JP5657552B2 - 気流中の荷電浮遊粒子の粒度分布の経時的進展を特徴付けるための装置 - Google Patents

気流中の荷電浮遊粒子の粒度分布の経時的進展を特徴付けるための装置 Download PDF

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Description

本発明は概して気流中の荷電浮遊粒子の粒度分布の経時的進展を特徴付けるための装置に関する。
我々の周りの空気は異なるサイズと形状の粒子を含み、これらは排ガスや他の汚染物質とともに地域全体の大気汚染の一因となる。粒子の一部は人工であり、例えば車両の化石燃料の燃焼から生じ得る。その他は自然発生し、火山、砂塵嵐、森林火災などから生じ得る。5‐500nmの粒度範囲内の粒子は超微粒子(UFP)と分類される。例えばすす粒子のようなUFPは特に人にとって健康に有害であることが知られている。浮遊UFPの吸入はその肺への沈着による重度の肺損傷をもたらす可能性があることが立証されている。
上記を考慮して、我々の周りの空気中のUFPの特性を測定することは非常に重要である。浮遊超微粒子(UFP)の特性に関する情報は、浮遊粒子の局所検出を可能にし、空気中の粒子数濃度N、数平均粒径dp,av、及び粒度分布dN(d)/dln(d)の測定を含む、UFP測定装置を用いて収集され得る。具体的には、UFP大気汚染への暴露に伴う生じた健康被害は、UFP長濃度L=Np,avに関連すると考えられる。後者の推論の理由は、吸入浮遊粒子の相対的健康被害が、吸入後に気道に堆積する吸入空気の単位体積当たりの粒子表面積と関連するようであるという考察からもたらされる(例えばH.Fissan et.al.,Journal of Nanoparticle Research(2007),Vol.9,pp.53‐59参照)。加えて、この沈着した粒子表面積濃度は、吸入浮遊粒子の沈着効率が気道の様々な領域においてそれらの直径の関数として適切に説明されるとき、吸入空気中の粒子長濃度Lと比例することが示されることができる(International Commission for Radiological Protection,ICRP,1994)。
WO2007/000710A2に開示される従来技術UFPセンサが図1aに図示される。測定装置10は吸気部11を有し、これは随意に粒子前置フィルタ12を備える。UFPセンサはさらに、サンプル気流中の浮遊粒子をその装置10への流入後に荷電させることができる粒子荷電部18を有する。加えて、UFPセンサ10はファラデーケージ装置16を有する粒子検出部13を有し、これはUFPセンサ10の残りの部分から電気的に絶縁され、高感度電流計15を介して地電位に接続される。ファラデーケージ装置16に入る気流中の荷電粒子は、それらの電荷とともにファラデーケージ内部の空気透過性ろ過媒体によって捕捉され、その結果、電流計15によって測定可能な電流Iを生じ、これはファラデーケージ装置16内部の単位時間当たりに堆積した電荷に等しい。電流Iの大きさはファラデーケージ装置16に入る気流中の浮遊荷電UFPの濃度レベルに比例し、比例係数は浮遊粒子上の平均電荷によって決定される。荷電部18における粒子荷電が拡散荷電によって達成される場合、Iは粒子長濃度L=Np,avに比例する(M.Adachi et.al.,Journal of Aerosol Sci.16(2),pp.109‐123,1985)。
図1aにおけるUFPセンサはさらに粒子荷電部18から下流に配置される粒子濃度変動部17を備え、これは第1の濃度レベルと第2の濃度レベルの間で荷電UFPの濃度の変動をもたらすことができる。図1aにおいて、濃度変動部17は、その間に電位差Vが印加されることができる平行板電極表面によって形成される空気路19を有する平行板部("平板部"とも称される)として具体化される。電極板間の電位差は空気路19にわたって電場を作り出す。空気路にわたって電場が印加されない場合、平板部から出る浮遊荷電粒子の濃度レベル(第1の濃度レベル)は、平板部に入る浮遊荷電粒子の濃度レベルと実質的に同じである。非ゼロ電場が空気路にわたって板間に印加される場合、平板部に入る浮遊荷電粒子の少なくとも一部は電極表面の1つの上に静電的に沈殿し、その結果、平板部から出る浮遊荷電粒子の濃度レベルをより小さい第2の濃度レベルへ減少させる。平板部から出る荷電粒子の濃度レベルはその後ファラデーケージ装置16によって受け取られ、センサ電流Iを生じ、これは電流計15によって測定される。
上記の通り、測定電流信号Iの大きさはファラデーケージ装置16によって受け取られる気流中の荷電UFPの濃度レベルに比例し、荷電UFPの濃度レベルが変動すると変動する。時間の経過において加えられる粒子濃度変動に応じて、既知のセンサ10は変動した粒子濃度レベルに関連する測定信号を連続時間間隔中に連続的に決定する。少なくとも2つの変動した粒子濃度レベルのセットと対応する少なくとも2つの測定信号を有するセットが必要とされ、総粒子数濃度N及び平均粒径dp,avを決定するために十分である。時間の経過において総粒子数濃度と平均粒径の進展をたどるために、測定信号の異なるセットが連続的に測定されることができる。
