JP5670233B2 - Liquid-filled vibration isolator - Google Patents
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本発明は、液封入式防振装置に関し、特に、比較的小振幅の振動入力時の低動ばね特性と比較的大振幅の振動入力時の高減衰特性および高動ばね特性とを確保しつつ、比較的高周波数の振動入力時における低動ばね特性を得ることができる液封入式防振装置に関するものである。 The present invention relates to a liquid filled type vibration isolator, and in particular, while ensuring a low dynamic spring characteristic when a relatively small amplitude vibration is input and a high damping characteristic and a high dynamic spring characteristic when a relatively large amplitude vibration is input. The present invention relates to a liquid filled type vibration isolator capable of obtaining a low dynamic spring characteristic at the time of vibration input at a relatively high frequency.
自動車のエンジンを支持固定しつつ、そのエンジン振動を車体フレームへ伝達させないようにする防振装置として、液封入式防振装置が知られている。 A liquid-filled vibration isolator is known as a vibration isolator that supports and fixes an automobile engine and prevents the engine vibration from being transmitted to a vehicle body frame.
例えば、特許文献1には、内筒金具(第1取付け部材)22と外筒金具(第2取付け部材)12との間を弾性体(防振基体)28で連結し、ダイヤフラム36と弾性体28との間に形成される液室38を、隔壁部材(仕切り部材)44によって受圧液室(第1液室)40及び副液室(第2液室)42に仕切ると共に、それら両液室40,42をオリフィス50により連通させた液封入式防振装置が開示される。
For example, in
この液封入式防振装置によれば、オリフィス50による両液室40,42間の流体流動効果や弾性体(防振基体)28の制振効果により、振動減衰機能と振動絶縁機能とを果すことができる。
According to this liquid-filled vibration isolator, the vibration damping function and the vibration insulating function are achieved by the fluid flow effect between the
また、特許文献1は、内筒部材22の内部に空気室23を設け、その空気室23と液室38との間にメンブラン52を配設する。これにより、アイドル状態のように、比較的小振幅の振動入力時には、メンブラン52の弾性変形により、液室38の液圧上昇を抑制して、低動ばね特性を得ることができる。
In
一方で、特許文献1では、メンブラン52の弾性変形により、液室38の液圧上昇が抑制される分、オリフィス50による両液室40,42間の流体流動効果が低下するため、走行時のように、比較的大振幅の振動入力時における高減衰特性・高動ばね特性の発揮が困難となる。
On the other hand, in
これに対し、特許文献2には、外筒金具(第2取付け部材)25内の空間21を仕切部材30によって主液室(第1液室)50と副液室(第2液室)51とに区画し、それら両液室50,51をオリフィス40で連通させるだけでなく、内筒金具(第1取付け部材)2の貫通孔6にアイドルオリフィス12を形成した液封入式防振装置が開示される。
On the other hand, in
この場合、アイドルオリフィス12の終端にはダイヤフラム15が配設され第2副液室16が形成されると共に、第2副液室16内には樹脂製の可動メンブラン19が可動状態で配設される。
In this case, a
この特許文献2によれば、アイドル状態のように、比較的小振幅の振動入力時には、可動メンブラン19と第2副液室16の内壁との間の隙間を介して液体の流動が許容されることで、アイドルオリフィス12の終端に位置するダイヤフラム15の弾性変形により、液圧上昇を抑制する効果と、アイドルオリフィス12を介して主液室50と第2副液室16との間で行われる流体流動効果とを発揮させることができる。
According to
一方、走行時のように、比較的大振幅の振動入力時には、可動メンブラン19が第2副液室16の内壁に当接され隙間が塞がれる(即ち、液体の流動が規制される)ことで、アイドルオリフィス12の終端に位置するダイヤフラム15が弾性変形することを抑制して、弾性変形による液圧の逃げを抑制できる。これにより、オリフィス40を介して主液室50と副液室51との間で行われる流体流動効果により、高減衰特性・高動ばね特性の発揮が可能となる。
On the other hand, when a relatively large amplitude vibration is input, such as during traveling, the movable membrane 19 is brought into contact with the inner wall of the second sub liquid chamber 16 to close the gap (that is, the flow of the liquid is restricted). Thus, the
しかしながら、上述した特許文献2では、液圧上昇の抑制効果を担うダイヤフラム15がアイドルオリフィス12の終端に配設されるため、オリフィス40及びアイドルオリフィス12の両オリフィスが目詰まりする比較的高周波数の振動入力時には、ダイヤフラム15の弾性変形による液圧上昇の抑制効果を得ることができず(即ち、液圧を逃がすことができず)、動ばね特性が高くなるという問題点があった。
However, in
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、比較的小振幅の振動入力時の低動ばね特性と比較的大振幅の振動入力時の高減衰特性および高動ばね特性とを確保しつつ、比較的高周波数の振動入力時における低動ばね特性を得ることができる液封入式防振装置を提供することを目的としている。 The present invention has been made to solve the above-described problems, and includes a low dynamic spring characteristic when a relatively small amplitude vibration is input, and a high damping characteristic and a high dynamic spring characteristic when a relatively large amplitude vibration is input. It is an object of the present invention to provide a liquid filled type vibration isolator capable of obtaining a low dynamic spring characteristic at the time of vibration input at a relatively high frequency while ensuring the above.
請求項1記載の液封入式防振装置によれば、ゴム状弾性体からなると共に、第1取付け部材の第1液室に面する底面に凹設された凹部の開口を閉封することで、凹部を空気が充填された空気室とするメンブレン部材を備えるので、例えば、アイドル状態のように、比較的小振幅の振動入力時には、メンブレン部材の弾性変形により、液封入室(第1液室)の液圧上昇を抑制して、低動ばね特性を確保することができるという効果がある。
According to the liquid-filled vibration isolator according to
また、請求項1によれば、メンブレン部材の剛性に入力振幅に対する非線形性を付与する振幅依存付与手段を備えるので、例えば、走行時のように、比較的大振幅の振動入力時には、メンブレン部材の剛性を振幅依存付与手段により高めて、メンブレン部材を弾性変形し難くすることができる。これにより、液封入室(第1液室)の液圧が逃げることを抑制できるので、オリフィスを介して第1液室と第2液室との間で行われる流体流動効果を発揮させ、高減衰特性・高動ばね特性を確保することができるという効果がある。 In addition, according to the first aspect of the invention, since the amplitude dependence imparting means for imparting the nonlinearity to the input amplitude to the rigidity of the membrane member is provided, for example, when the vibration of a relatively large amplitude is input as in traveling, the membrane member The rigidity can be increased by the amplitude dependence applying means, and the membrane member can be made difficult to elastically deform. As a result, it is possible to suppress the escape of the liquid pressure in the liquid enclosure chamber (first liquid chamber), so that the fluid flow effect performed between the first liquid chamber and the second liquid chamber via the orifice is exhibited, and There is an effect that damping characteristics and high dynamic spring characteristics can be secured.
更に、請求項1によれば、第1取付け部材の第1液室に面する底面に凹設された凹部の開口をメンブレン部材により閉封することで空気室を形成するので、メンブレン部材を第1液室の内壁の一部とすることができる。よって、従来品のように、第1液室とメンブレン部材との間にオリフィスが形成されないので、仕切り部材のオリフィスが目詰まりする比較的高周波数の振動入力時であっても、メンブレン部材の弾性変形により、液封入室(第1液室)の液圧上昇を抑制して、低動ばね特性を得ることができるという効果がある。 According to the first aspect of the present invention, the air chamber is formed by sealing the opening of the concave portion provided in the bottom surface facing the first liquid chamber of the first mounting member with the membrane member. It can be a part of the inner wall of one liquid chamber. Therefore, unlike the conventional product, since the orifice is not formed between the first liquid chamber and the membrane member, the elasticity of the membrane member can be obtained even at the time of relatively high frequency vibration input in which the orifice of the partition member is clogged. Due to the deformation, an increase in the fluid pressure in the fluid sealing chamber (first fluid chamber) can be suppressed, and the low dynamic spring characteristics can be obtained.
