JP5668157B1 - 対象物探索装置、対象物探索プログラムおよび人命救助用探索システム - Google Patents

対象物探索装置、対象物探索プログラムおよび人命救助用探索システム Download PDF

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Abstract

【課題】 ハイパースペクトルデータを用いて、探索対象物のスペクトル情報のみならず、探索対象物の空間情報を加味することにより、探索対象物の検出精度を高めることができ、迅速かつ効率的に探索し、的確な救助活動に寄与することができる対象物探索装置、対象物探索プログラムおよび人命救助用探索システムを提供する。【解決手段】 探索対象物を探索する対象物探索装置1であって、ハイパースペクトルデータを取得するハイパースペクトルデータ取得部61と、探索対象物の候補となる探索候補ピクセルをスペクトル分類するスペクトル分類部64と、同質ピクセル領域を特定する同質ピクセル領域特定部67と、同質ピクセル領域の大きさ及び/又は形状が空間情報に合致するか否かを判定する空間情報判定部68と、空間情報に合致する同質ピクセル領域を探索対象物として検出する探索対象物検出部68とを有する。【選択図】 図3

Description

本発明は、ハイパースペクトルデータを用いて探索対象物を探索する技術に関し、特に、海上や雪山等における遭難者や、地震や火事等の被災者を救助するために探索する場合に好適な対象物探索装置、対象物探索プログラムおよび人命救助用探索システムに関するものである。
従来、防災や防犯を目的とした画像処理の中で、人間の肌等を選択的に抽出するための領域抽出技術が知られている。例えば、特開2008−275477号公報には、第1波長及び第2波長の電磁波を対象物に照射して得られる反射波について画像データを取得する画像取得手段と、各フレーム間の画像データの演算に基づき残像係数を算出する残像係数算出手段と、前記残像係数に基づき第1波長及び第2波長における残像を除去した反射強度を算出する強度算出手段と、第1波長及び第2波長の反射強度に基づき背景から抽出対象を抽出する抽出指標を算出する指標算出手段とを有する領域抽出装置が開示されている(特許文献1)。
特開2008−275477号公報
しかしながら、特許文献1に記載された発明は、近赤外での水の強い吸収スペクトルを避けて、人肌を抽出するのに有効な2つの波長を用いて分類するものである。すなわち、単純に人肌のスペクトルを教師データとして抽出しているに過ぎない。このため、特に、探索対象物以外の物体が多く混在している場合には誤抽出が多くなり、抽出精度が低下してしまうおそれがある。
また、特許文献1に記載された発明においては、対象物の画像データを取得するために、所定波長のLED光等を照射する必要がある。このため、照射範囲外の対象物は抽出できない上、高輝度赤外発光ダイオードや、これらの輝度変調を制御する輝度変調部等を用意しなければならないという問題もある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、ハイパースペクトルデータを用いて、探索対象物のスペクトル情報のみならず、探索対象物の空間情報を加味することにより、探索対象物の検出精度を高めることができ、迅速かつ効率的に探索し、的確な救助活動に寄与することができる対象物探索装置、対象物探索プログラムおよび人命救助用探索システムを提供することを目的としている。
本発明に係る対象物探索装置は、二次元画像を構成する各ピクセルごとにスペクトル情報を対応付けてなるハイパースペクトルデータを用いて探索対象物を探索する対象物探索装置であって、ハイパースペクトルカメラから探索エリアの前記ハイパースペクトルデータを取得するハイパースペクトルデータ取得部と、前記探索対象物に関するスペクトル情報としての教師データを記憶する教師データ記憶部を参照し、当該教師データと前記ハイパースペクトルデータの各ピクセルのスペクトル情報とを比較して、前記探索対象物の候補となる探索候補ピクセルをスペクトル分類するスペクトル分類部と、前記探索候補ピクセルのうち、前記スペクトル情報の特徴が共通する探索候補ピクセルが上下左右方向に連続して存在する領域を同質ピクセル領域として特定する同質ピクセル領域特定部と、前記探索対象物の大きさおよび/または形状に関する空間情報を記憶している空間情報記憶部を参照し、前記同質ピクセル領域の大きさおよび/または形状が前記空間情報に合致するか否かを判定する空間情報判定部と、前記空間情報判定部により前記空間情報に合致すると判定された前記同質ピクセル領域を前記探索対象物として検出する探索対象物検出部とを有する
また、本発明の一態様として、前記ハイパースペクトルデータに基づいて、前記探索対象物の背景のスペクトル情報である背景スペクトルモデルを構築する背景スペクトルモデル構築部を有し、前記スペクトル分類部は、前記探索対象物が孤立して存在する場合、前記各ピクセルのスペクトル情報と前記背景スペクトルモデルとのスペクトル距離を算出し、当該スペクトル距離が所定値以上離れているピクセルを前記探索候補ピクセルとして分類してもよい。
さらに、本発明の一態様として、前記背景スペクトルモデル構築部が、海面スペクトルモデルを構築する場合、海面全体のスペクトルをスペクトル方向に一次ローパスフィルター処理したもののうち、所定帯域における輝度のデジタル値が所定の閾値以上のスペクトルを波スペクトルと認識し、当該波スペクトルの集団平均を太陽光の教師スペクトルと推定するとともに、前記海面全体のスペクトルから波スペクトルを除去した海色スペクトルの集団平均を海色の教師反射スペクトルとして推定してもよい。
また、本発明の一態様として、前記一次ローパスフィルター処理は、下記式(1)により表されてもよい。
=[1/(1+K)]X+[K/(1+K)]Yn−1 …式(1)
ただし、X:フィルター処理前のnバンド目の要素(反射強度または反射率)
:フィルター処理後のnバンド目の要素(反射強度または反射率)
n:バンド数
さらに、本発明の一態様として、前記スペクトル分類部によって前記探索候補ピクセルとして分類されなかったピクセル群が1ピクセルの場合、当該ピクセルのスペクトル情報を所定対象物のスペクトル成分ごとに分解するミクセル分解部を有していてもよい。
また、本発明の一態様として、前記スペクトル情報の特徴は、微分スペクトルのピーク、吸収のあるスペクトル、またはスペクトルの形状を用いて特定されてもよい。
さらに、本発明の一態様として、前記ハイパースペクトルカメラが飛行体に搭載されている場合、前記教師データとしての分光反射率を下記式(3)により、前記飛行体上での分光反射強度に換算して補正する教師データ補正部を有していてもよい。
