JP5658021B2 - 極低温冷却を利用する改良された減衰装置 - Google Patents

極低温冷却を利用する改良された減衰装置 Download PDF

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Description

本発明は、線形振動減衰装置の分野に関し、より具体的には磁気式減衰器に関する。
線形減衰器は、線形運動に適用された場合に衝撃の吸収および円滑な減速を提供するように設計されるデバイスである。減衰器は、線形運動の方向において減衰力を付与することにより衝撃の吸収を提供する。減衰器は種々の手段から減衰力を発生させうる。減衰器は、機械式のもの(例えば弾性アイソレータまたはワイヤロープアイソレータ)、流体圧式のもの(例えば気圧、空気圧、液圧式のもの)または磁気式のもの(例えば磁気的に励起された渦電流によるもの)であってもよい。
磁気式減衰器は小型の線形減衰要素を提供する。磁気式減衰器には、流体の摩擦または漏出を含む流体圧式減衰器に関連した特定の問題が生じない。さらに、磁気式減衰器は、流体圧式減衰器よりも広い温度範囲にわたってより安定して作動できる。しかしながら、磁気式減衰器は極低温の温度で使用されないときに比較的重くなることがある。例示的な磁気式減衰器がブレナン(Brennan)らによる特許文献1に開示されており、同文献を参照することにより本明細書の記載に代える。
米国特許出願第11/304974号明細書
本発明の態様は減衰装置を対象にする。
本発明の一態様において、少なくとも1つの磁石と、磁石に対して移動可能な導電性部材と、極低温流体と、極低温流体を導電性部材に接触させて収容するチャネルとを具備する減衰装置が開示される。極低温流体は導電性部材を極低温の温度に維持でき、それにより、導電性部材によって付与されるペイロード(payload)に対する減衰力を増大させる。
本発明の別の態様において、少なくとも1つの磁石と、磁石に対して移動可能な導電性部材と、極低温流体を導電性部材に接触させて収容するチャネルとを具備する減衰装置が開示される。極低温流体は導電性部材を極低温の温度に維持でき、それにより、導電性部材によって付与されるペイロードに対する減衰力を増大させる。
本発明の一態様に係る例示的な減衰装置を示す図である。 本発明の一態様に係る例示的な減衰装置を示す図である。 本発明の一態様に係る例示的な減衰装置を示す図である。 本発明の一態様に係る例示的な減衰装置を示す図である。 本発明の一態様に係る例示的な減衰装置を示す図である。 本発明の一態様に係る例示的な減衰装置の流体容器の断面斜視図である。
本発明の一態様に係る別の例示的な減衰装置の断面斜視図である。 本発明の一態様に係る別の例示的な減衰装置の端面図である。 本発明の一態様に係る他の例示的な減衰装置を示す図である。 本発明の一態様に係る他の例示的な減衰装置を示す図である。 本発明の一態様に係る他の例示的な減衰装置を示す図である。 本発明の一態様に係る別の例示的な減衰装置の断面斜視図である。 本発明の一態様に係る別の例示的な減衰装置の端面図である。 本発明の一態様に係る他の例示的な減衰装置の断面図である。 本発明の一態様に係る他の例示的な減衰装置の断面斜視図である。 本発明の一態様に係る他の例示的な減衰装置の端面図である。
類似の要素に同じ参照符号が付された添付図面と関連して以下の詳細な説明を読めば、本発明が最もよく理解される。複数の類似要素が存在する場合には、特定の要素を指し示す小文字の記号を添えた同じ参照符号がそれら複数の類似要素に割り当てられている場合がある。それらの要素を集合的に指し示す場合、或いは不特定の1または2以上の要素を指し示す場合には小文字の記号が省略されている場合がある。一般的な慣行にしたがって、図中の種々の特徴部分は縮尺どおりに描かれていないことが顕著である。むしろ種々の特徴部分の寸法は明確化のために適宜拡大され、または縮小されている。
本発明の態様によれば、極低温の温度を有する磁気式減衰器の導電性部材を確立し、かつそれを維持するための極低温冷却手段が含まれる。このことは、流体チャネル内に収容された極低温流体を具備する冷却システムを用いて達成される。本発明は任意の磁気式減衰装置において具現化されうる。本発明の例示的な減衰装置は、大部分の適用例における要求を満足するのに適した重量効率および体積効率を達成するデバイスである。
本発明の作用を説明する目的のために、器具その他の物質は、振動力によって発生される振動を受けるとみなされうる。振動を受ける器具は、第1の部位(すなわち基部)および第1の部位に対して振動する第2の部位(すなわちペイロード)を含みうる。本発明の例示的な減衰装置は、ペイロードに対する減衰力を提供してそれによって相対的な振動を低減させるように基部に形成されうる。しかしながら、この例示的な減衰装置は、相対的な振動が望ましくない任意の物体と結合されうることが理解されよう。
要素の重量および体積が所定の量に制約されるときに、例示的な減衰装置によって付与される減衰力が付与されうる。しかしながら、この例示的な減衰装置によって付与される減衰力は、他の適用例、例えば地上試験振動、車両振動(すなわち車、列車、飛行機など)、実験器具振動および製造器具振動(すなわち光学台、マイクロリソグラフィツール、精密機械ツール)並びに地上望遠鏡用振動絶縁に適用されてもよい。
