JP5662476B2 - Mplsマルチキャスト用の効率的な保護方式 - Google Patents

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Description

本発明は、マルチプロトコルラベルスイッチングマルチキャストに関し、詳細には、マルチキャストネットワーク用の効率的な保護方式に関する。
IPTVおよび仮想専用LANサービス(VPLS)などの収益を生み出すマルチキャストベースのビジネスサービスが、新興のMPLSベースのネットワーク基盤を介して提供されるにつれて、MPLSマルチキャストについての耐障害性がますます重要になってきている。耐障害性は、従来から、ネットワークの中のリンクおよび/またはノードの障害向けの保護および復旧のメカニズムによって実現されてきた。SONET/SDHネットワークの中のそのようなメカニズムは、当業界で最良であるという評判を得た。新興のMPLSベースのネットワーク基盤における耐障害性に対して同等の評判を実現することは、積極的な関心分野であり続けている。
MPLSネットワークの中の接続はラベルスイッチパス(LSP)に対応し、保護の目標は、保護される各LSP(主LSPと呼ばれる)が、いかなるリンクまたはノードの障害に際しても、途切れないサービスを提供し続けることを保証することである。そのような途切れないサービスは、通常、1つまたは複数の代替LSPを、主LSPの各障害に対してこれら代替LSPのうちの1つが影響を受けずに留まり、まだアクティブではない場合、起動され得るように、備えることによって実現される。
MPLS高速経路再選択(FRR)は、単一のソースおよび単一の宛先(ポイントツーポイントまたはP2Pとしても知られている)をもつLSP用のデファクトスタンダード保護メカニズムとして発展した。FRRにおいて、迂回路と呼ばれる代替LSPは、保護を必要とするLSPセグメント毎に確立される。このセグメントの初めにあるノードはポイントオブローカルリペア(PLR)と呼ばれ、このセグメントの終わりにあるノードはマージポイント(MP)と呼ばれる。迂回路は、通常、PLRからMPへの最短経路(主LSPに沿った経路からはずれたリンク/ノード)に沿ってルーティングされる。PLRが障害を検出すると、PLRは障害の発生したセグメントを保護する迂回路上にトラフィックを切り替え、MPは単純にセグメントからのトラフィックと迂回路からのトラフィックをマージする。復旧時間は、障害の発生から関連する迂回路が起動される時点までの時間であるが、PLRが障害を検出するのにかかる時間に大いに依存する。セグメント毎のPLRが可能なかぎり早く障害を検出できるような仕方で保護されるセグメントが選ばれる場合、FRRは、SONET/SDHネットワークの中の復旧時間に匹敵する復旧時間を提供することができる。例えば、あらゆるリンクが保護される場合、リンク障害の検出はPLRに対してまったくローカルである。
ネットワークの中のすべてのLSP用の迂回路の管理および信号伝達は、特にトポロジー変更の場合は大変複雑で、ネットワークノード上のコンピュータ処理の負担になる可能性がある。そのような複雑さを軽減するために、設備保護として知られている変形形態が使用され、そこでは、個々の主LSPおよび設備迂回路がそのようなセグメント用に作成されるのとは対照的に、保護されるセグメントがネットワークトポロジーに沿って規定される。次いで、設備迂回路をもつセグメントを横切る任意の主LSPは、設備迂回路を通り抜ける迂回路を有する。設備迂回路はリンクおよび/またはネットワークノードを保護するようにセットアップされ得る。
MPLSマルチキャストの増加する使用に対応するために、FRRは、今や単一のソースおよび複数の宛先(ポイントツーマルチポイントまたはP2MPとしても知られている)をもつマルチキャストLSPをサポートするように拡張されている。しかしながら、P2MP LSP用のFRRは、ネットワークの中で消費する帯域幅の観点からきわめて非効率的である可能性があり、特に宛先ノードの集合の中またはトポロジー変更の場合の動的変更で増加した、複数の迂回路が原因の信号伝達および管理の複雑ささえも巻き込む可能性がある。P2P用のFRRでは、任意の時点で、主LSPまたはその迂回路のうちの1つのみが、リンク上でアクティブになることができる。
しかしながら、P2MP用のFRRでは、もし2つ以上の宛先ノードがあるなら、迂回路および主LSPは所与のリンク上で同時にアクティブであり得る。これは、同じパケットの2つのコピーがそのようなリンクを介して送信される原因となる。パケット複製という用語は、同じパケットの2つ以上のコピーがリンク上に送信される必要があるという状況を述べる。P2MP迂回路の使用は、リンク上に送信されるコピーの最大数を2に制限することができるが、これは、どのように実装されるかに応じて、大幅に増加した信号伝達の複雑さ、または無駄な帯域幅の消費の犠牲を伴う。
FRRのこれらの問題は、IPTVコンテンツを伝えるために使用されるものなどの、高帯域幅マルチキャストLSP向けにはかなり拡大され得る。
したがって、従来技術において利用可能な、保護の出費および複雑化を招かないMPLSのリンクおよびノードの保護を提供する方法をもつことが望ましい。
本発明の目的は、MPLSマルチキャストネットワークのより効率的な保護のための方法を提供することである。
本発明の態様によれば、ネットワークノードおよびネットワークノードを接続する通信リンクを有するパケット交換ネットワークの中のルートノードおよび宛先ノードの集合に対するMPLSマルチキャスト接続要求に保護を与える方法が提供され、この方法は一対の冗長化マルチキャスト木を構築するステップを含み、一対の冗長化マルチキャスト木のうちの第1の冗長化マルチキャスト木はルートノードに根付いて宛先ノードの集合の中のすべての宛先ノードに接続し、一対の冗長化マルチキャスト木のうちの第2の冗長化マルチキャスト木はルートノードに根付いて宛先ノードの集合の中のすべての宛先ノードに接続する。さらに、この方法は、正常動作中に第1の冗長化マルチキャスト木を介してマルチキャストトラフィックをルートノードから宛先ノードの集合にブロードキャストすること、および、障害動作中に第1および第2の冗長化マルチキャスト木を介してマルチキャストトラフィックをルートノードから宛先ノードの集合にブロードキャストすることを含む。
本発明の一部の実施形態では、方法は、正常動作中に第2の冗長化マルチキャスト木を介してマルチキャストトラフィックをルートノードから宛先ノードの集合にブロードキャストすることを含む。
一部の実施形態によれば、障害動作は複数の通信リンクのうちの1つの通信リンクの障害を含み、他の実施形態によれば、障害動作は複数のネットワークノードのうちの1つのネットワークノードの障害を含む。
本発明の別の態様によれば、ネットワークノードおよびネットワークノードを接続する通信リンクを有するパケット交換ネットワークの中のルートノードおよび宛先ノードの集合に対するMPLSマルチキャスト接続要求用に一対の冗長化マルチキャスト木を構築する方法が提供され、パケット交換ネットワークはルートノードから構築されるグラフによって表現することができ、グラフはネットワークノードを含む頂点を有し、グラフは通信リンクを含む有向辺を有し、方法はパケット交換ネットワークを第1のパーティションおよび第2のパーティションに分割するステップを含み、各パーティションはパケット交換ネットワークのすべてのネットワークノードから構成され、各パーティションはパケット交換ネットワークの非巡回グラフを形成するように通信リンクの部分集合を含み、第1のパーティションおよび第2のパーティションはカットリンクおよびカットノードへのリンクを含むリンクのグループからのパケット交換ネットワークのグラフに共通なリンクのみを有する。次いで、方法は、第1のパーティションの中でルートノードと宛先ノードの集合とを接続する第1のスパニング木を構築すること、第2のパーティションの中でルートノードと宛先ノードの集合とを接続する第2のスパニング木を構築すること、ならびに、宛先ノードの集合に第1のスパニング木および第2のスパニング木を一対の冗長化マルチキャスト木として供給することを含む。
