JP5659943B2 - 電源システムおよびそれを搭載する車両、ならびに車両の制御方法 - Google Patents

電源システムおよびそれを搭載する車両、ならびに車両の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、電源システムおよびそれを搭載する車両、ならびに車両の制御方法に関し、より特定的には、車両間充電を行なう場合の充電終了制御に関する。
近年、環境に配慮した車両として、蓄電装置(たとえば二次電池やキャパシタなど)を搭載し、蓄電装置に蓄えられた電力から生じる駆動力を用いて走行する車両が注目されている。このような車両には、たとえば電気自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池車などが含まれる。そして、これらの車両に搭載される蓄電装置を発電効率の高い商用電源により充電する技術が提案されている。
このうち電気自動車においては、走行中に蓄電装置の電力が著しく低下した場合には、走行が継続できなくなってしまうおそれがある。
特開2007−267561号公報(特許文献1)は、電気自動車において車両と車両との間で充電を行なうための、緊急充電システムについて開示する。
特開2007−267561号公報 特開2007−252118号公報 特開2010−252520号公報
特開2007−267561号公報(特許文献1)のようなシステムを用いることによって、蓄電装置の電力が著しく低下した場合に、他の車両からの電力を用いて充電を行なうことが可能となる。
しかしながら、特開2007−267561号公報(特許文献1)に開示されたシステムにおいては、受電側車両の充電終了を判定し、給電側車両からの給電動作を停止するための手法については検討されていない。
本発明は、このような課題を解決するためにさなれたものであって、その目的は、他の車両の電源装置からの電力を用いて搭載された蓄電装置の充電が可能な電源システムにおいて、充電終了を適切に制御することである。
本発明による電源システムは、蓄電装置と、電圧変換装置と、電圧変換装置を制御するための制御装置とを備え、負荷装置と双方向に電力の授受が可能である。電圧変換装置は、負荷装置に接続される電力線と蓄電装置との間に結合され、蓄電装置と電力線との間で電圧変換を行なう。電圧変換装置は、蓄電装置と電力線との間に結合されるスイッチング素子を含む。電源システムは、電力線に結合される他の電源装置からの電力を用いて蓄電装置を充電することが可能である。制御装置は、他の電源装置からの電力を用いて蓄電装置の充電動作を実行している際に、蓄電装置の充電状態が基準値を上回った場合には、スイッチング素子の制御電極の電圧を変更することによって他の電源装置からの電力供給を制御する。
好ましくは、制御装置は、他の電源装置からの電力を用いて充電動作を実行している際に、充電状態が基準値を上回った場合には、スイッチング素子の制御電極の電圧を低下させる。
好ましくは、スイッチング素子は、制御電極の電圧の低下に伴って、スイッチング素子に流れる電流が減少する特性を有する。
好ましくは、他の電源装置は、電源システムへ供給する電流がしきい値を下回ったことに基づいて、電源システムへの電力供給を停止する。
好ましくは、制御装置は、スイッチング素子の制御電極の電圧を低下させてから所定期間が経過するまでに他の電源装置からの電力供給が停止されない場合には、充電動作を停止する。
好ましくは、制御装置は、スイッチング素子の制御電極の電圧を低下させてから所定期間が経過するまでに他の電源装置からの電力供給が停止されない場合には、他の電源装置に異常があると判定する。
本発明による車両は、上記のいずれかに記載の電源システムを搭載する。
好ましくは、他の電源装置は、当該車両とは異なる車両に搭載される電源装置である。
