理またはS1415の処理により設定された表示態様に基づいて、エンディング演出の表示態様を表示制御装置114へ通知するための表示用エンディングコマンドを生成して、そのコマンドを表示制御装置114へ送信するために設定する(S1416)。表示制御装置114では、この表示用エンディングコマンドを受信することによって、この表示用エンディングコマンドによって示される表示態様のエンディングが、第3図柄表示装置81で表示されるように制御される。
以上の図33に示すエンディング演出決定処理によれば、S1405の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とを比較することにより、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するかを比較できる。
従来のパチンコ機では、そもそも予測前提条件が記憶されないので、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われてから、その先読みに対応する実際の大当たり抽選が行われるまでに、パチンコ機10の遊技状態が変化すると、その変化前に行われた大当たり抽選の抽選結果の先読みが、どの遊技状態で行われたのか不明になる。よって、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するか不明になる。従って、この場合は、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において異なる可能性があるので、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113では、大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして扱っていた。
しかしながら、本実施形態では、上述したように、音声ランプ制御装置113において予測前提条件と、大当たり後遊技状態フラグ223cとを記憶しているので、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが一致するのかを常に判別できる。よって、従来のパチンコ機では、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するのか不明となっていた場合についても、本実施形態ではその判別を行える。
そして、それぞれの大当たり乱数テーブル202a1,202a2が一致する場合には、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値も、比較に用いられるテーブル202a1,202a2も共に同一となるので、それぞれの比較結果が一致し、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する。よって、音声ランプ制御装置113では、この大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱える。このように、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113が、信用できないとして扱っていた予測結果でも、本パチンコ機10の音声ランプ制御装置113では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。
また、エンディング演出決定処理によれば、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに複数の先読み情報が記憶されており、S1404〜S1410の各処理が繰り返し実行される場合でも、S1407の処理において大当たり抽選の予測結果が大当たりになれば、S1404〜S1410の各処理の繰り返しをそこで中止できる。即ち、大当たり抽選の予測結果が信用できるものであり、その予測結果が大当たりになれば、S1404〜S1410の各処理には戻らず、残りの先読み情報については確認しない。
上述したように、これは、「確定演出表示」が、大当たりが終了することと共に保留されている大当たり抽選において抽選結果が大当たりになることを遊技者に報知するものなので、主制御装置110において保留されている大当たり抽選の中に、少なくとも1つ大当たりになるものがあれば、他の大当たり抽選の抽選結果は何でも良く、残りの大当たり抽選に対応する先読み情報まで確認する必要がないからである。
また、残りの先読み情報をここで確認しなくても、保留中であった大当たり抽選が実行されて再度大当たりとなった場合には、その再度の大当たり中にエンディング演出決定処理が実行されて、そこで、その残り先読み情報が確認されるので問題は生じない。
また、主制御装置110において保留されている大当たり抽選の中に、抽選結果が大当たりになるものがある場合には、実行中の大当たりが終了した後、保留中であった大当たり抽選が順番に1つずつ実行されていくと、何れかの大当たり抽選において抽選結果が大当たりとなり、再度大当たりになる。そして、再度大当たりになると、その再度の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態がファンファーレコマンドによって、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知される。
上述したように、ファンファーレコマンドが音声ランプ制御装置113により受信されると、音声ランプ制御装置113では、その受信されたファンファーレコマンドから、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態が抽出され、その遊技状態に応じて大当たり後遊技状態フラグ223cの状態が設定される。そのため、主制御装置110において保留されている大当たり抽選の中に、抽選結果が大当たりになるものがあって、再度大当たりになる場合には、その再度の大当たりになった場合に、大当たり後遊技状態フラグ223cの状態が変化するおそれがある。よって、主制御装置110において保留されている大当たり抽選のうち、抽選結果が大当たりになる大当たり抽選よりも後に実行される大当たり抽選については、大当たり後遊技状態フラグ223cを用いてS1405の比較処理を行っても、その比較結果を信用できない。よって、残りの大当たり抽選に対応する先読み情報を確認しても意味がない。上述したように、本実施形態では、先読み情報の確認が不要な場合には、その確認を行わないので、不要な処理の実行を抑制できる。
また、エンディング演出決定処理によれば、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに複数の先読み情報が記憶されており、S1404〜S1410の各処理が繰り返し実行される場合に、S1406の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とが異なり(S1406:No)、S1408の処理において、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が大当たりであると判定されれば(S1408:Yes)、S1409の処理に戻って、S1404〜S1410の繰り返し処理を継続して実行できる。
上述したように、S1406の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とが異なる場合は、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合である。よって、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明となるので、この場合は、本実施形態の音声ランプ制御装置113でも、大当たり抽選の予測結果を信用できず、その予測結果を用いることを控えることになる。
しかしながら、本実施形態では、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1に格納されている当たり値と、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2に格納されている当たり値とが、重複した値とならないように、それぞれ当たり値を設定している。そのため、一方のテーブル202a1,202a2において当たり値となる数値は、他方のテーブル202a1、202a2において外れ値となる。よって、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値が同一である場合に、そのカウンタ値C1と、一方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行って、その結果が大当たりと判定されるなら、そのカウンタ値C1と、他方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行った場合、その結果は必ず外れと判定される。
従って、S1406の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とが異なり、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合でも、S1408の処理において、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が大当たりであれば、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選では、その抽選結果が外れとなる。即ち、この場合は、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明とならず、外れと一意に決まるので、例外的に、本実施形態の音声ランプ制御装置113において、この大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱える。
このように、本実施形態では、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合でも、大当たり抽選の予測結果が大当たりであれば、その予測結果を外れとみなして、S1409の処理に戻り、S1404〜S1410の各処理を繰り返し実行することができる。
よって、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113であれば、信用できないものして扱っていた予測結果でも、本実施形態の音声ランプ制御装置113では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果をより好適に扱うことができる。
一方、S1406の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とが異なり、且つ、S1408の処理において、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が外れであれば、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選が不明となる。
本パチンコ機10の主制御装置110では、上述したように、大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態に基づいて、大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が決定され、大当たり抽選の抽選結果が大当たりであれば、その大当たり終了時に、その大当たり種別に応じてパチンコ機10の遊技状態が新たに設定される。
よって、次回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2は、直近の大当たり抽選の抽選結果によって決まる。そのため、仮に、今回の大当たり抽選の抽選結果が不明であれば、次回の大当たり抽選時の遊技状態が不明となり、次回の大当たり抽選の抽選結果も不明となる。尚、その後の大当たり抽選についても同様に、抽選結果が不明となる。
上述したように、大当たり抽選の抽選結果の先読みは、大当たり抽選と同様に行われるので、大当たり抽選の予測結果が不明になると、その予測結果よりも後に予測された残りの大当たり抽選の予測結果も不明となる。従って、大当たり抽選に対応する予測結果を1つずつ確認していく場合に、一旦、大当たり抽選の予測結果が不明になったら、残りの予測結果も不明となるので、残りの予測結果を確認しても意味が無い。本実施形態では、先読み情報における予測結果が不明となった場合、残りの先読み情報については確認を行わないので、不要な処理の実行を抑制できる。
具体的には、上述したエンディング演出決定処理では、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに複数の先読み情報が記憶されており、S1404〜S1410の各処理が繰り返し実行される場合に、S1406の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とが異なり(S1406:No)、更に、S1408の処理において、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が外れであると判定されれば(S1408:No)、S1404〜S1410の各処理の繰り返しをそこで中止している。即ち、大当たり抽選の予測結果が不明になり、その予測結果を信用できなければ、S1404〜S1410の各処理には戻らず、残りの先読み情報については確認しない。このように、本実施形態では、先読み情報における予測結果を信用できない場合、残りの先読み情報については確認を行わないので、不要な処理の実行を抑制できる。
また、エンディング演出決定処理では、実際の大当たり抽選の抽選結果が大当たりになるのか、外れになるのか不明となる場合には、エンディング演出の表示態様として通常表示が設定されるように構成している。これにより、エンディング演出において「確定演出表示」が行われたにも関わらず、その後、大当たり演出(エンディング演出)が終了し、その大当たり演出の終了時に保留されていた大当たり抽選が全て行われても、実際には抽選結果が大当たりにならないという問題が発生することをより抑制できる。
また、上述したエンディング演出決定処理は、主制御装置110から送信されるエンディングコマンドを受信した場合に実行されるが、エンディングコマンドは、エンディング演出を開始するタイミングとなったら主制御装置110から送信される。よって、エンディング演出決定処理は、大当たり演出が開始されて直ぐ実行されるのではなく、エンディング演出の開始直前まで待ってから実行される。上述したように、殆どの場合、パチンコ機10が大当たりに移行している間に、第1入球口64についての保留球数は最大(4回)になるので、大当たりが終了するタイミングで実行されるエンディング演出の開始直前まで待ってから、先読み情報を先読み情報格納エリア223aから取得すれば、殆どの場合、先読み情報を4つ取得することができる。
従って、エンディング演出決定処理を、大当たり演出が開始されてから直ぐに実行する場合と比較して、先読み情報を多く取得できる可能性が高くなるので、S1407の処理においてYesに分岐される可能性を高めることができる。故に、エンディング演出において「確定演出表示」が行われる機会を増やすことができるので、大当たりが終了してから、保留されている大当たり抽選のうち何れかの抽選がなされた場合に、抽選結果が大当たりになるという期待感を遊技者に持たせる機会を増やすことができる。また、大当たり抽選が行われる度に、遊技者を一喜一憂させられる機会を増やすこともでき、遊技者が次は大当たりになるという期待感を増す機会も増やすことができるので、遊技者の興趣を更に高めることができる。
また、上述したエンディング演出決定処理は、主制御装置110から送信されるエンディングコマンドを受信した場合に実行するように構成しているが、エンディング演出決定処理は、エンディング演出の表示態様を決定するための処理であるので、エンディング演出が開始される前までに実行されて終了していれば良い。即ち、主制御装置110から送信されるファンファーレコマンドを受信してから、エンディング演出が開始される前までに終了すれば、いつ実行しても良い。
尚、本実施形態の主制御装置110では、第1入球口64への入球に伴う大当たり抽選が保留される度に、その抽選結果の先読みを行い、その先読みにより得られた抽選結果(予測結果)を音声ランプ制御装置113へ通知するという処理が行われる。そして、音声ランプ制御装置113では、エンディング演出を開始する直前となった場合に、主制御装置110における先読みによって得られた予測結果に基づいて、エンディング演出において「確定演出表示」を行うか、「通常表示」を行うかの表示態様を決定する処理などの複雑な処理が行われる。これにより、主制御装置110における処理を、パチンコ機10の最も重要な処理である大当たり抽選(即ち、第1入球口64への入球に伴う大当たり抽選)に集中させることができる一方、音声ランプ制御装置113に処理能力の高いMPU221を使用すれば、エンディング演出における表示態様の決定条件を多種態様に容易に設定することができる。
ここで、図34〜図37を参照して、エンディング演出決定処理においてエンディング演出の表示態様が決定される流れの一例について説明する。図34〜図37の各図は、エンディング演出決定処理においてエンディング演出の表示態様が決定される流れの一例を示す模式図である。尚、図34〜図37に示す例では、パチンコ機10において始動入賞が保留されていないものとして説明を開始する。
図34(a)では、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態である場合に、大当たり抽選の抽選結果が通常大当たりと判定されて、その通常大当たりに対応する変動演出が実行され、更に、その変動演出の実行中に始動入賞G,H,Iが発生した状態を示している。尚、始動入賞Gに伴う大当たり抽選では、パチンコ機10の遊技状態(低確率状態、高確率状態)に関わらず、抽選結果が外れになるものとし、始動入賞Hに伴う大当たり抽選では、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態であれば抽選結果が外れになる一方、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態であれば抽選結果が確変大当たりになるものとする。また、始動入賞Iに伴う大当たり抽選では、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態であれば抽選結果が外れになる一方、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態であれば抽選結果が通常大当たりになるものとする。
図34(a)に示すように、変動演出の実行中に始動入賞Gが発生した場合、パチンコ機10の遊技状態は低確率状態であるが、大当たり中ではないので、始動入賞Gについて先読みが行われる場合には、予測前提条件として、始動入賞時の遊技状態である低確率状態が選択され、その先読みが行われる。その結果、始動入賞Gに対応する大当たり抽選の予測結果は外れとなる。そして、先読みが終了すると、始動入賞Gに対応する先読みコマンドが、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信され、その先読みコマンドにより示される予測前提条件や、大当たり抽選の予測結果などが、先読み情報格納エリア223aの第1保留エリアに記憶される。
また、始動入賞Hの発生時も始動入賞Gと同様に、大当たり中でなく、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態なので、始動入賞Hについて先読みが行われる場合には、予測前提条件として、始動入賞時の遊技状態である低確率状態が選択され、その先読みが行われる。その結果、始動入賞Hに対応する大当たり抽選の予測結果は確変大当たりとなり、始動入賞Hに対応する先読みコマンドが、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信され、その先読みコマンドにより示される予測前提条件や、大当たり抽選の予測結果などが、先読み情報格納エリア223aの第2保留エリアに記憶される。
また、始動入賞Iの発生時も始動入賞Gと同様に、大当たり中でなく、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態なので、始動入賞Iについて先読みが行われる場合には、予測前提条件として、始動入賞時の遊技状態である低確率状態が選択され、その先読みが行われる。その結果、始動入賞Iに対応する大当たり抽選の予測結果は通常大当たりとなり、始動入賞Iに対応する先読みコマンドが、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信され、その先読みコマンドにより示される予測前提条件や、大当たり抽選の予測結果などが、先読み情報格納エリア223aの第3保留エリアに記憶される。
その後、大当たり演出が開始されるタイミングになると、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へファンファーレコマンドが送信される。今回の大当たりは通常大当たりなので、ファンファーレコマンドの中には、大当たり終了後、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態になることを示す情報が含まれて、音声ランプ制御装置113へ送信される。尚、パチンコ機10の遊技状態はそもそも低確率状態なので、大当たり演出が開始されても、引き続き低確率状態となる。また、今回の大当たりは通常大当たりなので、大当たり演出が終了しても、パチンコ機10の遊技状態は引き続き低確率状態となる。そして、大当たり演出が終了すると、まず、始動入賞Gに伴う大当たり抽選が行われて、その大当たり抽選に伴う変動演出が実行され、続けて、始動入賞Hに伴う大当たり抽選が行われて、その大当たり抽選に伴う変動演出が実行される。その後、始動入賞Iに伴う大当たり抽選が行われて、その大当たり抽選に伴う変動演出が実行される。
上述したように、エンディング演出決定処理では、先読み情報格納エリア223aの保留エリアのうち、格納された順序の早い先読み情報から取得されるので、まず、1回目のS1404の処理において、始動入賞Gに対応する大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とが取得される。そして、1回目のS1405の処理において、その取得された予測前提条件と、ファンファーレコマンドにより示される大当たり終了時のパチンコ機10の遊技状態(低確率状態)とが比較される。この比較では、始動入賞Gに対応する予測前提条件と、大当たり終了時の遊技状態とが一致するので、始動入賞Gに対応する大当たり抽選の予測結果は、実際の大当たり抽選の抽選結果と一致する。
しかしながら、図34(b)に示すように、始動入賞Gに対応する大当たり抽選の抽選結果は外れなので、次に、2回目のS1404の処理において、始動入賞Hに対応する大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とが取得され、2回目のS1405の処理において、その取得された予測前提条件と、大当たり終了時の遊技状態(低確率状態)とが比較される。この比較でも、始動入賞Hに対応する予測前提条件と、大当たり終了時の遊技状態とが一致するので、始動入賞Hに対応する大当たり抽選の予測結果は、実際の大当たり抽選の抽選結果と一致する。ここで今回は、図34(b)に示すように、始動入賞Hに対応する大当たり抽選の抽選結果が確変大当たりとなる。
上述したように、エンディング演出決定処理では、先読み情報における大当たり抽選の予測結果と、実際の大当たり抽選の抽選結果とが一致し、その先読み情報における大当たり抽選の予測結果が大当たりを示すものである場合に、エンディング演出の表示態様として「確定演出表示」を設定するか否かを決定するように構成している。また、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに格納されている他の先読み情報については確認しないように構成している。これは、「確定演出表示」が、大当たりが終了することと共に保留されている大当たり抽選において抽選結果が大当たりになることを遊技者に報知するものなので、保留されている大当たり抽選の中に、少なくとも1つ大当たりになるものがあれば、その他の先読み情報についてまで抽選結果を確認する必要がないからである。
よって、この場合は、上述したように、S1404〜S1410の各処理の繰り返しを止めて、S1411の処理に移行し、エンディング演出の表示態様として確定演出表示を設定するか否かを決定する処理が行われる。つまり、今回のエンディング演出決定処理では、始動入賞Iに対応する先読み情報は参照されないので、エンディング演出において「確定演出表示」を行えると共に、不要な処理の実行を抑制できる。
そして、エンディング演出決定処理において、エンディング演出の表示態様が確定演出表示に設定された場合には、大当たり演出(エンディング演出)が終了し、その大当たり演出の終了時に保留されていた大当たり抽選が順番に行われると、何れかの抽選で大当たりになる。従って、エンディング演出において「確定演出表示」が行われたにも関わらず、その後、大当たり演出(エンディング演出)が終了し、その大当たり演出の終了時に保留されていた大当たり抽選が全て行われても、実際には抽選結果が大当たりにならないという問題が発生することを抑制できる。
そして、エンディング演出において「確定演出表示」が行われると、遊技者は、大当たりが終了してから、保留されている大当たり抽選のうち何れかの抽選がなされた場合に、抽選結果が大当たりになるという期待感を持つことができる。よって、大当たりが終了してから抽選結果が大当たりとなるまで、保留されている大当たり抽選が行われる度に、遊技者を一喜一憂させることができる。また、抽選結果が外れであっても、大当たり抽選が行われる度に、次は大当たりになるという期待感が増していくので、遊技者の興趣を更に高めることができる。
次に、図35について説明する。図35(a)では、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態である場合に、大当たり抽選の抽選結果が通常大当たりと判定されて、その通常大当たりに対応する変動演出が実行され、更に、その変動演出の実行中に始動入賞J,K,Lが発生した状態を示している。尚、始動入賞Jに伴う大当たり抽選では、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態であれば抽選結果が通常大当たりになる一方、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態であれば抽選結果が外れになるものとし、始動入賞Kに伴う大当たり抽選では、パチンコ機10の遊技状態(低確率状態、高確率状態)に関わらず、抽選結果が外れになるものとする。また、始動入賞Lに伴う大当たり抽選では、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態であれば抽選結果が確変大当たりになる一方、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態であれば抽選結果が外れになるものとする。
図35(a)に示すように、変動演出の実行中に始動入賞Jが発生した場合、大当たり中でなく、パチンコ機10の遊技状態は高確率状態なので、始動入賞Jについて先読みが行われる場合には、予測前提条件として、始動入賞時の遊技状態である高確率状態が選択され、その先読みが行われる。その結果、始動入賞Jに対応する大当たり抽選の予測結果は通常大当たりとなる。そして、先読みが終了すると、始動入賞Jに対応する先読みコマンドが、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信され、その先読みコマンドにより示される予測前提条件や、大当たり抽選の予測結果などが、先読み情報格納エリア223aの第1保留エリアに記憶される。
また、始動入賞Kの発生時も始動入賞Jと同様に、大当たり中でなく、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態なので、始動入賞Kについて先読みが行われる場合には、予測前提条件として、始動入賞時の遊技状態である高確率状態が選択され、その先読みが行われる。その結果、始動入賞Kに対応する大当たり抽選の予測結果は外れとなり、始動入賞Kに対応する先読みコマンドが、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信され、その先読みコマンドにより示される予測前提条件や、大当たり抽選の予測結果などが、先読み情報格納エリア223aの第2保留エリアに記憶される。
また、始動入賞Lの発生時も始動入賞Jと同様に、大当たり中でなく、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態なので、始動入賞Lについて先読みが行われる場合には、予測前提条件として、始動入賞時の遊技状態である高確率状態が選択され、その先読みが行われる。その結果、始動入賞Lに対応する大当たり抽選の予測結果は確変大当たりとなり、始動入賞Lに対応する先読みコマンドが、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信され、その先読みコマンドにより示される予測前提条件や、大当たり抽選の予測結果などが、先読み情報格納エリア223aの第3保留エリアに記憶される。
その後、大当たり演出が開始されるタイミングになると、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へファンファーレコマンドが送信される。今回の大当たりは通常大当たりなので、ファンファーレコマンドの中には、大当たり終了後、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態になることを示す情報が含まれて、音声ランプ制御装置113へ送信される。尚、パチンコ機10の遊技状態は、大当たり演出が開始されると、高確率状態から低確率状態となる。また、今回の大当たりは通常大当たりなので、大当たり演出が終了しても、パチンコ機10の遊技状態は引き続き低確率状態となる。そして、大当たり演出が終了すると、まず、始動入賞Jに伴う大当たり抽選が行われて、その大当たり抽選に伴う変動演出が実行され、続けて、始動入賞Kに伴う大当たり抽選が行われて、その大当たり抽選に伴う変動演出が実行される。その後、始動入賞Lに伴う大当たり抽選が行われて、その大当たり抽選に伴う変動演出が実行される。
上述したように、エンディング演出決定処理では、先読み情報格納エリア223aの保留エリアのうち、格納された順序の早い先読み情報から取得されるので、まず、1回目のS1404の処理において、始動入賞Jに対応する大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とが取得される。そして、1回目のS1405の処理において、その取得された予測前提条件と、ファンファーレコマンドにより示される大当たり終了時のパチンコ機10の遊技状態(低確率状態)とが比較される。この比較では、始動入賞Jに対応する予測前提条件と、大当たり終了時の遊技状態とが異なるので、始動入賞Jに対応する大当たり抽選の予測結果は、実際の大当たり抽選の抽選結果と一致しない。
しかしながら、図35(b)に示すように、予測前提条件と、大当たり終了時の遊技状態とが一致しなくても、始動入賞Jに対応する大当たり抽選の抽選結果は、大当たりである。上述したように、本実施形態では、先読みの予測前提条件が、大当たり終了時の遊技状態と一致していなくても、先読み情報における大当たり抽選の抽選結果が大当たりであれば、実際の大当たり抽選では、その抽選結果が外れとなる。
即ち、本実施形態では、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1に格納されている当たり値と、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2に格納されている当たり値とが、重複した値とならないように、それぞれ当たり値を設定している。よって、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態の場合に大当たりとなる乱数値(カウンタC1の値)は、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態の場合、外れとなる。同様に、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態の場合に大当たりとなる乱数値(カウンタC1の値)は、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態の場合、外れとなる。よって、この場合は、先読み情報に対応する大当たり抽選の抽選結果が不明とならず、抽選結果が外れになると一意に決まる。
従って、エンディング演出決定処理では、次に、2回目のS1404の処理において、始動入賞Kに対応する大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とが取得され、2回目のS1405の処理において、その取得された予測前提条件と、大当たり終了時の遊技状態(低確率状態)とが比較される。しかしながら、この比較でも、始動入賞Kに対応する予測前提条件と、大当たり終了時の遊技状態とが一致しない。更に、今回は、図35(b)に示すように、始動入賞Kに対応する大当たり抽選の抽選結果が外れとなる。
上述したように、先読みの予測前提条件と、大当たり終了時の遊技状態とが一致しておらず、更に、先読み情報における大当たり抽選の抽選結果は外れの場合には、実際の大当たり抽選の抽選結果が大当たりになるのか、外れになるのか不明となる。
そして、上述したエンディング演出決定処理では、実際の大当たり抽選の抽選結果が大当たりになるのか、外れになるのか不明となる場合、S1404〜S1410の各処理には戻らず、予測結果が不明となる残りの先読み情報については確認しないように構成している。よって、この場合は、S1404〜S1410の各処理には戻らず、S1415の処理に移行し、エンディング演出の表示態様として通常表示を設定する処理を行う。つまり、今回のエンディング演出決定処理では、始動入賞Lに対応する先読み情報は参照されないので、不要な処理の実行を抑制できる。
次に、図36について説明する。図36(a)では、大当たり抽選の抽選結果が確変大当たりとなって、パチンコ機10が大当たりになり、更に、その大当たりに応じた大当たり演出の実行中に、始動入賞M,N,Oが発生した状態を示している。尚、始動入賞Mに伴う大当たり抽選では、パチンコ機10の遊技状態(低確率状態、高確率状態)に関わらず、抽選結果が外れになるものとし、始動入賞Nに伴う大当たり抽選では、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態であれば抽選結果が外れになる一方、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態であれば抽選結果が通常大当たりになるものとする。また、始動入賞Oに伴う大当たり抽選では、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態であれば抽選結果が確変大当たりになる一方、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態であれば抽選結果が外れになるものとする。尚、上述したように、パチンコ機10が大当たり中の場合は、大当たり抽選が行われないものの、その遊技状態は低確率状態になっている。
図36(a)に示すように、大当たり演出の実行中に始動入賞Mが発生した場合、パチンコ機10の遊技状態は低確率状態であるが、大当たり中なので、始動入賞Mについて先読みが行われる場合には、予測前提条件として、大当たり終了時の遊技状態である高確率状態が選択され、その先読みが行われる。その結果、始動入賞Mに対応する大当たり抽選の予測結果は外れとなる。そして、先読みが終了すると、始動入賞Mに対応する先読みコマンドが、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信され、その先読みコマンドにより示される予測前提条件や、大当たり抽選の予測結果などが、先読み情報格納エリア223aの第1保留エリアに記憶される。
また、始動入賞Nの発生時も始動入賞Mと同様に、パチンコ機10の遊技状態は低確率状態であるが、大当たり中なので、始動入賞Nについて先読みが行われる場合には、予測前提条件として、大当たり終了時の遊技状態である高確率状態が選択され、その先読みが行われる。その結果、始動入賞Nに対応する大当たり抽選の予測結果は外れとなり、始動入賞Nに対応する先読みコマンドが、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信され、その先読みコマンドにより示される予測前提条件や、大当たり抽選の予測結果などが、先読み情報格納エリア223aの第2保留エリアに記憶される。
また、始動入賞Oの発生時も始動入賞Mと同様に、パチンコ機10の遊技状態は低確率状態であるが、大当たり中なので、始動入賞Oについて先読みが行われる場合には、予測前提条件として、大当たり終了時の遊技状態である高確率状態が選択され、その先読みが行われる。その結果、始動入賞Oに対応する大当たり抽選の予測結果は確変大当たりとなり、始動入賞Oに対応する先読みコマンドが、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信され、その先読みコマンドにより示される予測前提条件や、大当たり抽選の予測結果などが、先読み情報格納エリア223aの第3保留エリアに記憶される。
なお、図36に示す例では、既に大当たり演出が実行されているが、大当たり演出が開始される前には、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へファンファーレコマンドが送信されている。今回の大当たりは確変大当たりなので、そのファンファーレコマンドの中には、大当たり終了時にパチンコ機10の遊技状態が高確率状態になることを示す情報が含まれて、音声ランプ制御装置113へ送信されている。尚、パチンコ機10の遊技状態は、大当たり演出中、大当たり抽選は行われないが低確率状態となる。また、今回の大当たりは確変大当たりなので、大当たり演出の終了時に、パチンコ機10の遊技状態は低確率状態から高確率状態となる。そして、大当たり演出が終了すると、まず、始動入賞Mに伴う大当たり抽選が行われて、その大当たり抽選に伴う変動演出が実行され、続けて、始動入賞Nに伴う大当たり抽選が行われて、その大当たり抽選に伴う変動演出が実行される。その後、始動入賞Oに伴う大当たり抽選が行われて、その大当たり抽選に伴う変動演出が実行される。
上述したように、エンディング演出決定処理では、先読み情報格納エリア223aの保留エリアのうち、格納された順序の早い先読み情報から取得されるので、まず、1回目のS1404の処理において、始動入賞Mに対応する大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とが取得される。そして、1回目のS1405の処理において、その取得された予測前提条件と、ファンファーレコマンドにより示される大当たり終了時のパチンコ機10の遊技状態(高確率状態)とが比較される。この比較では、始動入賞Mに対応する予測前提条件と、大当たり終了時の遊技状態とが一致するので、始動入賞Mに対応する大当たり抽選の予測結果は、実際の大当たり抽選の抽選結果と一致する。
しかしながら、図36(b)に示すように、始動入賞Mに対応する大当たり抽選の抽選結果は外れなので、次に、2回目のS1404の処理において、始動入賞Nに対応する大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とが取得され、2回目のS1405の処理において、その取得された予測前提条件と、大当たり終了時の遊技状態(高確率状態)とが比較される。この比較でも、始動入賞Nに対応する予測前提条件と、大当たり終了時の遊技状態とが一致するので、始動入賞Nに対応する大当たり抽選の予測結果は、実際の大当たり抽選の抽選結果と一致する。
しかしながら、今回も、図36(b)に示すように、始動入賞Nに対応する大当たり抽選の抽選結果は外れなので、次に、3回目のS1404の処理において、始動入賞Oに対応する大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とが取得され、3回目のS1405の処理において、その取得された予測前提条件と、大当たり終了時の遊技状態(高確率状態)とが比較される。この比較でも、始動入賞Oに対応する予測前提条件と、大当たり終了時の遊技状態とが一致するので、始動入賞Oに対応する大当たり抽選の予測結果は、実際の大当たり抽選の抽選結果と一致する。ここで今回は、図36(b)に示すように、始動入賞Oに対応する大当たり抽選の抽選結果が確変大当たりとなる。
上述したように、エンディング演出決定処理では、先読み情報における大当たり抽選の予測結果と、実際の大当たり抽選の抽選結果とが一致し、その先読み情報における大当たり抽選の予測結果が大当たりを示すものである場合に、エンディング演出の表示態様として「確定演出表示」を設定するか否かを決定するように構成している。よって、この場合は、上述したように、S1404〜S1410の各処理の繰り返しを止めて、S1411の処理に移行し、エンディング演出の表示態様として確定演出表示を設定するか否かを決定する処理が行われる。
そして、エンディング演出決定処理において、エンディング演出の表示態様が確定演出表示に設定された場合には、大当たり演出(エンディング演出)が終了し、その大当たり演出の終了時に保留されていた大当たり抽選が順番に行われると、何れかの抽選で大当たりになる。従って、エンディング演出において「確定演出表示」が行われたにも関わらず、その後、大当たり演出(エンディング演出)が終了し、その大当たり演出の終了時に保留されていた大当たり抽選が全て行われても、実際には抽選結果が大当たりにならないという問題が発生することを抑制できる。
そして、エンディング演出において「確定演出表示」が行われると、遊技者は、大当たりが終了してから、保留されている大当たり抽選のうち何れかの抽選がなされた場合に、抽選結果が大当たりになるという期待感を持つことができる。よって、大当たりが終了してから抽選結果が大当たりとなるまで、保留されている大当たり抽選が行われる度に、遊技者を一喜一憂させることができる。また、抽選結果が外れであっても、大当たり抽選が行われる度に、次は大当たりになるという期待感が増していくので、遊技者の興趣を更に高めることができる。
次に、図37について説明する。図37(a)では、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態である場合に、大当たり抽選の抽選結果が通常大当たりと判定されて、その通常大当たりに対応する変動演出が実行され、更に、その変動演出の実行中に始動入賞Pが発生した状態を示している。また、通常大当たりに対応する変動演出が終了して、パチンコ機10が大当たりになり、更に、その大当たりに伴う大当たり演出の実行中に、始動入賞Q,Rが発生した状態を示している。尚、始動入賞Pに伴う大当たり抽選では、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態であれば抽選結果が通常大当たりになる一方、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態であれば抽選結果が外れになるものとし、始動入賞Qに伴う大当たり抽選では、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態であれば抽選結果が外れになる一方、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態であれば抽選結果が確変大当たりになるものとする。また、始動入賞Rに伴う大当たり抽選では、パチンコ機10の遊技状態(低確率状態、高確率状態)に関わらず、抽選結果が外れになるものとする。また、パチンコ機10が大当たり中の場合は、大当たり抽選が行われないものの、その遊技状態は低確率状態になっている。
図37(a)に示すように、変動演出の実行中に始動入賞Pが発生した場合、パチンコ機10の遊技状態は高確率状態なので、始動入賞Pについて先読みが行われる場合には、予測前提条件として高確率状態が選択され、その先読みが行われる。その結果、始動入賞Pに対応する大当たり抽選の予測結果は通常大当たりとなる。そして、先読みが終了すると、始動入賞Pに対応する先読みコマンドが、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信され、その先読みコマンドにより示される予測前提条件や、大当たり抽選の予測結果などが、先読み情報格納エリア223aの第1保留エリアに記憶される。
その後、大当たり演出が開始されるタイミングになると、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へファンファーレコマンドが送信される。今回の大当たりは通常大当たりなので、ファンファーレコマンドの中には、大当たり終了後、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態になることを示す情報が含まれて、音声ランプ制御装置113へ送信される。尚、パチンコ機10の遊技状態は、大当たり演出が開始されると、高確率状態から低確率状態となる。また、今回の大当たりは通常大当たりなので、大当たり演出が終了しても、パチンコ機10の遊技状態は引き続き低確率状態となる。
図37(a)に示すように、大当たり演出の実行中に始動入賞Qが発生した場合、パチンコ機10の遊技状態は低確率状態であるが、大当たり中なので、始動入賞Qについて先読みが行われる場合には、予測前提条件として、大当たり終了時の遊技状態である低確率状態が選択され、その先読みが行われる。その結果、始動入賞Qに対応する大当たり抽選の予測結果は確変大当たりとなる。そして、先読みが終了すると、始動入賞Qに対応する先読みコマンドが、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信され、その先読みコマンドにより示される予測前提条件や、大当たり抽選の予測結果などが、先読み情報格納エリア223aの第2保留エリアに記憶される。
また、始動入賞Rの発生時も始動入賞Qと同様に、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態であるが、大当たり中なので、始動入賞Rについて先読みが行われる場合には、予測前提条件として、大当たり終了時の遊技状態である低確率状態が選択され、その先読みが行われる。その結果、始動入賞Rに対応する大当たり抽選の予測結果は外れとなり、始動入賞Rに対応する先読みコマンドが、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信され、その先読みコマンドにより示される予測前提条件や、大当たり抽選の予測結果などが、先読み情報格納エリア223aの第3保留エリアに記憶される。そして、大当たり演出が終了すると、まず、始動入賞Pに伴う大当たり抽選が行われて、その大当たり抽選に伴う変動演出が実行され、続けて、始動入賞Qに伴う大当たり抽選が行われて、その大当たり抽選に伴う変動演出が実行される。その後、始動入賞Rに伴う大当たり抽選が行われて、その大当たり抽選に伴う変動演出が実行される。
上述したように、エンディング演出決定処理では、先読み情報格納エリア223aの保留エリアのうち、格納された順序の早い先読み情報から取得されるので、まず、1回目のS1404の処理において、始動入賞Pに対応する大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とが取得される。そして、1回目のS1405の処理において、その取得された予測前提条件と、ファンファーレコマンドにより示される大当たり終了時のパチンコ機10の遊技状態(低確率状態)とが比較される。この比較では、始動入賞Pに対応する予測前提条件と、大当たり終了時の遊技状態とが異なるので、始動入賞Pに対応する大当たり抽選の予測結果は、実際の大当たり抽選の抽選結果と一致しない。
しかしながら、図37(b)に示すように、予測前提条件と、大当たり終了時の遊技状態とが一致しなくても、始動入賞Pに対応する大当たり抽選の抽選結果は、大当たりである。上述したように、本実施形態では、先読みの予測前提条件が、大当たり終了時の遊技状態と一致していなくても、先読み情報における大当たり抽選の抽選結果が大当たりであれば、実際の大当たり抽選では、その抽選結果が外れとなる。よって、この場合は、先読み情報に対応する大当たり抽選の抽選結果が不明とならず、抽選結果が外れになると一意に決まる。
従って、エンディング演出決定処理では、次に、2回目のS1404の処理において、始動入賞Qに対応する大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とが取得され、2回目のS1405の処理において、その取得された予測前提条件と、大当たり終了時の遊技状態(低確率状態)とが比較される。この比較では、始動入賞Qに対応する予測前提条件と、大当たり終了時の遊技状態とが一致するので、始動入賞Qに対応する大当たり抽選の予測結果は、実際の大当たり抽選の抽選結果と一致する。ここで今回は、図36(b)に示すように、始動入賞Qに対応する大当たり抽選の抽選結果が確変大当たりとなる。
上述したように、エンディング演出決定処理では、先読み情報における大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが一致し、その先読み情報における大当たり抽選の予測結果が大当たりを示すものである場合に、エンディング演出の表示態様として「確定演出表示」を設定するか否かを決定するように構成している。また、この場合には、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに格納されている残りの先読み情報については確認しないように構成している。これは、「確定演出表示」が、大当たりが終了することと共に保留されている大当たり抽選において抽選結果が大当たりになることを遊技者に報知するものなので、主制御装置110において保留されている大当たり抽選の中に、少なくとも1つ大当たりになるものがあれば、他の大当たり抽選の抽選結果は何でも良く、残りの先読み情報についてまで抽選結果を確認する必要がないからである。
よって、この場合は、上述したように、S1404〜S1410の各処理の繰り返しを止めて、S1411の処理に移行し、エンディング演出の表示態様として確定演出表示を設定するか否かを決定する処理が行われる。つまり、今回のエンディング演出決定処理では、始動入賞Rに対応する先読み情報は参照されないので、エンディング演出において「確定演出表示」を行えると共に、不要な処理の実行を抑制できる。
そして、エンディング演出決定処理において、エンディング演出の表示態様が確定演出表示に設定された場合には、大当たり演出(エンディング演出)が終了し、その大当たり演出の終了時に保留されていた大当たり抽選が順番に行われると、何れかの抽選で大当たりになる。従って、エンディング演出において「確定演出表示」が行われたにも関わらず、その後、大当たり演出(エンディング演出)が終了し、その大当たり演出の終了時に保留されていた大当たり抽選が全て行われても、実際には抽選結果が大当たりにならないという問題が発生することを抑制できる。
そして、エンディング演出において「確定演出表示」が行われると、遊技者は、大当たりが終了してから、保留されている大当たり抽選のうち何れかの抽選がなされた場合に、抽選結果が大当たりになるという期待感を持つことができる。よって、大当たりが終了してから抽選結果が大当たりとなるまで、保留されている大当たり抽選が行われる度に、遊技者を一喜一憂させることができる。また、抽選結果が外れであっても、大当たり抽選が行われる度に、次は大当たりになるという期待感が増していくので、遊技者の興趣を高めることができる。
次に、図38を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示設定処理(S1311)について説明する。図38は、この変動表示設定処理(S1311)を示したフローチャートである。この変動表示設定処理(S1311)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図29参照)の中で実行され、第3図柄表示装置81において変動演出を実行させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて表示用変動パターンコマンドを生成し設定する。
変動表示設定処理では、まず、RAM223に設けられた変動開始フラグ223dがオンか否かを判別する(S1701)。そして、変動開始フラグ223dがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合(S1701:No)、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信していない状態であるので、S1706の処理へ移行する。一方、変動開始フラグ223dがオンであると判別された場合(S1701:Yes)、変動開始フラグ223dをオフし(S1702)、次いで、コマンド判定処理(図30参照)のS1203の処理において、変動パターンコマンドから抽出した変動演出における変動パターン種別を、RAM223より取得する(S1703)。
そして、取得した変動パターン種別に基づいて、表示制御装置114へ通知するための表示用変動パターンコマンドを生成して、そのコマンドを表示制御装置114へ送信するために設定する(S1704)。表示制御装置114では、この表示用変動パターンコマンドを受信することによって、この表示用変動パターンコマンドによって示される変動パターンで、第3図柄表示装置81において第3図柄の変動表示が行われるように、その変動演出の表示制御が開始される。
次いで、入賞情報格納エリア223aに格納されたデータをシフトする(S1705)。S1705の処理では、入賞情報格納エリア223aの第1エリア〜第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、第1エリア→実行エリア、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトする。データをシフトした後は、S1706の処理へ移行する。
S1706の処理では、RAM233に設けられた停止種別選択フラグ223eがオンか否かを判別する(S1706)。そして、停止種別選択フラグ223eがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合(S1706:No)、主制御装置110より停止種別コマンドを受信していない状態であるので、この変動表示設定処理を終了し、メイン処理に戻る。一方、停止種別選択フラグ223eがオンであると判別された場合(S1706:Yes)、停止種別選択フラグ223eをオフし(S1707)、次いで、コマンド判定処理(図30参照)のS1206の処理において、停止種別コマンドから抽出された変動演出における停止種別を、RAM223より取得する(S1708)。
次に、S1708の処理で取得した停止種別が「大当たり」に対応する停止種別であるか否か判別する(S1709)。取得した停止種別が「大当たり」に対応する停止種別の場合(S1709:Yes)、S1711の処理へ移行する。一方、取得した停止種別が「外れ」に対応する停止種別の場合(S1709:No)、更に、連続予告回数カウンタ223hの値が2以上であるか否かを判別する(S1710)。
その結果、連続予告回数カウンタ223hの値が2以上である場合(S1710:Yes)、変動演出に対して連続予告演出の実行が設定されているので、変動演出の停止種別としてチャンス目を設定し(S1712)、S1713の処理へ移行する。このS1712の処理によって、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別が、主制御装置110からの停止種別コマンドによって指示された停止種別に代えて、チャンス目(中ラインL2上の図柄が左図柄列Z1から順に「3」「4」「1」)に設定される。これにより、連続予告演出として、第3図柄表示装置81における変動演出の停止時に、チャンス目となる停止図柄を表示させることができる。
一方、S1710の処理において、連続予告回数カウンタ223hの値が2未満である場合は(S1710:No)、連続予告演出の実行された最後の変動演出が実行される場合(連続予告回数カウンタ223hの値が1)か、又は、連続予告演出の実行が設定されていない場合(連続予告回数カウンタ223hの値が0)であるので、S1711の処理へ移行する。S1711の処理では、主制御装置110からの停止種別コマンドによって指示された停止種別をそのまま、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別として設定し(S1711)、S1713の処理へ移行する。
このS1711の処理により、連続予告回数カウンタ223hの値が1の場合は、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出であるため、停止種別としてチャンス目の設定は行われず、連続予告回数カウンタ223hの値が0の場合と同様に、主制御装置110から通知された停止種別が設定される。
S1713の処理では、設定された停止種別に基づいて、表示制御装置114へ通知するための表示用停止種別コマンドを生成して、そのコマンドを表示制御装置114へ送信するために設定する(S1713)。表示制御装置114では、この表示用停止種別コマンドを受信することによって、この表示用停止種別コマンドによって示される停止種別に応じた停止図柄が、第3図柄表示装置81で停止表示されるように、変動演出の停止表示が制御される。
次に、連続予告回数カウンタ223hの値が1以上であるか否かを判別し(S1714)、連続予告回数カウンタ223hの値が1以上である場合には(S1714:Yes)、連続予告回数カウンタ223hの値を1減算して(S1715)、本処理を終了する。一方、連続予告回数カウンタ223hの値が0である場合には(S1714:No)、S1715の処理をスキップして、本処理を終了する。
次に、図38を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示設定処理(S1112)について説明する。図38は、この変動表示設定処理(S1112)を示したフローチャートである。この変動表示設定処理(S1112)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図29参照)の中で実行され、第3図柄表示装置81において変動演出を実行させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて表示用変動パターンコマンドを生成し設定する。
変動表示設定処理では、まず、RAM223に設けられた変動開始フラグ223dがオンか否かを判別する(S1501)。そして、変動開始フラグ223dがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合(S1501:No)、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信していない状態であるので、S1507の処理へ移行する。一方、変動開始フラグ223dがオンであると判別された場合(S1501:Yes)、変動開始フラグ223dをオフし(S1502)、次いで、コマンド判定処理(図31参照)のS1203の処理において、変動パターンコマンドから抽出した変動演出における変動パターン種別を、RAM223より取得する(S1503)。
そして、取得した変動パターン種別に基づいて、表示制御装置114へ通知するための表示用変動パターンコマンドを生成して、そのコマンドを表示制御装置114へ送信するために設定する(S1504)。表示制御装置114では、この表示用変動パターンコマンドが受信されると、この表示用変動パターンコマンドによって示される変動パターン種別で、第3図柄表示装置81において第3図柄の変動表示が行われるように、その変動演出の表示制御が開始される。
次いで、保留球数カウンタ223bの値を1減算して(S1505)、先読み情報格納エリア223aに格納されている先読み情報(データ)をシフトする(S1506)。S1506の処理では、先読み情報格納エリア223aの保留第1エリア〜保留第4エリアに格納されている先読み情報を、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内の先読み情報をシフトする。データをシフトした後は、S1507の処理へ移行する。
S1507の処理では、RAM233に設けられた停止種別選択フラグ223eがオンか否かを判別する(S1507)。そして、停止種別選択フラグ223eがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合(S1507:No)、主制御装置110より停止種別コマンドを受信していない状態であるので、この変動表示設定処理を終了し、メイン処理に戻る。一方、停止種別選択フラグ223eがオンであると判別された場合(S1507:Yes)、停止種別選択フラグ223eをオフし(S1508)、次いで、コマンド判定処理(図31参照)のS1206の処理において、停止種別コマンドから抽出された変動演出における停止種別を、RAM223より取得する(S1509)。
次に、S1509の処理で取得した停止種別が「大当たり」に対応する停止種別であるか否か判別する(S1510)。取得した停止種別が「大当たり」に対応する停止種別の場合(S1510:Yes)、S1512の処理へ移行する。一方、取得した停止種別が「外れ」に対応する停止種別の場合(S1510:No)、更に、連続予告回数カウンタ223hの値が2以上であるか否かを判別する(S1511)。
その結果、連続予告回数カウンタ223hの値が2以上である場合(S1511:Yes)、変動演出に対して連続予告演出の実行が設定されているので、変動演出の停止種別としてチャンス目を設定し(S1513)、S1514の処理へ移行する。このS1513の処理によって、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別が、主制御装置110からの停止種別コマンドによって指示された停止種別に代えて、チャンス目(中ラインL2上の図柄が左図柄列Z1から順に「3」「4」「1」)に設定される。これにより、連続予告演出として、第3図柄表示装置81における変動演出の停止時に、チャンス目となる停止図柄を表示させることができる。
一方、S1511の処理において、連続予告回数カウンタ223hの値が2未満である場合は(S1511:No)、連続予告演出の実行された最後の変動演出が実行される場合(連続予告回数カウンタ223hの値が1)か、又は、連続予告演出の実行が設定されていない場合(連続予告回数カウンタ223hの値が0)であるので、S1512の処理へ移行する。S1512の処理では、主制御装置110からの停止種別コマンドによって指示された停止種別をそのまま、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別として設定し(S1512)、S1514の処理へ移行する。
このS1512の処理により、連続予告回数カウンタ223hの値が1の場合は、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出であるため、停止種別としてチャンス目の設定は行われず、連続予告回数カウンタ223hの値が0の場合と同様に、主制御装置110から通知された停止種別が設定される。
S1514の処理では、設定された停止種別に基づいて、表示制御装置114へ通知するための表示用停止種別コマンドを生成して、そのコマンドを表示制御装置114へ送信するために設定する(S1514)。表示制御装置114では、この表示用停止種別コマンドが受信されると、この表示用停止種別コマンドによって示される停止種別に応じた停止図柄が、第3図柄表示装置81で停止表示されるように、変動演出の停止表示が制御される。
次に、連続予告回数カウンタ223hの値が1以上であるか否かを判別し(S1515)、連続予告回数カウンタ223hの値が1以上である場合には(S1515:Yes)、連続予告回数カウンタ223hの値を1減算して(S1516)、本処理を終了する。一方、連続予告回数カウンタ223hの値が0である場合には(S1515:No)、S1516の処理をスキップして、本処理を終了する。
次に、図39から図52を参照して、表示制御装置114のMPU231により実行される各制御について説明する。かかるMPU231の処理としては大別して、電源投入後から繰り返し実行されるメイン処理と、音声ランプ制御装置113よりコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込処理と、画像コントローラ237より1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に送信されるV割込信号をMPU231が検出した場合に実行されるV割込処理とがある。MPU231は、通常、メイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込信号の検出に合わせて、コマンド割込処理やV割込処理を実行する。尚、コマンドの受信とV割込信号の検出とが同時に行われた場合は、コマンド受信処理を優先的に実行する。これにより、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込処理を実行させることができる。
まず、図39を参照して、表示制御装置114内のMPU231により実行されるメイン処理について説明する。図39は、このメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理は、電源投入時の初期化処理を実行するものである。
このメイン処理の起動は、具体的には、以下の流れに従って行われる。電源装置115から表示制御装置114に対して電源が投入され、システムリセットが解除されると、MPU231は、そのハードウェア構成によって、MPU231内に設けられた命令ポインタ231aを「0000H」に設定すると共に、命令ポインタ231aにて示されるアドレス「0000H」をバスライン240に対して指定する。キャラクタROM234のROMコントローラ234bは、バスライン240に指定されたアドレスが「0000H」であることを検知すると、NOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されたブートプログラムをバッファRAM234cにセットして、対応するデータ(命令コード)をMPU231へ出力する。そして、MPU231は、キャラクタROM234から受け取った命令コードをフェッチし、そのフェッチした命令に応じた処理の実行を開始することで、メイン処理を起動する。
ここで、仮にシステムリセット解除後にMPU231によって最初に処理されるブートプログラムを全てNAND型フラッシュメモリ234aに記憶させた場合、キャラクタROM234は、バスライン240に指定されたアドレスが「0000H」であることを検知すると、アドレス「0000H」に対応するデータ(命令コード)を含む1ページ分のデータをNAND型フラッシュメモリ234aから読み出してバッファRAM234cにセットしなければならない。そして、NAND型フラッシュメモリ234aの性質上、その読み出しからバッファRAM234cへのセットに多大な時間を要するので、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してからアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取るまでに多くの待ち時間を消費することとなる。よって、MPU231の起動にかかる時間が長くなるので、結果として、表示制御装置114における第3図柄表示装置81の制御が即座に開始されないおそれがあるという問題点が生じる。
これに対し、本実施形態のように、ブートプログラムのうち、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令がNOR型ROM234dに格納されることにより、NOR型ROMは高速にデータを読み出すことが可能なメモリであるため、システムリセット解除後にMPU231からバスライン240を介してアドレス「0000H」が指定されると、キャラクタROM234は即座にNOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されたブートプログラムをバッファRAM234cにセットして、対応するデータ(命令コード)をMPU231へ出力することができる。よって、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してから短い時間でアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取ることができるので、MPU231においてメイン処理の起動を短時間で行うことができる。従って、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234に制御プログラムを格納しても、表示制御装置114における第3図柄表示装置81の制御を即座に開始することができる。
以上のようにしてメイン処理が実行されると、まず、ブートプログラムによって実行されるブート処理を実行し(S1601)、第3図柄表示装置81に対する各種制御が実行可能となるように表示制御装置114を起動する。
ここで、図40を参照して、ブート処理(S1601)について説明する。図40は、表示制御装置114のMPU231において、メイン処理の中で実行されるブート処理(S1601)を示すフローチャートである。
上述したように、本実施形態では、MPU231によって実行される制御プログラムや固定値データは、従来の遊技機のように専用のプログラムROMを設けて記憶させるのではなく、第3図柄表示装置81に表示させる画像のデータを記憶させるために設けられたキャラクタROM234に記憶させている。そしてキャラクタROM234は、小面積で大容量化を図ることが可能なNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されているため、画像データだけでなく制御プログラム等を十分に記憶させておくことができる一方、制御プログラム等を記憶する専用のプログラムROMを設ける必要がない。よって、表示制御装置114における部品点数を削減することができ、製造コストを削減できるほか、部品数増加による故障発生率の増加を抑制することができる。
一方、NAND型フラッシュメモリは、特にランダムアクセスを行う場合において読み出し速度が遅いため、MPU231がNAND型フラッシュメモリ234aに格納された制御プログラムや固定値データを直接読み出して処理していては、MPU231として高性能のプロセッサを用いても、表示制御装置114の処理性能を悪化させてしまうおそれがある。そこで、本ブート処理では、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラム及び固定値データを、DRAMによって構成されるワークRAM233に設けられたプログラム格納エリア233aやデータテーブル格納エリア233bへ転送し格納する処理を実行する。
具体的には、まず、上述のMPU231及びキャラクタROM234のハードウェアによる動作に基づき、システムリセット解除後にNOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1より読み出されバッファRAM234cにセットされたブートプログラムに従って、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムのうち、所定量だけプログラム格納エリア233aへ転送する(S1701)。ここで転送される所定量の制御プログラムには、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されていない残りのブートプログラムが含まれる。
そして、命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233aの第1の所定番地、即ち、プログラム格納エリア233aに格納されたその残りのブートプログラムの先頭アドレスに設定する(S1702)。これにより、MPU231は、S1701の処理によってプログラム格納エリア233aに転送され格納された制御プログラムに含まれる残りのブートプログラムの実行を開始する。
また、S1702の処理により命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233aの所定番地に設定することで、MPU231は、そのワークRAM233のプログラム格納エリア233aに格納された制御プログラムを読み出しながら、各種処理を実行することになる。即ち、MPU231は、第2プログラム記憶エリア234a1を有するNAND型フラッシュメモリ234aから制御プログラムを読み出して命令フェッチするのではなく、プログラム格納エリア233aを有するワークRAM233に転送された制御プログラムを読み出して命令フェッチし、各種処理を実行する。上述したように、ワークRAM233はDRAMによって構成されるため、高速に読み出し動作が行われる。よって、制御プログラムを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、MPU231は高速に命令をフェッチし、その命令に対する処理を実行することができる。
S1702の処理により命令ポインタ231aが設定されると、続いて、その設定された命令ポインタ231aによって実行が開始される残りのブートプログラムに従って、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムのうちプログラム格納エリア233aに未転送である残りの制御プログラムと固定値データとを、所定量ずつプログラム格納エリア233a又はデータテーブル格納エリア233bへ転送する(S1703)。具体的には、制御プログラムおよび一部の固定データを、ワークRAM233のプログラム格納エリア233aに格納し、また、固定値データのうち上述の各種データテーブル(表示データテーブル、転送データテーブル)をデータテーブル格納エリア233bに転送する。
そして、ブート処理に必要なその他の処理を実行(S1704)した後、命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233aの第2の所定番地、即ち、このブート処理(図39のS1601参照)の終了後に実行すべき初期化処理(図39のS1602参照)に対応するプログラムの先頭アドレスを設定することで(S1705)、ブートプログラムの実行を終え、本ブート処理を終了する。
このように、ブート処理(S1601)が実行されることによって、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラム及び固定値データは、全てDRAMによって構成されたワークRAM233のプログラム格納エリア233a及びデータテーブル格納エリア233bに転送され、格納される。そして、ブート処理の終了時に、命令ポインタ231aが上述の第2の所定番地に設定され、以後、MPU231は、NAND型フラッシュメモリ234aを参照することなく、プログラム格納エリア233aに転送された制御プログラムを用いて各種処理を実行する。
よって、制御プログラムを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、システムリセット解除後にその制御プログラムや固定値データをワークRAM233のプログラム格納エリア233a及びデータテーブル格納エリア233bに転送することで、MPU231は、読み出し速度が高速なDRAMによって構成されるワークRAMから制御プログラムや固定値データを読み出して各種制御を行うことができるので、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、補助演出部を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
一方、NOR型ROM234dにブートプログラムを全て格納せずに、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令を格納しておき、残りのブートプログラムについては、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶させても、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを確実にプログラム格納エリア233aに転送することができる。よって、キャラクタROM234は、極めて小容量のNOR型ROM234dを追加するだけで、MPU231の起動を短時間で行うことができるようになるので、その短時間化に伴うキャラクタROM234のコスト増加を抑制することができる。
尚、図40に示すブート処理では、S1701の処理によってプログラム格納エリア233aに転送される所定量の制御プログラムに、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されていない残りのブートプログラムが全て含まれるように構成されているが、必ずしもこれに限られるものではなく、S1701の処理によってプログラム格納エリア233aに転送される所定量の制御プログラムは、S1702の処理に続いて処理すべきブート処理を実行するブートプログラムの一部としてもよい。ここで転送されるブートプログラムは、残りのブートプログラムを全て含む制御プログラムを所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、更に、これによりプログラム格納エリア233aに格納されたブートプログラムの先頭アドレスを命令ポインタ231aに設定する処理を実行するものであってもよい。そして、プログラム格納エリア233aに格納された残り全てのブートプログラムによって、S1703〜S1705の処理を実行するようにしてもよい。