一部の実施形態では、方法は、また、パケット交換ネットワークのトポロジーに対する変更の場合に第1および第2のパーティションを更新することを含む。パケット交換ネットワークのトポロジーに対する変更には、ネットワークノードの削除、または代わりにネットワークノードの追加、または代わりに、結果としてネットワークノードが第1および第2のパーティションのうちの1つの中に入力リンクを欠くことになる、パケット交換ネットワークの通信リンクの障害が含まれ得る。
好都合にも一部の実施形態では、方法は、さらに、分割するステップの一部として、ネットワークノードの順序付きリストを、順序付きリストの中であらゆる非ルートノードが少なくとも1つの先行入力近傍ノードおよび少なくとも1つの後続入力近傍ノードを有するように、作成することを含む。一部の実施形態では、分割するステップは、さらに、一対の第1および第2の部分グラフを策定することを含み、部分グラフのそれぞれはすべてのネットワークノードを含み、第1の部分グラフは第1の通信リンクの集合を含み、第2の部分グラフは第2の通信リンクの集合を含み、第1の通信リンクの集合は第2の通信リンクの集合と互いに素であり、第1の部分グラフは第1のパーティションに対応し、第2の部分グラフは第2のパーティションに対応する。
一部の実施形態では、策定するステップは、さらに、第1および第2の通信リンクの集合に共通する通信リンクの部分集合を提供することを含み、共通リンクの部分集合はグラフのカットリンクおよびカットノードへのリンクから構成される。
一部の実施形態では、方法は、パケット交換ネットワークのトポロジーに対する変更の場合、第1および第2のパーティションを更新することを含むのが好ましい。
また好都合にも一部の実施形態では、第1のスパニング木は最短経路木から構成され、他の実施形態では、第1のスパニング木はシュタイナー木から構成される。
本発明のさらに別の態様によれば、その中に符号化されたプロセッサ実行可能コードを有するプロセッサ可読媒体を含む製品が提供され、プロセッサ実行可能コードは1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、ネットワークノードおよびネットワークノードを接続する通信リンクを有するパケット交換ネットワークの中のルートノードおよび宛先ノードの集合に対するMPLSマルチキャスト接続要求用に一対の冗長化マルチキャスト木を構築する動作を可能にし、パケット交換ネットワークはルートノードから構築されるグラフによって表現され、グラフはネットワークノードを含む頂点を有し、グラフは通信リンクを含む有向辺を有し、方法はパケット交換ネットワークを第1のパーティションおよび第2のパーティションに分割するステップを含み、各パーティションはパケット交換ネットワークのすべてのネットワークノードから構成され、各パーティションはパケット交換ネットワークの非巡回グラフを形成するように通信リンクの部分集合を含み、第1のパーティションおよび第2のパーティションはカットリンクおよびカットノードへのリンクを含むリンクのグループからのパケット交換ネットワークのグラフに共通なリンクのみを有する。さらに、方法は、第1のパーティションの中でルートノードと宛先ノードの集合とを接続する第1のスパニング木を構築すること、第2のパーティションの中でルートノードと宛先ノードの集合とを接続する第2のスパニング木を構築すること、ならびに、宛先ノードの集合に第1のスパニング木および第2のスパニング木を一対の冗長化マルチキャスト木として供給することを含む。
注記:以下では、説明および図面は単に本発明の原理を示しているにすぎない。したがって、本明細書において明確に記載または図示されていないが、本発明の原理を具体化し、その趣旨および範囲内に含まれるさまざまな構成を、当業者は考案できることが理解されよう。さらに、本明細書に列挙されたすべての実施例は、主に、本発明の原理および当技術分野の促進に発明者が貢献した発想を、読者が理解するのを助ける教育目的のためのみを明確に意図しており、そのように具体的に列挙された例および条件に限定されないものと解釈される。さらに、本発明の原理、態様および実施形態、ならびにその具体例を列挙する本明細書のすべての記述は、その均等物を包含することが意図される。
本発明は、図面を参照して、以下の本発明の実施形態の詳細説明からさらに理解されよう。
本発明の実施形態による、通信リンク、ルートノードおよび複数の宛先ノードを有するネットワークノードの集合の例、ならびに冗長化マルチキャスト木をもつ同じネットワークの一種を示す図である。 本発明の実施形態による、有向グラフとしてのネットワークのグラフ、および冗長化マルチキャスト木をもつ同じネットワークを示す図である。 本発明の実施形態によって、図2のネットワークを赤のグラフおよび青のグラフに分割する例を示す図である。 本発明の実施形態による、定義されたソースノードおよび宛先ノードをもつ所与のマルチキャスト接続用のRMTペアの例を示す図である。 本発明の実施形態による、join動作およびleave動作の例を示す図である。 本発明の実施形態による、算出されたスパニング木の例を示す図である。 本発明の実施形態による、図6のスパニング木用の一連のスケルトンリストを示す図である。 本発明の実施形態による、赤および青のリンクをもつ図6のスパニング木用の最終スケルトンリストを示す図である。 本発明の実施形態による、算出されたスパニング木の例および一連の関連するスケルトンリストを示す図である。 本発明の実施形態による、赤および青のリンクをもつ最終ノード構成、ならびに図9に描写された算出されたスパニング木用の赤および青の部分グラフを示す図である。 本発明の実施形態による、影響を受けたノードをもつスパニングネットワークの例、ならびに、スパニング木と関連するスケルトンリストおよび最終ノード構成を示す図である。 本発明の実施形態による、再構築後の図11のネットワークの最終の赤および青のグラフの例を示す図である。
前述の従来技術の保護方式の帯域幅および複雑さ問題に対処するMPLSマルチキャスト用の新規で効率的な保護メカニズムが以下に提供される。メカニズム案は冗長化マルチキャスト木(RMT)の概念に基づいている。RMTベースの保護は、単一のリンクまたはノードの障害の場合、ソースノードがすべてのマルチキャスト宛先ノードに接続したままとなるように、マルチキャストソースに根付いた2本の木の構築を必要とする。RMTの木のうちの1本がプライマリとして働き、もう1本が保護目的のスタンバイとして働く。保護は2つのモード:ホットスタンバイまたはコールドスタンバイのうちの1つで達成され得る。
ホットスタンバイモードでは、トラフィックはソースによって双方の木に同時にフィードされ、宛先ノードは2つのフィードのうちの1つを選ぶ。どちらのフィードを受信するかを決定する適切なメカニズムは、BFDなどの低水準の情報交換、またはルートノードと宛先ノードの間で一部等価なメカニズムに基づくことができる。単一のリンクまたはノードの障害の場合、2つのフィードのうちの少なくとも1つがアクティブであることが保証される。
コールドスタンバイモードでは、ソースは正常動作中に2本の木のうちの1本にトラフィックをフィードするが、障害の場合、両方の木にフィードする。
ホットスタンバイモードにおいて、本発明の実施形態は、MPLS高速経路再選択(FRR)に比べて同等かまたはより良い復旧時間を提供する。コールドスタンバイモードの復旧時間は、ルートノードと宛先ノードの間の通信で使用されるメカニズムに依存する。
ルートノードrおよび宛先ノードの集合Dに対するマルチキャストLSP接続要求をMとすると、保護メカニズムの全体的な目標は以下の通りである:
a)ともに冗長化マルチキャスト木を構成する、それぞれrに根付いた2本のP2MP LSPの構築を容易にし、
