JP5654800B2 - 測温プローブ - Google Patents
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図1は実施形態1の概念を示す。本実施形態に係る測温プローブは、アルミニウム合金溶湯よりも高融点をもつ測温対象物Wを測温する。測温プローブは、(i)中空室14をもつ筒部10と筒部10の先端に連接された底部12とを有する窒化珪素で形成された有底状をなす窒化珪素保護管1と、(ii)窒化珪素保護管1の筒部10の外壁面10pを被覆する外筒部20と窒化珪素保護管1の底部12の外壁面12pを被覆する外底部22とを有すると共に、セラミックスおよびカーボンの混合物を基材とする保護材料で形成された有底状をなすカーボン含有保護管2(保護管)と、(iii)窒化珪素保護管1の中空室14に挿入され測温対象物Wの温度を測定する測温接点44をもつ熱電対要素4とを有する。底部12および外底部22はそれぞれ三次元ドーム形状をなし、熱衝撃に対する耐久性が改善されている。窒化珪素保護管1は窒化珪素またはサイアロンで形成されており、基本的には緻密体であり、気孔をほとんど有していない。窒化珪素またはサイアロンは焼結助剤を含む。カーボン含有保護管2を構成する保護材料は、セラミックスおよびカーボンの混合物で形成されている。セラミックスはアルミナとされている。従って、カーボン含有保護管2を構成する保護材料を100%とするとき、質量比で、セラミックスは60〜97%、特に、65〜85%にでき、カーボンは3〜40%、特に、15〜35%にできる。カーボンはセラミックスよりも伝熱性が良好である。更にスラグに対する耐久性も高め得る。このようにカーボン含有保護管2は、窒化珪素保護管1よりも高い熱衝撃性に対する耐久性をもつ。カーボンとしては、黒鉛、カーボンブラック等を例示でき、カーボン含有保護管2を構成する材料に含有されていた樹脂バインダを炭化させたものでも良い。カーボン含有保護管2は多数の微細な気孔(サイズ:1〜100マイクロメートル)を有しており、気孔率は体積比で1〜20%、2〜10%にできる。窒化珪素保護管1は基本的には緻密体であるため、カーボン含有保護管2の気孔率は窒化珪素保護管1の気孔率よりも高い。このようなカーボン含有保護管2は、窒化珪素保護管1に対する熱衝撃が更に緩和され、窒化珪素保護管1の割れが抑制される。図1に示すように、窒化珪素保護管1の筒部10の外壁面10pとカーボン含有保護管2の外筒部20の内壁面20iとの間には、多数のセラミックス粉末粒子30の集合体を基材とすると共に空気を含む粉末粒子層3が配置されている。セラミックス粉末粒子30は、測温対象物Wの測定温度(例えば1100〜1750℃、1200〜1700℃)において溶融しない材料とされており、具体的にはアルミナ粉末粒子の集合体で形成されている。
図1に示す実施形態1に係る測温プローブと、図4に示す従来形態に係る測温プローブとについて、溶鋼の温度を測定する試験を実施した。実施形態1では、窒化珪素保護管1の内径は18ミリメートル、外径は28ミリメートル、厚みは5ミリメートルであった。カーボン含有保護管2の内径は35ミリメートル、外径は50ミリメートル、厚みは7.5ミリメートルであった。カーボン含有保護管2の保護材料を100%とするとき、質量比で、アルミナは約65%であり、カーボンは約30%であった。粉末粒子層3の厚みt3は3.5ミリメートルであった。セラミックス粉末粒子30の径は1〜500マイクロメートルとした。従来形態に係る測温プローブでは、実施形態1と同様の窒化珪素保護管1を用い、測定回数が1回から、窒化珪素保護管1Xに異常な亀裂が確認された。これに対して本実施形態に係る測温プローブでは、測定回数が30回であっても、窒化珪素保護管1の異常な亀裂は確認されなかった。
図2は実施形態2を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には共通の構成であり、共通の作用効果を有する。粉末粒子層3のうち測温時において湯面W1に対向する領域36では、粉末粒子層3の厚みが外径方向に拡径され、粉末粒子層3の厚みt3が、粉末粒子層3の他の領域37(領域36よりも下方の領域)よりも厚くされている。下方とは、カーボン含有保護管2の外底部22に向かう方向を意味する。
図3は実施形態3を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には共通の構成であり、共通の作用効果を有する。粉末粒子層3のうち測温時において湯面W1に対面する領域36では、粉末粒子層3の厚みが拡径方向に増加し、粉末粒子層3の領域36の厚みt3が、粉末粒子層3の他の領域37(領域36よりも下方の領域)よりも厚くされている。更に、カーボン含有保護管2のうち湯面W1に対向する領域26では、カーボン含有保護管2の厚みが拡径方向に増加され、カーボン含有保護管2の領域26の厚みt2が他の領域27(湯面W1に対向する領域26よりも下方の領域)よりも厚くされている。このため炭素溶鋼、合金溶鋼、鋳鉄溶湯、鋳鋼溶湯等の高温の測温対象物を測温するときであっても、窒化珪素保護管1のうち湯面W1に対面する領域16における急熱が抑えられ、窒化珪素保護管1の割れを抑制させるのに有利である。なお厚みt2,t3を厚くしても、カーボン含有保護管2の領域26、粉末粒子層3の領域36は、測温接点44から軸長方向において離間しているため、測温接点44による測温の応答性に実質的に影響を与えない。
