以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置9で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(例えば、赤色)で点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(例えば、赤色)で点灯されたままになる。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1特別図柄表示器8aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、この実施の形態では、後述するように、特別図柄の変動表示を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ560が変動時間を特定可能な変動パターンコマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、受信した変動パターンコマンドで特定される変動時間に従って演出図柄の変動表示が制御される。そのため、変動パターンコマンドにもとづいて変動時間が特定されることから、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とは、原則として同期して実行されるはずである。ただし、万一変動パターンコマンドのデータ化けなどが生じた場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識している変動時間と、演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識している変動時間との間にズレが生じる可能性がある。そのため、コマンドのデータ化けなどの不測の事態が生じた場合には、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とが完全には同期しない事態が生じる可能性がある。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、左側には、モータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。この実施の形態では、可動部材78は、擬似連の演出や予告演出(可動物予告演出)が実行されるときに動作する。また、演出表示装置9の周囲の飾り部において、左右の下方には、モータ87の回転軸に取り付けられ、モータ87が回転すると移動する羽根形状の可動部材(以下、演出羽根役物という。)79a,79bが設けられている。この実施の形態では、演出羽根役物79a,79bは、予告演出(演出羽根役物予告演出)が実行されるときに動作する。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられている。遊技者は、ダイヤルを回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560、制御用クロック生成回路111、および乱数用クロック生成回路112が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56を含む。また、この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路509が内蔵されている。
ここで、制御用クロック生成回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路111により生成された制御用クロックCCLKは、例えば、後述する図6に示すような遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御用外部クロック端子EXCを介してクロック回路502に供給される。乱数用クロック生成回路112は、遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路112により生成された乱数用クロックRCLKは、例えば、後述する図6に示すような遊技制御用マイクロコンピュータ560の乱数用外部クロック端子ERCを介して乱数回路509に供給される。一例として、乱数用クロック生成回路112により生成される乱数用クロックRCLKの発振周波数は、制御用クロック生成回路111により生成される制御用クロックCCLKの発振周波数以下となるようにすればよい。あるいは、乱数用クロック生成回路112により生成される乱数用クロックRCLKの発振周波数は、制御用クロック生成回路111により生成される制御用クロックCCLKの発振周波数よりも高周波となるようにしてもよい。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
主基板31と演出制御基板80との間では、例えば主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80へと向かう単一方向のみでシリアル通信などを行うことにより、各種の演出制御コマンドが伝送される。この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、演出羽根役物79a,79bを動作させるためのモータ87を駆動する。
また、演出制御用CPU101は、入力ポート107を介して、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて操作ボタン120からの信号を入力する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、電源基板910の構成を図4のブロック図を参照して説明する。電源基板910には、遊技機内の各電気部品制御基板や機構部品への電力供給を実行または遮断するための電源スイッチ914が設けられている。なお、電源スイッチ914は、遊技機において、電源基板910の外に設けられていてもよい。電源スイッチ914が閉状態(オン状態)では、交流電源(AC24V)がトランス911の入力側(一次側)に印加される。トランス911は、交流電源(AC24V)と電源基板910の内部とを電気的に絶縁するためのものであるが、その出力電圧もAC24Vである。また、トランス911の入力側には、過電圧保護回路としてのバリスタ918が設置されている。
電源基板910は、電気部品制御基板(主基板31、払出制御基板37および演出制御基板80等)と独立して設置され、遊技機内の各基板および機構部品が使用する電圧を生成する。この例では、AC24V、VSL(DC+30V)、VLP(DC+24V)、VDD(DC+12V)およびVCC(DC+5V)を生成する。また、バックアップ電源(VBB)すなわちバックアップRAMに記憶内容を保持させるための記憶保持手段となるコンデンサ916は、DC+5V(VCC)すなわち各基板上のIC等を駆動する電源のラインから充電される。また、+5Vラインとバックアップ+5V(VBB)ラインとの間に、逆流防止用のダイオード917が挿入される。なお、VSLは、整流平滑回路915において、整流素子でAC24Vを整流昇圧することによって生成される。VSLは、ソレノイド駆動電源になる。また、VLPは、ランプ点灯用の電圧であって、整流回路912において、整流素子でAC24Vを整流することによって生成される。
電源電圧生成手段としてのDC−DCコンバータ913は、1つまたは複数のスイッチングレギュレータ(図4では2つのレギュレータIC924A,924Bを示す。)を有し、VSLにもとづいてVDDおよびVCCを生成する。レギュレータIC(スイッチングレギュレータ)924A,924Bの入力側には、比較的大容量のコンデンサ923A,923Bが接続されている。従って、外部からの遊技機に対する電力供給が停止したときに、VSL、VDD、VCC等の直流電圧は、比較的緩やかに低下する。
図4に示すように、トランス911から出力されたAC24Vは、そのままコネクタ922Bに供給される。また、VLPは、コネクタ922Cに供給される。VCC、VDDおよびVSLは、コネクタ922A,922B,922Cに供給される。
コネクタ922Aに接続されるケーブルは、主基板31に接続される。コネクタ922Aには、VBBも供給されている。また、コネクタ922Bに接続されるケーブルは、払出制御基板37に接続される。なお、コネクタ922BにもVBBが供給されるようにしてもよい。すなわち、払出制御基板37にもバックアップ電源が供給されるようにし、後述する電源断処理が実行されるようにしてもよい。また、コネクタ922Cに接続されるケーブルは、ランプドライバ基板35に接続される。なお、演出制御基板80および音声出力基板70には、ランプドライバ基板35を経由して各電圧が供給される。
また、電源基板910には、押しボタン構造のクリアスイッチ921が搭載されている。電源基板910に搭載されているので、電源基板910から主基板31に亘る電源系統を一系統にすることができ、クリアスイッチ921からのクリア信号の配線と電源系統とを分離しやすくすることができる。クリアスイッチ921が押下されるとローレベル(オン状態)のクリア信号が出力され、コネクタ922Aを介して主基板31に出力される。また、クリアスイッチ921が押下されていなければハイレベル(オフ状態)の信号が出力される。なお、クリアスイッチ921は、押しボタン構造以外の他の構成であってもよい。また、クリアスイッチ921は、遊技機において、電源基板910以外に設けられていてもよい。なお、クリア信号は、主基板31を介して、払出制御基板37に送出される。
さらに、電源基板910には、電気部品制御基板に搭載されているマイクロコンピュータに対するリセット信号を作成するとともに、電源断信号を出力する電源監視回路920と、電源監視回路920からのリセット信号を増幅してコネクタ922A,922Bを介して主基板31および払出制御基板37に出力するとともに、電源断信号を増幅してコネクタ922Aを開始して主基板31に出力する出力ドライバ回路925が搭載されている。なお、電源断信号は、主基板31を経由して、払出制御基板31や演出制御基板80に送出される。
電源監視回路920は電源断信号を出力する電源監視手段とリセット信号を生成するリセット信号生成手段とを実現する回路であるが、電源監視回路920として、市販の停電監視リセットモジュールICを使用することができる。電源監視回路920は、遊技機において用いられる所定電圧(例えば+24V)が所定値(例えば+5Vであるが、+18Vなど他の値としてもよい)以下になった期間が、あらかじめ決められている時間(例えば56ms)以上継続すると電源断信号を出力する。具体的には、電源断信号をオン状態(ローレベル)にする。なお、+18Vとすれば、後で説明するように、電力供給停止時のスイッチの誤検出防止が確実になる。
また、電源監視回路920は、例えば、VCCが+4.5V以下になると、リセット信号をローレベルにする。なお、この実施の形態では、電源断信号を出力する機能とリセット信号を出力する機能とが1つの電源監視回路920で実現されているが、それらを別の回路で実現してもよい。その場合、リセット信号を出力する回路として、ウォッチドッグタイマ内蔵ICを使用することができる。そのようなICとして、電源電圧の瞬断や瞬停などに起因してCPUが誤動作したり暴走したりすることを防止するために、クロック信号がクロック入力端子(CK端子)に入力されない期間(コンデンサ接続端子(TC端子)に接続される単一のコンデンサの容量に応じて設定される期間、また、タイマ監視時間は検出電圧可変端子(VS 端子)に接続される抵抗に応じて可変可能)が所定時間以上になると一定期間リセット信号をハイレベルからリセットレベル(CPUを動作停止させるレベル)としてのローレベル(ローレベル期間は、コンデンサ接続端子に接続される上記コンデンサの容量に応じて設定される)にすることを繰り返すウォッチドッグ機能を内蔵するとともに(ウォッチドッグタイマ停止端子(RCT端子)の入力レベルをGND端子の入力レベルと同じレベルである接地レベルにすることによってこの機能を停止可)、例えばVCC(動作可能電圧+0.8V以上)が+5VであるときにVCCが+4.2V以下になるとリセット信号をローレベルにし、VCCが高くなっていくときと低くなっていくときとでリセット信号のレベルを反転するための検出電圧値を変えるヒステリシス特性を有し、さらに、リセットレベルがローレベルであるリセット信号(RESET ̄端子の出力)の他に、リセットレベルがハイレベルであるリセット信号(RESET端子の出力)を出力可能であるシステムリセットICを使用することができる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板に搭載した場合に、電源断信号をローレベルにすることになる電圧値を異ならせるようにしてもよい(例えば、主基板31における場合を最も高くして、遊技制御用マイクロコンピュータ560に最も早く電源断信号が入力されるようにする。)
電源監視回路920は、遊技機に対する電力供給が停止する際には、電源断信号を出力(ローレベルにする)してから所定期間が経過したことを条件にリセット信号をローレベルにする。所定期間は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560が後述する電源断処理を実行するのに十分な時間である。すなわち、電源監視回路920は、電圧低下検出信号としての電源断信号を出力した後、遊技制御用マイクロコンピュータ560が電源断処理を実行完了した後に、動作停止信号(リセット信号のローレベル)を出力する。また、電源監視回路920は、電圧低下検出信号を出力する第1の電源監視手段と動作停止信号を出力する第2の電源監視手段とを兼ねている。また、遊技機に対する電力供給が開始され、VCCが例えば+4.5Vを越えるとリセット信号をハイレベルにする。
なお、この実施の形態では、電源監視手段が所定電位の電源の出力を監視し、外部から遊技機に供給される電力の供給停止に関わる検出条件として、遊技機の外部からの電圧(この実施の形態ではAC24V)から作成された所定の直流電圧が所定値以下になったことを用いたが、検出条件は、それに限られず、外部のからの電力が途絶えたことを検出できるのであれば、他の条件を用いてもよい。例えば、交流波そのものを監視して交流波が途絶えたことを検出条件としてもよいし、交流波をディジタル化した信号を監視して、ディジタル信号が平坦になったことをもって交流波が途絶えたことを検出条件としてもよい。さらに、例えば、+12V電源電圧や+5V電源電圧を監視して、その電圧が所定値にまで低下したことを検出して電源断信号を出力するようにしてもよい。ただし、+12Vで動作するスイッチの誤動作を防止するために、+12V以上の電圧を監視することが好ましい。
また、この実施の形態では、電源監視手段が電源基板910に搭載されているが、電源監視手段を払出制御基板37に搭載してもよい。払出制御基板37に搭載した場合には、電源監視手段から遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータ370への電源断信号の経路が短くなり、電源断信号に対してノイズが乗る可能性を低減できる。
図5は、パチンコ遊技機1への電力供給が開始されたとき、および電力供給が停止するときにおける、AC24V、VSL、VCC、リセット信号および電源断信号の状態を、模式的に示すタイミング図である。図5に示すように、パチンコ遊技機1への電力供給が開始されたときに、VSLおよびVCCは徐々に規定値(直流+30Vおよび直流+5V)に達する。このとき、VCCが第1の所定値を超えると、電源監視回路303はリセット信号の出力を停止(ハイレベルに設定)してオフ状態とする。また、VSLが第2の所定値を超えると、電源監視回路303は電源断信号の出力を停止(ハイレベルに設定)してオフ状態とする。他方、パチンコ遊技機1への電力供給が停止するときに、VSLおよびVCCは徐々に低下する。このとき、VSLが第2の所定値にまで低下すると、電源監視回路303は電源断信号をオン状態として出力(ローレベルに設定)する。また、VCCが第1の所定値にまで低下すると、電源監視回路920はリセット信号をオン状態として出力(ローレベルに設定)する。
図6は、主基板31に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ560の構成例を示している。図6に示す遊技制御用マイクロコンピュータ560は、例えば1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインタフェース501と、クロック回路502と、固有情報記憶回路503と、リセット/割込みコントローラ504と、CPU(Central Processing Unit)56と、ROM(Read Only Memory)54と、RAM(Random Access Memory)55と、CTC(Counter/Timer Circuit)508と、乱数回路509と、PIP(Parallel Input Port)510と、シリアル通信回路511と、アドレスデコード回路512とを備えて構成される。
図7は、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるアドレスマップの一例を示している。図7に示すように、アドレス0000H〜アドレス1FFFHの領域は、ROM54に割り当てられ、ユーザプログラムエリアとプログラム管理エリアとを含んでいる。図8(A)は、ROM54におけるプログラム管理エリアの主要部分について、用途や内容の一例を示している。アドレス2000H〜アドレス20FFHの領域は、遊技制御用マイクロコンピュータ560の内蔵レジスタに割り当てられる内蔵レジスタエリアである。図8(B)は、内蔵レジスタエリアの主要部分について、用途や内容の一例を示している。アドレス7E00H〜アドレス7FFFHの領域は、RAM55に割り当てられたワークエリアであり、I/Oマップやメモリマップに割り付けることができる。アドレスFDD0H〜アドレスFDFBHの領域は、アドレスデコード回路512に割り当てられるXCSデコードエリアである。
プログラム管理エリアは、CPU56がユーザプログラムを実行するために必要な情報を格納する記憶領域である。図8(A)に示すように、プログラム管理エリアには、ヘッダKHDR、機能設定KFCS、第1乱数初期設定KRS1、第2乱数初期設定KRS2、割込み初期設定KIIS、セキュリティ時間設定KSESなどが、含まれている。
プログラム管理エリアに記憶されるヘッダKHDRは、遊技制御用マイクロコンピュータ560における内部データの読出設定を示す。図9(A)は、ヘッダKHDRにおける設定データと動作との対応関係を例示している。ここで、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、ROM読出防止機能と、バス出力マスク機能とを設定可能である。ROM読出防止機能は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるROM54の記憶データについて、読出動作を許可または禁止する機能であり、読出禁止に設定された状態では、ROM54の記憶データを読み出すことができない。バス出力マスク機能は、外部バスインタフェース501に接続された外部装置から遊技制御用マイクロコンピュータ560の内部データに対する読出要求があった場合に、外部バスインタフェース501におけるアドレスバス出力、データバス出力および制御信号出力にマスクをかけることにより、外部装置から内部データの読み出しを不能にする機能である。図9(A)に示すように、ヘッダKHDRの設定データに対応して、ROM読出防止機能やバス出力マスク機能の動作組合せが異なるように設定される。図9(A)に示す設定データのうち、ROM読出が許可されるとともに、バス出力マスクが有効となる設定データは、バス出力マスク有効データともいう。また、ROM読出が禁止されるとともに、バス出力マスクが有効となる設定データ(全て「00H」)は、ROM読出禁止データともいう。ROM読出が許可されるとともに、バス出力マスクが無効となる設定データは、バス出力マスク無効データともいう。
プログラム管理エリアに記憶される機能設定KFCSは、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるウォッチドッグタイマ(WDT;Watch Dog Timet)の動作設定や、各種機能兼用端子の使用設定を示す。図9(B)は、機能設定KFCSにおける設定内容の一例を示している。
機能設定KFCSのビット番号[7−5]は、例えばリセット/割込みコントローラ504における割込み要因として設定可能なウォッチドッグタイマの動作許可/禁止や、許可した場合の周期を示している。機能設定KFCSのビット番号[4]は、遊技制御用マイクロコンピュータ560における所定の機能兼用端子(第1兼用端子)を、シリアル通信回路511が使用する第2チャネル送信端子TXBとするか、アドレスデコード回路512が使用するチップセレクト出力端子XCS13とするかを指定するTXB端子設定である。図9(B)に示す例において、機能設定KFCSのビット番号[4]におけるビット値が“0”であれば、第1兼用端子がシリアル通信回路511での第2チャネル送信に使用される第2チャネル送信端子TXBの設定となる。これに対して、そのビット値が“1”であれば、第1兼用端子がアドレスデコード回路512で使用されるチップセレクト出力端子XCS13の設定となる。この実施の形態では、機能設定KFCSのビット番号[4]を“0”として、第1兼用端子を第2チャネル送信端子TXBに設定することにより、演出制御基板80との間でのシリアル通信を可能にする。
機能設定KFCSのビット番号[3]は、遊技制御用マイクロコンピュータ560における所定の機能兼用端子(第2兼用端子)を、シリアル通信回路511が使用する第1チャネル送信端子TXAとするか、アドレスデコード回路512が使用するチップセレクト出力端子XCS12とするかを示すTXA端子設定である。図9(B)に示す例において、機能設定KFCSのビット番号[3]におけるビット値が“0”であれば、第2兼用端子がシリアル通信回路511での第1チャネル送信に使用される第1チャネル送信端子TXAの設定となる。これに対して、そのビット値が“1”であれば、第2兼用端子がアドレスデコード回路512で使用されるチップセレクト出力端子XCS12の設定となる。この実施の形態では、機能設定KFCSのビット番号[3]を“0”として、第2兼用端子を第1チャネル送信端子TXAに設定することにより、払出制御基板37との間でのシリアル通信を可能にする。
機能設定KFCSのビット番号[2]は、遊技制御用マイクロコンピュータ560における所定の機能兼用端子(第3兼用端子)を、シリアル通信回路511が使用する第1チャネル受信端子RXAとするか、PIP510が使用する入力ポートP5とするかを示すRXA端子設定である。図9(B)に示す例において、機能設定KFCSのビット番号[2]におけるビット値が“0”であれば、第3兼用端子がシリアル通信回路511での第1チャネル受信に使用される第1チャネル受信端子RXAの設定となる。これに対して、そのビット値が“1”であれば、第3兼用端子がPIP510で使用される入力ポートP5の設定となる。この実施の形態では、機能設定KFCSのビット番号[2]を“0”として、第3兼用端子を第1チャネル受信端子RXAに設定することにより、払出制御基板37との間でのシリアル通信を可能にする。
機能設定KFCSのビット番号[1]は、遊技制御用マイクロコンピュータ560における所定の機能兼用端子(第4兼用端子)を、CPU56等に接続される外部ノンマスカブル割込み端子XNMIとするか、PIP510が使用する入力ポートP4とするかを示すNMI接続設定である。図9(B)に示す例において、機能設定KFCSのビット番号[1]におけるビット値が“0”であれば、第4兼用端子がCPU56等に接続される外部ノンマスカブル割込み端子XNMIの設定となる(CPU接続)。これに対して、そのビット値が“1”であれば、第4兼用端子がPIP510で使用される入力ポートP4の設定となる(CPU非接続)。
機能設定KFCSのビット番号[0]は、遊技制御用マイクロコンピュータ560における所定の機能兼用端子(第5兼用端子)を、CPU56等に接続される外部マスカブル割込み端子XINTとするか、PIP510が使用する入力ポートP3とするかを示すXINT接続設定である。図9(B)に示す例において、機能設定KFCSのビット番号[0]におけるビット値が“0”であれば、第5兼用端子がCPU56等に接続される外部マスカブル割込み端子XINTの設定となる(CPU接続)。これに対して、そのビット値が“1”であれば、第5兼用端子がPIP510で使用される入力ポートP3の設定となる(CPU非接続)。
プログラム管理エリアに記憶される第1乱数初期設定KRS1および第2乱数初期設定KRS2は、乱数回路509の初期設定を示す。図10(A)は、第1乱数初期設定KRS1における設定内容の一例を示している。図10(B)は、第2乱数初期設定KRS2における設定内容の一例を示している。
第1乱数初期設定KRS1のビット番号[3]は、乱数回路509を使用するか否かを示す乱数回路使用設定である。図10(A)に示す例において、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[3]におけるビット値が“0”であれば、乱数回路509を使用しない設定となる一方(未使用)、“1”であれば、乱数回路509を使用する設定となる(使用)。この実施の形態では、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[3]を“1”として、乱数回路509を使用可能に設定する。
第1乱数初期設定KRS1のビット番号[2]は、乱数回路509における乱数値となる数値データの更新に用いられる乱数更新クロックRGK(図13参照)を、内部システムクロックSCLKとするか、乱数用クロックRCLKの2分周とするかを示す乱数更新クロック設定である。図10(A)に示す例において、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[2]におけるビット値が“0”であれば、内部システムクロックSCLKを乱数更新クロックRGKに用いる設定となる一方、“1”であれば、乱数用クロックRCLKを2分周して乱数更新クロックRGKに用いる設定となる。この実施の形態では、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[2]を“1”として、乱数用クロックRCLKを2分周して乱数更新クロックRGKに用いる設定とする。
第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]は、乱数回路509における乱数更新規則を変更するか否かや、変更する場合における変更方式を示す乱数更新規則設定である。図10(A)に示す例において、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]におけるビット値が“00”であれば、乱数更新規則を変更しない設定となり、“01”であれば、2周目以降にて乱数更新規則をソフトウェアにより変更する設定となり、“10”であれば、2周目以降にて乱数更新規則を自動で変更する設定となる。
第2乱数初期設定KRS2のビット番号[3−2]は、固定のビット値“00”が設定される。なお、図10(B)における「00B」の“B”は2進数表示であることを示す。第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1−0]は、乱数回路509における乱数値となる数値データでのスタート値に関する設定を示す。図10(B)に示す例において、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1]におけるビット値が“0”であれば、スタート値が所定のデフォルト値0000Hに設定される一方、“1”であるときには、遊技制御用マイクロコンピュータ560ごとに付与された固有の識別情報であるIDナンバーにもとづく値がスタート値に設定される。また、図10(B)に示す例では、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値が“0”であれば、システムリセット毎にスタート値を変更しない設定となる一方、“1”であるときには、システムリセット毎にスタート値を変更する設定となる。なお、スタート値をIDナンバーにもとづく値に設定する場合には、IDナンバーに所定のスクランブル処理を施す演算や、IDナンバーを用いた加算・減算・乗算・除算などの演算の一部または全部を実行して、算出された値をスタート値に用いるようにすればよい。また、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値が“1”である場合には、システムリセット毎に所定のフリーランカウンタ(例えば図14に示すフリーランカウンタ554A)におけるカウント値にもとづいて設定される値をスタート値に用いるようにすればよい。さらに、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1]および[0]におけるビット値がともに“1”である場合には、IDナンバーとフリーランカウンタにおけるカウント値とにもとづいて設定される値をスタート値に用いるようにすればよい。
なお、乱数回路509にて乱数値となる数値データを生成するための回路が2系統(第1および第2チャネル対応)設けられる場合には、図10(A)および(B)に示す第1乱数初期設定KRS1のビット番号[3−0]と第2乱数初期設定KRS2のビット番号[3−0]とを、第1チャネルにおける初期設定を示すものとして使用する。その一方で、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[7−4]や第2乱数初期設定KRS2のビット番号[7−4]を(図10(A)および(B)では省略)、第2チャネルにおける初期設定を示すものとして使用すればよい。
プログラム管理エリアに記憶される割込み初期設定KIISは、遊技制御用マイクロコンピュータ560にて発生するマスカブル割込みの取扱いに関する初期設定を示す。図10(C)は、割込み初期設定KIISにおける設定内容の一例を示している。
割込み初期設定KIISのビット番号[7−4]では、割込みベクタの上位4ビットを設定する。割込み初期設定KIISのビット番号[3−0]では、マスカブル割込み要因の優先度の組合せを設定する。図10(C)に示す例において、割込み初期設定KIISのビット番号[3−0]により「00H」〜「02H」および「06H」のいずれかが指定されれば、CTC508からのマスカブル割込み要因を最優先とする優先度の組合せが設定される。これに対して、「03H」および「07H」のいずれかが指定されれば、乱数回路509からのマスカブル割込み要因を最優先とする優先度の組合せが設定される。また、「04H」および「05H」のいずれかが指定されれば、シリアル通信回路511からのマスカブル割込み要因を最優先とする優先度の組合せが設定される。なお、同一回路からのマスカブル割込み要因を最優先とする優先度の組合せでも、指定値が異なる場合には、最優先となるマスカブル割込み要因の種類や第2順位以下における優先度の組合せなどが異なっている。
プログラム管理エリアに記憶されるセキュリティ時間設定KSESは、乱数用クロックRCLKの周波数を監視する場合に異常を検知する周波数や、遊技制御用マイクロコンピュータ560の動作開始時などに移行するセキュリティモードの時間(セキュリティ時間)に関する設定を示す。ここで、遊技制御用マイクロコンピュータ560の動作モードがセキュリティモードであるときには、所定のセキュリティチェック処理が実行されて、ROM54の記憶内容が変更されたか否かが検査される。図11(A)は、セキュリティ時間設定KSESにおける設定内容の一例を示している。
セキュリティ時間設定KSESのビット番号[7−6]は、乱数用クロックRCLKの周波数を監視する場合に異常が検出される周波数を示す乱数用クロック異常検出設定である。図11(B)は、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[7−6]における設定内容の一例を示している。セキュリティ時間設定KSESのビット番号[7−6]は、内部システムクロックSCLKの周波数にもとづき、乱数用クロックRCLKの周波数が異常と検知される基準値(判定値)を指定する。こうしたセキュリティ時間設定KSESのビット番号[7−6]における設定にもとづき、乱数用クロックRCLKの入力状態を内部システムクロックSCLKと比較することにより、乱数用クロックRCLKの入力状態に異常が発生したか否かの判定を可能にする。セキュリティ時間設定KSESのビット番号「5」は、固定のビット値“0”が設定される。
セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]は、セキュリティ時間をシステムリセット毎にランダムな時間分延長する場合の時間設定を示す。図11(C)は、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]における設定内容の一例を示している。図11(C)に示す例において、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値が“00”であれば、ランダムな時間延長を行わない設定となる。これに対して、そのビット値が“01”であればショートモードの設定となり、“10”であればロングモードの設定となる。ここで、ショートモードやロングモードが指定された場合には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたフリーランカウンタのカウント値を、システムリセットの発生時に遊技制御用マイクロコンピュータ560が備える所定の内蔵レジスタ(可変セキュリティ時間用レジスタ)に格納する。そして、初期設定時に可変セキュリティ時間用レジスタの格納値をそのまま用いること、あるいは、その格納値を所定の演算関数(例えばハッシュ関数)に代入して得られた値を用いることなどにより、セキュリティ時間を延長する際の延長時間がランダムに決定されればよい。一例として、内部システムクロックSCLKの周波数が6.0MHzである場合には、ショートモードにおいて0〜680μs(マイクロ秒)の範囲で延長時間がランダムに決定され、ロングモードにおいて0〜348,160μsの範囲で延長時間がランダムに決定される。また、他の一例として、内部システムクロックSCLKの周波数が10.0MHzである場合には、ショートモードにおいて0〜408μsの範囲で延長時間がランダムに決定され、ロングモードにおいて0〜208,896μsの範囲で延長時間がランダムに決定される。可変セキュリティ時間用レジスタは、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560のRAM55におけるバックアップ領域といった、主基板31におけるバックアップ箇所と共通のバックアップ電源を用いてバックアップされるものであればよい。あるいは、可変セキュリティ時間用レジスタは、RAM55におけるバックアップ領域などに用いられるバックアップ電源とは別個に設けられた電源によりバックアップされてもよい。こうして、可変セキュリティ時間用レジスタがバックアップ電源によってバックアップされることで、電力供給が停止した場合でも、所定期間は可変セキュリティ時間用レジスタの格納値が保存されることになる。なお、フリーランカウンタにおけるカウント値を読み出して可変セキュリティ時間用レジスタに格納するタイミングは、システムリセットの発生時に限定されず、あらかじめ定められた任意のタイミングとしてもよい。あるいは、フリーランカウンタをバックアップ電源によってバックアップしておき、初期設定時にフリーランカウンタから読み出した格納値を用いてセキュリティ時間を延長する際の延長時間がランダムに決定されてもよい。
また、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値によりショートモードまたはロングモードを設定するとともに、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値を“000”以外とすることにより固定時間に加える延長時間を設定することもできる。この場合には、ビット番号[2−0]におけるビット値に対応した延長時間と、ビット番号[4−3]におけるビット値にもとづいてランダムに決定された延長時間との双方が、固定時間に加算されて、遊技制御用マイクロコンピュータ560がセキュリティモードとなるセキュリティ時間が決定されることになる。
図6に示す遊技制御用マイクロコンピュータ560が備える外部バスインタフェース501は、遊技制御用マイクロコンピュータ560を構成するチップの外部バスと内部バスとのインタフェース機能や、アドレスバス、データバスおよび各制御信号の方向制御機能などを有するバスインタフェースである。例えば、外部バスインタフェース501は、遊技制御用マイクロコンピュータ560に外付けされた外部メモリや外部入出力装置などに接続され、これらの外部装置との間でアドレス信号やデータ信号、各種の制御信号などを送受信するものであればよい。この実施の形態において、外部バスインタフェース501には、内部リソースアクセス制御回路501Aが含まれている。
内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部バスインタフェース501を介した外部装置から遊技制御用マイクロコンピュータ560の内部データに対するアクセスを制御して、例えばROM54に記憶されたゲーム制御用プログラム(遊技制御処理プログラム)や固定データといった、内部データの不適切な外部読出を制限するための回路である。ここで、外部バスインタフェース501には、例えばインサーキットエミュレータ(ICE;InCircuit Emulator)といった回路解析装置が、外部装置として接続されることがある。
一例として、ROM54のプログラム管理エリアに記憶されたヘッダKHDRの内容に応じて、ROM54における記憶データの読み出しを禁止するか許可するかを切り替えられるようにする。例えば、ヘッダKHDRがバス出力マスク無効データとなっている場合には、外部装置によるROM54の読み出しを可能にして、内部データの外部読出を許可する。これに対して、ヘッダKHDRがバス出力マスク有効データとなっている場合には、例えば外部バスインタフェース501におけるアドレスバス出力、データバス出力および制御信号出力にマスクをかけることなどにより、外部装置からROM54の読み出しを不能にして、内部データの外部読出を禁止する。この場合、外部バスインタフェース501に接続された外部装置から内部データの読み出しが要求されたときには、あらかじめ定められた固定値を出力することで、外部装置からは内部データを読み出すことができないようにする。また、ヘッダKHDRがROM読出禁止データとなっている場合には、ROM54自体を読出不能として、ROM54における記憶データの読み出しを防止してもよい。そして、例えば製造段階のROMでは、ヘッダKHDRをROM読出禁止データとすることで、ROM自体を読出不能としておき、開発用ROMとするのであればバス出力マスク無効データをヘッダKHDRに書き込むことで、外部装置による内部データの検証を可能にする。これに対して、量産用ROMとするのであればバス出力マスク有効データをヘッダKHDRに書き込むことで、CPU56などによる遊技制御用マイクロコンピュータ560の内部におけるROM54の読み出しは可能とする一方で、外部装置によるROM54の読み出しはできないようにすればよい。
他の一例として、内部リソースアクセス制御回路501Aは、ROM54における記憶データの全部または一部といった、遊技制御用マイクロコンピュータ560の内部データの読み出しが、外部バスインタフェース501に接続された外部装置から要求されたことを検出する。この読出要求を検出したときに、内部リソースアクセス制御回路501Aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560の内部データの読み出しを許可するか否かの判定を行う。例えば、ROM54における記憶データの全部または一部に暗号化処理が施されているものとする。この場合、内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部装置からの読出要求がROM54に記憶された暗号化処理プログラムや鍵データ等に対する読出要求であれば、この読出要求を拒否して、遊技制御用マイクロコンピュータ560の内部データの読み出しを禁止する。外部バスインタフェース501では、ROM54の記憶データが出力される出力ポートと、内部バスとの間にスイッチ素子を設け、内部リソースアクセス制御回路501Aが内部データの読み出しを禁止した場合には、このスイッチ素子をオフ状態とするように制御すればよい。このように、内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部装置からの読出要求が所定の内部データ(例えばROM54の所定領域)の読み出しを要求するものであるか否かに応じて、内部データの読み出しを禁止するか許可するかを決定するようにしてもよい。
あるいは、内部リソースアクセス制御回路501Aは、内部データの読出要求を検出したときに、所定の認証コードが外部装置から入力されたか否かを判定してもよい。この場合には、例えば内部リソースアクセス制御回路501Aの内部あるいはROM54の所定領域に、認証コードとなる所定のコードパターンがあらかじめ記憶されていればよい。そして、外部装置から認証コードが入力されたときには、この認証コードを内部記憶された認証コードと比較して、一致すれば読出要求を受容して、遊技制御用マイクロコンピュータ560の内部データの読み出しを許可する。これに対して、外部装置から入力された認証コードが内部記憶された認証コードと一致しない場合には、読出要求を拒否して、遊技制御用マイクロコンピュータ560の内部データの読み出しを禁止する。このように、内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部装置から入力された認証コードが内部記憶された認証コードと一致するか否かに応じて、内部データの読み出しを禁止するか許可するかを決定するようにしてもよい。これにより、検査機関などがあらかじめ知得した正しい認証コードを用いて、遊技制御用マイクロコンピュータ560の内部データを損なうことなく読み出すことができ、内部データの正当性を適切に検査することなどが可能になる。
さらに他の一例として、内部リソースアクセス制御回路501Aに読出禁止フラグを設け、読出禁止フラグがオン状態であれば外部装置によるROM54の読み出しを禁止する。その一方で、読出禁止フラグがオフ状態であるときには、外部装置によるROM54の読み出しが許可される。ここで、読出禁止フラグは、初期状態ではオフ状態であるが、読出禁止フラグを一旦オン状態とした後には、読出禁止フラグをクリアしてオフ状態に復帰させることができないように構成されていればよい。すなわち、読出禁止フラグはオフ状態からオン状態に不可逆的に変更することが可能とされている。例えば、内部リソースアクセス制御回路501Aには、読出禁止フラグをクリアしてオフ状態とする機能が設けられておらず、どのような命令によっても読出禁止フラグをクリアすることができないように設定されていればよい。そして、内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部装置からROM54における記憶データといった遊技制御用マイクロコンピュータ560の内部データの読み出しが要求されたときに、読出禁止フラグがオンであるか否かを判定する。このとき、読出禁止フラグがオンであれば、外部装置からの読出要求を拒否して、遊技制御用マイクロコンピュータ560の内部データの読み出しを禁止する。他方、読出禁止フラグがオフであれば、外部装置からの読出要求を受容して、遊技制御用マイクロコンピュータ560の内部データの読み出しを許可にする。このような構成であれば、ゲーム制御用の遊技制御処理プログラムを作成してROM54に格納する提供者においては、読出禁止フラグがオフとなっている状態でデバッグの終了したプログラムをROM54から外部装置に読み込むことができる。そして、デバッグの作業が終了した後に出荷する際には、読出禁止フラグをオン状態にセットすることにより、それ以後はROM54の外部読出を制限することができ、パチンコ遊技機1の使用者などによるROM54の読出を防止することができる。このように、内部リソースアクセス制御回路501Aは、読出禁止フラグといった内部フラグがオフであるかオンであるかに応じて、内部データの読み出しを禁止するか許可するかを決定するようにしてもよい。
なお、読出禁止フラグを不可逆に設定するのではなく、オン状態からオフ状態に変更することも可能とする一方で、読出禁止フラグをオン状態からオフ状態に変更して内部データの読み出しが許可されるときには、ROM54の記憶データを消去(例えばフラッシュ消去など)することにより、ROM54の外部読出を制限するようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるクロック回路502は、例えば制御用外部クロック端子EXCに入力される発振信号を2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。この実施の形態では、制御用外部クロック端子EXCに制御用クロック生成回路111が生成した制御用クロックCCLKが入力される。クロック回路502により生成された内部システムクロックSCLKは、例えばCPU56といった、遊技制御用マイクロコンピュータ560において遊技の進行を制御する各種回路に供給される。また、内部システムクロックSCLKは、乱数回路509にも供給され、乱数用クロック生成回路112から供給される乱数用クロックRCLKの周波数を監視するために用いられる。さらに、内部システムクロックSCLKは、クロック回路502に接続されたシステムクロック出力端子CLKOから、遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部へと出力されてもよい。なお、内部システムクロックSCLKは、遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部へは出力されないことが望ましい。このように、内部システムクロックSCLKの外部出力を制限することにより、遊技制御用マイクロコンピュータ560の内部回路(CPU56など)の動作周期を外部から特定することが困難になり、乱数値となる数値データをソフトウェアにより更新する場合に、乱数値の更新周期が外部から特定されてしまうことを防止できる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560が備える固有情報記憶回路503は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。一例として、固有情報記憶回路503は、ROMコード、チップ個別ナンバー、IDナンバーといった3種類の固有情報を記憶する。ROM54コードは、ROM54の所定領域における記憶データから生成される4バイトの数値であり、生成方法の異なる4つの数値が準備されればよい。チップ個別ナンバーは、遊技制御用マイクロコンピュータ560の製造時に付与される4バイトの番号であり、遊技制御用マイクロコンピュータ560を構成するチップ毎に異なる数値を示している。IDナンバーは、遊技制御用マイクロコンピュータ560の製造時に付与される8バイトの番号であり、遊技制御用マイクロコンピュータ560を構成するチップ毎に異なる数値を示している。ここで、チップ個別ナンバーはユーザプログラムから読み取ることができる一方、IDナンバーはユーザプログラムから読み取ることができないように設定されていればよい。なお、固有情報記憶回路503は、例えばROM54の所定領域を用いることなどにより、ROM54に含まれるようにしてもよい。あるいは、固有情報記憶回路503は、例えばCPU56の内蔵レジスタを用いることなどにより、CPU56に含まれるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるリセット/割込みコントローラ504は、遊技制御用マイクロコンピュータ560の内部や外部にて発生する各種リセット、割込み要求を制御するためのものである。リセット/割込みコントローラ504が制御するリセットには、システムリセットとユーザリセットが含まれている。システムリセットは、外部システムリセット端子XSRSTに一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたときに発生するリセットである。ユーザリセットは、ウォッチドッグタイマ(WDT)のタイムアウト信号が発生したことや、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生したことなど、所定の要因により発生するリセットである。
リセット/割込みコントローラ504が制御する割込みには、ノンマスカブル割込みNMIとマスカブル割込みINTが含まれている。ノンマスカブル割込みNMIは、CPU56の割込み禁止状態でも無条件に受け付けられる割込みであり、外部ノンマスカブル割込み端子XNMI(入力ポートP4と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたときに発生する割込みである。マスカブル割込みINTは、CPU56の設定命令により、割込み要求の受け付けを許可/禁止できる割込みであり、優先順位設定による多重割込みの実行が可能である。マスカブル割込みINTの要因としては、外部マスカブル割込み端子XINT(入力ポートP3と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力が入力されたこと、CTC508に含まれるタイマ回路にてタイムアウトが発生したこと、シリアル通信回路511にてデータ受信またはデータ送信による割込み要因が発生したこと、乱数回路509にて乱数値となる数値データの取込による割込み要因が発生したことなど、複数種類の割込み要因があらかじめ定められていればよい。
リセット/割込みコントローラ504は、図8(B)に示すような遊技制御用マイクロコンピュータ560が備える内蔵レジスタのうち、割込みマスクレジスタIMR(アドレス2028H)、割込み待ちモニタレジスタIRR(アドレス2029H)、割込み中モニタレジスタISR(アドレス202AH)、内部情報レジスタCIF(アドレス208CH)などを用いて、割込みの制御やリセットの管理を行う。割込みマスクレジスタIMRは、互いに異なる複数の要因によるマスカブル割込みINTのうち、使用するものと使用しないものとを設定するレジスタである。割込み待ちモニタレジスタIRRは、割込み初期設定KIISにより設定されたマスカブル割込み要因のそれぞれについて、マスカブル割込み要求信号の発生状態を確認するレジスタである。割込み中モニタレジスタISRは、割込み初期設定KIISにより設定されたマスカブル割込み要因のそれぞれについて、マスカブル割込み要求信号の処理状態を確認するレジスタである。内部情報レジスタCIFは、直前に発生したリセット要因を管理したり、乱数用クロックRCLKの周波数異常を記録したりするためのレジスタである。
図12(A)は、内部情報レジスタCIFの構成例を示している。図12(B)は、内部情報レジスタCIFに格納される内部情報データの各ビットにおける設定内容の一例を示している。内部情報レジスタCIFのビット番号[4]に格納される内部情報データCIF4は、乱数用クロックRCLKにおける周波数異常の有無を示す乱数用クロック異常指示である。図12(B)に示す例では、乱数用クロックRCLKの周波数異常が検知されないときに、内部情報データCIF4のビット値が“0”となる一方、周波数異常が検知されたときには、そのビット値が“1”となる。内部情報レジスタCIFのビット番号[2]に格納される内部情報データCIF2は、直前に発生したリセット要因がシステムリセットであるか否かを示すシステムリセット指示である。図12(B)に示す例では、直前のリセット要因がシステムリセットではないときに(システムリセット未発生)、内部情報データCIF2のビット値が“0”となる一方、システムリセットであるときには(システムリセット発生)、そのビット値が“1”となる。内部情報データCIF2を用いた動作の第1例として、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56などが内部情報データCIF2のビット値をチェックして、そのビット値が“1”(セット)でなければ、通常の電源投入ではないと判断する。このときには、例えば演出制御基板80に向けて所定の演出制御コマンドを伝送させることなどにより、パチンコ遊技機1における電源投入直後に大当り遊技状態とすることを狙った不正信号の入力行為が行われた可能性がある旨を、演出装置などにより報知させてもよい。また、内部情報データCIF2を用いた動作の第2例として、パチンコ遊技機1が電源投入時にのみ確変状態を報知し、通常時には確変状態を報知しない場合に、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56などが内部情報データCIF2のビット値をチェックして、そのビット値が“1”(セット)でなければ、遊技状態の報知を行わないようにしてもよい。
内部情報レジスタCIFのビット番号[1]に格納される内部情報データCIF1は、直前に発生したリセット要因がウォッチドッグタイマ(WDT)のタイムアウトによるユーザリセットであるか否かを示すWDTタイムアウト指示である。図12(B)に示す例では、直前のリセット要因がウォッチドッグタイマのタイムアウトによるユーザリセットではないときに(タイムアウト未発生)、内部情報データCIF1のビット値が“0”となる一方、ウォッチドッグタイマのタイムアウトによるユーザリセットであるときに(タイムアウト発生)、そのビット値が“1”となる。内部情報レジスタCIFのビット番号[0]に格納される内部情報データCIF0は、直前に発生したリセット要因が指定エリア外走行禁止(IAT)によるユーザリセットであるか否かを示すIAT発生指示である。図12(B)に示す例では、直前のリセット要因が指定エリア外走行の発生によるユーザリセットではないときに(IAT発生なし)、内部情報データCIF0のビット値が“0”となる一方、指定エリア外走行の発生によるユーザリセットであるときに(IAT発生あり)、そのビット値が“1”となる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるCPU56は、ROM54から読み出した制御コードにもとづいてユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技制御を実行する制御用CPUである。こうした遊技制御が実行されるときには、CPU56がROM54から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU56がRAM55に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU56がRAM55に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU56が外部バスインタフェース501やPIP510、シリアル通信回路511などを介して遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU56が外部バスインタフェース501やシリアル通信回路511などを介して遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、CPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるROM54には、ユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードや固定データ等が記憶されている。また、ROM54には、セキュリティチェックプログラム54Aが記憶されている。CPU56は、パチンコ遊技機1の電源投入やシステムリセットの発生に応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560がセキュリティモードに移行したときに、ROM54に記憶されたセキュリティチェックプログラム54Aを読み出し、ROM54の記憶内容が変更されたか否かを検査するセキュリティチェック処理を実行する。なお、セキュリティチェックプログラム54Aは、ROM54とは異なる内蔵メモリに記憶されてもよい。また、セキュリティチェックプログラム54Aは、例えば外部バスインタフェース501を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560に外付けされた外部メモリの記憶内容を検査するセキュリティチェック処理に対応したものであってもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるRAM55は、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM55の少なくとも一部は、電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1への電力供給が停止しても、所定期間はRAM55の少なくとも一部の内容が保存される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるCTC508は、例えば8ビットのプログラマブルタイマを3チャネル(PTC0−PTC2)内蔵して構成され、リアルタイム割込みの発生や時間計測を可能とするタイマ回路を含んでいる。各プログラマブルタイマPTC0−PTC2は、内部システムクロックSCLKにもとづいて生成されたカウントクロックの信号変化(例えばハイレベルからローレベルへと変化する立ち下がりタイミング)などに応じて、タイマ値が更新されるものであればよい。また、CTC508は、例えば8ビットのプログラマブルカウンタを4チャネル(PCC0−PCC3)内蔵してもよい。各プログラマブルカウンタPCC0−PCC3は、内部システムクロックSCLKの信号変化、あるいは、プログラマブルカウンタPCC0−PCC3のいずれかにおけるタイムアウトの発生などに応じて、カウント値が更新されるものであればよい。CTC508は、セキュリティ時間を延長する際の延長時間(可変設定時間)をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタなどを、含んでもよい。あるいは、こうしたフリーランカウンタは、例えばRAM55のバックアップ領域といった、CTC508とは異なる遊技制御用マイクロコンピュータ560の内部回路に含まれてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560が備える乱数回路509は、例えば16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。この実施の形態では、乱数回路509が生成するハードウェア乱数は、大当りとするか否かを判定するための大当り判定用乱数(ランダムR)として用いられる。なお、CPU56は、乱数回路509から抽出した数値データにもとづき、乱数回路509とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを加工あるいは更新することで、遊技に用いられる乱数値の全部または一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。あるいは、CPU56は、乱数回路509を用いることなく、ソフトウェアによって大当り判定用乱数などの乱数値を示す数値データの一部をカウント(更新)するようにしてもよい。一例として、ハードウェアとなる乱数回路509からCPU56により抽出された数値データを、ソフトウェアにより加工することで、大当り判定用乱数(ランダムR)を示す数値データが更新され、それ以外の乱数値(例えば、大当り種別判定用乱数や、変動パターン種別決定用乱数、変動パターン決定用乱数)を示す数値データは、CPU56がランダムカウンタなどを用いてソフトウェアにより更新すればよい。
図13は、乱数回路509の一構成例を示すブロック図である。乱数回路509は、図13に示すように、周波数監視回路551、クロック用フリップフロップ552、乱数生成回路553、スタート値設定回路554、フリーランカウンタ554A、乱数列変更回路555、乱数列変更設定回路556、ラッチ用フリップフロップ557A、557B、乱数ラッチセレクタ558A、558B、乱数値レジスタ559A、559Bを備えて構成される。なお、乱数値レジスタ559Aと乱数値レジスタ559Bはそれぞれ、図8(B)に示すような遊技制御用マイクロコンピュータ560の内蔵レジスタに含まれる乱数値レジスタR1D(アドレス2038H−2039H)と乱数値レジスタR2D(アドレス203AH−203BH)に対応している。
周波数監視回路551は、乱数用クロック生成回路112により生成された乱数用クロックRCLKの乱数回路509に対する入力状態を監視して、その異常発生を検知するための回路である。周波数監視回路551は、例えば乱数用外部クロック端子ERCに入力される発振信号を監視して、内部システムクロックSCLKとの比較により、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[7−6]における設定内容(図11(B)参照)に応じた周波数異常を検知したときに、内部情報レジスタCIFのビット番号[4]を“1”にセットする。この実施の形態では、乱数用外部クロック端子ERCに乱数用クロック生成回路112が生成した乱数用クロックRCLKが入力される。
クロック用フリップフロップ552は、例えばD型フリップフロップなどを用いて構成され、乱数用外部クロック端子ERCからの乱数用クロックRCLKがクロック端子CKに入力される。また、クロック用フリップフロップ552では、逆相出力端子(反転出力端子)QバーがD入力端子に接続されている。そして、正相出力端子(非反転出力端子)Qから乱数更新クロックRGKを出力する一方で、逆相出力端子(反転出力端子)Qバーからラッチ用クロックRC0を出力する。この場合、クロック用フリップフロップ552は、クロック端子CKに入力される乱数用クロックRCLKにおける信号状態が所定の変化をしたときに、正相出力端子(非反転出力端子)Qおよび逆相出力端子(反転出力端子)Qバーからの出力信号における信号状態を変化させる。例えば、クロック用フリップフロップ552は、乱数用クロックRCLKの信号状態がローレベルからハイレベルへと変化する立ち上がりのタイミング、あるいは、乱数用クロックRCLKの信号状態がハイレベルからローレベルへと変化する立ち下がりのタイミングのうち、いずれか一方のタイミングにて、D入力端子における入力信号を取り込む。このとき、正相出力端子(非反転出力端子)Qからは、D入力端子にて取り込まれた入力信号が反転されることなく出力される一方で、逆相出力端子(反転出力端子)Qバーからは、D入力端子にて取り込まれた入力信号が反転されて出力される。こうして、クロック用フリップフロップ552の正相出力端子(非反転出力端子)Qからは乱数用クロックRCLKにおける発振周波数(例えば20MHz)の1/2となる発振周波数(例えば10MHz)を有する乱数更新クロックRGKが出力される一方、逆相出力端子(反転出力端子)Qバーからは乱数更新クロックRGKの逆相信号(反転信号)、すなわち乱数更新クロックRGKと同一周波数で乱数更新クロックRGKとは位相がπ(=180°)だけ異なるラッチ用クロックRC0が出力される。
クロック用フリップフロップ552から出力された乱数更新クロックRGKは、乱数生成回路553のクロック端子に入力されて、乱数生成回路553におけるカウント値の歩進に用いられる。また、クロック用フリップフロップ552から出力されたラッチ用クロックRC0は、分岐点BR1にてラッチ用クロックRC1とラッチ用クロックRC2とに分岐される。したがって、ラッチ用クロックRC1とラッチ用クロックRC2とは、互いに同一の発振周波数を有し、互いに共通の周期で信号状態が変化することになる。ここで、ラッチ用クロックRC1やラッチ用クロックRC2における信号状態の変化としては、例えばローレベルからハイレベルへと変化する立ち上がりや、ハイレベルからローレベルへと変化する立ち下がりなどがある。ラッチ用クロックRC1は、ラッチ用フリップフロップ557Aのクロック端子CKに入力されて、始動入賞時ラッチ信号SL1の生成に用いられる乱数取得用クロックとなる。ラッチ用クロックRC2は、ラッチ用フリップフロップ557Bのクロック端子CKに入力されて、始動入賞時ラッチ信号SL2の生成に用いられる乱数取得用クロックとなる。
ここで、乱数用クロックRCLKの発振周波数と、制御用クロック生成回路111によって生成される制御用クロックCCLKの発振周波数とは、互いに異なる周波数となっており、また、いずれか一方の発振周波数が他方の発振周波数の整数倍になることがない。一例として、制御用クロックCCLKの発振周波数が11.0MHzである一方で、乱数用クロックRCLKの発振周波数は9.7MHzであればよい。そのため、乱数更新クロックRGKやラッチ用クロックRC1、RC2はいずれも、CPU56に供給される制御用クロックCCLKとは異なる周期で信号状態が変化する発振信号となる。すなわち、クロック用フリップフロップ552は、乱数用クロック生成回路112によって生成された乱数用クロックRCLKにもとづき、カウント値を更新するための乱数更新クロックRGKや、複数の乱数取得用クロックとなるラッチ用クロックRC1、RC2として、制御用クロックCCLKや内部システムクロックSCLK(制御用クロックCCLKを2分周したもの)とは異なる周期で信号状態が変化する発振信号を生成する。
乱数生成回路553は、例えば16ビットのカウンタなどから構成され、クロック用フリップフロップ552から出力される乱数更新クロックRGKなどの入力にもとづき、数値データを更新可能な所定の範囲において所定の初期値から所定の最終値まで循環的に更新する回路である。例えば乱数生成回路553は、所定のクロック端子への入力信号である乱数更新クロックRGKにおける立ち下がりエッジに応答して、「0」から「65535」までの範囲内で設定された初期値から「65535」まで1ずつ加算するように数値データをカウントアップして行く。そして、「65535」までカウントアップした後には、「0」から初期値よりも1小さい最終値となる数値まで1ずつ加算するようにカウントアップすることで、数値データを循環的に更新する。
スタート値設定回路554は、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1−0]におけるビット値(図10(B)参照)に応じて、乱数生成回路553により生成されるカウント値におけるスタート値を設定する。例えば、スタート値設定回路554は、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1−0]が“00”であればスタート値をデフォルト値である「0000H」に設定し、“10”であればIDナンバーにもとづく値に設定し、“01”であればシステムリセット毎に変更されるフリーランカウンタ554Aにおけるカウント値にもとづく値に設定し、“11”であればIDナンバーとフリーランカウンタ554Aにおけるカウント値とにもとづく値に設定する。図13に示す構成例では、乱数回路509にフリーランカウンタ554Aが内蔵されている。そして、スタート値をシステムリセット毎に変更する場合には、初期設定時にフリーランカウンタ554Aのカウント値をそのまま用いること、あるいは、そのカウント値を所定の演算関数(例えばハッシュ関数)に代入して得られた値を用いることなどにより、スタート値がランダムに決定されればよい。フリーランカウンタ554Aは、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560のRAM55におけるバックアップ領域といった、主基板31におけるバックアップ箇所と共通のバックアップ電源を用いてバックアップされるものであればよい。あるいは、フリーランカウンタ554Aは、RAM55におけるバックアップ領域などに用いられるバックアップ電源とは別個に設けられた電源によりバックアップされてもよい。こうして、フリーランカウンタ554Aがバックアップ電源によってバックアップされることで、電力供給が停止した場合でも、所定期間はフリーランカウンタ554Aにおけるカウント値が保存されることになる。