b)そのようなRMTが構築されると、障害またはリンク上で利用可能なリソースに関するより最新の情報によって引き起こされる、新しい宛先ノードの追加、既存の宛先ノードの削除、および/または基礎をなすネットワークトポロジーの中の変更によるいかなる変更があっても、2本のP2MP LSPがRMTであり続けることを保証するために必要なメカニズムを提供する。
一般に、RMTの構築、ならびに、宛先ノードの集合、および/または基礎をなすネットワークトポロジーに対する変更に対応するためのそのようなRMTの修正に対するソリューションは、ネットワークリンクに色を付けることによりネットワークトポロジーを2つの論理的パーティションに分割することに基づいている。最初のRMTの構築は、これらのパーティションのそれぞれの内部にマルチキャスト接続要求用のP2MP木を作成することによって実現される。
このように構築されたRMTによって必要とされる変更への対応は、リンクが属するパーティションを変更するのに必要なリンクの数を最少にするような方法で、論理的分割を更新することによって実現される。
ネットワークのモデルおよび定義
有向グラフG(V,E)としてモデル化されるMPLSベースのネットワークを考察されたい。そこでは、各ノードv∈Vはルータ/スイッチであり、辺Eの集合はそれらの間の有向通信リンクである。ノードuからノードvへのリンクは有向辺(u,v)∈Eによって表記され、そこでは、ノードuおよびvは、それぞれエッジテールおよびエッジヘッドと呼ばれる。さらに、ノードuはノードvの入力近傍と呼ばれ、ノードvはノードuの出力近傍と呼ばれる。あらゆる有向辺e=(u,v)∈Eはcと表記される正のコストに関連付けられ、(u,v)のコストは(v,u)のコストと異なる。
以下の説明で提示されるメカニズムは、主として、ネットワークをP2MP LSPのルートとして働く所与のノードr∈Vから見られるように考察する。したがって、以下の定義は暗黙的にrの観点からである。非ソースノードu∈V−{r}は、rからノードuへの有向経路が存在する場合、到達可能と呼ばれる。そうでなければ、ノードuは到達不可と呼ばれる。以下では、rから見て、Gは到達可能ノードのみを含んでいると仮定する。Gがrからノードuへの少なくとも2−ノード−ディスジョイント経路を含んでいる場合、到達可能ノードuは、2−ノード−ディスジョイント到達可能または単に2−到達可能と呼ばれる。そうでなければ、1−到達可能と呼ばれる。カットノード(カットリンク)は、Gから削除されると一部のノードがrから到達不可になるようなノード(リンク)である。A⊆EであるGの部分グラフH(V,A)は、あらゆるノードu∈V−{r}がAの中のリンクのみを使用してrから到達可能である場合、到達可能と呼ばれる。
グラフGは、あらゆるノードu∈V−{r}が2−到達可能である場合、rに対して強い2−到達可能と呼ばれる。Gが強い2−到達可能でない場合、あらゆるノードu∈Dがrから2−到達可能であると、Gは所与の集合D⊂V−{r}に対して弱い2−到達可能であると言われる。
上記の定義は、弱い2−到達可能なグラフがカットノードまたはカットリンクを含むことを意味する。図1を参照すると、集合D={u,v,w}について弱い2−到達可能なグラフが見られる。このグラフでは、リンク(r,b)は、その削除がノードbをrから到達不可にするので、カットリンクであることに留意されたい。
冗長化マルチキャスト木
ルートノードrおよび宛先ノードの集合D⊂V−{r}が与えられる。2本の木TおよびTが、rに根付いてrからDへのマルチキャスト接続を提供するP2MP LSPを表すものとし、P(r,u)(P(r,u))がT(T)の中のrからu∈Dへの経路を表すものとする。TおよびTは、∀u∈D、P(r,u)およびP(r,u)が2−ノード−ディスジョイントである場合、冗長化マルチキャスト木(RMT)またはRMTペアと呼ばれる。RMTペアの2本の木は、青の木および赤の木と呼ばれる。図2を参照すると、有向グラフ202が見られる。ルートノードrおよび宛先ノードの集合D={c,e,g,j}をもつ、この有向グラフ用のRMTペア204は、宛先ノードとともに描写される。
およびTから構成されるRMTペアに対して、EおよびEをそれぞれTおよびTの中の辺の集合とする。TおよびTは、(E∩E)=φの場合、厳密なRMTまたは厳密なRMTペアと呼ばれる。言い換えれば、2本の木がいかなる有向辺も共有しない場合、RMTペアは厳密である。厳密なRMTの例は図2の204で与えられる。ルートおよび宛先の集合D⊂Vについて、RMTは存在する可能性があるが、あらゆるu∈Dがrから2−到達可能であるときでさえ厳密でない可能性があることに留意されたい。例として、図1の102に提示されるグラフを考察されたい。このグラフは、単一のソースノードr、ならびに3つの宛先ノードu、vおよびwを含む。この例では、ソースノードからあらゆる宛先ノードへの2−ノード−ディスジョイント経路が存在し、さらになお、ソースを宛先ノードに接続する2つの厳密なRMTは存在しないことに留意されたい。説明のために、厳密なRMTを形成するような2本の木が存在するという矛盾を仮定する。少なくとも1本の木はソースノードの出力リンクのうちの1つのみを含む。しかしながら、この例では、3つの宛先ノードすべてに接続するいかなる木も、少なくとも2つのrの出力リンクを含まなければならない。このことから、厳密なRMTペアは所与のトポロジーについては存在しないという結果になる。RMTペアが厳密でない場合、緩やかなRMTペアと呼ばれる。図1の104は、上記の例についての緩やかなRMTペアを提示する。この例では、2本の木は、依然としてあらゆる宛先ノードに2−ノード−ディスジョイント経路を提供しながら、リンク(r,b)、(b,d)を使用する。この例は、厳密なRMTが存在しない場合でも緩やかなRMTが見つけられることを実証する。所与のグラフGの中でRMTペアが存在するための必要条件は、宛先の集合D用のルートノードrに対してGが弱い2−到達可能性を有することである。しかしながら、上記の例は、これが厳密なRMTが存在するための十分条件ではないことを意味する。強い2−到達可能性が厳密なRMTが存在するための必要十分条件であることが下記に示される。さらに、定理1は、強い2−到達可能性がない場合、厳密なRMTの存在を判定する問題がNP困難であることを述べる。
定理1:ソースノードrおよび宛先ノードの集合D⊂Vをもつ有向グラフG(V,E)を考察する。Gは集合Dに対して弱い2−到達可能であると仮定する。rをDの中のすべての宛先ノードに接続する厳密なRMTを見つける問題は、NP困難である。
明らかに、効率的な帯域幅の消費のために、最適なRMTペアと呼ばれる、極小の総コストを伴うRMTを構築することが好ましい。しかしながら、定理2が述べるように、所与の宛先の集合用に最適なRMTペアを見つける問題は、NP困難である。その結果、以下の開示は、最適なRMTペアではない可能性があるが低コストのRMTペアを構築して管理するための効率的な方法を提示する。
定理2:ソースノードrおよび宛先ノードの集合D⊂Vをもつ有向グラフG(V,E)を考察する。Gは強い2−到達可能であると仮定する。rをDの中のすべての宛先ノードに接続する極小コストのRMTペア(厳密なRMTまたは緩やかなRMT)を見つける問題は、NP困難である。
保護方式の概要
前に説明したように、ルートノードrおよび宛先ノードの集合Dをもつマルチキャスト接続要求Mの場合、全体的な目標はM用のRMTペアを構築すること、ならびに、構成要素の木が宛先の集合および/またはネットワークトポロジー内の変更によって更新されたとき、このRMTペアがRMTペアであり続けることを保証することである。この目標は、以下の別個の目標のセットとして表現され得る。
目標1.(最初のRMT構築):ソースノードrおよび宛先ノードの集合Dをもつ有向グラフG(V,E)の場合、低い総コストで根付いたRMTペアを見つける。
目標2.(トポロジー変更によるRMT更新):有向グラフG(V,E)、RMTペア、および一組のトポロジー変更の場合、RMTペアの赤および青の木を、最低限の変更で、ならびに、結果として赤および青の木が低コストのRMTペアであり続けるような仕方で、修正する。