「補正後の教師データ」=「分光反射率」×「飛行体上で計測した環境光スペクトル」 …式(3)
ただし、「分光反射率」=「分光反射強度」×「撮像素子の分光感度」×「物理量への変換係数」
さらに、本発明の一態様として、探索対象物が火炎の存在する領域内の人体である場合、前記スペクトル分類部は、温度範囲が300〜400Kの熱赤外域において数バンドのスペクトル情報を使用し、数点でカーブフィッティングすることで頂点の波長を推定するとともに、ウィーンの変位側から黒体温度を算出し、当該黒体温度に対応するスペクトル情報に基づいて人体を検出してもよい。
本発明に係る対象物探索プログラムは、二次元画像を構成する各ピクセルごとにスペクトル情報を対応付けてなるハイパースペクトルデータを用いて探索対象物を探索する対象物探索プログラムであって、ハイパースペクトルカメラから探索エリアの前記ハイパースペクトルデータを取得するハイパースペクトルデータ取得部と、前記探索対象物に関するスペクトル情報としての教師データを記憶する教師データ記憶部を参照し、当該教師データと前記ハイパースペクトルデータの各ピクセルのスペクトル情報とを比較して、前記探索対象物の候補となる探索候補ピクセルをスペクトル分類するスペクトル分類部と、前記探索候補ピクセルのうち、前記スペクトル情報の特徴が共通する探索候補ピクセルが上下左右方向に連続して存在する領域を同質ピクセル領域として特定する同質ピクセル領域特定部と、前記探索対象物の大きさおよび/または形状に関する空間情報を記憶している空間情報記憶部を参照し、前記同質ピクセル領域の大きさおよび/または形状が前記空間情報に合致するか否かを判定する空間情報判定部と、前記空間情報判定部により前記空間情報に合致すると判定された前記同質ピクセル領域を前記探索対象物として検出する探索対象物検出部としてコンピュータを機能させる。
本発明に係る人命救助用探索システムは、請求項1から請求項8のいずれかに記載の対象物探索装置と、前記対象物探索装置に前記ハイパースペクトルデータを提供するハイパースペクトルカメラと、前記ハイパースペクトルカメラを搭載した飛行体とを有する。
本発明によれば、ハイパースペクトルデータを用いて、探索対象物のスペクトル情報のみならず、探索対象物の空間情報を加味することにより、探索対象物の検出精度を高めることができ、迅速かつ効率的に探索し、的確な救助活動に寄与することができる。
本発明に係る対象物探索装置および対象物探索プログラムを用いた人命救助用探索システムの使用状態を示す図である。 ハイパースペクトルデータの一例を示す図である。 本実施形態のハイパースペクトルカメラおよび対象物探索装置を示すブロック図である。 (a)本実施形態の一次ローパスフィルターを示す図、(b)当該一次ローパスフィルターによる処理前後のスペクトル情報を示すグラフである。 (a)撮影対象が近い場合、および(b)撮影対象が遠い場合において、1ピクセルで取得されるスペクトル情報を示す図である。 本実施形態における同質ピクセル領域を示す図である。 本実施形態の対象物探索装置、対象物探索プログラムおよび人命救助用探索システムにおける事前設定処理を示すフローチャートである。 本実施形態の対象物探索装置、対象物探索プログラムおよび人命救助用探索システムによる対象物探索処理を示すフローチャートである。 火炎の存在する状況下におけるスペクトル情報を示す図である。
以下、本発明に係る対象物探索装置、対象物探索プログラムおよび人命救助用探索システムの一実施形態について図面を用いて説明する。
本実施形態の人命救助用探索システム11は、海上の遭難者を探索・救助するためのシステムに適用したものであり、図1に示すように、本実施形態の対象物探索装置1と、この対象物探索装置1にハイパースペクトルデータを提供するハイパースペクトルカメラ2と、このハイパースペクトルカメラ2を搭載した飛行体10とを有している。以下、各構成について説明する。
なお、本実施形態では、海上の遭難者を探索対象物としているが、これに限定されるものではなく、本発明に係る人命救助用探索システム11は、雪山、山岳、砂漠等における遭難者や、地震や火事等における被災者等の他、海上、雪山、山岳、砂漠、草原等における各種の動物(ペンギン、トド、白熊、鯨、イルカ、熊、シカ、キツネ、ワシ、ライオン、水牛、シマウマ等)を探索対象物とすることも可能である。さらに、探索対象物は、人物や動物等に限定されるものではなく、建築物、乗り物、道具等、探索を必要とする任意の対象物を探索可能である。
まず、ハイパースペクトルカメラ2は、二次元の空間情報と、複数の波長におけるスペクトル情報(ハイパースペクトル情報)とを同時に取得するものである。具体的には、図2に示すように、被写体の二次元画像を構成する各ピクセルごとにスペクトル情報を対応付けてなるハイパースペクトルデータを取得するものである。
本実施形態において、ハイパースペクトルカメラ2は、図3に示すように、主として、被写体からの光を受光する対物レンズ21と、この対物レンズ21からの光をライン状に絞るスリット22と、このスリット22を通過した光を複数の波長領域に分光する回折格子および分光器23と、各波長領域ごとの光を受光するCMOSイメージセンサ等の撮像素子24と、上記スリット22、回折格子・分光器23および撮像素子24を載置して固定する光学ステージ25と、この光学ステージ25をスリット22の直交方向に沿って移動させるステージスキャン機構26と、このステージスキャン機構26を制御し被写体を2次元的に走査させる制御回路27とから構成されている。
以上の構成により、制御回路27が対象物探索装置1からの制御信号に従ってステージスキャン機構26を制御し、光学ステージ25を移動させる。また、スリット22によってライン状に絞られた光は、回折格子・分光器23によって複数の波長領域に分光される。さらに、分光された光は1ラインごとに撮像素子24によって結像され、画像信号として対象物探索装置1に出力される。
なお、ハイパースペクトルカメラ2の構成は、上記構成に限定されるものではなく、ハイパースペクトルデータを取得し得るものであればよい。例えば、上述した本実施形態では、ステージスキャン機構26を用いて走査しているが、この構成に限定されるものではない。例えば、対物レンズ21の焦点位置にMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーを設け、ミラー素子を電気的に傾斜させるようにしてもよい。