また、S1701の処理によって転送されるブートプログラムは、残りのブートプログラムの一部を更に所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、続いて、これによりプログラム格納エリア233aに格納されたブートプログラムの先頭アドレスを命令ポインタ231aに設定する処理を実行するものであってもよい。また、この処理によってプログラム格納エリア233aに格納された一部のブートプログラムは、更に残りのブートプログラムの一部を所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、続いて、これによりプログラム格納エリア233aに格納されたブートプログラムの先頭アドレスを命令ポインタ231aに設定する処理を実行するものであってもよい。そして、残りのブートプログラムの一部を所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、続いて、これによりプログラム格納エリア233aに格納されたブートプログラムの先頭アドレスを命令ポインタ231aに設定する処理を、S1701及びS1702の処理を含めて複数回繰り返した後、S1703〜S1705の処理を実行するようにしてもよい。
これにより、ブートプログラムのプログラムサイズが大きく、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されていない残りのブートプログラムが一度にプログラム格納エリア233aへ転送できなくても、MPU231はプログラム格納エリア233aに既に格納されたブートプログラムを使用して、所定量ずつプログラム格納エリア233aに転送することができる。
また、本実施形態では、第1プログラム記憶エリア234d1に、ブートプログラムのうち、システムリセット解除時にまずMPU231によって実行されるブートプログラムの一部を記憶させる場合について説明したが、全てのブートプログラムを第1プログラム記憶エリア234d1に記憶させてもよい。この場合、MPU231は、ブート処理を開始すると、S1701及びS1702の処理を行わずに、S1703〜S1705の処理を実行してもよい。これにより、ブートプログラムをプログラム格納エリア233aへ転送する処理が不要となるので、キャラクタROM234かプログラム格納エリア233aへのプログラムの転送処理回数が減るため、ブート処理の処理時間を減らすことができる。よって、ブート処理後に可能となるMPU231における補助演出部の制御の開始をより早く行うことができる。
ここで、図39の説明に戻る。ブート処理を終了すると、次いで、ワークRAM233のプログラム格納エリア233aに転送され格納された制御プログラムに従って、初期設定処理を実行する(S1602)。具体的には、スタックポインタの値をMPU231内に設定すると共に、MPU231内のレジスタ群や、I/O装置等に対する各種の設定などを行う。また、ワークRAM233、常駐用ビデオRAM235、通常用ビデオRAM236の記憶をクリアする処理などが行われる。更に、ワークRAM233に各種フラグを設け、それぞれのフラグに初期値を設定する。尚、各フラグの初期値として、特に明示した場合を除き、「オフ」又は「0」が設定される。
更に、初期設定処理では、画像コントローラ237の初期設定を行った後、第3図柄表示装置81に特定の色の画像が画面全体に表示されるように、画像コントローラ237に対して、画像の描画および表示処理の実行を指示する。これにより、電源投入直後において、第3図柄表示装置81には、まず、特定の色の画像が画面全体に表示される。ここで、電源投入直後に第3図柄表示装置81の画面全体に表示される画像の色が、パチンコ機の機種に応じて異なる色となるように設定されている。これにより、製造時の工場等における動作チェックにおいて、電源投入直後に、その機種に応じた色の画像が第3図柄表示装置81に表示されるか否かを検査することで、パチンコ機10が正常に起動開始できるか否かを簡易かつ即座に判断することができる。
次いで、電源投入時主画像に対応する画像データを常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aへ転送するように、画像コントローラ237に対して転送指示を送信する(S1603)。この転送指示には、電源投入時主画像に対応する画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスおよび最終アドレスと、転送先の情報(ここでは、常駐用ビデオRAM235)と、転送先である電源投入時主画像エリア235aの先頭アドレスとが含まれており、画像コントローラ237は、この転送指示に従って、電源投入時主画像に対応する画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aに転送される。
そして、転送指示により示された画像データの転送が全て完了すると、画像コントローラ237は、MPU231に対して転送終了を示す転送終了信号を送信する。MPU231はこの転送終了信号を受信することにより、転送指示で指定した画像データの転送が終了したことを把握することができる。なお、画像コントローラ237は、転送指示により示された画像データの転送を全て完了した場合、画像コントローラ237の内部に設けられたレジスタまたは内蔵メモリの一部領域に、転送終了を示す転送終了情報を書き込むようにしてもよい。そして、MPU231は随時このレジスタまたは内蔵メモリの一部領域の情報を読み出し、画像コントローラ237による転送終了情報の書き込みを検出することによって、転送指示で指定した画像データの転送が終了したことを把握するようにしてもよい。
電源投入時主画像エリア235aに転送された画像データは、電源が遮断されるまで上書きされないように保持される。S1603の処理により画像コントローラ237に対して送信された転送指示に基づき、電源投入時主画像に対応する画像データの電源投入時主画像エリア235aへの転送が終了すると、次いで、電源投入時変動画像に対応する画像データを常駐用ビデオRAM235の電源投入時変動画像エリア235bへ転送するように、画像コントローラに対して転送指示を送信する(S1604)。この転送指示には、電源投入時変動画像に対応する画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスと、その画像データのデータサイズと、転送先の情報(ここでは、常駐用ビデオRAM235)と、転送先である電源投入時変動画像エリア235bの先頭アドレスとが含まれており、画像コントローラは、この転送指示に従って、電源投入時変動画像に対応する画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の電源投入時変動画像エリア235bに転送される。そして、電源投入時変動画像エリア235bに転送された画像データは、電源が遮断されるまで上書きされないように保持される。
S1604の処理により画像コントローラ237に対して送信された転送指示に基づき、電源投入時変動画像に対応する画像データの電源投入時変動画像エリア235bへの転送が終了すると、次いで、簡易画像表示フラグ233cをオンする(S1605)。これにより、簡易画像表示フラグ233cがオンの間は、後述する転送設定処理(図50(a)参照)において、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送するように画像コントローラ237へ転送を指示する常駐画像転送設定処理が実行される(図50(a)のS3102参照)。
また、簡易画像表示フラグ233cは、この常駐画像転送設定処理による画像コントローラ237への転送指示に基づき、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データのキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235への転送が終了するまでの間、オンに維持される。これにより、その間は、V割込処理(図41(b)参照)において、図13に示す電源投入時画像(電源投入時主画像や電源投入時変動画像)が描画されるように、簡易コマンド判定処理(図41(b)のS1908参照)および簡易表示設定処理(図41(b)のS1909参照)が実行される。
上述したように、本パチンコ機10では、キャラクタROM234にNAND型フラッシュメモリ234aを用いているため、その読み出し速度が遅いことに起因して、常駐用ビデオRAM235に格納すべき全ての画像データが、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されるまでに多くの時間を要する。そこで、本メイン処理のように、電源が投入された後、まず先に電源投入時主画像および電源投入時変動画像をキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送し、電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示することで、残りの常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM235に転送されている間、遊技者やホール関係者は、第3図柄表示装置81に表示された電源投入時主画像を確認することができる。よって、表示制御装置114は、電源投入時主画像を第3図柄表示装置114に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送することができる。一方、遊技者等は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間、何らかの初期化処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、初期化が完了するまで待機することができる。
また、製造時の工場等における動作チェックにおいても、電源投入時主画像がすぐに第3図柄表示装置81に表示されることによって、第3図柄表示装置81が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができ、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いることにより動作チェックの効率が悪化することを抑制できる。
また、パチンコ機10の表示制御装置114では、電源投入後に電源投入時主画像とあわせて電源投入時変動画像もキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送するので、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間に遊技者が遊技を開始したことにより、第1入球口64へ入球(始動入賞)があり、変動演出の開始指示が主制御装置110より音声ランプ制御装置113を介してあった場合、即ち、表示用変動パターンコマンドを受信した場合は、図13(b),(c)に示す電源投入時変動画像をその変動演出期間中に即座に表示させ、簡単な変動演出を行うことができる。よって、遊技者は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間であっても、その簡単な変動演出によって確実に抽選が行われたことを確認することができる。
また、上述したように、残りの常駐すべき画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されている間は、第3図柄表示装置81に電源投入時主画像が表示され続けるが、キャラクタROM234は読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されているので、その転送に時間がかかるので、電源投入後、電源投入時主画像が表示され続ける時間も長くなる。しかしながら、本パチンコ機10では、電源投入後に常駐用ビデオRAM235に転送された電源投入時変動画像を用いて簡易的な変動演出を行うことができるので、電源が投入された直後、例えば、停電復帰直後などにおいて、電源投入時主画像が表示されている間であっても、遊技者に安心して遊技を行わせることができる。
S1605の処理の後、割込許可を設定し(S1606)、以後、メイン処理は電源が切断されるまで、無限ループ処理を実行する。これにより、S1606の処理によって割込許可が設定されて以降、コマンドの受信およびV割込信号の検出に従って、コマンド割込処理およびV割込処理を実行する。
次いで、図41(a)を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるコマンド割込処理について説明する。図41(a)は、そのコマンド割込処理を示すフローチャートである。上述したように、音声ランプ制御装置113からコマンドを受信すると、MPU231によってコマンド割込処理が実行される。
このコマンド割込処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM233に設けられたコマンドバッファ領域に、その抽出したコマンドデータを順次格納して(S1801)、終了する。このコマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納された各種コマンドは、後述するV割込処理のコマンド判定処理または簡易コマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに応じた処理が行われる。
次いで、図41(b)を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理について説明する。図41(b)は、そのV割込処理を示すフローチャートである。このV割込処理では、コマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行すると共に、第3図柄表示装置81に表示させる画像を特定した上で、その画像の描画リスト(図18参照)を作成し、その描画リストを画像コントローラ237に送信することで、画像コントローラ237に対し、その画像の描画処理および表示処理の実行を指示するものである。
上述したように、このV割込処理は、画像コントローラ237からのV割込信号が検出されることによって実行が開始される。このV割込信号は、画像コントローラ237において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成され、MPU231に対して送信される信号である。よって、このV割込信号に同期させてV割込処理を実行することにより、画像コントローラ237に対して描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。よって、画像コントローラ237では、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファに、新たな描画指示に伴って画像が展開されたりすることを防止することができる。
ここでは、まず、V割込処理のフローの概略について説明し、次いで、各処理の詳細について他の図面を参照して説明する。このV割込処理では、図41(b)に示すように、まず、簡易画像表示フラグ233cがオンであるか否かを判別し(S1901)、簡易画像表示フラグ233cがオンではない、即ち、オフであれば(S1901:No)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データの転送が完了していることを意味するので、図13に示した電源投入時画像ではなく、通常の演出画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、コマンド判定処理(S1902)を実行し、次いで、表示設定処理(S1903)を実行する。
コマンド判定処理(S1902)では、コマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納された音声ランプ制御装置113からのコマンドの内容を解析し、そのコマンドに応じた処理を実行すると共に、表示用デモコマンドや表示用変動パターンコマンドが格納されていた場合は、デモ用表示データテーブル又は変動パターン種別に応じた変動表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定すると共に、設定された表示データテーブルに対応する転送データテーブルを転送データテーブルバッファ233eに設定する。
このコマンド判定処理では、その時点でコマンドバッファ領域に格納されている全てのコマンドを解析して、処理を実行する。これは、コマンド判定処理が、V割込処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンドバッファ領域に格納されている可能性が高いためである。特に、主制御装置110において、変動演出の開始が決定された場合、表示用変動パターンコマンドや表示用停止種別コマンドなどが同時にコマンドバッファ領域に格納されている可能性が高い。従って、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、主制御装置110や音声ランプ制御装置113によって選定された変動演出の態様や停止種別を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を第3図柄表示装置81に表示させるように、画像の描画を制御することができる。尚、このコマンド割込処理の詳細については、図42〜図46を参照して後述する。
表示設定処理(S1903)では、コマンド判定処理(S1902)などによって表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルの内容に基づき、第3図柄表示装置81において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を具体的に特定する。また、処理の状況などに応じて、第3図柄表示装置81に表示すべき演出態様を決定し、その決定した演出態様に対応する表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定する。尚、この表示設定処理の詳細については、図47〜図49を参照して後述する。
表示設定処理が実行された後、次いで、タスク処理を実行する(S1904)。このタスク処理では、表示設定処理(S1903)もしくは簡易表示設定処理(S1909)によって特定された、第3図柄表示装置81に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するスプライト(表示物)の種別を特定すると共に、各スプライト毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度といった描画に必要な各種パラメータを決定する。
次に、転送設定処理を実行する(S1905)。この転送設定処理では、簡易画像表示フラグ233cがオンである間は、画像コントローラ237に対して、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の所定エリアへ転送させる転送指示を設定する。また、簡易画像表示フラグ233cがオフである間は、転送データテーブルバッファ233eに設定される転送データテーブルの転送データ情報に基づき、画像コントローラ237に対して、所定の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aの所定サブエリアへ転送させる転送指示を設定すると共に、音声ランプ制御装置113から連続予告コマンドや背面画像変更コマンドを受信した場合にも、画像コントローラ237に対して、連続予告演出で使用する連続予告画像の画像データや変更後の背面画像の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aの所定サブエリアへ転送させる転送指示を設定する。尚、転送設定処理の詳細については、図50および図51を参照して後述する。
次いで、描画処理を実行する(S1906)。この描画処理では、タスク処理(S1904)で決定された、1フレームを構成する各種スプライトの種別やそれぞれのスプライトの描画に必要なパラメータと、転送設定処理(S1905)により設定された転送指示とから、図18に示す描画リストを生成し、描画対象バッファ情報と共に、その描画リストを画像コントローラ237に対して送信する。これにより、画像コントローラ237では、描画リストに従って、画像の描画処理を実行する。尚、描画処理の詳細については、図52を参照して後述する。
次いで、表示制御装置114に設けられた各種カウンタの更新処理を実行する(S1907)。そして、V割込処理を終了する。S1907の処理によって更新されるカウンタとしては、例えば、停止図柄を決定するための停止図柄カウンタ(図示せず)がある。この停止図柄カウンタの値は、ワークRAM233に格納され、V割込処理が実行される度に、更新処理が行われる。そして、コマンド判定処理において、表示用停止種別コマンドの受信が検出されると、表示用停止種別コマンドにより示される停止種別(15確変大当たり、2R確変大当たり、15R通常大当たり、前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れ、チャンス目)に対応する停止種別テーブルと停止種別カウンタとが比較され、第3図柄表示装置81に表示される変動演出後の停止図柄が最終的に設定される。
一方、S1901の処理において、簡易画像表示フラグ233cがオンであると判別されると(S1901:Yes)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データの転送が完了していないことを意味するので、図13に示した電源投入時画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、簡易コマンド判定処理(S1908)を実行し、次いで、簡易表示設定処理(S1909)を実行して、S1904の処理へ移行する。
次いで、図42〜図46を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述のコマンド判定処理(S1902)の詳細について説明する。まず、図42は、このコマンド判定処理を示すフローチャートである。
このコマンド判定処理では、図42に示すように、まず、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがあるか否かを判別し(S2001)、未処理の新規コマンドがなければ(S2001:No)、コマンド判定処理を終了してV割込処理に戻る。一方、未処理の新規コマンドがあれば(S2001:Yes)、オン状態で新規コマンドを処理したことを表示設定処理(S1903)に通知する新規コマンドフラグをオンに設定し(S2002)、次いで、コマンドバッファ領域に格納されている未処理のコマンドすべてについて、そのコマンドの種別を解析する(S2003)。
そして、未処理のコマンドの中に、まず、表示用変動パターンコマンドがあるか否かを判別し(S2004)、表示用変動パターンコマンドがあれば(S2004:Yes)、変動パターンコマンド処理を実行して(S2005)、S2001の処理へ戻る。
ここで、図43(a)を参照して、変動パターンコマンド処理(S2005)の詳細について説明する。図43(a)は、変動パターンコマンド処理を示すフローチャートである。この変動パターンコマンド処理は、音声ランプ制御装置114より受信した表示用変動パターンコマンドに対応する処理を実行するものである。
変動パターンコマンド処理では、まず、表示用変動パターンコマンドによって示される変動演出パターンに対応した変動表示データテーブルを決定し、その決定した変動表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、表示データテーブルバッファ233dに設定する(S2101)。
ここで、主制御装置110において変動の開始の判断は、必ず数秒以上離れて行われるので、20ミリ秒以内に2以上の表示用変動パターンコマンドを受信することはなく、したがって、コマンド判定処理を実行する場合に、コマンドバッファ領域に2以上の表示用変動パターンコマンドが格納されている場合はあり得ないが、ノイズ等の影響によってコマンドの一部が変化し、別のコマンドが誤って表示用変動パターンコマンドとして解釈されるおそれもあり得る。S2101の処理では、このような場合に備え、2以上の表示用変動パターンコマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合は、変動時間が最も短い変動パターンに対応する変動表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定する。
仮に、変動時間の長い変動パターンに対応する変動表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定してしまうと、実際には、設定した表示データテーブルよりも短い変動時間を有する変動演出が主制御装置110によって指示されていた場合に、設定された変動表示データテーブルに従った変動演出を第3図柄表示装置81に表示させている最中に主制御装置110から次の表示用変動パターンコマンドを受信することとなり、別の変動表示が急に開始されてしまうので、遊技者に対して違和感を持たせるおそれがあった。
これに対し、本実施形態のように、変動時間が最も短い変動パターンに対応する変動表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定することで、実際には、設定した表示データテーブルよりも長い変動時間を有する変動演出が主制御装置110によって指示されていた場合であっても、後述するように、表示データテーブルバッファ233dに従った変動演出が終了したのち、主制御装置110から次の表示用パターンコマンドを受信するまでの間、デモ演出が表示されるように、表示設定処理によって、第3図柄表示装置81の表示が制御されるので、遊技者は違和感なく第3図柄表示装置81における第3図柄の変動を見続けることができる。
次いで、S2101で設定された表示データテーブルに対応する転送データテーブルを決定してデータテーブル格納エリア233bから読み出し、それを転送データテーブルバッファ233eに設定する(S2102)。そして、各変動パターンに対応する変動表示データテーブル毎に設けられたデータテーブル判別フラグのうち、S2101の処理によって設定された変動表示データテーブルに対応するデータテーブル判別フラグをオンすると共に、その他の変動表示データテーブルに対応するデータテーブル判別フラグをオフに設定する(S2103)。表示設定処理では、S2103の処理によって設定されるデータテーブル判別フラグを参照することによって、表示データテーブルバッファ233dに設定された変動表示データテーブルが、どの変動パターンに対応するものであるかを容易に判断することができる。
次いで、S2101の処理によって表示データテーブルバッファ233dに設定された変動表示データテーブルに対応する変動パターンの変動時間を基に、その変動時間を表す時間データを計時カウンタ233hに設定し(S2104)、ポインタ233fを0に初期化する(S2105)。そして、デモ表示フラグおよび確定表示フラグをいずれもオフに設定して(S2106)、変動パターンコマンドを終了し、コマンド判定処理に戻る。
この変動パターンコマンド処理が実行されることにより、表示設定処理では、S2105の処理によって初期化されたポインタ233fを更新しながら、S2101の処理によって表示データテーブルバッファ233dに設定された変動表示データテーブルから、ポインタ233fに示されるアドレスに規定された描画内容を抽出し、第3図柄表示装置81において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定すると同時に、S2102の処理によって転送データテーブルバッファ233eに設定された転送データテーブルから、ポインタ233fに示されるアドレスに規定された転送データ情報を抽出し、設定された変動表示データテーブルにおいて必要なスプライトの画像データが、予めキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送されるように、画像コントローラ237を制御する。
また、表示設定処理では、S2104の処理によって時間データが設定された計時カウンタ233hを用いて、変動表示データテーブルで規定された変動演出の時間を計時し、変動表示データテーブルにおける変動演出が終了すると判断された場合、主制御装置110からの表示用停止種別コマンドに応じた停止図柄を第3図柄表示装置81に表示するように、その停止表示の設定を制御する。
ここで、図42の説明に戻る。S2004の処理において、表示用変動パターンコマンドがないと判別されると(S2004:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用停止種別コマンドがあるか否かを判別し(S2006)、表示用停止種別コマンドがあれば(S2006:Yes)、停止種別コマンド処理を実行して(S2007)、S2001の処理へ戻る。
ここで、図43(b)を参照して、停止種別コマンド処理(S2007)の詳細について説明する。図43(b)は、停止種別コマンド処理を示すフローチャートである。この停止種別コマンド処理は、音声ランプ制御装置114より受信した表示用停止種別コマンドに対応する処理を実行するものである。
停止種別コマンド処理では、まず、表示用停止種別コマンドによって示される停止種別情報(15R確変大当たり、2R確変大当たり、15R通常大当たり、前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れ、チャンス目のいずれか)に対応する停止種別テーブルを決定し(S2201)、その停止種別テーブルと、V割込処理(図41(b)参照)が実行されるたびに更新される停止種別カウンタの値とを比較して、第3図柄表示装置81に表示される変動演出後の停止図柄を最終的に設定する(S2202)。
そして、各停止図柄毎に設けられた停止図柄判別フラグのうち、S2202の処理によって設定された停止図柄に対応する停止図柄判別フラグをオンすると共に、その他の停止図柄に対応する停止図柄判別フラグをオフに設定する(S2203)。
ここで、上述したように、変動表示データテーブルでは、そのデータテーブルに基づく変動が開始されてから所定時間経過後において、第3図柄表示装置81に表示すべき第3図柄を特定する種別情報として、S2202の処理によって設定された停止図柄からのオフセット情報(図柄オフセット情報)が記載されている。上述のタスク処理(S1904)では、変動が開始されてから所定時間が経過した後、S2203によって設定された停止図柄判別フラグからS2202の処理によって設定された停止図柄を特定すると共に、その特定した停止図柄に対して表示設定処理により取得された図柄オフセット情報を加算することによって、実際に表示すべき第3図柄を特定する。そして、この特定された第3図柄に対応する画像データが格納されたアドレスを特定する。尚、第3図柄に対応する画像データは、上述したように、常駐用ビデオRAM235の第3図柄エリア235dに格納されている。
S2203の処理の後、次いで、表示用停止種別コマンドによって示される停止種別情報(15確変大当たり、2R確変大当たり、15R通常大当たり、前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れ、チャンス目のいずれか)が、大当たりの停止種別であるかを判別し(S2204)、大当たりの停止種別である場合には(S2204:Yes)、オン状態である場合にファンファーレ演出において使用する画像データの転送開始を通常画像転送設定処理(S3103)に通知するファンファーレデータ転送フラグ223iをオンに設定し(S2205)、この停止種別コマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。一方、停止種別情報が大当たりの停止種別でない場合には(S2204:No)、S2205の処理をスキップして、この停止種別コマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。
このファンファーレデータ転送フラグ223iをオンすることによって、第3図柄表示装置81において大当たりとなる変動演出が行われている最中に、ファンファーレ演出において使用する画像データをキャラクタROM234から、通常用ビデオRAM236に転送することができる。上述したように、本パチンコ機10では、キャラクタROM234にNAND型フラッシュメモリ234aを用いているため、その読み出し速度が遅いことに起因して、常駐用ビデオRAM235に格納すべき全ての画像データが、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されるまでに多くの時間を要する。
ファンファーレ演出の開始を指示する表示用ファンファーレコマンドは、第3図柄表示装置81における変動演出が終了したタイミングに合わせて、音声ランプ制御装置113から送信されてくるので、表示用ファンファーレコマンドを受信してから、ファンファーレ演出において使用する画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に転送していては、変動演出が終了してからファンファーレ演出を開始するまでに多くの待ち時間が生じ、遊技者に動作が停止していないかといった不安や、違和感を持たせてしまうおそれがあった。
そこで、本実施形態では、表示用停止種別コマンドによって示される停止種別情報が大当たりの停止種別であると判別されたら、そこからファンファーレ演出において使用する画像データの転送を開始し、第3図柄表示装置81において大当たりとなる変動演出が終了するまでに、ファンファーレ演出において使用する画像データの転送が終了するように制御している。これにより、第3図柄表示装置81において大当たりとなる変動演出が終了した場合に、即座に、第3図柄表示装置81においてファンファーレ演出を開始できるので、遊技者に動作が停止していないかといった不安や、違和感を持たせてしまうことがない。よって、遊技者を安心させることができる。
上述したように、本実施形態では、キャラクタROM234を、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成しているが、第3図柄表示装置81において描画が行われる前に、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して描画に必要な画像データを転送することができる。よって、キャラクタROM234をNAND型フラッシュメモリ234aで構成しても、第3図柄表示装置81における描画の応答性を高く保つことができる。
尚、主制御装置110において変動の開始の判断は、必ず数秒以上離れて行われるので、20ミリ秒以内に2以上の表示用停止種別コマンドを受信することはなく、したがって、コマンド判定処理を実行する場合に、コマンドバッファ領域に2以上の表示用停止種別コマンドが格納されている場合はあり得ないが、ノイズ等の影響によってコマンドの一部が変化し、別のコマンドが誤って表示用停止種別コマンドとして解釈されるおそれもあり得る。S2201の処理では、このような場合に備え、2以上の表示用停止種別コマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合は、停止種別が完全外れであると仮定して、停止種別テーブルを決定する。これにより、完全外れに対応する停止図柄がS2202の処理によって設定される。
仮に、「大当たり」に対応する停止図柄が設定されてしまうと、実際には、「外れ」であった場合であっても、第3図柄表示装置81には「大当たり」に対応する停止図柄が表示されることとなり、遊技者にパチンコ機10が「大当たり」となったと勘違いさせてしまい、パチンコ機10の信頼性を低下させるおそれがあった。これに対し、本実施形態のように、完全外れに対応する停止図柄が設定されることで、実際には、「大当たり」であれば、第3図柄表示装置81に完全外れの停止図柄が表示されても、パチンコ機10が「大当たり」になるので、遊技者を喜ばせることができる。
図42に戻り、説明を続ける。S2006の処理において、表示用停止種別コマンドがないと判別されると(S2006:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用ファンファーレコマンドがあるか否かを判別し(S2008)、表示用ファンファーレコマンドがあれば(S2008:Yes)、ファンファーレコマンド処理を実行して(S2009)、S2001の処理へ戻る。
ここで、図44(a)を参照して、ファンファーレコマンド処理(S2009)の詳細について説明する。図44(a)は、ファンファーレコマンド処理を示すフローチャートである。このファンファーレコマンド処理は、音声ランプ制御装置114より受信した表示用ファンファーレコマンドに対応する処理を実行するものである。
ファンファーレコマンド処理では、まず、ファンファーレ表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、表示データテーブルバッファ233dに設定する(S2301)。次いで、S2301で設定された表示データテーブルに対応する転送データテーブルを決定してデータテーブル格納エリア233bから読み出し、それを転送データテーブルバッファ233eに設定する(S2302)。
そして、S2301の処理によって表示データテーブルバッファ233dに設定されたファンファーレ表示データテーブルを基に、その演出時間を表す時間データを計時カウンタ233hに設定し(S2303)、ポインタ233fを0に初期化する(S2304)。そして、デモ表示フラグおよび確定表示フラグをいずれもオフに設定して(S2305)、ファンファーレコマンドを終了し、コマンド判定処理に戻る。
このファンファーレコマンド処理が実行されることにより、表示設定処理では、S2304の処理によって初期化されたポインタ233fを更新しながら、S2301の処理によって表示データテーブルバッファ233dに設定されたファンファーレ表示データテーブルから、ポインタ233fに示されるアドレスに規定された描画内容を抽出し、第3図柄表示装置81において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定すると同時に、S2302の処理によって転送データテーブルバッファ233eに設定された転送データテーブルから、ポインタ233fに示されるアドレスに規定された転送データ情報を抽出し、設定されたファンファーレ表示データテーブルにおいて必要なスプライトの画像データが、予めキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送されるように、画像コントローラ237を制御する。
また、このファンファーレコマンド処理が実行されると、ファンファーレ転送データテーブルが転送データテーブルバッファ233eに設定される。これにより、第3図柄表示装置81においてファンファーレ演出が行われている最中に、ラウンド演出およびエンディング演出に必要な画像データをキャラクタROM234から、通常用ビデオRAM236に転送することができる。上述したように、本パチンコ機10では、キャラクタROM234にNAND型フラッシュメモリ234aを用いているため、その読み出し速度が遅いことに起因して、大当たり演出(ファンファーレ演出、ラウンド演出、エンディング演出)に演出に使用する画像データが、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に転送されるまでに多くの時間を要する。
新たに開始されるラウンド数を示す表示用ラウンド数コマンドは、第3図柄表示装置81におけるファンファーレ演出が終了したタイミングに合わせて、音声ランプ制御装置113から送信されてくるので、1ラウンド目を示す表示用ラウンド数コマンドを受信してから、ラウンド演出に必要な画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に転送していては、ファンファーレ演出が終了してからラウンド演出を開始するまでに多くの待ち時間が生じ、遊技者に動作が停止していないかといった不安や、違和感を持たせてしまうおそれがあった。
また、エンディング演出の開始を指示する表示用エンディングコマンドは、第3図柄表示装置81におけるラウンド演出が全て(15ラウンド分、または、2ラウンド分)終了したタイミングに合わせて、音声ランプ制御装置113から送信されてくるので、表示用エンディングコマンドを受信してから、エンディング演出に必要な画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に転送していては、ラウンド演出が終了してからエンディング演出を開始するまでに多くの待ち時間が生じ、遊技者に動作が停止していないかといった不安や、違和感を持たせてしまうおそれがあった。
そこで、本実施形態では、表示用ファンファーレコマンドを受信した場合に、そこからラウンド演出およびエンディング演出に必要なデータの転送を開始し、第3図柄表示装置81において大当たりの変動表示が終了するまでに、ラウンド演出およびエンディング演出に必要なデータの転送が終了するように制御している。これにより、第3図柄表示装置81においてファンファーレ演出が終了した場合に、即座に、第3図柄表示装置81においてラウンド演出を開始できると共に、第3図柄表示装置81においてラウンド演出が全て(15ラウンド分、または、2ラウンド分)終了した場合に、即座に、第3図柄表示装置81においてエンディング演出を開始できるので、遊技者に動作が停止していないかといった不安や、違和感を持たせてしまうことがない。よって、遊技者を安心させることができる。
尚、上述したように、本実施形態では、表示用停止種別コマンドによって示される停止種別情報が大当たりの停止種別であると判別されたら、そこからファンファーレ演出において使用する画像データの転送を開始し、第3図柄表示装置81において大当たりとなる変動演出が終了するまでに、ファンファーレ演出において使用する画像データの転送が終了するように制御している。これにより、第3図柄表示装置81において大当たりとなる変動演出が終了した場合に、即座に、第3図柄表示装置81においてファンファーレ演出を開始できるので、遊技者に動作が停止していないかといった不安や、違和感を持たせてしまうことがない。よって、遊技者を安心させることができる。
図42に戻り、説明を続ける。S2008の処理において、表示用ファンファーレコマンドがないと判別されると(S2008:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用ラウンド数コマンドがあるか否かを判別し(S2010)、表示用ラウンド数コマンドがあれば(S2010:Yes)、ラウンド数コマンド処理を実行して(S2011)、S2001の処理へ戻る。
ここで、図44(b)を参照して、ラウンド数コマンド処理(S2011)の詳細について説明する。図44(b)は、ラウンド数コマンド処理を示すフローチャートである。このラウンド数コマンド処理は、音声ランプ制御装置114より受信した表示用ラウンド数コマンドに対応する処理を実行するものである。
ラウンド数コマンド処理では、まず、表示用ラウンド数コマンドによって示されるラウンド数に対応したラウンド数表示データテーブルを決定し、その決定したラウンド数表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、表示データテーブルバッファ233dに設定する(S2401)。次いで、転送データテーブルバッファ233eにNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする(S2402)。
そして、S2401の処理によって表示データテーブルバッファ233dに設定されたラウンド数表示データテーブルを基に、その演出時間を表す時間データを計時カウンタ233hに設定し(S2403)、ポインタ233fを0に初期化する(S2404)。そして、デモ表示フラグおよび確定表示フラグをいずれもオフに設定して(S2405)、ファンファーレコマンドを終了し、コマンド判定処理に戻る。
ここで、図42の説明に戻る。S2010の処理において、表示用ラウンド数コマンドがないと判別されると(S2010:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用エンディングコマンドがあるか否かを判別し(S2012)、表示用エンディングコマンドがあれば(S2012:Yes)、エンディングコマンド処理を実行して(S2013)、S2001の処理へ戻る。
ここで、図45を参照して、エンディングコマンド処理(S2013)の詳細について説明する。図45は、エンディングコマンド処理を示すフローチャートである。このエンディングコマンド処理は、音声ランプ制御装置114より受信した表示用エンディングコマンドに対応する処理を実行するものである。
エンディングコマンド処理では、まず、表示用エンディングコマンドによって示されるエンディング演出の表示態様に対応したエンディング表示データテーブルを決定し、その決定したエンディング表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、表示データテーブルバッファ233dに設定する(S2501)。次いで、転送データテーブルバッファ233eにNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする(S2502)。そして、各エンディング演出の表示態様に対応するエンディング表示データテーブル毎に設けられたデータテーブル判別フラグのうち、S2501の処理によって設定されたエンディング表示データテーブルに対応するデータテーブル判別フラグをオンすると共に、その他のエンディング表示データテーブルに対応するデータテーブル判別フラグをオフに設定する(S2503)。表示設定処理では、S2503の処理によって設定されるデータテーブル判別フラグを参照することによって、表示データテーブルバッファ233dに設定されたエンディング表示データテーブルが、どのエンディング演出の表示態様に対応するものであるかを容易に判断することができる。
次いで、S2501の処理によって表示データテーブルバッファ233dに設定されたエンディング表示データテーブルを基に、その演出時間を表す時間データを計時カウンタ233hに設定し(S2504)、ポインタ233fを0に初期化する(S2405)。そして、デモ表示フラグおよび確定表示フラグをいずれもオフに設定して(S2406)、ファンファーレコマンドを終了し、コマンド判定処理に戻る。
ここで、図42の説明に戻る。S2012の処理において、表示用エンディングコマンドがないと判別されると(S2012:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、背面画像変更コマンドがあるか否かを判別し(S2014)、背面画像変更コマンドがあれば(S2014:Yes)、背面画像変更コマンド処理を実行して(S2015)、S2001の処理へ戻る。
ここで、図46(a)を参照して、背面画像変更コマンド処理(S2015)の詳細について説明する。図46(a)は、背面画像変更コマンド処理を示すフローチャートである。この背面画像変更コマンド処理は、音声ランプ制御装置114より受信した背面画像変更コマンドに対応する処理を実行するものである。
背面画像変更コマンド処理では、まず、オン状態で背面画像変更コマンドを受信したことに伴う背面画像の変更を通常画像転送設定処理(S3103)に通知する背面画像変更フラグをオンに設定する(S2601)。そして、背面画像種別(背面A〜C)毎に設けられた背面画像判別フラグのうち、背面画像変更コマンドによって示された背面画像種別に対応する背面画像判別フラグをオンすると共に、その他の背面画像種別に対応する背面画像判別フラグをオフに設定して(S2602)、この背面画像変更コマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。
通常画像転送設定処理では、S2601の処理により設定される背面画像変更フラグがオンされていることを検出すると、S2602の処理によって設定される背面画像判別フラグから、変更後の背面画像種別を特定する。そして、その特定された背面画像種別が背面B又は背面Cである場合は、上述したように、それらの背面画像に対応する画像データの一部が常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐されていないので、所定の範囲の背面画像に対応する画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aの所定のサブエリアに転送するよう、画像コントローラ237に対する転送指示の設定を行う。
また、タスク処理では、表示データテーブルに規定された背面画像の背面種別によって、背面A〜Cのいずれかを表示させることが規定されていた場合、S2602によって設定された背面画像判別フラグから、その時点において表示すべき背面画像種別を特定し、更に、表示すべき背面画像の範囲を時間経過に合わせて特定して、その背面画像の範囲に対応する画像データが格納されているRAM種別(常駐用ビデオRAM235か、通常用ビデオRAM236か)と、そのRAMのアドレスを特定する。
尚、遊技者が枠ボタン22を20ミリ秒以下で連続して操作することはないので、20ミリ秒以内に2以上の背面画像変更コマンドを受信することはなく、したがって、コマンド判定処理を実行する場合に、コマンドバッファ領域に2以上の背面画像変更コマンドが格納されている場合はないはずであるが、ノイズ等の影響によってコマンドの一部が変化し、別のコマンドが誤って背面画像変更コマンドとして解釈されるおそれもあり得る。S2602の処理では、2以上の背面画像コマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合、先に受信した背面画像コマンドによって示される背面画像種別に対応する背面画像判別フラグをオンしてもよいし、後に受信した背面画像コマンドによって示される背面画像種別に対応する背面画像判別フラグをオンしてもよい。また、任意の1の背面画像変更コマンドを抽出し、そのコマンドによって示される背面画像種別に対応する背面画像判別フラグをオンしてもよい。この背面画像の変更は、パチンコ機10における遊技価値の直接影響を与えるものではないので、パチンコ機10の特性や操作性に応じて、適宜設定するのが好ましい。
ここで、図42の説明に戻る。S2014の処理において、背面画像変更コマンドがないと判別されると(S2014:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、エラーコマンドがあるか否かを判別し(S2016)、エラーコマンドがあれば(S2016:Yes)、エラーコマンド処理を実行して(S2017)、S2001の処理へ戻る。
ここで、図46(b)を参照して、エラーコマンド処理(S2017)の詳細について説明する。図46(b)は、エラーコマンド処理を示すフローチャートである。このエラーコマンド処理は、音声ランプ制御装置114より受信したエラーコマンドに対応する処理を実行するものである。
エラーコマンド処理では、まず、オン状態でエラーが発生していることを示すエラー発生フラグをオンに設定する(S2701)。そして、エラー種別毎に設けられたエラー判別フラグのうち、エラーコマンドによって示されるエラー種別に対応するエラー判別フラグをオンすると共に、その他のエラー判別フラグをオフに設定して(S2702)、エラーコマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。
表示設定処理では、S2701の処理によって設定されたエラー発生フラグに基づいて、エラーの発生を検出すると、S2702の処理によって設定されたエラー判別フラグから発生したエラー種別を判断し、そのエラー種別に対応する警告画像を第3図柄表示装置81に表示させるように処理を実行する。
尚、2以上のエラーコマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合、S2702に処理では、それぞれのエラーコマンドによって示される全てのエラー種別に対応するエラー判別フラグをオンに設定する。これにより、全てのエラー種別に対応する警告画像が第3図柄表示装置81に表示されるので、遊技者やホール関係者が、エラーの発生状況を正しく把握することができる。
ここで、図42の説明に戻る。S2016の処理において、エラーコマンドがないと判別されると(S2016:No)、次いで、その他の未処理のコマンドに対応する処理を実行し(S2018)、S2001の処理へ戻る。
各コマンドの処理が実行された後に再び実行されるS2001の処理では、再度、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがあるか否かを判別し、未処理の新規コマンドがあれば(S2001:Yes)、再びS2002〜S2018の処理を実行する。そして、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがなくなるまで、S2001〜S2018の処理が繰り返し実行され、S2001の処理で、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがないと判別されると、このコマンド判定処理を終了する。
尚、V割込処理(図41(b)参照)において簡易画像表示フラグ233cがオンの場合に実行される簡易コマンド判定処理(S1909)も、コマンド判定処理と同様の処理が行われる。ただし、簡易コマンド判定処理では、コマンドバッファ領域に格納されている未処理のコマンドから、図13に示す電源投入時画像を表示するのに必要なコマンド、即ち、表示用変動パターンコマンドおよび表示用停止種別コマンドだけを抽出して、それぞれのコマンドに対応する処理である、変動パターンコマンド処理(図43(a)参照)および停止種別コマンド処理(図43(b)参照)を実行すると共に、その他のコマンドについては、そのコマンドに対応する処理を実行せずに破棄する処理を行う。
ここで、この場合に実行される、変動パターンコマンド処理(図43(a)参照)では、S2101の処理で、電源投入時変動画像の表示に対応した表示データテーブルバッファが表示データテーブルバッファ233dに設定され、また、その場合に必要となる電源投入時主画像および電源投入時変動画像の画像データは常駐用ビデオRAM235の電源投入時主動画像エリア235aおよび電源投入時変動動画像エリア235bに格納されているので、S2102の処理では、転送データテーブルバッファ233bにはNullデータを書き込み、その内容をクリアする処理が行われる。
次いで、図47〜図49を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述の表示設定処理(S1903)の詳細について説明する。図47は、この表示設定処理を示すフローチャートである。
この表示設定処理では、図47に示すように、新規コマンドフラグがオンであるか否かを判別し(S2801)、新規コマンドフラグがオンではない、即ち、オフであれば(S2801:No)、先に実行されるコマンド判定処理おいて新規コマンドが処理されていないと判断して、S2802〜S2804の処理をスキップし、S2805の処理へ移行する。一方、新規フラグがオンであれば(S2801:Yes)、先に実行されるコマンド判定処理おいて新規コマンドが処理されたと判断し、新規コマンドフラグをオフに設定した後(S2802)、S2803〜S2804の処理によって、新規コマンドに対応する処理を実行する。S2803の処理では、エラー発生フラグがオンであるか否かを判別する(S2803)。そして、エラー発生フラグがオンであれば(S2803:Yes)、警告画像設定処理を実行する(S2804)。
ここで、図48を参照して、警告画像設定処理の詳細について説明する。図48は、警告画像設定処理を示すフローチャートである。この処理は、発生したエラーに対応する警告画像を第3図柄表示装置81に表示させる画像データを展開するための処理で、まず、エラー判別フラグを参照し、オンが設定された全てのエラー判別フラグに対応したエラーの警告画像を第3図柄表示装置81に表示させる警告画像データを展開する(S2901)。
タスク処理では、この展開された警告画像データを元に、その警告画像を構成するスプライト(表示物)の種別を特定すると共に、各スプライト毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度といった描画に必要な各種パラメータを決定する。そして、警告画像設定処理では、S2901の処理の後、エラー発生フラグをオフに設定して(S2902)、表示設定処理に戻る。
ここで、図47の説明に戻る。警告画像設定処理(S2804)の後、又は、S2803の処理において、エラー発生フラグがオンではない、即ち、オフであると判別されると(S2803:No)、次いで、S2805の処理へ移行する。S2805では、ポインタ更新処理を実行する(S2805)。
ここで、図49を参照して、ポインタ更新処理の詳細について説明する。図49は、ポインタ更新処理を示すフローチャートである。このポインタ更新処理は、表示データテーブルバッファ233dおよび転送データテーブルバッファ233eの各バッファにそれぞれ格納された表示データテーブルおよび転送データテーブルから、対応する描画内容もしくは転送対象画像データの転送データ情報を取得すべきアドレスを指定するポインタ233fの更新を行う処理である。
このポインタ更新処理では、まず、ポインタ233fに1を加算する(S3001)。即ち、ポインタ233fは、原則、V割込処理が実行される度に1だけ加算されるように更新処理が行われる。また、上述したように、各種データテーブルは、アドレス「0000H」には、Start情報が記載されており、それぞれのデータの実体はアドレス「0001H」以降に規定されているところ、表示データテーブルが表示データテーブルバッファ233dに格納されるのに合わせてポインタ233fの値が0に初期化された場合は、このポインタ更新処理によってその値が1に更新されるので、アドレス「0001H」から順に、それぞれのデータテーブルから実体的なデータを読み出すことができる。
S3001の処理によって、ポインタ233fの値を更新した後、次いで、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルにおいて、その更新後のポインタ233fで示されるアドレスのデータがEnd情報であるか否かを判別する(S3002)。その結果、End情報であれば(S3002:Yes)、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルにおいて、その実体データが記載されたアドレスを過ぎてポインタ233fが更新されたことを意味する。
そこで、表示データテーブルバッファ233dに格納されている表示データテーブルがデモ用表示データテーブルであるか否かを判別して(S3003)、デモ用表示データテーブルであれば(S3003:Yes)、表示データテーブルバッファ233dに設定されているデモ用表示データテーブルの演出時間に対応する時間データを計時カウンタ233hに設定し(S3004)、ポインタ233fを1に設定して初期化し(S3005)、本処理を終了し、表示設定処理に戻る。これにより、表示設定処理では、デモ用表示データテーブルの先頭から順に描画内容を展開することができるので、第3図柄表示装置81には、デモ演出を繰り返し表示させることができる。
一方、S3003の処理において、表示データテーブルバッファ233dに格納されている表示データテーブルがデモ用表示データテーブルでないと判別された場合は(S3003:No)、ポインタ233fの値を1だけ減算して(S3006)、本処理を終了し、表示設定処理に戻る。これにより、表示設定処理では、表示データテーブルバッファ233dにデモ用表示データテーブル以外の表示データテーブル、例えば、変動表示データテーブルが設定されている場合は、End情報が記載された1つ前のアドレスの描画内容が常に展開されるので、第3図柄表示装置81には、その表示データテーブルで規定される最後の画像を停止させた状態で表示させることができる。一方、S3002の処理において、更新後のポインタ233fで示されるアドレスのデータがEnd情報でなければ(S3002:No)、本処理を終了し、表示設定処理に戻る。
ここで、図47に戻り説明を続ける。ポインタ更新処理の後、表示データテーブルバッファ233dに設定されている表示データテーブルから、ポインタ更新処理によって更新されたポインタ233fで示されるアドレスの描画内容を取得する(S2806)。タスク処理では、先に展開された警告画像などと共に、S2806の処理で取得された描画内容を元に、画像を構成するスプライト(表示物)の種別を特定すると共に、各スプライト毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度といった描画に必要な各種パラメータを決定する。
次いで、計時カウンタ233hの値を1だけ減算し(S2807)、減算後の計時カウンタ233hの値が0以下であるか否かを判別する(S2808)。そして、計時カウンタ233hの値が1以上である場合は(S2808:No)、そのまま表示設定処理を終了してV割込処理に戻る。一方、計時カウンタ233hの値が0以下である場合は(S2808:Yes)、表示データテーブルバッファ233dに設定されている表示データテーブルに対応する演出の演出時間が経過したことを意味する。このとき、表示データテーブルバッファ233dに変動表示データテーブルが設定されている場合は、その変動表示を終了すると共に停止表示を行うタイミングであるので、確定表示フラグがオンであるか否かを確認する(S2809)。
その結果、確定表示フラグがオフであれば(S2809:No)、まだ確定表示の演出を行っておらず、確定表示の演出を行うタイミングなので、まず、確定表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定し(S2810)、次いで、転送データテーブルバッファ233eにNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする(S2811)。そして、確定表示データテーブルの演出時間に対応する時間データを計時カウンタ233hに設定し(S2812)、更に、ポインタ233fの値を0に初期化する(S2813)。そして、オン状態で確定表示演出中であることを示す確定表示フラグをオンに設定した後(S2814)、停止図柄判別フラグの内容をそのままワークRAM233に設けられた前回停止図柄判別フラグにコピーして(S2815)、V割込処理に戻る。
これにより、表示データテーブルバッファ233dに変動表示データテーブルが設定されている場合などにおいて、その演出の終了に合わせて、変動演出における停止図柄の確定表示演出が第3図柄表示装置81に表示されるように、その描画内容を設定することができる。また、表示データテーブルバッファ233bに設定される表示データテーブルを確定表示データテーブルに変更するだけで、容易に、第3図柄表示装置81に表示させる演出を確定表示演出に変更することができる。そして、従来のように、別のプログラムを起動させることによって表示内容を変更する場合と比較して、プログラムが複雑かつ肥大化することなく、よって、MPU231に多大な負荷がかかることがないので、表示制御装置114の処理能力に関係なく、多種態様な演出画像を第3図柄表示81に表示させることができる。
尚、S2815の処理によって設定された前回停止図柄判別フラグは、次に行われる変動演出において第3図柄表示装置81に表示すべき第3図柄を特定するために用いられる。即ち、上述したように、変動演出における第3図柄の表示は、1つ前に行われた変動演出の停止図柄に応じて変わるためであり、変動表示データテーブルでは、そのデータテーブルに基づく変動が開始されてから所定時間経過するまでは、1つ前に行われた変動演出の停止図柄からの図柄オフセット情報が記載されている。タスク処理(S1904)では、変動が開始されてから所定時間が経過するまで、S2815によって設定された前回停止図柄判別フラグから、1つ前に行われた変動演出の停止図柄を特定すると共に、その特定した停止図柄に対して表示設定処理により取得された図柄オフセット情報を加算することによって、実際に表示すべき第3図柄を特定する。これにより、1つ前の変動演出における停止図柄から変動演出が開始される。
一方、S2809の処理において、確定表示フラグがオンではなくオンであれば(S2809:Yes)、デモ表示フラグがオンであるか否かを判別する(S2816)。そして、デモ表示フラグがオフであれば(S2816:No)、確定表示演出の終了に伴って計時カウンタ233hの値が0以下になったことを意味するので、デモ用表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定し(S2817)、次いで、転送データテーブルバッファ233eにNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする(S2818)。そして、デモ表示データテーブルの演出時間に対応する時間データを計時カウンタ233hに設定する(S2819)。そして、ポインタ233fを0に初期化し(S2820)、オン状態でデモ演出中であることを示すデモ表示フラグをオンに設定して(S2821)、本処理を終了し、V割込処理に戻る。
これにより、確定表示演出が終了した後に、次の変動演出開始を示す表示用変動パターンコマンド、または、ファンファーレコマンドを受信しなかった場合には、自動的に、第3図柄表示装置81にデモ演出が表示されるように、その描画内容を設定することができる。
S2816の処理において、デモ表示フラグがオンであれば(S2816:Yes)、確定表示演出が終了した後にデモ演出が行われ、そのデモ演出が終了したことを意味するので、そのまま表示設定処理を終了し、V割込処理に戻る。そして、この場合、次回のV割込処理の中で実行されるポインタ更新処理によって、上述したように、再びデモ演出が開始されるように、各種設定が行われるので、音声ランプ制御装置113より新たな表示用変動パターンコマンドを受信するまでは、デモ演出を繰り返し第3図柄表示装置81に表示させることができる。
尚、V割込処理(図41(b)参照)において簡易画像表示フラグ233cがオンの場合に実行される簡易表示設定処理(S1909)でも、表示設定処理と同様の処理が行われる。ただし、簡易表示設定処理では、電源投入時変動画像による変動演出の演出時間が終了した後、所定時間、表示用停止種別コマンドに基づいて設定された停止図柄に応じた電源投入時変動画像の一方の画像(図13(b)および(c)のいずれか)を停止表示させることを規定した表示データテーブルを、表示データテーブルバッファ233dに設定する処理が行われる。
次いで、図50及び図51を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述の転送設定処理(S1905)の詳細について説明する。まず、図50(a)は、この転送設定処理を示すフローチャートである。
この転送設定処理では、まず、簡易画像表示フラグ233cがオンか否かを判別する(S3101)。そして、簡易画像表示フラグ233cがオンであれば、(S3101:Yes)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されていないので、常駐画像転送設定処理を実行して(S3102)、転送設定処理を終了し、V割込処理へ戻る。これにより、画像コントローラ237に対して、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送させるための転送指示が設定される。なお、常駐画像転送設定処理の詳細については、図50(b)を参照して後述する。
一方、S3101の処理の結果、簡易画像表示フラグ233cがオンではない、即ち、オフであれば、(S3101:No)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されている。この場合は、通常画像転送設定処理を実行し(S3103)、転送設定処理を終了して、V割込処理へ戻る。これにより、以後のキャラクタROM234からの画像データの転送は、通常用ビデオRAM236に対して行われるように転送指示が設定される。なお、通常画像転送設定処理の詳細については、図51を参照して後述する。
次いで、図50(b)を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行される転送設定処理(S1905)の一処理である常駐画像転送設定処理(S3102)について説明する。図50(b)は、この常駐画像転送設定処理(S3102)を示すフローチャートである。
この常駐画像転送設定処理では、まず、画像コントローラ237に対して、未転送の画像データの転送指示をしているか否かを判別し(S3201)、転送指示を送信していれば(S3201:Yes)、更に、その転送指示に基づき画像コントローラ237により行われる画像データの転送処理が終了したか否かを判別する(S3202)。このS3202の処理では、画像コントローラ237に対して画像データの転送指示を行った後、画像コントローラ237から、転送処理の終了を示す転送終了信号を受信した場合に、転送処理が終了したと判断する。そして、S3202の処理により、転送処理が終了していないと判別される場合(S3202:No)、画像コントローラ237において画像の転送処理が継続して行われているので、この常駐画像転送設定処理を終了する。一方、転送処理が終了したと判別される場合(S3202:Yes)、S3203の処理へ移行する。また、S3201の処理の結果、画像コントローラ237に対して、未転送の画像データの転送指示を送信していない場合も(S3201:No)、S3203の処理へ移行する。
S3203の処理では、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての常駐対象画像データを転送したか否かを判別し(S3203)、未転送の常駐対象画像データがあれば(S3203:No)、その未転送の常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送するように、画像コントローラ237に対する転送指示を設定し(S3204)、常駐画像転送設定処理を終了する。
これにより、描画処理において画像コントローラ237に対して送信される描画リストに、未転送の常駐対象画像データに関する転送データ情報が含められることになり、画像コントローラ237は、その描画リストに記載された転送データ情報を基に、常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM236へ転送することができる。尚、転送データ情報には、常駐対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスと最終アドレス、転送先の情報(この場合は、常駐用ビデオRAM235)、及び転送先(ここで転送される常駐対象画像データを格納すべき常駐用ビデオRAM235に設けられたエリア)の先頭アドレスが含められる。画像コントローラ237は、この転送データ情報に基づいて画像転送処理を実行し、転送処理で指定された画像データをキャラクタROM234から読み出して一旦バッファRAM237aに格納した後、常駐用ビデオRAM236の未使用期間中に、常駐用ビデオRAM236の指定されたアドレスに転送する。そして、転送が完了すると、MPU231に対して、転送終了信号を送信する。
S3203の処理の結果、全ての常駐対象画像データが転送されていれば(S3203:Yes)、簡易画像表示フラグ233cをオフに設定して(S3205)、常駐画像転送設定処理を終了する。これにより、V割込処理(図41(b)参照)において、簡易コマンド判定処理(図41(b)のS1908参照)および簡易表示設定処理(図41(b)のS1909参照)ではなく、コマンド判定処理(図42〜図46参照)および表示設定処理(図47〜図49参照)が実行されるので、通常時の画像の描画が設定されることになり、第3図柄表示装置81には通常時の画像が表示される。また、以後のキャラクタROM234からの画像データの転送は、通常画像転送設定処理(図51参照)により、通常用ビデオRAM236に対して行われる(図50(a)のS3101:No参照)。
MPU231は、この常駐画像転送設定処理を実行することにより、既にメイン処理の中で転送されている電源投入時主画像および電源投入時変動画像を除く、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に対して転送することができる。そして、MPU231は、常駐用ビデオRAM235に転送された画像データを、電源投入中、上書きすることなく保持され続けるよう制御する。これにより、常駐画像転送設定処理によって常駐用ビデオRAM235に転送された画像データは、電源投入中、常駐用ビデオRAM235に常駐されることになる。
よって、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データが常駐用ビデオRAM235に転送された後、表示制御装置114は、この常駐用ビデオRAM235に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ237にて画像の描画処理を行うことができる。これにより、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM235に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置81に描画した画像を表示することができる。
特に、常駐用ビデオRAM235には、背面画像や、第3図柄、キャラクタ図柄、エラーメッセージといった、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置110、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114などによって表示が決定された後、即座に表示すべき画像の画像データを常駐させるので、キャラクタROM234をNAND型フラッシュメモリ234aで構成しても、遊技者によって任意のタイミングで行われる種々の操作から、第3図柄表示装置81に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
次いで、図51を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行される転送設定処理(S1905)の一処理である通常画像転送設定処理(S3103)について説明する。図51は、この通常画像転送設定処理(S3103)を示すフローチャートである。
この通常画像転送設定処理では、まず、転送データテーブルバッファ233eに設定されている転送データテーブルから、先に実行された表示設定処理(S1903)のポインタ更新処理(S2805)によって更新されたポインタ233fで示されるアドレスに記載された情報を取得する(S3301)。そして、取得した情報が転送データ情報であるか否かを判別し(S3302)、転送データ情報であれば(S3302:Yes)、その転送データ情報から、転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを抽出して、ワークRAM233に設けられた転送データバッファに格納し(S3303)、更に、ワークRAM233に設けられ、オン状態で転送開始すべき画像データが存在することを示す転送開始フラグをオンに設定して(S3304)、S3305の処理へ移行する。
また、S3302の処理において、取得した情報が転送データ情報ではなく、Nullデータであれば(S3302:No)、S3303及びS3304の処理をスキップして、S3305の処理へ移行する。S3305の処理では、画像コントローラ237に対して、前回行われた画像データの転送が終了した後に、新たに画像データの転送指示を設定したか否かを判別し(S3305)、転送指示を設定していれば(S3305:Yes)、更に、その転送指示に基づき画像コントローラ237により行われる画像データの転送が終了したか否かを判別する(S3306)。
このS3306の処理では、画像コントローラ237に対して画像データの転送指示を設定した後、画像コントローラ237から、転送処理の終了を示す転送終了信号を受信した場合に、転送処理が終了したと判断する。そして、S3306の処理により、転送処理が終了していないと判別される場合(S3306:No)、画像コントローラ237において画像の転送処理が継続して行われているので、この通常画像転送設定処理を終了する。一方、転送処理が終了したと判別される場合(S3306:Yes)、S3307の処理へ移行する。また、S3305の処理の結果、前回の転送処理の終了後に、画像コントローラ237に対して画像データの転送指示を設定していない場合も(S3305:No)、S3307の処理へ移行する。
S3307の処理では、転送開始フラグがオンか否かを判別し(S3307)、転送開始フラグがオンであれば(S3307:Yes)、転送開始すべき画像データが存在しているので、転送開始フラグをオフにし(S3308)、S3303の処理によって転送データバッファに格納した各種情報によって示されるスプライトの画像データを転送対象画像データに設定した上で、S3317の処理へ移行する。一方、転送開始フラグがオンではなく、オフであれば(S3307:No)、次いで、ファンファーレデータ転送フラグはオンか否かを判別する(S3309)。
そして、ファンファーレデータ転送フラグがオンであれば(S3309:Yes)、コマンド判定処理(図42参照)において表示用停止種別コマンドが処理され、その結果、表示用停止種別コマンドによって示される停止種別情報が大当たりの停止種別であると判別されたことを意味する。よって、この場合は、第3図柄表示装置81において大当たりとなる変動演出が終了するまでに、ファンファーレ演出において使用する画像データの転送が終了するように制御する。即ち、ファンファーレデータ転送フラグがオンであれば(S3309:Yes)、ファンファーレデータ転送フラグをオフに設定した後(S3310)、ファンファーレ演出において使用する画像データを転送対象画像データに設定する(S3311)。更に、ファンファーレ演出において使用する画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを取得し(S3312)、S3317の処理へ移行する。
S3309の処理において、ファンファーレデータ転送フラグがオンではなく、オフであれば(S3309:No)、次いで、背面画像変更フラグはオンか否かを判別する(S3313)。そして、背面画像変更フラグがオンではなく、オフであれば(S3313:No)、転送開始すべき画像データが存在していないので、そのまま通常画像転送設定処理を終了する。
一方、背面画像変更フラグがオンであれば(S3313:Yes)、背面画像の変更を意味するので、背面画像変更フラグをオフに設定した後(S3314)、背面画像種別毎に設けられた背面画像判別フラグのうち、オン状態にある背面画像判別フラグに対応する背面画像の画像データを特定し、その画像データを転送対象画像データに設定する(S3315)。更に、オン状態にある背面画像判別フラグに対応する背面画像の画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを取得し(S3316)、S3317の処理へ移行する。
尚、オン状態にある背面画像判別フラグが背面Aのものである場合、対応する画像データは全て常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐されているので、通常用ビデオRAM236に転送すべき画像データが存在しない。よって、S3315の処理では、オン状態にある背面画像判別フラグが背面Aのものであれば、そのまま通常画像転送処理を終了する。