浮遊粒子の総粒子数濃度Nと平均粒径dp,avの正確な測定のために、既知のセンサ10は、浮遊粒子の総濃度と粒度分布(すなわち粒度の関数としての粒子濃度)が、せいぜいゆっくり変化する時間関数に過ぎず、好適には実質的に時間的に変化しないべきであるような環境を必要とする。総粒子数濃度及び平均粒径の単一測定に必要とされる通り、2つの連続的に得られる測定信号の単一セットを測定するために必要な時間間隔中に、総粒子数濃度及び平均粒径は実質的に一定のままであるべきである。
この時間間隔は、少なくとも最小期間中に信号加算平均を通常必要とする測定精度に対する最低限必要な要求のために、任意に小さくすることができない。非定常な過渡的環境における正確な操作のために、時間の経過において粒子濃度レベルが急速に変化し得るような極めて過渡的な条件下でも、浮遊粒子の総粒子数濃度Nと平均粒径dp,avを測定することができる装置が必要とされる。こうした状況は例えば自動車交通が存在する場所又はその付近で生じる可能性がある。
従来技術において、及び上記の通り、浮遊粒子の粒子数濃度N及び平均直径dp,avは2つの連続的に記録されるセンサ信号Iの連続測定から推定され、一方の信号I=Iは平板部において沈降電圧V=0で測定され、もう一方の信号I=Iは沈降電圧V=Vで測定される(図1b参照)。印加される非ゼロのV=Vは平板部17を通過する気流から荷電粒子の少なくとも一部を除去するので、通常はI<Iとなる。
荷電浮遊粒子の粒度分布の特性が時間の経過において実質的に一定のままであるような定常条件下で、装置10を用いて測定信号I及びIからN及びdp,avが推定されることができる相対精度を簡単に説明することが有益である。センサを通る気流φ(m/s)において、比例的に異なるサイズのセンサを通る基準気流φに対して(センササイズと気流φはセンサ内部の気流速度が実質的に一定のままでありφと無関係であるように互いに関連している)、Nは式1に従ってIとIに関連する。
Figure 0005657552
は第1の比例定数である。dp,avは式2に従ってIとIに関連する。
Figure 0005657552
dpは第2の比例定数である。最後に、粒子長濃度Lは式3に従ってIのみに関連する。
Figure 0005657552
N及びdp,avに関して定常条件下で、相対誤差ΔN/N及びΔdp,av/dp,avは、それぞれ式4及び式5に従ってセンサ信号Iの測定誤差ΔIに関連することが示される。
Figure 0005657552
Figure 0005657552
ΔIは現在市場に出回っている最良の演算増幅器の場合約110−15A(=1fA)であり、電子雑音のために容易に小さくすることができない。この状況はN及びdp,avの単一測定の達成可能精度を制限する。加えて、相対不確かさΔN/N及びΔdp,av/dp,avはN及び/又はφの小さい値で増加する。気流φは相対不確かさ/誤差を減少させるために増加させることができるが、これは一般的にセンササイズを増加せずにすることができない。この増加は、人々が通常はセンササイズを可能な限り小さいままにすることを望むため、また費用と携帯性の視点からも望ましくない。同様に、センササイズの減少はφを減少させ、その結果相対不確かさΔN/N及びΔdp,av/dp,avを増加させる。この増加は時間の関数としてのN及びdp,avの推定値における散乱を増加させる。N及びdp,avに関して大気汚染特性が時間的に実質的に一定のままである限り、時間の経過において連続的に得られる測定の結果を平均化することによって、φの比較的小さな値においても、改良された精度、従って信頼性が実現されることができる。この平均化は測定されたI及びI信号に関して、又はこれらの信号からの推定値N及びdp,avに関してなされることができる。
複数の連続的に得られる測定結果の平均化のアプローチは、N及びdp,avに関する大気汚染特性が時間の経過において変化するとき(すなわちこれらが過渡的になるとき)には使用されることができない。これは図1aに描かれる設定が使用されるときにセンサ信号I及びIが時間的に連続的に得られるため特に当てはまる。大気汚染特性において急激な変化が起こるとき、連続的に得られる信号I及びIは異なる大気汚染条件下で記録され、従ってN及びdp,avを推定するための式1‐3に確実に組み合わされることができず、その結果相対誤差ΔN/N及びΔdp,av/dp,avを大きく増加させる。
ある段階でI<Iになる可能性は十分にあり、これは式1‐3が使用されるときにN及びdp,avに関して無意味な結果を与える。ある期間にわたって連続的に測定される電流I及びIの個別の平均化は、測定したい観察された大気汚染過渡信号を弱める傾向しかないため、この状況を改良するための何の解決法ももたらさない。厳密に言えば、連続的に測定されるセンサ信号I及びIが、微粒子大気汚染特性に関して異なる(過渡的)条件下で得られるとき、式1及び2はその妥当性を失う。そして式1‐3に従って信号I及びIから推定されるN及びdp,avに対する信頼できるデータは、もはや時間の経過において得ることができない。
