JP5656243B2 - 形状測定装置及びこれを用いた工作機械 - Google Patents
形状測定装置及びこれを用いた工作機械 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5656243B2 JP5656243B2 JP2010040937A JP2010040937A JP5656243B2 JP 5656243 B2 JP5656243 B2 JP 5656243B2 JP 2010040937 A JP2010040937 A JP 2010040937A JP 2010040937 A JP2010040937 A JP 2010040937A JP 5656243 B2 JP5656243 B2 JP 5656243B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- shape measuring
- optical axis
- edge
- light beam
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Description
ところで、近年、いわゆるナノ工学が多方面に活用されるようになり、高い工作精度がますます要求され、μmオーダーや、いわゆるサブμmオーダーの加工が要求されている。例えば、ディンプルと呼ばれる微小なくぼみを規則的に配置したディンプルテクスチャが、光学やトライボロジー等の広範囲の分野で用いられている。また、マイクロチャンネルを用いて、ナノリッター(nL)からフェムトリッター(fL)の微小流体をハンドリングするマイクロ流体工学もバイオ関係などで活用されている。これらの場合、数十μmのディンプルやマイクロチャンネルを形成するには、直接ワークを、またはプレス若しくは成形のための型を正確に3次元的に造形する必要があった。
このアンチピンホール法を用いた光学的なエッジ検出装置により、回折光の影響を受けることなく、非接触かつ、リアルタイムで、加工後及び加工途中のワークなどをμmオーダ若しくはサブμmオーダで、鮮明な輪郭形状を数値的に測定可能とすることができるようになった。
測定対象物やアンチピンホールフィルタ、共焦点の位置関係は、厳密なものではなく実質的に等価の位置のものを含むことは言うまでもない。また、レンズ構成も単レンズに限定されるものでなく、複数で構成されるレンズ群を含むことももちろんである。また、レンズ群が可変焦点であっても発明を妨げるものではない。さらに、リレーレンズ、補正レンズ、フィルタ、プリズム、ミラー、絞り、シャッタなど、本発明を本質的に変更しない光学要素を含むものも本発明と等価であり、本発明に含まれる。
また、「撮像素子」は直接焦点であっても実像を撮影する撮影レンズを備えたものであってもよい。また、以下の本願に開示された発明においても同様である。
また、本発明によれば、平行な光線をそのままの状態で、位置のみをシフトできる。また、屈折により光路をシフトさせるため、露出した反射面を持たないので、反射面の劣化という問題が生じにくい。
また、本発明によれば、光源モジュールや、ワーク、撮像素子、投影光学系などの変更により、容易に光線を所望の位置にシフトすることができる。
本発明によれば、反射部材が一体に設けられているため、基準面を挟んだ反射部材相互の位置について変動誤差が生じない。そのため、測定値から実寸を演算することができる。
なお、本発明で、「光線結合器」といっているのは、単に基準面に向けてそれぞれ光線を引き寄せることを「結合」といっており、特に一旦分離されたものを「再結合」するという意味に限定するものではない。つまり、もともと1面の連続した映像を上下で分割して、中央部分を省略され、上下の部分が近接するようにするものも本願で言う「結合」である。
本発明によれば、測定対象物と撮像素子との間に配置された光線結合器により、撮像素子に投影される像を光軸を含む基準面に対して対称に近接するように光束をシフトする。このため像の周縁部にある対向するエッジ部分の位置を撮像素子の中心部に引き寄せることができる。アンチピンホール法によれば、撮像した画像の光軸に近い中央部分にはエッジ部分が投影されないので、エッジ部分の位置を撮像素子の中心部に引き寄せることによる不都合は生じることがない。撮像素子に投影される像のエッジ部分が光線結合器により基準面に引き寄せられるため、撮像倍率を小さくすることなく、より大きな測定対象物のエッジ部分を同一の撮像面で撮像できる。
さらに、この画像のエッジ部分間の距離を測定するとともに引き寄せた距離を演算して加算すれば、測定対象物のエッジ間の実測値が演算できる。