一般に、本発明の例示的な減衰装置は、少なくとも1つの磁石および磁石に対して移動可能な導電性部材を具備している。本発明の例示的な減衰装置は、ペイロードに作用する振動力に対向する減衰力(例えば磁気的に励起された渦電流によるもの)を付与することによって変位量を減少させる。ペイロードからの振動力は減衰装置の導電性部材(例えば導電性の羽根)に付与され、それにより導電性部材を磁石に対して振動させる。減衰力は、導電性部材が磁石に対して移動する際に磁石によって導電性部材に付与される。したがって、導電性部材に作用する減衰力がペイロードに付与され、それによりペイロードの振動が減衰される。
例示的な減衰装置の導電性部材に作用する減衰力は、導電性部材を極低温に冷却することによって増大させられうる。本発明の態様において、極低温の導体温度を効率的に確立し、かつそれを維持するための基本的な手法を提供することが意図されている。極低温の導体温度は、後述するように極低温の温度の流体(すなわち極低温流体)を付与することによって達成されうる。導電性部材は、極低温流体が導電性部材の大部分(例えば導電性部材の表面の50%より大きい部分)と接触するように極低温流体を収容するチャネルを利用して極低温の温度に維持されている。
ここで添付図面に関して本発明を説明する。図1A〜図1Eは、本発明の一態様に係る例示的な減衰装置100を示す図である。前述したように、減衰装置100は、基部に対するペイロードの振動を減衰させるために用いられうる。減衰装置100は、ハウジング102、磁石104、導電性部材106およびチャネル108を具備している。ここで、減衰装置100の追加の詳細について以下に説明する。
ハウジング102は減衰装置100の構成要素を収容している。ハウジング102は、基部(図示せず)に固定されていて減衰装置100の構成要素を支持しうるようになっている。例えば、磁石104はハウジング102に固定されていてもよい。さらに、ハウジング102はチャネル108を部分的に形成していてもよい。ハウジング102は、減衰装置100の構成要素を収容してそれらを支持するような任意の形状に形成されうる。ハウジング102は、適切な非磁性材料から、または磁性材料と非磁性材料とを組み合わせたものから形成されうる。
磁石104は減衰装置100内に磁場を発生する。磁石104の位置はハウジング102内に固定されうる。対をなした磁石104を離間して配置し、それら磁石104の間に延在する磁場を発生させてもよい。例示的な一実施形態において、磁石104は1対または2対以上の群をなして、図1Aおよび図1Bに示されるような1または2以上の間隙を形成している。また、複数の対の磁石104が複数の間隙を形成していてもよい。磁石104によって形成された間隙がチャネル108を部分的に形成していてもよい。磁石104は任意のタイプの永久磁石、例えば希土類磁石であってよい。磁石104は電磁石であってもよい。
導電性部材106は磁石104に対して移動可能である。導電性部材106は、ペイロード(図示せず)に接続されるとともに磁石104に隣接して配置されてもよい。導電性部材106はペイロードの振動に応じて振動するように構成されうる。例えば、導電性部材106がペイロードに直接連結されていて、それによりペイロードから直接的な振動力を受けるようにしてもよい。或いは、導電性部材106がペイロードに連結されたロッドまたは他の部材から延在していてもよい。このようにすると、導電性部材106は、ペイロードの振動に応じてロッドまたは他の部材から間接的な振動力を受けるようになる。導電性部材106は磁石104に隣接する任意の方向に振動しうる。任意に、導電性部材106が、それら磁石104の間に形成される間隙の平面において振動してもよい。
例示的な一実施形態において、導電性部材106は、導電性材料からなる概ね平坦なシート、例えば図1A〜図1Cに示された導電性の羽根である。導電性部材106は平坦な導電性の羽根として図示されているが、導電性部材106は、任意の形状を有するとともに磁石104に対して任意の方向を向いていてもよいことが理解されよう。また、減衰装置100は、磁石104に隣接して配置される任意の数の導電性部材106を具備しうる。導電性部材106は、良好な導電体材料、例えば銅または銀から形成されうる。
チャネル108は極低温流体を収容している。チャネル108は、極低温流体が導電性部材106と接触するように極低温流体を収容している。チャネル108は、ハウジング102、磁石104、および/または導電性部材106によって形成されうる。例示的な一実施形態において、チャネル108は、図1Aおよび図1Bに示されるようにハウジング102と導電性部材106との間、および磁石104と導電性部材106との間にそれぞれ形成されている。チャネル108の境界の一部を形成するために磁石104およびハウジング102を用いることによって、デザインを簡略化してそれにより減衰装置100の製造コストを低減できる。
チャネル108は、極低温流体が導電性部材106の表面の大部分と接触するように構成されている。例えば、導電性部材106の表面の少なくとも50%が極低温流体と接触するようにチャネル108を構成してもよい。チャネル108は、任意に、極低温流体が導電性部材106の表面全体に及ぶように構成されてもよい。また、チャネル108によって、極低温流体が導電性部材106とともにハウジング102および磁石104を冷却できるようにしてもよい。チャネル108は、極低温流体を導電性部材106に接触させて収容するような任意の形状を有しうることが理解されよう。