また、ハイパースペクトルカメラ2による撮影方法としては、プッシュブルーム方式と、ステージスキャン方式との2種類があり、いずれの方法も適用可能である。ここで、プッシュブルーム方式は、ステージスキャン機構26を用いずに、飛行体10の移動を利用して撮影する方式である。また、ステージスキャン方式は、飛行体10をホバリングまたは超低速飛行の状態にしてハイパースペクトルカメラ2を固定し、ステージスキャン機構26によって撮影する方式である。
つぎに、飛行体10は、ハイパースペクトルカメラ2を搭載し探索エリアの上空を飛行するものである。本実施形態では、飛行体10としてヘリコプターを想定しているが、これに限定されるものではなく、ハイパースペクトルカメラ2を搭載した状態で、所望の探索エリアを飛行しうるものであればよい。例えば、無人のラジコンヘリコプターや、小型飛行機等であってもよい。なお、ハイパースペクトルカメラ2は、スタビライザーカメラに用いられるジャイロ機構を介して飛行体10に搭載されており、撮影中のブレが防止されている。
対象物探索装置1は、ノート型パーソナルコンピュータやスマートフォン等のコンピュータから構成されており、図3に示すように、主として、位置・姿勢検出手段3と、表示入力手段4と、記憶手段5と、演算処理手段6とを有している。以下、各構成手段について詳細に説明する。
位置・姿勢検出手段3は、飛行体10の現在位置や姿勢を検出するものである。本実施形態において、位置・姿勢検出手段3は、飛行体10の現在位置データ(緯度・経度)を出力するGPS(Global Positioning System)受信機、飛行体10の高度データを出力する高度計、および飛行体10の姿勢データを出力するジャイロセンサ等から構成されている。
表示入力手段4は、タッチパネル等で構成されており、位置・姿勢検出手段3による各種の位置・姿勢データをリアルタイム表示したり、ユーザの選択指示を入力するものである。なお、本実施形態では、表示機能および入力機能を兼ね備えた表示入力手段4を使用しているが、この構成に限定されるものではなく、表示機能のみを備えた液晶デイスプレイ等の表示手段、および入力機能のみを備えたキーボード等の入力手段をそれぞれ別個に有していてもよい。
記憶手段5は、各種のデータを記憶するとともに、演算処理手段6が演算処理を行う際のワーキングエリアとして機能するものである。本実施形態において、記憶手段5は、ハードディスク、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等で構成されており、図3に示すように、プログラム記憶部51と、教師データ記憶部52と、空間情報記憶部53と、背景スペクトルモデル記憶部54とを有している。以下、各構成部についてより詳細に説明する。
プログラム記憶部51には、本実施形態の対象物探索装置1を制御するための対象物探索プログラム1aがインストールされている。そして、演算処理手段6が、当該対象物探索プログラム1aを実行することにより、対象物探索装置1としてのコンピュータを後述する各構成部として機能させるようになっている。
なお、対象物探索プログラム1aの利用形態は、上記構成に限られるものではない。例えば、CD−ROMやDVD−ROM等のように、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に対象物探索プログラム1aを記憶させておき、当該記録媒体から直接読み出して実行してもよい。また、外部サーバ等からASP(Application Service Provider)方式やクラウドコンピューティング方式で利用してもよい。
教師データ記憶部52は、探索対象物に関するスペクトル情報(可視/近赤外/短波長赤外/中間赤外/熱赤外等)としての教師データを記憶するものである。本実施形態では、探索対象物が海上の遭難者であるため、探索対象物の教師データとして、人肌、Tシャツ(白)等、遭難者の人体の特徴や身につけている衣服や物品等を想定してスペクトル情報が登録されている。
また、本実施形態では、後述するとおり、探索対象物の検出漏れを低減するとともに検出精度を高めるため、探索対象物の周囲に付随して存在すると推定される付随物体も合わせて検出する。このため、教師データ記憶部52は、当該付随物体のスペクトル情報も教師データとして記憶している。具体的には、付随物体の教師データとして、ライフジャケット(オレンジ、黄、赤、白黒)、救命用浮き輪(オレンジ、赤、白、青)、救命用ロープ(オレンジ、白、黄緑)、ウェットスーツ、船(錆止め塗装、木材オール、プラスチックオール、ゴムボート、モーター)等に関するスペクトル情報が登録されている。
なお、教師データは、探索対象物に応じてスペクトル情報が異なる上、付随物体も探索対象物に応じて適宜変更する必要がある。このため、本実施形態では、想定される様々な物体のスペクトル情報を予めスペクトルデータベースとして外部に構築しておき、探索作業を開始する度に、当該データベースの中から教師データを読み込むようになっている。また、教師データの計測に際しては、環境光(太陽光)や外乱光(大気中の微粒子による散乱光、パスラディアンス等)を計測・評価し、大気補正することが好ましい。
空間情報記憶部53は、探索対象物の大きさおよび/または形状に関する空間情報を記憶するものである。本発明において、空間情報とは、探索対象物の空間的な情報を表すものである。本実施形態では、実際の探索において探索対象物の形状を表すこととなる、探索対象物のサイズを空間情報として登録する。具体的には、探索対象物が海上の遭難者の場合、身体の一部のみが海面に出ていることを考慮し、例えば、空間情報を「10cm≦(最大長)≦2m」等と指定して定義する。また、本実施形態では、付随物体に関する空間情報も合わせて空間情報記憶部53に登録するようになっている。なお、空間情報は、探索対象物のサイズ(大きさ)に限定されるものではなく、探索対象物の幾何学的な形状を用いてもよく、大きさおよび形状の双方を登録してもよい。
背景スペクトルモデル記憶部54は、探索対象物の背景のスペクトル情報である背景スペクトルモデルを記憶するものである。本実施形態では、海上の遭難者を探索対象物としているため、探索エリアの背景は海となる。このため、後述する背景スペクトルモデル構築部63によって構築された海色の教師反射スペクトルが背景スペクトルモデルとして登録される。なお、背景スペクトルモデルは、上記に限定されるものではなく、探索対象物の背景に応じて、雪面を探索するための雪面スペクトルモデル、草原を探索するための草原スペクトルモデル等を適宜登録してもよい。