このような装置を用いることで、一例として、精密機械加工に用いる工具を切削する外寸が大きくても刃先の公差が極めて厳しいスローアウェイチップの外形形状の測定が、その加工中に、その機上でも、光学的な非接触の方法で、リアルタイムででき、かつ、きわめて精度が高い測定ができる。そのため、このスローアウェイチップを用いて、マイクロ加工を行なうドリルやボールエンドミルなどの工具を高精度に製造することも可能となる。
本発明によれば、投影レンズに導入される光束の幅を光線結合器により小さくすることで、撮像素子のみならず投影レンズの径をそれぞれ小さくすることが可能になる。
特にレンズ鏡筒の外側に設置できるため、既成のレンズ鏡筒に外付けができ、交換も容易である。あるいは撮像素子側に組み付けたアッセンブリとして一体化してもよい。
したがって、所定の測定対象物の外寸より狭い光束の平行光しか照射することができない光源モジュールでも、この測定対象物の形状を測定できるようになる。
したがって、所定の測定対象物の外寸より狭い光束の平行光しか照射することができない光源モジュールでも、この測定対象物の形状を測定できるようになる。
また、分離されて光の幅が大きくなっても、再び光線結合器で光の幅を小さくすることができるので、大型の撮像素子を使用する必要がない。
請求項16に係る形状測定装置では、請求項14に記載の形状測定装置がNC制御可能な工作機械に搭載されるとともに、前記コンピュータは、当該工作機械の加工対象である工作物を測定対象物として前記撮像素子から入力された信号に基づき測定対象物のエッジをエッジデータとして検出するとともに、入力された測定対象物の設計データに基づき、前記エッジデータと前記設計データとの差分を演算し、この差分をフィードバックすることで工作機械をNC制御により自動制御して測定対象物を加工することを要旨とする。
以下、本発明を具体化した形状測定装置の一実施例を図1〜4、図18〜20を用いて説明する。
図1は、本発明の形状測定装置の測定原理を説明するための形状計測装置9を模式的に配置した光学系である。一点鎖線は光軸16、破線は遮光されたため光が通ってないことを示す。なお、図1は、説明のため模式的に示すものであり、レンズは単レンズとして表示してあるが、各レンズは収差を補正するため複数のレンズからなるレンズ群として構成されているのがむしろ通常である。また、後述するように可変焦点の物でもよい。本実施形態の形状測定システム5(図4参照)は、入射光学系である光源モジュール11から発射された平行光の中にワーク17のエッジ27を配置する。投影光学系であるレンズ鏡筒13に0次光の光線を遮光するアンチピンホールフィルタ25を挿入して、光源から発した透過光(0次光)が直接撮像素子26に到達しないように制限し、投影された画像は回折光(主に1次光)からなるワーク17のフラウンフォファ像のみが得られるようにしている。これにより、ワーク17の境界の判別精度が著しく向上でき、高精度に輪郭形状を求めることができるものである。なお、回折光に限らず散乱光として発生した光線も利用できる。
本実施形態の光源モジュール11には、例えばHe−Neレーザ発振器からなるレーザ発振器21が内蔵される。ここから照射された波長λ=632.8のレーザ光は、ビームエキスパンダや拡散レンズ(図示せず)により拡散され、この拡散された光線を減光する光量調整手段としてのNDフィルタ(Neutral Density Filter)19が配置される。また、調光されたレーザ光線はコリメータレンズ22により光軸と平行な平行光に変換される。このレーザ光31は、コヒーレントな状態が維持されている。したがって、光源モジュール11からは、均質で回折光を生じやすいコヒーレントな平行光が照射される。
この光源モジュール11から射出された平行光を、エッジ27部分まで含めワーク17の形状全体に照射する必要がある。しかしながら、光源モジュール11から照射された平行光の範囲が、そのままではワーク17をカバーできない場合がある。そこで、本実施形態では光路シフト手段としての光線分離器33を光源モジュール11のコリメータレンズ22とワーク17の間に配置する。
光線分離器33は、レーザ光31に対して透明な材質により形成されており、レーザ光31に対して高い屈折率と、色収差を生じ難い低分散性と、低い温度膨張係数を備えた光学ガラス、光学プラスチックスなどから形成された板状のプリズムとして構成されている。全体として、表面と裏面は、相互に光学的に平行が保たれた平坦な面を形成し、望ましくは表面に透過率を高めるコーティングを施す。