上記を考慮して、従来技術に伴う上述の問題を少なくとも軽減する、時間の経過において浮遊超微粒子の粒度分布の特性を推定するための改良された装置及び方法を実現することが望ましい。
本発明の第1の態様によれば、以下を有する、気流中の荷電浮遊粒子の粒度分布の経時的進展を特徴付けるための装置が提供されている。
気流への浮遊粒子の流入のための吸気口、
装置に入る浮遊粒子を荷電することによって荷電浮遊粒子の粒度分布を作り出す粒子荷電ユニット、
少なくとも1つの時間間隔中に少なくとも第1の濃度レベルと第2の濃度レベルの間で荷電粒子の濃度の変動を生じることができる濃度変動部、
第1の濃度レベルと対応する第1の測定信号I及び第2の濃度レベルと対応する第2の測定信号Iを生成することができる粒子検出部、並びに、第1の測定信号I及び第2の測定信号I及び基準粒径dp,refから、荷電浮遊粒子の粒度分布の粒子数濃度N及び平均粒径dp,avを推定するデータ評価ユニット。基準粒径dp,refに対する推定平均粒径dp,avの変化は設定最大変化によって境界される。
従って、気流中の浮遊粒子、例えばUFPの粒度分布に対する潜在的に過渡的な特性N及びdp,avを時間の経過においてたどる装置が提供される。該装置は、粒子濃度Nと平均粒径dp,avを推定するために測定信号I及びIを評価するときに、基準粒径dp,refに対する推定平均粒径の許容変化に対して制限が設定されるようになっている。より具体的には、変化は設定最大変化によって境界される。この制限は、微粒子大気汚染を生じる所与の汚染源では、粒度分布の特性の過渡信号が、通常は平均粒径の過渡信号よりも粒子数濃度の過渡信号に比較的より近く関連するため、物理的に妥当である。基準粒径に対するdp,avの最大でも限られた変化だけを許可する状況は、dp,avが時間の経過において変化することを可能にしながらも、dp,refに関するdp,avに対する推定値のずれを減らし、dp,refが賢明に選ばれた物理的に現実的な平均粒径であるとき、推定されるdp,avが幅広い条件下で物理的に現実的なままであることを確実にする。N及びその変化に対する値に関する限り何の制限も課されない。これは全体の信頼性を向上させ、ハードウェア適応又は平均化処理に頼る必要なくN及びdp,avに対する推定値に関する経時的散乱を削減する。向上した精度は過渡的条件下で得られるN及びdp,avに対する推定値だけでなく、N及び/又はφが比較的低いときに定常条件下でも当てはまる。式1によれば、小さな粒子数濃度Nは信号差(I−I)に対する小さな値のみを伴い、従って(I−I)が分母にあらわれる式2によればdp,avに対する推定値における比較的大きな不確かさを伴う。
該装置の一実施形態によれば、粒子数濃度Nは、荷電浮遊粒子の粒度分布の第1の測定信号I、第2の測定信号I、及び推定平均粒径dp,avに基づいて推定される。この手順は測定信号I及びIに関するN及びdp,avに対する推定値の内部整合性を確実にし、その結果、平均化処理、又は、時間の経過におけるNに対する推定値の変化に関する制限に頼る必要なく、dp,avだけでなくNに対しても物理的に現実的な結果をもたらす。
該装置の一実施形態によれば、濃度変動部は、少なくとも1つの時間間隔中に荷電浮遊粒子の粒度分布の少なくとも一部を電気的に沈殿させることができる電気沈殿ユニットである。この実施形態は、図1aにおける従来技術装置10について前述した通り、沈殿ユニット内部の2つの平行電極表面間に位置する流路にわたって電場を印加することによって荷電浮遊粒子の粒度分布の濃度を変動させる簡便で制御可能な方法を可能にする。電場は好適には、総粒子数濃度Nに無視できない程度まで寄与する任意のサイズの荷電粒子の一部を沈殿させるのみであるように選ばれる。より具体的には、流路にわたって印加される電場は、直径10nmより大きい荷電粒子が沈殿ユニットを通過する気流から部分的に沈殿するのみであるように選ばれる。
該装置の一実施形態によれば、第1の濃度レベルは作られた荷電浮遊粒子の粒度分布の濃度レベルと実質的に同じである。これは、測定信号Iが、センサ装置に入る浮遊粒子の荷電後のセンサ装置内部の作られた荷電浮遊粒子の粒度分布の特性と対応することを可能にするため、有利である。好適には、センサ装置の荷電部の中の浮遊粒子の荷電は拡散荷電で達成される。信号Iはその後、センサ装置の沈殿部の中の部分的な静電粒子降下によって、最初に作られた荷電浮遊粒子の粒度分布の濃度が減少した後に得られる荷電浮遊粒子の粒度分布の特性に対応するように作られることができる。この手順は式1‐3の使用が信号I及びIから荷電浮遊粒子の最初に作られた粒度分布の特性を推定することを可能にする。
該装置の一実施形態によれば、基準粒径dp,refは所定粒径dp,0である。所定粒径は粒径の初期値に対応し、これは該装置のユーザによって設定され得、好適には大体予測される平均粒径をあらわす。特に、所定粒径dp,0の基準粒径としての使用は、センサ装置がスイッチを入れられた直後に最初の信号I及びIが記録されるときに有利である。その場合dp,avに対する予め推定される値が利用可能でないので、センサ装置がスイッチを入れられた直後に最初の信号I及びIが記録されるときに荷電浮遊粒子の粒度分布がその特性に過渡的挙動を示す場合、dp,av及びNに対する物理的に非現実的な値がI及びIから推定されないことを確実にするために、所定粒径のdp,0の値に頼ることが好ましい。