なお、本実施形態において、記憶手段5には、上述した各種のデータの他に、別途、波長校正可能な撮影ソフトウエア、ハイパースペクトルカメラ2の撮像素子24であるCMOSカメラのドライバ、ハイパースペクトルカメラ2と対象物探索装置1とをUSB接続するためのUSBドライバ、および波長校正データ等が記憶されている。
演算処理手段6は、ハイパースペクトルカメラ2からハイパースペクトルデータを取得し、探索対象物を検出する演算処理を実行するものである。本実施形態において、演算処理手段6は、CPU(Central Processing Unit)等で構成されており、記憶手段5にインストールされた対象物探索プログラム1aを実行することにより、図3に示すように、ハイパースペクトルデータ取得部61と、データ形式変換部62と、背景スペクトルモデル構築部63と、スペクトル分類部64と、ピクセル数判定部65と、ミクセル分解部66と、同質ピクセル領域特定部67と、空間情報判定部68と、探索対象物検出部69として機能するようになっている。以下、各構成部についてより詳細に説明する。
ハイパースペクトルデータ取得部61は、ハイパースペクトルカメラ2から探索エリアのハイパースペクトルデータを取得するものである。本実施形態において、ハイパースペクトルデータ取得部61は、ハイパースペクトルカメラ2の制御回路27に制御信号を出力し、探索エリアをスキャンさせる一方、撮像素子24から出力された画像信号を1ラインごとにハイパースペクトルデータとして取得するようになっている。
データ形式変換部62は、ハイパースペクトルデータの生データを検出処理に適したデータ形式に変換するものである。本実施形態において、データ形式変換部62は、ハイパースペクトルデータ取得部61が取得した生のハイパースペクトルデータを所定の波長間隔ごとに分光し、各波長帯域ごとに光の強度を備えたデータ形式に変換する。なお、ハイパースペクトルカメラ2の撮影高度が数百メートル以上の場合、エアロゾルによる散乱光がバイアスのように混入するため、大気補正を行うことも考慮すべきである。
背景スペクトルモデル構築部63は、探索対象物の背景のスペクトル情報である背景スペクトルモデルを構築するものである。本実施形態において、背景スペクトルモデル構築部63が、海面スペクトルモデルを構築する場合、図1に示すように、ハイパースペクトルカメラ2からブッシュブルーム方式等によって海面のハイパースペクトルデータを取得し、Tot(海面全体のスペクトル)={k∈A:R}を計測する。ただし、A(海面全体のラベル):{k=1,2…,N}、R(スペクトル値)=(rk1,rk2,…rkn−1,rkn)である。
つぎに、背景スペクトルモデル構築部63は、計測されたTot(海面全体のスペクトル)={k∈A:R}をスペクトル方向に一次ローパスフィルター処理することにより、ノイズを除去したものをW(波スペクトル)={k∈A:R}と再定義する。ここで、一次ローパスフィルター処理は、図4(a)に示すように、K:比例制御、D:微分制御(L成分)、1/D:積分制御(C成分)とすると、X=(KD+1)Yであるから、以下の式が成り立つ。
=K(DY)+Y
(DY)=Y−Yn−1
=KY−KYn−1+Y
よって、一次ローパスフィルター処理は、下記式(1)により表される。
=[1/(1+K)]X+[K/(1+K)]Yn−1 …式(1)
ただし、X:フィルター処理前のnバンド目の要素(反射強度又は反射率)
:フィルター処理後のnバンド目の要素(反射強度又は反射率)
n:バンド数
なお、一般に、繰り返し計算では、一次ローパスフィルター処理として、下記式(2)が用いられている。
Y=[1/(1+KD)]X
={1−(KD)+(KD)−(KD)…}X …式(2)
しかしながら、上記式(2)は、‖KD‖<1のときにのみ収束するという収束条件を有している。このため、比例制御の値が、0<K<1の範囲で選択されることとなり、フィルタリング効果が弱い。これに対し、上記式(1)は、右辺にYn−1があることからもわかるとおり、1つ前の計算で行った結果を次の式で使用することにより計算精度が向上されている。また、K≧1でも発散せずに計算でき、収束条件に制限されることがないため、図4(b)に示すように、フィルターとしての精度が高い。
つづいて、背景スペクトルモデル構築部63は、上記一次ローパスフィルター処理された波スペクトルW={k∈A:R}のうち、所定帯域における輝度のデジタル値が所定の閾値以上のスペクトルを波と認識し、波スペクトルW={k∈B:R}を取得する。ただし、Bは波のラベルである。また、本実施形態において、所定帯域は500〜600nmに設定し、所定閾値は、周囲の反射率を数倍した値に設定することが好ましい。
最後に、背景スペクトルモデル構築部63は、上記波スペクトルW={k∈B:R}の集団平均を太陽光の教師スペクトルSun={k∈B:<R>}と推定するとともに、海面全体のスペクトルから波スペクトルを除去した海色スペクトルSea=Tot−W={k∈A−B:R}の集団平均を海色の教師反射スペクトルSea0={k∈A−B:<R>}として推定する。以上のようにして構築された太陽光の教師スペクトルSun、および海色の教師反射スペクトルSea0が、広義の海面スペクトルモデルとして背景スペクトルモデル記憶部54に登録される。
なお、本実施形態では、広義の海面スペクトルモデルを登録しているが、この構成に限定されるものではなく、海色の教師反射スペクトルそのものを指す、狭義の海面スペクトルモデルを登録してもよい。また、上述したとおり、海上や雪山の場合は、波や雪のスペクトルから間接的に太陽光スペクトル(環境光スペクトル)を推定できるが、草原等では別の測定方法を組み合わせて環境光スペクトルを計測する必要がある。
例えば、対象物探索装置1の内部に拡散板(図示せず)を設置し、当該拡散板に環境光を導いて拡散させ、当該拡散された拡散光を撮像素子24に照射することによって環境光スペクトルを測定してもよい。なお、この測定方法は、宇宙における太陽光のように、スペクトルが変化しないことが予め分かっている場合には、撮像素子24の校正に用いることもできる。
スペクトル分類部64は、ハイパースペクトルデータを構成する各ピクセルをスペクトル分類するものである。本実施形態において、スペクトル分類部64は、教師データ記憶部52を参照し、登録されている教師データとハイパースペクトルデータの各ピクセルのスペクトル情報とを比較して、探索対象物の候補となる探索候補ピクセルをスペクトル分類する。
具体的には、スペクトル分類部64は、各ピクセルごとに教師データとのスペクトル距離を算出し、当該スペクトル距離が最も近い教師データに相当する対象物として各ピクセルを分類する。このため、探索対象物の教師データに最も近いスペクトル距離を有するピクセルは、探索対象物を構成するピクセルの候補である探索候補ピクセルとして検出される。なお、本実施形態では、検出漏れを低減し高精度に検出するため、付随物体も探索対象物の候補となる探索候補ピクセルとして検出しているが、この構成に限定されるものではない。