本発明による車両の制御方法は、給電側車両の電力を用いて受電側車両に搭載された蓄電装置を充電する際の制御方法である。受電側車両は、受電側車両に搭載された負荷装置に接続される電力線と蓄電装置の間に結合され、蓄電装置と電力線との間で電圧変換を行なうための電圧変換装置を含む。電圧変換装置は、蓄電装置と電力線との間に結合されるスイッチング素子を含む。制御方法は、受電側車両において、電力線に供給された給電側車両からの電力を電圧変換装置により降圧するステップと、蓄電装置の電流および電圧に基づいて蓄電装置の充電状態を演算するステップと、充電状態が基準値を上回った場合に、スイッチング素子の制御電極の電圧を低下させることによって、充電電流を低下させるステップとを備える。また、制御方法は、給電側車両において、充電電流がしきい値を下回ったことに基づいて、受電側車両への電力供給を停止するステップをさらに備える。
本発明によれば、他の車両の電源装置からの電力を用いて搭載された蓄電装置の充電が可能な電源システムにおいて、充電終了を適切に制御することができる。
本実施の形態に従う電源システムが搭載された車両の全体ブロック図である。 車両間充電を行なう場合の構成を説明するための図である。 スイッチング素子に印加されるゲート電圧と、スイッチング素子に流れる電流との関係を説明するための図である。 受電側車両におけるスイッチング素子のゲート電圧と、給電側車両における出力電流との関係を説明するための図である。 給電側車両の出力電流における給電停止判定を説明するための図である。 車両間充電を行なう場合に、各車両において実行される充電停止制御処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、本実施の形態に従う電源システムが搭載された車両の全体ブロック図である。図1を参照して、車両100は、電源システム105と、負荷装置170とを備える。電源システム105は、蓄電装置110と、システムメインリレーSMR115と、コンバータ120と、制御装置であるECU(Electronic Control Unit)300と、コンデンサC1,C2とを備える。負荷装置170は、インバータ125と、モータジェネレータ130と、駆動輪150とを含む。ECU300は、制御部310と、ゲート駆動部320とを含む。
蓄電装置110は、充放電可能に構成された電力貯蔵要素である。蓄電装置110は、たとえば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池あるいは鉛蓄電池などの二次電池や、電気二重層キャパシタなどの蓄電素子を含んで構成される。
蓄電装置110は、電力線PL1および接地線NL1を介してコンバータ120に接続される。また、蓄電装置110は、モータジェネレータ130で発電された電力を蓄電する。蓄電装置110の出力はたとえば200V程度である。
蓄電装置110には、電圧センサ111および電流センサ112が設けられる。電圧センサ111は、蓄電装置110の電圧を検出し、その検出値VBを制御部310へ出力する。電流センサ112は、蓄電装置110に入出力される電流を検出し、その検出値IBを制御部310へ出力する。なお、図1においては、電流センサ112は、蓄電装置110の正極端子に接続される電力線PL1に設けられる構成が示されているが、蓄電装置110の負極端子に接続される接地線NL1に設けられる構成であってもよい。
SMR115に含まれるリレーは、蓄電装置110とコンバータ120とを結ぶ電力線PL1および接地線NL1にそれぞれ介挿される。そして、SMR115は、制御部310からの制御信号SE1によって制御され、蓄電装置110とコンバータ120との間での電力の供給と遮断とを切換える。
コンデンサC1は、電力線PL1と接地線NL1との間に接続される。コンデンサC1は、電力線PL1と接地線NL1との間の電圧変動を低減する。
コンバータ120は、スイッチング素子Q1,Q2と、ダイオードD1,D2と、リアクトルL1とを含む。
スイッチング素子Q1およびQ2は、電力線PL2および接地線NL1の間に、電力線PL2から接地線NL1に向かう方向を順方向として直列に接続される。なお、本実施の形態において、スイッチング素子としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、電力用MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタあるいは、電力用バイポーラトランジスタ等を用いることができる。
スイッチング素子Q1,Q2に対して、逆並列ダイオードD1,D2がそれぞれ接続される。リアクトルL1は、スイッチング素子Q1およびQ2の接続ノードと、電力線PL1との間に設けられる。すなわち、コンバータ120はチョッパ回路を形成する。