フリーランカウンタ554Aがバックアップ電源によってバックアップされるものに限定されず、例えばシステムリセットの発生時にフリーランカウンタ554Aのカウント値を所定の内蔵レジスタ(例えば乱数スタート値用レジスタ)に格納し、この内蔵レジスタがバックアップ電源によってバックアップされるようにしてもよい。そして、初期設定時に乱数スタート値用レジスタの格納値をそのまま用いること、あるいは、その格納値を所定の演算関数に代入して得られた値を用いることなどにより、スタート値がランダムに決定されてもよい。この場合、フリーランカウンタ554Aにおけるカウント値を読み出して乱数スタート値用レジスタに格納するタイミングは、システムリセットの発生時に限定されず、あらかじめ定められた任意のタイミングとしてもよい。フリーランカウンタ554Aは、乱数回路509に内蔵されて数値データのスタート値をランダムに決定するために用いられる専用のフリーランカウンタであってもよい。すなわち、フリーランカウンタ554Aは、セキュリティ時間を延長する際に延長時間のランダムな決定に用いられるフリーランカウンタとは別個の構成として設けられたものであってもよい。あるいは、フリーランカウンタ554Aとして、遊技制御用マイクロコンピュータ560には内蔵されるが乱数回路509の外部に設けられて、セキュリティ時間を延長する際に延長時間のランダムな決定に用いられるフリーランカウンタと共通のものを用いてもよい。この場合には、数値データのスタート値を決定する処理と、セキュリティ時間中の延長時間をランダムに決定する処理とにおいて、例えばカウント値を代入する演算関数を互いに異ならせること、あるいは、一方の決定処理ではカウント値をそのまま用いるのに対して他方の決定処理ではカウント値を所定の演算関数に代入して得られた値を用いることなどにより、スタート値の決定手法と延長時間の決定手法とを異ならせてもよい。
このように、フリーランカウンタ554Aは、乱数回路509に内蔵されるものに限定されず、例えばCTC508に含まれるものでもよい。あるいは、例えばRAM55のバックアップ領域といった、CTC508とは異なる遊技制御用マイクロコンピュータ560の内部回路に含まれてもよい。また、フリーランカウンタ554Aは、セキュリティ時間を延長する際の延長時間をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタと、同一のカウンタであってもよいし、別個に設けられたカウンタであってもよい。
乱数列変更回路555は、乱数生成回路553により生成された数値データの順列を所定の乱数更新規則に従った順列に変更可能とする回路である。例えば、乱数列変更回路555は、乱数生成回路553から出力される数値データにおけるビットの入れ替えや転置などのビットスクランブル処理を実行する。また、乱数列変更回路555は、例えばビットスクランブル処理に用いるビットスクランブル用キーやビットスクランブルテーブルを変更することなどにより、数値データの順列を変更することができる。
乱数列変更設定回路556は、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]におけるビット値(図10(A)参照)などに応じて、乱数列変更回路555における乱数更新規則を変更する設定を行うための回路である。例えば、乱数列変更設定回路556は、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]が“00”であれば2周目以降も乱数更新規則を変更しない設定とする一方、“01”であれば2周目以降はソフトウェアでの変更要求に応じて乱数更新規則を変更し、“10”であれば自動で乱数更新規則を変更する。
乱数列変更回路556は、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]が“01”であることに対応してソフトウェアによる乱数更新規則の変更を行う場合に、図8(B)に示すような遊技制御用マイクロコンピュータ560が備える内蔵レジスタのうち、乱数列変更レジスタRDSC(アドレス2034H)を用いて、乱数更新規則の変更を制御する。図14(A)は、乱数列変更レジスタRDSCの構成例を示している。図14(B)は、乱数列変更レジスタRDSCに格納される乱数列変更要求データの各ビットにおける設定内容の一例を示している。乱数列変更レジスタRDSCのビット番号[0]に格納される乱数列変更要求データRDSC0は、乱数更新規則をソフトウェアにより変更する場合に、乱数列の変更要求の有無を示している。図14(B)に示す例では、ソフトウェアにより乱数列の変更要求がないときに、乱数列変更要求データRDSC0のビット値が“0”となる一方、乱数列の変更要求があったときには、そのビット値が“1”となる。
図15は、乱数更新規則をソフトウェアにより変更する場合の動作例を示している。この場合、乱数生成回路553から出力されるカウント値順列RCNが所定の初期値から所定の最終値まで循環的に更新されたときに、乱数列変更要求データRDSC0が“1”であることに応答して、乱数更新規則を変更する。図15に示す動作例では、始めに乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNが、「0→1→…→65535」となっている。この後、CPU56がROM54に格納されたユーザプログラムを実行することによって、所定のタイミングで乱数列変更レジスタRDSCのビット番号[0]に“1”が書き込まれたものとする。
そして、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]が“01”であることに対応して、乱数列変更設定回路556が乱数列変更要求データRDSC0を読み出し、そのビット値が“1”であることに応答して、乱数更新規則を変更するための設定を行う。このとき、乱数列変更設定回路556は、乱数生成回路553から出力されたカウント値順列RCNが所定の最終値に達したことに応じて、例えばあらかじめ用意された複数種類の乱数更新規則のいずれかを選択することなどにより、乱数更新規則を変更する。図15に示す動作例では、乱数列変更回路555が乱数生成回路553から出力されたカウント値順列RCNにおける最終値に対応する数値データ「65535」を出力した後、乱数列変更要求データRDSC0に応じて乱数更新規則を変更する。その後、乱数列変更回路555は、変更後の乱数更新規則に従った乱数列RSNとして、「65535→65534→…→0」を出力する。乱数列変更レジスタRDSCは、乱数列変更設定回路556により乱数列変更要求データRDSC0が読み出されたときに初期化される。そのため、再び乱数列変更レジスタRDSCのビット番号[0]にビット値“1”が書き込まれるまでは、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNが、「65535→65534→…→0」となる。
CPU56がROM54に格納されたユーザプログラムを実行することによって、乱数列変更レジスタRDSCのビット番号[0]に再びビット値“1”が書き込まれると、乱数更新規則が再度変更される。図15に示す動作例では、乱数列変更回路555が乱数列RSNにおける最終値に対応する数値データ「0」を出力したときに、乱数列変更要求データRDSC0としてビット値“1”が書き込まれたことに応じて乱数更新規則を変更する。その後、乱数列変更回路555は、変更後の乱数更新規則に従った乱数列RSNとして、「0→2→…→65534→1→…→65535」を出力する。
図16は、乱数更新規則を自動で変更する場合の動作例を示している。この場合、乱数生成回路553から出力されるカウント値順列RCNが所定の初期値から所定の最終値まで循環的に更新されたことに応じて、乱数列変更設定回路556が自動的に乱数更新規則を変更する。図16に示す動作例では、始めに乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNが、「0→1→…→65535」となっている。
そして、乱数変更回路555から出力された乱数列RSNが所定の最終値に達したときに、乱数列変更設定回路556は、あらかじめ用意された複数種類の更新規則のうちからあらかじめ定められた順序に従って更新規則を選択することにより、更新規則を変更するようにしてもよい。あるいは、乱数列変更設定回路556は、複数種類の更新規則のうちから任意の更新規則を選択することにより、更新規則を変更するようにしてもよい。図16に示す動作例では、1回目の乱数更新規則の変更により、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNが、「65535→65534→…→0」となる。その後、2回目の乱数更新規則の変更により、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNは、「0→2→…→65534→1→…→65535」となる。図16に示す動作例では、3回目の乱数更新規則の変更により、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNは、「65534→0→…→32768」となる。4回目の乱数更新規則の変更が行われたときには、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNが、「16383→49151→…→49150」となる。5回目の乱数更新規則の変更が行われたときには、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNが、「4→3→…→465531」となる。
このように、乱数列変更回路555は、乱数生成回路553から出力されたカウント値順列RCNを、乱数列変更設定回路556の設定によりあらかじめ定められた乱数更新規則にもとづいて変更することで、数値データを所定手順により更新した乱数列RSNを出力することができる。
ラッチ用フリップフロップ557A、557Bはそれぞれ、例えばD型フリップフロップなどを用いて構成される。ラッチ用フリップフロップ557Aでは、D入力端子にPIP510が備える入力ポートP0からの配線が接続され、クロック端子CKにラッチ用クロックRC1を伝送する配線が接続されている。この実施の形態では、入力ポートP0に第1始動口スイッチ13aからの第1始動入賞信号SS1が入力される。ラッチ用フリップフロップ557Aは、ラッチ用クロックRC1の立ち下がりエッジなどに応答して、第1始動入賞信号SS1を取り込み、始動入賞時ラッチ信号SL1として出力する。これにより、ラッチ用フリップフロップ557Aでは、ラッチ用クロックRC1の立ち下がりエッジに同期して、第1始動入賞信号SS1が始動入賞時ラッチ信号SL1として出力される。ラッチ用フリップフロップ557Bでは、D入力端子にPIP510が備える入力ポートP1からの配線が接続され、クロック端子CKにラッチ用クロックRC2を伝送する配線が接続されている。この実施の形態では、入力ポートP1に第2始動口スイッチ14aからの第2始動入賞信号SS2が入力される。ラッチ用フリップフロップ557Bは、ラッチ用クロックRC2の立ち下がりエッジなどに応答して、第2始動入賞信号SS2を取り込み、始動入賞時ラッチ信号SL2として出力する。これにより、ラッチ用フリップフロップ557Bでは、ラッチ用クロックRC2の立ち下がりエッジに同期して、第2始動入賞信号SS2が始動入賞時ラッチ信号SL2として出力される。
なお、第1始動入賞信号SS1や第2始動入賞信号SS2は、第1始動口スイッチ13aや第2始動口スイッチ14aから直接伝送されるものに限定されない。一例として、第1始動口スイッチ13aからの出力信号や第2始動口スイッチ14aからの出力信号がオン状態となっている時間を計測し、計測した時間が所定の時間(例えば3ms)になったときに、第1始動入賞信号SS1や第2始動入賞信号SS2を出力するタイマ回路を設けてもよい。
乱数ラッチセレクタ558Aは、ラッチ用フリップフロップ557Aから伝送される始動入賞時ラッチ信号SL1と、ソフトウェアによる乱数ラッチ要求信号とを取り込み、いずれかを乱数ラッチ信号LL1として選択的に出力する回路である。乱数ラッチセレクタ558Bは、ラッチ用フリップフロップ557Bから伝送される始動入賞時ラッチ信号SL2と、ソフトウェアによる乱数ラッチ要求信号とを取り込み、いずれかを乱数ラッチ信号LL1として選択的に出力する回路である。乱数ラッチセレクタ558Aと乱数ラッチセレクタ558Bは、図8(B)に示すような遊技制御用マイクロコンピュータ560が備える内蔵レジスタのうち、乱数値取込レジスタRDLT(アドレス2032H)と、乱数ラッチ選択レジスタRDLS(アドレス2030H)とを用いて、乱数ラッチ信号LL1や乱数ラッチ信号LL2の出力を制御する。乱数値取込レジスタRDLTは、乱数列変更回路555から出力された乱数列RSNにおける数値データを、ソフトウェアにより乱数値レジスタ559Aや乱数値レジスタ559Bに取り込むために用いられるレジスタである。乱数ラッチ選択レジスタRDLSは、乱数列変更回路555から出力された乱数列RSNにおける数値データを、乱数値レジスタ559Aや乱数値レジスタ559Bに、ソフトウェアにより取り込むか、入力ポートP0、P1への信号入力により取り込むかの取込方法を示すレジスタである。
図17(A)は、乱数値取込レジスタRDLTの構成例を示している。図17(B)は、乱数値取込レジスタRDLTに格納される乱数値取込指定データの各ビットにおける設定内容の一例を示している。乱数値取込レジスタRDLTのビット番号[1]に格納される乱数値取込指定データRDLT1は、乱数値レジスタR2Dとなる乱数値レジスタ559Bに対する乱数値取込指定の有無を示している。図17(B)に示す例では、ソフトウェアにより乱数値レジスタR2Dに対する乱数値の取込指定がないときに、乱数値取込指定データRDLT1のビット値が“0”となる一方、乱数値の取込指定があったときには、そのビット値が“1”となる。乱数値取込レジスタRDLTのビット番号[0]に格納される乱数値取込指定データRDLT0は、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aに対する乱数値取込指定の有無を示している。図17(B)に示す例では、ソフトウェアにより乱数値レジスタR1Dに対する乱数値の取込指定がないときに、乱数値取込指定データRDLT0のビット値が“0”となる一方、乱数値の取込指定があったときには、そのビット値が“1”となる。
図18(A)は、乱数ラッチ選択レジスタRDLSの構成例を示している。図18(B)は、乱数ラッチ選択レジスタRDLSに格納される乱数ラッチ選択データの各ビットにおける設定内容の一例を示している。乱数ラッチ選択レジスタRDLSのビット番号[1]に格納される乱数ラッチ選択データRDLS1は、乱数値レジスタR2Dとなる乱数値レジスタ559Bへの取込方法を示している。図18(B)に示す例では、ソフトウェアによる乱数値取込指定データRDLT1の書き込みに応じて乱数値となる数値データを乱数値レジスタR2Dに取り込む場合に、乱数ラッチ選択データRDLS1のビット値を“0”とする。これに対して、入力ポートP1への信号入力に応じて乱数値となる数値データを乱数値レジスタR2Dに取り込む場合には、乱数ラッチ選択データRDLS1のビット値を“1”とする。乱数ラッチ選択レジスタRDLSのビット番号[0]に格納される乱数ラッチ選択データRDLS0は、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aへの取込方法を示している。図18(B)に示す例では、ソフトウェアによる乱数値取込指定データRDLT0の書き込みに応じて乱数値となる数値データを乱数値レジスタR1Dに取り込む場合に、乱数ラッチ選択データRDLS0のビット値を“0”とする。これに対して、入力ポートP0への信号入力に応じて乱数値となる数値データを乱数値レジスタR1Dに取り込む場合には、乱数ラッチ選択データRDLS0のビット値を“1”とする。
乱数値レジスタ559A、559Bはそれぞれ、乱数列変更回路555から出力された乱数列RSNにおける数値データを乱数値として格納するレジスタである。図19(A)および(B)は、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aの構成例を示している。なお、図19(A)は、乱数値レジスタR1Dの下位バイトR1D(L)を示し、図19(B)は、乱数値レジスタR1Dの上位バイトR1D(H)を示している。図19(C)および(D)は、乱数値レジスタR2Dとなる乱数値レジスタ559Bの構成例を示している。なお、図19(C)は、乱数値レジスタR2Dの下位バイトR2D(L)を示し、図19(D)は、乱数値レジスタR2Dの上位バイトR2D(H)を示している。乱数値レジスタ559A、559Bはいずれも16ビット(2バイト)のレジスタであり、16ビットの乱数値を格納することができる。
乱数値レジスタ559Aは、乱数ラッチセレクタ558Aから供給される乱数ラッチ信号LL1がオン状態となったことに応答して、乱数列変更回路555から出力された乱数列RSNにおける数値データを乱数値として取り込んで格納する。乱数値レジスタ559Aは、CPU56から供給されるレジスタリード信号RRS1がオン状態となったときに、読出可能(イネーブル)状態となり、格納されている数値データを内部バス等に出力する。これに対して、レジスタリード信号RRS1がオフ状態であるときには、常に同じ値(例えば「65535H」など)を出力して、読出不能(ディセーブル)状態となればよい。また、乱数値レジスタ559Aは、乱数ラッチ信号LL1がオン状態である場合に、レジスタリード信号RRS1を受信不可能な状態となるようにしてもよい。さらに、乱数値レジスタ559Aは、乱数ラッチ信号LL1がオン状態となるより前にレジスタリード信号RRS1がオン状態となっている場合に、乱数ラッチ信号LL1を受信不可能な状態となるようにしてもよい。
乱数値レジスタ559Bは、乱数ラッチセレクタ558Bから供給される乱数ラッチ信号LL2がオン状態となったことに応答して、乱数列変更回路555から出力された乱数列RSNにおける数値データを乱数値として取り込んで格納する。乱数値レジスタ559Bは、CPU56から供給されるレジスタリード信号RRS2がオン状態となったときに、読出可能(イネーブル)状態となり、格納されている数値データを内部バス等に出力する。これに対して、レジスタリード信号RRS2がオフ状態であるときには、常に同じ値(例えば「65535H」など)を出力して、読出不能(ディセーブル)状態となればよい。また、乱数値レジスタ559Bは、乱数ラッチ信号LL2がオン状態である場合に、レジスタリード信号RRS2を受信不可能な状態となるようにしてもよい。さらに、乱数値レジスタ559Bは、乱数ラッチ信号LL2がオン状態となるより前にレジスタリード信号RRS2がオン状態となっている場合に、乱数ラッチ信号LL2を受信不可能な状態となるようにしてもよい。
乱数値レジスタ559Aと乱数値レジスタ559Bは、図8(B)に示すような遊技制御用マイクロコンピュータ560が備える内蔵レジスタのうち、乱数ラッチフラグレジスタRDFM(アドレス2033H)と、乱数割込み制御レジスタRDIC(アドレス2031H)とを用いて、乱数ラッチ時の動作管理や割込み制御を可能にする。乱数ラッチフラグレジスタRDFMは、乱数値レジスタ559Aと乱数値レジスタ559Bのそれぞれに対応して、乱数値となる数値データがラッチされたか否かを示す乱数ラッチフラグを格納するレジスタである。例えば、乱数ラッチフラグレジスタRDFMでは、乱数値レジスタ559Aと乱数値レジスタ559Bのそれぞれに対応した乱数ラッチフラグの状態(オンまたはオフ)を示すデータが格納され、乱数値レジスタ559Aや乱数値レジスタ559Bに数値データが取り込まれて格納されたときに対応する乱数ラッチフラグがオン状態となり新たな数値データの格納が制限される一方、乱数値レジスタ559Aや乱数値レジスタ559Bに格納された数値データが読み出されたときに対応する乱数ラッチフラグがオフ状態となり新たな数値データの格納が許可される。乱数割込み制御レジスタRDICは、乱数値レジスタ559Aや乱数値レジスタ559Bに乱数値となる数値データがラッチされたときに発生する割込みの許可/禁止を設定するレジスタである。
図20(A)は、乱数ラッチフラグレジスタRDFMの構成例を示している。図20(B)は、乱数ラッチフラグレジスタRDFMに格納される乱数ラッチフラグデータの各ビットにおける設定内容の一例を示している。乱数ラッチフラグレジスタRDFMのビット番号[1]に格納される乱数ラッチフラグデータRDFM1は、乱数値レジスタR2Dとなる乱数値レジスタ559Bに数値データが取り込まれたか否かを示す乱数ラッチフラグとなる。図20(B)に示す例では、乱数値レジスタR2Dに数値データが取り込まれていないときに(乱数値取込なし)、乱数ラッチフラグデータRDFM1のビット値が“0”となって乱数ラッチフラグがオフ状態にクリアされる一方、数値データが取り込まれたときには(乱数値取込あり)、そのビット値が“1”となって乱数ラッチフラグがオン状態にセットされる。乱数ラッチフラグレジスタRDFMのビット番号[0]に格納される乱数ラッチフラグデータRDFM0は、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aに数値データが取り込まれたか否かを示す乱数ラッチフラグとなる。図20(B)に示す例では、乱数値レジスタR1Dに数値データが取り込まれていないときに(乱数値取込なし)、乱数ラッチフラグデータRDFM0のビット値が“0”となって乱数ラッチフラグがオフ状態にクリアされる一方、数値データが取り込まれたときには(乱数値取込あり)、そのビット値が“1”となって乱数ラッチフラグがオン状態にセットされる。
各乱数ラッチフラグがオンであるときには、各乱数ラッチフラグと対応付けられた乱数値レジスタR1Dあるいは乱数値レジスタR2Dにおける新たな数値データの格納が制限(禁止)される。すなわち、乱数値レジスタR1Dに数値データが取り込まれたか否かを示す乱数ラッチフラグデータRDFM0のビット値が“1”となって乱数ラッチフラグがオン状態であるときには、乱数値レジスタR1Dに格納された数値データを変更することができず、新たな数値データの格納(取り込み)が制限(禁止)される。また、乱数値レジスタR2Dに乱数値データが取り込まれたか否かを示す乱数ラッチフラグデータRDFM1のビット値が“1”となって乱数ラッチフラグがオン状態であるときには、乱数値レジスタR2Dに格納された数値データを変更することができず、新たな数値データの格納(取り込み)が制限(禁止)される。これに対して、各乱数ラッチフラグがオフであるときには、各乱数ラッチフラグと対応付けられた乱数値レジスタR1Dあるいは乱数値レジスタR2Dにおける新たな数値データの格納が許可される。すなわち、乱数ラッチフラグデータRDFM0のビット値が“0”となって乱数ラッチフラグがオフ状態であるときには、乱数値レジスタR1Dに格納された数値データを変更することができ、新たな数値データの格納(取り込み)が許可される。また、乱数ラッチフラグデータRDFM1のビット値が“0”となって乱数ラッチフラグがオフ状態であるときには、乱数値レジスタR2Dに格納された数値データを変更することができ、新たな数値データの格納(取り込み)が許可される。
なお、乱数ラッチフラグデータRDFM0や乱数ラッチフラグデータRDFM1のビット値は、“0”となることで対応する乱数ラッチフラグがオフ状態にクリアされる一方で“1”となることでオン状態にセットされる正論理のものに限定されず、“1”となることで対応する乱数ラッチフラグがオフ状態となる一方で“0”となることでオン状態となる負論理のものであってもよい。すなわち、各乱数ラッチフラグは、対応する乱数値レジスタR1Dまたは乱数値レジスタR2Dに数値データが格納されたときにオン状態となり新たな数値データの格納が制限(禁止)される一方で、対応する乱数値レジスタR1Dまたは乱数値レジスタR2Dの読み出しが行われたときにオフ状態となり新たな数値データの格納が許可されるものであればよい。
図21(A)は、乱数割込み制御レジスタRDICの構成例を示している。図21(B)は、乱数割込み制御レジスタRDICに格納される乱数割込み制御データの各ビットにおける設定内容の一例を示している。乱数割込み制御レジスタRDICのビット番号[1]に格納される乱数割込み制御データRDIC1は、乱数値レジスタR2Dとなる乱数値レジスタ559Bに数値データが取り込まれたときに発生する割込みを、許可するか禁止するかの割込み制御設定を示している。図21(B)に示す例では、乱数値レジスタR2Dへの取込時における割込みを禁止する場合に(割込み禁止)、乱数割込み制御データRDIC1のビット値を“0”とする一方、この割込みを許可する場合には(割込み許可)、そのビット値を“1”とする。乱数割込み制御レジスタRDICのビット番号[0]に格納される乱数割込み制御データRDIC0は、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aに数値データが取り込まれたときに発生する割込みを、許可するか禁止するかの割込み制御設定を示している。図21(B)に示す例では、乱数値レジスタR1Dへの取込時における割込みを禁止する場合に(割込み禁止)、乱数割込み制御データRDIC0のビット値を“0”とする一方、この割込みを許可する場合には(割込み許可)、そのビット値を“1”とする。
なお、図6に示す構成例では、乱数回路509が遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。これに対して、例えば図22に示すように、乱数回路509は、遊技制御用マイクロコンピュータ560とは異なる乱数回路チップとして、遊技制御用マイクロコンピュータ560に外付けされるものであってもよい。この場合、第1始動口スイッチ13aからの第1始動入賞信号SS1をスイッチ回路114の内部にて分岐し、一方を遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるPIP510の入力ポートP0へと入力させて、他方を乱数回路509が備えるラッチ用フリップフロップ557AのD入力端子へと入力させればよい。また、第2始動口スイッチ14aからの第2始動入賞信号SS2をスイッチ回路114の内部にて分岐し、一方を遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるPIP510の入力ポートP1へと入力させて、他方を乱数回路509が備えるラッチ用フリップフロップ557BのD入力端子へと入力させればよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560との間では、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるクロック回路502からシステムクロック出力端子CLKOを介して出力された内部システムクロックSCLKを乱数回路509が備える周波数監視回路551やクロック用フリップフロップ552へと入力させたり、遊技制御用マイクロコンピュータ560が備える外部バスインタフェース501に接続されたアドレスバスやデータバス、制御信号線などを介して、乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dに格納された数値データの読み出しなどが行われたりすればよい。
また、図22に示すように乱数回路509が遊技制御用マイクロコンピュータ560に外付けされる場合にも、各乱数ラッチフラグの状態(オン/オフ)に応じて、乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dへの新たな数値データの格納が制限(禁止)あるいは許可されるようにすればよい。図8(B)に示す内蔵レジスタのうち、例えば乱数ラッチ選択レジスタRDLSや乱数割込み制御レジスタRDIC、乱数値取込レジスタRDLT、乱数ラッチフラグレジスタRDFM、乱数列変更レジスタRDSC、乱数値レジスタR1D、乱数値レジスタR2Dといった、乱数回路509が使用する各種レジスタは、遊技制御用マイクロコンピュータ560には内蔵されず、遊技制御用マイクロコンピュータ560に外付けされた乱数回路509に内蔵されるようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、例えば外部バスインタフェース501などを介して、乱数回路509に内蔵された各種レジスタの書き込みや読み出しを行うようにすればよい。
図6に示す遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるPIP510は、例えば6ビット幅の入力専用ポートであり、専用端子となる入力ポートP0〜入力ポートP2と、機能兼用端子となる入力ポートP3〜入力ポートP5とを含んでいる。入力ポートP3は、CPU56等に接続される外部マスカブル割込み端子XINTと兼用される。入力ポートP4は、CPU56等に接続される外部ノンマスカブル割込み端子XNMIと兼用される。入力ポートP5は、シリアル通信回路511が使用する第1チャネル受信端子RXAと兼用される。入力ポートP3〜入力ポートP5の使用設定は、プログラム管理エリアに記憶される機能設定KFCSにより指示される。
PIP510は、図8(B)に示すような遊技制御用マイクロコンピュータ560が備える内蔵レジスタのうち、入力ポートレジスタPI(アドレス2090H)などを用いて、入力ポートP0〜入力ポートP5の状態管理等を行う。入力ポートレジスタPIは、入力ポートP0〜入力ポートP5のそれぞれに対応して、外部信号の入力状態を示すビット値が格納されるレジスタである。
図23(A)は、入力ポートレジスタPIの構成例を示している。図23(B)は、入力ポートレジスタPIに格納される入力ポートデータの各ビットにおける設定内容の一例を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[5]に格納される入力ポートデータPI5は、第1チャネル受信端子RXAと兼用される入力ポートP5における端子状態(オン/オフ)を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[4]に格納される入力ポートデータPI4は、外部ノンマスカブル割込み端子XNMIと兼用される入力ポートP4における端子状態(オン/オフ)を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[3]に格納される入力ポートデータPI3は、外部マスカブル割込み端子XINTと兼用される入力ポートP3における端子状態(オン/オフ)を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[2]に格納される入力ポートデータPI2は、入力ポートP2における端子状態(オン/オフ)を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[1]に格納される入力ポートデータPI1は、入力ポートP1における端子状態(オン/オフ)を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[0]に格納される入力ポートデータPI0は、入力ポートP0における端子状態(オン/オフ)を示している。
遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるシリアル通信回路511は、例えば全二重、非同期、標準NRZ(Non Return to Zero)フォーマットで通信データを取扱う回路である。一例として、シリアル通信回路511は、外部回路との間にて双方向でシリアルデータを送受信可能な第1チャネル送受信回路と、外部回路との間にて単一方向でシリアルデータを送信のみが可能な第2チャネル送信回路とを含んでいればよい。シリアル通信回路511が備える第1チャネル送受信回路は、払出制御基板37に搭載された払出制御用マイクロコンピュータとの間における双方向のシリアル通信に使用されてもよい。シリアル通信回路511が備える第2チャネル送信回路は、演出制御基板80に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ100との間における単一方向(送信のみ)のシリアル通信に使用されてもよい。これにより、演出制御基板80の側から主基板31に対する信号入力を禁止して、不正行為を防止することができる。
シリアル通信回路511では、例えばオーバーランエラー、ブレークコードエラー、フレーミングエラー、パリティエラーといった、4種類のエラーが通信データの受信時に発生することがあり、いずれかのエラーが発生したときに、受信割込みを発生させることができればよい。オーバーランエラーは、受信済みの通信データがユーザプログラムによってリードされるより前に、次の通信データを受信してしまった場合に発生するエラーである。ブレークコードエラーは、通信データの受信中に所定のブレークコードが検出されたとき発生するエラーである。フレーミングエラーは、受信した通信データにおけるストップビットが“0”である場合に発生するエラーである。パリティエラーは、パリティ機能を使用する設定とした場合、受信した通信データのパリティが、あらかじめ指定したパリティと一致しない場合に発生するエラーである。
シリアル通信回路511は、第1割込み制御回路と、第2割込み制御回路とを含んでいてもよい。第1割込み制御回路は、シリアル通信回路511に含まれる第1チャネル送受信回路における割込み発生因子を管理して、通信割込み要求を制御するための回路である。第1割込み制御回路が制御する割込みには、第1チャネル送信割込みと、第1チャネル受信割込みとがある。第1チャネル送信割込みには、送信完了による割込みや、送信データエンプティによる割込みが含まれている。第1チャネル受信割込みには、受信データフルによる割込みや、ブレークコードエラー、オーバーランエラー、フレーミングエラー、パリティエラーといった受信時エラーの発生による割込みが含まれている。第2割込み制御回路は、シリアル通信回路511に含まれる第2チャネル受信回路における割込み発生因子を管理して、通信割込み要求を制御するための回路である。第2割込み制御回路が制御する割込みは、第2チャネル送信割込みである。第2チャネル送信割込みには、送信完了による割込みや、送信データエンプティによる割込みが含まれている。
遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるアドレスデコード回路512は、遊技制御用マイクロコンピュータ560の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、遊技制御用マイクロコンピュータ560の内部回路、あるいは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU56からのアクセスが可能となる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるROM54には、ゲーム制御用のユーザプログラムやセキュリティチェックプログラム54Aとなる制御コードの他に、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納される。例えば、ROM54には、CPU56が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM54には、CPU56が主基板31から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、演出図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
次に、遊技機の動作について説明する。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、ROM54から読み出したセキュリティチェックプログラム54Aにもとづいて、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行する。このとき、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、セキュリティモードとなり、ROM54に記憶されているゲーム制御用のユーザプログラムは未だ実行されない状態となる。
図24は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するセキュリティチェック処理を示すフローチャートである。セキュリティチェック処理を開始すると、CPU56は、まず、セキュリティチェック処理が実行されることにより遊技制御用マイクロコンピュータ560がセキュリティモードとなる時間(セキュリティ時間)を決定するための処理を実行する。このとき、CPU56は、ROM54のプログラム管理エリアに記憶されるセキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値を読み出す(ステップS1001)。そして、この読出値が“000”であるか否かを判定する(ステップS1002)。
ステップS1002にて読出値が“000”と判定された場合には(ステップS1002のY)、定常設定時間を既定の固定時間に設定する(ステップS1003)。ここで、定常設定時間は、セキュリティ時間のうち、パチンコ遊技機1におけるシステムリセットの発生等にもとづくセキュリティチェック処理の実行回数(遊技制御用マイクロコンピュータ560がセキュリティモードとなる回数)に関わりなく、一定となる時間成分である。また、固定時間は、セキュリティ時間のうち、遊技制御用マイクロコンピュータ560の仕様などにもとづいてあらかじめ定められた不変時間成分であり、例えばセキュリティ時間として設定可能な最小値となるものであればよい。
ステップS1002にて読出値が“000”以外と判定された場合には(ステップS1002のN)、その読出値に対応して、固定時間に加えて図11(D)に示す設定内容により選択される延長時間を、定常設定時間に設定する(ステップS1004)。こうして、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値が“000”以外の値である場合には、セキュリティチェック処理の実行時間であるセキュリティ時間を、固定時間に加えてあらかじめ選択可能な複数の延長時間のいずれかに設定することができる。
ステップS1003,S1004の処理のいずれかを実行した後には、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値を読み出す(ステップS1005)。そして、この読出値が“00”であるか否かを判定する(ステップS1006)。
ステップS1006にて読出値が“00”と判定された場合には(ステップS1006のY)、定常設定時間をセキュリティ時間に設定する(ステップS1007)。これに対して、読出値が “00”以外と判定された場合には(ステップS1006のN)、その読出値に対応して決定される可変設定時間を、定常設定時間に加算してセキュリティ時間に設定する(ステップS1008)。ここで、可変設定時間は、セキュリティ時間のうち、セキュリティチェック処理が実行されるごとに変化する時間成分であり、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値が“01”(ショートモード)であるか“10”(ロングモード)であるかに応じて異なる所定の時間範囲で変化する。例えば、システムリセットの発生時に、所定のフリーランカウンタにおけるカウント値が遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵された可変セキュリティ時間用レジスタに格納される場合には、ステップS1008の処理において、可変セキュリティ時間用レジスタの格納値をそのまま用いること、あるいは、その格納値を所定の演算関数(例えばハッシュ関数)に代入して得られた値を用いることなどにより、可変設定時間がシステムリセット毎に所定の時間範囲でランダムに変化するように決定されればよい。こうして、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値が“00”以外の値である場合には、セキュリティチェック処理の実行時間であるセキュリティ時間を、システムリセットの発生等にもとづくセキュリティチェック処理が実行されるごとに所定の時間範囲で変化させることができる。
ここで、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値が“000”以外の値であり、なおかつ、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値が“00”以外の値である場合には、ステップS1004にて設定される延長時間と、ステップS1008にて設定される可変設定時間との双方が、固定時間に加算されて、セキュリティ時間が決定されることになる。
ステップS1007,S1008の処理のいずれかを実行した後には、ROM54の所定領域に記憶されたセキュリティコードを読み出す(ステップS1009)。ここで、ROM54の所定領域には、記憶内容のデータを所定の演算式によって演算した演算結果のセキュリティコードがあらかじめ記憶されている。セキュリティコードの生成方法としては、例えばハッシュ関数を用いてハッシュ値を生成するもの、エラー検出コード(CRCコード)を用いるもの、エラー訂正コード(ECCコード)を用いるもののいずれかといった、あらかじめ定められた生成方法を使用すればよい。また、ROM54のセキュリティコード記憶領域とは異なる所定領域には、セキュリティコードを演算により特定するための演算式が、暗号化してあらかじめ記憶されている。
ステップS1009の処理に続いて、暗号化された演算式を復号化して元に戻す(ステップS1010)。その後、ステップS1010で復号化した演算式により、ROM54の所定領域における記憶データを演算してセキュリティコードを特定する(ステップS1011)。このときセキュリティコードを特定するための演算に用いる記憶データは、例えばROM54の記憶データのうち、セキュリティチェックプログラム54Aとは異なるユーザプログラムの全部または一部に相当するプログラムデータ、あるいは、所定のテーブルデータを構成する固定データの全部または一部であればよい。そして、ステップS1009にて読み出したセキュリティコードと、ステップS1011にて特定されたセキュリティコードとを比較する(ステップS1012)。このときには、比較結果においてセキュリティコードが一致したか否かを判定する(ステップS1013)。
ステップS1013にてセキュリティコードが一致しない場合には(ステップS1013のN)、ROM54に不正な変更が加えられたと判断して、CPU56の動作を停止状態(HALT)へ移行させる。これに対して、ステップS1013にてセキュリティコードが一致した場合には(ステップS1013のY)、ステップS1007やステップS1008の処理で設定されたセキュリティ時間が経過したか否かを判定する(ステップS1014)。そして、セキュリティ時間が経過していなければ(ステップS1014のN)、ステップS1014の処理を繰り返し実行して、セキュリティ時間が経過するまで待機する。その一方で、ステップS1014にてセキュリティ時間が経過したと判定された場合には(ステップS1014のY)、例えばCPU56に内蔵されたプログラムカウンタの値をROM54におけるユーザプログラムの先頭アドレス(アドレス0000H)に設定することなどにより、遊技制御メイン処理の実行を開始する。このときには、ROM54に記憶されたユーザプログラムを構成する制御コードの先頭から遊技制御の実行が開始されることにより、遊技制御用マイクロコンピュータ560の動作状態がセキュリティモードからユーザモードへと移行し、遊技制御メイン処理の実行が開始されることになる。
図25は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。CPU56は、セキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14Aに移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
ステップS41〜S44の処理を実行して電断前の遊技状態を復旧した後や、ステップS10〜S13の初期化処理を実行した後には、ROM54のプログラム管理エリアにおける記憶データにもとづき、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵された各種回路の動作設定を行う(ステップS14A)。一例として、ステップS14Aの処理内では、プログラム管理エリアに記憶されている第1乱数初期設定KRS1や第2乱数初期設定KRS2を読み出して乱数回路設定処理が実行される。
図26は、乱数回路設定処理の一例を示すフローチャートである。乱数回路設定処理において、CPU56は、まず、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[3]におけるビット値にもとづき、乱数回路509を使用するための設定を行う(ステップS5001)。この実施の形態では、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[3]におけるビット値があらかじめ“1”とされており、このビット値に対応して乱数回路509を使用する設定が行われる。続いて、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[2]におけるビット値にもとづき、乱数回路509における乱数更新クロックRGKの設定を行う(ステップS5002)。例えば、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[2]におけるビット値があらかじめ“1”とされていることに対応して、乱数用クロック生成回路112で生成された乱数用クロックRCLKを2分周して乱数更新クロックRGKとする設定が行われる。
ステップS5002での設定を行った後には、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]におけるビット値にもとづき、乱数回路509における乱数更新規則の設定を行う(ステップS5003)。例えば、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]におけるビット値があらかじめ“00”とされている場合には、乱数列RSNにおける乱数値となる数値データの更新順を指定する乱数更新規則を2周目以降も変更しない設定がなされる。また、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]におけるビット値があらかじめ“01”とされている場合には、乱数列RSNにおける乱数更新規則を2周目以降はソフトウェアで変更する設定がなされる。さらに、第1乱数初期設定KRS1のビット番号[1−0]におけるビット値があらかじめ“10”とされている場合には、乱数列RSNにおける乱数更新規則を2周目以降は自動で変更する設定がなされる。
続いて、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1]におけるビット値にもとづき、乱数値となる数値データにおける起動時スタート値を決定する(ステップS5004S)。例えば、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1]におけるビット値があらかじめ“0”とされている場合には、乱数のスタート値をデフォルト値「0000H」とする設定がなされる。また、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[1]におけるビット値があらかじめ“1”とされている場合には、乱数のスタート値をIDナンバーにもとづく値とする設定がなされる。
さらに、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値にもとづき、乱数値となる数値データのスタート値をシステムリセット毎に変更するか否かの設定を行う(ステップS5005)。例えば、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値があらかじめ“0”とされている場合には、パチンコ遊技機1の電源初期投入時(バックアップ無効後の起動)における起動であるか、システムリセットによる再起動であるかに関わりなく、ステップS5004にて設定した起動時スタート値をそのまま用いて、スタート値設定回路554は、乱数回路509におけるスタート値とすればよい。また、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値があらかじめ“1”とされている場合には、乱数のスタート値をシステムリセット毎に変更する設定がなされる。例えば、システムリセットの発生時といった所定タイミングにて、例えばフリーランカウンタ554Aといった所定のフリーランカウンタにおけるカウント値が遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵された乱数スタート値用レジスタに格納される場合には、ステップS5005の処理において、乱数スタート値用レジスタの格納値をそのまま用いること、あるいは、その格納値を所定の演算関数(例えばハッシュ関数)に代入して得られた値を用いることなどにより、乱数のスタート値がシステムリセット毎に所定の数値範囲(例えば乱数生成回路553にて生成されるカウント値順列RCNに含まれる数値データの全部または一部を含む範囲)でランダムに変化するように決定されればよい。
ステップS5005の処理を実行した後には、例えば乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dに格納されている数値データを読み出すことなどにより、乱数ラッチフラグレジスタRDFMのビット番号[1]やビット番号[0]に格納される乱数ラッチフラグデータRDFM1や乱数ラッチフラグデータRDFM0のビット値を“0”として、各乱数ラッチフラグをオフ状態にクリアする(ステップS5006)。一例として、乱数ラッチフラグデータRDFM1と乱数ラッチフラグデータRDFM0について、それぞれの値が“1”であるか“0”であるかを判定し、その値が“1”であれば、対応する乱数値レジスタの読み出しを行うことにより、乱数ラッチフラグをオフ状態とすればよい。あるいは、乱数ラッチフラグデータRDFM1や乱数ラッチフラグデータRDFM0の値にかかわらず、乱数値レジスタR1Dと乱数値レジスタR2Dの読み出しを行うことにより、各乱数ラッチフラグをオフ状態としてもよい。なお、ステップS5006の処理により乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dから読み出された数値データは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定処理などには使用せず、そのまま破棄(消去)すればよい。こうしたステップS5006の処理による設定が完了すると、乱数回路509では乱数値の生成動作が開始されればよい。
なお、乱数回路設定処理による設定の一部または全部は、CPU56の処理が介在することなく、乱数回路509がプログラム管理エリアの記憶データにもとづき自律的に行うようにしてもよい。この場合、乱数回路509は、遊技制御用マイクロコンピュータ560がセキュリティモードとなっているときには初期設定を行わず、乱数値の生成動作が行われないようにしてもよい。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560にてCPU56がROM54に記憶されたユーザプログラムを読み出して遊技制御メイン処理の実行が開始されたときに、例えばCPU56から乱数回路509に対して初期設定を指示する制御信号が伝送されたことなどに応答して、乱数回路509が初期設定を行ってから乱数値の生成動作を開始するようにしてもよい。あるいは、特に乱数回路509が遊技制御用マイクロコンピュータ560に外付けされる場合などには、遊技制御用マイクロコンピュータ560がセキュリティモードとなっているときでも、乱数回路509がCPU56における処理とは独立して、プログラム管理エリアの記憶データにもとづく初期設定を行ってから、乱数値の生成動作を開始するようにしてもよい。また、図25に示すステップS14Aの処理には、プログラム管理エリアに記憶されている割込み初期設定KIISを読み出して、リセット/割込みコントローラ504におけるマスカブル割込み要因の優先制御に関する設定を行う処理などが含まれてもよい。マスカブル割込み要因の優先順位を設定する際には、割込み初期設定KIISのビット番号[3−0]におけるビット値に対応して、最優先割込みの設定が行われる。例えば、割込み初期設定KIISのビット番号[3−0]のビット値をあらかじめ「04H」および「05H」のいずれかとしておくことにより、シリアル通信回路511で発生した割込み要因による割込み処理を最優先で実行することができる。こうして、割込み初期設定KIISのビット番号[3−0]におけるビット値に応じたマスカブル割込み要因の優先制御を行うことにより、割込み処理の優先順位を任意に設定可能とし、設計の自由度を増大させることができる。
ステップS14Aでの設定を行った後には、乱数回路509における動作異常の有無を検査するための乱数回路異常検査処理を実行する(ステップS14B)。図27は、ステップS14Bにて実行される乱数回路異常検査処理の一例を示すフローチャートである。
図27に示す乱数回路異常検査処理において、CPU56は、まず、例えばRAM55などに設けられた乱数用クロック異常判定カウンタをクリアして、そのカウント値である乱数用クロック異常判定カウント値を「0」に初期化する(ステップS561)。続いて、内部情報レジスタCIFのビット番号[4]に格納されている内部情報データCIF4を読み出す(ステップS562)。そして、ステップS562での読出値が“1”であるか否かを判定する(ステップS563)。乱数回路509が備える周波数監視回路551では、乱数用外部クロック端子ERCにおける乱数用クロックRCLKの入力状態を、内部システムクロックSCLKと比較する。そして、乱数用クロックRCLKの入力状態に、図11(B)で示したような設定内容に応じた周波数異常が検出されたときには、内部情報データCIF4としてビット値“1”が書き込まれる。
そこで、ステップS563にて読出値が“1”と判定された場合には(ステップS563のY)、乱数用クロック異常判定カウント値を1加算するように更新する(ステップS564)。このときには、ステップS564での更新後におけるカウント値が所定のクロック異常判定値に達したか否かを判定する(ステップS565)。ここで、クロック異常判定値は、周波数監視回路551により乱数用クロックRCLKの周波数異常が連続して検知された場合にクロック異常と判定するためにあらかじめ定められた数値であればよい。ステップS565Sにてクロック異常判定値に達していなければ、ステップS562の処理に戻り、再び内部情報データCIF4のビット値にもとづく判定を行う。
ステップS565にてクロック異常判定値に達した場合には(ステップS565のY)、所定の乱数用クロックエラー時処理を実行してから(ステップS566)、乱数回路異常検査処理を終了する。なお、乱数用クロックエラー時処理では、例えば演出制御基板80に対して所定の演出制御コマンドを送信するための設定を行って、演出装置により乱数用クロックRCLKの周波数異常が検知されたことを報知させるとともに、所定のエラー解除手順(例えばシステムリセットやエラー解除スイッチの操作など)がとられるまでは、以後の処理には進まないようにしてもよく、あるいは、乱数用クロックエラー時処理の終了とともに乱数回路異常検査処理を終了して、以後は乱数用クロックエラー時処理を実行しない通常時とほぼ同様の遊技制御などが実行されるようにしてもよい。ここで、ステップS566にて乱数用クロックエラー時処理を実行した後に遊技制御などが実行される場合には、乱数用クロックエラー時処理の実行に対応したエラーの発生状態を記憶しておき、例えば後述する図49に示すステップS51Aの処理にもとづき客待ちデモ指定コマンドを送信するときなどに、そのエラーの発生状態を通知する客待ちデモ指定コマンドを送信するようにしてもよい。また、乱数用クロックエラー時処理を実行することなく、CPU56の動作を停止状態(HALT)へ移行させてもよい。
ステップS563にて読出値が“0”と判定された場合には(ステップS563のN)、例えばRAM55などに設けられた乱数値異常判定カウンタをクリアして、そのカウント値である乱数値異常判定カウント値を「0」に初期化する(ステップS567)。なお、ステップS563の処理では、ステップS562にて読み出した内部情報データCIF4のビット値が複数回(例えば2回など)連続して“0”となったときに、読出値が“0”であると判定してもよい。
ステップS567の処理に続いて、乱数値における異常の有無をチェックするために用いるチェック値を、初期値「0000H」に設定する(ステップS568)。そして、乱数回路509が備える乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aや乱数値レジスタR2Dとなる乱数値レジスタ559Bから、格納されている乱数値となる数値データを読み出す(ステップS569)。例えば、ステップS569の処理では、乱数ラッチ選択レジスタRDLSのビット番号[1]やビット番号[0]に格納される乱数ラッチ選択データRDLS1や乱数ラッチ選択データRDLS0のビット値を“0”として、ソフトウェアによる乱数値の取り込みを指定する。続いて、乱数値取込指定レジスタRDLTのビット番号[1]やビット番号[0]に格納される乱数値取込指定データRDLT1や乱数値取込指定データRDLT0のビット値を“1”として、乱数値レジスタR2Dや乱数値レジスタR1Dへの取り込みを指定する。なお、乱数値取込指定レジスタRDLTのビット番号[1]やビット番号[0]におけるビット値を“1”とすることは、CPU56から乱数回路509に対して数値データの取り込み(ラッチ)を指示するラッチ信号を出力することに相当する。その後、乱数値レジスタR2Dに供給するレジスタリード信号RRS2をオン状態とすることや、乱数値レジスタR1Dに供給するレジスタリード信号RRS1をオン状態とすることにより、格納されている乱数値となる数値データを読み出すようにすればよい。なお、乱数値レジスタR2Dと乱数値レジスタR1Dのそれぞれに格納された数値データを、同時に読み出して乱数値における異常の有無をチェックしてもよいし、一方のレジスタについて異常の有無をチェックしてから、他方のレジスタについて異常の有無をチェックするようにしてもよい。
ステップS569にて数値データを読み出した後には、その読出値を乱数検査基準値に設定する(ステップS570)。続けて、さらに乱数値レジスタ559Aや乱数値レジスタ559Bから乱数値となる数値データを読み出す(ステップS571)。なお、ステップS571での読出動作は、ステップS569での読出動作と同様の手順で行われればよい。また、ステップS569での読出動作と、ステップS571での読出動作との間には、乱数回路509で生成される乱数列RSNにおける数値データが変化するために十分な遅延時間を設けるとよい。ステップS571にて数値データを読み出した後には、乱数検査基準値と、ステップS571での読出値との排他的論理和演算を実行する(ステップS572)。また、ステップS572での演算結果と、チェック値との論理和演算を実行し、演算結果を新たなチェック値とするように更新させる(ステップS573)。例えば、チェック値はRAM55の所定領域に記憶しておき、ステップS573の処理が実行される毎に、その処理で得られた演算結果を新たなチェック値として保存すればよい。これにより、乱数値レジスタ559Aや乱数値レジスタ559Bから読み出した数値データにおける全ビットの変化が記録され、複数回の読出中に少なくとも1回は値が変化したビットであれば、チェック値において対応するビット値が“1”となる。
そこで、チェック値が「FFFFH」となったか否かを判定し(ステップS574)、なっていれば(ステップS574のY)、全ビットについてビット値の変化が認められることから、乱数値が正常に更新されていると判断して、乱数回路異常検査処理を終了する。なお、乱数値が正常に更新されていることを確認できた場合には、乱数ラッチ選択レジスタRDLSのビット番号[1]やビット番号[0]に格納される乱数ラッチ選択データRDLS1や乱数ラッチ選択データRDLS0のビット値を“1”として、入力ポートP1への信号入力に応じた乱数値レジスタR2Dへの乱数値取込や、入力ポートP0への信号入力に応じた乱数値レジスタR1Dへの乱数値取込を、指示するようにしてもよい。この実施の形態では、入力ポートP0に第1始動口スイッチ13aからの第1始動入賞信号SS1を伝送する配線が接続され、入力ポートP1に第2始動口スイッチ14aからの第2始動入賞信号SS2を伝送する配線が接続される。これにより、第1始動入賞信号SS1がオン状態となったときに乱数値レジスタR1Dへの乱数値取込を行う一方、第2始動入賞信号SS2がオン状態となったときに乱数値レジスタR2Dへの乱数値取込を行うことができる。
ステップS574にてチェック値が「FFFFH」以外と判定された場合には(ステップS574のN)、乱数値異常判定カウント値を1加算するように更新する(ステップS575)。このときには、ステップS575での更新後におけるカウント値が所定の乱数値異常判定値に達したか否かを判定する(ステップS576)。ここで、乱数値異常判定値は、乱数回路509が正常動作していれば、乱数値レジスタ559Aや乱数値レジスタ559Bから読み出される数値データの全ビットが少なくとも1回は変化するのに十分な判定回数となるように、あらかじめ定められた数値であればよい。ステップS576にて乱数値異常判定値に達していなければ、ステップS571の処理に戻り、再び乱数回路509から乱数値となる数値データを読み出して異常の有無をチェックするための判定などを行う。
ステップS576にて乱数値異常判定値に達した場合には(ステップS576のY)、所定の乱数値エラー時処理を実行してから(ステップS577)、乱数回路異常検査処理を終了する。なお、乱数値エラー時処理では、例えば演出制御基板80に対して所定の演出制御コマンドを送信するための設定を行って、演出装置により乱数値の異常が検知されたことを報知させるとともに、所定のエラー解除手順(例えばシステムリセットやエラー解除スイッチの操作など)がとられるまでは、以後の処理には進まないようにしてもよく、あるいは、乱数値エラー時処理の終了とともに乱数回路異常検査処理を終了して、以後は乱数値エラー時処理を実行しない通常時とほぼ同様の遊技制御などが実行されるようにしてもよい。ここで、ステップS577にて乱数値エラー時処理を実行した後に遊技制御などが実行される場合には、乱数値エラー時処理の実行に対応したエラーの発生状態を記憶しておき、例えば後述する図49に示すステップS51Aの処理にもとづき客待ちデモ指定コマンドを送信するときなどに、そのエラーの発生状態を通知する客待ちデモ指定コマンドを送信するようにしてもよい。また、乱数値エラー時処理を実行することなく、CPU56の動作を停止状態(HALT)へ移行させてもよい。
このように、乱数回路異常検査処理では、例えばステップS571の処理を繰り返し実行することなどにより、乱数回路509の乱数値レジスタR1D(559A)や乱数値レジスタR2D(559B)に格納された数値データを複数回読み出す。そして、ステップS572〜ステップS574の処理を実行することなどにより読み出した数値データの全ビットを監視して、変化しないビットデータの有無にもとづき、ステップS576にて乱数回路509の動作状態に異常が発生したか否かを判定する。これにより、乱数回路509の動作状態に異常が発生していることを確実かつ容易に検知して、不正行為を防止することができる。
なお、ステップS14Bの乱数回路異常検査処理は、CPU56が実行するものに限定されず、CPU56以外の遊技制御用マイクロコンピュータ560における内蔵回路により乱数回路異常検査処理が実行されてもよい。一例として、乱数回路509が乱数回路異常検査処理を実行する機能を有し、乱数用クロックRCLKの周波数異常が検知されたときや、乱数値の異常が検知されたときに、エラーの発生をCPU56に通知するようにしてもよい。また、乱数回路異常検査処理は、ステップS14Bのみにて実行されるものに限定されず、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560にてタイマ割込みが発生する毎に、後述する遊技制御用タイマ割込み処理(図28参照)にて乱数回路異常検査処理の一部または全部が実行されるようにしてもよい。すなわち、ステップS14Bの乱数回路異常検査処理は、図25に示すステップS15の処理を実行した後に、実行される処理としてもよい。一例として、遊技制御用タイマ割込み処理にて乱数回路異常検査処理が実行される場合には、例えば図27に示すステップS561〜ステップS566の処理を実行する一方で、ステップS567〜ステップS577の処理は実行されないようにしてもよい。ステップS567〜ステップS577の処理は、例えばステップS569の処理を繰り返し実行して乱数回路509から数値データを繰り返し読み出すためなどに、長い処理時間を要することがあり、遊技制御用タイマ割込み処理において処理落ちが発生するおそれがある。そこで、この場合にはステップS561〜ステップS566の処理のみを実行することで、遊技制御用タイマ割込み処理における処理量を軽減し、処理落ちの発生を防止することができる。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた抽選によって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図28に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図29および図30は、ステップS20の電源断処理の一例を示すフローチャートである。電源断処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、電源断信号が出力されているか否か(オン状態になっているか否か)確認する(ステップS450)。オン状態でなければ、RAM55に形成されているバックアップ監視タイマの値を0クリアする(ステップS451)。オン状態であれば、バックアップ監視タイマの値を1増やす(ステップS452)。そして、バックアップ監視タイマの値が判定値(例えば2)と一致すれば(ステップS453)、ステップS454以降の電力供給停止時処理すなわち電力の供給停止のための準備処理を実行する。つまり、遊技の進行を制御する状態から遊技状態を保存させるための電力供給停止時処理(電源断時制御処理)を実行する状態に移行する。なお、「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
バックアップ監視タイマと判定値とを用いることによって、判定値に相当する時間だけ電源断信号のオン状態が継続したら、電力供給停止時処理が開始される。すなわち、ノイズ等で一瞬電源断信号のオン状態が発生しても、誤って電力供給停止時処理が開始されるようなことはない。なお、バックアップ監視タイマの値は、遊技機への電力供給が停止しても、所定期間はバックアップ電源によって保存される。従って、メイン処理におけるステップS8では、バックアップ監視タイマの値が判定値と同じ値になっていることによって、電力供給停止時処理の処理結果が保存されていることを確認できる。
電力供給停止時処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、パリティデータを作成する(ステップS454〜S463)。すなわち、まず、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし(ステップS454)、電力供給停止時でも内容が保存されるべきRAM領域の先頭アドレスに相当するチェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする(ステップS455)。また、電力供給停止時でも内容が保存されるべきRAM領域の最終アドレスに相当するチェックサム算出回数をセットする(ステップS456)。
次いで、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する(ステップS457)。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに(ステップS458)、ポインタの値を1増やし(ステップS459)、チェックサム算出回数の値を1減算する(ステップS460)。そして、ステップS457〜S460の処理を、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返す(ステップS461)。
