JP5669046B2 - 無線信号の受信方法及び受信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、一つ以上の非希望端末からの干渉信号が到来する環境において、非希望端末からの信号をキャンセルしつつ、一つ以上の希望端末からの信号を受信する干渉キャンセラ技術に関する。
従来から複数のアンテナを有し、アナログフィルタを用いて主信号に指向性を向け、干渉信号を抑圧する方式についての研究が盛んに行われている。予めアナログ回路で信号対雑音電力比を高めるように受信することで、アナログ・デジタル変換器の数を減らすことができ、また、干渉信号の影響を除去することで、信号検出・AGC(Auto gain control)・AFC(Auto frequency control)の精度を高めることができる(例えば、非特許文献1参照)。
しかし、アナログ・デジタル変換器の数がアンテナ素子数より少ない構成では、アナログフィルタの係数を決定するための方法として、ブラインドアルゴリズムを用いる必要がある。ブラインドアルゴリズムを用いる場合、主信号および干渉信号が継続的に到来する通信環境では、従来の技術で有効に動作させることができる。しかしながら、パケット送信に基づくシングルキャリア方式およびOFDM方式による通信では、主信号と干渉信号が独立のタイミングで到来する場合に、従来方式で干渉除去を行うことは難しい。
図6に従来の送受信装置の構成を示す。図6において、1−1〜1−Pはアンテナ、3はアナログフィルタ部、3−1−1〜3−1−Pはアナログフィルタ、4は結合器、5は受信装置、6は信号検出回路、7は復号回路、8はフィルタ係数設定回路である。まず、送信されている信号として、サイクリックプリフィックスを用いた送信信号の場合、時刻nにおけるM×1の情報信号ブロックs(n)にKポイントのガードインターバルとしてサイクリックプリフィックスが付与され、(M+K)×1の送信信号ブロックs’(n)が生成される。
Figure 0005669046
ここで、Tcpは(M+K)×MのGI付加行列であり、
Figure 0005669046
で定義される。
ただし、0K×(M−K)はK×(M−K)の零行列を表し、IM×MはM×Mの単位行列を表す。ここで、s(n)は直交周波数分割多重方式(OFDM)の信号であってもよいし、シングルキャリア伝送方式(SC)の信号であってもよい。
受信アンテナ素子数をPとし、通信路のインパルス応答長をLとすると、p番目のアンテナ素子における通信路の(M×1)のインパルス応答ベクトルは
Figure 0005669046
と表せる。受信ブロックに付加される(M+K)×1の雑音ベクトルをnp(n)とする。ただし、np(n)の各成分は平均0、分散σの白色雑音であるとする。このときアレー出力におけるインパルス応答ベクトル
Figure 0005669046
および雑音ベクトルn’(n)は、P×1のフィルタ係数ベクトル
Figure 0005669046
を用いて、
Figure 0005669046
Figure 0005669046
Figure 0005669046
Figure 0005669046
と書ける。ここで、(・)はエルミート転置を表す。
以下に、各アンテナにより受信された信号についての処理動作を説明する。まず、アンテナ1−i(1≦i≦P)において受信される、時刻nおよび時刻(n−1)に対応する(M+K)×1の受信信号r’i(n)が得られる。ここで、時刻(n−1)に対応する受信信号とは、時刻nの主信号に対する時刻(n−1)の主信号によるシンボル間干渉に相当する信号成分である。アナログフィルタ3では、各アンテナに対応するアナログフィルタ3−i(1≦i≦P)が、フィルタ係数設定回路8により設定された係数wiを受信信号に乗算し、結合器4において各アナログフィルタ3−1〜3−Pからの出力信号を結合し、受信装置5において周波数変換され、デジタル信号として取得された後、信号検出回路6により時刻nの送信信号に対応する受信信号ブロックが
Figure 0005669046
として得られる。
GI除去前の受信信号ブロックは、インパルス応答および熱雑音を用いて、
Figure 0005669046
で与えられる。ここで、H0およびH1は、アレー出力におけるインパルス応答ベクトルの係数を用いて
Figure 0005669046
Figure 0005669046
で定義される(M+K)×(M+K)の行列である。
復号回路8は、まずサイクリックプリフィックスの除去を行う。GI除去行列は
Figure 0005669046
と表せ、これを用いることで、サイクリックプリフィックスが除去され、M×1の受信信号ブロック
Figure 0005669046
を得る。ただし、インパルス応答の次数がサイクリックプリフィックス長以下であること、すなわちK≧L−1を仮定している。
さらに、
Figure 0005669046
Figure 0005669046
とすると、
Figure 0005669046
と表せる。Cはその成分を書き下すことで、
Figure 0005669046
と書ける。