レンズ鏡筒13には、光源モジュール11側から順に、対物レンズ23、アンチピンホールフィルタ25、投影レンズ24が光源の光軸16に沿って配置される。対物レンズ23は平行光を収束させるレンズで、光源モジュール11側に前側焦点27´を形成するとともに、検出モジュール14側に、後側焦点28を形成する。
本実施形態の形状測定システム5では、投影レンズ24の焦点距離f2,f2と、対物レンズの焦点距離f1、f1との関係は、一例として、f1=f2となっており、f1とf2の焦点距離は等しい。この場合は、等倍の投影となる。なお、f1<f2とした場合は、拡大投影とすることができる。測定対象物であるワークと、撮像素子26の画面の大きさにより、この拡大倍率が決定される。なお、縮小投影も可能であるが、本発明のようなエッジ検出により形状測定を行なうものでは一般に好ましくない。なお、焦点距離をズームレンズとして可変焦点とすることもできるが、単焦点として可動部分を少なくすることでより精度が高い測定が可能になるとともに、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
アンチピンホールフィルタ25と投影レンズ24との間に光線結合器34が配置されている。光線結合器34は、前述の光線分離器33と同様にレーザ光31に対して透明な材質により形成されており、レーザ光31に対して高い屈折率と、色収差を生じ難い低分散性と、低い温度膨張係数を備えた光学ガラス、光学プラスチックスなどから形成されたプリズムとして構成されている。全体として、表面と裏面とが光学的に平行が保たれた平坦な面を形成し、望ましくは表面に透過率を高めるコーティングを施す。
検出モジュール14は、ここで受信した光を電気信号に変換して、パソコン20で例えばドットマトリクスのデータとして画像処理させる。
測定対象物としてのワークの一例としては、特に限定されるものではないが、光源モジュール11により照射される平行光にその輪郭が包み込まれなければ、その輪郭のエッジ像は得られない。例えば、直径が0.3mm程度の極細ドリルなどであれば、光線分離器33や光線結合器34なしでも、等倍の投影はもちろん、20〜30倍に拡大投影しても十分に撮像素子26の画面内に収まる。
以下本実施形態の形状計測装置の作用を説明する。
レーザ発振器21から出射されたレーザ光31が、コリメータレンズ22を通って光軸16に平行な平行光に変換され、光線分離器33を通過すると、光線分離器33は、基準面より上の平行なレーザ光31を上方に平行にシフトさせる。同様に、基準面より下の平行なレーザ光31を下方に平行にシフトさせる。そうして、このようにシフトされた平行なレーザ光31は、それぞれワーク17の上端と下端のエッジ27の部分を通過する。
(1) 本発明の前提構成であるアンチピンホール法によるエッジ検出は、2本の輝線に囲まれたはっきりした暗線としてエッジが現れるため、画像の位置が変位しても画像処理が極めて容易である。
次に、図5を参照して第2の実施形態を説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、光線分離器33を備えない点で相違する。
本実施形態では、光源モジュール11から、光線分離器33を介さず、直接ワーク17を平行光で照射している。測定対象物であるワークが大きさが小さいものに限られる場合、若しくは光源モジュール11が幅広いレーザ光により平行光が照射可能なものであれば、光線分離器33はなくても、光線結合器34の効果を発揮しうる。第1の実施形態よりも構成が簡易になる。
(6) 簡易な構成とすることができる。
次に、図6を参照して第3の実施形態を説明する。第3の実施形態は、第2の実施形態と比較して、複数の光線結合器34a、34bを備えた点で相違する。
本実施形態では、第2の実施形態の構成に加え、光線結合器34bを、測定対象物であるワーク17と対物レンズ23との間にも配置した。
本実施形態では、アンチピンホールフィルタ25と投影レンズ24の間の光線結合器34aに加え、ワーク17と対物レンズ23の間にも光線結合器34bを配設した。
(7) ワーク17を通過した平行な光束の幅を光線結合器34bにより平行なまま小さくすることで、撮像素子26のみならず、対物レンズ23及び投影レンズ24を小さくすることができる。従って、投影光学系全体を小さくすることが可能となる。
○ 光線結合器34なしで、光線結合器34bのみで構成してもよい。
このように構成することで、より簡易な構成で、ワーク17を通過した平行な光束の幅を光線結合器34bにより平行なまま小さくすることで、撮像素子26のみならず、対物レンズ23及び投影レンズ24を小さくすることができる。