該装置の一実施形態によれば、所定粒径dp,0は好適には20‐100nmの粒度範囲内の値で設定され、これはおよそ10乃至300nmの間の大きさの浮遊超微粒子の数平均粒径に対する典型的な粒度範囲である。
該装置の一実施形態によれば、基準粒径dp,refは予め推定される粒径であり、好適にはdp,avに対する直前に予め推定される値である。これは、dp,avにおける大きな変化が信号I及びIの連続記録間の短い期間内に起こることが通常は予測されないので、任意の瞬間においてdp,av及びNに対する推定値の精度と信頼性を増加させる。dp,avに対する連続的に推定される値における制御された段階的変化が許可され、dp,avに対する予め推定される値に関する最低限の履歴のみを含み、履歴は好適にはdp,avの直前に予め推定される値に等しく設定されるdp,refの単数によって作られる。
該装置の一実施形態によれば、I≦Iであるとき又はIが所定基準信号I1,ref以下であるとき、推定平均粒径dp,avは基準粒径dp,refと等しいと考えられ、dp,refの値は好適にはdp,avに対する直前に推定される値又は所定値dp,0をあらわす。I≦Iであるとき、これはdp,avに対する物理的に非現実的な負の値をもたらすため、dp,avは式2から推定されることができない。I≦Iである状況は、浮遊荷電粒子の粒度分布の特性に関してきわめて過渡的な条件下で、又は信号I及びIの大きさが小さ過ぎて十分な精度で記録できないときに起こり得る。I≦I1,refである状況は、I1,refの大きさは好適にはゼロ又はゼロに近い値のいずれかである値をあらわすが(好適には0‐10fAの範囲内)、比較的小さな粒子濃度Nで起こる可能性があり、これは、小さ過ぎて十分な精度で記録できない、従ってI>Iのときでも式2に従ってdp,avに対する信頼できる値を推定するのに適さない信号I及びIの測定結果を生じさせる。
該装置の一実施形態によれば、推定平均粒径dp,av及び推定粒子数濃度Nの数学的積Np,avは第1の測定信号Iに比例するように設定される。これは式3に従い、全ての状況下で、N及びdp,avの推定値が、それらの積LがIに比例するように互いに関連することを確実にする。これは、粒子荷電が拡散荷電によって達成されるときL∝Iであるという観察に従って物理的に正当化される(M.Adachi et.al.,Journal of Aerosol Sci.16(2),pp.109‐123,1985)。
同様に、前述の通り、Lは浮遊粒子の粒度分布で汚染されている空気を吸い込むときの暴露に関連する健康被害に比例すると考えられる。この手順は、全ての条件及び状況下において、暴露に関連する健康被害の信頼できる評価が、N及びdp,avに対する合わせた推定値を介して、又はさらに直接的にIを介して得られることができることを確実にする。
該装置の一実施形態によれば、基準粒径に対する推定平均粒径の設定最大変化は、2つの測定信号I及びIの少なくとも1つの大きさに依存するようにされる。これは、この条件が、dp,avに対する連続的に推定される値が比較されるときにdp,avの許容最大変化により大きな柔軟性を許容するので、有利である。I及びIの両方に対する高い値において、I及びIにおける誤差は、I及びIの低い値が記録されるときよりも比較的少なく、その結果設定最大変化に対して比較的高い値が使用されることを可能にする。この状況は、dp,avにおける比較的速い過渡信号も、これらが存在するときに経時的に記録されることを容易にする。低い浮遊粒子濃度に遭遇する場合、I及びIに対する小さな値が測定され、これは式2によるdp,avに対する推定値における相対不確かさを増加させる。後者の状況は設定最大変化を比較的小さな値に制限することによって改良されることができる。
該装置の一実施形態によれば、一連の第1の測定信号I(t),I(tk+2),I(tk+4),……及び一連の第2の測定信号I(tk+1),I(tk+3),I(tk+5),……は、時間における連続的瞬間t,tk+1,tk+2,……において連続的に生成され、kは整数をあらわし、データ評価ユニットは、第1の測定信号I又は第2の測定信号Iのいずれかが生成される各瞬間t,tk+1,tk+2,……において荷電浮遊粒子の粒度分布の粒子数濃度N及び平均粒径dp,avを推定するようになっている。これは信号I又は信号Iのいずれかが記録される各瞬間においてN及びdp,avの両方の迅速な更新を可能にするので有利である。
該装置の一実施形態によれば、該装置は特に、主に直径5‐500nmの粒度範囲の、より好適には10‐300の粒度範囲の荷電超微粒子である、荷電浮遊粒子の粒度分布の特性の経時的進展の検出を可能にするようになっている。これは、これらの超微粒子がしばしば、粒子とガスによる遭遇した大気汚染全体の最も有害な成分をあらわすため、有利である。
本発明の上述の態様の異なる特徴は任意の組み合わせで組み合わされることができる。