以上のように、請求項1によれば、比較的小振幅の振動入力時の低動ばね特性と比較的大振幅の振動入力時の高減衰特性・高動ばね特性とを確保しつつも、比較的高周波数の振動入力時における低動ばね特性を得ることができるという効果がある。
As described above, according to
なお、請求項1記載の「少なくとも第1液室および第2液室を連通させるオリフィスを形成する仕切り部材」とは、少なくとも1本のオリフィスが形成されることを意味する。よって、仕切り部材が2本以上のオリフィスを形成する形態を除外するものではない。また、オリフィスを連通状態と遮断状態とに切り替える切替式として、仕切り部材が構成されても良い。この場合、連通状態と遮断状態とに切り替えられるオリフィスの本数は、限定されない。即ち、切り替えの対象となるオリフィスは、仕切り部材により形成されるオリフィスの内の全て(例えば、仕切り部材により形成されるオリフィスが1本の場合は1本、2本の場合は2本など)のオリフィスであっても良く、一部(例えば、仕切り部材により形成されるオリフィスが2本の内の1本など)のオリフィスのみであっても良い。
In addition, the “partition member that forms an orifice for communicating at least the first liquid chamber and the second liquid chamber” according to
また、請求項1によれば、変位規制部材は、少なくとも1の貫通孔が貫通形成されると共にメンブレン部材と所定間隔を隔てて対向配置される規制板部を備え、第1取付け部材の凹部は、メンブレン部材と所定間隔を隔てて対向すると共に空気室の内壁を形成する内壁部とを備えるので、振動入力に伴いメンブレン部材が変位した場合には、変位規制部材の規制板部または凹部の内壁部によりメンブレン部材を受け止めて、その変位を規制することができる。よって、振幅依存付与手段によるメンブレン部材への振幅依存性の付与を確実に行うことができる。
Further, according to
この場合、請求項1によれば、メンブレン部材の変位は、一方側への変位が変位規制部材により規制され、他方側への変位が第1取付け部材の凹部における内壁部により規制されるので、メンブレン部材の両側に変位規制部材を設ける必要がない。即ち、第1取付け部材の凹部の内壁部が、空気室を形成するための役割と、メンブレン部材の変位を規制する役割とを兼用する。これにより、メンブレン部材の変位を規制するための部材の部品点数を削減して、その分、製品コストの低減を図ることができるという効果がある。 In this case, according to the first aspect , the displacement of the membrane member is regulated by the displacement regulating member while the displacement to the other side is regulated by the inner wall portion in the recess of the first mounting member. There is no need to provide displacement regulating members on both sides of the membrane member. That is, the inner wall portion of the concave portion of the first mounting member serves both as a role for forming the air chamber and a role for regulating the displacement of the membrane member. Thereby, the number of parts of the member for regulating the displacement of the membrane member can be reduced, and the product cost can be reduced correspondingly.
請求項2記載の液封入式防振装置によれば、請求項1に記載の液封入式防振装置の奏する効果に加え、第1取付け部材の内部に貫通形成され、空気室を外部に連通させる連通孔を備えるので、空気室の空気ばね(体積弾性率)を安定に保つことができるという効果がある。即ち、第1取付け部材はエンジン側に取り付けられるため、エンジン温度が上昇すると、その上昇に伴って空気室も暖められ、空気室内の空気が膨張する。そのため、メンブレン部材の弾性変形に寄与する空気室の空気ばねの値に変動が生じ、動的特性の不安定化を招く。これに対し、請求項2によれば、空気室内の空気が膨張した場合には、その膨張分を連通孔により外部へ逃がすことができるので、空気室の圧力変動を抑制して、空気ばねの値を安定に保つことができるという効果がある。その結果、動的特性の安定化を得ることができる。
According to the hydraulic antivibration device according to
請求項3記載の液封入式防振装置によれば、請求項2記載の液封入式防振装置の奏する効果に加え、第1取付け部材は、エンジン側に取り付けられる上端面と反対側となる下端面(底面)に凹部が凹設される柱状体に形成され、連通孔は、凹部の内壁部から上端面に向かって延設される縦孔と、その縦孔に一端が接続されると共に上端面側の外周面に他端が開口される横孔とを備えるので、エンジン側に取り付けられる座面としての上端面の面積を確保しつつ、連通孔を形成することができるという効果がある。また、このように連通孔を縦孔および横孔からなる貫通孔として形成することで、空気室内への異物の侵入を抑制することができるという効果がある。
According to the hydraulic antivibration device according to
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施の形態における液封入式防振装置100の断面図である。
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. FIG. 1 is a cross-sectional view of a liquid-filled
この液封入式防振装置100は、自動車のエンジンを支持固定しつつ、そのエンジン振動を車体フレームへ伝達させないようにするための防振装置であり、図1に示すように、エンジン側に取り付けられる第1取付け金具1と、車体側に取り付けられると共に筒状に形成される第2取付け金具2と、これら両金具1,2を連結すると共にゴム状弾性体から構成される防振基体3とを主に備える。
The liquid-filled
第1取付け金具1は、アルミニウム合金などから略円柱状に形成される。ここで、図2及び図3を参照して、第1取付け金具1の詳細構成について説明する。図2(a)は、第1取付け金具1の上面図であり、図2(b)は、第1取付け金具1の底面図である。また、図3は、図2(a)のIII−III線における第1取付け金具1の断面図である。
The
図2及び図3に示すように、第1取付け金具1は、締結孔11と、突起部12と、張出部13と、凹部14と、連通孔15とを主に備える。締結孔11は、第1取付け金具1の上端面1aに凹設されると共に内周面にめねじが螺刻されたねじ穴であり、エンジン側の取付けボルトが締結される。また、突起部12は、第1取付け金具1の上端面1aから突設される突起であり、エンジン側の部材に凹設された凹部に挿入されることで、第1取付け金具1の位置決めを行う。
As shown in FIGS. 2 and 3, the
張出部13は、第1取付け金具1の外周面から外径方向へ向けてフランジ状に張り出す部位であり、第1取付け金具1の高さ方向(図3上下方向)略中央に位置する。大変位入力時には、張出部13が後述するストッパ金具5に当接することで、ストッパ機能が発揮される。
The overhanging
凹部14は、第1取付け金具1の底面1bに凹設され後述する窪みであり、被圧入壁部14aと、その被圧入壁部14aに連設される内壁部14bと、その内壁部14bから突設される突条部14cとを備える。被圧入壁部14aは、後述する変位規制部材30の筒部31aが内嵌圧入される断面円形の壁面であり、第1取付け金具1の高さ方向(図3上下方向)に沿って略一定の内径を有して形成される。
The
内壁部14bは、凹部14の天井面(図3上側面)を形成する壁面であり、突条部14cの内周側に位置する部分が、被圧入壁部14aと同心で且つ上方(図3上側)へ向けて凸となる球面状に形成されると共に、突条部14cの外周側に位置する部分が、第1取付け金具1の高さ方向(図3上下方向)に垂直な平坦面として形成される。
The
突条部14cは、周方向に連続し図2(b)に示すように被圧入壁部14aと同心の底面視円環状に形成される突条であり、突設先端側が円弧状に湾曲した断面U字状の断面形状に形成される。また、突条部14cの突設先端(図3下側)を結んで形成される面は、突条部14cの外周側に位置する内壁部14bと平行とされる。
The
このように構成された凹部14には、後述するメンブレン部材20と変位規制部材30とが順に装着され、突条部14cの内周側に位置する内壁部14bとメンブレン部材20との間に空気室40が形成される(図1参照)。
A
なお、この空気室40の形成状態では、内壁部14bとメンブレン部材20とが所定の間隔を隔てて対向配置される。この間隔は、走行状態において比較的大振幅の振動が入力された場合に、メンブレン部材20の変位を内壁部14bが受け止め可能な間隔に設定される。