次に、図7を参照して第4の実施形態を説明する。第4の実施形態は、第2、第3の実施形態と比較して、光線結合器34の配置が異なる点で相違する。
本実施形態では、光線結合器34cを、投影レンズ24と撮像素子26との間に配置した。
図7に示すように、光線結合器34cを、投影レンズ24と撮像素子26との間に配置し、投影レンズ24により撮像素子26に投影される光線を、基準面を基準として、上半分に照射された光は下側に、下半分に照射された光は上側に、それぞれ相互に光線を近接させる方向に、光線の方向を変えることなく平行な状態を保ったままでシフトさせる。このとき、光線結合器34cを通過した平行光の中央部は、光線が重なったり、乱れたりするが、そもそもこの部分にはワーク17のエッジ27がない、つまり基本的に光線がない部分であるので、形状測定には影響がない。
なお、光線結合器34cによっても、1つの撮像素子26の撮像面に収まりきらない場合は、複数の検出モジュール14a、14bを用いることもできる。図7に示すように、2つの検出モジュール14a、14bは、光軸16に対して直交する方向に並べて配置される。このとき、撮像素子26a、26bは光軸16に直交する同一平面上となるようにする。2つの撮像素子26a、26bは、相対位置が変化しないように固定される。このとき2つの撮像素子26a、26bの間には、隙間ができるが、この部分にエッジ像が来ることがないので、形状計測には問題がない。
(8) 投影レンズ24を通過した対向する両端部のエッジ像を撮像素子26a、26bに投影するための光を、光線結合器34cにより結像を損なわないで相互に近接させることができる。そのため、撮像素子26a、26bを小さくすることができる。従って、投影光学系全体を小さくすることが可能となる。
○ 撮像素子26a、26bを基準面から離間した位置に配置してもよい。そうすることで、より大きなワークをより小さな撮像素子で形状を計測することができる。
次に、図8、図9を参照して第5の実施形態を説明する。第5の実施形態は、第4の実施形態と比較して、光線結合器34cの構成が異なる点で相違する。
本実施形態の光線結合器35では、投影レンズ24と撮像素子26との間に配置した光線結合器34cを、くの字形のプリズムではなく、ミラーを用いた構成とした。
次に、このように構成された光線結合器の作用について図9を参照して説明する。まず、図9(a)の状態では第2ミラー35b、35cの反射面は、光軸16と直交する方向において、第1ミラー35aのそれぞれの反射面と同一の位置に配置されている。このため、第1ミラー35aで反射した光は、光軸16から比較的離れた光線の場合、その光線は、第2ミラー35b、35cの外側の部分で反射し、光軸16と平行に検出モジュール14側に進み、第3ミラー35d、35eで反射する。この光線は、第1ミラー35aで反射した位置と同じ位置である、第4ミラー35fの光軸16から比較的離れた位置で反射する。そして、撮像素子26の所定位置に結像する。すなわち、元の光路に復帰する。
そして、このため、第4ミラー35fの光軸16から比較的近い位置で反射する。そして、撮像素子26の基準面側にシフトして結像する。
また、光線がどの程度基準面側に近接するかは、第2ミラー35b、35cのシフトの程度で変更できることになる。
(11) 本実施形態によれば、光路シフト手段の光学要素の一部をシフトすることで光線結合器35のシフト量が可変にすることができる。
(13) 反射部材のみで光線結合器を構成しているため、色収差や、入射角度による屈折角の変化などの影響が原理的にない。また、屈折部材を用いるのに比べて、はるかに大きなシフト量を容易に生じさせることができる。
なお、本実施形態において構成を以下のように変更してもよい。
○ 本実施形態では、三角柱形状のガラスブロックとしたが、単なるガラス盤や金属板からなる平面鏡から構成してもよい。
○ 第2ミラー35b、35cのシフトに替えて、第1ミラー35a、若しくは第3ミラー35d、35e、若しくは第4ミラー35fのいずれか、又は、第2ミラーを含むすべてのミラーの中から複数のミラーをシフトするように構成することも可能である。
次に、図10を参照して第6の実施形態を説明する。
第1〜4の実施形態の光線分離器33、光線結合器34においては、単体の「く」の字形のプリズムにより、光路のシフトを行っている。第6の実施形態は、このような単体の「く」の字形のプリズムでは、十分に光路がシフトできない場合は、図10に示すように「く」の字形のプリズム341〜344を複数用いて光路のシフトをおこなってもよい。