チャネル108内の極低温流体は、導電性部材106を極低温の温度に維持するために利用される。したがって、極低温流体は0Kと200Kとの間の温度に維持されうる。開放型、つまり排出部付チャネル108とともに用いられる極低温流体は、チャネル108に対して制御送出により放出されるまでの間、良好に断熱された加圧式コンテナ(例えば市場で入手可能なクライオスタットまたはデュワーフラスコ、例えばクライオファブ社によって供給されるCFNシリーズのコンテナのうちの1つ)に格納されることによって、前記温度に維持されうる。閉鎖チャネル108とともに用いられる極低温流体は、所望の温度に保たれた熱交換器を通って強制循環させられることによって前記温度に維持されうる。また、熱交換器の温度を維持するために、極低温冷却器、例えばハッブル宇宙船において使用されている近赤外カメラ多目的分光計(NICMOS)システムにおける極低温冷却器が使用されうる。減衰装置100とともに使用される適切な極低温流体には、液体若しくは気体の窒素、ネオンまたはヘリウムが含まれる。本明細書の記載から他の適切な極低温流体が当業者によって理解されるであろう。
減衰装置100のチャネル108は閉鎖チャネルまたは開放チャネルにすることができる。チャネル108が閉鎖されている場合、極低温流体を導電性部材106と接触させて減衰装置100に通して循環させてもよい。導電性部材106と極低温流体との間の熱伝達は、主として対流および/または沸騰によるものである。このため、極低温流体が概ね液体の形態をなしているときには、極低温流体が熱を吸収して沸騰する際にチャネル108が完全に閉鎖されていなくて圧力の解放を可能にしてあるのが望ましい場合がある。したがって、チャネル108は、循環される極低温流体を排出するための排出部または他の手段を含んでいてもよい。例示的な一実施形態において、極低温流体は導電性部材106の表面に沿って流れてもよい。導電性部材106に対する極低温流体の流れの例示的な経路が図1Aおよび図1Cにおいて矢印で示されている。極低温流体を閉鎖チャネル108において循環させることは、減衰が長時間要求される場合の減衰装置100の使用において特に有益でありうる。
チャネル108が開放している場合、極低温流体は外部環境と連通している。本発明の一態様にしたがって、極低温流体を開放チャネル108に通して排出するための冷却剤供給部が図2に示されている。この実施形態において、冷却剤保持タンク120からの制御放出によって極低温流体の急激な流れを生成できる。冷却剤保持タンク120は、極低温流体を排出するために加圧されてもよい。極低温流体は、この圧力によって送出バルブ122を通じてチャネル108または極低温流体マニホルドまで強制的に移動されうる。送出バルブ122は、後述するように冷却剤保持タンク120から極低温流体が放出される際の流量をさらに変化させてもよい。放出された極低温流体は、チャネル108を通って流れて導電性部材106と接触した後、排出部(図示せず)を通過して、減衰装置100を包囲する外部環境に排出されうる。加圧式冷却剤保持タンク120は、減衰が短時間要求される場合の減衰装置100の使用において特に有益でありうる。
また、減衰装置100はポンプデバイスを具備していてもよい。極低温流体が導電性部材106を冷却する程度は、極低温流体がチャネル108を通って流れる際の速度に応じて定まりうる。したがって、ポンプデバイスは、極低温流体をチャネル108に通して強制的に流すことによって導電性部材106の冷却を促進するために採用されうる。チャネル108が閉鎖チャネルである場合、ポンプデバイスは、極低温流体をチャネル108に通して循環させるために利用されうる。チャネル108が開放チャネルである場合、ポンプデバイスは、極低温流体を冷却剤保持タンク120から強制的に流出させるために利用されうる。極低温流体を循環させるために適切なポンプは、クライオジェニックインダストリーズから入手可能なDCPA120−4であってもよいし、或いはバーバーニコルス(Barber Nichols)から入手可能なカスタムデザインの真空ハウジング極低温ポンプであってもよい。本明細書の記載から他の適切なポンプデバイスが当業者によって理解されるであろう。
減衰装置100は、任意に、極低温流体をチャネル108まで導入し、かつ極低温流体をチャネル108から導出するためのマニホルド112を具備していてもよい。マニホルド112は、極低温流体を排出することを含む実施形態と、極低温流体を循環させることを含む実施形態とにおいて用いられうる。図1Dに示されるように、極低温流体を循環させることを含まない実施形態において、マニホルド112は、流体供給タンク120からチャネル108の入口までの極低温流体用の流路、およびチャネル108の出口から出口バルブ124までの流路を形成しうる。極低温流体の循環を含む実施形態において、マニホルド112はチャネル108への流入路およびチャネル108からの流出路の両方を形成しうる。
減衰装置100は、図1Eに示されるように、導電性部材106の温度を検出するための温度センサ107を任意に含んでいてもよい。この温度センサは、導電体の温度を直接検出するように構成されてもよいし、或いは検出された温度から十分な精度で導体温度が推定されうる場合には、その近傍の任意の場所において温度を検出するように構成されてもよい。適切な温度センサとしては、例えば負の温度係数を有するセンサ、例えばクライオジェニックコントロールシステム社(Cryogenic Control System, Inc.)から入手可能なCryo−con R400酸化ルテニウムセンサが含まれる。