本発明に伴う利点は、WO2007000710A2に記載の基本センサ(図1a参照)を用いるとき、このセンサが微粒子大気汚染特性に関して定常条件下及び過渡的条件下で使用されるときの両方において、時間の経過においてdp,av及びNに対する推定データにおける散乱を著しく減少させる装置と方法が開示されるということである。これはさらに、測定結果における余分な非信頼性/散乱に悩まされるという面倒なく、センササイズ及びセンサ価格(複雑性)の両方における相対的削減が実現されることを可能にする。
本発明の他の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な説明から、添付の従属請求項から、及び図面からわかる。
一般的に、請求項において使用される全用語は、本明細書に他に明確に定義されない限り、技術分野におけるそれらの通常の意味に従って解釈されるものとする。"a/an/the[要素、装置、成分、手段、ステップなど]"という言及全ては、他に明記されない限り、要素、装置、成分、手段、ステップなどの少なくとも1つの例に言及するようにオープンに解釈されるものとする。本明細書に開示される任意の方法のステップは、明記されない限り開示された正確な順番で実行される必要はない。
他に定義されない限り、本明細書で使用される全用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明の実施形態が属する技術分野における当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を持つ。さらに、本明細書で使用される用語は、この明細書及び従来技術の文脈におけるそれらの意味と一致する意味を持つものと解釈されるべきであり、本明細書に明確に定義されない限り、理想的な又は過度に正式な意味で解釈されないことが理解される。
本発明の実施形態は同封の図面を参照してより詳細に説明される。
従来技術の超微粒子センサの略図である。 従来技術の超微粒子センサの略図である。 本発明の一実施形態にかかる荷電浮遊粒子の粒度分布の経時的進展を特徴付けるための装置のブロック図である。
これらの図面は略図であって縮尺通りに描かれていないことに留意すべきである。明確性と利便性のため、これらの図面の部分の相対寸法と比率は、サイズを拡大又は縮小して示されている。
本発明の実施形態は、本発明の特定の実施形態が示される添付の図面を参照して以下により完全に記載される。しかしながらこの発明は多くの異なる形態で具体化され得、本明細書に記載の実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろこれらの実施形態は、この開示が徹底的かつ完全であるように、及び当業者に本発明の範囲を完全に伝えるように、例として提供される。類似する数字は詳細な説明を通して類似する要素をあらわす。
本発明は、事実上全ての周囲環境条件下で、屋内及び屋外の両方において、dp,avに対する値における大きな変動(すなわち約10秒の期間内に約5‐10%を上回る)が通常は起こらないという考察に基づく。他方で、Nにおける著しい変動は数秒の期間内に確実に起こる可能性があり、十分に説明されなければならない。
ここで図2を参照すると、気流中の荷電浮遊粒子の粒度分布の経時的進展を特徴付けるための装置20の一実施形態は、気流Fへの浮遊粒子の流入のための吸気口21を持つようになっている。装置20を通過する気流Fはベンチレータ又はポンプ(不図示)を用いて作られることができる。さらに、粒子荷電ユニット28が、装置20に入る浮遊粒子を荷電することによって荷電浮遊粒子の粒度分布を作り出すために吸気口21の下流に配置される。荷電ユニット28は高電圧電源に接続される針先電極を有し得(図1aにおける荷電ユニット18に相当する)、この針電極は針先付近の空気をイオン化するのに十分高い電位Vcorに設定され、その結果荷電ユニット28を通過する浮遊粒子上に部分的に吸着する浮遊イオンを作り出し、こうして浮遊粒子上に電荷を作り出す。好適には、針先電極はスクリーン電圧Vscr<<Vcorに設定される多孔質スクリーン電極によって囲まれる。これは、浮遊粒子の拡散荷電を実現するのに適した条件を荷電ユニット28において可能にする。あるいは、粒子荷電は、浮遊粒子をイオン化するために十分なエネルギー光子を有する放射線を放出することができる、例えばUVランプ又はエキシマ光源などの光源の使用を通して光イオン化を用いて実現されることができる。
装置20はさらに、粒子荷電ユニット28から下流に配置される濃度変動部27を備える。濃度変動ユニット27は、少なくとも1つの時間間隔中に少なくとも第1の濃度レベルと第2の濃度レベルの間で気流中の荷電粒子の濃度の変動を生じることができるようになっている。濃度変動ユニット27は荷電粒子を有する気流を異なる静電場にさらすことによって濃度変動を達成するようになっている。