チェックサム算出回数の値が0になったら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転する(ステップS462)。そして、反転後のデータをチェックサムデータエリアにストアする(ステップS463)。このデータが、電源投入時にチェックされるパリティデータになる。次いで、RAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(ステップS471)。以後、内蔵RAM55のアクセスができなくなる。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54に格納されているポートクリア設定テーブルの先頭アドレスをポインタにセットする(ステップS472)。ポートクリア設定テーブルにおいて、先頭アドレスには処理数(クリアすべき出力ポートの数)が設定され、次いで、出力ポートのアドレスおよび出力値データ(クリアデータ:出力ポートの各ビットのオフ状態の値)が、処理数分の出力ポートについて順次設定されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち処理数)をロードする(ステップS473)。また、ポインタの値を1増やし(ステップS474)、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち出力ポートのアドレス)をロードする(ステップS475)。さらに、ポインタの値を1増やし(ステップS476)、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち出力値データ)をロードする(ステップS477)。そして、出力値データを出力ポートに出力する(ステップS478)。その後、処理数を1減らし(ステップS479)、処理数が0でなければステップS474に戻る。処理数が0であれば、すなわち、クリアすべき出力ポートを全てクリアしたら、タイマ割込を停止し(ステップS481)、ループ処理に入る。なお、出力ポートをクリアする処理をチェックサムデータを作成する処理の前に実行してもよい。例えば、CPU56は、ステップS453でYと判定した後、直ちにステップS472〜S480の出力ポートクリアの処理を実行するようにしてもよい。
ループ処理では、電源断信号がオフ状態になったか否かを監視する(ステップS482)。そして、電源断信号がオン状態の間は(ステップS482のY)、ステップS482の処理を繰り返し実行して待機する。これに対して、ステップS482にて電源断信号がオフ状態となったときには(ステップS482のY)、乱数ラッチフラグをクリアするための処理を実行する。
すなわち、乱数ラッチフラグレジスタRDFMのビット番号[0]に格納される乱数ラッチフラグデータRDFM0のビット値が“1”であるか否かに応じて、乱数値レジスタR1Dに対応する乱数ラッチフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS483)。そして、この乱数ラッチフラグがオンであれば(ステップS483のY)、乱数値レジスタR1Dの読み出しを行うことにより、乱数ラッチフラグデータRDFM0のビット値を“0”にクリアして、対応する乱数ラッチフラグをオフ状態とする(ステップS484)。また、ステップS483にて乱数ラッチフラグデータRDFM0で指定される乱数ラッチフラグがオフである場合や(ステップS483のN)、ステップS484の処理を実行した後には、乱数ラッチフラグレジスタRDFMのビット番号[1]に格納される乱数ラッチフラグデータRDFM1のビット値が“1”であるか否かに応じて、乱数値レジスタR2Dに対応する乱数ラッチフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS485)。このとき、乱数ラッチフラグがオンであれば(ステップS485のY)、乱数値レジスタR2Dの読み出しを行うことにより、乱数ラッチフラグデータRDFM1のビット値を“0”にクリアして、対応する乱数ラッチフラグをオフ状態とする(ステップS486)。こうしたステップS484やステップS486の処理により、乱数ラッチフラグがオフ状態とされて、乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dに新たな数値データの格納が許可された状態に設定できる。なお、ステップS484やステップS486の処理により乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dから読み出された数値データは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定処理などには使用せず、そのまま破棄(消去)すればよい。また、ステップS483〜ステップS486の処理に代えて、乱数ラッチフラグデータRDFM0や乱数ラッチフラグデータRDFM1の値にかかわらず、乱数値レジスタR1Dと乱数値レジスタR2Dの読み出しを行うことにより、各乱数ラッチフラグをオフ状態とする処理が実行されてもよい。なお、この実施の形態では、始動入賞口が2つである場合を示しているが、例えば、始動入賞口が3つある場合には3つの乱数値レジスタの読み出しを行うようにしてもよく、使用されている乱数値レジスタ全ての読み込みを行い、それぞれ乱数ラッチフラグがクリアされるように構成されていればよい。
ステップS485にて乱数ラッチフラグデータRDFM1で指定される乱数ラッチフラグがオフであるときや(ステップS485のN)、ステップS486の処理を実行した後には、所定の電断復旧時における設定を行った後(ステップS487)、図25に示すメイン処理の先頭にリターンする。一例として、ステップS487の処理では、CPU56に内蔵されたスタックポインタに電源断復旧時ベクタテーブルの記憶アドレスを格納し、遊技制御用タイマ割込み処理から復帰(リターン)させる。ここで、電源断復旧時ベクタテーブルは、ROM54に記憶された制御コード(遊技制御プログラム)の先頭アドレスを指定するものであればよい。図28に示すタイマ割込処理のような割込処理から復帰(リターン)するときには、スタックポインタで指定されるアドレスの記憶データが復帰アドレスとして読み出される。こうして、ステップS487の処理を実行した後には、CPU56により、ROM54に記憶されている制御コードの先頭から、遊技制御の実行を開始(再開)させることができる。
以上の処理によって、電力供給が停止する場合には、ステップS454〜S481の電力供給停止時処理が実行され、電力供給停止時処理が実行されたことを示すデータ(判定値になっているバックアップ監視タイマのおよびチェックサム)がバックアップRAMへストアされ、RAMアクセスが禁止状態にされ、出力ポートがクリアされ、かつ、遊技制御処理を実行するためのタイマ割込が禁止状態に設定される。
この実施の形態では、RAM55がバックアップ電源によって電源バックアップ(遊技機への電力供給が停止しても所定期間はRAM55の内容が保存されこと)されている。この例では、ステップS452〜S479の処理によって、バックアップ監視タイマの値とともに、電源断信号が出力されたときのRAM55の内容にもとづくチェックサムもRAM55のバックアップ領域に保存される。遊技機への電力供給が停止した後、所定期間内に電力供給が復旧したら、遊技制御手段は、上述したステップS41〜S44の処理によって、RAM55に保存されているデータ(電力供給が停止した直前の遊技制御手段による制御状態である遊技状態を示すデータ(例えば、プロセスフラグの状態、大当り中フラグの状態、確変フラグの状態、出力ポートの出力状態等)を含む)に従って、遊技状態を、電力供給が停止した直前の状態に戻すことができる。なお、電力供給停止の期間が所定期間を越えたらバックアップ監視タイマの値とチェックサムとが正規の値とは異なるはずであるから、その場合には、ステップS10〜S13の初期化処理が実行される。
以上のように、電力供給停止時処理(電力の供給停止のための準備処理)によって、遊技状態を電力供給が停止した直前の状態に戻すためのデータが確実に変動データ記憶手段(この例ではRAM55の一部の領域)に保存される。よって、停電等による電源断が生じても、所定期間内に電源が復旧すれば、遊技状態を電力供給が停止した直前の状態に戻すことができる。
また、電源断信号がオフ状態になった場合には、ステップS1に戻る。その場合、電力供給停止時処理が実行されたことを示すデータが設定されているので、ステップS41〜S44の復旧処理が実行される。よって、電力供給停止時処理を実行した後に払出制御基板37からの電源断信号がオフ状態になったときには、遊技の進行を制御する状態に戻る。従って、電源瞬断等が生じても、遊技制御処理が停止してしまうようなことはなく、自動的に、遊技制御処理が続行される。
図31は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図31に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図31に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図31に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図31において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図31に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、この実施の形態では、図31に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図32は、この実施の形態で用いられる各ソフトウェア乱数を示す説明図である。各ソフトウェア乱数は、以下のように使用される。なお、前述したように、この実施の形態では、大当りとするか否かを判定するための大当り判定用乱数(ランダムR)については、乱数回路509が出力するハードウェア乱数が用いられる。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、確変大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、通常大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている。
図28に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。例えば、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の初期値を決定するための初期値決定用乱数を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図33(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図33(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図33(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図33(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図33(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図33(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図33(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図33(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図33(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路509のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図33(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図33(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図33(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図33(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図33(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図33(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図33(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図33(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図33(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して10個の判定値が割り当てられている(40分の10の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して3個の判定値が割り当てられている(40分の3の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図33(D),(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態として2ラウンドの突然確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態として15ラウンドの大当り(確変大当りまたは通常大当り)と決定する場合を説明するが、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には15ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出(いわゆるランクアップボーナスの演出)を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に15ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も15回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
この実施の形態では、図33(D),(E)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」がある。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するステップS170,S171参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS134参照)。
また、「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行されず、時短状態にのみ移行される大当りである(後述するステップS167参照)。そして、時短状態に移行した後、特別図柄および演出図柄の変動表示の実行を所定回数(例えば、100回)終了するまで時短状態が維持される(後述するステップS142〜S145参照)。なお、この実施の形態では、時短状態に移行した後、所定回数の変動表示の実行を終了する前に大当りが発生した場合にも、時短状態が終了する(後述するステップS134参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「確変大当り」や「通常大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。そして、この実施の形態では、その2ラウンドの大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するステップS170,S171参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS134参照)。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される(後述するステップS147〜S151参照)。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図34(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図34(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図34(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図34(A),(B)に示すように、この実施の形態では、通常大当りまたは確変大当りである場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が150〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、スーパーリーチ大当りについて、擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーPA3−3、スーパーPA3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)と、擬似連を伴わない変動パターン種別(スーパーPB3−3、スーパーPB3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)とに分けてもよい。この場合、通常大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aおよび確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bの両方において、スーパーリーチかつ擬似連を伴う変動パターン種別と、スーパーリーチかつ擬似連を伴わない変動パターン種別とが割り当てられることになる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図34(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図34(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図35(A)〜(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。このうち、図35(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図35(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図35(C)は、遊技状態が確変状態または時短状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、図35に示す例では、遊技状態が確変状態または時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135B,135Cを用いる場合を示しているが、確変状態または時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、図35(C)に示す例では、1つの確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを用いる場合を示しているが、確変/時短状態用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとの2種類のテーブルを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。また、このような場合であっても、特定の可変表示パターンとしてのスーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対して共通の判定値を割り当てるように構成すればよい。
なお、「特定の可変表示パターン」とは、スーパーリーチを伴う変動パターンなど、少なくとも大当りに対する期待度が高く設定され、遊技者に大当りに対する期待感を抱かせることができる変動パターンのことである。また、「大当りに対する期待度(信頼度)」とは、その特定の可変表示パターンによる可変表示(例えば、スーパーリーチを伴う変動表示)が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を示している。例えば、スーパーリーチを伴う変動表示が実行される場合の大当り期待度は、(大当りと決定されている場合にスーパーリーチが実行される割合)/(大当りと決定されている場合およびハズレと決定されている場合の両方にスーパーリーチが実行される割合)を計算することによって求められる。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図35(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図35(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜79であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行されることがわかる。そのようなテーブル構成により、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135B)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図35(A),(B)に示す例では1〜79)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この実施の形態で示したように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
なお、この実施の形態では、図34に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか時短状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図35(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が時短状態や確変状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図36(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図36(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。また、図36(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図36(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図37は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
なお、図34〜図37に示したように、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示を行う場合と第2特別図柄の変動表示を行う場合とで区別することなく、共通の変動パターン種別判定テーブルや変動パターン判定テーブルが用いられる。
図38および図39は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図38および図39に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図31に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、演出図柄の変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。また、図38に示すように、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合と第2特別図柄の変動表示を実行する場合とで区別することなく、共通の変動パターンコマンドが送信される。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド95XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図48参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。そして、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できるとともに、表示結果が大当りとなるか否かも認識できる。
図40〜図43は、入賞時判定結果指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図40〜図43に示すように、この実施の形態では、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14のいずれに始動入賞したときに入賞時判定を行ったかと、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や演出図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに値が設定され、入賞時判定結果指定コマンドが送信される。
例えば、第1始動入賞口13への始動入賞時に、遊技状態が通常状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS229において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した入賞時判定結果1指定コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1〜79の範囲には非リーチCA2−1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果1指定コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2−1となることを認識することができる。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜89となる場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した入賞時判定結果2指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が90〜99となる場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した入賞時判定結果3指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が100〜169となる場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した入賞時判定結果4指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が170〜199となる場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した入賞時判定結果5指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が200〜214となる場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した入賞時判定結果6指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が215〜229となる場合には、EXTデータに「06(H)」を設定した入賞時判定結果7指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が230〜251となる場合には、EXTデータに「07(H)」を設定した入賞時判定結果8指定コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値230〜251の範囲にはスーパーCA2−7の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果8指定コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2−7となることを認識することができる。
また、例えば、第1始動入賞口13への始動入賞時に、遊技状態が確変状態/時短状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS229において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となる場合(すなわち、非リーチCA2−3の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「08(H)」を設定した入賞時判定結果9指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が220〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「09(H)」を設定した入賞時判定結果10指定コマンドを送信する。
なお、遊技状態が確変状態や時短状態である場合にも、判定値230〜251の範囲にスーパーCA2−7の変動パターン種別を割り当てるようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態にかかわらず、スーパーCA2−7の変動パターン種別に対して共通の判定値が割り当てられるようにすることができる。そのため、後述する入賞時演出の処理のステップS229の処理を実行する際に、はずれであれば、遊技状態にかかわらず共通の判定処理を行えばよくなり、プログラム容量をより低減することができる。また、この場合、ステップS224の遊技状態の判定処理も不要とすることができる。
また、例えば、第1始動入賞口13への始動入賞時に、通常大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS229において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「0A(H)」を設定した入賞時判定結果11指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が75〜149となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「0B(H)」を設定した入賞時判定結果12指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が150〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「0C(H)」を設定した入賞時判定結果13指定コマンドを送信する。
また、例えば、第1始動入賞口13への始動入賞時に、確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS229において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「0D(H)」を設定した入賞時判定結果14指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が39〜79となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「0E(H)」を設定した入賞時判定結果15指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「0F(H)」を設定した入賞時判定結果16指定コマンドを送信する。
また、例えば、第1始動入賞口13への始動入賞時に、突然確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS229において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となる場合(すなわち、特殊CA4−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「10(H)」を設定した入賞時判定結果17指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が101〜251場合(すなわち、特殊CA4−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「11(H)」を設定した入賞時判定結果18指定コマンドを送信する。
また、例えば、第1始動入賞口13への始動入賞時に、小当りとなると判定した場合、CPU56は、EXTデータに「12(H)」を設定した入賞時判定結果19指定コマンドを送信する。
また、例えば、第2始動入賞口14への始動入賞時に、遊技状態が通常状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS229において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合には、CPU56は、EXTデータに「20(H)」を設定した入賞時判定結果21指定コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1〜79の範囲には非リーチCA2−1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果21指定コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2−1となることを認識することができる。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜89となる場合には、EXTデータに「21(H)」を設定した入賞時判定結果22指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が90〜99となる場合には、EXTデータに「22(H)」を設定した入賞時判定結果23指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が100〜169となる場合には、EXTデータに「23(H)」を設定した入賞時判定結果24指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が170〜199となる場合には、EXTデータに「24(H)」を設定した入賞時判定結果25指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が200〜214となる場合には、EXTデータに「25(H)」を設定した入賞時判定結果26指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が215〜229となる場合には、EXTデータに「26(H)」を設定した入賞時判定結果27指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が230〜251となる場合には、EXTデータに「27(H)」を設定した入賞時判定結果28指定コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値230〜251の範囲にはスーパーCA2−7の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果28指定コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2−7となることを認識することができる。
また、例えば、第2始動入賞口14への始動入賞時に、遊技状態が確変状態/時短状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS229において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となる場合(すなわち、非リーチCA2−3の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「28(H)」を設定した入賞時判定結果29指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が220〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「29(H)」を設定した入賞時判定結果30指定コマンドを送信する。
また、例えば、第2始動入賞口14への始動入賞時に、通常大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS229において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「2A(H)」を設定した入賞時判定結果31指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が75〜149となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「2B(H)」を設定した入賞時判定結果32指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が150〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「2C(H)」を設定した入賞時判定結果33指定コマンドを送信する。
また、例えば、第2始動入賞口14への始動入賞時に、確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS229において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「2D(H)」を設定した入賞時判定結果34指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が39〜79となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「2E(H)」を設定した入賞時判定結果35指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「2F(H)」を設定した入賞時判定結果36指定コマンドを送信する。
また、例えば、第2始動入賞口14への始動入賞時に、突然確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS229において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となる場合(すなわち、特殊CA4−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「30(H)」を設定した入賞時判定結果37指定コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が101〜251となる場合(すなわち、特殊CA4−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「31(H)」を設定した入賞時判定結果38指定コマンドを送信する。
また、例えば、第2始動入賞口14への始動入賞時に、小当りとなると判定した場合、CPU56は、EXTデータに「32(H)」を設定した入賞時判定結果39指定コマンドを送信する。
なお、始動入賞時に入賞時判定を行ったときと実際に変動表示を開始するときとでは必ずしも合算保留記憶数が同じであるとは限らないのであるから、入賞時判定結果指定コマンドで示される変動パターン種別が実際に変動表示で用いられる変動パターン種別と一致しない場合も生じうる。しかし、この実施の形態では、少なくとも非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3の変動パターン種別については、合算保留記憶数にかかわらず共通の判定値が割り当てられているのであるから(図34、図35参照)、入賞時判定結果と実際に実行される変動表示の変動パターン種別とで不整合が生じない。そのため、この実施の形態では、非リーチCA2−1、スーパーCA2−7またはスーパーCA3−3の変動パターン種別になると入賞時判定された変動表示に対して後述する連続予告演出が実行される。なお、非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3の変動パターン種別となると判定した場合にのみ、図40〜図43に示す入賞時判定結果指定コマンド(具体的には、入賞時判定結果1指定、入賞時判定結果8指定、入賞時判定結果13指定、入賞時判定結果16指定、入賞時判定結果21指定、入賞時判定結果28指定、入賞時判定結果33指定、および入賞時判定結果36指定コマンドのみ)を送信し、それ以外の入賞時判定結果の場合には入賞時判定結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。また、非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3以外となると入賞時判定された場合には、変動パターン種別を特定不能であることを示す入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。
なお、「連続予告演出」とは、その予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前の複数回の変動表示にわたって連続して実行される予告演出のことである。ただし、必ずしも複数回の変動表示にわたって予告演出を実行する必要は無く、例えば、その予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前の1回のみの変動表示において予告演出を行うものであってもよい。また、例えば、その予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前の変動表示から予告演出を開始して、その予告演出の対象となる変動表示の直前の変動表示までで予告演出を終了するものであってもよいし、その予告演出の対象となる変動表示にもわたって予告演出を行うものであってもよい。
なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13への始動入賞時と第2始動入賞口14への始動入賞時とで共通のMODEデータ「95(H)」を含む入賞時判定結果指定コマンドを送信する場合を示しているが、第1始動入賞口13への始動入賞時と第2始動入賞口14への始動入賞時とで入賞時判定結果指定コマンドのMODEデータを異ならせてもよい。例えば、第1始動入賞口13への始動入賞時には、MODEデータ「95(H)」を含む入賞時結果指定コマンドを送信するようにし、第2始動入賞口14への始動入賞時には、MODEデータ「96(H)」を含む入賞時結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、第1始動入賞口13への始動入賞時であるか第2始動入賞口14への始動入賞時であるかにかかわらず、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や演出図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、共通のEXTデータを含む入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(確変状態を含まない)であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶数減算指定コマンドや第2保留記憶数減算指定コマンドは、変動表示を開始するときに、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンドに先立って送信される。具体的には、この実施の形態では、変動表示を開始するときに、保留記憶数減算指定コマンド、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドの順に送信される。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動開始時に、まず受信した保留記憶数減算指定コマンドにもとづいて第1特別図柄と第2特別図柄とのうちのいずれの変動表示が行われるのかを特定可能である。そして、特定した方の特別図柄の変動表示に対応する第4図柄の変動表示を開始するように制御する。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加したことを示す演出制御コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶数そのものを指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したかを指定する演出制御コマンドを送信するとともに、保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドとして第1保留記憶数と第2保留記憶数とで共通の演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、第1保留記憶数を指定する場合と第2保留記憶数を指定する場合とで別々の演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)を送信するようにしてもよい。この場合、例えば、保留記憶数指定コマンドとして、MODEデータとして第1保留記憶数または第2保留記憶数を特定可能な値(例えば、第1保留記憶数を指定する場合には「C0(H)」、第2保留記憶数を指定する場合には「C1(H)」)を含むとともに、EXTデータとして保留記憶数の値を設定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、同じ第1保留記憶数を指定する場合であれば、MODEデータを共通として、EXTデータを異ならせることによって、第1保留記憶数の加算または減算を指定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。例えば、共通のMODEデータ「C0(H)」を用い、第1保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC000(H)を送信するようにし、第1保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC001(H)を送信するようにしてもよい。さらに、第2保留記憶数を指定する場合にはMODEデータを異ならせて、第2保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC100(H)を送信するようにし、第2保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC101(H)を送信するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図38および図39に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
図38および図39に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図44および図45は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。また、CPU56は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313,S314)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図56参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図46は、ステップS312,S314の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。このうち、図46(A)は、ステップS312の第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。また、図46(B)は、ステップS314の第2始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
まず、図46(A)を参照して第1始動口スイッチ通過処理について説明する。第1始動口スイッチ13aがオン状態の場合に実行される第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS201A)。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS202A)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS203A)。次いで、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)となる数値データの読出元となる乱数値レジスタを特定する(ステップS204A)。
この実施の形態では、遊技球が第1始動入賞口13を通過(進入)した場合には、乱数値レジスタR1Dを数値データの読出元とする一方、遊技球が第2始動入賞口14を通過(進入)した場合には、乱数値レジスタR2Dを数値データの読出元とする。従って、ステップS204Aでは、CPU56は、乱数値レジスタR1Dを読出元として特定する。
次いで、CPU56は、特定した乱数回路509の乱数値レジスタから数値データを抽出するとともに、ソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し(ステップS205A)、それらを、第1保留記憶バッファ(図47参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS206A)。なお、ステップS205A,S206Aの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
ステップS205Aでは、ステップS204Aの処理で乱数値レジスタR1Dが読出元と特定したことにもとづいて、乱数回路509が備える乱数値レジスタR1Dとしての乱数値レジスタ559Aから、数値データを読み出して抽出する。この場合、数値データが読み出された乱数値レジスタR1Dに対応する乱数ラッチフラグがオフ状態になる。すなわち、ステップS204Aの処理で乱数値レジスタR1Dが読出元と特定されると、ステップS205Aの処理による数値データの読み出しにより乱数ラッチフラグデータRDFM0のビット値が“1”から“0”へと更新され、乱数値レジスタR1Dと対応付けられた乱数ラッチフラグがオフ状態となる。
なお、乱数値レジスタR1Dから読み出された数値データは、そのまま大当り判定用乱数(ランダムR)として第1保留記憶バッファに記憶されてもよいし、所定の加工処理を施してから記憶されるようにしてもよい。一例として、乱数回路509から抽出された数値データは、CPU56が有する16ビットの汎用レジスタなどに一旦格納される。続いて、CPU56に内蔵されたリフレッシュレジスタの格納値であるリフレッシュレジスタ値を、加工用の乱数値となる数値データとして読み出す。このときには、汎用レジスタにおける上位バイトにリフレッシュレジスタ値を加算する一方で、下位バイトはそのままにしておいてもよい。ここで、リフレッシュレジスタ値を加算することに代えて、減算、論理和、論理積といった、所定の演算処理を実行するようにしてもよい。あるいは、リフレッシュレジスタ値を汎用レジスタにおける下位バイトに加算などするようにしてもよい。また、乱数回路509から抽出された数値データの上位バイトと下位バイトとを入れ替えて、汎用レジスタにおける上位バイトや下位バイトとして格納してもよい。さらに、汎用レジスタにおける上位バイトもしくは下位バイトにリフレッシュレジスタ値を加算などした後に、あるいは、汎用レジスタにおける上位バイトや下位バイトに加算などの演算処理を行うことなく、上位バイトと下位バイトとを入れ替えるようにしてもよい。乱数回路509から抽出された数値データの上位バイトと下位バイトとのうち、特定のビットのデータを、他のビットのデータと入れ替えるようにしてもよい。この場合には、例えば乱数回路509における乱数値レジスタR1Dと、汎用レジスタの上位バイトや下位バイトとを接続するバスにおいて、特定のビットのデータを他のビットのデータと入れ替えるように、配線をクロスさせるなどすればよい。その後、CPU56は、汎用レジスタの格納値と所定の論理値(例えば「FFFFH」など)とを論理積演算して、あるいは、汎用レジスタの格納値をそのまま出力して、RAM55の所定領域に格納することなどにより、16ビットの乱数値MR1を示す数値データを設定すればよい。なお、例えば14ビットの乱数値を示す数値データを設定する場合などには、汎用レジスタの格納値と「7F7FH」とを論理積演算するなどして、14ビット値を取得できるようにすればよい。また、論理積演算に代えて、論理和演算が実行されてもよい。
また、汎用レジスタの格納値にもとづき、加算値決定用の乱数値を示す数値データを設定してもよい。一例として、加算値決定用の乱数値を示す数値データが「0」〜「7」の範囲の値をとる場合には、汎用レジスタの格納値と「C0C0H」などとを論理積演算して、RAM55の所定領域に格納することなどにより、4ビットの乱数値を示す数値データを設定すればよい。
図47は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図47に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、遊技状態が時短状態(確変状態を含む)であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS207A)。セットされていれば、そのままステップS210Aに移行する。時短フラグがセットされていなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であるか否かを確認する(ステップS208A)。特別図柄プロセスフラグの値が5以上であれば(すなわち、大当り遊技状態または小当り遊技状態であれば)、CPU56は、そのままステップS210Aに移行する。
特別図柄プロセスフラグの値が5未満であれば、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップS209A)。そして、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS210A)。
なお、ステップS207AまたはステップS208AでYと判定したことによりステップS209Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合には、CPU56は、ステップS210Aにおいて、第1保留記憶数加算指定コマンドのみを送信する制御を行い、入賞時判定結果指定コマンドを送信する制御は行わない。なお、ステップS209Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合に、入賞判定結果を特定不能であることを示す値(例えば、「FF(H)」)をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、ステップS207Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、遊技状態が通常状態である場合(確変状態でも時短状態でもない場合)にのみステップS209Aの入賞時演出処理が実行される。また、この実施の形態では、ステップS208Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、大当り遊技状態や小当り遊技状態でない場合にのみステップS209Aの入賞時演出処理が実行される。なお、大当り遊技状態である場合にのみステップS209Aに移行しないようにし、小当り遊技状態である場合にはステップS209Aに移行して入賞時演出処理が実行されるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、確変状態である場合には、後述する確変フラグがセットされるとともに時短フラグがセットされる。また、時短状態である場合には時短フラグのみがセットされる(図55のステップS167,S170,S171参照)。従って、この実施の形態では、時短フラグがセットされているか否かを確認すれば、確変状態または時短状態のうちの少なくともいずれかであることを判定することができる。従って、ステップS207Aに示す処理では、CPU56は、時短フラグがセットされているか否かを判定することによって、確変状態または時短状態のうちの少なくともいずれかであるか否かを判定する。
なお、この実施の形態において、大当り遊技状態(特定遊技状態)とは、大当りを開始することが報知されてから、所定数のラウンド(例えば、15ラウンド)にわたって大入賞口が開放する制御が行われ、最終ラウンドの大入賞口の開放を終了して大当りを終了することが報知されるまでの状態である。具体的には、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305参照)から大当り終了処理(ステップS307参照)までの処理が実行されている状態である。
第1保留記憶数が上限値に達していれば(ステップS201AのY)、乱数値レジスタの読み出しにより乱数ラッチフラグをクリアしてから(ステップS211A)、第1始動口スイッチ通過処理を終了する。なお、ステップS211Aの処理では、遊技球が第1始動入賞口13を通過(進入)した場合に対応して、乱数値レジスタR1Dに格納された数値データを読み出す。
次に、図46(B)を参照して第2始動口スイッチ通過処理について説明する。第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合に実行される第2始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS201B)。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS202B)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS203B)。次いで、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)となる数値データの読出元となる乱数値レジスタを特定する(ステップS204B)。
この実施の形態では、遊技球が第1始動入賞口13を通過(進入)した場合には、乱数値レジスタR1Dを数値データの読出元とする一方、遊技球が第2始動入賞口14を通過(進入)した場合には、乱数値レジスタR2Dを数値データの読出元とする。従って、ステップS204Bでは、CPU56は、乱数値レジスタR2Dを読出元として特定する。
次いで、CPU56は、特定した乱数回路509の乱数値レジスタから数値データを抽出するとともに、ソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し(ステップS205B)、それらを、第2保留記憶バッファ(図47参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS206B)。なお、ステップS205B,S206Bの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第2始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
ステップS205Bでは、ステップS204Bの処理で乱数値レジスタR2Dが読出元と特定したことにもとづいて、乱数回路509が備える乱数値レジスタR2Dとしての乱数値レジスタ559Bから、数値データを読み出して抽出する。この場合、数値データが読み出された乱数値レジスタR2Dに対応する乱数ラッチフラグがオフ状態になる。すなわち、ステップS204Bの処理で乱数値レジスタR2Dが読出元と特定されると、ステップS205Bの処理による数値データの読み出しにより乱数ラッチフラグデータRDFM1のビット値が“1”から“0”へと更新され、乱数値レジスタR2Dと対応付けられた乱数ラッチフラグがオフ状態となる。
なお、乱数値レジスタR2Dから読み出された数値データは、そのまま大当り判定用乱数(ランダムR)として第2保留記憶バッファに記憶されてもよいし、所定の加工処理を施してから記憶されるようにしてもよい。一例として、乱数回路509から抽出された数値データは、CPU56が有する16ビットの汎用レジスタなどに一旦格納される。続いて、CPU56に内蔵されたリフレッシュレジスタの格納値であるリフレッシュレジスタ値を、加工用の乱数値となる数値データとして読み出す。このときには、汎用レジスタにおける上位バイトにリフレッシュレジスタ値を加算する一方で、下位バイトはそのままにしておいてもよい。ここで、リフレッシュレジスタ値を加算することに代えて、減算、論理和、論理積といった、所定の演算処理を実行するようにしてもよい。あるいは、リフレッシュレジスタ値を汎用レジスタにおける下位バイトに加算などするようにしてもよい。また、乱数回路509から抽出された数値データの上位バイトと下位バイトとを入れ替えて、汎用レジスタにおける上位バイトや下位バイトとして格納してもよい。さらに、汎用レジスタにおける上位バイトもしくは下位バイトにリフレッシュレジスタ値を加算などした後に、あるいは、汎用レジスタにおける上位バイトや下位バイトに加算などの演算処理を行うことなく、上位バイトと下位バイトとを入れ替えるようにしてもよい。乱数回路509から抽出された数値データの上位バイトと下位バイトとのうち、特定のビットのデータを、他のビットのデータと入れ替えるようにしてもよい。この場合には、例えば乱数回路509における乱数値レジスタR2Dと、汎用レジスタの上位バイトや下位バイトとを接続するバスにおいて、特定のビットのデータを他のビットのデータと入れ替えるように、配線をクロスさせるなどすればよい。その後、CPU56は、汎用レジスタの格納値と所定の論理値(例えば「FFFFH」など)とを論理積演算して、あるいは、汎用レジスタの格納値をそのまま出力して、RAM55の所定領域に格納することなどにより、16ビットの乱数値MR1を示す数値データを設定すればよい。なお、例えば14ビットの乱数値を示す数値データを設定する場合などには、汎用レジスタの格納値と「7F7FH」とを論理積演算するなどして、14ビット値を取得できるようにすればよい。また、論理積演算に代えて、論理和演算が実行されてもよい。
また、汎用レジスタの格納値にもとづき、加算値決定用の乱数値を示す数値データを設定してもよい。一例として、加算値決定用の乱数値を示す数値データが「0」〜「7」の範囲の値をとる場合には、汎用レジスタの格納値と「C0C0H」などとを論理積演算して、RAM55の所定領域に格納することなどにより、4ビットの乱数値を示す数値データを設定すればよい。
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(ステップS209B)。そして、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS210B)。
なお、第2始動口スイッチ通過処理においても、ステップS207Aと同様の処理を行い、時短状態であればステップS209Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい。また、第2始動口スイッチ通過処理においても、ステップS208Aと同様の処理を行い、大当り遊技中であればステップS209Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい。また、第2始動口スイッチ通過処理において、ステップS209Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい(すなわち、第2特別図柄に対しては入賞時判定処理を実行しないようにしてもよい)。そのように構成すれば、連続予告演出がある程度の期間実行される場合に、変動時間が短くて連続予告演出が途中で途切れてしまうことを確実に防止することができる。
第2保留記憶数が上限値に達していれば(ステップS201BのY)、乱数値レジスタの読み出しにより乱数ラッチフラグをクリアしてから(ステップS211B)、第2始動口スイッチ通過処理を終了する。なお、ステップS211Bの処理では、遊技球が第2始動入賞口14を通過(進入)した場合に対応して、乱数値レジスタR2Dに格納された数値データを読み出す。
第1始動入賞信号SS1や第2始動入賞信号SS2が、第1始動口スイッチ13aや第2始動口スイッチ14aからCPU56などを介することなく乱数回路509に入力される場合には、第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにおける保留記憶数にかかわらず、第1始動入賞信号SS1や第2始動入賞信号SS2の入力に対応して、乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dに乱数値となる数値データが格納されることになる。このときには、数値データが格納された乱数値レジスタに対応する乱数ラッチフラグがオン状態となり新たな数値データの格納が制限される。したがって、保留記憶数が上限値以上である場合に、乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dに格納された数値データを読み出さずに放置すると、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14を新たな遊技球が通過(進入)したときに、この遊技球の通過(進入)に対応した新たな数値データを乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dに取り込んで格納することができず、先に通過(進入)した遊技球に対応して格納された数値データが読み出されてしまい、正確な乱数値を取得できなくなることがある。そこで、保留データの記憶数が上限値に達している場合でも、ステップS211A,S211Bの処理を実行して乱数値レジスタの読み出しにより乱数ラッチフラグをクリアすることで、新たな遊技球の通過(進入)に対応して正確な乱数値となる数値データの取得が可能になる。なお、ステップS211A,S211Bの処理により乱数値レジスタR1Dあるいは乱数値レジスタR2Dから読み出された数値データは、特図表示結果を「大当り」とするか否かの判定処理などには使用せず、そのまま破棄(消去)すればよい。