さらに、減衰装置100は、図1Eに示されるようにポンプ109によって循環される極低温流体の流量を変動させる流量変動手段を具備していてもよい。極低温流体は、閉鎖ダクト111(例えば真空ジャケット付可撓性移送ライン)と、極低温冷却器(図示せず)に熱的に接触する熱交換器103とを通って流れるようにしてもよい。熱交換器103および極低温冷却器は、任意に、ハッブル宇宙望遠鏡のNICMOSシステムにおいて使用されているものと同じものであってもよい。例示的な一実施形態において、ポンプ109は、極低温冷却器の流量を変動させる流量変動手段を具備していてもよい。例えばポンプ109は、速度可変のポンプ、または可変制限部を備えた速度一定のポンプを含みうる。或いは、送出バルブ122が極低温流体の流量を変動させる流量変動手段を含みうる。例えば、送出バルブ122が極低温流体を冷却剤保持タンク120から放出する速度を制御することによって、極低温流体の流量を変動させられる。
流量は、例えばフィードバック制御システムを利用して検出された導電性部材106の温度に基づいて変動させられうる。フィードバック制御システムは、ポンプ速度またはポンプ制限を調整するため、或いはバルブ開口を制御するための制御器105を含んでいる。本明細書の記載から、他の適切な温度センサおよび流量変動手段が当業者によって認識されるであろう。
ここで、減衰装置100の作動について説明する。減衰装置100について後述するが、ここで説明されるその原理は、本発明の態様にしたがって本明細書により開示される減衰装置の任意の実施形態にも適用されうることが当業者によって理解されるであろう。
前述したように、磁石104は磁場を形成し、その磁場は導電性部材106を貫通しうる。磁場は、導電性部材106の運動方向に概ね直交する方向において導電性部材106を貫通しうる。その磁場内における導電性部材106のいかなる移動も導電性部材106に渦電流を励起する。したがって、ペイロードの振動に起因する導電性部材106の移動によって、導電性部材106を通って循環する渦電流が引き起こされる。これら渦電流は導電性部材106を通る反対の磁場を発生させ、こうして導電性部材106に作用する減衰力を発生させる。渦電流によって発生される減衰力は、導電性部材106の運動方向の反対方向に発生する。
減衰装置100によって付与される減衰力は、導電性部材106の電気抵抗に反比例して変化する。したがって、導電性部材106は、前述したように通常は良好な導電性材料、例えば銅または銀から形成されうる。しかしながら、減衰装置100の作動時において、循環する渦電流に起因して導電性部材106に相当量の熱が発生しうる。温度上昇に伴って抵抗が増大するので、付与される減衰力が温度に従って減少する。本明細書により開示される発明は、導電性部材の振動に起因して生じる渦電流から発生する相当量の熱を吸収するために、改良された冷却作用を提供する。導電性部材は、好ましくは、導電性材料の温度が低下するときに導電性が増すような導電性材料から形成されてもよい。したがって、本明細書により開示される発明は、導電性部材106を極低温の温度に維持することによって室温における場合と比べてその導電性が増大し、かつ抵抗が減少しうるようになっていて、場合によっては何桁ものオーダーの差が生じる。このことにより、極低温環境における減衰装置100の重量に対して高い減衰率を可能にする。また、減衰装置100は、短時間で乗物を発進させる適用例において特に有用でありうる。これらの適用例において、導電性部材106からの熱伝達量を増大させるために、極低温流体をチャネル108に通して強制的に迅速に流すことが望ましいことがある。
図3Aおよび図3Bは、本発明の一態様に係る例示的な減衰装置200を示す図である。減衰装置200は、基部に対するペイロードの振動を減衰させるために用いられうる。減衰装置200は、ハウジング202、磁石204、導電性部材206およびチャネル208を具備している。ここで、減衰装置200の追加の詳細について説明する。
ハウジング202は、減衰装置200の構成要素を収容している。ハウジング202は基部(図示せず)に固定されていて減衰装置200の構成要素を支持しうるようになっている。例えば、磁石204はハウジング202に固定されている。さらに、ハウジング202はチャネル208を部分的に形成していてもよい。ハウジング202は概ね円柱状の形状をなしていてもよい。しかしながら、ハウジング202は、減衰装置200の構成要素を収容してこれらを支持するような任意の形状に形成されうることが理解されよう。ハウジング202は、適切な非磁性材料から、または磁性材料と非磁性材料とを組み合わせたものから形成されうる。
磁石204は減衰装置200内に磁場を発生させる。磁石204の位置はハウジング202内において固定されうる。図3Bに示されるように、対をなした磁石204を離間して配置して、それら磁石204の間に延在する磁場を発生させてもよい。減衰装置200の構成要素の図示を助けるために、各対における対向する磁石204は図3Aにおいて省略されている。例示的な一実施形態において、磁石204は1対または2対以上からなる群をなしており、1または2以上の間隙を形成している。また、複数の対の磁石204が複数の間隙を形成してもよい。磁石204によって形成される間隙はチャネル208を部分的に形成してもよい。磁石204は任意のタイプの永久磁石、例えば希土類磁石であってよい。磁石204は電磁石であってもよい。
導電性部材206は、磁石204に対して移動可能である。導電性部材206はペイロード(図示せず)に接続されるとともに磁石204に隣接して配置されうる。導電性部材206は、ペイロードの振動に応じて振動するように構成されうる。導電性部材206は、図3Aおよび図3Bに示されるようにペイロードに連結されたロッドから延在していてもよい。それにより、導電性部材206は、ペイロードの振動に応じてロッドから間接的に振動力を受けるようになる。例示的な一実施形態において、導電性部材206は導電性材料からなる概ね平坦なシート、例えば図3Aに示された導電性の羽根であってもよい。導電性部材206はハウジング202を通る軸線方向に延在し、磁石204に隣接して軸線方向に振動してもよい。任意であるが、導電性部材206は、磁石204の間に形成される間隙平面において、すなわち図3Bにおける紙面に対して出入りするように振動してもよい。導電性部材206は、良好な導電体材料、例えば銅または銀から形成されうる。
導電性部材206は平坦な導電性の羽根として図示されているが、導電性部材206は任意の形状を有するとともに磁石204に対して任意の方向を向いていてもよいことが理解されよう。また、減衰装置200は、磁石204に隣接して配置される導電性部材206を任意の数だけ具備していてもよい。例えば、減衰装置200は、ハウジング202内において周方向に異なる間隔をおいて向けられた複数の対の磁石204を含んでいてもよい。そして減衰装置は、ハウジング202内において異なる半径方向に延在する複数の異なる導電性部材206を含んでもよく、それらは磁石204によって形成される間隙内に配置される。
チャネル208は極低温流体を収容している。チャネル208は、極低温流体が導電性部材206と接触するように極低温流体を収容している。例示的な一実施形態において、チャネル208は、図3Bに示されるようにハウジング202と導電性部材206との間、および磁石204と導電性部材206との間に形成される。チャネル208の境界の一部を形成するために磁石204およびハウジング202を用いることによって、そのデザインが簡略化され、それにより減衰装置200の製造コストを削減できる。図3Bに示されるように、チャネル208はハウジング202内において軸線方向に延在していてもよい。
極低温流体が導電性部材206の表面の大部分と接触するように、例えば導電性部材206の表面の少なくとも50%と接触するようにチャネル208が構成される。チャネル208は、極低温流体が導電性部材206の表面全体を覆うように任意に構成されてもよい。また、チャネル208によって、極低温流体が導電性部材206とともにハウジング202および磁石204を冷却できるようにしてもよい。しかしながら、チャネル208は、極低温流体を導電性部材206に接触させて収容するような任意の形状を有しうることが理解されよう。減衰装置200とともに使用される極低温流体は、減衰装置100に関連して前述したものと同じものであってもよい。
減衰装置200のチャネル208は、閉鎖チャネルまたは開放チャネルにすることができる。チャネル208が閉鎖されている場合、極低温流体を導電性部材206に接触させて減衰装置200に通して循環させてもよい。例えば、極低温流体はハウジング202を通る軸線方向に流れてもよい。極低温流体は、導電性部材206の一側を軸線方向に流れてもよいし、導電性部材206の他側を反対方向に流れてもよい。また、極低温流体を導電性部材206周りに周方向に流してもよい。導電性部材206に対して流れる極低温流体の例示的な経路が図3Aおよび図3Bにおいて矢印で示されている。
前述したように、液体の形態をなした極低温流体を選定するとともに、極低温流体が熱を吸収して沸騰する際に圧力の解放を可能とするようにチャネル208が完全には閉鎖されていないようにするのが望ましいことがある。そのため、チャネル208は、極低温気体を外部環境に排出するための幾つかの排出手段を含んでいてもよい。
チャネル208が開放している場合、極低温流体は外部環境と連通していてもよい。したがって、減衰装置は、減衰装置100に関して前述したように極低温流体容器を備えていてもよい。極低温流体容器は、極低温流体をハウジング202の一方の軸方向端部において放出しうる。そして冷却剤は、ハウジング202を通って軸線方向に流れ、ハウジング202の反対の端部において排出部(図示せず)を通って外部環境に排出されうる。任意であるが、減衰装置200は、ハウジング202の端部において極低温流体を受容するとともに、極低温流体を循環させるために戻すか、或いは極低温流体を周囲環境に排出するためのマニホルドを具備していてもよい。
減衰装置100に関して前述したように、減衰装置200は、ポンプデバイス、温度センサ(1つまたは複数)、および/または極低温流体の流量を変動させる流量変動手段を具備していてもよい。
図4A〜図4Cは、本発明の一態様に係る例示的な減衰装置300を示す図である。減衰装置300は、基部に対するペイロードの振動を減衰するために用いられうる。減衰装置300は、ハウジング302、磁石304、導電性部材306およびチャネル308を具備している。減衰装置300は、後述する点を除いて減衰装置100と概ね同じである。