本実施形態によれば以下のような効果がある。
(16) なお、単体の「く」の字形のプリズムの厚みを厚くすることで、同様の効果を得られるが、そのような厚いプリズムは、コストが極めて高いものとなり好ましくない。したがって、本実施形態のように薄いプリズムを多数使用することで製造を容易としてコストを低減できる。
○ 厚みの厚い「く」の字形のプリズムとしてもよい。コストを度外視すれば、単体のほうが光線の透過率などで有利となる。
次に、図11を参照して第7の実施形態を説明する。
第1の実施形態において、光路シフト手段として屈折部材を用いた光線分離器33と光線結合器34を備えるが、第7の実施形態においては、反射部材により構成された光線分離器/結合器36を備える点と、その配置の点で相違する。以下、第1〜6の実施形態と相違する点のみを中心に説明し、共通する構成は同一の符号を付しその説明を省略する。
(18) 本実施形態では、すべての光路シフト手段を反射部材で構成しているため、シフト量が大きくでき、色収差の問題も生じにくい。
(第8の実施形態)
次に、図12を参照して第8の実施形態を説明する。
図12に示すように、光線分離器を構成するミラー36a〜36dを備えるが、第7の実施形態と共通するため、説明を省略する。
ワーク17のエッジ27を通過したレーザ光は、板状のプリズム37の端面からプリズム37の内部に進入する。進入したレーザ光は、プリズム37の上側内壁面で全反射し、再度下側内壁面で全反射し、他の端面から射出される。したがって、エッジ27を通過した光線は、その方向を変えず基準面に近接するようにシフトされる。
(21) 板状のプリズムを用いることで、主に内部反射を利用して、光線を任意の位置から別の任意の位置に案内することができる。
次に、図13を参照して第9の実施形態を説明する。
第9の実施形態において、光線分離器/結合器38のうちミラー39a〜39dは、第7、8の実施形態のミラー36a〜36dと基本的に共通するため、説明を省略する。
(22) 本実施形態によれば、ワーク17の大きさに合わせて、外側のミラー39c、39d、39g、39hをシフトすることで、多種類のワークに対応することができる。
なお、本実施形態において構成を以下のように変更してもよい。
(第10の実施形態)
次に、図14−17を参照して第10の実施形態を説明する。
図14には本発明の形状計測システムの一実施例を、図15には図14に示した形状計測システムを搭載した成形研削盤を示す。
また、図16に示すように、光源モジュール11、検出モジュール14は、パソコン20にデータ送受信可能に接続されている。また、ワーク支持装置2、および砥石支持装置(不図示)は、NC制御装置8を介してパソコン20に接続されている。そしてパソコン20は、検出モジュール14からの画像信号を受信する。また、パソコン20は、NC制御装置8を介して、ワーク支持装置2および工具支持装置からのフィードバック信号を受信するとともに、それらに制御信号を送信して研削加工を制御する。
まず、予めパソコン20を立ち上げて、形状測定プログラムを起動する。ワーク17をワーク支持装置に装着する(S1)。このとき、ワーク17の中心とNC制御の座標軸の原点が一致するようにする。そして、距離を測定したい対向する一対のエッジを対物レンズ23の前側焦点27´の平行光の範囲内にくるようにワーク支持装置により移動させる。
パソコン20は、エッジ判定プログラムによりエッジ判定手段として、画像処理により信号強度を判定し、帯状の2本の高輝度の部分に挟まれた低輝度の部分をエッジと判定する(S5)。具体的には、たとえば、高輝度のドットを選択し、ノイズ処理をした後、連続した帯状の領域を抽出する。さらに、この帯状の部分から低輝度の連続した部分を抽出する。
パソコン20は、シフトされた距離を補正するに当たり、予め正確な形状が判明している基準ワークを用い、キャリブレーションを行う。具体的には、基準ワークを測定し、演算して形状を求める。この結果を基準ワークと比較してその差を求める。このときの差を固定誤差として、これをゼロとするような補正値として記憶しておく。
(24) 形状計測装置9により計測されたエッジ27間の距離から、これをプロットすることで、正確な輪郭形状が測定できる。
(26) さらに、形状をデータ化してフィードバックすることで、NCデータやCADデータと比較して、自動で精度の高いNC加工が可能となる。
(第11の実施形態)