また、本実施形態では、孤立して存在する可能性の高い探索対象物を探索する「孤立モード」と、非探索対象物と混在して存在する可能性の高い探索対象物を探索する「混在モード」という、二つの探索モードを用意している。孤立モードは、検出速度を優先する探索モードである。当該孤立モードが設定された場合、スペクトル分類部64は、各ピクセルのスペクトル情報と背景スペクトルモデルとのスペクトル距離を算出し、当該スペクトル距離が所定値以上離れている全てのピクセル、すなわち背景以外のものと推定される全てのピクセルを探索候補ピクセルとして分類する。
一方、混在モードは、検出精度を優先する探索モードである。当該混在モードが設定された場合、スペクトル分類部64は、背景スペクトルモデルを用いることなく、上述したとおり、探索対象物の教師データに最も近いスペクトル距離を有するピクセルを探索候補ピクセルとして検出する。
なお、スペクトル距離としては、ユークリッド距離、標準ユークリッド距離、マハラノビス距離、コサイン距離および最尤法等を用いることができ、本実施形態では、探索対象物の性質に応じて適宜選択される。具体的には、探索しようとする探索エリア内において、選択可能な全てのスペクトル距離を用いて、スペクトル分類の予備実験を行う。そして、最も分類精度の高いスペクトル距離を、実際の探索に用いるスペクトル距離として選択する。
ただし、スペクトル分類に際しては、ハイパースペクトルカメラ2から撮影対象までの距離が近い場合と、遠い場合とでスペクトル特性が異なる点に留意する。具体的には、図5(a)に示すように、撮影対象が近い場合、二次元画像を構成する1ピクセルに対して、単一の対象物のみのスペクトル情報を多く取得することができる。このため、教師データに従って正しく分類することが可能である。
一方、撮影対象が遠い場合、図5(b)に示すように、撮影対象が小さくなり、1ピクセル内に複数の対象物のスペクトル情報が取得されてしまう。このため、当該ピクセル(以下、ミクセル[Mixed Pixel]という場合がある)のスペクトル情報は、複数のスペクトル情報の線形和の合成となり、探索対象物のスペクトル情報が含まれていたとしても、探索対象物として分類されず検出漏れしてしまうおそれがある。
つまり、スペクトル分類部64によって、探索対象物以外の対象物として分類されたピクセルのうち、1ピクセル以下のサイズのものは、探索対象物を含むミクセルである可能性がある。このため、本実施形態では、そのようなミクセルのスペクトル情報を所定対象物のスペクトル成分ごとに分解するミクセル分解という処理を施している。これにより、ミクセルに含まれる探索対象物も漏らすことなく抽出しうるようになっている。
具体的には、ピクセル数判定部65およびミクセル分解部66によって処理される。ピクセル数判定部65は、スペクトル分類部64によって探索候補ピクセルとして分類されなかったピクセル群が、1ピクセルか否かを判定する。本実施形態において、ピクセル数判定部65は、スペクトル分類部64によって分類された1ライン分の分類結果を参照し、スペクトル情報が一致するピクセルが複数連続しているか否かを判定する。
また、ミクセル分解部66は、ピクセル数判定部65によって1ピクセルと判定されたピクセル(ミクセル)のスペクトル情報を所定対象物のスペクトル成分ごとに分解する。本実施形態において、所定対象物とは、教師データとして登録されている人体や付随物体等である。このため、ミクセル分解部66は、ミクセルのスペクトル情報を当該所定対象物ごとのスペクトル情報およびそれらの各含有率(面積率)に分解する。そして、探索対象物のスペクトル情報が検出された場合、当該ミクセルについても探索候補ピクセルとして検出する。
つぎに、同質ピクセル領域特定部67は、スペクトル分類部64による複数のピクセルラインの分類結果に基づいて、同質ピクセル領域を特定するものである。本実施形態において、同質ピクセル領域とは、スペクトル分類部64によって検出された探索候補ピクセルのうち、スペクトル情報の特徴が共通する探索候補ピクセルが上下左右方向に連続して存在する領域をいう。ここで、スペクトル情報の特徴としては、微分スペクトルのピーク、吸収のあるスペクトル、またはスペクトルの形状を用いて特定してもよい。
また、本実施形態において、同質ピクセル領域特定部67は、ミクセル分解部66によって探索対象物のスペクトル情報が検出された1ピクセルについても同質ピクセル領域として特定する。したがって、同質ピクセル領域特定部67は、図6に示すように、微分スペクトルのピークにあたるピクセルが上下左右方向に連続して存在する領域や、単独で存在する領域を同質ピクセル領域として特定する。
空間情報判定部68は、同質ピクセル領域の大きさまたは形状が、空間情報記憶部53に登録されている空間情報に合致するか否かを判定するものである。本実施形態では、上述したとおり、空間情報記憶部53には、探索対象物の大きさを表すサイズ範囲が空間情報として登録されている。このため、空間情報判定部68は、空間情報記憶部53を参照し、同質ピクセル領域特定部67により特定された同質ピクセル領域のサイズが、空間情報として登録されているサイズ範囲内であるか否かを判定する。
なお、同質ピクセル領域が1ピクセルの場合、空間情報判定部68は、ハイパースペクトルカメラ2から撮像対象までの距離から計算される1ピクセルの大きさと、ミクセル分解部66により算出された探索対象物の含有率(面積率)に基づいて、同質ピクセル領域のサイズを算出する。
探索対象物検出部69は、スペクトル分類の結果等に基づいて、探索対象物を検出するものである。本実施形態において、混在モードに設定されている場合、探索対象物検出部69は、空間情報判定部68により空間情報に合致すると判定された同質ピクセル領域を探索対象物として検出する。一方、孤立モードに設定されている場合、探索対象物検出部69は、スペクトル分類部64によって背景以外のものと分類されたピクセル群からなる探索候補ピクセルを探索対象物として検出する。
また、本実施形態において、ミクセル分解部66がミクセル分解を行った場合であっても同様の検出が行われる。すなわち、混在モードに設定されている場合、探索対象物検出部69は、ミクセル分解によって探索候補ピクセルとして検出されたミクセルが、空間情報判定部68により空間情報が合致すると判定されたときも探索対象物として検出する。一方、孤立モードに設定されている場合、探索対象物検出部69は、ミクセル分解によって探索候補ピクセルとして分類されたミクセルがあれば、当該ミクセルを探索対象物として検出する。