スイッチング素子Q1,Q2は、制御部310からの制御信号PWCに基づいてゲート駆動部320が生成するゲート信号VGCによって制御され、電力線PL1および接地線NL1と、電力線PL2および接地線NL1との間で電圧変換動作を行なう。
コンバータ120は、基本的には、各スイッチング周期内でスイッチング素子Q1およびQ2が相補的かつ交互にオン・オフするように制御される。コンバータ120は、昇圧動作時には、蓄電装置110からの直流電圧を昇圧する。この昇圧動作は、スイッチング素子Q2のオン期間にリアクトルL1に蓄積された電磁エネルギを、スイッチング素子Q1および逆並列ダイオードD1を介して、電力線PL2へ供給することにより行なわれる。
また、コンバータ120は、降圧動作時には、負荷装置からの直流電圧を降圧する。この降圧動作は、スイッチング素子Q1のオン期間にリアクトルL1に蓄積された電磁エネルギを、スイッチング素子Q2および逆並列ダイオードD2を介して、接地線NL1へ供給することにより行なわれる。
これらの昇圧動作および降圧動作における電圧変換比は、上記スイッチング周期におけるスイッチング素子Q1,Q2のオン期間比(デューティ比)により制御される。なお、昇圧動作および降圧動作が不要の場合には、スイッチング素子Q1およびQ2をオンおよびオフにそれぞれ固定するように制御信号PWCを設定することで、電圧変換比=1.0(デューティ比=100%)とすることもできる。
電流センサ124は、リアクトルL1に流れる電流を検出し、その検出値ILを制御部310へ出力する。なお、電流センサ124は必須ではなく、蓄電装置110に備えられた電流センサ112によって検出される電流IBによって電流ILを代替してもよい。
コンデンサC2は、コンバータ120とインバータ125とを結ぶ電力線PL2および接地線NL1との間に接続される。コンデンサC2は、電力線PL2と接地線NL1との間の電圧変動を低減する。
インバータ125は、電力線PL2および接地線NL1を介して、コンバータ120に接続される。インバータ125は、制御部310からの制御指令PWIに基づいてゲート駆動部320によって生成されるゲート信号VGIにより制御され、コンバータ120から出力される直流電力を、モータジェネレータ130を駆動するための交流電力に電力変換する。
モータジェネレータ130は交流回転電機であり、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える永久磁石型同期電動機である。
モータジェネレータ130の出力トルクは、減速機や動力分割機構によって構成される動力伝達ギア(図示せず)を介して駆動輪150に伝達されて、車両100を走行させる。モータジェネレータ130は、車両100の回生制動動作時には、駆動輪150の回転力によって発電することができる。そして、その発電電力は、インバータ125によって蓄電装置110の充電電力に変換される。
制御部310は、いずれも図1には図示しないがCPU(Central Processing Unit)、記憶装置および入出力バッファを含み、各センサ等からの信号の入力や各機器への制御信号の出力を行なうとともに、車両100および各機器の制御を行なう。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
制御部310は、電圧センサ111および電流センサ112からの電圧VBおよび電流IBの検出値を受ける。制御部310は、電圧VBおよび電流IBに基づいて、蓄電装置110の充電状態(以下、SOC(State of Charge)とも称する。)を演算する。
なお、図1においては、車両100として電気自動車の場合を例として説明するが、車両100は蓄電装置110からの電力を用いて走行が可能な車両であれば電気自動車には限定されず、ハイブリッド自動車や燃料電池車にも適用可能である。
電気自動車においては、蓄電装置110に蓄えられた電力を使い果たしてしまうと、走行することができなくなってしまう。また、ハイブリッド自動車や燃料電池車においても、燃料を使い果たしてしまうと蓄電装置110からの電力によってのみ走行することとなり、その場合には、電気自動車同様に蓄電装置110に蓄えられた電力を使い果たしてしまうと、走行することができなくなってしまう。