In addition, in the formation state of this
連通孔15は、空気室40を外部に連通させるための貫通孔であり、縦孔15aと、横孔15bとを備える。縦孔15aは、内壁部14bの中心部から上端面1aへ向かって延設される断面円形の孔であり、その縦孔15aの終端は、第1取付け金具1の高さ方向(図3上下方向)において、張出部13と上端面1aとの間に位置する。
The
横孔15bは、第1取付け金具1の高さ方向と平行に延設される断面円形の孔であり、一端側(図3左側)が縦孔15aの終端に接続されると共に、他端側が張出部13と上端面1aとの間において第1取付け金具1の外周面に開口される。
The
なお、縦孔15aの内径は、突条部14cの内周面の内径よりも小径に形成され、本実施の形態では、突条部14cの内径の略0.2倍に設定される。横孔15bの内径は、縦孔15aの内径よりも小径に形成され、本実施の形態では、縦孔15aの略0.5倍に設定される。
In addition, the internal diameter of the
このように、連通孔15は、横孔15bを備え、その横孔15bの他端側を第1取付け金具1の外周面に開口させるので、縦孔15aの終端を上端面1aに開口させる場合と比較して、エンジン側に取り付けられる座面としての上端面1aの面積を確保することができる。
In this way, the
この場合、連通孔15は十分に細く形成される(即ち、縦孔15aの内径が突条部14cの内径よりも小径に形成されると共に、その縦孔15aよりも横孔15bがさらに小径に形成される)ので、連通孔15の形成に伴う第1取付け金具1の剛性の低下を抑制できる。
In this case, the
また、縦孔15aを横孔15bよりも大径とすることで、縦孔15a及び横孔15bの形成がドリル加工や鋳造のいずれで行われる場合であっても、その加工公差を緩やかとして、横孔15bの一端を縦孔15aへ容易かつ確実に接続させることができる。
In addition, by making the
さらに、縦孔15a及び横孔15bの内の一方を他方と異なる径とする場合に、小径とされる孔を、第1取付け金具1の外周面に他端が開口する横孔15bとすることで、上述のように両孔15a,15bの接続の確実化を図りつつ、空気室40(図6参照)内への異物の侵入を抑制することができる。
Furthermore, when one of the
図1に戻って説明する。第2取付け金具2は、防振基体3が加硫成形される筒状金具2aと、その筒状金具2aの下方に取着される底金具2bとを備えて構成される。筒状金具2aは上広がりの開口を有する筒状に、底金具2bは底部が傾斜したカップ状に、それぞれ鉄鋼材料から構成されている。なお、底金具2bの底部には、取付けボルト21と突起部22とが突設される。
Returning to FIG. The
防振基体3は、ゴム状弾性体から断面略円錐台形状に形成され、第1取付け金具1の外周面(底面1bと張出部13との間の外周面)と筒状金具2aの上端開口部の内周面との間に加硫接着されている。また、防振基体3の下端部には、筒状金具2aの内周面を覆うゴム膜3aが連なっており、このゴム膜3aには、後述する仕切り部材4の外周部が密着されている。
The
また、防振基体3の上端部には、第1取付け金具1の張出部13の底面、外周面および上面を覆う覆設部3bが連なっており、大変位入力時に第1取付け金具1の張出部13がストッパ金具5に当接される際には、覆設部3bの弾性変形により緩衝作用が得られる。なお、ストッパ金具5は、筒状金具2aの上端部にかしめ固定される。また、ストッパ金具5の上面側には、ゴム状弾性体から逆カップ状に形成されるカバー部材6が装着される。カバー部材6は、第1取付け金具1が挿通される挿通孔を中央部に備える。
The upper end portion of the
ダイヤフラム7は、ゴム状弾性体から部分球状を有するゴム膜状に形成され、第2取付け金具2(筒状金具2aと底金具2bとの間)に取着される。その結果、このダイヤフラム7の上面側と防振基体3の下面側との間に、液封入室10が形成される。なお、ダイヤフラム7は、その周縁部が、金属材料から上面視円環状に形成される取付け板7aに加硫接着され、取付け板7aが筒状金具2aと底金具2bとの間でかしめ固定されることにより、第2取付け金具2に取着される。
The diaphragm 7 is formed in a rubber film shape having a partial spherical shape from a rubber-like elastic body, and is attached to the second attachment fitting 2 (between the tubular fitting 2a and the bottom fitting 2b). As a result, a
液封入室10には、エチレングリコールなどの不凍性の液体(図示せず)が封入される。液封入室10は、仕切り部材4によって、防振基体3側(図1上側)の第1液室10Aと、ダイヤフラム7側(図1下側)の第2液室10Bとの2室に仕切られる。また、仕切り部材4は、ゴム状弾性体から部分球状を有するゴム膜状に形成される副ダイヤフラムを備え、仕切り部材4の内部には、副ダイヤフラムによって第1液室10Aと区画される第3液室10Cが形成される。
An antifreezing liquid (not shown) such as ethylene glycol is sealed in the
仕切り部材4は、第1液室10A及び第2液室10Bを連通させる第1オリフィスと、第2液室10B及び第3液室10Cを連通させる第2オリフィスとの2本のオリフィスを備える。これにより、液封入式防振装置100は、例えば、シェイク振動とアイドル振動のように、異なる2つの周波数域の振動に対して、液体流動効果(液柱共振効果)による防振効果を発揮することができる。なお、かかる仕切り部材4の詳細構成については、公知の技術(例えば、特開2007−177875号など)と同様であるので、その説明は省略する。
The
第1取付け金具1の底面1bに凹設された凹部14には、メンブレン部材20及び変位規制部材30が装着される。ここで、図4及び図5を参照して、メンブレン部材20及び変位規制部材30について説明する。
A
図4(a)は、メンブレン部材20の上面図であり、図4(b)は、図4(a)のIVb−IVb線におけるメンブレン部材20の断面図である。メンブレン部材20は、ゴム状弾性体から軸心Oを有する上面視円形のゴム膜状に形成される。
4A is a top view of the
なお、詳細には、メンブレン部材20は、中央部に位置し円板状に形成される部位と、その円板状の部位の周縁部が内周面に接続される筒状の部位とを備え、円板状の部位が、凹部14の突条部14cと変位規制部材30の突条部31cとの間に挟持されることで(図6参照)、筒状の部位が両突条部14c,31cに抜き取り不能に係止され、メンブレン部材20の脱落が防止される。
Specifically, the
図5(a)は、変位規制部材30の上面図であり、図5(b)は、図5(a)のVb−Vb線における変位規制部材30の断面図である。変位規制部材30は、圧入部31と、規制板部32とを備え、これら両部位31,32がアルミニウム合金から一体に形成される。
5A is a top view of the
圧入部31は、筒状に形成される筒部31aと、その筒部31aの軸方向一端側(図5(b)下側)に接続され上面視円環状に形成される円環部31bと、その円環部31bの上面側(図5(b)上側面)から突設される突条部31cとを備え、軸心O周りに対称に形成される。
The press-
筒部31aは、第1取付け金具1の凹部14における被圧入壁部14a(図2及び図3参照)に内嵌圧入される部位であり、被圧入壁部14aの内径よりも若干大きな外径に形成される。なお、変位規制部材30は、筒部31aの軸方向一端面(図5(b)上側面)が凹部14の内壁部14bに当接される位置まで軸心O方向へ内嵌圧入される。
The
突条部31cは、周方向に連続する突条であり、突設先端側が円弧状に湾曲した断面U字状の断面形状に形成される。また、突条部31cの突設先端(図5(b)上側)を結んで形成される面は、筒部31aの軸方向他端側(図5(b)上側)の端面と平行とされる。なお、突条部31cの上面視形状は、第1取付け金具1の凹部14における突条部14c(図2及び図3参照)と同径の円環状に形成される。
The
よって、変位規制部材30の圧入部31(筒部31a)が第1取付け金具1の凹部14(被圧入壁部14a)に装着(内嵌圧入)されると、第1取付け金具1の凹部14及び変位規制部材30の両突条部14c,31cがメンブレン部材20を所定の圧縮代で両側から挟持して、メンブレン部材20の周縁部が全周にわたってシール状態とされる。
Therefore, when the press-fit portion 31 (
規制板部32は、圧入部31(円環部31b)の内周側に配設される部位であり、本実施の形態では、図5(a)に示す上面視において、軸心Oから放射直線状に延設される4本の脚部から形成される。よって、これら4本の脚部の間の4箇所に貫通孔が貫通形成され、その貫通孔を介して、液圧がメンブレン部材20に作用される(図1参照)。
The restricting
なお、筒部31aの高さ寸法(軸心O方向寸法、図5(b)上下方向寸法)は、凹部14の被圧入壁部14aに内嵌圧入され、軸方向一端面(図5(b)上側面)が凹部14の内壁部14bに当接されると、軸方向他端面(図5(b)下側面)が第1取付け金具1の底面1bに面一となる寸法に設定される(図1及び図6参照)。