第1−10の実施形態実施形では、図示を省略するが、アンチピンホール法を前提とした発明であるが、従来技術として述べた0次光で測定をするアンチピンホール法ではない従来の形状測定装置に適用してもよい。その精度や、0次光のカットによる背景光の消失など、本発明の実施はアンチピンホール法が望ましいものといえるが、その技術的思想は、アンチピンホール法以外の方法への適用を妨げるものではない。
本実施形態によれば以下のような効果がある。
Claims (14)
- 平行光を発する光源モジュールと、
該光源モジュールの発する平行光の光軸に沿って配置された、該光源モジュール側に配置された対物レンズと、該対物レンズと共焦点を有するように前記光源モジュールと反対側に配置された投影レンズと、前記共焦点に配置され入射光のうちの0次光の光線を遮光するアンチピンホールフィルタとを備えた投影光学系と、
前記平行光に対して透明な材質からなり、両面が平行な板状に形成され、前記光軸に直交する面に対して傾けて、前記光軸を含む基準面について面対称に配置される屈折部材を備え、前記基準面に対して光束をその方向を変えずに対称に、近接若しくは離間するように平行移動させる光路シフト手段と、
前記投影光学系により投影された映像を撮像するように前記光軸と直交するように配置された撮像素子とを備えたことを特徴とする形状測定装置。 - 前記基準面について面対称に配置された屈折部材が、断面がくの字状に一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の形状測定装置。
- 平行光を発する光源モジュールと、
該光源モジュールの発する平行光の光軸に沿って配置された、該光源モジュール側に配置された対物レンズと、該対物レンズと共焦点を有するように前記光源モジュールと反対側に配置された投影レンズと、前記共焦点に配置され入射光のうちの0次光の光線を遮光するアンチピンホールフィルタとを備えた投影光学系と、
前記平行光を反射可能な平面を備え、前記光軸に直交する面に対して傾けて、前記光軸を含む基準面について面対称に配置される反射部材を要素として、前記基準面に対して、光束をその方向を変えずに対称に、近接若しくは離間するように平行移動させるとともに、前記要素のうち、少なくとも一部が可動とされ、前記光線の光路を前記光軸と直交する方向に変更可能に構成された光路シフト手段と、
前記投影光学系により投影された映像を撮像するように前記光軸と直交するように配置された撮像素子と、
前記可動とされた光路シフト手段の要素の移動に応じて光路長を一定にするように前記撮像素子を移動させる撮像素子移動手段と
を備えたことを特徴とする形状測定装置。 - 前記基準面について面対称に配置された反射部材が、一体に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の形状測定装置。
- 前記光路シフト手段は、
前記測定対象物と前記撮像素子との間に配置され、前記光軸を含む基準面に対して、光束をその方向を変えずに対称に近接するように平行移動させる光線結合器として構成されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の形状測定装置。 - 前記光線結合器は、
アンチピンホールフィルタと前記投影レンズとの間に配置されたことを特徴とする請求項5に記載の形状測定装置。 - 前記光線結合器は、
測定対象物と前記対物レンズとの間に配置されたことを特徴とする請求項5に記載の形状測定装置。 - 前記光線結合器は、
前記投影レンズと前記撮像素子との間に配置されたことを特徴とする請求項5に記載の形状測定装置。 - 前記光路シフト手段は、
前記光源モジュールと測定対象物との間に配置され、前記光源モジュールから照射された平行光を、前記光軸を含む基準面に対して、光束をその方向を変えずに対称に離間するように平行移動させる光線分離器として構成されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の形状測定装置。 - 請求項5乃至請求項8のいずれか1項に記載の光線結合器に加え、前記光源モジュールと測定対象物との間に配置され、前記光源モジュールから照射された平行光を、前記光軸を含む基準面に対して光束をその方向を変えずに対称に離間するように平行移動させる光線分離器として構成された光路シフト手段をさらに備えたことを特徴とする形状測定装置。
- 前記光線分離器と、前記光線結合器とが、同一の構成となっていることを特徴とする請求項10に記載の形状測定装置。
- 前記形状測定装置は、前記撮像素子からの信号を演算処理するコンピュータを備え、