走行中に蓄電装置110の電力を使い果たしてしまい、さらには近くに充電スタンドなどの充電可能な場所がない場合に、緊急的な措置として、電力ケーブルを用いて他の車両からの電力を受容して蓄電装置を充電する手法が採用される場合がある。この場合、車両間で情報伝達を行なう手段がないため、一般的には、給電側車両の給電動作の停止はユーザにより手動で行なわれる。
このような車両間充電を行なう際には、ユーザの負担を軽減するために、受電側車両の蓄電装置が所定の充電量に到達した場合に、自動的に充電動作が停止されるとともに、それに伴って給電側車両の給電動作も適切に停止されることが望ましい。これを実現するために、車両間の情報伝達のための信号線を追加することも可能であるが、部品点数増加のためにコストアップを招くおそれがある。
そこで、本実施の形態においては、受電側車両において、所定の充電量まで充電が完了した場合に、コンバータに含まれるスイッチング素子の制御電極の電圧を変更して充電電流、すなわち給電側車両の出力電流を制御することによって、受電側車両の充電終了を給電側車両に通知する充電終了制御を行なう。なお、本実施の形態においてはスイッチング素子としてIGBTを用いる場合を例として説明するため、上記の「制御電極の電圧」を単に「ゲート電圧」と称する。
図2は、車両間充電を行なう場合の構成を説明するための図である。図2においては、図1で説明した車両100を受電側車両とし、給電側車両100Aからの電力を用いて受電側車両100の蓄電装置110を充電するものとする。なお、給電側車両100Aは、車両100と同様の構成を有する場合を例として説明する。そのため、給電側車両100Aの各要素は、参照符号は異なるものの、車両100について図1で説明した各要素と同様であるので、それらの説明は繰り返さない。
図2を参照して、給電側車両100Aと受電側車両100とは、電力ケーブル200を用いて、電力線PL2と電力線PL4とが接続されるとともに、接地線NL1と接地線NL3とが接続される。このようにコンバータ120,120Aの高電圧側同士を接続することで、給電側車両100Aの蓄電装置110Aの電圧が受電側車両100の蓄電装置110の電圧よりも低下していた場合であっても、コンバータ120Aを用いて適切に昇圧することができる。
そして、給電側車両100Aにおいてコンバータ120Aで昇圧動作を行ないつつ、受電側車両100においてコンバータ120で降圧動作を行なうことによって、蓄電装置110の充電が実行される。
このような緊急的な車両間充電においては、給電側車両100Aの充電量の制限および充電時間の制約から、受電側車両100の蓄電装置110は満充電状態まで充電されるのではなく、一般的には近隣の充電スタンドまで走行できるだけの最低限の充電量が充電されるように設定される。
受電側車両100の制御部310は、蓄電装置110のSOCが、予め設定された充電量に到達すると、制御信号PWCを用いてゲート駆動部320を制御して、スイッチング素子Q1のゲート電圧Vgeを通常よりも低い値に設定する。
図3に、一般的なスイッチング素子であるIGBTについて、ゲート電圧Vgeを変化させたときの、コレクタ−エミッタ間電圧Vceとコレクタ電流Icとの関係を示す。図3からわかるように、ゲート電圧Vgeを低下させると、一般的にコレクタ電流Icが減少する性質を有している。
そのため、受電側車両100において、スイッチング素子Q1のゲート電圧Vgeを低下させることによって、蓄電装置110へ供給される充電電流が低減される。そうすると、結果的に、給電側車両100Aの出力電流すなわちリアクトル電流IL#が、図4に示されるように減少する。したがって、給電側車両100Aにおいては、車両間充電を実行している間に、リアクトル電流IL#を監視することによって、受電側車両100における充電終了を検知することができる。