In addition, the height dimension (axial center O direction dimension, FIG.5 (b) vertical dimension) of the
また、筒部31aの軸方向一端側が凹部14の内壁部14bに当接されると、規制板部32とメンブレン部材20とは所定の間隔を隔てて対向配置される。この間隔は、走行状態において比較的大振幅の振動が入力された場合に、メンブレン部材20の変位を規制板部32が受け止め可能な間隔に設定される。
Further, when one end side in the axial direction of the
ここで、規制板部32は、貫通形成される各貫通孔の面積が十分に確保されると共に、その板厚寸法(図5(b)上下方向寸法)が十分に小さくされるので、少なくとも比較的高周波数の振動入力時に、各貫通孔がオリフィスとして機能することはない。即ち、比較的高周波数の振動入力時に、各貫通孔が目詰まりすることはなく、その結果、メンブレン部材20の弾性変形により、第1液室10Aの液圧上昇を抑制して、低動ばね特性を得ることができる。
Here, the restricting
図1へ戻って説明する。第1取付け金具1の凹部14に、メンブレン部材20及び変位規制部材30が順に装着されると、凹部14とメンブレン部材20とにより空気室40が形成される。この空気室40は、連通孔15を介して、外部に連通される。
Returning to FIG. When the
次いで、液封入式防振装置100の組立方法について、図1及び図6を参照して説明する。図6は、図1の一部を拡大して示した液封入式防振装置100の部分拡大断面図である。
Next, an assembly method of the liquid filled type
図1及び図6に示すように、液封入式防振装置100の組み立ては、まず、第1取付け金具1と筒状金具2aとを防振基体3により連結した加硫成形品を加硫金型により加硫成形し、その加硫成形品における第1取付け金具1の凹部14に対し、メンブレン部材20を設置した後、凹部14の被圧入壁部14aに変位規制部材30の圧入部31(筒部31a)を内嵌圧入する。
As shown in FIGS. 1 and 6, the assembly of the liquid-filled
これにより、凹部14の内壁部14bと、変位規制部材30の規制板部32とが、メンブレン部材20を挟んで対向配置されると共に、内壁部14b及び規制板部32とメンブレン部材20の上下面との間には、それぞれ所定間隔が隔てられる。また、メンブレン部材20の周縁部は、凹部14の突条部14cと変位規制部材30の突条部31cとにより挟持され、シール状態とされる。その結果、内壁部14bとメンブレン部材20との対向面間に空気室40が形成される。
As a result, the
空気室40を形成した後は、筒状金具2aの内周側へ仕切り部材4及びダイヤフラム7を順に挿入した後、底金具2bを装着し、筒状金具2aの下端部をかしめ固定すると共に、筒状金具2aの上端部にストッパ金具5をかしめ固定し、カバー部材6を装着することで、液封入式防振装置100の製造が完了する。
After the
以上のように構成された液封入式防振装置100によれば、振動入力時には、変位規制部材30の規制板部32に形成された複数の貫通孔を通じて液封入室10(第1液室10A)の圧力変動がメンブレン部材20に作用され、その結果、メンブレン部材20が変位(弾性変形)される。
According to the liquid-filled
この場合、例えば、アイドル状態のように、比較的小振幅の振動入力時には、メンブレン部材20が、変位規制部材30の規制板部32または凹部14の内壁部14bに規制されることなく、変位(弾性変形)することにより、液封入室10(第1液室10A)の液圧上昇を抑制して、低動ばね特性を確保することができる。
In this case, for example, when a relatively small amplitude vibration is input as in an idle state, the
一方、例えば、走行時のように、比較的大振幅の振動入力時には、メンブレン部材20が、変位規制部材30の規制板部32または凹部14の内壁部14bに当接され、その変位(弾性変形)が規制されることで、剛性が高められる。これにより、液封入室10(第1液室10A)の液圧が逃げることを抑制できるので、流体流動効果を発揮させ、高減衰特性・高動ばね特性を確保することができる。
On the other hand, for example, when a relatively large amplitude vibration is input, such as during traveling, the
更に、液封入式防振装置100によれば、第1取付け部材1の第1液室10Aに面する底面1bに凹設された凹部14の開口をメンブレン部材20により閉封することで空気室40を形成するので、メンブレン部材20を、第1液室10Aを形成する内壁の一部とすることができる。即ち、従来品のように、第1液室10Aとメンブレン部材20との間にオリフィスは形成されないので、仕切り部材4のオリフィスが目詰まりする比較的高周波数の振動入力時であっても、メンブレン部材20の弾性変形により、液封入室10(第1液室10A)の液圧上昇を抑制して、低動ばね特性を得ることができる。
Further, according to the liquid-filled
なお、液封入式防振装置100は、空気室40を外部(大気)に連通させる連通孔40を備えるので、空気室40の空気ばね(体積弾性率)を安定に保つことができる。即ち、第1取付け部材1はエンジン側に取り付けられるため、エンジン温度が上昇すると、その上昇に伴って空気室40も暖められ、空気室40内の空気が膨張する。そのため、メンブレン部材20の弾性変形に寄与する空気室40の空気ばねの値に変動が生じ、動的特性の不安定化を招く。これに対し、連通孔15を備えることで、空気室40内の空気が膨張した場合には、その膨張分を連通孔15により外部へ逃がすことができるので、空気室40の圧力変動を抑制して、空気ばねの値を安定に保つことができる。その結果、動的特性の安定化を得ることができる。
In addition, since the liquid filled
また、メンブレン部材20の変位が変位規制部材30の規制板部32または凹部14の内壁部14bに規制される際に、それらの衝突に起因して衝撃が発生しても、かかる衝撃の発生点から車体までの振動伝達経路には、防振基体3が存在する。よって、衝撃により振動が発生しても、防振基体3により低減して、車体側で異音が発生することを抑制することができる。
In addition, when the displacement of the
ここで、液封入式防振装置100では、メンブレン部材20の変位は、一方側(図6下側)への変位が変位規制部材30の規制板部32により規制され、他方側(図6上側)への変位が凹部14の内壁部14bにより規制されるので、メンブレン部材20の両側に変位規制部材30(規制板部32)を設ける必要がない。即ち、第1取付け部材1の凹部14における内壁部14bが、空気室40を形成するための役割と、メンブレン部材20の変位を規制する役割とを兼用する。これにより、メンブレン部材20の変位を規制するための部材の部品点数を削減して、その分、製品コストの低減を図ることができる。
Here, in the liquid-filled
次いで、図7を参照して、第2実施の形態における液封入式防振装置200について説明する。第1実施の形態では、空気室40を外部(大気)に連通させる場合を説明したが、第2実施の形態における空気室240は、密閉された空間として形成される。なお、第1実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
Next, with reference to FIG. 7, a liquid-filled
図7は、第2実施の形態における液封入式防振装置200の断面図であり、図1に対応する。第2実施の形態における第1取付け金具201は、第1実施の形態における第1取付け金具1に対して、連通孔15の形成が省略されている点を除き、他の構成は同一に形成される。
FIG. 7 is a cross-sectional view of a liquid-filled
よって、第1取付け金具201の凹部14に、メンブレン部材20及び変異規制部材30が順に装着され、メンブレン部材20の周縁部がシール状態とされると、凹部14とメンブレン部材20との間には、密閉された空間(即ち、外部(大気)と連通しない空間)として、空気室240が形成される。
Therefore, when the
なお、第2実施の形態における液封入式防振装置200のように、空気室240が外部と連通されない空間として形成される場合であっても、メンブレン部材20の変位(弾性変形)とその変位の変位規制部材30及び凹部14による規制とにより、第1実施の形態の場合と同様に、比較的小振幅の振動入力時の低動ばね特性と比較的大振幅の振動入力時の高減衰特性・高動ばね特性とを確保しつつも、比較的高周波数の振動入力時における低動ばね特性を得ることができる。
Even when the
次いで、図8を参照して、第3実施の形態におけるメンブレン部材320について説明する。第1実施の形態では、メンブレン部材20の厚み寸法が一定に形成される場合を説明したが、第3実施の形態におけるメンブレン部材320は、一部の厚み寸法が大きくされている。なお、第1実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