S3317の処理では、転送対象画像データが通常用ビデオRAM236に既に格納されているか否かを判別する(S3317)。このS3317の処理における判別では、格納画像データ判別フラグ233jを参照することによって行われる。即ち、転送対象画像データとされたスプライトに対応する格納状態を格納画像データ判別フラグ233jより読み出して、その格納状態が「オン」であれば、転送対象となったスプライトの画像データが通常用ビデオRAM236に格納されていると判断し、格納状態が「オフ」であれば、転送対象となったスプライトの画像データが通常用ビデオRAM236に格納されていないと判断する。
そして、S3317の処理の結果、転送対象画像データが通常用ビデオRAM236に格納されていれば(S3317:Yes)、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して、その画像データを転送する必要がないので、そのまま通常画像転送設定処理を終了する。これにより、無駄に画像データがキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して転送されるのを抑制することができ、表示制御装置114の各部における処理負担の軽減や、バスライン240におけるトラフィックの軽減を図ることができる。
一方、S3317の処理の結果、転送対象画像データが通常用ビデオRAM236に格納されていなければ(S3317:No)、その転送対象画像データの転送指示を設定する(S3318)。これにより、描画処理において画像コントローラ237に対して送信される描画リストに、転送対象画像データの転送データ情報が含められることになり、画像コントローラ237は、その描画リストに記載された転送データ情報を基に、転送対象画像の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。尚、転送データ情報には、転送対象画像の画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスと最終アドレス、転送先の情報(この場合は、通常用ビデオRAM236)、及び転送先(ここで転送される転送対象画像の画像データを格納すべき通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに設けられたサブエリア)の先頭アドレスが含められる。画像コントローラ237は、この転送データ情報に基づいて画像転送処理を実行し、転送処理で指定された画像データをキャラクタROM234から読み出して、指定されたビデオRAM(ここでは、通常用ビデオRAM236)の指定されたアドレスに転送する。そして、転送が完了すると、MPU231に対して、転送終了信号を送信する。
S3318の処理の後、格納画像データ判別フラグ233jを更新し(S3319)、この通常用転送設定処理を終了する。格納画像データ判別フラグ233jの更新は、上述したように、転送対象画像データとなったスプライトに対応する格納状態を「オン」に設定し、また、その一のスプライトと同じ画像格納エリア236aのサブエリアに格納されることになっているその他のスプライトに対応する格納状態を「オフ」に設定することによって行われる。
このように、この通常用画像転送処理を実行することによって、先に実行されたコマンド判定処理の中で、表示用停止種別コマンドに対応する処理が実行され、その結果、表示用停止種別コマンドによって示される停止種別情報が大当たりの停止種別であると判別された場合は、ファンファーレ演出において使用する画像データを遅滞なくキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に転送させることができる。また、先に実行されたコマンド判定処理の中で背面画像変更コマンドの受信に基づいて背面画像の変更が行われた場合は、その背面画像で用いられる画像データのうち、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納されていない画像データを、遅滞なく、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に転送させることができる。
また、本実施形態では、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、表示データテーブルが表示データテーブルバッファ233dに設定されるのに合わせて、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルが転送データテーブルバッファ233eに設定される。そして、MPU231は、通常画像転送設定処理を実行することにより、転送データテーブルバッファ233eに設定された転送データテーブルのポインタ233fで示されるエリアに記載されている転送データ情報に従って、画像コントローラ237に対し転送対象画像データの転送指示を設定するので、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルで用いられるスプライトの画像データを、所望のタイミングで確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
ここで、表示データテーブルに従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、転送データテーブルでは、転送対象画像データの転送データ情報が所定のアドレスに対して規定されているので、この転送データテーブルに規定された転送データ情報に従って、画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aに転送することにより、表示データテーブルに従って所定のスプライトを描画する場合に、そのスプライトの描画に必要な常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。
これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、表示データテーブルで指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブルの記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
また、転送データテーブルでは、スプライトに対応する画像データ毎にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ画像データが転送されるように、その転送データ情報を規定する。これにより、その画像データの転送をスプライト毎に管理し、また、制御することができるので、その転送に係る処理を容易に行うことができる。そして、スプライト単位でキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236への画像データの転送を制御することにより、その処理を容易にしつつ、詳細に画像データの転送を制御できる。よって、転送にかかる負荷の増大を効率よく抑制することができる。
次いで、図52を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述の描画処理(S1906)の詳細について説明する。図52は、この描画処理を示すフローチャートである。
描画処理では、タスク処理(S1904)で決定された1フレームを構成する各種スプライトの種別ならびにそれぞれのスプライトの描画に必要なパラメータ(表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報、フィルタ指定情報)、及び、転送設定処理(S1905)により設定された転送指示から、図18に示す描画リストを生成する(S3401)。即ち、S3401の処理では、タスク処理(S1904)で決定された1フレームを構成する各種スプライトの種別から、各スプライト毎に、そのスプライトの画像データが格納されている格納RAM種別とアドレスとを特定し、その特定された格納RAM種別とアドレスとに対して、タスク処理で決定されたそのスプライトに必要なパラメータを対応付ける。そして、各スプライトを、1フレーム分の画像の中で最も背面側に配置すべきスプライトから前面側に配置すべきスプライト順に並び替えた上で、その並び替え後のスプライト順に、それぞれのスプライトに対する詳細な描画情報(詳細情報)として、スプライトの画像データが格納されている格納RAM種別ならびにアドレスおよびそのスプライトの描画に必要なパラメータを記述することで、描画リストを生成する。また、転送設定処理(S1905)により転送指示が設定された場合は、その描画リストの末尾に、転送データ情報として、転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを追記する。
尚、上述したように、スプライト毎に、そのスプライトの画像データが格納される常駐用ビデオRAM235のエリア、又は、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aのサブエリアが固定されているので、MPU231は、スプライト種別に応じて、そのスプライトの画像データが格納されている格納RAM種別とアドレスとを即座に特定し、それらの情報を描画リストの詳細情報に容易に含めることができる。
描画リストを生成すると、その生成した描画リストと、描画対象バッファフラグ233kによって特定される描画対象バッファ情報とを画像コントローラへ送信する(S3402)。ここでは、描画対象バッファフラグ233kが0である場合は、描画対象バッファ情報として第1フレームバッファ236bに描画された画像を展開するよう指示する情報を含め、描画対象バッファフラグ233kが1である場合は、描画対象バッファ情報として第2フレームバッファ236cに描画された画像を展開するよう指示する情報を含める。
画像コントローラ237は、MPU231より受信した描画リストに基づいて、その描画リストの先頭に記述されたスプライトから順に画像を描画し、それを描画対象バッファ情報によって指示されたフレームバッファに上書きによって展開する。これにより、描画リストによって生成された1フレーム分の画像において、最初に描画したスプライトが最も背面側に配置させ、最後に描画したスプライトが最も前面側に配置させることができる。
また、描画リストに転送データ情報が含まれている場合は、その転送データ情報から、転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを抽出し、その格納元先頭アドレスから格納元最終アドレスまでに格納された画像データを順にキャラクタROM234から読み出してバッファRAM237aに一時的に格納した後、通常用ビデオRAM236が未使用状態にあるときを見計らって、バッファRAM237aに格納した画像データを通常用ビデオRAM236の転送先先頭アドレスによって示されるエリアに順次転送する。そして、この通常用ビデオRAM236に格納された画像データは、その後にMPU231より送信される描画リストに基づいて使用され、描画リストに従った画像の描画が行われる。
尚、画像コントローラ237は、描画対象バッファ情報によって指示されたフレームバッファとは異なるフレームバッファから、先に展開された画像の画像情報を読み出して、駆動信号と共にその画像情報を第3図柄表示装置81に送信する。これにより、第3図柄表示装置81に対して、フレームバッファに展開した画像を表示させることができる。また、一方のフレームバッファに描画した画像を展開しながら、一方のフレームバッファから展開した画像を第3図柄表示81に表示させることができ、描画処理と表示処理とを同時並列的に処理することができる。
描画処理は、S3402の処理の後、描画対象バッファフラグ233kを更新する(S3403)。そして、描画処理を終了して、V割込処理に戻る。描画対象バッファフラグ233kの更新は、その値を反転させることにより、即ち、値が「0」であった場合は「1」に、「1」であった場合は「0」に設定することによって行われる。これにより、描画対象バッファは、描画リストが送信される度に、第1フレームバッファ236bと第2フレームバッファ236cとの間で交互に設定される。
ここで、描画リストの送信は、1フレーム分の画像の描画処理および表示処理が完了する20ミリ秒毎に画像コントローラ237から送信されるV割込信号に基づいて、MPU231により実行されるV割込処理(図41(b)参照)の描画処理が実行される度に、行われることになる。これにより、あるタイミングで、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定されて、画像の描画処理および表示処理が実行されると、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒後に、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定される。よって、先に第1フレームバッファ236bに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第2フレームバッファ236cに新たな画像が展開される。
そして、更に次の20ミリ秒後には、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定される。よって、先に第2フレームバッファ236cに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第1フレームバッファ236bに新たな画像が展開される。以後、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとを、20ミリ秒毎に、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかを交互に指定することによって、1フレーム分の画像の描画処理を行いながら、1フレーム分の画像の表示処理を20ミリ秒単位で連続的に行わせることができる。
以上、説明したように、本パチンコ機10では、球が第1入球口64へ新たに入賞(始動入賞)すると、主制御装置110において、その新たな始動入賞のタイミングで各カウンタC1〜C3,CS1の各値や、遊技状態フラグ203a(即ち、入賞時遊技状態フラグ)が取得される。そして、その取得されたデータが、主制御装置110における保留球格納エリア203bの保留エリアに格納されると、その取得されたデータに基づく大当たり抽選に先立って、大当たり抽選の抽選結果や、変動パターン種別が、主制御装置110において先読みされる。そして、先読みが終了すると、その先読みにより得られた各種情報(大当たり抽選の予測結果、変動パターン種別の予測結果)と、その先読みの予測前提条件とが先読みコマンドにより主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知される。
上述したように、先読みコマンドに含まれている予測前提条件は、その先読みにおいて抽選結果などを予測する場合にその予測の前提条件とされたパチンコ機10の遊技状態を示している。この予測前提条件が低確率状態であれば、主制御装置110において低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が用いられて先読みが行われたことを意味し、予測前提条件が高確率状態の場合には、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が用いられて先読みが行われたことを意味する。
そして、音声ランプ制御装置113において先読みコマンドが受信された場合、その先読みコマンドから各種情報(先読みの予測前提条件、大当たり抽選の予測結果、変動パターン種別の予測結果)が先読み情報として抽出され、その先読み情報が先読み情報格納エリア223aの保留エリアに新たに格納される。このように、音声ランプ制御装置113では、大当たり抽選の予測結果と共に予測前提条件が先読み情報として記憶されるので、音声ランプ制御装置113において先読み情報を用いる場合に、その先読み情報における予測前提条件を参照することで、その先読み情報における大当たり抽選の予測結果が、どちらのテーブル202a1,202a2を用いて得られたものかを判別できる。
また、パチンコ機10では、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が大当たりになると、その大当たり終了時に、その大当たり種別に応じてパチンコ機10の遊技状態が新たに設定される。そして、主制御装置110では、大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が、大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態に基づいて決定されるので、大当たり終了後、主制御装置110において新たに大当たり抽選が行われる場合は、大当たり終了時に新たに設定される遊技状態に応じた大当たり乱数テーブル202a1,202a2が用いられて、大当たり抽選が行われる。
そして、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が大当たりとなると、ファンファーレ演出の開始と、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態とが、ファンファーレコマンドによって、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知される。音声ランプ制御装置113では、ファンファーレコマンドが受信された場合、ファンファーレコマンドから遊技状態が抽出され、その遊技状態に応じて大当たり後遊技状態フラグ223cの状態が設定される。これにより、音声ランプ制御装置113では、大当たり後遊技状態フラグ223cに基づいて、主制御装置110において大当たり終了時に設定されるパチンコ機10の遊技状態を判別できる。
上述したように、主制御装置110では、大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態に基づいて、大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が決定されるが、パチンコ機10が大当たりになると、その大当たり終了時に、その大当たり種別に応じてパチンコ機10の遊技状態が設定される。よって、大当たり終了後、主制御装置110において新たな大当たり抽選が行われる場合には、大当たり終了時に設定される遊技状態に基づいて、大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が決定される。本実施形態では、上述したように、大当たり終了時に設定される遊技状態は、大当たり後遊技状態フラグ223cに基づいて判別できるので、今回の大当たりが終了した後に、主制御装置110において新たに実行される大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2についても、大当たり後遊技状態フラグ223cに基づいて判別できる。
このように、本実施形態の音声ランプ制御装置113では、先読み情報を用いる場合に、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するのかを判別できる。
しかしながら、従来のパチンコ機では、予測前提条件を記憶していないので、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するのか判別できず、不明となる場合があった。
即ち、従来のパチンコ機や、本パチンコ機10は、第1入球口64への入賞(始動入賞)が、複数回(本パチンコ機10では、最大4回)まで保留されるように構成されており、主制御装置110では、球が第1入球口64へ新たに入賞(始動入賞)した場合に、保留中の始動入賞が有れば、その新たな始動入賞に伴う大当たり抽選の抽選結果が先読みされた後、その新たな始動入賞時に保留中であった各始動入賞に伴う大当たり抽選が全て終了してから、その新たな始動入賞に伴う大当たり抽選が行われる。
そして、新たな始動入賞時に保留中であった各始動入賞に伴う大当たり抽選が、主制御装置110において実行されて、仮に、何れかの抽選結果が大当たりになると、その大当たり終了時に、パチンコ機10の遊技状態が新たに設定される。そのため、その大当たりの前後でパチンコ機10の遊技状態が変化する場合がある。ここで、パチンコ機10の遊技状態が変化すると、変化後の遊技状態で、新たな始動入賞に伴う大当たり抽選が行われるため、新たな始動入賞時のパチンコ機10の遊技状態と、その新たな始動入賞に伴う大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態とが一致しなくなってしまう。
上述したように、従来のパチンコ機の主制御装置110では、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が、始動入賞時のパチンコ機10の遊技状態に基づいて決定され、更に、大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が、大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態に基づいて決定されるように構成されている。よって、新たな始動入賞時のパチンコ機10の遊技状態と、その新たな始動入賞に伴う大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態とが一致しない場合には、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しなくなる。
従来のパチンコ機では、主制御装置110において、大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われた場合、単に、その予測結果を得るという処理しか行われず、その予測結果が、どちらのテーブル202a1,202a2を用いて得られたものかを判別できるようには構成されていなかった。そのため、その予測結果が主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知された後、音声ランプ制御装置113においても、その予測結果が、どちらのテーブル202a1,202a2を用いて得られたものか判別できなかった。
しかしながら、従来のパチンコ機でも、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われてから、パチンコ機10の遊技状態が変化しない間は、大当たり抽選の抽選結果の先読みも大当たり抽選も共に、主制御装置110において同一の遊技状態で行われる。よって、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において常に一致する。従って、この場合は、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するので、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113では、大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱っていた。
一方、従来のパチンコ機では、予測前提条件を記憶していないので、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われてから、その先読みに対応する実際の大当たり抽選が行われるまでに、パチンコ機10の遊技状態が変化すると、その変化前に行われた大当たり抽選の抽選結果の先読みが、どの遊技状態で行われたのか不明になる。よって、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するか不明になる。
従って、この場合は、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において異なる可能性があるので、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113では、大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして扱っていた。そして、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113では、大当たり抽選の予測結果を信用できない場合、その予測結果を用いることを控えることで、実際の大当たり抽選の抽選結果とは無関係な処理(例えば、連続予告演出や、エンディング演出など)が実行されることを抑制していた。そのため、大当たり演出の抽選結果の先読みや、大当たり抽選の予測結果が無駄になっていた。
このような従来のパチンコ機に対し、本パチンコ機10では、上述したように、音声ランプ制御装置113において先読み情報を用いる場合に、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するのかを判別できる。よって、従来のパチンコ機では、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するのか不明となっていた場合についても、本実施形態ではその判別を行える。
そして、判別の結果、各テーブル202a1,202a2が一致していれば、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する可能性が高いと考えられる。そのため、従来のパチンコ機では、信用できないとして扱っていた予測結果でも、本パチンコ機10では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。その結果、従来のパチンコ機よりも、大当たり抽選の予測結果を利用できる頻度が高くなり、パチンコ機10の興趣性を向上させられる機会を増やすことができる。
また、上述したように、従来のパチンコ機では、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において異なる可能性があれば、音声ランプ制御装置113おいて、大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして扱い、その予測結果を用いることを控えていた。そのため、大当たり抽選の予測結果が無駄になっていた。
これを本実施形態とは別の方法で解決する場合、例えば、音声ランプ制御装置113において信用できる予測結果をより多く扱えるように、次のようにパチンコ機10を構成することが考えられる。
即ち、主制御装置110において、大当たり抽選の抽選結果の先読みを行う場合に、両方の大当たり乱数テーブル202a1,202a2を用いて、各テーブル202a1,202a2に対応する予測結果をそれぞれ得ておき、更に、その2つの予測結果がそれぞれどのテーブルに対応するものかを判別可能にして音声ランプ制御装置113へ通知することが考えられる。
このように構成すれば、音声ランプ制御装置113において大当たり抽選の予測結果を用いる場合に、2つの予測結果のうち一方については常に信用できるものとして扱うことができる。よって、音声ランプ制御装置113において、信用できる予測結果をより多く扱える。また、この信用できる予測結果を用いることで、実際の大当たり抽選の抽選結果とは無関係な処理(例えば、演出など)が実行される等の問題を抑制できる。
しかしながら、上述したように、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果を先読みする場合には、大当たり抽選の場合と同様に、第1当たり乱数カウンタC1と大当たり乱数テーブル202a1,202a2に格納されている当たり値とを1つ1つ比較するという処理が行われる。そのため、新たな始動入賞が発生する度に、第1当たり乱数カウンタC1と2つの各大当たり乱数テーブル202a1,202a2に格納されている当たり値とを1つ1つ比較するという処理を、最大で33回繰り返して行わなければならない。よって、新たな始動入賞が発生する度に、毎回、その比較の処理に長い時間を要する可能性があり、時間を無駄に消費するおそれがある。
また、主制御装置110において、2つの大当たり乱数テーブル202a1,202a2を用いて、各テーブル202a1,202a2に対応する予測結果を共に得ているが、音声ランプ制御装置113において、大当たり抽選の予測結果が用いられる場合には、一方の予測結果しか用いられない。よって、主制御装置110において時間を要して行う可能性のある比較処理が無駄になってしまう。また、新たな始動入賞の度に、主制御装置110において2つの予測結果を得るものの、音声ランプ制御装置113では、一方の予測結果しか用いないので、無駄な予測結果が必ず生じる。従って、従来のパチンコ機の場合よりも、無駄になる予測結果の数が増加してしまう。
また、音声ランプ制御装置113では、2つの各テーブル202a1,202a2に対応する予測結果をそれぞれ記憶しておくことになるので、従来よりも大きな記憶領域が必要になる。また、主制御装置110は、2つの各テーブル202a1,202a2に対応する予測結果をそれぞれ音声ランプ制御装置113へ通知するので、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信するデータが増加する。そのため、優先的に送信したいデータなどが送信できなくなるおそれがあると共に、主制御装置110の制御的負担も増加する。また、音声ランプ制御装置113でも受信するデータが増えるため、制御的負担が増加する。
以上説明したように、主制御装置110において、大当たり抽選の抽選結果の先読みを行う場合に、両方の大当たり乱数テーブル202a1,202a2を用いて、各テーブル202a1,202a2に対応する予測結果をそれぞれ得ておき、更に、その2つの予測結果がそれぞれどのテーブルに対応するものかを判別可能にして音声ランプ制御装置113へ通知するように、パチンコ機10を構成した場合、音声ランプ制御装置113おいて信用できる予測結果をより多く扱えるものの、処理時間や制御的負担が増加するなどの別の問題が生じる。
また、これとは別の方法で解決する場合、例えば、音声ランプ制御装置113において信用できる予測結果をより多く扱えるように、次のようにパチンコ機10を構成することも考えられる。即ち、パチンコ機10では、主制御装置110において大当たり抽選が行われてその抽選結果が大当たりになると、その大当たり種別に応じて、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態が決まる。よって、パチンコ機10が大当たりになった場合に、主制御装置110において、今回の大当たり終了時の遊技状態に対応する大当たり乱数テーブル202a1,202a2を用いて、保留中の各始動入賞についての先読みをそれぞれやり直し、そのやり直しで得られた各予測結果を主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知し直すことが考えられる。
このように構成すれば、主制御装置110において、大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われてから、その先読みに対応する実際の大当たり抽選が行われるまでに、パチンコ機10の遊技状態が変化し、その結果、音声ランプ制御装置113において、その変化前に行われた大当たり抽選の抽選結果の先読みが信用できなくなっても、その代わりに、主制御装置110から再度通知されてくる大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして用いることができる。
この再度通知されてくる大当たり抽選の予測結果は、主制御装置110において、大当たり終了後の新たな大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2と同一のテーブル202a1,202a2で得られるものである。よって、再度通知されてくる大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とは主制御装置110において一致するので、音声ランプ制御装置113では、大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱うことができる。従って、音声ランプ制御装置113では、信用できる予測結果をより多く扱える。また、この信用できる予測結果を用いることで、実際の大当たり抽選の抽選結果とは無関係な処理(例えば、演出など)が実行される等の問題を抑制できる。
しかしながら、パチンコ機10において、大当たり抽選の抽選結果が大当たりとなる度に、主制御装置110において保留中の各始動入賞についての先読みがそれぞれやり直しされ、そのやり直しで得られた各予測結果が、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知し直される。よって、やり直しの対象になった大当たり抽選の抽選結果の先読みや、予測結果が無駄になってしまう。
従って、主制御装置110において無駄な処理が行われてしまい、制御的負担が掛かる。また、音声ランプ制御装置113においても、無駄になる予測結果を受信して、それをRAM223を格納することになるので、音声ランプ制御装置113においても無駄な処理が行われてしまい、制御的負担が掛かる。また、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信するデータが増加する。そのため、優先的に送信したいデータなどが送信できなくなるおそれがあると共に、主制御装置110の制御的負担も増加する。また、音声ランプ制御装置113でも受信するデータが増えるため、制御的負担が増加する。
以上説明したように、パチンコ機10が大当たりになった場合に、主制御装置110において、今回の大当たり終了時の遊技状態に対応する大当たり乱数テーブル202a1,202a2を用いて、保留中の各始動入賞についての先読みをそれぞれやり直し、そのやり直しで得られた各予測結果を主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知し直すように、パチンコ機10を構成した場合、音声ランプ制御装置113おいて信用できる予測結果をより多く扱えるものの、無駄な処理や制御的負担が増加するなどの別の問題が生じる。
また、これとは別の方法で解決する場合、例えば、音声ランプ制御装置113において信用できる予測結果をより多く扱えるように、次のようにパチンコ機10を構成することも考えられる。即ち、パチンコ機10では、主制御装置110において大当たり抽選が行われてその抽選結果が大当たりになると、その大当たり種別に応じて、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態が決まる。よって、主制御装置110において通常は大当たり抽選の抽選結果の先読みを行わず、パチンコ機10が大当たりになった場合にだけ、主制御装置110において、大当たり終了時の遊技状態に対応する大当たり乱数テーブル202a1,202a2を用いて、保留中の各始動入賞についての先読みを行い、各予測結果を主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知することが考えられる。
このように構成すれば、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が大当たりになり、パチンコ機10の遊技状態が変化する可能性が高い場合にだけ、保留中の各始動入賞についての先読みを行える。この先読みで得られる大当たり抽選の予測結果は、主制御装置110において、大当たり終了後の新たな大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2と同一のテーブル202a1,202a2で得られるものである。よって、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するので、音声ランプ制御装置113では、大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱うことができる。従って、音声ランプ制御装置113では、信用できる予測結果をより多く扱える。また、この信用できる予測結果を用いることで、実際の大当たり抽選の抽選結果とは無関係な処理(例えば、演出など)が実行される等の問題を抑制できる。
しかしながら、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が大当たりになった場合だけしか、大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われないので、先読みを行う回数(頻度)が減ってしまう。すると、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知される大当たり抽選の予測結果の数も減るので、音声ランプ制御装置113において、大当たり抽選の予測結果を用いる頻度が減ってしまい、上述した連続予告演出を実行する機会などが減ってしまう。よって、パチンコ機10の興趣性を低下させてしまうおそれがある。
以上説明したように、主制御装置110において通常は大当たり抽選の抽選結果の先読みを行わず、パチンコ機10が大当たりになった場合にだけ、主制御装置110において、大当たり終了時の遊技状態に対応する大当たり乱数テーブル202a1,202a2を用いて、保留中の各始動入賞についての先読みを行い、各予測結果を主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知するように、パチンコ機10を構成した場合、音声ランプ制御装置113おいて信用できる予測結果をより多く扱えるものの、大当たり抽選の予測結果を用いる頻度が減ってしまい、パチンコ機10の興趣性を低下させてしまうおそれがあるなどの別の問題が生じる。
このように、上述した本実施形態とは別の3つの解決方法では、音声ランプ制御装置113において信用できる予測結果をより多く扱えるようになるものの、主制御装置110や音声ランプ制御装置113おいて処理時間や、無駄な処理や、制御的負担が増加するという問題や、パチンコ機10の興趣性を低下させてしまうおそれがあるというの別の問題が生じる。
上述したように、本実施形態では、先読みコマンドの中に、大当たり抽選の予測結果や、変動パターン種別の予測結果などを示す情報に加え、更に、先読みの予測前提条件を示す情報を含めて、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信しているが、この先読みの予測前提条件を示す情報は、わずか1ビットである。また、ファンファーレコマンドの中に、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を示す情報を含めて、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信しているが、この大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を示す情報も、わずか1ビットである。よって、本パチンコ機10では、従来のパチンコ機と比較して、MPU201,221において処理されるデータ量が殆ど変わらない。従って、主制御装置110や音声ランプ制御装置113に掛かる制御的負担が少ない上、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。
また、上述したように、従来のパチンコ機では、信用できないとして扱っていた予測結果でも、本パチンコ機10では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。よって、従来のパチンコ機よりも、大当たり抽選の予測結果を利用できる頻度が高くなり、パチンコ機10の興趣性を向上させられる機会を増やすことができる。
従って、本実施形態では、処理時間や制御的負担が増加するなどの問題や、無駄な処理や制御的負担が増加するなどの問題が生じさせずに、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができ、更に、パチンコ機10の興趣性を向上させられる機会を増やすことができる。
また、上述したように、本パチンコ機10では、球が第1入球口64へ新たに入賞(始動入賞)すると、主制御装置110において、その新たな始動入賞のタイミングで各カウンタC1〜C3,CS1の各値や、遊技状態フラグ203a(即ち、入賞時遊技状態フラグ)が取得される。そして、その取得されたデータが、主制御装置110における保留球格納エリア203bの保留エリアに格納されると、その取得されたデータに基づく大当たり抽選に先立って、大当たり抽選の抽選結果や、変動パターン種別が、主制御装置110において先読みされる。
そして、主制御装置110において先読みが行われる場合に、先読みの対象となったデータが、大当たり中以外の始動入賞に伴って取得されたものであれば、そのデータ中の入賞時遊技状態フラグに基づいて、先読みに用いる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が決定される。一方、先読みの対象になったデータが、大当たり中の始動入賞に伴って取得されたものであれば、大当たり後遊技状態フラグ203dに基づいて、先読みに用いる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が決定される。尚、入賞時遊技状態フラグや、大当たり後遊技状態フラグ203dがオフ(低確率状態を示す)の場合には、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が選択され、入賞時遊技状態フラグや、大当たり後遊技状態フラグ203dがオン(高確率状態を示す)の場合には、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が選択される。
上述したように、本実施形態では、パチンコ機10が大当たり中の場合は、大当たり抽選が行われないものの、その遊技状態は低確率状態になっている。そのため、遊技状態フラグ203aは、大当たり中、オフであり、先読みの対象になったデータが大当たり中の始動入賞に伴って取得された場合、そのデータ中の入賞時遊技状態フラグは常にオフとなる。よって、そのデータ中の入賞時遊技状態フラグに基づいてテーブル202a1,202a2が決定されると、常に、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が選択される。従って、大当たり抽選の予測結果は、実際の抽選結果と一致する可能性が低くなり、抽選結果の予測の精度が悪くなってしまう。
そこで、本実施形態では、先読みの対象になったデータが、大当たり中の始動入賞に伴って取得されたものであれば、大当たり後遊技状態フラグ203dに基づいて、先読みに用いる大当たり乱数テーブル202a1,202a2を決定している。これにより、抽選結果の予測の精度を向上させることができる。
即ち、本パチンコ機10では、大当たり終了時の遊技状態が、その大当たり直前の大当たり抽選時に決まる。よって、大当たり抽選の抽選結果が大当たりになるまでは、大当たり終了時の遊技状態を判別できないが、パチンコ機10が大当たり中の場合には、既に大当たり終了時の遊技状態が決まっているので、主制御装置110において大当たり終了時の遊技状態を判別できる。そして、パチンコ機10では、大当たりが終了した場合に、主制御装置110において保留中の大当たり抽選があれば、その保留中であった大当たり抽選が、その大当たり終了時に設定される遊技状態で1つずつ順番に主制御装置110において実行されていく。
よって、大当たり中に保留される大当たり抽選についても、大当たり終了時のパチンコ機10の遊技状態で行われる可能性が高い。従って、大当たり中に始動入賞があり、その始動入賞についての先読みを行う場合に、予測前提条件を常に低確率状態とするよりも、予測前提条件を大当たり終了時の遊技状態とした方が、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する可能性を向上させられる。故に、音声ランプ制御装置113において信用できるものとして扱える予測結果の数を増やせるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果を好適に用いることができる。
上述したように、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が大当たりになると、その大当たり種別を示す停止図柄が第3図柄表示装置81に表示され、その後、パチンコ機10が大当たりへ移行すると共に、第3図柄表示装置81において大当たり演出が開始される。そして、大当たり演出が終了する場合には、第3図柄表示装置81において、大当たり演出の一部であるエンディング演出が行われる。
このエンディング演出では、大当たりが終了することと共に保留中の始動入賞に基づいて大当たり抽選が行われた場合に、何れかの大当たり抽選において抽選結果が大当たりになることが遊技者に報知されるか(確定演出表示が行われる)、又は、単に大当たりが終了することが遊技者に報知される(通常表示が行われる)。エンディング演出において「確定演出表示」が行われるか、「通常表示」が行われるかは、音声ランプ制御装置113において決定される。
具体的には、エンディング演出が開始される直前になると、音声ランプ制御装置113において、上述したエンディング演出決定処理(図33参照)が実行されて、先読み情報格納エリア223aの内容や、エンディング態様カウンタ223fの値などに基づいて、エンディング演出の表示態様を「確定演出表示」にするか「通常表示」にするかが決定される。尚、先読み情報格納エリア223aには、1つの実行エリアと、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)とが設けられており、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い始動入賞に対応する先読み情報が記憶される。
音声ランプ制御装置113において、エンディング演出決定処理(図33参照)が実行されると、先読み情報格納エリア223aの保留エリアのうち、エリア番号の小さい保留エリアから順番に、その保留エリアに格納されている先読み情報が1つずつ取得されて、その先読み情報における予測前提条件と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態と比較される(S1401〜S1410参照)。
そして、S1406の処理において、先読み情報における予測前提条件と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とが一致している判別される場合は、上述したように、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致する場合である。よって、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するので、音声ランプ制御装置113において、先読み情報における大当たり抽選の予測結果を、信用できるものとして扱える。従って、この場合は、S1407の処理において、その先読み情報における大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかが判別される。
そして、S1407の処理において、大当たり抽選の予測結果が外れと判別されると、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに記憶されている別の先読み情報が確認される。具体的には、S1404〜S1410の各処理が繰り返し実行される。一方、S1407の処理において、大当たり抽選の予測結果が大当たりと判別されれば、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに記憶されている残りの先読み情報を確認することなく、S1411の処理へ移行し、エンディング演出の表示態様を「確定演出表示」に設定するか否かを決定する処理を実行する。即ち、大当たり抽選の予測結果が信用できるものであり、その予測結果が大当たりになれば、S1404〜S1410の各処理には戻らず、残りの先読み情報については確認しない。
上述したように、これは、「確定演出表示」が、大当たりが終了することと共に保留されている大当たり抽選において抽選結果が大当たりになることを遊技者に報知するものなので、主制御装置110において保留されている大当たり抽選の中に、少なくとも1つ大当たりになるものがあれば、他の大当たり抽選の抽選結果は何でも良く、残りの大当たり抽選に対応する先読み情報まで確認する必要がないからである。このように、本実施形態では、先読み情報の確認が不要な場合には、その確認を行わないので、不要な処理の実行を抑制できる。
また、上述したエンディング演出決定処理(図33参照)が実行されて、S1406の処理において、先読み情報における予測前提条件と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とが一致していないと判別される場合は、上述したように、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合である。よって、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明となるので、この場合は、本実施形態の音声ランプ制御装置113でも、大当たり抽選の予測結果を信用できず、その予測結果を用いることを控えることになる。
しかしながら、上述したように、先読み情報における大当たり抽選の予測結果を、信用できるものとして扱える場合があるので、次に、S1408の処理によって、その先読み情報における大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかが判別される。そして、S1408の処理において、大当たり抽選の予測結果が大当たりであると判別されれば、その予測結果を信用でき、且つ、外れとみなせるので、S1409の処理に戻り、S1404〜S1410の各処理を繰り返し実行させる。
本パチンコ機10では、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1に格納されている当たり値と、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2に格納されている当たり値とが、重複した値とならないように、それぞれ当たり値を設定している。そのため、一方のテーブル202a1,202a2において当たり値となる数値は、他方のテーブル202a1、202a2において外れ値となる。よって、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値が同一である場合に、そのカウンタ値C1と、一方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行って、その結果が大当たりと判定されるなら、そのカウンタ値C1と、他方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行った場合、その結果は必ず外れと判定される。
従って、S1406の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とが異なり、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合でも、S1408の処理において、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が大当たりであれば、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選では、その抽選結果が外れとなる。即ち、この場合は、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明とならず、外れと一意に決まるので、例外的に、音声ランプ制御装置113において、この大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱える。
このように、本実施形態では、S1408の処理において、大当たり抽選の予測結果が大当たりであれば、その予測結果を外れとみなせるので、S1409の処理に戻って、S1404〜S1410の各処理を繰り返し実行することができる。このように、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113であれば、信用できないものして扱っていた予測結果でも、本実施形態の音声ランプ制御装置113では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。
一方、S1406の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とが異なり、且つ、S1408の処理において、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が外れであれば、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選は不明となる。
そして、上述したエンディング演出決定処理(図33参照)によれば、S1404〜S1410の各処理を実行している場合に、S1406の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とが異なり(S1406:No)、更に、S1408の処理において、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が外れであると判定されれば(S1408:No)、S1404〜S1410の各処理の繰り返しをそこで中止できる。即ち、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の抽選結果とが一致するか不明であり、その予測結果を信用できなければ、S1404〜S1410の各処理には戻らず、残りの先読み情報については確認しない。このように、本実施形態では、先読み情報における予測結果を信用できない場合、残りの先読み情報については確認を行わないので、不要な処理の実行を抑制できる。
また、上述したエンディング演出決定処理(図33参照)では、実際の大当たり抽選の抽選結果が大当たりになるのか、外れになるのか不明となる場合には、エンディング演出の表示態様として通常表示が設定されるように構成している。これにより、エンディング演出において「確定演出表示」が行われたにも関わらず、その後、大当たり演出(エンディング演出)が終了し、その大当たり演出の終了時に保留されていた大当たり抽選が全て行われても、実際には抽選結果が大当たりにならないという問題が発生することをより抑制できる。
また、上述したエンディング演出決定処理(図33参照)は、主制御装置110から送信されてくるエンディングコマンドが音声ランプ制御装置113において受信された場合に実行されるが、エンディングコマンドは、エンディング演出を開始するタイミングとなったら主制御装置110から送信されてくる。よって、エンディング演出決定処理は、大当たり演出が開始されて直ぐ実行されるのではなく、エンディング演出の開始直前まで待ってから実行される。上述したように、殆どの場合、パチンコ機10が大当たりに移行している間に、第1入球口64についての保留球数は最大(4回)になるので、大当たりが終了するタイミングで実行されるエンディング演出の開始直前まで待ってから、先読み情報を先読み情報格納エリア223aから取得すれば、殆どの場合、先読み情報を4つ取得することができる。
従って、音声ランプ制御装置113において、エンディング演出決定処理を大当たり演出が開始されてから直ぐに実行する場合と比較して、先読み情報を多く取得できる可能性が高くなるので、S1407の処理においてYesに分岐される可能性を高めることができる。故に、エンディング演出において「確定演出表示」が行われる機会を増やすことができるので、大当たりが終了してから、保留されている大当たり抽選のうち何れかの抽選がなされた場合に、抽選結果が大当たりになるという期待感を遊技者に持たせる機会を増やすことができる。また、大当たり抽選が行われる度に、遊技者を一喜一憂させられる機会を増やすこともでき、遊技者が次は大当たりになるという期待感を増す機会も増やすことができるので、遊技者の興趣を更に高めることができる。
以上が、第1実施形態についての説明である。上述したように、第1実施形態では、音声ランプ制御装置113において大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる一例として、大当たり中に実行されるエンディング演出決定処理(図33参照)において、大当たり抽選の予測結果を好適に扱って、エンディング演出の表示態様を「確定演出表示」にするか「通常表示」にするかを決定する例を説明した。
しかしながら、本発明は、エンディング演出の表示態様の決定だけに限らず、大当たり抽選の予測結果を扱う処理であれば、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。例えば、大当たり抽選の予測結果を扱う処理の一つとして、連続予告演出に関する処理がある。本発明は、この連続予告演出に関する処理にも適用することができ、当然、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。
次に、第2実施形態として、本発明を連続予告演出に関する処理に適用した場合の一例について説明する。尚、第2実施形態では第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
まず、図56を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図56は、第2実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。音声ランプ制御装置113のRAM223には、上述した各カウンタ223b,223f〜223h、各フラグ223c〜223e,223iに加えて、第1実施形態と比較して一部構成が追加された先読み情報格納エリア223aと、新たに追加された遊技状態フラグ223jと、新たに追加された演出実行時遊技状態フラグ223kとを少なくとも有している。
ここで、図57を参照して、第2実施形態における先読み情報格納エリア223aの詳細について説明する。図57は、第2実施形態における先読み情報格納エリア223aの構成を模式的に示す模式図である。
第2実施形態における先読み情報格納エリア223aと、第1実施形態における先読み情報格納エリア223a(図10参照)との違いは、実行エリア〜保留第4エリアの5つの各エリア内に、後述する連続予告実行ステータスエリア223a4が有るか無いかの違いである。尚、第2実施形態における先読み情報格納エリア223aも、第1実施形態と同様に、先読みコマンドによって主制御装置110から通知されてくる各種情報(先読みの予測前提条件、大当たり抽選の予測結果、変動パターン種別の予測結果)を記憶するためのエリアである。
図57に示すように、第2実施形態における先読み情報格納エリア223aは、第1実施形態と同様に、1つの実行エリアと、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)との5つのエリアを有し、これらの各エリアにはそれぞれ、大当たり抽選予測結果格納エリア223a1と、変動パターン種別予測結果格納エリア223a2と、予測前提条件格納エリア223a3とが少なくとも設けられている。
加えて、第2実施形態では、実行エリア〜保留第4エリアの5つの各エリアにそれぞれ、連続予告実行ステータス格納エリア223a4が設けられている。この連続予告実行ステータス格納エリア223a4は、連続予告実行ステータスを格納するためのエリアであって、連続予告実行ステータスは、そのステータスの格納されている各エリア(実行エリア〜保留第4エリア)に応じた変動演出が実行される場合に、その変動演出において連続予告演出を実行するか否かを示すものである。
本実施形態では、13種類の連続予告実行ステータスが設けられており、各ステータス毎に、それぞれ異なるステータス値が割り当てられている。詳細については後述するが、変動演出において連続予告演出を実行することを示すステータスが6種類と、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスが6種類と、変動演出においてそもそも連続予告演出を実行しないことを示すステータスが1種類との13種類のステータスが設けられている。
変動演出において連続予告演出を実行することを示すステータスについては、確変大当たり、通常大当たり、及び、外れのうち連続予告演出の契機となった予測結果の種別や、連続予告演出の契機となった予測結果であるか否かを判別できるように「1,2,3、11,12,13」のステータス値が割り当てられている。尚、連続予告演出の契機となった予測結果の種別とは、連続予告演出を実行する判定された場合に、その判定に用いられた予測結果の種別のことである。
ステータス値「1」は、連続予告演出の契機となった予測結果の種別が、確変大当たりであるものの、その予測結果は連続予告演出の契機ではないことを示す。同様に、ステータス値「2」は、連続予告演出の契機となった予測結果の種別が、通常大当たりであることを示し、ステータス値「3」は、連続予告演出の契機となった予測結果が、外れであることを示すが、それぞれの予測結果は連続予告演出の契機ではないことを示す。
一方、ステータス値「11」は、連続予告演出の契機となった予測結果の種別が、確変大当たりであると共に、その予測結果が連続予告演出の契機であることを示す。同様に、ステータス値「12」は、連続予告演出の契機となった予測結果の種別が、通常大当たりであることを示し、ステータス値「13」は、連続予告演出の契機となった予測結果の種別が、外れであることを示し、更に、それぞれの予測結果が連続予告演出の契機であることを示す。
一方、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスについても、確変大当たり、通常大当たり、及び、外れのうち連続予告演出の契機となった予測結果の種別や、連続予告演出の契機であった予測結果であるか否かを判別できるように「−1,−2,−3,−11,−12,−13」のステータス値が割り当てられている。
尚、本実施形態では、ステータス値として、正数のステータス値「1、2,3,11,12,13」と、負数のステータス値「−1,−2,−3,−11,−12,−13」とを割り当てているが、これ以外の方法で、ステータス値を区別するように構成しても良い。例えば、1バイトや2バイトでステータス値を管理する場合ならば、最上位ビットを0または1に変化させて、ステータス値を区別しても良い。具体的には、最上位ビットが0の場合は、上述した正数のステータス値を示すものとし、最上位ビットが1の場合は、上述した負数のステータス値を示すものとする。尚、最上位ビットではなく、他のビットを変化させても良い。また、ステータス値は、正数のステータス値、及び、負数のステータス値の一方のみとし、それぞれのステータス値が異なるように、各ステータス値を割り当てて、ステータス値を区別しても良い。
ステータス値「−1」は、連続予告演出の契機となった予測結果の種別が、確変大当たりであったものの、その予測結果は連続予告演出の契機ではなかったことを示す。同様に、ステータス値「−2」は、連続予告演出の契機となった予測結果の種別が、通常大当たりであったとを示し、ステータス値「−3」は、連続予告演出の契機となった予測結果が、外れであったことを示すが、それぞれの予測結果は連続予告演出の契機ではなかったことを示す。
一方、ステータス値「−11」は、連続予告演出の契機となった予測結果の種別が、確変大当たりであったと共に、その予測結果が連続予告演出の契機であったことを示す。同様に、ステータス値「−12」は、連続予告演出の契機となった予測結果の種別が、通常大当たりであったことを示し、ステータス値「−13」は、連続予告演出の契機となった予測結果の種別が、外れであったことを示し、更に、それぞれの予測結果が連続予告演出の契機であったことを示す。そして、変動演出においてそもそも連続予告演出を実行しないことを示すステータスについては、「0」のステータス値が割り当てられている。
上述した連続予告実行ステータス格納エリア223a4には、これら13種類のステータス値のうち、何れか一つが格納される。第1実施形態で説明したように、先読み情報格納エリア223aにおける実行エリア〜保留第4エリアの5つの各エリアは、電源投入時に実行されるRAMの初期値設定処理(図28のS1010参照)において初期化され、先読み情報格納エリア223aの5つ各エリア内が0クリアされる。つまり、連続予告実行ステータス格納エリア223a4のステータス値は、電源投入時に「0」に設定される。
また、連続予告実行ステータス格納エリア223a4のステータス値は、音声ランプ制御装置113において先読みコマンドが受信され、その先読みコマンドから抽出された先読み情報に基づいて、連続予告演出を実行すると判定された場合に変更される。上述したように、音声ランプ制御装置113において先読みコマンドが受信され、その先読みコマンドから各種情報(先読みの予測前提条件、大当たり抽選の予測結果、変動パターン種別の予測結果)が先読み情報として抽出されると、その先読み情報が先読み情報格納エリア223aの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリアの何れか)に新たに格納される。
すると、後述する連続予告判定処理(図59参照)が実行されて、保留エリアに新たに格納された先読み情報に基づいて、連続予告演出を実行するか否かが判定される。ここで、連続予告演出を実行すると判定されると、新たに先読み情報が格納された保留エリアの連続予告実行ステータス格納エリア223a4に、変動演出において連続予告演出を実行することを示すと共に、その新たな先読み情報の予測結果が、連続予告演出の契機であることを示すステータス値(11,12,13の何れか)が、連続予告演出の契機となった予測結果の種別に応じて一つ設定される。
例えば、新たな先読み情報の予測結果が確変大当たりの場合に、連続予告演出を実行すると判定されると、その確変大当たりが、連続予告演出の契機となった予測結果となり、その結果、連続予告実行ステータス格納エリア223a4には、ステータス値「11」が設定される。
更に、新たに先読み情報が格納された保留エリアよりもエリア番号が小さい全ての保留エリア、即ち、既に先読み情報が格納されている全ての保留エリアについて、その連続予告実行ステータス格納エリア223a4に、ステータス値が設定される。尚、ここで、設定されるステータス値は、変動演出において連続予告演出を実行することを示すものの、そのステータス値が設定される保留エリア内の先読み情報が、連続予告演出の契機ではないことを示す値(1,2,3の何れか)が、連続予告演出の契機となった予測結果の種別に応じて一つ設定される。
例えば、連続予告演出の契機となった予測結果が確変大当たりの場合は、既に先読み情報が格納されている全ての保留エリアについて、その連続予告実行ステータス格納エリア223a4には、ステータス値「1」が設定される。
そして、保留エリアの連続予告実行ステータス格納エリア223a4に格納された連続予告ステータスは、その保留エリアに対応する変動演出が開始される場合に、実行エリアに格納されて、MPU221により参照される。尚、詳細については後述するが、変動演出が開始される場合には、実行エリアの連続予告実行ステータスが「1,2,3」の何れかであれば、その開始される変動演出において連続予告演出が行われ、そのステータス値が「0」や「11,12,13」や「−1,−2,−3,−11,−12,−13」であれば、その開始される変動演出において予告演出は行われず、通常の変動演出が行われる。
また、詳細については後述するが、連続予告演出を実行する予定の変動演出が開始される場合に、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている先読み情報の予測結果を信用できないと判定されれば、その実行エリアの連続予告実行ステータス格納エリア223a4に、連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータス値が設定される。具体的には、連続予告実行ステータス格納エリア223a4に格納されている正数のステータス値に、マイナス符号が付されて、負数に設定される。
例えば、変動演出が開始される場合に、実行エリアの連続予告実行ステータス格納エリア223a4におけるステータス値が「1」であって、実行エリアに格納されている先読み情報の予測結果を信用できないと判定されれば、実行エリアの連続予告実行ステータス格納エリア223a4に、ステータス値「−1」が設定される。その結果、連続予告演出を実行する予定の変動演出が実行されても、連続予告演出は行われず、通常の変動演出が行われる。
尚、本実施形態では、参照する図面(図62、図64、図66、図68)において連続予告実行ステータスを分かり易く示すために、ステータス値ではなく、旗の有無、旗の形状、および、旗が立っている倒れているかで示す。具体的には、ステータス値が「0」の場合は、旗を記載せず、ステータス値が正数の場合は、旗を立てて示し、ステータス値が負数の場合は、旗を倒して示す。また、ステータス値が「1」の場合は、三角の白抜きの旗で示す。同様に、ステータス値が「11」の場合は三角黒塗りの旗で、ステータス値「2」の場合は四角白抜きの旗で、ステータス値「12」の場合は四角黒塗りの旗で、ステータス値「3」の場合は、四角にV字状の切れ目が入った白抜きの旗で、ステータス値「13」の場合は、四角にV字状の切り目が入った黒塗りの旗で、それぞれ示す。
ここで、図56の説明に戻る。遊技状態フラグ223jは、主制御装置110の遊技状態フラグ203aと同様に、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態であるのか、高確率状態(確変中)であるのかを示すフラグである。この遊技状態フラグ223jがオフの場合は、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態であることを示し、遊技状態フラグ223jがオンの場合は、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態であることを示す。
この遊技状態フラグ223jは、電源投入時に実行されるRAMの初期値設定処理(図28のS1010参照)においてオフに設定される。また、パチンコ機10において大当たりが開始され、その大当たりが終了する場合(即ち、エンディング演出が終了する場合)に、その大当たり種別に応じて設定される。具体的には、大当たり種別が確変大当たりであれば、その大当たり終了時に、遊技状態フラグ223jがオンに設定される。一方、大当たり種別が確変大当たりであれば、その大当たり終了時に、遊技状態フラグ223jがオフに設定される。
尚、主制御装置110の遊技状態フラグ203aは、大当たり開始前にオフに設定され、大当たり終了後に、その大当たり種別に応じてオンまたはオフに設定されるが、音声ランプ制御装置113の遊技状態フラグ223jは、大当たり終了後のみ、オンまたはオフに設定している。これは、音声ランプ制御装置113では、大当たり中に遊技状態フラグ223jを参照しないため、特に設定する必要性がないからである。尚、遊技状態フラグ223jについても、遊技状態フラグ203aと同様に、大当たり開始前にオフに設定しても良い。
遊技状態フラグ223jは、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている大当たり抽選の抽選結果が、信用できるものか信用できないものかを判別するために、MPU221によって用いられる。遊技状態フラグ223jがオフの場合は、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態であることを示すため、フラグ223jがオフの場合に、主制御装置110において大当たり抽選が行われるなら、主制御装置110において低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が参照されて、大当たり抽選が行われることを意味する。一方、遊技状態フラグ223jがオンの場合は、パチンコ機10が高確率状態であることを示すため、フラグ223jがオンの場合に、主制御装置110において大当たり抽選が行われるなら、主制御装置110において高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が参照されて、大当たり抽選が行われることを意味する。
そして、上述したように、主制御装置110において大当たり抽選が行われる場合、主制御装置110における保留球格納エリア203bの実行エリアに格納されているデータに基づいて、大当たり抽選が行われる。本実施形態では、主制御装置110における保留球格納エリア203bの各エリアと、音声ランプ制御装置113における先読み情報格納エリア223aの各エリアとに、互いに対応するデータが格納されるように構成されているため、主制御装置110において大当たり抽選が行われる場合には、主制御装置110で行われる大当たり抽選に対応する先読み情報が、音声ランプ制御装置113における先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納される。
また、上述したように、先読み情報格納エリア223aの実行エリアや保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)の各エリアには、大当たり抽選の予測結果、及び、変動パターン種別の予測結果に加えて、更に、先読みの予測前提条件も格納されている。そのため、実行エリアや保留エリアの予測前提条件格納エリア223a3に格納されているデータを参照すれば、同一のエリア内に格納されている大当たり抽選の予測結果や、変動パターン種別の予測結果が、どのような予測前提条件で先読みされたものなのかを判別できる。即ち、主制御装置110において行われた先読みで、テーブル202a1,202a2のうち、どちらのテーブル202a1,202a2が用いられたのかを判別できる。
よって、主制御装置110において大当たり抽選が行われる場合に、遊技状態フラグ223jと、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている予測前提条件とを比較することで、今回の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202と、今回の大当たり抽選の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202とが、主制御装置110において一致するのかを、音声ランプ制御装置113において判別できる。
そして、比較の結果、それぞれのテーブル202a1,202a2が一致する場合には、今回の大当たり抽選の予測結果と、今回の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するので、音声ランプ制御装置113では、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている大当たり抽選の予測結果を、信用できるものと判定している。一方、それぞれのテーブル202a1,202a2が一致しない場合には、今回の大当たり抽選の予測結果と、今回の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において異なる可能性があるので、音声ランプ制御装置113では、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている大当たり抽選の予測結果を、信用できないものと判定している。
演出実行時遊技状態フラグ223kは、保留されている変動演出のうち、対象とする一の変動演出が実行される場合に、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態であるのか、高確率状態(確変中)であるのかを示すフラグである。
演出実行時遊技状態フラグ223kがオフであれば、対象とする一の変動演出が実行される場合に、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態であることを示す。上述したように、変動演出は、主制御装置110における大当たり抽選に伴って実行されるものなので、変動演出の前には必ず大当たり抽選が行われる。よって、演出実行時遊技状態フラグ223kがオフであれば、対象とする一の変動演出が実行される場合に、主制御装置110において低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が参照されて、大当たり抽選が行われることを意味する。
一方、演出実行時遊技状態フラグ223kがオンであれば、対象とする一の変動演出が実行される場合に、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態であることを示す。即ち、演出実行時遊技状態フラグ223kがオンの場合は、対象とする一の変動演出が実行される場合に、主制御装置110において高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が参照されて、大当たり抽選が行われることを意味する。
この演出実行時遊技状態フラグ223kは、電源投入時に実行されるRAMの初期値設定処理(図28のS1010参照)においてオフに設定される。また、詳細については後述するが、遊技状態フラグ223jと、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている予測前提条件とが比較され、大当たり抽選で実際に用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202と、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202とが、主制御装置110において一致し、実行エリアに格納されている大当たり抽選の予測結果を信用できるものと判定された場合に、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに大当たり抽選の予測結果が格納されていれば、実行エリアに格納されている大当たり抽選の予測結果に基づいて、演出実行時遊技状態フラグ223kが設定される。
具体的には、実行エリアに格納されている大当たり抽選の予測結果が大当たりの場合には、上述した大当たり後遊技状態フラグ223cの状態が設定される。一方、大当たり抽選の予測結果が外れの場合には、上述した遊技状態フラグ223jの状態が設定される。尚、大当たり中に、演出実行時遊技状態フラグ223kを設定する場合については、実行エリアに格納されている大当たり抽選の予測結果を確認せずに、大当たり後遊技状態フラグ223cの状態を設定しても良い。