目標3.(宛先ノードの追加/削除によるRMT更新):有向グラフG(V,E)、RMTペア、およびRMTペアに対応するマルチキャスト接続に宛先ノードとして追加または削除されるノードdの場合、RMTペアの赤および青の木を、適度に少ない数の変更で、ならびに、結果として赤および青の木が低コストのRMTペアであり続けるような仕方で、追加または削除するように修正する。
最初のRMT構築
定理2は、宛先ノードの集合がすべての非ルートノードを含まない場合、最適のRMTを見つける問題はNP困難であると主張する。以下は低コストのRMTを構築する方法である。この方法では、ルートノードrをもつマルチキャスト接続用の低コストのRMTは以下のように構築される:ノードrによって見られるように(例えば、OSPFリンク状態データベースから構築された)ネットワークを表現するグラフG(V,E)は、青のパーティションおよび赤のパーティションと呼ばれる2つに、各パーティションがネットワークの中のすべてのノードから構成され、リンクの部分集合を含むように、論理的に分割される。これらのパーティションはGの有向非巡回部分グラフである。青のパーティションおよび赤のパーティションは、それぞれグラフG(V,E)およびG(V,E)によって表現され、以下の特性を満足させる。Gの中にカットリンクまたはカットノードがない場合、(E∩E)=φである。そうでない場合、(E∩E)はカットリンクおよびカットノードの出力リンクを含む可能性がある。P(u,v)に赤のパーティションの中のuからvへの経路を表記させ、P(u,v)に青のパーティションの中のuからvへの経路を表記させる。図3を参照すると、図2の102に提示されたグラフ用のそのような赤のパーティション302および青のパーティション304の例が見られる。赤のパーティション302および青のパーティション304は、以下の特性を満足する。
特性1.(a)あらゆる2−到達可能なノードu∈V−{r}にとって、Gの中のrからuへの任意の経路P(r,u)が、Gの中のrからuへの任意の経路P(r,u)からノード−ディスジョイントであることが保たれる。(b)あらゆる1−到達可能なノードu∈V−{r}にとって、Gの中のrからuへの任意の経路P(r,u)がGの中のrからuへの経路P(r,u)と、カットノードおよびカットリンクのみを共有できることが保たれる。
ここで、ルートノードrおよび宛先ノードの集合D⊂V−{r}をもつマルチキャスト接続要求Mを考察されたい。上記の赤および青のパーティションが与えられると、青および赤のパーティションの中のM用のP2MP LSPを構築することができる。これらのP2MP LSP用の木は、最短経路木もしくはシュタイナー木のどちらかであるか、またはその他のメカニズムに基づくことができる。パーティション内の木の構築メカニズムには、どのような制約も課されていない。簡潔を旨とするために、本開示のすべての例示的な実施例では最短経路木アルゴリズムが使用される。いかなる場合でも、特性1は、Dの中のすべてのノードがrから2−到達可能である場合、2本の木がRMTペアを形成することを課す。一部の宛先が1−到達可能のみである場合、一部のカットリンクおよびカットノードは2本の木によって共有され得る。1−到達可能のみの宛先ノードについては、どの方式でもカットリンクおよびカットノードの障害に対するいかなる保護も提供することはできないことに留意されたい。図4を参照すると、宛先ノードD={c,e,g,j,h}をもちノードrをソースとするマルチキャスト接続の2本のRMTが見られる。402で赤のRMTが見られ、404で青のRMTが見られる。406で、結合したグラフは、2本のRMTが確かに2−ノード−ディスジョイント経路をあらゆる宛先ノードに誘導することを実証する。ここで、406の破線のリンクは青のパーティションを表し、実線のリンクは赤のパーティションを表す。このような分割は、実装の現実性を考慮して接続毎になされ得るが、rに根付いて、それらの宛先ノードの集合から独立したすべてのマルチキャスト接続には、単一の分割が好ましい。
上記の分割方式の場合、接続セットアップ要求がノードrに到着すると、rは青および赤のP2MP LSP用の木を算出し、サポートされる信号伝達メカニズム(例えば、IETF標準手順)に従って、信号伝達をセットアップする。宛先ノードは、これら2つのP2MP LSPが保護用に使用されるRMTペアを形成することを容易に認識するための情報を供給される必要がある。このような機能は実装するのが簡単である。前に提案されたように、メカニズムは、ルートノードおよび宛先ノードがそれらを接続するP2MP LSPを介して接続性の検証を助けるために適切である必要がある。
トポロジー変更のためのRMT更新
MPLSマルチキャスト用のいかなる保護方式も、既存の接続に対してほとんど又は全く混乱を与えずに、トポロジーの中の動的変更をサポートするのに十分柔軟でなければならない。開示された方法では、これは、トポロジー変更が既存のRMTペアに対する変更をほとんど又は全く誘発しないことを保証することに言い換えられる。所与のルートノードrのために、ネットワークの論理的な青および赤のパーティションが作成されたことを思い出されたい。トポロジー変更は、以下の仕方のうちの1つで、所与のRMTペアに影響を与える可能性がある:a)すべての宛先ノードが青と赤のどちらの木の中でも到達可能であり続ける、b)1つまたは複数の宛先ノードが2本の木のうちの1本の中でrから到達可能ではない、c)1つまたは複数の宛先が青と赤のどちらの木の中でも到達不可である。a)およびb)の場合、さらなるトポロジー変更が起きないかぎり、MPLS接続用のサービスの混乱はなく、したがって、さらなる緊急動作は取らないことが受け入れられる。しかしながら、c)の場合、影響を受けた宛先用のサービス復旧要件に応じて、緊急動作が取られる必要がある。青と赤のどちらのパーティションの中でも、1つまたは複数の宛先がrから到達不可になるRMTが存在するが、そのような宛先が全体のグラフGの中では依然rから到達可能である場合、方法は、下記に詳述される再分割方法を使用する。再分割は、少ない数のリンクのみがそれらの色を青から赤に、または赤から青に変更する必要があるような仕方で行われる。そのような再分割が実行された後、rに根付いた個々のRMTペアについて以下のケースが考えられる。
ケースI:RMTはトポロジー変更によって影響を受けない。RMTのすべてのノードおよびリンクは依然アクティブであり、どのリンクもそれらの色を変更していない。そのような場合、このRMTのために何もする必要はない。
ケースII:すべてのRMTのノードおよびリンクがアクティブであるが、一部のリンクはそれらの色を変更した。そのような異常は、それ自体によってはそのようなRMT用の保護能力にいかなる影響も与えない。しかしながら、新しい葉がそのようなRMTに追加される場合、現在の赤と青のどちらのパーティションの中でもこの新しい葉への経路が存在するかぎり、保護は損なわれないが、一部のリンク上の帯域幅の使用が非効率的になることは起こり得る。これは、以前は青(赤)であったリンクが、新しい葉用の赤(青)のパーティションで使用されるときのケースである。したがって、現在の分割に従って色を混ぜた木の経路を再選択することによりこの異常が修復された後のRMTにのみ、新しい葉が追加され得ることが提案される。即効性を伴う新しい宛先を追加する未処理の要求がないかぎり、そのような経路再選択は再分割後すぐに実行される必要はなく、ネットワークノードで利用可能なコンピュータリソースによってペースが調整され得る。経路再選択の処理中接続に耐障害性があることを保証するために、それぞれの修正されたRMT経路用にメイクビフォアブレーク(make−before−break)手法の使用が提案される。新しい葉がそのような接続に追加される必要がある場合、RMTは葉が追加される前に経路再選択される。
ケースIII:トポロジー変更がRMTに影響を与える。これは一部の宛先ノードがRMTによって到達可能ではないことを意味し、したがって、それらはもはや保護されない。そのような場合、それらのRMT経路は、2つのパーティションのそれぞれの中で、影響を受けた宛先ノードに経路再選択される。ケースIIと同様に、メイクビフォアブレーク手法が提案される。