ここで、Cir[a]は、第1列がベクトルaである巡回行列を表す。巡回行列の逆行列は巡回行列であり、また巡回行列は離散フーリエ変換(DFT)行列により対角化される。したがって、行列Cは(k,n)成分が
Figure 0005669046
で与えられるM×MのDFT行列Dを用いて、
Figure 0005669046
と表すことができる。
従来の方式では、アダプティブアレーのフィルタ係数wを、アレー出力のSNRを最大化したり、MMSEアルゴリズムを用いたりして決定することができる。ここで、相関行列〜Rm(〜はRの頭に付く、以下同様)を以下のように定義する。
Figure 0005669046
フィルタ係数wは
Figure 0005669046
を最大化するように決定でき、〜Rmのm=1〜Mの総和として得られる行列の最大固有値に対応する固有ベクトルをwとして決定することができる。
またはMMSEアルゴリズムの最急降下法を用いて、
Figure 0005669046
ここで、w(k)はk回目のイタレーションでのフィルタ係数ベクトル、μはステップサイズパラメータであり、0<μ<1として設定される。このようにしてフィルタ係数ベクトルを得ることができる。復号回路7は受信した信号を復号するとともに、(23)式や(24)式において固有ベクトルwを決定するのに必要な係数をフィルタ係数設定回路8へ出力する。フィルタ係数設定回路8は新たなフィルタ係数を計算し、アナログフィルタ3−1〜3−Mのフィルタ係数を更新する。
OFDMに対しても上記アルゴリズムは同様に用いることができる。OFDMでは、(1)式の情報信号ブロックs(n)が、周波数領域で生成されたKポイントの送信信号d(n)にIDFTを用いて、
Figure 0005669046
と定義され、受信側では、周波数領域で等化した後にIDFTを行うことなく復号することで送信信号が得られる。OFDM信号の送信信号d(n)は、周波数領域のチャネル情報λ1〜λKの逆数を対角要素とする対角行列Γを用いて
Figure 0005669046
として得られる。ここでΓ=Λ−1である。
従来の方法では、各アナログフィルタに単一の係数を指定するため、選択性フェージングが問題となるブロードバンド信号に適用する場合、干渉信号の抑圧効果が小さくなる問題がある。
M. L. Leou and C. C. Yeh, "Novel Hybrid of Adaptive Array and qualizer for Mobile Communications," IEEE Trans. Veh. Technol., vol. 49, pp. 1-10, Jan. 2000.
前述したように、従来の方法では、アナログフィルタにより、通信品質を改善する受信装置において、干渉信号が受信される場合に、選択性フェージング環境において希望信号の抽出効果が小さくなるという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、通信品質を改善する受信装置において、干渉信号が受信される場合に、選択性フェージング環境において希望信号の抽出効果が小さくなるという問題を解決することができる無線信号の受信方法及び受信装置を提供することを目的とする。
本発明は、複数の受信アンテナのそれぞれに、複数の遅延素子とフィルタ係数を乗算する複数の乗算素子を有するアナログフィルタを接続され、前記アナログフィルタのフィルタ係数を制御することにより、希望波の信号品質を改善する無線信号の受信装置における受信方法であって、希望信号を送信するアンテナと前記受信アンテナとの間のインパルス応答を受信処理前に推定するチャネル推定ステップと、前記推定されたインパルス応答を用いて、複数のアナログフィルタの、複数のフィルタ係数からなるフィルタ係数ベクトルを算出するフィルタベクトル推定ステップと、前記算出されたフィルタ係数ベクトルにより、前記受信アンテナのそれぞれから入力された受信信号に重みづけ処理を行う重みづけステップとを有し、前記フィルタベクトル推定ステップは、離散フーリエ行列Dのk番目の行ベクトルdkの巡回行列Dkを用いた相関行列DkDkを対角に並べたブロック対角行列Φk、希望信号のインパルス応答行列 ̄H( ̄はHの頭に付く)、干渉信号のインパルス応答行列 ̄K( ̄はKの頭に付く)、離散フーリエ変換処理のポイント数Mを用いて表せる
Figure 0005669046
を、
Figure 0005669046
の条件下で最小化することによりフィルタ係数を算出することを特徴とする。
本発明は、複数の受信アンテナのそれぞれに、複数の遅延素子とフィルタ係数を乗算する複数の乗算素子を有するアナログフィルタを接続され、前記アナログフィルタのフィルタ係数を制御することにより、希望波の信号品質を改善する無線信号の受信装置における受信方法であって、希望信号を送信する複数のアンテナと前記受信アンテナとの間のインパルス応答 ̄H1〜 ̄HZ( ̄はHの頭に付く)を受信処理前に推定するチャネル推定ステップと、前記推定されたインパルス応答を用いて、複数のアナログフィルタの、複数のフィルタ係数からなるフィルタ係数ベクトルを算出するフィルタベクトル推定ステップと、前記算出されたフィルタ係数により、前記受信アンテナのそれぞれから入力された受信信号に重みづけ処理を行う重みづけステップとを有し、前記フィルタベクトル推定ステップは、α番目の送信アンテナに対し、離散フーリエ行列Dのk番目の行ベクトルdkの巡回行列Dkを用いた相関行列DkDkを対角に並べたブロック対角行列Φk、干渉信号のインパルス応答行列 ̄K( ̄はKの頭に付く)、離散フーリエ変換処理のポイント数Mを用いて表せる