本パチンコ機10の主制御装置110では、今回の大当たり抽選の抽選結果が大当たりであれば、その大当たり終了時に、その大当たり種別に応じてパチンコ機10の遊技状態が新たに設定される。言い換えれば、大当たり抽選の抽選結果が外れと判定されている間は、パチンコ機10の遊技状態は変化しない。そこで、実行エリアに格納されている大当たり抽選の予測結果が大当たりであり、その大当たり種別に応じてパチンコ機10の遊技状態が変化する場合には、演出実行時遊技状態フラグ223kに、大当たり後遊技状態フラグ223cの状態を設定して、大当たり終了時のパチンコ機10の遊技状態を設定する。これにより、演出実行時遊技状態フラグ223kが、次回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2を示すように設定できる。
一方、実行エリアに格納されている大当たり抽選の予測結果が外れであり、パチンコ機10の遊技状態が変化しない場合には、演出実行時遊技状態フラグ223kに、遊技状態フラグ223jの状態を設定して、現在のパチンコ機10の遊技状態を設定する。これにより、演出実行時遊技状態フラグ223kが、次回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2を示すように設定できる。このように、演出実行時遊技状態フラグ223kには、次回の大当たり抽選が主制御装置110で行われる場合(即ち、次の変動演出が実行される場合)のパチンコ機10の遊技状態が設定される。
演出実行時遊技状態フラグ223kは、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに格納されている大当たり抽選の抽選結果が、信用できるものか信用できないものかを判別するために、MPU221によって用いられる。詳細について後述するが、本実施形態では、実行エリアに格納されている大当たり抽選の予測結果に基づいて、演出実行時遊技状態フラグ223kが設定されると、次に、演出実行時遊技状態フラグ223kと、先読み情報格納エリア223aの保留第1エリアに格納されている予測前提条件とが比較され、保留第1エリアに格納されている大当たり抽選の予測結果を信用できるものかが判定される。
ここで、演出実行時遊技状態フラグ223kには、上述したように、次の大当たり抽選が主制御装置110で行われる場合のパチンコ機10の遊技状態が設定されている。よって、演出実行時遊技状態フラグ223kと、保留第1エリアに格納されている予測前提条件とを比較することで、大当たり抽選の抽選結果の先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、その先読みに対応する実際の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するのかが、音声ランプ制御装置113において判別できる。
そして、それぞれのテーブル202a1,202a2が一致していれば、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するので、音声ランプ制御装置113では、大当たり抽選の予測結果を信用できるものと判定できる。
ここで、大当たり抽選の予測結果を信用できるものと判定された場合には、その大当たり抽選の予測結果に基づいて、その演出実行時遊技状態フラグ223kを設定し、更に、大当たり抽選の予測結果を信用できるものと判定される間は、以後同様に、保留第2エリア、保留第3エリア、保留第4エリアという順番で比較を繰り返す。本実施形態では、先読み情報格納エリア223aの4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)のうち、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い始動入賞に対応するデータが記憶され、保留第1エリアには、時間的に最も古い始動入賞に対応するデータが記憶される。そのため、第1保留エリアから第4保留エリアに向かって順番に、その保留エリアに格納されている大当たり抽選の予測結果を判定しつつ、演出実行時遊技状態フラグ223kを設定することで、主制御装置110において大当たり抽選が行われる順番通りに、大当たり抽選の予測結果が、信用できるものか否かを判定できる。
次に、図58から図68を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理について説明する。尚、上述した第1実施形態と同一の処理を実行するステップについては、同一の符号を付してその説明を省略する。
まず、図58を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理について説明する。図58は、第2実施形態におけるメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理では、S1111の処理が実行され、液晶演出実行管理処理が実行されると、次に、エンディング演出の終了タイミングであるかを判定する(S3501)。S3501の処理において、エンディング演出の終了タイミングである場合には(S3501:Yes)、RAM223の遊技状態フラグ223jに、大当たり後遊技状態フラグ223cの状態を設定する(S3502)。
具体的には、大当たり後遊技状態フラグ223cがオフであって、大当たりが終了した場合にパチンコ機10の遊技状態が低確率状態になる場合には、遊技状態フラグ223jにもオフに設定する。一方、大当たり後遊技状態フラグ223cがオンであって、大当たりが終了した場合にパチンコ機10の遊技状態が高確率状態になる場合には、遊技状態フラグ223jにもオンに設定する。S3501の処理において、エンディング演出の終了タイミングでない場合には(S3501:No)、S3502の処理をスキップして、S1112の処理へ移行する。
また、S1101の処理において、該メイン処理が開始されてから、又は、前回S1101の処理が実行されてから1ミリ秒以上が経過したと判定された場合には(S1101:Yes)、S1102〜S1111、及び、S3501の処理を実行する。一方、該メイン処理が開始されてから、又は、前回S1101の処理が実行されてから1ミリ秒以上が経過していないと判定された場合には(S1101:No)S1102〜S1111、及び、S3501の処理を行わずにS1112の処理へ移行する。
以上の図58に示すメイン処理によれば、エンディング演出が終了する場合(即ち、大当たりが終了する場合)に、遊技状態フラグ223jが、大当たり終了時のパチンコ機10の遊技状態を示すようにその状態を設定できる。
次に、図59を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される連続予告判定処理(S1211)について説明する。図59は、第2実施形態における連続予告判定処理(S1211)を示したフローチャートである。この連続予告判定処理(S1211)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理の中で実行されるもので(図31のS1211参照)、第1実施形態と同様に、先読みコマンドを受信した場合に、連続予告演出を開始するか否かの判定を行う。
連続予告判定処理では、S1302の処理において、S1301の処理で読み出した先読み情報のうち、大当たり抽選の予測結果における当否が「大当たり」である場合には(S1302:Yes)、S1312の処理へ移行する。一方、S1301の処理で読み出した先読み情報のうち、大当たり抽選の予測結果における当否が「外れ」である場合には(S1302:No)、S1301の処理で読み出した変動パターン種別の予測結果が「スーパーリーチ」であるかを判定する(S3601)。
S3601の処理において、変動パターン種別の予測結果が「スーパーリーチ」である場合には(S3601:Yes)、S1313の処理へ移行する。一方、変動パターン種別の予測結果が「スーパーリーチ」でなく、その他の変動パターン種別である場合には(S3601:No)、本処理を終了する。
また、S1316の処理において、連続予告抽選カウンタ223gの値が連続予告決定範囲に含まれず、連続予告演出を開始しないと判定された場合(S1316:No)、S3602以降の処理をスキップして、本処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。即ち、連続予告演出は行われない。
一方、S1316の処理において、連続予告抽選カウンタ223gの値が連続予告決定範囲に含まれ、連続予告演出を開始すると判定された場合(S1316:Yes)、S1301の処理で読み出した先読み情報のうち、大当たり抽選の予測結果における当否が何であるかを判定する(S3602)。大当たり抽選の予測結果における当否が「確変大当たり」である場合には(S3602:確変大当たり)、先読み情報格納エリア223aの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)のうち、大当たり抽選の予測結果が格納されている全保留エリアの連続予告実行ステータスを「1」に設定する(S3603)。即ち、連続予告演出の契機となった予測結果の種別が、確変大当たりであることを示すステータス値を設定する。
また、大当たり抽選の予測結果における当否が「通常大当たり」である場合には(S3602:通常大当たり)、先読み情報格納エリア223aの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)のうち、大当たり抽選の予測結果が格納されている全保留エリアの連続予告実行ステータスを「2」に設定する(S3604)。即ち、連続予告演出の契機となった予測結果の種別が、通常大当たりであることを示すステータス値を設定する。
また、大当たり抽選の予測結果における当否が「外れ」である場合には(S3602:外れ)、先読み情報格納エリア223aの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)のうち、大当たり抽選の予測結果が格納されている全保留エリアの連続予告実行ステータスを「3」に設定する(S3605)。即ち、連続予告演出の契機となった予測結果の種別が、外れであることを示すステータス値を設定する。
次に、先読み情報格納エリア223aの保留エリアうち、最後に先読み情報(即ち、大当たり抽選の予測結果、変動パターン種別の予測結果、及び、先読みの予測前提条件)が格納された保留エリアの連続予告実行ステータスに、「10」を加算する(S3606)
本実施形態では、最後に先読み情報が格納された保留エリアの大当たり抽選の予測結果に基づいて、複数の変動演出に渡って連続予告演出を開始するか否かを判定しており、連続予告演出を開始すると判定された場合には、最後に先読み情報が格納された保留エリアの大当たり抽選の予測結果が、その契機となる。よって、連続予告演出を開始すると判定された場合に、最後に先読み情報が格納された保留エリアの連続予告実行ステータスに、「10」加算すれば、連続予告演出の契機となった予測結果が格納されている保留エリアについて、その連続予告ステータスを「11,12,13」の何れかに設定できる。従って、各保留エリアの連続予告ステータスを参照した場合に、そのステータス値に基づいて、その保留エリアの大当たり抽選の予測結果が、連続予告演出の契機となった予測結果なのか、違うのかを判別できる。
以上の図59に示す連続予告判定処理によれば、連続予告演出を開始すると判定された場合に、先読み情報格納エリア223aの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)のうち、大当たり抽選の予測結果が格納されている保留エリアの連続予告実行ステータスを、変動演出において連続予告演出を実行することを示すステータス値「1,2,3」に設定できる。
また、連続予告演出を開始すると判定された場合に、その判定の契機となった大当たり抽選の予測結果が格納されている保留エリアについては、ステータス値を「10」大きくし、その連続予告ステータスを「11,12,13」の何れかに設定できる。よって、各保留エリアの連続予告ステータスを参照した場合に、そのステータス値に基づいて、その保留エリアの大当たり抽選の予測結果が、連続予告演出の契機となった予測結果なのか、違うのかを判別できる。
次に、図60を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示設定処理(S1112)について説明する。図60は、第2実施形態における変動表示設定処理(S1112)を示したフローチャートである。
この変動表示設定処理(S1112)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図58参照)の中で実行され、第3図柄表示装置81において変動演出を実行させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて表示用変動パターンコマンドを生成し設定する。また、変動演出において連続予告演出を実行するために、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている連続予告実行ステータスに基づいて、表示用停止種別コマンドを設定する。
変動表示設定処理では、S1506の処理を実行し、先読み情報格納エリア223aに格納されている先読み情報(データ)をシフトしたら、次に、先読み情報格納エリア223aのうち、S1506の処理による先読み情報のシフトによって空き状態となった保留エリアをクリアする(S3701)。そして、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている連続予告実行ステータスを取得して(S3702)、その取得した連続予告実行ステータスが、変動演出において連続予告演出を実行することを示すステータス「1,2,3,11,12,13」であるかを判定する(S3703)。
S3703の処理において、取得した連続予告実行ステータスが変動演出において連続予告演出を実行することを示すステータス「1,2,3,11,12,13」である場合には(S3703:Yes)、連続予告実行ステータス確認処理Aを実行する(S3702)。尚、詳細については後述するが、連続予告実行ステータス確認処理Aは、変動演出において連続予告演出が実行されるように設定されている場合に、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている予測前提条件と、遊技状態フラグ223jとを比較して、その実行エリアに格納されている大当たり抽選の予測結果が信用できるものか否かを判定し、その判定結果に応じて、変動演出において連続予告演出を実行するか否かを決定するための処理である。
また、S3703の処理において、取得した連続予告実行ステータスが変動演出において連続予告演出を実行することを示すステータス「1,2,3,11,12,13」以外の場合には(S3703:No)、S3704の処理をスキップして、S1507の処理へ移行する。そして、S1509の処理を実行し、コマンド判定処理(図31参照)のS1206の処理において、停止種別コマンドから抽出された変動演出における停止種別を、RAM223より取得したら、次に、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている連続予告実行ステータスを取得する(S3705)。
そして、S3705の処理で取得した連続予告実行ステータスが、変動演出において連続予告演出を実行することを示すステータス「1,2,3」であるかを判定する(S3706)。S3706の処理において、S3705の処理で取得した連続予告実行ステータスが変動演出において連続予告演出を実行することを示すステータス「1,2,3」である場合には(S3706:Yes)、変動演出の停止種別としてチャンス目を設定し(S3707)、S1514の処理へ移行する。
このS3707の処理によって、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別が、主制御装置110からの停止種別コマンドによって指示された停止種別に代えて、チャンス目(中ラインL2上の図柄が左図柄列Z1から順に「3」「4」「1」)に設定される。これにより、連続予告演出として、第3図柄表示装置81における変動演出の停止時に、チャンス目となる停止図柄を表示させることができる。
一方、S3706の処理において、S3705の処理で取得した連続予告実行ステータスが変動演出において連続予告演出を実行することを示すステータス「1,2,3」以外である場合には(S3706:No)、主制御装置110からの停止種別コマンドによって指示された停止種別をそのまま、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別として設定し(S3708)、S1514の処理へ移行する。
このS3708の処理により、S3705の処理で取得した連続予告実行ステータスが変動演出において連続予告演出を実行することを示すステータス「11,12,13」であり、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出である場合については、停止種別としてチャンス目の設定は行われない。また、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータス「−1,−2,−3,−11,−12,−13」や、変動演出においてそもそも連続予告演出を実行しないことを示すステータス「0」の場合についても同様に、主制御装置110から通知された停止種別が設定される。
以上の図60に示す変動表示設定処理によれば、今回の変動演出の停止種別を設定する場合に、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている連続予告実行ステータスに基づいて、停止種別をチャンス目を、又は、主制御装置110より指示された停止種別をそのまま設定できる。
次に、図61を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される連続予告実行ステータス確認処理A(S3704)について説明する。図61は、この連続予告実行ステータス確認処理A(S3704)を示したフローチャートである。
この連続予告実行ステータス確認処理A(S3704)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示設定処理(図60参照)の中で実行され、第3図柄表示装置113において新たに変動演出を開始させる場合に、その変動演出において連続予告演出を実行する設定になっていれば実行される。そして、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている大当たり抽選の予測結果が信用できるものか否かを判定し、信用できないものであれば、今回実行する変動演出については連続予告演出の実行を中止するように設定する。
連続予告実行ステータス確認処理Aでは、まず、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とを取得する(S3801)。そして、S3801の処理で取得した予測前提条件と、遊技状態フラグ223jとを比較する(S3802)。そして、比較の結果、予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが同一の遊技状態を示しているかを判定する(S3803)。
上述したように、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が先読みされると、その大当たり抽選の予測結果を示す情報に加えて、その先読みの予測前提条件を示す情報が、先読みコマンドにより主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知される。尚、この予測前提条件が低確率状態であれば、主制御装置110において低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が用いられて先読みが行われたことを意味し、予測前提条件が高確率状態の場合には、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が用いられて先読みが行われたことを意味する。よって、音声ランプ制御装置113では、先読み情報における予測前提条件を参照することにより、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が、主制御装置110においてどちらのテーブル202a1,202a2が用いられて得られたものかを判別できる。
また、上述したように、主制御装置110において大当たり抽選が行われる場合、主制御装置110における保留球格納エリア203bの実行エリアに格納されているデータに基づいて、大当たり抽選が行われる。本実施形態では、主制御装置110における保留球格納エリア203bの各エリアと、音声ランプ制御装置113における先読み情報格納エリア223aの各エリアとに、互いに対応するデータが格納されるように構成されているため、主制御装置110において大当たり抽選が行われる場合には、主制御装置110で行われる大当たり抽選に対応する先読み情報が、音声ランプ制御装置113における先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納される。よって、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている先読み情報の予測前提条件を参照することで、主制御装置110で行われる大当たり抽選に対応してなされた先読みにおいて、どちらの大当たり乱数テーブル202a1,202a2が用いられて予測結果が得られたかを判別できる。
また、上述したように、遊技状態フラグ223jは、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態であるのか、高確率状態(確変中)であるのかを示すフラグであり、遊技状態フラグ223jがオフの場合は、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態であることを示す。よって、主制御装置110において大当たり抽選が行われるなら、主制御装置110において低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が参照されて、大当たり抽選が行われることを意味する。一方、遊技状態フラグ223jがオンの場合は、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態であることを示すので、主制御装置110において大当たり抽選が行われるなら、主制御装置110において高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が参照されて、大当たり抽選が行われることを意味する。従って、音声ランプ制御装置113では、遊技状態フラグ223jの状態に基づいて、主制御装置110で行われる今回の大当たり抽選において用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2を判別できる。
故に、上述したS3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とを比較することで、今回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、今回の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するかを比較できる。
そして、S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが同一の遊技状態を示している場合は(S3803:Yes)、今回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、今回の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致する場合である。よって、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値も、比較に用いられるテーブル202a1,202a2も共に同一となるので、それぞれの比較結果が一致し、今回の大当たり抽選の予測結果と、今回の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する。従って、音声ランプ制御装置113において、この大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱える。
一方、S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが異なる遊技状態を示している場合は(S3803:No)、今回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、今回の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合である。よって、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値が同一でも、それぞれの比較結果が一致しない可能性があり、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明となる。従って、音声ランプ制御装置113では、この大当たり抽選の抽選結果を信用できない。
S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが同一の遊技状態を示している場合は(S3803:Yes)、上述したように、S3801の処理で取得した予測結果であって、主制御装置110において今回行われる大当たり抽選の予測結果と、今回の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する場合である。よって、この場合は、大当たり抽選の予測結果を信用できるので、今回の変動演出において連続予告演出が実行されるように、現状の設定を維持して、本処理を終了する。
一方、S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが異なる遊技状態を示している場合は(S3803:No)、上述したように、今回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、今回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合である。よって、今回の大当たり抽選の予測結果と、今回の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明となるので、この場合は、本実施形態の音声ランプ制御装置113でも、大当たり抽選の予測結果を信用できず、その予測結果を用いることを控えることになる。
しかしながら、第1実施形態で説明したように、今回の大当たり抽選の予測結果を、例外的に、信用できるものとして扱える場合があるので、先読み情報格納エリア223aの実行エリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかを判定する(S3804)。
上述したように、本実施形態では、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1に格納されている当たり値と、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2に格納されている当たり値とが、重複した値とならないように、それぞれ当たり値が設定されている。そのため、一方のテーブル202a1,202a2において当たり値となる数値は、他方のテーブル202a1、202a2において外れ値となる。よって、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値が同一である場合に、そのカウンタ値C1と、一方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行って、その結果が大当たりと判定されるなら、そのカウンタ値C1と、他方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行った場合、その結果は必ず外れと判定される。
従って、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが異なり、今回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、今回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合でも、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が大当たりであれば、今回の大当たり抽選では、その抽選結果が外れとなる。即ち、この場合は、今回の大当たり抽選の予測結果と、今回の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明とならず、外れと一意に決まるので、例外的に、音声ランプ制御装置113において、この大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱える。
一方、上述したように、本実施形態では、一方のテーブル202a1,202a2において当たり値となっている数値は、他方のテーブル202a1、202a2において外れ値となるが、一方のテーブル202a1,202a2において外れ値となっている数値は、他方のテーブル202a1,202a2において当たり値となるのか、外れ値となるのか不明である。そのため、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値が同一である場合に、そのカウンタ値C1と、一方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行って、その結果が外れと判定されても、そのカウンタ値C1と、他方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行った場合、主制御装置110においてその結果が大当たりと判定されるのか、外れと判定されるのか不明となる。よって、音声ランプ制御装置113では、この大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして扱う。
S3804の処理において、先読み情報格納エリア223aの実行エリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりである場合は(S3804:Yes)、上述したように、例外的に、大当たり抽選の予測結果が外れであって、信用できるものとして扱える場合なので、この場合は、今回の変動演出において連続予告演出が実行されるように、現状の設定を維持して、本処理を終了する。
このように、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113であれば、信用できないものして扱っていた予測結果でも、本実施形態の音声ランプ制御装置113では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。また、その場合には、今回の変動演出において連続予告演出が実行されるように、設定を維持されるので、連続予告演出を実行できる機会を増やすことができる。
また、S3804の処理において、先読み情報格納エリア223aの実行エリアにおける大当たり抽選の予測結果が外れである場合は(S3804:No)、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが異なり、更に、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が外れになる場合である。この場合は、上述したように、今回の大当たり抽選に対応する予測結果を信用できず、今回の大当たり抽選の抽選結果が大当たりになるのか、外れになるのか不明となる。
よって、この場合は、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている連続予告実行ステータスにマイナス符号を付けて(S3805)、その連続予告実行ステータスを、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスに変更する。その結果、上述した変動表示設定処理(図60参照)において、今回実行される変動演出の停止種別が設定される場合に、S3706:Noへ分岐するため、今回の変動演出について、連続予告演出の実行を中止できる。
以上の図61に示す連続予告実行ステータス確認処理Aによれば、S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とを比較することにより、今回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、今回の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するかを比較できる。
従来のパチンコ機では、そもそも予測前提条件が記憶されないので、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われてから、その先読みに対応する実際の大当たり抽選が行われるまでに、パチンコ機10の遊技状態が変化すると、その変化前に行われた大当たり抽選の抽選結果の先読みが、どの遊技状態で行われたのか不明になる。よって、今回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、今回の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するか不明になる。従って、この場合は、今回の大当たり抽選の予測結果と、今回の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において異なる可能性があるので、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113では、大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして扱っていた。
しかしながら、本実施形態では、上述したように、音声ランプ制御装置113において予測前提条件と、遊技状態フラグ223jとを記憶しているので、今回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、今回の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが一致するのかを常に判別できる。よって、今回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、今回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが主制御装置110において一致するのかしないのか、従来のパチンコ機なら不明となる場合についても、本実施形態ではその判別を行える。
そして、それぞれの大当たり乱数テーブル202a1,202a2が一致する場合には、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値も、比較に用いられるテーブル202a1,202a2も共に同一となるので、それぞれの比較結果が一致し、今回の大当たり抽選の予測結果と、今回の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する。よって、音声ランプ制御装置113では、今回の大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱える。このように、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113が、信用できないとして扱っていた予測結果でも、本パチンコ機10の音声ランプ制御装置113では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。
また、上述したように、S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが異なる場合は、今回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、今回の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合である。よって、今回の大当たり抽選の予測結果と、今回の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明となるので、この場合は、本実施形態の音声ランプ制御装置113でも、大当たり抽選の予測結果を信用できず、その予測結果を用いることを控えることになる。
しかしながら、本実施形態では、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1に格納されている当たり値と、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2に格納されている当たり値とが、重複した値とならないように、それぞれ当たり値を設定している。そのため、一方のテーブル202a1,202a2において当たり値となる数値は、他方のテーブル202a1、202a2において外れ値となる。よって、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値が同一である場合に、そのカウンタ値C1と、一方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行って、その結果が大当たりと判定されるなら、そのカウンタ値C1と、他方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行った場合、その結果は必ず外れと判定される。
従って、S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが異なり、今回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、今回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合でも、S3804の処理において、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が大当たりであれば、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選では、その抽選結果が外れとなる。即ち、この場合は、今回の大当たり抽選の予測結果と、今回の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明とならず、外れと一意に決まるので、例外的に、本実施形態の音声ランプ制御装置113において、この大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱える。
よって、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113であれば、信用できないものして扱っていた予測結果でも、本実施形態の音声ランプ制御装置113では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果をより好適に扱うことができる。
一方、S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが異なり、且つ、S3804の処理において、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が外れであれば、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選が不明となる。
本パチンコ機10の主制御装置110では、上述したように、大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態に基づいて、今回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が決定され、今回の大当たり抽選の抽選結果が大当たりであれば、その大当たり終了時に、その大当たり種別に応じてパチンコ機10の遊技状態が新たに設定される。
よって、次回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2は、直近の大当たり抽選の抽選結果によって決まる。そのため、仮に、今回の大当たり抽選の抽選結果が不明であれば、次回の大当たり抽選時の遊技状態が不明となり、次回の大当たり抽選の抽選結果も不明となる。尚、次回以降の大当たり抽選についても同様に、抽選結果が不明となる。
このような場合、連続予告実行ステータス確認処理Aでは、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている連続予告実行ステータスにマイナス符号を付けて(S3805)、その連続予告実行ステータスを、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスに変更する。その結果、上述した変動表示設定処理(図60参照)が実行され、今回実行される変動演出の停止種別が設定される場合に、S3706:Noへ分岐させることができ、今回の変動演出における連続予告演出の実行を中止できる。
つまり、今回の大当たり抽選の抽選結果が大当たりになるのか、外れになるのか不明となる場合には、今回実行される変動変出について連続予告演出の実行を中止できる。よって、闇雲に連続予告演出が実行され、実際の抽選結果とは関連性のない連続予告演出が実行されるという問題が発生することを抑制できる。
尚、上述した連続予告実行ステータス確認処理Aでは、S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが異なる遊技状態を示している場合には(S3803:No)、S3804の処理へ移行して、実行エリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかを判定しているが、S3803:Noの場合には、大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして、S3804の処理を行わずに、S3805の処理へ移行するように構成しても良い。
尚、上述した連続予告実行ステータス確認処理Aは、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドが音声ランプ制御装置113において受信され、第3図柄表示装置81において変動演出が開始される場合に実行される。しかしながら、本実施形態では、変動演出の終了時に連続予告演出を行うように構成しているので、変動演出が開始されてから変動演出が終了する直前までの間に、連続予告実行ステータス確認処理Aを実行されるなら、いつ実行しても良い。
また、本実施形態では、変動演出の終了時に「チャンス目」を表示するという演出を、連続予告演出としているが、変動演出中に通常とは異なる画像を表示したり、通常とは異なる音を放音するという演出等を、連続予告演出としても良い。また、連続予告演出は、変動演出中に行っても良いし、変動演出中および変動終了時にそれぞれ行っても良い。そして、連続予告演出を変動演出中に行う場合には、本実施形態のように、連続予告実行ステータス確認処理Aを、変動演出を開始する場合に実行すれば良い。
次に、図62を参照して、連続予告実行ステータス確認処理Aによって、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている連続予告実行ステータスが変更される流れの一例について説明する。図62は、連続予告実行ステータス確認処理Aにより連続予告実行ステータスが変更される流れの一例を示す模式図である。
図62では、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態である場合に、保留されていた始動入賞に基づいて変動演出が新たに実行されると共に、その始動入賞とは別に、始動入賞が2個保留されている状態を示している。また、新たに実行される変動演出と、保留中の2個の始動入賞に対応する変動演出との各変動演出において、連続予告演出の実行が予定されている状態を示している。
具体的には、図62(a)に示すように、RAM233の遊技状態フラグ223jがオフであり、図62(b−1)に示すように、先読み情報格納エリア223aの実行エリアには先読み情報として、大当たり抽選の予測結果が外れ、変動パターン種別の予測結果がノーマルリーチ、予測前提条件が高確率状態、及び、連続予告実行ステータスとしてステータス値「1」というデータが格納されている。
また、保留第1エリアには先読み情報として、大当たり抽選の予測結果が通常大当たり、変動パターン種別の予測結果がスペシャルリーチ、予測前提条件が高確率状態、及び、連続予告実行ステータスとしてステータス値「1」というデータが格納されている。また、保留第2エリアには先読み情報として、大当たり抽選の予測結果が確変大当たり、変動パターン種別の予測結果がスペシャルリーチ、予測前提条件が低確率状態、及び、連続予告実行ステータスとしてステータス値「11」というデータが格納されている。
尚、上述した通り、本実施形態では、図面(図62、図64、図66、図68)において連続予告実行ステータスを分かり易く示すために、ステータス値ではなく、旗の有無、旗の形状、および、旗が立っている倒れているかで示す。具体的には、ステータス値が「0」の場合は、旗を記載せず、ステータス値が正数の場合は、旗を立てて示し、ステータス値が負数の場合は、旗を倒して示す。また、ステータス値が「1」の場合は、三角の白抜きの旗で示す。同様に、ステータス値が「11」の場合は三角黒塗りの旗で、ステータス値「2」の場合は四角白抜きの旗で、ステータス値「12」の場合は四角黒塗りの旗で、ステータス値「3」の場合は、四角にV字状の切れ目が入った白抜きの旗で、ステータス値「13」の場合は、四角にV字状の切り目が入った黒塗りの旗で、それぞれ示す。
図62(b−1)に示す状態で、連続予告実行ステータス確認処理A(図61参照)が実行されると、まず、先読み情報格納エリア223aの実行エリアから、大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とが取得され、S3802の処理において、取得された予測前提条件と、遊技状態フラグ223jとが比較される。しかしながら、この比較では、取得された予測前提条件と、遊技状態フラグ223jの遊技状態とが異なり、更に、取得された大当たり抽選の抽選結果が外れであるので、取得された大当たり抽選の予測結果と、実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明となる。そのため、音声ランプ制御装置113では、取得された大当たり抽選の予測結果を、即ち、今回実行される大当たり抽選の予測結果を信用できない。
この場合は、S3805の処理へ移行し、実行エリアに格納されている連続予告実行ステータスにマイナス符号が付され、その結果、ステータス値が「−1」に変更されて、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスに変更される。そして、今回の連続予告実行ステータス確認処理Aが終了する。
すると、今回の連続予告実行ステータス確認処理Aが終了した後で、変動表示設定処理(図60参照)において、今回実行される変動演出の停止種別が設定される場合には、連続予告実行ステータスのステータス値が「−1」であるので、S3706:Noへ分岐し、主制御装置110からの停止種別コマンドによって指示された停止種別がそのまま、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別として設定される。その結果、今回の変動演出では連続予告演出の実行が中止され、通常通りの停止表示が行われる。
このように、今回の大当たり抽選の予測結果を信用できない場合には、今回実行される変動演出について連続予告演出の実行を中止できる。よって、闇雲に連続予告演出が実行され、実際の抽選結果とは関連性のない連続予告演出が実行されるという問題が発生することを抑制できる。
そして、今回の変動演出が終了し、次の変動演出が実行される場合には、上述した通り、先読み情報格納エリア223aの各エリア(実行エリア、保留第1エリア〜保留第4エリア)に格納されているデータを、実行エリア側にシフトさせるシフト処理が行われる。具体的には、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリアといった具合に、各エリア内の先読み情報がシフトされ、図62(b−2)に示す状態となる。
ここで、連続予告実行ステータス確認処理A(図61参照)が実行されると、前回と同様に、まず、先読み情報格納エリア223aの実行エリアから、大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とが取得され、S3802の処理において、取得された予測前提条件と、遊技状態フラグ223jとが比較される。
この比較では、取得された予測前提条件と、遊技状態フラグ223jの遊技状態とが異なるものの、取得された大当たり抽選の予測結果が通常大当たりである。上述したように、取得された予測前提条件と、遊技状態フラグ223jの遊技状態とが異なっていても、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が大当たりであれば、実際の大当たり抽選では、その抽選結果が外れとなる。
即ち、本実施形態では、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1に格納されている当たり値と、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2に格納されている当たり値とが、重複した値とならないように、それぞれ当たり値を設定している。よって、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態の場合に大当たりとなる乱数値(カウンタC1の値)は、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態の場合、外れとなる。同様に、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態の場合に大当たりとなる乱数値(カウンタC1の値)は、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態の場合、外れとなる。よって、この場合は、先読み情報に対応する大当たり抽選の抽選結果が不明とならず、抽選結果が外れになると一意に決まる。そのため、音声ランプ制御装置113では、取得された大当たり抽選の予測結果を外れとみなすことができる。
このように、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113であれば、大当たり抽選の予測結果と、実際の大当たり抽選の抽選結果とが一致するか不明となり、信用できないものして扱っていた予測結果でも、本実施形態の音声ランプ制御装置113では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。
そして、この場合には、S3804:Yesの処理へ移行し、現状の状態が維持されて、2回目の連続予告実行ステータス確認処理Aが終了する。すると、2回目の連続予告実行ステータス確認処理Aが終了した後で、変動表示設定処理(図60参照)において、2回目に実行される変動演出の停止種別が設定される場合には、連続予告実行ステータスのステータス値が「1」であるので、S3706:Yesへ分岐し、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別として「チャンス目」が設定される。その結果、今回の変動演出では連続予告演出が行われ、その変動演出において「チャンス目」が表示される。
このように、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113であれば、大当たり抽選の予測結果を信用できず、変動演出における連続予告演出を中止していた場合でも、本実施形態の音声ランプ制御装置113では、連続予告演出を実行するよう設定を維持でき、連続予告演出を実行できる。よって、連続予告演出を実行できる機会を増やすことができる。
そして、2回目の変動演出が終了し、次の変動演出が実行される場合には、前回と同様に、先読み情報格納エリア223aの各エリア(実行エリア、保留第1エリア〜保留第4エリア)に格納されているデータを、実行エリア側にシフトさせるシフト処理が行われ、図62(b−3)に示す状態となる。
ここで、連続予告実行ステータス確認処理A(図61参照)が実行されると、前回と同様に、まず、先読み情報格納エリア223aの実行エリアから、大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とが取得され、S3802の処理において、取得された予測前提条件と、遊技状態フラグ223jの遊技状態とが比較される。
この比較では、取得された予測前提条件と、遊技状態フラグ223jの遊技状態とが一致するので、取得された大当たり抽選の予測結果と、実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する。よって、音声ランプ制御装置113では、取得された大当たり抽選の予測結果を信用できる。そして、この場合には、S3804:Yesの処理へ移行し、現状の状態が維持されて、3回目の連続予告実行ステータス確認処理Aが終了する。
しかしながら、連続予告実行ステータスは、ステータス値が「11」であって、実行エリアに格納されている大当たり抽選の予測結果が連続予告演出の契機であることを示している。即ち、3回目の変動演出は、連続予告演出を実行する最後の変動演出となる。そのため、3回目の連続予告実行ステータス確認処理Aが終了した後で、変動表示設定処理(図60参照)において、3回目に実行される変動演出の停止種別が設定される場合に、S3706:Noへ分岐し、主制御装置110からの停止種別コマンドによって指示された停止種別がそのまま、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別として設定される。その結果、今回の変動演出では連続予告演出の実行が中止され、通常通りの停止表示が行われる。
このように、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果が連続予告演出の契機であって、実行される変動演出が、連続予告演出を実行する最後の変動演出となる場合には、主制御装置110からの停止種別コマンドによって指示された停止種別が、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別として設定され、その結果、連続予告演出が終了することが遊技者に示唆される。
次に、図63を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される連続予告実行ステータス確認処理A(図61参照)の変形例である連続予告実行ステータス確認処理Bについて説明する。図63は、上述した連続予告実行ステータス確認処理Aの変形例である連続予告実行ステータス確認処理Bを示したフローチャートである。
上述した連続予告実行ステータス確認処理Aでは、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている大当たり抽選の予測結果が信用できるものか否かを判定し、信用できないものであれば、今回実行する変動演出について連続予告演出の実行を中止するように設定される。これに対して、連続予告実行ステータス確認処理Bでは、今回実行する変動演出から、連続予告演出を実行する予定であった最後の変動演出までの各変動演出に渡って、連続予告演出の実行を中止するように設定する。
この連続予告実行ステータス確認処理Bは、上述した連続予告実行ステータスAに代えて実行される。即ち、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示設定処理(図60参照)の中で、第3図柄表示装置113において新たに変動演出を開始させる場合に、その変動演出において連続予告演出を実行する設定になっていれば実行される。
連続予告実行ステータス確認処理Bでは、上述したS3805の処理に代えて、次の処理を実行する。即ち、先読み情報格納エリア223aのうち、大当たり抽選の予測結果(即ち、先読み情報)が格納されている全エリア(実行エリア、保留第1エリア〜保留第4エリア)の連続予告実行ステータスにマイナス符号を付けて(S3901)、それぞれの連続予告実行ステータスを、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスに変更する。
その結果、上述した変動表示設定処理(図60参照)において、連続予告演出を実行する予定であった各変動演出の停止種別が設定される度に、S3706:Noへ分岐するため、連続予告演出を実行する予定であった全ての変動演出について、連続予告演出の実行を中止できる。
以上の図63に示す連続予告実行ステータスBよれば、S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが異なり、且つ、S3804の処理において、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が外れであり、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選が不明となる場合に、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている連続予告実行ステータスだけでなく、先読み情報が格納されている全ての保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)の連続予告実行ステータスについても、マイナス符号を付けることができる。
本パチンコ機10の主制御装置110では、上述したように、大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態に基づいて、今回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が決定され、今回の大当たり抽選の抽選結果が大当たりであれば、その大当たり終了時に、その大当たり種別に応じてパチンコ機10の遊技状態が新たに設定される。
よって、次回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2は、直近の大当たり抽選の抽選結果によって決まる。そのため、仮に、今回の大当たり抽選の抽選結果が不明であれば、次回の大当たり抽選時の遊技状態が不明となり、次回の大当たり抽選の抽選結果も不明となる。尚、次回以降の大当たり抽選についても同様に、抽選結果が不明となる。つまり、今回の大当たり抽選の抽選結果が大当たりになるのか、外れになるのか不明となる場合には、次回以降の大当たり抽選の抽選結果も不明となる。
そこで、連続予告実行ステータス各処理Bでは、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている連続予告実行ステータスだけでなく、全ての保留エリアに格納されている連続予告実行ステータスについても、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスに変更している。これにより、上述した変動表示設定処理(図60参照)が実行され、連続予告演出が実行される予定の変動演出について、その停止種別が設定される度に、S3706:Noへ分岐させることができ、連続予告演出が実行される予定の各変動演出において連続予告演出の実行を中止できる。よって、今回以降の大当たり抽選の抽選結果が不明となる場合に、闇雲に連続予告演出が実行され、実際の抽選結果とは関連性のない連続予告演出が実行されるという問題が発生することを抑制できる。
また、上述した連続予告実行ステータス確認処理Bでは、S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが異なる遊技状態を示している場合には(S3803:No)、S3804の処理へ移行して、実行エリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかを判定しているが、S3803:Noの場合には、大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして、S3804の処理を行わずに、S3901の処理へ移行するように構成しても良い。
尚、上述した連続予告実行ステータス確認処理Bについても、連続予告実行ステータス確認処理Aと同様に、変動演出が開始されてから変動演出が終了する直前までの間に、連続予告実行ステータス確認処理Bを実行されるなら、いつ実行しても良い。
また、本実施形態では、変動演出の終了時に「チャンス目」を表示するという演出を、連続予告演出としているが、変動演出中に通常とは異なる画像を表示したり、通常とは異なる音を放音するという演出等を、連続予告演出としても良い。また、連続予告演出は、変動演出中に行っても良いし、変動演出中および変動終了時にそれぞれ行っても良い。そして、連続予告演出を変動演出中に行う場合には、本実施形態のように、連続予告実行ステータス確認処理Bを、変動演出を開始する場合に実行すれば良い。
ここで、図64を参照して、連続予告実行ステータス確認処理Bによって、先読み情報格納エリア223aの各エリア(実行エリア、保留第1エリア〜保留第4エリア)に格納されている連続予告実行ステータスが変更される流れの一例について説明する。図64は、連続予告実行ステータス確認処理Bにより連続予告実行ステータスが変更される流れの一例を示す模式図である。
図64では、パチンコ機10の遊技状態が高確率状態である場合に、保留されていた始動入賞に基づいて変動演出が新たに実行されると共に、その始動入賞とは別に、始動入賞が2個保留されている状態を示している。また、新たに実行される変動演出と、保留中の2個の始動入賞に対応する変動演出との各変動演出において、連続予告演出の実行が予定されている状態を示している。
具体的には、図64(a)に示すように、RAM233の遊技状態フラグ223jがオンであり、図64(b−1)に示すように、先読み情報格納エリア223aの実行エリアには先読み情報として、大当たり抽選の予測結果が外れ、変動パターン種別の予測結果がノーマルリーチ、予測前提条件が低確率状態、及び、連続予告実行ステータスとしてステータス値「1」というデータが格納されている。
また、保留第1エリアには先読み情報として、大当たり抽選の予測結果が外れ、変動パターン種別の予測結果が長外れ、予測前提条件が低確率状態、及び、連続予告実行ステータスとしてステータス値「1」というデータが格納されている。また、保留第2エリアには先読み情報として、大当たり抽選の予測結果が確変大当たり、変動パターン種別の予測結果がスーパーリーチ、予測前提条件が高確率状態、及び、連続予告実行ステータスとしてステータス値「11」というデータが格納されている。
図64(b−1)に示す状態で、連続予告実行ステータス確認処理B(図63参照)が実行されると、まず、先読み情報格納エリア223aの実行エリアから、大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とが取得され、S3802の処理において、取得された予測前提条件と、遊技状態フラグ223jとが比較される。しかしながら、この比較では、取得された予測前提条件と、遊技状態フラグ223jの遊技状態とが異なり、更に、取得された大当たり抽選の抽選結果が外れであるので、取得された大当たり抽選の予測結果と、実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明となる。そのため、音声ランプ制御装置113では、取得された大当たり抽選の予測結果を、即ち、今回の大当たり抽選の抽選結果を信用できない。
この場合は、S3901の処理へ移行し、先読み情報格納エリア223aのうち、大当たり抽選の予測結果(即ち、先読み情報)が格納されている全エリア(実行エリア、保留第1エリア〜保留第4エリア)の連続予告実行ステータスにマイナス符号が付される。その結果、実行エリア、及び、保留第1エリアのステータス値が共に「−1」に、また、保留第2エリアのステータス値が「−11」に変更され、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスに変更される。そして、今回の連続予告実行ステータス確認処理Bが終了する。
すると、今回の連続予告実行ステータス確認処理Bが終了した後で、変動表示設定処理(図60参照)において、今回実行される変動演出の停止種別が設定される場合には、連続予告実行ステータスのステータス値が「−1」であるので、S3706:Noへ分岐し、主制御装置110からの停止種別コマンドによって指示された停止種別がそのまま、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別として設定される。その結果、今回の変動演出では連続予告演出の実行が中止され、通常通りの停止表示が行われる。
そして、今回の変動演出が終了した後で、2回目の変動演出が実行される場合にも、更に、3回目の変動演出が実行される場合にも、変動表示設定処理(図60参照)において、各変動演出の停止種別が設定される際に、連続予告実行ステータスのステータスが「−11」であり、S3706:Noへ分岐するため、主制御装置110からの停止種別コマンドによって指示された停止種別がそのまま、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別として設定される。
その結果、今回の変動演出から、連続予告演出を実行する予定であった最後の変動演出までの各変動演出に渡って、連続予告演出の実行が中止され、通常通りの停止表示が行われる。
このように、今回の大当たり抽選の予測結果を信用できない場合には、今回の変動演出から、連続予告演出を実行する予定であった最後の変動演出までの各変動演出に渡って、連続予告演出を中止できる。よって、闇雲に連続予告演出が実行され、実際の抽選結果とは関連性のない連続予告演出が実行されるという問題が発生することを抑制できる。
次に、図65を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される連続予告実行ステータス確認処理A(図61参照)の変形例である連続予告実行ステータス確認処理Cについて説明する。図65は、上述した連続予告実行ステータス確認処理Aの変形例である連続予告実行ステータス確認処理Cを示したフローチャートである。
上述した連続予告実行ステータス確認処理A,Bでは、先読み情報格納エリア223aの実行エリアについてのみ、そのエリアに格納されている大当たり抽選の予測結果が信用できるものか否かを判定していたが、連続予告実行ステータス確認処理Cでは、実行エリアだけでなく、全ての保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)についても、そのエリアに格納されている大当たり抽選の抽選結果が信用できるものか否かを判定する。
更に、連続予告実行ステータス確認処理Cでは、何れかエリアに格納されている予測結果が信用できないと判定されれば、その信用できないと判定された予測結果に対応する変動演出から、連続予告演出を実行する予定であった最後の変動演出までの各変動演出に渡って、連続予告演出の実行を中止するように設定する。
この連続予告実行ステータス確認処理Cは、上述した連続予告実行ステータスA,Bに代えて実行される。即ち、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示設定処理(図60参照)の中で、第3図柄表示装置113において新たに変動演出を開始させる場合に、その変動演出において連続予告演出を実行する設定になっていれば実行される。
連続予告実行ステータス確認処理Cでは、S3801〜S3803の処理を実行し、S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが同一の遊技状態を示している場合は(S3803:Yes)、先読み情報格納エリア223aの実行エリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかを判定する(S4001)。
ここで、S4001:Yesと判定される場合は、S3801の処理で取得された予測前提条件と、遊技状態フラグ223jの遊技状態とが一致しており、S3801の処理で取得された大当たり抽選の予測結果と、実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するため、大当たり抽選の予測結果を信用できる。更に、S3801の処理で取得された大当たり抽選の予測結果が大当たりなので、今回の変動演出が終了した後には、必ず、予測結果の示す大当たりと同一の大当たりとなる。
そして、上述したように、本パチンコ機10の主制御装置110では、今回の大当たり抽選の抽選結果が大当たりであれば、その大当たり終了時に、その大当たり種別に応じてパチンコ機10の遊技状態が新たに設定される。よって、予測結果の示す大当たりと同一の大当たりになった後、その大当たりの終了時には、予測結果の示す大当たりと同一の大当たり種別に応じて、パチンコ機10の遊技状態が新たに設定される。従って、大当たり抽選の予測結果を信用でき、更に、その大当たり抽選の予測結果が大当たりの場合には、その予測結果の示す大当たり種別から、次回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2を判別できる。
そこで、本実施形態では、S4001の処理において、実行エリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりである場合は(S4001:Yes)、RAM223の演出実行時遊技状態フラグ223kに、その大当たりの終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を設定する(S4002)。具体的には、大当たり抽選の予測結果が確変大当たりであれば、演出実行時遊技状態フラグ223kをオンに設定し、大当たり抽選の予測結果が通常大当たりであれば、演出実行時遊技状態フラグ223kをオフに設定する。これにより、次回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2を、演出実行時遊技状態フラグ223kにより示すことができる。そして、S4004の処理へ移行する。
一方、S4001の処理において、実行エリアにおける大当たり抽選の予測結果が外れである場合は(S4001:No)、S4003の処理へ移行する。また、S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが異なる遊技状態を示している場合は(S3803:No)、先読み情報格納エリア223aの実行エリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかを判定する(S3804)。
S3804の処理において、先読み情報格納エリア223aの実行エリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりである場合は(S3804:Yes)、上述したように、例外的に、大当たり抽選の予測結果が外れであって、信用できるものとして扱える場合であるので、S4003の処理へ移行する。このように、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113であれば、信用できないものして扱っていた予測結果でも、本実施形態の音声ランプ制御装置113では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。
S4003の処理では、RAM223の演出実行時遊技状態フラグ223kに、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態、即ち、現在のパチンコ機10の遊技状態を設定する(S4003)。具体的には、遊技状態フラグ223jがオンの場合には、演出実行時遊技状態フラグ223kもオンに設定し、遊技状態フラグ223jがオフの場合には、演出実行時遊技状態フラグ223kもオフに設定する。
本パチンコ機10の主制御装置110では、今回の大当たり抽選の抽選結果が大当たりであれば、その大当たり終了時に、その大当たり種別に応じてパチンコ機10の遊技状態が新たに設定される。言い換えれば、大当たり抽選の抽選結果が外れと判定されている間は、パチンコ機10の遊技状態は変化しない。よって、今回の大当たり抽選の予測結果が外れであれば、演出実行時遊技状態フラグ223kに、現在のパチンコ機10の遊技状態を設定することで、次回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2を、演出実行時遊技状態フラグ223kにより示すことができる。そして、S4004の処理へ移行する。
S3804の処理において、先読み情報格納エリア223aの実行エリアにおける大当たり抽選の予測結果が外れである場合は(S3804:No)、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが異なり、更に、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が外れになる場合である。この場合は、上述したように、今回の大当たり抽選に対応する予測結果を信用できず、今回の大当たり抽選の抽選結果が大当たりになるのか、外れになるのか不明となる。よって、この場合は、S3901の処理を実行して、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが異なる遊技状態を示している場合には(S3803:No)、S3804の処理へ移行して、実行エリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかを判定しているが、S3803:Noの場合には、大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして、S3804の処理を行わずに、S3901の処理へ移行するように構成しても良い。
S4004の処理では、RAM223に設けられた保留球数カウンタ223bの値(M)を取得し(S4004)、その保留球数カウンタ223bの値(M)が0を超えているかを判定する(S4005)。S4005の処理において、保留球数カウンタ223bの値(M)が0である場合は(S4005:No)、主制御装置110において大当たり抽選が1つも保留されていない場合なので、本処理を終了する。
一方、S4005の処理において、保留球数カウンタ223bの値(M)が0を超えている場合は(S4005:Yes)、主制御装置110において大当たり抽選が1つ以上保留されている場合なので、その保留されている大当たり抽選のうち保留された順序の早いものから、その大当たり抽選に対応する予測結果を1つずつ確認して行く。具体的には、先読み情報格納エリア223aの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)のうち、エリア番号の小さい保留エリアから順番に、その保留エリアに格納されている大当たり抽選の予測結果を1つずつ確認して行く。尚、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い始動入賞に対応するデータが記憶されている。
まず、変数iに1を設定し(S4006)、先読み情報格納エリア223aの保留第iエリアに格納されている大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とを取得する(S4007)。そして、保留第iエリアに格納されている予測前提条件の示す遊技状態と、演出実行時遊技状態フラグ223kの示す遊技状態とを比較し(S4008)、比較の結果、予測前提条件の示す遊技状態と、演出実行時遊技状態フラグ223kの示す遊技状態とが同一の遊技状態を示しているかを判定する(S4009)。
尚、ここでは、上述したS4002の処理、又は、S4003の処理によって、演出実行時遊技状態フラグ223kが、次回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2を示すように、フラグ223kの状態が設定されている。具体的には、演出実行時遊技状態フラグ223kがオフの場合、主制御装置110において低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が参照されて、次の大当たり抽選が行われることを示す。一方、演出実行時遊技状態フラグ223kがオンの場合は、主制御装置110において高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が参照されて、次の大当たり抽選が行われることを示す。
また、本実施形態では、先読み情報格納エリア223aの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)のうち、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い始動入賞に対応するデータが記憶されるので、この時点では、次の大当たり抽選に対応する先読み情報が、保留第1エリアに格納されている。
よって、上述したS4007の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、演出実行時遊技状態フラグ223kの示す遊技状態とを比較することで、次回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、次回の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するかを比較できる。
そして、S4009の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、演出実行時遊技状態フラグ223kの示す遊技状態とが同一の遊技状態を示している場合は(S4009:Yes)、次回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、次回の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致する場合である。
よって、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値も、比較に用いられるテーブル202a1,202a2も共に同一となるので、それぞれの比較結果が一致し、次回の大当たり抽選の予測結果と、次回の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する。従って、音声ランプ制御装置113において、この次回の大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱える。