宛先ノードの追加/削除のためのRMT更新
トポロジー変更と同様に、いかなる保護方式も、マルチキャスト接続の宛先ノードの集合に対する動的更新の存在に強固でなければならない。本方法では、最初の分割方法が、rに根付いた任意の接続用の宛先ノードの集合から独立したネットワークを分割することを思い出されたい。したがって、特性1は、たとえそれがノードを包含または削除するために動的に更新されるとしても、任意の宛先ノードの集合に対して満足される。宛先ノードの追加または削除は、単に、青および赤それぞれのパーティション内の既存のMPLSネットワークで使用される標準の手順を適用している。また、トポロジー変更が存在しても、宛先の追加および削除は、色変更を伴う少ない数のリンクのみを保証する再分割方法の特性、および、混ざった色のRMT経路をもつRMTに新しい宛先は追加されないという提案された制限により、簡単明瞭であることに留意されたい。
図5を参照すると、新しい宛先としてノードdを追加すること、および宛先の集合からノードgを削除することの効果が見られる。赤のRMT502および青のRMT504は、join動作およびleave動作の後の2本のRMTを示すが、結合したグラフ506は、その中で青のRMTは破線のリンクを有し赤のRMTは実線のリンクを有するが、結果として生じた2本の木が2本の有効なRMTであることを示す。この例では、ノードdはすでに青の木に含まれており、したがって、方式はリンク(c,d)のみを青の木に追加する。leave動作にとって、ノードgはノードjにもフィードするので、概念上赤の木の分岐ノードである。したがって、どのリンクも赤の木から削除されず、リンク(d,g)のみが青の木から削除される。
最初の分割方法
ルートノードrをもつ有向グラフG(V,E)を考察されたい。最初の分割方法の目標は、特性1を満足する青のパーティションおよび赤のパーティションに対応する2つの部分グラフG(V,E)およびG(V,E)を作ることである。方法案は2つのフェーズを含む:
フェーズI:ノードの順序付け−このフェーズは、ノードの順序付きリストLを、Lの中であらゆる非ルートノードが少なくとも1つの先行入力近傍および少なくとも1つの後続入力近傍を有するように作成する。
フェーズII:2つの部分グラフの構築−このフェーズは、フェーズIからノードの順序付けを利用して、特性1を満足し、あらゆる非ルートノードが部分グラフのどちらの中でも到達可能であることを保証する、赤および青の部分グラフを作成する。
これら2つのフェーズは、以下のセクションで詳しく述べられる。まず、方法を説明するにあたって、入力グラフGは強い2−到達可能であると仮定する。この仮定は次のセクションで緩和される。続くセクションでは、方法の正確さおよび複雑さの側面について検討する。
ノードの順序付け方法
定義1.(完全なノード構成):ルートノードrをもつ有向グラフG(V,E)が与えられる。Lをノードの順序付きリストとする。ここで、リスト内の最初の構成要素および最後の構成要素がルートノードrを表し、リストの中のあらゆる他の構成要素が非ルートノードのうちの1つを一意に表す。リストLの中であらゆる非ルートノードがその前と後のどちらにも入力近傍を有する場合、リストLは完全なノード構成と呼ばれる。
完全なノード構成が特性1を満足する2つの部分グラフを構築するためには十分であることが、後で示される。リストの構築処理は2つのステップを含む。第1のステップでは、ノードの半順序のみを提供するスケルトンリスト
Figure 0005662476
が算出される。次いで、第2のステップで、ノードの順序が各集合Uの中で精密化される。
すべてのグラフのノードを含む2つ以上のノードの集合をもつ集まり
Figure 0005662476
を考察されたい。最初の集合Uおよび最後の集合Uはルートノードr(ルートノードのみがリストLの中で2回表されることに注意)のみを含み、あらゆる他の集合Uは1つまたは複数の非ルートノードを含む。各集合Uは一部のノードvに根付いたGの中の有向部分木Tを表す。root(U)=vにより、集合のルートノードvが表記される。また、Uは集合ルートノードとも呼ばれる。あらゆる非ルートノードは単一の集合Uの中に含まれるので、集合のルートノードはその集合の一意の識別子として使用される。root(u)=vにより、uを含む集合Uのルートノードが表記される。
部分木の集合
Figure 0005662476
は、あらゆる集合U,1<j<mにとって、そのルートroot(U)がLの中のUの前の集合の中の少なくとも1つの入力近傍、および、Lの中のUの後の集合の中の少なくとも1つの入力近傍を有するように、それが半ノード構成を満足する場合、スケルトンリストと呼ばれる。あらゆる集合
Figure 0005662476
が単一のノードを含む場合、
Figure 0005662476
は完全なノード構成を定義することを思い出されたい。完全なノード構成を算出するための反復処理が以下に提示される。それは初期化されたスケルトンリスト
Figure 0005662476
で始まり、各繰り返しで半ノード構成を保存しながら
Figure 0005662476
の中の集合の数を増加させる。
スケルトンリスト初期化ステップ:方法は、rに根付いたスパニング木Tの算出によって始まる。算出された木は任意のスパニング木になり得るが、低コストのRMTを算出するために、方法は極小コストのスパニング木を算出する。次いで、方法は|N|+2個の集合をもつリストを構築する。ここで、Nは木Tの出力近傍を意味する。最初および最後の集合はルートノードrのみを含む。あらゆるノードv∈Nのために、方法は、ノードvに根付いたTの部分木Tを表す集合U,2≦j≦|N|+1を作成する。最初および最後の集合がrを含み、rがあらゆる集合Ujのルートの入力近傍なので、このように作成されたリストは半ノード構成を満足するスケルトンリストであることに留意されたい。
スケルトンリスト精密化ステップ:次いで、方法は、異なる集合の中の2つのノードの間で、wが集合ルートノードでない、すなわちroot(w)≠root(u)およびroot(w)≠wであるような、リンク(u,w)∈Eを繰り返し見つける。この条件を満足する任意のリンクが選択され得る間、低コストのRMTを生成するために、好ましい方法は極小コストを伴う方法を選択することである。v=root(w)を、ノードwを含む集合Uのルートとする。方法は、部分木Tを木Tから削除し、wの中のノードを含む新しい集合Uを作成する。加えて、あらゆるノードx2Twのために、方法はroot(x)=wを設定する。Uをroot(u)によって識別される集合とする。スケルトンリストの中でUがvの前に現れる場合、Uはスケルトンリスト
Figure 0005662476
の中でUのすぐ前に挿入される。そうでなければ、U
Figure 0005662476
の中でUのすぐ後に挿入される。この処理は、あらゆる集合が単一のノードを含むか、または、方法がそのようなリンク(u、w)を見つけることができなくなるときに終了する。グラフGがカットリンクおよびカットノードを含む場合、精密化処理は完全な順序付けが決定され得る前に終了する可能性があることは後で示され、カットノードおよびカットリンクを扱うソリューションを説明する。
図6は、図2の202で示された入力グラフのためにノード順序付け方法によって算出された中間のスケルトンリストを示す。図6は、方法によって算出されたスパニング木を示し、対応する最初のスケルトンリストは図7の700で与えられる。702および704で、それぞれ1回および4回の繰り返しの後に得られたスケルトンリストが示される。図8は800で、スケルトンリストによって定義された、トップに青のリンクおよびボトムに赤のリンクをもつ完全なノード構成を示す。
部分グラフ構築フェーズ