導電性部材306には、チャネル308の少なくとも一部を形成する中空部分が形成されている。例示的な一実施形態において、導電性部材306は導電性材料からなる概ね平坦な切片であり、図4Aおよび図4Bに示されるように1または2以上の中空部分を形成している。導電性部材306によって形成される中空部分はチャネル308の少なくとも一部を形成している。導電性部材306が、導電性部材306とともに軸線方向に延在する多数の線形の中空部分を形成するように図示されているが、図4Aおよび図4Bに示された中空部分は説明のためであって本発明を限定するものではないことが当業者によって理解されるであろう。導電性部材306は、チャネル308の少なくとも一部として作用する任意の数の中空部分を形成しうる。
導電性部材306は、中空部分を形成するようにスペーサによって離間された導電板からなる2以上の積層体を組み立てることによって形成されうる。このように形成することによって、流体流が導電性部材306のこれらの導電板の内部に含まれうるようになる。中空部分が形成された導電性部材の代替的な形成方法は本明細書の記載から当業者によって理解されるであろう。
チャネル308は、極低温流体が導電性部材306と接触するように極低温流体を収容している。例示的な一実施形態において、チャネル308は、図4Aおよび図4Bに示されるように導電性部材306内部の中空部分によって形成されている。チャネル308は、極低温流体が導電性部材306の内表面に接触するように構成されている。したがって、チャネル308が導電性部材306の内部に収容されており、それにより導電性部材306のみが極低温流体によって概ね冷却されるようにしてもよい。そうすることにより、導電性部材306を減衰装置100よりも効率的に冷却しうるようになる。チャネル308は導電性部材306とともに軸線方向に延在する多数の線形の中空部分として図示されているが、図4Aおよび図4Bに示された中空部分は説明のためであって本発明を限定するものではないことが当業者に理解されるであろう。チャネル308は、チャネル308が極低温流体を導電性部材306の内部に収容するような任意の形状を有しうる。
極低温流体は、導電性部材306内部のチャネル308を通って循環されうる。例示的な一実施形態において、極低温流体は、導電性部材306の幾つかの中空部分を通って一方の方向に流れるとともに、導電性部材306の他の中空部分を通って他方の方向に流れてもよい。導電性部材306に対する極低温流体の流れの例示的な経路が図4Aおよび図4Cに示されている。
図5Aおよび図5Bは、本発明の一態様に係る例示的な減衰装置400を示す図である。減衰装置400は、基部に対するペイロードの振動を減衰するために用いられうる。減衰装置400は、ハウジング402、磁石404、導電性部材406およびチャネル408を具備している。減衰装置400は、後述する点を除いて減衰装置200と概ね同じである。
導電性部材406には、チャネル408の少なくとも一部を形成する中空部分が形成されている。例示的な一実施形態において、導電性部材406は、導電性材料からなる概ね平坦な切片から形成されており、図5Aおよび図5Bに示されるように1または2以上の中空部分を形成している。導電性部材406によって形成される中空部分はチャネル408の少なくとも一部を形成している。導電性部材406には、図5Aおよび図5Bに示されるように1または2以上の幅広の中空部分がさらに形成されており、導電性部材406内部における極低温流体の循環が可能になっている。導電性部材406は、導電性部材406とともに軸線方向に延在する1つの大きな中空キャビティを形成するように図示されているが、図5Aおよび図5Bに示された中空部分は説明のためであって本発明を限定するものではないことが当業者によって理解されるであろう。導電性部材406は、チャネル408の少なくとも一部として作用する任意の数の中空部分を形成しうる。
導電性部材406は、中空部分を形成するようにスペーサによって離間された導電板からなる2以上の積層体を組み立てることによって形成されうる。このように形成することによって、流体流が導電性部材406のこれらの導電板の内部に含まれうるようになる。幅広の中空部分を形成して極低温流体の循環を促進するために追加のスペーサが使用されてもよい。中空部分が形成された導電性部材の代替的な形成方法は、本明細書の記載から当業者によって理解されよう。
チャネル408は、極低温流体が導電性部材406に接触するように極低温流体を収容している。例示的な一実施形態において、チャネル408は、図5Aおよび図5Bに示されるように導電性部材406内部の中空のキャビティによって形成される。チャネル408は、極低温流体が導電性部材406の内表面の大部分と接触するように構成されている。チャネル408は、極低温流体が導電性部材406の内表面全体に接触するように任意に構成されてもよい。チャネル408が導電性部材406の内部に収容されており、それにより導電性部材406のみが極低温流体によって概ね冷却されるようにしてもよい。そうすることにより、導電性部材406を減衰装置200よりも効率的に冷却しうるようになる。チャネル408は導電性部材406とともに軸線方向に延在する単一の中空部分として図示されているが、図5Aおよび図5Bに示された中空部分は説明のためであって本発明を限定するものではないことが当業者によって理解されるであろう。チャネル408は、極低温流体を導電性部材406の内部に収容するような任意の形状を有しうる。