従って、S4009の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、演出実行時遊技状態フラグ223kの示す遊技状態とが同一の遊技状態を示している場合は(S4009:Yes)、大当たり抽選の予測結果を信用できるので、次に、保留第iエリアに格納されている大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかを判定する(S4010)。
S4010の処理において、保留第iエリアに格納されている大当たり抽選の予測結果が大当たりである場合には(S4010:Yes)、演出実行時遊技状態フラグ223kに、その大当たりの終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を設定する(S4011)。具体的には、大当たり抽選の予測結果が確変大当たりであれば、演出実行時遊技状態フラグ223kをオンに設定し、大当たり抽選の予測結果が通常大当たりであれば、演出実行時遊技状態フラグ223kをオフに設定する。これにより、(i+1)回目の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2を、演出実行時遊技状態フラグ223kにより示すことができる。そして、S4014の処理へ移行する。
一方、S4010の処理において、保留第iエリアに格納されている大当たり抽選の予測結果が外れである場合には(S4010:No)、S4011の処理をスキップして、S4014の処理へ移行する。上述したように、本パチンコ機10の主制御装置110では、大当たり抽選の抽選結果が外れと判定されている間は、パチンコ機10の遊技状態は変化しないため、大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2も変化しない。よって、大当たり抽選の予測結果が外れと判定されている間は、演出実行時遊技状態フラグ223kの状態を維持することで、(i+1)回目の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2を、演出実行時遊技状態フラグ223kにより示すことができる。
尚、S4010:Noの場合には、演出実行時遊技状態フラグ223kに、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態、即ち、現在のパチンコ機10の遊技状態を設定しても良い。具体的には、遊技状態フラグ223jがオンの場合には、演出実行時遊技状態フラグ223kもオンに設定し、遊技状態フラグ223jがオフの場合には、演出実行時遊技状態フラグ223kもオフに設定する。
そして、S4009の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、演出実行時遊技状態フラグ223kの示す遊技状態とが異なる遊技状態を示している場合は(S4009:No)、上述したように、次回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、次回の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合である。
よって、次回の大当たり抽選の予測結果と、次回の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明となるので、この場合は、本実施形態の音声ランプ制御装置113でも、大当たり抽選の予測結果を信用できず、その予測結果を用いることを控えることになる。
しかしながら、上述したように、大当たり抽選の予測結果を、例外的に、信用できるものとして扱える場合があるので、保留第iエリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかを判定する(S4012)。上述したように、本実施形態では、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1に格納されている当たり値と、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2に格納されている当たり値とが、重複した値とならないように、それぞれ当たり値が設定されている。そのため、一方のテーブル202a1,202a2において当たり値となる数値は、他方のテーブル202a1、202a2において外れ値となる。よって、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値が同一である場合に、そのカウンタ値C1と、一方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行って、その結果が大当たりと判定されるなら、そのカウンタ値C1と、他方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行った場合、その結果は必ず外れと判定される。
従って、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、演出実行時遊技状態フラグ223kの示す遊技状態とが異なり、次回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、次回の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合でも、次回の大当たり抽選の予測結果が大当たりであれば、次回の大当たり抽選では、その抽選結果が外れとなる。即ち、この場合は、次回の大当たり抽選の予測結果と、次回の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明とならず、外れと一意に決まるので、例外的に、音声ランプ制御装置113において、次回の大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱える。
一方、上述したように、本実施形態では、一方のテーブル202a1,202a2において当たり値となっている数値は、他方のテーブル202a1、202a2において外れ値となるが、一方のテーブル202a1,202a2において外れ値となっている数値は、他方のテーブル202a1,202a2において当たり値となるのか、外れ値となるのか不明である。そのため、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値が同一である場合に、そのカウンタ値C1と、一方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行って、その結果が外れと判定されても、そのカウンタ値C1と、他方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行った場合、主制御装置110においてその結果が大当たりと判定されるのか、外れと判定されるのか不明となる。よって、音声ランプ制御装置113では、この大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして扱う。
S4012の処理において、保留第iエリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりである場合は(S4012:Yes)、上述したように、例外的に、大当たり抽選の予測結果が外れであって、信用できるものとして扱える場合なので、S4014の処理へ移行する。このように、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113であれば、信用できないものして扱っていた予測結果でも、本実施形態の音声ランプ制御装置113では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。また、その場合には、後述するように、S4014の処理に戻って、S4007〜S4015の繰り返し処理を継続して実行でき、そこで、大当たり抽選の予測結果のうち信用できないものが見つかった場合には、後述するS4013の処理により、その変動演出から、連続予告演出を実行する予定であった最後の変動演出までの各変動演出に渡って、連続予告演出を中止できる。よって、闇雲に連続予告演出が実行され、実際の抽選結果とは関連性のない連続予告演出が実行されるという問題が発生することを抑制できる。
S4014の処理では、変数iに1を加算して(S4014)、変数iの値が、保留球数カウンタ223bの値(M)以下であるかを判定する(S4015)。S4015の処理において、変数iの値が、保留球数カウンタ223bの値(M)以下である場合は(S4015:Yes)、先読み情報格納エリア223aにおける他の保留エリアにも先読み情報が格納されている場合なので、S4007の処理に戻り、他の保留エリアに格納されている先読み情報を確認する。尚、S4007の処理に戻った後は、上述したS4007〜S4015の各処理が繰り返され、他の保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)に格納されている予測前提条件の示す遊技状態と、演出実行時遊技状態フラグ223kの示す遊技状態との比較が、エリア番号の小さい順に行われる。
一方、S4015の処理において、変数iの値が、保留球数カウンタ223bの値(M)を超えた場合は(S4015:No)、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに格納されている先読み情報を全て確認した場合である。この場合は、これ以上、確認すべき先読み情報が無いので、本処理を終了する。
また、S4012の処理において、保留第iエリアにおける大当たり抽選の予測結果が外れである場合は(S4012:No)、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、演出実行時遊技状態フラグ223kの示す遊技状態とが異なり、更に、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が外れになる場合である。この場合は、上述したように、大当たり抽選の予測結果を信用できず、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果が大当たりになるのか、外れになるのか不明となる。
よって、この場合は、S4007〜S4015の各処理には戻らず、S4013の処理に移行して、先読み情報格納エリア223aの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)のうち、保留第iエリアから保留第Mエリアまでの各保留エリアに格納されている連続予告実行ステータスにマイナス符号を付けて(S4013)、本処理を終了する。
即ち、S4013の処理では、変動演出において連続予告演出を実行することを示す連続予告実行ステータスを、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスに変更する。その結果、上述した変動表示設定処理(図60参照)において、保留第iエリアから保留第Mエリアまでの先読み情報に対応する変動演出の停止種別が設定される度に、S3706:Noへ分岐するため、保留第iエリアから保留第Mエリアまでの先読み情報に対応する各変動演出に渡って、連続予告演出の実行を中止できる。
つまり、大当たり抽選の予測結果において信用できないものが見つかった場合に、その予測結果に対応する変動演出から、連続予告演出を実行する予定であった最後の変動演出までの各変動演出に渡って、連続予告演出を中止できる。よって、闇雲に連続予告演出が実行され、実際の抽選結果とは関連性のない連続予告演出が実行されるという問題が発生することを抑制できる。
また、上述したように、連続予行実行ステータス確認処理Cでは、実際の大当たり抽選の抽選結果が大当たりになるのか、外れになるのか不明となる場合、S4007〜S4015の各処理には戻らず、残りの先読み情報については確認しないように構成している。これは、主制御装置110において保留されている大当たり抽選のうち保留された順序の早いものから、その大当たり抽選に対応する予測結果を1つずつ確認して行く場合に、何れかの予測結果が不明になれば、残りの予測結果も不明となるからである。
即ち、本パチンコ機10の主制御装置110では、上述したように、大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態に基づいて、大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が決定され、大当たり抽選の抽選結果が大当たりであれば、その大当たり終了時に、その大当たり種別に応じてパチンコ機10の遊技状態が新たに設定される。
よって、次回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2は、直近の大当たり抽選の抽選結果によって決まる。そのため、仮に、今回の大当たり抽選の抽選結果が不明であれば、次回の大当たり抽選時の遊技状態が不明となり、次回の大当たり抽選の抽選結果も不明となる。尚、次回以降の大当たり抽選についても同様に、抽選結果が不明となる。
そして、大当たり抽選の抽選結果の先読みは、大当たり抽選と同様に行われるので、大当たり抽選の予測結果が不明になると、その予測結果よりも後に予測された残りの大当たり抽選の予測結果も不明となる。従って、大当たり抽選に対応する予測結果を1つずつ確認していく場合に、一旦、大当たり抽選の予測結果が不明になったら、残りの予測結果も不明となるので、残りの予測結果を確認しても意味が無い。本実施形態では、先読み情報における予測結果が不明となった場合、残りの先読み情報については確認を行わないので、不要な処理の実行を抑制できる。
以上の図65に示す連続予告実行ステータス確認処理Cによれば、S4008の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、演出実行時遊技状態フラグ223kの示す遊技状態とを比較することにより、次回以降の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、次回以降の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するかを比較できる。
従来のパチンコ機では、そもそも予測前提条件が記憶されないので、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われてから、その先読みに対応する実際の大当たり抽選が行われるまでに、パチンコ機10の遊技状態が変化すると、その変化前に行われた大当たり抽選の抽選結果の先読みが、どの遊技状態で行われたのか不明になる。よって、今回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、今回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するか不明になる。
上述したように、次回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2は、直近の大当たり抽選の抽選結果によって決まる。そのため、仮に、今回の大当たり抽選の抽選結果が不明になると、次回の大当たり抽選時の遊技状態が不明となり、次回の大当たり抽選の抽選結果も不明となる。尚、次回以降の大当たり抽選についても同様に、抽選結果が不明となる。
従って、今回の大当たり抽選の予測結果と、今回の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において異なる可能性があれば、次回以降の大当たり抽選の予測結果と、次回以降の大当たり抽選の抽選結果とも異なる可能性があるため、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113では、今回だけでなく、次回以降の大当たり抽選の予測結果も信用できないものとして扱っていた。
しかしながら、本実施形態では、音声ランプ制御装置113において予測前提条件と、演出実行時遊技状態フラグ223kとを記憶しているので、次回以降の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、次回以降の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが一致するのかを常に判別できる。よって、従来のパチンコ機では、次回以降の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、次回以降の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するのか不明となっていた場合についても、本実施形態ではその判別を行える。
そして、それぞれの大当たり乱数テーブル202a1,202a2が一致する場合には、大当たり抽選の予測結果と、大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する。よって、音声ランプ制御装置113では、大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱える。このように、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113が、信用できないとして扱っていた予測結果でも、本パチンコ機10の音声ランプ制御装置113では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。
また、上述したように、S4012の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、演出実行時遊技状態フラグ223kの示す遊技状態とが異なる場合は、i回目の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、i回目の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合である。よって、i回目以降の大当たり抽選の予測結果と、i回目以降の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明となるので、この場合は、本実施形態の音声ランプ制御装置113でも、i回目以降の大当たり抽選の予測結果を信用できず、その予測結果を用いることを控えることになる。
しかしながら、本実施形態では、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1に格納されている当たり値と、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2に格納されている当たり値とが、重複した値とならないように、それぞれ当たり値を設定している。そのため、一方のテーブル202a1,202a2において当たり値となる数値は、他方のテーブル202a1、202a2において外れ値となる。よって、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値が同一である場合に、そのカウンタ値C1と、一方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行って、その結果が大当たりと判定されるなら、そのカウンタ値C1と、他方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行った場合、その結果は必ず外れと判定される。
従って、S4012の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、演出実行時遊技状態フラグ223kの示す遊技状態とが異なり、i回目の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、i回目の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合でも、S4012の処理において、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が大当たりであれば、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選では、その抽選結果が外れとなる。即ち、この場合は、i回目の大当たり抽選の予測結果と、i回目の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明とならず、外れと一意に決まるので、例外的に、本実施形態の音声ランプ制御装置113において、この大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱える。
よって、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113であれば、信用できないものして扱っていた予測結果でも、本実施形態の音声ランプ制御装置113では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果をより好適に扱うことができる。
一方、S4012の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、演出実行時遊技状態フラグ223kの示す遊技状態とが異なり、且つ、S4012の処理において、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が外れであれば、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選が不明となる。本パチンコ機10の主制御装置110では、上述したように、大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態に基づいて、今回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が決定され、今回の大当たり抽選の抽選結果が大当たりであれば、その大当たり終了時に、その大当たり種別に応じてパチンコ機10の遊技状態が新たに設定される。
よって、(i+1)回目の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2は、i回目の大当たり抽選の抽選結果によって決まる。そのため、仮に、i回目の大当たり抽選の抽選結果が不明であれば、(i+1)回目の大当たり抽選時の遊技状態が不明となり、それ以降の大当たり抽選の抽選結果についても不明となる。
従って、大当たり抽選に対応する予測結果を1つずつ確認していく場合に、一旦、大当たり抽選の予測結果が不明になったら、残りの予測結果も不明となるので、残りの予測結果を確認しても意味が無い。本実施形態では、先読み情報における予測結果が不明となった場合、S4012:Noへ分岐し、残りの先読み情報については確認を行わないので、不要な処理の実行を抑制できる。
また、このような場合、連続予告実行ステータス確認処理C処理では、先読み情報格納エリア223aの保留エリアのうち、保留第iエリアから保留第Mエリアまでの各保留エリアに格納されている連続予告実行ステータスにマイナス符号を付けて、その連続予告実行ステータスを、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスに変更する。
その結果、上述した変動表示設定処理(図60参照)が実行され、今回実行される変動演出の停止種別が設定される場合に、S3706:Noへ分岐させることができ、今回の変動演出における連続予告演出の実行を中止できる。よって、大当たり抽選の予測結果を信用できない場合に、闇雲に連続予告演出が実行され、実際の抽選結果とは関連性のない連続予告演出が実行されるという問題が発生することを抑制できる。
尚、本実施形態では、S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが異なる遊技状態を示している場合には(S3803:No)、S3804の処理へ移行して、実行エリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかを判定しているが、S3803:Noの場合には、大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして、S3804の処理を行わずに、S3901の処理へ移行するように構成しても良い。
また、上述した連続予告実行ステータス確認処理Cでは、S4009の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、演出実行時遊技状態フラグ223kの示す遊技状態とが異なる遊技状態を示している場合には(S4009:No)、S4012の処理へ移行して、保留第iエリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかを判定しているが、S4009:Noの場合には、大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして、S4012の処理を行わずに、S4013の処理へ移行するように構成しても良い。
また、上述した連続予告実行ステータス確認処理Cは、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドが音声ランプ制御装置113において受信され、第3図柄表示装置81において変動演出が開始される場合に実行される。しかしながら、本実施形態では、変動演出の終了時に連続予告演出を行うように構成しているので、変動演出が開始されてから変動演出が終了する直前までの間に、連続予告実行ステータス確認処理Cを実行されるなら、いつ実行しても良い。
また、本実施形態では、変動演出の終了時に「チャンス目」を表示するという演出を、連続予告演出としているが、変動演出中に通常とは異なる画像を表示したり、通常とは異なる音を放音するという演出等を、連続予告演出としても良い。また、連続予告演出は、変動演出中に行っても良いし、変動演出中および変動終了時にそれぞれ行っても良い。そして、連続予告演出を変動演出中に行う場合には、本実施形態のように、連続予告実行ステータス確認処理Cを、変動演出を開始する場合に実行すれば良い。
また、上述した連続予告実行ステータス確認処理Cは、第3図柄表示装置81において変動演出が開始される場合に実行されるが、変動演出が開始される場合に代えて、大当たり中に実行されるように構成しても良い。大当たり中に実行されるように構成することで、連続予告実行ステータス確認処理Cの実行回数を抑制できる。
また、上述した連続予告実行ステータス確認処理Cでは、S4007〜S4015の繰り返し処理のうち、S4010の処理により、保留第iエリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかを確認しているが、保留第iエリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりである場合には、大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして、そこで繰り返し処理を中断するように構成しても良い。
ここで、図66を参照して、連続予告実行ステータス確認処理Cによって、先読み情報格納エリア223aの各エリア(実行エリア、保留第1エリア〜保留第4エリア)に格納されている連続予告実行ステータスが変更される流れの一例について説明する。図66は、連続予告実行ステータス確認処理Cにより連続予告実行ステータスが変更される流れの一例を示す模式図である。
図66では、パチンコ機10の遊技状態が低確率状態である場合に、保留されていた始動入賞に基づいて変動演出が新たに実行されると共に、その始動入賞とは別に、始動入賞が3個保留されている状態を示している。また、新たに実行される変動演出と、保留中の3個の始動入賞に対応する変動演出との各変動演出において、連続予告演出の実行が予定されている状態を示している。
具体的には、図66(a)に示すように、RAM233の遊技状態フラグ223jがオフであり、図66(b)に示すように、先読み情報格納エリア223aの実行エリアには先読み情報として、大当たり抽選の予測結果が外れ、変動パターン種別の予測結果がノーマルリーチ、予測前提条件が低確率状態、及び、連続予告実行ステータスとしてステータス値「3」というデータが格納されている。
また、保留第1エリアには先読み情報として、大当たり抽選の予測結果が確変大当たり、変動パターン種別の予測結果がスーパーリーチ、予測前提条件が低確率状態、及び、連続予告実行ステータスとしてステータス値「3」というデータが格納されている。また、保留第2エリアには先読み情報として、大当たり抽選の予測結果が外れ、変動パターン種別の予測結果がスーパーリーチ、予測前提条件が低確率状態、及び、連続予告実行ステータスとしてステータス値「3」というデータが格納されている。また、保留第4エリアには先読み情報として、大当たり抽選の予測結果が外れ、変動パターン種別の予測結果がスーパーリーチ、予測前提条件が低確率状態、及び、連続予告実行ステータスとしてステータス値「13」というデータが格納されている。
図66(b)に示す状態で、連続予告実行ステータス確認処理C(図65参照)が実行されると、まず、先読み情報格納エリア223aの実行エリアから、大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とが取得され、S3802の処理において、取得された予測前提条件と、遊技状態フラグ223jとが比較される。
この比較では、取得された予測前提条件と、遊技状態フラグ223jの遊技状態とが一致するので、取得された大当たり抽選の予測結果と、実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する。よって、音声ランプ制御装置113では、取得された大当たり抽選の予測結果を信用できる。そして、この場合には、S4001の処理が実行されて、S4001:Noへ分岐し、演出実行時遊技状態フラグ223kに、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態、即ち、現在のパチンコ機10の遊技状態が設定される。
本パチンコ機10の主制御装置110では、大当たり抽選の抽選結果が外れと判定されている間は、パチンコ機10の遊技状態は変化しない。よって、演出実行時遊技状態フラグ223kに、現在のパチンコ機10の遊技状態を設定することにより、次回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2を、演出実行時遊技状態フラグ223kにより示すことができる。
次に、先読み情報格納エリア223aの保留第1エリアから、大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とが取得され、S4008の処理において、取得された予測前提条件と、演出実行時遊技状態フラグ223kとが比較される。この比較では、取得された予測前提条件と、演出実行時遊技状態フラグ223kの遊技状態とが一致するので、取得された大当たり抽選の予測結果と、実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する。よって、音声ランプ制御装置113では、取得された大当たり抽選の予測結果を信用できる。そして、この場合には、S4009:Yesへ分岐し、S4010の処理が実行されて、取得された大当たり抽選の予測結果が大当たりであるか判定される。
ここでは、大当たり抽選の予測結果が確変大当たりなので、S4010:Yesへ分岐し、演出実行時遊技状態フラグ223kに、大当たり終了時の遊技状態、即ち、確変大当たり終了時のパチンコ機10の遊技状態が設定される。具体的には、演出実行時遊技状態フラグ223kがオンに設定される。これにより、次回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2を、演出実行時遊技状態フラグ223kにより示すことができる。
次に、先読み情報格納エリア223aの保留第2エリアから、大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とが取得され、S4008の処理において、取得された予測前提条件と、演出実行時遊技状態フラグ223kとが比較される。しかしながら、この比較では、取得された予測前提条件と、演出実行時遊技状態フラグ223kの遊技状態とが異なり、更に、取得された大当たり抽選の予測結果が外れであるので、取得された大当たり抽選の予測結果と、実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明となる。そのため、音声ランプ制御装置113では、取得された大当たり抽選の予測結果を信用できない。
この場合は、S4013の処理へ移行し、先読み情報格納エリア223aの保留エリアのうち、保留第2エリアから保留第3エリアまでの各保留エリアに格納されている連続予告実行ステータスにマイナス符号が付され、その連続予告実行ステータスが、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスに変更される。具体的には、保留第2エリアのステータス値が「−3」、保留第3エリアのステータス値が「−13」に変更されて、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスに変更される。そして、今回の連続予告実行ステータス確認処理Cが終了する。
すると、今回の連続予告実行ステータス確認処理Cが終了した後で、変動表示設定処理(図60参照)において、今回実行される変動演出の停止種別が設定される場合には、連続予告ステータスのステータス値が「3」であるので、S3706:Yesへ分岐し、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別として「チャンス目」が設定される。その結果、今回の変動演出では連続予告演出が行われ、その変動演出において「チャンス目」が表示される。
そして、2回目に実行される変動演出の停止種別が設定される場合にも、連続予告ステータスのステータス値が「3」であるので、S3706:Yesへ分岐し、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別として「チャンス目」が設定される。その結果、今回の変動演出では連続予告演出が行われ、その変動演出において「チャンス目」が表示される。
しかしながら、3回目に実行される変動演出の停止種別が設定される場合には、連続予告ステータスのステータス値が「−3」であるので、S3706:Noへ分岐し、主制御装置110からの停止種別コマンドによって指示された停止種別がそのまま、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別として設定される。その結果、3回目の変動演出では連続予告演出の実行が中止され、通常通りの停止表示が行われる。
また、4回目に実行される変動演出の停止種別が設定される場合には、連続予告ステータスのステータス値が「−13」であるので、S3706:Noへ分岐し、主制御装置110からの停止種別コマンドによって指示された停止種別がそのまま、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別として設定される。その結果、4回目の変動演出では連続予告演出の実行が中止され、通常通りの停止表示が行われる。
このように、大当たり抽選の予測結果において信用できないものが見つかった場合に、その予測結果に対応する変動演出から、連続予告演出を実行する予定であった最後の変動演出までの各変動演出に渡って、連続予告演出を中止できる。よって、闇雲に連続予告演出が実行され、実際の抽選結果とは関連性のない連続予告演出が実行されるという問題が発生することを抑制できる。
次に、図67を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される連続予告実行ステータス確認処理A(図61参照)の変形例である連続予告実行ステータス確認処理Dについて説明する。図67は、上述した連続予告実行ステータス確認処理Aの変形例である連続予告実行ステータス確認処理Dを示したフローチャートである。
尚、上述した連続予告実行ステータス確認処理A,B,Cは、第3図柄表示装置81において変動演出を開始する場合に実行していたが、連続予告実行ステータス確認処理Dは、上述した連続予告判定処理(図59参照)において連続予告演出を実行すると判定された場合に実行する。
この連続予告実行ステータス確認処理Dでは、上述した連続予告実行ステータス確認処理Cとほぼ同様な処理が行われる。尚、連続予告実行ステータス確認処理Cと異なる点は、S4004,S4005のステップが無い点、S4101〜S4104のステップが追加された点である。
連続予告実行ステータス確認処理Dでは、まず、今現在、大当たり中であるか否かを判定し(S4101)、大当たり中でなければ(S4101:No)、S3801の処理へ移行し、S3801〜3804の処理や、S3901の処理や、S4001〜S4003の処理を実行する。そして、S4002の処理、又は、S4003の処理が終了したら、S4006の処理へ移行する。
一方、S4101の処理において、大当たり中であれば(S4101:Yes)、演出実行時遊技状態フラグ223kに、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態、即ち、現在の大当たりが終了した時のパチンコ機10の遊技状態を設定して(S4102)。S4006の処理へ移行する。S4102の処理では、具体的には、大当たり後遊技状態フラグ223cがオンであれば、演出実行時遊技状態フラグ223kもオンに設定し、大当たり後遊技状態フラグ223cがオフであれば、演出実行時遊技状態フラグ223kもオフに設定する。
本実施形態では、上述したように、大当たり終了時に設定される遊技状態は、大当たり後遊技状態フラグ223cに基づいて判別できる。よって、今回の大当たりが終了した後に、主制御装置110において新たに実行される大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2については、大当たり後遊技状態フラグ223cの状態に基づいて判別できる。そこで、演出実行時遊技状態フラグ223kに、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態を設定することで、次回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2を、演出実行時遊技状態フラグ223kにより示すことができる。
そして、S4006〜S4015の処理を実行し、S4015の処理において、変数iの値が、保留球数カウンタ223bの値(M)以下である場合(S4015:Yes)、又は、S4013の処理が終了したら、次に、変数iの値が2以下であるかを判定する(S4103)。S4103の処理において、変数iの値が3以上である場合は(S4103:Yes)、複数の変動演出に渡って連続予告演出を実行するように設定されているものの、連続予告演出の行われる回数が少なく、連続予告演出が長く続かない。そこで、本実施形態では、連続予告演出が長く続かない場合には、連続予告演出の実行を中止するように構成している。これにより、連続予告演出が行われる場合には、連続予告演出が長く続くため、遊技者にとって有利な遊技状態へ移行するという期待感を遊技者に長く持たせることができる。
具体的には、S4103の処理において、変数iの値が2以下である場合は(S4103:Yes)、先読み情報格納エリア223aの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)のうち、正の数である連続予告実行ステータス全てに、マイナス符号を付けて(S4104)、本処理を終了する。即ち、S4104の処理では、変動演出において連続予告演出を実行することを示す連続予告実行ステータスを、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスに変更する。
その結果、上述した変動表示設定処理(図60参照)において、保留第iエリアから保留第Mエリアまでの先読み情報に対応する変動演出の停止種別が設定される場合に、S3706:Noへ分岐するため、保留第iエリアから保留第Mエリアまでの先読み情報に対応する各変動演出に渡って、連続予告演出の実行を中止できる。その結果、連続予告演出そのものが中止され、連続予告演出は一度も実行されなくなる。一方、S4103の処理において、変数iの値が3以上である場合は(S4103:No)、S4104の処理をスキップして、本処理を終了する。
以上の図67に示す連続予告実行ステータス確認処理Dによれば、上述した連続予告判定処理(図59参照)において連続予告演出を実行すると判定された場合に、先読み情報格納エリア223aの実行エリアや、保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)に格納されている先読み情報が、信用できるものか否かを判定できる。そして、先読み情報のうち信用できないものが見つかった場合には、その先読み情報に対応する変動演出から、連続予告演出を実行する予定であった最後の変動演出までの各変動演出に渡って、連続予告演出を中止できる。
更に、連続予告演出が実行される回数が2以下である場合には、複数の変動演出に渡って連続予告演出を実行するように設定されているものの、連続予告演出の行われる回数が少ないため、連続予告演出そのものが中止され、連続予告演出は一度も実行されなくなる。しかしながら、連続予告演出が行われる場合には、連続予告演出が長く続くため、遊技者にとって有利な遊技状態へ移行するという期待感を遊技者に長く持たせることができる。尚、連続予告実行ステータス確認処理Dでは、連続予告演出の実行される回数が2以下であると、連続予告演出そのものが中止されるが、その回数は2に限らず、任意に設定すれば良い。
尚、本実施形態では、上述した連続予行実行ステータス確認処理Dを、上述した連続予告判定処理(図59参照)において連続予告演出を実行すると判定された場合に、上述した連続予告実行ステータス確認処理A,B,Cと同様に、第3図柄表示装置81において変動演出を開始する場合に実行しても良い。また、変動演出が開始されてから変動演出が終了する直前までの間なら、いつ実行しても良い。また、変動演出中に行っても良いし、変動演出中および変動終了時に行っても良いし、大当たり中に実行しても良い。
ここで、図68を参照して、連続予告実行ステータス確認処理Dによって、先読み情報格納エリア223aの各エリア(実行エリア、保留第1エリア〜保留第4エリア)に格納されている連続予告実行ステータスが変更される流れの一例について説明する。図68は、連続予告実行ステータス確認処理Dにより連続予告実行ステータスが変更される流れの一例を示す模式図である。
図68では、パチンコ機10が確変大当たり中であるため、その遊技状態が低確率状態である場合に、始動入賞が4個保留されている状態を示している。また、保留中の4個の始動入賞に対応する各変動演出について、連続予告演出の実行が予定されている状態を示している。
具体的には、図68(a)に示すように、RAM233の遊技状態フラグ223jがオフであり、大当たり後遊技状態フラグ223cがオンである。また、図68(b−1)に示すように、先読み情報格納エリア223aの実行エリアには先読み情報として、大当たり抽選の予測結果が確変大当たり、変動パターン種別の予測結果がスペシャルリーチ、予測前提条件が低確率状態、及び、連続予告実行ステータスとしてステータス値「0」というデータが格納されている。
また、保留第1エリアには先読み情報として、大当たり抽選の予測結果が外れ、変動パターン種別の予測結果がノーマルリーチ、予測前提条件が高確率状態、及び、連続予告実行ステータスとしてステータス値「2」というデータが格納されている。また、保留第2エリアには先読み情報として、大当たり抽選の予測結果が通常大当たり、変動パターン種別の予測結果がスーパーリーチ、予測前提条件が高確率状態、及び、連続予告実行ステータスとしてステータス値「2」というデータが格納されている。
また、保留第3エリアには先読み情報として、大当たり抽選の予測結果が外れ、変動パターン種別の予測結果がノーマルリーチ、予測前提条件が高確率状態、及び、連続予告実行ステータスとしてステータス値「2」というデータが格納されている。また、保留第4エリアには先読み情報として、大当たり抽選の予測結果が通常大当たり、変動パターン種別の予測結果がスペシャルリーチ、予測前提条件が高確率状態、及び、連続予告実行ステータスとしてステータス値「12」というデータが格納されている。
図68(b−1)に示す状態で、連続予告実行ステータス確認処理D(図67参照)が実行されると、まず、S4101の処理において、今現在、大当たり中であるかが判定される。ここでは、確変大当たり中なので、S4101:Yesへ分岐し、演出実行時遊技状態フラグ223kに、大当たり後遊技状態223cの状態が設定される。具体的には、現在の大当たり種別が確変大当たりなので、大当たり後遊技状態223cがオンに設定されており、その大当たり後遊技状態フラグ223cと同様に、演出実行時遊技状態フラグ223kがオンに設定される。
次に、先読み情報格納エリア223aの保留第1エリアから、大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とが取得され、S4008の処理において、取得された予測前提条件と、演出実行時遊技状態フラグ223kとが比較される。この比較では、取得された予測前提条件と、演出実行時遊技状態フラグ223kの遊技状態とが一致するので、取得された大当たり抽選の予測結果と、実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する。よって、音声ランプ制御装置113では、取得された大当たり抽選の予測結果を信用できる。そして、この場合には、S4010の処理が実行されて、取得された大当たり抽選の予測結果が大当たりであるか判定される。
ここでは、大当たり抽選の予測結果が外れなので、S4010:Noへ分岐し、演出実行時遊技状態フラグ223kの状態がそのまま維持される。上述したように、本パチンコ機10の主制御装置110では、大当たり抽選の抽選結果が外れと判定されている間は、パチンコ機10の遊技状態は変化しない。よって、大当たり抽選の予測結果が外れと判定されている間は、演出実行時遊技状態フラグ223kの状態を維持することで、次回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2を、演出実行時遊技状態フラグ223kにより示すことができる。
次に、先読み情報格納エリア223aの保留第2エリアから、大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とが取得され、S4008の処理において、取得された予測前提条件と、演出実行時遊技状態フラグ223kとが比較される。この比較では、取得された予測前提条件と、演出実行時遊技状態フラグ223kの遊技状態とが一致するので、取得された大当たり抽選の予測結果と、実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する。よって、音声ランプ制御装置113では、取得された大当たり抽選の予測結果を信用できる。そして、この場合には、S4010の処理が実行されて、取得された大当たり抽選の予測結果が大当たりであるか判定される。
ここでは、大当たり抽選の予測結果が通常大当たりなので、S4010:Yesへ分岐し、演出実行時遊技状態フラグ223kに、大当たり終了時の遊技状態、即ち、通常大当たり終了時のパチンコ機10の遊技状態が設定される。具体的には、演出実行時遊技状態フラグ223kがオフに設定される。これにより、2回目の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2を、演出実行時遊技状態フラグ223kが示すようになる。
次に、先読み情報格納エリア223aの保留第3エリアから、大当たり抽選の予測結果と、予測前提条件とが取得され、S4008の処理において、取得された予測前提条件と、演出実行時遊技状態フラグ223kとが比較される。しかしながら、この比較では、取得された予測前提条件と、演出実行時遊技状態フラグ223kの遊技状態とが異なり、更に、取得された大当たり抽選の予測結果が外れであるので、取得された大当たり抽選の予測結果と、実際の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明となる。そのため、音声ランプ制御装置113では、取得された大当たり抽選の予測結果を信用できない。
この場合は、S4013の処理へ移行し、先読み情報格納エリア223aの保留エリアのうち、保留第3エリアから保留第4エリアまでの各保留エリアに格納されている連続予告実行ステータスにマイナス符号が付され、変動演出において連続予告演出を実行することを示す連続予告実行ステータスを、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスに変更される。具体的には、保留第3エリアのステータス値が「−2」、保留第4エリアのステータス値が「−12」に変更されて、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスに変更される。
ここで、保留第1エリア〜保留第4エリアに格納されている連続予告実行ステータスのうち、正の数である連続予告実行ステータスは、保留第1エリアと、保留第2エリアとに格納されている2つとなる。よって、S4103の処理において、S4103:Yesに分岐し、保留第1エリアと、保留第2エリアとに格納されている連続予告実行ステータスについても、マイナス符号が付される。
その結果、図68(b−2)に示すように、保留第1エリア〜保留第3エリアまでのステータス値が全て「−2」、保留第4エリアのステータス値が「−12」に変更されて、変動演出において連続予告演出を実行することを示すステータスが、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスに全て変更される。そして、今回の連続予告実行ステータス確認処理Dが終了する。
すると、今回の連続予告実行ステータス確認処理Dが終了した後、即ち、実行中の確変大当たりが終了した後で、変動表示設定処理(図60参照)において、1回目〜4回目までに実行される変動演出の停止種別が設定される度に、連続予告ステータスのステータス値が「−2」または「−12」であるので、S3706:Noへ分岐し、主制御装置110からの停止種別コマンドによって指示された停止種別がそのまま、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別として設定される。
その結果、1回目〜4回目までの各変動演出では連続予告演出の実行が中止され、通常通りの停止表示が行われる。即ち、連続予告演出そのものが中止され、連続予告演出は一度も実行されなくなる。このように、本実施形態では、連続予告演出が実行される回数が2以下である場合には、複数の変動演出に渡って連続予告演出を実行するように設定されているものの、連続予告演出の行われる回数が少ないため、連続予告演出そのものが中止され、連続予告演出は一度も実行されなくなる。しかしながら、連続予告演出が行われる場合には、連続予告演出が長く続くため、遊技者にとって有利な遊技状態へ移行するという期待感を遊技者に長く持たせることができる。
以上が、第2実施形態についての説明である。上述したように、第2実施形態では、音声ランプ制御装置113において大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる一例として、連続予告演出に関する処理において、大当たり抽選の予測結果を好適に扱って、連続予告演出を実行する例を説明した。
即ち、上述した連続予告実行ステータス確認処理A〜D(図61,図63,図65,図66参照)によれば、S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とを比較することにより、今回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、今回の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するかを比較できる。
従来のパチンコ機では、そもそも予測前提条件が記憶されないので、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われてから、その先読みに対応する実際の大当たり抽選が行われるまでに、パチンコ機10の遊技状態が変化すると、その変化前に行われた大当たり抽選の抽選結果の先読みが、どの遊技状態で行われたのか不明になる。よって、今回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、今回の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するか不明になる。従って、この場合は、今回の大当たり抽選の予測結果と、今回の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において異なる可能性があるので、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113では、大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして扱っていた。
しかしながら、本実施形態では、上述したように、音声ランプ制御装置113において予測前提条件と、遊技状態フラグ223jとを記憶しているので、今回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、今回の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが一致するのかを常に判別できる。よって、従来のパチンコ機では、今回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、今回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するのか不明となっていた場合についても、本実施形態ではその判別を行える。
そして、それぞれの大当たり乱数テーブル202a1,202a2が一致する場合には、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値も、比較に用いられるテーブル202a1,202a2も共に同一となるので、それぞれの比較結果が一致し、今回の大当たり抽選の予測結果と、今回の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する。よって、音声ランプ制御装置113では、今回の大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱える。このように、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113が、信用できないとして扱っていた予測結果でも、本パチンコ機10の音声ランプ制御装置113では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。
また、上述したように、S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが異なる場合は、今回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、今回の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合である。よって、今回の大当たり抽選の予測結果と、今回の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明となるので、この場合は、本実施形態の音声ランプ制御装置113でも、大当たり抽選の予測結果を信用できず、その予測結果を用いることを控えることになる。
しかしながら、本実施形態では、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1に格納されている当たり値と、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2に格納されている当たり値とが、重複した値とならないように、それぞれ当たり値を設定している。そのため、一方のテーブル202a1,202a2において当たり値となる数値は、他方のテーブル202a1、202a2において外れ値となる。よって、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値が同一である場合に、そのカウンタ値C1と、一方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行って、その結果が大当たりと判定されるなら、そのカウンタ値C1と、他方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行った場合、その結果は必ず外れと判定される。
従って、S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが異なり、今回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、今回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合でも、S3804の処理において、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が大当たりであれば、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選では、その抽選結果が外れとなる。即ち、この場合は、今回の大当たり抽選の予測結果と、今回の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明とならず、外れと一意に決まるので、例外的に、本実施形態の音声ランプ制御装置113において、この大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱える。
よって、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113であれば、信用できないものして扱っていた予測結果でも、本実施形態の音声ランプ制御装置113では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果をより好適に扱うことができる。
一方、S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが異なり、且つ、S3804の処理において、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が外れであれば、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選が不明となる。本パチンコ機10の主制御装置110では、上述したように、大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態に基づいて、今回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が決定され、今回の大当たり抽選の抽選結果が大当たりであれば、その大当たり終了時に、その大当たり種別に応じてパチンコ機10の遊技状態が新たに設定される。
よって、次回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2は、直近の大当たり抽選の抽選結果によって決まる。そのため、仮に、今回の大当たり抽選の抽選結果が不明であれば、次回の大当たり抽選時の遊技状態が不明となり、次回の大当たり抽選の抽選結果も不明となる。尚、次回以降の大当たり抽選についても同様に、抽選結果が不明となる。
このような場合、連続予告実行ステータス確認処理A処理では、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている連続予告実行ステータスにマイナス符号を付けて(S3805)、その連続予告実行ステータスを、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスに変更する。その結果、上述した変動表示設定処理(図60参照)が実行され、今回実行される変動演出の停止種別が設定される場合に、S3706:Noへ分岐させることができ、今回の変動演出における連続予告演出の実行を中止できる。つまり、今回の大当たり抽選の抽選結果が大当たりになるのか、外れになるのか不明となる場合には、今回実行される変動変出について連続予告演出の実行を中止できる。よって、闇雲に連続予告演出が実行され、実際の抽選結果とは関連性のない連続予告演出が実行されるという問題が発生することを抑制できる。
一方、このような場合、連続予告実行ステータス確認処理B,C,Dでは、先読み情報格納エリア223aの実行エリアに格納されている連続予告実行ステータスだけでなく、全ての保留エリアに格納されている連続予告実行ステータスについても、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスに変更する。これにより、上述した変動表示設定処理(図60参照)が実行され、連続予告演出が実行される予定の変動演出について、その停止種別が設定される度に、S3706:Noへ分岐させることができ、連続予告演出が実行される予定の各変動演出において連続予告演出の実行を中止できる。よって、今回以降の大当たり抽選の抽選結果が不明となる場合に、闇雲に連続予告演出が実行され、実際の抽選結果とは関連性のない連続予告演出が実行されるという問題が発生することを抑制できる。
また、上述した連続予告実行ステータス確認処理C,D(図65,図67参照)によれば、S4008の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、演出実行時遊技状態フラグ223kの示す遊技状態とを比較することにより、次回以降の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、次回以降の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するかを比較できる。
従来のパチンコ機では、そもそも予測前提条件が記憶されないので、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果の先読みが行われてから、その先読みに対応する実際の大当たり抽選が行われるまでに、パチンコ機10の遊技状態が変化すると、その変化前に行われた大当たり抽選の抽選結果の先読みが、どの遊技状態で行われたのか不明になる。よって、今回の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、今回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するか不明になる。
上述したように、次回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2は、直近の大当たり抽選の抽選結果によって決まる。そのため、仮に、今回の大当たり抽選の抽選結果が不明になると、次回の大当たり抽選時の遊技状態が不明となり、次回の大当たり抽選の抽選結果も不明となる。尚、次回以降の大当たり抽選についても同様に、抽選結果が不明となる。
従って、今回の大当たり抽選の予測結果と、今回の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において異なる可能性があれば、次回以降の大当たり抽選の予測結果と、次回以降の大当たり抽選の抽選結果とも異なる可能性があるため、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113では、今回だけでなく、次回以降の大当たり抽選の予測結果も信用できないものとして扱っていた。
しかしながら、本実施形態では、音声ランプ制御装置113において予測前提条件と、演出実行時遊技状態フラグ223kとを記憶しているので、次回以降の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、次回以降の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが一致するのかを常に判別できる。よって、従来のパチンコ機では、次回以降の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、次回以降の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致するのか不明となっていた場合についても、本実施形態ではその判別を行える。
そして、それぞれの大当たり乱数テーブル202a1,202a2が一致する場合には、大当たり抽選の予測結果と、大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致する。よって、音声ランプ制御装置113では、大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱える。このように、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113が、信用できないとして扱っていた予測結果でも、本パチンコ機10の音声ランプ制御装置113では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。
また、上述したように、S4012の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、演出実行時遊技状態フラグ223kの示す遊技状態とが異なる場合は、i回目の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、i回目の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合である。よって、i回目以降の大当たり抽選の予測結果と、i回目以降の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明となるので、この場合は、本実施形態の音声ランプ制御装置113でも、i回目以降の大当たり抽選の予測結果を信用できず、その予測結果を用いることを控えることになる。
しかしながら、本実施形態では、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1に格納されている当たり値と、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2に格納されている当たり値とが、重複した値とならないように、それぞれ当たり値を設定している。そのため、一方のテーブル202a1,202a2において当たり値となる数値は、他方のテーブル202a1、202a2において外れ値となる。よって、比較対象となる第1当たり乱数カウンタC1の値が同一である場合に、そのカウンタ値C1と、一方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行って、その結果が大当たりと判定されるなら、そのカウンタ値C1と、他方の大当たり乱数テーブル202a1との比較を行った場合、その結果は必ず外れと判定される。
従って、S4012の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、演出実行時遊技状態フラグ223kの示す遊技状態とが異なり、i回目の大当たり抽選に対応する先読みで用いられた大当たり乱数テーブル202a1,202a2と、i回目の大当たり抽選で用いられる予定の大当たり乱数テーブル202a1,202a2とが、主制御装置110において一致しない場合でも、S4012の処理において、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が大当たりであれば、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選では、その抽選結果が外れとなる。即ち、この場合は、i回目の大当たり抽選の予測結果と、i回目の大当たり抽選の抽選結果とが、主制御装置110において一致するか不明とならず、外れと一意に決まるので、例外的に、本実施形態の音声ランプ制御装置113において、この大当たり抽選の予測結果を信用できるものとして扱える。
よって、従来のパチンコ機の音声ランプ制御装置113であれば、信用できないものして扱っていた予測結果でも、本実施形態の音声ランプ制御装置113では、信用できるものとして扱える場合があるので、本実施形態では、大当たり抽選の予測結果をより好適に扱うことができる。
一方、S4012の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、演出実行時遊技状態フラグ223kの示す遊技状態とが異なり、且つ、S4012の処理において、先読み情報における大当たり抽選の予測結果が外れであれば、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選が不明となる。本パチンコ機10の主制御装置110では、上述したように、大当たり抽選時のパチンコ機10の遊技状態に基づいて、今回の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2が決定され、今回の大当たり抽選の抽選結果が大当たりであれば、その大当たり終了時に、その大当たり種別に応じてパチンコ機10の遊技状態が新たに設定される。
よって、(i+1)回目の大当たり抽選で用いられる大当たり乱数テーブル202a1,202a2は、i回目の大当たり抽選の抽選結果によって決まる。そのため、仮に、i回目の大当たり抽選の抽選結果が不明であれば、(i+1)回目の大当たり抽選時の遊技状態が不明となり、それ以降の大当たり抽選の抽選結果についても不明となる。
従って、大当たり抽選に対応する予測結果を1つずつ確認していく場合に、一旦、大当たり抽選の予測結果が不明になったら、残りの予測結果も不明となるので、残りの予測結果を確認しても意味が無い。本実施形態では、先読み情報における予測結果が不明となった場合、S4012:Noへ分岐し、残りの先読み情報については確認を行わないので、不要な処理の実行を抑制できる。
また、このような場合、連続予告実行ステータス確認処理C処理では、先読み情報格納エリア223aの保留エリアのうち、保留第iエリアから保留第Mエリアまでの各保留エリアに格納されている連続予告実行ステータスにマイナス符号を付けて、その連続予告実行ステータスを、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスに変更する。
その結果、上述した変動表示設定処理(図60参照)が実行され、今回実行される変動演出の停止種別が設定される場合に、S3706:Noへ分岐させることができ、今回の変動演出における連続予告演出の実行を中止できる。よって、大当たり抽選の予測結果を信用できない場合に、闇雲に連続予告演出が実行され、実際の抽選結果とは関連性のない連続予告演出が実行されるという問題が発生することを抑制できる。
また、連続予告実行ステータス確認処理D(図67参照)によれば、上述した連続予告判定処理(図59参照)において連続予告演出を実行すると判定された場合に、先読み情報格納エリア223aの実行エリアや、保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)に格納されている先読み情報が、信用できるものか否かを判定できる。そして、先読み情報のうち信用できないものが見つかった場合には、その先読み情報に対応する変動演出から、連続予告演出を実行する予定であった最後の変動演出までの各変動演出に渡って、連続予告演出を中止できる。
更に、連続予告演出が実行される回数が2以下である場合には、複数の変動演出に渡って連続予告演出を実行するように設定されているものの、連続予告演出の行われる回数が少ないため、連続予告演出そのものが中止され、連続予告演出は一度も実行されなくなる。しかしながら、連続予告演出が行われる場合には、連続予告演出が長く続くため、遊技者にとって有利な遊技状態へ移行するという期待感を遊技者に長く持たせることができる。
尚、上記実施形態に記載の「大当たり」が特許請求の範囲に記載の「特別遊技状態」に対応し、上記実施形態に記載の「チャンス目」が特許請求の範囲に記載の「示唆情報」に対応する。また、上記実施形態に記載の「高確率状態または高確率時用大当たり乱数テーブル202a2」が特許請求の範囲に記載の「複数の抽選条件の一例」に対応し、上記実施形態に記載の「低確率状態または低確率時用大当たり乱数テーブル202a1」が特許請求の範囲に記載の「複数の抽選条件の一例」に対応する。また、上記実施形態に記載の「先読みコマンドに含まれる大当たり抽選の予測結果を示すビット値」が特許請求の範囲に記載の「判定結果情報」に対応し、上記実施形態に記載の「先読みコマンドに含まれる予測前提条件を示すビット値」が特許請求の範囲に記載の「判定情報」に対応し、上記実施形態に記載の「ファンファーレコマンドに含まれる今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を示すビット値」が特許請求の範囲に記載の「条件情報」に対応する。
以上、上記実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、本実施形態では、変動演出の終了時に「チャンス目」を表示するという演出を、連続予告演出としているが、変動演出中に、通常とは異なる画像を表示したり、通常とは異なる音を放音するという演出等を、連続予告演出としても良い。このように構成すれば、連続予告演出を実行する各変動演出の停止種別を、わざわざ「チャンス目」に変えなくて済み、主制御装置110からの停止種別コマンドによって指示された停止種別をそのまま利用できる。また、連続予告演出を実行する最後の変動演出においても、連続予告演出を行うことができるので、連続予告演出の実行回数を増やせる。よって、遊技者にとって有利な遊技状態へ移行するという期待感を遊技者に持たせる機会を増やすことができる。また、複数の変動演出に渡って連続予告演出を行う場合には、変動演出毎に演出内容を変えても良いし、一部の変動演出についてのみ演出内容を変えても良い。また、連続予告演出の契機となった予測結果が大当たりであって、その予測結果が信用できるものであれば、所定の確率(例えば、1/2の確率)で、大当たり確定を示唆する連続予告演出を実行するように構成しても良い。また、連続予告演出は、変動演出中に行っても良いし、変動演出中および変動終了時にそれぞれ行っても良い。また、連続予告演出を変動演出中に行う場合には、本実施形態のように、連続予告実行ステータス確認処理A,B,C,Dを、変動演出を開始する場合に実行すれば良い。
また、上述した連続予告実行ステータス確認処理A(図61参照)では、S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが異なる遊技状態を示している場合には(S3803:No)、S3804の処理へ移行して、実行エリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかを判定しているが、S3803:Noの場合には、大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして、S3804の処理を行わずに、S3805の処理へ移行するように構成しても良い。
また、上述した連続予告実行ステータス確認処理B,C,D(図63,図65,図67参照)では、S3803の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、遊技状態フラグ223jの示す遊技状態とが異なる遊技状態を示している場合には(S3803:No)、S3804の処理へ移行して、実行エリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかを判定しているが、S3803:Noの場合には、大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして、S3804の処理を行わずに、S3901の処理へ移行するように構成しても良い。
また、上述した連続予告実行ステータス確認処理A,B,C(図61,図63,図656参照)は、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドが音声ランプ制御装置113において受信され、第3図柄表示装置81において変動演出が開始される場合に実行される。しかしながら、本実施形態では、変動演出の終了時に連続予告演出を行うように構成しているので、変動演出が開始されてから変動演出が終了する直前までの間に、連続予告実行ステータス確認処理A,B,Cを実行されるなら、いつ実行しても良い。そして、連続予告演出を変動演出中に行う場合には、本実施形態のように、連続予告実行ステータス確認処理A,B,Cを、変動演出を開始する場合に実行すれば良い。
また、上述した連続予告実行ステータス確認処理C,D(図65,図67参照)では、S4009の処理において、先読み情報における予測前提条件の示す遊技状態と、演出実行時遊技状態フラグ223kの示す遊技状態とが異なる遊技状態を示している場合には(S4009:No)、S4012の処理へ移行して、保留第iエリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかを判定しているが、S4009:Noの場合には、大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして、S4012の処理を行わずに、S4013の処理へ移行するように構成しても良い。
また、上述した連続予告実行ステータス確認処理C,D(図65,図67参照)では、S4007〜S4015の繰り返し処理のうち、S4010の処理により、保留第iエリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかを確認しているが、保留第iエリアにおける大当たり抽選の予測結果が大当たりである場合には、大当たり抽選の予測結果を信用できないものとして、そこで繰り返し処理を中断するように構成しても良い。
また、上述した連続予告実行ステータス確認処理C(図65参照)は、第3図柄表示装置81において変動演出が開始される場合に実行されるが、変動演出が開始される場合に代えて、大当たり中に実行されるように構成しても良い。大当たり中に実行されるように構成することで、連続予告実行ステータス確認処理Cの実行回数を抑制できる。
また、上述した連続予告実行ステータス確認処理D(図67参照)では、連続予告演出の実行される回数が2以下であると、連続予告演出そのものが中止されるが、その回数は2に限らず、任意に設定すれば良い。