当該コンピュータは、前記光源モジュールから照射された平行光を遮るように前記対物レンズの前記光源モジュール側の焦点位置に置かれた測定対象物の投影画像を前記撮像素子で撮像し、
前記撮像素子からの信号強度により輝度を判定し、
前記光軸を含み前記基準面と直交する測定面上の前記測定対象物の一対の端部のそれぞれの2本の帯状の高輝度の部分に挟まれた低輝度の線状部分を前記測定対象物の両端部のエッジと判定するエッジ判定手段と、
前記測定対象物の両端部のエッジの前記測定面上の距離から当該測定対象物の幅を測定するエッジ幅測定手段と
を備えたことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の形状測定装置。 - 請求項12に記載の形状測定装置が搭載されるとともに、
入力された測定対象物の設計データに基づき、表示装置には、エッジ画像と重畳して該設計データに基づいた設計画像が表示されることを特徴とする工作機械。 - 請求項12に記載の形状測定装置が搭載されたNC制御可能な工作機械であって、
前記コンピュータは、当該工作機械の加工対象である工作物を測定対象物として前記撮像素子から入力された信号に基づき測定対象物のエッジをエッジデータとして検出するとともに、
入力された測定対象物の設計データに基づき、前記エッジデータと前記設計データとの差分を演算し、
この差分をフィードバックすることで工作機械をNC制御により自動制御して測定対象物を加工することを特徴とする工作機械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010040937A JP5656243B2 (ja) | 2010-02-25 | 2010-02-25 | 形状測定装置及びこれを用いた工作機械 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010040937A JP5656243B2 (ja) | 2010-02-25 | 2010-02-25 | 形状測定装置及びこれを用いた工作機械 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011174889A JP2011174889A (ja) | 2011-09-08 |
JP5656243B2 true JP5656243B2 (ja) | 2015-01-21 |
Family
ID=44687860
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010040937A Active JP5656243B2 (ja) | 2010-02-25 | 2010-02-25 | 形状測定装置及びこれを用いた工作機械 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5656243B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102014110203B3 (de) * | 2014-07-21 | 2015-08-06 | Sick Ag | Entfernungsmessender Sensor zur Erfassung und Abstandsbestimmung von Objekten |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS606808A (ja) * | 1983-06-24 | 1985-01-14 | Mitsutoyo Mfg Co Ltd | 光学式測定装置 |
JPH0269702U (ja) * | 1988-11-15 | 1990-05-28 | ||
JPH074927A (ja) * | 1993-06-17 | 1995-01-10 | S K S Kk | レーザー利用測定装置 |
JP3541250B2 (ja) * | 1994-05-25 | 2004-07-07 | ソニー株式会社 | 非接触式物体検知計測方法及びその装置 |
JP2009150865A (ja) * | 2007-11-30 | 2009-07-09 | Waida Seisakusho:Kk | エッジ検出方法、エッジ検出装置及びこれを用いた工作機械 |
-
2010