以上のとおり、探索対象物検出部69が探索対象物を検出する方法としては、(1)スペクトル情報および空間情報を同時に用いる方法、(2)スペクトル情報のみを用いる方法、および(3)探索対象物以外の付随物体を探索対象物として検出する方法、の3種類を有している。
なお、本実施形態において、探索対象物検出部69は、探索対象物を検出した場合、その時点の緯度・経度を検出位置として表示入力手段4に表示させたり、図示しないスピーカ等からサイレン音等を発生させ、ユーザに報知するようになっている。
つぎに、本実施形態の対象物探索装置1、対象物探索プログラム1aおよび人命救助用探索システム111による作用について説明する。
本実施形態の対象物探索装置1、対象物探索プログラム1aおよび人命救助用探索システム11を用いて探索対象物を探索する場合、飛行体10としてのヘリコプターにハイパースペクトルカメラ2とともに、本実施形態の対象物探索装置1を搭載し、探索エリアの上空へ飛行する。なお、予め混在モードを選択することが想定されている場合には、事前に背景スペクトルモデルを構築する必要がないため、後述する事前設定処理を行ってから飛行を開始してもよい。
つぎに、各種の事前設定処理を行う。具体的には、図7に示すように、教師データ記憶部52に探索対象物に関連する教師データを登録するとともに(ステップS1)、空間情報記憶部53に探索対象物の空間情報を登録し(ステップS2)、探索対象物を定義する。また、本実施形態では、付随物体に関するスペクトル情報および空間情報を合わせて登録し(ステップS3)、付随物体を定義する。これにより、人体(肌)のスペクトルのように、検出が困難な探索対象物であっても、付随物体の検知を利用することにより探索対象物の候補として検出できるため、検出漏れが減って検出精度が向上する。
つづいて、「孤立モード」と「混在モード」のうち、いずれかの探索モードを選択する(ステップS4)。本実施形態では、孤立モードが選択された場合のみ(ステップS4:YES)、背景スペクトルモデル構築部63が背景スペクトルモデルを構築し(ステップS5)、背景スペクトルモデル記憶部54に登録する。当該背景スペクトルモデルを用いたスペクトル分類では、背景以外のものが全て探索候補ピクセルとして検出される。このため、孤立モードでは、背景スペクトルモデルを用いることにより検出速度を向上する一方、混在モードでは、背景スペクトルモデルを用いないことにより高精細な検出を優先している。
なお、本実施形態では、背景スペクトルモデル構築部63が、収束条件に制限のない一次ローパスフィルター処理を実行して背景スペクトルモデルを構築する。このため、スペクトル情報のノイズが高精度にフィルタリングされ、探索対象物の検出精度が向上する。
最後に、スペクトル分類部64によるスペクトル分類に際して用いられるスペクトル距離を選択する。本実施形態では、上述したとおり、ユークリッド距離、標準ユークリッド距離、マハラノビス距離、コサイン距離および最尤法等の中から、探索対象物の性質に応じて適宜選択する。これにより、スペクトル分類の精度が向上するため、探索対象物の検出精度が向上する。
以上の事前設定処理が完了した後、対象物探索装置1による対象物探索処理を開始する。具体的には、まず、図8に示すように、ハイパースペクトルデータ取得部61が、ハイパースペクトルカメラ2から1ライン分のハイパースペクトルデータを取得する(ステップS11)。
つぎに、データ形式変換部62が、ハイパースペクトルデータの生データを検出処理に適したデータ形式に変換する(ステップS12)。このとき、本実施形態では、ハイパースペクトルカメラ2の撮影高度として500〜800メートル程度が想定されるため、エアロゾルによる散乱光がバイアスのように混入する可能性がある。しかしながら、データ形式変換部62が、データ形式の変換と同時に大気補正を行うため検出精度が向上する。
つづいて、スペクトル分類部64が、ハイパースペクトルデータを構成する各ピクセルをスペクトル分類する(ステップS13)。これにより、各ピクセルが、教師データに相当する様々な対象物に分類され、探索対象物の教師データに最も近いスペクトル距離を有するピクセルが、探索候補ピクセルとして検出される。また、本実施形態では、スペクトル分類部64が、付随物体についても探索候補ピクセルとして検出するため、検出漏れが低減される。一方、探索モードが「孤立モード」に設定されている場合、スペクトル分類部64は、背景スペクトルモデルを用いて、背景以外の全てのものを探索候補ピクセルとして検出する。
スペクトル分類の結果、探索候補ピクセルが検出された場合(ステップS14:YES)、後述するステップS18へと処理が進む。一方、本実施形態では、探索候補ピクセルが検出されなかった場合でも(ステップS14:NO)、ピクセル数判定部65が、探索対象物以外の対象物として分類されたピクセル群のうち、1ピクセルのものがあるか否か判定する(ステップS15)。
その結果、1ピクセルのものがある場合(ステップS15:YES)、ミクセル分解部66が、当該ピクセル(ミクセル)のスペクトル情報を所定対象物のスペクトル成分ごとに分解する(ステップS16)。これにより、遠方に存在する探索対象物がミクセルとして撮影された場合でも探索候補ピクセルとして検出され(ステップS17)、検出漏れが低減する。一方、1ピクセルのものがなかった場合(ステップS15:NO)や、ミクセル中に探索対象物のスペクトル成分が検出されなかった場合(ステップS17:NO)、処理をステップS11へと返す。
上記のとおり、スペクトル分類部64によって探索候補ピクセルが検出された場合(ステップS14:YES)、またはミクセル分解部66によって探索候補ピクセルが検出された場合(ステップS17:YES)、探索モードが判定される(ステップS18)。そして、孤立モードの場合(ステップS18:NO)、探索対象物検出部69が、スペクトル分類部64によって背景以外のものと分類された探索候補ピクセルを探索対象物として検出し、その発見を表示入力手段4やスピーカ等で報知する(ステップS21)。これにより、探索対象物が孤立して存在しているような状況下では、背景以外の全てのものが検出されるため検出精度は低いものの、背景スペクトルモデルを用いてスペクトル分類するため検出処理の高速化が可能となる。