特に、本発明にかかる装置の一実施形態において、濃度変動ユニット27は電気沈殿ユニットである(図1aに図示される濃度変動ユニット17に相当する)。濃度変動ユニット27は少なくとも1つの時間間隔中に荷電浮遊粒子の粒度分布の少なくとも一部を電気的に沈殿させることができ、一連の直線又は円筒形の同心平行板(不図示)を有するようになっており、そのうち少なくとも一方の板は周期的な一連の電圧パルスV=Vを受信することができ、もう一方の板は電圧V=0に絶えず接続される。そして板の一方は交流電圧V=0及びV=Vに接続され、これは、それぞれ印加電圧V=0及びV=Vと直接関連して、濃度変動部から出る荷電浮遊粒子の第1の濃度レベルと第2の濃度レベルをもたらす。電圧V=Vが板の一方に印加されると、荷電浮遊粒子の少なくとも一部は沈殿ユニット27の中に沈殿するので、第2の濃度レベルは第1の濃度レベル(これは両板をV=0に接続させるときに関連する)よりも低い。本発明にかかる装置のこの実施形態において、第1の濃度レベルは、粒子荷電ユニット28から出る作られた荷電浮遊粒子の粒度分布の濃度レベルと実質的に同じである。
粒子検出部23が濃度変動部27から下流に位置する。濃度変動部27から出る荷電粒子は粒子検出部23によって受け取られ、これは第1の濃度レベルと対応する第1の測定信号Iと、第2の濃度レベルと対応する第2の測定信号Iを生成することができる。測定信号は図1aに示される通り高感度電流計に接続されるファラデーケージ装置を利用することによって得られ得る。
粒子検出部23はデータ評価ユニット29と通信するようになっている。データ評価ユニット29は粒子検出部23からの測定信号の形で入力データを受信することができ、メモリ機能を有する。随意に、これは浮遊荷電粒子の粒度分布に関する特性データを推定することができるために必要なパラメータを受信するデータ入力ユニット30と、ユーザへ結果を提示するための表示ユニット31とを有するユーザインタフェースを備える。データ評価ユニット29はさらに、第1の測定信号I及び第2の測定信号I及び基準粒径dp,refから、荷電浮遊粒子の粒度分布の粒子数濃度N及び平均粒径dp,avを推定するようになっている。基準粒径dp,refに対する推定平均粒径dp,avの変化は、パラメータfの数値によってあらわされる設定最大変化によって境界される。加えて、第1の測定信号Iに対する最小値I1,refが定義され得、これは信号I及びIからのN及びdp,avの推定手順をIの数値に依存させ、従ってIの相対精度に依存させるために有利である。
本発明にかかる装置の一実施形態において、基準粒径dp,refは予め推定される平均粒径であり、好適には予め直前に推定される平均粒径である。本発明にかかる装置の別の実施形態において、基準粒径dp,refは所定粒径dp,0である。基準粒径dp,refとしての所定粒径dp,0の使用は、該装置がスイッチを入れられた直後に第1の測定結果I及びIが得られるとき、この場合は予め推定される平均粒径が利用可能でないので、特に有利である。
本発明にかかる装置の一実施形態において、粒子数濃度Nは、荷電浮遊粒子の粒度分布の第1の測定信号I、第2の測定信号I、及び推定平均粒径dp,avに基づいて推定される。測定信号I及びIに基づいてdp,avに対する値を推定した後にNを推定する手順は、数学的積Np,avが拡散荷電の条件下でIに比例するため、可能である(式3参照)。従って、I及びdp,avの両方がわかるとき、Nを推定することが可能になる。
本発明にかかる装置の一実施形態によれば、該装置は、主に直径5‐500nmの粒度範囲、より好適には10‐300の粒度範囲の荷電超微粒子である、荷電浮遊粒子を特徴付けるようになっている。
本発明の一実施形態によれば、一連の第1の測定信号I(t),I(tk+2),I(tk+4),……及び一連の第2の測定信号I(tk+1),I(tk+3),I(tk+5),……は、時間における連続的瞬間t,tk+1,tk+2,……において連続的に生成され、kは整数をあらわす。データ評価ユニットは、第1の測定信号I又は第2の測定信号Iのいずれかが生成される各瞬間t,tk+1,tk+2,……において荷電浮遊粒子の粒度分布の粒子数濃度N及び平均粒径dp,avを推定するようになっている。
さらに、本発明の重要な側面は、式2に従って、センサ信号I及びIの最終測定セットのみに基づいて(すなわち、t=tにおいてセンサ信号I(t)が測定されるか又はセンサ信号I(t)かどうかに応じて、セット(I(t),I(tk−1))又はセット(I(tk−1),I(t))のいずれかに基づいて)(一時的に)推定された値dp,av(t)が、dp,av(tk−1)から所定量f(f>1)又は1/fより多く異なるかどうかを調べるために、時間tk−1において予め直前に推定された値dp,av(tk−1)のみを用いて時間t=tにおいてチェックすることにある。これが当てはまらない場合、最終値dp,av(t)は、式2に従って測定信号(I(tk−1),I(t))又は(I(tk−1),I(t))のいずれかから推定される一時的に推定される値dp,av(t)に等しく設定され、これは大気汚染特性が経時的に十分に一定のままである定常状況の場合は妥当である。しかしながら、これが当てはまる場合、一時的に得られる値dp,av(t)は拒否され、最終値dp,av(t)は、それぞれ一時的に決定されたdp,av(t)>dp,av(tk−1)であるかどうか、又は一時的に決定されたdp,av(t)<dp,av(tk−1)であるかどうかに応じて、限られた量f又は1/fだけdp,av(tk−1)から異なることしか許されない。そしてdp,av(t)に対して決定された最終値に基づいて、値N(t)が評価される。この手順は下記の"詳細な実施形態例"の下に記載されるアルゴリズムによってさらに説明される。
