JP5665308B2 - 状態検知システムおよび中継コネクタユニット - Google Patents

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Description

本発明は、例えばHDD(Hard Disk Drive)などの電子装置の状態をセンサにより検知する状態検知システム、およびそのシステムに用いられる中継コネクタユニットに関する。
HDDなど磁気ディスク装置の障害検出を行う方式として、中央処理装置から磁気ディスク媒体の固定領域に一定周期毎にアクセスするものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、内部機構を容易に脱着でき、配線接続部にストレスがかからないようにすることを目的とした内部機構引き出し型計器として、内部機構の後端にマザーボードを設け、外箱側に設けた中継基板とこのマザーボードとにそれぞれコネクタを設けることにより、内部機構と外箱とをコネクタで接続できるようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開平3−273328号公報 特開2009−128173号公報
しかしながら、上述した特許文献1の障害検出は、磁気ディスク媒体へのアクセス障害が発生した時に検出するものであり、実際に障害が発生する以前に故障発生を予測するためには、振動検知などのより高精度な作動状態検知が必要となる。
こうした高精度な状態検知を行う場合、検知するセンサが高感度であることが要求される。こうした高感度センサは出力信号が微弱であり、出力信号を増幅器により一度増幅する必要がある。また、センサから増幅器までのケーブル長さは、微弱な出力信号にノイズが混入することを防止するため、なるべく短いことが望ましい。
図5に、HDDの近傍の空きスペースとして、隣接するドライブスロットに増幅器を配置し、HDD表面に固定された振動検知センサからの出力を接続した構成例を示す。
このように、センサから増幅器までのケーブルを極力短くしようとすると、隣接するドライブスロットなどHDD近傍に別途スペースが必要となり、省スペース化が困難となる虞があった。
また、各種の筐体構造に応じて、HDD近傍での空きスペースの確保を個別に考える必要があり、汎用性に欠ける問題があった。
また、上述した特許文献2のものは、外箱から内部機構を引き出せるようにするために折りたたんだ長いケーブルで接続していたのを、コネクタ接続として配線をシンプルにするものであり、出力信号が微弱なセンサと増幅器とを近い距離に配置する必要がある場合についてまで考慮されたものではなかった。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、出力信号が微弱で増幅器を必要とするセンサを用いる場合であっても、センサから増幅器までのケーブル長さを短くでき、かつ、増幅器も省スペースに納めることができ、それでいて各種の筐体構造にも適用可能な汎用性に優れた状態検知システムおよび中継コネクタユニットを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明に係る状態検知システムは、可動部分を有する電子装置の状態を検知する状態検知センサが該電子装置に取り付けられ、記状態検知センサからの出力を増幅する増幅手段が、記電子装置の外側に固定される中継基板に実装され、該中継基板は、雄型コネクタおよび雌型コネクタが実装され、前記電子装置には前記雄型コネクタおよび前記雌型コネクタの何れか一方のコネクタにより接続され、前記一方のコネクタのみにより前記電子装置に固定されて、他方のコネクタは前記一方のコネクタによる入力信号を出力するよう構成されたことを特徴とする。
また、本発明に係る中継コネクタユニットは、雄型コネクタと、雌型コネクタと、電子装置に取り付けられた状態検知センサからの出力信号を増幅する増幅手段と、を備え、記電子装置の外側には記雄型コネクタおよび記雌型コネクタの何れか一方のコネクタにより接続され、前記一方のコネクタのみにより前記電子装置に固定されて、他方のコネクタは該一方のコネクタによる入力信号を出力するよう構成されたことを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、出力信号が微弱で増幅器を必要とするセンサを用いる場合であっても、センサから増幅器までのケーブル長さを短くでき、かつ、増幅器も省スペースに納めることができる。さらに、各種の筐体構造にも適用可能な汎用性に優れた状態検知システムとすることができる。
本発明の実施形態の構成概略を示すブロック図である。 1台のHDDに本実施形態を適用した例を示すブロック図である。 本実施形態による中継基板を示す正面図、平面図、底面図、側面図である。 2台のHDDがドライブスロットに実装された構成に本実施形態を適用した例を示す正面図、平面図、側面図である。 従来構成として隣接するドライブスロットに増幅器を配置した例を示す図である。
次に、本発明に係る状態検知システムおよび中継コネクタユニットを、PC内部に取り付けられるHDDに適用した一実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
まず、本実施形態の概略について説明する。
本実施形態は、図1に示すように、電子装置の動作状態を検知する状態検知センサが電子装置の表面に取り付けられ、電子装置に固定される固定手段が取り付けられている。その固定手段に、状態検知センサからの出力を増幅する増幅器が実装されて構成される。