また、上述した連続予告実行ステータス確認処理A,B,C,D(図61,図63,図65,図67参照)では、大当たり抽選の予測結果が信用できない場合、その信用できない予測結果に対応する連続予告実行ステータスを、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスに変更している。これに対して、大当たり抽選の予測結果が信用できない場合、その信用できない予測結果だけでなく、信用できる予測結果に対応する連続予告実行ステータスについても、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータスに変更しても良い。
また、上述した連続予告実行ステータス確認処理D(図67参照)は、上述した連続予告判定処理(図59参照)において連続予告演出を実行すると判定された場合に実行されるが、第3図柄表示装置81において変動演出が開始される場合に実行されるように構成しても良い。また、変動演出が開始されてから変動演出が終了する直前までの間なら、いつ実行しても良い。また、大当たり中に実行されるように構成しても良い。大当たり中に実行されるように構成することで、連続予告実行ステータス確認処理Dの実行回数を抑制できる。
また、第2実施形態では、上述した連続予告判定処理(図59参照)において、連続予告演出を実行すると判定された場合に、先読み情報格納エリア223aの保留エリア(保留1エリア〜保留第4エリア)のうち、大当たり抽選の予測結果が格納されている各保留エリアの連続予告実行ステータスを、一旦、変動演出において連続予告演出を実行することを示すステータス「1,2,3,11,12,13」に設定している。そして、その後、連続予告実行ステータス確認処理A,B,C,Dにより、信用できない予測結果が格納されている各保留エリアの連続予告実行ステータスを、変動演出において連続予告演出を実行する予定であったが中止になったことを示すステータス「−1,−2,−3,−11,−12,−13」に変更している。これに対して、上述した連続予告判定処理(図59参照)において、大当たり抽選の予測結果が格納されている各保留エリアのうち、信用できる予測結果が格納されている保留エリアだけに、変動演出において連続予告演出を実行することを示すステータス「1,2,3,11,12,13」を設定するように構成しても良い。
また、第2実施形態の音声ランプ制御装置113では、主制御装置110の遊技状態フラグ203aと同様に構成された遊技状態フラグ223jを設けている。上述したように、主制御装置110では、遊技状態フラグ203aがオフの場合に、大当たり抽選の先読みが行われるならば、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1が参照されて、大当たり抽選の抽選結果が先読みされる。一方、遊技状態フラグ203aがオンの場合に、大当たり抽選の先読みが行われるならば、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2が参照されて、大当たり抽選の抽選結果が先読みされる。そして、主制御装置110において大当たり抽選の先読みが行われると、直ぐに、その大当たり抽選の予測結果を示す情報が、先読みコマンドにより主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知される。よって、音声ランプ制御装置113において、先読みコマンドが受信された場合は、遊技状態フラグ203aと同様に構成された遊技状態フラグ223jの状態を参照することで、何れの大当たり乱数テーブル202a1,202a2が用いられて、主制御装置110において先読みが行われたのか判別でき、予測前提条件を判別できる。よって、先読み情報格納エリア223aの予測前提条件格納エリア223a3に、予測前提条件を格納できるため、主制御装置110から先読みコマンドを音声ランプ制御装置113へ通知する場合に、その中に予測前提条件を含めなくても良い。尚、上述したように、主制御装置110では、大当たり中に、大当たり抽選の先読みが行われる場合、その大当たり終了時の遊技状態を示す大当たり後遊技状態フラグ203dに基づいて、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1を参照するのか、高確率時用大当たり乱数テーブル202a2を参照するのかが決定される。そして、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110の大当たり後遊技状態フラグ203dと同様に構成された大当たり後遊技状態フラグ223cを設けている。よって、音声ランプ制御装置113において、大当たり中に、先読みコマンドが受信された場合は、大当たり後遊技状態フラグ203dと同様に構成された大当たり後遊技状態フラグ223cの状態を参照することで、何れの大当たり乱数テーブル202a1,202a2が用いられて、主制御装置110において大当たり中に先読みが行われたのか判別できる。従って、先読み情報格納エリア223a予測前提条件格納エリア223a3に、予測前提条件を格納できるため、主制御装置110から先読みコマンドを音声ランプ制御装置113へ通知する場合に、その中に予測前提条件を含めなくても良い。つまり、このように構成すれば、主制御装置110については、従来のものをそのまま利用することができる。よって、遊技機の開発コストや、設計者の負担を軽減できる。
また、上記実施形態の変動処理(図21参照)では、S314の処理で大当たりの開始を設定し、続けて、S315の処理で大当たり中フラグ203eをオンに設定している。上述したように、S314の処理で大当たりの開始が設定されると、後述するメイン処理(図26参照)の大当たり制御処理(S803)が実行された場合に、S901:Yesへ(図27参照)分岐する。よって、大当たり制御処理において、S901:Yesへ分岐した場合に、大当たり中フラグ203eをオンに設定するように構成しても良い。つまり、大当たりの開始前までにフラグ203eがオンに設定されれば、何れの処理で実行しても良い。
また、上記実施形態では、大当たり後遊技状態フラグ203dの状態の設定(図22のS410やS411)を、変動開始処理(図22参照)において行っているが、この大当たり後遊技状態フラグ203dは、後述する大当たり制御処理(図27参照)において、S902の処理が実行され、ファンファーレコマンドが生成される場合に参照される。よって、そのS902の処理が実行される前までであれば、どのタイミングで設定しても良い。
また、上記実施形態では、大当たり中入賞フラグ203gを設けているが、主制御装置110において各処理がシングルタスク方式で実行される場合には、大当たり中入賞フラグ203gを設けなくても良い。尚、大当たり中入賞フラグ203gを設けない場合は、大当たり中入賞フラグ203gに代えて、大当たり中フラグ203eを参照するように構成する。シングルタスク方式で、上述したタイマ割込処理(図19参照)が実行開始されると、このタイマ割込処理が終了するまで、別の処理(メイン処理や、他の割込み処理など)が実行さないので、パチンコ機10の遊技状態は変化しない。即ち、上述した始動入賞処理(図20参照)が実行開始されてから、先読み処理が終了するまでの間、大当たり中フラグ203eの状態は変化しない。よって、先読み処理において、大当たり中フラグ203eを参照すれば、始動入賞に伴って取得されたデータが大当たり中の始動入賞に伴って取得されたものか否かを区別できる。
また、上記実施形態では、入賞時遊技状態フラグを設けているが、主制御装置110において各処理がシングルタスク方式で実行される場合には、入賞時遊技状態フラグを設けなくても良い。尚、入賞時遊技状態フラグを設けない場合は、入賞時遊技状態フラグに代えて、遊技状態フラグ203aを参照するように構成する。上述したように、入賞時遊技状態フラグは、始動入賞のパチンコ機10の遊技状態を示すフラグであり、球が第1入球口64へ始動入賞すると、その始動入賞したタイミングで各カウンタC1〜C3,CS1の各値と、遊技状態フラグ203aとが取得される。そして、ここで取得された遊技状態フラグ203aが入賞時遊技状態フラグとされる。よって、入賞時遊技状態フラグがオンであれば、始動入賞時のパチンコ機10の遊技状態が高確率状態であったことを示し、入賞時遊技状態フラグがオンであれば、始動入賞時のパチンコ機10の遊技状態が低確率状態であったことを示す。シングルタスク方式で、上述したタイマ割込処理(図19参照)が実行開始されると、このタイマ割込処理が終了するまで、別の処理(メイン処理や、他の割込み処理など)が実行さないので、パチンコ機10の遊技状態は変化しない。即ち、上述した始動入賞処理(図20参照)が実行開始されてから、先読み処理が終了するまでの間、遊技状態フラグ203aの状態は変化しない。よって、先読み処理において、遊技状態203aを参照すれば、始動入賞時のパチンコ機10の遊技状態を判別できる。尚、入賞時遊技状態フラグを設けない場合には、上述した始動入賞処理(図20参照)においてS207の処理を実行する必要がないので、MPU201に掛かる負担を軽減できる。また、保留球格納エリア203bにおいて入賞時遊技状態格納エリア203b5を設ける必要がないので、記憶領域の消費を抑制できる。
また、上記実施形態の先読み処理(図23参照)では、大当たり中に始動入賞したものについては、その大当たり終了時の遊技状態を予測前提条件として先読みを行うようにし、抽選結果の予測の精度を向上させている。上述したように、大当たり終了時の遊技状態は、その大当たり直前の大当たり抽選時に決定されるので、その決定後は大当たり終了時の遊技状態を予測前提条件として先読みを行える。よって、大当たり中に始動入賞したものに加えて、大当たり抽選において大当たり種別が判定されてから、大当たりが開始されるまでの始動入賞についても、その大当たり終了時の遊技状態を予測前提条件として先読みを行うようにしても良い。これにより、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果と主制御装置110においてが一致する機会を増やすことができる。よって、音声ランプ制御装置113において信用できるものとして扱われる予測結果の数をより増やせるので、大当たり抽選の予測結果をより好適に用いることができる。
また、上記実施形態の先読み処理(図23参照)では、大当たり中入賞フラグ203gを設けているが、主制御装置110において各処理がシングルタスク方式で実行される場合には、大当たり中入賞フラグ203gを設けなくても良い。尚、大当たり中入賞フラグ203gを設けない場合は、大当たり中入賞フラグ203gに代えて、大当たり中フラグ203eを参照するように構成する。シングルタスク方式で、上述したタイマ割込処理(図19参照)が実行開始されると、このタイマ割込処理が終了するまで、別の処理(メイン処理や、他の割込み処理など)が実行さないので、パチンコ機10の遊技状態は変化しない。即ち、上述した始動入賞処理(図20参照)が実行開始されてから、先読み処理が終了するまでの間、大当たり中フラグ203eの状態は変化しない。よって、先読み処理において、大当たり中フラグ203eを参照すれば、始動入賞に伴って取得されたデータが大当たり中の始動入賞に伴って取得されたものか否かを区別できる。
また、上記実施形態の先読み処理(図23参照)では、入賞時遊技状態フラグを設けているが、主制御装置110において各処理がシングルタスク方式で実行される場合には、入賞時遊技状態フラグを設けなくても良い。尚、入賞時遊技状態フラグを設けない場合は、入賞時遊技状態フラグに代えて、遊技状態フラグ203aを参照するように構成する。上述したように、入賞時遊技状態フラグは、始動入賞のパチンコ機10の遊技状態を示すフラグであり、球が第1入球口64へ始動入賞すると、その始動入賞したタイミングで各カウンタC1〜C3,CS1の各値と、遊技状態フラグ203aとが取得される。ここで取得された遊技状態フラグ203aが入賞時遊技状態フラグとされる。よって、入賞時遊技状態フラグがオンであれば、始動入賞時のパチンコ機10の遊技状態が高確率状態であったことを示し、入賞時遊技状態フラグがオンであれば、始動入賞時のパチンコ機10の遊技状態が低確率状態であったことを示す。シングルタスク方式で、上述したタイマ割込処理(図19参照)が実行開始されると、このタイマ割込処理が終了するまで、別の処理(メイン処理や、他の割込み処理など)が実行さないので、パチンコ機10の遊技状態は変化しない。即ち、上述した始動入賞処理(図20参照)が実行開始されてから、先読み処理が終了するまでの間、遊技状態フラグ203aの状態は変化しない。よって、先読み処理において、遊技状態203aを参照すれば、始動入賞時のパチンコ機10の遊技状態を判別できる。尚、入賞時遊技状態フラグを設けない場合には、上述した始動入賞処理(図20参照)においてS207の処理を実行する必要がないので、MPU201に掛かる負担を軽減できる。また、保留球格納エリア203bにおいて入賞時遊技状態格納エリア203b5を設ける必要がないので、記憶領域の消費を抑制できる。
また、上記実施形態では、ファンファーレコマンドによって、今回の大当たり終了時に設定されるパチンコ機10の遊技状態を主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知しているが、大当たり抽選の抽選結果が大当たりの場合には、上述した停止種別コマンドによって、今回の大当たりが確変大当たりなのか、通常大当たりなのかが、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知される。よって、音声ランプ制御装置113では、その停止種別コマンドにより示される大当たり種別に基づいて、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を判別できる。従って、ファンファーレコマンドの中に、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を示す情報を必ず含める必要はない。
また、上記実施形態では、ファンファーレコマンドによって、今回の大当たり終了時に設定されるパチンコ機10の遊技状態を主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知しているが、ファンファーレコマンドに代えて、変動パターンコマンドや、停止種別コマンドや、ラウンド数コマンドや、エンディングコマンドなどの他のコマンドによって、今回の大当たり終了時に設定されるパチンコ機10の遊技状態を主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知しても良い。即ち、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が大当たりと判定され、更に、その大当たり種別が判定されてから、音声ランプ制御装置113においてエンディング演出の表示態様が決定されるまでに、主制御装置110から送信されて音声ランプ制御装置113により受信されるコマンドであれば、何れのコマンドを用いて通知しても良い。また、ファンファーレコマンドとは別に、今回の大当たり終了時に設定されるパチンコ機10の遊技状態を示すコマンドを新たに設けておき、その新たなコマンドにより、今回の大当たり終了時に設定されるパチンコ機10の遊技状態を主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知しても良い。尚、ファンファーレコマンドとは別に新たなコマンドを設けた場合には、ファンファーレコマンドの中に、今回の大当たり終了時に設定されるパチンコ機10の遊技状態を示す情報を含めなくても良い。
また、上記実施形態の音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信されるファンファーレコマンドを受信した場合に、そのファンファーレコマンドから、今回の大当たり終了時に設定されるパチンコ機10の遊技状態を抽出し、その遊技状態に応じて大当たり後遊技状態フラグ223cを設定している。しかしながら、主制御装置110において大当たり抽選の抽選結果が大当たりの場合には、上述した停止種別コマンドによって、今回の大当たりが確変大当たりなのか、通常大当たりなのかが、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ通知される。よって、音声ランプ制御装置113では、その停止種別コマンドにより示される大当たり種別に基づいて、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を判別できる。従って、音声ランプ制御装置113において停止種別コマンドを受信した場合に、その停止種別コマンドが大当たり種別を示すものであれば、その大当たり種別に応じて大当たり後遊技状態フラグ223cを設定するように構成しても良い。なお、このように構成する場合には、ファンファーレコマンドの中に、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を示す情報を必ず含める必要はない。
また、上記実施形態のエンディング演出決定処理(図33参照)は、主制御装置110から送信されるエンディングコマンドを受信した場合に実行するように構成しているが、エンディング演出決定処理は、エンディング演出の表示態様を決定するための処理であるので、エンディング演出が開始される前までに実行されて終了していれば良い。即ち、主制御装置110から送信されるファンファーレコマンドを受信してから、エンディング演出が開始される前までに終了すれば、いつ実行しても良い。
また、上記実施形態では、大当たり抽選の予測結果や、変動パターン種別の予測結果などを示す情報に加え、更に、予測前提条件を示す情報が、先読みコマンドの中に含まれるように構成されているが、先読みコマンドの中に含める情報は、予測前提条件を示す情報に限らず、大当たり抽選の予測結果がどちらのテーブル202a1,202a2を用いて得られたものかを音声ランプ制御装置113において判別できる情報であれば、どのような情報でも良い。例えば、大当たり抽選の予測結果がどちらのテーブル202a1,202a2を用いて得られたものかを示す情報を、先読みコマンドの中に含めても良い。
また、上記実施形態では、音声ランプ制御装置113において大当たり抽選の予測結果を好適に扱える一例として、エンディング演出の表示態様を決定する処理を例に挙げて説明してきたが、大当たり抽選の予測結果を用いる処理であれば、エンディング演出の表示態様を決定する処理と同様に、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。例えば、連続予告演出の表示態様を設定する場合にも、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる。
また、上記実施形態では、ファンファーレコマンドの中に、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を示す情報を含めて、音声ランプ制御装置113へ送信しているが、ファンファーレコマンドに代えて、その他のコマンドに、今回の大当たり終了時にパチンコ機10のに設定される技状態を示す情報を含めて、音声ランプ制御装置113へ送信しても良い。例えば、ラウンド数コマンドや、エンディングコマンドの中に、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を示す情報を含めて、音声ランプ制御装置113へ送信しても良い。
また、上記実施形態では、主制御装置110から送信されるエンディングコマンドが音声ランプ制御装置113により受信されると、音声ランプ制御装置113においてエンディング演出決定処理が実行されるが、パチンコ機10が大当たり中であり、かつ、エンディング演出の行われる前であれば、エンディング演出決定処理はいつ実行しても良い。
また、上記実施形態では、主制御装置110がファンファーレコマンドの中に、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を示す情報を含めて、そのファンファーレコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信しており、音声ランプ制御装置113では、受信したファンファーレコマンドから、大当たり終了時の遊技状態を抽出している。これに対して、音声ランプ制御装置113では、停止種別コマンドから抽出される停止種別(大当たりの場合には大当たり種別)に基づいて、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を判断しても良い。つまり、停止種別コマンドにより示される大当たり種別が確変大当たりであれば、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態は、高確率状態であると判断し、停止種別コマンドにより示される大当たり種別が通常大当たりであれば、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態は、低確率状態であると判断する。このように判断する場合には、主制御装置110がファンファーレコマンドの中に、今回の大当たり終了時にパチンコ機10に設定される遊技状態を示す情報を含めるという処理が不要となるので、主制御装置110の制御的負担を軽減できる。
また、上記実施形態では、主制御装置110が先読みコマンドの中に、先読みの予測前提条件を含めて、その先読みコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信しているが、先読みの予測前提条件を、保留数コマンドの中に含めて、音声ランプ制御装置113へ送信しても良い。尚、この場合は、先読みが終了してから、保留数コマンドを生成するように構成する。
また、上記実施形態のエンディング演出決定処理では、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに格納されている先読み情報を、格納された順序の早い順に1つずつ取得しながら、その先読み情報の予測前提条件と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とを比較し、それぞれ同一の遊技状態を示している場合に、その先読み情報における大当たり抽選の予測結果が大当たりであるかを確認しているが、まず始めに、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに格納されている先読み情報の中に、抽選結果が大当たりであることを示すものがあるかを確認し、抽選結果が大当たりであることを示すものがある場合に、先読み情報の予測前提条件と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態との比較を行っても良い。
また、上記実施形態のエンディング演出決定処理では、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに格納されている先読み情報を、格納された順序の早い順に1つずつ取得しながら、先読み情報の予測前提条件と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とを比較し、それぞれ同一の遊技状態を示している場合に、その先読み情報における大当たり抽選の予測結果が大当たりを示すものであれば、エンディング演出の表示態様として「確定演出表示」を設定するか否かを決定するように構成されている。これに対して、先読み情報格納エリア223aの保留エリアに格納されている先読み情報を、格納された順序に関係なく1つずつ取得しながら、先読み情報の予測前提条件と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とを比較し、それぞれ同一の遊技状態を示している場合に、その先読み情報における大当たり抽選の予測結果が大当たりを示すものであれば、エンディング演出の表示態様として「確定演出表示」を設定するか否かを決定するように構成しても良い。上述したように、先読み情報の予測前提条件と、大当たり後遊技状態フラグ223cの示す遊技状態とが一致している場合は、その予測前提条件に対応する予測結果が、実際の大当たり抽選の抽選結果と一致する可能性が高い。よって、エンディング演出において「確定演出表示」が行われたにも関わらず、その後、大当たり演出(エンディング演出)が終了し、その大当たり演出の終了時に保留されていた大当たり抽選が全て行われても、実際には抽選結果が大当たりにならないという問題が発生することを抑制できる。従って、遊技者に無益な期待感を持たせて遊技者を失望させることをより抑制できるので、遊技者の遊技への参加意欲を低下させることをより抑制できる。故に、遊技者に遊技への参加意欲を継続して持たせることができる可能性を高められる。
また、上記実施形態の主制御装置110では、始動入賞についての先読みを行った場合に、その先読みの予測前提条件を示す情報と、大当たり抽選の予測結果を示す情報と、変動パターン種別の予測結果を示す情報とを先読みコマンドの中に含めて、その先読みコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信しているが、先読みコマンドを送信せずに、先読みの予測前提条件を示す情報と、大当たり抽選の予測結果を示す情報と、変動パターン種別の予測結果を示す情報とを保留球数コマンドの中に含めて、音声ランプ制御装置113へ送信しても良い。このように構成することで、保留球数コマンドの中に、保留球数と、先読みの予測結果(当否、停止種別、変動パターン種別)とが共に含まれる。よって、音声ランプ制御装置113において保留球数コマンドを受信した場合に、保留球数と、先読みの予測結果との対応関係が明確なる。即ち、コマンドの受信タイミングや、RAMから保留球数や先読みの予測結果を取得するタイミングに注意しなくても、保留球数と、先読みの予測結果との対応関係は常に正確なので、連続予告処理などの処理を正確に実行することができる。また、始動入賞についての先読みを行った場合に、その先読みの予測前提条件を示す情報と、大当たり抽選の予測結果を示す情報と、変動パターン種別の予測結果を示す情報とのうち、一部を先読みコマンドの中に含め、残りを保留球数コマンドの中に含めて、音声ランプ制御装置113へ送信しても良い。
また、上記実施形態のエンディング演出決定処理では、先読み情報における大当たり抽選の予測結果と、実際の大当たり抽選の抽選結果とが一致し、その先読み情報における大当たり抽選の予測結果が大当たりを示すものである場合に、1/3の確率で、エンディング演出の表示態様として「確定演出表示」を設定されるように構成されているが、この確定演出表示を設定する確率は適宜決めれば良い。
また、上記実施形態では、第3図柄表示装置81において変動演出を実行させるために、主制御装置110から変動パターンコマンドと、停止種別コマンドとが送信され、その結果、第3図柄表示装置81では、変動パターンコマンドに応じた変動演出が開始される。その後、変動演出の実行時間が終了するタイミングになると、停止種別コマンドに応じた停止種別の停止図柄が停止表示されるように構成されている。これに対して、停止図柄の停止表示を指示するコマンド(例えば、確定コマンド)を新たに設け、この確定コマンドが主制御装置110から送信されるまでは、予定されている変動演出の実行時間が終了してもその変動演出が継続されるように構成しても良い。
また、上記実施形態では、主制御装置110において、始動入賞についての先読みを行っているが、音声ランプ制御装置113において、始動入賞についての先読みを行っても良い。その場合、主制御装置110において始動入賞が検出されたら、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、及び、変動種別カウンタCS1の各値と、入賞時のパチンコ機10の遊技状態(尚、大当たり中は、その大当たり終了時のパチンコ機10の遊技状態)とを、先読みコマンドによって音声ランプ制御装置113に送信する。そして、音声ランプ制御装置113では、大当たり抽選の抽選結果を先読みできるように、主制御装置110のROM202に格納されている高確率時用大当たり乱数テーブル202a2や、低確率時用大当たり乱数テーブル202a1や、大当たり種別テーブル(図示せず)等の各テーブルをそれぞれ音声ランプ制御装置ROM222に格納しておく。また、主制御装置110において実行される先読み処理(図23参照)を、音声ランプ制御装置113において実行できるように、ROM222に格納しておく。このように構成しておけば、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ先読みコマンドが送信された場合に、音声ランプ制御装置113において先読みコマンドから各種カウンタ値を抽出して、大当たり抽選の抽選結果の先読みを行うことができる。その結果、主制御装置110は、大当たり抽選の抽選結果を先読みする必要がなくなるので、主制御装置110の制御的負担をより軽減でき、第1入球口64への入球に基づき遷移すべき遊技状態を抽選する抽選処理に集中させることができる。但し、大当たりの乱数値などの重要な乱数値が不正に発見される可能性があるので、抽選結果(当否)、停止種別、変動パターンを先読みコマンドに含めて音声ランプ制御装置113に通知することが好ましい。例えば、主制御装置110から出力される信号が不正に盗み取られて、各カウンタC1〜C3,CS1の各値が解析されることを防止できる。また、主制御装置110から出力される信号から大当たりか否かを判定する乱数値などの重要な乱数値が解析されることを防止できる。
また、上記実施形態では、音声ランプ制御装置113において、連続予告演出を開始するか否かを判定する処理(図32の連続予告判定処理)や、エンディング演出の表示態様を決定する処理(図33のエンディング設定処理)を実行しているが、これらの処理を表示制御装置114において実行させても良い。その場合には、図32に示す連続予告判定処理と、図33のエンディング設定処理とを、表示制御装置114において実行できるように各処理を実行するためのプログラムと、連続予告判定テーブル222aとをキャラクタROM234(例えば、第2プログラムエリア234a1)に格納しておく。また、ワークRAM233に、上述した先読み情報格納エリア223a、保留球数カウンタ223b、大当たり後遊技状態フラグ223c、エンディング態様カウンタ223f、連続予告抽選カウンタ223g、連続予告回数カウンタ223h、予告後大当たりフラグ223iなどの各メモリを設けておく。そして、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から先読みコマンドを受信したら、そのコマンドをそのまま表示制御装置114へ送信するように構成する。表示制御装置114は、先読みコマンドを受信したら、連続予告演出を開始するか否かを判定する処理(図32の連続予告判定処理)を実行する。また、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110からエンディングコマンドを受信したら、そのコマンドをそのまま表示制御装置114へ送信するように構成する。表示制御装置114は、エンディングコマンドを受信したら、エンディング演出の表示態様を決定する処理(図33のエンディング設定処理)を実行する。
また、上記実施形態では、音声ランプ制御装置113と、表示制御装置114とを別々に設けているが、代わりに、それぞれの装置113,114を一体化し、一つの装置として設けても良い。
また、上記実施形態では、まず、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へコマンドが送信され、音声ランプ制御装置113によりコマンドが受信されると、音声ランプ制御装置113において表示制御装置114へ送信すべきコマンドが決定され、その後、音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へコマンドが送信されるように構成されている。これに対して、まず、主制御装置110から表示制御装置114へコマンドが送信し、表示制御装置114によりコマンドが受信されたら、表示制御装置114において音声ランプ制御装置113へ送信すべきコマンドを決定させ、その後、表示制御装置114から音声ランプ制御装置113へコマンドを送信するように構成しても良い。
また、上記実施形態では、画像コントローラ237がキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ画像データを転送する処理を実行する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、MPU231が直接キャラクタROM234にアクセスし、キャラクタROM234から画像データを読み出して、常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ転送してもよい。そして、この場合、MPU231がキャラクタROM234から読み出した画像データを一旦バッファRAM237aに格納し、次いで、MPU231が、転送先の常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236が未使用であるか否かを判別して、未使用であれば、バッファRAM237aから転送先の常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ画像データを転送するようにしてもよい。
この場合、転送先の常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236が未使用であるか否かの判別は、画像コントローラ237が常駐用ビデオRAM235にアクセスしていること(即ち、使用中であること)を示す常駐用ビデオRAMアクセスフラグ(図示せず)と、画像コントローラ237が通常用ビデオRAM236にアクセスしていること(即ち、使用中であること)を示す通常用ビデオRAMアクセスフラグ(図示せず)とを画像コントローラ237に設け、MPU231が転送先のバッファRAMに対応するアクセスフラグを確認することで行うようにしてもよい。
或いは、画像コントローラ237と常駐用ビデオRAM235との間で送受信される信号、或いは、画像コントローラ237と通常用ビデオRAM236との間で送受信される信号をMPU231によって監視し、その信号の状態から常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236が未使用であるか否かを確認してもよい。或いは、画像コントローラ237が常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236に対してアクセスを開始する場合や、アクセスを終了する場合に、随時、その情報を画像コントローラ237からMPU231に通知することによって、MPU231はその通知に基づいて常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236が未使用であるか否かを判断してもよい。
或いは、画像コントローラ237が第3図柄表示装置81を走査する場合に、その走査がブランク期間中であるか否かを、MPU231が画像コントローラ237の駆動状態を確認するか若しくは画像コントローラ237からの通知によって把握し、走査状態がブランク期間にある場合は、各ビデオRAM235,236が未使用中であると判断してもよい。これにより、画像コントローラ237は第3図柄表示装置81の走査状態だけを確認して、未使用中であるか否かを判断するので、その判断を簡単に行うことができる。
また、この場合、MPU231は、転送データテーブルバッファ233eに設定された転送データテーブル、又は、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルにおいて、ポインタ233fで示されるアドレスにNullデータではない転送データ情報が存在する場合に、その転送データ情報に従って、キャラクタROM234から画像データを読み出して、通常用ビデオRAM236へ転送する処理を開始するようにしてもよい。ここで、表示データテーブル等に従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが通常用ビデオRAM236に格納されるように、転送対象画像データの転送データ情報が所定のアドレスに対して規定されているので、この転送データテーブルに規定された転送データ情報に従って画像データを転送することにより、表示データテーブル等に従って所定のスプライトを描画する場合に、そのスプライトの描画に必要な常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず通常用ビデオRAM236に格納させておくことができる。そして、その通常用ビデオRAM236に格納された画像データを用いて、表示データテーブルに基づき、所定のスプライトの描画を行うことができる。
なお、キャラクタROM234から画像データを読み出して、通常用ビデオRAM236へ転送する処理は、MPU231によって実行される表示メイン処理またはメイン処理のループの中で行うようにしてもよい。これにより、MPU231において、コマンド割込処理やV割込処理といった表示制御装置114における重要な処理が行われていない時間を利用して、画像データの転送処理を実行することができる。また、コマンド割込処理やV割込処理は、表示メイン処理などよりも優先して実行される処理であるので、コマンド割込処理やV割込処理に影響を与えることなく、MPU231が画像データの転送処理を実行することができる。
上記実施形態において、MPU231は、常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236のそれぞれが持つアドレスを用いて、各ビデオRAMを管理するのではなく、常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236とで共通に用いられるアドレス体系の中で、各ビデオRAM毎に異なるアドレス領域を割り当てて、それぞれのビデオRAMを管理してもよい。このようにすれば、MPU231から画像コントローラ237に対して、アクセスしたいビデオRAM(常駐用ビデオRAM235か、通常用ビデオRAM236か)を直接指定することなく、単にアドレスを指定するだけで、そのアドレスで指定された領域が常駐用ビデオRAM235に対するものであるのか、通常用ビデオRAM236に対するものであるのかを画像コントローラ237が判断することができる。即ち、MPU231から画像コントローラ237に対して、アクセスすべきビデオRAMとそのビデオRAMの領域のアドレスとを指定する場合に、単に共通のアドレス体系の中で設定されたアドレスを指定すればよいので、その指定を行う命令の構成を単純化することができる。例えば、MPU231から画像コントローラ237に対して送信され描画リストにおいて、スプライトのデータの格納先を示す情報として、格納RAM種別を含めることなく、単に共通のアドレス体系の中で設定されたアドレスを用いて格納先のアドレスを指定するだけでよいので、その描画リストの構成を単純化することができる。
上記実施形態では、キャラクタROM234をMPU231と画像コントローラ237の接続される内部バス(バスライン240)に直接接続して設ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、キャラクタROM234を画像コントローラ237に直接接続して設けてもよい。また、キャラクタROM234の入出力仕様を、マスクROMの入出力仕様に変換するブリッジ回路を設け、そのブリッジ回路を介してキャラクタROM234を内部バス(バスライン240)または画像コントローラ237に接続して設けてもよい。
このブリッジ回路を設けることにより、キャラクタROMとして一般的なマスクROMを用いることを前提に設計された既存の画像コントローラ237又は内部バス(バスライン240)をそのまま使用して、NAND型フラッシュメモリ234aにより構成されたキャラクタROM234を接続することができる。尚、キャラクタROM234が画像コントローラ237やブリッジ回路を介して接続される場合であっても、MPU231からキャラクタROM234に直接アクセスできるように構成してもよい。
上記実施形態では、キャラクタROM234がNAND型フラッシュメモリ234aで構成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、大容量で且つ安価な不揮発性の記憶手段、例えば、ハードディスクなどによって構成されてもよい。このような大容量で且つ安価な記憶手段は、一般的に読み出し速度が遅いが、表示制御装置114を上記実施形態で説明した構成とすることにより、表示させたい時間に画像を問題なく表示させることができる。
上記実施形態では、キャラクタROM234にNOR型ROM234dを設け、その第1プログラム格納エリア234d1にMPU231においてシステムリセット解除後に最初に実行されるブートプログラムの一部を格納する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、NAND型フラッシュメモリ234aよりも高速に読み出し動作が可能な不揮発性の記憶媒体によって構成されたメモリに第1プログラム格納エリアを設けて、そのエリアにMPU231においてシステムリセット解除後に最初に実行されるブートプログラムの一部を格納するようにしてもよい。例えば、NOR型ROM234dに代えて、FeRAM(Ferroelectric RAM)、MRAM(Magnetoresistive RAM)又はPRAM(Phase change RAM)などをキャラクタROM234に設け、それに第1プログラム格納エリアを設けて、MPU231においてシステムリセット解除後に最初に実行されるブートプログラムの一部を格納してもよい。
また、上記実施形態では、内部バス(バスライン240)に接続されたNOR型ROM234dに第1プログラム格納エリア234d1を設け、そのエリアにMPU231においてシステムリセット解除後に最初に実行されるブートプログラムの一部を格納する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、NAND型フラッシュメモリ234aよりも高速に読み出し動作が可能な不揮発性の記憶媒体によって構成されたメモリを内部バス(バスライン240)に接続し、そのメモリに第1プログラム格納エリアを設けて、そのエリアにMPU231においてシステムリセット解除後に最初に実行されるブートプログラムの一部を格納するようにしてもよい。例えば、NOR型ROM234dに代えて、FeRAM(Ferroelectric RAM)、MRAM(Magnetoresistive RAM)又はPRAM(Phase change RAM)などを内部バス(バスライン240)に設け、それに第1プログラム格納エリアを設けて、MPU231においてシステムリセット解除後に最初に実行されるブートプログラムの一部を格納してもよい。
上記実施形態では、ROMコントローラ234bにおいて、内部バス(バスライン240)のアドレスが「0000H」に指定されたことを検知すると、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムをバッファRAM234cへセットした上で、指定されたアドレスに対応するデータ(命令コード)をバッファRAM234cから読み出して、内部バス(バスライン240)を介してMPU231へ出力する場合について説明した。これに対し、ROMコントローラ234bが電源装置115から電源が投入されたことを検出すると、ROMコントローラ234bが第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムをバッファRAM234cへセットしておき、次いで、ROMコントローラ234bにおいて内部バス(バスライン240)のアドレスが「0000H」に指定されたことを検知すると、指定されたアドレスに対応するデータ(命令コード)をバッファRAM234cから読み出して、内部バス(バスライン240)を介してMPU231へ出力してもよい。この場合、MPU231がシステムリセット解除後に内部バス(バスライン240)に対してアドレス「0000H」を指定すると、既にバッファRAM234cに第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムがセットされているか、セットされる途中であるので、キャラクタROM234は、アドレス「0000H」がMPU231によって指定されてからより少ないディレイで対応するデータ(命令コード)を出力することができる。従って、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してから短い時間でアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取ることができるので、MPU231において表示メイン処理の起動を短時間で行うことができる。その結果、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234に制御プログラムを格納しても、表示制御装置114における補助演出部または第3図柄表示装置81の制御を即座に開始することができる。
また、ROMコントローラ234bは、内部バス(バスライン240)に指定されたアドレスが、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されている制御プログラムを指定するものであると検知すると、第1プログラム記憶エリア234d1から直接、指定されたアドレスに対応するデータ(命令コード)を読み出し、内部バス(バスライン240)を介してMPU231に対して出力するようにしてもよい。これにより、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してから短い時間でアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取ることができるので、MPU231において表示メイン処理の起動を短時間で行うことができる。その結果、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234に制御プログラムを格納しても、表示制御装置114における補助演出部または第3図柄表示装置81の制御を即座に開始することができる。また、この場合、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されている制御プログラム(ブートプログラム)をバッファRAM234cにセットする処理を行わないようにしてもよい。これにより、キャラクタROM234における電力消費を抑制することができる。
上記実施形態では、常駐用ビデオRAM235を画像コントローラ237に接続して設ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、MPU231とキャラクタROM234と画像コントローラ237とが接続される内部バス(バスライン240)に直接接続して設けてもよい。また、キャラクタROM234が上記ブリッジ回路を介して内部バス(バスライン240)または画像コントローラ237に接続される場合、そのブリッジ回路に常駐用ビデオRAM235を接続して設けてもよい。ブリッジ回路に常駐用ビデオRAM235を接続するように構成すれば、既存の画像コントローラ237又は内部バス(バスライン240)が、常駐用ビデオRAM235を直接接続可能に構成されていなくても、常駐用ビデオRAM235を表示制御装置114に容易に設けることができる。
上記実施形態では、表示制御装置114に1つの常駐用ビデオRAM235と1つの通常用ビデオRAM236とを設ける場合について説明したが、各種ビデオRAMの数はこれに限定されるものではなく、より多くのビデオRAMを設けてもよい。また、常駐用ビデオRAMを複数設け、それぞれに各種モードなどに応じた画像に対応する画像データを常駐させておき、そのモードに応じて使用する常駐用ビデオRAMを選択するようにしてもよい。
上記実施形態では、常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236を、1ポート型(入出力ポートが1ポート)のDRAMによって構成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、マルチポート型のRAMを用いてもよい。これにより、常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236への書き込みと読み出しを同時に行うことができるので、例えば、通常用ビデオRAM236から画像データを読み出して画像の描画を行いながら、キャラクタROM234から読み出された画像データを通常用ビデオRAM236へ書き込む処理を並列処理することができる。よって、画像データの書き込みによって描画処理が遅延するおそれを抑制することができる。
また、上記実施形態では、常駐用ビデオRAM235と通常用ビデオRAM236とを別のメモリによって構成する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、1つのRAMを常駐領域と通常領域とに分割し、それぞれの領域に対して、常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236のそれぞれと同一の内容が記憶されるようにしてもよい。尚、1つのRAMで常駐領域と通常領域とを構成する場合、そのメモリの入出力ポートが、常駐領域および通常領域のうち一方の領域によって、読み出し又は書き込み処理で占有されることを防止するため、マルチポート型のRAMを用いるのが望ましい。
上記実施形態における常駐用ビデオRAM235に格納される画像データの種類は一例であり、その種類は、第3図柄表示装置81に表示させる画像の内容に応じて適宜設定されるものであってもよい。この場合、主制御装置110または音声ランプ制御装置113から受信した受信コマンドやその他外部からの入力に応じて、即座に第3図柄表示装置81へ表示すべき画像に対応する画像データを少なくとも常駐用ビデオRAM235へ常駐させるのが好ましい。
上記実施形態では、キャラクタROM234に格納された画像データの一部を常駐用ビデオRAM235へ転送し、常駐させる場合について説明したが、キャラクタROM234に格納された全ての画像データを常駐用ビデオRAM235へ転送してもよい。この場合、常駐用ビデオRAM235に非常駐のキャラクタROM234に格納された画像データは存在しないので、通常用ビデオRAM236は、画像コントローラ237による描画によって得られた描画画像データを格納するための専用メモリとして用いてもよい。
上記実施形態では、常駐用ビデオRAM235は、電源投入中、上書きされずにその内容が保持され続ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、主制御装置110または音声ランプ制御装置113から受信したコマンドに基づき、第3図柄表示装置81に表示させる画像を大きく異ならせる場合など、所定の契機に基づいて、常駐用ビデオRAM235に常駐させる画像データを上書きして更新するようにしてもよい。この場合、第3図柄表示装置81に表示させる画像を変更する間、移行期間として所定の移行画像を表示させてもよい。また、その移行画像に対応する画像データは、電源投入時に常駐用ビデオRAM235に格納され、その他の常駐用画像が更新されるときにも更新されずに常駐用ビデオRAM235に保持され続けるようにしておいてもよい。また、その移行画像を表示させている間に、MPU231が直接キャラクタROM234にアクセスして新たに常駐すべき画像データを読み出し、その読み出した画像データを、バッファRAM237aを介して、常駐用ビデオRAM235の未使用中(即ち、移行画像に対応する画像データが読み出されていない期間中)に転送するようにしてもよい。或いは、その移行画像を表示させている間に、MPU231が画像コントローラ237に対して新たに常駐すべき画像データの転送指示(転送データ情報)を送信し、画像コントローラ237が、その転送指令(転送データ情報)に従ってキャラクタROM234から常駐すべき画像データを読み出し、バッファRAM237aを介して、常駐用ビデオRAM235の未使用中(即ち、移行画像に対応する画像データが読み出されていない期間中)に転送するようにしてもよい。
また、常駐用ビデオRAM235を更新する場合、予め移行画像に対応する画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送しておき、通常用ビデオRAM236に格納された画像データを用いて移行画像を第3図柄表示装置81に表示させもよい。そして、その移行画像が表示されている間に、MPU231が直接キャラクタROM234にアクセスして、新たに常駐すべき画像データを読み出し、その読み出した画像データを、バッファRAM237aを介して転送するようにしてもよい。或いは、MPU231より常駐すべき画像データの転送指示を受けた画像コントローラ237がキャラクタROM234にアクセスして、新たに常駐すべき画像データを読み出し、その読み出した画像データを、バッファRAM237aを介して転送するようにしてもよい。移行画像を表示させている間に、常駐用ビデオRAM235の内容を更新することにより、遊技者に違和感を持たせることなく、その常駐用ビデオRAM235の更新を行うことができる。
上記実施形態において、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データを全て常駐した後、停電解消時に常駐用ビデオRAM235のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を記憶させておき、電源投入後に表示制御装置114のMPU231で実行される表示メイン処理またはメイン処理の中で、電源投入時主画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送開始する前に、RAM判定値を確認し、そのRAM判定値が正常な値であれば、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データが正常に格納され続けていることを意味するので、常駐用ビデオRAM235への画像データの転送を非実行とするように構成してもよい。この場合、簡易画像表示フラグをオフにすることで、常駐用ビデオRAM235への画像データの転送を非実行となるようにしてもよい。これにより、瞬停の発生によって、表示制御装置114にシステムリセットが入力され、MPU231によって表示メイン処理またはメイン処理の実行が開始された場合であっても、常駐用ビデオRAM235のデータが正常に格納されている場合は、無駄にキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に画像データが転送されるのを防ぐことができ、停電復帰にかかる時間を短縮することができる。特に、キャラクタROM234は、読み出し速度の遅いキャラクタROM234aによって構成されているので、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に画像データを転送する場合には長い時間を要する。これに対し、本変形例のように常駐用ビデオRAM235にRAM判定値を記憶させることで、瞬停などにより常駐用ビデオRAM235のデータが正常に残っている場合は、その画像データの転送に要する時間を短縮できるので、第3図柄表示装置81に対して、即座に通常の演出画像を表示させることができる。よって、遊技者に即座に遊技を開始させることができる。なお、RAM判定値は、例えば常駐用ビデオRAM235に記憶される画像データのチェックサム値であってもよい。また、このRAM判定値に代えて、常駐用ビデオRAM235の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりデータの有効性を判断するようにしても良い。
上記実施形態では、バッファRAM237aを画像コントローラ237内に設ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、画像コントローラ237の外に設けてもよい。例えば、バッファRAMを単独で構成し、内部バス(バスライン240)に直接接続するように構成してもよい。また、キャラクタROM234が上記ブリッジ回路を介して内部バス(バスライン240)または画像コントローラ237に接続される場合、そのブリッジ回路内にバッファRAMを設けてもよい。更に、そのバッファRAMを有するブリッジ回路に常駐用ビデオRAM235が直接接続されてもよい。この場合、ブリッジ回路に接続されたキャラクタROM234から、ブリッジ回路に設けられたバッファRAMを介して、常駐用ビデオRAM235へ画像データを転送できるので、データ信号のやりとりが多い内部バス(バスライン240)に影響されることなく、効率的に転送を行うことができる。
上記実施形態では、バッファRAM237aの記憶容量を、NAND型フラッシュメモリ234aの1ブロック分とする場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、適宜設定されるものであってもよい。例えば、第3図柄表示装置81が有する表示画面の走査期間のうち、実際の画像が表示される表示領域以外の走査領域であるブランク領域上を走査している期間(ブランク期間)中に、バッファRAM237aから常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ画像データの転送が完了できる程度のデータ容量を、バッファRAM237aの記憶容量としてもよい。これにより、バッファRAM237aから常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236への画像データへの転送は、このブランク期間に生じる各ビデオRAM235,236の未使用期間を利用することで、確実に行うことができる。
上記実施形態では、バッファRAM237aを1つ設ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、バッファRAMを2つまたはそれ以上設けてもよい。この場合、一のバッファRAMにキャラクタROM234から読み出された画像データを格納している間に、別のバッファRAMから常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ格納された画像データを転送するように構成してもよい。また、1つのバッファRAMの中で領域を2つ又はそれ以上に分割し、一の領域にキャラクタROM234から読み出された画像データを格納している間に、画像データが格納されている別の領域から常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ、その画像データを転送するように構成してもよい。いずれの場合であっても、キャラクタROM234から読み出された画像データのバッファRAMへの書き込みと、バッファRAMに書き込まれた画像データの常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236への転送とを並列して処理できるので、その処理にかかる時間を短縮できる。
上記実施形態では、電源投入時主画像に対応する画像データを電源投入後にキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aへ転送する場合について説明したが、この電源投入時主画像に対応する画像データを電源投入後にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送してもよい。これにより、通常用ビデオRAM236に格納された電源投入時主画像に対応する画像データを用いて、電源投入時主画像を表示させながら、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ常駐すべき画像データを転送することができる。そして、この間、常駐用ビデオRAM235からは画像データが読み出されないので、常駐用ビデオRAM235の使用状態を監視することなく、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ画像データを転送できるので、その画像データの転送を早く完了させることができると共に、処理の簡素化を図ることができる。
同様に、上記実施形態では、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを電源投入後にキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aおよび電源投入時変動画像エリア235bへ転送する場合について説明したが、この電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを電源投入後にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送してもよい。これにより、通常用ビデオRAM236に格納された電源投入時主画像や電源投入時変動画像に対応する画像データを用いて、第3図柄表示装置81に電源投入時画像を表示させながら、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ常駐すべき画像データを転送することができる。そして、この間、常駐用ビデオRAM235からは画像データが読み出されないので、常駐用ビデオRAM235の使用状態を監視することなく、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ画像データを転送できるので、その画像データの転送を早く完了させることができると共に、処理の簡素化を図ることができる。
上記実施形態では、電源投入時主画像に対応する画像データをキャラクタROM234からバッファRAM237aを介して常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aへ転送する場合について説明したが、電源投入時主画像に対応する画像データを転送する間は、常駐用ビデオRAM235から画像データの読み出しが行われないので、電源投入時主画像に対応する画像データをキャラクタROM234からバッファRAM237aを介さずに常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aへ直接転送してもよい。また、電源投入時主画像に対応する画像データを電源投入後にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送し、通常用ビデオRAM236に格納された電源投入時主画像に対応する画像データを用いて電源投入時主画像を表示させることなどにより、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ常駐すべき画像データを転送する間、常駐用ビデオRAM235から画像データの読み出しが行われないように構成されている場合は、常駐すべき画像データをキャラクタROM234からバッファRAM237aを介さずに常駐用ビデオRAM235へ直接転送してもよい。これにより、バッファRAM237aを介さずに、より早く画像データの転送を終えることができる。
同様に、上記実施形態では、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データをキャラクタROM234からバッファRAM237aを介して常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aおよび電源投入時変動画像エリア235bへ転送する場合について説明したが、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを転送する間は、常駐用ビデオRAM235から画像データの読み出しが行われないので、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データをキャラクタROM234からバッファRAM237aを介さずに常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aおよび電源投入時変動画像エリア235bへ直接転送してもよい。また、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを電源投入後にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送し、通常用ビデオRAM236に格納された電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを用いて第3図柄表示装置81に電源投入時画像を表示させることなどにより、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ常駐すべき画像データを転送する間、常駐用ビデオRAM235から画像データの読み出しが行われないように構成されている場合は、常駐すべき画像データをキャラクタROM234からバッファRAM237aを介さずに常駐用ビデオRAM235へ直接転送してもよい。これにより、バッファRAM237aを介さずに、より早く画像データの転送を終えることができる。
上記実施形態では、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合に、音声ランプ制御装置113により背面画像変更コマンドや枠ボタン操作コマンドが生成され、表示制御装置114によってその背面画像変更コマンドや枠ボタン操作コマンドに基づき、第3図柄表示装置81に表示される背面画像やスーパーリーチの演出態様を変更する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より受信したコマンドの内容に基づいて、遊技機10の遊技状態を把握し、その遊技状態に応じて、例えば、遊技状態の変更にあわせて、背面画像変更コマンドや遊技状態コマンドを生成してもよい。これにより、表示制御装置114では、その背面画像変更コマンドや遊技状態コマンドに基づき、遊技状態に応じて背面画像やスーパーリーチの演出態様を変更することができる。また、表示制御装置114が直接遊技機10の遊技状態を把握し、その遊技状態に応じて、背面画像やスーパーリーチの演出態様を変更してもよい。そして、変更後の背面画像、または、変更後の演出態様のスーパーリーチに対応する背面画像の少なくとも一部の範囲に対応する画像データが常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐されることによって、その常駐された範囲から、その背面画像を、背面画像エリア235cに常駐された画像データを用いて即座に表示させることができる。
また、表示制御装置114は、表示データテーブル、転送データテーブル、追加データテーブルや合成データテーブルの規定に従って背面画像を変更してもよい。この場合、変更後の背面画像に対応する画像データは、転送データテーブル、合成データテーブルや表示データテーブルに記載された転送データ情報に従って、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ予め転送されるように構成してもよい。ここで、転送データテーブル、合成データテーブルや表示データテーブルに記載された転送データ情報によって背面画像の画像データを転送する場合、元々の背面画像が格納された通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aのサブエリアに新たな背面画像が格納されるように転送データテーブルの転送データ情報を規定してもよいし、元々の背面画像が格納された通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aのサブエリアとは別のエリアに新たな背面画像が格納されるように転送データテーブルの転送データ情報を規定してもよい。後者の場合、背面画像を遊技者によって選択されて表示されていた元の背面画像に戻す際に、改めて元の背面画像に対応する画像データを転送する必要がないので、表示制御装置114の処理負荷の増大を抑制することができる。
また、上記実施形態では、振動センサの出力信号を音声ランプ制御装置113に入力し、音声ランプ制御装置113にて振動エラーが検出された場合、エラーコマンドを表示制御装置114へ送信することにより、表示制御装置114にて第3図柄表示装置81へ即座に警告画像を表示させる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、振動センサの出力信号を主制御装置110へ入力し、主制御装置110にて振動エラーを検出して、主制御装置110からそのエラーを通知するエラーコマンドを音声ランプ制御装置113および表示制御装置114のいずれかへ送信するようにしてもよい。そして、音声ランプ制御装置113に対してエラーコマンドが送信される場合は、音声ランプ制御装置113がそのエラーコマンドを受けて、表示制御装置114へ更にそのエラーを通知するエラーコマンドを送信するようにしてもよい。
一方、振動センサの出力信号を表示制御装置114に入力し、表示制御装置114にて振動エラーの有無を検出するように構成してもよい。そして、振動エラーが検出された場合、エラー発生フラグをオンにし、更に、振動エラーに対応するエラー判別フラグをオンすることによって、表示設定処理(図47参照)においてエラー発生フラグがオンであることを判別した場合に警告画像設定処理(図48参照)を実行することで、第3図柄表示装置81へ即座に警告画像を表示させてもよい。この場合、これにより、音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へのエラーコマンドの送受信が不要となるため、より早く警告画像を第3図柄表示装置81へ表示させることができる。
また、上記実施形態では、振動センサが遊技板13の裏面に取り付けられている場合について説明したが、振動センサに代えて、若しくは、振動センサと共に、磁石センサが遊技板13の裏面に取り付けられてもよい。この磁石センサは、磁石などの磁界によって球の流れが変えられ、意図的に入球口への入球が行われることを抑制するために、遊技板に加えられた磁界を検出するためのセンサであり、磁石センサの出力信号は、主制御装置110,音声ランプ制御装置113および表示制御装置114のいずれかに入力されるようにしてもよい。そして、磁石センサの出力信号が主制御装置110に入力される場合は、その磁石センサの出力信号に基づき主制御装置110によって遊技板13に磁界が加えられたと判断されると、その磁界エラーを伝えるエラーコマンドが主制御装置110から音声ランプ制御装置113経由で、または、直接、表示制御装置114に対して送信されるようにしてもよい。また、磁石センサの出力信号が音声ランプ制御装置113に入力される場合は、その磁石センサの出力信号に基づき音声ランプ制御装置113によって遊技板13に磁界が加えられたと判断されると、その磁界エラーを伝えるエラーコマンドが音声ランプ制御装置113から表示制御装置114に対して送信されるようにしてもよい。そして、表示制御装置113の常駐用ビデオRAM235のエラーメッセージ画象エリア235fには、磁界エラーを第3図柄表示装置81の表示によって報知するためのエラーメッセージ画像に対応する画像データが常駐されるように構成し、主制御装置110又は音声ランプ制御装置113から磁界エラーを伝えるエラーコマンドを受信すると、表示制御装置113は、第3図柄表示装置81にその警告画像を表示するようにしてもよい。また、磁石センサの出力信号が表示制御装置110に入力される場合は、その磁石センサの出力信号に基づき表示制御装置114によって遊技板13に磁界が加えられたと判断されると、表示制御装置113は、エラー発生フラグをオンすると共に、磁界エラーに対応するエラー種別フラグをオンに設定することで、第3図柄表示装置81にその警告画像を表示するようにしてもよい。これにより、表示制御装置114は、主制御装置110又は音声ランプ制御装置113からのエラーコマンドを受信し、或いは、磁石センサからの出力信号に基づいて、磁界エラーの発生を把握すると、キャラクタROM234をNAND型フラッシュメモリ234aで構成した場合であっても、常駐用ビデオRAM235のエラーメッセージ画像エリア235fに常駐されているエラーメッセージ画像を用いて、遅滞なく磁界エラーを報知するエラーメッセージ画像を第3図柄表示装置81に表示させることができる。よって、遊技者により遊技板に対して磁界が加えられると、第3図柄表示装置81によるエラーメッセージ画像の表示によって、その磁界エラーが即座に報知されるので、遊技者に対して不正な行動を抑止させることができる。
一の演出における一部または全部の色調を変化させるために必要な描画内容を追加データテーブル又は表示データテーブルによって規定する場合、その追加データテーブル又は表示データテーブルでは、第3図柄表示装置81において1フレーム分の画像が表示される時間(本実施形態では、20ミリ秒)を1単位として表したアドレスに対応させて、その時間において、色調を変化させるスプライトの種別と、そのスプライトにおける変化後の色調を指定する色情報とを規定するものであってもよい。そして、MPU231は、表示データテーブルバッファ452dに設定された表示データテーブルに規定される追加描画内容においてポインタ233fにより示されるアドレスに色調を変化させるスプライトの種別と、そのスプライトにおける変化後の色調を指定する色情報とが規定されていた場合、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルに規定される描画内容においてポインタ233fにより示されるアドレスに規定された対応のスプライト種別の色情報を、表示データテーブルの追加描画内容により規定された色情報に置き換えて、描画リストを作成するようにしてもよい。これにより、画像コントローラ237では、追加データテーブルによって規定された色情報に基づいて、そのスプライトの色調を変化させながら画像の描画を行うことができる。
また、一の演出において表示される画像を変更して表示させるために必要な描画内容が表示データテーブルによって規定される場合、その表示データテーブルでは、第3図柄表示装置81において1フレーム分の画像が表示される時間(本実施形態では、20ミリ秒)を1単位として表したアドレスに対応させて、その時間において、置き換え対象のスプライト種別と、新たに表示すべきスプライト種別と、その新たに表示すべきスプライトの描画情報とを規定するものであってもよい。そして、MPU231は、表示データテーブルバッファ452dに設定された表示データテーブルに規定される追加描画内容において、ポインタ233fにより示されるアドレスに、置き換え対象のスプライト種別と、新たに表示すべきスプライト種別と、その新たに表示すべきスプライトの描画情報とが規定されていた場合、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルに規定される描画内容において、ポインタ233fにより示されるアドレスに規定された各種スプライトのうち、置き換え対象のスプライトに代えて、新たに表示すべきスプライト種別と、そのスプライトの描画情報とを描画リストに含めるようにしてもよい。これにより、画像コントローラ237では、新たに表示すべきスプライトを含む画像の描画を行うことができる。
また、上記実施形態では、表示データテーブルにおいて、その表示データテーブルに規定された描画内容に従って画像を描画する場合に必要となる画像データの転送データ情報を含める場合について説明したが、それに加えて、表示データテーブルに規定された追加描画内容に従って画像を描画する場合に必要となる画像データの転送データ情報(追加転送データ情報)を含めてもよい。この場合、追加転送データ情報は、各アドレス毎に、その追加表示可能な演出を識別するための識別情報(「追加演出1」、「追加演出2」・・・等)に対応付けて、追加描画内容と共にまたは追加描画内容とは別個に規定されるものであってもよい。そして、MPU231は、追加して表示すべき演出を決定すると、その決定された演出に対応する識別情報に対応付けられた追加描画内容と追加転送データ情報とを含めて、描画リストを作成するように構成してもよい。
これにより、画像コントローラ237では、描画リストに従って、追加描画内容に従った描画で用いられるスプライトの画像データを、その画像データが用いられる前に予め通常用ビデオRAM236に転送しておくことができる。よって、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、追加して表示すべき演出を容易に且つ確実に第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、表示データテーブルに規定された追加転送データ情報を用いることによって、追加描画内容に基づく画像の描画を指示しながら、必要な画像データを通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、追加描画内容によって多くのスプライトの描画を指定することができる。よって、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、多種態様な演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。
上記実施形態では、遊技者にスーパーリーチを選択させる変動パターンに対応する表示テーブルにおいて、遊技者により選択され得る全てのスーパーリーチに対応する描画内容を表示データテーブル内に規定しておき、遊技者によって選択されたスーパーリーチに対応する描画内容だけを特定する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、選択されたスーパーリーチに対応する描画内容を、表示データテーブルに追記するようにしてもよい。これによって、遊技者により選択されたスーパーリーチの描画内容を容易に特定することができる。また、表示データテーブルに全てのスーパーリーチに対応する描画内容を規定しておく必要がないので、表示データテーブルのデータサーズが大きくなることを抑制できる。
上記実施形態では、表示データテーブルに、描画内容と、転送データ情報とを含める場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、表示データテーブルには、描画内容と転送データ情報とを規定し、追加して表示すべき演出の追加描画内容は、追加データテーブルに規定してもよい。この場合、ワークRAM233には、追加データテーブルバッファを設け、追加して表示すべき演出が決定された場合に、その演出に対応する追加データテーブルを追加データテーブルバッファに設定するようにしてもよい。また、その追加データテーブルは、追加描画内容だけでなく、その追加描画内容に従って行われる画像の描画に必要な画像データの転送データ情報(追加転送データ情報)を含めて規定するものであってもよい。これにより、追加データテーブルを用いて追加して表示すべき演出の描画内容と、その描画に必要な画像の転送データ情報とを特定することができるので、追加データテーブルおよび追加用転送データテーブルからそれぞれ描画内容と転送データ情報とを特定する場合と比較して、その特定に要する処理の負荷を軽くすることができる。