図5は、給電側車両100Aにおける、リアクトル電流IL#による判定基準の一例を示す図である。給電側車両100Aは、リアクトル電流IL#がIthからIulまでの間は給電動作を実行する。そして、しきい値Ithを下回ると給電動作が停止される。なお、しきい値Iulは給電側車両100Aから受電側車両100へ供給可能な出力電流の上限値を示している。リアクトル電流IL#がこの上限値Iulを上回る過電流状態となった場合は、給電側車両100Aの制御部310Aは、給電側車両100Aから受電側車両100への電流経路において短絡または地絡等の異常が発生している可能性があると判断し、給電動作を強制的に終了させる。
図6は、車両間充電を行なう場合に、給電側車両100Aおよび受電側車両100において実行される、充電停止制御処理の詳細を説明するためのフローチャートである。図6に示されるフローチャートは、給電側車両100AのECU300Aおよび受電側車両100のECU300に予め格納されたプログラムがメインルーチンから呼び出されて、所定周期で実行されることによって処理が実現される。あるいは、一部のステップについては、専用のハードウェア(電子回路)で処理を実現することも可能である。
図2および図6を参照して、まず給電側車両100Aにおける処理について説明する。ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、ECU300Aは、ユーザからの指示によって給電動作を開始する。このとき、ECU300Aは、出力される電流が一定となるようにコンバータ120Aを制御する。これに対応して、受電側車両100において充電動作が開始される。
そして、ECU300Aは、S110にて、リアクトル電流IL#がしきい値Ithを下回ったか否か、すなわち、受電側車両100から充電動作の終了が示されているか否かを判定する。
リアクトル電流IL#がしきい値Ith以上の場合(S110にてNO)は、処理がS100に戻されて、ECU100Aは、リアクトル電流IL#がしきい値Ithを下回るまで給電動作を継続する。
リアクトル電流IL#がしきい値Ithを下回った場合(S110にてYES)は、ECU300Aは、受電側車両100において充電動作が終了したと判断し、処理をS120に進めて、給電動作を停止する。
その後、処理がS130に進められて、ECU300Aは、コンデンサC4において残存している電荷の放電等の終了処理を行なって処理を終了する。
次に、受電側車両100における処理について説明する。S200にて、ECU300は、給電側車両100Aの給電動作の開始に応答して充電動作を開始する。この充電動作の開始は、ユーザによる操作により開始されてもよいが、たとえば、車両間充電のモードが設定されている場合に、コンデンサC2の電圧が所定以上となったことに基づいて自動的に開始されるようにしてもよい。
そして、ECU300は、S210にて、充電終了判定フラグFLGがオンに設定されたか否か、すなわち、蓄電装置110のSOCが予め定められた基準値αを上回ったか否かを判定する。
充電終了判定フラグFLGがオフのままの場合(S210にてNO)は、蓄電装置110が十分に充電されていないため、S200に処理が戻されて、充電動作が継続される。
充電終了判定フラグFLGがオンとなった場合(S210にてYES)は、ECU300は、所定の基準値αまで蓄電装置110の充電が完了したと判断し、処理をS220に進めて、スイッチング素子Q1のゲート電圧Vgeを低下させる。このとき、ゲート電圧Vgeを即座に低下させてもよいし、所定のレートで漸減させるようにしてもよい。また、ゲート電圧をゼロに設定してゲートを遮断するようにしてもよい。
そして、ECU300は、S230に処理を進めて、給電側車両100Aの給電動作を停止させる電流となるまで十分にスイッチング素子Q1のゲート電圧Vgeを低下させてから所定期間が経過するまでに、給電側車両100Aにおいて給電動作が停止したか否かを判定する。この判定は、たとえば、蓄電装置110への入力電流の変化や、コンデンサC2にかかる電圧の変化等によって判定することができる。
所定期間が経過するまでに給電側車両100Aにおいて給電動作が停止した場合(S230にてYES)は、ECU300は、S240に処理を進めて終了処理を実行する。
所定期間が経過するまでに給電側車両100Aにおいて給電動作が停止しなかった場合(S230にてNO)は、ECU300は、給電側車両100Aに何らかの異常が生じている可能性があると判断して、コンバータ120を停止させるとともに、SMR115を開放して、車両間充電を強制的に終了させる。