- 2010-02-25 JP JP2010040937A patent/JP5656243B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011174889A (ja) | 2011-09-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN109951632B (zh) | 包括聚焦状态参考子系统的可变焦距透镜系统 | |
KR100951221B1 (ko) | 렌즈에 있어서의 표리면의 광축 편심량의 측정 방법 | |
KR101838329B1 (ko) | 표면을 비접촉 측정하기 위한 방법 및 디바이스 | |
CN117008325A (zh) | 具有弯曲焦面或目标基准元件和场补偿器的共焦成像设备 | |
JP2008275612A (ja) | 半導体製造用のサブストレート上の構造体を測定する高解像度を備えた装置及び測定装置におけるアパーチャの使用 | |
CN109995996B (zh) | 包括聚焦状态参考子系统的可变焦距透镜系统 | |
CN104034276A (zh) | 形状测量设备 | |
US11592653B2 (en) | Automated focusing system for tracking specimen surface with a configurable focus offset | |
JP2014163895A (ja) | シャック・ハルトマンセンサーを用いた状計測装置、形状計測方法 | |
KR101863752B1 (ko) | 광학적 웨이퍼 검사 장치의 해상력 강화 방법 및 이를 이용한 tsom 영상 획득 방법 | |
JP5328025B2 (ja) | エッジ検出装置及びこれを用いた工作機械、エッジ検出方法 | |
JP7085725B2 (ja) | 表面形状測定装置及び表面形状測定方法 | |
KR101826127B1 (ko) | 광학적 웨이퍼 검사 장치 | |
JP5656243B2 (ja) | 形状測定装置及びこれを用いた工作機械 | |
JP2017062159A (ja) | 欠陥検査装置および欠陥検査方法 | |
US20230266117A1 (en) | Wafer inspection system including a laser triangulation sensor | |
US20110157458A1 (en) | Method and apparatus for focusing | |
JP2009150865A (ja) | エッジ検出方法、エッジ検出装置及びこれを用いた工作機械 | |
KR102022799B1 (ko) | 라인 폭 측정 시스템 및 장치 | |
Repitsch et al. | Focus variation | |
Miura et al. | Point autofocus instruments | |
JP2007033263A (ja) | 微小凹面形状の形状誤差機上計測方法および計測装置 | |
JP6820515B2 (ja) | 表面形状測定装置及び表面形状測定方法 | |
US20240142339A1 (en) | Methods of geometry parameters measurement for optical gratings | |
Chen et al. | Innovative simultaneous confocal full-field 3D surface profilometry for in situ automatic optical inspection (AOI) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130201 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131225 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140318 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140516 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20141104 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20141120 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5656243 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |