JP5660536B2 - 落下位置データの取得方法と装置 - Google Patents

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Description

本発明は、宇宙空間から大気圏に突入した機体の、地球表面への落下位置を推定するための落下位置データの取得方法と装置に関する。
ロケットや衛星などの機体は、宇宙空間において任務を終えたら、大気圏に再突入させられる。この再突入中に、機体は、空力加熱により破壊され、その後、当該機体を地球表面(地球陸上面、または、水面(好ましくは安全な海面))に落下させる。なお、空力加熱とは、機体が大気圏を通過している時に、当該機体に圧縮されて高温となった空気から受ける熱により加熱されることを意味する。
従来において、機体の落下位置を、機体の飛行解析により予測していた。または、機体の落下位置を、レーダが搭載された複数の監視船により特定していた。
インターネットURL<http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AF%E3%82%84%E3%81%B6%E3%81%95_(%E6%8E%A2%E6%9F%BB%E6%A9%9F)>
しかし、機体の飛行解析により機体の落下位置を予測する場合には、機体が実際に受ける様々な要因を反映させないので、実際の落下位置を精度よく特定できない。
また、レーダが搭載された複数の監視船により機体の落下位置を特定する場合には、これらの監視船を使用するため、莫大なコストがかかる。
そこで、本発明の目的は、精度よく低コストで機体の落下位置を推定できる落下位置データ取得方法と装置を提供することにある。
上述した目的を達成するため、本発明によると、宇宙空間から大気圏に突入した機体の落下位置を推定するための落下位置データの取得方法であって、
(A)前記機体に、位置情報取得用のカプセルを予め搭載しておき、
(B)前記機体が大気圏に突入した以降であって空力加熱により前記機体が破壊される前に、または、前記機体が大気圏に突入する直前に、前記機体から前記カプセルを分離し、
(C)前記機体に対する前記カプセルの前記分離に反応して前記カプセルに設けた受信機により、GPS衛星からGPS信号受信を開始し、このGPS信号に基づいて前記カプセルの位置を特定し、
(D)特定した該位置を示すカプセル位置データを、カプセルに搭載した記憶装置に記憶し、
(E)カプセルが地球表面に到達した後、前記記憶装置を回収し、前記記憶装置に記憶された前記カプセル位置データを、前記落下位置データとして前記落下位置の推定に利用し、
前記GPS信号の前記受信、前記カプセルの位置の前記特定、及び前記カプセル位置データの前記記憶を前記カプセルが地表表面に到達するまで繰り返し、
前記カプセルの内部空間には、前記記憶装置を収容する収容部が設けられており、
前記(C)の後であって、前記(E)の前に、前記カプセルの前記内部空間に内蔵したパラシュートを前記カプセルの外部に放出し、該パラシュートにより前記収容部を減速させる、ことを特徴とする落下位置データの取得方法が提供される。
好ましくは、前記(E)の前に、前記カプセル位置データを、前記カプセルに設けた送信機により、所定の受信装置へ無線通信で送信し、該受信装置により受信した前記カプセル位置データを、前記落下位置の推定に利用する。
また、上述した目的を達成するため、本発明によると、宇宙空間から大気圏に突入した機体の落下位置を推定するための落下位置データの取得装置であって、
前記機体に搭載された位置情報取得用のカプセルと、
前記機体に設けられ、前記機体が大気圏に突入した以降であって空力加熱により前記機体が破壊される前に、または、前記機体が大気圏に突入する直前に前記機体から前記カプセルを分離させる分離機構と、を備え、
前記カプセルは、
GPS衛星からGPS信号を受信する受信機と、
受信した前記GPS信号に基づいて、前記カプセルの位置を特定する信号処理部と、
特定した該位置を示すカプセル位置データを前記落下位置データとして記憶する記憶装置と、
前記受信機及び前記信号処理部に対して電力供給を行う電源と、
前記機体に対する前記カプセルの前記分離に反応して前記電力供給を開始させることにより、前記受信機及び前記信号処理部を起動させる起動装置と、
前記カプセルの内部空間に設けられ、前記記憶装置を収容する収容部と、
前記カプセルの前記内部空間に内蔵され、前記信号処理部が前記カプセルの位置を特定した後であって該カプセルが地球表面に到達する前に、該カプセルの外部に放出され前記収容部を減速させるパラシュートと、を備え
前記カプセルが地表表面に到達するまで、前記受信機は前記GPS信号の前記受信を繰り返し、前記信号処理部は前記カプセルの位置の前記特定を繰り返し、前記記憶装置は前記カプセル位置データの前記記憶を繰り返す、ことを特徴とする落下位置データの取得装置が提供される。
本発明の好ましい実施形態によると、前記機体から分離された前記カプセルが大気圏通過中に進行する側を前記カプセルの前方として、前記カプセルの後方面に前記受信機のアンテナが設けられている。
本発明の好ましい実施形態によると、前記カプセルは、前記カプセル位置データを、所定の受信装置へ無線通信で送信する送信機を備え、
前記電源は、前記送信機に対して電力供給を行
前記起動装置は、前記電力供給を開始させることにより、前記送信機を起動させる。
上述した本発明によると、機体の飛行解析をすることなく、また、複数の監視船を使用することなく、機体から分離したカプセルの位置データを基準に、機体の落下位置を精度よく推定できる。
位置情報取得用のカプセルを機体に予め搭載しておき、空力加熱により前記機体が破壊される前に、機体から前記カプセルを分離し、前記カプセルに設けた受信機によりGPS信号を受信し、GPS信号に基づいて前記カプセルの位置を特定し、特定した該位置を示すカプセル位置データを、カプセルに搭載した記憶装置に記憶し、カプセルが地球表面に到達した後、前記記憶装置を回収し、前記記憶装置に記憶された前記カプセル位置データを、前記落下位置の推定に利用するので、機体の飛行解析により機体の落下位置を予測する必要がなく、複数の監視船を使用する必要もない。また、カプセルは、機体の軌道に近い軌道で落下するので、カプセル位置データを基準に、機体の落下位置を精度よく推定できる。
本願発明の実施形態による落下位置データの取得装置が適用された大気圏突入機体である。 図1の部分拡大図であり、カプセル近傍を示す。 本発明の実施形態による落下位置データの取得方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態による落下位置データの取得方法を説明する図である。 図4に示す動作の続きを説明する図であり、カプセルの分離を示す。 図5に示す動作の続きを説明する図である。 図6に示す動作の続きを説明する図であり、パラシュートの放出を示す。 図7に示す動作の続きを説明する図である。
本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態による落下位置データの取得装置が適用された大気圏突入機体20を示す。図2は、図1の部分拡大図であり、カプセル3近傍を示す。なお、図2において、機体20側を断面図で示している。
機体20は、宇宙空間から地表側へ向けて大気圏へ突入するものであり、例えば、補給船、人工衛星またはロケットである。なお、補給船は、宇宙飛行士の食糧や衣類、実験装置などを地上から宇宙ステーション35(図4(A)を参照)に補給する装置(例えば、HTV(H−II Transfer Vehicle))である。
落下位置データの取得装置10は、図2のように、機体20に予め搭載された位置情報取得用のカプセル3と、機体20からカプセル3を分離させる分離機構5とを備える。分離機構5については後述する。
カプセル3は、受信機7、信号処理部9、記憶装置11、送信機13、電源15、および起動装置17a、17b、17cを備える。
受信機7は、GPS衛星からGPS信号を受信する。受信機7は、アンテナ7aと受信部7bとを有する。