本発明の別の実施形態によれば、特定の期間中の推定データセット(dp,av,N)の数は推定データの精度について妥協することなく可能な限り大きくされる。本発明のこの態様は、センサ信号I(t)又はセンサ信号I(t)のいずれかが得られる任意の時間tにおいてデータセット(dp,av(t),N(t))を推定することによって実施される。決定は下記のアルゴリズムに従ってなされる。従って、データセット(dp,av(t),N(t))はセンサ信号セット(I(tk−1),I(t))から、又はセット(I(tk−1),I(t))の両方から推定されることができる。
本発明の別の重要な側面は、センサ信号I(t)又はセンサ信号I(t)のいずれかが得られる各時間tにおいて、超微粒子汚染への暴露に関連する相対健康リスク(これは粒子長濃度L=Np,avに比例する)もまた決定されるということである。時間tにおけるこの健康リスクは、それぞれIに対する最終値がt又はtk−1において測定されたかどうかに応じて、センサ信号I(t)又はセンサ信号I(tk−1)のいずれかに比例して設定される。従って、いかなる瞬間においてもUFP大気汚染への暴露に関連する健康リスクの決定に平均化は含まれない。
[詳細な実施形態例]
いかなる特定の手順又は理論にも制約されることを望まず、以下に該装置の例示的な方法及び実施形態がより詳細に説明される。評価ユニット29は、該装置を通過するサンプル気流中の荷電浮遊粒子の粒度分布の粒子数濃度N及び平均粒径dp,avを推定するようになっている。基本的に、WO2007/000710A2に記載の従来技術によれば、図1aにおける基本センサは次式に従ってφ=φにおいてN,dp,av及びLの評価が可能である。
Figure 0005657552
Figure 0005657552
Figure 0005657552
ただし、連続的に測定される信号I及びIのペアが測定される期間中に荷電浮遊粒子の粒度分布の特性に関して実質的に定常条件が存在するものとする。S及びSdpは較正された又は計算された一定の比例定数をあらわす。
本実施形態において、過渡的条件が存在するとき、Lに対する所与の値(これは式3に従ってIのみの測定結果から得られる)においてN及びdp,avに対する推定値の精度を向上させるために、測定結果の全履歴の間に評価ユニット29によって以下のプロトコルが実行され、一連のセンサ電流測定結果I(t),I(t),I(t),I(t),……,I(t),I(tk+1),I(tk+2),I(tk+3),……は時間t,t,t,……において連続的に記録される。
ここで以下のパラメータが定義される。
p,0、これは所定の基準粒径であり、好適には20nm≦dp,0≦100nmであるように選ばれる。
1,ref、これは好適には0‐10fAの範囲の値に設定される数値を持つ所定の基準測定信号である。
f、これは1より大きい、好適には1.001≦f≦1.1である所定パラメータである。
時間の経過における結果の複数のセット(dp,av(t),N(t),L(t)),(dp,av(t),N(t),L(t)),(dp,av(t),N(t),L(t)),……に対する有意な値は、あらゆる測定誤差を説明し明確に補正する以下の手順例を通して得られる。
センサ機器のスイッチを入れた直後に得られる測定結果の一番最初のセット(I(t),I(t))は、制限モード又は自由モードのいずれかで実行されることができる下記の式と条件のセットに従ってt=tにおける推定データセット(dp,av(t),N(t),L(t))をもたらす。自由モード又は制限モードを選ぶかどうかの選択は該装置のユーザによってなされなければならない。
制限モードは好適にはt=t及びt=tにおいて浮遊荷電粒子の粒度分布の特性に関して過渡的条件が存在すると予測されるときに選ばれる。
自由モードは好適には、t=t及びt=tにおいて浮遊荷電粒子の粒度分布の特性が比較的一定のままであると予測される、他の全ての場合に選ばれる。
Figure 0005657552
最初の測定結果に対する制限モードは、I(t)>0fAである限り常に結果の最初のセット(dp,av(t),N(t),L(t))をもたらす。
Figure 0005657552
これはI(t)>0fAである限り常に結果の最初のセット(dp,av(t),N(t),L(t))をもたらす。
N,dp,av及びLに対する推定データの2番目以降のセットについては、アルゴリズムは下記の通り制限モードに従って実施される。
推定データの2番目のセット(dp,av(t),N(t),L(t))は、次の式と条件のセットに従ってセンサ信号(I(t),I(t))から得られる。
Figure 0005657552
より一般的には、t=t(k>1)においてセンサ信号I(t)が測定されるとき、データdp,av(t),N(t),及びL(t)は以下に従って得られる。
Figure 0005657552
あるいは、t=tにおいてセンサ信号I(t)が測定されるとき、データdp,av(t)及びN(t)は以下に従って得られる。