一方、混在モードの場合(ステップS18:YES)、同質ピクセル領域特定部67が、探索候補ピクセルのうち、スペクトル情報の特徴が共通する同質ピクセル領域を特定する(ステップS19)。これにより、探索対象物に関するスペクトル情報のみならず、空間情報が特定されるため、大きさや形状の認識が可能となる。そして、特定された同質ピクセル領域のうち、空間情報判定部68は、空間情報記憶部53に登録されている空間情報に合致する同質ピクセル領域があるか否かを判定する(ステップS20)。
その結果、空間情報に合致する同質ピクセル領域が抽出された場合(ステップS20:YES)、探索対象物検出部69は、当該同質ピクセル領域を探索対象物として検出する(ステップS21)。これにより、探索対象物とスペクトル情報および空間情報の双方が一致するピクセルだけが探索対象物として検出される。一方、探索対象物としてスペクトル分類されたとしても、空間情報が合致しないピクセルについては探索対象物として検出されない。
以上のとおり、探索対象物が検出されると(ステップS21:YES)、探索対象物検出部69が、探索対象物の発見を表示入力手段4やスピーカ等で報知する(ステップS22)。これにより、探索対象物が多数の非探索対象物と混在して存在しているような状況下においては、探索対象物に関連する全ての教師データを用いてスペクトル分類するため検出処理に時間がかかるものの、探索対象物のスペクトル情報のみならず、探索対象物の空間情報を加味した上で探索対象物か否かを判定するため、高精度な検出処理が可能となる。
なお、空間情報に合致する同質ピクセル領域が検出されなかった場合や(ステップS20:NO)、探索対象物の発見後も探索作業を続行する場合(ステップS22:NO)、処理はステップS11へと戻る。
また、探索対象物の発見が報知されると(ステップS21)、表示入力手段4に表示された位置データに基づいて飛行体10としてのヘリコプターを降下させるとともに、ユーザが目視で探索対象物としての遭難者を確認できるため、速やかに救助作業を遂行することができる。
以上のような本実施形態によれば、以下のような効果を奏する。
1.スペクトル情報のみならず、空間情報を加味することにより、多数の非探索対象物が混在する状況下であっても、探索対象物の検出精度を向上することができる。
2.探索対象物が孤立している状況下では、背景スペクトルモデルを用いて検出速度を向上することができる。
3.高精度な海面スペクトルモデルを構築でき、海上の遭難者を漏れなく探索することができる。
4.収束条件に制限されない一次ローパスフィルターによって、背景スペクトルモデルを構築する際のノイズを高精度に除去することができる。
5.ミクセルに含まれる遠方の探索対象物であっても、漏らさずに検出し検出精度を向上することができる。
6.海上や雪山等における遭難者や、地震や火事等の被災者等を高精度に探索し、迅速かつ効率的に救助を行うことができる。
なお、本発明に係る対象物探索装置1、対象物探索プログラム1aおよび人命救助用探索システム11は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
例えば、対象物探索装置1に通信モジュール等から構成される通信手段を設け、通信機能を実装するようにしてもよい。これにより、スペクトルデータベースをネットワーク上のWEBサーバ等に構築しておき、インターネットや電話回線等等の専用回線を介してダウンロードすることも可能である。
また、上述した本実施形態では、飛行体10に対象物探索装置1を搭載しているが、この構成に限定されるものではない。すなわち、対象物探索装置1が、飛行体10に搭載されるハイパースペクトルカメラ2との間で無線通信可能に構成されていれば、陸上の探索・救助センタ側に設置してもよい。これにより、探索・救助センタでは、複数の飛行体10からハイパースペクトルデータを取得し、広範囲における探索・救助作業を一括管理することができる。
さらに、上述した本実施形態では、海上の遭難者を探索対象物としているが、これに限定されるものではなく、例えば、森林火災現場における人命救助用探索システム11として利用することもできる。この場合、スペクトル分類部64は、図9に示すように、黒帯輻射から人体の温度を推定するために、300〜400Kの範囲で数バンドのスペクトル情報を使用する。そして、数点でカーブフィッティングすることにより頂点の波長λを推定し、ウィーンの変位則(λT=2899[μm・K])から黒体温度Tを算出し、当該黒体温度に対応するスペクトル情報に基づいて人体を検出する。この際、熱赤外域(8〜12μm)において、スペクトル情報に空間情報を加味してスペクトル分類を行うことにより、火炎の存在する状況下でも人体を検出することができる。
また、熱赤外スペクトルを測定可能なハイパースペクトルカメラ2によってハイパースペクトルデータを取得するとともに、マルチスペクトルの教師データを使用することにより、夜間でもスペクトル分類が可能となるため、夜間モードとして利用することができる。
さらに、赤外線の透過性を積極的に利用することにより、物陰に隠れた探索対象物を探索することもできる。具体的には、地中、雪中(雪崩で埋まった場合)、海中、濁流中、森林中などにおいて、熱赤外スペクトルを探索の補助に使用することができる。
また、上述した本実施形態では、教師データとして、物理量である分光反射率を用いているところ、当該分光反射率は、撮像素子24から出力された一次データに「撮像素子24の分光感度」と「物理量への変換係数」とを乗じて得られるものである。一方、太陽照度は、雲などの影響により一時間ほどでも数倍から数十倍に変動することがあり、散乱も加わるので前記一次データにはノイズが多い。このため、当該一次データを対象物からの反射と環境光とに分けて計測し、その波長別の比([対象物の反射強度]/[環境光の反射強度])としての分光照度を計算すると、分光感度の低い赤外側では反射率がノイズで埋もれてしまう。
すなわち、分光照度が大きいときはシグナルが大きく、S(Signal)/N(Noise)比を1より大きく確保できるため計算精度は良い。しかしながら、分光照度が小さい場合には、S/N比が1以下となり、シグナルから暗電流を引くときの平均値の取り方によってはマイナスになることもあるため、誤差が非常に大きい。このときの分光照度から反射率を求めると、誤差が100%を超えて発散してしまう。
上記問題を解決するためには、教師データとして、分光反射率(=反射強度/照度)ではなく、照度で除算する前の反射強度を用いなければならない。ただし、無次元の物理量である分光反射率に無理に合わせようとすると、演算の順番によっては発散したり誤差が増大する。そこで、誤差が増大することのない「中間的な数値」を定義し、当該「中間的な数値」を物理量であるかのように受け渡しを行ってもよい。