Figure 0005669046
を、
Figure 0005669046
の条件下で最小化することにより、フィルタ係数ベクトルwをα番目の送信アンテナに対するフィルタ係数ベクトルwαとして算出することを特徴とする。
本発明は、前記フィルタベクトル推定ステップは、フィルタ係数ベクトルw、離散フーリエ行列Dのk番目の行ベクトルdkの巡回行列Dkを用いた相関行列DkDkを対角に並べたブロック対角行列Φk、インパルス応答行列 ̄H( ̄はHの頭に付く)、干渉信号のインパルス応答行列 ̄K( ̄はKの頭に付く)、雑音電力と干渉電力の重みを決定するパラメータγ、離散フーリエ変換処理のポイント数Mを用いて、μをステップサイズパラメータとして、逐次的にウエイトを演算し、α番目の送信アンテナに対するj+1回目の逐次演算後のタップ重みをwα(j+1)を
Figure 0005669046
として算出することを特徴とする。
本発明は、得られたフィルタ係数w1〜wQに対し、直交化法を用い、i番目のフィルタ係数ベクトルwに対し、1〜(i−1)番目のフィルタ係数ベクトルw〜w(i−1)に対する直交条件を付加することで、複数の受信装置に対する出力をそれぞれ相関の低い受信信号とすることを特徴とする。例えば、得られたフィルタ係数に対して、
Figure 0005669046
として、i番目のフィルタ係数ベクトルに対し、1〜(i−1)番目のフィルタ係数ベクトルに対し直交条件を付加する。
本発明は、複数の受信アンテナのそれぞれに、複数の遅延素子とフィルタ係数を乗算する複数の乗算素子を有するアナログフィルタを接続され、前記アナログフィルタのフィルタ係数を制御することにより、希望波の信号品質を改善する無線信号の受信装置であって、
希望信号を送信するアンテナと前記受信アンテナとの間のインパルス応答を受信処理前に推定するチャネル推定手段と、前記推定されたインパルス応答を用いて、複数のアナログフィルタの、複数のフィルタ係数からなるフィルタ係数ベクトルを算出するフィルタベクトル推定手段と、前記算出されたフィルタ係数により、前記受信アンテナのそれぞれから入力された受信信号に重みづけ処理を行う重みづけ手段とを備え、前記フィルタベクトル推定手段は、離散フーリエ行列Dのk番目の行ベクトルdkの巡回行列Dkを用いた相関行列DkDkを対角に並べたブロック対角行列Φk、希望信号のインパルス応答行列 ̄H( ̄はHの頭に付く)、干渉信号のインパルス応答行列 ̄K( ̄はKの頭に付く)、離散フーリエ変換処理のポイント数Mを用いて表せる
Figure 0005669046
を、
Figure 0005669046
の条件下で最小化することによりフィルタ係数ベクトルwを算出することを特徴とする。
本発明は、複数の受信アンテナのそれぞれに、複数の遅延素子とフィルタ係数を乗算する複数の乗算素子を有するアナログフィルタを接続され、前記アナログフィルタのフィルタ係数を制御することにより、希望波の信号品質を改善する無線信号の受信装置であって、
希望信号を送信する複数のアンテナと前記受信アンテナとの間のインパルス応答 ̄H1〜 ̄H2( ̄はHの頭に付く)を受信処理前に推定するチャネル推定手段と、前記推定されたインパルス応答を用いて、複数のアナログフィルタの、複数のフィルタ係数からなるフィルタ係数ベクトルを算出するフィルタベクトル推定手段と、前記算出されたフィルタ係数により、前記受信アンテナのそれぞれから入力された受信信号に重みづけ処理を行う重みづけ手段とを備え、前記フィルタベクトル推定手段は、α番目の送信アンテナに対し、離散フーリエ行列Dのk番目の行ベクトルdkの巡回行列Dkを用いた相関行列DkDkを対角に並べたブロック対角行列Φk、干渉信号のインパルス応答行列 ̄K( ̄はKの頭に付く)、離散フーリエ変換処理のポイント数Mを用いて表せる
Figure 0005669046
を、
Figure 0005669046
の条件下で最小化することによりフィルタ係数ベクトルwをα番目の送信アンテナに対するフィルタ係数ベクトルwαとして算出することを特徴とする。
本発明によれば、非同期で到来するパケット信号に対し、干渉信号を抑圧しつつ、希望信号の受信を可能にするという効果が得られる。
本発明の一実施形態の構成を示すブロック図である。 図1に示すアナログフィルタ部3の構成を示す図である。 図1に示す受信装置の変形例の構成を示すブロック図である。 有効性を確認するための計算機シミュレーション結果を示す図である。 有効性を確認するための計算機シミュレーション結果を示す図である。 従来の送受信装置の構成を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態による無線信号の受信装置を説明する。図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、図6に示す従来の装置と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。この図に示す装置が従来の装置と異なる点は、フィルタ係数設定回路8に代えて、チャネル推定回路9と、フィルタベクトル設定回路10が設けられている点である。