Next, the
図8(a)は、第3実施の形態におけるメンブレン部材320の上面図であり、図8(b)は、図8(a)のVIIIb−VIIIb線におけるメンブレン部材320の断面図である。第3実施の形態におけるメンブレン部材320は、第1実施の形態におけるメンブレン部材20に対して、中央部に部分球状の球状部320aが上下両面に突設されている点を除き、他の構成は同一に形成される。このメンブレン部材320によっても、第1実施の形態における場合と同様の効果を得ることができる。
FIG. 8A is a top view of the
ここで、メンブレン部材320の球状部320は、変位規制部材30の規制板部32及び第1取付け金具1の凹部14における内壁部14bの間で挟持される高さ寸法に形成されていても良く、或いは、規制板部32及び内壁部14bの少なくとも一方との間に隙間を有していても良い。メンブレン部材320と規制板部32及び内壁部14bとの衝突を抑制またはその衝突を段階的として、異音の発生を低減することができる。
Here, the
なお、規制板部32及び内壁部14bの間に球状部320aを挟持させる場合には、連通孔15の縦孔15aを、球状部320aによって塞がれない位置に形成する。
When the
一方、球状部320aと内壁部14bとの間に隙間を形成する場合には、球状部320aが内壁部14bへ向けて変位した際に、連通孔15の縦孔15aが球状部320aにより塞がれるように構成しても良い。即ち、メンブレン部材320の球状部320aと連通孔1の縦孔15aとを同心に配置すると共に、縦孔15aの内径を、縦孔15aへ向けて球状に突出する球状部320aの突出部分の外径よりも小さな値に設定する。
On the other hand, when a gap is formed between the
これにより、連通孔15が球状部32aにより塞がれるまでの間は、空気室40の空気ばね(体積弾性率)を低くして、メンブレン部材320の変形性を確保しつつ、連通口15が球状部320aにより塞がれた後は、メンブレン部材320の変位に伴う空気室40内の空気の圧縮により、空気室40の空気ばね(体積弾性率)を高くすることができる。即ち、メンブレン部材320の剛性の振幅依存性(入力振幅に対する非線形性)をより大きくする効果もある。
Thus, until the
次いで、図9を参照して、第4実施の形態におけるメンブレン部材420について説明する。第1実施の形態では、メンブレン部材20の中央部が板状に形成される場合を説明したが、第4実施の形態におけるメンブレン部材420は、中央部が蛇腹条に屈曲して形成されている。なお、第1実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
Next, a
図9(a)は、第4実施の形態におけるメンブレン部材420の上面図であり、図9(b)は、図9(a)のIXb−IXb線におけるメンブレン部材420の断面図である。第4実施の形態におけるメンブレン部材420は、第1実施の形態におけるメンブレン部材20に対して、中央部の形状(蛇腹形状)を除き、他の構成は同一に形成される。このメンブレン部材420によっても、第1実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
FIG. 9A is a top view of the
なお、第4実施の形態では、メンブレン部材420の中央部が蛇腹状に屈曲して形成され、剛性が低くされることで、比較的小振幅の振動入力に対しては、メンブレン部材420の変位(弾性変形)により液封入室10(第1液室10A)の液圧を逃がして、低動ばね特性を確保することができる一方、蛇腹状に屈曲した部位が伸びて展張された状態では、剛性が高くされることで、比較的大振幅の振動入力に対しては、液圧の逃げを抑制して、オリフィスを介して行われる流体流動効果を高めることで、高減衰特性・高動ばね特性を確保することができる。また、比較的高周波数の振動入力に対しては、第1実施の形態の場合と同様に、低動ばね特性を得ることができる。
In the fourth embodiment, the center portion of the
なお、このように、第4実施の形態では、メンブレン部材420自体に非線形特性を持たせることができるので、変位規制部材30の規制板部32を省略すると共に、凹部14の内壁部14bの凹設深さを大きくして、これら両部32、14bによってメンブレン部材420の変位を規制しない構成としても良い。
As described above, in the fourth embodiment, since the
次いで、図10を参照して、第5実施の形態におけるメンブレン部材520について説明する。第1実施の形態では、メンブレン部材20がゴム状弾性体のみから形成される場合を説明したが、第5実施の形態におけるメンブレン部材520は、内部に非伸縮性の布状体520aが埋設されている。なお、第1実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
Next, the
図10(a)は、第5実施の形態におけるメンブレン部材520の上面図であり、図10(b)は、図10(a)のXb−Xb線におけるメンブレン部材520の断面図である。第5実施の形態におけるメンブレン部材520は、第1実施の形態におけるメンブレン部材20に対して、内部に布状体520aが埋設される点を除き、他の構成は同一に形成される。このメンブレン部材420によっても、第1実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
FIG. 10A is a top view of the
布状体520aは、複数本の繊維(本実施の形態では、互いに直行する経糸及び緯糸)を平織りした繊維織布の両面にエラストマーをコーティングした引き布として構成される。なお、エラストマーとしては、メンブレン部材520を加硫する際に架橋反応を得られるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、天然ゴムやSBR、BR、NBR、CR、EPDMなどの架橋タイプのエラストマーが例示される。また、繊維には、ポリアミド繊維を使用することが好ましい。
The cloth-
本実施の形態では、布状体520aは、メンブレン部材520の厚み方向(図10(b)上下方向)中央に埋設されると共に、上面視円形に形成される。なお、布状体520aの外径は、突条部14c,31c(図2及び図5参照)よりも大径に設定されている。即ち、第1取付け金具1の凹部14に装着されると、布状体520aの周縁部が突条部14c,31c間に挟持される。これにより、比較的大振幅の振動入力時には、布状体520aを構成する繊維の張力を利用して、メンブレン部材520の剛性を高くすることができる。
In the present embodiment, the cloth-
よって、第5実施の形態においても、比較的小振幅の振動入力に対しては、メンブレン部材520の変位(弾性変形)により液封入室10(第1液室10A)の液圧を逃がして、低動ばね特性を確保することができる一方、比較的大振幅の振動入力に対しては、液圧の逃げを抑制して、オリフィスを介して行われる流体流動効果を高めることで、高減衰特性・高動ばね特性を確保することができる。また、比較的高周波数の振動入力に対しては、第1実施の形態の場合と同様に、低動ばね特性を得ることができる。
Therefore, also in the fifth embodiment, with respect to vibration input having a relatively small amplitude, the fluid pressure in the liquid sealing chamber 10 (first
なお、このように、第5実施の形態においては、第4実施の形態の場合と同様に、メンブレン部材520自体に非線形特性を持たせることができるので、変位規制部材30の規制板部32を省略すると共に、凹部14の内壁部14bの凹設深さを大きくして、これら両部32、14bによってメンブレン部材420の変位を規制しない構成としても良い。
In this way, in the fifth embodiment, as in the case of the fourth embodiment, the
次いで、図11を参照して、第6実施の形態から第8実施の形態における液封入式防振装置600〜800について説明する。第6実施の形態から第8実施の形態における液封入式防振装置600〜800は、第1実施の形態における液封入式防振装置100に対して、第1取付け金具601〜801に形成される横孔615b〜815bの形成位置(及び縦孔615a〜815aの長さ)が異なる点を除き、他の構成はそれぞれ同一に形成される。
Next, with reference to FIG. 11, liquid-filled
図11(a)は、第6実施の形態における液封入式防振装置600の断面図であり、図1に対応する。第1実施の形態では、横孔15bの他端側がカバー部材6よりも上方となる位置で、第1取付け金具1の外周面に開口される場合を説明したが、第6実施の形態における横孔615bは、カバー部材6よりも下方となる位置で、第1取付け金具601の外周面に他端側を開口させる。なお、第1実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
FIG. 11A is a cross-sectional view of a liquid filled type
この液封入式防振装置600によれば、横孔615bの開口をカバー部材6により覆うことができるので、空気室40内への異物の侵入を抑制することができる。
According to this liquid-filled
図11(b)は、第7実施の形態における液封入式防振装置700の断面図であり、図1に対応する。第1実施の形態では、横孔15bが第1取付け金具1の内部に形成される場合を説明したが、第7実施の形態における横孔715bは、第1取付け金具701の上端面1aに凹設される。なお、第1実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
FIG. 11B is a cross-sectional view of a liquid filled type
この液封入式防振装置700によれば、第1取付け金具401の上端面1aに対し、縦孔715aの終端から第1取付け金具701の外周面まで溝を凹設することで、横孔715bを形成するので、かかる横孔715bの形成に要するコストの削減を図ることができる。
According to this liquid-filled
図11(c)は、第8実施の形態における液封入式防振装置800の断面図であり、図1に対応する。第1実施の形態では、横孔15bが水平に形成される場合を説明したが、第8実施の形態における横孔815bは、縦孔815aの終端から他端側(開口側)へ向けて下降傾斜して形成される。なお、第1実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
FIG. 11C is a cross-sectional view of the liquid filled type
この液封入式防振装置800によれば、横孔815bが下降傾斜して形成されているので、空気室40内への異物の侵入を抑制することができる。
According to this liquid-filled
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。 The present invention has been described above based on the embodiments. However, the present invention is not limited to the above embodiments, and various improvements and modifications can be made without departing from the spirit of the present invention. It can be easily guessed.
上記各実施の形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。また、各構成の大小関係は一例であり、他の関係を採用することは当然可能である。例えば、連通孔15〜815の形成本数は一例であり、2本以上を設けても良い。また、縦孔15a〜815aの内径と横孔15b〜815bの内径との大小関係は一例であり、逆の関係としても良い。
The numerical values given in the above embodiments are merely examples, and other numerical values can naturally be adopted. Moreover, the magnitude relationship of each structure is an example, and it is naturally possible to employ other relationships. For example, the number of communication holes 15 to 815 formed is an example, and two or more may be provided. Further, the magnitude relationship between the inner diameters of the
上記各実施の形態では、仕切り部材4が2本のオリフィスを備えて構成される場合(いわゆるダブルオリフィスタイプ)を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、仕切り部材4を他の構成としても良い。他の構成としては、例えば、第1液室10Aと第2液室10Bとを連通させるオリフィスを1本のみ備える構成(いわゆるシングルオリフィスタイプ)や、異なる特性の2本のオリフィスを備えると共にそれら2本のオリフィスを選択的に切り替える構成(いわゆる切り替え式タイプ、例えば、特開2009−085405号)であっても良い。
In each of the above embodiments, the case where the
上記各実施の形態において説明した液圧上昇とは、液圧の絶対値が増加することを意味し、第1取付け金具1が仕切り部材4へ近接する方向(図1下方)へ相対変位して、第1液室10aが正圧となる場合と、第1取付け金具1が仕切り部材4から離間する方向(図1上方向)へ相対変位して、第1液室10aが負圧となる場合との両者を含む。
The increase in hydraulic pressure described in the above embodiments means that the absolute value of the hydraulic pressure increases, and the
上記各実施の形態では、連通孔15,615〜815の縦孔15a,615a〜815aが軸心Oに一致する位置に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、軸心Oからずれた位置に形成することは当然可能である。なお、横孔15b,615b〜815bについても同様であり、任意の位置に形成することができる。
In each of the above-described embodiments, the case where the
また、上記各実施の形態で説明した連通孔15,615〜815(縦孔15a,615a〜815a及び横孔15b,615b〜815b)の形成角度は一例であり、それらの角度とは異なる他の角度に設定することは当然可能である。
In addition, the formation angles of the communication holes 15, 615 to 815 (
なお、第1取付け金具1,601〜801の少なくとも一部(例えば、張出部13と上端面1aとの間)が横断面長円形状または横断面楕円形状に形成される場合には、第1取付け金具の上面視において、縦孔15a等が長軸上に位置し、かつ、横孔15b等が長軸に沿う位置に形成されても良く、縦孔15a等が短軸上に位置し、かつ、横孔15b等が短軸に沿う位置に形成されても良い。前者の場合には、第1取付け金具の剛性を確保でき、後者の場合には、第1取付け金具への連通口15等の形成コストを低減できる。
In addition, when at least a part of the first mounting
ここで、上記各実施の形態において説明した比較的小振幅の振動としては、例えば、0.05mm〜0.3mmの振幅の振動が、比較的大振幅の振動としては、例えば、0.3mm〜1.5mmの振幅の振動が、比較的高周波数の振動としては、例えば、100Hz以上の振動が、それぞれ例示される。なお、比較的小振幅の振動は、例えば、アイドル状態における振動(問えば、20Hz〜40Hz)が想定され、比較的大振幅の振動は、例えば、走行中のシェイク振動(例えば、10Hz〜20Hz)が想定される。また、比較的高周波数の振動は、上記振幅よりも更に小振幅の振動となる。 Here, as the relatively small amplitude vibration described in each of the above embodiments, for example, a vibration having an amplitude of 0.05 mm to 0.3 mm is used, and as a relatively large amplitude vibration, for example, 0.3 mm to 0.3 mm is used. Examples of the vibration having an amplitude of 1.5 mm and the vibration having a relatively high frequency include vibrations of 100 Hz or more. The relatively small amplitude vibration is assumed to be, for example, vibration in an idle state (for example, 20 Hz to 40 Hz), and the relatively large amplitude vibration is, for example, shake vibration during driving (for example, 10 Hz to 20 Hz). Is assumed. In addition, the vibration having a relatively high frequency becomes a vibration having a smaller amplitude than the above amplitude.
また、請求項に記載の振幅依存付与手段としては、例えば、上記第1から第8実施の形態では、凹部14及び変位規制部材30が、第3から第5実施の形態では、メンブレン部材320,420,520(球状部320a、蛇腹状形状または布状体520a)が、それぞれ該当する。
<その他>
<手段>
技術的思想1の液封入式防振装置は、エンジン側に取り付けられる第1取付け部材と、車体側に取り付けられる第2取付け部材と、前記第2取付け部材および第1取付け部材を連結すると共にゴム状弾性体からなる防振基体と、前記第2取付け部材に取り付けられ前記防振基体との間に液封入室を形成すると共にゴム状弾性体からなるダイヤフラムと、前記液封入室を前記防振基体側の第1液室および前記ダイヤフラム側の第2液室に仕切ると共に少なくとも前記第1液室および第2液室を連通させるオリフィスを形成する仕切り部材と、を備えるものであり、ゴム状弾性体からなると共に、前記第1取付け部材の前記第1液室に面する底面に凹設された凹部の開口を閉封することで、前記凹部を空気が充填された空気室とするメンブレン部材と、前記メンブレン部材の剛性に入力振幅に対する非線形性を付与する振幅依存付与手段と、を備える。
技術的思想2の液封入式防振装置は、技術的思想1の液封入式防振装置において、変位規制部材を備え、前記変位規制部材は、前記第1取付け部材の凹部に内嵌圧入され前記メンブレン部材の周縁部をシールする円環状の圧入部と、前記圧入部の内周側に配設され少なくとも1の貫通孔が貫通形成されると共に前記メンブレン部材と所定間隔を隔てて対向配置される規制板部と、を備え、前記第1取付け部材の凹部は、前記変位規制部材の圧入部が内嵌圧入される被圧入壁部と、前記被圧入壁部に連設され前記メンブレン部材と所定間隔を隔てて対向すると共に前記空気室の内壁を形成する内壁部と、を備え、前記振幅依存付与手段は、前記メンブレン部材の変位を、前記変位規制部材の規制板部または前記凹部の内壁部に規制させることで、前記メンブレン部材に入力振幅に対する振幅依存性を付与する。
技術的思想3の液封入式防振装置は、技術的思想1又は2に記載の液封入式防振装置において、前記第1取付け部材の内部に貫通形成され、前記空気室を外部に連通させる連通孔を備える。
技術的思想4の液封入式防振装置は、技術的思想3に記載の液封入式防振装置において、
前記第1取付け部材は、上端面が前記エンジン側に取り付けられると共に、前記上端面と反対側となる下端面が前記第1液室に面し前記凹部が凹設される前記底面とされ、前記下端面側の外周面に前記防振基体が加硫接着される柱状体に形成され、前記連通孔は、前記凹部の内壁部から前記上端面へ向かって延設される縦孔と、前記縦孔に一端が接続されると共に前記上端面側の外周面に他端が開口される横孔と、を備える。
<効果>
技術的思想1記載の液封入式防振装置によれば、ゴム状弾性体からなると共に、第1取付け部材の第1液室に面する底面に凹設された凹部の開口を閉封することで、凹部を空気が充填された空気室とするメンブレン部材を備えるので、例えば、アイドル状態のように、比較的小振幅の振動入力時には、メンブレン部材の弾性変形により、液封入室(第1液室)の液圧上昇を抑制して、低動ばね特性を確保することができるという効果がある。
また、技術的思想1によれば、メンブレン部材の剛性に入力振幅に対する非線形性を付与する振幅依存付与手段を備えるので、例えば、走行時のように、比較的大振幅の振動入力時には、メンブレン部材の剛性を振幅依存付与手段により高めて、メンブレン部材を弾性変形し難くすることができる。これにより、液封入室(第1液室)の液圧が逃げることを抑制できるので、オリフィスを介して第1液室と第2液室との間で行われる流体流動効果を発揮させ、高減衰特性・高動ばね特性を確保することができるという効果がある。
更に、技術的思想1によれば、第1取付け部材の第1液室に面する底面に凹設された凹部の開口をメンブレン部材により閉封することで空気室を形成するので、メンブレン部材を第1液室の内壁の一部とすることができる。よって、従来品のように、第1液室とメンブレン部材との間にオリフィスが形成されないので、仕切り部材のオリフィスが目詰まりする比較的高周波数の振動入力時であっても、メンブレン部材の弾性変形により、液封入室(第1液室)の液圧上昇を抑制して、低動ばね特性を得ることができるという効果がある。
以上のように、技術的思想1によれば、比較的小振幅の振動入力時の低動ばね特性と比較的大振幅の振動入力時の高減衰特性・高動ばね特性とを確保しつつも、比較的高周波数の振動入力時における低動ばね特性を得ることができるという効果がある。
なお、技術的思想1記載の「少なくとも第1液室および第2液室を連通させるオリフィスを形成する仕切り部材」とは、少なくとも1本のオリフィスが形成されることを意味する。よって、仕切り部材が2本以上のオリフィスを形成する形態を除外するものではない。また、オリフィスを連通状態と遮断状態とに切り替える切替式として、仕切り部材が構成されても良い。この場合、連通状態と遮断状態とに切り替えられるオリフィスの本数は、限定されない。即ち、切り替えの対象となるオリフィスは、仕切り部材により形成されるオリフィスの内の全て(例えば、仕切り部材により形成されるオリフィスが1本の場合は1本、2本の場合は2本など)のオリフィスであっても良く、一部(例えば、仕切り部材により形成されるオリフィスが2本の内の1本など)のオリフィスのみであっても良い。
また、技術的思想1記載の振幅依存付与手段としては、例えば、メンブレン部材の内部にゴム状弾性体よりも剛性が高い部材(例えば、非伸縮性の布状の部材)を埋設し、その部材によりメンブレン部材の所定量以上の変位を規制する形態、或いは、メンブレン部材から所定間隔を隔てた位置に部材を配設し、その部材によりメンブレン部材の所定量以上の変位を規制する形態などが例示される。
この場合、技術的思想1によれば、メンブレン部材は、エンジン側に取り付けられる第1取付け部材に配設されるので、メンブレン部材から車体までの振動伝達経路の一部を防振基体により形成することができる。よって、メンブレン部材の剛性が振幅依存付与手段の機能により高められることに起因して、衝撃(例えば、上記布状の部材が展張される際の衝撃やメンブレンが上記変位を規制する部材に衝突する際の衝撃)が発生しても、かかる衝撃の振動伝達を防振基体により低減して、車体側で異音が発生することを抑制することができる。
技術的思想2記載の液封入式防振装置によれば、技術的思想1記載の液封入式防振装置の奏する効果に加え、変位規制部材は、少なくとも1の貫通孔が貫通形成されると共にメンブレン部材と所定間隔を隔てて対向配置される規制板部を備え、第1取付け部材の凹部は、メンブレン部材と所定間隔を隔てて対向すると共に空気室の内壁を形成する内壁部とを備えるので、振動入力に伴いメンブレン部材が変位した場合には、変位規制部材の規制板部または凹部の内壁部によりメンブレン部材を受け止めて、その変位を規制することができる。よって、振幅依存付与手段によるメンブレン部材への振幅依存性の付与を確実に行うことができる。
この場合、技術的思想2によれば、メンブレン部材の変位は、一方側への変位が変位規制部材により規制され、他方側への変位が第1取付け部材の凹部における内壁部により規制されるので、メンブレン部材の両側に変位規制部材を設ける必要がない。即ち、第1取付け部材の凹部の内壁部が、空気室を形成するための役割と、メンブレン部材の変位を規制する役割とを兼用する。これにより、メンブレン部材の変位を規制するための部材の部品点数を削減して、その分、製品コストの低減を図ることができるという効果がある。
技術的思想3記載の液封入式防振装置によれば、技術的思想1又は2に記載の液封入式防振装置の奏する効果に加え、第1取付け部材の内部に貫通形成され、空気室を外部に連通させる連通孔を備えるので、空気室の空気ばね(体積弾性率)を安定に保つことができるという効果がある。即ち、第1取付け部材はエンジン側に取り付けられるため、エンジン温度が上昇すると、その上昇に伴って空気室も暖められ、空気室内の空気が膨張する。そのため、メンブレン部材の弾性変形に寄与する空気室の空気ばねの値に変動が生じ、動的特性の不安定化を招く。これに対し、技術的思想3によれば、空気室内の空気が膨張した場合には、その膨張分を連通孔により外部へ逃がすことができるので、空気室の圧力変動を抑制して、空気ばねの値を安定に保つことができるという効果がある。その結果、動的特性の安定化を得ることができる。
技術的思想4記載の液封入式防振装置によれば、技術的思想3記載の液封入式防振装置の奏する効果に加え、第1取付け部材は、エンジン側に取り付けられる上端面と反対側となる下端面(底面)に凹部が凹設される柱状体に形成され、連通孔は、凹部の内壁部から上端面に向かって延設される縦孔と、その縦孔に一端が接続されると共に上端面側の外周面に他端が開口される横孔とを備えるので、エンジン側に取り付けられる座面としての上端面の面積を確保しつつ、連通孔を形成することができるという効果がある。また、このように連通孔を縦孔および横孔からなる貫通孔として形成することで、空気室内への異物の侵入を抑制することができるという効果がある。
Further, as the amplitude dependence imparting means described in the claims, for example, in the first to eighth embodiments, the
<Others>
<Means>
The liquid-filled vibration isolator of the
The liquid-filled vibration isolator of the
The liquid-filled vibration isolator according to
The liquid-filled vibration isolator of
The first attachment member has an upper end surface attached to the engine side, a lower end surface opposite to the upper end surface facing the first liquid chamber, and the bottom surface in which the concave portion is provided, The vibration-proof base is formed in a columnar body that is vulcanized and bonded to the outer peripheral surface on the lower end surface side, and the communication hole includes a vertical hole extending from the inner wall portion of the concave portion toward the upper end surface, and the vertical And a horizontal hole having one end connected to the hole and the other end opened on the outer peripheral surface on the upper end surface side.