実施形態4は実施形態1〜3と基本的には共通の構成であり、共通の作用効果を有するため、図1〜図3を準用する。カーボン含有保護管2を構成する保護材料はスピネルおよびカーボンの混合物で形成されている。ここで、カーボン含有保護管2を構成する保護材料を100%とするとき、質量比で、スピネルは60〜97%にでき、カーボンは3〜40%にできる。カーボン含有保護管2は多数の気孔を有しており、気孔率は体積比で1〜20%、2〜10%にできる。カーボン含有保護管2の気孔率は窒化珪素保護管1の気孔率よりも高い。このように熱衝撃に対する耐久性が必ずしも充分ではない窒化珪素保護管1の外側をカーボン含有保護管2が覆っているため、炭素溶鋼、合金溶鋼、鋳鉄溶湯、鋳鋼溶湯等の高温の測温対象物Wを測温するときであっても、窒化珪素保護管1に対する熱衝撃が緩和され、窒化珪素保護管1の割れが抑制される。
実施形態5は実施形態1〜3と基本的には共通の構成であり、共通の作用効果を有するため、図1〜図3を準用する。カーボン含有保護管2を構成する保護材料はマグネシアおよびカーボンの混合物で形成されている。ここで、カーボン含有保護管2を構成する保護材料を100%とするとき、質量比で、マグネシア60〜97%にでき、カーボンは3〜40%にできる。カーボン含有保護管2は多数の気孔を有しており、気孔率は体積比で1〜20%、2〜10%にできる。カーボン含有保護管2の気孔率は窒化珪素保護管1の気孔率よりも高い。窒化珪素保護管1の外側をカーボン含有保護管2が覆っているため、炭素溶鋼、合金溶鋼、鋳鉄溶湯、鋳鋼溶湯等の高温の測温対象物を測温するときであっても、窒化珪素保護管1に対する熱衝撃が緩和され、窒化珪素保護管1の割れが抑制される。
実施形態6は実施形態1〜3と基本的には共通の構成であり、共通の作用効果を有するため、図1〜図3を準用する。カーボン含有保護管2を構成する保護材料はムライトおよびカーボンの混合物で形成されている。ここで、カーボン含有保護管2を構成する保護材料を100%とするとき、質量比で、ムライト60〜97%にでき、カーボンは3〜40%にできる。このように窒化珪素保護管1の外側をカーボン含有保護管2が覆っているため、炭素溶鋼、合金溶鋼、鋳鉄溶湯、鋳鋼溶湯等の高温の測温対象物を測温するときであっても、窒化珪素保護管1に対する熱衝撃が緩和され、窒化珪素保護管1の割れが抑制される。
実施形態7は実施形態1〜3と基本的には共通の構成であり、共通の作用効果を有するため、図1〜図3を準用する。カーボン含有保護管2を構成する保護材料はジルコニアおよびカーボンの混合物で形成されている。ここで、カーボン含有保護管を構成する保護材料を100%とするとき、質量比で、ジルコニア60〜97%にでき、カーボンは3〜40%にできる。このように窒化珪素保護管1の外側をカーボン含有保護管2が覆っているため、炭素溶鋼、合金溶鋼、鋳鉄溶湯、鋳鋼溶湯等の高温の測温対象物を測温するときであっても、窒化珪素保護管1に対する熱衝撃が緩和され、窒化珪素保護管1の割れが抑制される。
Claims (3)
- 鉄系金属材料の溶湯を測温する測温プローブであって、
中空室をもつ筒部と筒部の先端に連接された底部とを有する窒化珪素質の材料で形成された有底状をなす窒化珪素保護管と、
前記窒化珪素保護管の筒部の外壁面を被覆する外筒部と前記窒化珪素保護管の底部の外壁面を被覆する外底部とを有すると共に、全体の質量を100%とすると質量比がセラミックス60%〜97%及びカーボン3%〜40%の混合物を基材とする保護材料で形成され、体積比で1〜20%の気孔率となる多数の微細な気孔を有する有底状をなすカーボン含有保護管と、
前記窒化珪素保護管の前記中空室に挿入され測温対象物の温度を測定する測温接点をもつ熱電対要素とを具備することを特徴とする測温プローブ。 - 請求項1において、前記カーボン含有保護管の前記外筒部の内壁面と前記窒化珪素保護管の前記筒部の外壁面との間には、測温対象物の温度において溶融しない粉末粒子を基材とする粉末粒子層が配置されていることを特徴とする測温プローブ。
- 請求項1又は2のうちの一項において、前記保護材料におけるセラミックスはアルミナ、ジルコニア、マグネシア、スピネル、ムライトのうちの少なくとも1種で形成されていることを特徴とする測温プローブ。
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