ここで、図2を参照して、図1に示すアナログフィルタ部3の詳細な構成を説明する。図2は、図1に示すアナログフィルタ部3の構成を示す図である。アナログフィルタ部3は、受信信号が入力される直列結合された(N−1)個の遅延素子と、各遅延素子の出力に対して重みづけをするN個の乗算素子により構成される。時刻nにおけるM×1の情報信号ブロックs(n)にMポイントIDFTを行ったのち、Kポイント長のサイクリックプリフィックスを付加した(M+K)×1の送信信号ブロックs’(n)は(1)式と同様に与えられる。ここでは、説明を簡単にするために、OFDM信号の送信を考え、(25)式のように、周波数領域の送信信号d(n)を用いて、s(n)を生成するものとする。
ここで、従来と同様にチャネルのインパルス応答長をLとし、p番目の受信アンテナ素子における通信路のインパルス応答を{hp,1,hp,2,...hp,L}とする。(12)、(13)式で用いられるインパルス応答{h1,h2,...hL}が各アンテナで係数wpを乗算した後、和をとった受信信号に対するインパルス応答であるのに対し、{hp,1,hp,2,...hp,L}は各受信アンテナと送信アンテナ、または送信ビームとの間のインパルス応答である点が異なる。p番目の受信アンテナにおけるサイクリックプリフィックス除去前の受信信号ベクトル ̄rp( ̄はrの頭に付く、以下、 ̄は後に続く文字の頭に付く)は
Figure 0005669046
であり、Hp,0およびHp,1は
Figure 0005669046
Figure 0005669046
で定義される(M+K)×(M+K)の行列である。
ここで、 ̄np(n)は、p番目の受信アンテナ素子における(M+K)×1の雑音ベクトルであり、各成分を平均0、分散σの白色雑音であるとする。また、 ̄rI,p(n)は、p番目の受信アンテナ素子における(M+K)×1の干渉信号ベクトルであり、通信相手でない送信端末の送信信号に対応する。また、チャネル推定回路9は各受信アンテナにおけるチャネル情報(インパルス応答)を、受信処理を行う前に予め取得する。例えば、1〜Pのうちいずれか一つのアンテナからのみ信号が受信装置に取得できるようにフィルタ係数を設定し、通信相手から送信される既知信号s(n)を取得することによりチャネル情報を推定し、これをすべてのアンテナについて行うことにより、全アンテナに対応するチャネル情報を推定し、記憶しておく。
広帯域アダプティブアレーにおける受信信号ベクトル ̄r(n)は
Figure 0005669046
で与えられる。ここで、Wp,0とWp,1は
Figure 0005669046
Figure 0005669046
で定義される(M+K)×(M+K)の行列である。
サイクリックプリフィックス除去後のM×1の受信信号ブロックは、
Figure 0005669046
と与えられる。ここで、N−1≦Kを満たすとすると、RcpWp,1=0であり、L+N−2≦Kのもとで、RcpWp,0Hp,1=0である。よって、(43)式の受信信号r(n)は
Figure 0005669046
と表せる。
周波数領域等化(FDE)を行った際の出力となる周波数領域の信号は周波数領域の送信信号d(n)の推定結果となっており、
Figure 0005669046
と推定される。ここで、
Figure 0005669046
と定義すると、RcpHwTcpは巡回行列であることから、
Figure 0005669046
と対角化できる。(45)式におけるΓはΛW−1で与えられる。
FDE後の受信ブロックは、
Figure 0005669046
となる。ただし、
Figure 0005669046
Figure 0005669046
である。
ここでは、FDE出力の雑音電力、および、干渉信号の電力の両方を最小化するタップ重みを使用する。まず、FDE出力の雑音電力を最小にするような広帯域アレーのウエイトについて説明する。まず、(48)式の右辺第2項の雑音電力に係る項Λ −1DRcp(n)をタップ重みで微分する際に取り扱いやすい形にする。雑音電力P
Figure 0005669046
と表せる。
(n)の相関行列は、付加雑音の白色性から
Figure 0005669046
となる。(51)式は
Figure 0005669046
と書き直せる。ここで、Wpは、
Figure 0005669046
であり、
Figure 0005669046
である。
DFT行列のk行m列の要素{D}kmをdk,mと定義すると、ΛW−1DWpのk行目の非ゼロ成分は、テプリッツ行列の性質を利用することにより、下記のように計算できる。
Figure 0005669046
よって、
Figure 0005669046
Figure 0005669046
Figure 0005669046
と定義することで、雑音電力は
Figure 0005669046
と表せる。
ここで、wはアンテナ1〜Pの受信信号にかかるフィルタ係数ベクトル全てを結合させたPN×1の集合フィルタ係数ベクトルであり、ΦkはDkDkをP個対角に並べたブロック対角行列であり、以下のPN×PN行列で表せる。従来方法で用いたwは各アンテナに一つの係数しか決めていなかったため、P×1のベクトルであったのに対し、ここでは、PN×1であることに注意する。
Figure 0005669046
次に、λkを集合フィルタ係数ベクトルwを用いて表現することについて説明する。(46)式のチャネルインパルス応答に注目すると、
Figure 0005669046
と表記できる。ここで、テプリッツ行列の性質から、
Figure 0005669046
ここで、Hpは(N+L−1)×Nの巡回行列、 ̄HはHp〜Hpからなる行列であり、
Figure 0005669046
と定義される。[λW,1...λW,M]は伝搬環境および図2に示すアナログフィルタ部3を含めた通信路の周波数応答であり、
Figure 0005669046
である。
よって、
Figure 0005669046
となる。ただし、dk=[dk,1,...dk,N+L−1]である。これより、雑音電力Pnは
Figure 0005669046
と表せる。
次に、干渉電力の抑圧について説明する。干渉信号は、干渉信号と希望信号の同期が完全にとれていれば、FDEにおける信号処理で分離可能である。本発明は、干渉信号が非同期で受信されており、FDEにおける線形の受信ウエイト演算では、分離できない場合に特に効果が期待できる。干渉波のインパルス応答長をR、p番目の受信アンテナ素子における通信路のインパルス応答ベクトルを[kp,1,kp,2,...,kp,R]とし、希望信号に対し定義されたHp,0とHp,1に対応するものとして、干渉信号に対しKp,0とKp,1をそれぞれ
Figure 0005669046
Figure 0005669046
で定義される(M+K)×(M+K)の行列とする。
(37)式における干渉信号に対応する受信信号 ̄r1,p(n)はKp,0とKp,1および干渉ブロック信号 ̄i(n)を用いて、
Figure 0005669046
と書ける。ただし、 ̄i(n)は希望信号に対するDFTのタイミングと同期していない。R+N−2≦Kを仮定するとWp,0Kp,1=0となることから、広帯域アレー出力で干渉信号成分をゼロにするための条件は
Figure 0005669046
と与えられる。
ここで
Figure 0005669046
と定義すると、上記の条件は、
Figure 0005669046
と表せる。
よって、広帯域アレーにおいて、干渉信号を除去しつつ、雑音電力を最小にするフィルタ係数ベクトルは以下の最適化問題として定式化される。
Figure 0005669046
Figure 0005669046
この解を直接求めるのは困難であるが、干渉信号と雑音の影響のトレードオフを考慮するために制約条件を重み付きのコスト関数に組み込んだ次の制約無し最適化問題を考えることができる。
Figure 0005669046
ここで、γは雑音電力と干渉電力の重みを決定するパラメータである。この問題に対し、最急降下法を適用することにより局所最適解を導出し、これをウエイトとする。具体的なタップの更新式は、μをステップサイズパラメータとして,j回目のイタレーション後のタップ重みをw(j)と定義すると
Figure 0005669046
で与えられる。ここで、
Figure 0005669046
である。
フィルタベクトル設定回路10は、チャネル推定回路9が取得した希望信号を送信している送信アンテナと、各受信アンテナ間のチャネルのインパルス応答を用いて(76)式、(77)式の計算を行い、フィルタ係数を算出する。アナログフィルタ3−1〜3−Pは、フィルタベクトル設定回路10により算出されたフィルタ係数を用いて、受信信号の重みづけ処理を行う。
次に、図3を参照して、図1に示す受信装置の変形例の構成を説明する。図3は、図1に示す受信装置の変形例の構成を示すブロック図である。この図において、図1に示す装置と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。この図に示す装置が図1に示す装置と異なる点は、分配器2−1〜2−Pを設け、複数系統のアナログフィルタ部31〜3Q、アナログフィルタ部31〜3Qと同数の接合器4−1〜4−Q及び受信装置5−1〜5−Qが設けられている点である。図3に示すi番目のアナログフィルタ部3iに用いるフィルタ係数は、アナログフィルタ3i−1〜3i−Pを構成する各N個の乗算素子のフィルタ係数ベクトル全てを結合させたPN×1の集合フィルタ係数ベクトルとして、前述した処理動作と同様に決定される。ただし、Q個のアナログフィルタ部31〜3Qに同様にチャネル情報を用いてフィルタ係数ベクトルを決定すると、全て同じフィルタ係数ベクトルに決定されてしまうため、用いるフィルタ係数がそれぞれ独立となるように制御を加える必要がある。
アナログフィルタ部3i(1≦i≦Q)におけるフィルタ係数ベクトルをw’iとすると、(76)式、(77)式の演算により、w’1〜w’Qを決定できるが(w’iはNP×1のベクトル)、このままでは同じ係数となってしまう。ここでは、複数の送信アンテナからの信号を受信することを考える。チャネル推定回路9は各送信アンテナに対応するチャネル情報(インパルス応答)を、受信処理を行う前に予め取得する。例えば、1〜Pのうちいずれか一つのアンテナからのみ信号が受信装置に取得できるようにフィルタ係数を設定し、通信相手から送信される既知信号s(n)を取得することによりチャネル情報を推定し、これをすべてのアンテナについて行うことにより、全アンテナに対応するチャネル情報を推定し、記憶しておく。この際に、複数の送信アンテナに対応する複数のチャネル情報を取得する。どの送信アンテナに対するチャネル情報であったかについては、受信した信号の時間的な位置、復号したデータの中に含まれる送信局の情報や、アンテナ情報から判断することができる。
すなわち、チャネル情報 ̄Hは、複数の送信アンテナに対し推定され、送信アンテナがZ本あったとすると、チャネル情報 ̄H1〜 ̄Hzが推定される。よって、これに対応するAkもα番目の送信アンテナに対し、
Figure 0005669046
と表せる。
よって、広帯域アレーにおいて、α番目の送信アンテナに対し、干渉信号を除去しつつ、雑音電力を最小にするフィルタ係数ベクトルは以下の最適化問題として定式化される。
Figure 0005669046
Figure 0005669046
または、μをステップサイズパラメータとして,j回目のイタレーション後のタップ重みをw(j)と定義し、
Figure 0005669046
で与えられる。ここで、
Figure 0005669046
である。
ここで、Q<Zの場合には、送信アンテナのうちQ個を選択し、フィルタ係数を演算し、Q=Zの場合は、各送信アンテナに対し最適化したフィルタ係数を用いて受信装置5−1〜5−Qに出力し、Q>Zの場合には、受信装置5−1〜5−Qのうち複数の受信装置が同一の送信アンテナに対応し、フィルタ係数を演算する。このようにすると、いくつかの受信ウエイトが同一のフィルタ係数に収束するが、以下の方法を用いることにより解決できる。
得られたフィルタ係数ベクトルw1〜wQに対し、
Figure 0005669046
として、4−iのアナログフィルタ部において4−1〜4−(i−1)のアナログフィルタと直交するように設定する(直交化法)ことで、互いに独立になるようにフィルタ係数を決定できる。(84)式は直交化法の一例であり、グラム・シュミットの直交化法や、QR分解、ハウスホルダー変換等を用いることもできる。ここでμwを1とすれば、完全に直交する条件となり、0<μw<1とすれば、直交条件を緩めることができ、完全な直交性は得られないが、信号電力が著しく低下することを防ぐことができる。このようにすることで、送信アンテナが1である場合、または、送信アンテナ数が受信側に置いて分からない場合にも、Q個のアナログフィルタ部から独立の受信信号を得ることができる。Q個の受信信号を得ることで、復号回路7においてMIMO通信による受信信号の復号を可能にすることができる。なお、直交化法として、(84)式を用いる方法に加えて、他の公知の方法を用いるようにしてもよい。
次に、前述したフィルタ係数の算出方法の有効性を確認するために計算機シミュレーションを行った結果について説明する。図3および図4は有効性を確認するために計算機シミュレーションを行った結果を示す図である。変復調方式としてQPSK同期検波を用い、DFT長を64(M=64)、サイクリックプリフィックスを16(K=16)とした。伝搬チャネルとして、所望波のインパルス応答長を3(L=3)、干渉波のインパルス応答長を2(R=2)、コスト関数の重みγを10、ステップサイズμを10−5とした。希望波及び干渉波の通信路応答のパス数3及び2は、サイクリックプリフィックス内でランダムに決定した。また、各パスは独立なレイリーフェージングを受けるものとした。前述したフィルタ係数の算出方法の特性を1000個の独立な通信路応答の実現値に対する平均のビット誤り率(Bit Error Rate,BER)により評価した。比較のため、MMSE基準のPost−FFT型アダプティブアレーを用いたときの特性も示す。
PostFFT型のアダプティブアレーでは、受信装置をアンテナ数設置し、全アンテナからの受信信号を信号処理するため、信号処理量および回路コストは本発明の構成より著しく大きい。ただし、Post−FFT型アダプティブアレーでは非同期の干渉があるときにはMMSE基準のウエイトを決定することが困難であるため、この場合は干渉信号がないものとしたときのウエイトを用いる。
図4および5はそれぞれ希望信号と干渉信号の受信電力の比(SIR)を10dBとし、受信アンテナ素子数を5でとした際の、OFDM伝送および、シングルキャリアブロック伝送の誤り率(BER)特性を示している。いずれの図においてもPost−FFT型アレーが最も良好な特性となっている。これはPostFFT型アレーでは、5つのアレーの下にそれぞれアナログ・デジタル変換器を含む受信装置を用いており、デジタル信号処理で信号電力を高めることができるためである。前述した構成では、アナログ・デジタル変換器を含む受信装置は1つでよい。受信装置を1/5に低減しているにもかかわらず、PostFFT型アレーに漸近する特性を持っていることが確認できる。