上記実施形態では、表示制御装置114において、表示用変動パターンコマンドによって示される変動パターン毎に表示データテーブルを用意する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、変動演出を、例えば、「変動立ち上げ」、「高速変動」、「予告演出」、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」といった各要素毎に表示データテーブルを用意し、表示用変動パターンコマンドに示される変動パターンに応じてその変動演出に必要な要素を特定した上で、その特定された変動演出に必要な用紙に対応する表示データテーブルを1つにまとめて、その変動パターンに対応する最終定期な表示データテーブルを生成するようにしてもよい。「変動立ち上げ」、「高速変動」、「ノーマルリーチ」などは、それぞれの変動パターンに共通した表示が行われる場合が多い。よって、このように変動演出を要素化し、それぞれの要素に対応して表示データテーブルを用意することで、データテーブルを効率的に持たせることができる。
上記実施形態では、表示データテーブルおよび転送データテーブルで、共通のポインタ233fを用いて、そのポインタ233fによって示されるアドレスから描画内容や転送データ情報を特定する場合について説明したが、それぞれのデータテーブルに対して、ポインタを用意してもよい。
上記実施形態では、画像コントローラ237が、描画処理を終了する1フレーム分の画像の表示間隔毎(上記実施形態では20ミリ秒毎)に、V割込信号をMPU231に対して送信する場合について説明したが、画像コントローラ237は、第3図柄表示装置81を駆動して1フレーム分の画像を表示させる度に、このV割込信号をMPU231に対して送信するようにしてもよい。第3図柄表示装置81の駆動は、常に1フレーム分の画像を常に等時間間隔(20ミリ秒間隔)で表示されるように行われるので、1フレーム分の画像の表示毎にV割込信号を送信することで、その時間間隔を計時しなくても正確に保つことができる。
上記実施形態では、画像コントローラ237は、MPU231から送信される描画対象バッファ情報に基づいて、描画した画像を展開すべきフレームバッファを特定すると共に、もう一方のフレームバッファから先に展開された画像情報を読み出して、第3図柄表示装置81に送信する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、画像コントローラ237が、描画リストを受信する毎に、描画した画像を展開すべきフレームバッファを交互に選択するようにし、その選択されたフレームバッファとは異なるフレームバッファから、先に展開された画像情報を読み出して、第3図柄表示装置81に送信するようにしてもよい。また、画像コントローラ237が、第3図柄表示装置81に1フレーム分の画像情報を送信する度に、描画した画像を展開すべきフレームバッファと、第3図柄表示装置81に対して画像情報を出力するフレームバッファとを入れ替えるようにしてもよい。
上記実施形態では、確定表示演出に対応する確定表示データテーブルが表示データテーブルバッファ233dに設定された後、その確定表示演出が終了するまでに、音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110より変動パターンコマンド(表示用変動パターンコマンド)及びデモコマンド(表示用デモコマンド)のいずれも受信しなかった場合は、デモ演出に対応するデモ用表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定する場合について説明したが、これを、再び確定表示演出に対応する確定表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定するようにしてもよい。また、この場合、音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110より変動パターンコマンド(表示用変動パターンコマンド)及びデモコマンド(表示用デモコマンド)のいずれかが受信されるまで、確定表示演出が終了するたびに、確定表示演出に対応する確定表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに再設定するようにしてもよい。これにより、主制御装置110から変動パターンコマンド又はデモコマンドを受信するまで、第3図柄表示装置81に確定表示演出を表示させ続けることができる。
上記実施形態では、デモ演出が、背面画像を変化させると共に「0」から「9」の数字が付されていない主図柄からなる第3図柄を停止表示させるものである場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、数字の付された主図柄または数字の付されていない主図柄からなる第3図柄を、半透明状態で停止表示させるものであってもよい。また、第3図柄を表示させずに背面画像だけを変化させるものであってもよい。また、変動表示で用いられる第3図柄や背面画像とは全く異なるキャラクタや背面画像を表示させるものであってもよい。
上記実施形態では、表示制御手段114において、電源投入後にまず電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aおよび電源投入時変動画像エリア235bへ転送し、その転送完了後に電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示させてから、残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、表示制御手段114において、電源投入後にまず電源投入時主画像に対応する画像データのみをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aへ転送し、その転送完了後に電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示させてから、電源投入時変動画像に対応する画像データを含む常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送するようにしてもよい。これにより、電源投入時主画像を電源投入後により早く第3図柄表示装置81へ表示させることができるので、遊技者やホール関係者、又は、製造時の工場等における動作チェックにおいて、パチンコ機10が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができる。
また、この場合、MPU231が、電源投入時変動画像に対応する画像データの電源投入時変動画像エリア235bへの転送完了を監視するようにしてもよい。これにより、電源投入時変動画像エリア235bに電源投入時変動画像に対応する画像データが格納されて以降に、音声ランプ制御装置113より表示用変動パターンコマンドを受信すれば、その表示用変動パターンコマンドに基づき、電源投入時変動画像エリア235bに格納された電源投入時変動画像に対応する画像データを用いて、簡易的な変動表示を第3図柄表示装置81に表示させることができる。なお、電源投入時変動画像に対応する画像データの電源投入時変動画像エリア235bへの転送は、電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示させた直後に行うのが望ましい。これにより、電源投入時変動画像による変動表示をより早く行えるようにすることができる。
上記実施形態において、表示データテーブルおよび転送データテーブルは、20ミリ秒を1単位として表した時間に対応して、その時間に描画すべき画像の内容(描画内容)や、その時間に転送すべき画像データの情報(転送データ情報)を規定する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、所定の時間間隔毎に表示内容を規定するものであればよい。この所定の時間間隔は、第3図柄表示装置81のフレームレートにあわせて設定するようにしてもよい。例えば、第3図柄表示装置81のフレームレートが30fps、即ち、第3図柄表示装置81が、1秒間に30フレームの画像を表示するものである場合は、第3図柄表示装置81は1/30秒毎に1フレームの画像が表示されるので、表示データテーブルは、1/30秒間隔毎に表示内容を規定するものにしてもよい。
また、表示データテーブルにおいて、所定の時間間隔毎に規定される描画すべきスプライト種別として、そのスプライト種別そのものを指示するのではなく、そのスプライト種別に対応する画像データが格納されたキャラクタROM234のアドレスを規定するものであってもよい。表示制御装置114では、第3図柄表示装置81に表示すべきスプライト種別に対応する画像データをキャラクタROM234から読み出すため、各スプライト種別に対応付けて、そのスプライト種別の画像データが格納されたキャラクタROM234のアドレスを管理している。よって、表示データテーブルにおいて、所定の時間間隔毎に規定される表示内容として、そのスプライト種別に対応する画像データが格納されたキャラクタROM234のアドレスを規定すれば、各スプライト種別に対応付けて、スプライトを特定する情報とキャラクタROM234のアドレスとの両方を管理する必要がなくなるため、処理負担の軽減を図ることができる。
上記実施形態では、表示制御装置114のワークRAM233に格納画像データ判別フラグ233jを設け、スプライト毎に、対応する画像データが通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納されているか否かを記憶させる場合について説明したが、これに代えて、画像格納エリア236aに格納されているスプライト種別を示す情報をワークRAM233に記憶させてもよい。この場合、MPU231は、所定のスプライト種別の画像データを転送指示する場合に、ワークRAM233に記憶された画像格納エリア236aに格納されているスプライト種別を示す情報を参照して、その所定の画像データが既に画像格納エリア236aに格納されているか否かを判別し、格納されていなければ、その所定のスプライト種別の画像データの転送指示を設定してもよい。また、MPU231は、所定のスプライト種別の画像データの転送指示を設定した場合、その転送指示が設定されたスプライト種別を示す情報をワークRAM233に格納すると共に、そのスプライト種別の画像データが格納される画像格納エリア236aのサブエリアに格納されていたスプライト種別を示す情報を消去するようにしてもよい。
上記実施形態では、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ所定のスプライト種別の画像データを転送する際に、格納画像データ判別フラグ233jに基づいて、そのスプライト種別の画像データが通常用ビデオRAM236に格納されているか否かを判断し、通常用ビデオRAM236に、その所定のスプライト種別の画像データが格納されていれば、その転送処理を非実行とする処理を、MPU231が行う場合について説明したが、この処理を、画像コントローラ237が行うようにしてもよい。この場合、画像コントローラ237に設けられたワークRAMに、格納画像データ判別フラグ233jと同等のフラグを用意して、各スプライト毎に、対応する画像データが通常用ビデオRAM236に格納されているかどうかを記憶させてもよい。また、画像コントローラ237に設けられたワークRAMに、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納されているスプライト種別を記憶させるようにしてもよい。なお、この場合、MPU231は、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236への所定のスプライト種別の画像データの転送が必要であれば、通常用ビデオRAM236における画像データの格納状態に関わらず、画像コントローラ237に対して、その画像データの転送データ情報を送信するようにしてもよい。
上記実施形態では、複数の背面画像のうち、「背面A」に対応する画像データのみを常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐させる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、2以上の背面画像に対応する画像データを常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐させるようにしてもよい。例えば、一部のスーパーリーチで用いられる背面画像の画像データを常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐させてもよい。特に、出現頻度が高い又は高いと予想されるスーパーリーチの背面画像を常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐させることにより、キャラクタROM737から通常用ビデオRAM536への画像データの転送処理が実行される回数を抑制することができる。
上記実施形態では、転送データテーブル又は表示データテーブルによって、ポインタ233fで示されるアドレスに対応付けて画像データの転送指令が規定され、MPU231は、その表示ポインタにより規定される所定の時間にその転送指令で指示された画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送するように画像コントローラ237を制御する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、表示データテーブルの先頭に、その表示データテーブルにおいて必要となるスプライト種別に関する情報を記載し、MPU231は、その表示データテーブルの先頭に記載された情報に基づいて、必要な画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送するように画像コントローラ237を制御してもよい。若しくは、音声ランプ制御装置113から受信したコマンドに基づき、MPU231がそのコマンドに対応して第3図柄表示装置81に表示すべきスプライト種別を判断して、その画像種別の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送するように画像コントローラ237を制御してもよい。
上記実施形態では、「島ステージ」の背面画像である背面Cにおいて、その画像の一部の色調が時間と共に変化する場合について説明したが、画像全体の色調が時間と共に変化するものであってもよい。また、背面画像として、時間の経過と共にスクロールしたり、色調が変化したりするものだけではなく、また、そのような背面画像に代えて、時間の経過と共に、登場する物体(例えば、人物)が移動したり、変化したりするようなものであってもよい。
上記実施形態では、変動演出が行われる第3図柄表示装置81にて連続予告演出も実行する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、パチンコ機10に第3図柄表示装置81とは別の第4図柄表示装置を設け、第3図柄表示装置81で実行される変動演出と合わせて、第4図柄表示装置に第4図柄を表示させることによって、連続予告演出を実行してもよい。この場合、第4図柄表示装置の制御を表示制御装置114で行ってもよいし、音声ランプ制御装置113で行ってもよい。また、各種演出に応じて作動する役物をパチンコ機10に設け、その役物を変動演出と合わせて所定の態様で作動させることによって、連続予告演出を実行してもよい。また、音声ランプ制御装置113の制御により、パチンコ機10の音声出力装置226から連続予告演出用の音声を出力させることによって、連続予告演出を実行してもよいし、パチンコ機10の電飾部29〜33を変動演出と合わせて点灯または点滅させることによって、連続予告演出を実行してもよい。
これにより、第3図柄表示装置81(および第1図柄表示装置37)において変動演出が行われる度に、連続して第4図柄表示装置に図柄が表示されたり、役物が所定の態様で作動したり、音声出力装置226から音声が出力されたり、若しくは、電飾部29〜33が点灯または点滅することによって、遊技者に対して大当たりの期待感を持たせることができる。また、遊技者は、通常、変動演出が行われる第3図柄表示装置81を注視して遊技を継続して行うが、第3図柄表示装置81とは別の第4図柄表示装置による図柄の表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、若しくは電飾部29〜33の点灯・点滅によって連続予告演出が行われるので、遊技者に対して、通常とは異なる演出が行われたことを容易に認識させることができる。また、連続予告演出を、第4図柄表示装置による図柄の表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、または電飾部29〜33の点灯・点滅といった簡単な制御で容易に連続予告演出を行わせることができる。
また、連続予告演出を音声出力装置226からの音声出力や、電飾部29〜33の点灯または点滅によって行えば、その連続予告演出の制御は音声ランプ制御装置113によって行われるので、始動入賞時における当否判定や変動開始時の抽選処理を主制御装置110に行わせ、連続予告演出を音声ランプ制御装置113に行わせ、変動演出を表示制御装置114に行わせることで、パチンコ機10により連続予告演出を行う場合、それぞれの制御装置に各処理を分担させることができる。よって、1つの制御装置に負荷が集中するのを防ぐことができるので、各制御装置のMPUに求められる性能を低く抑えることができる。
尚、第3図柄表示装置81における連続予告演出用の図柄の表示、第4図柄表示装置における連続予告演出用の図柄の表示、役物の所定の態様での作動、音声出力装置226からの音声出力、及び、電飾部29〜33の点灯または点滅のうち、少なくとも2以上を組み合わせ、それぞれを連動させて制御することにより、連続予告演出を実行してもよい。これにより、より多彩な連続予告演出を実行させることができる。また、連続予告演出の実行方法(第3図柄表示装置81による表示、第4図柄表示装置による表示、役物の作動、音声出力装置226からの音声出力、電飾部29〜33の点灯または点滅、又は、それらの組み合わせ)を変えることで、連続予告演出終了後の遊技状態(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、外れ)に応じて選定される連続予告演出態様を複数用意してもよい。
また、上記実施形態では、連続予告演出が行われる場合に、変動演出とは別の連続予告演出用の画像が第3図柄表示装置81に表示される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、連続予告演出を、変動演出が終了したときに表示される停止図柄として、所定の図柄の組み合わせである、所謂「チャンス目」を表示させることによって行ってもよい。この場合、表示制御装置113のMPU221で実行されるコマンド判定処理の停止種別コマンド処理(図37参照)の中で、チャンス目に対応する停止図柄判別フラグをオンにすると共に、その他の停止図柄判別フラグをオフに設定するようにしてもよい。コマンド判定処理では、停止識別コマンド処理の後に連続予告コマンド処理を実行するので、表示用停止識別コマンドの受信によって設定された停止図柄に代えて、チャンス目が停止図柄として設定されるので、変動停止時にチャンス目を確定表示させることができる。そして、第3図柄表示装置81において、変動演出ごとに停止図柄としてチャンス目が連続して表示されれば、遊技者に対して、最終的に大当たりが得られる期待感を持たせることができる。
また、音声ランプ制御装置113において、コマンド判定処理(図31参照)の中で実行される連続予告判定処理(S1211)によって連続予告演出の実行が決定され、また、その連続予告演出態様が決定された段階で、その連続予告演出の実行決定と連続予告演出態様とを表示制御装置114へ通知するコマンドを、表示制御装置114に対して送信するようにしてもよい。そして、表示制御装置114では、このコマンドの受信を契機として、その連続予告態様で使用される連続予告画像種別の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送するように送信指示を設定してもよい。これにより、連続予告演出が行われる変動演出が開始される前から、連続予告態様で使用される連続予告画像種別の画像データのキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236への転送を開始させることができるので、連続予告演出によってその連続予告画像種別に対応する画像データが用いられる前に、確実にその画像データを通常用ビデオRAM236へ格納しておくことができる。
また、表示制御装置114は、連続予告演出で用いられる画像データを、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに設けられた連続予告演出画像専用のサブエリアに格納するようにしてもよい。これにより、連続予告演出で用いられる画像データが、他の画像データによって上書きされるのを防ぐことができるので、所望の連続予告画像種別に対応する画像データが通常用ビデオRAM236に格納されている確率を高くすることができる。よって、連続予告演出で用いられる画像データが繰り返し転送されるのを抑制することができる。
また、音声ランプ制御装置113より送信される停止種別コマンドに、最後の連続予告演出であることを通知する信号を含めてもよい。これにより、表示制御装置114において、連続予告演出の表示が最後であることを認識できるので、連続予告演出が行われている間は、その連続予告演出で用いられる通常用ビデオRAM236に格納された画像データが上書きされないように制御を行っている場合、その上書き制御の解除を容易に行うことができる。
また、上記実施形態においては、表示用変動パターンコマンドに連続予告演出の実施と連続予告画像種別とに関する情報を含める場合は、変動パターン毎に連続予告画像に非対応の表示データテーブルと、各連続予告画像種別毎に対応した表示データテーブルとを用意し、表示制御装置114は、表示用変動パターンコマンドによって示される変動パターンおよび連続予告画像種別に応じて、対応する表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定するようにしてもよい。即ち、表示データテーブルには、変動パターンに対応する描画内容と、連続予告画像種別に対応した連続予告演出の描画内容とが共に含まれたものを用いてもよい。尚、この場合は、連続予告種別に対応した追加データテーブルの設定は必要ない。よって、設定すべきデータテーブルを少なくすることができるので、処理負担の増加を抑えることができる。尚、この場合、連続予告画像種別に対応した画像データの転送指示は、表示用変動パターンコマンドの受信に合わせて行われるようにしてもよい。これにより、転送データテーブルについては、変動パターン毎に1つ用意すればよいので、データテーブルが増加することを抑制できる。
上記実施形態において、連続予告演出が行われる変動演出の停止図柄は、主制御装置110によって定められた停止図柄(前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れリーチ)に基づいて、音声ランプ制御装置113によって設定される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、音声ランプ制御装置113によって連続予告演出の実行が決定された場合に、保留されていた最後の変動演出の停止図柄が大当たりでなければ、その最後の変動演出の停止図柄を、主制御装置110により定められた停止図柄ではなく、前後外れリーチ態様の停止図柄に置き換えて設定するようにしてよい。これにより、連続予告演出が行われる最後の変動演出の停止図柄は、主制御装置110により定められた停止図柄ではなく、必ず前後外れリーチとなるので、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。
上記実施形態において、保留されていた全ての変動演出と共に連続予告演出を行う場合に、各変動演出は、それぞれの変動開始時に行われる抽選結果に基づく演出態様で行われることになるが、この場合、保留されていた最後の変動演出以外の変動演出の演出態様を外れ変動演出に変更するように構成してもよい。そして、音声ランプ制御装置113において表示用変動パターンコマンドを生成する処理(図38のS1504参照)によって、連続予告演出の設定状況と、連続予告演出の実行回数に応じて変動パターンを変更するようにしてもよい。尚、変動演出後の停止図柄が大当たりである場合には、変動演出の演出態様を更新せず、主制御装置110によって定められた変動パターンに基づき、変動演出の演出態様をそのまま表示するようにしてもよい。ここで、連続予告演出が連続して行われても、対応する変動演出の態様が例えばスーパーリーチ変動演出であるにも関わらず結果として大当たりが現出しない状況が続けば、遊技者の期待感を後退させてしまうおそれがあるが、連続予告演出が連続して行われると共に、最後に実行される変動演出以外の変動演出が連続して外れ変動演出で行われることによって、最後に実行される変動演出に対して、遊技者により高い期待感を持たせることができる。
上記実施形態では、連続予告演出の実行が決定された場合に、常に第3図柄表示装置81において連続予告演出を実行する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、連続予告演出の実行が決定された状況で、枠ボタン22が遊技者によって押下された場合に、連続予告演出を第3図柄表示装置81において実行するようにしてもよい。
上記実施形態では、変動演出を実行する場合に、全図柄Z1〜Z3を遊技者が視認不可な程度に高速にスクロールする高速変動を表示させる場合について説明したが、この高速変動の表示に代えて、全図柄Z1〜Z3をそれぞれ視認不可な程度に縮小して表示したり、全図柄Z1〜Z3をそれぞれ多数の白い点がランダムに表示されるスノーノイズ状の画像として表示してもよい。
上記実施形態において、球が入球した場合に大当たりの抽選が開始される第1入球口64が遊技盤13に1つ配設されている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、それぞれ独立して入球が検出されて大当たりの抽選が開始される複数(例えば、2つ)の第1入球口が遊技盤13に配設されていてもよい。この場合、各第1入球口において保留があった場合に主制御装置110が音声ランプ制御装置113へ送信する保留球数コマンドには、いずれの第1入球口による保留であるかを示す情報を含めてもよい。また、変動を開始する場合に主制御装置110が音声ランプ制御装置113へ送信する変動パターンコマンドにも、いずれの第1入球口により保留された変動演出であるかを示す情報を含めてもよい。これにより、音声ランプ制御装置113において、第1入球口毎にそれぞれ保留球数カウンタを用意しておき、保留球数コマンドを受信した場合、その保留球数コマンドに示された第1入球口に対する保留球数カウンタに保留球数を設定し、変動パターンコマンドを受信した場合、その変動パターンコマンドに示された第1入球口に対する保留球数カウンタを1減らせば、第1入球口毎に保留球数をカウントすることができる。
また、複数の第1入球口が設けられている場合、音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信した場合に連続予告演出の開始を決定すると、その時点で全ての第1入球口により保留されている変動演出(保留球)にわたって、連続予告演出を実行させてもよい。また、複数の第1入球口が設けられており、一の第1入球口に保留されている変動演出を優先的に実行するパチンコ機においては、その優先的に変動演出が実行される第1入球口に入球された場合に限り、連続予告演出の開始を決定するようにしてもよい。これにより、優先度の低い第1入球口に保留された変動演出に対して連続予告演出が開始されないので、優先度の低い第1入球口に保留された変動演出に対して連続予告演出が開始され、優先度の高い第1入球口に絶え間なく変動演出が保留される場合に、連続予告演出がなかなか終了しないという事態が生じるのを抑えることができる。
上記実施形態では、主制御装置110において保留球数カウンタ203cの値(N)が更新される度(即ち、増加した場合や、減少した場合にそれぞれ)に、保留球数コマンドを主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、主制御装置110において保留球数カウンタ203cの値(N)が増加する場合だけ、保留球数コマンドを主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信する。また、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110より送信された変動パターンコマンドを受信すると、保留球数カウンタ223bの値を1減らすように構成する。これにより、主制御装置110が音声ランプ制御装置113へ保留球数コマンドを送信する回数と、音声ランプ制御装置113が保留球数コマンドを受信する回数とをそれぞれ減らすことができるので、主制御装置110および音声ランプ制御装置113の制御的負担を軽減することができる。
上記実施形態では、音声ランプ制御装置113において、先読みコマンドを受信した場合に連続予告演出の開始が決定されると、その時点で保留されていた全ての変動演出について連続予告演出を実行する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、連続予告演出の開始が決定された場合に、更に個々の変動演出において、連続予告演出を実行するか否かを決定してもよい。これにより、変動演出ごとに連続予告演出が出現したりしなかったりするので、遊技者に対して、連続予告演出の出現に対する期待感を持たせることができ、遊技者を飽きさせない演出を行うことができる。この場合、音声ランプ制御装置113のMPU221によって連続予告判定処理(図33参照)が実行される度に更新され、個々の変動演出において連続予告演出を実行するか否かを決定するためのカウンタを設けてもよい。そして、その連続予告判定処理において、連続予告演出を行う場合に(S1316:Yes)、個々の変動演出において連続予告演出を実行するか否かを決定するためのカウンタの値が所定の値に限り、連続予告演出を開始するようにしても良い。また、この場合、対応する変動演出に対して連続予告演出実行を設定するカウンタの所定の値の数(範囲)を、条件に応じて変更してもよい。この条件としては、例えば、連続予告演出を開始するか否かを判断する時の保留球数カウンタ223bの値や、残りの連続予告演出の実行回数、判断が行われる変動演出の変動パターン、一連の連続予告演出終了後の遊技状態(15確変大当たり、2R確変大当たり、15通常大当たり、外れ)、若しくは、これらの2以上の組み合わせなどが挙げられる。これにより、条件に応じて、各変動演出において連続予告演出の実行が決定される確率が変更されるので、遊技者に対して、各変動演出における連続予告演出の出現割合に注目させることができる。
上記実施形態では、主制御装置110から各コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信され、その音声ランプ制御装置113から表示制御装置114に対して表示の指示がなされるよう構成したが、主制御装置110から表示制御装置114に直接コマンドを送信するものとしてもよい。また、表示制御装置に音声ランプ制御装置を接続して、表示制御装置から各音声の出力とランプの点灯を指示するコマンドを音声ランプ制御装置に送信するよう構成してもよい。さらに、音声ランプ制御装置と表示制御装置とを1の制御装置として構成するものとしてもよい。音声ランプ制御装置と表示制御装置とを1つの制御装置として構成する場合、エラー発生コマンドといった音声ランプ制御装置113で生成して表示制御装置114に通知したコマンドに代えて、連続予告フラグやエラー発生フラグといった各種フラグを生成し、そのフラグに基づいて、表示データテーブルや、転送データテーブルを表示データテーブルバッファ233dや、転送データテーブルバッファ233eに設定したり、警告画像などの各種画像データを生成したり、必要な画像データの転送指示を設定したりしてもよい。
上記実施形態においては、第1入球口64への入賞および第2入球口67の通過は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定してもよい。また、第1入球口64への入賞に基づく変動表示の保留球数を、第3図柄表示装置81の一部において、数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしてもよく、第1図柄表示装置37とは別体でランプ等の発光部材を設け、該発光部材によって保留球数を通知するように構成してもよい。
また、上記実施形態に示すように、動的表示の一種である変動表示は、第3図柄表示装置81の表示画面上で識別情報としての図柄を縦方向にスクロールさせるものに限定されず、縦方向あるいはL字形等の所定経路に沿って図柄を移動表示して行うものであってもよい。また、識別情報の動的表示としては、図柄の変動表示に限られるものではなく、例えば、1又は複数のキャラクタを図柄と共に、若しくは、図柄とは別に多種多様に動作表示または変化表示させて行われる演出表示なども含まれるのである。この場合、1又は複数のキャラクタが、第3図柄として用いられる。
また、本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施してもよい。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施してもよい。更に、スロットマシンやパチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしてもよい。
パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップスイッチの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
以下に、本発明の遊技機に加えて、上述した実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。所定の始動条件が成立した場合にその成立に伴う乱数情報を取得する乱数情報取得手段と、その乱数情報取得手段により取得される乱数情報を記憶する乱数情報記憶手段と、その乱数情報記憶手段に記憶されている乱数情報を一つ取得する記憶情報取得手段と、複数の抽選条件のうち予め設定される一つの抽選条件における抽選結果を前記記憶情報取得手段により取得される乱数情報から判定する抽選判定手段と、その抽選判定手段の抽選結果に応じて移行する特別遊技状態が終了した場合に前記抽選判定手段の抽選条件を設定する抽選条件設定手段とを有すると共に遊技に関する主な制御を行う主制御手段と、前記特別遊技状態へ移行する可能性が高いことを示唆する第1示唆情報と、その第1示唆情報とは別の第2示唆情報との一方を報知する報知手段を有すると共に前記主制御手段からの指示により制御されるサブ制御手段とを備えた遊技機において、前記主制御手段は、前記所定の始動条件が成立した場合に、前記抽選条件設定手段により設定されている抽選条件を取得する第1抽選条件取得手段と、その第1抽選条件取得手段により取得される抽選条件で、その抽選条件の取得に伴い取得される乱数情報が前記抽選判定手段により判定される場合の抽選結果を判定する抽選結果判定手段と、その抽選結果判定手段により判定された抽選結果を示す判定結果情報と、その抽選結果の抽選条件を示す判定条件情報とを含む判定情報を前記サブ制御手段へ送信する判定情報送信手段と、前記抽選条件設定手段により設定される抽選条件を取得する第2抽選条件取得手段と、その第2抽選条件取得手段により取得される抽選条件を示す条件情報を前記サブ制御手段へ送信する条件情報送信手段とを備え、前記サブ制御手段は、前記主制御手段の判定情報送信手段により送信される判定情報を受信する判定情報受信手段と、その判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とを関連づけて記憶する判定情報記憶手段と、前記主制御手段の条件情報送信手段により送信される条件情報を受信する条件情報受信手段と、その条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件と、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とを比較する比較手段と、前記報知手段による報知が行われる場合に、前記比較手段による比較結果に基づいて前記第1示唆情報と第2示唆情報との一方が報知されるように前記報知手段を制御する報知制御手段とを備えていることを特徴とする遊技機A1。
遊技機A1によれば、所定の始動条件が成立すると、その成立に伴う乱数情報が乱数情報取得手段により取得されて乱数情報記憶手段に記憶される。そして、その乱数情報記憶手段に記憶されている乱数情報が記憶情報取得手段により一つ取得されると、その乱数情報から、複数の抽選条件うち予め設定される一つの抽選条件における抽選結果が抽選判定手段により判定され、その抽選結果に応じて特別遊技状態へ移行する。また、特別遊技状態へ移行する可能性が高いことを示唆する第1示唆情報と、その第1示唆情報とは別の第2示唆情報との一方が報知手段により報知され、特別遊技状態が終了した場合に、抽選判定手段の抽選条件が抽選条件設定手段により設定される。主制御手段では、所定の始動条件が成立すると、抽選条件設定手段により設定されている抽選条件が第1抽選条件取得手段により取得され、抽選結果判定手段によって、その取得された抽選条件でその抽選条件の取得に伴い取得される乱数情報が抽選判定手段により判定される場合の抽選結果が判定される。すると、その抽選結果を示す判定結果情報と、その抽選結果の抽選条件を示す判定条件情報とを含む判定情報がサブ制御手段へ判定情報送信手段により送信される。また、抽選条件設定手段により設定される抽選条件が第2抽選条件取得手段により取得されると、その取得された抽選条件を示す条件情報がサブ制御手段へ条件情報送信手段により送信される。サブ制御手段では、主制御手段の判定情報送信手段により送信された判定情報が判定情報受信手段により受信されると、その受信された判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とが関連づけられて判定情報記憶手段に記憶される。また、主制御手段の条件情報送信手段により送信された条件情報が条件情報受信手段により受信されて、その受信された条件情報の示す抽選条件と、判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とが比較手段により比較される。そして、報知手段による報知が行われる場合に、比較手段の比較結果に基づいて、第1示唆情報と第2示唆情報との一方が報知手段により報知されるように報知制御手段により制御される。例えば、抽選結果判定手段により判定される抽選結果に基づいて、第1示唆情報および第2示唆情報のうち一方を報知手段により報知させる場合に、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を利用することが控えられると、報知手段により報知させる示唆情報の選択が困難になるため、報知手段による報知を控えることなる。その結果、抽選結果判定手段により判定される抽選結果は無駄になってしまう。しかしながら、遊技機A1によれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、特別遊技状態が終了した場合に設定される抽選条件との関係に基づいて第1示唆情報および第2示唆情報のうち一方を報知手段により報知させることができる。よって、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を利用することが控えられる場合でも、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件を利用して報知手段による報知を行えるので、抽選結果判定手段により判定される抽選結果が無駄になることを抑制できる。従って、抽選結果判定手段により判定される抽選結果を好適に扱うことができる。
遊技機A1において、前記報知制御手段は、前記比較手段による比較の結果、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件とが不一致となる場合に、前記第2示唆情報が報知されるように前記報知手段を制御するものであることを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、比較手段による比較の結果、判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件とが不一致となる場合に、第2示唆情報が報知されるように報知手段が報知制御手段により制御される。抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、抽選判定手段により行われる判定の抽選条件とが不一致の場合には、それぞれの判定に用いられる乱数情報が同一であっても、抽選結果判定手段により判定された抽選結果と、抽選判定手段により判定される抽選結果とが一致しないおそれがあるので、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できない。遊技機A2によれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、抽選判定手段により行われる判定の抽選条件とが異なり、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できない場合に、第2示唆情報を報知手段に報知させることができる。よって、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できない場合には、抽選結果判定手段により判定された抽選結果に関係なく、第2示唆情報を報知手段により報知させることができる。従って、信用できない抽選結果が利用されることを抑制できるので、抽選結果判定手段により判定される抽選結果をより好適に扱うことができる。
遊技機A2おいて、前記報知制御手段は、前記比較手段による比較の結果、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件とが一致する場合に、その判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が前記特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであれば、前記第1示唆情報が報知されるように前記報知手段を制御するものであることを特徴とする遊技機A3。
遊技機A3によれば、比較手段による比較の結果、判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件とが一致する場合に、その判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであれば、第1示唆情報が報知されるように報知手段が報知制御手段により制御される。抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、抽選判定手段により行われる判定の抽選条件とが一致し、更に、それぞれの判定に用いられる乱数情報が同一であれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果と、抽選判定手段により判定される抽選結果とが一致するので、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できる。遊技機A3によれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、抽選判定手段により行われる判定の抽選条件とが一致し、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できる場合に、その信用できる抽選結果が特別遊技状態へ移行する抽選結果を示していれば、第1示唆情報を報知手段に報知させることができる。よって、抽選結果判定手段により判定された抽選結果のうち、信用できる抽選結果を利用して、報知手段による報知を行える。つまり、抽選結果判定手段により判定された抽選結果のうち、信用できるものについては利用できるので、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を更に好適に扱うことができる。
遊技機A1からA3の何れかにおいて、前記判定情報記憶手段は、前記判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とを、その判定情報の受信順序に関連づけて記憶するものであり、前記比較手段は、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定結果情報のうち、その判定結果情報に対応する抽選結果の判定が前記抽選判定手段により未判定であるものを取得する判定結果情報取得手段と、前記比較手段による比較において、前記判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報の示す抽選条件とが不一致となる場合に、前記比較手段による比較を中止する第1比較中止手段とを備え、前記判定結果情報取得手段により取得される判定条件情報について、前記受信順序の古いものから順にその判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件とを比較するものであることを特徴とする遊技機A4。
遊技機A4によれば、判定情報記憶手段には、判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とが、その判定情報の受信順序に関連づけられて記憶され、その判定情報記憶手段に記憶されている判定結果情報のうち、その判定結果情報に対応する抽選結果の判定が抽選判定手段により未判定であるものが判定結果情報取得手段により取得される。そして、その取得された判定条件情報について、受信順序の古いものから順にその判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報受信手段により受信された条件情報の示す抽選条件とが比較手段により比較され、その比較手段による比較において、判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報の示す抽選条件とが不一致になれば、比較手段による比較が第1比較中止手段により中止される。ここで、特別遊技状態が終了してから最初に抽選判定手段により行われる抽選結果の判定では、抽選条件が、条件情報受信手段により受信された抽選情報の示す抽選条件となる。よって、特別遊技状態が終了してから抽選判定手段によりなされる判定の抽選結果を示す判定条件情報のうち、受信順序の古いものから順に、その判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報受信手段により受信された条件情報の示す抽選条件との比較を行って、それぞれの抽選条件が一致している間は、抽選結果判定手段により判定された抽選結果が、抽選判定手段により判定される抽選結果と一致している可能性が高い。一方、その比較を行っている場合に、それぞれの抽選条件が不一致になると、抽選結果判定手段により判定された抽選結果が、抽選判定手段により判定される抽選結果と一致しないおそれがあるので、それ以降の比較においては、それぞれの抽選条件が一致していても、抽選結果判定手段により判定された抽選結果が、抽選判定手段により判定される抽選結果と一致しているか不明となる。遊技機A4によれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果と、抽選判定手段により判定される抽選結果とが一致する可能性が高い間は、比較手段による比較を継続でき、それぞれの抽選結果が一致するか不明となる場合にはその比較を中止できる。従って、比較手段による比較を行っても無意味となる場合にその比較を抑制できるので、制御的負担を軽減できる。
遊技機A1からA4の何れかにおいて、前記判定情報記憶手段は、前記判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とを、その判定情報の受信順序に関連づけて記憶するものであり、前記比較手段は、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定結果情報のうち、その判定結果情報に対応する抽選結果の判定が前記抽選判定手段により未判定であるものを取得する判定結果情報取得手段と、前記比較手段による比較において、前記判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報の示す抽選条件とが一致し、且つ、その抽選条件の一致した判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が前記特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものである場合に、比較手段による比較を中止する第2比較中止手段とを備え、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報のうち、前記受信順序の古いものから順にその判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報受信手段により受信した条件情報の示す抽選条件とを比較するものであることを特徴とする遊技機A5。
遊技機A5によれば、判定情報記憶手段には、判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とが、その判定情報の受信順序に関連づけられて記憶される。その判定情報記憶手段に記憶されている判定結果情報のうち、その判定結果情報に対応する抽選結果の判定が抽選判定手段により未判定であるものが判定結果情報取得手段により取得される。そして、その取得された判定条件情報について、受信順序の古いものから順にその判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報受信手段により受信した条件情報の示す抽選条件とが比較手段により比較され、その比較手段による比較において、判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報の示す抽選条件とが一致し、且つ、その抽選条件の一致した判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものである場合に、比較手段による比較が第2比較中止手段により中止される。ここで、特別遊技状態が終了してから最初に抽選判定手段により行われる抽選結果の判定では、抽選条件が、条件情報受信手段により受信された抽選情報の示す抽選条件となる。よって、特別遊技状態が終了してから抽選判定手段によりなされる判定の抽選結果を示す判定条件情報のうち、受信順序の古いものから順に、その判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報受信手段により受信された条件情報の示す抽選条件との比較を行って、それぞれの抽選条件が一致している間は、抽選結果判定手段により判定された抽選結果が、抽選判定手段により判定される抽選結果と一致している可能性が高い。遊技機A5によれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果と、抽選判定手段により判定される抽選結果とが一致する可能性が高く、且つ、抽選結果判定手段により判定された抽選結果が、特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものである場合には、抽選条件の比較を行う予定の判定条件情報が残っている場合でも、抽選条件の比較を中止できる。よって、比較手段による比較回数を抑制できるので、制御的負担をより軽減できる。
遊技機A1からA5の何れかにおいて、前記比較手段は、前記報知手段により報知が行われる直前に、前記条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件と、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とを比較するものであることを特徴とする遊技機A6。
遊技機A6によれば、報知手段により報知が行われる直前に、条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件と、判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とが比較手段により比較される。よって、比較手段による比較を行う場合に、直ぐに比較を行わずに、報知手段により報知が行われる直前まで待って比較を行うことができるので、比較手段により比較を行う場合に判定情報記憶手段に判定条件情報が記憶されている可能性を高くすることができる。従って、比較手段により比較を行える機会を増やせるので、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を用いる処理を実行できる機会を増やせる。
所定の始動条件が成立した場合にその成立に伴う乱数情報を取得する乱数情報取得手段と、その乱数情報取得手段により取得される乱数情報を記憶する乱数情報記憶手段と、その乱数情報記憶手段に記憶されている乱数情報を一つ取得する記憶情報取得手段と、複数の抽選条件のうち予め設定される一つの抽選条件における抽選結果を前記記憶情報取得手段により取得される乱数情報から判定する抽選判定手段と、その抽選判定手段の抽選結果に応じて移行する特別遊技状態が終了した場合に前記抽選判定手段の抽選条件を設定する抽選条件設定手段とを有すると共に遊技に関する主な制御を行う主制御手段と、前記特別遊技状態へ移行する可能性が高いことを示唆する第1示唆情報と、その第1示唆情報とは別の第2示唆情報との一方を報知する報知手段を有すると共に前記主制御手段からの指示により制御されるサブ制御手段とを備えた遊技機において、前記主制御手段は、前記所定の始動条件が成立した場合に、前記抽選条件設定手段により設定されている抽選条件を取得する第1抽選条件取得手段と、その第1抽選条件取得手段により取得される抽選条件で、その抽選条件の取得に伴い取得される乱数情報が前記抽選判定手段により判定される場合の抽選結果を判定する抽選結果判定手段と、その抽選結果判定手段により判定された抽選結果を示す判定結果情報と、その抽選結果の抽選条件を示す判定条件情報とを含む判定情報を前記サブ制御手段へ送信する判定情報送信手段と、前記抽選条件設定手段により設定される抽選条件を取得する第2抽選条件取得手段と、その第2抽選条件取得手段により取得される抽選条件を示す条件情報を前記サブ制御手段へ送信する条件情報送信手段とを備え、前記サブ制御手段は、前記主制御手段の判定情報送信手段により送信される判定情報を受信する判定情報受信手段と、その判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とを関連づけて記憶する判定情報記憶手段と、前記主制御手段の条件情報送信手段により送信される条件情報を受信する条件情報受信手段と、その条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件と、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とを比較する比較手段と、前記報知手段による報知が行われる場合に、前記比較手段による比較結果に基づいて前記第1示唆情報と第2示唆情報との一方が報知されるように前記報知手段を制御する報知制御手段とを備えていることを特徴とする遊技機B1。
遊技機B1によれば、所定の始動条件が成立すると、その成立に伴う乱数情報が乱数情報取得手段により取得されて乱数情報記憶手段に記憶される。そして、その乱数情報記憶手段に記憶されている乱数情報が記憶情報取得手段により一つ取得されると、その乱数情報から、複数の抽選条件うち予め設定される一つの抽選条件における抽選結果が抽選判定手段により判定され、その抽選結果に応じて特別遊技状態へ移行する。また、特別遊技状態へ移行する可能性が高いことを示唆する第1示唆情報と、その第1示唆情報とは別の第2示唆情報との一方が報知手段により報知され、特別遊技状態が終了した場合に、抽選判定手段の抽選条件が抽選条件設定手段により設定される。主制御手段では、所定の始動条件が成立すると、抽選条件設定手段により設定されている抽選条件が第1抽選条件取得手段により取得され、抽選結果判定手段によって、その取得された抽選条件でその抽選条件の取得に伴い取得される乱数情報が抽選判定手段により判定される場合の抽選結果が判定される。すると、その抽選結果を示す判定結果情報と、その抽選結果の抽選条件を示す判定条件情報とを含む判定情報がサブ制御手段へ判定情報送信手段により送信される。また、抽選条件設定手段により設定される抽選条件が第2抽選条件取得手段により取得されると、その取得された抽選条件を示す条件情報がサブ制御手段へ条件情報送信手段により送信される。サブ制御手段では、主制御手段の判定情報送信手段により送信された判定情報が判定情報受信手段により受信されると、その受信された判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とが関連づけられて判定情報記憶手段に記憶される。また、主制御手段の条件情報送信手段により送信された条件情報が条件情報受信手段により受信されて、その受信された条件情報の示す抽選条件と、判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とが比較手段により比較される。そして、報知手段による報知が行われる場合に、比較手段の比較結果に基づいて、第1示唆情報と第2示唆情報との一方が報知手段により報知されるように報知制御手段により制御される。例えば、抽選結果判定手段により判定される抽選結果に基づいて、第1示唆情報および第2示唆情報のうち一方を報知手段により報知させる場合に、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を利用することが控えられると、報知手段により報知させる示唆情報の選択が困難になるため、報知手段による報知を控えることなる。その結果、抽選結果判定手段により判定される抽選結果は無駄になってしまう。しかしながら、遊技機B1によれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、特別遊技状態が終了した場合に設定される抽選条件との関係に基づいて第1示唆情報および第2示唆情報のうち一方を報知手段により報知させることができる。よって、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を利用することが控えられる場合でも、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件を利用して報知手段による報知を行えるので、抽選結果判定手段により判定される抽選結果が無駄になることを抑制できる。従って、抽選結果判定手段により判定される抽選結果を好適に扱うことができる。
遊技機B1および遊技機A1からA6の何れかにおいて、前記抽選条件設定手段は、前記特別遊技状態へ移行する場合に、前記抽選判定手段の抽選条件を所定の抽選条件に設定し、前記抽選判定手段は、前記特別遊技状態へ移行してから終了するまでの間、前記乱数情報の判定を保留するように構成されており、前記主制御手段は、前記所定の始動条件が成立した場合に、前記特別遊技状態であるかを判定する遊技状態判定手段と、その遊技状態判定手段により前記特別遊技状態であると判定される場合に、その特別遊技状態が終了した後に前記抽選条件設定手段により設定される抽選条件を取得する第3抽選条件取得手段とを備え、前記抽選結果判定手段は、前記遊技状態判定手段により前記特別遊技状態であると判定されていれば、前記第3抽選条件取得手段により取得される抽選条件で前記所定の始動条件の成立に伴い取得される乱数情報が前記抽選判定手段により判定される場合の抽選結果を判定するものであることを特徴とする遊技機B2。
遊技機B2によれば、特別遊技状態へ移行する場合には、抽選条件設定手段によって抽選判定手段の抽選条件が所定の抽選条件に設定され、特別遊技状態へ移行してから終了するまでの間は、抽選判定手段による乱数情報の判定が保留される。主制御手段では、所定の始動条件が成立した場合に、特別遊技状態であるかが遊技状態判定手段により判定され、特別遊技状態であると判定されると、その特別遊技状態が終了した後に抽選条件設定手段により設定される抽選条件が第3抽選条件取得手段により取得される。また、遊技状態判定手段により特別遊技状態であると判定されていれば、第3抽選条件取得手段により取得された抽選条件で、所定の始動条件の成立に伴い取得される乱数情報が抽選判定手段により判定される場合の抽選結果が、抽選結果判定手段によって判定される。特別遊技状態中は抽選判定手段による判定が保留されるので、特別遊技状態へ移行してから終了するまでの間に所定の始動条件が成立した場合には、その成立に伴う乱数情報の判定はその特別遊技状態が終了した後になされる。遊技機B2によれば、特別遊技状態へ移行してから終了するまでの間に所定の始動条件が成立した場合には、特別遊技状態中に設定されている所定の抽選条件ではなく、特別遊技状態が終了した後に抽選判定手段に対して設定される抽選条件で、所定の始動条件の成立に伴う乱数情報の抽選結果を判定できる。従って、特別遊技状態へ移行してから終了するまでの間に所定の始動条件が成立した場合でも、その成立に伴って抽選判定手段により行われる判定の抽選結果を精度良く判定できるので、正しい抽選結果を判定できる可能性を高めることができる。故に、抽選結果判定手段により判定される抽選結果を好適に扱うことができる機会を増やせる。
所定の始動条件が成立した場合にその成立に伴う乱数情報を取得する乱数情報取得手段と、その乱数情報取得手段により取得される乱数情報を記憶する乱数情報記憶手段と、その乱数情報記憶手段に記憶されている乱数情報を一つ取得する記憶情報取得手段と、複数の抽選条件のうち予め設定される一つの抽選条件における抽選結果を前記記憶情報取得手段により取得される乱数情報から判定する抽選判定手段と、その抽選判定手段の抽選結果に応じて移行する特別遊技状態が終了した場合に前記抽選判定手段の抽選条件を設定する抽選条件設定手段とを有すると共に遊技に関する主な制御を行う主制御手段と、前記特別遊技状態へ移行する可能性が高いことを示唆する第1示唆情報と、その第1示唆情報とは別の第2示唆情報との一方を報知する報知手段を有すると共に前記主制御手段からの指示により制御されるサブ制御手段とを備えた遊技機において、前記主制御手段は、前記所定の始動条件が成立した場合に、前記抽選条件設定手段により設定されている抽選条件を取得する第1抽選条件取得手段と、その第1抽選条件取得手段により取得される抽選条件で、その抽選条件の取得に伴い取得される乱数情報が前記抽選判定手段により判定される場合の抽選結果を判定する抽選結果判定手段と、その抽選結果判定手段により判定された抽選結果を示す判定結果情報と、その抽選結果の抽選条件を示す判定条件情報とを含む判定情報を前記サブ制御手段へ送信する判定情報送信手段と、前記抽選条件設定手段により設定される抽選条件を取得する第2抽選条件取得手段と、その第2抽選条件取得手段により取得される抽選条件を示す条件情報を前記サブ制御手段へ送信する条件情報送信手段とを備え、前記サブ制御手段は、前記主制御手段の判定情報送信手段により送信される判定情報を受信する判定情報受信手段と、その判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とを関連づけて記憶する判定情報記憶手段と、前記主制御手段の条件情報送信手段により送信される条件情報を受信する条件情報受信手段と、その条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件と、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とを比較する比較手段と、前記報知手段による報知が行われる場合に、前記比較手段による比較結果に基づいて前記第1示唆情報と第2示唆情報との一方が報知されるように前記報知手段を制御する報知制御手段とを備えていることを特徴とする遊技機C1。
遊技機C1によれば、所定の始動条件が成立すると、その成立に伴う乱数情報が乱数情報取得手段により取得されて乱数情報記憶手段に記憶される。そして、その乱数情報記憶手段に記憶されている乱数情報が記憶情報取得手段により一つ取得されると、その乱数情報から、複数の抽選条件うち予め設定される一つの抽選条件における抽選結果が抽選判定手段により判定され、その抽選結果に応じて特別遊技状態へ移行する。また、特別遊技状態へ移行する可能性が高いことを示唆する第1示唆情報と、その第1示唆情報とは別の第2示唆情報との一方が報知手段により報知され、特別遊技状態が終了した場合に、抽選判定手段の抽選条件が抽選条件設定手段により設定される。主制御手段では、所定の始動条件が成立すると、抽選条件設定手段により設定されている抽選条件が第1抽選条件取得手段により取得され、抽選結果判定手段によって、その取得された抽選条件でその抽選条件の取得に伴い取得される乱数情報が抽選判定手段により判定される場合の抽選結果が判定される。すると、その抽選結果を示す判定結果情報と、その抽選結果の抽選条件を示す判定条件情報とを含む判定情報がサブ制御手段へ判定情報送信手段により送信される。また、抽選条件設定手段により設定される抽選条件が第2抽選条件取得手段により取得されると、その取得された抽選条件を示す条件情報がサブ制御手段へ条件情報送信手段により送信される。サブ制御手段では、主制御手段の判定情報送信手段により送信された判定情報が判定情報受信手段により受信されると、その受信された判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とが関連づけられて判定情報記憶手段に記憶される。また、主制御手段の条件情報送信手段により送信された条件情報が条件情報受信手段により受信されて、その受信された条件情報の示す抽選条件と、判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とが比較手段により比較される。そして、報知手段による報知が行われる場合に、比較手段の比較結果に基づいて、第1示唆情報と第2示唆情報との一方が報知手段により報知されるように報知制御手段により制御される。例えば、抽選結果判定手段により判定される抽選結果に基づいて、第1示唆情報および第2示唆情報のうち一方を報知手段により報知させる場合に、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を利用することが控えられると、報知手段により報知させる示唆情報の選択が困難になるため、報知手段による報知を控えることなる。その結果、抽選結果判定手段により判定される抽選結果は無駄になってしまう。しかしながら、遊技機C1によれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、特別遊技状態が終了した場合に設定される抽選条件との関係に基づいて第1示唆情報および第2示唆情報のうち一方を報知手段により報知させることができる。よって、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を利用することが控えられる場合でも、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件を利用して報知手段による報知を行えるので、抽選結果判定手段により判定される抽選結果が無駄になることを抑制できる。従って、抽選結果判定手段により判定される抽選結果を好適に扱うことができる。
遊技機C1、遊技機A1からA6、及び、遊技機B1からB2の何れかにおいて、前記複数の抽選条件のそれぞれは、前記記憶情報取得手段により取得される乱数情報に応じて前記抽選判定手段が判定すべき抽選結果を示すものであって、前記特別遊技状態へ移行する抽選結果が判定される乱数情報は各抽選条件ごとに異なるように構成されており、前記比較手段は、前記判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報の示す抽選条件との比較結果が不一致となるまで、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報ごとに、その判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報受信手段により受信した条件情報の示す抽選条件とを比較するものであり、前記比較手段による比較において、前記判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報の示す抽選条件とが不一致となる場合に、その抽選条件が不一致となる判定条件情報に関づけられている判定結果情報が前記特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであるかを判定する判定結果情報判定手段と、その判定結果情報判定手段により前記特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであると判定される場合に、前記比較手段が比較を継続するように制御する比較制御手段とを備え、前記報知制御手段は、前記比較手段による比較の結果、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件とが一致する場合に、その判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が前記特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであれば、前記第1示唆情報が報知されるように前記報知手段を制御するものであることを特徴とする遊技機C2。
遊技機C2によれば、複数の抽選条件のそれぞれは、記憶情報取得手段により取得される乱数情報に応じて抽選判定手段が判定すべき抽選結果を示すものであって、特別遊技状態へ移行する抽選結果が判定される乱数情報は各抽選条件ごとに異なるように構成されている。そして、比較手段によって、判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報の示す抽選条件との比較結果が不一致となるまで、判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報ごとに、その判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報受信手段により受信した条件情報の示す抽選条件とが比較される。比較手段による比較において、判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報の示す抽選条件とが不一致となる場合には、その抽選条件が不一致となる判定条件情報に関づけられている判定結果情報が特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであるかが判定結果情報判定手段により判定される。ここで、特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであると判定されると、比較手段が比較を継続するように比較制御手段により制御される。そして、比較手段による比較の結果、判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件とが一致する場合に、その判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであれば、第1示唆情報が報知されるように報知手段が報知制御手段により制御される。特別遊技状態へ移行する抽選結果が判定される乱数情報は、複数の抽選条件ごとに異なるので、ある抽選条件で乱数情報の判定がなされて、その抽選結果が特別遊技状態へ移行する抽選結果になると、その乱数情報について他の抽選条件で判定を行っても、その抽選結果は特別遊技状態へ移行する抽選結果とはならない。そのため、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、抽選判定手段により行われる判定の抽選条件とが異なる場合に、抽選結果判定手段により判定された抽選結果が、特別遊技状態へ移行する抽選結果であれば、抽選判定手段により判定される抽選結果は、特別遊技状態へ移行する抽選結果とは別の抽選結果になるとみなせる。遊技機C2によれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、抽選判定手段により判定される抽選条件とが異なり、抽選結果判定手段により判定された抽選結果と、抽選判定手段により判定される抽選結果とが異なるおそれがあっても、抽選判定手段により判定される抽選結果が、特別遊技状態へ移行する抽選結果とは別の抽選結果になるとみなせる場合には、比較手段による比較を継続できる。よって、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、抽選判定手段により判定される抽選条件とが異なる場合に、抽選結果判定手段により判定された抽選結果に関係なく、単に比較手段による比較を終了させる場合と比較して、比較手段による比較を行える機会を増やせる。従って、抽選結果判定手段により判定される抽選結果を好適に扱うことができる機会を増やせる。
遊技機C1からC2、遊技機A1からA6、及び、遊技機B1からB2の何れかにおいて、前記判定情報記憶手段は、前記判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とを、その判定情報の受信順序に関連づけて記憶するものであり、前記比較手段は、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定結果情報のうち、その判定結果情報に対応する抽選結果の判定が前記抽選判定手段により未判定であるものを取得する判定結果情報取得手段と、前記比較手段による比較において、前記判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報の示す抽選条件とが不一致となる場合に、前記比較手段による比較を中止する第1比較中止手段とを備え、前記判定結果情報取得手段により取得される判定条件情報について、前記受信順序の古いものから順にその判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件とを比較するものであることを特徴とする遊技機C3。
遊技機C3によれば、判定情報記憶手段には、判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とが、その判定情報の受信順序に関連づけられて記憶され、その判定情報記憶手段に記憶されている判定結果情報のうち、その判定結果情報に対応する抽選結果の判定が抽選判定手段により未判定であるものが判定結果情報取得手段により取得される。そして、その取得された判定条件情報について、受信順序の古いものから順にその判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報受信手段により受信された条件情報の示す抽選条件とが比較手段により比較され、その比較手段による比較において、判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報の示す抽選条件とが不一致になれば、比較手段による比較が第1比較中止手段により中止される。ここで、特別遊技状態が終了してから最初に抽選判定手段により行われる抽選結果の判定では、抽選条件が、条件情報受信手段により受信された抽選情報の示す抽選条件となる。よって、特別遊技状態が終了してから抽選判定手段によりなされる判定の抽選結果を示す判定条件情報のうち、受信順序の古いものから順に、その判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報受信手段により受信された条件情報の示す抽選条件との比較を行って、それぞれの抽選条件が一致している間は、抽選結果判定手段により判定された抽選結果が、抽選判定手段により判定される抽選結果と一致している可能性が高い。一方、その比較を行っている場合に、それぞれの抽選条件が不一致になると、抽選結果判定手段により判定された抽選結果が、抽選判定手段により判定される抽選結果と一致しないおそれがあるので、それ以降の比較においては、それぞれの抽選条件が一致していても、抽選結果判定手段により判定された抽選結果が、抽選判定手段により判定される抽選結果と一致しているか不明となる。遊技機C3によれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果と、抽選判定手段により判定される抽選結果とが一致する可能性が高い間は、比較手段による比較を継続でき、それぞれの抽選結果が一致するか不明となる場合にはその比較を中止できる。従って、比較手段による比較を行っても無意味となる場合にその比較を抑制できるので、制御的負担を軽減できる。
遊技機C1からC3、遊技機A1からA6、及び、遊技機B1からB2の何れかにおいて、前記判定情報記憶手段は、前記判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とを、その判定情報の受信順序に関連づけて記憶するものであり、前記比較手段は、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定結果情報のうち、その判定結果情報に対応する抽選結果の判定が前記抽選判定手段により未判定であるものを取得する判定結果情報取得手段と、前記比較手段による比較において、前記判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報の示す抽選条件とが一致し、且つ、その抽選条件の一致した判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が前記特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものである場合に、比較手段による比較を中止する第2比較中止手段とを備え、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報のうち、前記受信順序の古いものから順にその判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報受信手段により受信した条件情報の示す抽選条件とを比較するものであることを特徴とする遊技機C4。