完全なノード構成を表すリストLの構築後、方法は、それぞれG(V,E)およびG(V,E)によって表記される、特性1を満足する赤および青のグラフを算出する。部分グラフのそれぞれはすべてのノードを含み、部分グラフはリンクの互いに素である集合を含む。赤のグラフのリンクの集合Eは、u≠rであり、かつLの中で集合root(u)が集合root(v)の前に現れる、あらゆるリンク(u,v)を含む。同様に、青のグラフのリンクの集合Eは、u≠rであり、かつLの中で集合root(u)が集合root(v)の後に現れる、あらゆるリンク(u,v)を含む。Eの中のリンクは赤のリンクと呼ばれ、Eの中のリンクは青のリンクと呼ばれる。
特別扱いがrの出力リンクに与えられる。rはLの中の最初と最後のどちらの集合によっても表されるので、rのあらゆる出力リンク(r,u)はどちらか1つの部分グラフに含まれる可能性があり、したがって赤と青のどちらの出力リンクも有する。しかしながら、これはrの1つまたは複数の出力近傍の場合ではあり得ないことに留意されたい。したがって、2つの部分グラフが2−ノード−ディスジョイント経路をrのあらゆる出力近傍u∈Nに誘導することを検証する必要がある。そのような要件は、rの出力近傍u∈Nが、異なる色のリンクをもつ別の非ルート入力近傍を有する場合にのみ保たれる。以下はこの要件が保たれることを保証するために実行される。ノードuのすべての入力で非ルート近傍がLの中でノードuの後に現れる場合、リンク(r,u)は赤に着色され、赤のグラフに追加される。ノードuのすべての入力で非ソース近傍がLの中でノードuの前に現れる場合、リンク(r,u)は青に着色され、青のグラフの集合Eに追加される。さもなければ、ノードuがrの他にいかなる他の入力近傍ももたない場合、リンク(r,u)はカットリンクであり、EとEのどちらにも追加される。そうでなければ、リンク(r,u)は、ルートノードrからの赤および青の出力リンクの数のバランスを取るなどの、ある他の基準に基づいて部分グラフの1つに追加され得る。
図6の600で算出された完全なノード構成を考察されたい。図8は800で、この構成に起因する、トップに青のリンクおよびボトムに赤のリンクをもつリンクの着色を示す。この場合、リンク(r,a)および(r,f)は赤でなければならず、リンク(r,c)および(r,h)は青でなければならない。
カットノードおよびカットリンクの取り扱い
方法は、以下に続く検討の中で、2−到達可能ではなく、カットノードおよびカットリンクを含む可能性がある例を含む、任意の有向グラフG(V,E)を扱うために拡張される。前のサブセクションの中で、rの出力リンクもカットリンクであり、赤と青のどちらの部分グラフの中にも挿入されたケースをすでに考察したことを思い出されたい。ここで、u≠rであるカットリンク(u,v)を考察されたい。ここから、ノードu自体がカットノードでなければならないという結果になる。したがって、カットノード用の方法はカットリンクにも対処する。
方法は、カットノードの検出およびノード複製技法の使用に基づいて、改訂された2−到達可能な入力グラフを生成する。この修正の後、方法は、宛先ノードがrから2−到達可能である一部のシナリオ用にさえも緩やかなRMTのみを提供することができる。これは、そのような設定では厳密なRMTを見つけることがNP困難であることを述べる、定理1と同調している。カットノードはあらかじめ知られていないので、前に提示されたノード順序付け処理の終わりでそれらを検出するために、特性2は使用され得る。
特性2.
Figure 0005662476
をノード順序付け方法によって算出されたスケルトンリストとする。
Figure 0005662476
が、精密化され得ない2つ以上のノードをもつ集合Uを含む場合、集合Uのルートノードroot(U)=vはGのカットノードであり、その他のノードはノードvを通ってのみ到達可能である。
集合Ujの中で検出された各カットノードのために、方法は、その中でvがカットノードでない改訂されたグラフを得るためにノードの複製を実行する。最初に、ノードvと同じ入力近傍をもつ別のノード
Figure 0005662476
を定義し、
Figure 0005662476
の出力近傍は集合Uの中のvの出力近傍である。次いで、方法は、そのテールwが集合Uの中に入るように、ノードvおよびノード
Figure 0005662476
の任意の入力リンク(w,v)を削除する。この動作は、最終の赤および青の部分グラフの中のループを除去する。最後に、方法は、ノード
Figure 0005662476
のみをもつ新しい集合
Figure 0005662476
を作成し、
Figure 0005662476
の中のUを集合Uのすぐ後に挿入する。この修正後、ノードvを経由してのみ到達可能であったあらゆるノードが今やノード
Figure 0005662476
を通っても到達可能なので、ノードvはもはやカットノードではないことに留意されたい。あらゆる検出されたカットノードvのためのノード複製の実行後、方法は、あらゆる集合が単一のノードを含むか、または別のカットノードが検出されるまで、前のような反復型スケルトンリスト精密化処理を再開する。後者の場合、
Figure 0005662476
の中のあらゆる集合が単一のノードを含み、完全なノード構成が得られるまで、ノード複製処理が繰り返される。
図9および図10を参照すると、カットノードおよびカットリンクを取り扱うために改訂された方法の図示が見られる。図1の102で与えられた入力グラフを考察されたい。このグラフでは、ノードbはカットノードであり、ルートノードrのすべての出力リンクはカットリンクである。図9は、このグラフ用に算出された最初のスパニング木900を提示し、最初のスケルトンリストは902で与えられる。904で、精密化処理の後に得られたスケルトンリストが与えられる。ノードbおよびdはまだ同じ集合に含まれているので、b(集合{b,d}のルート)はカットノードであるという結果になる。906で、ノードbを複製し、スケルトンリストの精密化処理を再び起動した後の最終ノード構成が与えられる。結果として生じたリストは、カットノードがリストの中で2度表される完全なノード構成を提示することに留意されたい。
完全なノード構成を表すリストLの構築後、部分グラフの構築フェーズが開示された前のセクションに記載したように、方法はネットワークリンクのそれぞれに色を付ける。カットノードvの場合、Gの中のその出力リンク(v,u)のそれぞれ1つに特別扱いが与えられる。ノードvは、Lの中でvおよび
Figure 0005662476
によって表記される2つのノードによって表され、したがって、ノードvの出力近傍uは集合Lの中のノードvとノード
Figure 0005662476
の間に位置することができることを思い出されたい。そのような状況では、改訂されたグラフの中のリンク(v,u)および
Figure 0005662476
は異なる色で着色され、したがって実際のリンク(v,u)は赤と青のどちらの部分グラフにも追加される。
図10の1000で示されたノード構成およびリンクの着色を考察されたい。この例では、リンク(r,a)、(r,b)、
Figure 0005662476
、および(r,c)はカットリンクとして検出され、赤および青で着色される。加えて、実際のリンク(b,d)は、改訂されたグラフの中でリンク(b,d)と
Figure 0005662476
のどちらによっても表される。これら2つのリンクは、赤と青のどちらでも着色される。したがって、リンク(b,d)は2つの色に関連付けられる。最後に図10で、算出された赤のグラフ1002および青のグラフ1004が提示される。
再分割方法
このセクションでは、方法はトポロジー変更に対処するように拡張される。トポロジー変更(任意の数の新しいネットワークの構成要素または構成部品の障害)の場合、赤および青の部分グラフに対して、特性1を保つために最低限の修正が実行される。修正は、完全なノード構成Lの中のノードの実際の位置が赤および青の部分グラフを算出するのに重要でないとの観察に基づいている。実際には、部分グラフのトポロジーは、Lの中のその入力近傍および出力近傍の位置に対する各ノードの配置によって決定される。