図48は、ステップS209A,S209Bの入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU56は、まず、ステップS205A,S205Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図33(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS220)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめ変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって大当りやスーパーリーチとなることを予告する連続予告演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップS220のN)、CPU56は、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。確変フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS205A,S205Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図33(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS222)。なお、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップS222のN)、CPU56は、ステップS205A,S205Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図33(B),(C)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS223)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図46(A)に示す第1始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS209A参照)を実行する場合)には、図33(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(図46(B)に示す第2始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS209B参照)を実行する場合)には、図33(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップS223のN)、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS224)。この実施の形態では、CPU56は、ステップS224において、遊技状態が確変状態または時短状態であるか否か(具体的には、時短フラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にステップS224で確変状態や時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS224で確変状態や時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS224で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。
そして、CPU56は、ステップS224の判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(ステップS225)。この実施の形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図40〜図43に示す入賞時判定結果指定コマンドに設定するEXTデータの値が決定される。なお、大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなかった場合(すなわち、はずれである場合)、遊技状態を特定することなく(ステップS224の処理を行わずに)、ステップS255で常に通常状態時用の閾値を設定し、ステップS229の判定を行うようにしてもよい。
例えば、CPU56は、遊技状態が確変状態もしくは時短状態であると判定した場合には閾値219を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS229において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値219以下であるか否かを判定し、閾値219以下である場合(すなわち、1〜219である場合)には第1始動入賞口13に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「08(H)」を設定すると判定し、第2始動入賞口14に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「28(H)」を設定すると判定する(図40、図42参照)。また、閾値219以下でない場合(すなわち、220〜251である場合)には第1始動入賞口13に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「09(H)」を設定すると判定し、第2始動入賞口14に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「29(H)」を設定すると判定する(図40、図42参照)。
また、例えば、CPU56は、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、合算保留記憶数にかかわらず、閾値79、89、99、169、199、214および229を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS229において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1〜79である場合)には第1始動入賞口13に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「00(H)」を設定すると判定し、第2始動入賞口14に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「20(H)」を設定すると判定する(図40、図42参照)。また、閾値89以下である場合(すなわち、80〜89である場合)には第1始動入賞口13に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「01(H)」を設定すると判定し、第2始動入賞口14に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「21(H)」を設定すると判定する(図40、図42参照)。また、閾値99以下である場合(すなわち、90〜99である場合)には第1始動入賞口13に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「02(H)」を設定すると判定し、第2始動入賞口14に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「22(H)」を設定すると判定する(図40、図42参照)。また、閾値169以下である場合(すなわち、100〜169である場合)には第1始動入賞口13に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「03(H)」を設定すると判定し、第2始動入賞口14に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「23(H)」を設定すると判定する(図40、図42参照)。また、閾値199以下である場合(すなわち、170〜199である場合)には第1始動入賞口13に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「04(H)」を設定すると判定し、第2始動入賞口14に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「24(H)」を設定すると判定する(図40、図42参照)。また、閾値214以下である場合(すなわち、200〜214である場合)には第1始動入賞口13に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「05(H)」を設定すると判定し、第2始動入賞口14に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「25(H)」を設定すると判定する(図40、図42参照)。また、閾値229以下である場合(すなわち、215〜229である場合)には第1始動入賞口13に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「06(H)」を設定すると判定し、第2始動入賞口14に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「26(H)」を設定すると判定する(図40、図42参照)。また、閾値229以下でない場合(すなわち、230〜251である場合)には第1始動入賞口13に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「07(H)」を設定すると判定し、第2始動入賞口14に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「27(H)」を設定すると判定する(図40、図42参照)。
なお、上記に示す閾値判定の例では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していくので、後の順番の閾値で判定されたものが前の順番の閾値以下の範囲内となることはない。すなわち、閾値79以下であるか否かを判定した後に、閾値89以下であるか否かを判定するときには、前の順番の閾値以下の1〜79の範囲内となることはなく、80〜89の範囲であるか否かを判定することになる。また、この実施の形態では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していく場合を示したが、逆に大きい方から純に229、214、199、169、99、89および79と判定していってもよい。このことは、以下に示す他の閾値を用いた判定を行う場合も同様である。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップS223のY)、CPU56は、小当り用の閾値を設定する(ステップS226)。なお、この実施の形態では、CPU56は、閾値251を設定するものとし、後述するステップS229において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値251以下である(1〜251である)と判定して、第1始動入賞口13に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「12(H)」を設定すると判定し、第2始動入賞口14に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「32(H)」を設定すると判定するものとする(図41、図43参照)。なお、小当りである場合には、閾値判定を行うことなく、そのままEXTデータ「12(H)」または「32(H)」を設定すると判定するようにしてもよい。
ステップS220またはステップS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、ステップS205A,S205Bで抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップS227)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図46(A)に示す第1始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS209A参照)を実行する場合)には、図33(D)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(図46(B)に示す第2始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS209B参照)を実行する場合)には、図33(E)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
そして、CPU56は、ステップS227で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(ステップS228)。
例えば、CPU56は、通常大当りと判定した場合には、閾値74および149を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS229において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値74以下であるか否かを判定し、閾値74以下である場合(すなわち、1〜74である場合)には第1始動入賞口13に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「0A(H)」を設定すると判定し、第2始動入賞口14に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「2A(H)」を設定すると判定する(図41、図43参照)。また、閾値149以下である場合(すなわち、75〜149である場合)には第1始動入賞口13に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「0B(H)」を設定すると判定し、第2始動入賞口14に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「2B(H)」を設定すると判定する(図41、図43参照)。また、閾値149以下でない場合(すなわち、150〜251である場合)には第1始動入賞口13に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「0C(H)」を設定すると判定し、第2始動入賞口14に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「2C(H)」を設定すると判定する(図41、図43参照)。
また、例えば、CPU56は、確変大当りと判定した場合には、閾値38および79を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS229において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値38以下であるか否かを判定し、閾値38以下である場合(すなわち、1〜38である場合)には第1始動入賞口13に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「0D(H)」を設定すると判定し、第2始動入賞口14に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「2D(H)」を設定すると判定する(図41、図43参照)。また、閾値79以下である場合(すなわち、39〜79である場合)には第1始動入賞口13に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「0E(H)」を設定すると判定し、第2始動入賞口14に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「2E(H)」を設定すると判定する(図41、図43参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には第1始動入賞口13に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「0F(H)」を設定すると判定し、第2始動入賞口14に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「2F(H)」を設定すると判定する(図41、図43参照)。
また、例えば、CPU56は、突然確変大当りと判定した場合には、閾値100を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS229において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値100以下であるか否かを判定し、閾値100以下である場合(すなわち、1〜100である場合)には第1始動入賞口13に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「10(H)」を設定すると判定し、第2始動入賞口14に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「30(H)」を設定すると判定する(図41、図43参照)。また、閾値100以下でない場合(すなわち、101〜251である場合)には第1始動入賞口13に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「11(H)」を設定すると判定し、第2始動入賞口14に始動入賞した場合であれば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして「31(H)」を設定すると判定する(図41、図43参照)。
次いで、CPU56は、ステップS225,S226,S228で設定した閾値と、ステップS205A,S205Bで抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(ステップS229)。
なお、ステップS225,S226,S228において、あらかじめ定められた閾値を設定するのではなく、変動パターン種別判定テーブル(図34、図35参照)を設定するようにし、ステップS229において、設定した変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲やいずれの変動パターン種別となるかを判定するようにしてもよい。
そして、CPU56は、判定結果に応じたEXTデータを入賞時判定結果指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS230)。具体的には、CPU56は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14のいずれに始動入賞したときに入賞時判定を行ったかと、ステップS229でいずれの変動パターン種別になると判定したとかに応じて、図40〜図42に示すような「00(H)」〜「12(H)」、「20(H)」〜「32(H)」のいずれかの値を入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
なお、この実施の形態では、入賞時判定において大当りや小当りとなると判定した場合であっても一律に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの範囲となるかを判定する場合を示したが、大当りや小当りとなると判定した場合には、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲の判定を行わないようにしてもよい。そして、大当りまたは小当りとなると入賞時判定したことを示す入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。そして、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りとなると入賞時判定したことを示す入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて、後述する連続予告演出を実行するようにしてもよい。
図49および図50は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。なお、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、客待ちデモ指定コマンドを送信したときにセットされた後、例えば、合算保留記憶数が0でなくなって特別図柄の変動表示を開始するときに(例えば、ステップS51でNと判定したときに)リセットしてもよいし、その特別図柄の変動表示を停止するときに(例えば、後述する特別図柄停止処理を実行するときに)リセットしてもよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグがセットされておらず、時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグも時短フラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
また、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に制御を行う(ステップS60A)。この場合、特別図柄ポインタが示す値が「第1」である場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタが示す値が「第2」である場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信されるとともに保留記憶数減算指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信される。なお、例えば、背景指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンド、および変動パターンコマンドを同じタイマ割込内の処理において送信するように構成してもよい。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS205A,S206Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS205B,S206Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図33参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図33(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図33(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図33(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図33(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図33(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図33(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図33(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図33(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図33(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS205A,S206Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS205B,S206Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図33(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図51は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図34(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS102に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図34(D)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS102に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、時短回数を消化したタイミングや、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。時短フラグがセットされていれば(ステップS95のY)、CPU56は、ステップS99に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS95のN)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS96)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS96のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図35(A)参照)を選択する(ステップS97)。そして、ステップS102に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS96のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図35(B)参照)を選択する(ステップS98)。そして、ステップS102に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS95のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図35(C)参照)を選択する(ステップS99)。そして、ステップS102に移行する。
この実施の形態では、ステップS95〜S99の処理が実行されることによって、合算保留記憶数が3以上である場合には、図35(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)には、図35(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するステップS102の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS105の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図37参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、時短状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図35(C)参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図35(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS95でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図35(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S97,S98またはS99の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図36参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図37参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS107)。また、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S99,S102の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図35に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図35に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。この場合、CPU56は、例えば、入賞時演出処理における「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かの判定において、リーチ判定テーブルの共通の範囲に割り当てられた判定値に合致するか否かを判定することによって、リーチとなるか否かをあらかじめ判定するようにしてもよい。なお、予告演出の実行割合が低下してしまうことを考慮すると、この実施の形態で示したように、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理を行うことなく、変動パターン種別によって「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かを事前判定して連続予告演出を行うように構成することが好ましい。
図52は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図38参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもないときには(すなわち、通常大当りであるときには)、CPU56は、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図53は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図54は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS133)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態であることを示す時短フラグをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS137)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りまたは確変大当りの場合には15回。突然確変大当りの場合には2回。)をセットする(ステップS138)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS139)。
また、ステップS133で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS140)。確変フラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS141)。時短フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態をともなわず、時短状態にのみ制御されている場合には)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS144)、時短フラグをリセットする(ステップS145)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS147)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する(ステップS148)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS149)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS150)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS151)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS147のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS152)。
図55は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」〜「03」であるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS167)。また、CPU56は、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS168)。そして、ステップS173に移行する。
確変大当りまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS170)。また、CPU56は、時短フラグをセットする(ステップS171)。そして、ステップS173に移行する。
なお、この実施の形態では、ステップS167,S171でセットした時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、ステップS167,S171でセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。なお、この実施の形態では、時短フラグは、図46に示した第1始動口スイッチ通過処理において遊技状態が確変状態や時短状態であるか否かを判定する際にも用いられる(ステップS207A参照)。
なお、この実施の形態では、突然確変大当りとなる場合にも時短フラグをセットして時短状態に移行させる場合を示しているが、突然確変大当りとなる場合には、高確率状態に移行させるのみで時短状態には移行させないようにしてもよい。そのように構成すれば、突然確変大当りであるか小当りであるかをより区別しにくくすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS173)。
図56は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS32)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。この場合でも、CPU56は、例えば、特別図柄ポインタの値にもとづいて、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とのいずれを実行するのかを特定し、特定した方の特別図柄の変動表示に対応する特別図柄表示制御データの設定や出力を行うようにすればよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図57は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図58は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図38および図39参照)であるのか解析する。なお、演出制御INT信号にもとづく割込処理は、4msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して実行される。
図59〜図63は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値が0であるか否かを確認する(ステップS614A)。演出制御プロセスフラグの値が0であれば、そのままステップS615に移行する。演出制御プロセスフラグの値が0でなければ(すなわち、後述する演出制御プロセス処理中の変動パターンコマンド受信待ち処理以外の処理に遷移している場合であれば)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS614B)。この実施の形態では、後述する演出制御プロセス処理において、受信した変動パターンコマンドで特定される変動時間を計測して演出表示装置9において演出図柄の変動表示が実行される。この場合、変動時間を誤って認識してしまうと、変動パターンコマンドで指定される変動時間が終了したにもかかわらず、演出図柄の変動表示が継続して実行されるような事態が生じてしまうおそれがある。そこで、この実施の形態では、変動パターンコマンド受信待ち処理以外の処理(例えば、演出図柄変動中処理)に遷移されているときに次の変動パターンコマンドを受信した場合には、強制的に変動パターンコマンド受信待ち処理に移行するように制御することによって、演出表示装置9を用いた演出が不自然となる事態を極力防止している。従って、既に特別図柄の変動表示が終了しているにもかかわらず演出図柄の変動表示が継続して実行されるような演出がずれた状態が継続してしまうような事態が生じないようにすることができる。なお、このことは、コマンド解析処理におけるプロセスを強制的に移行させる他の処理(ステップS621A,S621B,S623A,S623B,S663B,S663C参照)についても同様である。また、このようにプロセスを強制的に移行させるように制御する場合には、既に決定されている演出図柄の停止図柄をプロセスの移行のタイミングで停止表示させるように制御する。ただし、ステップS621A,S621B,S623A,S623Bの場合(大当り表示処理以外の処理のときに大当り開始指定コマンドを受信した場合)には、大当り遊技状態に移行するときであるから、演出図柄の停止図柄を停止表示させることなく、そのまま大当り表示処理に移行してファンファーレ演出を直ちに開始するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS618A)。また、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618B)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS621A)。演出制御プロセスフラグの値が4であれば、そのままステップS622に移行する。演出制御プロセスフラグの値が4でなければ(すなわち、後述する演出制御プロセス処理中の大当り表示処理以外の処理に遷移している場合であれば)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に更新する(ステップS621B)。すなわち、この実施の形態では、大当り表示処理以外の処理(例えば、演出図柄変動中処理)に遷移されているときに大当り開始指定コマンドを受信した場合には、強制的に大当り表示処理に移行するように制御することによって、演出表示装置9を用いた演出が不自然となる事態を極力防止している。そして、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS623A)。演出制御プロセスフラグの値が4であれば、そのままステップS624に移行する。演出制御プロセスフラグの値が4でなければ(すなわち、後述する演出制御プロセス処理中の大当り表示処理以外の処理に遷移している場合であれば)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に更新する(ステップS623B)。すなわち、この実施の形態では、大当り表示処理以外の処理(例えば、演出図柄変動中処理)に遷移されているときに大当り開始指定コマンドを受信した場合には、強制的に大当り表示処理に移行するように制御することによって、演出表示装置9を用いた演出が不自然となる事態を極力防止している。そして、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップS652)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS653)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS654)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップS655)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS656)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数減算指定コマンドを受信していることにもとづいて第1特別図柄の変動表示が行われる場合であることを特定し、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップS658)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS659)。そして、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数減算指定コマンドを受信したことを示す第1保留記憶数減算指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS659A)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS660)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数減算指定コマンドを受信していることにもとづいて第2特別図柄の変動表示が行われる場合であることを特定し、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップS661)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS662)。そして、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数減算指定コマンドを受信したことを示す第2保留記憶数減算指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS662A)。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS663)、演出制御用CPU101は、客待ちデモ指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS663A)。また、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値が0であるか否かを確認する(ステップS663B)。演出制御プロセスフラグの値が0であれば、そのままステップS664に移行する。演出制御プロセスフラグの値が0でなければ(すなわち、後述する演出制御プロセス処理中の変動パターンコマンド受信待ち処理以外の処理に遷移している場合であれば)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS663C)。すなわち、この実施の形態では、変動パターンコマンド受信待ち処理以外の処理(例えば、演出図柄変動中処理)に遷移されているときに客待ちデモ指定コマンドを受信した場合には、強制的に変動パターンコマンド受信待ち処理に移行するように制御することによって、演出表示装置9を用いた演出が不自然となる事態を極力防止している。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信した場合には、コマンドを受信したことにもとづいて演出が大きく変化することはない(例えば、変動表示が開始されたり大当りの演出に切り替わったりすることがない)。そのため、客待ちデモ指定コマンドを受信した場合には、強制的にプロセスを移行させて演出を終了させないようにしてもよい(具体的には、ステップS663A,S663Cを行わないようにしてもよい)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出表示装置9にあらかじめ決められている客待ちデモ画面を表示する制御を行う(ステップS664)。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信したことにもとづいて直ちに客待ちデモ画面を表示するのではなく、客待ちデモ指定コマンドを受信した後、所定期間(例えば、10秒)を経過してから客待ちデモ画面の表示を開始するようにしてもよい。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数および第2留記憶数保存領域に格納する第2留記憶数をクリアする(ステップS665)。すなわち、客待ちデモ指定コマンドを受信して客待ちデモ画面が表示される場合には、第1保留記憶数および第2保留記憶数のいずれもが0となり変動表示が実行されない場合であるので、格納する保留記憶数をリセットする。ステップS665の処理が実行されることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100で保留記憶数の加算漏れまたは減算漏れが発生し誤った保留記憶数を認識する状態となった場合であっても、保留記憶を途切れさせることによって保留記憶数をリセットして正常な状態に戻すことができる。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS666)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS667)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグや、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS668)。
また、受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば(ステップS669)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を時短状態に応じた背景画面(例えば、緑色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS670)。また、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS671)とともに、時短状態移行後の変動回数をカウントするための時短後回数カウンタをクリアする(ステップS672)。
また、受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS673)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS674)。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS675)。
次いで、受信した演出制御コマンドがいずれかの入賞時判定結果指定コマンドであれば(ステップS676)、演出制御用CPU101は、受信した入賞時判定結果指定コマンドに応じた入賞時判定結果を入賞時判定結果記憶バッファに保存する(ステップS677)。そして、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことを示す入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS678)。
図64は、入賞時判定結果を保存する領域(入賞時判定結果記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図64に示すように、この実施の形態では、第1始動入賞口13への始動入賞時の入賞時判定結果を保存する第1入賞時判定結果記憶バッファと、第2始動入賞口14への始動入賞時の入賞時判定結果を保存する第2入賞時判定結果記憶バッファとが用意されている。図64に示すように、第1入賞時判定結果記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2入賞時判定結果記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1入賞時判定結果記憶バッファおよび第2入賞時判定結果記憶バッファには、受信した入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータが記憶される。なお、第1入賞時判定結果記憶バッファおよび第2入賞時判定結果記憶バッファは、演出制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAMに形成されている。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS679)。そして、ステップS611に移行する。
図65は、図57に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、まず、連続予告演出決定処理を実行する(ステップS800A)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):大当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。また、小当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(ステップS805):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS806):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図66および図67は、連続予告演出決定処理(ステップS800A)を示すフローチャートである。連続予告演出決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6000)。セットされていなければ、そのまま処理を終了する。セットされていれば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドをリセットし(ステップS6001)、ステップS6002以降の連続予告演出の決定のための処理を実行する。従って、この実施の形態では、新たな始動入賞が発生し入賞時判定結果指定コマンドを受信したタイミングで、ステップS6000で入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがセットされていることにもとづいて、連続予告演出の決定が行われる。
次いで、演出制御用CPU101は、既に連続予告演出を実行中であることを示すいずれかの連続予告実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6002)。なお、連続予告実行中フラグは、後述するステップS6019においてセットされる。いずれかの連続予告実行中フラグがセットされていれば、ステップS6021に移行する。すなわち、既に連続予告演出を実行中である場合には、連続予告演出の決定処理を重ねて実行しないように制御する。
いずれの連続予告実行中フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する入賞時判定結果を全て抽出する(ステップS6003)。この場合、演出制御用CPU101は、確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされているか否かを確認する。そして、演出制御用CPU101は、確変状態フラグおよび時短状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、通常状態(低ベース状態)であれば)、第1入賞時判定結果記憶バッファが記憶する入賞時判定結果を全て抽出する。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態または時短状態(高ベース状態)であれば)、第2入賞時判定結果記憶バッファが記憶する入賞時判定結果を全て抽出する。なお、この実施の形態では、ステップS6003で入賞時判定結果記憶バッファが記憶する入賞時判定結果を全て抽出し、後述するステップS6004で判定対象となった変動表示が開始されるまでの各変動表示についても全て「非リーチはずれ」となることを条件に連続予告演出を実行可能に構成している。すなわち、そのように構成することによって、後述するように、連続予告演出の途中でリーチ演出が割り込むことにより連続予告演出の連続性が損なわれる事態を防止している。なお、ステップS6004で判定対象となった変動表示が開始されるまでの各変動表示にリーチが含まれる場合であっても、連続予告演出を実行可能に構成してもよい。その場合、ステップS6003において、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する入賞時判定結果を全て抽出する必要はなく、最新の入賞時判定結果のみを抽出するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、抽出した入賞時判定結果のうち最新の入賞時判定結果が「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」を示す判定結果であるか否かを確認する(ステップS6004)。この場合、演出制御用CPU101は、確変状態フラグおよび時短状態フラグのいずれもセットされておらず通常状態である場合には、ステップS6003で第1入賞時判定結果記憶バッファのみから抽出した入賞時判定結果のうち最新の入賞時判定結果が「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」を示す判定結果であるか否かを確認する。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされ確変状態または時短状態である場合には、ステップS6003で第2入賞時判定結果記憶バッファのみから抽出した入賞時判定結果のうち最新の入賞時判定結果が「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」を示す判定結果であるか否かを確認する。
そして、演出制御用CPU101は、最新の入賞時判定結果が「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」を示す判定結果であると判定したことを条件に(ステップS6004のY)、ステップS6005に移行する。すなわち、この実施の形態では、ステップS6003,S6004の処理が実行されることによって、「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」となる変動表示が存在する場合に、ステップS6005以降の処理で連続予告演出を実行するか否かが決定され、複数の変動表示にわたって連続予告演出が実行される場合がある。なお、「スーパーリーチ大当り」にかぎらず、大当りの判定結果が存在すれば、ステップS6005に移行して連続予告演出の判定を行うようにしてもよい。また、最新の入賞時判定結果にかぎらず、抽出した入賞時判定結果のうち未判定の入賞時判定結果が複数ある場合にはそれら全てについて判定を行い、1つでも「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」となる変動表示が存在する場合に、ステップS6005以降の処理で連続予告演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。また、例えば、突然確変大当りである場合にもステップS6004でYと判定して連続予告演出が実行されるようにしてもよく、大当りにかぎらず小当りである場合にもステップS6004でYと判定して連続予告演出が実行されるようにしてもよい。また、突然確変大当りや小当りである場合も連続予告演出を実行可能に構成する場合、例えば、突然確変大当りであるか小当りであるかを区別しにくくするために、突然確変大当りの場合と小当りの場合とで共通の演出態様で連続予告演出を行うようにすることが好ましい。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、ステップS6004において、抽出した最新の入賞時判定結果について変動パターン種別が非リーチCA2−1になることを示す値(具体的には、「00(H)」または「20(H)」。図40、図42参照)、スーパーCA2−7になることを示す値(具体的には、「07(H)」または「27(H)」。図40、図42参照)、またはスーパーCA3−3になることを示す値(具体的には、「0C(H)」、「0F(H)」、「2C(H)」または「2F(H)」。図41、図43参照)であるか否かを判定する(すなわち、リーチも擬似連などの特定演出も伴わないはずれ変動、スーパーリーチを伴うはずれ変動、またはスーパーリーチを伴う大当り変動となるか否かを確認する)。
なお、ステップS6004の処理において、演出制御用CPU101は、「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」を示す判定結果であると判定した場合には、抽出した各入賞時判定結果にもとづいて、その判定結果の変動表示が開始されるまでの各変動表示においてリーチが実行されるか否かも判定する。そして、各変動表示においてリーチも実行されないと判定した場合に(すなわち、その判定結果の変動表示が開始されるまでの各変動表示について全て「非リーチはずれ」と判定されている場合に)、ステップS6005に移行し、ステップS6005以降の連続予告演出を決定するための処理を実行するものとする。すなわち、連続予告演出の実行中においてリーチ演出が実行されてしまったのでは、連続予告演出の連続性が損なわれて、連続予告演出による演出効果を十分に高めることができない可能性がある。そこで、この実施の形態では、判定対象となる変動表示が開始されるまでの各変動表示においてリーチも実行されないことを条件に連続予告演出を実行する場合があるように制御している。
入賞時判定結果が「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」のいずれかである場合には、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6005)。確変状態フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、連続予告演出の有無および連続予告演出の演出態様を決定するためのテーブルとして連続予告振分テーブルBを選択する(ステップS6006)。なお、連続予告振分テーブルについては後述する(図69および図70参照)。
確変状態フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、時短状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6007)。時短状態フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、時短後回数カウンタの値が92〜100になっているか(すなわち、時短状態移行後92〜100回目の変動表示が実行される間に始動入賞し変動表示が実行される場合であるか)を確認する(ステップS6008)。なお、この場合、演出制御用CPU101は、具体的には、時短状態である場合には時短後回数カウンタの値が100以上となる場合はないはずであるので、時短後回数カウンタの値が92以上であるか否かを判定するようにすればよい。時短後回数カウンタの値が92〜100でなければ、演出制御用CPU101は、停電復旧フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6009)。ステップS6008で時短後回数カウンタの値が92〜100であった場合またはステップS6009で停電復旧フラグがセットされていた場合には、演出制御用CPU101は、連続予告演出の有無および連続予告演出の演出態様を決定するためのテーブルとして連続予告振分テーブルDを選択する(ステップS6010)。停電復旧フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、連続予告演出の有無および連続予告演出の演出態様を決定するためのテーブルとして連続予告振分テーブルCを選択する(ステップS6011)。
時短状態フラグもセットされていなければ(すなわち、通常状態であれば)、演出制御用CPU101は、時短後回数カウンタの値が101〜108になっているか(すなわち、時短状態移行後101〜108回目の変動表示が実行される間に始動入賞し変動表示が実行される場合であるか)を確認する(ステップS6012)。なお、この場合、演出制御用CPU101は、具体的には、時短後回数カウンタの値が101以上であるか否かを判定するようにすればよい。時短後回数カウンタの値が101〜108でなければ、演出制御用CPU101は、連続予告演出の有無および連続予告演出の演出態様を決定するためのテーブルとして連続予告振分テーブルAを選択する(ステップS6013)。時短後回数カウンタの値が101〜108であれば、演出制御用CPU101は、連続予告演出の有無および連続予告演出の演出態様を決定するためのテーブルとして連続予告振分テーブルEを選択する(ステップS6014)。
次いで、演出制御用CPU101は、連続予告演出を実行するか否かを決定するための連続予告決定用テーブルを用いて、連続予告演出の実行の有無を決定する(ステップS6015)。
なお、ステップS6015の連続予告決定処理は、ステップS6002でいずれの連続予告実行中フラグもセットされていないことを条件に実行される。すなわち、この実施の形態では、連続予告演出を現在実行中でないことを条件に演出予告決定処理が実行される。そして、連続予告演出を開始した後には、既に連続予告実行中フラグがセットされていることから、連続予告決定処理を再度実行することなく、既に決定した演出態様で連続予告演出が実行される。
なお、「非リーチはずれ」の入賞時判定結果にもとづき連続予告演出を実行しているときにスーパーリーチや大当りとなる始動入賞が発生した場合には、実行中の連続予告演出から切り替えてスーパーリーチや大当りの演出(例えば、リーチ予告や大当り予告)を実行するようにしてもよい。
図68は、連続予告決定用テーブルの例を示す説明図である。図68に示すように、この実施の形態では、保留記憶数および遊技状態に応じて、異なる連続予告決定用テーブルが用意されている。このうち、図68(A)には、通常状態に用いられる保留記憶数4用の連続予告決定用テーブルが示されている。また、図68(B)には、通常状態に用いられる保留記憶数3用の連続予告決定用テーブルが示されている。また、図68(C)には、通常状態に用いられる保留記憶数2用の連続予告決定用テーブルが示されている。さらに、図68(D)には、確変状態または時短状態に用いられる確変・時短用の連続予告決定用テーブルが示されている。
ステップS6015では、演出制御用CPU101は、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には(例えば、確変状態フラグおよび時短状態フラグのいずれもセットされておらず通常状態である場合には)、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数(ステップS652,S658参照)を特定する。また、演出制御用CPU101は、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には(例えば、確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされ確変状態または時短状態である場合には)、第2保留記憶数保存領域に格納されている第2保留記憶数(ステップS655,S661参照)を特定する。そして、演出制御用CPU101は、特定した保留記憶数が4であれば、図68(A)に示す保留記憶数4用の連続予告決定用テーブルを選択する。また、演出制御用CPU101は、特定した保留記憶数が3であれば、図68(B)に示す保留記憶数3用の連続予告決定用テーブルを選択する。また、演出制御用CPU101は、特定した保留記憶数が2であれば、図68(C)に示す保留記憶数2用の連続予告決定用テーブルを選択する。さらに、演出制御用CPU101は、確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされていれば、図68(D)に示す確変・時短用の連続予告決定用テーブルを選択する。
なお、この実施の形態では、保留記憶数が2未満である場合には、複数変動にわたって連続した予告演出を実行できないのであるから、連続予告演出を実行すると決定しないように制御する。なお、この実施の形態では、連続予告演出の対象となる変動表示の1つ前までの変動表示において連続予告演出を終了するのであるが、連続予告演出の対象となる変動表示においても連続予告演出を実行するように構成した場合には、少なくとも2回の変動にわたって連続した予告演出を実行できるのであるから、保留記憶数が1だけであっても連続予告演出を実行すると決定してもよい。このように、少なくとも2回以上の複数の変動にわたって連続した予告演出を実行できるものであればよい。
ステップS6015では、演出制御用CPU101は、まず、連続予告を実行するか否かを決定するための連続予告決定用乱数を抽出する。そして、演出制御用CPU101は、抽出した連続予告決定用乱数の値が、選択した連続予告決定用テーブルに含まれる判定値と合致するか否かを判定することによって、連続予告演出を実行するか否かを決定する。なお、図68に示すように、この実施の形態では、保留記憶数が多くなるに従って判定値の割合が多くなるように設定されており、保留記憶数が多くなるに従って高い確率で連続予告演出を実行することに決定する。
また、この実施の形態では、図68(D)に示すように、確変状態または時短状態である場合には判定値の割合が少なくなるように設定されており、確変状態または時短状態である場合には連続予告演出を実行することに決定する割合が低い。なお、確変状態または時短状態である場合には、連続予告演出を実行すると決定しないように制御してもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が確変状態や時短状態であるか否かに応じて連続予告演出の実行有無を決定する場合を示したが、遊技状態に応じた連続予告演出の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、大当りとなる確率が高められていない低確率状態であるものの始動入賞しやすい低確率高ベース状態に制御されているか否かに応じて、連続予告演出の実行の有無を決定するようにしてもよい。また、逆に、例えば、大当りとなる確率が高められた高確率状態であるものの始動入賞しにくい高確率低ベース状態に制御されているか否かに応じて、連続予告演出の実行の有無を決定するようにしてもよい。この場合、例えば、低確率高ベース状態や高確率低ベース状態に制御されている場合には、連続予告演出を実行しないと決定するようにしてもよい。また、例えば、大入賞口エラーのエラー報知中であるか否かに応じて、連続予告演出の実行の有無を決定するようにしてもよい。この場合、例えば、大入賞口エラーなどのエラー状態中である場合には、必ず連続予告演出を実行しないと決定するようにしてもよい。なお、大入賞口エラーにかぎらず、満タンエラーなど他のエラー報知中であるか否かに応じて、連続予告演出の実行の有無を決定するようにしてもよい。
また、遊技状態にもとづく連続予告演出の判定方法として、遊技制御用マイクロコンピュータ560から新たなコマンドを受信したか否かにもとづいて、連続予告演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS6015で連続予告演出を実行すると決定したか否かを確認する(ステップS6016)。連続予告演出を実行しないことに決定した場合には、そのままステップS6021に移行する。
連続予告演出を実行することに決定した場合には、演出制御用CPU101は、連続予告演出の演出態様を決定するための連続予告演出態様決定用乱数を抽出する(ステップS6017)。そして、演出制御用CPU101は、抽出した連続予告演出態様決定用乱数の値が、ステップS6006,S6010,S6011,S6013,S6014で選択した連続予告振分テーブルに含まれるいずれの判定値と合致するかを判定することによって、連続予告演出の演出態様を決定する(ステップS6018)。
図69および図70は、連続予告演出の振り分けを示す連続予告振分テーブルの具体例を示す説明図である。現在の遊技状態が通常状態であり時短後回数カウンタの値が101〜108でなければ、演出制御用CPU101は、ステップS6013で選択した図69(A)に示す通常状態時の連続予告振分テーブルAを用いて、受信した入賞時判定結果指定コマンドで示される入賞時判定結果にもとづいて、連続予告演出の演出態様を決定する。この実施の形態では、連続予告振分テーブルAを用いる場合、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第1始動入賞口13への始動入賞にもとづいて非リーチCA2−1の変動パターン種別となる(すなわち、リーチも擬似連などの特定演出も伴わない「非リーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「00(H)」である場合)には、図69(A)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」または「モード移行」のいずれかの演出態様の連続予告演出を実行することに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第1始動入賞口13への始動入賞にもとづいてスーパーCA2−7の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「07(H)」である場合)には、図69(A)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」、「カウントダウン」または「保留球変化」のいずれかの演出態様の連続予告演出を実行することに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第1始動入賞口13への始動入賞にもとづいてスーパーCA3−3の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチ大当り」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「0C(H)」または「0F(H)」である場合)には、図69(A)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」、「カウントダウン」または「保留球変化」のいずれかの演出態様の連続予告演出を実行することに決定する。