以上のような処理に従って制御を行なうことによって、車両間に新たな信号伝達経路を追加することなく、車両間充電の際に受電側車両から充電動作の終了を給電側車両に通知し、給電側車両の給電動作の終了を制御することが可能になる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 受電側車両、100A 給電側車両、105 電源システム、110,110A 蓄電装置、111,111A 電圧センサ、115,115A SMR、112,112A,124,124A 電流センサ、120,120A コンバータ、125 インバータ、130 モータジェネレータ、150 駆動輪、170,170A 負荷装置、200 電力ケーブル、300,300A ECU、310,310A 制御部、320、320A ゲート駆動部、C1〜C4 コンデンサ、D1,D2,D11,D12 ダイオード、L1,L2 リアクトル、NL1,NL3 接地線、PL1〜PL4 電力線、Q1,Q2,Q11,Q12 スイッチング素子。

Claims (6)

  1. 負荷装置と双方向に電力の授受が可能な電源システムであって、
    蓄電装置と、
    前記負荷装置に接続される電力線と前記蓄電装置との間に結合され、前記蓄電装置と前記電力線との間で電圧変換を行なうための電圧変換装置と、
    前記電圧変換装置を制御するための制御装置とを備え、
    前記電圧変換装置は、
    前記蓄電装置と前記電力線との間に結合されスイッチング素子を含み、
    前記スイッチング素子は、制御電極を有し、前記スイッチング素子の制御電極の電圧の低下に伴って、前記スイッチング素子に流れる電流が減少する特性を有し、
    前記制御装置は、前記電力線に結合される他の電源装置からの電力を用いて前記蓄電装置の充電動作を実行している際に、前記蓄電装置の充電状態が基準値を上回った場合には、前記スイッチング素子の制御電極の電圧を低下させることによって前記スイッチング素子の制御電極に流れる電流を減少させ、
    他の電源装置は、前記電源システムへ供給する電流がしきい値を下回ったことに基づいて、前記電源システムへの電力供給を停止する、電源システム。
  2. 前記制御装置は、前記スイッチング素子の制御電極の電圧を低下させてから所定期間が経過するまでに前記他の電源装置からの電力供給が停止されない場合には、前記充電動作を停止する、請求項に記載の電源システム。
  3. 前記制御装置は、前記スイッチング素子の制御電極の電圧を低下させてから所定期間が経過するまでに前記他の電源装置からの電力供給が停止されない場合には、前記他の電源装置に異常があると判定する、請求項に記載の電源システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電源システムが搭載された、車両。
  5. 前記他の電源装置は、前記車両とは異なる車両に搭載される電源装置である、請求項に記載の車両。
  6. 給電側車両の電力を用いて受電側車両に搭載された蓄電装置を充電する際の車両の制御方法であって、
    前記受電側車両は、
    前記受電側車両に搭載された負荷装置に接続される電力線と前記蓄電装置の間に結合され、前記蓄電装置と前記電力線との間で電圧変換を行なうための電圧変換装置を含み、
    前記電圧変換装置は、
    前記蓄電装置と前記電力線との間に結合されるスイッチング素子を含み、
    前記制御方法は、
    前記受電側車両において、前記電力線に供給された前記給電側車両からの電力を、前記電圧変換装置により降圧するステップと、
    前記受電側車両において、前記蓄電装置の電流および電圧に基づいて、前記蓄電装置の充電状態を演算するステップと、
    前記受電側車両において、前記充電状態が基準値を上回った場合に、前記スイッチング
    素子の制御電極の電圧を低下させることによって、充電電流を低下させるステップと、
    前記給電側車両において、前記充電電流がしきい値を下回ったことに基づいて、前記受電側車両への電力供給を停止するステップとを備える、車両の制御方法。
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