方法は以下のように動作する:最初に、改訂された完全なノード構成の中のそれらの配置が影響を受け得る、Zによって表記されるノードの限定された集合を検出する。次いで、ノード順序付け処理の限定された変形を利用することによって、原型に可能なかぎり似た完全なノード構成を算出し、それに応じて赤および青のグラフを修正する。
影響を受けたノードの検出
以下に、トポロジー変更によって影響を受け得るノードの集合Zを決定する反復型処理が記載される。概念上、集合Zは、部分グラフの1つもしくは両方の中で到達可能でないu∈Vの中のあらゆるノード、または、Zから他のノードを通って横切る部分グラフのうちの1つの中のルートノードrからuへのあらゆる経路を含む。
方法は、以下の3つのノード集合をもつ集合Zを初期化する:
a)ネットワークに追加されたすべての新しいノード。
b)その入力リンクの1つが故障し、結果として赤と青のどちらの入力リンクももたないあらゆるノード。
c)新しい入力近傍をもつあらゆる1−到達可能なノード。
1−到達可能なノードはスケルトンリスト精密化処理の間に検出されることを思い出されたい。
集合Zの初期化後、方法は、トポロジー変更によって影響を受けた、その他のノードを繰り返し識別する。あらゆるノードu∈Zのために、その出力リンクをGから削除し、そのヘッドが
Figure 0005662476
であるようなあらゆるリンク(u,v)のために、vがまだ赤と青のどちらの入力リンクも有するかどうかをチェックする。そうでなければ、集合Zに追加する。処理は、Zの中のすべてのノードのすべての出力近傍がチェックされると終了する。
影響を受けたノードの構成の再算出
次に、方法はリストLを再算出する。実質的に、方法は、集合Lの中のあらゆるノードu∈V−Zの位置がその入力近傍に対して相対的に保たれるように、リストから新しいスケルトンリスト
Figure 0005662476
を算出する。Zの中のノードの位置を決定するために、方法は、改訂された完全なノード構成を生成する、ノード順序付け方法のセクションにおいて提示されたスケルトンリスト精密化処理を起動する。
ノード順序付け方法セクションの中の初期化ステップのように、方法は、集合V−Zの中のノードがZの中のノードから派生していないような、ノードrに根付いた有向スパニング木Tの算出で始まる。Zの定義から、そのような木は存在し、例えば、V−Zの中のノードのすべての入力リンクにコストゼロを割り当て、最短経路木を算出することにより、算出され得る。次に、方法は、既存の完全なノード構成Lを使用して、新しいスケルトンリスト
Figure 0005662476
を算出する。最初に、方法はLからZの中のノードを削除する。したがって、結果として生じたリスト
Figure 0005662476
は、Lの中でそれらの相対的な順序を保つ、V−Zの中のノードのみを含む。次いで、集合Zからの木Tの中の子供をもつあらゆるノードu∈V−Zのために、方法は、ノードuに根付いて、u以外にZの中のノードだけを含む部分木Tを構築する。この部分木は、すでに
Figure 0005662476
の中に含まれる集合root(u)に関連付けられる。このステップの終わりで、
Figure 0005662476
は、Zの中のあらゆるノードが、あるノードu∈V−Zが根となった集合
Figure 0005662476
に関連付けられる、すべてのネットワークノードを含む。
次に、方法はスケルトンリスト精密化処理を起動する。このステップはスケルトンリストの中のZの中のノード構成のみを見つける必要があるので、順序の精密化のためにノードの入力リンクのみが考慮される必要がある。最後に、部分グラフの構築フェーズに記載されたように、方法は赤および青のグラフを再構築する。
締めくくりの例として、以下は、残りのネットワークが強い2−到達可能でないときの、赤および青の部分グラフの再構築を例示する。図3で示されたような赤および青のグラフ、ならびに図8で描写された完全なノード構成とともに、図2の202で示された入力グラフを考察されたい。ここで、ノードaの障害を仮定する。この場合、ノードgがカットノードであり、リンク(r,h)がカットリンクなので、結果として生じたグラフは2−到達可能ではない。ここに影響を受けたノードの集合Z={j,h}がある。ノードfおよびgはノードiの出力近傍であるが、それらは、いまだに赤と青のどちらの入口リンクももつので、Zの中に含まれないことに留意されたい。
図11は、1100で算出されたスパニング木を示し、1102および1104で、最初および最終のスケルトンリストを描写する。ノードgはカットノードなので、それは複製され、リストの中で2度現れる。図12で、修正された赤のグラフ1202および青のグラフ1204が示される。ノードjおよびhは1−到達可能であるが2−到達可能ではないので、リンク(g,j)および(r,h)は両方のグラフに含まれることに留意されたい。
シミュレーションのセットアップおよび結果
RMTベースの保護方式の性能は、主要な実世界のネットワークを代表する公的に利用可能なネットワークトポロジーからのデータ上で、FRR方式のさまざまな変種と対照して評価された。すべての考察されたネットワークは、各ネットワークノードがあらゆる他のノードから2−到達可能である、2−接続であった。各シミュレーションの実行では、ランダムに指定されたルートおよび宛先ノードの集合をもつ、主ならびに迂回路/スタンバイのP2MP LSP用に使用される帯域幅に関して、情報が収集された。
シミュレーションの結果は、RMTソリューションのトータルの帯域幅消費およびトータルの重みは、すべてのFRR変種のそれらよりも著しく低いことを示した。
重み配分比の計量の結果は、帯域幅配分比の計量で提示された結果と同様であると観察された。これは、RMTベースの方法がFRRよりも帯域幅を著しく少なく消費するだけでなく、RMTのトータルの重みを可能なかぎり低く維持するために低い重みのリンクを効率的に利用することを意味する。リンクとノードのどちらの障害に対しても保護を提供するRMT方式は、リンク障害に対する保護のみを提供するFRRリンクオンリー(FRR−LO)方式さえよりも性能が優れていることに留意されたい。
さらに、シミュレーションは、RMT方式がいかなるパケットの複製も生成しないことを示した。また、単一の宛先ノードの場合でも、RMTがその他の方式よりも性能が優れていることが観察された。総じて、宛先ノードの数が多いほど、RMTの方法はFRRに比べてより良く動作する。
結論として、MPLSネットワークの中のマルチキャスト接続用のRMTベースの保護方式が提示された。本方式は、ネットワークトポロジーの論理的な分割のための効率的な方法を採用し、結果として生じた2つのパーティションを、各パーティション内で独立にP2MP LSPを根付かせた方法で、同じルートノードおよび宛先の集合用、RMTペア用に使用する。そのような分割は、到達可能性に影響する重要な変更が起こるときに、たまに実行しさえすればよいことが示された。これは、分割方式の複雑さが標準の最短経路木算出方式の複雑さと同程度であるという事実と相まって、本方式がネットワークノード上に簡単に実装され得ることを示す。また、色を変更する必要のあるリンクの数を最少にする再分割用のメカニズムが提示された。そのような再分割方式は、既存のRMT上のトポロジー変更の影響を著しく削減することができる。
シミュレーションによって、本方式が、帯域幅の使用という点でさまざまなMPLS FRR方式よりも実質的に性能が優れており、また、パケット複製問題を回避することが実証された。FRRがリンク保護用のみに使用される場合でも、本方式はより良い性能を提供し、また、リンクとノードのどちらの障害に対しても保護を提供する。
本発明は、方法およびそれらの方法を実践するための装置の形で具体化され得る。また、本発明は、磁気記録媒体、光学式記録媒体、ソリッドステートメモリ、フロッピー(登録商標)ディスケット、CD−ROM、ハードドライブ、またはその他のマシン可読記憶装置などの有形的表現媒体に組み込まれたプログラムコードの形で具体化され得る。コンピュータなどのマシンの中にプログラムコードがロードされ、実行されると、マシンは本発明を実践するための装置になる。また、本発明は、例えば、記憶媒体に格納されるか、またはマシンによってロードおよび/もしくは実行されようと、プログラムコードの形で具体化され得る。コンピュータなどのマシンの中にプログラムコードがロードされ、実行されると、マシンは本発明を実践するための装置になる。汎用プロセッサ上に実装されると、プログラムコードセグメントはプロセッサと結び付いて、特定の論理回路に類似した働きをする固有の装置を提供する。