図4におけるOFDM方式を用いた場合では、BER10−3において、タップ数を5(N=5)とした構成はPostFFT型アレーに対し、0.6dBの特性劣化しかなく、非常にコストパフォーマンスの高い受信装置を実現していることが確認できる。また、図5におけるシングルキャリア伝送に対する特性では、BER10−3において1.4dBの劣化となっており、OFDM方式に比べやや劣化が大きいものの、受信装置を1/5にできることに対し、特性劣化は非常に小さいことが分かる。更に、いずれの場合でも、タップ数を1(N=1)とした場合から、タップ数を増やした場合(N=3)に著しくBER特性を改善しており、広帯域アレー構成が非常に有効であることが分かる。
以上説明したように、複数の受信アンテナのそれぞれに接続された複数のアナログフィルタのフィルタ係数を制御することにより、希望波の信号品質を改善するためのアンテナ指向性制御を行う際に、複数段の遅延素子を備えるアナログフィルタを用いることによって、選択性フェージングによる信号歪を補償する一方、各遅延素子からの出力に対するフィルタ係数の算出において、雑音電力と干渉波の両方を抑制するように制御するようにした。具体的には、(76)、(77)式の計算を行うことによりフィルタ係数を求めるようにした。なお、(76)、(77)式は、雑音電力を最小化すること(最適化問題)を拘束条件の下で、最急降下法により解を導くことにより得るようにしている。この際に、雑音電力と干渉波のどちらに重きを置くかを調整するためのパラメータγを設けた。
従来からアンテナの指向性を制御する技術として、アナログフィルタのフィルタ係数を制御する技術があるが、従来方法では、雑音電力を最小化する手法に着目した制御がなされており、干渉波がある場合に最適な制御となっていないという問題があり、また、広帯域信号を処理する場合に、選択性フェージングにより品質が劣化するという問題がある。前述したような構成とすることで、雑音電力と干渉波の同時に最小化するためのフィルタ係数の算出が可能となり、このフィルタ係数を用いた受信により、干渉波のある環境下でも所望信号の通信品質を改善することが可能となる。
なお、図1における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより無線信号の受信処理(フィルタ係数の算出処理)を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
希望信号のほかに非同期の干渉信号が到来する環境に置いて、広帯域アレーを用いてアナログ・デジタル変換装置を減らしつつ高い伝送品質を得る通信システムを実現することができる。
1−1〜1−P・・・アンテナ、2−1〜2−P・・・分配器、3、31、32、3Q・・・アナログフィルタ部、3−1、3−2、3−P、31−1〜P、32−1〜P、3Q−1〜P・・・アナログフィルタ、4、4−1、4−2、4−Q・・・結合器、5、5−1、5−2、5−Q・・・受信装置、6・・・信号検出回路、7・・・復号回路、9・・・チャネル推定回路、10・・・フィルタ係数設定回路

Claims (6)

  1. 複数の受信アンテナのそれぞれに、複数の遅延素子とフィルタ係数を乗算する複数の乗算素子を有するアナログフィルタを接続され、前記アナログフィルタのフィルタ係数を制御することにより、希望波の信号品質を改善する無線信号の受信装置における受信方法であって、
    希望信号を送信するアンテナと前記受信アンテナとの間のインパルス応答を受信処理前に推定するチャネル推定ステップと、
    前記推定されたインパルス応答を用いて、複数のアナログフィルタの、複数のフィルタ係数からなるフィルタ係数ベクトルを算出するフィルタベクトル推定ステップと、
    前記算出されたフィルタ係数ベクトルにより、前記受信アンテナのそれぞれから入力された受信信号に重みづけ処理を行う重みづけステップとを有し、
    前記フィルタベクトル推定ステップは、離散フーリエ行列Dのk番目の行ベクトルdkの巡回行列Dkを用いた相関行列DkDkを対角に並べたブロック対角行列Φk、希望信号のインパルス応答行列 ̄H( ̄はHの頭に付く)、干渉信号のインパルス応答行列 ̄K( ̄はKの頭に付く)、離散フーリエ変換処理のポイント数Mを用いて表せる
    Figure 0005669046
    を、
    Figure 0005669046
    の条件下で最小化することによりフィルタ係数ベクトルwを算出することを特徴とする受信方法。
  2. 複数の受信アンテナのそれぞれに、複数の遅延素子とフィルタ係数を乗算する複数の乗算素子を有するアナログフィルタを接続され、前記アナログフィルタのフィルタ係数を制御することにより、希望波の信号品質を改善する無線信号の受信装置における受信方法であって、