また、連続予告振分テーブルAを用いる場合、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第2始動入賞口14への始動入賞にもとづいて非リーチCA2−1の変動パターン種別となる(すなわち、リーチも擬似連などの特定演出も伴わない「非リーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「20(H)」である場合)には、図69(A)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第2始動入賞口14への始動入賞にもとづいてスーパーCA2−7の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「27(H)」である場合)には、図69(A)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第2始動入賞口14への始動入賞にもとづいてスーパーCA3−3の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチ大当り」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「2C(H)」または「2F(H)」である場合)には、図69(A)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。
なお、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」、「カウントダウン」および「保留球変化」の各連続予告演出の演出態様の具体的な内容については後述する。
また、現在の遊技状態が確変状態であれば、演出制御用CPU101は、ステップS6006で選択した図69(B)に示す確変状態時の連続予告振分テーブルBを用いて、受信した入賞時判定結果指定コマンドで示される入賞時判定結果にもとづいて、連続予告演出の演出態様を決定する。この実施の形態では、連続予告振分テーブルBを用いる場合、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第1始動入賞口13への始動入賞にもとづいて非リーチCA2−1の変動パターン種別となる(すなわち、リーチも擬似連などの特定演出も伴わない「非リーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「00(H)」である場合)には、図69(B)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第1始動入賞口13への始動入賞にもとづいてスーパーCA2−7の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「07(H)」である場合)には、図69(B)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第1始動入賞口13への始動入賞にもとづいてスーパーCA3−3の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチ大当り」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「0C(H)」または「0F(H)」である場合)には、図69(B)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。
また、連続予告振分テーブルBを用いる場合、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第2始動入賞口14への始動入賞にもとづいて非リーチCA2−1の変動パターン種別となる(すなわち、リーチも擬似連などの特定演出も伴わない「非リーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「20(H)」である場合)には、図69(B)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第2始動入賞口14への始動入賞にもとづいてスーパーCA2−7の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「27(H)」である場合)には、図69(B)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」、「カウントダウン」または「保留球変化」のいずれかの演出態様の連続予告演出を実行することに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第2始動入賞口14への始動入賞にもとづいてスーパーCA3−3の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチ大当り」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「2C(H)」または「2F(H)」である場合)には、図69(B)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」、「カウントダウン」または「保留球変化」のいずれかの演出態様の連続予告演出を実行することに決定する。
また、現在の遊技状態が時短状態であり時短後回数カウンタの値が92〜100でなければ(すなわち、時短状態移行後1〜91回目の変動表示が実行される間に始動入賞した場合であれば)、演出制御用CPU101は、ステップS6011で選択した図69(C)に示す連続予告振分テーブルCを用いて、受信した入賞時判定結果指定コマンドで示される入賞時判定結果にもとづいて、連続予告演出の演出態様を決定する。この実施の形態では、連続予告振分テーブルCを用いる場合、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第1始動入賞口13への始動入賞にもとづいて非リーチCA2−1の変動パターン種別となる(すなわち、リーチも擬似連などの特定演出も伴わない「非リーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「00(H)」である場合)には、図69(C)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第1始動入賞口13への始動入賞にもとづいてスーパーCA2−7の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「07(H)」である場合)には、図69(C)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第1始動入賞口13への始動入賞にもとづいてスーパーCA3−3の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチ大当り」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「0C(H)」または「0F(H)」である場合)には、図69(C)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。
また、連続予告振分テーブルCを用いる場合、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第2始動入賞口14への始動入賞にもとづいて非リーチCA2−1の変動パターン種別となる(すなわち、リーチも擬似連などの特定演出も伴わない「非リーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「20(H)」である場合)には、図69(C)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第2始動入賞口14への始動入賞にもとづいてスーパーCA2−7の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「27(H)」である場合)には、図69(C)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」、「カウントダウン」または「保留球変化」のいずれかの演出態様の連続予告演出を実行することに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第2始動入賞口14への始動入賞にもとづいてスーパーCA3−3の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチ大当り」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「2C(H)」または「2F(H)」である場合)には、図69(C)に示すように、「図柄変動時の変動形態の変化」、「カウントダウン」または「保留球変化」のいずれかの演出態様の連続予告演出を実行することに決定する。
また、現在の遊技状態が時短状態であり時短後回数カウンタの値が92〜100であれば(すなわち、時短状態移行後92〜100回目の変動表示が実行される間に始動入賞した場合であれば)、演出制御用CPU101は、ステップS6010で選択した図70(D)に示す連続予告振分テーブルDを用いて、受信した入賞時判定結果指定コマンドで示される入賞時判定結果にもとづいて、連続予告演出の演出態様を決定する。また、現在の遊技状態が時短状態であり停電復旧フラグがセットされている場合(すなわち、遊技状態が時短状態に制御されているときに停電が発生し、その後、遊技機への電力供給が再開された場合)にも、演出制御用CPU101は、ステップS6010で選択した図70(D)に示す連続予告振分テーブルDを用いて、受信した入賞時判定結果指定コマンドで示される入賞時判定結果にもとづいて、連続予告演出の演出態様を決定する。
この実施の形態では、連続予告振分テーブルDを用いる場合、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第1始動入賞口13への始動入賞にもとづいて非リーチCA2−1の変動パターン種別となる(すなわち、リーチも擬似連などの特定演出も伴わない「非リーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「00(H)」である場合)には、図70(D)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第1始動入賞口13への始動入賞にもとづいてスーパーCA2−7の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「07(H)」である場合)には、図70(D)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第1始動入賞口13への始動入賞にもとづいてスーパーCA3−3の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチ大当り」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「0C(H)」または「0F(H)」である場合)には、図70(D)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。
また、連続予告振分テーブルDを用いる場合、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第2始動入賞口14への始動入賞にもとづいて非リーチCA2−1の変動パターン種別となる(すなわち、リーチも擬似連などの特定演出も伴わない「非リーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「20(H)」である場合)には、図70(D)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第2始動入賞口14への始動入賞にもとづいてスーパーCA2−7の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「27(H)」である場合)には、図70(D)に示すように、「保留球変化」の演出態様の連続予告演出を実行することに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第2始動入賞口14への始動入賞にもとづいてスーパーCA3−3の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチ大当り」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「2C(H)」または「2F(H)」である場合)には、図70(D)に示すように、「保留球変化」の演出態様の連続予告演出を実行することに決定する。
図70(D)に示す連続予告振分テーブルDが用いられるのは、遊技状態が時短状態であるものの時短状態の残り回数が8回以内である(あと8回の変動表示が実行されるまでの間に時短状態が終了する)場合である。この実施の形態では、合算保留記憶数として最大8個記憶可能(すなわち、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14への合計の始動入賞を最大8個まで保留可能)なのであるから、時短状態の残り回数が8回以内となった場合には、入賞時判定を行うときには遊技状態が時短状態であるものの、その入賞時判定の対象となった変動表示が開始されるときには既に時短状態が終了している可能性がある。そのため、入賞時判定結果と実際の変動開始時の決定結果との整合がとれず、連続予告演出を適切に行えない虞がある。例えば、変動パターン種別判定用乱数として「220〜229」の値を抽出した場合には、入賞判定時には時短状態であることにもとづいて図35(C)に示す確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを用いてスーパーリーチはずれ(スーパーCA2−7)と判定したにもかかわらず、実際に変動表示が開始されるときには通常状態に移行していることからスーパーリーチとならず(図35(A),(B)に示すようにノーマルCA2−5やノーマルCA2−6と決定されてしまう)、入賞時判定結果と実際の変動開始時の決定結果との整合がとれない可能性がある。また、変動パターン種別判定用乱数として「90〜219」の値を抽出した場合には、入賞判定時には時短状態であることにもとづいて図35(C)に示す確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを用いて非はずれ(非リーチCA2−3)と判定したにもかかわらず、実際に変動表示が開始されるときには通常状態に移行していることから擬似連などの特定演出やノーマルリーチが実行される場合があり(図35(A),(B)に示すように非リーチCA2−2やノーマルCA2−4〜CA2−6と決定されてしまうことがある)、入賞時判定結果と実際の変動開始時の決定結果との整合がとれない可能性がある。すると、入賞時判定の対象となった変動表示が大当りやスーパーリーチとならない割合が高くなり、遊技者の期待感を損なう虞がある。そこで、この実施の形態では、図70(D)に示すように、遊技状態が時短状態であるものの時短状態の残り回数が8回以内である場合には、「保留球変化」の演出態様の連続予告演出しか行われないように連続予告演出の実行を規制し、遊技者の期待感を損なう事態を防止している。
また、図70(D)に示す連続予告振分テーブルDは、遊技状態が時短状態であって停電復旧フラグがセットされている場合にも用いられる。この実施の形態では、既に説明したように、演出制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAMはバックアップ電源によってバックアップされておらず、時短後回数カウンタの値はバックアップRAM領域には保存されない。従って、遊技機への電源供給が停止した後に電源供給が再開された後には、いずれかの入賞時判定結果コマンドを受信した場合に、演出制御用CPU101は、時短状態に移行した後に変動表示が何回実行されたかを正しく判定することはできない。従って、時短状態の残り回数が8回以内であるときに停電復旧が行われた場合には、やはり入賞時判定結果と実際の変動開始時の決定結果との整合がとれない事態が生じる可能性があり、遊技者の期待感を損なう虞がある。そこで、この実施の形態では、図70(D)に示すように、遊技状態が時短状態であり且つ停電復旧が行われた場合にも、「保留球変化」の演出態様の連続予告演出しか行われないように連続予告演出の実行を規制し、遊技者の期待感を損なう事態を防止している。
また、現在の遊技状態が通常状態であり時短後回数カウンタの値が101〜108であれば(すなわち、時短状態移行後101〜108回目の変動表示が実行される間に始動入賞した場合であれば)、演出制御用CPU101は、ステップS6014で選択した図70(E)に示す連続予告振分テーブルEを用いて、受信した入賞時判定結果指定コマンドで示される入賞時判定結果にもとづいて、連続予告演出の演出態様を決定する。
この実施の形態では、連続予告振分テーブルEを用いる場合、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第1始動入賞口13への始動入賞にもとづいて非リーチCA2−1の変動パターン種別となる(すなわち、リーチも擬似連などの特定演出も伴わない「非リーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「00(H)」である場合)には、図70(E)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第1始動入賞口13への始動入賞にもとづいてスーパーCA2−7の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「07(H)」である場合)には、図70(E)に示すように、「保留球変化」の演出態様の連続予告演出を実行することに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第1始動入賞口13への始動入賞にもとづいてスーパーCA3−3の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチ大当り」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「0C(H)」または「0F(H)」である場合)には、図70(E)に示すように、「保留球変化」の演出態様の連続予告演出を実行することに決定する。
また、連続予告振分テーブルEを用いる場合、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第2始動入賞口14への始動入賞にもとづいて非リーチCA2−1の変動パターン種別となる(すなわち、リーチも擬似連などの特定演出も伴わない「非リーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「20(H)」である場合)には、図70(E)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第2始動入賞口14への始動入賞にもとづいてスーパーCA2−7の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチはずれ」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「27(H)」である場合)には、図70(E)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドで第2始動入賞口14への始動入賞にもとづいてスーパーCA3−3の変動パターン種別となる(すなわち、「スーパーリーチ大当り」となる)ことを示す入賞時判定結果が示されている場合(具体的には、EXTデータが「2C(H)」または「2F(H)」である場合)には、図70(E)に示すように、いずれの演出態様の連続予告演出に対しても割り振りがなく、連続予告を実行しないことに決定する。
図70(E)に示す連続予告振分テーブルEが用いられるのは、時短状態を終了して遊技状態が通常状態に移行された後に実行された変動表示の回数がまだ8回以内である場合である。この実施の形態では、合算保留記憶数として最大8個記憶可能(すなわち、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14への合計の始動入賞を最大8個まで保留可能)なのであるから、時短状態を終了しても変動表示の実行回数がまだ8回以内である場合には、それ以前に始動入賞して保留されている保留記憶については、変動表示が開始されるときには遊技状態が通常状態であるものの、その入賞時判定が行われたときには遊技状態がまだ時短状態であった可能性がある。そのため、時短状態を終了する以前に始動入賞した保留記憶について入賞時判定結果と実際の変動開始時の決定結果との整合がとれず、連続予告演出を適切に行えない虞がある。例えば、時短状態を終了する以前に始動入賞した保留記憶について、変動パターン種別判定用乱数として「90〜219」の値を抽出して入賞時判定を行なった場合には、入賞判定時には時短状態であることにもとづいて図35(C)に示す確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを用いて非はずれ(非リーチCA2−3)と判定したにもかかわらず、実際に変動表示が開始されるときには通常状態に移行していることから擬似連などの特定演出やノーマルリーチが実行される場合がある(図35(A),(B)に示すように非リーチCA2−2やノーマルCA2−4〜CA2−6と決定されてしまうことがある)。すると、時短終了直後である場合には、ステップS6004の処理で入賞時判定結果が全て「非リーチはずれ」であると判定して連続予告演出を開始したにもかかわらず、連続予告演出の途中で擬似連などの特定演出やノーマルリーチの変動が割り込む事態が生じてしまい、連続予告演出の連続性が損なわれる事態が生じ、遊技者の期待感を損なう虞がある。そこで、この実施の形態では、図70(E)に示すように、遊技状態が通常状態であるものの時短状態終了後の変動表示の実行回数がまだ8回以内である場合には、「保留球変化」の演出態様の連続予告演出しか行われないように連続予告演出の実行を規制し、遊技者の期待感を損なう事態を防止している。
また、図69(A)〜(C)に示すように、この実施の形態では、「カウントダウン」の演出態様の連続予告演出は、入賞時判定結果が「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」である場合にのみ選択される。従って、「カウントダウン」の演出態様で連続予告演出が実行される場合には、少なくとも入賞時判定の対象となった変動表示においてスーパーリーチの演出が行われることが確定し、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、図70(D),(E)に示すように、連続予告振分テーブルD,Eでは、スーパーリーチが確定する演出態様である「カウントダウン」に対して振り分けがなされていない。従って、この実施の形態では、遊技状態が時短状態であるものの時短状態の残り回数が8回以内である場合や、遊技状態が時短状態であり且つ停電復旧が行われた場合、遊技状態が通常状態であるものの時短状態終了後の変動表示の実行回数がまだ8回以内である場合には、「カウントダウン」の演出態様の連続予告演出は選択されないように規制している。そのようにすることによって、スーパーリーチ確定の「カウントダウン」の演出態様の連続予告演出が実行されたにもかかわらず、入賞時判定の対象となった変動表示においてスーパーリーチの演出が実行されず、遊技者の期待感を著しく損なう事態を防止している。
なお、連続予告振分テーブルA〜Eに振り分けがないことにより連続予告演出を実行しないことに決定された場合には、後述するステップS6019,S6020の処理を実行しないように制御する。
なお、連続予告振分テーブルA〜Eに振り分けがない場合には、ステップS6015の決定処理において、必ず連続予告演出を実行しないように決定するようにしてもよい。この場合、例えば、図68に示す連続予告決定用テーブルを、あらかじめ第1特別図柄と第2特別図柄とのうちのいずれの変動表示を行うか、入賞時判定結果、および遊技状態の組み合わせに応じて用意しておき、連続予告振分テーブルA〜Eに振り分けがない組み合わせに対しては、必ず連続予告演出を実行しないと決定するように連続予告決定用テーブルを設計しておいてもよい。例えば、図69や図70に示すように、第2特別図柄の変動表示を行う場合であって、入賞時判定結果が「非リーチはずれ」であり、確変状態である場合や時短状態である場合には、演出態様の割り当てがないので、必ず連続予告演出を決定しないと決定するように連続予告決定用テーブルを設計しておいてもよい。そのように構成すれば、連続予告振分テーブルA〜Eに振り分けがない場合の無駄な処理負担を軽減することができる。
また、この実施の形態では、連続予告演出の実行有無を決定するための連続予告決定用テーブルと、連続予告演出の演出態様を決定するための連続予告振分テーブルとを別々のテーブルとして構成する場合を示したが、連続予告演出の実行有無および演出態様がともに対応付けられた1つのテーブルを用いて、連続予告演出の実行有無と演出態様とを1回の判定処理で決定するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS6018で決定した演出態様に応じて、連続予告演出の実行を決定したことを示す連続予告決定フラグをセットする(ステップS6019)。この場合、例えば、演出制御用CPU101は、図40に示す入賞時判定結果1指定コマンドを受信したことにもとづいて連続予告演出を実行することを決定した場合には、第1始動入賞口13への始動入賞に対して「非リーチはずれ」になると入賞時判定したことにもとづいて連続予告演出の実行を決定したことを示す第1はずれ連続予告決定フラグをセットする。また、例えば、演出制御用CPU101は、図40に示す入賞時判定結果8指定コマンドを受信したことにもとづいて連続予告演出を実行することを決定した場合には、第1始動入賞口13への始動入賞に対して「スーパーリーチはずれ」になると入賞時判定したことにもとづいて連続予告演出の実行を決定したことを示す第1リーチ連続予告決定フラグをセットする。また、例えば、演出制御用CPU101は、図41に示す入賞時判定結果13指定コマンドまたは入賞時判定結果16指定コマンドを受信したことにもとづいて連続予告演出を実行することを決定した場合には、第1始動入賞口13への始動入賞に対して「スーパーリーチ大当り」になると入賞時判定したことにもとづいて連続予告演出の実行を決定したことを示す第1大当り連続予告決定フラグをセットする。また、例えば、演出制御用CPU101は、図42に示す入賞時判定結果21指定コマンドを受信したことにもとづいて連続予告演出を実行することを決定した場合には、第2始動入賞口14への始動入賞に対して「非リーチはずれ」になると入賞時判定したことにもとづいて連続予告演出の実行を決定したことを示す第2はずれ連続予告決定フラグをセットする。また、例えば、演出制御用CPU101は、図42に示す入賞時判定結果28指定コマンドを受信したことにもとづいて連続予告演出を実行することを決定した場合には、第2始動入賞口14への始動入賞に対して「スーパーリーチはずれ」になると入賞時判定したことにもとづいて連続予告演出の実行を決定したことを示す第2リーチ連続予告決定フラグをセットする。また、例えば、演出制御用CPU101は、図43に示す入賞時判定結果33指定コマンドまたは入賞時判定結果36指定コマンドを受信したことにもとづいて連続予告演出を実行することを決定した場合には、第2始動入賞口14への始動入賞に対して「スーパーリーチ大当り」になると入賞時判定したことにもとづいて連続予告演出の実行を決定したことを示す第2大当り連続予告決定フラグをセットする。また、これらの連続予告決定フラグのうち、第1はずれ連続予告決定フラグ、第1リーチ連続予告決定フラグ、および第1大当り連続予告決定フラグが、第1連続予告決定フラグである。また、これらの連続予告決定フラグのうち、第2はずれ連続予告決定フラグ、第2リーチ連続予告決定フラグ、および第2大当り連続予告決定フラグが、第2連続予告決定フラグである。
なお、ステップS6019では、連続予告決定フラグをセットするとともに、ステップS6018で決定した演出態様を特定可能な情報もセットする。この場合、例えば、演出態様が「図柄変動時の変動形態の変化」であることを示すフラグや、「モード移行」であることを示すフラグ、「カウントダウン」であることを示すフラグ、「保留球変化」であることを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、例えば、連続予告決定フラグが複数ビット(例えば、1バイト)で構成される場合には、連続予告決定フラグの所定ビットにいずれの演出態様であるかを指定する値を設定することによって、いずれの演出態様に決定されているかを特定可能であるようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、現在の保留記憶数を変動回数カウンタにセットする(ステップS6020)。この場合、演出制御用CPU101は、ステップS6019で第1連続予告決定フラグをセットした場合には、第1保留記憶数を変動回数カウンタにセットする。また、ステップS6019で第2連続予告決定フラグをセットした場合には、第2保留記憶数を変動回数カウンタにセットする。なお、変動回数カウンタは、連続予告演出の判定対象となった変動表示が開始されるまでに実行される変動表示の回数をカウントするためのカウンタである。
なお、図69および図70に示す連続予告振分テーブルにおいて、大当りとなる信頼度に応じて、各演出態様の選択割合が異なるように割り振りを行ってもよい。例えば、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」、「カウントダウン」、「保留球変化」の順に大当りとなる信頼度が高くなるように、各演出態様の割り振りを行ってもよい。なお、大当りとなる信頼度が高くなるような各演出態様の割り振り方法は、このような順序にかぎらず、例えば、逆順に「保留球変化」、「カウントダウン」、「モード移行」、「図柄変動時の変動形態の変化」の順に大当りとなる信頼度が高くなるように割り振りを行ってもよい。さらに、これらの並び順にかぎらず、例えば、「モード移行」や「カウントダウン」の演出態様が最も大当りとなる信頼度が高くなったり、逆に最も大当りとなる信頼度が低くなるような並び順に割り振りを行ってもよく、様々な各演出態様の割り振りの仕方が可能である。
なお、この実施の形態では、連続予告演出に関して、以下に示すような禁則処理が行われる。
(1)遊技機への電源投入時や停電復旧時に大当りであった場合には、大当り遊技終了後の遊技状態が不確定である。そのため、そのような場合には、現在の保留記憶数の情報を全てクリアするように制御する。なお、保留記憶数そのものの情報をクリアするのではなく、保留記憶に関する情報(例えば、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する入賞時判定結果(始動入賞時における判定結果))をクリアするように構成してもよい。
(2)大当り遊技状態中に第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への新たな始動入賞があった場合には、大当り遊技終了後の遊技状態が不確定である。そのため、そのような始動入賞に対しては連続予告演出の実行の処理を行わないように制御する(ステップS208A参照)。また、保留記憶数の変動情報のスタックも行わないように制御する。
(3)高確率状態(確変状態)、時短状態、または突然確変大当りによる高確率状態である場合には、第1始動入賞口13に始動入賞したことに対する入賞時判定の入賞時判定結果指定コマンドが送信されないように制御する(ステップS207A参照)。なお、この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドを受信しなかった場合であっても、例えば、第1保留記憶数加算指定コマンドや、第1保留記憶数減算指定コマンド、第2保留記憶数加算指定コマンド、第2保留記憶数減算指定コマンドで特定される保留記憶数にもとづいて、第1入賞時判定結果記憶バッファや第2入賞時判定結果記憶バッファ(図64参照)のうちのどの保存領域まで保留記憶がある状態であるかを常に特定するようにすればよい。そして、新たな入賞時判定結果指定コマンドを受信すると、その特定した入賞時判定結果記憶バッファの保存領域に入賞時判定結果指定コマンドで指定される入賞時判定結果を格納するようにしてもよい。また、確変状態や時短状態に、入賞時判定結果を特定不能である旨のコマンドを送信するようにし、受信したコマンドにもとづいて、入賞時判定結果が特定不能である旨の情報を第1入賞時判定結果記憶バッファや第2入賞時判定結果記憶バッファの対応する保存領域に格納するようにしてもよい。
(4)時短状態の移行後に92回目から100回目までの変動を行う場合には、時短状態の終了まで残り少なく、時短状態から通常状態に移行したタイミングによって入賞時判定の際の遊技状態と実際の変動時の遊技状態とが不一致となる可能性がある。そのため、同じ時短状態であっても、92回目から100回目までの変動を行う場合には、1回目から91回目までの変動を行う場合とは異なる連続予告振分テーブルを用いることによって、「保留球変化」の連続予告演出のみが実行されるように制御する(図70参照)。
(5)また、停電復旧時に時短状態であった場合にも、時短状態の残り回数が不確定であることから(4)と同様のことが言える。そのため、92回目から100回目までの変動を行う場合と同様の連続予告振分テーブルを用いることによって、「保留球変化」の連続予告演出のみが実行されるように制御する。
(6)また、変動表示を開始してから極短い所定期間(例えば32ms)以内に始動入賞があったときには、その始動入賞に対して連続予告演出を行わないように制御してもよい。
(7)また、非リーチはずれと入賞時判定したことにもとづく連続予告演出は、所定期間連続して実行されないように制御する。例えば、非リーチはずれと入賞時判定したことにもとづく連続予告演出を終了すると、その後、変動表示を20回以上終了するまでは、非リーチはずれと入賞時判定したことにもとづく次の連続予告演出を実行しないように制御する。
次いで、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する1つ目の入賞時判定結果(今回実行する変動表示に対応する入賞時判定結果)を削除し、入賞時判定結果記憶バッファの内容をシフトする(ステップS6021)。この場合、演出制御用CPU101は、ステップS6003で第1入賞時判定結果記憶バッファから各入賞時判定結果を抽出した場合には、第1入賞時判定結果記憶バッファが記憶する1つ目の入賞時判定結果を削除し、第1入賞時判定結果記憶バッファの内容をシフトする。また、ステップS6003で第2入賞時判定結果記憶バッファから各入賞時判定結果を抽出した場合には、第2入賞時判定結果記憶バッファが記憶する1つ目の入賞時判定結果を削除し、第2入賞時判定結果記憶バッファの内容をシフトする。
図71は、図57に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。なお、前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(ステップS44参照)のであるが、図71に示すように、この実施の形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
図72および図73は、図65に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、連続予告演出の中断中であることを示す連続予告中断中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8001)。なお、連続予告中断中フラグは、後述するステップS8004でセットされる。連続予告中断中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、第1始動入賞口13への始動入賞に対する入賞時判定結果にもとづいて連続予告演出を実行中であることを示すいずれかの第1連続予告実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8002)。なお、第1連続予告実行中フラグは、後述するステップS6019でセットされる。いずれかの第1連続予告実行中フラグがセットされていれば(ステップS8002のY)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数減算指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8003)。第2保留記憶数減算指定コマンド受信フラグがセットされていなければ、ステップS8009に移行する。第2保留記憶数減算指定コマンド受信フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、連続予告中断中フラグをセットする(ステップS8004)。なお、第2始動入賞口14に始動入賞したときに送信される入賞時判定結果指定コマンド(入賞時判定結果21指定コマンド〜入賞時判定結果39指定コマンド。図42および図43参照)を受信したことにもとづいて、連続予告中断中フラグをセットするようにしてもよい。
以上のように、この実施の形態では、ステップS8002〜S8004の処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞に対する入賞時判定結果にもとづいて連続予告演出を実行中であるときに、第2特別図柄の変動表示の実行が割り込まれる場合には、その連続予告演出を中断するように制御する。
ステップS8001で連続予告中断中フラグがセットされていた場合には、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数減算指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8005)。第2保留記憶数減算指定コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、第2特別図柄の変動表示を終わり、第1特別図柄の変動表示に戻った場合には)、連続予告中断中フラグをリセットする(ステップS8006)。なお、第1保留記憶数減算指定コマンド受信フラグや第2保留記憶数減算指定コマンド受信フラグは、第1保留記憶数減算指定コマンドや第2保留記憶数減算指定コマンドを受信したときにコマンド解析処理において設定され(ステップS657〜S662A参照)、演出図柄の変動表示を終了するときや大当り遊技を終了するときに演出図柄変動停止処理や大当り終了演出処理においてリセットされる(ステップS8310,S888参照)。
次いで、演出制御用CPU101は、セットされていた第1連続予告実行中フラグが、第1連続予告実行中フラグのうちの第1はずれ連続予告実行中フラグであるか否かを確認する(ステップS8007)。なお、第1はずれ連続予告実行中フラグは、第1始動入賞口13への始動入賞に対して「非リーチはずれ」になると入賞時判定したことにもとづいて連続予告演出を実行中であることを示すフラグであり、後述するステップS6019において第1連続予告実行中フラグの1つとしてセットされる。第1はずれ連続予告実行中フラグがセットされていた場合には、演出制御用CPU101は、第1はずれ連続予告実行中フラグをリセットする(ステップS8008)。
一方、ステップS8007で第1はずれ連続予告実行中フラグがセットされていなければ(この場合、第1始動入賞口13への始動入賞に対して「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」になると入賞時判定したことにもとづいて第1リーチ連続予告実行中フラグまたは第1大当り連続予告実行中フラグがセットされている)、演出制御用CPU101は、ステップS8009に移行する。
以上のように、ステップS8005〜S8008の処理が実行されることによって、第2特別図柄の変動表示が割り込んで連続予告演出を中断した後に、第1特別図柄の変動表示に復帰したときに、入賞時判定の対象となった変動が「非リーチはずれ」となる場合には、連続予告演出を継続することなく、そのまま連続予告演出が終了される。また、入賞時判定の対象となった変動が「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」となる場合には、第1特別図柄の変動表示に復帰した後、残りの連続予告演出が継続して実行される。そのように構成することによって、第2特別図柄の変動表示が割り込んだ後に連続予告演出に復帰した場合には、少なくともスーパーリーチが確定することになり、遊技者に対してスーパーリーチ後に大当りとなる期待感を高めさせることができる。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8009)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8009で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8010)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8010の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。また、演出制御用CPU101は、「図柄変動時の変動形態の変化」の演出態様の連続演出を実行すると決定されている場合には、演出図柄の停止図柄として、いわゆるチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)を決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
図74は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。この実施の形態では、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンドにもとづいて、表示結果が大当りや、はずれ、突然確変大当り、小当りであることを特定し、特定した表示結果に応じた演出図柄の停止図柄を決定する。図74に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。そして、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。なお、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りや小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドや表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。なお、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドではなく、変動パターンコマンドにもとづいて、大当りや、はずれ、突然確変大当り、小当りであることを特定して、演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。例えば、演出制御CPU101は、大当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には、左右中が同じ図柄で揃った大当り図柄を決定し、突然確変大当り/小当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には「135」などの停止図柄を決定し、はずれ用の変動パターンコマンドを受信した場合には、これら以外のはずれ図柄を決定するようにしてもよい。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、確変大当りを想起させるような停止図柄を確変大当り図柄といい、通常大当りを想起させるような停止図柄を通常大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、連続予告中断中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8011)。連続予告中断中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中に演出表示装置9において予告演出(連続予告演出以外の予告演出。例えば、ステップアップ予告演出やミニキャラ予告演出。)を実行するか否かを決定したり予告演出の演出態様を設定する予告演出設定処理を実行する(ステップS8012)。連続予告中断中フラグがセットされていれば(ステップS8011のY)、演出制御用CPU101は、ステップS8012を実行することなく、ステップS8013に移行する。
この実施の形態では、連続予告中断中フラグがセットされているのは、第1始動入賞口13への始動入賞に対する入賞時判定結果にもとづく連続予告演出の実行中に第2特別図柄の変動表示が割り込んで連続予告演出が中断されたときである。従って、ステップS8011の処理が実行されることによって、連続予告演出の途中に割り込んで第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、その第2特別図柄の変動表示中に演出表示装置9において予告演出(連続予告演出以外の予告演出。例えば、ステップアップ予告演出やミニキャラ予告演出。)が実行されないように制御される。従って、連続予告演出の途中に割り込んで第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、結果として、連続予告演出も、連続予告演出以外の予告演出も、双方とも実行されない。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンおよび予告演出を実行する場合にはその予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8013)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8014)。
図75は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図75に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、演出制御用CPU101は、連続予告演出を実行することに決定され、連続予告実行中フラグがセットされている場合には、ステップS8013において連続予告演出に対応したプロセステーブルを選択する。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8015)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。また、例えば、擬似連の演出や予告演出を実行する際に、モータ86を駆動させることによって可動部材78を可動させたり、モータ87を駆動させることによって演出羽根役物79a,79bを可動させる演出が行われる。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS8016)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8017)。
図76は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。また、例えば、擬似連の演出や予告演出を実行する際に、モータ86を駆動させることによって可動部材78を可動させたり、モータ87を駆動させることによって演出羽根役物79a,79bを可動させる演出が行われる。
次いで、演出制御用CPU101は、いずれかの連続予告実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8106)。いずれかの連続予告実行中フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、連続予告中断中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8107)。連続予告中断中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、ステップS6018の連続予告演出態様決定処理で決定した演出態様に従って、「図柄変動時の変動形態の変化」、「モード移行」、「カウントダウン」または「保留球変化」のいずれかの演出態様で連続予告演出を実行する制御を行う(ステップS8108)。なお、連続予告演出を実行する場合、その連続予告演出を実行するタイミングでステップS8106においてYと判定され、連続予告中断中フラグがセットされていないことを条件として、ステップS8108の処理が実行される。そして、連続予告演出を終了するまでステップS8106で繰り返しYと判定され、ステップS8108の処理が実行される。一方、ステップS8107で連続予告中断中フラグがセットされていた場合には(すなわち、連続予告演出の中断中である場合には)、ステップS8108を実行することなく、そのままステップS8109に移行する。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8109)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8110)。
図77は、第1始動入賞口13への始動入賞に対する入賞時判定結果にもとづいて連続予告演出を実行しているときに第2特別図柄の変動表示が割り込んだ場合の取り扱いを示す説明図である。このうち、図77(A)は、「図柄変動時の変動形態の変化」または「モード移行」の連続予告演出を実行しているときに第2特別図柄の変動表示が割り込んだ場合の取り扱いを示す。また、図77(B)は、「カウントダウン」または「保留球変化」の連続予告演出を実行しているときに第2特別図柄の変動表示が割り込んだ場合の取り扱いを示す。
この実施の形態では、第1始動入賞口13への始動入賞に対する入賞時判定結果にもとづいて連続予告演出を実行しているときに第2特別図柄の変動表示が割り込んだ場合、その連続予告演出の実行が中断される(ステップS8004参照)。この場合、その中断した連続予告演出の実行理由が判定対象となった第1特別図柄の変動が「非リーチはずれ」と入賞時判定したことによるものである場合には、その第2特別図柄の変動表示を終了して第1特別図柄の変動表示に復帰しても、図77に示すように、中断中の連続予告演出を再開することなく、そのまま連続予告演出を終了する(ステップS8007のY,S8008参照)。また、第1特別図柄の変動が「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」と入賞時判定したことによるものである場合には、その第2特別図柄の変動表示を終了して第1特別図柄の変動表示に復帰すると、図77に示すように、残りの連続予告演出を再開して実行する(ステップS8007のN参照)。ただし、連続予告演出に割り込んで実行される第2特別図柄の変動表示の表示結果が大当りとなる場合には、図77に示すように、その中断した連続予告演出の実行理由にかかわらず、中断中の連続予告演出を再開することなく、そのまま連続予告演出を終了する(後述するステップS887参照)。
なお、図69および図70に示すように、第1始動入賞口13への始動入賞に対して「非リーチはずれ」と入賞時判定された場合には、「カウントダウン」および「保留球変化」の連続予告演出が実行される場合はない。そのため、この場合には、図77(B)に示すように、その中断した連続予告演出の実行理由が判定対象となった第1特別図柄の変動が「非リーチはずれ」と入賞時判定したことにより連続予告演出が実行される場合はないのであるから、第2特別図柄の変動表示が割り込んで実行されるという問題は生じない。
また、この実施の形態では、図77に示すように、連続予告演出の実行中に第2特別図柄の変動表示が割り込む場合には、その第2特別図柄の変動表示中には予告演出(当該第2特別図柄の変動表示に対する予告を行う演出)を実行しないように制御される(後述するステップS8011のY参照)。
図78は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS8301)。次いで、演出制御用CPU101は、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS8302)。大当りまたは小当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認される。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。
大当りまたは小当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8303)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、いずれかの連続予告実行中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS8304)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、連続予告中断中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8305)。連続予告中断中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、変動回数カウンタの値を1減算する(ステップS8306)。また、演出制御用CPU101は、減算後の変動回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS8307)。そして、変動回数カウンタの値が0になっていれば、演出制御用CPU101は、セットされている連続予告実行中フラグ(第1連続予告実行中フラグまたは第2連続予告実行中フラグ)をリセットする(ステップS8308)。そのような処理が実行されることによって、この実施の形態では、入賞時判定の対象となった変動が開始される1つ前の変動表示まで連続予告演出が実行されて、その入賞時判定の対象となった変動表示の開始時に連続予告実行中フラグがリセットされる(その入賞時判定の対象となった変動表示中には連続予告演出は行われない)。なお、その入賞時判定の対象となった変動表示中においても、連続予告演出を実行するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、時短後回数カウンタの値を1加算する(ステップS8309)。なお、演出制御用CPU101は、遊技状態が時短状態である場合にのみ、時短後回数カウンタの値を加算するようにしてもよい。次いで、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS8310)。例えば、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数減算指定コマンド受信フラグや、第2保留記憶数減算指定コマンド受信フラグ、表示結果指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、図71のステップS811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。ただし、例えば、保留記憶数減算指定コマンドについては、演出制御プロセス処理と第4図柄プロセス処理との両方で参照されるので、この実施の形態で示すように、変動終了の際に演出図柄変動停止処理などにおいてリセットしたり、大当り終了の際に大当り終了演出処理においてリセットしたりすることが望ましい。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8311)。
図79は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、いずれかの大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンドを受信したことを示す大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンドを受信したことを示す大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS871)。いずれかの大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされているフラグに応じた遊技開始画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS872)。また、セットされているフラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグ)をリセットする(ステップS873)。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS874)。
なお、大当り表示用のプロセス処理とは別に小当り表示用のプロセス処理を設けるようにし、小当りである場合には、例えば、所定期間(大入賞口が0.1秒間2回開放するのに十分な時間。例えば0.5秒間)、突然確変大当り時と同様の態様の演出を行うようにしてもよい。
また、小当りや突然確変大当りである場合に、小当り/突然確変大当り開始指定コマンドの受信にもとづいて演出を実行するのではなく、演出制御用CPU101は、例えば、小当り/突然確変大当り用の変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、小当りまたは突然確変大当りであることを示唆するような演出を所定期間実行するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU101は、小当りまたは突然確変大当りであることを示唆するような演出を行うためのプロセスデータをプロセス時間ごとに切り替え、切り替えたプロセスデータに従って演出を行う。なお、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り用の変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて小当りまたは突然確変大当りであることを示唆するような一連の演出を実行する場合、演出の実行中に他の演出制御コマンドを受信しても、演出を切り替えることなく、小当りまたは突然確変大当りであることを示唆するような演出を継続するように制御する。
なお、ステップS872では、演出制御用CPU101は、大当り遊技の開始を報知する画面を演出表示装置9に表示する制御を行う。
図80は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS806)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマが設定されているか否か確認する(ステップS880)。大当り終了演出タイマが設定されている場合には、ステップS885に移行する。大当り終了演出タイマが設定されていない場合には、大当り終了指定コマンドを受信したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS881)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグ)をリセットし(ステップS882)、大当り終了演出タイマに大当り終了表示時間に相当する値を設定して(ステップS883)、演出表示装置9に、大当り終了画面(大当り遊技の終了を報知する画面)を表示する制御を行う(ステップS884)。具体的には、VDP109に、大当り終了画面を表示させるための指示を与える。
ステップS885では、大当り終了演出タイマの値を1減算する。そして、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了演出時間が経過したか否か確認する(ステップS886)。経過していなければ処理を終了する。大当り終了演出時間が経過している場合には、演出制御用CPU101は、セットされていれば、連続予告実行中フラグ(この実施の形態では、第1はずれ連続予告実行中フラグ、第1リーチ連続予告実行中フラグ、または第1大当り連続予告実行中フラグのいずれか)および連続予告中断中フラグをリセットする(ステップS887)。ステップS887の処理が実行されることによって、連続予告演出の途中で第2特別図柄の変動表示が割り込んで実行される場合であって、その第2特別図柄の変動表示結果が大当りとなる場合には、その中断された残りの連続予告演出を継続することなく、そのまま連続予告演出を終了するように制御される。
次いで、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS888)。例えば、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数減算指定コマンド受信フラグや、第2保留記憶数減算指定コマンド受信フラグ、表示結果指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS892)。
図81は、図57に示されたメイン処理における第4図柄プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。第4図柄プロセス処理では、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセスフラグの値に応じてステップS900〜S902のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、第4図柄プロセス処理では、演出表示装置9における第4図柄表示領域9c,9dの表示状態が制御され、第4図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第4図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第4図柄の可変表示に関する制御も、一つの第4図柄プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した第4図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した第4図柄の可変表示とを、別の第4図柄プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの第4図柄プロセス処理により第4図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
なお、第4図柄の変動表示を行う処理をプロセス処理として構成するのではなく、特別図柄表示制御処理(図56参照)と同様に、第4図柄の変動表示用の表示制御データを第4図柄表示制御データ設定用の出力バッファに順次設定していく第4図柄表示制御処理として構成するようにしてもよい。この場合、例えば、保留記憶数減算指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示用の表示制御データの更新を開始することによって第4図柄の変動表示を開始するようにし、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の停止図柄表示用の表示制御データを出力バッファに設定し停止図柄を停止表示するようにしてもよい。そして、次の保留記憶数減算指定コマンドを受信するまで継続して停止図柄を停止表示させるようにしてもよい。
第4図柄変動開始処理(ステップS900):開始時コマンド(保留記憶数減算指定コマンドや表示結果指定コマンド)の受信により、第4図柄の変動が開始されるように制御する。そして、第4図柄プロセスフラグの値を第4図柄変動中処理(ステップS901)に対応した値に更新する。
なお、開始時コマンドとは、図柄変動の開始時に遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される演出制御コマンドのことである。具体的には、開始時コマンドには、保留記憶数減算指定コマンドや、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンドが含まれる。なお、演出制御用CPU101は、それら全てのコマンドを受信したことにもとづいて第4図柄の変動表示を開始するようにしてもいし、それらのコマンドのうちのいずれか複数または1つのみ受信したことにもとづいて第4図柄の変動表示を開始するようにしてもよい。
第4図柄変動中処理(ステップS901):第4図柄の変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御する。そして、図柄確定指定コマンドを受信したら、第4図柄プロセスフラグの値を第4図柄変動停止処理(ステップS902)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS902):第4図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、第4図柄プロセスフラグの値を第4図柄変動開始処理(ステップS900)に対応した値に更新する。
図82は、図81に示された第4図柄プロセス処理における第4図柄変動開始処理(ステップS900)を示すフローチャートである。第4図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数減算指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS9001)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数減算指定コマンドを受信していることにもとづいて第1特別図柄の変動表示が行われる場合であることを特定し、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄を変動表示させるためのプロセステーブルを選択する(ステップS9002)。また、第1保留記憶数減算指定コマンド受信フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数減算指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS9003)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数減算指定コマンドを受信していることにもとづいて第2特別図柄の変動表示が行われる場合であることを特定し、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて第4図柄を変動表示させるためのプロセステーブルを選択する(ステップS9004)。