極低温流体は、導電性部材406内部のチャネル408を通って循環されうる。例示的な一実施形態において、極低温流体は、導電性部材406の幅広の中空部分を通って一方の方向に流れるとともに、導電性部材406の他の幅広の中空部分を通って他方の方向に流れてもよい。極低温流体は、幅狭の中空部分または幅狭のダクトを通って、それら幅広の中空部分の間を流れてもよい。導電性部材406に対する極低温流体の流れの例示的な経路が図5Aおよび図5Bに示されている。
図6A〜図6Cは、本発明の一態様に係る例示的な減衰装置500を示す図である。減衰装置500は、基部に対するペイロードの振動を減衰するために用いられうる。減衰装置500は、ハウジング502、磁石504、導電性部材506およびチャネル508を具備している。減衰装置500は、後述する点を除いて減衰装置200,400と概ね同じである。
導電性部材506には、チャネル508の少なくとも一部を形成する中空部分が形成されている。例示的な一実施形態において、導電性部材506は、図6A、図6Bおよび図6Cに示されるように1または2以上の中空部分を形成する導電性材料からなる概ね平坦な切片から形成されている。導電性部材506によって形成される中空部分はチャネル508の少なくとも一部を形成している。
導電性部材506には、導電性部材506を通って軸線方向に延在する1または2以上の幅広の中空部分510が形成されていてもよい。導電性部材506には、図6Aおよび図6Bに示されるように幅広の中空部分510から分岐する幅狭の中空部分512がさらに形成されていてもよい。幅狭の分岐部分512は、ハウジング502の内部空間に開放していてもよい。それにより導電性部材506は、極低温流体を導電性部材506の分岐部分512から外方に向かって流してハウジング502および磁石504と接触できるようになっていてもよい。そうすることによって、減衰装置500内の極低温流体の循環を促進しうる。幅狭の分岐部分512は、磁石504に隣接する導電性部材506の領域にさらに配置されてもよい。そうすることによって、導電性部材506の振動の際に渦電流が最も発生される場所である磁石504に隣接する領域において導電性部材506の冷却が促進されうる。磁石504の縁部に隣接する導電性部材506の領域において渦電流が発生されるので、分岐部分512は、磁石504の中央部に相当するとともに磁石504の縁部から離間した導電性部材506の領域に任意に配置されうる。それにより、減衰装置500の減衰力の低減を引き起こしうる渦電流の経路の断絶を最小限に抑えられる。
導電性部材506は幅狭の分岐部分を備えた中空部分を形成するように図示されているが、図6Aおよび図6Bに示された中空部分は説明のためであって本発明を限定するものではないことが当業者によって理解されるであろう。導電性部材506は、任意の数の幅広の中空部分510または幅狭の分岐部分512を形成してチャネル508の少なくとも一部として作用しうる。導電性部材506は、導電性部材406に関して説明したようにして概ね形成されうる。
チャネル508は、極低温流体が導電性部材506と接触するように極低温流体を収容している。例示的な一実施形態において、チャネル508は、導電性部材506を通って流れるときには導電性部材506の中空部分510,512によって形成され、また、減衰装置500を通って流れるときにはハウジング502、磁石504および導電性部材506の外表面によって形成される。チャネル508は、極低温流体が導電性部材506の内表面および外表面の両方の大部分と接触するように構成されている。チャネル508は、極低温流体が導電性部材506の内表面全体および外表面全体と接触するように任意に構成されてもよい。チャネル508は、前述したように極低温流体が磁石504に隣接する導電性部材506の領域と接触するように構成されてもよい。そうすることによって、渦電流が生成されるであろう領域において導電性部材506の効率的な冷却がなされる。
極低温流体は導電性部材506内部のチャネル508を通って循環されうる。例示的な一実施形態において、極低温流体は、導電性部材506の幅広の中空部分510を通って流れて、幅狭の分岐部分512を通って流出してもよい。そして極低温流体は、ハウジング502の内部空間を導電性部材506外側の周りに流れてもよい。前述したように、極低温流体は、再循環のため、または外部環境に排出するためにハウジング502を通って流れた後にマニホルドにおいて回収されてもよい。減衰装置に対する極低温流体の流れの例示的な経路が図6A〜図6Cに示される。
前述した各実施形態において、導電性部材の温度は、極低温流体の温度および極低温流体と導電性部材との間の熱伝達率に応じて部分的に定まる。熱伝達率は、一般に極低温流体の流量が増大するのに従って増大するので、熱伝達(すなわち冷却速度)は極低温流体の流量を変化させることによって制御されうる。このように、前述したすべての実施形態は、温度を検出する温度検出手段および関連するフィードバック信号を生成する信号生成手段、並びにフィードバック信号に応答してポンプによって送出される体積流量を変動させる変動手段を具備するように拡張されうることが理解される。さらに、極低温流体が冷却剤タンクに保持される場合、フィードバック信号は、検出された温度に基づいて冷却剤タンクからの極低温流体の放出を制御するために使用されうる。