遊技機C4によれば、判定情報記憶手段には、判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とが、その判定情報の受信順序に関連づけられて記憶される。その判定情報記憶手段に記憶されている判定結果情報のうち、その判定結果情報に対応する抽選結果の判定が抽選判定手段により未判定であるものが判定結果情報取得手段により取得される。そして、その取得された判定条件情報について、受信順序の古いものから順にその判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報受信手段により受信した条件情報の示す抽選条件とが比較手段により比較され、その比較手段による比較において、判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報の示す抽選条件とが一致し、且つ、その抽選条件の一致した判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものである場合に、比較手段による比較が第2比較中止手段により中止される。ここで、特別遊技状態が終了してから最初に抽選判定手段により行われる抽選結果の判定では、抽選条件が、条件情報受信手段により受信された抽選情報の示す抽選条件となる。よって、特別遊技状態が終了してから抽選判定手段によりなされる判定の抽選結果を示す判定条件情報のうち、受信順序の古いものから順に、その判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報受信手段により受信された条件情報の示す抽選条件との比較を行って、それぞれの抽選条件が一致している間は、抽選結果判定手段により判定された抽選結果が、抽選判定手段により判定される抽選結果と一致している可能性が高い。遊技機C4によれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果と、抽選判定手段により判定される抽選結果とが一致する可能性が高く、且つ、抽選結果判定手段により判定された抽選結果が、特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものである場合には、抽選条件の比較を行う予定の判定条件情報が残っている場合でも、抽選条件の比較を中止できる。よって、比較手段による比較回数を抑制できるので、制御的負担をより軽減できる。
遊技機C1からC4、遊技機A1からA6、及び、遊技機B1からB2の何れかにおいて、前記比較手段は、前記報知手段により報知が行われる直前に、前記条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件と、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とを比較するものであることを特徴とする遊技機C5。
遊技機C5によれば、報知手段により報知が行われる直前に、条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件と、判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とが比較手段により比較される。よって、比較手段による比較を行う場合に、直ぐに比較を行わずに、報知手段により報知が行われる直前まで待って比較を行うことができるので、比較手段により比較を行う場合に判定情報記憶手段に判定条件情報が記憶されている可能性を高くすることができる。従って、比較手段により比較を行える機会を増やせるので、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を用いる処理を実行できる機会を増やせる。
所定の始動条件が成立した場合にその成立に伴う乱数情報を取得する乱数情報取得手段と、その乱数情報取得手段により取得される乱数情報を記憶する乱数情報記憶手段と、その乱数情報記憶手段に記憶されている乱数情報を一つ取得する記憶情報取得手段と、複数の抽選条件のうち予め設定される一つの抽選条件における抽選結果を前記記憶情報取得手段により取得される乱数情報から判定する抽選判定手段と、その抽選判定手段の抽選結果に応じて移行する特別遊技状態が終了した場合に前記抽選判定手段の抽選条件を設定する抽選条件設定手段とを有すると共に遊技に関する主な制御を行う主制御手段と、前記特別遊技状態へ移行する可能性が高いことを示唆する第1示唆情報と、その第1示唆情報とは別の第2示唆情報との一方を報知する報知手段を有すると共に前記主制御手段からの指示により制御されるサブ制御手段とを備えた遊技機において、前記主制御手段は、前記所定の始動条件が成立した場合に、前記抽選条件設定手段により設定されている抽選条件を取得する第1抽選条件取得手段と、その第1抽選条件取得手段により取得される抽選条件で、その抽選条件の取得に伴い取得される乱数情報が前記抽選判定手段により判定される場合の抽選結果を判定する抽選結果判定手段と、その抽選結果判定手段により判定された抽選結果を示す判定結果情報と、その抽選結果の抽選条件を示す判定条件情報とを含む判定情報を前記サブ制御手段へ送信する判定情報送信手段と、前記抽選条件設定手段により設定される抽選条件を取得する第2抽選条件取得手段と、その第2抽選条件取得手段により取得される抽選条件を示す条件情報を前記サブ制御手段へ送信する条件情報送信手段とを備え、前記サブ制御手段は、前記主制御手段の判定情報送信手段により送信される判定情報を受信する判定情報受信手段と、その判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とを関連づけて記憶する判定情報記憶手段と、前記主制御手段の条件情報送信手段により送信される条件情報を受信する条件情報受信手段と、その条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件と、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とを比較する比較手段と、前記報知手段による報知が行われる場合に、前記比較手段による比較結果に基づいて前記第1示唆情報と第2示唆情報との一方が報知されるように前記報知手段を制御する報知制御手段とを備えていることを特徴とする遊技機D1。
遊技機D1によれば、所定の始動条件が成立すると、その成立に伴う乱数情報が乱数情報取得手段により取得されて乱数情報記憶手段に記憶される。そして、その乱数情報記憶手段に記憶されている乱数情報が記憶情報取得手段により一つ取得されると、その乱数情報から、複数の抽選条件うち予め設定される一つの抽選条件における抽選結果が抽選判定手段により判定され、その抽選結果に応じて特別遊技状態へ移行する。また、特別遊技状態へ移行する可能性が高いことを示唆する第1示唆情報と、その第1示唆情報とは別の第2示唆情報との一方が報知手段により報知され、特別遊技状態が終了した場合に、抽選判定手段の抽選条件が抽選条件設定手段により設定される。主制御手段では、所定の始動条件が成立すると、抽選条件設定手段により設定されている抽選条件が第1抽選条件取得手段により取得され、抽選結果判定手段によって、その取得された抽選条件でその抽選条件の取得に伴い取得される乱数情報が抽選判定手段により判定される場合の抽選結果が判定される。すると、その抽選結果を示す判定結果情報と、その抽選結果の抽選条件を示す判定条件情報とを含む判定情報がサブ制御手段へ判定情報送信手段により送信される。また、抽選条件設定手段により設定される抽選条件が第2抽選条件取得手段により取得されると、その取得された抽選条件を示す条件情報がサブ制御手段へ条件情報送信手段により送信される。サブ制御手段では、主制御手段の判定情報送信手段により送信された判定情報が判定情報受信手段により受信されると、その受信された判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とが関連づけられて判定情報記憶手段に記憶される。また、主制御手段の条件情報送信手段により送信された条件情報が条件情報受信手段により受信されて、その受信された条件情報の示す抽選条件と、判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とが比較手段により比較される。そして、報知手段による報知が行われる場合に、比較手段の比較結果に基づいて、第1示唆情報と第2示唆情報との一方が報知手段により報知されるように報知制御手段により制御される。例えば、抽選結果判定手段により判定される抽選結果に基づいて、第1示唆情報および第2示唆情報のうち一方を報知手段により報知させる場合に、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を利用することが控えられると、報知手段により報知させる示唆情報の選択が困難になるため、報知手段による報知を控えることなる。その結果、抽選結果判定手段により判定される抽選結果は無駄になってしまう。しかしながら、遊技機D1によれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、特別遊技状態が終了した場合に設定される抽選条件との関係に基づいて第1示唆情報および第2示唆情報のうち一方を報知手段により報知させることができる。よって、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を利用することが控えられる場合でも、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件を利用して報知手段による報知を行えるので、抽選結果判定手段により判定される抽選結果が無駄になることを抑制できる。従って、抽選結果判定手段により判定される抽選結果を好適に扱うことができる。
遊技機D1、遊技機A1からA6、遊技機B1からB2、及び、遊技機C1からC5の何れかにおいて、前記判定情報記憶手段は、前記判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とを、その判定情報の受信順序に関連づけて記憶するものであり、前記比較手段は、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定結果情報のうち、その判定結果情報に対応する抽選結果の判定が前記抽選判定手段により未判定であるものを取得する判定結果情報取得手段と、前記比較手段による比較において、前記判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報の示す抽選条件とが一致し、且つ、その抽選条件の一致した判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が前記特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものである場合に、比較手段による比較を中止する第2比較中止手段とを備え、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報のうち、前記受信順序の古いものから順にその判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報受信手段により受信した条件情報の示す抽選条件とを比較するものであり、前記報知制御手段は、前記比較手段による比較の結果、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件とが一致する場合に、その判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が前記特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであれば、前記第1示唆情報が報知されるように前記報知手段を制御するものであることを特徴とする遊技機D2。
遊技機D2によれば、判定情報記憶手段には、判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とが、その判定情報の受信順序に関連づけられて記憶される。その判定情報記憶手段に記憶されている判定結果情報のうち、その判定結果情報に対応する抽選結果の判定が抽選判定手段により未判定であるものが判定結果情報取得手段により取得される。そして、その取得された判定条件情報について、受信順序の古いものから順にその判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報受信手段により受信した条件情報の示す抽選条件とが比較手段により比較され、その比較手段による比較において、判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報の示す抽選条件とが一致し、且つ、その抽選条件の一致した判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものである場合に、比較手段による比較が第2比較中止手段により中止される。ここで、特別遊技状態が終了してから最初に抽選判定手段により行われる抽選結果の判定では、抽選条件が、条件情報受信手段により受信された抽選情報の示す抽選条件となる。よって、特別遊技状態が終了してから抽選判定手段によりなされる判定の抽選結果を示す判定条件情報のうち、受信順序の古いものから順に、その判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報受信手段により受信された条件情報の示す抽選条件との比較を行って、それぞれの抽選条件が一致している間は、抽選結果判定手段により判定された抽選結果が、抽選判定手段により判定される抽選結果と一致している可能性が高い。遊技機D2によれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果と、抽選判定手段により判定される抽選結果とが一致する可能性が高く、且つ、抽選結果判定手段により判定された抽選結果が、特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものである場合には、抽選条件の比較を行う予定の判定条件情報が残っている場合でも、抽選条件の比較を中止できる。よって、比較手段による比較回数を抑制できるので、制御的負担を軽減できる。
遊技機D1からD2、遊技機A1からA6、遊技機B1からB2、及び、遊技機C1からC5の何れかにおいて、前記比較手段は、前記報知手段により報知が行われる直前に、前記条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件と、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とを比較するものであることを特徴とする遊技機D3。
遊技機D3によれば、報知手段により報知が行われる直前に、条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件と、判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とが比較手段により比較される。よって、比較手段による比較を行う場合に、直ぐに比較を行わずに、報知手段により報知が行われる直前まで待って比較を行うことができるので、比較手段により比較を行う場合に判定情報記憶手段に判定条件情報が記憶されている可能性を高くすることができる。従って、比較手段により比較を行える機会を増やせるので、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を用いる処理を実行できる機会を増やせる。
所定の始動条件が成立した場合にその成立に基づいて乱数情報を取得する乱数情報取得手段と、その乱数情報取得手段により取得される乱数情報を複数記憶する乱数情報記憶手段と、その乱数情報記憶手段に記憶されている乱数情報を一つ取得する記憶情報取得手段と、複数の抽選条件のうち予め設定される一つの抽選条件における抽選結果を前記記憶情報取得手段により取得される乱数情報に基づいて判定する抽選判定手段と、前記抽選判定手段の抽選条件を設定する抽選条件設定手段と、前記抽選判定手段の抽選結果に応じて移行する特別遊技状態が終了した場合にその後の前記抽選判定手段による判定が前記抽選条件設定手段により設定された所定の抽選条件で行われるように制御する抽選制御手段とを有すると共に遊技に関する主な制御を行う主制御手段と、前記特別遊技状態へ移行する可能性が高いことを示唆する示唆情報を報知する報知手段を有すると共に前記主制御手段からの指示により制御されるサブ制御手段とを備えた遊技機において、前記主制御手段は、前記所定の始動条件が成立した場合に、前記抽選条件設定手段により設定されている抽選条件を取得する第1抽選条件取得手段と、その第1抽選条件取得手段により取得される抽選条件で、その抽選条件の取得に伴い取得される乱数情報が前記抽選判定手段により判定される場合の抽選結果を判定する抽選結果判定手段と、その抽選結果判定手段により判定された抽選結果を示す判定結果情報と、その抽選結果の抽選条件を示す判定条件情報とを含む判定情報を前記サブ制御手段へ送信する判定情報送信手段と、前記抽選条件設定手段により設定される抽選条件を取得する第2抽選条件取得手段と、その第2抽選条件取得手段により取得される抽選条件を示す条件情報を前記サブ制御手段へ送信する条件情報送信手段とを備え、前記サブ制御手段は、前記主制御手段の条件情報送信手段により送信される条件情報を受信する条件情報受信手段と、前記主制御手段の判定情報送信手段により送信される判定情報を受信する判定情報受信手段と、その判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とを関連づけて記憶する判定情報記憶手段と、その判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件とを比較する比較手段と、前記判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報に基づいて、前記報知手段により前記示唆情報が報知されるように設定する報知設定手段と、その報知設定手段による設定に従って前記報知手段により前記示唆情報が報知される場合に、前記比較手段による比較結果に基づいて前記報知手段により前記示唆情報を報知させるか否かを制御する報知制御手段とを備えていることを特徴とする遊技機E1。
遊技機E1によれば、所定の始動条件が成立すると、その成立に基づいて乱数情報が乱数情報取得手段により取得されて乱数情報記憶手段に記憶される。そして、その乱数情報記憶手段に複数記憶されている乱数情報が記憶情報取得手段により一つ取得されると、その乱数情報に基づいて、複数の抽選条件うち予め設定される一つの抽選条件における抽選結果が抽選判定手段により判定され、その抽選結果に応じて特別遊技状態へ移行する。また、特別遊技状態へ移行する可能性が高いことを示唆する示唆情報が報知手段により報知され、特別遊技状態が終了した場合に、その後の抽選判定手段による判定が抽選条件設定手段により設定された所定の条件で行われるように、抽選制御手段により制御される。主制御手段では、所定の始動条件が成立すると、抽選条件設定手段により設定されている抽選条件を判断するための情報が第1抽選条件取得手段により取得され、抽選結果判定手段によって、その取得された情報によって判断される抽選条件でその抽選条件の情報に伴い取得される乱数情報が抽選判定手段により判定される場合の抽選結果が判定される。すると、その抽選結果を示す判定結果情報と、その抽選結果の抽選条件を示す判定条件情報とを含む判定情報がサブ制御手段へ判定情報送信手段により送信される。また、抽選条件設定手段により設定される抽選条件が第2抽選条件取得手段により取得されると、その取得された抽選条件を示す条件情報がサブ制御手段へ条件情報送信手段により送信される。サブ制御手段では、主制御手段の条件情報送信手段により送信される条件情報が条件情報受信手段により受信される。そして、主制御手段の判定情報送信手段により送信される判定情報が判定情報受信手段により受信されると、その判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とが関連づけられて判定情報記憶手段に記憶される。また、受信された判定情報の判定結果情報に基づいて、報知手段により示唆情報を報知するかが報知判定手段により判定され、ここで、示唆情報を報知すると判定されると、条件情報受信手段により受信された条件情報の示す抽選条件と、判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とが比較手段により比較される。そして、その比較結果に基づいて、報知手段により示唆情報を報知するか否かが報知制御手段により制御される。
抽選条件設定手段により抽選条件が設定されると、そこで抽選判定手段の抽選条件が変化する可能性がある。仮に、抽選条件が変化すると、抽選条件の変化前に抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、抽選条件の変化後に抽選判定手段により判定される抽選結果の抽選条件とが不一致となるおそれがあり、それぞれの抽選結果が一致しないおそれがある。そのため、抽選条件設定手段により抽選条件が設定されると、それまでに抽選結果判定手段により判定された抽選結果は信用できないものとして、利用することが控えられることがある。そのような場合には、抽選結果判定手段により判定される抽選結果は利用されず無駄になってしまう。請求項1記載の遊技機によれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、抽選条件設定手段によって設定された抽選条件との関係に基づいて、示唆情報を報知手段により報知させることができる。よって、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を利用することが控えられる場合でも、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件を利用して、報知手段に示唆情報を報知させることができる。従って、抽選結果判定手段により判定される抽選結果が無駄になることを抑制できるので、抽選結果判定手段により判定される抽選結果を好適に扱うことができる。
遊技機E1、遊技機D1からD3、遊技機A1からA6、遊技機B1からB2、及び、遊技機C1からC5の何れかにおいて、前記報知制御手段は、前記比較手段による比較の結果、前記判定条件情報の示す抽選条件と前記条件情報の示す抽選条件とが一致する場合に、前記報知手段により前記示唆情報が報知されるように制御するものであることを特徴とする遊技機E2。
遊技機E2によれば、比較手段による比較の結果、判定条件情報の示す抽選条件と条件情報の示す抽選条件とが一致する場合に、報知手段により示唆情報が報知されるように、報知制御手段により制御がなされる。抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、抽選判定手段により行われる判定の抽選条件とが一致し、更に、それぞれの判定に用いられる乱数情報が同一であれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果と、抽選判定手段により判定される抽選結果とが一致するので、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できる。遊技機E2によれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、抽選判定手段により行われる判定の抽選条件とが一致し、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できる場合には、その信用できる抽選結果を利用して、報知手段に示唆情報を報知させることができる。よって、抽選結果判定手段により判定された抽選結果のうち、信用できるものを利用できるので、抽選結果判定手段により判定された抽選結果をより好適に扱うことができる。
遊技機E1からE2、遊技機D1からD3、遊技機A1からA6、遊技機B1からB2、及び、遊技機C1からC5の何れかにおいて、前記報知制御手段は、前記比較手段による比較の結果、前記判定条件情報の示す抽選条件と前記条件情報の示す抽選条件とが不一致となる場合に、前記報知手段により前記示唆情報が報知されないように制御するものであることを特徴とする遊技機E3。
遊技機E3によれば、比較手段による比較の結果、判定条件情報の示す抽選条件と条件情報の示す抽選条件とが不一致となる場合に、報知手段により示唆情報が報知されないように、報知制御手段により制御がなされる。抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、抽選判定手段により行われる判定の抽選条件とが不一致の場合には、それぞれの判定に用いられる乱数情報が同一であっても、抽選結果判定手段により判定された抽選結果と、抽選判定手段により判定される抽選結果とが一致しないおそれがあるので、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できない。遊技機E3によれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、抽選判定手段により行われる判定の抽選条件とが異なり、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できない場合には、その信用できない抽選結果が利用されて、報知手段により示唆情報が報知されないようにできる。よって、抽選結果判定手段により判定された抽選結果のうち、信用できないものが利用されることを抑制できるので、抽選結果判定手段により判定される抽選結果を更に好適に扱うことができる。
遊技機E1からE3、遊技機D1からD3、遊技機A1からA6、遊技機B1からB2、及び、遊技機C1からC5の何れかにおいて、前記抽選判定手段で判定される抽選結果に基づいて識別情報の動的表示を含む変動演出が行われる表示手段を備え、前記報知設定手段は、前記判定情報受信手段により判定情報を受信した場合に、その判定情報の判定結果情報に基づいて、複数の変動演出において前記報知手段により前記示唆情報を報知させるかを判定する報知判定手段を備え、その報知判定手段により前記示唆情報を報知させると判定される場合に、前記抽選判定手段でなされる判定のうち前記判定情報記憶手段に記憶されている判定結果情報の示す抽選結果の判定に伴うものの抽選結果に基づいて行われる各変動演出において前記報知手段により前記示唆情報が報知されるように設定し、前記報知制御手段は、前記比較手段による比較の結果、前記判定条件情報の示す抽選条件と前記条件情報の示す抽選条件とが不一致となる場合に、前記表示手段で行われる各変動演出において前記報知手段により前記示唆情報が報知されないように制御するものであることを特徴とする遊技機E4。
遊技機E4によれば、判定情報受信手段により判定情報が受信されると、その判定情報の判定結果情報に基づいて、複数の変動演出において報知手段により示唆情報を報知させるかが報知判定手段により判定される。ここで、示唆情報を報知させると判定されると、抽選判定手段でなされる判定のうち、判定情報記憶手段に記憶されている判定結果情報の示す抽選結果の判定に伴うものの抽選結果に基づいて行われる各変動演出において報知手段により示唆情報が報知されるように、報知設定手段により設定がなされる。そして、比較手段による比較の結果、判定条件情報の示す抽選条件と条件情報の示す抽選条件とが不一致となる場合には、表示手段で行われる各変動演出において報知手段により示唆情報が報知されないように、報知制御手段により制御がなされる。比較手段による比較において、判定条件情報の示す抽選条件と条件情報の示す抽選条件とが不一致となると、抽選結果判定手段により判定された抽選結果と、抽選判定手段により判定される抽選結果とが不一致となるおそれがあるので、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できない。そして、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できなくなると、そこで、抽選判定手段の抽選結果に応じて特別遊技状態へ移行し、その後、抽選条件設定手段により抽選条件が設定され、抽選判定手段の抽選条件が変更されるおそれもあり得る。そのため、次回の比較においても、判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報の示す抽選条件とが一致するか否かが不明となり、それ以降の比較についても同様に不明となるので、一旦、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できなくなると、それ以降、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できなくなる。遊技機E4によれば、比較手段による比較において、判定条件情報の示す抽選条件と条件情報の示す抽選条件とが不一致となり、それ以降、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できなくなる場合に、各変動演出において報知手段により示唆情報が報知されないようにできる。よって、抽選結果判定手段により判定された抽選結果のうち、信用できないものが利用されることをより抑制できるので、抽選結果判定手段により判定される抽選結果をより好適に扱うことができる。
遊技機E1からE3、遊技機D1からD3、遊技機A1からA6、遊技機B1からB2、及び、遊技機C1からC5の何れかにおいて、前記抽選判定手段で判定される抽選結果に基づいて識別情報の動的表示を含む変動演出が行われる表示手段を備え、前記判定情報記憶手段は、前記判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とを、その判定情報の受信順序に関連づけて記憶するものであり、前記報知設定手段は、前記判定情報受信手段により判定情報を受信した場合に、その判定情報の判定結果情報に基づいて、複数の変動演出において前記報知手段により前記示唆情報を報知させるかを判定する報知判定手段を備え、その報知判定手段により前記示唆情報を報知させると判定される場合に、前記抽選判定手段でなされる判定のうち前記判定情報記憶手段に記憶されている判定結果情報の示す抽選結果の判定に伴うものの抽選結果に基づいて行われる各変動演出において前記報知手段により前記示唆情報が報知されるように設定するものであり、前記比較手段は、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報のうち、前記受信順序の古いものから順にその判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報受信手段により受信した条件情報の示す抽選条件とを比較するものであり、前記報知制御手段は、前記比較手段による比較の結果、前記判定条件情報の示す抽選条件と前記条件情報の示す抽選条件とが不一致となる場合に、その不一致となった判定結果情報に対応して行われる変動演出を含むそれ以降の各変動演出において前記報知手段により前記示唆情報が報知されないように制御するものであることを特徴とする遊技機E5。
遊技機E5によれば、判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とが、その判定情報の受信順序に関連づけられて、判定情報記憶手段に記憶される。判定情報受信手段により判定情報が受信されると、その判定情報の判定結果情報に基づいて、複数の変動演出において報知手段により示唆情報を報知させるかが報知判定手段により判定される。ここで、示唆情報を報知させると判定されると、抽選判定手段でなされる判定のうち、判定情報記憶手段に記憶されている判定結果情報の示す抽選結果の判定に伴うものの抽選結果に基づいて行われる各変動演出において報知手段により示唆情報が報知されるように、報知設定手段により設定がなされる。そして、判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報のうち、受信順序の古いものから順にその判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報受信手段により受信した条件情報の示す抽選条件とが比較手段により比較され、その比較の結果、判定条件情報の示す抽選条件と条件情報の示す抽選条件とが不一致となる場合に、その不一致となった判定結果情報に対応して行われる変動演出を含むそれ以降の各変動演出において報知手段により示唆情報が報知されないように、報知制御手段により制御がなされる。比較手段による比較において、判定条件情報の示す抽選条件と条件情報の示す抽選条件とが不一致となると、抽選結果判定手段により判定された抽選結果と、抽選判定手段により判定される抽選結果とが不一致となるおそれがあるので、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できない。そして、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できなくなると、そこで、抽選判定手段の抽選結果に応じて特別遊技状態へ移行し、その後、抽選条件設定手段により抽選条件が設定され、抽選判定手段の抽選条件が変更されるおそれもあり得る。そのため、次回の比較においても、判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報の示す抽選条件とが一致するか否かが不明となり、それ以降の比較についても同様に不明となるので、一旦、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できなくなると、それ以降、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できなくなる。遊技機E5によれば、比較手段による比較において、判定条件情報の示す抽選条件と条件情報の示す抽選条件とが不一致となり、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できなくなる場合に、その不一致となる判定結果情報に対応して行われる変動演出を含むそれ以降の各変動演出において報知手段により示唆情報が報知されないようにできる。よって、抽選結果判定手段により判定された抽選結果のうち、信用できるものについては利用し、信用できないものについては利用されることをより抑制できるので、抽選結果判定手段により判定される抽選結果をより好適に扱うことができる。
遊技機E5、遊技機D1からD3、遊技機A1からA6、遊技機B1からB2、及び、遊技機C1からC5の何れかにおいて、前記比較手段は、前記比較手段による比較において、前記判定条件情報の示す抽選条件と前記条件情報の示す抽選条件とが不一致となる場合に、前記比較手段による比較を中止する第1比較中止手段を備えていることを特徴とする遊技機E6。
遊技機E6によれば、比較手段による比較において、判定条件情報の示す抽選条件と条件情報の示す抽選条件とが不一致となる場合に、比較手段による比較が第1比較中止手段により中止される。よって、比較手段による比較において、判定条件情報の示す抽選条件と条件情報の示す抽選条件とが不一致となり、それ以降、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できなくなる場合に、比較手段による比較を中止できる。従って、比較手段による比較を行っても無意味となる場合にその比較を抑制できるので、制御的負担を軽減できる。
遊技機E5からE6、遊技機D1からD3、遊技機A1からA6、遊技機B1からB2、及び、遊技機C1からC5の何れかにおいて、前記報知制御手段は、前記比較手段による比較の結果、前記判定条件情報の示す抽選条件と前記条件情報の示す抽選条件とが一致する場合に、その判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が前記特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであれば、その特別遊技状態より後に行われる各変動演出において前記報知手段により前記示唆情報が報知されないように制御するものであることものであることを特徴とする遊技機E7。
遊技機E7によれば、比較手段による比較の結果、判定条件情報の示す抽選条件と条件情報の示す抽選条件とが一致する場合に、その判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであれば、その特別遊技状態より後に行われる各変動演出において報知手段により示唆情報が報知されないように、報知制御手段により制御がなされる。抽選判定手段の抽選結果に応じて特別遊技状態へ移行すると、その特別遊技状態が終了した後に、抽選判定手段の抽選条件が、抽選判定手段の抽選結果に応じて抽選条件設定手段により設定されるので、抽選判定手段の抽選条件が変更される可能性がある。そのため、次回の比較では、判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報の示す抽選条件とが一致するか否かが不明となり、それ以降の比較についても同様に不明となるので、一旦、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できなくなると、それ以降、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できなくなる。遊技機E7によれば、比較手段による比較において、判定条件情報の示す抽選条件と条件情報の示す抽選条件とが一致する場合に、その判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであって、それ以降、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できなくなる場合に、各変動演出において報知手段により示唆情報が報知されないようにできる。よって、抽選結果判定手段により判定された抽選結果のうち、信用できないものが利用されることを抑制できるので、抽選結果判定手段により判定される抽選結果を更に好適に扱うことができる。
遊技機E7、遊技機D1からD3、遊技機A1からA6、遊技機B1からB2、及び、遊技機C1からC5の何れかにおいて、前記比較手段は、前記比較手段による比較において、前記判定条件情報の示す抽選条件と前記条件情報の示す抽選条件とが一致し、且つ、その抽選条件の一致した判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が前記特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものである場合に、前記比較手段による比較を中止する第2比較中止手段を備えていることを特徴とする遊技機E8。
遊技機E8によれば、比較手段による比較において、判定条件情報の示す抽選条件と条件情報の示す抽選条件とが一致し、且つ、その抽選条件の一致した判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものである場合に、比較手段による比較が第2比較中止手段により中止される。よって、比較手段による比較において、判定条件情報の示す抽選条件と条件情報の示す抽選条件とが一致する場合に、その判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであって、それ以降、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できなくなる場合に、比較手段による比較を中止できる。従って、比較手段による比較を行っても無意味となる場合にその比較を抑制できるので、制御的負担を軽減できる。
遊技機E5、遊技機D1からD3、遊技機A1からA6、遊技機B1からB2、及び、遊技機C1からC5の何れかにおいて、前記比較手段は、前記比較手段による比較において、前記判定条件情報の示す抽選条件と前記条件情報の示す抽選条件とが一致する場合に、その抽選条件の一致した判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が前記特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであるかを判定する移行判定手段と、その移行判定手段により前記判定結果情報が前記特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであると判定される場合に、その特別遊技状態が終了した後に前記抽選条件設定手段により設定される抽選条件を判定する抽選条件判定手段と、その抽選条件判定手段により抽選条件が判定された場合は、前記条件情報の示す抽選条件に替えて、前記抽選条件判定手段により判定された抽選条件により前記比較手段が比較を継続するように制御する第1比較制御手段とを備えていることを特徴とする遊技機E9。
遊技機E9によれば、比較手段による比較において、判定条件情報の示す抽選条件と条件情報の示す抽選条件とが一致すると、その抽選条件の一致した判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであるかが移行判定手段により判定される。ここで、特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであると判定されると、その特別遊技状態が終了した後に抽選条件設定手段により設定される抽選条件が抽選条件判定手段により判定され、条件情報の示す抽選条件に替えて、その抽選条件判定手段により判定された抽選条件により比較手段が比較を継続するように、第1比較制御手段により制御がなされる。抽選判定手段の抽選結果に応じて特別遊技状態へ移行すると、その特別遊技状態が終了した後に、抽選判定手段の抽選条件が、抽選判定手段の抽選結果に応じて抽選条件設定手段により設定される。そのため、特別遊技状態が終了した後は、判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報の示す抽選条件とが一致するかが不明となる。遊技機E9によれば、特別遊技状態が終了した後に抽選条件設定手段により設定される抽選条件が抽選条件判定手段により判定され、条件情報の示す抽選条件に替えて、その抽選条件判定手段により判定された抽選条件により比較手段が比較を継続するように制御がなされる。よって、特別遊技状態が終了した後でも、判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報の示す抽選条件とが一致するか否かが明確になるので、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できるか否かを区別できる。従って、抽選結果判定手段により判定された抽選結果のうち、信用できるものを増やすことができるので、抽選結果判定手段により判定される抽選結果を更に好適に扱うことができる。
遊技機E1からE9、遊技機D1からD3、遊技機A1からA6、遊技機B1からB2、及び、遊技機C1からC5の何れかにおいて、前記複数の抽選条件のそれぞれは、前記記憶情報取得手段により取得される乱数情報に応じて前記抽選判定手段が判定すべき抽選結果を示すものであって、前記特別遊技状態へ移行する抽選結果が判定される乱数情報は各抽選条件ごとに異なるように構成されており、前記比較手段は、前記判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報の示す抽選条件との比較結果が不一致となるまで、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報ごとに、その判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報受信手段により受信した条件情報の示す抽選条件とを比較するものであり、前記比較手段による比較において、前記判定条件情報の示す抽選条件と前記条件情報の示す抽選条件とが不一致となる場合に、その抽選条件が不一致となる判定条件情報に関づけられている判定結果情報が前記特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであるかを判定する判定結果情報判定手段と、その判定結果情報判定手段により前記特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであると判定される場合は、前記比較手段が比較を継続するように制御する第2比較制御手段とを備えていることを特徴とする遊技機E10。
遊技機E10によれば、複数の抽選条件のそれぞれは、記憶情報取得手段により取得される乱数情報に応じて抽選判定手段が判定すべき抽選結果を示すものであって、特別遊技状態へ移行する抽選結果が判定される乱数情報は各抽選条件ごとに異なるように構成されている。そして、比較手段によって、判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報の示す抽選条件との比較結果が不一致となるまで、判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報ごとに、その判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報受信手段により受信した条件情報の示す抽選条件とが比較される。比較手段による比較において、判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報の示す抽選条件とが不一致となる場合には、その抽選条件が不一致となる判定条件情報に関づけられている判定結果情報が特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであるかが判定結果情報判定手段により判定される。ここで、特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであると判定されると、比較手段が比較を継続するように、第2比較制御手段により制御がなされる。特別遊技状態へ移行する抽選結果が判定される乱数情報は、複数の抽選条件ごとに異なるので、ある抽選条件で乱数情報の判定がなされて、その抽選結果が特別遊技状態へ移行する抽選結果になる場合には、その乱数情報について他の抽選条件で判定を行っても、その抽選結果は特別遊技状態へ移行する抽選結果とはならない。そのため、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、抽選判定手段により行われる判定の抽選条件とが不一致となる場合に、抽選結果判定手段により判定された抽選結果が、特別遊技状態へ移行する抽選結果であれば、抽選判定手段により判定される抽選結果は、特別遊技状態へ移行する抽選結果とは別の抽選結果になるとみなせる。遊技機E10によれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、抽選判定手段により判定される抽選条件とが不一致となり、抽選結果判定手段により判定された抽選結果と、抽選判定手段により判定される抽選結果とが不一致となるおそれがあっても、抽選判定手段により判定される抽選結果が、特別遊技状態へ移行する抽選結果とは別の抽選結果になるとみなせる場合には、比較手段による比較を継続できる。よって、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、抽選判定手段により判定される抽選条件とが不一致となる場合に、抽選結果判定手段により判定された抽選結果に関係なく、単に比較手段による比較を終了させる場合と比較して、比較手段による比較を行える機会を増やせる。従って、抽選結果判定手段により判定される抽選結果を好適に扱うことができる機会を増やせる。
遊技機E1からE10、遊技機D1からD3、遊技機A1からA6、遊技機B1からB2、及び、遊技機C1からC5の何れかにおいて、前記抽選条件設定手段は、前記特別遊技状態へ移行する場合に、前記抽選判定手段の抽選条件を所定の抽選条件に設定し、前記抽選判定手段は、前記特別遊技状態へ移行してから終了するまでの間、前記乱数情報の判定を保留するように構成されており、前記主制御手段は、前記所定の始動条件が成立した場合に、前記特別遊技状態であるかを判定する遊技状態判定手段と、その遊技状態判定手段により前記特別遊技状態であると判定される場合に、その特別遊技状態が終了した後に前記抽選条件設定手段により設定される抽選条件を取得する第3抽選条件取得手段とを備え、前記抽選結果判定手段は、前記遊技状態判定手段により前記特別遊技状態であると判定されていれば、前記第3抽選条件取得手段により取得される抽選条件で前記所定の始動条件の成立に伴い取得される乱数情報が前記抽選判定手段により判定される場合の抽選結果を判定するものであることを特徴とする遊技機E11。
遊技機E11によれば、特別遊技状態へ移行する場合には、抽選条件設定手段によって抽選判定手段の抽選条件が所定の抽選条件に設定され、特別遊技状態へ移行してから終了するまでの間は、抽選判定手段による乱数情報の判定が保留される。主制御手段では、所定の始動条件が成立した場合に、特別遊技状態であるかが遊技状態判定手段により判定され、特別遊技状態であると判定されると、その特別遊技状態が終了した後に抽選条件設定手段により設定される抽選条件が第3抽選条件取得手段により取得される。また、遊技状態判定手段により特別遊技状態であると判定されていれば、第3抽選条件取得手段により取得された抽選条件で、所定の始動条件の成立に伴い取得される乱数情報が抽選判定手段により判定される場合の抽選結果が、抽選結果判定手段によって判定される。特別遊技状態中は抽選判定手段による判定が保留されるので、特別遊技状態へ移行してから終了するまでの間に所定の始動条件が成立した場合には、その成立に伴う乱数情報の判定が、その特別遊技状態が終了した後になされる。遊技機E11によれば、特別遊技状態へ移行してから終了するまでの間に所定の始動条件が成立した場合には、特別遊技状態中に設定されている所定の抽選条件ではなく、特別遊技状態が終了した後に抽選判定手段に対して設定される抽選条件で、所定の始動条件の成立に伴う乱数情報の抽選結果を判定できる。従って、特別遊技状態へ移行してから終了するまでの間に所定の始動条件が成立した場合でも、その成立に伴って抽選判定手段により行われる判定の抽選結果を精度良く判定できるので、正しい抽選結果を判定できる可能性を高めることができる。故に、抽選結果判定手段により判定される抽選結果を好適に扱うことができる機会を増やせる。
遊技機E1からE11、遊技機D1からD3、遊技機A1からA6、遊技機B1からB2、及び、遊技機C1からC5の何れかにおいて、前記比較手段は、前記報知手段により報知が行われる直前に、前記条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件と、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とを比較するものであることを特徴とする遊技機E12。
遊技機E12によれば、報知手段により報知が行われる直前に、条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件と、判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とが比較手段により比較される。よって、比較手段による比較を行う場合に、直ぐに比較を行わずに、報知手段により報知が行われる直前まで待って比較を行うことができるので、比較手段により比較を行う場合に判定情報記憶手段に判定条件情報が記憶されている可能性を高くすることができる。従って、抽選結果判定手段により判定される抽選結果を比較手段により扱える機会を増やせるので、抽選結果判定手段により判定される抽選結果を好適に扱うことができる機会を増やせる。
前記各遊技機は、パチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機F1。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された入賞口に入賞(又は入賞口を通過)することを必要条件として、表示手段において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
前記各遊技機は、スロットマシンであることを特徴とする遊技機F2。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
前記各遊技機は、パチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機F3。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
<その他>
従来より、始動口への遊技球の入賞に伴って大当たり抽選を行い、その抽選結果に応じた変動演出や大当たり演出を、表示画面上に表示するパチンコ機が知られている。かかる演出では、遊技者に期待感を持たせるための演出や、遊技者の遊技への参加意欲を高めるための演出など、様々なパターンの演出が実行され、遊技の興趣向上が図られている。この種のパチンコ機の中には、例えば、始動口へ遊技球が入賞した場合に、その入賞時のパチンコ機の遊技状態に基づいて、その入賞に伴う大当たり抽選の抽選結果を予測するものがある。尚、遊技状態としては、入賞に伴う大当たり抽選の抽選結果が大当たりとなる確率の低い低確率状態や、低確率状態よりも大当たりとなる確率の高い高確率状態などが設けられている。そして、大当たり抽選の抽選結果が予測され、その予測結果が大当たりになった場合には、遊技者にとって有利な特別遊技状態である大当たりへ移行する可能性が高いことを事前に報知する演出(予告演出)を行うなど、遊技者の期待感を高める工夫がなされている。
かかるパチンコ機では、始動口へ遊技球が入賞した場合に、その入賞に伴う大当たり抽選の抽選結果が入賞時の遊技状態に基づいて予測されるものの、その入賞に伴う実際の大当たり抽選は、その予測よりも後で行われると共に、その抽選時の遊技状態に基づいて行われる。より具体的には、始動口へ遊技球が入賞すると、その入賞に伴って乱数値が取得され、その入賞時のパチンコ機の遊技状態が低確率状態であれば、低確率時用の抽選テーブルが参照される一方、入賞時の遊技状態が高確率状態であれば、高確率時用の抽選テーブルが参照される。そして、参照されたテーブルと、入賞に伴って取得された乱数値とに基づいて、抽選結果が予測される。
また、入賞に伴って乱数値が取得されると、その入賞に対応する変動演出が開始される場合に、その乱数値に基づく大当たり抽選が行われる。この大当たり抽選では、大当たり抽選の抽選結果の予測とは異なり、抽選時の遊技状態に基づいて抽選テーブルが参照される。より具体的には、抽選時のパチンコ機の遊技状態が低確率状態であれば、低確率時用の抽選テーブルが参照される一方、抽選時の遊技状態が高確率状態であれば、高確率時用の抽選テーブルが参照される。そして、参照されたテーブルと、入賞に伴って取得された乱数値とに基づいて、抽選結果が判定される。尚、ここで抽選結果が大当たりになれば、その大当たりが終了した時に、大当たり種別に応じてパチンコ機の遊技状態が設定される。
しかし、入賞に伴って乱数値が取得された場合でも、変動演出の実行中や大当たり中であると、その入賞に伴って取得された乱数値が所定の記憶領域に蓄積されて、大当たり抽選の実行が保留される。尚、同様な入賞が繰り返し発生した場合、例えば最大4回分まで大当たり抽選が保留される。そして、実行中の変動演出や大当たりが終了した場合に、保留されている大当たり抽選が残っていれば、保留されている大当たり抽選のうち、最古のものが1つ実行される。その後も同様に、大当たり抽選が保留されている間は、実行中の変動演出や大当たりが終了する度に、保留中の大当たり抽選が1つずつ順番に実行される(例えば、特許文献1:特開平11−333089号公報)。
そのため、始動口へ遊技球が新たに入賞した場合に、大当たり抽選が保留されていると、その新たな入賞に伴う大当たり抽選の抽選結果が予測された後、保留中の大当たり抽選が実行されてから、その新たな入賞に伴う実際の大当たり抽選が行われる。よって、その保留中の大当たり抽選が実行されて、仮に、何れかの抽選結果が大当たりになると、その大当たり種別に応じて、その大当たり終了時にパチンコ機の遊技状態が設定されるため、その大当たりの前後で遊技状態が変化するおそれがある。
ここで遊技状態が変化した場合、変化後の遊技状態で、新たな入賞に伴う実際の大当たり抽選が行われるので、新たな入賞に伴う大当たり抽選の抽選結果の予測で参照した抽選テーブルと、新たな入賞に伴う実際の大当たり抽選で参照する抽選テーブルとが変わってしまう。よって、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが一致しない可能性が高くなり、その予測結果を用いて演出(予告演出)を行うと、実際の大当たり抽選の抽選結果とは関係のない演出が実行される可能性が高くなる。従って、大当たり抽選の予測結果と、その予測結果に対応する実際の大当たり抽選の抽選結果とが一致しない可能性がある場合には、その予測結果を利用することが控えられていた。その結果、大当たり抽選の予測結果が無駄になっていた。
本技術的思想は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、大当たり抽選の予測結果を好適に扱うことができる遊技機を提供することを目的としている。
<手段>
この目的を達成するために技術的思想1の遊技機は、所定の始動条件が成立した場合にその成立に伴う乱数情報を取得する乱数情報取得手段と、その乱数情報取得手段により取得される乱数情報を記憶する乱数情報記憶手段と、その乱数情報記憶手段に記憶されている乱数情報を一つ取得する記憶情報取得手段と、複数の抽選条件のうち予め設定される一つの抽選条件における抽選結果を前記記憶情報取得手段により取得される乱数情報から判定する抽選判定手段と、その抽選判定手段の抽選結果に応じて移行する特別遊技状態が終了した場合に前記抽選判定手段の抽選条件を設定する抽選条件設定手段とを有すると共に遊技に関する主な制御を行う主制御手段と、前記特別遊技状態へ移行する可能性が高いことを示唆する第1示唆情報と、その第1示唆情報とは別の第2示唆情報との一方を報知する報知手段を有すると共に前記主制御手段からの指示により制御されるサブ制御手段とを備えたものであり、前記主制御手段は、前記所定の始動条件が成立した場合に、前記抽選条件設定手段により設定されている抽選条件を取得する第1抽選条件取得手段と、その第1抽選条件取得手段により取得される抽選条件で、その抽選条件の取得に伴い取得される乱数情報が前記抽選判定手段により判定される場合の抽選結果を判定する抽選結果判定手段と、その抽選結果判定手段により判定された抽選結果を示す判定結果情報と、その抽選結果の抽選条件を示す判定条件情報とを含む判定情報を前記サブ制御手段へ送信する判定情報送信手段と、前記抽選条件設定手段により設定される抽選条件を取得する第2抽選条件取得手段と、その第2抽選条件取得手段により取得される抽選条件を示す条件情報を前記サブ制御手段へ送信する条件情報送信手段とを備え、前記サブ制御手段は、前記主制御手段の判定情報送信手段により送信される判定情報を受信する判定情報受信手段と、その判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とを関連づけて記憶する判定情報記憶手段と、前記主制御手段の条件情報送信手段により送信される条件情報を受信する条件情報受信手段と、その条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件と、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とを比較する第1比較手段と、前記報知手段による報知が行われる場合に、前記第1比較手段による比較結果に基づいて前記第1示唆情報と第2示唆情報との一方が報知されるように前記報知手段を制御する第1報知制御手段とを備えている。
技術的思想2の遊技機は、技術的思想1の遊技機において、前記判定情報記憶手段は、前記判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とを、その判定情報の受信順序に関連づけて記憶するものであり、前記第1比較手段は、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定結果情報のうち、その判定結果情報に対応する抽選結果の判定が前記抽選判定手段により未判定であるものを取得する判定結果情報取得手段と、前記第1比較手段による比較において、前記判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報の示す抽選条件とが一致し、且つ、その抽選条件の一致した判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が前記特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものである場合に、前記第1比較手段による比較を中止する第1比較中止手段とを備え、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報のうち、前記受信順序の古いものから順にその判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報受信手段により受信した条件情報の示す抽選条件とを比較するものであり、前記第1報知制御手段は、前記第1比較手段による比較の結果、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件とが一致する場合に、その判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が前記特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものであれば、前記第1示唆情報が報知されるように前記報知手段を制御するものである。
技術的思想3の遊技機は、技術的思想1または2の遊技機において、前記第1比較手段は、前記報知手段により報知が行われる直前に、前記条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件と、前記判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とを比較するものである。
技術的思想4の遊技機は、所定の始動条件が成立した場合にその成立に基づいて乱数情報を取得する乱数情報取得手段と、その乱数情報取得手段により取得される乱数情報を複数記憶する乱数情報記憶手段と、その乱数情報記憶手段に記憶されている乱数情報を一つ取得する記憶情報取得手段と、複数の抽選条件のうち予め設定される一つの抽選条件における抽選結果を前記記憶情報取得手段により取得される乱数情報に基づいて判定する抽選判定手段と、前記抽選判定手段の抽選条件を設定する抽選条件設定手段と、前記抽選判定手段の抽選結果に応じて移行する特別遊技状態が終了した場合にその後の前記抽選判定手段による判定が前記抽選条件設定手段により設定された所定の抽選条件で行われるように制御する抽選制御手段とを有すると共に遊技に関する主な制御を行う主制御手段と、前記特別遊技状態へ移行する可能性が高いことを示唆する示唆情報を報知する報知手段を有すると共に前記主制御手段からの指示により制御されるサブ制御手段とを備えたものであり、前記主制御手段は、前記所定の始動条件が成立した場合に、前記抽選条件設定手段により設定されている抽選条件を判断するための情報を取得する第1抽選条件取得手段と、その第1抽選条件取得手段により取得される情報によって判断される抽選条件で、その情報の取得に伴い取得される乱数情報が前記抽選判定手段により判定される場合の抽選結果を判定する抽選結果判定手段と、その抽選結果判定手段により判定された抽選結果を示す判定結果情報と、その抽選結果の抽選条件を示す判定条件情報とを含む判定情報を前記サブ制御手段へ送信する判定情報送信手段と、前記抽選条件設定手段により設定される抽選条件を取得する第2抽選条件取得手段と、その第2抽選条件取得手段により取得される抽選条件を示す条件情報を前記サブ制御手段へ送信する条件情報送信手段とを備え、前記サブ制御手段は、前記主制御手段の条件情報送信手段により送信される条件情報を受信する条件情報受信手段と、前記主制御手段の判定情報送信手段により送信される判定情報を受信する判定情報受信手段と、その判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とを関連づけて記憶する判定情報記憶手段と、その判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件と、前記条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件とを比較する第2比較手段と、前記判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報に基づいて、前記報知手段により前記示唆情報が報知されるように設定する報知設定手段と、その報知設定手段による設定に従って前記報知手段により前記示唆情報が報知される場合に、前記第2比較手段による比較結果に基づいて前記報知手段により前記示唆情報を報知させるか否かを制御する第2報知制御手段とを備えている。
技術的思想5の遊技機は、技術的思想4の遊技機において、前記抽選判定手段で判定される抽選結果に基づいて識別情報の動的表示を含む変動演出が行われる表示手段を備え、前記報知設定手段は、前記判定情報受信手段により判定情報を受信した場合に、その判定情報の判定結果情報に基づいて、複数の変動演出において前記報知手段により前記示唆情報を報知させるかを判定する報知判定手段を備え、その報知判定手段により前記示唆情報を報知させると判定される場合に、前記抽選判定手段でなされる判定のうち前記判定情報記憶手段に記憶されている判定結果情報の示す抽選結果の判定に伴うものの抽選結果に基づいて行われる各変動演出において前記報知手段により前記示唆情報が報知されるように設定し、前記第2報知制御手段は、前記第2比較手段による比較の結果、前記判定条件情報の示す抽選条件と前記条件情報の示す抽選条件とが不一致となる場合に、前記表示手段で行われる各変動演出において前記報知手段により前記示唆情報が報知されないように制御するものである。
<効果>
技術的思想1の遊技機によれば、所定の始動条件が成立すると、その成立に伴う乱数情報が乱数情報取得手段により取得されて乱数情報記憶手段に記憶される。そして、その乱数情報記憶手段に記憶されている乱数情報が記憶情報取得手段により一つ取得されると、その乱数情報から、複数の抽選条件うち予め設定される一つの抽選条件における抽選結果が抽選判定手段により判定され、その抽選結果に応じて特別遊技状態へ移行する。また、特別遊技状態へ移行する可能性が高いことを示唆する第1示唆情報と、その第1示唆情報とは別の第2示唆情報との一方が報知手段により報知され、特別遊技状態が終了した場合に、抽選判定手段の抽選条件が抽選条件設定手段により設定される。主制御手段では、所定の始動条件が成立すると、抽選条件設定手段により設定されている抽選条件が第1抽選条件取得手段により取得され、抽選結果判定手段によって、その取得された抽選条件でその抽選条件の取得に伴い取得される乱数情報が抽選判定手段により判定される場合の抽選結果が判定される。すると、その抽選結果を示す判定結果情報と、その抽選結果の抽選条件を示す判定条件情報とを含む判定情報がサブ制御手段へ判定情報送信手段により送信される。また、抽選条件設定手段により設定される抽選条件が第2抽選条件取得手段により取得されると、その取得された抽選条件を示す条件情報がサブ制御手段へ条件情報送信手段により送信される。サブ制御手段では、主制御手段の判定情報送信手段により送信された判定情報が判定情報受信手段により受信されると、その受信された判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とが関連づけられて判定情報記憶手段に記憶される。また、主制御手段の条件情報送信手段により送信された条件情報が条件情報受信手段により受信されて、その受信された条件情報の示す抽選条件と、判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とが第1比較手段により比較される。そして、報知手段による報知が行われる場合に、第1比較手段の比較結果に基づいて、第1示唆情報と第2示唆情報との一方が報知手段により報知されるように第1報知制御手段により制御される。例えば、抽選結果判定手段により判定される抽選結果に基づいて、第1示唆情報および第2示唆情報のうち一方を報知手段により報知させる場合に、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を利用することが控えられると、報知手段により報知させる示唆情報の選択が困難になるため、報知手段による報知を控えることなる。その結果、抽選結果判定手段により判定される抽選結果は無駄になってしまう。しかしながら、技術的思想1の遊技機によれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、特別遊技状態が終了した場合に設定される抽選条件との関係に基づいて第1示唆情報および第2示唆情報のうち一方を報知手段により報知させることができる。よって、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を利用することが控えられる場合でも、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件を利用して報知手段による報知を行えるので、抽選結果判定手段により判定される抽選結果が無駄になることを抑制できる。従って、抽選結果判定手段により判定される抽選結果を好適に扱うことができるという効果がある。
技術的思想2の遊技機によれば、技術的思想1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、判定情報記憶手段には、判定情報受信手段により受信される判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とが、その判定情報の受信順序に関連づけられて記憶される。その判定情報記憶手段に記憶されている判定結果情報のうち、その判定結果情報に対応する抽選結果の判定が抽選判定手段により未判定であるものが判定結果情報取得手段により取得される。そして、その取得された判定条件情報について、受信順序の古いものから順にその判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報受信手段により受信した条件情報の示す抽選条件とが第1比較手段により比較され、その第1比較手段による比較において、判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報の示す抽選条件とが一致し、且つ、その抽選条件の一致した判定条件情報に関連づけられている判定結果情報が特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものである場合に、第1比較手段による比較が第1比較中止手段により中止される。ここで、特別遊技状態が終了してから最初に抽選判定手段により行われる抽選結果の判定では、抽選条件が、条件情報受信手段により受信された抽選情報の示す抽選条件となる。よって、特別遊技状態が終了してから抽選判定手段によりなされる判定の抽選結果を示す判定条件情報のうち、受信順序の古いものから順に、その判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報受信手段により受信された条件情報の示す抽選条件との比較を行って、それぞれの抽選条件が一致している間は、抽選結果判定手段により判定された抽選結果が、抽選判定手段により判定される抽選結果と一致している可能性が高い。技術的思想2の遊技機によれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果と、抽選判定手段により判定される抽選結果とが一致する可能性が高く、且つ、抽選結果判定手段により判定された抽選結果が、特別遊技状態へ移行する抽選結果を示すものである場合には、抽選条件の比較を行う予定の判定条件情報が残っている場合でも、抽選条件の比較を中止できる。よって、第1比較手段による比較回数を抑制できるので、制御的負担を軽減できるという効果がある。
技術的思想3の遊技機によれば、技術的思想1または2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、報知手段により報知が行われる直前に、条件情報受信手段により受信される条件情報の示す抽選条件と、判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とが第1比較手段により比較される。よって、第1比較手段による比較を行う場合に、直ぐに比較を行わずに、報知手段により報知が行われる直前まで待って比較を行うことができるので、第1比較手段により比較を行う場合に判定情報記憶手段に判定条件情報が記憶されている可能性を高くすることができる。従って、第1比較手段により比較を行える機会を増やせるので、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を用いる処理を実行できる機会を増やせるという効果がある。
技術的思想4の遊技機によれば、所定の始動条件が成立すると、その成立に基づいて乱数情報が乱数情報取得手段により取得されて乱数情報記憶手段に記憶される。そして、その乱数情報記憶手段に複数記憶されている乱数情報が記憶情報取得手段により一つ取得されると、その乱数情報に基づいて、複数の抽選条件うち予め設定される一つの抽選条件における抽選結果が抽選判定手段により判定され、その抽選結果に応じて特別遊技状態へ移行する。また、特別遊技状態へ移行する可能性が高いことを示唆する示唆情報が報知手段により報知され、特別遊技状態が終了した場合に、その後の抽選判定手段による判定が抽選条件設定手段により設定された所定の条件で行われるように、抽選制御手段により制御される。主制御手段では、所定の始動条件が成立すると、抽選条件設定手段により設定されている抽選条件を判断するための情報が第1抽選条件取得手段により取得され、抽選結果判定手段によって、その取得された情報によって判断される抽選条件でその抽選条件の情報に伴い取得される乱数情報が抽選判定手段により判定される場合の抽選結果が判定される。すると、その抽選結果を示す判定結果情報と、その抽選結果の抽選条件を示す判定条件情報とを含む判定情報がサブ制御手段へ判定情報送信手段により送信される。また、抽選条件設定手段により設定される抽選条件が第2抽選条件取得手段により取得されると、その取得された抽選条件を示す条件情報がサブ制御手段へ条件情報送信手段により送信される。サブ制御手段では、主制御手段の条件情報送信手段により送信される条件情報が条件情報受信手段により受信される。そして、主制御手段の判定情報送信手段により送信される判定情報が判定情報受信手段により受信されると、その判定情報の判定結果情報と、判定条件情報とが関連づけられて判定情報記憶手段に記憶される。また、受信された判定情報の判定結果情報に基づいて、報知手段により示唆情報を報知するかが報知判定手段により判定され、ここで、示唆情報を報知すると判定されると、条件情報受信手段により受信された条件情報の示す抽選条件と、判定情報記憶手段に記憶されている判定条件情報の示す抽選条件とが第2比較手段により比較される。そして、その比較結果に基づいて、報知手段により示唆情報を報知するか否かが第2報知制御手段により制御される。
抽選条件設定手段により抽選条件が設定されると、そこで抽選判定手段の抽選条件が変化する可能性がある。仮に、抽選条件が変化すると、抽選条件の変化前に抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、抽選条件の変化後に抽選判定手段により判定される抽選結果の抽選条件とが不一致となるおそれがあり、それぞれの抽選結果が一致しないおそれがある。そのため、抽選条件設定手段により抽選条件が設定されると、それまでに抽選結果判定手段により判定された抽選結果は信用できないものとして、利用することが控えられることがある。そのような場合には、抽選結果判定手段により判定される抽選結果は利用されず無駄になってしまう。技術的思想4の遊技機によれば、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件と、抽選条件設定手段によって設定された抽選条件との関係に基づいて、示唆情報を報知手段により報知させることができる。よって、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を利用することが控えられる場合でも、抽選結果判定手段により判定された抽選結果の抽選条件を利用して、報知手段に示唆情報を報知させることができる。従って、抽選結果判定手段により判定される抽選結果が無駄になることを抑制できるので、抽選結果判定手段により判定される抽選結果を好適に扱うことができるという効果がある。
技術的思想5の遊技機によれば、技術的思想4の遊技機の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、判定情報受信手段により判定情報が受信されると、その判定情報の判定結果情報に基づいて、複数の変動演出において報知手段により示唆情報を報知させるかが報知判定手段により判定される。ここで、示唆情報を報知させると判定されると、抽選判定手段でなされる判定のうち、判定情報記憶手段に記憶されている判定結果情報の示す抽選結果の判定に伴うものの抽選結果に基づいて行われる各変動演出において報知手段により示唆情報が報知されるように、報知設定手段により設定がなされる。そして、第2比較手段による比較の結果、判定条件情報の示す抽選条件と条件情報の示す抽選条件とが不一致となる場合には、表示手段で行われる各変動演出において報知手段により示唆情報が報知されないように、第2報知制御手段により制御がなされる。第2比較手段による比較において、判定条件情報の示す抽選条件と条件情報の示す抽選条件とが不一致となると、抽選結果判定手段により判定された抽選結果と、抽選判定手段により判定される抽選結果とが不一致となるおそれがあるので、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できない。そして、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できなくなると、そこで、抽選判定手段の抽選結果に応じて特別遊技状態へ移行し、その後、抽選条件設定手段により抽選条件が設定され、抽選判定手段の抽選条件が変更されるおそれもあり得る。そのため、次回の比較においても、判定条件情報の示す抽選条件と、条件情報の示す抽選条件とが一致するか否かが不明となり、それ以降の比較についても同様に不明となるので、一旦、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できなくなると、それ以降、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できなくなる。技術的思想5の遊技機によれば、第2比較手段による比較において、判定条件情報の示す抽選条件と条件情報の示す抽選条件とが不一致となり、それ以降、抽選結果判定手段により判定された抽選結果を信用できなくなる場合に、各変動演出において報知手段により示唆情報が報知されないようにできる。よって、抽選結果判定手段により判定された抽選結果のうち、信用できないものが利用されることをより抑制できるので、抽選結果判定手段により判定される抽選結果をより好適に扱うことができるという効果がある。