第2保留記憶数減算指定コマンド受信フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS9005)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、停電復旧時用の第4図柄を変動表示させるためのプロセステーブル(この実施の形態では、両方の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄を変動表示させるためのプロセステーブル)を選択する(ステップS9006)。
この実施の形態では、ステップS9001〜S9004の処理が実行されることによって、開始時コマンドとしての保留記憶数減算指定コマンドを受信したことにもとづいて第4図柄の変動表示が開始される。そして、以下、2つの第4図柄表示領域9c,9dのうち、受信した保留記憶数減算指定コマンドに対応する方の第4図柄の変動表示が開始され、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて保留記憶数減算指定コマンドに対応する方の第4図柄の停止図柄が停止表示され、その停止図柄が次の変動表示が開始されるまで継続して表示される。
また、この実施の形態では、ステップS9005,S9006の処理が実行されることによって、図柄変動中に遊技機への電源供給が停止した後に電源供給が再開された場合に、演出図柄の変動表示については再開されないものの第4図柄の変動表示については再開されるように制御される。すなわち、この実施の形態では、遊技機への電源供給が再開された場合にはバックアップRAM領域に記憶されている表示結果指定コマンドが再送される(ステップS44参照)のであるから、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドを受信したことにもとづいて第4図柄の変動表示を再開することができる。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備え、保留記憶数減算指定コマンドを受信したことにもとづいて第4図柄の変動表示を開始する場合を示しているが、1つの特別図柄表示器のみを備えた遊技機において第4図柄の変動表示を行う場合にも、同様に保留記憶数減算指定コマンドを受信したことにもとづいて第4図柄の変動表示を開始するようにすればよい。また、この場合、開始時コマンドとしての表示結果指定コマンドを受信したことにもとづいて第4図柄の変動表示を開始するようにしてもよい。なお、1つの特別図柄表示器のみを備えた遊技機の場合、通常時には、開始時コマンドとしての変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて第4図柄の変動表示を開始するようにしてもよい。ただし、この場合であっても、停電復旧時には、表示結果指定コマンドを受信したことにもとづいて第4図柄の変動表示を開始するようにすればよい。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS9002,S9004,S9006で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS9008)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容に従って演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の変動表示を開始する制御を行う(ステップS9009)。この場合、ステップS9002で選択されたプロセステーブルのプロセスデータ1の内容に従って第4図柄の変動表示が開始される場合には、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が開始される。例えば、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて一定の時間間隔で所定の表示色(例えば、青色)の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示が開始される。また、ステップS9004で選択されたプロセステーブルのプロセスデータ1の内容に従って第4図柄の変動表示が開始される場合には、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて第4図柄の変動表示が開始される。例えば、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて一定の時間間隔で所定の表示色(例えば、青色)の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示が開始される。また、ステップS9006で選択されたプロセステーブルのプロセスデータ1の内容に従って第4図柄の変動表示が開始される場合には、両方の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の変動表示(停電復旧時用の変動表示)が開始される。例えば、両方の第4図柄表示領域9c,9dにおいて一定の時間間隔で所定の表示色(例えば、青色)の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示が開始される。なお、第4図柄の表示を点滅表示させるときに、演出表示装置9の背景画面と同化してしまわないように、例えば、第4図柄表示領域9c,9dを黒色などの表示色で表示するようにし、第4図柄の表示を青色の表示色で点灯状態としていないときには黒色の表示色で表示されるようにしておくことが望ましい。
なお、この実施の形態では、停電復旧時に両方の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の変動表示を実行する場合を示しているが、停電復旧時には、第4図柄表示領域9c,9dとは別の表示領域を設定して、その別に設定した表示領域において第4図柄の変動表示を実行するようにしてもよい。
そして、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセスフラグの値を第4図柄変動中処理(ステップS901)に対応した値にする(ステップS9010)。
図83は、第4図柄プロセス処理における第4図柄変動中処理(ステップS901)を示すフローチャートである。第4図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、まず、第4図柄の停止図柄を決定済みであることを示す停止図柄決定済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS9100A)。セットされていれば(すなわち、既に第4図柄の停止図柄を決定済みである場合には)、そのままステップS9101に移行する。停図柄決定済フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS9100B)。表示結果指定コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、表示結果指定コマンドを受信していれば)、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて、第4図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS9100C)。そして、演出制御用CPU101は、停止図柄決定済フラグをセットする(ステップS9100D)。
ステップS9100Cでは、受信した表示結果指定コマンドが15ラウンドの大当り(確変大当り、通常大当り)を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として第4図柄表示領域9c,9dにおいて所定の大当り用の表示色(例えば、赤色)の表示を点灯状態とすることを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが2ラウンドの当り(突然確変大当り、小当り)を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として第4図柄表示領域9c,9dにおいて所定の2ラウンド当り用の表示色(例えば、黄色)の表示を点灯状態とすることを決定する。なお、突然確変大当りのときと小当りのときとで第4図柄の停止図柄を異ならせてもよい(例えば、異なる表示色(例えば、黄色と黄緑色)の表示を点灯状態とすることに決定してもよい。また、受信した表示結果指定コマンドがはずれを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として第4図柄表示領域9c,9dにおいてはずれ用の表示色(例えば、青色)の表示を点灯状態とすることを決定する。
なお、ステップS9100Cでは、2つの第4図柄表示領域9c,9dのうち、受信した保留記憶数減算指定コマンドに対応する方の停止図柄を決定する。例えば、第1保留記憶数減算指定コマンドを受信した場合には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cの停止図柄を決定し、第2保留記憶数減算指定コマンドを受信した場合には第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dの停止図柄を決定する。
なお、この実施の形態では、2つの第4図柄表示領域9c,9dにおいて同じ表示色や変動パターンで第4図柄を変動表示させる場合を示しているが、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cで第4図柄の変動表示を行う場合と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dで第4図柄の変動表示を行う場合とで、異なる表示色や変動パターン(例えば、異なる点灯および点滅の時間間隔)で変動表示を実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cで第4図柄の変動表示を行う場合と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dで第4図柄の変動表示を行う場合とで、第4図柄の停止図柄の態様(例えば、表示色や形状)を異ならせるようにしてもよい。
なお、第4図柄の停止図柄の態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、15ラウンド大当りの場合であっても、さらに、確変大当りである場合と通常大当りである場合とで、第4図柄表示領域9c,9dにおいて異なる表示色の表示を点灯状態とするようにしてもよい。また、例えば、確変大当りとなる場合であれば、15ラウンドの確変大当りと2ラウンドの確変大当りとを区別することなく、第4図柄表示領域9c,9dにおいて同じ表示色の表示を点灯状態とするようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を設けるようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第4図柄の停止図柄を第4図柄変動中処理で決定する場合を示したが、例えば、コマンド解析処理において、表示結果指定コマンドを受信したときに(ステップS617でYと判定したときに)、ステップS9100Cと同様の処理を実行して第4図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS9101)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS9102)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS9103)。また、その次に設定されているプロセスデータの内容に従って演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の変動表示を実行する制御を行う(ステップS9104)。この場合、ステップS9002で選択されたプロセステーブルのプロセスデータの内容に従って第4図柄の変動表示が実行される場合には、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。例えば、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて一定の時間間隔で所定の表示色(例えば、青色)の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示が行われる。また、ステップS9004で選択されたプロセステーブルのプロセスデータ1の内容に従って第4図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて第4図柄の変動表示が実行される。例えば、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて一定の時間間隔で所定の表示色(例えば、青色)の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示が行われる。また、ステップS9006で選択されたプロセステーブルのプロセスデータ1の内容に従って第4図柄の変動表示が実行される場合には、両方の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の変動表示(停電復旧時用の変動表示)が実行される。例えば、両方の第4図柄表示領域9c,9dにおいて一定の時間間隔で所定の表示色(例えば、青色)の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示が行われる。
次いで、演出制御用CPU101は、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS9105)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS9106)。そして、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセスフラグの値を第4図柄変動停止処理(ステップS902)に対応した値にする(ステップS9107)。
なお、停電復旧したときであっても、バックアップRAM領域に保存された変動時間タイマがタイムアウトしたときに遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドが送信される。従って、停電復旧時に表示結果指定コマンドを受信したことにもとづいて第4図柄の変動表示を開始した場合であっても(ステップS9005,S9006参照)、ステップS9105で図柄確定指定コマンドの受信が確認されたことにもとづいて第4図柄の変動表示を停止するように制御される。
また、図柄確定指定コマンドを受信していない場合であっても、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグ、大当り開始指定コマンド受信フラグ、または客待ちデモ指定コマンド受信フラグがセットされていれば(ステップS9108,S9109,S9110)、ステップS9107に移行し、第4図柄プロセスフラグの値を第4図柄変動停止処理(ステップS902)に対応した値にする。
この実施の形態では、ステップS9108〜S9110の処理が実行されることによって、万一、図柄確定指定コマンドを受信できなかった場合であっても、変動パターンコマンド、大当り開始指定コマンドまたは客待ちデモ指定コマンドを受信していれば、第4図柄の変動表示を停止することができる。従って、図柄確定指定コマンドを取りこぼして、特別図柄や演出図柄の変動表示が終了しているにもかかわらず、第4図柄の変動表示が継続したままとなるような不自然な演出が継続することを防止することができる。
図84は、第4図柄プロセス処理における第4図柄変動停止処理(ステップS902)を示すフローチャートである。第4図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、まず、第4図柄表示領域9c,9dにおいてステップS9100Cで決定した停止図柄を停止表示させる(ステップS9201)。例えば、15ラウンドの大当り(確変大当り、通常大当り)である場合には、第4図柄表示領域9c,9dにおいて所定の大当り用の表示色(例えば、赤色)の表示を点灯状態とする。また、2ラウンドの当り(突然確変大当り、小当り)である場合には、第4図柄表示領域9c,9dにおいて所定の2ラウンド当り用の表示色(例えば、黄色)の表示を点灯状態とする。また、はずれである場合には、第4図柄表示領域9c,9dにおいてはずれ用の表示色(例えば、青色)の表示を点灯状態とする。
なお、ステップS9201で停止表示された第4図柄の停止図柄は、次の変動表示が開始されるまで継続して第4図柄表示領域9c,9dに表示される。
そして、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセスフラグの値を第4図柄変動開始処理(ステップS900)に対応した値にする(ステップS9202)。
次に、第4図柄の変動表示の態様の具体例について説明する。図85〜図87は、第4図柄の変動表示の態様の具体例を示す説明図である。このうち、図85は、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を行うときの態様を示す。また、図86は、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を行うときの態様を示す。また、図87は、停電復旧したときの第4図柄の変動表示を行うときの態様を示す。
まず、図85を参照して、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を行うときの態様を説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄の変動表示を開始するときに、第1保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS60A参照)。すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数減算指定コマンドを受信したことにもとづいて、第1特別図柄に対応した第4図柄変動表示用のプロセスデータを選択し(ステップS9001,S9002参照)、図85に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示を開始する。この場合、例えば、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて一定の時間間隔で所定の表示色(例えば、青色)の表示を点灯または消灯する制御が行われる(ステップS9009,S9104参照)。なお、この場合、図85に示すように、演出表示装置9において左中右の演出図柄の変動表示も同時に実行される。ただし、演出図柄の変動表示に関しては、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄の変動表示を開始し、変動パターンコマンドで特定される変動時間の計測を開始する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動時間を経過し第1特別図柄の変動表示を停止するときに、図柄確定指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS127参照)。すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて(ステップS9105参照)、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄を停止表示させる(ステップS9201参照)。この場合、例えば、はずれである場合には、図85(A)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて所定のはずれ用の表示色(例えば、青色)の表示が点灯したままの状態となる。また、例えば、大当りである場合には、図85(B)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて所定の大当り用の表示色(例えば、赤色)の表示が点灯したままの状態となる。なお、この場合、図85に示すように、演出表示装置9において演出図柄の停止図柄も同時に停止表示される。ただし、演出図柄の変動表示に関しては、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドにかかわらず、計測する変動時間がタイムアウトしたことにもとづいて、演出図柄の変動表示を停止し、演出図柄の停止図柄を停止表示させる。
次に、図86を参照して、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を行うときの態様を説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2特別図柄の変動表示を開始するときに、第2保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS60A参照)。すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2保留記憶数減算指定コマンドを受信したことにもとづいて、第2特別図柄に対応した第4図柄変動表示用のプロセスデータを選択し(ステップS9003,S9004参照)、図86に示すように、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて第4図柄の変動表示を開始する。この場合、例えば、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて一定の時間間隔で所定の表示色(例えば、青色)の表示を点灯または消灯する制御が行われる(ステップS9009,S9104参照)。なお、この場合、図86に示すように、演出表示装置9において左中右の演出図柄の変動表示も同時に実行される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動時間を経過し第1特別図柄の変動表示を停止するときに、図柄確定指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS127参照)。すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて(ステップS9105参照)、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて第4図柄の停止図柄を停止表示させる(ステップS9201参照)。この場合、例えば、はずれである場合には、図86(A)に示すように、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて所定のはずれ用の表示色(例えば、青色)の表示が点灯したままの状態となる。また、例えば、大当りである場合には、図86(B)に示すように、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて所定の大当り用の表示色(例えば、赤色)の表示が点灯したままの状態となる。なお、この場合、図86に示すように、演出表示装置9において演出図柄の停止図柄も同時に停止表示される。
次に、図87を参照して、停電復旧時に第4図柄の変動表示を行うときの態様を説明する。変動表示中に遊技機への電源供給が停止した後に電源供給が再開すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、停電復旧指定コマンドとともに、バックアップRAM領域に保存していた表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS43,S44参照)。すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図87に示すように、演出表示装置9に停電復旧画面を表示させるとともに、表示結果指定コマンドを受信したことにもとづいて、停電復旧時の第4図柄変動表示用のプロセスデータを選択し(ステップS9005,S9006参照)、図87に示すように、両方の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の変動表示を開始する。この場合、例えば、両方の第4図柄表示領域9c,9dにおいて一定の時間間隔で所定の表示色(例えば、青色)の表示を点灯または消灯する制御が行われる(ステップS9009,S9104参照)。なお、停電復旧した場合には、図87に示すように、演出表示装置9において左中右の演出図柄の変動表示は実行されない。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、バックアップRAM領域に保存していた変動時間タイマがタイムアウト(変動時間を経過)し特別図柄の変動表示を停止するときに、図柄確定指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS127参照)。すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて(ステップS9105参照)、両方の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の停止図柄を停止表示させる(ステップS9201参照)。この場合、例えば、はずれである場合には、図87(A)に示すように、両方の第4図柄表示領域9c,9dにおいて所定のはずれ用の表示色(例えば、青色)の表示が点灯したままの状態となる。また、例えば、大当りである場合には、図87(B)に示すように、両方の第4図柄表示領域9c,9dにおいて所定の大当り用の表示色(例えば、赤色)の表示が点灯したままの状態となる。なお、停電復旧した場合には、図87に示すように、演出表示装置9において演出図柄の停止図柄は停止表示されない。
なお、図87に示す例では、停電復旧した場合に両方の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の変動表示を行う場合を示したが、第1特別図柄または第2特別図柄のうちのいずれか対応する方の第4図柄表示領域9c,9dの第4図柄の変動表示のみを行い停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
次に、演出表示装置9に設けられた可動部材78の可動態様について説明する。図88は、可動部材の可動態様の具体例を示す説明図である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、擬似連の演出や予告演出を実行する場合に、モータ86を駆動させることによって可動部材78を可動させたり、モータ87を駆動させることによって演出羽根役物79a,79bを可動させる演出を実行する(ステップS8015,S8105参照)。図88に示す例では、一例として、擬似連の演出が実行される場合に可動部材78を可動させる演出が実行される場合が示されている。
なお、図88に示す例では、擬似連の演出において可動部材78や演出羽根役物79a,79bを可動させる場合を示しているが、擬似連にかぎらず、他の演出に連動させて可動部材78や演出羽根役物79a,79bを可動させるようにしてもよい。例えば、連続予告演出の一部として可動部材78や演出羽根役物79a,79bを可動させてもよく、連続予告演出以外の予告演出の一部として可動部材78や演出羽根役物79a,79bを可動させてもよい。
図88(B),(E)に示すように、この実施の形態では、可動部材78は、可動状態において演出表示装置9の演出図柄を表示する表示領域の一部を遮蔽するものの、第4図柄表示領域9c,9dについては遮蔽しない位置に配置されている。そのように配置されていることによって、可動部材78が可動状態となり、演出表示装置9の表示領域の一部が遮蔽された場合であっても、少なくとも第4図柄の表示状態については確認することができ、現在の状態が変動表示中であるか否かが認識できない状態となることを防止することができる。
なお、演出表示装置9の演出図柄を表示する表示領域の一部を遮蔽するのではなく全体を遮蔽するような可動部材を設けて演出を行うようにしてもよい。図89は、可動部材の可動態様の他の具体例を示す説明図である。図89に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、変動表示中に、ゲートの形状を模した可動部材(なお、シャッターの形状を模した可動部材などであってもよい。)を表示画面の左右から可動させ、演出図柄を表示する表示領域の全体を覆うような演出を行う。そのような場合であっても、図89に示すように、少なくとも第4図柄表示領域9c,9dについては遮蔽することがないような態様で可動部材が配置されていればよい。そのように構成すれば、少なくとも第4図柄の表示状態については確認することができ、現在の状態が変動表示中であるか否かが認識できない状態となることを防止することができる。
なお、少なくとも第4図柄の変動表示中に第4図柄表示領域9c,9dを遮蔽しないように制御する場合であれば、第4図柄表示領域9c,9dを遮蔽可能な位置や態様で可動部材が配置されていてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動表示中でない場合にのみ可動部材を可動させて第4図柄表示領域9c,9dを遮蔽する場合があるようにし、第4図柄の変動表示の実行中である場合には可動部材の可動を禁止して第4図柄表示領域9c,9dを遮蔽することがないように制御すればよい。また、いずれか一方の第4図柄表示領域における第4図柄の変動表示の実行中である場合、変動表示を実行していない方の他方の第4図柄表示領域については可動部材で遮蔽してもかまわない。例えば、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示を実行中である場合には、他方の第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dについては変動表示中ではないのであるから可動部材によって遮蔽されてもよい。
次に、連続予告演出の演出態様の具体例について説明する。図90〜図93は、連続予告演出の演出態様の具体例を示す説明図である。このうち、図90は、「図柄変動時の変動形態の変化」の連続予告演出の演出態様の具体例を示す。また、図91は、「モード移行」の連続予告演出の演出態様の具体例を示す。また、図92は、「カウントダウン」の連続予告演出の演出態様の具体例を示す。また、図93は、「保留球変化」の連続予告演出の演出態様の具体例を示す。なお、図90〜図93において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。また、図90〜図93に示す例では、第1始動入賞口13への始動入賞に対して入賞時判定を行い、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに連続予告演出を行う場合を示しているが、第2始動入賞口14への始動入賞に対して入賞時判定を行い、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに連続予告演出を行う場合も同様の演出態様で連続予告演出が実行される。
まず、図90を参照して「図柄変動時の変動形態の変化」の連続予告演出の演出態様の具体例を説明する。図90に示す例では、まず、図90(1)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図90(2)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて入賞時演出処理を実行する(ステップS209A参照)。そして、入賞時判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS210A参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて、連続予告演出の実行を決定する(ステップS6015参照)とともに連続予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」を決定したものとする(ステップS6018参照)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1保留記憶数加算指定コマンドを送信し(ステップS210A参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図90(2)に示すように、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドにもとづいて、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1増やす(ステップS653参照)。そして、図90(3)に示すように、変動時間が終了してはずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS8301参照)。なお、図90(1)(2)に示すように、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示も実行される(ステップS9009,S9104参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図90(3)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される(ステップS9201参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数減算指定コマンドや、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンドを受信して、図90(4)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS656参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」が決定されていることにもとづいて、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定する。そして、図90(5)に示すように、変動時間が終了してチャンス目図柄を停止表示する(ステップS8301参照)。なお、図90(4)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される(ステップS9009,S9104参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図90(5)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される(ステップS9201参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数減算指定コマンドや、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンドを受信して、図90(6)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS656参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」が決定されていることにもとづいて、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定する。また、図90(6)に示すように、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行う(ステップS8108参照)。なお、演出図柄の変動開始時に行う所定演出は、図90に示す態様のものにかぎらず、例えば、演出表示装置9の上方、下方または側方に設けられた可動部材(例えば、キャラクタなどを模した形状の可動物)を変動開始時に可動させたり、変動開始時に所定のランプの点灯または点滅表示を行ったりしてもよい。また、例えば、演出図柄の変動開始時に図柄の変動の開始のさせ方を通常と異ならせてもよい。例えば、左中右の演出図柄を通常は同時に変動開始させているものを左中右の演出図柄の変動をそれぞれ異なるタイミングで開始させたり、一度上方向(または下方向)に変動を開始するように見せて下方向(または上方向)に変動を開始するようにしてもよい。また、逆に、図90(5)において図柄の変動の停止のさせ方を通常と異ならせてもよい。例えば、通常は左、右、中の順に図柄を停止させているのを左、中、右の順に図柄を停止させるなど図柄の停止順などを通常と異ならせてもよい。
そして、図90(7)に示すように、演出図柄の変動表示を実行し(ステップS8105参照)、図90(8)に示すように、変動時間が終了してチャンス目図柄を停止表示する(ステップS8301参照)。なお、図90(6)(7)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される(ステップS9009,S9104参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図90(8)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される(ステップS9201参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数減算指定コマンドや、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンドを受信して、図90(9)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS656参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」が決定されていることにもとづいて、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定する。また、図90(9)に示すように、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行う(ステップS8108参照)。なお、図90(9)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される(ステップS9009,S9104参照)。
以降、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまで、同様の演出態様で連続予告演出が実行される。なお、さらに、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示を実行する際にも同様の演出態様の予告演出を実行するようにしてもよい。
また、図90に示すように、演出図柄の変動表示の実行中には、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいても第4図柄の変動表示が実行され、演出図柄の停止図柄が停止表示されると、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいても第4図柄の停止図柄が停止表示される。そして、次の変動表示が開始されるまで第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいても第4図柄の停止図柄が継続して表示されたままの状態となる。従って、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cには、常に第4図柄の変動表示がされているか、もしくは第4図柄の停止図柄が停止表示されている。なお、このことは、以下に示す図91〜図93の演出態様で連続予告演出を実行する場合も同様である。また、大当り遊技状態に移行している場合には、第4図柄表示領域における表示を行わないようにしてもよい。
次に、図91を参照して「モード移行」の連続予告演出の演出態様の具体例を説明する。図91に示す例では、まず、図91(1)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図91(2)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて入賞時演出処理を実行する(ステップS209A参照)。そして、入賞時判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS210A参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて、連続予告演出の実行を決定する(ステップS6015参照)とともに連続予告演出の演出態様として「モード移行」を決定したものとする(ステップS6018参照)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1保留記憶数加算指定コマンドを送信し(ステップS210A参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図91(2)に示すように、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドにもとづいて、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1増やす(ステップS653参照)。そして、図91(3)に示すように、変動時間が終了してはずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS8301参照)。なお、図91(1)(2)に示すように、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示も実行される(ステップS9009,S9104参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図91(3)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される(ステップS9201参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数減算指定コマンドや、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンドを受信して、図91(4)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS656参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出の演出態様として「モード移行」が決定されていることにもとづいて、図91(4)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の表示画面において現在表示されている背景画面の側方から別の背景画面が割り込んできて2つの背景画面がせめぎあうような態様の演出(例えば、海の背景画面と山の背景画面とがせめぎあうような態様の演出)が実行される(ステップS8108参照)。そして、変動時間が終了して、図91(5)に示すように、最終的に元の背景画面に押し戻されるような態様の演出が実行され(ステップS8108参照)、最終停止図柄(図91(5)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8301参照)。なお、図91(4)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される(ステップS9009,S9104参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図91(5)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される(ステップS9201参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数減算指定コマンドや、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンドを受信して、図91(6)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS656参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出態様として「モード移行」が決定されていることにもとづいて、図91(6)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の表示画面において現在表示されている背景画面の側方から別の背景画面が割り込んできて2つの背景画面がせめぎあうような態様の演出(例えば、海の背景画面と山の背景画面とがせめぎあうような態様の演出)が実行される(ステップS8108参照)。そして、変動時間が終了して、図91(7)に示すように、最終的に元の背景画面に押し戻されるような態様の演出が実行され(ステップS8108参照)、最終停止図柄(図91(7)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8301参照)。なお、図91(6)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される(ステップS9009,S9104参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図91(7)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される(ステップS9201参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数減算指定コマンドや、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンドを受信して、図91(8)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS656参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出態様として「モード移行」が決定されていることにもとづいて、図91(8)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の表示画面において現在表示されている背景画面の側方から別の背景画面が割り込んできて2つの背景画面がせめぎあうような態様の演出(例えば、海の背景画面と山の背景画面とがせめぎあうような態様の演出)が実行される(ステップS8108参照)。そして、変動時間が終了して、図91(9)に示すように、最終的に元の背景画面に押し戻されるような態様の演出が実行され(ステップS8108参照)、最終停止図柄(図91(9)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8301参照)。なお、図91(8)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される(ステップS9009,S9104参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図91(9)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される(ステップS9201参照)。
以上の態様で、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまで、同様の演出態様で連続予告演出が実行される。なお、さらに、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示を実行する際にも同様の演出態様の予告演出を実行するようにしてもよい。この場合、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示の表示結果が「大当り」となる場合には、例えば、2つの背景画面がせめぎあうような態様の演出を行った後に、最終的に側方から割り込んできた方の背景画面が勝って背景画面が切り替わるとともに、最終停止図柄として大当り図柄を停止表示するようにしてもよい。また、「モード移行」の連続予告演出の態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、変動表示ごとに変動終了時に元の背景画面に押し戻されるようにするのではなく、変動表示ごとに背景画面が変化していく態様の演出を実行するようにしてもよい。
次に、図92を参照して「カウントダウン」の連続予告演出の演出態様の具体例を説明する。図92に示す例では、まず、図92(1)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図92(2)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて入賞時演出処理を実行する(ステップS209A参照)。そして、入賞時判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS210A参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて、連続予告演出の実行を決定する(ステップS6015参照)とともに連続予告演出の演出態様として「カウントダウン」を決定したものとする(ステップS6018参照)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1保留記憶数加算指定コマンドを送信し(ステップS210A参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図92(2)に示すように、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドにもとづいて、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1増やす(ステップS653参照)。そして、図92(3)に示すように、変動時間が終了してはずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS8301参照)。なお、図92(1)(2)に示すように、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示も実行される(ステップS9009,S9104参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図92(3)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される(ステップS9201参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数減算指定コマンドや、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンドを受信して、図92(4)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS656参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出の演出態様として「カウントダウン」が決定されていることにもとづいて、図92(4)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の表示画面において「カウント3!」などの文字列を表示してカウントダウンを開始したかのような態様の演出が実行される(ステップS8108参照)。そして、変動時間が終了して、図92(5)に示すように、最終停止図柄(図92(5)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8301参照)。なお、図92(4)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される(ステップS9009,S9104参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図92(5)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される(ステップS9201参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数減算指定コマンドや、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンドを受信して、図92(6)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS656参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出態様として「カウントダウン」が決定されていることにもとづいて、図92(6)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の表示画面において「カウント2!」などの文字列を表示して継続してカウントダウンしているような態様の演出が実行される(ステップS8108参照)。そして、変動時間が終了して、図92(7)に示すように、最終停止図柄(図92(7)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8301参照)。なお、図92(6)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される(ステップS9009,S9104参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図92(7)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される(ステップS9201参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数減算指定コマンドや、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンドを受信して、図92(8)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS656参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出態様として「カウントダウン」が決定されていることにもとづいて、図92(8)に示すように、演出図柄の変動表示中に、演出表示装置9の表示画面において「カウント1!」などの文字列を表示して継続してカウントダウンしているような態様の演出が実行される(ステップS8108参照)。そして、変動時間が終了して、図92(9)に示すように、最終停止図柄(図92(9)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8301参照)。なお、図92(8)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される(ステップS9009,S9104参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図92(9)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される(ステップS9201参照)。
以上の態様で、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまで、同様の演出態様で連続予告演出が実行される。
次に、図93を参照して「保留球変化」の連続予告演出の演出態様の具体例を説明する。図93に示す例では、まず、図93(1)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図93(2)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて入賞時演出処理を実行する(ステップS209A参照)。そして、入賞時判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS210A参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて、連続予告演出の実行を決定する(ステップS6015参照)とともに連続予告演出の演出態様として「保留球変化」を決定したものとする(ステップS6018参照)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1保留記憶数加算指定コマンドを送信し(ステップS210A参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図93(2)に示すように、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドにもとづいて、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1増やす(ステップS653参照)。そして、図93(3)に示すように、変動時間が終了してはずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS8301参照)。なお、図93(1)(2)に示すように、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示も実行される(ステップS9009,S9104参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図93(3)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される(ステップS9201参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数減算指定コマンドや、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンドを受信して、図93(4)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS656参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出の演出態様として「保留球変化」が決定されていることにもとづいて、図93(4)に示すように、演出図柄の変動表示中に、第1保留記憶表示部18cにおいて入賞時判定の対象となった第1保留記憶数の表示を通常とは異なる態様の表示(図93(4)に示す例では星形表示)に変更する(ステップS8108参照)。なお、図93に示す例では、入賞時判定を行った後、次に開始される変動表示時から「保留球変化」の演出態様の連続予告演出を開始する場合を示しているが、入賞時判定結果指定コマンドを受信したときに(始動入賞が発生したタイミングで)、入賞時判定の対象となった第1保留記憶数の表示を通常とは異なる態様の表示に変更して連続予告演出を開始するようにしてもよい。そして、変動時間が終了して、図93(5)に示すように、最終停止図柄(図93(5)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8301参照)。なお、図93(5)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおいて入賞時判定の対象となった第1保留記憶数の表示については、継続して通常とは異なる態様の表示(図93(5)に示す例では星形表示)とする。なお、図93(4)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される(ステップS9009,S9104参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図93(5)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される(ステップS9201参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数減算指定コマンドや、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンドを受信して、図93(6)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS656参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出態様として「保留球変化」が決定されていることにもとづいて、図93(6)に示すように、演出図柄の変動表示中に、第1保留記憶表示部18cにおいて入賞時判定の対象となった第1保留記憶数の表示を通常とは異なる態様の表示(図93(6)に示す例では星形表示)を継続する(ステップS8108参照)。そして、変動時間が終了して、図93(7)に示すように、最終停止図柄(図93(7)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8301参照)。なお、図93(7)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおいて入賞時判定の対象となった第1保留記憶数の表示については、継続して通常とは異なる態様の表示(図93(7)に示す例では星形表示)とする。なお、図93(6)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される(ステップS9009,S9104参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図93(7)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される(ステップS9201参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数減算指定コマンドや、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンドを受信して、図93(8)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS656参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出態様として「保留球変化」が決定されていることにもとづいて、図93(8)に示すように、演出図柄の変動表示中に、第1保留記憶表示部18cにおいて入賞時判定の対象となった第1保留記憶数の表示を通常とは異なる態様の表示(図93(8)に示す例では星形表示)を継続する(ステップS8108参照)。そして、変動時間が終了して、図93(9)に示すように、最終停止図柄(図93(9)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8301参照)。なお、図93(9)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおいて入賞時判定の対象となった第1保留記憶数の表示については、継続して通常とは異なる態様の表示(図93(9)に示す例では星形表示)とする。なお、図93(8)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される(ステップS9009,S9104参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図93(9)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される(ステップS9201参照)。
以上の態様で、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまで、同様の演出態様で連続予告演出が実行される。
また、この実施の形態では、変動パターンとして擬似連を伴う変動パターン(図31に示す非リーチPA1−4、ノーマルPB2−1、ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1、スーパーPA3−2、ノーマルPB2−3、ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3、スーパーPA3−4、特殊PG1−3)が決定された場合には、演出図柄の変動表示中に擬似連の演出が実行される場合がある。図94は、擬似連の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図94において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。また、図94に示す例では、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに擬似連を行う場合を示しているが、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに擬似連を行う場合も同様の演出態様で擬似連が実行される。
図94に示す例では、まず、図94(1)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図94(2)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて、第1保留記憶数加算指定コマンドを送信する(ステップS210A参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図94(2)に示すように、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドにもとづいて、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1増やす(ステップS653参照)。そして、図94(3)に示すように、変動時間が終了してはずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS8301参照)。なお、図94(1)(2)に示すように、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示も実行される(ステップS9009,S9104参照)。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図94(3)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される(ステップS9201参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数減算指定コマンドや、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンドを受信して、図94(4)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を1減らし(ステップS656参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、擬似連を伴う変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信したものとする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、擬似連を伴う変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、演出図柄の仮停止図柄としてチャンス目図柄を決定する。そして、図94(5)に示すように、仮停止図柄の仮停止タイミングとなると、チャンス目図柄を仮停止表示する。なお、図94(4)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される(ステップS9009,S9104参照)。また、図94(5)では、変動を停止する場合ではないので、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて、停止図柄を停止表示することなく、継続して第4図柄の変動表示が実行される(ステップS9009,S9104参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図94(6)に示すように、演出図柄の再変動を開始する。この場合、図94(6)に示すように、演出図柄の再変動の開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行う。なお、再変動の開始時に行う所定演出は、図94に示す態様のものにかぎらず、例えば、演出表示装置9の上方、下方または側方に設けられた可動部材(例えば、キャラクタなどを模した形状の可動物)を再変動の開始時に可動させたり、再変動の開始時に所定のランプの点灯または点滅表示を行ったりしてもよい。また、例えば、再変動の開始時に図柄の変動の開始のさせ方を通常と異ならせてもよい。例えば、左中右の演出図柄を通常は同時に変動開始させているものを左中右の演出図柄の変動をそれぞれ異なるタイミングで開始させたり、一度上方向(または下方向)に変動を開始するように見せて下方向(または上方向)に変動を開始するようにしてもよい。また、逆に、図94(5)において図柄の変動の仮停止のさせ方を通常と異ならせてもよい。例えば、通常は左、右、中の順に図柄を停止させているのを左、中、右の順に図柄を仮停止させるなど図柄の仮停止順などを通常と異ならせてもよい。なお、新たな変動を開始する場合ではないので、図94(6)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示は変化しない。