    希望信号を送信する複数のアンテナと前記受信アンテナとの間のインパルス応答 ̄H1〜 ̄HZ( ̄はHの頭に付く)を受信処理前に推定するチャネル推定ステップと、
    前記推定されたインパルス応答を用いて、複数のアナログフィルタの、複数のフィルタ係数からなるフィルタ係数ベクトルを算出するフィルタベクトル推定ステップと、
    前記算出されたフィルタ係数により、前記受信アンテナのそれぞれから入力された受信信号に重みづけ処理を行う重みづけステップとを有し、
    前記フィルタベクトル推定ステップは、α番目の送信アンテナに対し、離散フーリエ行列Dのk番目の行ベクトルdkの巡回行列Dkを用いた相関行列DkDkを対角に並べたブロック対角行列Φk、干渉信号のインパルス応答行列 ̄K( ̄はKの頭に付く)、離散フーリエ変換処理のポイント数Mを用いて表せる
    Figure 0005669046
    を、
    Figure 0005669046
    の条件下で最小化することにより、フィルタ係数ベクトルwをα番目の送信アンテナに対するフィルタ係数ベクトルwαとして算出することを特徴とする受信方法。
  3. 前記フィルタベクトル推定ステップは、フィルタ係数ベクトルw、離散フーリエ行列Dのk番目の行ベクトルdkの巡回行列Dkを用いた相関行列DkDkを対角に並べたブロック対角行列Φk、インパルス応答行列 ̄H( ̄はHの頭に付く)、干渉信号のインパルス応答行列 ̄K( ̄はKの頭に付く)、雑音電力と干渉電力の重みを決定するパラメータγ、離散フーリエ変換処理のポイント数Mを用いて、μをステップサイズパラメータとして、逐次的にウエイトを演算し、α番目の送信アンテナに対するj+1回目の逐次演算後のフィルタ係数ベクトルwα(j+1)を
    Figure 0005669046
    として算出することを特徴とする請求項1または2に記載の受信方法。
  4. 得られたフィルタ係数w1〜wQに対し、直交化法を用い、i番目のフィルタ係数ベクトルwに対し、1〜(i−1)番目のフィルタ係数ベクトルw〜w(i−1)に対する直交条件を付加することで、複数の受信装置に対する出力をそれぞれ相関の低い受信信号とすることを特徴とする請求項2または3記載の受信方法。
  5. 複数の受信アンテナのそれぞれに、複数の遅延素子とフィルタ係数を乗算する複数の乗算素子を有するアナログフィルタを接続され、前記アナログフィルタのフィルタ係数を制御することにより、希望波の信号品質を改善する無線信号の受信装置であって、
    希望信号を送信するアンテナと前記受信アンテナとの間のインパルス応答を受信処理前に推定するチャネル推定手段と、
    前記推定されたインパルス応答を用いて、複数のアナログフィルタの、複数のフィルタ係数からなるフィルタ係数ベクトルを算出するフィルタベクトル推定手段と、
    前記算出されたフィルタ係数により、前記受信アンテナのそれぞれから入力された受信信号に重みづけ処理を行う重みづけ手段とを備え、
    前記フィルタベクトル推定手段は、離散フーリエ行列Dのk番目の行ベクトルdkの巡回行列Dkを用いた相関行列DkDkを対角に並べたブロック対角行列Φk、希望信号のインパルス応答行列 ̄H( ̄はHの頭に付く)、干渉信号のインパルス応答行列 ̄K( ̄はKの頭に付く)、離散フーリエ変換処理のポイント数Mを用いて表せる
    Figure 0005669046
    を、
    Figure 0005669046
    の条件下で最小化することによりフィルタ係数ベクトルwを算出することを特徴とする受信装置。
  6. 複数の受信アンテナのそれぞれに、複数の遅延素子とフィルタ係数を乗算する複数の乗算素子を有するアナログフィルタを接続され、前記アナログフィルタのフィルタ係数を制御することにより、希望波の信号品質を改善する無線信号の受信装置であって、
    希望信号を送信する複数のアンテナと前記受信アンテナとの間のインパルス応答 ̄H1〜 ̄H2( ̄はHの頭に付く)を受信処理前に推定するチャネル推定手段と、
    前記推定されたインパルス応答を用いて、複数のアナログフィルタの、複数のフィルタ係数からなるフィルタ係数ベクトルを算出するフィルタベクトル推定手段と、
    前記算出されたフィルタ係数により、前記受信アンテナのそれぞれから入力された受信信号に重みづけ処理を行う重みづけ手段とを備え、
    前記フィルタベクトル推定手段は、α番目の送信アンテナに対し、離散フーリエ行列Dのk番目の行ベクトルdkの巡回行列Dkを用いた相関行列DkDkを対角に並べたブロック対角行列Φk、干渉信号のインパルス応答行列 ̄K( ̄はKの頭に付く)、離散フーリエ変換処理のポイント数Mを用いて表せる
    Figure 0005669046
    を、
    Figure 0005669046
    の条件下で最小化することによりフィルタ係数ベクトルwをα番目の送信アンテナに対するフィルタ係数ベクトルwαとして算出することを特徴とする受信装置。
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