具体的には、教師データを補正するための補正データとして、撮像素子24の出力値である反射強度と、撮像素子24の分光感度とを記憶手段5の補正データ記憶部(図示せず)に登録する。また、別途、撮影現場において環境光スペクトルを計測し、演算処理手段6へ入力する。このとき、本実施形態のように、ハイパースペクトルカメラ2を飛行体10に搭載して撮影する場合には、飛行体10上で計測した環境光スペクトルを使用する。
以上のデータに基づいて、演算処理手段6の一機能としての教師データ補正部が、教師データとしての分光反射率を下記式(3)により、飛行体10上での分光反射強度に換算して補正する。
「補正後の教師データ(飛行体上での分光反射強度)」=「分光反射率」×「飛行体上で計測した環境光スペクトル」 …式(3)
ただし、「分光反射率」=「分光反射強度」×「撮像素子の分光感度」×「物理量への変換係数」
ここで、上記演算子「×」は、各要素の間での数値的処理を行うことを意味するものとし、要素間での具体的な数値間の処理方法については、その都度で定義して決めるものとする。その意味において、「分光反射率」は、上記のとおり、「分光反射強度」を表す数値の集合と、「撮影素子の分光感度」を表す数値の集合と、「物理量(離散化された分光反射率)への変換係数」の数値の集合の演算によって定まる数値の集合と定義される。
以上のとおり、教師データ補正部によって補正された教師データは、上述した「中間的な数値」となる。このため、スペクトル分類部64が、当該教師データを用いることより、探索対象物がミクセルに含まれる場合であっても、検出精度を向上することができる。なお、上記分光反射強度は絶対値ではなく相対値でよい上、撮影現場で1回だけ環境光を測定して登録すればよく、リアルタイムに計測する必要もない。また、「中間的な数値」は、一意的に決められるものではなく、その都度考えながら決めるべき性質のものである。
1 対象物探索装置
1a 対象物探索プログラム
2 ハイパースペクトルカメラ
3 位置・姿勢検出手段
4 表示入力手段
5 記憶手段
6 演算処理手段
10 飛行体
11 人命救助用探索システム
21 対物レンズ
22 スリット
23 回折格子・分光器
24 撮像素子
25 光学ステージ
26 ステージスキャン機構
27 制御回路
51 プログラム記憶部
52 教師データ記憶部
53 空間情報記憶部
54 背景スペクトルモデル記憶部
61 ハイパースペクトルデータ取得部
62 データ形式変換部
63 背景スペクトルモデル構築部
64 スペクトル分類部
65 ピクセル数判定部
66 ミクセル分解部
67 同質ピクセル領域特定部
68 空間情報判定部
69 探索対象物検出部

Claims (3)

  1. 二次元画像を構成する各ピクセルごとにスペクトル情報を対応付けてなるハイパースペクトルデータを用いて探索対象物を探索する対象物探索装置であって、
    ハイパースペクトルカメラから探索エリアの前記ハイパースペクトルデータを取得するハイパースペクトルデータ取得部と、
    前記探索対象物に関するスペクトル情報および当該探索対象物の周囲に付随して存在すると推定される付随物体のスペクトル情報を教師データとして記憶する教師データ記憶部を参照し、当該教師データと前記ハイパースペクトルデータの各ピクセルのスペクトル情報とを比較して、前記探索対象物および前記付随物体の候補となる探索候補ピクセルをスペクトル分類するスペクトル分類部と、
    前記探索候補ピクセルのうち、前記スペクトル情報の特徴が共通する探索候補ピクセルが上下左右方向に連続して存在する領域を同質ピクセル領域として特定する同質ピクセル領域特定部と、
    前記探索対象物および前記付随物体の大きさおよび/または形状に関する空間情報を記憶している空間情報記憶部を参照し、前記同質ピクセル領域の大きさおよび/または形状が前記空間情報に合致するか否かを判定する空間情報判定部と、
    前記空間情報判定部により前記空間情報に合致すると判定された前記同質ピクセル領域を前記探索対象物として検出する探索対象物検出部と
    前記教師データとしての分光反射率を下記式(3)により、前記ハイパースペクトルカメラが搭載された飛行体上での分光反射強度に換算して補正する教師データ補正部と
    を有する対象物探索装置。
    「補正後の教師データ」=「分光反射率」×「飛行体上で計測した環境光スペクトル」 …式(3)
    ただし、「分光反射率」=「分光反射強度」×「撮像素子の分光感度」×「物理量への変換係数」
  2. 二次元画像を構成する各ピクセルごとにスペクトル情報を対応付けてなるハイパースペクトルデータを用いて探索対象物を探索する対象物探索プログラムであって、
    ハイパースペクトルカメラから探索エリアの前記ハイパースペクトルデータを取得するハイパースペクトルデータ取得部と、
    前記探索対象物に関するスペクトル情報および当該探索対象物の周囲に付随して存在すると推定される付随物体のスペクトル情報を教師データとして記憶する教師データ記憶部を参照し、当該教師データと前記ハイパースペクトルデータの各ピクセルのスペクトル情報とを比較して、前記探索対象物および前記付随物体の候補となる探索候補ピクセルをスペクトル分類するスペクトル分類部と、
    前記探索候補ピクセルのうち、前記スペクトル情報の特徴が共通する探索候補ピクセルが上下左右方向に連続して存在する領域を同質ピクセル領域として特定する同質ピクセル領域特定部と、
    前記探索対象物および前記付随物体の大きさおよび/または形状に関する空間情報を記憶している空間情報記憶部を参照し、前記同質ピクセル領域の大きさおよび/または形状が前記空間情報に合致するか否かを判定する空間情報判定部と、
    前記空間情報判定部により前記空間情報に合致すると判定された前記同質ピクセル領域を前記探索対象物として検出する探索対象物検出部と
    前記教師データとしての分光反射率を下記式(3)により、前記ハイパースペクトルカメラが搭載された飛行体上での分光反射強度に換算して補正する教師データ補正部と
    してコンピュータを機能させる、対象物探索プログラム。
    「補正後の教師データ」=「分光反射率」×「飛行体上で計測した環境光スペクトル」 …式(3)
    ただし、「分光反射率」=「分光反射強度」×「撮像素子の分光感度」×「物理量への変換係数」
  3. 請求項1に記載の対象物探索装置と、前記対象物探索装置に前記ハイパースペクトルデータを提供するハイパースペクトルカメラと、前記ハイパースペクトルカメラを搭載した飛行体とを有する人命救助用探索システム。
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