本発明の本質を説明するために記載および説明された部品の詳細、素材および構成の中のさまざまな変更が、以下の特許請求の範囲で表現されるような本発明の範囲から逸脱することなく、当業者によってなされ得ることがさらに理解されよう。
本明細書において説明された例示的な方法のステップは、必ずしも記載された順序で実行される必要はないことが理解されるべきであり、そのような方法のステップの順序は単に例示的であると理解されるべきである。同様に、別のステップがそのような方法の中に追加され得るし、本発明のさまざまな実施形態に一致する方法の中で、ある特定のステップが削除または結合され得る。
もしあれば、以下の方法クレームの中の構成要素が、対応するラベル付けで特定の順序で列挙されても、それ以外にクレームの記述がそれらの構成要素の一部または全部を実施するための特定の順序を意味しないかぎり、それらの構成要素は必ずしもその特定の順序での実施に限定することは意図されない。
本明細書において、「一実施形態」または「実施形態」への言及は、実施形態とともに記載された特定の特徴、構造または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれ得ることを意味する。明細書の中のさまざまな箇所におけるフレーズ「一実施形態では」の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を参照している訳ではなく、別個または代替の実施形態が必ずしも他の実施形態を相互に排除している訳でもない。同じことが用語「実施」に適用される。多数の修正、変更および改造が、特許請求の範囲の中で規定される本発明の範囲から逸脱することなく、上述の本発明の実施形態になされ得る。

Claims (10)

  1. ネットワークノードおよび前記ネットワークノードを接続する通信リンクを有するパケット交換ネットワークの中のルートノードおよび宛先ノードの集合に対するマルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS)マルチキャスト接続要求に保護を与える方法であって、
    プロセッサで、一対の冗長化マルチキャスト木を構築するステップであって、前記一対の冗長化マルチキャスト木のうちの第1の冗長化マルチキャスト木が前記ルートノードに根付いて前記宛先ノードの集合の中のすべての宛先ノードに接続し、前記一対の冗長化マルチキャスト木のうちの第2の冗長化マルチキャスト木が前記ルートノードに根付いて前記宛先ノードの集合の中のすべての宛先ノードに接続する、ステップと、
    正常動作中に第1の冗長化マルチキャスト木を介してマルチキャストトラフィックを前記ルートノードから前記宛先ノードの集合にブロードキャストするステップと、
    障害動作中に、前記ルートノードから各前記宛先ノードへの2つのノードディスジョイント経路である第1の冗長化マルチキャスト木と第2の冗長化マルチキャスト木の両方を介してマルチキャストトラフィックを前記ルートノードから前記宛先ノードの集合にブロードキャストするステップと
    を含む、方法。
  2. 正常動作中に第2の冗長化マルチキャスト木を介してマルチキャストトラフィックを前記ルートノードから前記宛先ノードの集合にブロードキャストするステップ
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記障害動作が前記通信リンクのうちの1つの通信リンクの障害を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記障害動作が前記ネットワークノードのうちの1つのネットワークノードの障害を含む、請求項1に記載の方法。
  5. ネットワークノードおよび前記ネットワークノードを接続する通信リンクを有するパケット交換ネットワークの中のルートノードおよび宛先ノードの集合に対するマルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS)マルチキャスト接続要求用に一対の冗長化マルチキャスト木を構築する方法であって、前記パケット交換ネットワークが前記ルートノードから構築されるグラフによって表現することができ、前記グラフが、前記ネットワークノードを含む頂点及び前記通信リンクを含む有向辺を有し、前記方法が、
    プロセッサで、前記パケット交換ネットワークを第1のパーティションおよび第2のパーティションに分割するステップであって、各パーティションが、前記パケット交換ネットワークのすべてのネットワークノードから構成され、及び、前記パケット交換ネットワークの非巡回グラフを形成するように前記通信リンクの部分集合を含み、前記第1のパーティションおよび前記第2のパーティションがカットリンクおよびカットノードへのリンクから構成されるリンクのグループから前記パケット交換ネットワークの前記グラフに共通するリンクのみを有する、ステップと、
    前記第1のパーティションの中の前記ルートノードと前記宛先ノードの集合とを接続する第1のスパニング木を構築するステップと、
    前記第2のパーティションの中の前記ルートノードと前記宛先ノードの集合とを接続する第2のスパニング木を構築するステップと、
    前記宛先ノードの集合に前記第1のスパニング木および前記第2のスパニング木を前記一対の冗長化マルチキャスト木として供給するステップであって、ルートノードから各宛先ノードへの2つのノードディスジョイント経路があるステップと、
    前記パケット交換ネットワークのトポロジーに対する変更の場合、前記第1および第2のパーティションを更新するステップと
    を含む、方法。
  6. 前記パケット交換ネットワークの前記トポロジーに対する変更がネットワークノードの削除または追加である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記パケット交換ネットワークの前記トポロジーに対する変更が、ネットワークノードが前記第1および第2のパーティションのうちの1つの中の入力リンクを欠く結果となる、前記パケット交換ネットワークの通信リンクの障害を含む、請求項5に記載の方法。
  8. 前記分割するステップが、
    ネットワークノードの順序付きリストを、あらゆる非ルートノードが前記順序付きリストの中で少なくとも1つの先行入力近傍ノードおよび少なくとも1つの後続入力近傍ノードを有するように、作成するステップと、
    前記第1および第2の通信リンクの集合に共通する通信リンクの部分集合を提供するステップであって、前記共通リンクの部分集合が前記グラフのカットリンクおよびカットノードへのリンクから構成される、ステップと、
    前記パケット交換ネットワークのトポロジーに対する変更の場合前記第1および第2のパーティションを更新するステップと
    一対の第1および第2の部分グラフを策定するステップであって、前記部分グラフのそれぞれがすべてのネットワークノードを含み、前記第1の部分グラフが通信リンクの第1の集合を含み、前記第2の部分グラフが通信リンクの第2の集合を含み、通信リンクの前記第1の集合が通信リンクの前記第2の集合と互いに素であり、前記第1の部分グラフが前記第1のパーティションに対応し、前記第2の部分グラフが前記第2のパーティションに対応する、ステップと
    を含む、請求項5に記載の方法。
  9. 前記第1のスパニング木が最短経路木を含む、請求項5に記載の方法。
  10. 前記第1のスパニング木がシュタイナー木を含む、請求項5に記載の方法。
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