Figure 0005657552
上記手順は、特定の期間中の推定値dp,avにおけるランダム散乱を多いに減らし、同時にNに対する推定値を、暴露に関連するリスクLの評価に関する限りは妥協しないままにしながら、より信頼できるものにする。
本発明にかかる装置の実施形態が適している応用の例は、例えば環境モニタリング、職業暴露測定、研究計装及び粒子フィルタ試験計装である。
本発明は図面と前述の説明において詳細に図示され記載されているが、かかる図示と記載は例示又は説明であって限定ではないとみなされるものであり、本発明は開示された実施形態に限定されない。開示された実施形態への変更は、図面、開示、及び添付の請求項の考察から、請求された発明を実践する上で当業者によって理解されもたらされることができる。請求項において、"有する"という語は他の要素を除外せず、不定冠詞"a"又は"an"は複数を除外しない。特定の手段が相互に異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用されることができないことを示すものではない。請求項における任意の参照符号は範囲を限定するものと解釈されるべきではない。

Claims (14)

  1. 気流中の荷電浮遊粒子の粒度分布の経時的進展を特徴付けるための装置であって、
    気流への浮遊粒子の流入のための吸気口と、
    前記装置に入る浮遊粒子を荷電することによって前記荷電浮遊粒子の粒度分布を作り出す粒子荷電ユニットと、
    少なくとも1つの時間間隔中に少なくとも第1の濃度レベルと第2の濃度レベルの間で荷電粒子の濃度の変動を作り出すことができる濃度変動部と、
    前記第1の濃度レベルと対応する第1の測定信号I及び前記第2の濃度レベルと対応する第2の測定信号Iを生成することができる粒子検出部と、
    前記第1の測定信号I及び前記第2の測定信号I及び基準粒径dp,refから、前記荷電浮遊粒子の粒度分布の粒子数濃度N及び平均粒径dp,avを推定するデータ評価ユニットであって、前記基準粒径dp,refに対する前記推定平均粒径dp,avの変化が設定最大変化によって制限される、データ評価ユニットとを有する、装置。
  2. 前記荷電浮遊粒子の粒度分布の前記第1の測定信号I、前記第2の測定信号I、及び前記推定平均粒径dp,avに基づいて前記粒子数濃度Nが推定される、請求項1に記載の装置。
  3. 前記濃度変動部が、少なくとも1つの時間間隔中に前記荷電浮遊粒子の粒度分布の少なくとも一部を電気的に沈殿させることができる電気沈殿ユニットである、請求項1に記載の装置。
  4. 前記第1の濃度レベルが、前記作られた荷電浮遊粒子の粒度分布の濃度レベルと実質的に同じである、請求項1に記載の装置。
  5. 前記基準粒径dp,refが所定粒径dp,0である、請求項1に記載の装置。
  6. 前記所定粒径dp,0 20‐100nmの粒度範囲内の値に設定される、請求項5に記載の装置。
  7. 前記基準粒径dp,refが予め推定される平均粒径である、請求項1に記載の装置。
  8. 前記第1の測定信号Iが前記第2の測定信号I以下であるとき、前記推定平均粒径dp,avが前記基準粒径dp,refと等しいと考えられる、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 前記第1の測定信号Iが所定基準信号I1,ref以下であるとき、前記推定平均粒径dp,avが前記基準粒径dp,refと等しいと考えられる、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の装置。
  10. 前記推定平均粒径dp,avと前記推定粒子数濃度Nの数学的積Np,avが前記第1の測定信号Iに比例するように設定される、請求項1に記載の装置。
  11. 前記設定最大変化が、それぞれ前記2つの測定信号I及びIの少なくとも1つの大きさに依存する、請求項1に記載の装置。
  12. 一連の第1の測定信号I(t),I(tk+2),I(tk+4),……及び一連の第2の測定信号I(tk+1),I(tk+3),I(tk+5),……が、時間における連続的瞬間t,tk+1,tk+2,……において連続的に生成され、kは整数をあらわし、前記データ評価ユニットが、前記第1の測定信号I又は前記第2の測定信号Iのいずれかが生成される各瞬間t,tk+1,tk+2,……において前記荷電浮遊粒子の粒度分布の粒子数濃度N及び平均粒径dp,avを推定する、請求項1に記載の装置。
  13. 前記装置が、直径5‐500nmの粒度範囲荷電超微粒子である、荷電浮遊粒子の粒度分布の特性の経時的進展を測定する、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の装置。
  14. 前記装置が、直径10‐300nmの粒度範囲の荷電超微粒子である、荷電浮遊粒子の粒度分布の特性の経時的進展を測定する、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の装置。
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