受信機7のアンテナ7aは、例えば、パッチアンテナである。受信機7のアンテナ7aは、カプセル3の後方面に設置されている。カプセル3の後方とは、カプセル3から見た方向であって、機体20から分離されたカプセル3が大気圏通過中に進行する方向と逆方向を意味する。なお、後述の図6(F)に示すように、球体のカプセル3の重心Gは、カプセル3の中心C(すなわち、球の中心C)からずれた位置にあり、中心Cから見て重心G側がカプセルの前方となる。
機体20が大気圏を通過している時に、カプセル3が機体20から分離されると、カプセル3は、大気圏通過中に、アンテナ7aがカプセル3の後方側に位置する姿勢を取る。そのために、アンテナ7aと後述のアンテナ13aは、カプセル3における後方側の外面に設置される。
受信機7の受信部7bは、アンテナ7aを介してGPS信号を受信する。すなわち、受信部7bは、アンテナ7aで受信したGPS信号としての電波信号に対し増幅や復調などの処理を行う。この処理が行われたGPS信号は、受信部7bから信号処理部9へ出力される。
信号処理部9は、受信機7により受信した前記GPS信号に基づいて、カプセル3の位置を特定する処理を行う。
記憶装置11は、信号処理部9により特定された前記位置を示すカプセル位置データを記憶する。
送信機13は、信号処理部9により特定したカプセル3の位置を示すカプセル位置データを、所定の受信装置に無線通信で送信する。
送信機13は、カプセル3の後方面に設置されている。送信機13は、アンテナ13aと送信部13bとを有する。アンテナ13aは、例えばパッチアンテナである。送信部13bは、カプセル位置データを示す信号に対し、変調や増幅などの処理を行い、当該処理を行った信号をカプセル位置データとしてアンテナ13aから送信する。
電源15は、受信機7、信号処理部9、および送信機13に対して電力供給を行う。電源15は、適宜のバッテリーであってよい。
上述の起動装置は、前記電力供給を開始させ、これにより、受信機7、信号処理部9、および送信機13を起動させる。
前記起動装置は、機体20に対するカプセル3の分離に反応して、前記電力供給を開始させる。
図2の例では、前記起動装置は、マイクロスイッチ17a、通電スイッチ17b、および通電スイッチ作動部17cを有する。
マイクロスイッチ17aは、カプセル3に固定されたピン19の先端面に設けられる。ピン19は、機体20に設けた挿入孔20aに嵌合されているとともに、ピン19の先端面が挿入孔20aの底面に接触するようになっている。この接触をマイクロスイッチ17aにより検出できるので、この接触が無くなった状態(すなわち、カプセル3が機体20から分離した状態)もマイクロスイッチ17aにより検出できる。
通電スイッチ17bは、受信機7、信号処理部9、および送信機13と電源15とを電気的に接続する配線に設けられ、閉じられると、受信機7、信号処理部9、および送信機13と電源15とを通電状態にする。
通電スイッチ作動部17cは、カプセル3が機体20から分離したことをマイクロスイッチ17aにより検出されたことに反応して、通電スイッチ17bを閉じ、これにより、前記電力供給を開始させる。
カプセル3は、機体20の前方に対する側方において機体20に保持されている。機体20の前方とは、機体20から見た方向であって、機体20が大気圏通過中に進行する方向を意味する。
なお、大気圏通過中に受ける空気抵抗によるカプセル3の減速は、大気圏通過中に受ける空気抵抗による機体20の減速より小さく、これにより、カプセル3は、機体20から分離されると、大気圏通過中において機体20よりも先行するようになっている。
また、カプセル3の外表面は耐熱材16で形成されている。これにより、カプセル3は、大気圏通過中の空力加熱から保護される。図2の例では、カプセル3の外表面のすべてが耐熱材16で形成されているが、カプセル3の外表面の前方側部分だけを耐熱材16で形成してもよい。
分離機構5は、機体20が大気圏に突入した以降であって空力加熱により機体20が破壊される前に、機体20からカプセル3を分離させる。