特定の実施形態を参照することによって、本発明を本明細書において図示するとともに説明したが、本発明が本明細書に記載された具体物に限定されることを意図するものではない。むしろ、本発明から逸脱することなく、請求の範囲およびその均等の範囲内においてその詳細について種々の改変がなされうる。各実施形態により開示された特徴部分は、省略されてもよく、または他の実施形態と組み合わされてもよいこと、並びに各実施形態は、本明細書が開示する特徴部分の特定の組合せに限定されないことが理解されるであろう。

Claims (21)

  1. 減衰装置であって、
    少なくとも1つの磁石、
    前記磁石に対して移動可能な導電性部材、
    極低温流体、および
    前記極低温流体を前記導電性部材に接触させて収容するチャネルを具備しており、
    前記チャネルが前記導電性部材の1または2以上の中空部分によって少なくとも部分的に形成される、減衰装置。
  2. 前記導電性部材は、前記極低温流体との接触によって該導電性部材の温度が低下したときに該導電性部材の導電性が増大するように選定された導電性材料を含む、請求項1に記載の減衰装置。
  3. 前記チャネルは、前記極低温流体が前記導電性部材の表面の大部分と接触するように前記極低温流体を収容する、請求項1または2に記載の減衰装置。
  4. 前記チャネルは、前記極低温流体が前記導電性部材の面全体と接触するように前記極低温流体を収容する、請求項3に記載の減衰装置。
  5. 前記チャネルは閉鎖されたチャネルであり、前記極低温流体が前記閉鎖されたチャネル内を循環する、請求項1から4のいずれか1項に記載の減衰装置。
  6. 記閉鎖されたチャネルが前記極低温流体を排出する排出部を備えた、請求項5に記載の減衰装置。
  7. 前記極低温流体を前記チャネルに通して循環させるように構成されたポンプをさらに具備する、請求項5または6に記載の減衰装置。
  8. 前記導電性部材の温度を検出する温度センサ、および
    前記ポンプによって循環される前記極低温流体の流量を変動させる流量変動手段をさらに具備し、
    前記ポンプによって循環される前記極低温流体の流量が前記導電性部材の温度に基づいて制御される、請求項7に記載の減衰装置。
  9. 循環される極低温流体を回収するマニホルドをさらに具備する、請求項5から8のいずれか1項に記載の減衰装置。
  10. 前記チャネルが開放チャネルであり、前記極低温流体が前記チャネルを通って流れた後に前記極低温流体が当該減衰装置から放出される、請求項1から4のいずれか1項に記載の減衰装置。
  11. 前記極低温流体を保持するとともに前記極低温流体を前記開放チャネルに放出する加圧式流体容器をさらに具備する、請求項10に記載の減衰装置。
  12. 当該減衰装置がさらにハウジングを具備し、前記チャネルが前記ハウジングおよび前記導電性部材によって少なくとも部分的に形成される、請求項1から11のいずれか1項に記載の減衰装置。
  13. 前記チャネルが前記磁石および前記導電性部材によって少なくとも部分的に形成される、請求項1に記載の減衰装置。
  14. 前記チャネルは、前記導電性部材の前記1または2以上の中空部分の内部にその全体が形成される、請求項に記載の減衰装置。
  15. 前記チャネルは、前記極低温流体が前記導電性部材の内表面および外表面と接触するように前記極低温流体を収容する、請求項に記載の減衰装置。
  16. 前記チャネルは、前記少なくとも1つの磁石と隣接する前記導電性部材の領域において前記極低温流体が前記導電性部材と接触するように前記極低温流体を収容する、請求項に記載の減衰装置。
  17. 前記チャネルを形成する前記1または2以上の中空部分が、前記少なくとも1つの磁石の縁部に隣接する前記導電性部材の部分には配置されていないようにした、請求項に記載の減衰装置。
  18. 前記極低温流体が前記チャネルを通って流れるように構成されており、
    前記導電性部材の温度を検出する温度センサ、および
    前記チャネルを通る前記極低温流体の流量を変動させる流量変動手段をさらに具備し、
    前記極低温流体の流量が前記導電性部材の温度に基づいて制御される、請求項1から6のいずれか1項に記載の減衰装置。
  19. 減衰装置であって、
    少なくとも1つの磁石、
    前記磁石に対して移動可能な導電性部材、および
    極低温流体を前記導電性部材に接触させて収容するよう形成されたチャネルを具備しており、
    前記チャネルが前記導電性部材の1または2以上の中空部分によって少なくとも部分的に形成される、減衰装置。
  20. 前記極低温流体を前記チャネルに通して循環させるように構成されたポンプをさらに具備する、請求項19に記載の減衰装置。
  21. 前記導電性部材の温度を検出する温度センサ、および
    前記チャネルを通る前記極低温流体の流量を変動させる流量変動手段をさらに具備し、
    前記極低温流体の流量が前記導電性部材の温度に基づいて制御される、請求項19または20に記載の減衰装置。
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