このため、状態検知センサからの出力を数cmの長さの接続ケーブルで増幅器に入力させることができ、出力信号が微弱であってもノイズの混入を防止できるようになっている。
また、増幅器を固定手段に実装するため、電子装置が取り付けられる筐体内の他の部分の構造に関わりなく省スペースに設置でき、汎用性に優れたシステムを提供することができる。
次に、本実施形態としての状態検知システムを適用したHDD周りの構成について、図2、図3を参照して説明する。
HDD1は、市販されている各種のものを用いることができる。このHDD1に、HDDの振動を検知する振動検知センサ2が取り付けられる。取付位置は、HDD1の表面であれば任意の場所であってよい。振動検知センサ2は、例えば厚さ3mm程度などの薄型のものであることが好ましい。
HDD1のコネクタには、中継基板3の雄型コネクタ31が接続される。この雄型コネクタ31がHDD1のコネクタに接合されることにより、中継基板3はHDD1に固定される。雄型コネクタ31の電気接点はそのまま雌型コネクタ32に接続され、雌型コネクタ32は、雄型コネクタ31による入力信号をそのまま出力するよう構成される。この雌型コネクタ32がHDD1のコネクタと同形状であるため、HDD1に直接接続するために用いられるHDD用ケーブル5を雌型コネクタ32に接続し、HDD1に直接ケーブルを接続しているのと同様に機能させることができる。
HDD1のコネクタ、および対応する雄型コネクタ31、雌型コネクタ32は、例えばIDE(Integrated Device Electronics)やSATA(Serial Advanced Technology Attachment)といった規格によるデータ通信用コネクタ、電源供給用コネクタなど、規格等に応じて任意の数が設けられた構成であってよい。
また、図3の例では、中継基板3に実装される雄型コネクタ31が、基板平面方向に垂直な方向を向くように設けられ、雌型コネクタ32が、基板平面方向と平行な方向を向くように設けられた構成例を示すが、中継基板3をHDD1に固定することができれば各コネクタの方向は任意であってよい。
中継基板3には、増幅器34が設けられ、センサ接続ケーブル33から入力される振動検知センサ2からの出力信号を増幅する。増幅器34からの出力信号は、USB(登録商標)ケーブルによる出力信号に変換され、USBコネクタ(規格出力手段)35に接続されるUSBケーブル4により出力される。
次に、本実施形態を用いたHDDの故障予測について説明する。
HDD1内では、例えば5400rpmや7200rpmなどの所定の回転数で磁気ディスクが回転しているため、この回転数に同期した周波数の振動が発生する。振動検知センサ2によりこの回転数に同期した周波数以外の周波数による振動が検出された場合、故障予測ソフトウェアは異常振動として認識する。
振動検知センサ2は、こうした異常振動を高精度に検知するため、高感度センサであることが要求される。できれば、およそ1〜20mV/m・s2程度の感度を有するものが好ましい。
このように、振動検知センサ2による出力信号が微小であるため、振動検知センサ2による出力は増幅器34を経由して増幅された後、故障予測を行う機能部分に出力される。この故障予測を行う機能部分は、マザーボードに実装されたCPU(不図示)等により、公知の故障予測ソフトウェアを用いて処理することなどにより実現されてよい。
また、上述のように振動検知センサ2による出力信号が微小であるため、振動検知センサ2から増幅器34までのセンサ接続ケーブル33による伝送途中でのノイズの混入を極力小さく抑えることが要求される。このため、増幅器34までのセンサ接続ケーブル33の長さは数cm、できれば10cm以内であることが好ましい。
特にPCの筐体内部は多数の部品間で信号の送受信が行われているため、多様な電磁波が発生し、ノイズの影響が大きくなる可能性が考えられる。このため、異常振動の検知精度を高めて故障予測の精度を向上させるためには、振動検知センサ2から増幅器34までのケーブル長さが上述のように短いことが特に好ましい。
以上のように、本実施形態では、中継基板3が、HDD1のコネクタによる入出力をスルーさせる雄型コネクタ31および雌型コネクタ32を備えることにより、HDD1のすぐ隣の位置に固定される。このことにより、この中継基板3に実装された増幅器34がHDD1のすぐ隣の距離に固定されることとなる。
このため、本実施形態によれば、HDD1表面に取り付けられた振動検知センサ2から増幅器34までのセンサ接続ケーブル33の長さを短くできるため、高感度な振動検知センサ2を用いて、HDD1の故障予測を高精度に行うことができる。
また、振動検知センサ2からのセンサ接続ケーブル33が短い長さで中継基板3に接続され、その中継基板3にUSBケーブル4と、HDD1のコネクタに接続するケーブルとが接続されるため、不要に長い多数のケーブルがぶらぶらして絡まったり、筐体内でスペースをとり過ぎてしまうことなく、配線をコンパクトかつシンプルにまとめることができる。
このため、本実施形態を適用したHDDをコンピュータ装置に実装した場合にも、冷却のための空気循環を妨げることなく、良好な温度環境を提供することができる。
また、ユーザがPC筐体内の他の部分について増設等を行う場合にも作業のしやすい便利な筐体とすることができる。
また、本実施形態の状態検知システムは、HDD1に固定された中継基板3に、例えばSATAやIDEといったHDDからのデータ通信規格に定められたケーブルと、HDD用の電源供給ケーブルと、USBといった規格に定められたケーブルとを接続する構成であるため、汎用性に優れたシステムを提供することができる。