分離機構5は、カプセル3を機体20に保持する保持手段5aと、この保持手段5aによる機体20に対するカプセル3の保持(結合)を解く結合解除装置5bと、を有する。
保持手段5aは、図2の例では、ボルト21とナット23である。ボルト21は、カプセル3に固定されている。ナット23は、ボルト21に結合(螺合)しているとともに、機体20に固定された枠状部材25に図2の矢印A方向に係合している。このようなボルト21とナット23により、カプセル3を機体20に保持する。
結合解除装置5bは、解除指令信号を受けると、保持手段5aによる機体20に対するカプセル3の結合を解く。解除指令信号は、人が指令装置(図示せず)を操作することにより、地上の送信装置(図示せず)から無線で結合解除装置5bに送信されてよい。または、解除指令信号は、予め設定されている時刻に、機体20に設けた指令送信部(図示せず)から結合解除装置5bに送信されてもよい。
結合解除装置5bは、図2の例では、火工品(火薬)14を点火させることで、ナット23を破壊し、これにより、機体20に対するカプセル3の結合を解く装置であってよい。すなわち、機体20が大気圏を通過中に、火工品14によりナット23が破壊されると、ナット23とボルト21の結合が解け、その結果、カプセル3が機体20から分離される。
カプセル3の内部空間3aには、収容部37とパラシュート27が設けられる。図2において、符号3bは、カプセル3の内部空間3aを区画するカプセル3の内面を示す。
収容部37の内部には、受信部7b、信号処理部9、送信部13b、記憶装置11、電源15、通電スイッチ17b、および通電スイッチ作動部17cが設置されている。本実施形態では、収容部37は、水に浮くフローテーションバッグである。
パラシュート27は、ライザ31を介して収容部37に結合されている。
カプセル3は、分割面Sで2つの分割体に分離可能に構成されている。カプセル3の分割は、好ましくは、2つの分割体を結合している結合部材(例えば、ボルト39)を火工品で破壊することにより行われてよい。
次に、上述した落下位置データの取得装置10を用いた落下位置データの取得方法を説明する。図3は、この落下位置データの取得方法を示すフローチャートである。図4〜図7は、破壊状態観測方法の説明図である。
なお、図4(C)、図6(E)、図6(F)における矢印D1は、機体20の移動方向を示し、図6(E)、図6(F)、図7(G)における矢印D2は、カプセル3の移動方向を示す。
ステップS1において、宇宙空間にて、機体20が地表側へ移動し始める。例えば、機体20が補給船である場合には、図4(A)のように、地球の衛星軌道上にある宇宙ステーション35に結合されている補給船20を、図4(B)のように、宇宙ステーション35から分離させ、次いで、この補給船20が地表側へ移動し始める。
なお、ステップS1では、機体20に搭載した姿勢制御装置や推進装置(図示せず)により、機体20の姿勢、位置、移動方向などを調整することで、以降における機体20の軌道を調整する。
次に、ステップS2において、図4(C)のように、機体20が地球の大気圏に突入する。
その後、ステップS3において、機体20が大気圏を通過している時に、分離機構5により、図5(D)のように、カプセル3を機体20から分離させる。すなわち、結合解除装置5bにより、保持手段5aによる機体20に対するカプセル3の結合を解く。
なお、機体20から分離されたカプセル3は、アンテナ7a、13aがカプセル3の後方側に位置する姿勢をとる。また、機体20に対するカプセル3の分離は、機体20が大気圏通過中に空力加熱により破壊される前に行う。
このように機体20から分離したカプセル3は、図6(E)のように機体20よりも先行する。この分離後に、図6(F)のように機体20は、空力加熱により破壊される。
また、ステップS3において、カプセル3が機体20から分離されるのと同時に、受信機7、信号処理部9および送信機13に対して、電源15からの電力供給が開始される。これにより、受信機7、信号処理部9および送信機13が起動させられる。
ステップS4において、起動された受信機7により、GPS衛星からGPS信号を受信する。
ステップS5において、受信したGPS信号に基づいて、信号処理部9によりカプセル3の現在位置を特定する。
好ましくは、ステップS5において、カプセル3の現在位置を特定するのと同時に、この時点の時刻を、カプセル3に内蔵した時計により特定する。この場合、これらの特定したカプセル3の現在位置と時刻とを互いに関連付けたデータがカプセル位置データとなる。
ステップS6において、ステップS5で生成したカプセル位置データを記憶装置11に記憶するとともに、当該カプセル位置データを、カプセル3に設けた送信機13により、所定の受信装置へ無線通信で送信する。
ステップS6の次に、ステップS4へ戻る。カプセル3が、地球表面に到達するまで、ステップS4〜S6を繰り返す。
好ましくは、ステップS4〜S6を行っている時に、カプセル3に搭載した姿勢センサにより、水平面に対するカプセルの姿勢を検出し、検出した姿勢のデータを、記憶装置11に記憶するとともに、送信機13により所定の受信装置へ無線通信で送信する。
好ましくは、ステップS4〜S6を行っている時に、カプセル3に搭載した加速度センサにより、カプセル3の加速度を検出し、検出した加速度のデータを、記憶装置11に記憶するとともに、送信機13により所定の受信装置へ無線通信で送信する。
好ましくは、ステップS4〜S6を行っている時に、カプセル3に搭載した温度センサにより、カプセル3の温度を検出し、検出した温度のデータを、記憶装置11に記憶するとともに、送信機13により所定の受信装置へ無線通信で送信する。
ステップS4〜S6を繰り返している時に、カプセル分割指令を、カプセル3に設けた図示しない分割装置が受けることにより、前記分割装置は、火工品でボルト39を破壊する。これにより、図7(G)のように、カプセル3を構成する2つの分割体は互いに分離して、カプセル3の内部空間3aが外部に露出する。その結果、パラシュート27が図8(H)のように開く。次いで、パラシュート27に結合されたフローテーションバッグ37は、図8(I)のように地球表面に緩やかに着地または着水にする。着水した場合には、フローテーションバッグ37は水面に浮く。
なお、カプセル分割指令は、人が指令装置(図示せず)を操作することで、地上の送信装置(図示せず)から無線で前記分割装置に送信されてよい。または、カプセル分割指令は、ステップS5において特定したカプセル3の現在位置が所定の高度に一致したら、カプセル3に設けた指令送信部(図示せず)から前記分割装置に送信されてもよい。
好ましくは、送信部13bに接続されたアンテナ13aは、図2のようにカプセル3の外面に設けられるだけでなく、(図2では図示を省略するが)フローテーションバッグ37の外面にも設けておく。従って、図8(I)のように、着地または着水したフローテーションバッグ37のアンテナ13aにより、記憶装置11に記憶されているカプセル位置データのすべてを、前記所定の受信装置へ無線通信で送信できる。
上述の実施形態によると、以下の効果(1)〜(6)が得られる。
(1)機体20に、位置情報取得用のカプセル3を予め搭載しておき、空力加熱により機体20が破壊される前に、落下中の機体20からカプセル3を分離し、カプセル3に設けた受信機7により、GPS信号を受信し、このGPS信号に基づいてカプセル3の位置を特定し、特定した該位置を示すカプセル位置データを、カプセル3に搭載した記憶装置11に記憶し、カプセル3が地球表面に到達した後、記憶装置11を回収し、記憶装置11に記憶された前記カプセル位置データを、前記落下位置の推定に利用する。従って、機体20の飛行解析により機体20の落下位置を予測する必要がなく、複数の監視船を使用する必要もない。また、カプセル3は、機体20の軌道に近い軌道で落下するので、カプセル位置データを基準に、機体20の落下位置を精度よく推定できる。例えば、カプセル3の位置から半径数キロ以内に、機体20の破壊片が存在すると推定できる。
(2)ステップS6において、カプセル位置データを、カプセル3に搭載した記憶装置11に記憶し、カプセル3が地球表面に到達した後、記憶装置11を回収するので、繰り返し取得したカプセル位置データのすべてを回収できる。記憶装置11に、上述の姿勢、加速度および温度のデータを記憶している場合には、これらのデータも回収できる。
(3)ステップS6において、カプセル位置データを、カプセル3に設けた送信機13により、所定の受信装置へ無線通信で送信するので、カプセル位置データを即時に取得できる。
ただし、通信状況によって、繰り返し取得したカプセル位置データのすべてを無線通信で取得できない場合があり得る。そこで、着地または着水したフローテーションバッグの外面に設けたアンテナ13aを用いて、繰り返し取得したカプセル位置データのすべてを無線通信で取得することが可能になる。
(4)カプセル3を機体20から分離した後、空力加熱を直接受けるカプセル3の前方面と反対側の後方面に、受信機7および送信機13のアンテナ7a,13aが位置するので、アンテナ7a,13aを空力加熱から保護できる。
(5)カプセル3を機体20から分離した後、空力加熱を直接受けるカプセル3の前方面と反対側の後方面に、受信機7のアンテナ7aが位置するので、カプセル3が空力加熱を受けている時(ブラックアウト時)のGPS衛星と受信機7との通信特性を取得できる。すなわち、回収した記憶装置11内のカプセル位置データに基づいて、ブラックアウト時の通信特性を取得できる。
(6)カプセル3の位置と時刻を互いに関連付けたカプセル位置データに基づいて、カプセル3の落下軌跡を特定することができ、その結果、この落下軌跡に基づいて、機体20の落下軌跡を推定することができる。
(7)機体20からカプセル3を分離するので、機体20の破壊片と干渉することなく、パラシュート27を放出して開くことができ、これにより、カプセル3を、緩やかに地球表面に着地または着水させることができる。従って、カプセル3が地球表面に衝突することによって記憶装置11が破損することを防止できる。
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、以下の変更例1〜3を、任意に組み合わせて、または、単独で採用してもよい。この場合、他の点は上述と同じである。
(変更例1)
収容部37は、フローテーションバッグではなくてもよい。この場合には、収容部37は、例えば機器収容ケースである。すなわち、機器収容ケース37は、カプセル3の内部空間3aにおいてパラシュート27に結合されており、受信部7b、信号処理部9、送信部13b、記憶装置11、電源15、通電スイッチ17b、および通電スイッチ作動部17cを収容する。
(変更例2)
上述では、収容部37は、カプセル3の上述した2つの分割体の両方から分離したが、収容部37は、上述した2つの分割体の一方と結合された状態で地球表面に到達してもよい。この場合、2つの分割体の他方は、カプセル3の外表面に形成された開口を塞ぐ蓋部材であってもよい。
(変更例3)
上述では、機体20が大気圏に突入した以降であって空力加熱により機体20が破壊される前に、カプセル3を機体20から分離したが、機体20が大気圏に突入する直前に、カプセル3を機体20から分離してもよい。すなわち、上述のステップS2とステップS3の順序を入れ替えてもよい。
3 カプセル、5 分離機構、5a 保持手段、5b 結合解除装置、7 受信機、7a アンテナ、7b 受信部、9 信号処理部、10 落下位置データの取得装置、11 記憶装置、13 送信機、13a アンテナ、13b 送信部、14 火工品、15 電源、16 耐熱材、17a マイクロスイッチ、17b 通電スイッチ,17c 通電スイッチ作動部、19 ピン、20 機体、20a 挿入孔、21 ボルト、23 ナット、25 枠状部材、27 パラシュート、31 ライザ、35 宇宙ステーション、37 収容部(フローテーションバッグ、機器収容ケース)

Claims (5)

  1. 宇宙空間から大気圏に突入した機体の落下位置を推定するための落下位置データの取得方法であって、
    (A)前記機体に、位置情報取得用のカプセルを予め搭載しておき、
    (B)前記機体が大気圏に突入した以降であって空力加熱により前記機体が破壊される前に、または、前記機体が大気圏に突入する直前に、前記機体から前記カプセルを分離し、
    (C)前記機体に対する前記カプセルの前記分離に反応して前記カプセルに設けた受信機により、GPS衛星からGPS信号受信を開始し、このGPS信号に基づいて前記カプセルの位置を特定し、
    (D)特定した該位置を示すカプセル位置データを、カプセルに搭載した記憶装置に記憶し、
    (E)カプセルが地球表面に到達した後、前記記憶装置を回収し、前記記憶装置に記憶された前記カプセル位置データを、前記落下位置データとして前記落下位置の推定に利用し、
    前記GPS信号の前記受信、前記カプセルの位置の前記特定、及び前記カプセル位置データの前記記憶を前記カプセルが地表表面に到達するまで繰り返し、
    前記カプセルの内部空間には、前記記憶装置を収容する収容部が設けられており、
    前記(C)の後であって、前記(E)の前に、前記カプセルの前記内部空間に内蔵したパラシュートを前記カプセルの外部に放出し、該パラシュートにより前記収容部を減速させる、ことを特徴とする落下位置データの取得方法。
  2. 前記(E)の前に、前記カプセル位置データを、前記カプセルに設けた送信機により、所定の受信装置へ無線通信で送信し、該受信装置により受信した前記カプセル位置データを、前記落下位置の推定に利用する、ことを特徴とする請求項1に記載の落下位置データの取得方法。
  3. 宇宙空間から大気圏に突入した機体の落下位置を推定するための落下位置データの取得装置であって、
    前記機体に搭載された位置情報取得用のカプセルと、
    前記機体に設けられ、前記機体が大気圏に突入した以降であって空力加熱により前記機体が破壊される前に、または、前記機体が大気圏に突入する直前に前記機体から前記カプセルを分離させる分離機構と、を備え、
    前記カプセルは、
    GPS衛星からGPS信号を受信する受信機と、
    受信した前記GPS信号に基づいて、前記カプセルの位置を特定する信号処理部と、
    特定した該位置を示すカプセル位置データを前記落下位置データとして記憶する記憶装置と、
    前記受信機及び前記信号処理部に対して電力供給を行う電源と、
    前記機体に対する前記カプセルの前記分離に反応して前記電力供給を開始させることにより、前記受信機及び前記信号処理部を起動させる起動装置と、
    前記カプセルの内部空間に設けられ、前記記憶装置を収容する収容部と、
    前記カプセルの前記内部空間に内蔵され、前記信号処理部が前記カプセルの位置を特定した後であって該カプセルが地球表面に到達する前に、該カプセルの外部に放出され前記収容部を減速させるパラシュートと、を備え
    前記カプセルが地表表面に到達するまで、前記受信機は前記GPS信号の前記受信を繰り返し、前記信号処理部は前記カプセルの位置の前記特定を繰り返し、前記記憶装置は前記カプセル位置データの前記記憶を繰り返す、ことを特徴とする落下位置データの取得装置。
  4. 前記機体から分離された前記カプセルが大気圏通過中に進行する側を前記カプセルの前方として、前記カプセルの後方面に前記受信機のアンテナが設けられている、ことを特徴とする請求項に記載の落下位置データの取得装置。
  5. 前記カプセルは、前記カプセル位置データを、所定の受信装置へ無線通信で送信する送信機を備え、
    前記電源は、前記送信機に対して電力供給を行
    前記起動装置は、前記電力供給を開始させることにより、前記送信機を起動させる、ことを特徴とする請求項またはに記載の落下位置データの取得装置。
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