そして、図94(7)に示すように、演出図柄の変動表示を実行し(ステップS8105参照)、図94(8)に示すように、次の仮停止図柄の仮停止タイミングとなると、チャンス目図柄を仮停止表示する。また、変動を停止する場合ではないので、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて、停止図柄を停止表示することなく、継続して第4図柄の変動表示が実行される(ステップS9009,S9104参照)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図94(9)に示すように、演出図柄の再変動を開始する。この場合、図94(9)に示すように、演出図柄の再変動の開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行う。
以上の態様でチャンス目図柄の仮停止表示と再変動とが繰り返し実行されることによって擬似連の演出が実行される。このように、この実施の形態では、図90に示す「図柄変動時の変動形態の変化」の連続予告演出と図94に示す擬似連の演出とが共通の演出態様で実行される。従って、同じ態様の演出が実行される場合であっても、遊技者に対して連続予告演出かもしれないし擬似連かもしれないとの期待感を与えることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、連続予告演出の実行タイミングについて説明する。図95は、連続予告演出の実行タイミングを示す説明図である。図95に示す例では、特別図柄および演出図柄の変動表示中に新たな始動入賞が発生した場合を示している。なお、図95に示す例では、一例として、「図柄変動時の変動形態の変化」の連続予告演出を実行する場合を示しているが、他の演出態様の連続予告演出を実行する場合の実行タイミングも同様である。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への新たな始動入賞を検出すると(ステップS311,S313参照)、入賞時演出処理(ステップS209A,S209B参照)を実行し入賞時判定を行う。なお、図95に示す例では、演出図柄の変動表示A中に新たな始動入賞があり入賞時判定を行ったものとする。また、第1始動入賞口13への新たな始動入賞を検出した場合には、高ベース状態(確変状態や時短状態)でなく、大当り遊技状態でもないことを条件に(ステップS207A,S208A参照)、入賞時演出処理を実行し入賞時判定を行う。そして、入賞時判定の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドおよび保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する(ステップS210A,S210B参照)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、保留記憶数加算指定コマンドを受信したことにもとづいて保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数)を1加算する(ステップS651,S652,S654,S655参照)。図95に示す例では、入賞時判定結果指定コマンドおよび保留記憶数加算指定コマンドの受信前の保留記憶数が3であったものとし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、保留記憶数加算指定コマンドを受信したことにもとづいて保留記憶数保存領域(第1保留記憶数保存領域または第2保留記憶数保存領域)に格納する保留記憶数を1加算して4とする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した入賞時判定結果指定コマンドにもとづいて連続予告演出決定処理を実行し(ステップS800A参照)、連続予告演出態様決定処理(ステップS6018参照)で連続予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」を決定したものとする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現在の保留記憶数(図95に示す例では「4」)を変動回数カウンタにセットする(ステップS6020参照)。その後、変動表示Aの変動時間が終了すると、変動回数カウンタの値を1減算して3とする(ステップS8306参照)。
次いで、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)や、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンドを受信して、次の変動表示Bを開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出態様決定処理(ステップS6018参照)で連続予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」を決定したことにもとづいて、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定したものとする。そして、変動表示Bの変動時間が終了して、図95に示すように、チャンス目図柄aを停止表示する(ステップS8301参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動回数カウンタの値を1減算して2とする(ステップS8306参照)。なお、この実施の形態では、図95に示すように、変動表示A中に新たに始動入賞が発生して連続予告演出を実行することに決定した場合に、次の変動表示Bから連続予告演出を開始する場合を示しているが、実行中の変動表示Aから直ちに連続予告演出を開始する(例えば、変動表示Aの変動停止時にチャンス目図柄を停止表示して連続予告演出を開始する)ようにしてもよい。
さらに次の変動表示Cを開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動回数カウンタの値が2であることにもとづいて、図95に示すように、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出bを行う(ステップS8108参照)ことによって、連続予告演出を継続して実行する。そして、変動表示Cの変動時間が終了して、図95に示すように、チャンス目図柄bを停止表示する(ステップS8301参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動回数カウンタの値を1減算して1とする(ステップS8306参照)。
さらに次の変動表示Dを開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動回数カウンタの値が1であることにもとづいて、図95に示すように、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出cを行う(ステップS8108参照)ことによって、連続予告演出を継続して実行する。そして、変動表示Dの変動時間が終了して、図95に示すように、チャンス目図柄cを停止表示する(ステップS8301参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動回数カウンタの値を1減算して0とする(ステップS8306参照)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動回数カウンタの値が0になったことにもとづいて、セットされている連続予告実行中フラグをリセットして(ステップS8307,S8308参照)、連続予告演出を終了する。
なお、この実施の形態では、図95に示すように、入賞時判定の対象となった変動表示Eの1つ前の変動表示Dまでにおいて、その変動表示中に連続予告演出を行う場合を示しているが、入賞時判定の対象となった変動表示E中においても連続予告演出を実行するようにしてもよい。なお、この実施の形態では、入賞時判定の対象となった変動表示Eにおいては連続予告演出を実行しないようにしているので、1つの変動表示E中に連続予告演出とスーパーリーチの演出との両方が実行されて、演出が慌ただしく不自然になることを防止している(特に、変動表示の終了間際に演出が慌ただしくなることを確実に防止している)。なお、入賞時判定の対象となった変動表示E中においても連続予告演出を実行する場合には、その変動表示E中のスーパーリーチの演出が実行される前に連続予告演出を実行し、連続予告演出が終了した後にスーパーリーチの演出を実行するようにすればよい。
また、この実施の形態では、遊技状態が通常状態(低ベース状態)である場合には可変入賞球装置15が開放状態となる頻度が極めて低く、遊技状態が確変状態や時短状態(高ベース状態)である場合には可変入賞球装置が開放状態となる頻度が高められる。そのため、遊技状態が通常状態である場合には、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞することは希であり、主として第1特別図柄の変動表示が連続して実行される。また、遊技状態が確変状態や時短状態である場合には、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞する頻度が高くなるとともに、第2特別図柄の変動表示が優先実行されることから、主として第2特別図柄の変動表示が連続して実行される。しかし、遊技状態が通常状態である場合であっても、低い頻度であるものの第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞し、第2特別図柄の変動表示が実行される場合がある。この場合、第1始動入賞口13への始動入賞に対する入賞時判定結果にもとづいて連続予告演出を実行している途中に第2始動入賞口14への始動入賞があると、連続予告演出の途中で第2特別図柄の変動表示が割り込んでくることになる。そこで、この実施の形態では、連続予告演出の途中で第2特別図柄の変動表示が割り込む場合には連続予告演出を中断するように制御する。
以下、連続予告演出を中断する場合の演出タイミングについて説明する。図96および図97は、連続予告演出を中断する場合の演出タイミングを示す説明図である。このうち、図96は、第1始動入賞口13への始動入賞に対して入賞時判定で「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」と判定したことにもとづいて実行している連続予告演出を中断する場合の演出タイミングを示す。また、図97は、第1始動入賞口13への始動入賞に対して入賞時判定で「非リーチはずれ」と判定したことにもとづいて実行している連続予告演出を中断する場合の演出タイミングを示す。
なお、図96および図97に示す例では、一例として、「図柄変動時の変動形態の変化」の連続予告演出を実行する場合を示しているが、他の演出態様の連続予告演出を実行する場合の演出タイミングも同様である。また、図96および図97に示す例において、連続予告演出の実行中における第2始動入賞口14への始動入賞は、変動表示結果として非リーチはずれまたはリーチはずれと決定されるものとする。
まず、図96を参照して、第1始動入賞口13への始動入賞に対して入賞時判定で「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」と判定したことにもとづいて実行している連続予告演出を中断する場合の演出タイミングを説明する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口13への新たな始動入賞を検出すると(ステップS311参照)、入賞時演出処理(ステップS209A参照)を実行し入賞時判定を行う。なお、図96に示す例では、演出図柄の変動表示A中に新たな始動入賞があり入賞時判定を行ったものとする。そして、「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」になると判定すると、入賞時判定結果指定コマンドおよび第1保留記憶数加算指定コマンドを送信する(ステップS210A参照)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数加算指定コマンドを受信したことにもとづいて第1保留記憶数を1加算する(ステップS651,S652参照)。図96に示す例では、入賞時判定結果指定コマンドおよび第1保留記憶数加算指定コマンドの受信前の保留記憶数が3であったものとし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数加算指定コマンドを受信したことにもとづいて第1保留記憶数保存領域に格納する保留記憶数を1加算して4とする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した入賞時判定結果指定コマンドにもとづいて連続予告演出決定処理を実行し(ステップS800A参照)、連続予告演出態様決定処理(ステップS6018参照)で連続予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」を決定したものとする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現在の保留記憶数(図96に示す例では「4」)を変動回数カウンタにセットする(ステップS6020参照)。その後、変動表示Aの変動時間が終了すると、変動回数カウンタの値を1減算して3とする(ステップS8306参照)。
次いで、第1保留記憶数減算指定コマンドや、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンドを受信して、次の変動表示Bを開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出態様決定処理(ステップS6018参照)で連続予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」を決定したことにもとづいて、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定したものとする。そして、変動表示Bの変動時間が終了して、図96に示すように、チャンス目図柄aを停止表示する(ステップS8301参照)。
さらに次の変動表示Cを開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図96に示すように、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出bを行う(ステップS8108参照)ことによって、連続予告演出を継続して実行する。そして、変動表示Cの変動時間が終了して、図96に示すように、チャンス目図柄bを停止表示する(ステップS8301参照)。
ここで、図96に示すように、連続予告演出の実行中(変動表示Cの実行中)に第2始動入賞口14への始動入賞が発生したとする。このような場合、この実施の形態では、図96に示すように、第2特別図柄の変動表示fが優先して実行されてしまう。そこで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出の実行中であっても第2特別図柄の変動表示fが実行される場合には、図96に示すように、連続予告中断中フラグをセットし連続予告演出を中断するように制御する(ステップS8003,S8004参照)。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出の中断中に、第2特別図柄の変動表示fに同期して演出図柄の変動表示Fを行う場合には、その変動表示F中には他の予告演出を実行しないように制御する(ステップS8011のY参照)。
そして、第2特別図柄の変動表示fを終了して、第1特別図柄の変動表示が実行される状態に復帰すると、連続予告中断中フラグをリセットし(ステップS8006参照)、図96に示すように、残りの連続予告演出を再開する。具体的には、図96に示すように、次の第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示Dを開始するときに、演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出cを行う(ステップS8108参照)ことによって、連続予告演出を再開する。そして、変動表示Dの変動時間が終了して、図96に示すように、チャンス目図柄cを停止表示する(ステップS8301参照)。
次に、図97を参照して、第1始動入賞口13への始動入賞に対して入賞時判定で「非リーチはずれ」と判定したことにもとづいて実行している連続予告演出を中断する場合の演出タイミングを説明する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口13への新たな始動入賞を検出すると(ステップS311参照)、入賞時演出処理(ステップS209A参照)を実行し入賞時判定を行う。なお、図97に示す例では、演出図柄の変動表示A中に新たな始動入賞があり入賞時判定を行ったものとする。そして、「非リーチはずれ」になると判定すると、入賞時判定結果指定コマンドおよび第1保留記憶数加算指定コマンドを送信する(ステップS210A参照)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数加算指定コマンドを受信したことにもとづいて第1保留記憶数を1加算する(ステップS651,S652参照)。図97に示す例では、入賞時判定結果指定コマンドおよび第1保留記憶数加算指定コマンドの受信前の保留記憶数が3であったものとし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数加算指定コマンドを受信したことにもとづいて第1保留記憶数保存領域に格納する保留記憶数を1加算して4とする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した入賞時判定結果指定コマンドにもとづいて連続予告演出決定処理を実行し(ステップS800A参照)、連続予告演出態様決定処理(ステップS6018参照)で連続予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」を決定したものとする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現在の保留記憶数(図97に示す例では「4」)を変動回数カウンタにセットする(ステップS6020参照)。その後、変動表示Aの変動時間が終了すると、変動回数カウンタの値を1減算して3とする(ステップS8306参照)。
次いで、第1保留記憶数減算指定コマンドや、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンドを受信して、次の変動表示Bを開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出態様決定処理(ステップS6018参照)で連続予告演出の演出態様として「図柄変動時の変動形態の変化」を決定したことにもとづいて、演出図柄の停止図柄としてチャンス目図柄を決定したものとする。そして、変動表示Bの変動時間が終了して、図97に示すように、チャンス目図柄aを停止表示する(ステップS8301参照)。
さらに次の変動表示Cを開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図97に示すように、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出bを行う(ステップS8108参照)ことによって、連続予告演出を継続して実行する。そして、変動表示Cの変動時間が終了して、図97に示すように、チャンス目図柄bを停止表示する(ステップS8301参照)。
ここで、図97に示すように、連続予告演出の実行中(変動表示Cの実行中)に第2始動入賞口14への始動入賞が発生したとする。このような場合、この実施の形態では、図97に示すように、第2特別図柄の変動表示fが優先して実行されてしまう。そこで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出の実行中であっても第2特別図柄の変動表示fが実行される場合には、図97に示すように、連続予告中断中フラグをセットし連続予告演出を中断するように制御する(ステップS8003,S8004参照)。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出の中断中に、第2特別図柄の変動表示fに同期して演出図柄の変動表示Fを行う場合には、その変動表示F中には他の予告演出を実行しないように制御する(ステップS8011のY参照)。
そして、第2特別図柄の変動表示fを終了して、第1特別図柄の変動表示が実行される状態に復帰すると、連続予告中断中フラグをリセットする(ステップS8006参照)とともに、第1はずれ連続予告実行中フラグをリセットし(ステップS8007,S8008参照)、連続予告演出を終了するように制御する。すなわち、連続予告演出の実行理由となった判定結果が「非リーチはずれ」であった場合には、図97に示すように、その連続予告演出を中断した後に、第2特別図柄の変動表示fを終了しても、次の演出図柄の変動表示Dにおいて連続予告演出を再開することなく、そのまま連続予告演出を終了するように制御する。
次に、演出図柄の変動表示および第4図柄の変動表示の演出タイミングについて説明する。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄の変動表示については、受信した変動パターンコマンドで特定される変動時間にもとづいて変動時間タイマを設定し、変動時間タイマがタイムアウトするまで演出図柄の変動表示を行う。一方で、第4図柄の変動表示については、変動時間の計測を行わず、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を停止して停止図柄を停止表示するように制御する。そのように制御することによって、第4図柄については、特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を停止し停止図柄を確定表示することができる。一方で、演出図柄の変動表示については、擬似連や滑り演出などの特定演出、各種の予告演出など多様な演出を伴うものであることから、例えば、変動時間を誤って長く認識して選択された演出を実行している場合に、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて画一的に演出を停止してしまうと、演出が途中で途切れた状態で終了するような事態が生じてしまう可能性がある。また、例えば、変動時間を誤って短く認識して選択された演出を実行している場合に、図柄確定指定コマンドを受信するまで待ってから停止図柄を確定表示するようにしてしまうと、変動表示の演出が終わってから停止図柄が確定表示されるまでに時間が空き、演出が間延びしてしまい不自然な演出となってしまう可能性がある。そこで、この実施の形態では、演出図柄の変動表示については、図柄確定指定コマンドにかかわらず、演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識した変動時間が経過したことにもとづいて演出図柄の変動表示を含む演出を終了するように制御することによって、演出が不自然な状態で終了してしまうような事態を防止ししている。また、図柄確定指定コマンドを受信するまで演出図柄を揺れ変動させるなどの無駄な処理負担が増加することを防止することができる。
図98〜図100は、演出図柄の変動表示および第4図柄の変動表示の演出タイミングを示す説明図である。このうち、図98は、演出制御用マイクロコンピュータ側で誤って変動時間を短く認識してしまった場合の演出タイミングを示している。また、図99は、演出制御用マイクロコンピュータ側で誤って変動時間を長く認識してしまった場合であって、特別図柄の変動表示終了後に次の演出が直ちに開始されない場合の演出タイミングを示している。また、図100は、演出制御用マイクロコンピュータ側で誤って変動時間を長く認識してしまった場合であって、特別図柄の変動表示終了後に次の演出が直ちに開始される場合の演出タイミングを示している。
特別図柄の変動表示が開始されるときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、保留記憶数減算指定コマンドや、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンドを受信して、変動表示を開始する。変動表示を開始する際に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄の変動表示については、変動パターンコマンドで特定される変動時間を変動時間タイマにセットし(ステップS8016参照)、変動時間の計測を開始する。また、第4図柄の変動表示については、開始時コマンド(保留記憶数減算指定コマンド。なお、特別図柄表示器を1つのみ備える場合には、表示結果指定コマンドでもよい。)を受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を開始する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動時間が経過し、特別図柄の変動表示を終了するときに、図柄確定指定コマンドを送信する(ステップS127参照)。すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて(ステップS9105参照)、第4図柄の変動表示を終了し第4図柄の停止図柄を停止表示する(ステップS9201参照)。そのように制御することによって、第4図柄については、特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を停止し停止図柄を停止表示することができる。
一方、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄の変動表示については、計測している変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて(ステップS8109参照)、演出図柄の変動表示を停止し演出図柄の停止図柄を停止表示する(ステップS8301参照)。
ここで、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で把握している変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で把握している変動時間とは同じ筈であるので、通常、演出図柄についても、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が停止され停止図柄が停止表示される筈である。しなしながら、変動パターンコマンドのデータ化けなどの不具合が発生した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動時間を誤って認識してしまう可能性がある。この場合、例えば、誤って変動時間を短く認識してしまった場合には、図98に示すように、変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、特別図柄や第4図柄の変動表示が終了する前に、演出図柄の変動表示が終了し、停止図柄が停止表示される。また、例えば、誤って変動時間を長く認識してしまった場合であって、特別図柄の変動表示終了後に次の演出が直ちに開始されない場合には、図99に示すように、変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、特別図柄や第4図柄の変動表示が終了した後に、演出図柄の変動表示が終了し、停止図柄が停止表示される。さらに、例えば、誤って変動時間を長く認識してしまった場合であって、特別図柄の変動表示終了後に次の演出が直ちに開始される場合には、図100に示すように、変動時間タイマがタイムアウトする前であっても、次の演出を指定する演出制御コマンド(図100に示す例では、変動パターンコマンド。なお、大当り開始指定コマンドや客待ちデモ指定コマンドの場合も同様である。)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動表示を終了し(ステップS614〜S614B,S621〜S621B,S623〜S623B,S663〜S663C参照)、受信した演出制御コマンドで指定された演出に移行する。
次に、乱数回路509の動作タイミングについて説明する。図101は、乱数回路509の動作を説明するためのタイミングチャートである。また、図101(A)では、主基板31に搭載された制御用クロック生成回路111により生成される制御用クロックCCLKを示している。図101(B)では、乱数用クロック生成回路112により生成される乱数用クロックRCLKを示している。なお、図101に示す各種信号は、ハイレベルでオフ状態となりローレベルでオン状態となる負論理の信号であるものとしている。図101(A)および(B)に示すように、制御用クロックCCLKの発振周波数と、乱数用クロックRCLKの発振周波数とは、互いに異なる周波数となっており、また、いずれか一方の発振周波数が他方の発振周波数の整数倍になることがない。
図101(B)に示すように、乱数用クロックRCLKは、タイミングT10、T11、T12、…においてハイレベルからローレベルに立ち下がる。そして、乱数用クロックRCLKは、遊技制御用マイクロコンピュータ560の乱数用外部クロック端子ERCに供給され、図13に示す乱数回路509が備えるクロック用フリップフロップ552におけるクロック端子CKに入力される。クロック用フリップフロップ552は、逆相出力端子(反転出力端子)QバーからD入力端子へとフィードバックされるラッチ用クロックRC0を、クロック端子CKに入力される乱数用クロックRCLKの立ち下がりエッジに応答して取り込み(ラッチして)、正相出力端子(非反転出力端子)Qから乱数更新クロックRGKとして出力する。これにより、乱数更新クロックRGKは、図101(C)に示すように、タイミングT10、T12、T14、…において、ハイレベルからローレベルへと立ち下がり、乱数用クロックRCLKの発振周波数の1/2の発振周波数を有する信号となる。例えば、乱数用クロックRCLKの発振周波数が20MHzであれば、乱数更新クロックRGKの発振周波数は10MHzとなる。そして、乱数用クロックRCLKの発信周波数は制御用クロックCCLKの発振周波数の整数倍にも整数分の1にもならないことから、乱数更新クロックRGKの発振周波数は、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる周波数となる。乱数生成回路553は、例えば乱数更新クロックRGKの立ち下がりエッジに応答して、カウント値順列RCNにおける数値データを更新する。乱数列変更回路555は、乱数列変更設定回路556による乱数更新規則の設定にもとづき、乱数生成回路553から出力されたカウント値順列RCNにおける数値データの更新順を変更したものを、乱数列RSNとして出力する。こうして、乱数列RSNにおける数値データは、例えば図101(D)に示すように、乱数更新クロックRGKの立ち下がりエッジなどに応答して更新される。
このように、乱数用クロック生成回路112により生成される乱数用クロックRCLKの発振周波数と、制御用クロック生成回路111により生成される制御用クロックCCLKの発振周波数とは、互いに異なっており、また、一方の発振周波数が他方の発振周波数の整数倍となることもない。そのため、乱数回路509のクロック用フリップフロップ552により生成される乱数更新クロックRGKやラッチ用クロックRC0の発振周波数は、乱数用クロックRCLKの発振周波数の1/2となるが、制御用クロックCCLKの発振周波数や、制御用クロックCCLKの発振周波数の1/2となる内部システムクロックSCLKの発振周波数とは、異なるものとなる。こうして、制御用クロックCCLKや内部システムクロックSCLKと、乱数更新クロックRGKとに同期が生じることを防ぎ、CPU56の動作タイミングからは、乱数回路509にて乱数生成回路553や乱数列変更回路555により生成される乱数列RSNにおける数値データの更新タイミングを特定することが困難になる。これにより、CPU56の動作タイミングから乱数回路509における乱数値となる数値データの更新動作を解析した結果にもとづく狙い撃ちなどを、確実に防止することができる。
クロック用フリップフロップ552から出力されるラッチ用クロックRC0は、乱数更新クロックRGKの反転信号となり、その発振周波数は乱数更新クロックRGKの発振周波数と同一で、その位相は乱数更新クロックRGKの位相とπ(=180°)だけ異なる。ラッチ用クロックRC0は、分岐点BR1にてラッチ用クロックRC1とラッチ用クロックRC2とに分岐される。したがって、例えば図101(E)に示すように、各ラッチ用クロックRC0、RC1、RC2はいずれも、共通の周期で信号状態が変化する発振信号となる。ラッチ用クロックRC1は、ラッチ用フリップフロップ557Aのクロック端子CKに入力される。ラッチ用クロックRC2は、ラッチ用フリップフロップ557Bのクロック端子CKに入力される。
こうして、ラッチ用クロックRC0を分岐することにより生成されるラッチ用クロックRC1、RC2の発振周波数は、制御用クロックCCLKや内部システムクロックSCLKの発振周波数とは、異なるものとなる。したがって、制御用クロックCCLKや内部システムクロックSCLKと、ラッチ用クロックRC1、RC2とに同期が生じることを防ぎ、CPU56の動作タイミングからは、乱数回路509にて乱数値となる数値データが取り込まれる動作タイミングを特定することが困難になる。これにより、CPU56の動作タイミングから乱数回路509における乱数値となる数値データの取込動作を解析した結果にもとづく狙い撃ちなどを、確実に防止することができる。
ラッチ用フリップフロップ557Aは、ラッチ用クロックRC1の立ち下がりエッジに応答して、第1始動口スイッチ13aから伝送されて入力ポートP0に供給された第1始動入賞信号SS1を取り込み(ラッチして)、始動入賞時ラッチ信号SL1として出力端子Qから出力する。そして、乱数ラッチセレクタ558Aにおける取込方法が入力ポートP0への信号入力に指定されていれば、始動入賞時ラッチ信号SL1が乱数ラッチ信号LL1として出力される。これにより、例えば図101(F)に示すようなタイミングでオフ状態(ハイレベル)とオン状態(ローレベル)とで信号状態が変化する第1始動入賞信号SS1は、ラッチ用クロックRC1が立ち下がるタイミングT11、T13、T15、…にてラッチ用フリップフロップ557Aに取り込まれた後、図101(G)に示すようなタイミングT11、T13で信号状態がオフ状態とオン状態とで変化する乱数ラッチ信号LL1となって、乱数ラッチセレクタ558Aから出力される。ここで、第1始動口スイッチ13aから伝送される第1始動入賞信号SS1は、第1始動入賞口13における遊技球の始動入賞が検出されたときに、オフ状態からオン状態へと変化する。ラッチ用フリップフロップ557Aから乱数ラッチセレクタ558Aを介して出力された乱数ラッチ信号LL1は、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aに供給されて、乱数列変更回路555から出力された乱数列RSNにおける数値データを取得するために用いられる。こうして、ラッチ用フリップフロップ557Aおよび乱数ラッチセレクタ558Aでは、第1始動入賞口13における遊技球の始動入賞が検出されたことにもとづき、ラッチ用クロックRC1を用いて、乱数値となる数値データを取得するための乱数ラッチ信号LL1が、第2始動入賞口14における遊技球の始動入賞が検出された場合とは別個に生成される。
ラッチ用フリップフロップ557Bは、ラッチ用クロックRC2の立ち下がりエッジに応答して、第2始動口スイッチ14aから伝送されて入力ポートP1に供給された第2始動入賞信号SS2を取り込み(ラッチして)、始動入賞時ラッチ信号SL2として出力端子Qから出力する。そして、乱数ラッチセレクタ558Bにおける取込方法が入力ポートP1への信号入力に指定されていれば、始動入賞時ラッチ信号SL2が乱数ラッチ信号LL2として出力される。これにより、例えば図101(I)に示すようなタイミングでオフ状態(ハイレベル)とオン状態(ローレベル)とで信号状態が変化する第2始動入賞信号SS2は、ラッチ用クロックRC2が立ち下がるタイミングT11、T13、T15、…にてラッチ用フリップフロップ557Bに取り込まれた後、図101(J)に示すようなタイミングT13、T15で信号状態がオフ状態とオン状態とで変化する乱数ラッチ信号LL2となって、乱数ラッチセレクタ558Bから出力される。ここで、第2始動口スイッチ14aから伝送される第2始動入賞信号SS2は、第2始動入賞口14における遊技球の始動入賞が検出されたときに、オフ状態からオン状態へと変化する。ラッチ用フリップフロップ557Bから乱数ラッチセレクタ558Bを介して出力された乱数ラッチ信号LL2は、乱数値レジスタR2Dとなる乱数値レジスタ559Bに供給されて、乱数列変更回路555から出力された乱数列RSNにおける数値データを取得するために用いられる。こうして、ラッチ用フリップフロップ557Bおよび乱数ラッチセレクタ558Bでは、第2始動入賞口14における遊技球の始動入賞が検出されたことにもとづき、ラッチ用クロックRC2を用いて、乱数値となる数値データを取得するための乱数ラッチ信号LL2が、第1始動入賞口13における遊技球の始動入賞が検出された場合とは別個に生成される。
このように、ラッチ用フリップフロップ557Aとラッチ用フリップフロップ557Bはそれぞれ、互いに共通のクロック用フリップフロップ552にて生成されたラッチ用クロックRC0を分岐点BR1で分岐したことにより、互いに共通の周期で信号状態が変化するラッチ用クロックRC1、RC2を用いて、乱数値となる数値データを取得するための始動入賞時ラッチ信号SL1や始動入賞時ラッチ信号SL2を生成する。これにより、乱数回路509における回路構成の簡素化や、パチンコ遊技機1における製造コストの削減を図ることができる。
乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aは、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNにおける数値データを、乱数ラッチセレクタ558Aからクロック端子へと入力される乱数ラッチ信号LL1の立ち下がりエッジに応答して取り込み(ラッチして)、記憶データとなる数値データを更新する。乱数値レジスタR2Dとなる乱数値レジスタ559Bは、乱数列変更回路555から出力される乱数列RSNにおける数値データを、乱数ラッチセレクタ558Bからクロック端子へと入力される乱数ラッチ信号LL2の立ち下がりエッジに応答して取り込み(ラッチして)、記憶データとなる数値データを更新する。
例えば図101(G)に示すように、タイミングT11にて乱数ラッチ信号LL1がオフ状態からオン状態に変化する立ち下がりエッジが生じた場合には、このタイミングT11にて乱数列変更回路555から出力されている乱数列RSNにおける数値データが、図101(H)に示すように、乱数値レジスタR1Dに取り込まれ、乱数値となる数値データとして取得される。これにより、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aでは、第1始動入賞口13における遊技球の始動入賞が検出されたことにもとづき、乱数値として用いられる数値データを、第2始動入賞口14における遊技球の始動入賞が検出された場合とは別個に、取得して記憶することができる。
また、例えば図101(J)に示すように、タイミングT13にて乱数ラッチ信号LL2がオフ状態からオン状態に変化する立ち下がりエッジが生じた場合には、このタイミングT13にて乱数列変更回路555から出力されている乱数列RSNにおける数値データが、図101(K)に示すように、乱数値レジスタR2Dに取り込まれ、乱数値となる数値データとして取得される。これにより、乱数値レジスタR2Dとなる乱数値レジスタ559Bは、第2始動入賞口14における遊技球の始動入賞が検出されたことにもとづき、乱数値として用いられる数値データを、第1始動入賞口13における遊技球の始動入賞が検出された場合とは別個に、取得して記憶することができる。
こうして、乱数値レジスタ559Aは、ラッチ用フリップフロップ557Aがラッチ用クロックRC1を用いて生成した始動入賞時ラッチ信号SL1や乱数ラッチセレクタ558Aから出力された乱数ラッチ信号LL1の立ち下がりエッジに応答して、乱数値RSNにおける数値データを格納する。また、乱数値レジスタ559Bは、ラッチ用フリップフロップ557Bがラッチ用クロックRC2を用いて生成した始動入賞時ラッチ信号SL2や乱数ラッチセレクタ558Bから出力された乱数ラッチ信号LL2の立ち下がりエッジに応答して、乱数列RSNにおける数値データを格納する。
このように、乱数回路509では、クロック用フリップフロップ552や乱数生成回路553、乱数列変更回路555などが、第1始動入賞口13における遊技球の始動入賞にもとづき乱数値となる数値データを取得するように構成されたラッチ用フリップフロップ557Aや乱数ラッチセレクタ558A、乱数値レジスタ559Aの組合せと、第2始動入賞口14における遊技球の始動入賞にもとづき乱数値となる数値データを取得するように構成されたラッチ用フリップフロップ557Bや乱数ラッチセレクタ558B、乱数値レジスタ559Bの組合せとに対して、共通化されている。したがって、クロック用フリップフロップ552から出力されて乱数生成回路553に供給されてカウント値順列RCNにおける数値データや乱数列RSNにおける数値データの更新に用いられる乱数更新クロックRGKは、第1始動入賞口13における遊技球の始動入賞にもとづき乱数値となる数値データを取得する構成と、第2始動入賞口14における遊技球の始動入賞にもとづき乱数値となる数値データを取得する構成とについて、共通の乱数更新用クロック信号となる。これにより、乱数回路509における回路構成を簡素化することができ、パチンコ遊技機1の製造コストを削減することができる。
図20(A)に示す乱数ラッチフラグレジスタRDFMでは、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aにおける数値データの取込動作や読出動作、また、乱数値レジスタR2Dとなる乱数値レジスタ559Bにおける数値データの取込動作や読出動作に応答して、対応するビット値が“0”と“1”とに変化する。図102は、乱数ラッチフラグレジスタRDFMのビット番号[0]および[1]に格納される乱数ラッチフラグデータRDFM0および乱数ラッチフラグデータRDFM1の変化を説明するためのタイミングチャートである。
図102(A)に示すように、乱数ラッチ信号LL1や乱数ラッチ信号LL2が立ち下がるタイミングT20にて、図102(B)に示すように乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dに数値データが取り込まれて格納されたことに対応して、図102(C)に示すように乱数ラッチフラグデータRDFM0や乱数ラッチフラグデータRDFM1のビット値が“0”から“1”へと変化する。例えば、タイミングT20にて乱数ラッチ信号LL1がオン状態(ローレベル)となったことに応答して乱数値レジスタR1Dに数値データが格納されたときには、乱数ラッチフラグデータRDFM0のビット値が“0”から“1”へと変化することにより、乱数値レジスタR1Dに対応する乱数ラッチフラグがオン状態となる。また、タイミングT20にて乱数ラッチ信号LL2がオン状態(ローレベル)となったことに応答して乱数値レジスタR2Dに数値データが格納されたときには、乱数ラッチフラグデータRDFM1のビット値が“0”から“1”へと変化することにより、乱数値レジスタR2Dに対応する乱数ラッチフラグがオン状態となる。
こうして乱数ラッチフラグがオン状態となったときには、対応する乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dへの新たな数値データの格納が制限される。例えば、乱数ラッチフラグデータRDFM0のビット値が“0”から“1”へと変化したときには、乱数値レジスタR1Dに対応する乱数ラッチフラグがオン状態となり、乱数値レジスタR1Dへの新たな数値データの格納が制限される。また、乱数ラッチフラグデータRDFM1のビット値が“0”から“1”へと変化したときには、乱数値レジスタR2Dに対応する乱数ラッチフラグがオン状態となり、乱数値レジスタR2Dへの新たな数値データの格納が制限される。したがって、対応する乱数ラッチフラグがオン状態である乱数値レジスタR1Dおよび/または乱数値レジスタR2Dには、第1始動入賞信号SS1および/または第2始動入賞信号SS2の入力に対応して数値データを取り込むための乱数ラッチ信号LL1および/または乱数ラッチ信号LL2が入力されたときでも、乱数列RSNに含まれる新たな数値データの格納を行うことができない。
これにより、乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dに数値データが一旦格納された後、その数値データがCPU56などから読み出されるよりも前に、例えば第1始動入賞信号SS1や第2始動入賞信号SS2がノイズ等により誤ってオン状態となったときでも、既に格納されている数値データが更新されてしまい不正確な乱数値の読み出しを防止することができる。また、乱数値取込指定データRDLT0や乱数値取込指定データRDLT1のビット値を外部から意図的に“1”に設定すること、あるいは、第1始動入賞信号SS1や第2始動入賞信号SS2を外部から意図的にオン状態とすることなどにより、既に格納されている数値データを改変するといった不正行為を防止することもできる。その一方で、乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dに一旦格納された数値データが長時間にわたりCPU56などから読み出されなくなると、その後に第1始動入賞信号SS1や第2始動入賞信号SS2が正常にオン状態となったときに、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14における遊技球の通過(進入)に対応した正確な数値データを乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dに格納することができなくなる。
そこで、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、あらかじめ定められた乱数値読出条件が成立したときに、図102(D)に示すような所定の乱数値レジスタ読出処理を実行する。そして、乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dの読み出しを行って乱数ラッチフラグをオフ状態とすることにより、新たな数値データの格納が許可された状態に設定する。乱数値読出条件としては、CPU56がパチンコ遊技機1における遊技制御の実行を開始すること、および/または、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14を遊技球が通過(進入)したときに特図ゲームの保留記憶数が所定の上限値に達していることなどを含むものであればよい。図102に示す動作例では、タイミングT25にて図102(B)に示す乱数値レジスタ読出処理が完了したことに対応して、図102(C)に示すように乱数ラッチフラグデータRDFM0や乱数ラッチフラグデータRDFM1のビット値が“1”から“0”へと更新されて、対応する乱数ラッチフラグがオフ状態に設定される。
一例として、CPU56は、パチンコ遊技機1における電源供給の開始にもとづいて遊技制御用マイクロコンピュータ560のシステムリセットが解除されたときに、所定のセキュリティチェック処理などを実行してから、ROM54からユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードの読み出しなどを行い遊技制御の実行を開始する。このとき、CPU56は、乱数値レジスタ読出処理として図26に示すステップS5006の処理を実行することにより、乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dに格納された数値データを読み出して、対応する乱数ラッチフラグをオフ状態とする。なお、図26に示すステップS5006の処理において、CPU56は、乱数ラッチフラグデータRDFM1と乱数ラッチフラグデータRDFM0のビット値をチェックした結果などにもとづいて、乱数ラッチフラグがオン状態となっている乱数値レジスタの読み出しのみを行うようにしてもよい。あるいは、乱数ラッチフラグがオン状態であるか否かにかかわらず、乱数値レジスタR1Dと乱数値レジスタR2Dの双方から数値データを読み出すことにより、各乱数ラッチフラグをオフ状態としてもよい。
パチンコ遊技機1の電源投入時などには、例えば図5(B)および(C)に示す電源電圧VSLおよび電源電圧VCCのように、各種の電源電圧が徐々に規定値まで上昇していく。こうした電源電圧の上昇中には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560の内蔵回路といった、各種回路の一部分が正常に動作する一方で、他の部分は未だ正常には動作できない状態となることがある。一例として、電源電圧が不安定な状態では、第1始動入賞信号SS1や第2始動入賞信号SS2が誤ってオン状態となることなどにより、乱数回路509において乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dに数値データが取り込まれて格納され、対応する乱数ラッチフラグがオン状態になって新たな数値データの格納が制限されてしまう可能性がある。また、CPU56などによる遊技制御の実行が開始された後、図28に示すステップS21のスイッチ処理が実行されるより前に、所定タイミングで乱数ラッチ信号LL1や乱数ラッチ信号LL2を乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dに入力することで、特図表示結果を「大当り」とする大当り判定用乱数(ランダムR)を示す数値データを取得して大当り遊技状態に制御させる不正行為がなされる可能性がある。このように、乱数ラッチフラグがオン状態になると新たな数値データの格納が制限されるようにした場合には、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14といった始動入賞口を遊技球が通過(進入)する始動入賞の発生後にノイズ等により誤った数値データが乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dに取り込まれて格納されることを防止できる一方で、始動入賞の発生前に電源電圧の不安定による誤動作や不正行為などにより数値データが乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dに取り込まれて格納された場合、その後に始動入賞が発生しても、この始動入賞の発生タイミングよりも前に既に格納されている数値データが乱数値として取得されて特図表示結果の決定などに用いられる可能性がある。
そこで、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるシステムリセットが解除されて遊技制御が開始されるときには、乱数ラッチフラグをオフ状態に設定して、新たな数値データの格納が許可された状態とする。これにより、例えばパチンコ遊技機1における電源投入時などの電源電圧が不安定な状態で誤って乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dに格納された数値データが乱数値として取得されてしまい、遊技制御における各種の決定などに使用されてしまうことを防止できる。また、遊技制御の実行が開始された後、第1始動口スイッチ13aや第2始動口スイッチ14aの状態がチェックされるより前に乱数ラッチ信号を入力して大当り遊技状態に制御させる不正行為を防止することができる。
他の一例として、例えば電源電圧VSLといった、パチンコ遊技機1における所定電源電圧が低下したことにもとづいて、電源基板910に搭載された電源監視回路303からオン状態の電源断信号が出力される。CPU56は、図29のステップS450にてオン状態の電源断信号が出力され(ステップS450のY)、さらに、ステップS453にてバックアップ監視タイマ値がバックアップ判定値に達した後に、ステップS454〜ステップS481の処理を実行して電源電圧の低下によるパチンコ遊技機1の動作不安定あるいは動作停止に備えるとともに、遊技制御用マイクロコンピュータ560が動作停止状態となるまでステップS482の処理を繰り返し実行することにより、電源断信号の入力状態を繰り返し判定する。その後、ステップS482の処理を実行中に電源断信号がオフ状態となり入力されていない旨の判定がなされたときに、CPU56は、ステップS487の処理を実行してから電源断処理を終了するとともに遊技制御用タイマ割込み処理から復帰(リターン)させることにより、ROM54に記憶されているユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードの先頭から、遊技制御の実行を開始させる。ここで、ステップS482の処理により電源断信号がオフ状態となり入力されていない旨の判定がなされた後、電源断処理を終了して制御コードの先頭から遊技制御の実行を開始させるより前に、乱数値レジスタ読出処理としてステップS483〜ステップS486の処理を実行することにより、乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dに格納された数値データを読み出して、対応する乱数ラッチフラグをオフ状態に設定する。
図103は、遊技制御の実行中に電源電圧VSLが低下した場合の動作例を示すタイミングチャートである。始めに、例えばパチンコ遊技機1への電源供給が開始されたことなどにもとづき、図103(A)に示す電源電圧VSLが所定値VSL1に達するタイミングT31よりも前のタイミングT30にて、図103(B)に示す電源電圧VCCが所定値VCC1に達する。このタイミングT30では、図103(C)に示すリセット信号がオン状態からオフ状態となる。続いて、タイミングT31にて電源電圧VSLが所定値VSL1に達したときに、図103(D)に示す電源断信号がオン状態からオフ状態となる。その後、例えばタイミングT32にて、乱数値レジスタR1Dに乱数値となる数値データが取り込まれて格納されたことに対応して、図103(E)に示す乱数ラッチフラグデータRDFM0のビット値が“0”から“1”へと変化することにより、乱数値レジスタR1Dに対応する乱数ラッチフラグがオン状態になるものとする。
こうしてタイミングT32にて乱数値レジスタR1Dに数値データが格納された後、その数値データがCPU56などにより読み出されるよりも前のタイミングT33にて、図103(A)に示す電源電圧VSLが所定値VSL1より低下したとする。このとき、図103(D)に示す電源断信号がオン状態であると判定されたことなどにもとづいて(図29のステップS450のY)、ステップS482にて電源断信号がオン状態であるか否かが繰り返し判定される。その後、例えばタイミングT34にて、図103(A)に示す電源電圧VSLが所定値VSL1に復帰したときには、図29に示すステップS482にて電源断信号がオフ状態であり入力されていないと判定される(ステップS482のN)。また、図29に示すステップS483にて乱数ラッチフラグデータRDFM0のビット値が“1”であり乱数ラッチフラグがオン状態であると判定されたことにもとづいて、ステップS484の処理が実行される。そして、乱数値レジスタR1Dに格納された数値データが読み出され、乱数ラッチフラグデータRDFM0のビット値が“1”から“0”へと更新されて、乱数値レジスタR1Dに対応する乱数ラッチフラグがオフ状態に設定される。その後、電源断処理が終了するときには、例えば図29に示すステップS487にて設定された電源断復旧時ベクタテーブルでの指定内容などにもとづいて、ROM54に記憶されているユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードの先頭から遊技制御の実行を開始することで、図25に示すようなメイン処理が最初から実行される。
なお、乱数回路509において、第1始動入賞信号SS1や第2始動入賞信号SS2の立ち上がりエッジに応答して乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dに乱数値となる数値データが取り込まれて格納される場合には、例えば図30に示すステップS482の処理を繰り返し実行している期間などに、スイッチ作動用の電源電圧VDDが所定のスイッチ電圧以下に低下した後に正常電圧値に復旧すると、その正常電圧値への復旧中に第1始動入賞信号SS1や第2始動入賞信号SS2の立ち上がりエッジが生じて乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dの全部に数値データが取り込まれて格納され、各乱数ラッチフラグがオン状態になることがある。このような乱数ラッチフラグのオン状態を放置すると、電源電圧の復旧後に第1始動入賞口13や第2始動入賞口14を遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生したときには、乱数ラッチフラグがオン状態であることから新たな数値データの格納が制限され、電源電圧の復旧中などに取り込まれた数値データにもとづいて特図表示結果の決定などが行われてしまい、始動入賞の発生タイミングとは全く異なるタイミングで取り込まれた数値データを用いた決定が行われてしまうという問題が生じる。そこで、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、図26に示すステップS5006や図30に示すステップS484および/またはステップS486にて乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dの読み出しを行い、対応する乱数ラッチフラグをオフ状態にしてから遊技制御の実行を開始(再開)させることで、上記の問題を解決することができる。
乱数値読出条件の他の一例として、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14を遊技球が通過(進入)したときに特図ゲームの保留記憶数が所定の上限値に達している場合がある。ここで、例えば図44に示すステップS311にて第1始動口スイッチ13aがオン状態であると判定された後、図46に示すステップS201Aにて第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以上であると判定された場合には、第1保留記憶バッファにて全てのエントリ(例えば保留番号が「1」〜「4」に対応するエントリ)に保留データが記憶されており、第1保留記憶バッファにおける保留データの記憶数が上限記憶数に達しているために、新たな保留データを第1保留記憶バッファに記憶させることができない。また、例えば図44に示すステップS313にて第2始動口スイッチ14aがオン状態であると判定された後、図46に示すステップS201Bにて第2保留記憶数が所定の上限値以上であると判定された場合には、第2保留記憶バッファにて全てのエントリに保留データが記憶されており、第2保留記憶バッファにおける保留データの記憶数が上限記憶数に達しているために、新たな保留データを第2保留記憶バッファに記憶させることができない。こうした場合には、一般に、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14を遊技球が通過(進入)したことにもとづく特図ゲームの始動条件を成立させずに無効なものとし、賞球の払出しのみが行われる。
そのため、乱数回路509により生成される乱数値となる数値データを読み出さないようにすることも考えられる。しかしながら、乱数回路509では、保留記憶数にかかわらず、第1始動入賞信号SS1や第2始動入賞信号SS2がオン状態となって入力されたことに応答して、乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dに乱数値となる数値データが取り込まれて格納され、対応する乱数ラッチフラグがオン状態となる。そうすると、次に第1始動入賞口13や第2始動入賞口14を遊技球が通過(進入)したときには、第1始動入賞信号SS1や第2始動入賞信号SS2がオン状態となって入力されても、乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dにおける新たな数値データの格納が制限されるために、始動入賞の発生に対応した正確な乱数値を取得することができなくなる。
これに対して、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、図46に示すステップS201A,S201Bにて保留記憶数が所定の上限値以上であると判定したときに(ステップS201A,S201BのY)、ステップS211A,S211Bの処理を実行して、乱数値レジスタR1Dや乱数値レジスタR2Dに格納された数値データを読み出すことで、対応する乱数ラッチフラグをオフ状態としてから、始動口スイッチ通過処理を終了する。
主基板31では、電源基板910からの初期電力供給時(バックアップ電源のない電源投入時)や、システムリセットの発生後における再起動時などに、CPU56がROM54などに記憶されているセキュリティチェックプログラム54Aを読み出して実行することにより、遊技制御用マイクロコンピュータ560がセキュリティモードとなる。このときには、セキュリティチェックプログラム54Aに対応した処理として、例えば図24に示すようなセキュリティチェック処理が実行される。ここで、遊技制御用マイクロコンピュータ560がセキュリティモードとなるセキュリティ時間は、ROM54のプログラム管理エリアに記憶されているセキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]やビット番号[4−3]にあらかじめ格納されたビット値に応じて、一定の固定時間とは異なる時間成分を含むことができる。
例えば、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値が“000”以外の値であれば(図24に示すステップS1002のN)、図11(D)に示すような設定内容に対応して、固定時間に加えてあらかじめ選択可能な複数の延長時間のいずれかを、セキュリティ時間に含まれる時間成分として設定することができる(ステップS1004)。また、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値が“00”以外の値であれば(ステップS1006のN)、図11(C)に示すようなショートモードまたはロングモードに対応して、システムリセットや電源投入にもとづき初期設定処理が実行されるごとに所定の時間範囲で変化する可変設定時間を、セキュリティ時間に含まれる時間成分として設定することができる(ステップS1008)。
こうして設定されたセキュリティ時間が経過するまでは(ステップS1014のN)、ROM54に記憶されているユーザプログラムによるメイン処理の実行が開始されない。そして、乱数回路509による乱数値となる数値データの生成動作も、遊技制御用マイクロコンピュータ560がセキュリティモード中である期間では、開始されないようにすればよい。これにより、パチンコ遊技機1の電源投入やシステムリセット等による動作開始タイミングから、乱数回路509の動作開始タイミングや更新される数値データなどを特定することが困難になり、遊技制御処理プログラムの解析結果にもとづく狙い撃ちや、いわゆる「ぶら下げ基板」を接続して所定タイミングで不正信号を入力することで、不正に大当り遊技状態を発生させるなどの行為を、確実に防止することができる。
一例として、パチンコ遊技機1の機種毎に、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[2−0]におけるビット値を異なる値に設定する。この場合には、図24に示すステップS1004にて設定される延長時間を、パチンコ遊技機1の機種毎に異ならせることができ、パチンコ遊技機1の動作開始タイミングから乱数回路509の動作開始タイミングを特定することが困難になる。また、セキュリティ時間設定KSESのビット番号[4−3]におけるビット値を“01”または“10”に設定することにより、ステップS1008にて設定される可変設定時間を、システムリセット毎に異ならせる。これにより、パチンコ遊技機1の動作開始タイミングから乱数回路509の動作開始タイミングを特定することは著しく困難になる。
図24に示すステップS1014にてセキュリティ時間が経過したと判定されたときには(ステップS1014のY)、CPU56がROM54に記憶されているユーザプログラムを読み出して、図25に示すようなメイン処理が実行される。そして、例えばステップS14Aにおける設定処理などには、図26に示すような乱数回路設定処理が含まれている。ここで、図10(B)に示すような第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値を“1”とすれば、図26に示すステップS5005の処理などにより、乱数回路509にて生成される乱数値となる数値データのスタート値を、システムリセット毎に変更することができる。これにより、たとえ乱数回路509の動作開始タイミングを特定することができたとしても、乱数回路509が備える乱数値レジスタ559Aや乱数値レジスタ559Bから読み出される数値データを特定することは困難になり、遊技制御処理プログラムの解析結果にもとづく狙い撃ちや、いわゆる「ぶら下げ基板」を接続して所定タイミングで不正信号を入力することで、不正に大当り遊技状態を発生させるなどの行為を、確実に防止することができる。
乱数回路509などには、CPU56の動作とは別個に初期値決定用データとなるカウント値を更新するフリーランカウンタ554Aが設けられている。そして、第2乱数初期設定KRS2のビット番号[0]におけるビット値が“1”である場合には、乱数回路509のスタート値初期設定回路554による設定などにもとづき、初期設定時にフリーランカウンタ554Aのカウント値をそのまま用いること、あるいは、そのカウント値を所定の演算関数(例えばハッシュ関数)に代入して得られた値を用いることなどにより、スタート値がランダムに決定される。これにより、CPU56の動作態様から乱数回路509においてスタート値となる数値データを特定することは困難になり、遊技制御処理プログラムの解析結果にもとづく狙い撃ちや、いわゆる「ぶら下げ基板」を接続して所定タイミングで不正信号を入力することで、不正に大当り遊技状態を発生させるなどの行為を、確実に防止することができる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄の変動表示を行うときと第2特別図柄の変動表示を行うときとで共通の図38に示す80XX(H)の変動パターンコマンドを送信する。一方、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄の変動表示を行うときには図39に示す第1保留記憶数減算指定コマンドを送信し、第2特別図柄の変動表示を行うときには図39に示す第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した保留記憶数減算指定コマンドにもとづいて第1保留記憶数と第2保留記憶数とのうちのいずれが減少したかを特定して、第1保留記憶表示部18cや第2保留記憶表示部18dに表示する保留記憶数を更新する。そのため、第1特別図柄の変動表示を行うときと第2特別図柄の変動表示を行うときとで、共通の変動パターンコマンドを用いるようにすることによって、コマンド数の増大を防止することができる。従って、複数の可変表示部を備えた遊技機において、データ容量を低減することができる。