また、HDD1を標準的なドライブスロットに実装でき、そのHDDに固定された中継基板3に上述のように規格に定められた各種ケーブルを接続するため、各種の筐体に適用する場合であっても各筐体に合わせた設計変更の必要がなく、汎用性に優れた状態検知システムを提供することができる。
なお、上述した各実施形態は本発明の好適な実施形態であり、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々変形して実施することが可能である。
例えば、上述した構成例では、HDDが1台のみの場合について説明したが、図4に例示するように、1台目の内蔵HDDに増設HDDを加えた場合であっても、本実施形態は同様に適用することができる。
図4に示す構成例では、2台をまとめて収納するドライブスロットに内蔵HDD1aと増設HDD1bとが収納された状態を示す。ここで、上述した図3に示すように、中継基板3に実装される雄型コネクタ31が、基板平面方向に垂直な方向を向くように設けられ、雌型コネクタ32が、基板平面方向と平行な方向を向くように設けられているため、2つの中継基板3における雄型コネクタ31の高さをそれぞれ異なるものとすることにより、雌型コネクタ32へのケーブル接続がぶつからないようにしている。
このように、上述した実施形態は、HDDが複数設けられた構成であっても適用することができ、図2、図3により上述した構成例と同様の効果を得ることができる。
また、上述した実施形態では、増幅器34からの出力信号がUSBコネクタ35から出力されることとして説明したが、データ通信の規格に定められた接続端子により出力することができればUSBに限定されず、任意の規格によるコネクタを用いてよい。
また、コネクタを用いずにケーブルが中継基板3に接続された構成であってもよい。
また、上述した実施形態では、中継基板3に増幅器34が設けられることとして説明したが、図1により上述したように、HDD1に固定手段が固定され、HDD近傍に増幅器34を固定することができればその固定手段は中継基板に限定されず、例えばクリップ形状のものや、粘着部を有する各種形状の部材などであってもよい。
また、上述した実施形態では、振動検知センサ2によりHDDの振動を検知し、故障予測を行うこととして説明したが、検知対象とする電子装置はHDDに限定されず、機械的可動部分を有する機器であれば、例えば光ディスクドライブなど、各種電子装置についても同様に適用することができる。
また、上述した実施形態では、振動検知センサ2により電子装置の動作状態を検知することとして説明したが、出力信号に増幅器を経由させる必要のある微小出力のセンサであればこのものに限定されず、本発明は同様に適用することができ、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
1 HDD
2 振動検知センサ
3 中継基板
31 雄型コネクタ
32 雌型コネクタ
33 センサ接続ケーブル
34 増幅器
35 USBコネクタ
4 USBケーブル
5 HDD用ケーブル

Claims (7)

  1. 可動部分を有する電子装置の状態を検知する状態検知センサが該電子装置に取り付けられ、前記状態検知センサからの出力を増幅する増幅手段が、前記電子装置の外側に固定される中継基板に実装され
    該中継基板は、雄型コネクタおよび雌型コネクタが実装され、前記電子装置には前記雄型コネクタおよび前記雌型コネクタの何れか一方のコネクタにより接続され、前記一方のコネクタのみにより前記電子装置に固定されて、他方のコネクタは前記一方のコネクタによる入力信号を出力するよう構成されたことを特徴とする状態検知システム。
  2. 前記雄型コネクタおよび雌型コネクタは、前記中継基板の基板平面方向に垂直な方向を向くように設けられていることを特徴とする請求項1記載の状態検知システム。
  3. 前記電子装置のコネクタに接続されないコネクタが前記電子装置のコネクタと同形状であることを特徴とする請求項1または2記載の状態検知システム。
  4. 前記増幅手段からの出力を規格に定められた接続端子により出力する規格出力手段を備えたことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の状態検知システム。
  5. 前記電子装置は、ハードディスクドライブであり、
    前記状態検知センサは、振動検知センサであることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の状態検知システム。
  6. 雄型コネクタと、
    雌型コネクタと、
    電子装置に取り付けられた状態検知センサからの出力信号を増幅する増幅手段と、
    を備え、
    前記電子装置の外側には前記雄型コネクタおよび前記雌型コネクタの何れか一方のコネクタにより接続され、前記一方のコネクタのみにより前記電子装置に固定されて、他方のコネクタは該一方のコネクタによる入力信号を出力するよう構成されたことを特徴とする中継コネクタユニット。
  7. 前記中継コネクタユニットは、中継基板であり、
    前記雄型コネクタと、前記雌型コネクタと、前記増幅手段とが、前記中継基板に実装されたことを特徴とする請求項6記載の中継コネクタユニット。
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