<Effect>
According to the liquid-filled vibration isolator described in the
Further, according to the
Furthermore, according to the
As described above, according to the
Note that “a partition member that forms an orifice for communicating at least the first liquid chamber and the second liquid chamber” described in the
Further, as the amplitude dependence imparting means described in the
In this case, according to the
According to the liquid-filled vibration isolator described in the
In this case, according to the
According to the liquid-filled vibration isolator described in the
According to the liquid-filled vibration isolator described in the
100,200,600,700,800 液封入式防振装置
1,201,601,701,801 第1取付け金具(第1取付け部材)
1a 上端面
1b 底面
2 第2取付け金具(第2取付け部材)
2a 筒状金具(第2取付け部材の一部)
2b 底金具(第2取付け部材の一部)
3 防振基体
4 仕切り部材
7 ダイヤフラム
10 液封入室
10A 第1液室
10B 第2液室
14 凹部
14a 被圧入壁部
14b 内壁部
15,615,715,815 連通孔
15a,615a,715a,815a 縦孔
15b,615b,715b,815b 横孔
20,320,420,520 メンブレン部材
30 変位規制部材
31 圧入部
31a 筒部(圧入部の一部)
31b 円環部(圧入部の一部)
31c 突条部(圧入部の一部)
32 規制板部
40,240 空気室
100, 200, 600, 700, 800 Liquid-filled
1a
2a Cylindrical bracket (part of the second mounting member)
2b Bottom bracket (part of second mounting member)
3
31b Annular part (part of press-fit part)
31c Projection part (part of press-fit part)
32 Regulating plate 40,240 Air chamber
Claims (3)
ゴム状弾性体からなると共に、前記第1取付け部材の前記第1液室に面する底面に凹設された凹部の開口を閉封することで、前記凹部を空気が充填された空気室とするメンブレン部材と、
前記メンブレン部材の剛性に入力振幅に対する非線形性を付与する振幅依存付与手段と、変位規制部材と、を備え、
前記変位規制部材は、前記第1取付け部材の凹部に内嵌圧入され前記メンブレン部材の周縁部をシールする円環状の圧入部と、前記圧入部の内周側に配設され少なくとも1の貫通孔が貫通形成されると共に前記メンブレン部材と所定間隔を隔てて対向配置される規制板部と、を備え、
前記第1取付け部材の凹部は、前記変位規制部材の圧入部が内嵌圧入される被圧入壁部と、前記被圧入壁部に連設され前記メンブレン部材と所定間隔を隔てて対向すると共に前記空気室の内壁を形成する内壁部と、を備え、
前記振幅依存付与手段は、前記メンブレン部材の変位を、前記変位規制部材の規制板部または前記凹部の内壁部に規制させることで、前記メンブレン部材に入力振幅に対する振幅依存性を付与することを特徴とする液封入式防振装置。 A first attachment member attached to the engine side, a second attachment member attached to the vehicle body side, the vibration-damping base member connecting the second attachment member and the first attachment member and made of a rubber-like elastic body, and the second A liquid-filled chamber is formed between the vibration-proof base and the vibration-proof base attached to the mounting member, and a diaphragm made of a rubber-like elastic body, and the liquid-filled chamber is defined as a first liquid chamber on the vibration-proof base and a diaphragm-side first In a liquid-filled vibration isolator comprising: a partition member that partitions into two liquid chambers and forms an orifice that communicates at least the first liquid chamber and the second liquid chamber.
It is made of a rubber-like elastic body, and by closing the opening of the recess formed in the bottom surface facing the first liquid chamber of the first mounting member, the recess is made an air chamber filled with air. A membrane member;
Amplitude dependence imparting means for imparting non-linearity to the input amplitude to the rigidity of the membrane member, and a displacement regulating member,
The displacement regulating member includes an annular press-fit portion that is press-fitted into a recess of the first mounting member and seals a peripheral portion of the membrane member, and at least one through-hole disposed on the inner peripheral side of the press-fit portion. And a restricting plate portion that is formed to penetrate and face the membrane member at a predetermined interval.
The concave portion of the first mounting member includes a press-fit wall portion into which the press-fit portion of the displacement restricting member is press-fitted, and is opposed to the membrane member that is connected to the press-fit wall portion with a predetermined interval. An inner wall forming an inner wall of the air chamber,
The amplitude dependence imparting means imparts amplitude dependence on input amplitude to the membrane member by restricting displacement of the membrane member to a restriction plate portion of the displacement restriction member or an inner wall portion of the recess. Liquid-filled vibration isolator.
前記連通孔は、前記凹部の内壁部から前記上端面へ向かって延設される縦孔と、前記縦孔に一端が接続されると共に前記上端面側の外周面に他端が開口される横孔と、を備えることを特徴とする請求項2記載の液封入式防振装置。
The first attachment member has an upper end surface attached to the engine side, a lower end surface opposite to the upper end surface facing the first liquid chamber, and the bottom surface in which the concave portion is provided, Formed in a columnar body to which the vibration-proof substrate is vulcanized and bonded to the outer peripheral surface on the lower end surface side,
The communication hole includes a vertical hole extending from the inner wall portion of the recess toward the upper end surface, and a horizontal hole having one end connected to the vertical hole and the other end opened to the outer peripheral surface on the upper end surface side. The liquid-filled vibration isolator according to claim 2 , further comprising a hole.
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