また、第1保留記憶表示部18cや第2保留記憶表示部18dに表示する保留記憶数の表示の更新を行う処理に関しては、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数減算指定コマンドと第2保留記憶数減算指定コマンドとのいずれを受信したかにもとづいて、受信した方の保留記憶数減算指定コマンドに対応する保留記憶数の表示の更新を行えばよく、1つのコマンドに対する処理負担が増大してしまうことを防止し、処理落ちが発生することを防止することができる。例えば、変動パターンコマンドと同様に保留記憶数減算指定コマンドに関しても第1特別図柄の変動表示を行う場合と第2特別図柄の変動表示を行う場合とで共通化することが考えられるが、そのように共通化してしまうと、演出制御用マイクロコンピュータ100は、1つの共通化された保留記憶数減算指定コマンドにもとづいて、第1保留記憶数と第2保留記憶数とのいずれが減少したかを特定する処理に加えて、保留記憶数の表示を更新する処理も実行しなければならなくなる。すると、1つの保留記憶数減算指定コマンドに対する処理負担が大きくなり処理落ちも発生しやすくなってしまう。そこで、この実施の形態では、保留記憶数減算指定コマンドに関しては、第1特別図柄の変動表示を行う場合と第2特別図柄の変動表示を行う場合とで別々のコマンドを送信するようにして、そのような処理負担の増加を防止するとともに処理落ちの発生も防止している。また、変動パターンコマンドに関して、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出の有無を特定する処理や、演出図柄の変動表示に用いる変動パターンを特定する処理など多くの処理を行わなければならないのに対して、保留記憶数減算指定コマンドによって、変動表示対象の特別図柄を特定する処理と、保留記憶数の減算処理とを行うことにより、1つのコマンドに対する処理が多くなることによる処理落ちの発生を低減することができる。
また、この実施の形態によれば、乱数回路590は、数値データをあらかじめ定められた手順により更新して出力する乱数生成回路553や乱数列変更回路555と、出力された数値データを乱数値として取り込んで格納する乱数値レジスタ559A(R1D)や乱数値レジスタ559B(R2D)と、第1始動入賞信号SS1や第2始動入賞信号SS2にもとづく乱数ラッチ信号LL1,LL2の入力にもとづいて乱数生成回路553や乱数列変更回路555から出力された数値データが乱数値レジスタ559A(R1D)や乱数値レジスタ559B(R2D)に格納されたときにオン状態にされて新たな数値データの格納を制限する一方、乱数値レジスタ559A(R1D)や乱数値レジスタ559B(R2D)に格納された数値データが乱数値の読出タイミングにてCPU56により読み出されたときにオフ状態にされて新たな数値データの格納を許可する乱数ラッチフラグRDFM0,RDFM1とを含む。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、CPU56による遊技制御が開始されるときに、乱数ラッチフラグRDFM0,RDFM1をオフ状態にする。そのため、そのような構成によれば、乱数ラッチ信号LL1,LL2の入力にもとづいて乱数値レジスタ559A(R1D)や乱数値レジスタ559B(R2D)に格納された数値データを、正確な乱数値として取得することができる。また、遊技機に供給される電源が不安定な状態で誤って乱数値レジスタ559A(R1D)や乱数値レジスタ559B(R2D)に格納された数値データを取得してしまう事態も防止することができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560のシステムリセットが解除されてCPU56による遊技制御の実行が開始されるときに、乱数ラッチフラグRDFM0,RDFM1をオフ状態にする。そのため、例えば、電源投入時などの電源電圧が不安定な状態で誤って乱数値レジスタ559A(R1D)や乱数値レジスタ559B(R2D)に格納された数値データを乱数値として取得してしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、電源監視回路920から検出信号が出力された後、動作停止状態となるまで、検出信号の入力状態を繰り返し判定し、検出信号が入力されていない旨の判定がなされたときに、遊技制御処理プログラムの先頭から遊技制御の実行を開始する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、検出信号が入力されていない旨の判定がなされた後、遊技制御処理プログラムの先頭から遊技制御の実行を開始するより前に、乱数ラッチフラグRDFM0,RDFM1をオフ状態にする。そのため、例えば、所定電源電圧の低下時などの電源電圧が不安定な状態で誤って乱数値レジスタ559A(R1D)や乱数値レジスタ559B(R2D)に格納された数値データを乱数値として取得してしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、乱数生成回路553や乱数列変更回路555は、数値データを更新可能な所定の範囲において、所定の更新初期値から所定の更新最終値まで循環的に数値データを更新する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、当該遊技制御用マイクロコンピュータがシステムリセットされるごとに、所定の更新初期値を可変設定可能である。そのため、システムリセットの発生後に乱数値となる数値データを特定することが困難になり、狙い撃ちなどによる不正行為を、確実に防止することができる。
また、この実施の形態によれば、遊技機への電力供給が開始された後、CPU56の動作とは別個に数値をカウントするフリーランカウンタ554Aを備える。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、フリーランカウンタ554Aによってカウントされた数値を用いて、所定の更新初期値を決定する。そのため、CPU56の動作態様から乱数値となる数値データを特定することが困難になり、狙い撃ちなどによる不正行為を、確実に防止することができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、CPU56以外による不揮発性メモリ(ROM54)の外部読出を制限する内部リソースアクセス制御回路501Aを含む。そのため、不揮発性メモリ(ROM54)に記憶されている制御プログラムなどを遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部から読み出して解析などをすることが困難になり、制御プログラムの解析結果などにもとづく狙い撃ちや、いわゆる「ぶら下げ基板」を接続することによる不正行為を、確実に防止することができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部にて乱数用クロック信号を生成して、乱数回路に供給する乱数用クロック生成回路112と、CPU56に供給される制御用クロック信号を生成する制御用クロック生成回路111やクロック回路502とを備える。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数用クロック生成回路112から供給される乱数用クロック信号の入力状態を制御用クロック生成回路111やクロック回路502にて生成された制御用クロック信号と比較することにより、乱数用クロック信号の入力状態に異常が発生したか否かを判定する。そのため、乱数値となる数値データの更新動作に異常が発生している状態で遊技制御が実行されてしまうことを防止できる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、所定の初期設定において不揮発性メモリ(ROM54)の記憶内容が変更されたか否かを検査するセキュリティチェックを実行する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、セキュリティチェックの実行時間を可変設定可能に構成されている。そのため、遊技制御の実行開始タイミングを特定することが困難になり、初期設定動作などの解析結果にもとづく狙い撃ちや、いわゆる「ぶら下げ基板」を接続することによる不正行為を、確実に防止することができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数値の読出タイミングにて第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保留記憶数が所定の上限数(例えば、4)に達しているときに、乱数値レジスタ559A(R1D)や乱数値レジスタ559B(R2D)に格納された数値データを読み出すことにより乱数ラッチフラグRDFM0,RDFM1をオフ状態にする。そのため、保留記憶数が所定の上限数に達した後、上限数未満となってから乱数値の読出タイミングとなったときに、第1始動入賞信号SS1や第2始動入賞信号SS2にもとづく乱数ラッチ信号LL1,LL2の入力にもとづく正確な乱数値を取得することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドで特定される変動パターンにもとづいて、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を実行する制御を行う。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドで特定される入賞時判定結果と、保留記憶数加算指定コマンドや保留記憶数減算指定コマンドで特定される保留記憶の数とにもとづいて、入賞時判定の対象となった変動表示が実行される以前に開始される複数回の変動表示において連続予告演出を実行するか否かを決定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、連続予告演出を実行すると決定されたことにもとづいて連続予告演出を実行する。
また、この実施の形態によれば、リーチ状態とならない第1特別図柄の可変表示を対象とした連続演出(連続予告演出)の実行中に第2特別図柄の可変表示が開始されたときには、当該第2特別図柄の可変表示および当該第2特別図柄の可変表示の終了後に実行される連続演出(連続予告演出)の対象となった第1特別図柄の可変表示以前に開始される第1保留記憶の第1特別図柄の可変表示において、連続演出(連続予告演出)の実行を禁止する。そのため、連続演出(連続予告演出)の途中で他方の第2特別図柄の可変表示が割り込んで連続演出(連続予告演出)の連続性が損なわれる事態を防止することができ、連続演出(連続予告演出)の演出態様のつじつまが合わなくなる事態を防止することができる。従って、複数の特別図柄表示器8a,8bを備えた遊技機において、連続演出(連続予告演出)を行う場合の処理負担を増大させることなく、演出内容が不自然になることを防止することができる。また、リーチ状態とならない第1特別図柄の可変表示を対象とした連続演出(連続予告演出)の実行中に第2特別図柄の可変表示が開始されたときには、そのまま連続演出(連続予告演出)を終了させることによって、遊技者にリーチ状態とならないことを早期に報知することができる。
また、この実施の形態によれば、リーチ状態となる第1特別図柄の可変表示を対象とした連続演出(連続予告演出)の実行中に大当りとならない第2特別図柄の可変表示が開始されたときには、当該第2特別図柄の可変表示では連続演出(連続予告演出)の実行を禁止する一方、当該第2特別図柄の可変表示の終了後に実行される連続演出(連続予告演出)の対象となった第1特別図柄の可変表示以前に開始される第1保留記憶の第1特別図柄の可変表示において、連続演出(連続予告演出)の実行を再開する。また、リーチ状態となる第1特別図柄の可変表示を対象とした連続演出(連続予告演出)の実行中に大当りとなる第2特別図柄の可変表示が開始されたときには、当該第2特別図柄の可変表示および当該第2特別図柄の可変表示の終了後に実行される連続演出(連続予告演出)の対象となった第1特別図柄の可変表示以前に開始される第1保留記憶の第1特別図柄の可変表示において、連続演出(連続予告演出)の実行を禁止する。そのため、連続演出(連続予告演出)の途中で他方の第2特別図柄の可変表示が割り込んで連続演出(連続予告演出)の連続性が損なわれる事態を防止することができ、連続演出(連続予告演出)の演出態様のつじつまが合わなくなる事態を防止することができる。従って、複数の特別図柄表示器8a,8bを備えた遊技機において、連続演出(連続予告演出)を行う場合の処理負担を増大させることなく、演出内容が不自然になることを防止することができる。また、第2特別図柄の可変表示の終了後に連続演出(連続予告演出)が再開されれば、リーチ状態となることが確定することになり、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、大当りとなった後に不必要に連続演出(連続予告演出)が継続されて遊技者に対して不快感を与えることを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、大当りとなる第1特別図柄の可変表示を対象とした連続演出(連続予告演出)の実行中に大当りとならない第2特別図柄の可変表示が開始されたときには、当該第2特別図柄の可変表示では連続演出(連続予告演出)の実行を禁止する一方、当該第2特別図柄の可変表示の終了後に実行される連続演出(連続予告演出)の対象となった第1特別図柄の可変表示以前に開始される第1保留記憶の第1特別図柄の可変表示において、連続演出(連続予告演出)の実行を再開する。また、大当りとなる第1特別図柄の可変表示を対象とした連続演出(連続予告演出)の実行中に大当りとなる第2特別図柄の可変表示が開始されたときには、当該第2特別図柄の可変表示および当該第2特別図柄の可変表示の終了後に実行される連続演出(連続予告演出)の対象となった第1特別図柄の可変表示以前に開始される第1保留記憶の第1特別図柄の可変表示において、連続演出(連続予告演出)の実行を禁止する。そのため、連続演出(連続予告演出)の途中で他方の第2特別図柄の可変表示が割り込んで連続演出(連続予告演出)の連続性が損なわれる事態を防止することができ、連続演出(連続予告演出)の演出態様のつじつまが合わなくなる事態を防止することができる。従って、複数の特別図柄表示器8a,8bを備えた遊技機において、連続演出(連続予告演出)を行う場合の処理負担を増大させることなく、演出内容が不自然になることを防止することができる。また、第2特別図柄の可変表示の終了後に連続演出(連続予告演出)が再開されれば、大当りとなる期待が高まるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、大当りとなった後に不必要に連続演出(連続予告演出)が継続されて遊技者に対して不快感を与えることを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、第1特別図柄の可変表示を対象とした連続演出(連続予告演出)の実行中に第2特別図柄の可変表示が開始されたときには、予告演出の実行を禁止する。そのため、連続演出(連続予告演出)と他の予告演出とが混在して実行されて遊技者を混乱させる事態を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、開始時コマンド(変動パターンコマンド)にもとづいて、演出表示装置9において第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に対応した演出図柄の変動表示を含む演出を開始させる制御を行う。また、変動パターンコマンドで特定される変動時間が経過したことにもとづいて、演出表示装置9において第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に対応した演出図柄の変動表示を含む演出を停止させる制御を行う。また、開始時コマンド(保留記憶数減算指定コマンド)にもとづいて、第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の変動表示を開始させる制御を行う。また、図柄確定指定コマンドにもとづいて、第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の変動表示を停止させる制御を行う。そのため、変動時間が経過したことにもとづいて演出表示装置9において第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に対応した演出図柄の変動表示を含む演出を停止させるので、変動表示に対応した演出が途中で途切れて違和感が生じることを防止し、遊技者に対して不快感を与えることを防止することができる。また、図柄確定指定コマンドにもとづいて第4図柄の変動表示を停止させるので、遊技制御用マイクロコンピュータ560と演出制御用マイクロコンピュータ100との間で変動表示の同期をとることができる。従って、演出上の違和感が生じることを防止して遊技者に対して不快感を与えることなく、遊技制御用マイクロコンピュータ560と演出制御用マイクロコンピュータ100との間で変動表示の同期をとることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、開始時コマンドとしての保留記憶数減算指定コマンドを受信したことにもとづいて第4図柄の変動表示を開始し、開始時コマンドとしての変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄の変動表示を開始する場合を示したが、いずれの開始時コマンドにもとづいて変動を開始するかは、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、演出図柄の変動表示についても、保留記憶数減算指定コマンドを受信したことにもとづいて演出を開始するようにし、その後、受信した変動パターンコマンドにもとづいて演出内容を決定して演出図柄の変動表示およびそれに伴う予告などの各種演出を実行するようにしてもよい。
また、特別図柄表示器を1つのみ備えるように構成する場合には、表示結果指定コマンドを受信したことにもとづいて第4図柄の変動表示を開始するようにしてもよいし、第4図柄および演出図柄の両方の変動表示を変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて開始するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、演出表示装置9で行われる液晶画面上の演出として演出図柄の変動表示が実行される場合を示したが、液晶画面上で行われる演出には、演出図柄の変動表示が含まれないものでもよく、キャラクタやモチーフを表示させることによる予告演出などの演出のみが実行されるものであってもよい。
また、この実施の形態によれば、開始時コマンドとして、保留記憶数減算指定コマンド、変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンドが送信される。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドにもとづいて、第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の変動表示を開始させる制御を行う。そのため、開始時コマンドとしての保留記憶数減算指定コマンドと変動パターンコマンドとを分けることによって、第4図柄の変動表示を開始させる処理と変動時間を特定する処理とを分散させることができ、開始時コマンドに対して短い処理時間に複数の処理が集中する事態を防止し、演出制御用マイクロコンピュータ100の処理負担が増大することを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信できなかった場合に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンド以外の変動パターンコマンドや、大当り開始指定コマンド、客待ちデモ指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の変動表示を停止させる制御を行う。そのため、コマンドの送受信に異常が発生したことにより図柄確定指定コマンドを受信できなかった場合に、第4図柄の変動表示が継続したままの状態となってしまう事態を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄を一定動作させることによって、第4図柄の変動表示を実行させる制御を行う。そのため、どのようなタイミングで図柄確定指定コマンドを受信した場合であっても、違和感なく第4図柄の変動表示を停止させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技機への電力供給が停止された後、遊技機への電力供給が再開されたときに、表示結果指定コマンドにもとづいて、第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の変動表示を再開させる制御を行う。また、遊技機への電力供給が停止された後、遊技機への電力供給が再開されたときに、図柄確定指定コマンドにもとづいて、第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の変動表示を停止させる制御を行う。一方で、遊技機への電力供給が停止された後、遊技機への電力供給が再開されたときには、表示結果指定コマンドにもとづいて、演出表示装置9において第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に対応した演出図柄の変動表示を含む演出を再開しない。そのため、遊技機への電力供給が停止された後、遊技機への電力供給が再開されたときに、少なくとも第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が実行されている状態であることを遊技者に認識させることができ、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
また、この実施の形態によれば、遊技機は、演出表示装置9を遮蔽するように可動可能な可動部材78を備え、第4図柄表示領域9c,9dは、可動部材78によって演出表示装置9が遮蔽状態となった場合であっても視認可能な位置に配置されている。そのため、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示中であるか否かを常に遊技者が認識可能にすることができ、遊技者に対して混乱を与えてしまう事態を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技状態が時短状態に制御されているときに、RAM(電源バックアップなし)に記憶する変動表示の実行回数にもとづいて、入賞時判定の判定対象となった権利(保留記憶)により行われる変動表示が、時短状態が終了するまでに実行される変動表示の残り回数が保留記憶の上限数(例えば「8」)以下となる期間に始動入賞した権利(保留記憶)にもとづいて実行される変動表示であると判断した場合には、先読み予告の実行を制限した連続予告振分テーブルDを用いて先読み予告を実行するか否かを決定する。そのため、時短状態の残り回数が少ない場合に、入賞時判定の判定結果と実際の変動開始時の決定結果との整合がとれなくなる事態を防止し、先読み予告を適切に行えない事態を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、時短状態を終了した後に、RAM(電源バックアップなし)に記憶する変動表示の実行回数にもとづいて、入賞時判定の判定対象となった権利(保留記憶)により行われる変動表示が、時短状態が終了した後に実行された変動表示の実行回数が保留記憶の上限数(例えば「8」)となるまでの期間に始動入賞した権利(保留記憶)にもとづいて実行される変動表示であると判断した場合には、先読み予告の実行を制限した連続予告振分テーブルEを用いて先読み予告を実行するか否かを決定する。そのため、時短状態の終了直後である場合に、先読み予告の連続性が損なわれる事態を防止し、先読み予告を適切に行えない事態を防止することができる。
さらに、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技状態が時短状態に制御されているときに、遊技機への電力供給が停止した後に電力供給が再開された場合には、時短状態が終了するまで先読み予告の実行を制限した連続予告振分テーブルDを用いて先読み予告を実行するか否かを決定する。そのため、停電復旧時に入賞時判定の判定結果と実際の変動開始時の決定結果との整合がとれなくなる事態を防止し、先読み予告を適切に行えない事態を防止することができる。
従って、この実施の形態によれば、時短状態の残り回数が少ない場合や、時短状態の終了直後である場合、停電復旧が行われた場合であっても、遊技者の期待感を損なうことなく先読み予告を行うことができる。
また、この実施の形態によれば、先読み予告の実行を制限した連続予告振分テーブルD,E以外の連続予告振分テーブルA〜Cは、入賞時判定によってスーパーリーチを伴う変動パターンとなると判定された場合に、先読み予告の演出態様として「カウントダウン」の演出態様を決定可能に割り振られている。そのため、スーパーリーチとなることが確定する「カウントダウン」の演出態様の先読み予告を設けることによって、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、先読み予告の実行を制限した連続予告振分テーブルD,Eは、入賞時判定によってスーパーリーチの変動パターンとなると判定された場合であっても、先読み予告の演出態様として「カウントダウン」の演出態様を決定不能に割り振られている。そのため、時短状態の残り回数が少ない場合や停電復旧が行われた場合に、「カウントダウン」の演出態様の先読み予告が実行されたにもかかわらずスーパーリーチを伴う変動表示が実行されない不整合が生じることを防止することができる。さらに、時短状態の残り回数が少ない場合や停電復旧が行われた場合であっても、先読み予告が全く実行されなくなるのではなく。「カウントダウン」の演出態様以外の演出態様(例えば、「保留球変化」の演出態様)で先読み予告が実行される場合がある。そのため、遊技者の期待感を必要以上に損ねることを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、1の権利(保留記憶)により行われる変動表示が開始されるまでに実行される全ての変動表示について、入賞時判定において「非リーチはずれ」になると判定されていることを条件に、先読み予告(連続予告演出)を実行する。そのため、変動パターンや変動パターンを選択するためのテーブル(変動パターン種別判定テーブルや変動パターン判定テーブル)などを変更する複雑な処理を行わなくても、先読み予告(連続予告演出)の実行中にリーチ演出表示が割り込んで先読み予告(連続予告演出)の連続性が損なわれる事態を防止することができる。従って、変動パターンの決定処理を複雑化させることなく、遊技者の大当りに対する期待感を高めることができる。
例えば、先読み予告(連続予告演出)の連続性が損なわれる事態を防止するためには、先読み予告(連続予告演出)を実行することを決定した後に、その対象となった変動表示が開始される前に実行される変動表示においてリーチ演出が行われないように、変動パターン種別決定テーブルや変動パターン決定テーブルを変更して変動パターンを決定するように構成することも考えられる。しかし、そのように構成した場合には、変動パターン種別決定テーブルや変動パターン決定テーブルの変更処理が発生し、変動パターンの決定処理が複雑化してしまう。これに対して、この実施の形態によれば、入賞時判定の対象となる変動表示が開始される前の全ての変動表示について「非リーチはずれ」となることを条件に、先読み予告(連続予告演出)を実行するように構成したので、変動パターン種別決定テーブルや変動パターン決定テーブルの変更処理を不要とている。従って、変動パターンの決定処理を複雑化させることなく、遊技者の大当りに対する期待感を高めることができる。
また、この実施の形態によれば、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞したときに、第1保留記憶に対して行われる第1特別図柄の可変表示の表示結果が大当りとなるか否かを判定し、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞したときに、第2保留記憶に対して行われる第2特別図柄の可変表示の表示結果が大当りとなるか否かを判定する。また、第1保留記憶または第2保留記憶として1の保留記憶が記憶された後、該1の保留記憶に対して行われる可変表示が開始されるまでに、該1の保留記憶についての入賞時判定の判定結果にもとづいて、遊技機に設けられた所定の演出手段(例えば、演出表示装置9)を用いて該1の保留記憶についての先読み予告(連続予告演出)を実行する。この場合に、この実施の形態では、大当り遊技状態である場合には、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく入賞時判定の実行を制限するように制御する。また、高ベース状態(確変状態や時短状態)である場合にも、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく入賞時判定の実行を制限するように制御する。そのため、大当り遊技状態中や高ベース状態中に第1特別図柄の可変表示の表示結果が大当りとなる可能性を認識できないようにすることによって、大当りとなると判定された第1特別図柄の可変表示をストックした状態で第2特別図柄の可変表示を連続して実行されることを防止し、遊技者の射幸心を過度に刺激することを防止することができる。
例えば、この実施の形態で示したように複数の特別図柄表示器8a,8bを備え、大当り遊技終了後に高ベース状態(確変状態や時短状態)に移行し、第2特別図柄の変動表示を優先実行する場合には、先読み予告(連続予告演出)を実行可能に構成すると、大当り遊技中や高ベース状態中に第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞したことにもとづき先読み予告を実行してしまうと、その第1特別図柄の変動表示結果が大当りとなる可能性が高いことを遊技者に認識されてしまう。この実施の形態では、大当り遊技終了後に高ベース状態に移行した場合には第2始動入賞口14への始動入賞がしやすくなるとともに第2特別図柄の変動表示が優先して実行されるのであるから、第1特別図柄について大当りとなる保留記憶を残したままの状態で、第2始動入賞口14への始動入賞が途切れないようにして第2特別図柄の変動表示を連続して実行することができる。すなわち、先読み予告が実行されることにより認識できた大当りをストックしたまま遊技を継続することが可能となってしまい、先読み予告が大当りをストックしている状態を示すストック的な演出として作用してしまう。すると、第2特別図柄の変動表示を途切れさせないようにして第2特別図柄についてさらに大当りが発生した場合には、ストック状態としている第1特別図柄についての大当りとあわせて連続大当りとなることが確定してしまう。このように、第2特別図柄についての保留記憶を途切れさせないようにすれば、遊技状態が高ベース状態であれば常に大当りを確保した状態で遊技を継続できてしまうのであるから、遊技者の射幸心を必要以上に煽る事態が生じてしまう。そこで、この実施の形態では、大当り遊技状態中や高ベース状態中に第1特別図柄の可変表示の表示結果が大当りとなる可能性を認識できないようにすることによって、遊技者の射幸心を必要以上に煽ることを防止している。
なお、この実施の形態では、大当り遊技状態中や高ベース状態中である場合に入賞時判定を行わないようにする(ステップS207A,S208A)ことによって、大当り遊技状態中や高ベース状態中である場合には先読み予告(連続予告演出)を行わないようにして、大当りとなる可能性を認識できないようにする場合を示したが、大当り遊技状態中や高ベース状態中である場合であっても入賞時判定を行って入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100側で大当り遊技状態中や高ベース状態中であるか否かを判断するようにし、大当り遊技状態中や高ベース状態中である場合には、入賞時判定結果指定コマンドを受信した場合であっても先読み予告(連続予告演出)を行わないように制御してもよい。
また、この実施の形態によれば、第1特別図柄の可変表示を対象とした連続演出(連続予告演出)の実行中に第2特別図柄の可変表示が開始されたときには、予告演出の実行を禁止する。そのため、連続演出(連続予告演出)と他の予告演出とが混在して実行されて遊技者を混乱させる事態を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、第1始動入賞口13への始動入賞にもとづき第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、第2始動入賞口14への始動入賞にもとづき第2特別図柄の変動表示を実行する場合と比較して、高い割合で小当りとすることに決定する。そのため、第2始動入賞口14への始動入賞にもとづく小当り遊技の発生頻度を抑えることによって、高ベース状態において突然確変大当り遊技を期待したにもかかわらず小当り遊技であったことが分かって遊技者を落胆させる状況が必要以上に発生する事態を抑制することができ、遊技者が必要以上に不利益を受ける事態を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いて、演出図柄の変動パターン種別を、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含まない変動パターン種別とを含む複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定する。そして、決定した変動パターン種別に含まれる変動パターンの中から演出図柄の変動パターンを決定する。この場合、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135Bは、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別(スーパーCA2−7)に対しては、合算保留記憶数にかかわらず、共通の判定値(230〜251)が割り当てられている。また、遊技状態が通常状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別テーブル135A,135Bは、非リーチの変動パターン種別(非リーチCA2−1)に対して、合算保留記憶数にかかわらず、共通の判定値(1〜79)が割り当てられている。従って、スーパーリーチとなると判定したことにもとづき先読み予告(連続予告演出)を実行する場合に、保留記憶数によって不整合が生じないようにすることができる。また、スーパーリーチを伴う変動パターンとそれ以外の変動パターンとの振り分けを設計段階で容易に変更することができる。
例えば、この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動開始時に変動パターンを決定し、決定した変動パターンに従って変動表示を行うことが前提であるが、始動入賞を検出したタイミングで保留バッファに読み込んだ変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)中に、大当りに対する信頼度の高いスーパーリーチに対応する乱数値が含まれる場合には、そのスーパーリーチとなる変動表示が実行される以前の変動表示中に連続予告演出を実行する。この場合に、この実施の形態のようにはずれ用変動パターン種別判定テーブルを設計しておけば、連続予告演出を実行した場合には、必ずその予告した変動パターン種別に対応するスーパーリーチを伴う変動表示が実行されるので、その変動パターン種別に対応する予告演出を事前に実行することができる。
例えば、特開2005−278663号公報に記載された遊技機では、まず変動パターン種別を決定して、変動パターン種別に含まれる変動パターンのいずれかの変動パターンに決定することが記載されているが、複数の変動パターン種別間に重複して含まれる変動パターンが存在する。そのため、連続予告演出を事前に実行した場合であっても、ノーマルリーチなど他の演出が実行されてしまう可能性があり、遊技者に対して不信感を与える可能性がある。遊技者に対して不信感を与えないようにしようとすると、せいぜいリーチが発生する旨の予告演出しか実行することができず(スーパーリーチなどより信頼度の高い演出の予告を行うことができず)、予告演出の効果が著しく減退してしまう。これに対して、この実施の形態によれば、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対しては、合算保留記憶数にかかわらず、共通の判定値が割り当てられているように構成されているので、より信頼度の高い連続予告演出を確実に実行することができ、遊技者に対して不信感を与えることなく、予告演出の効果を高めることができる。
また、特開2005−278663号公報に記載された遊技機では、変動パターン種別間で共通に存在する変動パターンが含まれる。そのため、スーパーリーチの変動パターンなど特定の変動パターンとそれ以外の変動パターンとの振り分けを設計段階で行う場合の作業が繁雑となる。すなわち、変動パターン種別に含まれる各変動パターンの変動パターン種別内における選択割合を変えることなく、特定の変動パターンの選択割合のみを変更したい場合であっても、複数の変動パターン種別内の選択割合を変更しなければならず、変動パターン種別間で変動パターンの出現率が異なってしまうことになる。これに対して、この実施の形態によれば、スーパーリーチの変動パターンなど特定の変動パターンとそれ以外の変動パターンとが複数の変動パターン種別間で共通に存在しないように構成されているので、変動パターンの出現率を容易に変更することができる。
また、この実施の形態では、はずれ用変動パターン種別判定テーブルは、スーパーリーチ以外の変動パターン(ノーマルリーチや非リーチ)を含む変動パターン種別に対しては、合算保留記憶数に応じて異なる判定値が割り当てられている。例えば、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に選択されるはずれ用変動パターン種別判定テーブル(短縮用)135B(図35(B)参照)にのみ、短縮変動の変動パターン(非リーチPA1−2)を含む変動パターン種別(非リーチCA2−3)を選択する。そのため、保留記憶数(本例では、合算保留記憶数)が多いときには変動時間を平均して短くすることによって作動率を向上させることができる。すなわち、保留記憶が溜まっているときにスーパーリーチなど変動時間の長い変動表示を多く実行してしまうと、保留記憶がなかなか消化されず、無駄な始動入賞(無効始動)が生じてしまう恐れがあるが、保留記憶数が多いときには変動時間を平均して短くして作動率を向上させている。逆に、保留記憶が少ないときには変動時間が短いと保留記憶が瞬く間に消化されて変動表示が途切れてしまう。そのため、この実施の形態では、保留記憶数が少ないときには短縮変動を行わないようにすることによって変動時間を平均して長くして変動表示が途切れにくくしている。従って、この実施の形態では、変動表示が途切れにくくしつつ保留記憶数によって不整合が生じないようにしている。
また、この実施の形態によれば、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行する再変動を1回または複数回実行する複数種類の擬似連用の変動パターン(非リーチPA1−4、ノーマルPB2−1、ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1、スーパーPA3−2、ノーマルPB2−3、ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3、スーパーPA3−4、特殊PG1−3)を含む。そして、擬似連の演出が実行される場合と共通の演出態様で、先読み予告(連続予告演出)を実行する。そのため、同じ演出態様の演出が実行される場合であっても、擬似連の演出が実行されている場合と先読み予告が実行されている場合との両方の可能性を期待させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、第1保留記憶または第2保留記憶として1の保留記憶が記憶された後、該1の保留記憶により行われる変動表示が開始されるまでの複数の演出図柄の可変表示にわたって、先読み予告(連続予告演出)を実行する。そして、1の保留記憶により行われる変動表示が開始されるまでの演出図柄の可変表示結果としてチャンス目図柄を導出表示し、1の保留記憶により行われる変動表示が開始されるまでの次の演出図柄の変動表示を開始するときに所定演出(例えば、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示)を実行する。そのため、チャンス目図柄の導出表示と所定演出の実行とを用いた演出態様の先読み予告(連続予告演出)を実行する場合に、チャンス目図柄を早めに停止表示させるなどの時間調整を行う必要をなくすことができ、チャンス目図柄を導出表示する処理と所定演出を実行する処理とが重複して、処理の欠落が生じてしまうような事態を防止することができる。例えば、上記と同様の演出を行うためには、1回の変動表示中に、まずチャンス目図柄を停止表示してから、所定演出(例えば、演出図柄の変動開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示)を実行して変動表示を終了するようにすれば、図90と同様の演出態様の連続予告演出を実行することができる。しかし、そのように制御すると、変動表示の終了時間よりも少し早めにチャンス目図柄を仮停止表示させるなどの処理が必要となり、変動表示の終了時間までの時間調整が必要となってしまう。そこで、この実施の形態では、連続予告演出中の次の変動表示の開始時に所定演出を実行するようにすることによって、図90に示した演出態様の連続予告演出を時間調整などの煩雑な処理を行うことなく実行することを可能としている。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄を可変表示するときと第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄を可変表示するときとで、共通の処理に従って変動パターン種別を決定する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄を可変表示するときと第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄を可変表示するときとで、共通の処理に従って、決定した変動パターン種別に含まれる変動パターンの中から演出図柄の変動パターンを決定する。そのため、複数の特別図柄表示器を備えた遊技機において、変動パターンを決定するためのプログラムやデータを格納する記憶領域の容量を削減することができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りとするか否かとともに、15ラウンド大当りである通常大当りや確変大当りと2ラウンド大当りである突然確変大当りとのいずれとするかを、表示結果の導出表示以前に決定する。そして、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄を可変表示するときと第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄を可変表示するときとで、異なる割合で15ラウンド大当りと2ラウンド大当りとのいずれに移行させるかを決定する。そのため、いずれの特別図柄の可変表示が実行されるかによって、移行される遊技状態の遊技価値を異ならせることができ、遊技の進行を多様化することができる。
また、この実施の形態によれば、変動開始前の始動入賞時のタイミングで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出図柄の変動パターンがスーパーリーチを伴う変動パターンとなるか否かをあらかじめ判定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、スーパーリーチとなると入賞時判定されたことにもとづいて、そのスーパーリーチとなると判定された演出図柄の可変表示が開始される以前に、スーパーリーチとなることを報知する演出を実行可能である。そのため、その始動入賞に対応した可変表示よりも以前に、スーパーリーチとなることを報知することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いて変動パターン種別を決定して変動パターンを決定する。この場合、はずれ用変動パターン種別判定テーブルは、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対しては、合算保留記憶数にかかわらず、共通の判定値(230〜251)が割り当てられている。また、はずれ用変動パターン種別判定テーブルは、スーパーリーチ以外の変動パターン(ノーマルリーチや非リーチ)を含む変動パターン種別に対しては、合算保留記憶数に応じて異なる判定値が割り当てられている。そのため、合算保留記憶数が多くなるに従って可変表示時間の短い変動パターンを含む変動パターン種別に対する判定値の割合が多くなるように割り当てを行うことによって、可変表示の作動率が低下してしまう事態を極力防止することができる。
図104は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける判定値の割り当て状態を示す説明図である。この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合には、図35(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが用いられ、合算保留記憶数が0〜2(3以下)である場合には、図35(A)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aが用いられる(ステップS96〜S98参照)。図79に示すように、合算保留記憶数が3以上である場合には、合算保留記憶数が0〜2である場合に比較して、リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ)となり割合が少ない。また、合算保留記憶数が3以上である場合には、図35(B)に示すように、非リーチCA2−2の変動パターン種別が選択されて短縮変動の変動パターンである非リーチPA1−2が選択されうるので、合算保留記憶数が多くなるに従って平均的な変動時間を短くすることによって、可変表示の作動率が低下してしまう事態を極力防止することができる。
また、この実施の形態では、図104に示すように、合算保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動パターン種別に対して、共通の判定値(230〜251)が割り当てられている。そのため、始動入賞時において、抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値さえ確認すれば、スーパーリーチとなるか否かをあらかじめ容易に判定することができる。従って、その始動入賞に対応した可変表示よりも以前に、スーパーリーチとなることを報知することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、合算保留記憶数が0〜2であるか3以上であるかの2種類について、はずれ用変動パターン種別判定テーブルの判定値の振り分けを異ならせる場合を示したが、はずれ用変動パターン種別判定テーブルの判定値の振り分けの異ならせ方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数に応じてさらに細かく段階的に振り分けを異ならせてもよい。この場合、例えば、合算保留記憶数が0,1用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルと、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用および合算保留記憶数4個用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとをあらかじめ用意しておき、リーチを伴う変動パターン種別や短縮変動の変動パターン種別の振り分けをさらに段階的に異ならせるようにしてもよい。また、このような例にかぎらず、あらかじめ用意しておくはずれ用変動パターン種別判定テーブルの組合せは、様々なものが考えられる。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動パターン種別に対して、全く共通の判定値(230〜251)が割り当てられている場合を示したが、一方のはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおけるスーパーリーチに対する判定値が、他方のはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおけるスーパーリーチに対する判定値を包含しているものであってもよい。図105は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける判定値の割り当て状態の他の例を示す説明図である。
図105に示す変形例では、合算保留記憶数3以上の場合には、スーパーリーチを伴う変動パターン種別に対して判定値230〜251が割り当てられているのに対して、合算保留記憶数0〜2の場合には、スーパーリーチを伴う変動パターン種別に対して判定値200〜251が割り当てられている。しかし、このような場合であっても、始動入賞時において、抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が少なくとも230〜251の範囲であれば、スーパーリーチとなることをあらかじめ容易に判定することができる。従って、その始動入賞に対応した可変表示よりも以前に、スーパーリーチとなることを報知することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
具体的には、図105に示すように、合算保留記憶数が3以上である場合における非リーチの変動パターン種別に割り当てられている判定値0〜199のうち、判定値100〜199の範囲については、合算保留記憶数が0〜2である場合における非リーチの変動パターン種別に割り当てられている判定値の範囲0〜99には含まれていない。これに対して、合算保留記憶数が3以上である場合におけるスーパーリーチを伴う変動パターン種別に割り当てられている判定値の範囲230〜251は、合算保留記憶数が0〜2である場合におけるスーパーリーチを伴う変動パターン種別に割り当てられている判定値の範囲200〜251にすべて含まれている。そのため、始動入賞時において、抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が少なくとも230〜251の範囲であれば、スーパーリーチとなることをあらかじめ容易に判定することができる。
なお、図105に示す変形例では、合算保留記憶数0〜2の場合には、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別に対して判定値100〜199が割り当てられ、合算保留記憶数3以上の場合には、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別に対して判定値200〜229が割り当てられ、ノーマルリーチを伴う変動パターンに対して判定値が割り当てられている範囲が重複していないが、合算保留記憶数0〜2の場合と3以上の場合とで、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別に対して割り当てられている判定値の範囲が重複するようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2の場合には、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別に対して判定値100〜199が割り当てられ、合算保留記憶数3以上の場合には、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別に対して判定値180〜229が割り当てられるように構成してもよい。なお、このように構成した場合であっても、合算保留記憶数が3以上である場合におけるノーマルリーチを伴う変動パターン種別に割り当てられている判定値180〜229のうちの一部の判定値180〜199の範囲のみが、合算保留記憶数が0〜2である場合におけるノーマルリーチを伴う変動パターン種別に割り当てられている判定値の範囲100〜199に含まれていることになる。
また、この実施の形態では、スーパーリーチを伴う変動パターンを一括りの変動パターン種別としてはずれ用変動パターン種別判定テーブルを構成する場合を示したが、スーパーリーチの種類ごと(例えば、スーパーリーチAとスーパーリーチB)に変動パターン種別を分けてもよい。図106は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける判定値の割り当て状態のさらに他の例を示す説明図である。
図106に示す変形例では、合算保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチAを伴う変動パターン種別に対して判定値230〜237が割り当てられているとともに、スーパーリーチBを伴う変動パターン種別に対して判定値237〜251が割り当てられている。しかし、このような場合であっても、始動入賞時において、抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が230〜251の範囲であれば、スーパーリーチとなることをあらかじめ容易に判定することができる。従って、その始動入賞に対応した可変表示よりも以前に、スーパーリーチとなることを報知することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、はずれ用変動パターン種別判定テーブルを図106に示すように構成する場合であっても、スーパーリーチAとスーパーリーチBとの判定値の振り分けはテーブルごとに異なるようにしてもよく、図105に示した変形例と同様に、例えば、一方のはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおけるスーパーリーチA,Bに対する判定値が、他方のはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおけるスーパーリーチA,Bに対する判定値を包含しているものであってもよい。また、テーブル間でスーパーリーチAとスーパーリーチBに対する判定値の振り分けが一部重複するように構成してもよい。このことは、この実施の形態およびこの実施の形態で示す各変形例のいずれにおいても、同様に当てはめて考えることができる。
また、この実施の形態によれば、スーパーリーチを伴う変動パターン以外の変動パターンとして、擬似連を伴う変動パターンを含む。そのため、スーパーリーチとなることを報知する演出が実行されない場合であっても、擬似連を伴う可変表示が行われることによって、大当り遊技状態となることに対する期待感を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、スーパーリーチを伴う変動パターン以外の変動パターンとして擬似連を伴う変動パターンを決定するときには、合算保留記憶数が少ない場合には、合算保留記憶数が多い場合と比較して、擬似連の再変動の実行回数が多い変動パターンを決定する。そのため、合算保留記憶数が多いとき(保留記憶が溜まっているとき)に再変動の実行回数が多い擬似連を伴う可変表示が頻繁に行われる事態を防止することができ、可変表示の作動率が低下してしまう事態をより防止することができる。
図107は、スーパーリーチを伴う変動パターン以外の変動パターンとして、擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別にも着目して見た場合のはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける判定値の割り当て状態を示す説明図である。この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合には、スーパーリーチを伴う変動パターン以外の変動パターンを含む変動パターン種別として、判定値が215〜229の範囲であることにもとづいて、ノーマルCA2−6の変動パターン種別が選択される(図35(B)参照)。そして、図107に示すように、再変動回数1回の擬似連を伴うノーマルPB2−1の変動パターンが選択される(図37、図31参照)。一方、合算保留記憶数が0〜2である場合には、スーパーリーチを伴う変動パターン以外の変動パターンを含む変動パターン種別として、判定値が170〜229の範囲であることにもとづいて、ノーマルCA2−5の変動パターン種別が選択される(図35(A)参照)。そして、図107に示すように、再変動回数2回の擬似連を伴うノーマルPB2−2の変動パターンが選択される(図37、図31参照)。
図107に示すように、スーパーリーチとなることを報知する演出が実行されない場合であっても、擬似連を伴う可変表示が行われる場合があるので、大当り遊技状態となることに対する期待感を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、図107に示すように、擬似連を伴う可変表示が行われる場合には、合算保留記憶数が0〜2と少ないときには、再変動2回の擬似連を伴う可変表示が実行され、合算保留記憶数が3以上と多い場合には、再変動回数が1回と少ない擬似連を伴う可変表示が実行される。そのようにすることによって、合算保留記憶数が多いとき(保留記憶が溜まっているとき)に再変動の実行回数が多い擬似連を伴う可変表示が頻繁に行われる事態を防止することができ、可変表示の作動率が低下してしまう事態をより防止することができる。
なお、この実施の形態では、判定値230〜251の範囲に割り当てられているスーパーリーチを伴う変動パターン種別には、特定の可変表示パターンとして、擬似連を伴う変動パターンと擬似連を伴わない変動パターンとが含まれているのであるが(図31および図37のスーパーCA2−7参照)、判定値230〜251の範囲に割り当てられているスーパーリーチを伴う変動パターン種別は、スーパーリーチを伴うのみで擬似連を伴わない変動パターンが含まれるものであってもよい。さらに、スーパーリーチとともに擬似連を伴う変動パターンが用いられる場合であっても、判定値230〜251の範囲には、特定の可変表示パターンとして、スーパーリーチを伴うのみで擬似連を伴わない変動パターンのみを含む変動パターン種別が割り当てられるようにし、スーパーリーチとともに擬似連も伴う変動パターンを含む変動パターン種別や、ノーマルリーチで擬似連を伴う変動パターン種別や、非リーチで擬似連を伴う変動パターン種別については、判定値230〜251以外の範囲に、特定の可変表示パターン以外の可変表示パターンを含む変動パターン種別として割り当てられるようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、スーパーリーチを伴う変動パターンとして擬似連を伴う変動パターンを決定する場合には、再変動の実行回数が所定回数以上(この実施の形態では3回)である擬似連を伴う変動パターンを決定可能である。また、スーパーリーチを伴う変動パターン以外の変動パターンとして擬似連を伴う変動パターンを決定する場合には、再変動の実行回数が所定回数未満(この実施の形態では1回または2回)である擬似連を伴う変動パターンを決定可能である。そのため、再変動回数が所定回数(例えば3回)以上である擬似連が実行されることによって、スーパーリーチになるかもしれないとの期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
図108は、擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別にも着目して見た場合のはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける判定値の割り当て状態を示す説明図である。この実施の形態では、合算保留記憶数にかかわらず、判定値が230〜251の範囲であることにもとづいて、スーパーリーチを伴うスーパーCA2−7の変動パターン種別が選択される(図35参照)。そして、図107に示すように、再変動回数3回の擬似連を伴う変動パターンであるスーパーPA3−1〜スーパーPA3−2が選択されることがある(図37、図31参照)。一方、合算保留記憶数が3以上である場合には、判定値が215〜229の範囲であることにもとづいて、スーパーリーチとならないノーマルCA2−6の変動パターン種別が選択される(図35(B)参照)。そして、図107に示すように、再変動回数1回の擬似連を伴う変動パターンであるノーマルPB2−1が選択されることがある(図37、図31参照)。また、合算保留記憶数が0〜2である場合には、判定値が170〜229の範囲であることにもとづいて、スーパーリーチとならないノーマルCA2−5の変動パターン種別が選択される(図35(A)参照)。そして、図107に示すように、再変動回数2回の擬似連を伴う変動パターンであるノーマルPB2−2が選択されることがある(図37、図31参照)。
図108に示すように、再変動回数が3回以上である擬似連が実行されることによって、スーパーリーチになるかもしれないとの期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、図108に示すように、判定値230〜251の範囲に割り当てられているスーパーリーチを伴う変動パターン種別には、特定の可変表示パターンとして、再変動3回の擬似連を伴う変動パターンが含まれ、それ以外の範囲に、特定の可変表示パターン以外の可変表示パターンとして、再変動1回または2回の擬似連を伴う変動パターンが含まれており、特定の可変表示パターンと特定の可変表示パターン以外の可変表示パターンとで、再変動回数が重複しない擬似連を伴う変動パターンが含まれている場合を示しているが、擬似連の再変動回数が重複していてもよい。例えば、判定値230〜251の範囲に割り当てられているスーパーリーチを伴う変動パターン種別には、特定の可変表示パターンとして、再変動3回〜5回の擬似連を伴う変動パターンが含まれ、それ以外の範囲に、特定の可変表示パターン以外の可変表示パターンとして、再変動1回〜3回の擬似連を伴う変動パターンが含まれるように構成されていてもよい。
なお、はずれ用変動パターン種別判定テーブルにおけるスーパーリーチを伴う変動パターン種別が割り当てられている範囲(判定値230〜251が割り当てられている範囲)内において、いずれの種類のスーパーリーチを伴う変動パターンを割り当てるようにするかや、擬似連を伴う変動パターンをどの程度の割合で割り当てるようにするかは、この実施の形態で示したものにかぎられない。図109は、スーパーリーチを伴う変動パターン種別が割り当てられている範囲における割り当て例を示す説明図である。
例えば、図109(A)に示すように、全ての種類のリーチを割り当てるのではなく、一部の大当りに対する信頼度が高いリーチ(例えば、スーパーリーチA〜Cの中のスーパーリーチC)のうち、擬似連を伴うものであって、その擬似連回数が多いもの(例えば4回)を、まとめて判定値230〜251の範囲に割り当てるようにしてもよい。また、例えば、図109(B)に示すように、リーチの種類にかかわらず、全てのリーチ(例えば、スーパーリーチA〜スーパーリーチC)について、擬似連を伴うものであって、その擬似連回数が多いものを、まとめて判定値230〜251の範囲に割り当てるようにしてもよい。さらに、例えば、図109(C)に示すように、スーパーリーチのみ(例えば、スーパーリーチAで擬似連を伴わない)の変動パターンとは別に、擬似連を伴うものであってその擬似連回数が多い変動パターンを、特定の変動パターンとして判定値230〜251の範囲に割り当てるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、スーパーリーチとしてスーパーリーチAとスーパーリーチBの2種類のリーチを用いる場合を示しているが、実行可能なスーパーリーチの種類は2種類にかぎらず、3種類以上のスーパーリーチを実行可能に構成してもよい。例えば、図109に示すようにスーパーリーチA,Bに加えてスーパーリーチCを実行可能に構成する場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、この実施の形態と同様の処理に従って、まず図34(A),(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブルや図35(A),(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルから、スーパーリーチ用の変動パターン種別であるスーパーCA3−3やスーパーCA2−7を決定する。そして、スーパーリーチ用の変動パターン種別であるスーパーCA3−3やスーパーCA2−7にそれぞれスーパーリーチA〜Cを伴う変動パターンが含まれるように構成し、決定した変動パターン種別にもとづいて、スーパーリーチA〜Cのいずれかを伴う変動パターンを決定するようにすればよい。
また、この実施の形態によれば、大当りとすることに決定した場合には、大当りとしないことに決定した場合と比較して、高い割合でスーパーリーチを伴う変動パターンとする。例えば、図35に示すように、はずれと決定した場合には、スーパーリーチに対して230〜251の狭い範囲にしか判定値が割り当てられていないのに対して、図34(A),(B)に示すように、大当りと決定した場合には、スーパーリーチに対して150〜251または80〜251の広い範囲にわたって判定値が割り当てられている。そのため、スーパーリーチを伴う可変表示が行われるときの大当り遊技状態への期待感を高めることができ、遊技に対する興趣をさらに向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、スーパーリーチを伴う変動パターン以外の変動パターンとして、ノーマルリーチを伴う変動パターンまたは非リーチの変動パターンとすることに決定する。そのため、スーパーリーチを伴う可変表示が行われないときであっても、ノーマルリーチを伴う可変表示が実行されて、大当り遊技状態になるかもしれないとの期待感を与えることができ、遊技に対する興趣をさらに向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動パターン種別として、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別、またはスーパーリーチを伴う変動パターンを含まない変動パターン種別とすることに決定する。そして、演出図柄の可変表示パターン種別がスーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別となると判定したときに、演出図柄の変動パターンがスーパーリーチを伴う変動パターンとなると判定する。そのため、変動パターン種別の振り分けを変更するだけで、スーパーリーチを伴う変動パターンとそれ以外の変動パターンとの振り分けを設計段階で容易に変更することができる。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。